JP6070091B2 - ポリエステルの製造方法、およびポリカプロラクトンの製造方法 - Google Patents

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本発明は、有機化合物の合成方法に関する。
例えば、ポリエステルの合成方法としては、一般に、ジカルボン酸とジオールとの直接重合法が採用されている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−302366号公報
上記のような合成方法では、一般に、原料の重合度に応じて重合条件を変化させながら段階的に重合を行わせるための反応槽を数段に亘って設置する必要がある。また、200〜240℃程度の高温で反応を行わせる必要がある。
近年、省エネルギー等の観点から、工業的に有用な有機化合物を、より温和な条件で、短時間で簡素に合成可能な手法の開発が期待されている。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、より温和な条件で、短時間で簡素に目的の有機化合物を得ることが可能な有機化合物の合成方法を提供することを目的とする。
本発明は、マイクロ波による選択加熱を利用した有機化合物の合成方法である。マイクロ波による加熱は、特定の物質を選択的かつ急速・均一に加熱できるという特長を有する。したがって、このマイクロ波加熱を有機化合物の合成に利用することにより、低温、短時間、高効率で有機化合物の合成を行うことができる。本方法は、使用する原料化合物の反応条件に合わせてマイクロ波の照射条件を設定することで、種々の合成反応に応用することができる。
本発明の有機化合物の合成方法は、マイクロ波による極性物質への選択加熱を利用したものであってもよい。
本発明の有機化合物の合成方法は、目的とする有機化合物の原料となる原料化合物に、水が蒸発し除去される条件でマイクロ波を照射しつつ脱水縮合反応を行わせるものであってもよい。
このような有機化合物の合成方法において、前記有機化合物がポリエステルであり、前記原料化合物がジオールおよびカルボン酸であってもよい。また、前記有機化合物がポリ乳酸であり、前記原料化合物が乳酸であってもよい。
本発明の有機化合物の合成方法は、目的とする有機化合物の原料となる環状化合物に、この環状化合物が開環される条件でマイクロ波を照射しつつ開環重合反応を行わせるものであってもよい。
このような有機化合物の合成方法において、前記有機化合物がポリエステルであり、前記環状化合物が環状エステルであってもよい。さらに、前記ポリエステルがポリカプロラクトンであり、前記環状エステルがε−カプロラクトンであってもよい。
また、上記の有機化合物の合成方法においては、触媒としてSc(ОTf)、Sc(NNf、HNNf、およびSc(NTfのうち少なくとも1種を用いてもよい。
本発明によれば、より温和な条件で、短時間で簡素に目的の有機化合物を得ることが可能な有機化合物の合成方法を提供できる。
ポリエステルの合成装置の一例を示す概略図 ポリエステルの合成装置の他の例を示す概略図
本発明は、マイクロ波による選択加熱を利用した有機化合物の合成方法である。マイクロ波による加熱は、特定の物質のみを選択的かつ急速・均一に加熱できるという特長を有する。したがって、このマイクロ波加熱を有機化合物の合成に利用することにより、低温、短時間、高効率で有機化合物の合成を行うことができる。また、使用する原料化合物の反応条件に合わせてマイクロ波の照射条件を設定することで、種々の合成反応に応用することができる。
本発明の有機化合物の合成方法は、マイクロ波による極性物質への選択加熱を利用したものであってもよい。
マイクロ波による選択加熱を利用した有機化合物の合成方法の一例として、目的とする有機化合物の原料となる原料化合物に、水が蒸発し除去される条件でマイクロ波を照射しつつ脱水縮合反応を行わせる方法が挙げられる。
このような有機化合物の合成方法の一例として、ジオールおよびカルボン酸を原料化合物とし、水が蒸発し除去される条件でマイクロ波を照射しつつ脱水縮合反応を行わせることでポリエステルを合成する方法が挙げられる。
また、このような有機化合物の合成方法の他の例として、乳酸を原料化合物とし、水が蒸発し除去される条件でマイクロ波を照射しつつ脱水縮合反応を行わせることでポリ乳酸を合成する方法が挙げられる。
上記の例では、カルボキシ基(−COOH)とヒドロキシ基(−OH)とが反応し、水分子が脱離してエステル結合(−COO−)が生成することで、重合反応が進行する。このような反応において、生成する水をマイクロ波の照射により蒸発させ除去させることで、反応を促進することができると考えられる。マイクロ波の照射条件は一概に限定できないが、反応容器内の真空度、温度、使用する触媒の種類等に応じて適切に設定すればよい。
