JP2020155219A - 電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、拘束治具によって拘束されている電池列を構成する各々の電池を、短時間で効率良く冷却することができる電池の製造方法を提供することを目的とする。
この電池スタックでは、電池列の第3側面と拘束治具の第3側壁部とが、電池の幅方向(列置方向及び上下方向に直交する方向)について離間しており、且つ、電池列の第4側面と拘束治具の第4側壁部とが、電池の幅方向について離間している。
このうち、チャンバーは、冷却風発生装置によって発生した冷却風を当該チャンバーの内部に導入するための冷却風導入口であって、当該チャンバーのうち下側(下方)に位置する部位に設けられた冷却風導入口を有する。さらに、このチャンバーは、当該チャンバーの天井部(上壁部)に設けられた冷却風放出口を有する。この冷却風放出口は、チャンバーを前記第1位置に配置した状態で、電池列収容部の下方開口部を通じて電池列の下面と対向する位置に配置され、冷却風導入口を通じてチャンバーの内部に導入された冷却風を、電池列収容部の下方開口部を通じて電池列(これを構成する複数の電池)の下面に向けて放出する開口である。
従って、冷却風導入口を通じてチャンバーの内部に導入された冷却風は、チャンバー内を下方から上方に向かって流れてゆき、天井部に設けられた冷却風放出口を通じてチャンバーの外部に放出される。この放出された冷却風は、電池列収容部の下方開口部を通じて電池スタックの内部に導入されて、電池列(これを構成する複数の電池)の下面に当たることになる。
そして、上述の製造方法では、冷却工程において、チャンバーを前記第1位置に配置し、且つ、蓋部材によって電池列収容部の上方開口部に蓋をした状態で、冷却風発生装置によって冷却風を発生させて、当該発生させた冷却風を、冷却風導入口を通じてチャンバーの内部に導入させてゆく。これにより、電池列を構成する各々の電池について、その下面、第3面(電池列の第3側面を構成する面)、第4面(電池列の第4側面を構成する面)、及び上面に、冷却風を接触させて、各々の電池を冷却することができる。
これにより、冷却工程では、冷却風放出口を通じてチャンバーの外部に放出される冷却風の量は、冷却風放出口の中央位置において最も多くなり、列置方向に遠ざかるにしたがって少なくなる。従って、チャンバーの冷却風放出口から電池列収容部の下方開口部を通じて電池スタックの内部に導入されて、電池列を構成する各々の電池に接触する冷却風の量は、列置方向の中央に近い電池ほど多くなる。これにより、電池列に含まれる複数の電池について、列置方向の中央に近い電池ほど冷却の程度を高めることができるので、電池列に含まれる各々の電池の温度差を小さくすることができる。
次に、本発明の実施例1にかかる電池の製造方法について説明する。図1は、実施例1にかかるエージング工程を説明する図である。図2は、実施例1にかかる冷却工程を説明する図である。
まず、組み立て工程において、直方体形状をなす電池100(図1参照)を、複数組み立てる。なお、本実施例1では、電池100として、リチウムイオン二次電池を製造する。その後、各々の電池100について、初期充電等を行う。次に、複数の電池100を拘束治具20によって拘束して、電池スタック10にする(図1参照)。この電池スタック10は、複数の電池100が列置方向DL(図1において紙面に直交する方向)に一列に列置された電池列30、及び、電池列30に対して列置方向DLに圧縮荷重をかけて電池列30を拘束する拘束治具20を有する。
その後、冷却工程において、エージング工程を終えた電池スタック10(電池列30を構成する各々の電池100)を、冷却装置50を用いて冷却する(図2参照)。
冷却装置50は、図2に示すように、拘束治具20の上面20c(上方開口部27の上端)に配置されて電池列収容部20bの上方開口部27に蓋をする蓋部材60と、電池列30を構成する各々の電池100を冷却するための冷却風CAを発生させる冷却風発生装置70と、電池スタック10の下方であって拘束治具20の下面20dに接触する第1位置(図2に示す位置)に配置されるチャンバー80とを備える。
また、本実施例1では、冷却風発生装置70として、公知のブロワーを用いている。本実施例1では、常温環境下において冷却工程を行うため、冷却風発生装置70によって発生する冷却風CAも常温(例えば、25℃)となる。
冷却工程の後、各々の電池100について所定の工程(検査工程など)を行って、各々の電池100が完成する。
次に、実施例2にかかる電池の製造方法を説明する。ここでは、実施例1と異なる点を中心に説明し、同様な点については説明を省略または簡略化する。図4〜図6は、実施例2にかかる電池の製造方法を説明する図である。なお、本実施例2は、実施例1の冷却工程を、電池の製造ラインに組み込んだ一具体例である。従って、本実施例2の冷却工程では、実施例1と同様の冷却装置50を用いる。
冷却工程を終えた電池スタック10は、その後、チェーンコンベア90によって次工程に搬送される。その後、各々の電池100について所定の工程(検査工程など)を行って、各々の電池100が完成する。
次に、実施例3にかかる電池の製造方法について説明する。本実施例3の電池の製造方法は、実施例2と比較して、冷却工程のみが異なり、その他は同様である。従って、ここでは、実施例3と異なる点を中心に説明し、同様な点については説明を省略または簡略化する。図7及び図8は、本実施例3の電池の製造方法を説明する図である。
