JP6061743B2 - 有機半導体膜の形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機半導体材料を用いた薄膜トランジスタなどに用いられる有機半導体膜の形成方法に関する。
軽量化、低コスト化、柔軟化が可能であることから、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイに用いられるTFT(薄膜トランジスタ)、RFID(RFタグ)やメモリなどの論理回路を用いる装置等に、有機半導体材料からなる有機半導体膜(有機半導体層)を有する有機半導体素子が利用されている。
有機半導体素子の製造において、有機半導体膜の形成方法の1つとして、有機半導体材料を溶剤に溶解した塗料を基板に塗布し、溶液を乾燥させることで有機半導体膜を形成する、湿式の方法が知られている。
この湿式の有機半導体膜の形成方法は、安価に有機半導体膜が形成できる、大面積に対応して有機半導体膜が形成できる等、各種の利点を有する。
ところで、移動度の高い有機半導体膜を得るためには、有機半導体膜の結晶性を向上することが重要である。そのため、このような湿式の有機半導体膜の形成においても、有機半導体膜の結晶性を向上する方法が、各種、提案されている。
例えば、特許文献1には、基板上の有機半導体膜の形成位置を囲むように枠体を形成し、この枠体の中に有機半導体材料を溶解した溶液を充填し、この溶液を乾燥することによって、有機半導体の結晶を形成する方法が記載されている。
また、特許文献2には、有機半導体材料を溶解した溶液を付着させる接触面を有する接触部材を用い、基板の表面に対して、この接触面が一定の関係となるように接触部材を配置し、溶液を接触部材の接触面に保持させて、乾燥することにより、結晶性の有機半導体膜を形成する方法が記載されている。
具体的には、基板に垂直に立設する接触面を有する接触部材を用い、接触面と基板とが成す角部に溶液を充填して、乾燥することにより、結晶性の有機半導体膜を形成する方法が記載されている。また、別の方法として、基板に対して傾斜する接触面を有する接触部材を用い、接触面と基板とを、所定の間隔、離間して配置し、接触面と基板との間に、両者に接触して溶液を充填して、乾燥することにより、結晶性の有機半導体膜を形成する方法も記載されている。
国際公開第2007/142238号 国際公開第2011/040155号
これらの方法によれば、結晶性を有する有機半導体膜を形成できる。
しかしながら、近年の有機半導体膜の形成に対する要求は、さらに厳しくなっており、より良好な結晶性を有し、高い移動度の半導体素子が得られる有機半導体膜を、安定して形成できる方法の出現が望まれている。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決することにあり、良好な結晶性を有し、移動度が高い有機半導体膜を、安定して形成できる有機半導体膜の形成方法を提供することにある。
このような目的達成するために、本発明の有機半導体膜の形成方法は、有機半導体材料を溶解した溶液を用いて、有機半導体材料からなる有機半導体膜を形成するに際し、
有機半導体膜を形成する基板の上に配置される、基板との間で空間を形成するカバー部材を用い、このカバー部材と基板との間の空間に溶液を充填して、充填した溶液を乾燥することにより、有機半導体膜を形成するものであり、
カバー部材は、基板から最も離間する最上部と、この最上部から基板に向かう、最上部のy方向の両側に設けられる降下部とが形成された規制面を有し、かつ、この規制面が形成する空間のy方向と直交するx方向は開放する形状であり、規制面を基板に向けて、y方向の少なくとも一方の端部の全域を基板に接触し、かつ、y方向の他方の端部の少なくとも一部の領域を基板に接触した状態で配置され、
また、カバー部材の全域を基板に接触するy方向の端部を基端とした際に、規制面上における基端と逆側のy方向の端部の溶液の少なくとも一部が、基端から見た際に規制面の最上部を超えない場所に位置し、かつ、基端、および、規制面上においてy方向に溶液が基端と最も離間する位置である離間位置を結ぶ最短の線と、離間位置から基板に下ろした垂線が基板に交差する点、および、基端を結ぶ最短の線とが成す角度である見掛け角度が50°以下となり、さらに、x方向の長さを、y方向の長さで除したx/y比が0.2以上となるように、カバー部材と基板との間の空間の基端側に溶液を充填することを特徴とする有機半導体膜の形成方法を提供する。
