JP6059885B2 - 渦電流式レール左右変位検出方法及び装置 - Google Patents

渦電流式レール左右変位検出方法及び装置 Download PDF

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本発明は、鉄道軌道のレール中心の本来ある位置からのずれ量を、装置を取り付けた車両を走行させながらレールに非接触で検出する、渦電流式レール左右変位検出方法及び装置に関する。
鉄道軌道のレール中心の本来ある位置からのずれ量は、軌道検測車の複数箇所に固定された変位検出装置とレールの相対変位として測定され、各々の測定値と検出装置の間隔から軌間、あるいは通りと称するレール左右方向の不整量として求めている。検出方法には測定車輪式、光学式、渦電流式があるが、このうち渦電流式の変位検出方法は、寒冷地での凍結・降雪に影響されない手法として、レールに対向したふたつの検知コイルを用いて変位検出を行うものである。この検知コイルに高周波の共振電流を流すと、検知コイルには高周波磁束が発生し、レール内には渦電流が発生する。これによって、検知コイルのインダクタンス、渦電流損による検知コイルの等価損失が検知コイルとレールとの間の距離(ギャップ)の関数となる。従って、この検知コイルのインピーダンスを検出することによって、この距離(ギャップ)を検知するようにしたものである。このような渦電流式軌道変位検出方法とし、2個の正三角形状のコイルを交流励磁し、そのインピーダンスを直流変換し、アナログ処理による差信号演算回路により得られた2個のコイルの出力差からレールの左右変位を求めるようにしたものが特許文献1に記載されている。特許文献1に記載のものでは、検知コイルを正三角形状としているが、これは出力の直線性を確保するためである。
特公昭63−44161号公報
特許文献1に記載の渦電流式軌道変位検出方法は、インピーダンスの直流変換部回路および差信号演算回路に起因すると思われる温度ドリフトが発生することがある。この温度ドリフトは、特に厳冬期に山脈越えをする路線の検出を行なう場合に、検出誤差として10[mm]以上もの大きさに達する場合がある。また、特許文献1に記載の渦電流式軌道変位検出方法は、検知コイルとレールとの間の距離(ギャップ)が約30[mm]程度までの範囲であれば明確に検出することができる。ところが、軌道検測車などの列車の速度が向上するに伴い、この検知コイルを軌道検測車にギャップ30[mm]で取り付けることが困難になってきている。また、実際に供給されている製品では、このギャップからの車両振動等による高さ変化は±1[mm]の範囲でその精度が保証されているが、これも列車の速度向上に伴い、その精度を保つことが困難になってきている。
本発明は、上述の点に鑑みなされたものであり、レールとのギャップを拡大するとともに上下変位をある程度許容し、同時に温度特性を改善しながら、精度良く変位を検出することのできる渦電流式レール左右変位検出方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明に係る渦電流式レール左右変位検出方法の第1の特徴は、レール長手方向中心線から一定間隔を隔てて左右に設置された1対の検知コイル手段を高周波の共振電流で励磁し、前記1対の検知コイル手段のインピーダンス変化を直流電圧に変換し、その直流電圧をディジタル信号に変換し、変換後のディジタル信号の電圧値に基づいて前記レールと前記1対の検知コイル手段との間の左右変位を検出することにある。1対の検知コイル手段は、レール長手方向中心線から一定間隔を隔てて左右に設置され、レールの頭頂面から所定の間隙を保持するように車両に取り付けてある。この検知センサ手段に高周波の共振電流を流し、レールに対して磁界を発生させると、レール表面に渦電流が生じる。この渦電流に応じて検知コイル手段のインピーダンスが変化するので、これに対応した直流電圧をディジタル信号の電圧値として取得し、それに基づいてレールの長手方向中心線からの左右横方向の変位を検出する。1対の検知コイル手段を構成するコイルは、同一形状、同一性能なので、双方のドリフトは互いに打ち消しあい、変位検出時における温度特性を大幅に改善することができる。
