JP6061472B2 - 二段燃焼炉および二段燃焼方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一次燃焼炉と二次燃焼炉とを備える二段燃焼炉、および二段燃焼方法に関する。
例えば特許文献1に従来の二段燃焼炉が記載されている。二段燃焼炉は、被焼却物を燃焼させるとともに排ガスを排出する一次燃焼炉と、排ガスの未燃分を燃焼させる二次燃焼炉とを備える燃焼炉である。排ガスの未燃分とは、例えばCO(一酸化炭素)やNO(一酸化ニ窒素)などである。NOは温室効果ガスであるとともにオゾン層破壊物質であるので、NOの排出量抑制が望まれている。
特開2009−139043号公報
従来の二段燃焼炉では、省エネルギー運転及びCO排出量抑制と、排ガスの未燃分の排出量抑制と、の両立が困難であった。さらに詳しくは次の通りである。
排ガスの未燃分は、燃焼用空気との混合により燃焼させる。一般的に、この燃焼には助燃としてバーナが用いられる(バーナの使用は必須ではない)。バーナの火力を強くすれば、排ガスの未燃分の排出量を減らせる。しかし、バーナの火力を強くすると、バーナの燃料消費量が増大するとともに、COの排出量が増大してしまう。
本発明の目的は、排ガスの未燃分であるNOやCOの排出量を抑制できるとともに、未燃分を燃焼させるための燃料消費量を抑制してCOの排出量を抑制できる、二段燃焼炉および二段燃焼方法を提供することである。
本発明の二段燃焼炉は、被焼却物を燃焼させて排ガスを排出する一次燃焼炉と、前記一次燃焼炉から排出された前記排ガスの未燃分を燃焼させる二次燃焼炉と、を備える。前記二次燃焼炉は、内部に燃焼室を形成する円筒状の炉本体と、排ガス導入路と、ガス排出路と、空気導入路と、を備える。前記排ガス導入路は、前記炉本体の長手方向の一端側に設けられ、前記一次燃焼炉から前記炉本体の内部に前記排ガスを導入する。前記ガス排出路は、前記炉本体の長手方向の他端側に設けられ、前記炉本体の内部から前記未燃分燃焼後の前記排ガスを排出する。前記空気導入路は、前記炉本体に設けられ、前記炉本体の内部に燃焼用空気を導入する。前記排ガス導入路から前記排ガスが導入される位置、および、前記空気導入路から前記燃焼用空気が導入される位置は、前記炉本体の長手方向に直交する同一平面上である。
本発明の二段燃焼方法は、一次燃焼炉により被焼却物を燃焼させて排ガスを排出する一次燃焼工程と、前記一次燃焼工程で排出された前記排ガスの未燃分を二次燃焼炉で燃焼させる二次燃焼工程と、を備える。前記二次燃焼炉は、内部に燃焼室を形成する円筒状の炉本体を備える。前記二次燃焼工程は、排ガス導入工程と、ガス排出工程と、空気導入工程と、を備える。前記排ガス導入工程は、前記炉本体の長手方向の一端側に設けられる排ガス導入路を介して、前記一次燃焼炉から前記炉本体の内部に前記排ガスを導入する工程である。前記ガス排出工程は、前記炉本体の長手方向の他端側に設けられるガス排出路を介して、前記炉本体の内部から前記未燃分燃焼後の前記排ガスを排出する工程である。前記空気導入工程は、前記炉本体に設けられる空気導入路を介して、前記炉本体の内部に燃焼用空気を導入する工程である。前記排ガス導入工程で前記排ガスが導入される位置、および、前記空気導入工程で前記燃焼用空気が導入される位置は、前記炉本体の長手方向に直交する同一平面上である。
本発明では、排ガスの未燃分であるNOやCOの排出量を抑制できるとともに、未燃分を燃焼させるための燃料消費量を抑制してCOの排出量を抑制できる。
二段燃焼炉の全体図である。 図1に示す二次燃焼炉の全体図である。 図1に示す二次燃焼炉を上から見た断面図である。 図1に示す二次燃焼炉などを示す図である。 図1に示す内径dと内径Dとの比d/Dと、二次燃焼炉での排ガスの滞留時間との関係を示すグラフである。 図4(b)及び(c)に示す二次燃焼炉の排ガスの流跡線を示す図である。
図1〜図3を参照して本発明の実施形態の二段燃焼炉1について説明する。なお、図1は二段燃焼炉1の断面図である(流動層炉11の下端部及び循環通路15の大部分を除く)。図3は、図2に示すIII−III矢視断面図である。以下、二段燃焼炉1の構造を説明した後、二段燃焼炉1の動作等を説明する。
二段燃焼炉1は、図1に示すように、被焼却物を二段階で燃焼させる燃焼炉(焼却炉)である。被焼却物は、廃棄物や汚泥などである。被焼却物は、例えば、C(炭素)やN(窒素)成分を含み、燃焼させたときにCOやNOが発生しうる物である。被焼却物は、具体的には例えば、下水脱水汚泥(脱水ケーキ)、畜産汚泥、工場汚泥などである。二段燃焼炉1は、被焼却物を燃焼させる一次燃焼炉10と、排ガス通路19を介して一次燃焼炉10に接続される二次燃焼炉20とを備える。なお、上記の「接続」とは、内部を流体が流通可能に接続することを意味する(以下同様)。
(一次燃焼炉)
一次燃焼炉10は、被焼却物を燃焼させて排ガス(未燃物および灰を含む)を排出する(一次燃焼工程)炉である。一次燃焼炉10は、流動砂(流動媒体)を循環させながら、被焼却物を燃焼させる。一次燃焼炉10は、流動層炉11と、流動層炉に接続される流動砂分離部13と、流動砂分離部13及び流動層炉11に接続される循環通路15とを備える。
流動層炉11は、被焼却物を燃焼させるとともに、流動砂を加熱する炉である。流動層炉11は、底部及び蓋部を有する筒状であり、内部に一次燃焼室が形成される。
流動層炉11の下端部(「下端部」とは、下端または下端の近傍である。以下同様)は、循環通路15の下端に接続される。この循環通路15から流動層炉11に、流動砂および被焼却物が導入される。