また、マイクロ波による選択加熱を利用した有機化合物の合成方法の他の例として、目的とする有機化合物の原料となる環状化合物に、この環状化合物が開環される条件でマイクロ波を照射しつつ開環重合反応を行わせる方法が挙げられる。
このような有機化合物の合成方法の一例として、環状エステルを原料となる環状化合物として用い、この環状エステルが開環される条件でマイクロ波を照射しつつ開環重合反応を行わせる方法が挙げられる。
さらに、このような合成方法の具体例として、環状エステルとしてε−カプロラクトンを用い、ポリエステルを合成する方法が挙げられる。
上記の例では、環状エステルが開環して付加重合反応が起こることにより、重合反応が進行する。このような反応において、環状エステルが開環される条件でマイクロ波を照射することで、反応を促進することができると考えられる。マイクロ波の照射条件は一概に限定できないが、反応容器内の真空度、温度、使用する触媒の種類等に応じて適切に設定すればよい。
また、上記の有機化合物の合成方法においては、触媒としてSc(ОTf)、Sc(NNf、HNNf、およびSc(NTfのうち少なくとも1種を用いてもよい。これらの触媒とマイクロ波加熱とを併用することで、さらに低温、短時間、高効率で有機化合物の合成を行うことができる。
本発明の有機化合物の合成方法を利用してポリエステルを合成するための合成装置の例を、図1および図2に示す。
図1の合成装置10は、温水による加熱とマイクロ波による加熱を併用した1段式のポリエステル合成装置である。この合成装置10は、反応槽11を備えている。反応槽11は、内部に供給される反応溶液を所定の反応温度に保つためにジャケット構造となっている。すなわち、その壁部内に温水が循環可能な循環路が埋め込み設置され、この循環路内を流れる温水により内部の反応溶液が加温されるようになっている。
反応槽11の内部には、2軸式の撹拌翼12が備えられる。撹拌翼12としては、例えばアンカー翼を使用できる。この撹拌翼12は、図示しない動力源によって回転駆動されるようになっている。
反応槽11の天井壁には、図示しない原料タンクに接続されて反応槽11の内部に原料化合物を供給する原料供給路13、内部の反応溶液にマイクロ波を照射するためのマイクロ波照射装置14、反応槽11の内部を減圧するための真空ポンプと接続される吸引管15が設けられている。また、反応槽11の側壁は、可倒式排出口16とされている。
原料化合物を含む反応溶液が原料供給路13から反応槽11の内部に供給されると、反応溶液は、撹拌翼12の駆動により撹拌される。そして、反応溶液にマイクロ波が照射されることにより、重合反応が進行する。この間、温水の循環により内部の反応溶液は一定の反応温度に保たれる。目的の重合度まで重合されたポリマーを含む反応溶液は、可倒式排出口16を開放することにより、反応槽11の外部に排出される。
また、図2の合成装置20は、温水による加熱とマイクロ波による加熱を併用した2段式のポリエステル合成装置である。
この合成装置20は、第1反応槽21および第2反応槽31を備えている。
第1反応槽21は、立型の反応槽であり、縦長の容器状に形成されている。この第1反応槽21は、上記の合成装置10における反応槽11と同様に、内部に供給される反応溶液を所定の反応温度に保つためにジャケット構造となっている。
第1反応槽21の内部には、2軸式の撹拌翼22が備えられている。撹拌翼22としては、例えば糸巻型のものを使用できる。この撹拌翼22は、図示しない動力源によって回転駆動されるようになっている。
第1反応槽21の天井壁には、上記の合成装置10における反応槽11と同様に、第1反応槽21の内部に原料化合物を供給する原料供給路23、内部の反応溶液にマイクロ波を照射するためのマイクロ波照射装置24、反応槽11の内部を減圧するための真空ポンプと接続される吸引管25が設けられている。
第2反応槽31は、横型の反応槽であり、横長の容器状に形成されている。この第2反応槽31は、第1反応槽21と同様に、内部に供給される反応溶液を所定の反応温度に保つためにジャケット構造となっている。
第2反応槽31の内部には、2軸式の撹拌翼32が備えられている。撹拌翼32としては、複数のパドル翼が撹拌軸方向に間隔を空けて取り付けられたものを使用できる。この撹拌翼32は、図示しない動力源によって回転駆動されるようになっている。
第2反応槽31の天井壁には、内部の反応溶液にマイクロ波を照射するためのマイクロ波照射装置33、および、第2反応槽31の内部を減圧するための真空ポンプと接続される吸引管34が設けられている。また、第2反応槽31の側壁には、反応溶液を外部に排出するための排出管35が設けられている。
