JP6064252B2 - そう痒症改善経皮吸収貼付剤 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(9)に示したものである。
(1)支持体および該支持体の一方の面に粘着層を有する貼付剤であって、該支持体は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリウレタンを主体とした合成樹脂フィルムまたはシート、あるいはこれらの積層体、多孔質体、発泡体、紙、布および不織布から選択され、該粘着層は、有効成分としてナルフラフィンまたはその塩、粘着基剤、粘着付与樹脂、薬物溶解剤およびpH調整剤を含有し、該粘着基剤はポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリブチルゴム、天然ゴム、合成イソプレンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンゴム、スチレン・ブタジエンゴムおよびスチレン−ブタジエン−スチレンゴムから選択される1種または2種以上であり、該粘着付与樹脂は石油系樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂およびクマロンインデン系樹脂から選択される1種または2種以上であり、該薬物溶解剤は、N−メチル−2−ピロリドン、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、モノオレイン酸ソルビタン、炭酸プロピレン、オレイルアルコール、クロタミトンおよびl−メントールから選択される1種または2種以上であり、該pH調整剤は、ジイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムから選択される1種または2種以上であるそう痒症改善経皮吸収貼付剤。
(2)前記有効成分が、ナルフラフィン塩酸塩、ナルフラフィン硫酸塩、ナルフラフィンリン酸塩、ナルフラフィン硝酸塩、ナルフラフィンホウ酸塩、ナルフラフィンスルホン酸塩、ナルフラフィン炭酸塩、ナルフラフィン乳酸塩、ナルフラフィンギ酸塩、ナルフラフィン酢酸塩、ナルフラフィン酒石酸塩、ナルフラフィンリンゴ酸塩、ナルフラフィンクエン酸塩から選択される1種または2種以上である上記(1)に記載のそう痒症改善経皮吸収貼付剤。
(3)前記有効成分が、ナルフラフィン塩酸塩である上記(1)または(2)に記載のそう痒症改善経皮吸収貼付剤。
(4)前記有効成分の含量が、粘着層中の0.001〜5.0質量%である上記(1)から(3)のいずれかに記載のそう痒症改善経皮吸収貼付剤。
(5)前記粘着基剤が、ポリイソブチレンである上記(1)から(4)のいずれかに記載のそう痒症改善経皮吸収貼付剤。
(6)前記粘着付与樹脂が、脂環族系炭化水素樹脂である上記(1)から(5)のいずれかに記載のそう痒症改善経皮吸収貼付剤。
(7)前記薬物溶解剤が、オレイルアルコール、クロタミトンである上記(1)から(6)のいずれかに記載のそう痒症改善経皮吸収貼付剤。
(8)前記pH調整剤が、モノエタノールアミンである上記(1)から(7)のいずれかに記載のそう痒症改善経皮吸収貼付剤。
(9)前記有効成分の含量が、粘着層中の0.003〜3.0質量%である上記(1)から(8)のいずれかに記載のそう痒症改善経皮吸収貼付剤。
本発明の経皮吸収貼付剤は、支持体と、該支持体の一方の面に粘着層を有する貼付剤であって、該粘着層は、有効成分としてナルフラフィンまたはその塩、粘着基剤、粘着付与樹脂、薬物溶解剤およびpH調整剤を含有することを特徴とする。
粘着層中に配合する有効成分の含量は、製剤化が可能である限り、特に限定はないが、有効成分が少なすぎると薬効作用が不十分となり、また多すぎても薬物が十分に溶解せず、均一な製剤を得られない、経済的に不利であるなどの問題が発生するため、粘着層中の0.001〜5.0質量%であることが好ましい。より好ましいのは0.003〜3.0質量%であり、さらに0.01〜1.0質量%であることが最も好ましい。
(実施例1)
表1に示す配合に基づき、後述する調製法1の方法により調製し、本発明のそう痒症改善経皮吸収貼付剤を得た。得られたそう痒症改善経皮吸収貼付剤を使用し、試験例1に従って血漿中ナルフラフィン濃度を測定した結果、0.25、0.5時間後は薬物が検出されず、1.5時間後は0.02ng/mL、2時間後は0.04ng/mL、4時間後は0.07ng/mL、8時間後は0.07ng/mL、12時間後は0.04ng/mLであった。また、測定された血漿中ナルフラフィン濃度の時間推移挙動(n=3)を図1に示す。
