JP6068811B2 - スマートデバイスによる英語学習法、アプリケーションソフトおよびスマートデバイス - Google Patents
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Description
一方、自分の思うことを文章にして相手に伝える、英文のやりとり能力を向上させるための提案も多くなされている。たとえば、短い日本文に対応した短い英文を憶え、その短英文を核にして、自分が思うことに近い短英文を想起して選んで、当該短英文に付け加えるなど変形してゆく方法の提案がなされている(非特許文献1)。また、一つの英文を基にして、主語や動詞などを変形させる練習を通じて英語に習熟させる参考書もある(非特許文献2)。これらの方法によれば、汗と涙の非常に長い練習の後、英語に対する抵抗を小さくすることは可能かもしれない。
その理由は、いくつか考えられるが、大きな理由の一つは、日本語と英語の根本的な構造の相違にある。日本語は、相手の文章(話)を最後まで聞かないと、言いたいことが分からない。すなわち、日本語は、文頭では、「花子か太郎か(主語)」は分かるが、「疑問か否定か肯定か(文型)、現在か過去か未来か(時制)」は最後まで聞かないと分からない。
これに対して、英文は文章の頭の部分で、言いたいことは、大部分、分かる。すなわち、英語の場合、「疑問か否定か肯定か(文型)、現在か過去か未来か(時制)、花子か太郎か(主語)」は、文頭でほとんど分かる。しかし、この文頭の聴き取り、およびスピーチの頭(話し始め)、が日本人にとっては、非常に難しい。この文頭の聴き取り、およびスピーチの話し始めが難しいため、日本人にとって英語を自在にあやつることは難しいものとなる。逆にいえば、文頭の聴き取り、およびスピーチの最初の数語の重要性を意識して英語学習することにより、驚くほど簡単に英語を自在に操ることが可能になる。
また、3要素の具体形に日本語を用いなければ(絵などを用いる)、脳の日本語の神経回路を活性化させずに、英文を思い浮かべるので、英文独自の神経回路を形成し易くなる。
さらに相手(先生)がスマートデバイスなので、時、所を選ばず、学習者が好都合なときに好きなだけ繰り返し訓練することができる。そして、スマートデバイスなので、タップする箇所が明確に分かるため、初めて短時間で、練習を自分の思うとおりに進めることが可能になる。また、スマートデバイスであるため、タップに対して応答が即座であり、気持ちよく練習に打ち込むことができる。学習者の解答が正解のときは、正解音「ピンポーンッ」など、学習者の意欲を引き出す反応を、スマートデバイスが出すなどするのがよい。その他、スマートデバイスが先生の立場で、学習者の意欲を高める言葉をかけてもよい。
なお、予め録音された英文、その文頭、単語などは、すべてネイティブスピーカによるスピーチまたは発声によるものである。
文頭の聴き取りの後、全文のスピーチを聴き、学習者もそれに倣って発声して、録音することができる。
とくに、学習者の全文の発声を再生し、予め録音されたネイティブスピーカによるスピーチ等と比較することで、学習者の短所を学習者自ら、認識することができ、それを矯正して発声し、録音することができる。先生はスマートデバイスなので、学習者の都合に従って、気の済むまで繰り返し、矯正し発声し、録音し、再生し、ネイティブスピーカのスピーチと比較することができる。これによって、現地の幼児が大人の言葉を覚えるように、まねをしながら進むことができる。
以上は、リスニング練習法についての英文学習法である。次いで、スピーキング練習法を説明する。
なお、骨格部は、主語を省いた英文でもよいし、主語がある普通の英文でもよく、長文または短文を問わない。骨格部に含まれる動詞は、一般動詞の場合は原形とするのを基本とする。通常、骨格部は、動詞の原形、目的語、副詞句などからなる。be動詞の場合は、受け身の不定詞を形成する“to be approved”などを除いて、文法的または形式的なので(日常、出会うことは少ないので)、am,is、are、などの具体形で出してもよい。また、この骨格部は、肯定文と否定文と疑問文とを問わない。上記の定義は、このあとにおいても適用される。
これによって、文字によって正解を確信して、次に進むことができる。
これによって、習熟度に応じて学習しやすくなる。
これによって、耳からも英文の骨格部が脳に入り、より一層、英語の応答速度を高めることができる。
