JP6063271B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品は、一般的に、着用者の股間に、吸収性物品の股下部の適切な位置で着用されることによって、該吸収性物品の本来の機能を発揮し、尿などの体液を十分に吸収したり、漏れを防止したりすることができる。
例えば、特許文献1には、デザイン性を向上させ、ユーザーの憂鬱な気分を軽減する為に、吸収性コアの外周よりも外側の外側領域の全域における、衣類に接触する層の身体に面する表面上にグラフィックが印刷された生理用ナプキンが記載されている。
これとは別の技術として、例えば、特許文献2には、水分との接触により視覚的変化を示すインジケータの視認性を向上させる為に、インジケータと重なる範囲における防漏シートの内面側にホットメルト接着剤からなる透明化剤が塗布された使い捨ておむつが記載されている。
特表2005−523139号公報 特開2008−54991号公報
しかし、特許文献1に記載のグラフィックは、上述したように、デザイン性を向上させ、ユーザーの憂鬱な気分を軽減するためのものであり、吸収性物品の適切な位置で着用する為の目印ではない。また、特許文献1には、衣類に接触する層に印刷されたグラフィックを、身体に接触する層を介して視認可能とするために、衣類に接触する層と身体に接触する層とを、どのように接合するかについて、具体的な方法が記載されていない。
また、特許文献2に記載のインジケータは、上述したように、水分との接触により視覚的に変化させて交換時期を知らせるためのものであり、吸収性物品の適切な位置で着用する為の目印ではない。また、特許文献2には、通気性に考慮して、ホットメルト接着剤を塗布することについて、何ら具体的な方法が記載されていない。
従って、本発明は、吸収性物品の適切な位置で着用する為の目印が肌対向シートを介して視認し易く、通気性も良好な吸収性物品を提供することに関するものである。
本発明は、着用時に着用者の肌側に配される肌対向シート、着用者の肌側とは反対側に配される液難透過性の裏面シート、及びこれらシート間に配された吸収体を備え、着用者の腹側に位置する腹側部、背側に位置する背側部及び該腹側部と該背側部との間に配される股下部に区分された縦長の吸収性本体を具備する吸収性物品であって、前記吸収性本体は、前記腹側部から前記背側部に亘って、前記吸収体の縦方向に沿う両側縁それぞれから横方向外方側に延出する一対のサイドフラップ部を有しており、前記一対のサイドフラップ部それぞれの前記股下部において、前記裏面シートに着色図形が印刷されており、前記一対のサイドフラップ部それぞれは、少なくとも前記着色図形が印刷された領域において、前記肌対向シートと前記裏面シートとが網目状パターンのホットメルト接着剤により接合されて形成されており、前記着色図形が前記肌対向シートを介して視認可能となっている吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、吸収性物品の適切な位置で着用する為の目印が肌対向シートを介して視認し易く、通気性も良好である。
図1は、本発明の第1実施形態である展開型の使い捨ておむつを伸長させて拡げた状態を裏面シート側から視た一部破断平面図である。 図2は、図1に示す使い捨ておむつを着用した際のX1−X1線断面図である。 図3は、網目状パターンで塗工されたホットメルト接着剤の塗工状態を電子顕微鏡を用いて撮影した図である。 図4は、網目状パターンで塗工されたホットメルト接着剤の塗工状態を表す要部拡大図である。 図5は、本発明の第2実施形態である展開型の使い捨ておむつを着用した際の股下部での断面図である(図2相当図)。 図6は、実施例において、塗工されたホットメルト接着剤の塗工状態を表す図であり、図6(a)は実施例1に、図6(b)は比較例1に、図6(c)は比較例2に対応している。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい第1実施形態に基づき、図1〜図4を参照しながら説明する。
第1実施形態の使い捨ておむつ1A(以下、「おむつ1A」ともいう。)は、図1,図2に示すように、着用時に着用者の肌側に配される肌対向シート2、着用者の肌側とは反対側に配される液難透過性の裏面シート3、及びこれらシート間に配された吸収体4を備え、着用者の腹側に位置する腹側部A、背側に位置する背側部B及び腹側部Aと背側部Bとの間に配される股下部Cに区分された縦長の吸収性本体5を有する、所謂、展開型の使い捨ておむつである。おむつ1Aは、図1に示すように、おむつ1Aの縦方向に延びる中心線CLに対して左右対称に形成されている。尚、各図に示す「Y方向」は、中心線CLに平行な方向であり、おむつの縦方向と同じ方向でもある。また各図に示す「X方向」は、中心線CLに直交する方向であり、おむつの横方向と同じ方向でもある。
また、本明細書において、「肌対向面」とは、吸収性本体5などの各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、「非肌対向面」とは、吸収性本体5などの各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。
おむつ1Aの肌対向シート2は、肌側に対向するシートとして、液透過性の表面シート21のみの場合と、さらに図1,図2に示すように、表面シート21の縦方向(Y方向)に沿う両側部21s、21sそれぞれの肌対向面側に配される一対のサイドシート22,22とを有している場合とがある。本実施形態では、サイドシートを備える場合について説明する。なお、本実施形態のサイドシートの幅外方側は肌対向シートの一部として機能するが、残りの部分であるサイドシートの幅内方側は、その先端に弾性部材を伸張固定して立体ギャザーを形成し、表面シートの上面にて起立して防漏壁としての機能を有する。
