JP7099381B2 - 電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電池の製造方法に関する。
特許文献1には、直方体形状をなす複数の電池が列置方向に一列に列置された電池列、及び、この電池列に対して列置方向に圧縮荷重をかけて電池列を拘束する拘束治具、を有する電池スタックを、常温よりも高温の温度環境下で一定時間安置するエージング工程と、エージング工程を終えた電池スタックを、冷却装置を用いて冷却する冷却工程とを備える電池の製造方法が開示されている。
特開2013-118048号公報
特許文献1では、列置方向に隣り合う電池の間に介在させたスペーサの表面に、上下方向に延びる溝部を設け、電池の側面のうちスペーサと接触する側面とスペーサの溝部との間に、冷却風が流通する流通路を形成している。冷却工程では、この流通路に冷却風を流すことによって、各々の電池を冷却する。
しかしながら、特許文献1に開示されている冷却方法では、電池の表面(外面)のうち冷却風が接触する部位の面積が小さいため、電池を冷却するのに長時間を要していた。このため、拘束治具によって拘束されている電池列を構成する各々の電池を、短時間で効率良く冷却することができる方法が求められていた。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、拘束治具によって拘束されている電池列を構成する各々の電池を、短時間で効率良く冷却することができる電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、直方体形状をなす複数の電池が列置方向に一列に列置された電池列、及び、前記電池列に対して前記列置方向に圧縮荷重をかけて前記電池列を拘束する拘束治具、を有する電池スタックを、常温よりも高温の温度環境下で一定時間安置するエージング工程と、前記エージング工程を終えた前記電池スタックを、冷却装置を用いて冷却する冷却工程と、を備える電池の製造方法において、前記電池列は、前記列置方向の一方側を向く第1側面と、前記列置方向の他方側を向く第2側面と、前記第1側面と前記第2側面との間を前記列置方向に延びる第3側面と、前記列置方向に直交する前記電池の幅方向について前記第3側面とは反対側の位置で前記第1側面と前記第2側面との間を前記列置方向に延びる第4側面と、を有し、前記拘束治具は、前記電池列を収容する電池列収容部であって、前記電池列の前記第1側面を押圧する第1側壁部と、前記電池列の前記第2側面を押圧する第2側壁部と、前記電池列の前記第3側面に対向する第3側壁部と、前記電池列の前記第4側面に対向する第4側壁部と、を有する電池列収容部を備え、前記電池列収容部は、前記拘束治具の上方に開口する上方開口部であって、前記電池列を構成する前記複数の電池の上面が露出する上方開口部と、前記拘束治具の下方に開口する下方開口部であって、前記電池列を構成する前記複数の電池の下面が露出する下方開口部と、を有し、前記電池スタックでは、前記電池列の前記第3側面と前記拘束治具の前記第3側壁部とが、前記電池の前記幅方向について離間しており、且つ、前記電池列の前記第4側面と前記拘束治具の前記第4側壁部とが、前記電池の前記幅方向について離間しており、前記冷却装置は、前記拘束治具の上面に配置されて前記電池列収容部の前記上方開口部に蓋をする蓋部材と、前記電池列を構成する前記複数の電池を冷却するための冷却風を発生させる冷却風発生装置と、前記電池スタックの下方であって前記拘束治具の下面に接触する第1位置に配置されるチャンバーと、を備え、前記チャンバーは、前記冷却風発生装置によって発生した冷却風を当該チャンバーの内部に導入するための冷却風導入口であって、当該チャンバーのうち下側の部位に設けられた冷却風導入口と、当該チャンバーの天井部に位置し、当該チャンバーを前記第1位置に配置した状態で、前記電池列収容部の前記下方開口部を通じて前記電池列の下面と対向する位置に配置される冷却風放出口であって、前記冷却風導入口を通じて当該チャンバーの内部に導入された冷却風を、前記電池列収容部の前記下方開口部を通じて前記電池列の下面に向けて放出する冷却風放出口と、を有し、前記冷却風放出口は、前記チャンバーを前記第1位置に配置した状態で、前記列置方向に延びる細長形状であって、当該冷却風放出口の前記幅方向の寸法が、前記電池列の下面のうち前記列置方向の中央に位置する部位と対向する中央位置において最も大きく、前記中央位置から前記列置方向に遠ざかるにしたがって小さくなってゆく形状を有し、前記電池スタックは、前記電池列収容部の前記下方開口部を通じて当該電池スタックの内部に導入された冷却風が、前記電池列の下方を前記電池列収容部の前記第3側壁部に向かって流れた後に前記第3側壁部と前記電池列の前記第3側面との間の空間内を上方に向かって流れると共に、前記電池列の下方を前記電池列収容部の前記第4側壁部に向かって流れた後に前記第4側壁部と前記電池列の前記第4側面との間の空間内を上方に向かって流れるように構成されており、前記冷却工程は、前記チャンバーを前記第1位置に配置し、且つ、前記蓋部材によって前記電池列収容部の前記上方開口部に蓋をした状態で、前記冷却風発生装置によって冷却風を発生させて、当該発生させた冷却風を前記冷却風導入口を通じて前記チャンバーの内部に導入させてゆく電池の製造方法である。
上述の製造方法では、冷却工程において、エージング工程を終えた電池スタックを、冷却装置を用いて冷却する。詳細には、エージング工程を終えた電池スタックに含まれる複数の電池を、電池スタックの状態のままで冷却する。
電池スタックは、直方体形状をなす複数の電池が列置方向に一列に列置された電池列、及び、この電池列に対して列置方向に圧縮荷重をかけて電池列を拘束する拘束治具を有する。電池列は、上面と下面と4つの側面を有する。電池列の4つの側面は、列置方向の一方側を向く第1側面と、列置方向の他方側を向く第2側面と、第1側面と第2側面との間を列置方向に延びる第3側面と、電池の幅方向(列置方向及び上下方向に直交する方向)について第3側面とは反対側に位置して第1側面と第2側面との間を列置方向に延びる第4側面である。