流動層炉11の下端部には、一次空気導入路11aが設けられる。一次空気導入路11aを介して、流動層炉11の外部から内部に一次燃焼用空気が導入される。この一次燃焼用空気の空気比は例えば1.0未満であり、好ましくは0.6〜1.0である。
流動層炉11の下端部付近には、一次バーナ11bが設けられる。一次バーナ11bの火炎により、被焼却物が燃焼および熱分解されるとともに、流動砂が加熱される。流動層炉11内部の温度は、例えば750℃〜850℃に設定される。
流動層炉11の上端部(「上端部」とは、上端または上端の近傍である。以下同様)は、流動砂分離部13の上端部に接続される。被焼却物の燃焼により生じた排ガス(未燃分および灰を含む)及び流動砂が、流動層炉11内部から流動砂分離部13に排出される。
流動砂分離部13は、流動砂と排ガスとを分離する部分である。流動砂分離部13は、円筒状であり、下方ほど内径が狭くなるように形成される。
流動層炉11から流動砂分離部13内部に導入された流動砂および排ガスは、流動砂分離部13の内周に沿う旋回流となる。
流動砂分離部13の上端部は、排ガス通路19を介して二次燃焼炉20に接続される。流動砂分離部13の上端部から二次燃焼炉20に、排ガスが排出される。
流動砂分離部13の下端は、循環通路15の上端に接続される。流動砂分離部13の下端から循環通路15に流動砂が排出される。
循環通路15は、流動砂分離部13と流動層炉11とを接続(連通)する管である。
循環通路15の下端部付近には、被焼却物入口15aが形成される。被焼却物入口15aを介して、循環通路15の外部から内部に被焼却物が導入される。
そして、上述したように、循環通路15の下端から流動層炉11の内部に、流動砂および被焼却物が導入される。
排ガス通路19は、一次燃焼炉10の流動砂分離部13と、二次燃焼炉20とを接続(連通)する管である。なお、排ガス通路19はなくても良い(二次燃焼炉20の排ガス導入路30と流動砂分離部13とが直接接続されても良い)。
(二次燃焼炉)
二次燃焼炉20は、一次燃焼炉10から排出された排ガスの未燃分(例えばCOやNO)を燃焼させる(二次燃焼工程)炉である。二次燃焼炉20は、いわば完全燃焼炉である(排ガスの未燃分を0に近づける炉である)。図1及び図2に示すように、二次燃焼炉20は、炉本体25と、炉本体25に設けられるバーナ27と、炉本体25の長手方向の一端側(上流側)に設けられる排ガス導入路30と、炉本体25の長手方向の他端側(下流側)に設けられるガス排出路35と、炉本体25にそれぞれ設けられる絞り部40及び空気導入路50と、を備える。
炉本体25は、内部に燃焼室25a(二次燃焼室)を形成する円筒状の部材である。この「円筒状」の軸方向は、炉本体25の長手方向である。「円筒状」には、厳密な円筒状だけでなく、例えば略楕円筒状などの略円筒状も含む(後述するように炉本体25の内周に沿って排ガスが旋回できる程度に内周が丸ければ良い)。また「円筒状」には、上端部に蓋部を備えるものや、下端部に底部を備えるもの(図示なし)を含む。
炉本体25の内部(特に絞り部40よりも上流側の部分)は、例えば850℃〜950℃に設定される。
この炉本体25は、炉本体25の長手方向が鉛直方向となるように配置される。すなわち、炉本体25の長手方向の一端側は上端側であり、他端側は下端側である。炉本体25の内面には、例えばレンガなどの耐火物(断熱材)が設けられる。なお、内面に耐火物が設けられる点は、後述する絞り部40の内面も同様である。
この炉本体25の内径(炉本体25長手方向から見た炉本体25内面の直径)を、内径Dとする。なお、炉本体25が略円筒状の場合は、次に述べる「等価内径」を内径Dとする。「等価内径」とは、炉本体25長手方向から見た炉本体25内面(略円)に囲まれた面積と同じ面積を有する円(厳密な円)の内径である。
バーナ27(二次バーナ)は、燃料を燃焼させて排ガスの未燃分を燃焼させる装置である。バーナ27は、排ガス導入路30の近傍に配置され、炉本体25の上端部に配置される。バーナ27の燃料は、例えば天然ガスや液化石油ガス等(都市ガスやプロパンガス等)である(一次バーナ11bの燃料も同様)。なお、排ガスと燃焼用空気とを混合させるのみで排ガスの未燃分が十分燃焼する場合などには、バーナ27はなくても良い。この場合、排ガスの未燃分が十分燃焼できるように、炉本体25の内部に導入される排ガスの温度を十分高くしておく(例えば一次バーナ11b(図1参照)の火力を十分高くする)。
排ガス導入路30は、一次燃焼炉10(図1参照)から炉本体25の内部に排ガスを導入する(排ガス導入工程)通路である。排ガス導入路30は、炉本体25の上端側に設けられる。排ガス導入路30は、筒状に形成される(円筒状でも良く、角筒状などでも良い)。
この排ガス導入路30は、図3に示すように、炉本体25の内部で排ガスが旋回流となるように形成される。排ガス導入路30は、平面視において(炉本体25の長手方向から見たときに)排ガスの流れが旋回するように形成される。排ガス導入路30は、平面視において、次に述べる「排ガス導入方向30a」が、炉本体25の内周の中心O(円筒状の炉本体25の中心軸)からずれるように配置(形成)される。「排ガス導入方向30a」とは、平面視において、次に述べる「交点30b」における排ガス導入路30の中心軸の方向である。「交点30b」とは、平面視において、炉本体25内周の延長線25bと排ガス導入路30の中心軸との交点である。
また、排ガス導入路30は、次に述べる「領域30c」が、炉本体25の内周の中心Oと重ならないように配置(形成)される。「領域30c」とは、排ガス導入路30の軸方向に直交する断面を、排ガス導入方向30aに沿って、炉本体25内部側に延長した領域である。
