JP6067404B2 - 保護皮膜の被覆方法及び被覆形成装置 - Google Patents

保護皮膜の被覆方法及び被覆形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、ウエーハの加工面を樹脂による保護皮膜で被覆する保護皮膜の被覆方法及び被覆形成装置に関する。
半導体デバイスの製造工程においては、ウエーハの表面に格子状にストリートが形成され、ストリートで区画された領域にIC、LSI等のデバイスが形成される。ウエーハは、格子状のストリートに沿って縦横に分離されて個々のデバイスに分割される。ウエーハをストリートに沿って分割する方法としては、チッピング低減等を理由としてレーザー加工によって分割する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このレーザー加工方法では、ウエーハ上のレーザー光線の照射領域に熱エネルギーが集中してデブリが発生し、このデブリがウエーハ表面に付着してデバイスチップの品質を低下させるという問題が生じている。
この問題を解決するために、保護皮膜を通してウエーハにレーザー光線が照射されるように、レーザー加工前にウエーハの加工面を保護皮膜で被覆する方法が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。特許文献2、3に記載の保護皮膜の被覆方法では、スピンナテーブル上のウエーハ表面に液体樹脂が供給され、いわゆるスピンコート法によってウエーハ表面に保護皮膜が形成される。スピンコート法では、スピンによってウエーハの加工面から不要な液体樹脂が廃棄される。そして、保護皮膜を通してウエーハにレーザー光線が照射され、加工によって飛散したデブリがウエーハの加工面に直接付着することが防止される。
特開平10−305420号公報 特開2006−198450号公報 特開2008−006379号公報
しかしながら、上記したスピンコート法によりウエーハ表面に保護皮膜を形成する場合、スピンナテーブルの回転に伴う遠心力によって液体樹脂の大半が飛散して廃棄されてしまっていた。このため、ウエーハ表面に保護皮膜を形成する際にコストが増大するという問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、液体樹脂の廃棄を少なくして、保護皮膜の形成コストを低減できる保護皮膜の被覆方法及び被覆形成装置を提供することを目的とする。
本発明の保護皮膜の被覆方法は、ウエーハの加工面を樹脂による保護被膜で被覆する保護被膜の被覆方法であって、ウエーハの該加工面の反対面を保持面を有する保持テーブルで保持する保持工程と、該保持工程に保持されたウエーハの加工面の全面に樹脂塗布手段で液体樹脂を塗布する塗布工程と、該塗布工程で加工面上に塗布された液体樹脂の表面を樹脂吸収手段で所定厚みの樹脂層を残して余分な樹脂を吸収して整える吸収工程とによってウエーハの加工面に保護被膜を被覆し、吸収工程で吸収した液体樹脂を貯留タンクに回収して再利用することを特徴とする。
この構成によれば、樹脂塗布手段によって最低限の量で液体樹脂をウエーハの加工面の全面に塗布することができる。また、樹脂吸収手段によって不要な液体樹脂が吸収され、液体樹脂の表面が整えられて保護皮膜が形成される。このため、スピンコート法による保護皮膜の被覆方法に比べて、ウエーハの加工面に対する液体樹脂の塗布量を抑えることができ、保護皮膜の形成コストを低減することができる。
また、本発明の被覆形成装置は、該塗布工程における該樹脂塗布手段は、液体樹脂を吐出させる吐出口と、該吐出口を液体樹脂供給源に連通させる供給路を備える塗布基台と、該塗布基台の該吐出口を覆って装着される多孔質の塗布部材とを備え、該吸引工程における該樹脂吸収手段は、多孔質で円筒状の側面を該加工面に接触させる吸収部材と、該吸収部材の中心を貫通する回転軸とを備える。
また、本発明の上記被覆形成装置は、該樹脂塗布手段を該保持面に対して平行に移動させる第1の移動手段と、該樹脂吸収手段を該保持面に対して平行に移動させる第2の移動手段とを備える。
