JP6070109B2 - 反射型マスクおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、反射型マスク及びその製造方法に関し、特に極端紫外線(Extreme Ultra Violet;以下「EUV」と表記する。)を光源とするEUVリソグラフィを用いた半導体製造装置などに利用される反射型マスクおよび反射型マスクの製造方法に関する。
(EUVリソグラフィの説明)
近年、半導体デバイスの微細化に伴い、波長が13.5nm近傍のEUVを光源に用いたEUVリソグラフィが提案されている。EUVリソグラフィは光源波長が短く光吸収性が非常に高いため、真空中で行われる必要がある。またEUVの波長領域においては、ほとんどの物質の屈折率は1よりもわずかに小さい値である。このため、EUVリソグラフィにおいては従来から用いられてきた透過型の屈折光学系を使用することができず、反射光学系となる。従って、原版となるフォトマスクも、従来の透過型のマスクは使用できないため、反射型のマスクとする必要がある。(以下、本願明細書においては、EUVリソグラフィに用いられる反射型マスクを、EUVマスクあるいはEUV反射型マスクと称することもある。)
(EUVマスクとブランク構造の説明)
このような反射型マスクの元となる反射型マスクブランクは、低熱膨張基板の上に、露光光源波長に対して高い反射率を示す多層反射層(MoとSiを約7nmの周期で、40周期=全80層が形成される)と、露光光源波長の吸収層とが順次形成されており、更に基板の裏面には露光機内における静電チャックのための裏面導電膜が形成されている。また、多層反射層と、吸収層の間に緩衝層を有する構造を持つEUVマスクもある。反射型マスクブランクから反射型マスクへ加工する際には、EB(電子線)リソグラフィとエッチング技術とにより吸収層を部分的に除去し、緩衝層を有する構造の場合はこれも同じく除去し、吸収部と反射部とからなる回路パターンを形成する。このように作製された反射型マスクによって反射された光像が反射光学系を経て半導体基板上に転写される。
(EUVマスクの吸収層の膜厚と反射率の説明)
反射光学系を用いた露光方法では、マスク面に対して垂直方向から所定角度傾いた入射角(通常6°)で照射されるため、吸収層の膜厚が厚い場合、パターン自身の影が生じてしまい、この影となった部分における反射強度は、影になっていない部分よりも小さいため、コントラストが低下し、転写パターンには、エッジ部のぼやけや設計寸法からのずれが生じてしまう。これはシャドーイングと呼ばれ、反射マスクの原理的課題の一つである。
このようなパターンエッジ部のぼやけや設計寸法からのずれを防ぐためには、吸収層の膜厚は小さくし、パターンの高さを低くすることが有効であるが、吸収層の膜厚が小さくなると、吸収層における遮光性が低下し、転写コントラストが低下し、転写パターンの精度低下となる。つまり吸収層を薄くし過ぎると転写パターンの精度を保つための必要なコントラストが得られなくなってしまう。つまり、吸収層の膜厚は厚すぎても薄すぎても問題になるので、現在は概ね50〜90nmの間になっており、EUV光(極端紫外光)の吸収層での反射率は0.5〜2%程度である。
(隣接するチップの多重露光の説明)
一方、反射型マスクを用いて半導体基板上に転写回路パターンを形成する際、一枚の半導体基板上には複数の回路パターンのチップが形成される。隣接するチップ間において、チップ外周部が重なる領域が存在する場合がある。これはウェハ1枚あたりに取れるチップを出来るだけ増加したいという生産性向上のために、チップを高密度に配置するためである。この場合、この領域については複数回(最大で4回)に渡り露光(多重露光)されることになる。この転写パターンのチップ外周部はマスク上でも外周部であり、通常、吸収層の部分である。しかしながら、上述したように吸収層上でのEUV光の反射率は、0.5〜2%程度あるために、多重露光によりチップ外周部が感光してしまう問題があった。このため、マスク上のチップ外周部に通常の吸収層よりもEUV光の遮光性の高い領域(以下、遮光枠と呼ぶ)を設ける必要性が出てきた。
このような問題を解決するために、反射型マスクの吸収層から多層反射層までを掘り込んだ溝を形成することで多層反射層の反射率を低下させることにより、露光光源波長に対する遮光性の高い遮光枠を設けた反射型マスクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
