JP6059944B2 - 改質ゼオライトの製造方法、および炭化水素接触分解用触媒の製造方法 - Google Patents

改質ゼオライトの製造方法、および炭化水素接触分解用触媒の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、改質ゼオライトの製造方法、および炭化水素接触分解用触媒の製造方法に関する。
従来から、ニッケル、バナジウムなどの金属汚染物を含有する重質炭化水素の接触分解においては、触媒上に沈着したバナジウムなどの金属汚染物が活性成分である結晶性アルミノシリケート(一般に、ゼオライトと称する)の結晶構造を破壊し、触媒の著しい活性低下をもたらすことが知られている。そこで、このような問題を解決すべく種々の触媒が提案されている。
特許文献1には、(1)結晶性アルミノシリケートゼオライトと、(2)結晶子径が45〜105Åの範囲の擬ベーマイト形アルミナ水和物に酸を添加してpH1.0〜4.5の範囲に調製したアルミナ水和物ゾルおよび(3)水硝子に酸を添加してpH1.0〜2.5の範囲に調製したケイ酸液、とを混合し、得られた混合物を噴霧乾燥することを特徴とする炭化水素接触分解用触媒組成物の製造方法が記載されている。
特許文献2には、シリカ系マトリックスに微細なゼオライトを分散させてなる炭化水素流動接触分解用触媒組成物において、前記のゼオライトが単一の金属酸化物で被覆された形でマトリックス中に分散していることを特徴とする炭化水素流動接触分解用触媒組成物が開示されている。
特許文献3には、骨格外アルミナ(NFA)の含有量が2.0wt%以上で、結晶度が80%以上のY型ゼオライトを酸水溶液中に懸濁し、次いで、該懸濁液とアルカリ水溶液とを系のpHが7.0〜9.5の範囲になる割合で混合した後、これをマトリックス前駆物質中に分散させることを特徴とする炭化水素接触分解用触媒組成物の製造方法が開示されている。
特許第3363010号公報 特公平2−45501号公報 特許第3949336号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示された従来の炭化水素接触分解用触媒では、必ずしも性能が十分でなく、特に残油(ボトム)分解能に関して改良された触媒が望まれている。また、そのような触媒の基本構造となるべき改質ゼオライトも同時に望まれている。
本発明は、ボトム分解能が高く、水熱安定性に優れ、選択性(高液収率、低ガス、低コーク)に優れた炭化水素接触分解用触媒の製造方法、および、この触媒用として適する構造を備えた改質ゼオライトの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決すべく、本発明は、以下のような改質ゼオライトの製造方法、および炭化水素接触分解用触媒の製造方法を提供するものである。
(1)下記の工程(a)〜(c)を含むことを特徴とする改質ゼオライトの製造方法。
(a)超安定性ゼオライト(USY)分散液に酸を添加する工程
(b)酸性アルミニウム水溶液を添加する工程
(c)アルカリを添加してpHを5〜9.5に調整する工程
(2)前記工程(a)において、酸を添加した後の超安定性ゼオライト(USY)分散液のpHが2〜3.5の範囲にあることを特徴とする上記(1)に記載の改質ゼオライトの製造方法。
(3)前記工程(b)において、酸性アルミニウム水溶液の添加量が、Alとして超安定性ゼオライト(USY)に対し、外割で3〜20質量%の範囲にあることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の改質ゼオライトの製造方法。
(4)前記工程(b)において、酸性アルミニウム水溶液の添加量が、Alとして超安定性ゼオライト(USY)に対し、外割で5〜15質量%の範囲にあることを特徴とする上記(3)に記載の改質ゼオライトの製造方法。
(5)前記工程(b)において、前記酸性アルミニウム水溶液が、アルミニウム塩水溶液、酸化アルミニウムの酸溶解水溶液、および水酸化アルミニウムの酸溶解水溶液の少なくともいずれかであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の改質ゼオライトの製造方法。
(6)前記工程(b)において、前記酸性アルミニウム水溶液がゾル状物またはゲル状物であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の改質ゼオライトの製造方法。
(7)前記工程(c)において、前記アルカリが、アルカリ金属水酸化物、および塩基性窒素化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の改質ゼオライトの製造方法。
(8)前記工程(c)に次いで下記工程(d)を行うことを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の改質ゼオライトの製造方法。