このような本発明の有機半導体膜の形成方法において、溶液の基板およびカバー部材に接触していない部分の表面積が、溶液全体の表面積の35%以下であるのが好ましい。
また、溶液の基板およびカバー部材に接触していない部分の表面積が、溶液全体の表面積の1%以上であるのが好ましい。
また、見掛け角度が3°以上であるのが好ましい。
また、x/y比が100000以下であるのが好ましい。
また、カバー部材を、y方向の他方の端部を部分的に基板に接触して配置するのが好ましい。
また、カバー部材を、y方向の両端部の全域を基板に接触して配置するのが好ましい。
また、カバー部材が板状であるのが好ましい。
さらに、カバー部材が、y方向の両端部に平行な領域を有するのが好ましい。
このような本発明によれば、有機半導体材料を溶解した溶液を用いる有機半導体膜の形成において、溶剤の蒸発を適正に制御して、結晶性の良好な有機半導体膜を、安定して形成することができる。
本発明の有機半導体膜の形成方法の一例を概念的に示す斜視図である。 (A)は、図1に示す有機半導体膜の形成方法の正面図、(B)は、図1に示す有機半導体膜の形成方法の平面図である。 (A)は、本発明の有機半導体膜の形成方法の別の例の正面図、(B)は、平面図である。 (A)〜(I)は、本発明の有機半導体膜の形成方法の別の例を概念的に示す図である。 本発明の有機半導体膜の形成方法を説明するための概念図である。
図1および図2に、本発明の有機半導体膜の形成方法の一例を概念的に示す。
なお、図2において、(A)は、図1を矢印x方向から見た正面図で、(B)は、図1を上方から見た平面図である。
本発明の有機半導体膜の形成方法(以下、単に『本発明の形成方法』とも言う)は、有機半導体膜となる有機半導体材料を溶剤に溶解してなる溶液を用いて、有機半導体膜を形成するものである。
図1および図2に概念的に示すように、本発明の有機半導体膜の形成方法は、有機半導体膜を形成する基板10の上に、基板10との間で空間16を形成するカバー部材12を配置し、この空間16に、基板10およびカバー部材12に接触するように、有機半導体膜となる有機半導体材料を溶剤に溶解してなる溶液(以下、塗布液Eとする)を充填し、この塗布液Eを乾燥して、その後、カバー部材12を取り外すことにより、有機半導体膜を形成する。
本発明の形成方法において、基板10は、その表面に有機半導体膜を形成されるものである。すなわち、基板10は、有機半導体素子の基板等となる。
基板10としては、有機半導体材料を溶解した有機半導体膜の形成が可能なものであれば、シリコン等の金属、セラミック、ガラス、プラスチックなど、各種の材料からなる板状物(シート状物/フィルム)が利用可能である。
また、有機半導体膜を形成する基板は、図示例のような単純な板状物以外にも、有機半導体素子の製造おける、各種の構成の物が利用可能である。
一例として、基板は、支持体(半導体素子の基板)の表面の全面あるいは一部に絶縁層が形成された物でもよく、支持体の上にゲート電極を形成して、支持体およびゲート電極を覆って絶縁層を形成した物でもよく、ゲート電極となる支持体の表面に絶縁層を形成して、その上にソース電極およびドレイン電極を形成した物でもよい。
すなわち、本発明の有機半導体膜の形成方法は、ボトムゲート−ボトムコンタクト型、トップゲート−ボトムコンタクト型、ボトムゲート−トップコンタクト型、トップゲート−ボトムコンタクト型など、公知の各種の有機半導体素子の製造工程における、有機半導体膜(有機半導体層)の形成に利用可能である。
なお、これらの基板の支持体としては、前述の基板10で例示したものが、各種、利用可能である。
カバー部材12は、基板10の有機半導体膜の形成面(以下、表面とも言う)との間で、有機半導体膜となる塗布液Eを充填するための空間を形成(すなわち、塗布液Eの塗布領域を規制)し、さらに、塗布液Eの乾燥(溶剤の蒸発)を制御するものである。
本発明の形成方法において、カバー部材は、基板10の表面と最も離間する最上部と、この最上部の矢印y方向の両側に設けられる、最上部から基板10の表面に向かう降下部とを有する、規制面を有し、この規制面を基板10に向けて、配置される。また、カバー部材の規制面が基板10の表面と共に形成する空間は、y方向と直交するx方向が開放している。