遮光枠の無い反射型マスク100の概略平面図を図1(a)に、概略断面図を図2(a)に示す。これに対して、多層反射層までを掘り込んだ遮光枠11を有する反射型マスク101の概略平面図を図1(b)に、概略断面図を図2(b)に示す。図1(b)では、イメージフィールド(メインパターン領域)10を取り囲むように遮光枠11が形成されている。
特開2009−212220号公報
しかしながら、単に吸収層と多層反射層を単に掘り込んだだけの遮光枠では、遮光枠よりも内側のイメージフィールド(回路パターン部)と、遮光枠の外側は、電気的に浮遊しており導通が取れていない。このマスクをEUV露光機で使用すると、EUV光(極端紫外光)の光電効果によって、EUVマスクに使用される金属材料(主として、Ta,Mo,Si等)から光電子が放出され、電気的に正に帯電(チャージアップ)する。これによって、露光機内の異物の付着を招き、転写欠陥を誘発するという問題が生じる。また、マスク製造工程中の電子線を使った測長SEMや電子ビーム検査機においても、電子線が照射された際の負の帯電が生じ、電子ビーム検査が出来ないという問題が生じる。
特許文献1では、このような露光時の帯電の対策として、多層反射層の最下層の数層(導電性を有するMoを少なくとも含む)を残したり、多層反射層の下地にTaもしくはCrを含む導電層を予め1層設ける構造を提案している。
しかしながら、多層反射層の最下層の数層を残す方法は、ドライエッチングやウェットエッチングにより多層反射層を掘り込む際のエッチングレートがマスク面内で均一でないため、残したい層数を均一に加工することは難しい。
また、加工出来たとしても、本来は、EUV光の反射率を極力ゼロに下げることを目的とす遮光枠の領域では、多層反射層を数層でも残すことは遮光枠形成の意義に反することとなる。例えば、Mo/Siが2周期分残った場合の反射率は、計算上約1.8%程度のEUV光反射率となり、EUVマスクの遮光枠の基準と言われている0.3%以下を遥かに上回ってしまう。
多層反射層の下地にTaもしくはCrを含む導電層を予め1層設ける構造による対策では、従来のEUVマスクブランクに新たな材料を1層多く成膜することになるため、製造工程の増加を要すると共に、それに新たな欠陥発生の機会を招く惧れがある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、特段の工程を追加することなく、イメージフィールド(回路パターン部)とマスク外周部の導通が取れ、帯電(チャージアップ)に起因する欠陥を招くことのない遮光枠を有する反射型マスクを提供することを目的とする。
本発明において上記目的を達成するために、まず請求項1の発明では、基板上に、少なくとも、EUV光を反射するための多層反射層と、前記多層反射層を保護するための保護層と、EUV光を吸収する吸収層とが、この順に形成された反射型マスクブランクを用いて、前記吸収層をパターニングすることにより作製された反射型マスクにおいて、
前記吸収層に形成された回路パターン領域(イメージフィールド)の外側に、前記吸収層,前記保護層,前記多層反射層が除去されたEUV光の反射率の低い領域である遮光枠を備えてなり、
前記遮光枠の少なくとも1つ以上の箇所には、回路パターン領域(イメージフィールド)内と前記遮光枠の外側とを電気的に導通する箇所を具備し、
電気的に導通する箇所は、矩形の遮光枠の一部に、多層反射層,保護層及び吸収層が基板上に局所的に残存して形成され、多層反射層を構成する金属材料を通じて電気的に導通されていることを特徴とする反射型マスクとしたものである。
また、請求項2の発明では、遮光枠の一部に形成される導通箇所は、矩形の遮光枠のコーナー部,矩形の遮光枠の辺上の一箇所以上の何れかであり、回路パターン領域(イメージフィールド)内の各チップ間のスクライブ(切断)ラインに接して形成されることを特徴とする請求項1記載の反射型マスクとしたものである。
また、本願の請求項3に係る発明は、反射型マスクの製造方法であって、
基板の一面の上に多層反射層を形成する工程と、
多層反射層の上に吸収層を形成する工程と、
前記吸収層に回路パターンを形成する工程と、