また、拘束治具は、電池列を収容する電池列収容部を有する。この電池列収容部は、電池列の第1側面を列置方向の他方側に押圧する第1側壁部と、電池列の第2側面を列置方向の一方側に押圧する第2側壁部と、前記幅方向について電池列の第3側面に対向する第3側壁部と、前記幅方向について電池列の第4側面に対向する第4側壁部とを有する。なお、第3側壁部及び第4側壁部は、列置方向について第1側壁部の位置から第2側壁部の位置まで延びる側壁部である。さらに、この電池列収容部は、拘束治具の上方に開口する上方開口部であって、電池列を構成する複数の電池の上面を上方に露出させる上方開口部と、拘束治具の下方に開口する下方開口部であって、電池列を構成する複数の電池の下面を下方に露出させる下方開口部とを有する。
この電池スタックでは、電池列の第3側面と拘束治具の第3側壁部とが、電池の幅方向(列置方向及び上下方向に直交する方向)について離間しており、且つ、電池列の第4側面と拘束治具の第4側壁部とが、電池の幅方向について離間している。
また、冷却装置は、拘束治具の上面に配置されて電池列収容部の上方開口部に蓋をする蓋部材と、電池列を構成する複数の電池を冷却するための冷却風を発生させる冷却風発生装置と、電池スタックの下方であって拘束治具の下面に接触する第1位置に配置されるチャンバーとを備える。
このうち、チャンバーは、冷却風発生装置によって発生した冷却風を当該チャンバーの内部に導入するための冷却風導入口であって、当該チャンバーのうち下側(下方)に位置する部位に設けられた冷却風導入口を有する。さらに、このチャンバーは、当該チャンバーの天井部(上壁部)に設けられた冷却風放出口を有する。この冷却風放出口は、チャンバーを前記第1位置に配置した状態で、電池列収容部の下方開口部を通じて電池列の下面と対向する位置に配置され、冷却風導入口を通じてチャンバーの内部に導入された冷却風を、電池列収容部の下方開口部を通じて電池列(これを構成する複数の電池)の下面に向けて放出する開口である。
従って、冷却風導入口を通じてチャンバーの内部に導入された冷却風は、チャンバー内を下方から上方に向かって流れてゆき、天井部に設けられた冷却風放出口を通じてチャンバーの外部に放出される。この放出された冷却風は、電池列収容部の下方開口部を通じて電池スタックの内部に導入されて、電池列(これを構成する複数の電池)の下面に当たることになる。
さらに、電池スタックは、電池列収容部の下方開口部を通じて当該電池スタックの内部に導入された冷却風が、電池列の下方を電池列収容部の第3側壁部に向かって流れた後に第3側壁部と電池列の第3側面との間の空間内を上方に向かって流れると共に、電池列の下方を電池列収容部の第4側壁部に向かって流れた後に第4側壁部と電池列の第4側面との間の空間内を上方に向かって流れるように構成されている。
そして、上述の製造方法では、冷却工程において、チャンバーを前記第1位置に配置し、且つ、蓋部材によって電池列収容部の上方開口部に蓋をした状態で、冷却風発生装置によって冷却風を発生させて、当該発生させた冷却風を、冷却風導入口を通じてチャンバーの内部に導入させてゆく。これにより、電池列を構成する各々の電池について、その下面、第3面(電池列の第3側面を構成する面)、第4面(電池列の第4側面を構成する面)、及び上面に、冷却風を接触させて、各々の電池を冷却することができる。
具体的には、冷却風発生装置によって発生した冷却風は、冷却風導入口を通じてチャンバーの内部に導入された後、チャンバー内を下方から上方に向かって流れてゆき、天井部に設けられた冷却風放出口を通じてチャンバーの外部に放出される。この放出された冷却風は、電池列収容部の下方開口部を通じて電池スタックの内部に導入されて、電池列を構成する各々の電池の下面に当たる。各々の電池の下面に当たった冷却風は、電池列の下方を電池列収容部の第3側壁部に向かって流れた後に第3側壁部と電池列の第3側面との間の空間(第1空間とする)内を上方に向かって流れてゆくと共に、電池列の下方を電池列収容部の第4側壁部に向かって流れた後に第4側壁部と電池列の第4側面との間の空間(第2空間とする)内を上方に向かって流れてゆく。冷却風が第1空間内を上方に向かって流れてゆくときに、当該冷却風が各々の電池の第3面に接触する。また、冷却風が第2空間内を上方に向かって流れてゆくときに、当該冷却風が各々の電池の第4面に接触する。その後、冷却風は、拘束治具の上面に配置されている蓋部材に衝突して跳ね返されて、各々の電池の上面に接触する。このようにして、電池列を構成する各々の電池について、その下面、第3面、第4面、及び上面に冷却風を接触させて、これら4つの面から熱を奪うことができる。従って、上述の冷却工程では、各々の電池を短時間で効率良く冷却することができる。
ところで、電池列に含まれる複数の電池のうち、列置方向の中央に近い電池ほど、エージング工程において高温になりやすく、また、エージング工程後も熱が逃げにくい(温度が低下し難い)。このため、電池列に含まれる各々の電池の温度差を小さくするために、冷却工程では、電池列に含まれる複数の電池について、列置方向の中央に近い電池ほど、冷却の程度を高めることが求められている。
これに対し、上述の製造方法では、チャンバーの冷却風放出口が、チャンバーを前記第1位置に配置した状態で、列置方向に延びる細長形状をなしている。詳細には、冷却風放出口は、前記幅方向(列置方向及び上下方向に直交する方向)にかかる寸法が、電池列の下面のうち列置方向の中央部と対向する中央位置において最も大きく、前記中央位置から前記列置方向に遠ざかるにしたがって小さくなってゆく形状を有している。
これにより、冷却工程では、冷却風放出口を通じてチャンバーの外部に放出される冷却風の量は、冷却風放出口の中央位置において最も多くなり、列置方向に遠ざかるにしたがって少なくなる。従って、チャンバーの冷却風放出口から電池列収容部の下方開口部を通じて電池スタックの内部に導入されて、電池列を構成する各々の電池に接触する冷却風の量は、列置方向の中央に近い電池ほど多くなる。これにより、電池列に含まれる複数の電池について、列置方向の中央に近い電池ほど冷却の程度を高めることができるので、電池列に含まれる各々の電池の温度差を小さくすることができる。