以下、おむつ1Aの吸収性本体5について詳述する。吸収性本体5は、図1に示すように、展開して伸長した状態において縦方向(Y方向)に長い矩形状であり、展開して伸長した状態において、腹側部A、背側部B及び股下部Cは、吸収性本体5の縦方向(Y方向)の全長を略3等分するように区分したときの各領域である。吸収性本体5は、図2に示すように、おむつ1Aの内面をなす表面シート21と、おむつ1Aの外面をなす裏面シート3と、これらのシート21,3間に介在された縦方向(Y方向)に長い液保持性の吸収体4とを有している。裏面シート3は、おむつ1Aにおいては、図2に示すように、樹脂フィルム31と不織布32との積層体からなり、樹脂フィルム31の非肌当接面に不織布32を配して形成されている。吸収体4は、おむつ1Aにおいては、図2に示すように、パルプ繊維等の繊維の集合体(不織布であっても良い)又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コア41を、透水性の薄紙や不織布からなるコアラップシート42で被覆して形成されている。吸収性コア41は、おむつ1Aにおいては、縦方向(Y方向)に長く形成されており、股下部Cにおいて、両側部が内側に括れた形状となっている。
吸収性本体5は、図1,図2に示すように、腹側部Aから背側部Bに亘って、吸収体4の縦方向(Y方向)に沿う両側縁それぞれから横方向(X方向)外方側に延出する一対のサイドフラップ部51を有している。以下、サイドフラップ部51の構成について詳述する。おむつ1Aにおいて、表面シート21及び裏面シート3は、それぞれ、図1,図2に示すように、吸収体4の肌対向面側の全面及び非肌対向面側の全面を覆っており、吸収体4の周縁から延出している。吸収体4の周縁から延出している表面シート21の部分と裏面シート3の部分とは、固定されている。また、表面シート21は、図2に示すように、横方向(X方向)の長さが裏面シート3の横方向(X方向)の長さよりも短くなっている。
おむつ1Aの吸収性本体5には、図2に示すように、縦方向(Y方向)に沿う両側部5s,5sそれぞれに、表面シート21を介してサイドシート22が配されている。一対のサイドシート22は、それぞれ、図2に示すように、表面シート21の肌対向面側に配されて、表面シート21の縦方向(Y方向)に沿う側部21s全域を覆っており、縦方向(Y方向)に直線状に延びる固定部6を介して表面シート21の側縁部21s1に固定されている。ここで、表面シート21の側縁部21s1とは、表面シート21の側部21sにおける横方向(X方向)外方の縁部に位置する部分を意味する。腹側部A、背側部B及び股下部Cにおいては、図2に示すように、横方向(X方向)の外方に延出したサイドシート22と裏面シート3とが接合されている。このように、吸収性本体5の腹側部A、背側部B及び股下部Cには、吸収体4の縦方向(Y方向)に沿う側縁から横方向(X方向)外方側に延出する部分において、図2に示すように、表面シート21の吸収体4の側縁から延出している部分と裏面シート3の吸収体4の側縁から延出している部分とが固定され、固定部6よりも横方向(X方向)外方側に延出するサイドシート22の延出している部分と裏面シート3の固定部6よりも横方向(X方向)外方側に延出する部分とが固定されて、サイドフラップ部51が形成されている。表面シート21と裏面シート3との固定、及びサイドシート22と裏面シート3との固定については、以下で詳述する。
サイドフラップ部51を形成する各サイドシート22には、図2に示すように、横方向(X方向)の内方側(中心線CL寄り)の端部に立体ギャザー形成用の弾性部材52が縦方向(Y方向)に伸長状態で配設固定されており、着用時には、その弾性部材52の収縮力により、固定部6を起点に内方側(中心線CL寄り)の端部が立ち上がるようになっている。具体的には、各サイドシート22の横方向(X方向)の内方側(中心線CL寄り)の端部は、図2に示すように、自由端となっており、自由端近傍には立体ギャザー形成用の弾性部材52が縦方向(Y方向)に伸長状態で配設固定されており、着用時には、その弾性部材52の収縮力により、自由端から固定部6までの間の部分が、固定部6を起点に表面シート21から離間して所謂立体ギャザーを形成するようになっている。
また、サイドフラップ部51を形成する各サイドシート22の横方向(X方向)の外方側の端部から固定部6までの間の部分は、上述したように、図2に示すように、裏面シート3と固定されており、各サイドシート22の外方側の端部から固定部6までの間の部分と裏面シート3との間には、股下部Cにおいて、レッグギャザー形成用の弾性部材53が縦方向(Y方向)に伸長状態で配設固定されており、着用時には、その弾性部材の収縮力により、所謂レッグギャザーを形成するようになっている。
また、おむつ1Aは、図1に示すように、吸収性本体5の背側部Bの左右両外方に連設された左右一対の伸縮パネル7b,7bを有している。おむつ1Aの一対の伸縮パネル7b,7bは、背側部Bにおいて、その中心線CL寄りの端部が、裏面シート3の不織布32の非肌対向面に固定されており、吸収性本体5の背側部Bの左右両外方に連設されている。尚、おむつ1Aにおいては、一対の伸縮パネル7b,7bは、裏面シート3の不織布32の非肌対向面に固定されているが、表面シート21を介して配されたサイドシート22と裏面シート3の樹脂フィルム31との間で固定されていてもよい。各伸縮パネル7bには、機械的面ファスナーのオス部材からなる止着部が取り付けられたファスニングテープ(不図示)が横方向(X方向)外方に延出して取り付けられている。伸縮パネル7bは、接着剤や融着等の手段を用いて固定されている。各伸縮パネル7bには、機械的面ファスナーのオス部材からなる止着部が取り付けられたファスニングテープ71が、横方向(X方向)外方に延出して取り付けられている。伸縮パネル7bは、接着剤や融着等の公知の手段を用いて固定されている。