図1および図2に示す例において、カバー部材12は、正方形の板材(シート状物/フィルム)を、円弧状(円筒の周面状)に湾曲させてなる形状を有する。
このカバー部材12においては、円弧の凹面が規制面12aとなる。カバー部材12は、円弧の周方向(中心線と直交する方向)をy方向として、規制面12aである凹面を基板10に向けて、基板10の表面に載置される。従って、y方向と直交するx方向は、この円弧の中心線と平行になる(図2(A)では、x方向は紙面に垂直方向)。
また、このカバー部材12は、y方向の両端の全域を基板10の表面に接触して配置される。
図示例においては、図2に一点鎖線で示す位置が、カバー部材12の最上部(円弧の最上部)である。
従って、カバー部材12の規制面12aは、一点鎖線で示す最上部からy方向の両側に向けて、円弧状に基板10の表面に向かう降下部を有する構成となる。
本発明の形成方法においては、全域が基板10の表面に接触するy方向の端部を、基端として、この基端側に塗布液Eを充填する。
前述のように、図示例のカバー部材12は、規制面12aのy方向の両端部が、全面を基板10に接触している。従って、このカバー部材12は、y方向のいずれの端部を基端としてもよい。図示例においては、一例として、図中、右側を基端bとする。
本発明の形成方法においては、このようなカバー部材12と基板10とで形成される空間16の基端b側に、両者に接触して、塗布液Eを充填して、この塗布液Eを乾燥することにより、有機半導体膜を形成する。
ここで、塗布液Eは、規制面12a上における基端bと逆側のy方向の端部の少なくとも一部が、基端bから見た際に、最上部すなわち一点鎖線を超えないように、空間16に充填される。
また、塗布液Eは、基端b、および、規制面12a上においてy方向に塗布液Eが基端bと最も離間する位置(離間位置e)を結ぶy方向の線(二点鎖線)と、離間位置eから基板10に下ろした垂線が基板10と交差する点p、および、基端bを結ぶy方向の線とが成す角度である見掛け角度θが50°以下となるように、空間16に充填される。言い換えれば、塗布液Eは、基端b、離間位置eおよび点pを結ぶ、y方向と平行な平面となる直角三角形の基端b側の頂角が、50°以下となるように、空間16に充填される。
さらに、塗布液Eは、x方向の長さを、y方向の長さで除したx/y比が0.2以上となるように、空間16に充填される。
本発明の有機半導体膜の形成方法は、このような所定形状を有するカバー部材12を用い、かつ、上記3つの条件を満たすように、基板10とカバー部材12とで形成する空間16に塗布液16を充填して、塗布液Eを乾燥して、有機半導体膜を形成する。
本発明においては、このような構成を有することにより、塗布液Eの蒸発空間すなわち空間16における溶剤濃度を高くして、塗布液Eの溶剤の蒸発速度すなわち乾燥速度を遅くすると共に、塗布液Eと外気との接触面積(すなわち溶剤の蒸発面積)を制御して、塗布液Eの乾燥速度を好適に調節できる。
そのため、本発明の形成方法によれば、塗布液Eの乾燥を適正に制御して、結晶性および結晶のサイズが好適で、かつ、欠陥頻度が少ない、高品質な有機半導体を形成できる。
なお、図1および図2においては、図面および説明を簡潔にするため、空間16に充填される塗布液Eの液面を平面状に示しているが、空間16に充填される塗布液Eの液面は、必ずしも、平面状にはならず、凸面状や凹面状などの形状になる場合も多い。例えば、図3(A)および(B)に概念的に示すように、y方向の基端bと逆側の液面が、凸状になる場合もある。あるいは、逆に、この液面が凹状になる場合も有る。
この場合には、図3に示すように、規制面12a上の基端bと逆側の液面において、y方向に基端bと最も離間する位置を、離間位置eとする。
また、図3に示すように、y方向の基端bと逆側の液面が凸状などの平面状ではない場合などには、規制面12a上において、全ての塗布液Eが、基端b側から見て規制面12aの最上部よりも基端b側に位置する必要はない。
すなわち、本発明において、塗布液Eは、図3に示すように、規制面12a上において、一部が、基端bから見て最上部(一点鎖線)よりもy方向の基端b側に位置していれば、基端bからみてy方向に最上部を超える領域が存在してもよい。