また、本発明の上記被覆形成装置は、該樹脂吸収手段において、該回転軸の側面に配設される吸引口と、該回転軸の内部を通過し該吸引口を吸引源に連通させる吸引路と、該吸引路を開通および遮断する吸引バルブとを含んで構成され、該吸収部材が吸収した液体樹脂を該吸引バルブを開き吸引させる。
また、本発明の上記被覆形成装置は、該第1の移動手段と該第2の移動手段に代わって、該保持テーブルを該樹脂塗布手段及び該樹脂吸収手段に対して平行に移動させるテーブル移動手段を備え、該テーブル移動手段による該保持テーブルの進行方向に該樹脂塗布手段、次いで該樹脂吸収手段の順で配設させ、該保持テーブルの移動で該塗布工程と該吸収工程とを遂行させる。
本発明によれば、樹脂塗布手段により最低限の量で液体樹脂をウエーハの加工面の全面に塗布し、樹脂吸収手段により液体樹脂の表面を整えることで、液体樹脂の廃棄を少なくして、保護皮膜の形成コストを低減することができる。
第1の実施の形態に係る被覆形成装置の斜視図である。 第1の実施の形態に係る被覆形成装置による保護被膜の被覆方法の説明図である。 第2の実施の形態に係る被覆形成装置の斜視図である。 変形例に係る樹脂塗布手段の斜視図である。
以下、添付図面を参照して、第1の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る被覆形成装置の斜視図である。なお、第1の実施の形態に係る被覆形成装置は、図1に示す構成に限定されず、ロールコート法等の接触塗布によりウエーハの加工面に液体樹脂を塗布した後に、液体樹脂の表面形状を整える構成であればよく、適宜変更が可能である。
図1に示すように、被覆形成装置1は、樹脂塗布手段2でウエーハWの加工面全域に液体樹脂を塗布し、樹脂吸収手段3で表面の液体樹脂を整えて保護被膜を形成するように構成されている。この被覆形成装置1では、ウエーハWを保持テーブル4で保持する保持工程と、保持工程で保持されたウエーハWの加工面7の全面に樹脂塗布手段2で液体樹脂を塗布する塗布工程と、塗布工程で塗布された液体樹脂のうち不要な液体樹脂を樹脂吸収手段3で吸収する吸収工程とが実施される。
ウエーハWは、シリコン、ガリウムヒソ等の半導体ウエーハで円板状に形成されている。ウエーハWは、格子状に配列されたストリートによって複数の領域に区画され、この区画された領域にIC、LSI等の各種デバイスDが形成されている。なお、ウエーハWは、上記した半導体ウエーハに限らず、例えば、セラミック、ガラス、サファイア(Al2O3)系の無機材料基板、半導体製品のパッケージ、各種電気部品やミクロンオーダーの加工位置精度が要求される各種加工材料をウエーハとしてもよい。
被覆形成装置1は、保持テーブル4を囲うように樹脂塗布手段2、樹脂吸収手段3、第1の移動手段5、第2の移動手段6を配置している。保持テーブル4の表面には、ポーラスセラミック材によりウエーハWを吸引保持する保持面40(図2参照)が形成されている。保持面40は保持テーブル4内の流路を通じて吸引源(不図示)に接続されており、保持面40上に生じる負圧によってウエーハWが吸引保持される。この保持面40に対して樹脂塗布手段2が第1の移動手段5によって平行に移動されることで塗布工程が実施され、この保持面40に対して樹脂吸収手段3が第2の移動手段6によって平行に移動されることで吸収工程が実施される。
第1の移動手段5は、X軸方向に延在するガイド壁50と、ガイド壁50にスライド可能に設置されたモータ駆動のX軸基台51とを有している。また、第1の移動手段5は、X軸基台51に固定されてZ軸方向に延在するガイド壁52と、ガイド壁52にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸基台53とを有している。ガイド壁50の両端には、ボールネジ54を両持ちで支持する一対の支持壁57が形成されている。X軸基台51はガイド壁50よりも幅広であり、X軸基台51の摺動面はガイド壁50の外面形状に沿うように凹状に形成されている。このように、ガイド壁50の上下面501がX軸基台51のガイド面になっている。