また、おむつ1Aは、図1に示すように、吸収性本体5の腹側部Aの左右両外方に連設された左右一対のパネル材7a,7aを有している。おむつ1Aの一対のパネル材7a,7aは、腹側部Aにおいて、図1に示すように、その中心線CL寄りの端部が、表面シート21を介して配されたサイドシート22と裏面シート3の樹脂フィルム31との間で固定されており、吸収性本体5の腹側部Aの左右両外方に連設されている。尚、おむつ1Aにおいては、一対のパネル材7a,7aは、サイドシート22と裏面シート3の樹脂フィルム31との間で固定されているが、裏面シート3の不織布32の非肌対向面に固定されていてもよい。裏面シート3の不織布32の非肌対向面においては、左右一対のパネル材7a,7aの間に、腹側部Aの外面に横方向(X方向)に長い矩形状のターゲットテープ72が設けられている。着用時には、各伸縮パネル7bに取り付けられたファスニングテープ71とターゲットテープ72とが止着可能となっている。パネル材7aは、接着剤や融着等の公知の手段を用いて固定されている。
さらに、おむつ1Aは、図1に示すように、一対のサイドフラップ部51,51それぞれの股下部Cにおいて、裏面シート3に着色図形8が印刷されている。具体的には、おむつ1Aにおいては、図2に示すように、裏面シート3の樹脂フィルム31の非肌対向面に一対の着色図形8が印刷されている。各着色図形8は、おむつ1Aにおいては、図1に示すように、横方向(X方向)に長い矩形状の図形である。かかる形状とすることで、曲線からなる模様と見間違うことがなく好ましい。他に形状は球状、楕円状でもかまわない。着色図形8は、視認性の観点から、その大きさが、0.3cm2以上5.0cm2以下であることが好ましく、1.0cm2以上3.0cm2以下であることが更に好ましい。本実施形態では、着色図形を裏面シートの非肌対向面に印刷した。この場合、肌当接面からの着色図形の視認性の点から裏面シートの光透過性は一般に用いる裏面シートであれば特に限定されない。裏面シートの肌対向面側に着色図形を印刷してもかまわない。
着色図形8は、おむつ1Aにおいては、図1,図2に示すように、展開状態の吸収性本体5を肌対向シート2側から外観視して、吸収性本体5の股下部Cにおける縦方向(Y方向)に直線状に延びる固定部6よりも横方向(X方向)外方側に配されている。おむつ1Aは、股下部Cが内側に括れた吸収性コア41よりも横方向(X方向)外方の部分が、非肌対向面側から肌対向面側に内側に折られて、腹側部Aと背側部Bとが重なるように股下部Cにて二つ折りに折り畳まれて保管される。このようにおむつ1Aが折り畳まれた状態において、着色図形8は、裏面シート3側から外観視して視認できないようになっていることが好ましい。
上述したように、サイドフラップ部51の一部を形成するサイドシート22の横方向(X方向)の外方側の端部から固定部6までの間の部分は、図2に示すように、裏面シート3と固定されており、サイドシート22の外方側の端部から固定部6までの間の部分と裏面シート3との間には、股下部Cにおいて、レッグギャザー形成用の弾性部材53が縦方向(Y方向)に伸長状態で配設固定されている。このように、一対のサイドフラップ部51それぞれには、縦方向(Y方向)に延びるレッグギャザー形成用の弾性部材53が伸長状態で配されており、レッグギャザー形成用の弾性部材53は、着色図形8を縦断するように配されている。着色図形8の視認性を阻害しない観点から、レッグギャザー形成用の弾性部材53は、透明であることが好ましい。
一対のサイドフラップ部51,51それぞれは、少なくとも着色図形8が印刷された領域において、肌対向シート2と裏面シート3とが網目状パターンのホットメルト接着剤9により接合されて形成されている。おむつ1Aにおいては、図2に示すように、サイドフラップ部51は、着色図形8が印刷された領域のみならず、肌対向シート2である表面シート21の吸収体4の側縁から延出している部分と裏面シート3の吸収体4の側縁から延出している部分とが網目状パターンのホットメルト接着剤9により接合固定され、肌対向シート2であるサイドシート22の固定部6よりも横方向(X方向)外方側に延出している部分と裏面シート3の固定部6よりも横方向(X方向)外方側に延出している部分とが網目状パターンのホットメルト接着剤9により接合固定されて形成されている。尚、おむつ1Aの吸収性本体5においては、図2に示すように、吸収体4と裏面シート3とも、網目状パターンのホットメルト接着剤9により接合固定されている。
このように、着色図形8が印刷された領域において、肌対向シート2と裏面シート3とが網目状パターンのホットメルト接着剤9により接合されているので、裏面シート3に印刷された着色図形8が、図1に示すように、肌対向シート2を介して視認可能となっている。おむつ1Aにおいては、着色図形8が印刷された領域を含む、肌対向シート2であるサイドシート22の固定部6よりも横方向(X方向)外方側に延出している部分と裏面シート3の固定部6よりも横方向(X方向)外方側に延出している部分との領域が、網目状パターンのホットメルト接着剤9により接合されているので、図1に示すように、展開状態の吸収性本体5を肌対向シート2側から外観視して、裏面シート3の樹脂フィルム31の非肌対向面に印刷された着色図形8が、肌対向シート2であるサイドシート22を介して視認可能となっている。
ここで、「視認可能」とは、着色図形8が着色図形8の周囲の領域に対して、人が十分に視覚で認識できる色差を有するものである。
色差を計算する場合にはJIS−Z−8729に規定する「L*a*b*表色系」におけるΔE*値を用いる。ここで、ΔE*は、下記式(1)で求められる値である。ΔE*値(
色差値)は、大きければ大きいほど色の違いを認識できることを意味する。

ΔE*=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2・・・(1)
(ΔL*、Δa*、Δb*は、2色間のL*値、a*値、b*値の差である。例えばΔL
*は、ΔL*=L* 2−L* 1により計算される。)

したがって、人が十分に視覚で認識できる色差としては、ΔE*値(色差値)が8以上
であることが好ましい。
「L***表色系」では、L*は明るさを、a*、b*は色の方向を示しており、a*は略赤方向、−a*は略緑方向、b*は略黄色方向、−b*は略青方向を示している。これらの値は、日本電色工業株式会社製の簡易型分光色差計NF333(商品名)を用いて、肌対向シート2上から着色図形8と着色図形8の周囲の領域の色差を測定して得ることができる。