本実施例3の冷却工程でも、実施例2と同様に、冷却装置50を用いる。しかしながら、本実施例3では、実施例2と異なり、冷却装置50を有する冷却ユニット200を用いて、電池スタック10に含まれる電池100を冷却する。
冷却工程が終了すると、今度は、下流側シャッター212が開いて下流側開口214が開放される。これにより、電池スタック10が、チェーンコンベア90によって、下流側開口214を通じて冷却ブース210の外部に搬出される。そして、冷却工程を終えた電池スタック10は、次工程に向かって、チェーンコンベア90によって搬送方向DCに搬送される。
以上において、本発明を実施例1〜3に即して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
20 拘束治具
20b 電池列収容部
20c 上面
20d 下面
23 第3側壁部
24 第4側壁部
27 上方開口部
28 下方開口部
30 電池列
31 第1側面
33 第3側面
34 第4側面
35 上面
36 下面
40 高温エージング室
50 冷却装置
60 蓋部材
65,85 シールゴム
70 冷却風発生装置
80 チャンバー
81 冷却風導入口
82 冷却風放出口
83 天井部
90 チェーンコンベア
100 電池
105 上面
106 下面
200 冷却ユニット
210 冷却ブース
220 エアプロセッサ
CA 冷却風
DC 搬送方向
DH 上下方向
DL 列置方向
DW 幅方向
LC 中央位置
Claims (1)
- 直方体形状をなす複数の電池が列置方向に一列に列置された電池列、及び、前記電池列に対して前記列置方向に圧縮荷重をかけて前記電池列を拘束する拘束治具、を有する電池スタックを、常温よりも高温の温度環境下で一定時間安置するエージング工程と、
前記エージング工程を終えた前記電池スタックを、冷却装置を用いて冷却する冷却工程と、を備える
電池の製造方法において、
前記電池列は、前記列置方向の一方側を向く第1側面と、前記列置方向の他方側を向く第2側面と、前記第1側面と前記第2側面との間を前記列置方向に延びる第3側面と、前記列置方向に直交する前記電池の幅方向について前記第3側面とは反対側の位置で前記第1側面と前記第2側面との間を前記列置方向に延びる第4側面と、を有し、
前記拘束治具は、前記電池列を収容する電池列収容部であって、前記電池列の前記第1側面を押圧する第1側壁部と、前記電池列の前記第2側面を押圧する第2側壁部と、前記電池列の前記第3側面に対向する第3側壁部と、前記電池列の前記第4側面に対向する第4側壁部と、を有する電池列収容部を備え、
前記電池列収容部は、前記拘束治具の上方に開口する上方開口部であって、前記電池列を構成する前記複数の電池の上面が露出する上方開口部と、前記拘束治具の下方に開口する下方開口部であって、前記電池列を構成する前記複数の電池の下面が露出する下方開口部と、を有し、
前記電池スタックでは、前記電池列の前記第3側面と前記拘束治具の前記第3側壁部とが、前記電池の前記幅方向について離間しており、且つ、前記電池列の前記第4側面と前記拘束治具の前記第4側壁部とが、前記電池の前記幅方向について離間しており、
前記冷却装置は、前記拘束治具の上面に配置されて前記電池列収容部の前記上方開口部に蓋をする蓋部材と、前記電池列を構成する前記複数の電池を冷却するための冷却風を発生させる冷却風発生装置と、前記電池スタックの下方であって前記拘束治具の下面に接触する第1位置に配置されるチャンバーと、を備え、
前記チャンバーは、前記冷却風発生装置によって発生した冷却風を当該チャンバーの内部に導入するための冷却風導入口であって、当該チャンバーのうち下側の部位に設けられた冷却風導入口と、当該チャンバーの天井部に位置し、当該チャンバーを前記第1位置に配置した状態で、前記電池列収容部の前記下方開口部を通じて前記電池列の下面と対向する位置に配置される冷却風放出口であって、前記冷却風導入口を通じて当該チャンバーの内部に導入された冷却風を、前記電池列収容部の前記下方開口部を通じて前記電池列の下面に向けて放出する冷却風放出口と、を有し、
前記冷却風放出口は、前記チャンバーを前記第1位置に配置した状態で、前記列置方向に延びる細長形状であって、当該冷却風放出口の前記幅方向の寸法が、前記電池列の下面のうち前記列置方向の中央に位置する部位と対向する中央位置において最も大きく、前記中央位置から前記列置方向に遠ざかるにしたがって小さくなってゆく形状を有し、
前記電池スタックは、前記電池列収容部の前記下方開口部を通じて当該電池スタックの内部に導入された冷却風が、前記電池列の下方を前記電池列収容部の前記第3側壁部に向かって流れた後に前記第3側壁部と前記電池列の前記第3側面との間の空間内を上方に向かって流れると共に、前記電池列の下方を前記電池列収容部の前記第4側壁部に向かって流れた後に前記第4側壁部と前記電池列の前記第4側面との間の空間内を上方に向かって流れるように構成されており、
前記冷却工程は、前記チャンバーを前記第1位置に配置し、且つ、前記蓋部材によって前記電池列収容部の前記上方開口部に蓋をした状態で、前記冷却風発生装置によって冷却風を発生させて、当該発生させた冷却風を前記冷却風導入口を通じて前記チャンバーの内部に導入させてゆく
電池の製造方法。
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