実施例1にかかるエージング工程を説明する図である。 実施例1にかかる冷却工程を説明する図である。 冷却装置のチャンバーの冷却風放出口を説明する図である。 実施例2にかかる電池の製造方法を説明する図である。 実施例2にかかる電池の製造方法を説明する他の図である。 実施例2にかかる冷却工程を説明する図である。 実施例3にかかる電池の製造方法を説明する図である。 実施例3にかかる冷却工程を説明する図である。
(実施例1)
次に、本発明の実施例1にかかる電池の製造方法について説明する。図1は、実施例1にかかるエージング工程を説明する図である。図2は、実施例1にかかる冷却工程を説明する図である。
まず、組み立て工程において、直方体形状をなす電池100(図1参照)を、複数組み立てる。なお、本実施例1では、電池100として、リチウムイオン二次電池を製造する。その後、各々の電池100について、初期充電等を行う。次に、複数の電池100を拘束治具20によって拘束して、電池スタック10にする(図1参照)。この電池スタック10は、複数の電池100が列置方向DL(図1において紙面に直交する方向)に一列に列置された電池列30、及び、電池列30に対して列置方向DLに圧縮荷重をかけて電池列30を拘束する拘束治具20を有する。
電池列30は、複数の電池100からなり、上面35と下面36と4つの側面を有する。電池列30の4つの側面は、列置方向DL(図1において紙面に直交する方向)の一方側(図1において手前側)を向く第1側面31と、列置方向DLの他方側(図1において奥側)を向く第2側面(図示なし)と、第1側面31と第2側面(図示なし)との間を列置方向DL(図1において紙面に直交する方向)に延びる第3側面33と、電池100の幅方向DW(列置方向DL及び上下方向DHに直交する方向、図1において左右方向)について第3側面33とは反対側(図1において左側)の位置で第1側面31と第2側面(図示なし)との間を列置方向DLに延びる第4側面34とである。なお、列置方向DLに隣り合う電池100の間には、樹脂スペーサ(図示省略)が介在している(図1参照)。
拘束治具20は、公知の拘束治具であり、電池列30を収容する電池列収容部20bを有する。電池列収容部20bは、電池列30の第1側面31を列置方向DL(図1において紙面に直交する方向)の他方側(紙面奥側)に押圧する第1側壁部(図示なし)と、電池列30の第2側面(図示なし)を列置方向DLの一方側(紙面手前側)に押圧する第2側壁部(図示なし)と、幅方向DW(図1において左右方向)について電池列30の第3側面33に対向する第3側壁部23と、幅方向DWについて電池列30の第4側面34に対向する第4側壁部24と、底部25,26を有する。なお、第3側壁部23及び第4側壁部24は、列置方向DLについて第1側壁部(図示なし)の位置から第2側壁部(図示なし)の位置まで延びる側壁部である(図1参照)。
さらに、この電池列収容部20bは、拘束治具20の上方に開口する上方開口部27を有する。電池列30の上面35(電池列30を構成する各々の電池100の上面105)は、この上方開口部27を通じて拘束治具20の上方に露出する。さらに、電池列収容部20bは、拘束治具20の下方に開口する下方開口部28を有する。この下方開口部28は、底部25と26との間に位置する開口部である。電池列30の下面36(電池列30を構成する各々の電池100の下面106)は、この下方開口部28を通じて拘束治具20の下方に露出する(図1参照)。
この電池スタック10では、電池列30の第3側面33(電池列30を構成する各々の電池100の第3面103)と拘束治具20の第3側壁部23とが、幅方向DW(図1において左右方向、列置方向DL及び上下方向DHに直交する方向)について離間しており、且つ、電池列30の第4側面34(電池列30を構成する各々の電池100の第4面104)と拘束治具20の第4側壁部24とが、幅方向DWについて離間している。さらに、この電池スタック10では、電池列30の下面36(電池列30を構成する各々の電池100の下面106)と拘束治具20の底部25,26とが、上下方向DHについて離間している(図1参照)。従って、この電池スタック10では、電池列30の下面36(電池列30を構成する各々の電池100の下面106)と拘束治具20の底部25,26との間、電池列30の第3側面33(電池列30を構成する各々の電池100の第3面103)と拘束治具20の第3側壁部23との間、及び、電池列30の第4側面34(電池列30を構成する各々の電池100の第4面104)と拘束治具20の第4側壁部24との間を、後述する冷却風CAが流通可能な構造となっている。
次いで、エージング工程において、電池スタック10を、常温よりも高温(例えば、60℃)の温度環境下で一定時間安置する。具体的には、図1に示すように、室温が常温よりも高温の一定温度(例えば、60℃)に保持された高温エージング室40内に、電池スタック10を一定時間安置して、各々の電池100をエージングする。
その後、冷却工程において、エージング工程を終えた電池スタック10(電池列30を構成する各々の電池100)を、冷却装置50を用いて冷却する(図2参照)。
冷却装置50は、図2に示すように、拘束治具20の上面20c(上方開口部27の上端)に配置されて電池列収容部20bの上方開口部27に蓋をする蓋部材60と、電池列30を構成する各々の電池100を冷却するための冷却風CAを発生させる冷却風発生装置70と、電池スタック10の下方であって拘束治具20の下面20dに接触する第1位置(図2に示す位置)に配置されるチャンバー80とを備える。
なお、蓋部材60は、当該蓋部材60の下面61に設けられたシールゴム65を有している。このため、蓋部材60は、シールゴム65が拘束治具20の上面20c(上方開口部27の上端)に密着する態様で拘束治具20の上面20cに配置されて、電池列収容部20bの上方開口部27に蓋をする(図2参照)。
また、本実施例1では、冷却風発生装置70として、公知のブロワーを用いている。本実施例1では、常温環境下において冷却工程を行うため、冷却風発生装置70によって発生する冷却風CAも常温(例えば、25℃)となる。