(d)pH調整した超安定性ゼオライト(USY)分散液を、温度60〜95℃で1時間以上熟成する工程
(9)上記(1)〜(8)のいずれかに記載の方法で得られた改質ゼオライトと、マトリックス成分とを含んでなり、前記改質ゼオライトの含有量が固形分として触媒全量基準で10〜50質量%の範囲にあることを特徴とする炭化水素接触分解用触媒の製造方法。
本発明の製造方法により得られた改質ゼオライトを用いた炭化水素接触分解用触媒は、残油(ボトム)分解能が非常に高く、水熱安定性や選択性(高液収率、低ガス、低コーク)にも優れている。
本発明の改質ゼオライトの製造方法(以下、単に「本製造方法」ともいう。)は、下記の工程(a)〜(c)を含むことを特徴とする。
(a)超安定性ゼオライト(USY)分散液に酸を添加する工程
(b)酸性アルミニウム水溶液を添加する工程
(c)アルカリを添加してpHを5〜9.5に調整する工程
以下、本製造方法について具体的に説明する。
[改質ゼオライトの製造]
〔原料となるゼオライト〕
改質ゼオライトの製造について説明する前に、原料となるゼオライトについて述べておく。原料としては、超安定性ゼオライト(USY:Ultra-Stable Y)が用いられる。USYは、従来公知の方法により製造することができ、例えば、R.M.Barrer,ZEOLITES AND CLAY MINERALS as Sorbents and Molecular Sieves p350(1975)に記載されたProcedureA、ProcedureBを好適に採用することができる。
具体的には、ProcedureBでは、NaY型ゼオライトを塩化アンモニウムでイオン交換し、(NH)(0.75〜0.90)Na(0.25〜0.10)−Yとした後、洗浄し、200〜600℃で加熱処理し、再びイオン交換して残存Naを除去して準安定状態とし、次に、スチーム雰囲気下、600〜800℃で急速に加熱して、格子定数が1〜1.5%収縮したゼオライトが得られることが記載されている。
上述したUSYの骨格外アルミナ(Non Framework Alumina:NFA)は、USY中に含まれる全アルミナのうちゼオライト骨格を構成するアルミナ(FrameworkAlumina:FA)以外のアルミナを言い、骨格外アルミナの量は次式により示される。
骨格外アルミナ(NFA)量=〔(USY中に含まれる全アルミナ量−FA量)÷USY量〕×100(質量%)
USY中に含まれる全アルミナ(NFAとFAの合計)は化学分析により求め、また、USY中のゼオライト骨格を構成するアルミナ(FA)は、該USYの単位格子定数の値からBreckの式〔ZEOLITES、p350、Vol9、July(1989)〕により求め、骨格外アルミナ(NFA)は、全アルミナからゼオライト骨格を構成するアルミナ(FA)を差引いた値である。
本発明で用いるUSYは、骨格外アルミナ(NFA)の含有量がAlとして2質量%以上であることが好ましい。骨格外アルミナ(NFA)の含有量がAlとして2質量%より少ないと、ゼオライト骨格を密接に被覆するアルミナの量が少なくなるため、本発明の所望の効果が得られにくくなるおそれがある。本発明でのより好ましい該骨格外アルミナ(NFA)の含有量は、Alとして2〜17質量%、さらに好ましくは3.3〜8.8質量%の範囲である。
また、本発明で用いられるUSYは、結晶化度が80%以上であることが好ましい。この結晶化度が80%よりも小さい場合には、触媒組成物の分解活性が低くなり、本発明の所望の効果が得られにくくなるおそれがある。好ましい結晶化度は、90%以上、さらに好ましくは95〜130%の範囲である。なお、本発明での結晶化度は、Linde社、SK−100ゼオライトの結晶度を100%としたときの相対値である。
〔工程(a)〕
本製造方法の工程(a)では、上述したUSY分散液に酸を添加する。このような酸としては、硫酸、硝酸、塩酸、燐酸などの鉱酸や、酢酸、蓚酸などの有機酸など通常脱アルミニウム処理に使用される酸が使用可能である。特に、硫酸は好適である。酸水溶液の濃度は、10〜60質量%の範囲であることが望ましい。酸水溶液の濃度が60質量%より高いと、ゼオライトの結晶構造が壊れることがある。また、該濃度が10質量%より低いと、処理設備が大きくなり、設備費用が高くなる。また、USYの酸水溶液への懸濁は、20〜80℃の温度範囲でUSY濃度が固形分として10〜35質量%の範囲となるように調製することが望ましい。また、酸を添加した後のUSY分散液のpHは、2〜3.5の範囲にあることが好ましく、2.5〜3の範囲にあることがより好ましい。このpHが上記範囲であると、ゼオライト骨格内外のアルミナの溶解がより適切に行われる。
〔工程(b)〕
本製造方法の工程(b)では、上記工程(a)の後に、酸性アルミニウム水溶液を添加する。酸性アルミニウム水溶液としては、アルミニウム塩(AlCl等)水溶液、酸化アルミニウムや水酸化アルミニウムの酸溶解水溶液などが好ましく挙げられる。また、これらの酸性アルミニウム水溶液はゾル状物でもよくゲル状物でもよい。