これによって、英文の3要素(文型、時制、主語)につき、3つの具体形があるので、全部で3×3=9個の具体形がある。その具体形を戯画的に示すカードもしくはボタン(より小型化したボタンサイズの領域)を予め準備しておいて、該スマートデバイスの画面にそのカードもしくはボタンを表示して、英語の文頭が、たとえば、文型では疑問文のカードまたはボタンを、時制では現在形のカードまたはボタンを、主語では彼女(3人称)のカードまたはボタンを、選択することができる。文頭のスピーチを聴いて、即座に、各カードまたは各ボタンを選択するレベルに達するまで、繰り返し訓練するのがよい。各カードまたは各ボタンには和文はなく、戯画的に示されている。このため、日本語脳の神経回路部分を作動させずに、より無意識に近い直感回路の範囲で、3要素の具体形を測定することができる。
これによって、限りある画面を用いて、主語の具体形を拡大することができる。英語学習の文例等の範囲を拡げることができる。
これによって、時制に現在完了形を加えることができる。また、現在完了形を用いるネイティブの感覚の一端に慣れることができる。
これによって、学習の仕方を機械的にコースに従って行うという意識が薄れ、自ら操作して学習するという能動性の意識が出る。この結果、学習意欲を維持して、時間をおいて繰り返し学習することが可能になる。
リスニングは最初に聞くとき理解できるかどうかが重要である。一度、正解を知ってしまうと、記憶した正解、もしくは正解を無意識に上らせて聞くことになり、本当の出会いがしらの英会話の訓練の効果は半減する。上記の方法によって、繰り返しによる問題の記憶による弊害を避け、新しい問題での英語の音声認識を鍛錬することができる。
アプリケーションソフトとして提供されることで、インターネット経由で気軽に購入して、思い立ったときに、上記した独自の英語学習をスタートすることができる。
スマートデバイスを学習の先生とすることで、学習者の都合に従って、気の済むまで繰り返し、矯正し発声し、録音し、再生し、ネイティブスピーカのスピーチと比較することができる。
図1は、本発明の実施の形態1におけるスマートデバイス10であるタブレットを示す図である。タブレット10にはリスニングの学習をする画面を表示しているが、もちろん、このリスニングの学習をすることで、スピーチの能力を高め、かつ作文の能力を高めることができ、英語全般の能力を向上させることにつながる。リスニングの形態をとった英語学習といってもよい。
図1では、英文スピーチのリスニングの学習をするための表示が、タブレット10の画面15に、表れている。この表示の各部分は、つぎのことを示している。
(1)Q2:問題の番号であり、現在、第2問目を行っていることを表す。
(2)3行3列(3×3)のカード配列:英文の3要素である、文型、時制、主語の具体形が、要素ごとに3つ、戯画カードの形態で示されている。文型の具体形は第1列目に、時制の具体形は第2列目に、主語の具体形は第3列目に、各3つ、示されている。なお、図1では、具体形を示すカードが表示されているが、よりサイズを小型化したボタン、たとえば10mm×10mm程度のボタンサイズによる表示でもよい。
1列目(左端の列)には、動物の戯画のカードが3枚ある。上から順に、「×」の付いたゴリラ、「○」の付いたライオン、「?」の付いたキリン、の戯画カードが配置されている。1列目のカードは、上述のように、英語の3要素のうちの文型の具体形である、動物の戯画カードが、否定(×)、肯定(○)、疑問(?)を表している。
2列目(中央の列)には、飛翔するペリカンが、背景の光の帯に対してとる、向きおよび相対位置によって、過去、現在、未来を表している。白く輝く縦の帯が現在の位置を、青黒い空間が過去を、そしてあかね色の空間が未来を、表している。図1では、第2列目は、上から順に、青黒い空間に向かって飛ぶ過去、白く輝く現在を飛ぶ現在、あかね色の空間に向かって飛ぶ未来、を表している。なお、このようなペリカンの飛ぶ方向と色との関係は、児童等の学習者にとっては、理解しづらいおそれがある。このため、ペリカンは一定の方向に飛ぶこととして背景の色調を一色にして、過去は濃紺、青黒または紫、現在は空色、未来は黄色または橙色、などとしてもよい。
3列目(右端の列)には、主語を表示するカードが3枚示されている。上から順に、第2人称のyou、第1人称のI、第3人称のHeまたはShe、が示されている。
上記のカードの位置は、とくに限定される必要はなく、文型、時制、主語の具体形が示されていればよく、3行3列のマトリックスの形態でなくてもよい。
また、3行3列のマトリックスの場合、図1では、第1列に文型の具体形が3つ、第2列に時制の具体形が3つ、第3列に主語の具体形が、それぞれ縦に並べている。しかし、列の順序と文型、時制、主語の各具体形の配列は、固定的なものではない。たとえば、主語の具体形を3つ、第2列(中央の列)に配列し、時制の具体形を3つ、第3列(右端の列)に配列してもよい。