前述のように、カバー部材12の規制面12aは、基板10と最も離間する最上部と、この最上部のy方向の両側に、最上部からy方向に延在して、最上部から基板10の表面に向かう降下部とを有する。すなわち、カバー部材12の規制面12aは、塗布液Eが充填される基端bからy方向に見た際に、最上部の向こう側に、最上部から基板10に向かって降下する領域を有する。
このようなカバー部材12の規制面12aは、基板10と、上(基板10と逆側)に向かって、最上部を頂点とする凸状の空間16を形成する。そのため、塗布液Eから蒸発した溶剤は、この凸状の空間16内に留まり、その結果、空間16内における溶剤濃度を高くして、塗布液Eの乾燥速度を低減できる。
なお、基板10とカバー部材12とで形成する空間16のx方向の端面は、一部が開放していればよいが、図示例のように、全面が開放しているのが好ましい。
これにより、見掛け角度θやx/y比、さらには、後述する外気との接触面積割合による、塗布液Eの乾燥の制御性を、より向上できる。
本発明の形成方法において、空間16に充填される塗布液Eが、少なくとも一部が、規制面12a上において、基端bから見て最上部を超えないように充填される。
空間16に充填される塗布液Eが、全て、規制面12a上において、基端bから見て最上部を超えるように充填されると、塗布液Eが、y方向の基端bとは逆側の端部に流れてしまう。そのため、空間16の基端b側すなわち有機半導体膜を形成する場所とは、異なる位置に塗布液Eが塗布されて、目的とする位置に有機半導体膜を形成できない。
また、本発明の形成方法において、基端bおよび離間位置eを結ぶ線(二点鎖線)と、離間位置eからの垂線と基板10とが交差する点pおよび基板bを結ぶ線とが成す見掛け角度θとは、すなわち、空間16に充填される塗布液Eの、基端bにおける見かけ上の角度である。
本発明においては、この見掛け角度θは50°以下となるように、空間16に塗布液Eを充填する。見掛け角度θが50°を超えると、塗布液Eの外気との接触面積が大きく成り過ぎて、塗布液Eの乾燥速度が早くなり過ぎてしまい、有機半導体の結晶性が低下してしまう
この点を考慮すると、見掛け角度は、40°以下が好ましく、30°以下が、より好ましく、特に、20°以下が好ましい。
他方、見掛け角度θは、0°を超えればよい。しかしながら、見掛け角度θは、小さくなるほど、塗布液の乾燥が遅くなるため、生産性が低下し、また、形成された有機半導体膜に、細かい結晶が生じ易い。
この点を考慮すると、見掛け角度θは、3°以上が好ましく、5°以上が、より好ましく、特に、10°以上が好ましい。
本発明においては、塗布液のx方向の長さLxを、y方向の長さLyで除したx/y比が0.2以上となるように、塗布液Eを空間16に充填する。
x/y比が0.2未満では、塗布液Eの外気との接触面積が大きく成り過ぎて、塗布液Eの乾燥速度が早くなり過ぎてしまい、有機半導体の結晶性が低下してしまう。
この点を考慮すると、x/y比は、0.2以上が好ましく、0.3以上が、より好ましく、特に、0.45以上が好ましい。
他方、ディスプレイ用のTFT(薄膜トランジスタ)の製造などに対応して、多数の有機半導体素子を形成する場合を考慮すると、x/y比は、大きくてもよい。
しかしながら、本発明者の検討によれば、x/y比は、100000以下が好ましく、10000以下が、より好ましく、1000以下が、さらに好ましく、特に、100以下が好ましい。
なお、前述のように、塗布液Eの液面が、平面ではない場合には、y方向の塗布液Eの長さは、基板10上において、y方向に最も基端bと離間する位置における、基端bと塗布液Eとのy方向の距離を、y方向の塗布液Eの長さLyとする。
また、塗布液Eのx方向の長さLxは、基板10上において、x方向の液面の最も離間する位置のx方向の距離を、x方向の長さLxとする。
本発明の有機半導体膜の形成方法においては、塗布液Eが外気と接触している面積が大き過ぎると、塗布液Eの乾燥速度が早くなり過ぎてしまい、有機半導体の結晶性が低下してしまう可能性が有る。
この点を考慮すると、塗布液Eの外気に接触している表面積、すなわち、塗布液Eの基板10およびカバー部材12に接触していない表面積は、塗布液E全体の表面積の35%以下であるのが好ましく、32%以下が、より好ましく、30%以下が、さらに好ましく、特に、20%以下が好ましい。
逆に、本発明の形成方法において、塗布液Eの外気に接触している面積が小さくなるほど、塗布液の乾燥が遅くなるため、生産性が低下し、また、形成された有機半導体膜に、細かい結晶が生じ易い。