X軸基台51に固定されたガイド壁52の上下両端には、ボールネジ56を両持ちで支持する一対の支持壁55が形成されている。ガイド壁52の内側面521にはZ軸方向に延在するガイドレール58が形成されている。Z軸基台53はガイドレール58よりも幅広であり、Z軸基台53の摺動面はガイドレール58の外面形状に沿うように凹状に形成されている。Z軸基台53には樹脂塗布手段2が固定されている。また、X軸基台51及びZ軸基台53には、ボールネジ54、56が螺合されている。そして、ボールネジ54、56の一端部に連結された駆動モータ591、592が駆動されることで、樹脂塗布手段2がX軸方向及びZ軸方向に移動される。
樹脂塗布手段2は、アーム部531を介してZ軸基台53に片持ちで支持されている。樹脂塗布手段2は、ウエーハWの加工面7に液体樹脂を直接塗布するものであり、液体樹脂を染み込ませた塗布部材20を回転可能に支持して構成されている。樹脂塗布手段2は、塗布部材20を支持する軸支持部21を有している。軸支持部21はY軸方向に延在しており、軸支持部21の両端部22は塗布基台23を介して塗布部材20を支持するように下方に屈曲している。塗布部材20は、例えば布やスポンジ等のクッション性のある多孔質材で形成されており、後述する多数の吐出口24を覆うように塗布基台23の外周面に装着されている。
塗布基台23は、中空円筒状に形成されており、ウエーハWの直径以上の長さでY軸方向に延在している。塗布基台23には、液体樹脂供給源としての貯留タンク25が接続されており、貯留タンク25から液体樹脂が供給される。塗布基台23の外周面には、液体樹脂を吐出させる多数の吐出口24が複数の列をなして形成されている。多数の吐出口24は、塗布基台23の内側に連通しており、塗布基台23の内側は多数の吐出口24を貯留タンク25に連通させる供給路26になっている。貯留タンク25内の液体樹脂は塗布基台23の供給路26を通じて複数の吐出口24から多数の塗布部材20に吐出される。多数の吐出口24は塗布基台23の全域にわたって配列されているため、塗布部材20の延在方向に均等に液体樹脂が供給される。
第2の移動手段6は、Y軸方向に延在するガイド壁60と、ガイド壁60にスライド可能に設置されたモータ駆動のY軸基台61とを有している。また、第2の移動手段6は、Y軸基台61に固定されてZ軸方向に延在するガイド壁62と、ガイド壁62にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸基台63とを有している。ガイド壁60の両端には、ボールネジ64を両持ちで支持する一対の支持壁65が形成されている。Y軸基台61はガイド壁60よりも幅広であり、Y軸基台61の摺動面はガイド壁60の外面形状に沿うように凹状に形成されている。このように、ガイド壁60の上下面601がY軸基台61のガイド面になっている。
Y軸基台に固定されたガイド壁62の上下両端には、ボールネジ66を両持ちで支持する一対の支持壁67が形成されている。ガイド壁62の内側面621にはZ軸方向に延在するガイドレール68が形成されている。Z軸基台63はガイドレール68よりも幅広であり、Z軸基台63の摺動面はガイドレール68の外面形状に沿うように凹状に形成されている。Z軸基台63には樹脂吸収手段3が固定されている。また、Y軸基台61及びZ軸基台63には、ボールネジ64、66が螺合されている。そして、ボールネジ64、66の一端部に連結された駆動モータ691、692が駆動されることで、樹脂吸収手段3がY軸方向及びZ軸方向に移動される。
樹脂吸収手段3は、アーム部631を介してZ軸基台63に片持ちで支持されている。樹脂吸収手段3は、ウエーハW上の不要な液体樹脂を吸収するものであり、液体樹脂の表面形状を整える吸収部材30を回転可能に支持して構成されている。樹脂吸収手段3は、吸収部材30を支持する軸支持部31を有している。軸支持部31はX軸方向に延在しており、軸支持部31の両端部32は回転軸33を介して吸収部材30を支持するように下方に屈曲している。吸収部材30は、例えばスポンジ等のクッション性のある多孔質材で形成されており、後述する多数の吸引口34を覆うように回転軸33の外周面に装着されている。