前記回路パターンの外側を取り囲むように、非連続な枠状領域からなる開口パターンを規
定した上で、前記多層反射層と前記吸収層とを前記基板の一面が露呈するまで、ドライエッチングもしくはウェットエッチングによって除去してなる遮光枠を形成する工程とを含む、反射型マスクの製造方法としたものである。
多層反射層を除去する掘り込みタイプの遮光枠が形成されたEUVマスクにおいて、遮光枠の内側のイメージフィールド(回路パターン領域)と遮光枠の外側の導通が取れるため、電子線を使った測長SEMによる測定時,電子ビーム検査機によるパターン検査時,およびEUVリソグラフィでのEUV露光時において、帯電を防止することができる。
このため、高品質のマスクを提供できると共に、EUVリソグラフィでのEUV露光時においては、EUVマスクへの異物の付着を低減することができるため、高品質のウェハ転写パターンを得ることが可能となる。
遮光枠を有さないEUV反射型マスク(a)と遮光枠を有するEUV反射型マスク(b)の概略平面図。 遮光枠を有さないEUV反射型マスク(a)と遮光枠を有するEUV反射型マスク(b)の概略断面図。 本発明による遮光枠を有するEUV反射型マスクの概略平面図(a)と概略断面図(b)。 本発明による遮光枠を有するEUV反射型マスクの概略平面図(a)(b)(c)。 本発明による遮光枠を有するEUV反射型マスクの製造工程(マスクパターン形成まで)の一例を示す概略断面図。 本発明による遮光枠を有するEUV反射型マスクの製造工程(遮光枠形成)の一例を示す概略断面図。 本発明による反射型マスクの概略平面図(a)と概略断面図(b)。
(本発明の反射型マスクの構成・レイアウト)
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の反射型マスクの構造について説明する。図3(a)は、本発明の反射型マスクの構造の概略平面図であり、図3(b)は、図3(a)の破線A−A‘に沿って切断した概略断面図である。
図3(a)では、イメージフィールド(回路パターン領域)10を取り囲むように多層反射層を掘り込んだ遮光枠11が形成されているが、遮光枠11は完全に連続して、イメージフィールド(回路パターン領域)10を閉鎖する構成でなく、遮光枠の一部(矩形の遮光枠の側辺)に導通箇所13が形成されている。
図3(b)では、導通箇所13にあたる部分は、多層反射層2,保護層3,吸収層4は基板1上に全て残っており、イメージフィールド(回路パターン領域)10とは多層反射層を通じて電気的に導通されている。
遮光枠の一部に形成される導通箇所13は、図3(a)に図示される例に限らず、場所・個数は任意に採用される。
例えば、矩形の遮光枠のコーナー部(図4(a)),矩形の遮光枠の底辺の一箇所(図4(b)),矩形の遮光枠の2箇所(図4(c))など、形成箇所・数は任意である。
導通箇所の設定にあたっては、EUVマスク材料の表面の抵抗値,電子線を使った測長SEMによる測定時,電子ビーム検査機によるパターン検査時,およびEUVリソグラフィでのEUV露光装置などの使用環境にも応じて、適宜に設定されうる。
図3,図4に示される導通箇所13には、多層反射層2および吸収層4が残っており、その部分は0.5〜2%程度のEUV反射率があるが、導通箇所13は遮光枠11の一部であり、Siウェハ上でのEUVリソグラフィでのEUV露光時には、多重露光による影響(隣接するチップ間において、チップ外周部が重なる領域が発生する)は限定的であり(最大でも、自チップの露光+隣接チップの露光1回)、多重露光によりチップ外周部が感光してしまう問題を招くことはない。
また、通常、パターンチップは、1枚のマスク上に多面付けで配置されているため、各チップ間のスクライブ(切断)ラインに接して導通箇所を形成すれば、チップ外周部の感光の問題はさらに低減される。
尚、導通箇所の構造としては、上記のように局所的に多層反射層2および吸収層4を残す構造に限らず、EUV反射率が度外視出来る程度に低く、電気的導通が確保された状態で多層反射層2の一部(Moを含めて)を残すように、吸収層4と合せて除去する構成を採用しても良い。
EUVマスク材料の表面の抵抗値は、使用される材料(Ta,Ru,Mo,Si)に固有の導電率や膜厚,材料の成膜状態(ポーラス,表面の酸化程度など)により異なる。