(3)Question:このタップ領域の下に、Listen、Tap the Cards と表示されている。Questionの領域をタップすると、第2問の英文の文頭の数語“Is she?”が、ネイティブスピーカの発音でスピーカから流れる。イヤフォンで聞いてもよい。文頭の数語は、とくに日本人には聴き取りにくく、非常に良い英文スピーチ把握の訓練になる。英文スピーチの理解は、文頭の出だしの把握で、ほとんど決まるからである。第2問“Is she?”の場合、英語に不慣れな人や、慣れていても活字英語にのみなれている人は、“イッシー?”とか、または“イ・ジー?”とか、ひどい場合には“エァジー?”、“アェシュー?”などの音声認識をする場合が多い。すなわち、英文スピーチの神経回路が欠落している場合、正しい把握ができない場合が多い。
このような、文頭の数語のスピーチは、繰り返すと、記憶されてしまい神経回路形成の訓練に役立たなくなる。このような問題の記憶による弊害を避けるため、定期的にまたは訓練の回数などを目安に、新しい問題をランダムに混入、もしくは全部を更新するのがよい。
次いで、その文頭の数語を聞いて、学習者は、文型、時制、主語の3要素の具体形を、カードの中から選択(タップ)する。第2問の場合、“Is she?”なので、疑問(キリン?:第1列の3行目、「31」と記す)、現在(輝く白帯に一致するペリカン:第2列の2行目、「22」と記す)、3人称She(第3列の3行目、「33」と記す)、のカードが正解となる。
ネイティブスピーカの英文の理解は、この文頭を把握する訓練によって飛躍的に高められる。英文の3要素が、文頭の数語に凝縮されているからである。上述のように、この点が、日本語の文章の構造と決定的に相違するため、日本人には、話された英文を聴き取り、これに応えることが非常に難しかった。この文頭の数語を聞いて、肯定−現在−she、などのように、即座に認識できれば、英語の会話、英語による議論などは、容易にかつ円滑に行うことができるようになる。
なお、「31」などの位置表示は、最初の数字が何行目かを示し、後の数字が何列目かを示す。「31」の場合、第3行−第1列目のカード(キリン?)を示す。
正解の選択がされなかった場合、図1に示す3×3の9枚のカードがそのまま変化することなく、表示され続ける。学習者は、再度、文頭の英文スピーチを聞いて、3要素の具体形が何か判断し、カードの選択をする。
さらに、Sentenceをタップすると、ネイティブの英文スピーチが流れるので、自分の発音などと比較して、矯正することができる。上記の手順を最初から繰り返したい場合、Backをタップすると、図1の画面になり、同じことを繰り返すことができる。
上記の学習法により、英文の出だしのコツを容易に習得することができる。英文の神経回路を出だしに重点をおきながら形成することで、日本人にとって、これまで本当に苦手だった英語会話や、英語による議論が臆することなく自然に滑らかに出るようになる。
このあと、Nextをタップすると、図1の画面で、Q.3となり、第3問目に移ることになる。
また、図5(b)に示す3要素の具体形の正解のカード配列は、N=2の問題2の場合、上記したように31−22−33である。図4において、学習者が具体形を選択してタップしたカード配列と比較して正しいかどうか判断する。正解のカード配列のサブルーチンの呼び出しは、図4では省略されている。
また、図4において、録音モードRecと再生モードPlayとは、図2における、Rec/Playの領域の奇数回のタップと、偶数回のタップとで選択される。
また、終了するか否かを選択する領域は、表示されていないが、タブレットのアプリケーションソフトの切り換えによって、この英文学習法は終了される。ただし、終了のタップを設けてもよい。また、問題は、1番ずつ問題番号を増やす必要はなく、適宜、問題を選択することも可能である。
図8は、実施の形態1を行った上で実施するのがよい実施の形態2におけるスマートデバイス10であるタブレットを示す図である。実施の形態2の英語学習法は、実施の形態1に示す英語学習法を行った上で、実施することで効果は倍増する。それは、英文の文頭の数語を把握する練習によって非常に重要な英語の神経回路が形成され、その英語の神経回路を用いながら、本実施の形態の英語学習法を行うからである。図8の画面では、つぎの表示がなされている。
(1)Q56:問題の番号であり、現在、第56問目を行っていることを表す。
(2)read the book:英文の骨格部が表示されている。