この排ガス導入路30は、図2に示すように、水平方向(炉本体25の長手方向に直交する方向)に排ガスを導入するように形成される。すなわち、排ガス導入方向30aは水平方向である。排ガス導入路30は、炉本体25と一体的に形成される。なお、排ガス導入路30を炉本体25と別体として、排ガス導入路30を炉本体25に取り付けて(固定して)も良い。また、炉本体25に対して一体としても別体としても良い点は、後述するガス排出路35および空気導入路50についても同様である。排ガス導入路30から炉本体25内部に導入される排ガスの流速は例えば10〜20[m/s]等である。
ガス排出路35は、炉本体25の下端側(例えば下端部)に設けられる。ガス排出路35は、炉本体25の内部から外部に、未燃分を燃焼した後の排ガスを排出する(ガス排出工程)通路である。ガス排出路35は筒状に形成される(円筒状でも良く、角筒状などでも良い)。ガス排出路35からの未燃分燃焼後の排ガスの排出方向(ガス排出路35の中心軸)は、例えば鉛直方向であり、また例えば水平方向(図示なし)でも良い。未燃分燃焼後の排ガスの排出方向が水平方向の場合、炉本体25の下端部に灰が堆積するので、ガス排出路35から二次燃焼炉20外部へ灰が排出されることを抑制できる。なお、ガス排出路35から排出された未燃分燃焼後の排ガスは、例えば燃焼空気等の空気の予熱器、冷却器、フィルタなどを介して、煙突などから排出される。
絞り部40は、炉本体25の内部を通る流路を絞る(絞り工程)部分である。絞り部40は円筒状に形成される。絞り部40は、下方側に向かうほど内径が小さくなる上流側テーパ部41と、内径dが一定の中央円筒部42と、下方側に向かうほど内径が大きくなる下流側テーパ部43とを備える。
この絞り部40は、炉本体25に形成され、排ガス導入路30とガス排出路35との間、かつ、空気導入路50とガス排出路35との間に配置される。絞り部40は、排ガス導入路30とガス排出路35との中央部に配置される(中央部を絞る)。「中央部」とは、厳密な中心だけでなく、略中央も含む。例えば、排ガス導入路30の下端とガス排出路35の上端との中心に、絞り部40の少なくとも一部が配置される。また例えば、排ガス導入路30の下端とガス排出路35の上端との中心に、中央円筒部42が配置される。
この絞り部40の内径d(中央円筒部42の内径d)と、炉本体25の内径D(絞り部40よりも特に上流側部分の内径D)との比を比d/Dとする。比d/Dは、炉本体25内部のガスの滞留時間(後述)が長くなるように設定(選択)される。比d/Dは、0.7以上0.95以下、好ましくは0.7以上0.9以下、さらに好ましくは0.75以上0.8以下、さらに好ましくは0.8である。
上流側テーパ部41の傾斜角度θ41(次に述べる)は、例えば60°、45°、または30°等である。「傾斜角度θ41」とは、炉本体25長手方向(鉛直方向)に対するテーパの傾斜の角度である。なお、絞り部40が炉本体25に形成されない場合(図4(c)参照)は傾斜角度θ41=0°であり、上流側テーパ部41が形成されない場合(炉本体25と中央円筒部42とが隣接する場合)は傾斜角度θ41が90°である。絞り部40は上流側テーパ部41を備えるので、絞り部40の上端部に灰が堆積しにくい。
空気導入路50は、炉本体25の外部から内部に燃焼用空気(二次燃焼用空気)を導入する(空気導入工程)通路である。空気導入路50は、炉本体25の上端部付近(詳細は後述)に設けられる。空気導入路50は、筒状(円筒状でも良く、角筒状などでも良い)に形成されるノズルである。空気導入路50から炉本体25内部に導入される燃焼用空気の空気比、流量および流速などは、排ガスの未燃分が十分に燃焼できるように、かつ、排ガスが炉本体25内部で旋回して滞留時間(詳細は後述)が十分長くなるように設定される。具体的には、空気導入路50から炉本体25内部に導入される燃焼用空気の空気比は例えば0.5以下であり、好ましくは0.3〜0.5である。この燃焼用空気の流速は例えば20〜60[m/s]等である(空気導入路50が複数の場合、上記空気比および流量は合計値を示す)。また、一次燃焼用空気と二次燃焼用空気を合算した好ましい空気比は、1.2〜1.5である。
この空気導入路50は、図3に示すように、炉本体25に複数(例えば6など)設けられる。空気導入路50には、炉本体25に接続される空気導入路51と、排ガス導入路30に接続される空気導入路52(排ガス導入路30を介して炉本体25に接続される空気導入路52)とがある。
(空気導入方向)
この空気導入路50は、炉本体25の内部で燃焼用空気が旋回流となるように形成される。空気導入路50は、平面視において(炉本体25の長手方向から見たときに)燃焼用空気の流れが旋回するように形成される。空気導入路50は、平面視において、次に述べる「空気導入方向50a」が、炉本体25の内周の中心O(円筒状の炉本体25の中心軸)からずれるように配置(形成)される。「空気導入方向50a」とは、平面視において、次に述べる「交点50b」における空気導入路50の中心軸の方向である。「交点50b」とは、平面視において、炉本体25内周の延長線25bと空気導入路51の中心軸との交点である。ただし、排ガス導入路30に接続されている空気導入路52については、交点50bとは、平面視において、次に述べる「直線L1」と炉本体25内周の延長線25bとの交点である。「直線L1」とは、平面視において、次に述べる「交点52b」における空気導入路52の中心軸を炉本体25内部側に延長した線である。「交点52b」とは、平面視において、空気導入路52の中心軸と、排ガス導入路30の内面の延長線30dとの交点である。