簡易型分光色差計NF333による計測方法においては、ステープラータイプにてφ8mmのND120センサーを取り付けて計測する。
ホットメルト接着剤9の塗工パターンである網目状パターンとは、おむつ1Aにおいては、図3に示すように、曲線状に塗工されたホットメルト接着剤9が互いに不規則に交差したパターンである。このような曲線状のホットメルト接着剤9それぞれの直径は、何れも、通常のホットメルト接着剤の直径よりも細く、通気性の観点から、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることが更に好ましく、そして、10μm以上であることが好ましく、具体的には10μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることが更に好ましい。そして、曲線状のホットメルト接着剤9は、図4に示すように、おむつ1Aの横方向(X方向)に平行に延びる1mmの仮想線ILを設けた場合に、該仮想線ILに対して、視認性と通気性を両立する観点から、5本以上交差していることが好ましく、10本以上交差していることが更に好ましく、そして、15本以下であることが好ましく、具体的には5本以上15本以下であることが好ましく、10本以上15本以下であることが更に好ましい。ホットメルト接着剤9の塗工量(接着剤の固形分換算での塗工量)は、1.0g/m2以上20g/m2以下であることが好ましい。尚、図4に示すホットメルト接着剤9においては、仮想線ILに6本のホットメルト接着剤9が交差している。
曲線状に塗工されたホットメルト接着剤9は、螺旋状に塗布されて自ら交差する部分を有していてもよいが、図4に示すように、自ら交差する部分を有さず概ね一方向に延びるように塗工されていることが好ましい。曲線状のホットメルト接着剤9は、その端部どうしが繋がっていてもよいが、図4に示すように、それぞれが独立して別々に形成されていることが好ましい。このように独立して別々に形成された曲線状のホットメルト接着剤9が、互いに規則的に交差して規則性のある網目状パターンを形成してもよいが、図4に示すように、互いに不規則に交差したパターンで塗工されてランダムな網目状パターンを形成していることが好ましい。
おむつ1Aにおいては、表面シート21とサイドシート22とを有する肌対向シート2、及び吸収体4を形成するコアラップシート42の少なくとも1枚が着色されていることが、デザイン性の観点から好ましく、その色が着色図形8の色と異なることが更に好ましく、その色が着色図形8の色と反対色の関係にあることが、着色図形8の視認性を向上させる観点から特に好ましく、反対色の関係の中でも特に補色の関係にあることが最も好ましい。
ここで、「異なる色」とは、上述したJIS−Z−8729に規定する「L*a*b*表色系」におけるΔE*値を用いて表すことができる。人が十分に視覚で認識できる色差、
即ち、異なる色としては、ΔE*値が8以上であることが好ましい。上述した日本電色工
業株式会社製の簡易型分光色差計NF333(商品名)を用いて、着色された肌対向シート2又はコアラップシート42と、着色図形8との色差をそれぞれ直接測定して得ることができる。
また、「反対色の関係にある」とは、色相を体系的に順序立てて円環に表現した色相環において、その色と、正反対(180°)に位置する関係の色とその周辺の色を含むやや広い領域の色との関係にあることを意味し、例えば、赤色と緑色系、橙色と青色系、黄色と紫色系との関係が挙げられる。
そして、「補色の関係にある」とは、色相を体系的に順序立てて円環に表現した色相環において、その色と正反対(180°)に位置する関係の色との関係にあることを意味し、例えば、赤色と緑色、橙色と青色、黄色と紫色との関係が挙げられる。
以上のように、反対色は色相環においてやや広い範囲の色を示すのに対し、補色は色相環において相対する色を直接示す。
本実施形態のおむつ1Aの形成材料について説明する。
肌対向シート2の表面シート21、及び裏面シート3としては、それぞれ、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート21としては、親水性且つ液透過性の不織布等を用いることができ、裏面シート3を構成する樹脂フィルム31としては、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルム、裏面シート3を構成する不織布32としては、液不透過性又は撥水性の不織布等を用いることができる。立体ギャザーやレッグギャザーを形成する肌対向シート2のサイドシート22としては、それぞれ、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができ、伸縮性のフィルム、不織布、織物またはそれらの積層シート等を用いることができる。立体ギャザー形成用の弾性部材52、レッグギャザー形成用の弾性部材53としては、天然ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン−ポリイソプレン共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエン共重合体、アクリル酸エチル−エチレン等のポリエチレン−αオレフィン共重合体等からなる糸状の伸縮性材料を用いることができる。
伸縮パネル7bとしては、例えば、(1)弾性繊維層の両面又は片面に伸長可能な繊維層が一体化されているシート、(2)ネット状の弾性シートの両面又は片面に伸長可能な繊維層が一体化されているシート、(3)弾性フィルムからなる弾性シートの両面又は片面に伸長可能な繊維層が一体化されているシートを用いることができる。
また、パネル材7aとしては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる、例えば、液不透過性の不織布等を用いることができる。