本発明に係る渦電流式レール左右変位検出方法の第2の特徴は、前記第1の特徴に記載の渦電流式レール左右変位検出方法において、前記検知コイル手段と前記レールとの間の上下および左右の相対的位置関係における前記1対の検知コイル手段のインピーダンス変化を予め測定して変換テーブルとして記憶しておき、前記レールの左右変位を前記1対の検知コイル手段のインピーダンス変化に対応したディジタル信号の電圧値に基づいて、前記変換テーブルから前記左右変位を検出することにある。従来のように演算式による変位算出手法によって左右横方向の変位を検出する場合に比べて、変換テーブルから対応する変位値を読みだすだけでよいので、変位非線形性の強い1対の検知コイル手段からの出力を正確に補償することができ、レールの左右変位を精度良く検出することができる。この検出方法によれば、コイル形状は線形性を保つために三角形の特殊なものとする必要はなく、通常市販されている円形のものを用いることができる。
本発明に係る渦電流式レール左右変位検出方法の第3の特徴は、前記第2の特徴に記載の渦電流式レール左右変位検出方法において、前記変換テーブルは、前記1対の検知コイル手段からのそれぞれのディジタル信号の電圧値を2次元配列の要素番号の座標値とし、前記要素番号に対応する個所に前記1対の検知コイル手段からのそれぞれのディジタル信号に対応した変位値を記憶することによって作成されることにある。これは、変換テーブルの具体的な構成に関するものであり、1対の検知コイル手段から出力される信号に基づいたそれぞれのディジタル信号の電圧値を2次元配列の要素番号として、それぞれの要素番号に実測した変位値を格納することによって、変換テーブルを作成するようにしたものである。
本発明に係る渦電流式レール左右変位検出装置の第1の特徴は、レール長手方向中心線から一定間隔を隔てて左右に設置された1対の検知コイル手段と、前記1対の検知コイル手段に高周波の共振電流で励磁し、前記1対の検知コイル手段のインピーダンス変化を直流電圧に変換し、その直流電圧をディジタル信号に変換する信号変換手段と、前記信号変換手段によって変換後のディジタル信号の電圧値に基づいて前記レールと前記1対の検知コイル手段との間の左右変位を検出する変位検出手段とを備えたことにある。これは、前記渦電流式レール左右変位検出方法の第1の特徴に対応した装置の発明である。
本発明に係る渦電流式レール左右変位検出装置の第2の特徴は、前記第1の特徴に記載の渦電流式レール左右変位検出装置において、前記変位検出手段は、前記検知コイル手段と前記レールとの間の上下および左右の相対的位置関係における前記1対の検知コイル手段のインピーダンス変化を予め測定して変換テーブルとして記憶しておき、前記レールの左右変位を前記1対の検知コイル手段のインピーダンス変化に対応したディジタル信号の電圧値に基づいて、前記変換テーブルから前記左右変位を検出することにある。これは、前記渦電流式レール左右変位検出方法の第2の特徴に対応した装置の発明である。
本発明に係る渦電流式レール左右変位検出装置の第3の特徴は、前記第2の特徴に記載の渦電流式レール左右変位検出装置において、前記変換テーブルは、前記1対の検知コイル手段からのそれぞれのディジタル信号の電圧値を2次元配列の要素番号の座標値とし、前記要素番号に対応する個所に前記1対の検知コイル手段からのそれぞれのディジタル信号に対応した変位値を記憶することによって作成されることにある。これは、前記渦電流式レール左右変位検出方法の第3の特徴に対応した装置の発明である。
本発明によれば、レールとのギャップを拡大するとともに上下変位をある程度許容し、同時に温度特性を改善しながら、精度良く変位を検出することができるという効果がある。
本発明を適用した一実施例の軌道検測車に搭載されたレールの中心ずれ量を検出する渦電流式レール左右変位検出装置の概略構成を示す図であり、レール進行方向に垂直横方向から見た側面図である。 図1の軌道検測車を上側から見た上面図である。 図1の軌道検測車をレール進行方向側から見た正面図である。 渦電流式軌道変位検出装置の信号処理動作の一例を示すブロック図である。 図4のパーソナルコンピュータに内蔵される変位補正用テーブルデータの一例を示す図である。 直線補間によって作成された変位補正用テーブルの一例を示す図である。
図1は、本発明を適用した一実施例の軌道検測車に搭載されたレールの中心ずれ量を検出する渦電流式レール左右変位検出装置の概略構成を示す図であり、レール進行方向に垂直横方向から見た側面図である。図2は、図1の軌道検測車を上側から見た上面図である。図3は、図1の軌道検測車をレール進行方向側から見た正面図である。この実施の形態において、渦電流式レール左右変位検出装置は、軌道検測車に搭載されたものを示している。
図1において、検査検出されるレール1は、枕木10〜16を介して地面上に敷設されている。図2において、レール1は一点鎖線で示してある。レール1の上を牽引される軌道検測車2は、各種の機材等を搭載するステージ20と、このステージ20を前後両端で支持する台車30,40とから構成される。