(3)Question:二重四角に囲まれた三角マーク(Question(図9参照))をタップすると、英文の骨格部のスピーチが流れる。同時に、英文の3要素(文型、時制、主語)について、具体形のカードが表示される。これは、3要素の具体形に従って骨格部を変形して、まとまった英文を作成せよ、という問題の提示でもある。図8の場合、カードは、肯定(○)−過去−Tom、の形に変形せよ、と指示している。
終了するか否かを選択する領域は、図9、10などに表示されていないが、タブレットのアプリケーションソフトの切り換えによって、この英文学習法は終了される。ただし、終了のタップを設けてもよい。また、学習の進行は、1番ずつ問題番号を増やす必要はなく、適宜、問題を選択することも可能である。
図12は、図11のフローチャートにおいて読み出されるスピーチの音声データ(図12(a))、および変形指示のカードの配列(図12(b))を示す図である。
図13は、本発明の実施の形態3におけるスマートデバイスであるスマートフォン10を示す図である。本図には、英文の3要素を構成する、文型、時制、主語の具体形が、要素ごとに3つ、3行3列(3×3)の戯画ボタンの形態で示されている。戯画ボタンには、マークや単語が付されている。文型の具体形は第1列目に、主語の具体形は第2列目に、時制の具体形は第3列目に、各3つ、示されている。
実施の形態1および2と異なる点は、(1)主語の具体形が中央の第2列目に配置され、時制の具体形が右端に配置されていること、(2)時制の具体形では、ペリカンの向きを一定にして、背景の色調で過去(Past)、現在(Present)、未来(Future)を表している。バックの色調は、過去は濃紺、青黒または紫、現在は空色、未来は黄色または橙色、としている。
その他は、実施の形態1等と共通している。
図13において、スマートフォン10の画面15の領域は、コンテンツ表示部15aと、システム状態表示部15sとに大別される。コンテンツ表示部15aには、上述の3行3列のボタンが配列され、システム状態表示部15sには、充電状態、電波強度などが表示される。英語学習のシステム進行の操作は、操作部15bに表示される操作ボタン(図13では表示していない)をタップすることで行う。
スマートフォン10を用いた、リスニング練習法について説明する。図14は、リスニング練習の開始した数ステップを示す図である。図14(a)に示すように、初期画面において、操作部15bにある「Start/Stop」ボタンをタップすることで出題がスタートする。原則的に、「Start/Stop」ボタンのタップにより、図14(b)に示すように、ネイティブスピーカによる音声で、英文の文頭の数語が再生される。学習者は、「You will get up・・」のみをリスニングして、文型、主語、時制ごとに、具体形を、図14(c)に示すように選択する。図14(c)に示すように正解の場合、正解サウンド「ピンポーンッ」が鳴り、自動的に、図15(a)に示すネイティブによる全文の音声が再生される。録音(Mic)および再生(Play)のボタンが自動的にアクティブ化される。これによって、学習者の発声を録音し、また再生することができる。これによって、学習者は、自分の発声とネイティブスピーカの発声とを聞き比べて、劣る点などを認識して、是正することができる。とくに英文への応答速度を高めることができる。
次いで、図15(b)に示すように、「Text/Delete」のボタンのタップによって、上記の全文の文字による表示Kがされる。学習者は、この全文の文字による表示Kを見て、発声して録音し、再生して、ネイティブスピーカの発声と聞き比べてもよい。
「Text/Delete」ボタンや「Back/Top」ボタンは、図15(b)の状態になってはじめてアクティブになるようにして、最初から直前まで、休止状態にしておく。
初期画面において「Start/Stop」ボタンをタップした後、図17(a)に示すように、最初に、(動詞の原形+目的語+副詞句)からなる骨格部の文字表示K「Have dinner at the restaurant.」が提示される。次いで、図17(b)に示すように、文型は疑問、主語はThey、時制は過去、の具体形がアクティブになり、その他は黒塗りになる。これが、予め設定されている「指定」である。学習者は、この指定に合うように、骨格部を肉付けして英文を完成させなければならない。
