JP2015138819A - スピンナー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】予期せぬ部位への汚水、噴霧等の飛散を防止可能なスピンナー装置を提供する。【解決手段】テープを介して環状フレームに装着された被加工物ユニットの被加工物を洗浄するスピンナー装置であって、被加工物ユニットを吸引保持する吸引保持部40と、該環状フレームを支持するフレーム支持部42と、を含むスピンナーテーブル36と、該スピンナーテーブルの回転によって生じる遠心力で外周側に揺動する錘部62と、該錘部の外周側への揺動に追従して内周側に揺動し、該環状フレームを挟持する押さえ部64と、を含む振り子式クランプ44と、回転する被加工物に対して洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、を備える。該振り子式クランプは、該押さえ部と該フレーム支持部とで該環状フレームを挟持した際に、該押さえ部の上面と該錘部の下面が該吸引保持面と略平行となるように形成され、該スピンナーテーブルの回転に伴う周囲の気流の乱れを抑制する。【選択図】図5
Description
本発明は、半導体ウエーハ等の被洗浄物を洗浄するスピンナー洗浄装置及び半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等のウエーハの表面に水溶性樹脂の保護膜を塗付する保護膜塗付装置等を含むスピンナー装置に関する。
例えば、半導体デバイス製造プロセスでは、ICやLSI等のデバイスが複数表面に形成された半導体ウエーハの裏面を研削装置で研削して、半導体ウエーハを所定厚みに加工する。その後、半導体ウエーハを分割予定ラインに沿ってダイシングして個々のデバイスチップが製造される。このようにして得られたデバイスチップは、樹脂封止によりパッケージングされ、携帯電話やパソコン等の各種電子機器に広く利用されている。
半導体ウエーハをダイシングする装置としては、チャックテーブルに吸引保持した半導体ウエーハに対して、高速回転する円板状の薄い切削ブレードを切り込ませていくブレード式の切削装置が一般的である。
ブレード式の切削装置でダイシングされた半導体ウエーハは、付着している切削屑等を除去するために洗浄する必要があることから、スピンナー洗浄装置を備えた切削装置が提供されている(例えば、特開2006−128359号公報参照)。
半導体ウエーハの切削装置に具備されるスピンナー洗浄装置は、特開2008−85146号公報に開示されるように振り子式のクランプを有するスピンナーテーブルを具備している。
半導体ウエーハをスピンナーテーブルに吸引保持するとともに環状フレームを振り子式クランプで固定する。そして、スピンナーテーブルを回転させながら洗浄水供給ノズルから洗浄水を噴射して半導体ウエーハの洗浄を実施する。
洗浄終了後、洗浄水の供給を停止し、エアーノズルからエアーを吹きかけながらスピンナーテーブルを回転させることにより、水分を除去して半導体ウエーハをスピン乾燥する。
一方、近年では、ウエーハに対して吸収性を有する波長のパルスレーザービーム
をウエーハに照射することでレーザー加工溝を形成し、ブレーキング装置でウエーハに外力を付与してレーザー加工溝に沿ってウエーハを割断して個々のデバイスへと分割する方法が提案されている(例えば、特開平10−305420号公報参照)。
をウエーハに照射することでレーザー加工溝を形成し、ブレーキング装置でウエーハに外力を付与してレーザー加工溝に沿ってウエーハを割断して個々のデバイスへと分割する方法が提案されている(例えば、特開平10−305420号公報参照)。
レーザー加工装置によるレーザー加工溝の形成は、ダイサーによるダイシング方法に比べて加工速度を早くすることができるとともに、サファイアやSiC等の硬度の高い素材からなるウエーハであっても比較的容易に加工することができる。また、加工溝を例えば10μm以下等の狭い幅とすることができるので、ダイシング方法で加工する場合に対してウエーハ1枚当たりのデバイス取り量を増やすことができる。
ところが、ウエーハにパルスレーザービームを照射すると、パルスレーザービームが照射された領域に熱エネルギーが集中してデブリが発生する。このデブリがデバイス表面に付着するとデバイスの品質を低下させるという問題が生じる。
そこで、例えば特開2004−322168号公報には、このようなデブリによる問題を解消するために、ウエーハの加工面にPVA(ポリ・ビニール・アルコール)、PEG(ポリ・エチレン・グリコール)等の水溶性樹脂を塗布して保護膜を被覆し、この保護膜を通してウエーハにパルスレーザービームを照射するようにしたレーザー加工装置が提案されている。
レーザー加工装置に搭載された従来の保護膜塗付装置では、ダイシング装置のスピンナー洗浄装置と同様に、振り子式のクランプが環状フレームを押さえた状態でウエーハ上に保護膜の塗付が行われる。