第1反応槽21と第2反応槽31とは、連結管Tにより連結されている。
原料化合物を含む反応溶液が原料供給路23から第1反応槽21の内部に供給されると、反応溶液は、撹拌翼22の駆動により撹拌される。そして、反応溶液にマイクロ波が照射されることにより、重合反応が進行する。この間、温水の循環により内部の反応溶液は一定の反応温度に保たれる。ある程度の重合度まで重合された低重合ポリマーを含む反応溶液は、連結管Tを経由して第2反応槽31に送られる。第2反応槽31に送られた反応溶液は、撹拌翼32の駆動により撹拌される。そして、反応溶液にマイクロ波が照射されることにより、重合反応が進行する。この間、温水の循環により内部の反応溶液は一定の反応温度に保たれる。目的の重合度まで重合されたポリマーを含む反応溶液は、排出管35から第2反応槽31の外部に排出される。
本実施形態の合成装置10、20によるポリエステルの合成においては、マイクロ波照射により、重合温度を100℃以下に下げることができるから、反応槽11、21、31において、温水により加温・保温を行う構造を採用することができ、反応槽11、21、31の構成の簡素化および環境への負荷の低下が可能となる。また、マイクロ波照射により、短時間・高効率で重合反応を進行させることができるから、従来のように、段階的に重合度を上げていくために数段の反応槽を用いる必要がなく、1〜2段式の合成装置とすることができる。これらより、簡素な構成の合成装置10、20によりポリエステルの合成を行うことができる。
[試験例]
以下、試験例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
マイクロ波照射による加熱、および従来の方法による加熱(オイルバスを用いる加熱)によってポリエステルの合成を行い、比較検討した。
〔ジオールおよびカルボン酸を原料化合物とし、マイクロ波を照射しつつ脱水縮合反応を行わせることでポリエステルを合成した試験例群〕
1)試験方法
<試験例1−1>
触媒としてSc(ОTf)を用い、ジオールとして3−メチル−1,5−ペンタンジオールを、ジカルボン酸としてアジピン酸を用い、マイクロ波照射により80℃に加熱してポリエステルを合成した。
反応器に触媒を入れ、ジオールとジカルボン酸を14mmolずつ加え磁気撹拌させ、80℃で完全に溶解させ均一溶液にした。減圧度を徐々に上げていき、3.0kPaまで減圧度を上げた。反応開始時間は、3.0kPaで減圧し始めたときと定めた。所定時間毎にサンプルを分取し、SEC測定により分子量を測定した。マイクロ波加熱は、マルチモードマイクロ波照射装置(東京理科器械社製 MWO−1000S、発振周波数2.45GHz)で行い、反応温度はマイクロ波照射装置付属の熱電対で反応系を直接測温した。マイクロ波は、付属の制御ソフトによるPID制御により温度制御を行い照射した。
<試験例1−2>
触媒としてSc(NNfを用いた他は、試験例1−1と同様に試験を行った。
<比較例1−1>
触媒としてSc(ОTf)を用い、ジオールとして3−メチル−1,5−ペンタンジオールを、ジカルボン酸としてアジピン酸を用い、オイルバスにより80℃に加熱してポリエステルを合成した。
反応器に触媒を入れ、ジオールとジカルボン酸を14mmolずつ加え磁気撹拌させ、80℃で完全に溶解させ均一溶液にした。減圧度を徐々に上げていき、3.0kPaまで減圧度を上げた。反応開始時間は、3.0kPaで減圧し始めたときと定めた。所定時間毎にサンプルを分取し、SEC測定により分子量を測定した。加熱はオイルバスで行い、反応温度はオイルバス内を直接測温した。
<比較例1−2>
触媒としてSc(NNfを用いた他は、比較例1−1と同様に試験を行った。
2)結果
試験結果を表1および表2に示す。
Figure 0006070091
Figure 0006070091
オイルバス加熱・6時間で得られる分子量は、マイクロ波加熱では短時間(3〜4時間)で得ることができ、オイルバス加熱と同時間(6時間)加熱すると、マイクロ波加熱を用いた場合の方が高分子量体を得ることができた。これらのことから、比較的低い温度(80℃)でのポリエステル合成において、マイクロ波加熱によって脱水縮合反応が促進されており、さらに、触媒を併用することによって、短時間・高効率で合成を行うことができるといえる。また、一般的に脱水重縮合において、分子量は2に近い値を示すことが知られている。今回の結果では、1.8〜2.0程度であり、重合において副反応などは起きていないことが推測できる。
〔ε−カプロラクトンを原料となる環状化合物とし、マイクロ波を照射しつつ開環重合反応を行わせることでポリカプロラクトンを合成した試験例群〕
1)試験方法
<試験例2−1>