この点を考慮すると、塗布液Eの外気に接触している表面積は、塗布液の表面積の1%以上であるのが好ましく、5%以上が、より好ましく、10%以上が、さらに好ましく、特に、15%以上が好ましい。
なお、前述のように、塗布液Eの液面は、必ずしも平面状にはならず、凹状や凸状になる場合も多いので、塗布液の表面積を正確に算出するのは、非常に困難である。
従って、本発明では、塗布液Eのy方向の基端Bと逆側の液面は、基端bと塗布液Eとがy方向に最も離間する位置においてx方向と平行な平面状と見なす。また、x方向の両側の塗布液Eの液面は、このようにして設定したy方向の液面を用いて、基端b、離間位置eおよび点pを結ぶ、y方向と平行な平面となる直角三角形と見なす。本発明においては、このように設定した液面を用いて算出した、見掛けの塗布液Eの表面積を、塗布液Eの表面積とする。
本発明の有機半導体膜の形成方法において、カバー部材は、図示例のような、規制面12aのy方向の両端を基板10に接触する円弧状以外にも、前述のような凸状の空間を形成できるものであれば、各種の形状のものが利用可能である。
また、カバー部材は、各種の状態で、基板10の上に配置できる。
例えば、図4(A)および(B)に概念的に示すように、円弧状のカバー部材において、y方向の一端が、基板10に接触しない構成でもよい。なお、図4においては、全ての例において、図中の横方向がy方向である。
また、この際には、必要に応じて、カバー部材の基板10に接触していない側を、柱状の部材で支えてもよい。あるいは、カバー部材の基板10に接触していない側を上方から吊り下げて支持してもよい。
しかしながら、塗布液Eの蒸発空間における溶剤濃度を好適に高くできる、塗布液Eの蒸発の制御が行い易い等の点で、カバー部材は、y方向の両端が基板10に接触しているのが好ましく、特に、図1等に示すように、y方向の両端の全域が基板10に接触しているのが、より好ましい。
また、図4(C)に概念的に示すように、図1や図2と同様の円弧状のカバー部材において、y方向の一方の端部は全域を基板10に接触し、他方の端部は、一部が基板10に接触せず、部分的に基板10に接触する構成でもよい。
あるいは、図4(D)に概念的に示すように、図1や図2と同様の円弧状のカバー部材において、y方向の一方の端部は全域を基板10に接触し、他方の一方の端部は矩形状の切欠きを有し、この切欠き以外の端部が、基板10に接触する構成でもよい。この切欠きは、矩形以外にも、三角形や円形等の各種の形状であってもよい。さらに、切欠きは、x方向の中央ではなく、端部に形成してもよい。
また、カバー部材の平面形状(カバー部材となる板材の形状)は、図示例のような正方形以外にも、各種の形状が利用可能である。
例えば、カバー部材は、図4(E)および(F)に概念的に示すように、台形状であってもよい。図1等に示す正方形や、この台形や長方形のように、カバー部材が、y方向の両端部に平行な領域を有することにより、容易にカバー部材のy方向の両端を基板10に接触でき、好ましくは、y方向の両端の全域を基板10に接触できる。
さらに、カバー部材は、以上の例のように、最上部から、y方向の両側に、漸次、基板10に近接する降下部を有する形状ではなくてもよい。
例えば、図4(G)に概念的に示すように、直方体の端部を直角に折り曲げた形状(すなわち、最大面の一面および対向する2側面を開放した立方体形状)のカバー部材の、折り曲げた側をy方向として、折り曲げた端部を基板10に接触した構成であってもよい。この際には、最上部は平面状となり、直角に折り曲げた部分が降下部となる。
あるいは、上面が図4(G)に示すような平面状ではなく、図4(H)に概念的に示すように、三角形状に傾斜していてもよく、さらに、図4(I)に概念的に示すように、降下部の一方の側に基板10に向けて傾斜する部分を有するような構成でもよい。
なお、本発明の形成方法においては、この図4(G)〜(I)に示すような、カバー部材が平面状(直線状)の最上部を有する構成であっても、前述の見掛け角度θは、先と同様、図5に概念的に示すように、規制面上においてy方向に最も基端bと離間する離間位置eおよび基端bを結ぶ線と、離間位置eからの垂線が基板10と交差する点pおよび基端bを結ぶ線とが成す角度を、見掛け角度θとする。