回転軸33は、中空円筒状に形成されており、吸収部材30の中心を貫通するようにしてウエーハWの直径以上の長さでX軸方向に延在している。回転軸33には、貯留タンク25を介して吸引源35が接続されており、吸収部材30で吸収した液体樹脂を貯留タンク25に引き込んでいる。回転軸33の外周面には、液体樹脂を吸引する多数の吸引口34が複数の列をなして形成されている。多数の吸引口34は、回転軸33の内側に連通しており、回転軸33の内側は多数の吸引口34を貯留タンク25を介して吸引源35に連通させる吸引路36になっている。吸収部材30に吸収された液体樹脂は、多数の吸引口34で吸引されて貯留タンク25に引き戻される。
また、樹脂塗布手段2は、供給バルブ27とポンプ28とを介して貯留タンク25に接続されており、樹脂吸収手段3は、吸引バルブ37と貯留タンク25とを介して吸引源35に接続されている。塗布工程では、供給バルブ27により供給路26が開通され、吸引バルブ37により吸引路36が遮断される。これにより、ポンプ28によって貯留タンク25から樹脂塗布手段2に液体樹脂が圧送される。吸収工程では、吸引バルブ37により吸引路36が開通され、供給バルブ27により供給路26が遮断される。これにより、吸引源35によって吸収部材30から液体樹脂が貯留タンク25に吸引される。
このように構成された被覆形成装置1では、貯留タンク25から樹脂塗布手段2の塗布部材20に液体樹脂が供給され、塗布部材20がウエーハWの加工面7に接触される。そして、樹脂塗布手段2が保持テーブル4の保持面に対して平行に移動されることで、ウエーハWの加工面7に液体樹脂が塗布される。次に、樹脂吸収手段3の吸収部材30がウエーハWの加工面7に接触され、樹脂吸収手段3が保持テーブル4の保持面に対して平行に移動されることで、不要な液体樹脂が吸収部材30に吸収されると同時に、表面の液体樹脂が一定の膜厚に整えられる。このようにして、ウエーハWの加工面7に最低限の樹脂量で、後工程のレーザー加工時にデバイスDへのデブリの付着を防止するための保護皮膜が形成される。
以下、図2を参照して、被覆形成装置のによる保護被膜の被覆方法について詳細に説明する。図2は、第1の実施の形態に係る被覆形成装置による保護被膜の被覆方法の説明図である。なお、図2Aは保持工程の説明図、図2Bは塗布工程の説明図、図2Cは吸収工程の説明図をそれぞれ示している。
まず図2Aに示すように、保持工程が実施される。保持工程では、保持テーブル4の保持面40にウエーハWの加工面7の反対面が吸引保持されている。このとき、樹脂塗布手段2及び樹脂吸収手段3は、保持テーブル4から離れた位置で待機されている。なお、保持工程は、不図示の搬送手段によって保持テーブル4上にウエーハWが載置されてもよいし、作業者の手作業で保持テーブル4上にウエーハWが載置されてもよい。
次に図2Bに示すように、塗布工程が実施される。塗布工程では、貯留タンク25から樹脂塗布手段2に液体樹脂8が圧送され、塗布基台23の多数の吐出口24から塗布部材20に液体樹脂8が供給される。このとき、塗布部材20の全域に液体樹脂8が供給され、十分な液体樹脂8を塗布部材20に均一に含ませている。そして、塗布部材20の外周面201がウエーハWの加工面7に接触する高さに位置付けられ、保持テーブル4の保持面40に対して樹脂塗布手段2が平行に移動される。
樹脂塗布手段2の平行移動により、塗布部材20の外周面201がウエーハWの加工面7に回転接触される。塗布部材20とウエーハWとの接触によって塗布部材20が僅かに押し潰されて、多孔質の塗布部材20から液体樹脂8がウエーハWの加工面7に染み出される。このように、塗布部材20がウエーハWの加工面7に接触した箇所に液体樹脂8が塗布され、塗布部材20がウエーハWの加工面7を通過することで、ウエーハWの加工面7の全面に液体樹脂8が塗布される。このとき、塗布部材20がクッション性を有しているため、ウエーハWの加工面7が傷付くことがない。その後、樹脂塗布手段2がウエーハWの加工面7から上方に離間され、初期位置に戻される。