振り子式のクランプを備えたスピンナー洗浄装置又は保護膜塗付装置等のスピンナー装置では、スピンナーテーブルの回転時に振り子式クランプが環状フレームを押さえるが、振り子式クランプの押さえ部上面と錘部の下面が振り子式クランプが装着されたフレーム支持部の上面又は下面から突出するため、スピンナー装置のハウジング内の気流を乱していた。その結果、予期せぬ部位にまで汚水や汚れを含んだ噴霧が飛散し、問題となっていた。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、予期せぬ部位への汚水、噴霧等の飛散を防止可能なスピンナー装置を提供することである。
本発明によると、被加工物に貼着されたテープを介して被加工物が環状フレームに装着された被加工物ユニットの被加工物を洗浄するスピンナー装置であって、被加工物ユニットの該テープを介して被加工物を回転可能に吸引保持する吸引保持面を有する吸引保持部と、該吸引保持部の外側で該環状フレームを支持するフレーム支持部と、を含むスピンナーテーブルと、該フレーム支持部の外周部に回動自在に軸支され、該スピンナーテーブルの回転によって生じる遠心力で外周側に揺動する錘部と、該錘部の外周側への揺動に追従して内周側に揺動し、該環状フレームを該フレーム支持部とで挟持する押さえ部と、を含む振り子式クランプと、該スピンナーテーブルで吸引保持され、回転する被加工物に対して洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、を備え、該振り子式クランプは、該押さえ部と該フレーム支持部とで該環状フレームを挟持した際に、該押さえ部の上面と該錘部の下面が該吸引保持面と略平行となるように形成され、該スピンナーテーブルの回転に伴い周囲の気流に乱れを発生させることを抑制可能なことを特徴とするスピンナー装置が提供される。
好ましくは、振り子式クランプはスピンナーテーブルの外周部に内設されており、スピンナーテーブルの回転時に、スピンナーテーブルの外周縁は円形となる。
本発明のスピンナー装置によると、振り子式クランプで環状フレームを押さえた際、振り子式クランプの押さえ部上面と錘部の下面が被加工物を保持する吸引保持面と略平行となるため、スピンナーテーブルの回転に伴い周囲の気流を乱すことが抑制され、予期せぬ部位への汚水、噴霧等の飛散を防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1を参照すると、本発明実施形態に係るスピンナー洗浄装置を備えた切削装置2の斜視図が示されている。切削装置2の前面側には、オペレーターが加工条件等の装置に対する指示を入力するための操作パネル4が設けられている。装置上部にはオペレーターに対する案内画面や後述する撮像ユニットによって撮像された画像が表示されるCRT等の表示モニタ6が設けられている。
切削装置2の切削対象である半導体ウエーハ11は、図2に示すように、例えば厚さが100μmのシリコンウエーハからなっており、表面に複数のストリート(分割予定ライン)13が格子状に形成されているとともに、複数のストリート13によって区画された各領域にIC,LSI等のデバイス15が形成されている。
このように構成された半導体ウエーハ(以下、単にウエーハと略称することがある)11は、図2に示すように、粘着テープであるダイシングテープTに裏面が貼着され、ダイシングテープTの外周部が環状フレームFに貼着されてウエーハユニット17とされ、図1に示したウエーハカセット8中にウエーハユニット17が複数枚収容される。ウエーハカセット8は上下動可能なカセットエレベータ9上に載置されている。
ウエーハカセット8の後方には、ウエーハカセット8から切削前のウエーハ11を搬出するとともに、切削後のウエーハをウエーハカセット8に搬入する搬出入ユニット10が配設されている。
ウエーハカセット8と搬出入ユニット10との間には、搬出入対象のウエーハ11が一時的に載置される領域である仮置き領域12が設けられており、仮置き領域12には、ウエーハ11を一定の位置に位置合わせする一対のセンタリングバー14が配設されている。
仮置き領域12の近傍には、ウエーハ11を吸着して搬送する旋回アームを有する搬送ユニット16が配設されており、仮置き領域12に搬出されて位置合わせされたウエーハ11は、搬送ユニット16により吸着されてチャックテーブル18上に搬送され、このチャックテーブル18に吸引保持される。
チャックテーブル18は、回転可能且つ図示しない加工送り機構によりX軸方向に往復動可能に構成されており、チャックテーブル18のX軸方向の移動経路の上方には、ウエーハ11の切削すべき領域を検出するアライメントユニット22が配設されている。20は環状フレームFをクランプするクランプである。