ここで、酸性アルミニウム水溶液のpHは、工程(a)のUSY分散液に添加した後のpHを3程度にする観点より2.5〜3.5の範囲にあることが好ましい。
また、酸性アルミニウム水溶液の添加量は、本発明の効果の観点より、Alとして超安定性ゼオライト(USY)に対し、外割で3〜20質量%の範囲にあることが好ましく、外割で5〜15質量%の範囲にあることがより好ましい。該Al量が3質量%より少ない場合には、触媒の耐メタル性が改善されないおそれがあり、該Al量が20質量%よりも多い場合には、分解活性が低下するおそれがある。
なお、本製造工程(b)で、塩基性アルミニウム水溶液(例えば、NaAlO水溶液)を添加すると、ただちにアルミナが析出しゼオライト骨格への沈着が始まるが、本発明で所望する効果を有するゼオライト構造を構成できないため好ましくない。
〔工程(c)〕
本製造方法の工程(c)では、上記工程(a)の後に、アルカリを添加してpHを5〜9.5好ましくは7.5〜8に調整する。
前記アルカリとしては、アルカリ金属水酸化物や塩基性窒素化合物などを好適に用いることができる。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどを挙げることができる。塩基性窒素化合物としてはアンモニアでもよく、脂肪族、脂環式、芳香族および複素環式窒素化合物のいずれでもかまわない。例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアニリン、ピリジン、キノリン、ジメチルベンジルアミン、ピペリジン、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルベンジルアンモニウムハイドロオキサイド、イミダゾール、およびイミダゾリン等が挙げられる。
また、アルカリ水溶液の濃度は、化合物として1〜10質量%の範囲であることが望ましい。
本工程では、前述のUSY懸濁液と前述のアルカリ水溶液とをpH5〜9.5の範囲になるように混合して、該ゼオライト骨格をアルミナ水和物で被覆する。生成アルミナ水和物の結晶形は擬ベーマイトであることが望ましい。
懸濁液とアルカリ水溶液の混合方法は、アルカリ水溶液に懸濁液を添加しても良いし、懸濁液にアルカリ水溶液を添加しても良い、また、懸濁液とアルカリ水溶液とを同時添加して混合しても良い。混合液のpHが5よりも低い場合、あるいはpHが9.5よりも高い場合には、ゼオライト骨格を被覆するアルミナ水和物が不安定で溶解しやすいので、後述する触媒製造時に改質ゼオライトをマトリックス前駆物質中に分散させた際にゼオライト骨格を被覆するアルミナ水和物が溶出してしまうおそれがある。そうなると、ゼオライト骨格を密接に被覆することができないので、本発明の所望の効果が得られない。
〔付随する工程〕
本製造方法では、前記工程(c)に次いで、例えば工程(d)として、pH調整したUSY分散液を、温度60〜95℃で1時間以上熟成する工程を設けてもよい。このような工程を設けることにより、ゼオライト骨格へのアルミナ沈着をより確実に行うことができる。
[炭化水素接触分解用触媒]
前記した各工程を実施することにより、所望の改質ゼオライトを得ることができる。そして、この改質ゼオライトをマトリックス成分中に分散させることにより本発明の炭化水素接触分解用触媒(以下、単に「本触媒」ともいう。)を製造することができる。本触媒は、上述の改質ゼオライトの含有量が固形分として触媒全量基準で10〜50質量であるとその効果を好ましく発揮できる。本触媒の製造方法の一例を以下に示す。
本触媒は、上述の改質ゼオライトを、必要に応じて活性アルミナや活性シリカ−アルミナとともに、無機酸化物マトリックスまたはその前駆物質を含む懸濁液に混合した後、得られた混合懸濁液を噴霧乾燥することによって製造することができる。
具体的には、前述の無機酸化物マトリックスの前駆物質、例えばシリカヒドロゾル、シリカ−アルミナヒドロゲルなどを含む懸濁液に、前記改質ゼオライトを加えて均一に混合し、得られた混合懸濁液を従来公知の方法を用いて噴霧乾燥することによって球状粒子(粒状乾燥粉体)として得られる。
また、噴霧乾燥された前記球状粒子は、その後、必要に応じて水洗した後、ランタンやセリウムなどの希土類元素の塩化物(RECl)水溶液で処理してもよい。また、得られた球状粒子は、必要に応じてさらに乾燥処理や焼成処理をしてもよいし、さらに希土類金属、アルカリ土類金属、およびリンなどを担持させてもよい。
噴霧乾燥された前記球状粒子は、その後、希土類元素の塩化物(RECl)等の水溶液で処理することなく、水洗するだけで使用することもできる。また、水洗後に乾燥処理や焼成処理などを行ってもよい。