また、空気導入路50は、次に述べる「領域50c」が炉本体25の内周の中心Oと重ならないように配置(形成)される。「領域50c」とは、空気導入路50の軸方向に直交する断面を、空気導入方向50aに沿って炉本体25内部側に延長した領域である。
なお、図3では煩雑を避けるため、延長線25bおよび交点50bの符号を、複数の空気導入路50のうち一部の空気導入路50についてのみ付している。
この空気導入路50は、次に述べる「角度θ50」が0°より大きく90°以下となるように配置され、例えば30°以上60°以下となるように配置される。「角度θ50」とは、空気導入方向50aと、上述した交点50bと炉本体25の内周の中心Oとを結ぶ線分L2と、がなす角度である。なお、角度θ50が0°の場合は炉本体25の内周の中心Oに向かって空気が導入されることになり、角度θ50が90°の場合は炉本体25の内周の接線と空気導入方向50aとが一致することになる。角度θ50が小さすぎる場合は燃焼用空気の旋回が不十分となるおそれがあり、角度θ50が大きすぎる場合は、炉本体25に対する空気導入路50の配置(取り付けや形成)が困難になるおそれがある。角度θ50の好ましい下限は、例えば20°、さらに好ましくは30°とする。角度θ50の好ましい上限は、例えば70°、さらに好ましくは60°とする。
この空気導入路50は、空気導入路50から導入される燃焼用空気と、排ガス導入路30から導入される排ガスとで旋回流の旋回の向きが同じになるように形成される。平面視において(旋回流の旋回の軸方向から見て)、排ガス導入路30により生じる排ガスの旋回流の旋回の向きが左回りの場合は、空気導入路50により生じる燃焼用空気の旋回流の旋回の向きも左回りとする(排ガスが右回りの場合は燃焼用空気も右回りとする)。なお、上記のように燃焼用空気と排ガスとで旋回流の旋回の向きが同じ場合、排ガス導入路30に対する空気導入路50の向きが「正方向」であるとする(旋回の向きが逆の場合を「逆方向」とする)。
この空気導入路50は、図2に示すように、水平方向(炉本体25の長手方向に直交する方向)に燃焼用空気を導入するように形成される。すなわち、空気導入方向50aは水平方向である。
(空気導入路の高さ位置)
この空気導入路50は、排ガス導入路30と同じ高さ位置に配置される。さらに詳しくは、排ガス導入路30から排ガスが導入される位置、および、空気導入路50から燃焼用空気が導入される位置は、同じ高さである(空気導入路50と排ガス導入路30とが、炉本体25の長手方向に直行する方向に並ぶように設置される)。すなわち、上記「同じ高さである」とは、「空気導入高さ範囲50e」が「排ガス導入高さ範囲30e」の範囲内に配置されることを意味する。ここで、「空気導入高さ範囲50e」とは、空気導入路51の炉本体25への取り付け位置(又は空気導入路52の排ガス導入路30への取り付け位置)における、空気導入路50内部の上端から下端までの範囲である。「排ガス導入高さ範囲30e」とは、排ガス導入路30の炉本体25への取り付け位置における、排ガス導入路30内部の上端から下端までの範囲である。排ガス導入路30および空気導入路50は、例えば、空気導入方向50aおよび排ガス導入方向30aが同一平面上の方向となるように配置される(空気導入路50および排ガス導入路30それぞれの中心軸が、炉本体25の長手方向に直交する同一平面上に配置される)。
(複数の空気導入路について)
この空気導入路50は、上述したように炉本体25に複数設けられる。複数の空気導入路50から炉本体25に均等に燃焼用空気が導入される。複数の空気導入路50それぞれから導入される燃焼用空気の流速および流量は同じである。複数の空気導入路50それぞれについての複数の交点50bは、例えば等間隔に配置される。複数の空気導入路50それぞれについての複数の角度θ50は、同じ角度に設定される。
(二次燃焼炉の動作)
二次燃焼炉20は次のように動作する。上述したように、排ガス導入路30を介して、一次燃焼炉10(図1参照)から炉本体25内部に未燃分を含む排ガスが導入される。また、空気導入路50を介して、燃焼用空気が炉本体25内部に導入される。バーナ27により、燃焼用空気と混合された排ガスの未燃分(NOやCOなど)が燃焼される。排ガス及び燃焼用空気は、炉本体25の内周面に沿って旋回しながら、下方側(下流側)に向かって流れる。このとき、排ガス及び燃焼用空気の旋回流は、絞り部40の入口付近で滞留する。このように排ガス及び燃焼用空気が滞留することにより、排ガスの未燃分がより確実に燃焼する。そして、未燃分が燃焼した後の排ガスが、図2に示すガス排出路35から排出される。
(シミュレーション)
熱流体解析ソフトを用いたシミュレーションにより、下記(a)〜(c)の比較を行った。
(a)内径dと内径Dとの比d/Dと、排ガスの滞留時間との比較
(b)空気導入路50の向きと、排ガスの滞留時間との比較
(c)空気導入路50の高さ位置と、ガスの混合性との比較
シミュレーションは、原則、上記実施形態の二次燃焼炉20について行った(例外については後述)。シミュレーションの条件の詳細は、原則、次の通りである。
・排ガス導入路30から導入される排ガスの流量:14125[m3N/h]、流速:15.8[m/s]
・空気導入路50から導入される燃焼用空気の流量:3925[m3N/h](6本の合計)、流速:51.5[m/s]、空気比0.45
・角度θ50(図3参照):60°
・排ガス導入路30の中心軸(排ガス導入方向30aの高さ位置)と、絞り部40の中央円筒部42の上端との高さの差:2.7m