ポリイソブチレンをヘキサンに溶解し、ポリイソブチレン溶液(ポリイソブチレン濃度:10質量%)を調製する。ナルフラフィン塩酸塩を流動パラフィン中に分散させたのち、ポリイソブチレン溶液および残りの添加剤と混練する。得られた練合物を、上記剥離材上に、塗布展延して乾燥させ、乾燥後の厚みが30μmとなるように粘着層を形成した。粘着層塗布面に支持体を貼り合わせ、所望の大きさに裁断して本発明の経皮吸収貼付剤を得た。
ナルフラフィン塩酸塩に精製水を加えて溶解し、3μg/mL(ナルフラフィンの濃度として)となるようにナルフラフィン含有経口投与液を調製した。得られたナルフラフィン含有経口投与液を使用し、試験例1に従って血漿中ナルフラフィン濃度を測定した結果、0.25時間後は0.05ng/mL、0.5時間後は0.15ng/mL、1.5時間後は0.14ng/mL、2時間後は0.03ng/mL、4時間以降は薬物が検出されなかった。また、測定された血漿中ナルフラフィン濃度の時間推移挙動(n=3)を図1に示す。
マウス血中動態試験
実施例群では、前述の実施例1のそう痒症改善経皮吸収貼付剤を1.6cm2(4μg/body)になるように裁断し、マウスの血中動態試験を実施した。腹部被毛を毛刈りしたICRマウス(オス、8週齢、体重約40g)3匹に、上記製剤を各1枚貼付し、12時間後に剥離した。製剤の貼付後、0.25、0.5、1.5、2、4、8および12時間の時点で採血を行った。
比較例群では、ICRマウス(オス、8週齢、体重約40g)3匹に、後述の比較例1のナルフラフィン含有経口投与液を各0.4mL(1.2μg/body)、経口ゾンデを用いて経口投与した。
双方の群のマウスから得られた血漿中のナルフラフィン濃度をLC/MS/MS(Liquid Chromatography−tandem Mass Spectrometry)により測定した。
実施例群では、本発明の貼付剤によって、ナルフラフィンの血漿中濃度が貼付後約2時間で定常状態に達し、貼付後12時間が経過するまで0.04ng/mL以上の濃度が保たれた(図1)。この結果より、比較例群である経口投与と比較して、本発明のナルフラフィン経皮吸収貼付剤は、製剤投与直後に起こる一過性の血中薬物濃度の上昇を抑制し、一定時間、ナルフラフィンの血中濃度を維持することができることが明らかになった。
Claims (5)
- 支持体および該支持体の一方の面に粘着層を有するそう痒症改善用経皮吸収貼付剤であって、該支持体は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリウレタンを主体とした合成樹脂フィルムまたはシート、あるいはこれらの積層体、多孔質体、発泡体、紙、布および不織布から選択され、該粘着層は、有効成分としてナルフラフィンまたはその塩、粘着基剤、粘着付与樹脂、薬物溶解剤およびpH調整剤を含有し、該粘着基剤がポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリブチルゴム、天然ゴム、合成イソプレンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンゴム、スチレン・ブタジエンゴムおよびスチレン−ブタジエン−スチレンゴムから選択される1種または2種以上のゴム系粘着剤であり、前記粘着付与樹脂が石油系樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂およびクマロンインデン系樹脂から選択される1種または2種以上であり、前記薬物溶解剤がオレイルアルコールまたはオレイルアルコールとクロタミトンの混合物である、前記pH調整剤がジイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンから選択される1種または2種以上である、ことを特徴とするそう痒症改善用経皮吸収貼付剤。
- 薬物溶解剤がオレイルアルコールとクロタミトンの混合物であることを特徴とする請求項1に記載のそう痒症改善用経皮吸収貼付剤。
- 有効成分の含量が、粘着層中の0.003〜3.0質量%であることを特徴とする請求項1のいずれかに記載のそう痒症改善用経皮吸収貼付剤。
- マウス血中動態試験において、貼付後、0.25および0.5時間では薬物が検出されず、約2時間で定常状態に達し、12時間を経過するまで0.04ng/mL以上の血漿中薬物濃度を示すことを特徴とする請求項1または2に記載のそう痒症改善用経皮吸収貼付剤。
- 粘着層が、0.25質量%のナルフラフィン塩酸塩と、26質量%のポリイソブチレンと、15質量%の脂環式炭化水素樹脂と、46.45質量%の流動パラフィンと、2質量%のクロタミトンと、10質量%のオレイルアルコールと、0.3質量%のモノエタノールアミンからなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のそう痒症改善用経皮吸収貼付剤。
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