さらに、本発明の形成方法において、カバー部材は、図示例のような板状物に限定はされず、前述のような凸状の空間を形成する規制面が形成された物であれば、各種の形状の部材が利用可能である。例えば、立方体や直方体のようなブロック状の部材の一面に、円弧柱状等の凹部を形成して、この面を規制面として、基板10との間で溶液を充填するための空間を形成してもよい。
また、本発明の形成方法において、基板10の表面に配置するカバー部材は、1個に限定はされず、複数のカバー部材を1つの基板の表面に配置して、有機半導体膜を形成してもよい。さらに、1つのカバー部材が、複数の有機半導体膜の形成に対応する、複数の規制面を有してもよい。
本発明の形成方法において、カバー部材12は、各種の材料で形成可能である。
具体的には、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン(三フッ素化樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、フッ素化樹脂共重合体、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体等のフッ素樹脂、シリコーン樹脂などの撥液性の材料が好ましい。
また、樹脂などの表面に、撥液性樹脂をコーティングしたり、撥液処理を施したものも、カバー部材12として好ましく用いられる。
また、カバー部材12の大きさは、形成する有機半導体膜に応じて、適宜、決定すればよい。
前述のように、本発明の形成方法は、基板10の表面にカバー部材12を配置し、基板10の表面とカバー部材12とで形成された空間16の基端b側に、有機半導体膜となる有機半導体材料を溶解してなる塗布液Eを充填し、塗布液Eを乾燥した後、カバー部材12を取り外すことにより、基板10の表面に有機半導体膜を形成する。
なお、本発明の形成方法においては、必要に応じて、カバー部材12を基板10上に配置する前に、基板10の表面にUV光の照射やオゾン処理などの基板10の塗れ性を向上する処理など、各種の表面処理を施してもよい。
本発明において、有機半導体材料は、有機半導体素子の製造において、塗布法などの、いわゆる湿式のプロセス(ウエットプロセス)で形成される有機半導体膜に利用される公知の材料が、各種、利用可能である。
具体的には、6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン(TIPSペンタセン)などのペンタセン類、ルブレン類、フラーレン類、フタロシアニン類、TCNQ類等が例示される。
また、本発明においては、これらの有機半導体材料に限らず、低分子系の有機半導体材料は、好ましく利用される。
また、塗布液Eに含有される溶剤は、用いる有機半導体材料を溶解できるものであれば、各種の溶剤(溶媒)が利用可能である。
例えば、有機半導体材料がTIPSペンタセンなどのアセン類等である場合には、トルエン、アニソール、n−ブチルベンゼン、アセトン等が好適に例示される。
また、塗布液Eにおける有機半導体材料の濃度は、有機半導体材料の種類、溶剤の種類、形成する有機半導体膜の厚さ、カバー部材12の形状等に応じて、適宜、設定すればよい。
本発明の有機半導体膜の形成方法において、塗布液Eは、有機半導体材料および溶剤以外にも、必要に応じて、界面活性剤やポリマー等を含有してもよい。
なお、塗布液Eが、このような有機半導体材料および溶剤以外の成分を含有する場合には、その含有量は50質量%以下とするのが好ましい。
以上、本発明の有機半導体膜の形成方法について詳細に説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明の有機半導体膜の形成方法について、より詳細に説明する。
[実施例1]
20×20mmで、厚さが0.5mmのn型シリコン基板を準備した。このシリコン基板の表面を熱処理して、厚さが300nmの熱酸化膜を形成して、基板10とした。
さらに、熱酸化膜の表面にUV光を照射して、塗れ性を高めた。
一方で、16×16mmで、厚さが0.2mmのテフロン板を用意した。
このテフロン板を1方向に湾曲して、図1および2に示すような、高さが1mmの円弧状(円筒周面状)のカバー部材12とした。
さらに、トルエンにTIPSペンタセンを溶解して、塗布液Eを調製した。塗布液のTIPSペンタセンの濃度は、1質量%とした。
図1に示すように、基板10の上に、カバー部材12を載置した。カバー部材12は、高さ1mmの円弧状であるので、カバー部材12の最上部の高さは1mmである。