また、チャンバー80は、冷却風発生装置70によって発生した冷却風CAを当該チャンバー80の内部に導入するための冷却風導入口81を有する。この冷却風導入口81は、チャンバー80のうち下側(下方)に位置する部位(具体的には、側壁部86の下方部位)に設けられている。さらに、この冷却風導入口81には、冷却風発生装置70の送風口に連結するダクト75が接続されている(図2参照)。従って、冷却風発生装置70によって発生させた冷却風CAは、ダクト75内を通って、冷却風導入口81からチャンバー80の内部に導入される。さらに、このチャンバー80は、当該チャンバー80の天井部83(上壁部)に設けられた冷却風放出口82を有する。この冷却風放出口82は、チャンバー80を前述の第1位置(図2に示す位置)に配置した状態で、電池列収容部20bの下方開口部28を通じて、電池列30の下面36(電池列30を構成する各々の電池100の下面106)と対向する位置に配置されて、冷却風導入口81を通じてチャンバー80の内部に導入された冷却風CAを、電池列収容部20bの下方開口部28を通じて電池列30の下面36(電池列30を構成する各々の電池100の下面106)に向けて放出する開口である(図2参照)。
従って、冷却風導入口81を通じてチャンバー80の内部に導入された冷却風CAは、チャンバー80内を下方から上方に向かって流れてゆき、天井部83に設けられた冷却風放出口82を通じてチャンバー80の外部に放出される。この放出された冷却風CAは、電池列収容部20bの下方開口部28を通じて電池スタック10の内部に導入されて、電池列30の下面36(電池列30を構成する各々の電池100の下面106)に当たることになる。なお、チャンバー80の内部寸法は、冷却風導入口81を通じてチャンバー80の内部に導入された冷却風CAが整流され、天井部83に設けられた冷却風放出口82を通じてチャンバー80の外部に放出されるときに、下方から上方に向かって流れる層流となる寸法とされている。
なお、チャンバー80は、当該チャンバー80の上面84(天井部83の外面)に設けられた環状のシールゴム85を有している(図2及び図3参照)。このため、チャンバー80は、シールゴム85が拘束治具20の下面20d(底部25,26の外面)に密着する態様で、第1位置(電池スタック10の下方であって拘束治具20の下面20dに接触する位置)に配置される。これにより、チャンバー80の冷却風放出口82と電池列収容部20bの下方開口部28とが気密に連通する(図2参照)。
さらに、電池スタック10は、電池列収容部20bの下方開口部28を通じて当該電池スタック10の内部に導入された冷却風CAが、電池列30の下方を電池列収容部20bの第3側壁部23に向かって(図2において右側へ)流れた後に第3側壁部23と電池列30の第3側面33との間の空間(第1空間S1とする)内を上方に向かって流れると共に、電池列30の下方を電池列収容部20bの第4側壁部24に向かって(図2において左側へ)流れた後に第4側壁部24と電池列30の第4側面34との間の空間(第2空間S2とする)内を上方に向かって流れるように構成されている。
本実施例1の冷却工程では、図2に示すように、チャンバー80を前述の第1位置(図2に示す位置)に配置し、且つ、蓋部材60によって電池列収容部20bの上方開口部27に蓋をした状態(上方開口部27を閉塞した状態)で、冷却風発生装置70によって冷却風CAを発生させて、当該発生させた冷却風CAを、冷却風導入口81を通じてチャンバー80の内部に導入させてゆく。これにより、電池列30を構成する各々の電池100について、その下面106、第3面103(電池列30の第3側面33を構成する面)、第4面104(電池列30の第4側面34を構成する面)、及び上面105に、冷却風CAを接触させて、各々の電池100を冷却することができる。
具体的には、冷却風発生装置70によって発生した冷却風CAは、冷却風導入口81を通じてチャンバー80の内部に導入された後、チャンバー80内を下方から上方に向かって流れてゆき、天井部83に設けられた冷却風放出口を通じてチャンバー80の外部に放出される。この放出された冷却風CAは、電池列収容部20bの下方開口部28を通じて電池スタック10の内部に導入されて、電池列30を構成する各々の電池100の下面106に当たる。これにより、各々の電池100の下面106に冷却風CAを接触させて、各々の電池100の下面106から熱を奪うことができる。
さらに、各々の電池100の下面106に当たった冷却風CAは、電池列30の下方を電池列収容部20bの第3側壁部23に向かって流れた後に、第3側壁部23と電池列30の第3側面33との間の第1空間S1内を上方に向かって流れてゆくと共に、電池列30の下方を電池列収容部20bの第4側壁部24に向かって流れた後に、第4側壁部24と電池列30の第4側面34との間の第2空間S2内を上方に向かって流れてゆく。冷却風CAが第1空間S1内を上方に向かって流れてゆくときに、当該冷却風CAが各々の電池100の第3面103に接触することで、各々の電池100の第3面103から熱を奪うことができる。また、冷却風CAが第2空間S2内を上方に向かって流れてゆくときに、当該冷却風CAが各々の電池100の第4面104に接触することで、各々の電池100の第4面104から熱を奪うことができる。
その後、冷却風CAは、拘束治具20の上面20cに配置されている蓋部材60に衝突して跳ね返されて下方に進み、各々の電池100の上面105に接触する。これにより、冷却風CAによって、各々の電池100の上面105から熱を奪うことができる。その後、冷却風CAは、電池スタック10の列置方向DLの両端部(図2において紙面奥側の端部と手前側の端部)に位置する排出口(図示なし)から、電池スタック10の外部に排出される。
以上のようにして、電池列30を構成する各々の電池100について、その下面106、第3面103、第4面104、及び上面105に冷却風CAを接触させて、これら4つの面(下面106、第3面103、第4面104、及び上面105)から熱を奪うことによって、各々の電池100を冷却することができる。従って、本実施例1の冷却工程では、各々の電池100を短時間で効率良く冷却することができる。