台車30,40の基本的構成は同じなので、台車30の構成についてのみ説明し、台車40については説明及び符号を省略する。台車30は、矩形状の台座本体31と、台座本体31の下部の軸箱39に回動自在に設けられた2本の車軸32,33と、この車軸32,33の両端にそれぞれ設けられた4個の車輪34〜37とから構成される。台座本体31のほぼ中央には、両側を接続して台座を強化するための梁部材38が設けられている。
地上子50は、レール1間の地表面に設けられ、軌道検測車2に位置情報等を伝えるものである。地点検出器51は、台車30の進行方向先端部に設けられ、地上子50を検出することによって、軌道検測車2の位置を確認するものである。渦電流式軌道変位検出装置70は、台車30の進行方向前部に搭載され、台車40には搭載されていない。なお、地点検出器51及び/又は渦電流式軌道変位検出装置70は、台車30及び/又は台車40の進行方向先端部及び/又は後方部、及び/又はその中間部など適当な箇所に搭載してもよい。台車30又は台車40には、これ以外のレーザ変位計や加速度計などの検測機器が搭載されているが、これらの説明及び図示は省略する。
渦電流式軌道変位検出装置70は、軌道検測車2の台車30の下部にある軸箱39の下面側に取り付けられたカンチレバー71に取り付けられている。カンチレバー71の下面側には2個の電磁式センサ70a,70bが取付けられている。渦電流式軌道変位検出装置70は、2個の電磁式センサ70a,70bから構成される。
電磁式センサ70aは、センサコイル部の中心がレール1の頭頂面の一端部1aにほぼ一致するように設けられている。電磁式センサ70bは、センサコイル部の中心がレール1の頭頂面の他端部1bにほぼ一致するように設けられている。各電磁式センサ70a,70bに内蔵されるセンサコイル部に高周波電流が流され、これによってレール1の頭頂面を含む一端部1a及び他端部1b付近に高周波磁界が発生される。この高周波磁界によって、レール1の頭頂面の表面には渦電流が発生する。電磁式センサ70a,70bによって発生した渦電流に応じて、各電磁式センサ70a,70b内のセンサコイル部のインピーダンスが変化するようになる。渦電流式軌道変位検出装置70は、そのセンサコイル部のインピーダンス変化を検出値として取得し、レール1の進行方向における中心位置からの横方向の変位を検出する。電磁式センサ70a,70bは、レール1の上方向であって、適当な間隙、すなわち約35〜45[mm]程度のギャップを保持するように、カンチレバー71を介して軸箱39の下面側に取付けてある。なお、このカンチレバー71には、図示していないが、電磁式センサ70a,70bのレール1からの高さを微調整可能な調整機構が備えられている。電磁式センサ70a,70bの取り付け位置は、取り付けられる車両と走行する線区の車両・建築限界を見極めながら、実現可能な幅まで詰めることができる。電磁式センサ70a,70bの取り付け幅を実現可能な幅まで詰めた場合でも、装置製作時に必ず変換テーブルを作成することによって、変換テーブルの格納値が変わるだけなので、電磁式センサ70a,70bの取り付け位置の自由度を拡大することができる。なお、電磁式センサ70a,70bの検出信号を出力する信号線を省略してある。
図4は、渦電流式軌道変位検出装置70の信号処理動作の一例を示すブロック図である。電磁式センサ70a,70bの検出信号は、センサアンプ74a,74bに出力される。センサアンプ74a,74bは、電磁式センサ70a,70bから出力される検出信号を増幅してデータレコーダとして機能するA/D変換器75a,75bに供給する。A/D変換器75a,75bは、各センサアンプ74a,74bから出力されたアナログの検出信号をディジタル信号に変換してパーソナルコンピュータ(PC)76に供給する。
2個のコイルである電磁式センサ70a,70bの出力値をそれぞれA/D変換器75a,75bで変換し、コンピュータ処理によって横方向の変位値に換算する。このとき、コンピュータ側には、予め電磁式センサ70a,70bの製作時に求めておいた検出信号の出力値と、上下および左右変位との関係を記憶することによって作成された変位補正用テーブルデータを用いる。
例えば、センサアンプ74a,74bから出力される電圧値は5000〜9999[mV]に対応して変動する。従って、PC76は、A/D変換器75a,75bから出力されるディジタルの電圧値5000〜9999[mV]から5000[mV]を減算し、その減算値を0〜4999のディジタル電圧値に変換する。この5000[mV]は、電磁式センサ70a,70bとレール1との間の間隔(ギャップ)が最小値の場合における検出信号であり、この値よりも小さな検出信号を出力することがないように設定される。