アライメントユニット22は、ウエーハ11の表面を撮像する撮像ユニット24を備えており、撮像により取得した画像に基づき、パターンマッチング等の画像処理によって切削すべき領域を検出することができる。撮像ユニット24によって取得された画像は、表示モニタ6に表示される。
アライメントユニット22の左側には、チャックテーブル18に保持されたウエーハ11に対して切削加工を施す切削ユニット26が配設されている。切削ユニット26はアライメントユニット22と一体的に構成されており、両者が連動してY軸方向及びZ軸方向に移動する。
切削ユニット26は、回転可能なスピンドル28の先端に外周に切刃を有する切削ブレード30が装着されて構成され、Y軸方向及びZ軸方向に移動可能となっている。切削ブレード30は撮像ユニット24のX軸方向の延長線上に位置している。切削ユニット26のY軸方向の移動は図示しない割り出し送り機構により達成される。
34は切削加工の終了したウエーハ11を洗浄するスピンナー洗浄装置であり、切削加工の終了したウエーハ11は搬送ユニット32によりスピンナー洗浄装置34まで搬送され、スピンナー洗浄装置34でスピン洗浄及びスピン乾燥される。
図3を参照すると、本発明実施形態に係るスピンナー洗浄装置34の斜視図が示されている。スピンナー洗浄装置34は、スピンナーテーブル36と、スピンナーテーブル36を包囲して配設された洗浄受け容器38とを具備している。洗浄受け容器38は3本(図3には2本のみ図示)の支持脚56により支持されている。
スピンナーテーブル36は、ポーラスセラミックス等の多孔性材料から形成された吸引保持部40と、吸引保持部40を囲繞する金属製のフレーム支持部(枠体)42とから構成される。吸引保持部40は図示しない吸引手段に選択的に連通される。
従って、スピンナーテーブル36は、スピンナーテーブル36上にフレームユニット17を載置し、図示しない吸引手段により負圧を作用させることにより、吸引保持部40上にダイシングテープTを介してウエーハ11を吸引保持する。環状フレームFは振り子式クランプ44により固定される。
スピンナーテーブル36は電動モータ46の出力軸48に連結されている。支持機構50は複数の支持脚52と、支持脚52にそれぞれ連結され電動モータ46に取り付けられた複数のエアーシリンダ54とから構成される。
このように構成された支持機構50は、エアーシリンダ54を作動することにより、電動モータ46及びスピンナーテーブル36を図3に示す上昇位置であるウエーハ搬入・搬出位置と、下降位置である洗浄位置に位置付け可能である。
スピンナー洗浄装置34は、切削加工後の半導体ウエーハ11を洗浄する洗浄水供給ノズル58を具備している。洗浄水供給ノズル58は図3に示す待避位置と、洗浄時のウエーハ11上方の洗浄位置との間で回動可能に配設されている。
スピンナー洗浄装置34は更に、洗浄後のウエーハ11に対してエアーを噴出するエアーノズル60を具備している。エアーノズル60は、図3に示す待避位置と、スピンナーテーブル36に保持されたウエーハ11上方の作業位置(乾燥位置)との間で回動可能に配設されている。
図4を参照すると、スピンナーテーブル36の平面図が示されている。図5は静止状態のスピンナーテーブル36の断面図を示している。図4に示されるように、スピンナーテーブル36のフレーム支持部42は互いに90°離間した4個の切欠き43を有している。各切欠き43中には、図5に示されるような振り子式クランプ44が回動可能に軸支されている。
振り子式クランプ44は、軸支部であるピン66周りに回動可能に配設されており、スピンナーテーブル36の回転によって生じる遠心力で外周側に揺動する錘部62と、錘部62の外周側への揺動に伴って内周側に揺動し、環状フレームFをフレーム支持部42とで挟持する錘部62と一体的に形成された押さえ部64とから構成される。
このように、スピンナーテーブル36の停止時に押さえ部64が立設するように形成することで、ウエーハユニット17の中心がスピンナーテーブル36の吸引保持部40の中心とずれて搬送されてきたとしても、ウエーハユニット17の環状フレームFがクランプ44の押さえ部64に乗り上げ、吸引保持部40によるウエーハ11の吸引保持ができずに位置ずれした状態で洗浄が開始されることを防止できる。
本実施形態のスピンナーテーブル36では、振り子式クランプの44がフレーム保持部42の切欠き43内でピン66周りに回動可能に軸支され、フレーム保持部42から突出する振り子式クランプ44の部分が殆どないため、本明細書及び特許請求の範囲では、この状態を振り子式クランプ44がスピンナーテーブル36の外周部に内設されていると称することにする。
スピンナーテーブル36を所定速度以上で回転すると、振り子式クランプ44は回転によって生じる遠心力で錘部62が外周側に揺動し、錘部62の外周側への揺動に応じて(追従して)押さえ部64が内周側に揺動し、スピンナーテーブル36のフレーム支持部42とでウエーハユニット17の環状フレームFを挟持して固定する。