このようにして製造される本触媒は、ニッケル、バナジウムなどの金属汚染物と硫黄化合物とを少なからず含む重質炭化水素を流動接触分解する際に使用することが特に好適であるが、これらの金属汚染物を含有しない炭化水素の接触分解にも使用することができる。
また、本触媒を使用して炭化水素の流動接触分解を行う際には、従来公知の一般的な接触分解条件を採用することができる。さらに、本触媒は、灯軽油から高沸点脱れき油にいたるまでの広範囲沸点域からなる石油留分の流動接触分解に利用することもできる。
本触媒の製造時に使用される、前記のマトリックス成分(無機酸化物マトリックス)またはその前駆物質については、上記の物性を満たすものであるならば、市販のものあるいは従来公知の方法で製造したものから適宜選択して使用することができる。
なお、本触媒は、炭化水素の接触分解用以外に、水素化処理用触媒としても有用である。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
[調製例1]
《塩化アルミニウムを使用してpH5にて調製した改質ゼオライト(アルミナコートゼオライト:「A」/Alコート量 外割10質量%)の調製》
水熱処理で調製したNFA含有量5.0質量%、格子定数24.56Åの超安定性Y型ゼオライト(USY)1650g(SiO−Al乾燥基準)を3350gの脱イオン水に撹拌しながら懸濁し60℃まで加温した。このゼオライト懸濁スラリーに25質量%濃度の硫酸を加えpHを3.0に調整し、1時間滞留させた。別途、Al濃度9.7質量%の塩化アルミニウム水溶液1701gを準備した。この塩化アルミニウム水溶液を、先のゼオライト懸濁スラリーに10分間で撹拌しながら添加した。
添加終了後の混合スラリーのpHを3.0に調整し、これを60℃で30分間撹拌した。その後、これに48質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを5.0まで上げ、70℃で1.5時間撹拌した。
次に、減圧吸引式濾過器で固液分離し、60℃の脱イオン水をかけて水洗浄し、残存しているNaイオン、SOイオンおよびClイオン等の副生塩を除去してアルミナ水和物で被覆したUSYを調製した。該アルミナ水和物被覆USYを4000gの脱イオン水に添加してスラリー化し、アルミナコート量が外割で10質量%のアルミナ水和物被覆USY「A」のスラリーを得た。
[調製例2]
《塩化アルミニウムを使用してpH7にて調製した改質ゼオライト(アルミナコートゼオライト:「B」/Alコート量 外割5質量%)の調製》
調製例1と同様にしてゼオライト懸濁スラリーを調製した。このゼオライト懸濁スラリーに25質量%濃度の硫酸を加えpHを3.0に調整し、1時間滞留させた。別途、Al濃度9.7質量%の塩化アルミニウム水溶液851gを準備した。この塩化アルミニウム水溶液を、先のゼオライト懸濁スラリーに10分間で撹拌しながら添加した。
添加終了後の混合スラリーをpH3.0に調整し、これを60℃で30分間撹拌した。その後、これに48質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7.0まで上げ、70℃で1.5時間撹拌した。
以下、固液分離以降、調製例1と同様の工程にて調製して、アルミナコート量が外割で5.0質量%のアルミナ水和物被覆USY「B」のスラリーを得た。
[調製例3]
《塩化アルミニウムを使用しpH7にて調製した改質ゼオライト(アルミナコートゼオライト:「C」/Alコート量 外割10質量%)の調製》
調製例1と同様にしてゼオライト懸濁スラリーを調製した。このゼオライト懸濁スラリーに25質量%濃度の硫酸を加えpHを3.0に調整し、1時間滞留させた。別途、Al濃度9.7質量%の塩化アルミニウム水溶液1701gを準備した。この塩化アルミニウム水溶液を、先のゼオライト懸濁スラリーに10分間で撹拌しながら添加した。
添加終了後の混合スラリーをpH3.0に調整し、これを60℃で30分間撹拌した。その後、これに48質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7.0まで上げ、70℃で1.5時間撹拌した。
以下、固液分離以降、調製例1と同様の工程にて調製して、アルミナコート量が外割で10質量%のアルミナ水和物被覆USY「C」のスラリーを得た。
[調製例4]
《塩化アルミニウムを使用してpH7にて調製した改質ゼオライト(アルミナコートゼオライト:「D}/Alコート量 外割15質量%)の調製》
調製例1と同様にしてゼオライト懸濁スラリーを調製した。このゼオライト懸濁スラリーに25質量%濃度の硫酸を加えpHを3.0に調整し、1時間滞留させた。別途、Al濃度9.7質量%の塩化アルミニウム水溶液2551gを準備した。この塩化アルミニウム水溶液を、先のゼオライト懸濁スラリーに10分間で撹拌しながら添加した。
添加終了後の混合スラリーをpH3.0に調整し、これを60℃で30分間撹拌した。その後、これに48質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7.0まで上げ、70℃で1.5時間撹拌した。