学習者の習熟度に応じて、上記の指定の速度を変える、または時間差を設けることができる。たとえば図17(a)の骨格部の文字Kの提示の後、0〜3秒の時間をおいて、図17(b)における「時制」のみをすべて黒塗りのままにして提示して、その後、同様の時間をおいて、図17(b)におけるように時制を「過去」に指定したものを提示してもよい。さらに、文型と主語の具体形の指定についても、同時ではなく、まず文型の具体形を、次いで時間をおいて主語の具体形を指定することもできる。文型と主語の具体形の指定の順序を逆にしてもよい。
ここで、主語にTheyの複数形が示されているが、これについては、このあと説明する。
学習者は、上記の指定に合うように英文を完成させて、「Did they have dinner at the restaurant?」と、発声する(図18(a))。このとき、当然、録音することができる。次いで直ちに、図18(b)に示すように、教師(Teacher)の音声が自動的に再生される。そのとき、「Text/Delete」ボタンをタップすると、全文のテキスト表示Kが示される。また、録音(MIC)、再生(Play)ボタンも表示されるので、発音の練習ができる。
(1)ダブルタップによる主語の複数形化:
上述のように、図17(b)に示す主語の具体形の指定では、第3人称単数の「He/She」ではなく、複数形の「They」とした。主語は、通常は、単数の具体形表示がなされている。しかし、スマートフォンではソフトウエアの容量が大きいので、問題の提示において、複数形を指定することができる。リスニング練習のように、解答の際に、複数形を示したい場合には、図20に示すように、単数の具体形をダブルタップすることで、人称別に複数形にすることができる。これも、ソフトウエアの容量が大きいから可能になる一例である。
リスニング練習の場合、図21に示す例を用いて説明する。図21(a)に示すように、文頭の数語「They didn’t get up」と音声が再生されたとき、学習者は、主語の具体形として、「He/She」をダブルタップして「They」としなければならない。シングルタップで「He/She」のままでは、不正解となる。
(2)組み合わせタップによる時制表現の拡大:
現在完了形は、日常会話でも、使用されることが多い。現在完了形は、ネイティブの感覚では、過去に「・・したこと」を、現在「保持している」ことを表現する時制である、という説がある。確かに、この概念によって、かつての英文法のように、「経験」、「継続」、「完了」、「結果」などと細かく分類することなく、大きく把握することができる。このような概念に基づき、時制の具体形の一つとしての現在完了形を、図22(b)に示すように、(現在+過去補助マークMP)によって、表すことができる。
時制の具体形としての「現在」は、たとえば図22(a)に示すように、「She doesn’t finish the homework.」である。これに対して、現在完了は、図22(b)に示すように、She has not finished the homework.」であり、明瞭に、ニュアンスが相違する表現である。この現在完了形を、過去補助マークMPと、現在とを組み合わせることで表現する。この現在完了形を使いこなすことによって、学習者は、英語の表現の微妙なニュアンスの違いや、英文表現の奥行きを理解できるようになる。
1.スマートフォンを用いて交信相手の画面を見ることは、容易であり、現に多くのパソコンでは可能になっている。そのようなアプリケーションソフトを用いることで、交信相手を生徒(練習者)として、指導者(先生)の立場で、基本英文に対する変形英文の回答を聴くことができる。または、交信相手にネイティブスピーカ、できれば日本語も可能な先生を選び、自分が練習者(生徒)になって、変形した英文をスピーチして、相手に発音をみてもらってもよい。
2.主語におけるダブルタップによる複数形化、過去補助マークと現在との組み合わせによる現在完了など、3行3列のマトリックスの単純な選択だけでなく、これらのマトリックス要素間の組み合わせによる、表現の拡大も本発明の範囲に含めることができる。
Claims (12)
- 学習者がスマートデバイスを用いて英語を学習する方法であって、
前記スマートデバイスの画面に、英文の3要素をなす、文型、時制、主語について、前記要素ごとに3つの具体形を表示する工程と、
前記スマートデバイスが、予め録音された英文の文頭の数語のスピーチを再生する工程と、
前記学習者が、前記文頭の数語のスピーチを聴き取って、前記文型、時制、主語の、それぞれの具体形は何か、前記複数の具体形からタップによって選択する工程と、