ところで、電池列30に含まれる複数の電池100のうち、列置方向DL(複数の電池100が並ぶ方向、図2において紙面に直交する方向、図3において上下方向)の中央に近い電池100ほど、エージング工程において高温になりやすく、また、エージング工程後も熱が逃げにくい(温度が低下し難い)。このため、従来、電池列30に含まれる各々の電池100の温度差を小さくするために、冷却工程において、電池列30に含まれる複数の電池100について、列置方向DLの中央に近い電池100ほど冷却の程度を高めることが求められていた。
これに対し、本実施例1では、チャンバー80の冷却風放出口82が、チャンバー80を前述の第1位置(図2に示す位置)に配置した状態で、列置方向DLに延びる細長形状をなしている。詳細には、図3に示すように、冷却風放出口82は、幅方向DW(列置方向DL及び上下方向DHに直交する方向、図2及び図3において左右方向)にかかる寸法Wが、電池列30の下面36のうち列置方向DLの中央部と対向する中央位置LCにおいて最も大きく、中央位置LCから列置方向DLに遠ざかるにしたがって(図3において中央位置LCから上方または下方に向かうにしたがって)小さくなってゆく形状を有している。なお、図3は、チャンバー80の平面図(上面図)である。
これにより、本実施例1の冷却工程では、冷却風放出口82を通じてチャンバー80の外部に放出される冷却風CAの量は、冷却風放出口82の中央位置LCにおいて最も多くなり、中央位置LCから列置方向DLに遠ざかるにしたがって少なくなる。従って、チャンバー80の冷却風放出口82から電池列収容部20bの下方開口部28を通じて電池スタック10の内部に導入されて、電池列30を構成する各々の電池100に接触する冷却風CAの量は、列置方向DLの中央に近い電池100ほど多くなる(両端に近い電池100ほど少なくなる)。これにより、電池列30に含まれる複数の電池100について、列置方向DLの中央に近い電池100ほど冷却の程度を高めることができるので、電池列30に含まれる各々の電池100の温度差を小さくすることができる。
冷却工程の後、各々の電池100について所定の工程(検査工程など)を行って、各々の電池100が完成する。
(実施例2)
次に、実施例2にかかる電池の製造方法を説明する。ここでは、実施例1と異なる点を中心に説明し、同様な点については説明を省略または簡略化する。図4~図6は、実施例2にかかる電池の製造方法を説明する図である。なお、本実施例2は、実施例1の冷却工程を、電池の製造ラインに組み込んだ一具体例である。従って、本実施例2の冷却工程では、実施例1と同様の冷却装置50を用いる。
まず、実施例1と同様に、組み立て工程において、直方体形状をなす電池100を、複数組み立てる。その後、各々の電池100について、初期充電等を行う。次に、実施例1と同様に、複数の電池100を拘束治具20によって拘束して、電池スタック10にする(図1参照)。次いで、実施例1と同様に、エージング工程において、電池スタック10を、常温よりも高温(例えば、60℃)の温度環境下で一定時間安置して、各々の電池100をエージングする(図1参照)。
エージング工程を終えた電池スタック10は、その後、図4に示すように、冷却装置50が設けられている冷却位置(冷却工程が行われる位置)に向かって、チェーンコンベア90によって搬送方向DC(図4において右方向)に搬送されてゆく。なお、冷却装置50のうち蓋部材60は、チェーンコンベア90の上方(上下方向DHについて拘束治具20の上面20cよりも上方)の固定位置(図4に示す位置)に固定されている。また、冷却装置50のうち冷却風発生装置70、ダクト75、及びチャンバー80は、チェーンコンベア90の下方の待機位置(図4に示す位置)において待機している。なお、冷却風発生装置70、ダクト75、及びチャンバー80は、図示しないアクチュエータによって、上下方向DHに移動可能とされている。
チェーンコンベア90によって搬送方向DCに搬送される電池スタック10が、冷却装置50が設けられている冷却位置(図5に示す位置)に到達すると、チェーンコンベア90による電池スタック10の搬送が一時停止する。これにより、電池スタック10が、冷却装置50が設けられている冷却位置(図5に示す位置)に配置される。なお、電池スタック10がこの冷却位置に配置されたとき、チャンバー80の冷却風放出口82が拘束治具20の下方開口部28の真下に位置し、蓋部材60が拘束治具20の上方開口部27真上に位置するように、チャンバー80及び蓋部材60が配置されている。
次いで、冷却工程において、図示しないアクチュエータによって、冷却風発生装置70、ダクト75、及びチャンバー80を上方に移動させてゆき、チャンバー80のシールゴム85を、拘束治具20の下面20d(底部25,26の外面)に密着させる。引き続き、冷却風発生装置70、ダクト75、及びチャンバー80をさらに上方に移動させることで、チャンバー80と共に電池スタック10を上方に移動させてゆき、拘束治具20の上面20c(上方開口部27の上端)を蓋部材60のシールゴム65に密着させる(図6参照)。拘束治具20の上面20cが蓋部材60のシールゴム65に密着したとき、図示しないアクチュエータを停止させる。
これにより、シールゴム65が拘束治具20の上面20c(上方開口部27の上端)に密着する態様で、蓋部材60が拘束治具20の上面20cに配置されて、蓋部材60によって電池列収容部20bの上方開口部27に蓋がされる(上方開口部27が閉塞される)。さらに、シールゴム85が拘束治具20の下面20d(底部25,26の外面)に密着する態様で、チャンバー80が第1位置(電池スタック10の下方であって拘束治具20の下面20dに接触する位置)に配置される。これにより、チャンバー80の冷却風放出口82と電池列収容部20bの下方開口部28とが気密に連通する(図6参照)。このようにした状態で、冷却風発生装置70の電源をONにして、冷却風発生装置70によって冷却風CAを発生させて、当該発生させた冷却風CAを、冷却風導入口81を通じてチャンバー80の内部に導入させてゆく(図6参照)。これにより、本実施例2の冷却工程でも、実施例1の冷却工程と同様に、電池列30を構成する各々の電池100について、その下面106、第3面103(電池列30の第3側面33を構成する面)、第4面104(電池列30の第4側面34を構成する面)、及び上面105に、冷却風CAを接触させて、各々の電池100を冷却することができる。