ファスニングテープ71のオス部材としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、オス部材としては、「マジックテープ(登録商標)」(クラレ社製)、「クイックロン(登録商標)」(YKK社製)、「マジクロス(登録商標)」(カネボウベルタッチ社製)等におけるオス部材等を用いることができる。ターゲットテープ72としては、オス部材の係合突起に係合可能な表面構造を有するループ材からなり、このようなループ材としては、オス部材を押しつけることにより、オス部材を止着可能なものを特に制限なく用いることができる。例えば、例えば上述した各種公知の機械的面ファスナーにおけるメス部材を用いることができる。また、腹側部Aの外表面(裏面シート3を構成する不織布32)を、オス部材の係合突起と直接係合可能な材料、例えば係合性に富む不織布から構成することもできる。
一対の着色図形8の印刷は、吸収性物品の印刷に適用可能な油性のインクを用い、通常用いられる染料や顔料等、有機溶剤や油系の溶剤等、界面活性剤等が含有されたものを用いることができる。印刷方法としては、各種公知の印刷方法を特に制限無く用いることができ、例えばロールグラビア方式、インクジェット方式、ダイスコーター方式、スクリーン方式などが挙げられる。
ホットメルト接着剤9は、上述した網目状パターンを形成する観点から、スロットスプレー方式、カーテンスプレー方式などが好ましい。
肌対向シート2の表面シート21、裏面シート3、肌対向シート2のサイドシート22、伸縮パネル7b、及びパネル材7aの固定には、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるホットメルト型接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等の融着手段が用いられる。
次に上述した本発明の第1実施形態の使い捨ておむつ1Aを使用した際の作用効果について説明する。
おむつ1Aは、一対のサイドフラップ部51,51それぞれが、図3に示す網目状パターンのホットメルト接着剤9によって、着色図形8が印刷された領域を含む、肌対向シート2のサイドシート22と裏面シート3とが接合されて形成されているので、裏面シート3が透明化し易く、図1に示すように、着色図形8が肌対向シート2のサイドシート22を介して視認可能となっている。このような使い捨ておむつ1Aは、展開状態の吸収性本体5を肌対向シート2側から外観視して、一対のサイドフラップ部51,51それぞれの股下部Cに、着色図形8がサイドシート22を介して視認し易い。視認可能な一対の着色図形8を目印にして、おむつ1Aを着用者の下に敷けば、おむつ1Aの適切な位置で着用することができる。また、図3に示す網目状パターンのホットメルト接着剤9によって接合されているので、通気性も良好である。
一般的に、使い捨ておむつを着用する際には、レッグギャザーを引っ張りながら着用者の腹部分まで使い捨ておむつを引き上げて着用する。おむつ1Aは、図1,図2に示すように、レッグギャザー形成用の弾性部材53が着色図形8を縦断するように配されている。従って、視認可能な一対の着色図形8を目印にして着用できるので、おむつ1Aを引っ張る力加減が調整でき、適切な位置で着用することができる。また、レッグギャザー形成用の弾性部材53が着色図形8を縦断するように配されているので、展開状態の吸収性本体5を肌対向シート2側から外観視すると着色図形8を視認し易いが、着用中においては弾性部材53の収縮により着色図形8が目立たなくなり易く、おむつ1Aのデザイン性を損ない難い。
また、おむつ1Aの着色図形8は、図1,図2に示すように、サイドシート22と裏面シート3とを接合する固定部6よりも横方向(X方向)外方側に配されている。即ち、立体ギャザーの起立の基端となる固定部6よりも横方向(X方向)外方側に着色図形8が配されているので、視認可能な一対の着色図形8を目印にして着用すると、立体ギャザーの起立性を阻害することなく、レッグギャザーを横方向(X方向)外方に延出させることが可能となる。このように、おむつ1Aを適切な位置で着用することができ、立体ギャザー及びレッグギャザーにより横漏れを防止することができる。
次に、本発明の第2実施形態の使い捨ておむつについて、図5に基づいて説明する。
第2実施形態の使い捨ておむつ1B(以下、「おむつ1B」ともいう)については、第1実施形態の使い捨ておむつ1Aと異なる点について説明する。特に説明しない点は、おむつ1Aと同様であり、おむつ1Aの説明が適宜適用される。
おむつ1Bは、図5に示すように、吸収体4と表面シート2との間に親水性のサブレイヤーシート54が配されている。具体的には、表面シート2と吸収体4を構成するコアラップシート42との間に、縦方向(Y方向)に長い矩形状のサブレイヤーシート54が配されている。このようなサブレイヤーシート54は、吸収体4を構成する吸収性コア41を覆うように、腹側部Aから背側部Bに亘って配されている。サブレイヤーシート54は、その坪量が15g/m2以上100g/m2以下であることが好ましい。サブレイヤーシート54としては、親水性繊維を主体とするシート(親水性繊維の含有量が好ましくは90質量%以上のシート)を用いることができ、該シートとしては、例えば、紙、不織布、ウエブ等が挙げられる。
おむつ1Bにおいては、表面シート21とサイドシート22とを有する肌対向シート2、サブレイヤーシート54及び吸収体4を形成するコアラップシート42の少なくとも1枚が着色されていることが、デザイン性の観点から好ましく、その色が着色図形8の色と異なることが更に好ましく、その色が着色図形8の色と反対色の関係にあることが、着色図形8の視認性を向上させる観点から特に好ましく、反対色の関係の中でも特に補色の関係にあることが最も好ましい。
上述したおむつ1Bを使用した際の作用効果について説明する。
おむつ1Bの効果については、おむつ1Aの効果と同様であり、おむつ1Aの効果の説明が適宜適用される。