・絞り部40(中央円筒部42下端)からガス排出路35上端までの距離):5.6m
・絞り部40の上流側テーパ部41の傾斜角度θ41:53°
・炉本体25の内径D:3.0m
・絞り部40の内径d:2.4m
・比d/D=0.80
・排ガス導入路30の中心軸(排ガス導入方向30aの高さ位置)と、空気導入路50の中心軸(空気導入方向50aの高さ位置)との高さの差:2.16m
上記実施形態の二次燃焼炉20では、排ガス導入路30と空気導入路50とを同じ高さ位置に配置した(図2の空気導入路50A参照)。しかし、このシミュレーションでは原則、排ガス導入路30と絞り部40との間に空気導入路50を配置する(図2の空気導入路50B参照)(比較(c)の[位置A]の場合を除く)。
これらのシミュレーションの条件を「条件α」とする。条件αに対して条件を変更した場合については後述する。
(a)内径dと内径Dとの比d/Dと、排ガスの滞留時間との比較
絞り部40の内径dと炉本体25の内径Dとの比d/Dと、排ガスの滞留時間との関係を調べた。排ガスの滞留時間(以下、単に「滞留時間」ともいう)とは、排ガスの任意の一つの粒子が、排ガス導入路30に入ってから、ガス排出路35を出るまでの時間である。滞留時間が長いほど、排ガスの未燃分が多く燃焼する。ここでは、表1に示す様々な比d/Dの場合について滞留時間を調べた。なお、図4(a)にはd/D=0.6の場合、図4(b)にはd/D=0.8の場合、図4(c)にはd/D=1.0の場合の二次燃焼炉20を示す。
シミュレーションの結果を表1に示す。なお、表1中の「滞留時間の増減(%)」は、比d/D=1.00の場合(絞り部40がない場合)を基準としている。また、図5には、比d/Dと、滞留時間との関係を表すグラフを示す。表1及び図5に示すように、比d/Dが0.70〜0.90の場合に、比d/Dが1.00の場合よりも滞留時間が長くなった。特に、比d/Dが0.75〜0.80の場合に滞留時間が長くなった。なお、図5から明らかなように、比d/D=0.95の場合も、比d/D=1.00の場合よりも滞留時間が長くなると予想できる。一方、比d/Dが小さすぎても滞留時間は短くなる。これは、比d/Dを小さくし過ぎると、上流側テーパ部41で排ガス圧力が上昇し過ぎて、排ガスが燃焼室25a(二次燃焼室)を高速で通過して排出されてしまう為である。
図6(a)にはd/D=0.8の場合、図6(b)にはd/D=1.0の場合の二次燃焼炉20内部の排ガスの流跡線を示す。図6(a)と図6(b)とを対比すると、d/D=0.80の場合は、d/D=1.00の場合に比べ、絞り部40の入口付近で排ガスが滞留することが分かった(特に図6(a)及び図6(b)に示す部分25c参照)。
(b)空気導入路50の向きと、排ガスの滞留時間との比較
図3に示す空気導入路50から導入される燃焼用空気の旋回流の旋回の向きと、排ガスの滞留時間との関係を調べた。なお、上述したように、滞留時間が長いほど、排ガスの未燃分が多く燃焼する。ここでは、次の3つの場合(条件)について比較した。
・[正方向]排ガス導入路30に対する空気導入路50の向きが上記「正方向」の場合(上記条件αの場合)
・[中心軸方向]空気導入方向50aが炉本体25の内周の中心Oを向く場合。すなわち、図3の角度θ50が0°の場合
・[逆方向]排ガス導入路30に対する空気導入路50の向きが上記「逆方向」の場合
シミュレーションの結果を表2に示す。表2に示すように、空気導入路50の向きが「正方向」の場合は、「逆方向」および「中心軸方向」の場合に比べ、滞留時間が長くなった。
なお、空気導入路50の高さ位置を変えても滞留時間には、ほぼ影響がない。したがって、排ガス導入路30と同じ高さ位置に空気導入路50を配置しても(図2の空気導入路50A参照)、比較(a)および(b)については上記と同様の結果が得られる。
(c)空気導入路50の高さ位置と、ガスの混合性との比較
図2に示す空気導入路50の高さ位置と、排ガスと燃焼用空気との混合性(標準偏差)と、の関係を比較した。なお、標準偏差が小さいほど、排ガスと燃焼用空気の混合性が良い(より均一である)ことを示し、この混合性が良いほど排ガスの未燃分がより燃焼する。ここでは、次の2つの空気流入位置について比較した。
・[位置A]空気導入路50(50A)が排ガス導入路30と同じ高さ位置に配置される場合。すなわち、上記実施形態の位置に空気導入路50が配置される場合。
・[位置B]空気導入路50(50B)が排ガス導入路30よりも下方の位置に配置される場合。すなわち、上記「条件α」の位置に空気導入路50が配置される場合。
シミュレーションの結果を表3に示す。表3に示すように、[位置A]の場合、[位置B]に比べ混合性が良好になることが分かった。
(効果1)
次に、二段燃焼炉1および二段燃焼方法の効果を説明する。図1に示すように、二段燃焼炉1は、被焼却物を燃焼させて排ガスを排出する一次燃焼炉10と、一次燃焼炉10から排出された排ガスの未燃分を燃焼させる二次燃焼炉20と、を備える。二次燃焼炉20は、内部に燃焼室25aを形成する円筒状の炉本体25と、排ガス導入路30と、ガス排出路35と、空気導入路50とを備える。排ガス導入路30は、炉本体25の上端側(長手方向の一端側)に設けられ、一次燃焼炉10から炉本体25の内部に排ガスを導入する。ガス排出路35は、炉本体25の下端側(長手方向の他端側)に設けられ、炉本体25の内部から未燃分燃焼後の排ガスを排出する。空気導入路50は、炉本体25に設けられ、炉本体25の内部に燃焼用空気を導入する。