冷却風発生装置70の電源をONにした後、所定時間が経過したら(あるいは、電池列30に含まれる1つの電池100の温度が所定温度にまで低下したら)、冷却風発生装置70の電源をOFFにして、冷却風CAの発生を停止する。その後、図示しないアクチュエータによって、冷却風発生装置70、ダクト75、及びチャンバー80を下方に移動させることで、チャンバー80と共に電池スタック10を下方に移動させてゆき、電池スタック10をチェーンコンベア90上に載置する。引き続き、冷却風発生装置70、ダクト75、及びチャンバー80をさらに下方に移動させて、冷却風発生装置70、ダクト75、及びチャンバー80を、チェーンコンベア90の下方の待機位置(図5に示す位置)に配置する。これにより、本実施例2の冷却工程が終了する。
本実施例2の冷却工程でも、実施例1の冷却工程と同様に、電池列30を構成する各々の電池100について、その下面106、第3面103、第4面104、及び上面105に冷却風CAを接触させて、これら4つの面(下面106、第3面103、第4面104、及び上面105)から熱を奪うことによって、各々の電池100を冷却することができる。従って、本実施例2の冷却工程でも、各々の電池100を短時間で効率良く冷却することができる。
さらに、本実施例2の冷却工程でも、冷却風放出口82の幅方向DWにかかる寸法Wが、電池列30の下面36のうち列置方向DLの中央部と対向する中央位置LCにおいて最も大きく、中央位置LCから列置方向DLに遠ざかるにしたがって小さくなってゆく、チャンバー80を用いている(図3参照)。これにより、本実施例2の冷却工程でも、冷却風放出口82を通じてチャンバー80の外部に放出される冷却風CAの量は、冷却風放出口82の中央位置LCにおいて最も多くなり、中央位置LCから列置方向DLに遠ざかるにしたがって少なくなる。従って、チャンバー80の冷却風放出口82から電池列収容部20bの下方開口部28を通じて電池スタック10の内部に導入されて、電池列30を構成する各々の電池100に接触する冷却風CAの量は、列置方向DLの中央に近い電池100ほど多くなる。これにより、電池列30に含まれる複数の電池100について、列置方向DLの中央に近い電池100ほど冷却の程度を高めることができるので、電池列30に含まれる各々の電池100の温度差を小さくすることができる。
冷却工程を終えた電池スタック10は、その後、チェーンコンベア90によって次工程に搬送される。その後、各々の電池100について所定の工程(検査工程など)を行って、各々の電池100が完成する。
(実施例3)
次に、実施例3にかかる電池の製造方法について説明する。本実施例3の電池の製造方法は、実施例2と比較して、冷却工程のみが異なり、その他は同様である。従って、ここでは、実施例3と異なる点を中心に説明し、同様な点については説明を省略または簡略化する。図7及び図8は、本実施例3の電池の製造方法を説明する図である。
本実施例3の冷却工程でも、実施例2と同様に、冷却装置50を用いる。しかしながら、本実施例3では、実施例2と異なり、冷却装置50を有する冷却ユニット200を用いて、電池スタック10に含まれる電池100を冷却する。
本実施例3の冷却ユニット200は、実施例2と同様の冷却装置50と、冷却装置50を収容する冷却ブース210と、公知のエアプロセッサ220と、エアプロセッサ220のエア送出口220bと冷却ブース210のエア導入口210bとを連結する連結管221と、冷却ブース210のエア排出口210cとエアプロセッサ220のエア導入口220cとを連結する連結管222とを備える(図7参照)。なお、冷却ブース210のエア導入口210bは、冷却ブース210のうち側壁部の下方に設けられている。また、冷却ブース210のエア排出口210cは、冷却ブースの天井部に設けられている。
電池スタック10を搬送方向DCに搬送するチェーンコンベア90は、冷却ブース210内を搬送方向DC(図7において左右方向)に貫通している。冷却ブース210は、チェーンコンベア90によって搬送される電池スタック10を、外部から冷却ブース210内に搬入するための上流側開口213と、この上流側開口213を開閉する上流側シャッター211を備える。さらに、冷却ブース210は、チェーンコンベア90によって搬送される電池スタック10を、冷却ブース210内から外部に搬出するための下流側開口214と、この下流側開口214を開閉する下流側シャッター212を備える。冷却ブース210の上流側開口213は、通常、上流側シャッター211によって閉塞されている。また、冷却ブース210の下流側開口214も、通常、下流側シャッター212によって閉塞されている。
本実施例3では、チェーンコンベア90によって搬送方向DCに搬送される電池スタック10が、冷却工程に供されるために、冷却ブース210の上流側開口213(上流側シャッター211によって閉塞されている上流側開口213)近づくと、上流側シャッター211が開いて上流側開口213が開放される。これにより、電池スタック10が、チェーンコンベア90によって、上流側開口213を通じて冷却ブース210の内部に搬入される。電池スタック10が冷却ブース210の内部に搬入されると、上流側シャッター211が閉じて上流側開口213が閉塞される。その後、冷却工程が開始される。
冷却工程が終了すると、今度は、下流側シャッター212が開いて下流側開口214が開放される。これにより、電池スタック10が、チェーンコンベア90によって、下流側開口214を通じて冷却ブース210の外部に搬出される。そして、冷却工程を終えた電池スタック10は、次工程に向かって、チェーンコンベア90によって搬送方向DCに搬送される。