本発明の吸収性物品は、上述の第1実施形態のおむつ1A、及び第2実施形態のおむつ1Bに何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。また、上述の第1〜第2実施形態のおむつ1A〜1Bにおける各構成要件は、本発明の趣旨を損なわない範囲で、適宜組み合わせて実施できる。
例えば、上述の第1〜第2実施形態のおむつ1A〜1Bにおいては、肌対向シート2が、図2,図5に示すように、液透過性の表面シート21と、表面シート21の縦方向(Y方向)に沿う両側部21s、21sそれぞれの肌対向面側に配される一対のサイドシート22,22とを有しているが、一対のサイドシート22,22を有していなくてもよい。その場合には、表面シート21を横方向(X方向)に延ばして、表面シート21と裏面シート3とで、サイドフラップ部51を形成すればよい。
また、上述の第1〜第2実施形態のおむつ1A〜1Bにおいては、着色図形8が、図2,図5に示すように、縦方向(Y方向)に直線状に延びる固定部6よりも横方向(X方向)外方側に配されているが、おむつ1A〜1Bを適切な位置で着用させる観点から着色図形8を配すればよい。
また、上述の第1〜第2実施形態のおむつ1A〜1Bにおいては、図2,図5に示すように、表面シート21の吸収体4の側縁から延出している部分と裏面シート3の吸収体4の側縁から延出している部分とが網目状パターンのホットメルト接着剤9により接合固定され、サイドシート22の固定部6よりも横方向(X方向)外方側に延出している部分と裏面シート3の固定部6よりも横方向(X方向)外方側に延出している部分とが網目状パターンのホットメルト接着剤9により接合固定され、吸収体4と裏面シート3とも網目状パターンのホットメルト接着剤9により接合固定されているが、着色図形8が印刷された領域における部材どうしが、網目状パターンのホットメルト接着剤9により接合固定されていればよい。
また、上述の第1〜第2実施形態のおむつ1A〜1Bにおいては、裏面シート3が、図2に示すように、樹脂フィルム31と不織布32との積層体から形成されているが、1枚のシートから形成されていてもよい。1枚のシートから形成されている場合には、その肌対向面又は非肌対向面に、着色図形8が印刷されるようになる。
本発明の吸収性物品は、吸収性物品は、おむつ1A〜1Bの展開型の使い捨ておむつの他、パンツ型使い捨ておむつ、生理用ナプキン等であってもよい。
上述した実施形態に関し、さらに以下の吸収性物品を開示する。
<1>
着用時に着用者の肌側に配される肌対向シート、着用者の肌側とは反対側に配される液難透過性の裏面シート、及びこれらシート間に配された吸収体を備え、着用者の腹側に位置する腹側部、背側に位置する背側部及び該腹側部と該背側部との間に配される股下部に区分された縦長の吸収性本体を具備する吸収性物品であって、前記吸収性本体は、前記腹側部から前記背側部に亘って、前記吸収体の縦方向に沿う両側縁それぞれから横方向外方側に延出する一対のサイドフラップ部を有しており、前記一対のサイドフラップ部それぞれの前記股下部において、前記裏面シートに着色図形が印刷されており、
前記一対のサイドフラップ部それぞれは、少なくとも前記着色図形が印刷された領域において、前記肌対向シートと前記裏面シートとが網目状パターンのホットメルト接着剤により接合されて形成されており、前記着色図形が前記肌対向シートを介して視認可能となっている吸収性物品。
<2>
前記網目状パターンは、塗工された複数の曲線状のホットメルト接着剤が互いに不規則に交差したパターンであり、複数の前記曲線状のホットメルト接着剤それぞれの直径は何れも100μm以下であり、該曲線状のホットメルト接着剤は、前記吸収性物品の横方向に平行に延びる1mmの仮想線を設けた場合に、該仮想線に対して5本以上交差している前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記着色図形は、前記裏面シートの非肌対向面側に印刷されている前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記着色図形は横方向に長い矩形状である前記<1>〜<3>の何れか1に記載の吸収性物品。
<5>
肌対向面側から視認して、前記着色図形が着色図形の周囲の領域に対して色差を有し、ΔE*値(色差値)が8以上である前記<1>〜<5>の何れか1に記載の吸収性物品。

<6>(対応段落[0026])
前記ホットメルト接着剤の網目状パターンは、複数前記曲線状のホットメルト接着剤それぞれの直径が、10μm以上50μm以下である前記<1>〜<5>の何れか1に記載の吸収性物品。
<7>
前記ホットメルト接着剤の網目状パターンは、前記吸収性物品の横方向に平行に延びる1mmの仮想線を設けた場合に、該仮想線に対して、10本以上15本以下交差している前記<1>〜<6>の何れか1に記載の吸収性物品。
<8>
複数の前記曲線状のホットメルト接着剤は、その端部どうしがそれぞれが独立して別々に形成され、互いに不規則に交差したパターンで塗工されてランダムな網目状パターンを形成している前記<1>〜<7>の何れか1に記載の吸収性物品。
<9>
前記ホットメルト接着剤の網目状パターンは、スロットスプレー方式、カーテンスプレー方式何れかの方法で塗工された前記<1>〜<8>の何れか1に記載の吸収性物品。
<10>
前記着色図形の印刷には、油性のインクを用い、該油性のインクは染料や顔料、有機溶剤や油系の溶剤、界面活性剤を含有する前記<1>〜<9>の何れか1に記載の吸収性物品。
<11>
前記吸収性本体は、前記肌対向シートである表面シートと前記吸収体との間にサブレイヤーを備え、
前記吸収体は、吸水性ポリマーを保持する吸収性コアと、該吸収性コアを被覆するコアラップシートとを有し、
前記肌対向シートである表面シート、前記サブレイヤー、及び前記コアラップシートの少なくとも1枚は着色されており、その色が前記着色図形の色と補色の関係にある前記<1>〜<10>の何れか1に記載の吸収性物品。
<12>
前記吸収性物品は使い捨ておむつである前記<1>〜<11>の何れか1に記載の吸収性物品。
<13>