次いで、スポイトを用いて、空間16の基端b側に、塗布液Eを充填した。なお、塗布液Eの充填は、y方向は、カバー部材12の規制面12a上において基端bから最も離れる位置が最上部と一致し、x方向は、カバー部材12の全域に至るように、行った。従って、本例では、塗布液Eは、y方向の長さLyが8mm、x方向の長さLxが16mmである。
この状態における、塗布液Lのy方向の長さLyおよびx方向の長さLx、見掛け角度θ[°]、塗布液Lの表面積[mm2]、外気との接触面積[mm2]および同外気と接触する面積の割合[%]、x/y比を、下記表に示す。
このようにして塗布液Eを充填した基板10およびカバー部材12を、ドラフトチャンバで10分間、乾燥した。
乾燥後、ドラフトチャンバから基板10を取り出して、カバー部材12を取り外し、表面に有機半導体薄膜を形成した基板10を作製した。
このように形成した有機半導体膜(TIPSペンタセン膜)の上に、真空蒸着によって1辺が1mmの正方形パターンの金電極を50μm間隔で、2つ、形成して、有機半導体素子(有機薄膜トランジスタ)を作製した。
この有機半導体素子の構成では、シリコンウエハがゲート電極、熱酸化膜がゲート絶縁膜、2つの金電極が、それぞれ、ソース電極およびドレイン電極となる。
[実施例2]〜[実施例9]
カバー部材12の円弧の高さを1.6mmにした以外(実施例2)、
カバー部材12となるテフロン板のx方向の長さを8mmにした以外(実施例3)、
カバー部材12となるテフロン板のx方向の長さを4mmにした以外(実施例4)、
カバー部材12となるテフロン板のy方向の長さを32mm(すなわち、塗布液の長さLyは16mm)にした以外(実施例5)、
カバー部材の円弧の高さを2.5mmにした以外(実施例6)、
カバー部材の円弧の高さを5mmにした以外(実施例7)、
カバー部材12となるテフロン板のx方向の長さを64mmにした以外(実施例8)、
カバー部材12となるテフロン板のx方向の長さを160mmにした以外(実施例9)は、それぞれ、実施例1と同様にして、有機半導体膜を形成して、有機半導体素子を作製した。
なお、カバー部材12となるテフロン板が基板10よりも大きい例では、大きなn型シリコン基板を用い、その中央部にカバー部材12を載置した。
[比較例1]および[比較例2]
カバー部材12となるテフロン板のx方向の長さを1mmにした以外(比較例1)、および、カバー部材の円弧の高さを7mmにした以外(比較例2)は、それぞれ、実施例1と同様にして、有機半導体膜を形成して、有機半導体素子を作製した。
[比較例3]
カバー部材を用いずに、スポイトで基板10に塗布液を滴下して、実施例1で形成した有機半導体膜と同サイズの有機半導体膜を形成した以外は、実施例1と同様にして、有機半導体素子を作製した。
[比較例4]
テフロン板を湾曲せずに,平面のまま、1端部の全域を基板10に接触して、角度7.2°で基板10の上に立設した。
このテフロン板と基板10とが接触する端部側に、y方向の長さLyが8mmとなるように塗布液Lを充填した以外は、実施例1と同様にして有機半導体膜を形成して、有機半導体素子を作製した。
実施例2〜実施例9、ならびに、比較例1および比較例2における、各例の塗布液Lを空間16に充填した状態における、塗布液Lのy方向の長さLyおよびx方向の長さLx、見掛け角度θ[°]、塗布液Lの表面積[mm2]、外気との接触面積[mm2]および同外気と接触する面積の割合[%]、x/y比を、下記表に示す。
<移動度の測定>
このようにして作製した各有機半導体素子の各電極と、Agilent Technologies社製の4155Cに接続されたマニュアルプローバの各端子とを接続して、電界効果トランジスタ(FET)の評価を行なった。具体的には、ドレイン電流‐ゲート電圧(Id‐Vg)特性を測定することにより電界効果移動度([cm2/V・sec])を算出した。
その結果、実施例1は1×10-1; 実施例2は1.5×10-1; 実施例3は8×10-2; 実施例4は5×10-2; 実施例5は1.5×10-1; 実施例6は7×10-2; 実施例7は4×10-2; 実施例8は1.5×10-1; 実施例9は2×10-1; であった。
また、比較例1は5×10-3; 比較例2は5×10-3; 比較例3は;1×10-3; 比較例4は5×10-3;であった。
結果を下記表に併記する。