触媒としてSc(NNfを用い、環状化合物としてεーカプロラクトンを用い、マイクロ波照射により50℃、60℃、または70℃に加熱してポリカプロラクトンを合成した。
50mlの3つ口フラスコに触媒を1.8×10−2mmol加え、減圧乾燥した。その後、窒素雰囲気下でεーカプロラクトンを2g(17.5mmol)、溶媒としてトルエンを3.72ml、開始剤としてエタノールを25.6μl加えた。マイクロ波加熱を用いて、50、60、または70℃で反応させ、所定時間ごとにサンプリングし、H NMRにより転化率を算出した。マイクロ波加熱はマルチモードマイクロ波照射装置(東京理科器械社製 MWO−1000S、発振周波数2.45GHz)で行い、反応温度はマイクロ波照射装置付属の熱電対で反応系を直接測温した。マイクロ波は、付属の制御ソフトによるPID制御により温度制御を行い照射した。
<試験例2−2>
触媒としてSc(NTfを用いた他は、試験例2−1と同様に試験を行った。
<試験例2−3>
触媒としてHNNfを用いた他は、試験例2−1と同様に試験を行った。
<比較例2−1>
触媒としてSc(NNfを用い、環状化合物としてεーカプロラクトンを用い、オイルバスにより50℃、60℃、または70℃に加熱してポリカプロラクトンを合成した。
50mlの3つ口フラスコに触媒を1.8×10−2mmol加え、減圧乾燥した。その後、窒素雰囲気下でεーカプロラクトンを2g(17.5mmol)、溶媒としてトルエンを3.72ml、開始剤としてエタノールを25.6μl加えた。オイルバスを用いて、50、60、または70℃で反応させ、所定時間ごとにサンプリングし、H NMRにより転化率を算出した。反応温度はオイルバス内を直接測温した。
<比較例2−2>
触媒としてSc(NTfを用いた他は、比較例2−1と同様に試験を行った。
<比較例2−3>
触媒としてHNNfを用いた他は、比較例2−1と同様に試験を行った。
2)結果
試験結果を表3に示す。
Figure 0006070091
いずれの触媒を用いた試験例においても、原料であるεーカプロラクトンがどれだけポリカプロラクトンになったかを示す転化率が99%以上になるまでの時間は、オイルバスを用いた場合よりもマイクロ波加熱を用いた場合の方が速かった。また、分子量分布は1.2前後であることから、重合において副反応などは起きていないことが推測できる。
〔乳酸を原料化合物とし、水が蒸発し除去される条件でマイクロ波を照射しつつ脱水縮合反応を行わせることでポリ乳酸を合成した試験例群〕
1)試験方法
<試験例3>
触媒としてSc(ОTf)を用い、原料化合物として乳酸を用い、マイクロ波照射により加熱してポリ乳酸を合成した。
30mlの反応容器にL−乳酸水溶液(85% aq.)3.18g、触媒を0.1mol%、溶媒としてキシレンを7.36ml加え、マイクロ波照射により加熱して重合を行った。マイクロ波は、電力制御モードで照射した。所定時間ごとにサンプリングし、H NMR、GPCにより分子量の算出を行った。
なお、Sc(NNfおよびHNNfはいずれも反応系に溶けなかったため、これらの触媒を用いた重合は断念した。
<比較例3>
触媒としてSc(ОTf)を用い、原料化合物として乳酸を用い、オイルバスにより加熱してポリ乳酸を合成した。
30mlの反応容器にL−乳酸水溶液(85% aq.)3.18g、触媒を0.1mol%、溶媒としてキシレンを7.36ml加え、オイルバスにより加熱して重合を行った。オイルバスの温度は用いる溶媒の沸点よりも十分に高い温度とした。所定時間ごとにサンプリングし、H NMR、GPCにより分子量の算出を行った。
2)結果
試験結果を表4に示す。
Figure 0006070091
オイルバス加熱と同時間(48時間)加熱すると、マイクロ波加熱を用いた場合の方が高分子量体を得ることができた。また、旋光度を測定したところ、加熱法による差は小さいことから、ラセミ化もオイルバス加熱の場合とマイクロ波による加熱の場合とで同程度であると考えられる。このことから、マイクロ波加熱はポリ乳酸の合成に有用であるといえる。

Claims (2)

  1. ジオールとカルボン酸とに触媒の存在下でマイクロ波を照射しつつ脱水縮合反応を行わせてポリエステルを製造する方法であって、
    前記触媒としてSc(NNf を用いるポリエステルの製造方法
  2. ε−カプロラクトンに触媒の存在下でマイクロ波を照射しつつ脱水縮合反応を行わせてポリカプロラクトンを製造する方法であって、
    前記触媒としてSc(NNf 、HNNf 、Sc(NTf のうち少なくとも1種を用いるポリカプロラクトンの製造方法。
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