以下、固液分離以降、調製例1と同様の工程にて調製して、アルミナコート量が外割で15質量%のアルミナ水和物被覆USY「D」のスラリーを得た。
[調製例5]
《塩化アルミニウムを使用してpH9にて調製した改質ゼオライト(アルミナコートゼオライト:「E}/Alコート量 外割10質量%)の調製》
調製例1と同様にしてゼオライト懸濁スラリーを調製した。このゼオライト懸濁スラリーに25質量%濃度の硫酸を加えpHを3.0に調整し、1時間滞留させた。別途、Al濃度9.7質量%の塩化アルミニウム水溶液1701gを準備した。この塩化アルミニウム水溶液を、先のゼオライト懸濁スラリーに10分間で撹拌しながら添加した。
添加終了後の混合スラリーをpH3.0に調整し、これを60℃で30分間撹拌した。その後、これに48質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを9.0まで上げ、70℃で1.5時間撹拌した。
以下、固液分離以降、調製例1と同様の工程にて調製して、アルミナコート量が外割で10質量%のアルミナ水和物被覆USY「E」のスラリーを得た。
[調製例6]
《塩酸解膠アルミナ(Sasol North America Inc製 Catapal−A/HCl)を使用してpH7にて調製した改質ゼオライト(アルミナコートゼオライト:「F」/Alコート量 外割10質量%)の調製》
調製例1と同様にしてゼオライト懸濁スラリーを調製した。このゼオライト懸濁スラリーに25質量%濃度の硫酸を加えpHを3.0に調整し、1時間滞留させた。別途、Al濃度10質量%のCatapal−A水溶液1389gを17.5質量%塩酸でpH3.0に調製した塩酸解膠アルミナ水溶液を準備した。この塩酸解膠アルミナ水溶液を、先のゼオライト懸濁スラリーに10分間で撹拌しながら添加した。
添加終了後の混合スラリーのpHは3.0であり、これを60℃℃で30分間撹拌した。その後、これに48質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7.0まで上げ、70℃で1.5時間撹拌した。
以下、固液分離以降、調製例1と同様の工程にて調製して、Catapal−A/HCl使用のアルミナコート量が外割で10質量%のアルミナ水和物被覆USY「F」のスラリーを得た。
[比較調製例1]
《アルミン酸ナトリウムを使用してpH7.8にて調製した改質ゼオライト(アルミナコートゼオライト:「G」/Alコート量 外割10質量%)の調製》
水熱処理で調製したNFA含有量7.2質量%、格子定数24.56Åの超安定性Y型ゼオライト(USY)1650g(SiO−Al乾燥基準)を3350gの脱イオン水に攪拌しながら懸濁し60℃まで加温した。このゼオライト懸濁スラリーに25質量%濃度の硫酸を加えpHを2.8に調整した。別途、60℃に加温したAl濃度5質量%のアルミン酸ナトリウム溶液2850gを準備した。このアルミン酸ナトリウム溶液に、pH2.8に調整した先のゼオライト懸濁スラリーを5分間で添加した。
添加終了後の混合スラリーのpHは7.8であった。混合スラリーを1時間攪拌した後、減圧吸引式濾過器で固液分離し、60℃の脱イオン水を掛けて水洗浄し、残存しているNaイオンやSOイオン等の副生塩を除去してアルミナ水和物で被覆したUSYを調製した。該アルミナ水和物被覆USYを4000gの脱イオン水にスラリーしてスラリー化し、アルミナ水和物被覆USY「G」のスラリーを得た。
[比較調製例2]
《塩化アルミニウムを使用してpH4にて調製した改質ゼオライト(アルミナコートゼオライト:「H」/Alコート量 外割10質量%)の調製》
調製例1と同様にしてゼオライト懸濁スラリーを調製した。このゼオライト懸濁スラリーに25質量%濃度の硫酸を加えpHを3.0に調整し、1時間滞留させた。別途、Al濃度9.7質量%の塩化アルミニウム水溶液1701gを準備した。この塩化アルミニウム水溶液を、先のゼオライト懸濁スラリーに10分間で撹拌しながら添加した。
添加終了後の混合スラリーのpHを3.0に調整し、これを60℃で30分間撹拌した。その後、これに48質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを4.0まで上げ、70℃で1.5時間撹拌した。
以下、固液分離以降、調製例1と同様の工程にて調製して、アルミナコート量10質量%のアルミナ水和物被覆USY「H」のスラリーを得た。
[比較調製例3]
《塩化アルミニウムを使用してpH10にて調製した改質ゼオライト(アルミナコートゼオライト:「I」/Alコート量 外割10質量%)の調製》