上記表に示されるように、本発明の製造方法で作製した半導体素子(TFT)は、塗布液Lの乾燥を適正に制御して、有機半導体素子を形成できるため、何れも良好な移動度を有する。
これに対して、塗布液のx/y比が小さすぎる比較例1、塗布液Lの見掛け角度が大きすぎる比較例2、および、カバー部材を用いずに有機半導体膜を形成した比較例3は、いずれも、塗布液Lの乾燥を制御できず、高い移動度が得られていない。さらに、最上部から基端の逆側に向かう降下部を有さない比較例4は、塗布液Lから蒸発した溶剤がカバー部材の外部に排出され、カバー部材内部の溶剤濃度を高くできないので、同様に、塗布液Lの乾燥を制御できず、高い移動度が得られていない。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
TFT等の有機半導体材料を用いる有機半導体素子の製造に、好適に利用可能である。
10 基板
12 カバー部材
16 空間

Claims (9)

  1. 有機半導体材料を溶解した溶液を用いて、前記有機半導体材料からなる有機半導体膜を形成するに際し、
    前記有機半導体膜を形成する基板の上に配置される、前記基板との間で空間を形成するカバー部材を用い、このカバー部材と基板との間の空間に前記溶液を充填して、充填した溶液を乾燥することにより、前記有機半導体膜を形成するものであり、
    前記カバー部材は、前記基板から最も離間する最上部と、この最上部から基板に向かう、前記最上部のy方向の両側に設けられる降下部とが形成された規制面を有し、かつ、この規制面が形成する空間の前記y方向と直交するx方向は開放する形状であり、前記規制面を基板に向けて、y方向の一方の端部の全域を前記基板に接触し、かつ、y方向の他方の端部の少なくとも一部の領域を前記基板に接触した状態で配置され、
    また、前記カバー部材の全域を前記基板に接触するy方向の端部を基端とした際に、
    前記規制面上における前記基端と逆側のy方向の端部の溶液の少なくとも一部が、前記基端から見た際に前記規制面の最上部を超えない場所に位置し、かつ、
    前記基端、および、前記規制面上においてy方向に溶液が基端と最も離間する位置である離間位置を結ぶ最短の線と、前記離間位置から基板に下ろした垂線が基板に交差する点、および、前記基端を結ぶ最短の線とが成す角度である見掛け角度が50°以下となり、
    さらに、前記x方向の長さを、前記y方向の長さで除したx/y比が0.2以上となるように、前記カバー部材と基板との間の空間の基端側に前記溶液を充填することを特徴とする有機半導体膜の形成方法。
  2. 前記溶液の前記基板およびカバー部材に接触していない部分の表面積が、前記溶液全体の表面積の35%以下である請求項1に記載の有機半導体膜の形成方法。
  3. 前記溶液の前記基板およびカバー部材に接触していない部分の表面積が、前記溶液全体の表面積の1%以上である請求項1または2に記載の有機半導体膜の形成方法。
  4. 前記見掛け角度が3°以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機半導体膜の形成方法。
  5. 前記x/y比が100000以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機半導体膜の形成方法。
  6. 前記カバー部材を、前記y方向の他方の端部を部分的に前記基板に接触して配置する請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機半導体膜の形成方法。
  7. 前記カバー部材を、前記y方向の両端部の全域を前記基板に接触して配置する請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機半導体膜の形成方法。
  8. 前記カバー部材が板状である請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機半導体膜の形成方法。
  9. 前記カバー部材が、前記y方向の両端部に平行な領域を有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機半導体膜の形成方法。
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