図2に示すように、排ガス導入路30から排ガスが導入される位置、および、空気導入路50から燃焼用空気が導入される位置は、炉本体25の長手方向に直交する同一平面上である。
ここで、排ガス導入路30付近は、ガス排出路35付近に比べ、排ガスの流れの乱れが多い(図6(a)参照)。上記構成では、排ガスの流れの乱れが多い位置の近傍から燃焼用空気が導入される。よって、排ガスと燃焼用空気が混合されやすい(混合性が良くなる)。よって、排ガスの未燃分が燃焼しやすい環境(条件)となる。具体的には、COは空気と混合されて燃焼されやすくなり、この燃焼により燃焼室25aの温度が上昇するのでNOの熱分解が進む。その結果、二段燃焼炉1からのNOやCOの排出量を抑制できる。
また、排ガスの未燃分を燃焼させるという上記の効果を得るために、未燃分を燃焼させるための燃料の燃料消費量を増やす必要がない。その結果、未燃分を燃焼させるための燃料の燃焼により生じるCOの排出量を抑制できる。なお、未燃分を燃焼させるための燃料は、具体的には例えば、図1に示すバーナ27(二次バーナ)や一次バーナ11bにより消費される。
(効果2)
炉本体25の長手方向は鉛直方向である。排ガス導入路30から排ガスが導入される位置、および、空気導入路50から燃焼用空気が導入される位置は、同じ高さである。
よって、上記(効果1)と同様の効果が得られる。
(効果3)
図3に示すように、排ガス導入路30は、炉本体25の内部で排ガスが旋回流となるように形成される。
よって、空気導入路50から導入される燃焼用空気と排ガスとの混合性がより良くなる。(この構成による他の効果は後述する)。
(効果4)
図1に示すように、二段燃焼方法は、一次燃焼炉10により被焼却物を燃焼させて排ガスを排出する一次燃焼工程と、一次燃焼工程で排出された排ガスの未燃分を二次燃焼炉20で燃焼させる二次燃焼工程と、を備える。二次燃焼炉20は、内部に燃焼室25aを形成する円筒状の炉本体25を備える。二次燃焼工程は、排ガス導入工程と、ガス排出工程と、空気導入工程と、を備える。排ガス導入工程は、炉本体25の上端側(長手方向の一端側)に設けられる排ガス導入路30を介して、一次燃焼炉10から炉本体25の内部に排ガスを導入する工程である。ガス排出工程は、炉本体25の下端側(長手方向の他端側)に設けられるガス排出路35を介して、炉本体25の内部から未燃分燃焼後の排ガスを排出する工程である。空気導入工程は、炉本体25に設けられる空気導入路50を介して、炉本体25の内部に燃焼用空気を導入する工程である。
図2に示すように、排ガス導入工程で排ガスが導入される位置、および、空気導入工程で前記燃焼用空気が導入される位置は、炉本体25の長手方向に直交する同一平面上である。これらの工程により、上記(効果1)と同様の効果が得られる。
(効果5)
炉本体25の長手方向は鉛直方向である。排ガス導入工程で排ガスが導入される位置、および、空気導入工程で燃焼用空気が導入される位置は、同じ高さである。これらの工程により、上記(効果2)と同様の効果が得られる。
(効果6)
図3に示すように、排ガス導入工程は、炉本体25の内部で排ガスが旋回流となるように排ガスを導入する工程である。この工程により、上記(効果3)と同様の効果が得られる。
(他の効果1−1)
次に、主に空気導入路50の方向に関する効果を説明する。図3に示すように、排ガス導入路30は、炉本体25の内部で排ガスが旋回流となるように形成される。空気導入路50は、炉本体25の内部で燃焼用空気が旋回流となるように形成されるとともに、燃焼用空気と排ガスとで旋回流の旋回の向きが同じ(上記「正方向」)になるように形成される。
よって、排ガス及び燃焼用空気が炉本体25の内部で旋回しやすいので、排ガス及び燃焼用空気の二次燃焼炉20内での滞留時間が長くなる。よって、排ガスの未燃分がより燃焼しやすい環境(条件)となる。具体的には、NOは滞留時間が長い程熱分解が進み、COは空気と混合されて燃焼されやすくなる。
(他の効果1−2)
図2に示すように、排ガス導入路30は、水平方向(炉本体25の長手方向に直交する方向)に排ガスを導入するように形成される。空気導入路50は、水平方向(炉本体25の長手方向に直交する方向)に燃焼用空気を導入するように形成される。
すなわち、排ガスおよび燃焼用空気の炉本体25内部への導入の向きは、いずれも水平方向である。よって、炉本体25内部に排ガスまたは燃焼用空気を下向き(炉本体25の長手方向の一端側から他端側に向かう向き)に導入する場合に比べ、排ガス及び燃焼用空気の二次燃焼炉20内での滞留時間をより長くできる。
(他の効果1−3)
図3に示すように、空気導入路50は炉本体25に複数設けられる。よって、空気導入路50が炉本体25に1つのみ設けられる場合に比べ、排ガス及び燃焼用空気が炉本体25内部でより旋回しやすい。よって、排ガス及び燃焼用空気の二次燃焼炉20内での滞留時間をより長くできる。
また、複数の空気導入路50それぞれから導入される燃焼用空気の流速および流量が同じである。よって、排ガス及び燃焼用空気が炉本体25内部でより旋回しやすいので、排ガス及び燃焼用空気の二次燃焼炉20内での滞留時間をより長くできる。
(他の効果1−4)
図3に示すように、排ガス導入工程は、炉本体25の内部で排ガスが旋回流となるように排ガスを導入する工程である。空気導入工程は、炉本体25の内部で燃焼用空気が旋回流となるように、かつ、燃焼用空気と排ガスとで旋回流の旋回の向きが同じになるように、燃焼用空気を導入する工程である。これらの工程により、上記(他の効果1−1)と同様の効果が得られる。
(他の効果1−5)