本実施例3の冷却工程では、エアプロセッサ220によって、常温よりも低温(例えば、10℃)の冷却風CAを発生させる。エアプロセッサ220によって発生させた低温の冷却風CAは、連結管221を通じて、エア導入口210bから冷却ブース210の内部に導入される。冷却ブース210の内部に導入された低温の冷却風CAは、冷却ブース210の内部を下方から上方に向かって流れてゆき、その後、エア排出口210cから冷却ブース210の外部に排出される。排出された冷却風CAは、連結管222を通じてエアプロセッサ220に戻る。このように、本実施例3の冷却工程では、冷却ブース210の内部に低温の冷却風CAを導入することで、冷却ブース210の内部に位置する電池スタック10の周囲温度を、常温よりも低温にすることができる。さらに、冷却ブース210の内部に導入された低温の冷却風CAは、冷却風発生装置70(具体的には、ブロワー)の内部に供給(吸入)される。これにより、冷却風発生装置70からも、常温よりも低温の冷却風CAを発生させることができる。
ここで、本実施例3の電池の製造方法について説明する。まず、実施例1,2と同様に、組み立て工程において、直方体形状をなす電池100を、複数組み立てる。その後、各々の電池100について、初期充電等を行う。次に、実施例1,2と同様に、複数の電池100を拘束治具20によって拘束して、電池スタック10にする(図1参照)。次いで、実施例1,2と同様に、エージング工程において、電池スタック10を、常温よりも高温(例えば、60℃)の温度環境下で一定時間安置して、各々の電池100をエージングする(図1参照)。
エージング工程を終えた電池スタック10は、その後、冷却装置50が収容されている冷却ブース210に向かって、チェーンコンベア90によって搬送方向DC(図7において右方向)に搬送されてゆく。なお、冷却装置50のうち蓋部材60は、冷却ブース210の内部において、チェーンコンベア90の上方(上下方向DHについて拘束治具20の上面20cよりも上方)の固定位置(図7に示す位置)に固定されている。また、冷却装置50のうち冷却風発生装置70、ダクト75、及びチャンバー80は、冷却ブース210の内部において、チェーンコンベア90の下方の待機位置(図7に示す位置)において待機している。なお、冷却風発生装置70、ダクト75、及びチャンバー80は、図示しないアクチュエータによって、上下方向DHに移動可能とされている。
チェーンコンベア90によって搬送される電池スタック10が、冷却ブース210の上流側開口213(上流側シャッター211によって閉塞されている上流側開口213)近づくと、上流側シャッター211が開いて上流側開口213が開放される。これにより、電池スタック10が、チェーンコンベア90によって、上流側開口213を通じて冷却ブース210の内部に搬入される。電池スタック10が冷却ブース210の内部に搬入されると、上流側シャッター211が閉じて上流側開口213が閉塞される。その後、冷却工程が開始される。具体的には、冷却ブース210の内部に進入した電池スタック10が、冷却装置50が設けられている冷却位置(図7に示す位置)に到達すると、チェーンコンベア90による電池スタック10の搬送が一時停止する。これにより、電池スタック10が、冷却装置50が設けられている冷却位置(図7に示す位置)に配置される。なお、図7に示すように、電池スタック10がこの冷却位置に配置されたとき、チャンバー80の冷却風放出口82が拘束治具20の下方開口部28の真下に位置し、蓋部材60が拘束治具20の上方開口部27真上に位置するように、チャンバー80及び蓋部材60が配置されている。
次いで、冷却工程において、まず、エアプロセッサ220の電源をONにして、エアプロセッサ220によって、常温よりも低温の冷却風CAを発生させる。エアプロセッサ220によって発生させた低温の冷却風CAは、連結管221を通じて、エア導入口210bから冷却ブース210の内部に導入される。次に、図示しないアクチュエータによって、冷却風発生装置70、ダクト75、及びチャンバー80を上方に移動させてゆき、チャンバー80のシールゴム85を、拘束治具20の下面20d(底部25,26の外面)に密着させる。その後、さらに、冷却風発生装置70、ダクト75、及びチャンバー80を上方に移動させることで、チャンバー80と共に電池スタック10を上方に移動させてゆき、拘束治具20の上面20c(上方開口部27の上端)を蓋部材60のシールゴム65に密着させる(図8参照)。拘束治具20の上面20cが蓋部材60のシールゴム65に密着したとき、図示しないアクチュエータを停止させる。
これにより、実施例2と同様に、シールゴム65が拘束治具20の上面20c(上方開口部27の上端)に密着する態様で、蓋部材60が拘束治具20の上面20cに配置されて、蓋部材60によって電池列収容部20bの上方開口部27に蓋がされる(上方開口部27が閉塞される)。さらに、シールゴム85が拘束治具20の下面20d(底部25,26の外面)に密着する態様で、チャンバー80が第1位置(電池スタック10の下方であって拘束治具20の下面20dに接触する位置)に配置される。これにより、チャンバー80の冷却風放出口82と電池列収容部20bの下方開口部28とが気密に連通する(図8参照)。このようにした状態で、冷却風発生装置70の電源をONにして、冷却風発生装置70によって冷却風CAを発生させて、当該発生させた冷却風CAを、冷却風導入口81を通じてチャンバー80の内部に導入させてゆく(図8参照)。これにより、本実施例3の冷却工程でも、実施例1,2の冷却工程と同様に、電池列30を構成する各々の電池100について、その下面106、第3面103(電池列30の第3側面33を構成する面)、第4面104(電池列30の第4側面34を構成する面)、及び上面105に、冷却風CAを接触させて、各々の電池100を冷却することができる。