EUVマスクに導通箇所を形成するに先駆けて、これらパラメータ値を確認の上、好適な構造の導通箇所の設計に寄与することが望まれる。
例えば、EUVマスク材料の表面の抵抗値が高い場合には、電気的導通を確実にする上で、導通箇所の幅を広げる,導通箇所を複数とする、などである。
また、EUVマスク材料の物性に限らず、電子線を使った測長SEMによる測定,電子ビーム検査機によるパターン検査,EUVリソグラフィでのEUV露光などの使用環境に応じて、導通箇所の設計に影響が及ぶ場合がある。
電子線を使った測長SEMによる測定,電子ビーム検査機によるパターン検査では、照射電子線量が多い条件が想定される場合、帯電(チャージアップ)の問題が大きいため、導通箇所の幅を広げる,導通箇所を複数とする、などの対処が効果的である。
EUVリソグラフィでのEUV露光では、光電効果によって放出される電子の運動エネルギーは下記式(1)で表される。
照射されるEUV光の波長は一定(13.5nm)であるため、運動エネルギーは一定であるが、EUV光の強度(光量)が大きくなると、放出される電子の量も増加するため、帯電(チャージアップ)の問題が大きくなり、同様に、導通箇所の幅を広げる,導通箇所を複数とする、などの対処が効果的となる。
式(1)のPは仕事関数と呼ばれ、電子を材料から飛び出す上で最低限必要な仕事量(エネルギー)であり、材料固有の値を持つ。
eV=hμ−P ・・・式(1)
<左辺>
eV:放出される電子が持つ運動エネルギー
e:電子の電荷
V:電子が持つエネルギーを電位差に換算した場合の電位差
<右辺>
hμ:入射する光のエネルギー
h:プランク定数
μ:光の振動数=1/λ(λ:波長=EUVでは13.5nm)
P:プランク材料の仕事関数
図3(a),図4(a)(b)(c)に示す反射型マスク102,103,104,105は、いずれも基板1の表面に、多層反射層2,保護層3,吸収層4が順次形成されている。基板1の裏面には裏面導電膜5が形成された構造となっている。保護層3と吸収層4の間には、緩衝層が形成されている場合もある。緩衝層は、吸収膜4のマスクパターン修正時に、下地の保護層3にダメージを与えないために設けられる層である。
反射型マスク102,103,104,105は、吸収層4が加工されたパターン領域10と、その外周部に吸収層4,保護層3,多層反射層2(緩衝層がある場合は緩衝層も含め)全ての層が除去されて形成された遮光枠11を有する。
(本発明の反射型マスクの構成の詳細:多層反射層,保護層,緩衝層)
図3(a)の多層反射層2は、EUV光に対して60%程度の反射率を達成できるように設計されており、MoとSiが交互に40〜50ペア積層した積層膜で、さらに最上層の保護層3は2〜3nm厚のRu(ルテニウム)あるいは厚さ10nm程度のSiで構成されている。Ru層の下に隣接する層はSi層である。
多層反射層2にMoやSiが使われている理由は、EUV光に対する吸収(消衰係数)が小さく、且つMoとSiのEUV光での屈折率差が大きいために、SiとMoの界面での反射率を高く出来るためである。
保護層3がRuの場合は、吸収層4の加工におけるエッチングストッパーやマスク洗浄時の薬液に対する保護層としての役割を果たしている。保護層3がSiの場合は、吸収層4との間に、緩衝層が有る場合もある。緩衝層は、吸収層4のエッチングやパターン修正時に、緩衝層の下に隣接する多層反射層2の最上層であるSi層を保護するために設けられており、クロム(Cr)の窒素化合物(CrN)で構成されている。
(本発明の反射型マスクの構成の詳細:吸収層)
図3(a)の吸収層4は、EUVに対して吸収率の高いタンタル(Ta)の窒素化合物(TaN)で構成されている。他の材料として、タンタルホウ素窒化物(TaBN),タンタルシリコン(TaSi),タンタル(Ta)や、それらの酸化物(TaBON,TaSiO,TaO)でも良い。
図3(a)の吸収層4は、上層に波長190〜260nmの紫外光に対して反射防止機能を有する低反射層を設けた2層構造から成る吸収層であっても良い。低反射層は、マスクの欠陥検査機の検査波長に対して、コントラストを高くし、検査性を向上させるためのものである。
(本発明の反射型マスクの構成の詳細:裏面導電膜)