ここで、塗布部材20は、ウエーハWに接触した箇所から液体樹脂8が染み出され、ウエーハWに接触した箇所以外では液体樹脂8が染み出さないように構成されている。よって、塗布部材20の一部分だけがウエーハWに接触する場合に、塗布部材20の他の部分から液体樹脂8が漏れ出ることがない。このように、塗布工程においては塗布部材20がウエーハWの加工面7に接触して液体樹脂8が塗布されるため、最低限の塗布量でウエーハの加工面7の全面に液体樹脂8を塗布することができる。
次に図2Cに示すように、吸収工程が実施される。吸収工程では、吸収部材30の外周面301(側面)がウエーハWの加工面7に接触する高さに位置付けられ、保持テーブル4の保持面40に対して樹脂吸収手段3が平行に移動される。樹脂吸収手段3の平行移動により、吸収部材30の外周面301がウエーハWの加工面7に回転接触される。吸収部材30がウエーハWの加工面7に接触すると、ウエーハWの加工面7に所定厚みの樹脂層80を残して、多孔質の吸収部材30に余分な液体樹脂8が吸収される。
このように、吸収部材30がウエーハWの加工面7を通過することで、ウエーハW上の不要な液体樹脂8が吸収されつつ一定の膜厚に整えられて、ウエーハWの加工面7の全面に樹脂層80が形成される。このとき、吸収部材30がクッション性を有しているため、ウエーハWの加工面7が傷付くことがない。吸収部材30がウエーハWの加工面7を通過し終わると、吸収部材30に吸収された液体樹脂8が吸引源35からの吸引力によって貯留タンク25に回収される。その後、樹脂吸収手段3がウエーハWの加工面7から上方に離間され、初期位置に戻される。
ここで、吸収部材30は、ウエーハWに接触した箇所で所望の膜厚の樹脂層80を形成するように、吸収部材30の開口率や樹脂吸収手段3の送り速度が調整されている。開口率とは、吸収部材30の外周面301に対する開口部分の割合を面積比で示したものである。よって、吸収部材30によりウエーハWの加工面7上の液体樹脂8が吸収され過ぎることがない。このように、吸収工程においては吸収部材30がウエーハWの加工面7に接触して不要な液体樹脂8を吸収するため、ウエーハWの加工面7に一定の膜厚の樹脂層80を形成することができる。
また、吸収工程では、貯留タンク25に液体樹脂8が回収されるため、次のウエーハWに対して液体樹脂8を再利用することも可能である。吸収工程の終了後、ウエーハW上の樹脂層80が乾燥されて、レーザー加工時にデバイスDへのデブリの付着を防止するための保護皮膜が形成される。なお、液体樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)やポリエチレングリコール(PEG)等の水溶性樹脂が用いられる。保護皮膜を水溶性樹脂で形成することで、洗浄工程において洗浄水によって保護皮膜とデブリを同時に除去することが可能になっている。
以上のように、第1の実施の形態に係る被覆形成装置1によれば、樹脂塗布手段2によって最低限の量で液体樹脂8をウエーハWの加工面7の全面に塗布することができる。また、樹脂吸収手段3によって不要な液体樹脂8が吸収され、液体樹脂8の表面が整えられて保護皮膜が形成される。このため、スピンコート法による保護皮膜の被覆方法に比べて、ウエーハの加工面に対する液体樹脂の塗布量を抑えることができ、保護皮膜の形成コストを低減することができる。
続いて、第2の実施の形態に係る被覆形成装置ついて説明する。なお、第2の実施の形態に係る被覆形成装置は、第1の実施の形態に係る被覆形成装置と、第1、第2の移動手段に代えて保持テーブルを移動させるテーブル移動手段を備えた点について相違している。したがって、主に相違点について説明する。図3は、第2の実施の形態に係る被覆形成装置の斜視図である。
図3に示すように、被覆形成装置11は、保持テーブル14がX軸方向に移動可能に配置され、保持テーブル14の移動経路上に樹脂塗布手段12及び樹脂吸収手段13を配置している。この場合、樹脂塗布手段12は保持テーブル14の進行方向の手前側に配置され、樹脂吸収手段13は保持テーブル14の進行方向の奥側に配置されている。手前の樹脂塗布手段12に対して保持テーブル14が平行に移動されることで塗布工程が実施され、奥側の樹脂吸収手段13に対して保持テーブル14が平行に移動されることで吸収工程が実施される。