但し、本実施例3では、実施例2とは異なり、冷却ブース210の内部に導入された低温の冷却風CAが、冷却風発生装置70の内部に供給される(吸入される)ので、冷却風発生装置70の送風口からは、常温よりも低温の冷却風CAが送出される。これにより、チャンバー80の内部には、常温よりも低温の冷却風CAが供給される。従って、本実施例3の冷却工程では、電池列30を構成する各々の電池100について、その下面106、第3面103(電池列30の第3側面33を構成する面)、第4面104(電池列30の第4側面34を構成する面)、及び上面105に、常温よりも低温の冷却風CAを接触させて、各々の電池100を冷却することができる。さらに、本実施例3の冷却工程では、冷却ブース210の内部に低温の冷却風CAを導入することで、冷却ブース210の内部に位置する電池スタック10の周囲温度を、常温よりも低温にすることができる。このため、本実施例3の冷却工程では、電池列30を構成する各々の電池100を、実施例1,2の冷却工程よりも短時間で効率良く冷却することができる。
冷却工程が終了すると、冷却ブース210の下流側シャッター212が開き、冷却ブース210の下流側開口214が開放される。これにより、電池スタック10が、チェーンコンベア90によって、下流側開口214を通じて冷却ブース210の外部に搬出される。冷却ブース210の外部に搬出された電池スタック10は、次工程に向かって、チェーンコンベア90によって搬送される。その後、各々の電池100について所定の工程(検査工程など)を行って、各々の電池100が完成する。
以上において、本発明を実施例1~3に即して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
10 電池スタック
20 拘束治具
20b 電池列収容部
20c 上面
20d 下面
23 第3側壁部
24 第4側壁部
27 上方開口部
28 下方開口部
30 電池列
31 第1側面
33 第3側面
34 第4側面
35 上面
36 下面
40 高温エージング室
50 冷却装置
60 蓋部材
65,85 シールゴム
70 冷却風発生装置
80 チャンバー
81 冷却風導入口
82 冷却風放出口
83 天井部
90 チェーンコンベア
100 電池
105 上面
106 下面
200 冷却ユニット
210 冷却ブース
220 エアプロセッサ
CA 冷却風
DC 搬送方向
DH 上下方向
DL 列置方向
DW 幅方向
LC 中央位置

Claims (1)

  1. 直方体形状をなす複数の電池が列置方向に一列に列置された電池列、及び、前記電池列に対して前記列置方向に圧縮荷重をかけて前記電池列を拘束する拘束治具、を有する電池スタックを、常温よりも高温の温度環境下で一定時間安置するエージング工程と、
    前記エージング工程を終えた前記電池スタックを、冷却装置を用いて冷却する冷却工程と、を備える
    電池の製造方法において、
    前記電池列は、前記列置方向の一方側を向く第1側面と、前記列置方向の他方側を向く第2側面と、前記第1側面と前記第2側面との間を前記列置方向に延びる第3側面と、前記列置方向に直交する前記電池の幅方向について前記第3側面とは反対側の位置で前記第1側面と前記第2側面との間を前記列置方向に延びる第4側面と、を有し、
    前記拘束治具は、前記電池列を収容する電池列収容部であって、前記電池列の前記第1側面を押圧する第1側壁部と、前記電池列の前記第2側面を押圧する第2側壁部と、前記電池列の前記第3側面に対向する第3側壁部と、前記電池列の前記第4側面に対向する第4側壁部と、を有する電池列収容部を備え、
    前記電池列収容部は、前記拘束治具の上方に開口する上方開口部であって、前記電池列を構成する前記複数の電池の上面が露出する上方開口部と、前記拘束治具の下方に開口する下方開口部であって、前記電池列を構成する前記複数の電池の下面が露出する下方開口部と、を有し、
    前記電池スタックでは、前記電池列の前記第3側面と前記拘束治具の前記第3側壁部とが、前記電池の前記幅方向について離間しており、且つ、前記電池列の前記第4側面と前記拘束治具の前記第4側壁部とが、前記電池の前記幅方向について離間しており、
    前記冷却装置は、前記拘束治具の上面に配置されて前記電池列収容部の前記上方開口部に蓋をする蓋部材と、前記電池列を構成する前記複数の電池を冷却するための冷却風を発生させる冷却風発生装置と、前記電池スタックの下方であって前記拘束治具の下面に接触する第1位置に配置されるチャンバーと、を備え、
    前記チャンバーは、前記冷却風発生装置によって発生した冷却風を当該チャンバーの内部に導入するための冷却風導入口であって、当該チャンバーのうち下側の部位に設けられた冷却風導入口と、当該チャンバーの天井部に位置し、当該チャンバーを前記第1位置に配置した状態で、前記電池列収容部の前記下方開口部を通じて前記電池列の下面と対向する位置に配置される冷却風放出口であって、前記冷却風導入口を通じて当該チャンバーの内部に導入された冷却風を、前記電池列収容部の前記下方開口部を通じて前記電池列の下面に向けて放出する冷却風放出口と、を有し、
    前記冷却風放出口は、前記チャンバーを前記第1位置に配置した状態で、前記列置方向に延びる細長形状であって、当該冷却風放出口の前記幅方向の寸法が、前記電池列の下面のうち前記列置方向の中央に位置する部位と対向する中央位置において最も大きく、前記中央位置から前記列置方向に遠ざかるにしたがって小さくなってゆく形状を有し、
    前記電池スタックは、前記電池列収容部の前記下方開口部を通じて当該電池スタックの内部に導入された冷却風が、前記電池列の下方を前記電池列収容部の前記第3側壁部に向かって流れた後に前記第3側壁部と前記電池列の前記第3側面との間の空間内を上方に向かって流れると共に、前記電池列の下方を前記電池列収容部の前記第4側壁部に向かって流れた後に前記第4側壁部と前記電池列の前記第4側面との間の空間内を上方に向かって流れるように構成されており、
    前記冷却工程は、前記チャンバーを前記第1位置に配置し、且つ、前記蓋部材によって前記電池列収容部の前記上方開口部に蓋をした状態で、前記冷却風発生装置によって冷却風を発生させて、当該発生させた冷却風を前記冷却風導入口を通じて前記チャンバーの内部に導入させてゆく
    電池の製造方法。
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