PC76は、各A/D変換器75a,75bからのディジタル電圧値に対応した2次元配列の変位補正用のテーブルデータを準備している。この変位補正用のテーブルデータは、電磁式センサ70a,70bとレール1との間の間隔を約25,30,35,40,45、50[mm]のように予め設定する。予め設定された間隔における電磁式センサ70a,70bのレール1に対する左右変位を約1〜3[mm]毎に移動させ、そのときの検出信号の出力値を実測することによって作成する。実測しなかった上下および左右変位については、検出信号の電圧値が1[mV]間隔となるように直線補間処理にて算出する。PC76は、電磁式センサ70a,70bから出力される検出信号のディジタル電圧値に対応した変位値を、このようにして実測作成された変位補正用のテーブルデータから読み出す。
例えば、高さ方向の直線補間は、次のように行なう。電磁式センサ70a,70bの検出信号のディジタル電圧値を1000倍し、それから5000[mV]を減算した値0〜4999を用いる。同じ左右変位で高さ方向が隣り合う電磁式センサ70a,70b同士の差とる。この動作を実測定した全ての左右変位で行い、差の最大値を算出する。算出された差の最大値を使用し、高さ方向の電圧値を細分化し、直線補間を行い分解能1[mV]となるようにする。また、左右方向の直線補間は、次のように行なう。高さ方向の補間を行った変位特性データを使用し、同様に同じ高さ変位で左右が隣り合う電磁式センサ70a,70b同士の差をとる。この動作を高さ方向の間が補間された全ての高さで行い、差の最大値を算出する。算出された差の最大値を使用し、左右方向の電圧値を細分化し、直線補間を行い分解能を1[mV]となるようにする。同様に、左右変位の値も前述の差の最大値で細分化する。
図5は、PC76に内蔵される変位補正用テーブルデータの一例を示す図である。図5において、電磁式センサ70aの検出信号のディジタル電圧値から5000[mV]を減算した値0〜4999を横軸の要素番号Xとし、電磁式センサ70bの検出信号のディジタル電圧値から5000[mV]を減算した値0〜4999を縦軸の要素番号Yとする。
図5の変位補正用のテーブルデータには、各要素番号(X,Y)をマトリックス配列とした場合の各要素番号に対応する個所に電磁式センサ70a,70bの検出信号に対応した変位値が格納されている。例えば、電磁式センサ70aのディジタル電圧値が5000[mV]で、電磁式センサ70bのディジタル電圧値が5000[mV]の場合の変位値は、要素番号(0,0)の値H(0,0)となる。同様に、電磁式センサ70aのディジタル電圧値が5003[mV]で、電磁式センサ70bのディジタル電圧値が5007[mV]の場合の変位値は、要素番号(3,7)の値H(3,7)となる。よって、電磁式センサ70aのディジタル電圧値がA[mV]で、電磁式センサ70bのディジタル電圧値がB[mV]の場合の変位値は、要素番号(A−5000,B−5000)の値H(A−5000,B−5000)となる。
これによって、電磁式センサ70a,70bを構成するコイル形状が正三角形以外の非線形性が強いコイルであっても利用することができるようになる。また、電磁式センサ70a,70bからの検出信号が直線性を確保できない範囲に渡っての変位値測定が可能となる。さらに、走行中の振動によって電磁式センサ70a,70bが上下変位した場合、ギャップを45[mm]に拡大した状態で約±5[mm]の上下変位を許容することができることを実験によって確認している。これによって、電磁式センサ70a,70bの車両への取付精度を大幅に緩和することができる。また、特許文献1に記載のもののように差信号演算回路を用いていないため、この部分での温度ドリフトは発生せず、電磁式センサ70a,70b内のコイルのインピーダンス検出部での温度ドリフトも、コイル2個が同一形状で、同一性能の検出部を有していれば、出力−変位換算時に双方のドリフトが打ち消しあうことで、装置全体としての温度特性を大幅に改善することができる。
変位補正用テーブル作成にて細分化して、直線補間を行った結果、電磁式センサ70a,70bの組み合わせ1つに対して、変位の補間結果が複数発生する場合がある。図6は、直線補間によって作成された変位補正用テーブルの一例を示す図である。図6において、センサ1は電磁式センサ70aに、センサ2は電磁式センサ70bにそれぞれ対応する。電磁式センサ70a,70bの検出信号を細分化して、直線補間を行なう際に、分解能1[mV]にするために、差の最大値で処理を行なっている。この差が最大値であるところは細分化して、直線補間を行い、出力値の差が小さいところも、その値に対して分割する数が多くても同様に直線補間を行なう。すなわち、出力値の差の大きさに関わらず、分解能は1[mV]となるように細分化して、直線補間を行なっているので同一の電圧の組み合わせが発生する場合がある。