保持テーブル14は、保持テーブル移動手段15によってX軸方向に移動可能に支持されている。保持テーブル移動手段15は、X軸方向に延在するガイド台151と、ガイド台151上のガイドレール152にスライド可能に設置されたモータ駆動のX軸基台153とを有している。ガイド台151の両端には、X軸基台153の側方でボールネジ154を両持ちで支持する一対の支持壁155が形成されている。また、X軸基台153の側面にはナット部156が設けられ、このナット部156にボールネジ154が螺合されている。ボールネジ154の一端部に連結された駆動モータ157が駆動されることで、保持テーブル14がX軸方向に移動される。
保持テーブル14の上方には、樹脂塗布手段12及び樹脂吸収手段13が設けられている。樹脂塗布手段12及び樹脂吸収手段13は、それぞれ図示しないZ軸移動手段によって、Z軸方向に移動可能に設けられている。また、樹脂塗布手段12の塗布部材121及び樹脂吸収手段13の吸収部材131は、ウエーハWの加工面7の全面に接触するように、保持テーブル14の移動方向に直交する方向に向けられている。
また、樹脂塗布手段12は、供給バルブ122及びポンプ123を介して樹脂供給源124に接続されており、樹脂吸収手段13は、吸引バルブ132及び貯留タンク125を介して吸引源133に接続されている。塗布工程では、供給バルブ122が開かれる共に吸引バルブ132が閉じられて、ポンプ123によって樹脂供給源124から樹脂塗布手段12に液体樹脂が圧送される。吸収工程では、吸引バルブ132が開かれると共に供給バルブ122が閉じられて、吸引源133によって吸収部材30から液体樹脂が貯留タンク125に吸引される。また、貯留タンク125はポンプ123に接続されている。このため、貯留タンク125内の液体樹脂が塗布工程で再利用されてもよい。この場合、樹脂供給源124だけでなく貯留タンク125も液体樹脂供給源として機能する。
このように構成された被覆形成装置11では、塗布部材121及び吸収部材131がウエーハWの加工面7に接触する高さに位置付けられる。そして、保持テーブル14が保持テーブル移動手段15によってX軸方向に移動され、ウエーハWの加工面7が樹脂塗布手段12と樹脂吸収手段13の下方を順番に通過する。ウエーハWの加工面7が樹脂塗布手段12を通過する際に、塗布部材121によってウエーハWの加工面7に液体樹脂が塗布される。続いて、ウエーハWの加工面7が樹脂吸収手段13を通過する際に、吸収部材131によってウエーハWの加工面7から余分な液体樹脂が吸収されると同時に、液体樹脂が一定の膜厚に整えられる。
以上のように、第2の実施の形態に係る被覆形成装置11においても、樹脂塗布手段12によって最低限の量で液体樹脂をウエーハWの加工面7の全面に塗布することができ、保護皮膜の形成コストを低減することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した各実施の形態において、樹脂塗布手段2、12は、ウエーハWの加工面7に回転接触しながら液体樹脂を塗布する構成としたが、この構成に限定されない。樹脂塗布手段は、接触塗布によりウエーハの加工面に液体樹脂を塗布する構成であれば、どのように構成されてもよい。例えば、図4に示すように、樹脂塗布手段16が直方体状の塗布基台17の下面に、断面視半円状の塗布部材18を取り付けて構成でもよい。この場合、塗布部材18に覆われる塗布基台17の下面には多数の吐出口19が形成されている。このように、塗布部材18が回転接触しない構成であっても、最低限の量でウエーハの加工面に液体樹脂を塗布することが可能である。
また、上記した各実施の形態においては、塗布工程及び吸収工程は被覆形成装置によって実施される構成としたが、この構成に限定されない。塗布工程及び吸収工程は、樹脂塗布手段及び樹脂吸収手段を用いて作業者が手動で実施されてもよい。