前記一対のサイドフラップ部それぞれには、縦方向に延びるレッグギャザー形成用の弾性部材が伸長状態で配されており、該レッグギャザー形成用の弾性部材は、前記着色図形を縦断するように配されている前記<12>に記載の使い捨ておむつ。
<14>
前記レッグギャザー形成用の弾性部材は透明である前記<13>に記載の使い捨ておむつ。
<15>
前記肌対向シートは、液透過性の表面シートと、該表面シートの縦方向に沿う両側部それぞれの肌対向面側に配される一対のサイドシートとを有し、
前記一対のサイドシートは、それぞれ、縦方向に直線状に延びる固定部を介して前記表面シートの側縁部に固定されており、横方向の内方側の端部に立体ギャザー形成用の弾性部材が縦方向に伸長状態で配設固定されており、着用時には、該立体ギャザー形成用の弾性部材の収縮力によって、前記固定部を起点に前記内方側の端部が立ち上がるようになっており、
前記着色図形は、前記固定部よりも横方向外方側に配されている前記<12>〜<14>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
<16>
前記サイドシートは、前記サイドフラップの一部を形成する前記<15>に記載の使い捨ておむつ。
<17>
前記吸収性本体の背側部の左右両外方に連設された左右一対の伸縮パネルを有している前記<12>〜<16>の何れか1に記載の使い捨ておむつ。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
裏面シートに用いられる、坪量が20g/m2、透湿度が2.6g/100cm2hrである120mm×120mmの樹脂フィルムを用意し、サイドシートに用いられる、坪量が15g/m2である120mm×120mmの撥水性のスパンボンド不織布を肌対向シートとして用意した。フラップ部に相当する前記樹脂フィルムにおけるスパンボンド不織布との重ね合わせ面に、横方向(X方向)に長い矩形状の2cm2の黄色の着色図形を、インクジェット方式で塗工した。着色図形を塗工した後、該樹脂フィルムの重ね合わせ面に、スロットスプレー方式で図6(a)に示すようにホットメルト接着剤を塗工した。該塗工された複数のホットメルト接着剤は、それぞれの直径が平均50μmであり、X方向に平行に延びる1mmの仮想線ILに対して5本以上交差していた。該複数のホットメルト接着剤は、それぞれ、自ら交差する部分を有さず概ね一方向に延びるように曲線状に塗工され、独立して別々に形成されており、ランダムな網目状パターンを形成していた。ホットメルト接着剤6の塗工量(接着剤の固形分換算での塗工量)は6g/m2であった。その後、樹脂フィルムとスパンボンド不織布とを貼り合わせて実施例1の複合シートを作製した。
[比較例1]
実施例1で用いた樹脂フィルムとスパンボンド不織布とを用意し、該樹脂フィルムの重ね合わせ面に、実施例1と同様に、着色図形を塗工した。その後、該樹脂フィルムの重ね合わせ面に、スパイラルスプレー方式で図6(b)に示すようにスパイラル状にホットメルト接着剤を塗工した。該塗工されたホットメルト接着剤は、直径が平均500μmであった。ホットメルト接着剤6の塗工量(接着剤の固形分換算での塗工量)は5g/m2であった。その後、樹脂フィルムとスパンボンド不織布とを貼り合わせて比較例1の複合シートを作製した。
[比較例2]
実施例1で用いた樹脂フィルムとスパンボンド不織布とを用意し、該樹脂フィルムの重ね合わせ面に、実施例1と同様に、着色図形を塗工した。その後、該樹脂フィルムの重ね合わせ面に、コーター方式で図6(c)に示すようにベタ塗り状にホットメルト接着剤を塗工した。該塗工されたホットメルト接着剤は、その塗工量(接着剤の固形分換算での塗工量)が6g/m2であった。その後、樹脂フィルムとスパンボンド不織布とを貼り合わせて比較例2の複合シートを作製した。
〔性能評価〕
実施例1、比較例1〜2の複合シートに関し、上述した方法に従ってΔE*値(色差値
)について評価し、下記方法に従って保温率について評価した。それらの結果を下記表1に示す。以下に、保温率の測定方法について説明する。
<保温率の測定方法>
カトーテック株式会社製の精密迅速熱物性測定装置:KES−F7(サーモラボII)を用い、ドライコンタクト法及びウエットコンタクト法による測定を行った。
〔ドライコンタクト法の測定方法〕
室温23℃、湿度50%RHの評価環境下で、チャンバー内に設置された熱板の上に、実施例1、比較例1〜2の複合シートを設置し、チャンバー内上方よりファンモーターにて外気を吹き付け、熱移動量が平衡になった際の消費電力量(W)を測定した。熱板としては、KES−F7(サーモラボII)のBT板(面積:10×10cm2、温度:33℃(人の皮膚温度を想定))を使用した。ファンモーターによる外気の吹き付け量は1m/secであった。また、熱板の上に、実施例1、比較例1〜2の複合シートを設置しない条件での消費電力量(W0)を測定した。ドライコンタクト法による保温率は、下記式(2)で求められる値である。ドライコンタクト法により得られた値は、暖かさの指標であり、数値が大きいほど暖かいことを意味する。

保温率(%)={(W0−W)/W0}×100・・・(2)
〔ウエットコンタクト法の測定方法〕
室温23℃、湿度50%RHの評価環境下で、チャンバー内に設置された熱板の上に、蒸留水に浸した濾紙(ADVANTEC東洋製 製品名:定性濾紙 型式:No.2、大きさ100mm×100mm)を設置すると共に、該濾紙上に、実施例1、比較例1〜2の複合シートを設置し、チャンバー内上方よりファンモーターにて外気を吹き付け、熱移動量が平衡になった際の消費電力量(W)を測定した。熱板としては、KES−F7(サーモラボII)のBT板(面積:10×10cm2、温度:33℃(人の皮膚温度を想定))を使用した。ファンモーターによる外気の吹き付け量は1m/secであった。また、熱板の上に、蒸留水に浸した濾紙を設置するが、実施例1、比較例1〜2の複合シートを設置しない条件での消費電力量(W0)を測定した。ウエットコンタクト法による保温率は、ドライコンタクト法による保温率と同様に、上記式(2)で求められる値である。ウエットコンタクト法により得られた値は、暖かさと蒸れやすさの指標であり、数値が大きいほど暖かく蒸れ易いことを意味する。