図6において、英文字a〜jでマークした10箇所は、それぞれ電磁式センサ70a(センサ1)のディジタル電圧値が9609[mV]で、電磁式センサ70b(センサ2)のディジタル電圧値が8044[mV]に対応している。従って、電磁式センサ70a(センサ1)のディジタル電圧値が9609[mV]で、電磁式センサ70b(センサ2)のディジタル電圧値が8044[mV]の変位値は、要素番号(4609,3044)の値a〜jのいずれか一つとなる。要素番号(4609,3044)の値aの変位値は31.949[mm]、要素番号(4609,3044)の値b〜gの変位値は32.000[mm]、要素番号(4609,3044)の値h〜jの変位値は32.059[mm]である。このような場合、−50[mm]から+50[mm]の順番で検索を行い、最初に計算されたデータ、すなわち要素番号(4609,3044)の値aの変位値31.949[mm]が、その要素番号(4609,3044)の値として採用されるようにする。なお、これに限らず、検測状況によっては、補間した変位の中のどのデータを採用するかを適宜変更できるようにしてもよい。
上述の実施の形態では、軌道検測車に渦電流式軌道変位検出装置70を搭載する場合について説明したが、営業車両、高速確認車などに設置してもよい。
1…レール、
10〜16…枕木、
2…軌道検測車、
20…ステージ、
30,40…台車、
31…台座本体、
32,33…車軸、
34〜37…車輪、
38…梁部材、
39…軸箱、
50…地上子、
51…地点検出器、
70…渦電流式軌道変位検出装置、
70a,70b…電磁式センサ、
71…検出器取付部材、
74a,74b…センサアンプ、
75a,75b…A/D変換器、
76…パーソナルコンピュータ(PC)

Claims (2)

  1. レール長手方向中心線から一定間隔を隔てて左右に設置された1対の検知コイル手段を高周波の共振電流で励磁し、前記1対の検知コイル手段のインピーダンス変化を直流電圧に変換し、その直流電圧をディジタル信号に変換し、変換後のディジタル信号の電圧値に基づいて前記レールと前記1対の検知コイル手段との間の左右変位を検出する渦電流式レール左右変位検出方法であって、
    前記検知コイル手段と前記レールとの間の上下および左右の相対的位置関係における前記1対の検知コイル手段のインピーダンス変化を予め測定して変換テーブルとして記憶しておき、前記レールの左右変位を前記1対の検知コイル手段のインピーダンス変化に対応したディジタル信号の電圧値に基づいて、前記変換テーブルから前記左右変位を検出し、
    前記変換テーブルは、前記1対の検知コイル手段からのそれぞれのディジタル信号の電圧値を2次元配列の要素番号の座標値とし、前記要素番号に対応する個所に前記1対の検知コイル手段からのそれぞれのディジタル信号に対応した変位値を記憶することによって作成されることを特徴とする渦電流式レール左右変位検出方法。
  2. レール長手方向中心線から一定間隔を隔てて左右に設置された1対の検知コイル手段と、
    前記1対の検知コイル手段に高周波の共振電流で励磁し、前記1対の検知コイル手段のインピーダンス変化を直流電圧に変換し、その直流電圧をディジタル信号に変換する信号変換手段と、
    前記信号変換手段によって変換後のディジタル信号の電圧値に基づいて前記レールと前記1対の検知コイル手段との間の左右変位を検出する変位検出手段と
    を備えた渦電流式レール左右変位検出装置であって、
    前記変位検出手段は、前記検知コイル手段と前記レールとの間の上下および左右の相対的位置関係における前記1対の検知コイル手段のインピーダンス変化を予め測定して変換テーブルとして記憶しておき、前記レールの左右変位を前記1対の検知コイル手段のインピーダンス変化に対応したディジタル信号の電圧値に基づいて、前記変換テーブルから前記左右変位を検出し、
    前記変換テーブルは、前記1対の検知コイル手段からのそれぞれのディジタル信号の電圧値を2次元配列の要素番号の座標値とし、前記要素番号に対応する個所に前記1対の検知コイル手段からのそれぞれのディジタル信号に対応した変位値を記憶することによって作成されることを特徴とする渦電流式レール左右変位検出装置。
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