また、第1の実施の形態においては、吸収工程が実施される度に吸収部材から貯留タンクに液体樹脂が回収される構成としたが、この構成に限定されない。吸収工程が複数回実施された後に吸収部材から液体樹脂が回収されてもよい。また、吸収工程の終了時に吸収部材から液体樹脂が回収される構成としたが、吸収工程の開始時に吸収部材から液体樹脂が回収されてもよい。
また、第1の実施の形態においては、樹脂塗布手段及び樹脂吸収手段が、互いに直交するように配置されたが、この構成に限定されない。樹脂塗布手段及び樹脂吸収手段は、それぞれ保持テーブルに対する移動方向に垂直な向きに向けられていればよい。
また、第1の実施の形態においては、液体樹脂供給源として貯留タンクを例示したが、この構成に限定されない。第2の実施の形態のように、貯留タンクの他に樹脂供給源を設けてもよい。
また、第1の実施の形態においては、保持テーブルに対して樹脂塗布手段が水平に移動される構成とし、第2の実施の形態においては、樹脂塗布手段に対して保持テーブルが水平に移動される構成としたが、この構成に限定されない。保持テーブルと樹脂塗布手段とは相対的に水平移動されればよく、いずれか一方だけが移動するだけでなく、両方が同時に移動してもよい。同様に、保持テーブルと樹脂吸収手段とは相対的に水平移動されればよく、いずれか一方だけが移動するだけでなく、両方が同時に移動してもよい。
以上説明したように、本発明は、液体樹脂の廃棄を少なくして、保護皮膜の形成コストを低減できるという効果を有し、特に、ウエーハの加工面を樹脂による保護皮膜で被覆する保護皮膜の被覆方法及び被覆形成装置に有用である。
1、11 被覆形成装置
2、12、16 樹脂塗布手段
3、13 樹脂吸収手段
4、14 保持テーブル
5 第1の移動手段
6 第2の移動手段
7 ウエーハの加工面
8 液体樹脂
20、121 塗布部材
23 塗布基台
24 吐出口
25、125 貯留タンク(液体樹脂供給源)
26 供給路
30、131 吸収部材
33 回転軸
34 吸引口
35 吸引源
36 吸引路
37、132 吸引バルブ
80 樹脂層
124 樹脂供給源(液体樹脂供給源)
W ウエーハ

Claims (5)

  1. ウエーハの加工面を樹脂による保護被膜で被覆する保護被膜の被覆方法であって、
    ウエーハの該加工面の反対面を保持面を有する保持テーブルで保持する保持工程と、該保持工程に保持されたウエーハの加工面の全面に樹脂塗布手段で液体樹脂を塗布する塗布工程と、該塗布工程で加工面上に塗布された液体樹脂の表面を樹脂吸収手段で所定厚みの樹脂層を残して余分な樹脂を吸収して整える吸収工程とによってウエーハの加工面に保護被膜を被覆し、
    該吸収工程で吸収した液体樹脂を貯留タンクに回収して再利用する保護被膜の被覆方法。
  2. 該塗布工程における該樹脂塗布手段は、液体樹脂を吐出させる吐出口と、該吐出口を液体樹脂供給源に連通させる供給路を備える塗布基台と、該塗布基台の該吐出口を覆って装着される多孔質の塗布部材とを備え、
    該吸引工程における該樹脂吸収手段は、多孔質で円筒状の側面を該加工面に接触させる吸収部材と、該吸収部材の中心を貫通する回転軸とを備えることを特徴とする請求項1記載の保護被膜の被覆方法に使用する被覆形成装置。
  3. 該樹脂塗布手段を該保持面に対して平行に移動させる第1の移動手段と、該樹脂吸収手段を該保持面に対して平行に移動させる第2の移動手段とを備える請求項2記載の被覆形成装置。
  4. 該樹脂吸収手段において、該回転軸の側面に配設される吸引口と、該回転軸の内部を通過し該吸引口を吸引源に連通させる吸引路と、該吸引路を開通および遮断する吸引バルブとを含んで構成され、
    該吸収部材が吸収した液体樹脂を該吸引バルブを開き吸引させる請求項2又は請求項3記載の被覆形成装置。
  5. 該第1の移動手段と該第2の移動手段に代わって、該保持テーブルを該樹脂塗布手段及び該樹脂吸収手段に対して平行に移動させるテーブル移動手段を備え、該テーブル移動手段による該保持テーブルの進行方向に該樹脂塗布手段、次いで該樹脂吸収手段の順で配設させ、該保持テーブルの移動で該塗布工程と該吸収工程とを遂行させる請求項3記載の被覆形成装置。
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