図2に示すように、排ガス導入工程は、水平方向(炉本体25の長手方向に直交する方向)に排ガスを導入する工程である。空気導入工程は、水平方向(炉本体25の長手方向に直交する方向)に燃焼用空気を導入する工程である。これらの工程により、上記(他の効果1−2)と同様の効果が得られる。
(他の効果1−6)
空気導入工程は、複数の空気導入路50それぞれから流速および流量が同じ燃焼空気を導入する工程である。この工程により、上記(他の効果1−3)と同様の効果が得られる。
(他の効果2−1a)
次に、絞り部40に関する効果を説明する。図2に示すように、二次燃焼炉20は絞り部40を備える。絞り部40は、炉本体25に形成され、排ガス導入路30とガス排出路35との間、かつ、空気導入路50とガス排出路35との間に配置される。
この絞り部40の上流で排ガス及び燃焼用空気が滞留するので、排ガス及び燃焼用空気の二次燃焼炉20内での滞留時間が長くなる。よって、排ガスの未燃分をより燃焼させることができる。
(他の効果2−1b)
絞り部40の内径dと炉本体25の内径Dとの比d/Dは、0.7以上0.95以下である、よって、排ガス及び燃焼用空気の二次燃焼炉20内での滞留時間がより長くなるので(図5参照)、排ガスの未燃分をより燃焼させることができる。
(他の効果2−2)
比d/Dは、0.75以上0.8以下である。よって、排ガス及び燃焼用空気の二次燃焼炉20内での滞留時間がより長くなるので(図5参照)、排ガスの未燃分をより燃焼させることができる。
(他の効果2−3)
図2に示すように、絞り部40は、排ガス導入路30とガス排出路35との中央部に配置される。
よって、絞り部40による上記の効果(他の効果2−1a、b及び他の効果2−2)を確実に得ることができ、かつ、絞り部40内面の損傷を抑制できる。この効果の詳細は次の通りである。(ア)バーナ27は通常、排ガス導入路30の近傍に配置される。よって、排ガス導入路30の近傍に絞り部40を配置した場合、火炎により絞り部40の内面(の耐火物)が損傷するおそれがある。(イ)また、ガス排出路35の近傍の排ガスは、燃焼がほぼ終わっている。よって、ガス排出路35の近傍に絞り部40を配置しても、燃焼がほぼ終わった段階の排ガスを滞留させるだけで、排ガスの未燃分をより燃焼させる効果が十分に得られない場合がある。(ウ)一方、二段燃焼炉1では、絞り部40は、排ガス導入路30とガス排出路35との中央部に配置されるので、上記(ア)及び(イ)の問題を抑制できる。
(他の効果2−4)
図3に示すように、排ガス導入路30は、炉本体25の内部で排ガスが旋回流となるように形成される。
よって、炉本体25内部をまっすぐに(炉本体25中心軸に沿うように)排ガスが流れる場合に比べ、排ガスの二次燃焼炉20内での滞留時間がより長くなる。
(他の効果2−5)
図2に示すように、二次燃焼工程は絞り工程を備える。排ガス導入路30とガス排出路35との間、かつ、空気導入路50とガス排出路35との間に配置されるとともに、炉本体25に形成される絞り部40により、炉本体25の内部を通る流路を絞る工程が絞り工程である。絞り部40の内径dと前記炉本体の内径Dとの比d/Dは、0.7以上0.95以下である。この工程により、上記(他の効果2−1a)及び(他の効果2−1b)と同様の効果が得られる。
(他の効果2−6)
この二段燃焼方法では、比d/Dは、0.75以上0.8以下である。この方法により、上記(他の効果2−2)と同様の効果が得られる。
(他の効果2−7)
絞り工程は、炉本体25の内部を通る流路のうち排ガス導入路30とガス排出路35との中央部を絞る工程である。この工程により、上記(他の効果2−3)と同様の効果が得られる。
(他の効果2−8)
図3に示すように、排ガス導入工程は、炉本体25の内部で排ガスが旋回流となるように排ガスを導入する工程である。この工程により、上記(他の効果2−4)と同様の効果が得られる。
(変形例)
上記実施形態の二段燃焼炉1は様々に変形できる。
図3に示すように、上記実施形態では、排ガス導入路30および空気導入路50は、炉本体25の内部で排ガスおよび燃焼用空気が旋回流となるように形成された。しかし、排ガス導入路30や空気導入路50は、排ガスや燃焼用空気が旋回流とならないように形成されても良い。例えば、排ガス導入方向30aや空気導入方向50aは、炉本体25の内周の中心Oと交わっても良い。また例えば、排ガス導入方向30aや空気導入方向50aは、鉛直方向などでも良い。
上記実施形態では、排ガス導入路30に対する空気導入路50の向きを上記「正方向」としたが、上記「逆方向」としても良い。また、空気導入路50の向きを上記「中心軸方向」としても良い。なお、空気導入路50の向きを上記「逆方向」にした場合は、排ガスの滞留時間が短くなり、未燃分が十分燃焼されずに二段燃焼炉1から排出される可能性がある。
上記実施形態では、図2に示す絞り部40の内径dと炉本体25の内径Dとの比d/Dを0.7以上0.95以下などとしたが、比d/Dを0.7未満にしても良く、比d/Dを0.95より大きくしても良く、比d/Dを1.0としても良い(絞り部40がなくても良い)。
図2に示すように、上記実施形態では、複数の空気導入路50の全てが排ガス導入路30と同じ高さに配置された。しかし、複数のうち一部の空気導入路50を排ガス導入路30と同じ高さに配置し、他の空気導入路50を排ガス導入路30よりも下方側や上方側に配置しても良い。複数の空気導入路50を異なる高さ位置に配置した場合、様々な高さ位置で排ガスをより旋回させることができ、滞留時間を長くできる。