図3(a)の裏面導電膜5は、一般にはクロムの窒化物(CrN)で構成されているが、導電性が静電チャックが使用できる程度以上であれば良いので、絶縁性材料以外からなる材料であれば良い。
図3(a)では裏面導電膜5を有する構成で記載したが、裏面導電膜5を有さない反射型マスクブランク及び反射型マスクとしても良い。
(本発明の反射型マスクの構成の詳細:多層反射層の掘り込み)
本発明の反射型マスクの遮光枠11の形成方法について説明する。
イメージフィールド(メインパターン領域)にパターンが形成されたEUVマスク,あるいは後にパターンが形成される予定のEUVマスクブランクに対して、フォトリソグラフィもしくは電子線リソグラフィによって、イメージフィールド周辺部が開口したレジストパターンを形成する。
開口は矩形の帯状が好適であるが、本発明では上述したように、開口部は完全に連続せず、遮光枠の一部が後に導通箇所を構成するように、非開口部を設けておく。
次に、フッ素系もしくは塩素系ガス(あるいはその両方)を用いたドライエッチングによって、レジストパターンの開口部の吸収膜4と保護層3を除去する。
次いで、多層反射層2を、フッ素系ガスまたは塩素系ガスもしくはその両方を用いたドライエッチングか、アルカリ性溶液または酸性溶液を用いたウェットエッチングによって、多層反射層を貫通・除去する。
ドライエッチングによって、多層反射層2を貫通・除去する際に、フッ素系ガスまたは塩素系ガスもしくはその両方を用いるのは、多層反射層2の材料であるMoとSiの両方に対して、エッチング性を有するためである。この際に用いるフッ素系ガスは、CF4,C26,C48,C58,CHF3,SF6,ClF3,Cl2,HClなどが挙げられる。
ウェットエッチングによって、多層反射層2を貫通・除去する際のエッチング液には、多層反射層2の材料であるMoとSiのエッチングに適している必要がある。例えば、アルカリ性溶液としては、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム),KOH(水酸化カリウム),EDP(エチレンジアミンピロカテコール)などが適している。酸性溶液としては、硝酸とリン酸の混合液が適しているが、これにフッ酸,硫酸,酢酸を加えても良い。
反射型マスクのイメージフィールド内のパターン形成は、遮光枠11(導通箇所13)の形成の前後を問わない。
以上のようにして、反射型マスクのイメージフィールドを規定するように、吸収層4,保護層3,多層反射層2を除去してなる遮光枠を、遮光枠の一部に電気的な通箇所を有するように形成して、イメージフィールド内の帯電(チャージアップ)が防止される反射型マスクが得られる。
以下、本発明の反射型マスクの製造方法を、実施例により詳細に説明する。
図5(a)に示す反射型マスクブランク201を使用した。
反射型マスクブランク201は、基板1の上に、波長13.5nmのEUV光に対して反射率が64%程度となるように設計されたMoとSiの40ペアの多層反射層2が、その上に2.5nm厚のRuの保護層3が、更にその上に70nm厚のタンタルシリサイド(TaSi)からなる吸収層4が、順次形成されている。
上記の反射型マスクブランク201に対し、ポジ型化学増幅レジスト9(FEP171:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を300nmの膜厚で塗布し(図5(b))、電子線描画機(JBX9000:日本電子社製)によって描画後、110℃;10分のPEB(Post Exposure Bake)およびスプレー現像機(SFG3000:シグマメルテック社製)により現像を行い、レジスト部分にレジストパターンを形成した(図5(c))。
次いで、ドライエッチング装置(VLR700シリーズ:ユナクシス社製)を用いて、CF4プラズマとCl2プラズマにより、吸収層4をエッチング除去し(図5(d))、その後レジスト剥離洗浄することで、図5(e)に示す評価パターンを有する反射型マスク211を作製した。
評価パターンは、寸法200nmの1:1のライン&スペースパターンのチップを6面付けでマスク中心に配置した。パターン領域の大きさは、10cm×10cmとした。ここで、各チップ間のスクライブラインの間隔は5mmとした。
次いで、上述の評価パターンを有する反射型マスク211のイメージフィールド(パターン領域)10の周辺に、遮光枠11を形成した。