前記タップによる選択が正解か否か判定し、正解の確認後、予め録音された、前記文頭の数語を含む全文からなる正解のスピーチを再生する工程とを備えることを特徴とする、スマートデバイスによる英語学習法。 - 前記正解のスピーチを再生する工程に加えて、前記学習者が前記英文の全文を発声して、前記スマートデバイスに録音する工程と、前記スマートデバイスが前記録音した学習者の全文の発声を再生する工程とを備えることを特徴とする、請求項1に記載のスマートデバイスによる英語学習法。
- 前記学習者の全文の発声を再生する工程では、前記予め録音された前記英文の全文のスピーチを再生し、比較することを特徴とする、請求項2に記載のスマートデバイスによる英語学習法。
- 前記文型、時制、主語について、前記要素ごとに3つの具体形を表示する工程では、文型について疑問、肯定、および否定、時制について過去、現在、および未来、主語について第1人称、第2人称、および第3人称、を、戯画的に表示したカードもしくはボタンを画面に配列することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のスマートデバイスによる英語学習法。
- 前記主語についての第1人称、第2人称、第3人称は、通常は単数形を対象とした絵柄、文字からなるカードもしくはボタンであり、該カードもしくはボタンをダブルタップすることで、複数形の第1人称、第2人称、第3人称に対応させ、前記絵柄、文字も複数形に変わり、前記選択の工程においてそのダブルタップをも選択肢とすることを特徴とする、請求項4に記載のスマートデバイスによる英語学習法。
- 前記時制について過去、現在、未来の3つの具体形に加えて、現在完了形を、前記現在を表すカードもしくはボタンと、前記過去のカードもしくはボタンを補助マークに変えた過去補助マークとの組み合わせで表し、前記選択の工程において、現在と過去補助マークの両方のタップをも選択肢とすることを特徴とする、請求項4または5に記載のスマートデバイスによる英語学習法。
- 前記工程の進行および停止を、画面に表示されたタップ部をタップすることにより行うことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のスマートデバイスによる英語学習法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のスマートデバイスによる英語学習法を行ったあとに行う英語学習法であって、前記スマートデバイスの画面に、英文の3要素をなす、文型、時制、主語について、前記要素ごとに3つの具体形を表示する工程と、前記スマートデバイスが、英文の骨格部を、前記具体形に加えて前記画面に、文字で表示する工程と、前記スマートデバイスが、前記文型、時制、主語について、前記要素ごとに1つの具体形を、前記画面の具体形の表示を用いて指示する工程と、前記学習者が、前記指示された具体形に合致するように、前記骨格部を変形して英文を作成し、その英文を発声する工程と、前記スマートデバイスが、予め録音された前記指示された具体形に合致した英文をスピーチする工程と、を備えることを特徴とする、スマートデバイスによる英語学習法。
- 前記学習者が英文を発声する工程に合わせて、前記具体形に合致した英文と、前記具体形に非合致の類似英文とを、画面に文字で表示して、前記学習者に前記合致した英文をタップによって選ばせた後、前記予め録音された前記具体形に合致した英文をスピーチすることを特徴とする、請求項8に記載のスマートデバイスによる英語学習法。
- 前記要素ごとに1つの具体形を指示する工程では、学習者の習熟度に応じて、速度を変え、次工程に移るまでの時間を変えることを特徴とする、請求項8または9に記載のスマートデバイスによる英語学習法。
- 前記英文の骨格部の文字による表示とともに、音声による前記骨格部の再生を行うことを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載のスマートデバイスによる英語学習法。
- 前記文型、時制、主語について、前記要素ごとに3つの具体形を表示する工程では、文型について疑問、肯定、および否定、時制について過去、現在、および未来、主語について第1人称、第2人称、および第3人称、を、戯画的に表示したカードもしくはボタンを画面に配列することを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載のスマートデバイスによる英語学習法。
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JP2013195765A (ja) | 2013-09-30 |
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