調製例1と同様にしてゼオライト懸濁スラリーを調製した。このゼオライト懸濁スラリーに25質量%濃度の硫酸を加えpHを5.0に調整し、1時間滞留させた。別途、Al濃度9.7質量%の塩化アルミニウム水溶液1701gを準備した。この塩化アルミニウム水溶液を、先のゼオライト懸濁スラリーに10分間で撹拌しながら添加した。
添加終了後の混合スラリーのpHを3.0に調整し、これを60℃で30分間撹拌した。その後、これに48質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.0まで上げ、70℃で1.5時間撹拌した。
以下、固液分離以降、調製例1と同様の工程にて調製して、アルミナコート量10質量%のアルミナ水和物被覆USY「I」のスラリーを得た。
[実施例1]
《炭化水素接触分解用触媒1》
水ガラス(SiO換算で17.5質量%に調整した3号水ガラス、以下同じ)2857.1gを硫酸(濃度25質量%に調整したもの、以下同じ)1142.7gに加えて調製した12.5質量%のSiOを含むシリカヒドロゾル4000gに、カオリンクレー1000g(乾燥基準)、活性アルミナ125g(乾燥基準)および調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」875g(乾燥基準)を加えて混合懸濁液を調製し、この混合懸濁液をスプレイドライヤー( 大川原化工機(株)製 ODT−27、以下同じ)を用いて噴霧乾燥して粒状乾燥粉体を得た。次いで、この粒状乾燥粉体を温水で洗浄し、次いで硫酸アンモニウム水溶液でイオン交換および温水洗浄を2回繰り返した後、これに希土類元素(関東化学(株)製の酸化ランタンの塩酸溶解液、以下同じ)をRE換算で1.0質量%(最終的に触媒を形成したときの無機酸化物マトリックス、活性アルミナ、上述のゼオライトを100質量%としたときの外割%である。)となるように添加して、前記粒状乾燥粉体にRE(La)を担持させた。
次に、これを乾燥させて炭化水素接触分解用触媒1を得た。この触媒1の物理性状を表1に示す。
[実施例2]
《炭化水素接触分解用触媒2》
実施例1において、調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」の代わりに、調製例2で製造されたアルミナコートゼオライト「B」を使用した以外は、実施例1と同様にして炭化水素接触分解用触媒2を調製した。触媒2の物理性状を表1に示す。
[実施例3]
《炭化水素接触分解用触媒3》
実施例1において、カオリンクレーの量を1375g(乾燥基準)とし、調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」の代わりに、調製例3で製造されたアルミナコートゼオライト「C」を500g使用した以外は、実施例1と同様にして炭化水素接触分解用触媒3を調製した。触媒3の物理性状を表1に示す。
[実施例4]
《炭化水素接触分解用触媒4》
実施例1において、調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」の代わりに、調製例3で製造されたアルミナコートゼオライト「C」を使用した以外は、実施例1と同様にして炭化水素接触分解用触媒4を調製した。触媒4の物理性状を表1に示す。
《炭化水素接触分解用触媒5》
[実施例5]
実施例1において、カオリンクレーの量を750g(乾燥基準)とし、調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」の代わりに、調製例3で製造されたアルミナコートゼオライト「C」を1125g使用した以外は、実施例1と同様にして炭化水素接触分解用触媒5を調製した。触媒5の物理性状を表1に示す。
[実施例6]
《炭化水素接触分解用触媒6》
実施例1において、調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」の代わりに、調製例4で製造されたアルミナコートゼオライト「D」を使用した以外は、実施例1と同様にして炭化水素接触分解用触媒6を調製した。触媒6の物理性状を表1に示す。
《炭化水素接触分解用触媒7》
[実施例7]
実施例1において、調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」の代わりに、調製例5で製造されたアルミナコートゼオライト「E」を使用した以外は、実施例1と同様にして炭化水素接触分解用触媒7を調製した。触媒7の物理性状を表1に示す。
《炭化水素接触分解用触媒8》
[実施例8]
実施例1において、調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」の代わりに、調製例5で製造されたアルミナコートゼオライト「F」を使用した以外は、実施例1と同様にして炭化水素接触分解用触媒8を調製した。触媒8の物理性状を表1に示す。
[比較例1]
《炭化水素接触分解用触媒9》