反射型マスク211(図6(a))にi線レジスト29を500nmの膜厚で塗布し(図6(b))、そこへレーザー描画機(ALTA3000:アプライドマテリアル社製)により描画・現像を行なうことにより、後に遮光枠11となる領域を抜いたレジストパターンを形成した(図6(c))。
このときレジストパターンの開口幅は3mmとし、マスク中心部の10cm×10cmの回路パターン領域のパターンエッジから外側に3μmの距離に配置した。
次いで、ドライエッチング装置(VLR700シリーズ:ユナクシス社製)を用いてCHF3プラズマ(ドライエッチング装置内の圧力50mTorr,ICP(誘導結合プラズマ)パワー500W,RIE(反応性イオンエッチング)パワー2000W,CHF3:流量20sccm,処理時間6分、これらは、以下の表記で同じとする。)により、上記レジストの開口部の吸収層4と多層反射層2とを垂直性ドライエッチングで貫通・除去し(図6(d)(e))、最後に、硫酸系の剥離液とアンモニア過酸化水素水により、レジスト剥離・洗浄を実施し、ドライエッチングとウェットエッチングで残ったレジストを除去した(図6(f))。
図3(a)(b)に、本実施例により作製された反射型マスク102を示す。
反射型マスク102における遮光枠11の幅は3mm,スクライブラインの幅は5mm,導通箇所13の幅は1mmである。
本実施例における反射型マスク102の製造工程(遮光枠形成工程)にて、導通箇所13を形成しない以外は同様の工程により、導通箇所13を有さない遮光枠11を具備する反射型マスクを比較サンプルとして作製し、双方のマスクについて測長SEMにて測定を実施した。
導通箇所13を有さない比較サンプルのマスクでは、イメージフィールド内でチャージアップに起因するSEM像のドリフト現象が発生し、遮光枠内部の測定に支障をきたしたが、本実施例によるマスクでは、チャージアップが発生せず、問題なく測定が可能であった。
本発明は、反射型マスク等に有用である。
1 基板
2 多層反射層
3 保護層
4 吸収層
5 裏面導電膜
9 レジスト
10 イメージフィールド(パターン領域)
11 遮光枠
12 遮光枠の外
13 導通箇所
29 レジスト
100 反射型マスク(遮光枠なし)
101 反射型マスク(遮光枠あり)
102,103,104,105 本発明による反射型マスク
201 反射型マスクブランク
211 反射型マスク(遮光枠形成前)

Claims (3)

  1. 基板上に、少なくとも、EUV光を反射するための多層反射層と、前記多層反射層を保護するための保護層と、EUV光を吸収する吸収層とが、この順に形成された反射型マスクブランクを用いて、前記吸収層をパターニングすることにより作製された反射型マスクにおいて、
    前記吸収層に形成された回路パターン領域(イメージフィールド)の外側に、前記吸収層,前記保護層,前記多層反射層が除去されたEUV光の反射率の低い領域である遮光枠を備えてなり、
    前記遮光枠の少なくとも1つ以上の箇所には、回路パターン領域(イメージフィールド)内と前記遮光枠の外側とを電気的に導通する箇所を具備し、
    電気的に導通する箇所は、矩形の遮光枠の一部に、多層反射層,保護層及び吸収層が基板上に局所的に残存して形成され、多層反射層を構成する金属材料を通じて電気的に導通されていることを特徴とする反射型マスク。
  2. 遮光枠の一部に形成される導通箇所は、矩形の遮光枠のコーナー部,矩形の遮光枠の辺上の一箇所以上の何れかであり、回路パターン領域(イメージフィールド)内の各チップ間のスクライブ(切断)ラインに接して形成されることを特徴とする請求項記載の反射型マスク。
  3. 反射型マスクの製造方法であって、
    基板の一面の上に多層反射層を形成する工程と、
    多層反射層の上に吸収層を形成する工程と、
    前記吸収層に回路パターンを形成する工程と、
    前記回路パターンの外側を取り囲むように、非連続な枠状領域からなる開口パターンを規定した上で、前記多層反射層と前記吸収層とを前記基板の一面が露呈するまで、ドライエッチングもしくはウェットエッチングによって除去してなる遮光枠を形成する工程とを含む、反射型マスクの製造方法。
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