表1に示す結果から明らかなように、実施例1の複合シートは、比較例1の複合シートに比べて、ΔE*値(色差値)が高く、ドライコンタクト法及びウエットコンタクト法に
よる測定値も低いことがわかった。これは、比較例1の複合シートにおけるホットメルト接着剤の塗工間隔が、実施例1の複合シートにおけるホットメルト接着剤の塗工間隔よりも広いために、樹脂フィルムとスパンボンド不織布との間に空気層を多く含むため、着色図形の視認性が低くなり、ドライコンタクト法及びウエットコンタクト法による保温率も高くなったと考えられる。また、表1に示す結果から明らかなように、実施例1の複合シートは、比較例1の複合シートに比べて、ΔE*値(色差値)が低いが、ウエットコンタ
クト法による測定値が低いことがわかった。これは、比較例2の複合シートにおけるホットメルト接着剤がベタ塗り状に塗工されているため、確かに着色図形の視認性が高くなるが、ベタ塗り状に塗工されたホットメルト接着剤により樹脂フィルムの通気が阻害され、ウエットコンタクト法による保温率が高くなってしまったと考えられる。
以上の結果から、実施例1の複合シートは、ΔE*値(色差値)と、ドライコンタクト
法及びウエットコンタクト法による保温率とのバランスに優れていることがわかった。
従って、実施例1の複合シートを用いて製造される吸収性物品は、ΔE*値(色差値)
と、ドライコンタクト法及びウエットコンタクト法による保温率とのバランスに優れ、適切な位置で着用する為の目印(着色図形)が肌対向シート(サイドシート)を介して視認し易く、通気性も良好となることが期待できる。
1A,1B 展開型の使い捨ておむつ
2 肌対向シート
21 表面シート
21s 表面シートの側部
21s1 表面シートの側縁部
22 サイドシート
3 裏面シート
31 樹脂フィルム
32 不織布
4 吸収体
41 吸収性コア
42 コアラップシート
5 吸収性本体
5s 吸収性本体の側部
51 サイドフラップ部
52 立体ギャザー形成用の弾性部材
53 レッグギャザー形成用の弾性部材
54 サブレイヤーシート
6 固定部
7a パネル材
7b 伸縮パネル
8 着色図形
9 ホットメルト接着剤
A 腹側部,B 背側部,C 股下部

Claims (7)

  1. 着用時に着用者の肌側に配される肌対向シート、着用者の肌側とは反対側に配される液難透過性の裏面シート、及びこれらシート間に配された吸収体を備え、着用者の腹側に位置する腹側部、背側に位置する背側部及び該腹側部と該背側部との間に配される股下部に区分された縦長の吸収性本体を具備する吸収性物品であって、
    前記吸収性本体は、前記腹側部から前記背側部に亘って、前記吸収体の縦方向に沿う両側縁それぞれから横方向外方側に延出する一対のサイドフラップ部を有しており、
    前記一対のサイドフラップ部それぞれの前記股下部において、前記裏面シートに着色図形が印刷されており、
    前記一対のサイドフラップ部それぞれは、少なくとも前記着色図形が印刷された領域において、前記肌対向シートと前記裏面シートとが網目状パターンのホットメルト接着剤により接合されて形成されており、
    前記着色図形が前記肌対向シートを介して視認可能となっており、
    前記網目状パターンは、塗工された複数の曲線状のホットメルト接着剤が互いに不規則に交差したパターンであり、複数の前記曲線状のホットメルト接着剤それぞれの直径は何れも100μm以下であり、該曲線状のホットメルト接着剤は、前記吸収性物品の横方向に平行に延びる1mmの仮想線を設けた場合に、該仮想線に対して5本以上交差している吸収性物品。
  2. 前記一対のサイドフラップ部それぞれには、縦方向に延びるレッグギャザー形成用の弾性部材が伸長状態で配されており、該レッグギャザー形成用の弾性部材は、前記着色図形を縦断するように配されている請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記レッグギャザー形成用の弾性部材は透明である請求項に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性本体は、前記肌対向シートである表面シートと前記吸収体との間にサブレイヤーを備え、
    前記吸収体は、吸水性ポリマーを保持する吸収性コアと、該吸収性コアを被覆するコアラップシートとを有し、
    前記肌対向シートである表面シート、前記サブレイヤー、及び前記コアラップシートの少なくとも1枚は着色されており、その色が前記着色図形の色と補色の関係にある請求項1〜の何れか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記肌対向シートは、液透過性の表面シートと、該表面シートの縦方向に沿う両側部それぞれの肌対向面側に配される一対のサイドシートとを有し、
    前記一対のサイドシートは、それぞれ、縦方向に直線状に延びる固定部を介して前記表面シートの側縁部に固定されており、横方向の内方側の端部に立体ギャザー形成用の弾性部材が縦方向に伸長状態で配設固定されており、着用時には、該立体ギャザー形成用の弾性部材の収縮力によって、前記固定部を起点に前記内方側の端部が立ち上がるようになっており、
    前記着色図形は、前記固定部よりも横方向外方側に配されている請求項1〜の何れか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記サイドシートは、前記サイドフラップ部の一部を形成する請求項記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性物品が使い捨ておむつである請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。
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