実施例1において、カオリンクレーの量を1375g(乾燥基準)とし、調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」の代わりに、比較調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「G」を500g使用した以外は、実施例1と同様にして炭化水素接触分解用触媒9を調製した。触媒9の物理性状を表2に示す。
《炭化水素接触分解用触媒10》
[比較例2]
実施例1において、調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」の代わりに、比較調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「G」を使用した以外は、実施例1と同様にして炭化水素接触分解用触媒10を調製した。触媒10の物理性状を表2に示す。
《炭化水素接触分解用触媒11》
[比較例3]
実施例1において、カオリンクレーの量を750g(乾燥基準)とし、調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」の代わりに、比較調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「G」を1125g使用した以外は、実施例1と同様にして炭化水素接触分解用触媒11を調製した。触媒11の物理性状を表2に示す。
[比較例4]
《炭化水素接触分解用触媒12》
実施例1において、調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」の代わりに、比較調製例2で製造されたアルミナコートゼオライト「H」を使用した以外は、実施例1と同様にして炭化水素接触分解用触媒12を調製した。触媒12の物理性状を表2に示す。
[比較例5]
《炭化水素接触分解用触媒13》
実施例1において、調製例1で製造されたアルミナコートゼオライト「A」の代わりに、比較調製例3で製造されたアルミナコートゼオライト「I」を使用した以外は、実施例1と同様にして炭化水素接触分解用触媒13を調製した。触媒13の物理性状を表2に示す。
Figure 0006059944
Figure 0006059944
1)転嫁率=100−(LCO+HCO+CLO)
2)触媒/油の質量比を3.75、5.0にて測定し、同一転化率(=68質量%)での各収率を外挿して求めた。
3)ガソリンの沸点範囲:30〜216℃
4)LCOの沸点範囲:216〜343℃
LCO:Light Cycle Oil
5)HCOおよびCLOの沸点範囲:343℃+
HCO:Heavy Cycle Oil
CLO:Clarified Oil
[性能評価試験]
前記した各実施例・比較例の触媒について、ACE−MAT(Advanced Cracking Evaluation - Micro Activity Test)を用い、同一原料油、同一反応条件下で触媒の性能評価試験を行なった。ただし、これらの性能評価試験を行う前に、各触媒の表面に、予めニッケルおよびバナジウムをそれぞれ外割で2000質量ppmおよび4000質量ppm沈着させ、次いでスチーミングして擬平衡化処理を行った。具体的には、各触媒を予め600℃で2時間焼成した後、所定量のナフテン酸ニッケル、およびナフテン酸バナジウムのトルエン溶液を吸収させ、次いで110℃で乾燥後、600℃で1.5時間焼成し、次いで780℃で13時間スチーム処理を行った。
性能評価試験における運転条件は以下の通りである。
原料油:原油の脱硫常圧残渣油(DSAR)+脱硫減圧軽油(DSVGO)(50+50)
触媒/通油量の質量比:3.75、5.0
反応温度:520℃
(転化率、ガソリンの沸点範囲、LCOの沸点範囲、HCOおよびCLOの沸点範囲は上記の通りである。)
[試験結果]
上記の性能試験から得られた結果を表1、表2に示す。
表1から明らかなように、各実施例の触媒は、予め触媒をニッケルおよびバナジウムを高濃度で含有する溶液で処理し、さらに、高温で水熱処理して擬平衡化処理を行ったにもかかわらず、高い転化率(触媒活性)を示した。これにより、本発明の炭化水素接触分解用触媒が、従来公知の触媒に比べて耐メタル性と耐水熱性に優れていることが分かる。これに対し、各比較例の触媒では、本発明所定の改質ゼオライトを用いていないため、その転化率が低いことがわかる。
また、各実施例の触媒においては、転化率が高く、HCO収率が低く(ボトム分解能が高い)、さらにはガソリン収率に加えてガソリンとライトサイクルオイル(LCO)を含めた液収率が高いという良好な結果が得られた。
特に、アルミナコートゼオライト「F」を使用した触媒8では、同一ゼオライト量の触媒どうしで比較すると、転化率が高くガソリン収率が高い一方で、水素収率やコーク収率が低く、触媒として非常に優れていることがわかる。これは、実施例の触媒中に含まれる改質ゼオライトが原料油を効果的に粗分解し、水素およびコーク分への過分解を抑制しながらガソリンやライトサイクルオイル(LCO)の液収率を高めたためと推定される。すなわちゼオライト骨格の一部にアルミナを効果的に付与させることで高性能化が成されたものと推定される。