本実施形態のスピンナーテーブル36では、スピンナーテーブル36が所定速度以上で回転されて、振り子式クランプ44の押さえ部64とスピンナーテーブル36のフレーム支持部42とでウエーハユニット17の環状フレームFを挟持した際には、振り子式クランプ44の押さえ部64の上面と錘部62の下面が吸引保持部40の吸引保持面40aと略平行となるように形成されている。
このようにスピンナーテーブル36の回転時に振り子式クランプ44の突出部が小さいため、スピンナーテーブル36の回転に伴い周囲の気流を乱すことが抑制される。従って、予期せぬ部位への汚水、噴霧等の飛散を防止することができる。
上述した実施形態では、本発明の振り子式クランプ44をスピンナー洗浄装置34に適用した例について説明したが、本発明の振り子式クランプ44はこの実施形態に限定されるものではなく、背景技術の欄で記載したレーザー加工装置に搭載された保護膜塗付装置のスピンナーテーブルにも同様に適用することができる。
また、被加工物は半導体ウエーハ11について説明したが、本発明のスピンナー装置が適用される被加工物は半導体ウエーハに限定されるものではなく、光デバイスウエーハ等の他のウエーハ、ガラス基板、セラミック基板等の板状被加工物にも同様に適用することができる。
T ダイシングテープ
F 環状フレーム
11 半導体ウエーハ
17 ウエーハユニット
34 スピンナー洗浄装置
36 スピンナーテーブル
40 吸引保持部
42 フレーム支持部(枠体)
43 切欠き
44 振り子式クランプ
50 洗浄水供給ノズル
60 エアーノズル
62 錘部
64 押さえ部
66 ピン
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Claims (2)
- 被加工物に貼着されたテープを介して被加工物が環状フレームに装着された被加工物ユニットの被加工物を洗浄するスピンナー装置であって、
被加工物ユニットの該テープを介して被加工物を回転可能に吸引保持する吸引保持面を有する吸引保持部と、該吸引保持部の外側で該環状フレームを支持するフレーム支持部と、を含むスピンナーテーブルと、
該フレーム支持部の外周部に回動自在に軸支され、該スピンナーテーブルの回転によって生じる遠心力で外周側に揺動する錘部と、該錘部の外周側への揺動に追従して内周側に揺動し、該環状フレームを該フレーム支持部とで挟持する押さえ部と、を含む振り子式クランプと、
該スピンナーテーブルで吸引保持され、回転する被加工物に対して洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、を備え、
該振り子式クランプは、該押さえ部と該フレーム支持部とで該環状フレームを挟持した際に、該押さえ部の上面と該錘部の下面が該吸引保持面と略平行となるように形成され、該スピンナーテーブルの回転に伴い周囲の気流に乱れを発生させることを抑制可能なことを特徴とするスピンナー装置。 - 該振り子は、該スピンナーテーブルの外周部に内設され、
該スピンナーテーブルの回転時に、該スピンナーテーブルの外周縁は円形となる請求項1記載のスピンナー装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7439376B2 (ja) | 2020-06-24 | 2024-02-28 | 株式会社東京精密 | ワーク処理システム |
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---|---|---|---|---|
JPH11274042A (ja) * | 1998-03-24 | 1999-10-08 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 基板処理装置 |
JPH11289002A (ja) * | 1998-04-03 | 1999-10-19 | Toshiba Microelectronics Corp | 枚葉処理機構 |
JP2002299309A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-11 | Shibaura Mechatronics Corp | スピン処理装置 |
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-
2014
- 2014-01-21 JP JP2014008426A patent/JP2015138819A/ja active Pending
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