上記実施形態では、排ガス導入方向30a及び空気導入方向50aを水平方向とした。しかし、排ガス導入路30や空気導入路50は、鉛直方向の成分を有しても良い。なお、排ガス導入路30よりも下方側(炉本体25下端側)に空気導入路50を設けた場合に、空気導入方向50aを上向きにすれば、炉本体25内部での排ガスの滞留時間を長くできる。
1 二段燃焼炉
10 一次燃焼炉
20 二次燃焼炉
25 炉本体
25a 燃焼室
30 排ガス導入路
35 ガス排出路
40 絞り部
50、51、52 空気導入路
d、D 内径
θ50 角度(空気導入角度)

Claims (2)

  1. 被焼却物を燃焼させて排ガスを排出する一次燃焼炉と、
    前記一次燃焼炉から排出された前記排ガスの未燃分を燃焼させる二次燃焼炉と、
    を備え、
    前記二次燃焼炉は、
    内部に燃焼室を形成するとともに長手方向が鉛直方向である円筒状の炉本体と、
    前記炉本体の長手方向の一端側かつ上端側に設けられ、前記一次燃焼炉から前記炉本体の内部に前記排ガスを導入する排ガス導入路と、
    前記炉本体の長手方向の他端側かつ下端側に設けられ、前記炉本体の内部から前記未燃分燃焼した後の前記排ガスを排出するガス排出路と、
    前記炉本体の一端側かつ上端側に設けられ、前記炉本体の内部に燃焼用空気を導入する空気導入路と、
    前記炉本体に形成される絞り部と、
    を備え、
    前記排ガス導入路から前記排ガスが導入される位置、および、前記空気導入路から前記燃焼用空気が導入される位置は、同じ高さであり、
    前記排ガス導入路は、前記炉本体の内部で前記排ガスが旋回流となるように形成され、
    前記空気導入路は、前記炉本体の内部で前記燃焼用空気が旋回流となるように形成されるとともに、前記燃焼用空気と前記排ガスとで旋回流の旋回の向きが同じになるように形成され、
    前記排ガス導入路は、水平方向に前記排ガスを導入するように形成され、
    前記空気導入路は、水平方向に前記燃焼用空気を導入するように形成され、
    前記空気導入路は、前記炉本体に複数設けられ、
    複数の前記空気導入路それぞれから導入される前記燃焼用空気の流速および流量が同じであり、
    複数の前記空気導入路それぞれの空気導入角度は、同じ角度に設定され、
    前記空気導入角度は、前記炉本体の長手方向から見たとき、前記炉本体の内周の延長線と前記空気導入路の中心軸との交点における前記空気導入路の中心軸の方向と、前記交点から前記炉本体の内周の中心までを結ぶ線分と、がなす角度であり、
    前記絞り部の内径dと前記炉本体の内径Dとの比d/Dは、0.75以上0.8以下であり、
    前記絞り部は、前記排ガス導入路と前記ガス排出路との間の中央部、かつ、前記空気導入路と前記ガス排出路との間の中央部に配置され、
    前記絞り部は、下方側に向かうほど内径が小さくなる上流側テーパ部を備える、
    二段燃焼炉。
  2. 一次燃焼炉により被焼却物を燃焼させて排ガスを排出する一次燃焼工程と、
    前記一次燃焼工程で排出された前記排ガスの未燃分を二次燃焼炉で燃焼させる二次燃焼工程と、
    を備え、
    前記二次燃焼炉は、内部に燃焼室を形成するとともに長手方向が鉛直方向である円筒状の炉本体を備え、
    前記二次燃焼工程は、
    前記炉本体の長手方向の一端側かつ上端側に設けられる排ガス導入路を介して、前記一次燃焼炉から前記炉本体の内部に前記排ガスを導入する排ガス導入工程と、
    前記炉本体の長手方向の他端側かつ下端側に設けられるガス排出路を介して、前記炉本体の内部から前記未燃分燃焼した後の前記排ガスを排出するガス排出工程と、
    前記炉本体の一端側かつ上端側に設けられる空気導入路を介して、前記炉本体の内部に燃焼用空気を導入する空気導入工程と、
    前記炉本体に形成される絞り部により、前記炉本体の内部を通る流路を絞る絞り工程と、
    を備え、
    前記排ガス導入工程で前記排ガスが導入される位置、および、前記空気導入工程で前記燃焼用空気が導入される位置は、同じ高さであり、
    前記排ガス導入工程は、前記炉本体の内部で前記排ガスが旋回流となるように前記排ガスを導入する工程であり、
    前記空気導入工程は、前記炉本体の内部で前記燃焼用空気が旋回流となるように、かつ、前記燃焼用空気と前記排ガスとで旋回流の旋回の向きが同じになるように、前記燃焼用空気を導入する工程であり、
    前記排ガス導入工程は、水平方向に前記排ガスを導入する工程であり、
    前記空気導入工程は、水平方向に前記燃焼用空気を導入する工程であり、
    前記空気導入工程は、複数の前記空気導入路それぞれから流速および流量が同じ前記燃焼用空気を前記炉本体の内部に導入する工程であり、
    複数の前記空気導入路それぞれの空気導入角度は、同じ角度に設定され、
    前記空気導入角度は、前記炉本体の長手方向から見たとき、前記炉本体の内周の延長線と前記空気導入路の中心軸との交点における前記空気導入路の中心軸の方向と、前記交点から前記炉本体の内周の中心までを結ぶ線分と、がなす角度であり、
    前記絞り部の内径dと前記炉本体の内径Dとの比d/Dは、0.75以上0.8以下であり、
    前記絞り工程は、前記炉本体の内部を通る流路のうち、前記排ガス導入路と前記ガス排出路との間の中央部、かつ、前記空気導入路と前記ガス排出路との間の中央部を絞る工程であり
    前記絞り部は、下方側に向かうほど内径が小さくなる上流側テーパ部を備える、
    二段燃焼方法。
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