ここで、比較例1〜5は、USYにアルミナ被覆処理をした改質ゼオライトを基本とする触媒であるが、この改質ゼオライトは、本発明とは異なった製造方法により得られたものであるため、転化率やガソリン収率があまり高くない割に、水素収率やコーク収率が高く、炭化水素接触分解用触媒として劣っている。また、比較例4および5は、実施例1〜7と同じ被覆アルミナ源を使用しているが、改質ゼオライト製造の際のpHが本発明所定の範囲をはずれているので、水素収率やコーク収率は高いものの、前記した転化率は高くならず、ガソリン収率やライトサイクルオイル(LCO)の収率も高くはならなかった。このように、改質ゼオライト製造時のpHが所定の範囲をわずかにはずれるだけで触媒性能に大きな影響を与えることは特筆すべきである。
なお、さらに本発明を理解するために補足的に付言すると、転化率が高くなるとガス、コーク生成量が増加し、ガソリン、LCO収率は増加するが、転化率が高くなりすぎると減少に転じることが一般に知られている。これに対して、本発明の炭化水素接触分解用触媒では、転化率が高いにもかかわらず、ガスやコークの生成が抑えられ、HCO収率が低くさらにはガソリンやLCOの液収率が高くできるという、極めて優れた効果を発揮することができる。
本発明の製造方法で得られた改質ゼオライトを用いた炭化水素接触分解用触媒は、従来の流動接触分解法に使用でき、しかもその分解条件も従来公知のものから適宜選択して採用することができる。それ故、本発明の炭化水素接触分解用触媒には、資源の有効活用が求められる中、ボトム分(HCO)を減じ、有用なガソリンやライトサイクルオイル(LCO)を効果的に獲得できるという利点がある。また、本発明の炭化水素接触分解用触媒は、特に高分子炭化水素を含有する重質炭化水素油の流動接触分解(FCC)において好適に使用することができる。

Claims (9)

  1. 下記の工程(a)〜(c)を含むことを特徴とする改質ゼオライトの製造方法。
    (a)超安定性ゼオライト(USY)分散液に酸を添加する工程
    (b)酸性アルミニウム水溶液を添加する工程
    (c)アルカリを添加してpHを5〜9.5に調整する工程
  2. 前記工程(a)において、
    酸を添加した後の超安定性ゼオライト(USY)分散液のpHが2〜3.5の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の改質ゼオライトの製造方法。
  3. 前記工程(b)において、
    酸性アルミニウム水溶液の添加量が、Alとして超安定性ゼオライト(USY)に対し、外割で3〜20質量%の範囲にあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の改質ゼオライトの製造方法。
  4. 前記工程(b)において、
    酸性アルミニウム水溶液の添加量が、Alとして超安定性ゼオライト(USY)に対し、外割で5〜15質量%の範囲にあることを特徴とする請求項3に記載の改質ゼオライトの製造方法。
  5. 前記工程(b)において、
    前記酸性アルミニウム水溶液が、アルミニウム塩水溶液、酸化アルミニウムの酸溶解水溶液、および水酸化アルミニウムの酸溶解水溶液の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の改質ゼオライトの製造方法。
  6. 前記工程(b)において、
    前記酸性アルミニウム水溶液がゾル状物またはゲル状物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の改質ゼオライトの製造方法。
  7. 前記工程(c)において、
    前記アルカリが、アルカリ金属水酸化物、および塩基性窒素化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の改質ゼオライトの製造方法。
  8. 前記工程(c)に次いで下記工程(d)を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の改質ゼオライトの製造方法。
    (d)pH調整した超安定性ゼオライト(USY)分散液を、温度60〜95℃で1時間以上熟成する工程
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の方法で得られた改質ゼオライトと、マトリックス成分とを含んでなり、前記改質ゼオライトの含有量が固形分として触媒全量基準で10〜50質量%の範囲にあることを特徴とする炭化水素接触分解用触媒の製造方法。
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