JP6059011B2 - カチオン重合性樹脂組成物の製造方法、並びに、カチオン重合性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

カチオン重合性樹脂組成物の製造方法、並びに、カチオン重合性樹脂組成物及びその硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、カチオン重合性樹脂組成物の製造方法、並びに、該製造方法により製造されるカチオン重合性樹脂組成物及びその硬化物に関する。
インターネットを介した動画配信の普及により、サーバやルータに用いるボード内の通信容量が増加し、一部の高速信号線を電気配線から光配線に置き換えることの検討が進められている。高分子材料により形成された高分子光導波路や高分子光ファイバーは、石英系の光導波路や光ファイバーと比較して低コストであることなどから、光電気混載基板用の光配線として期待されている。特に、携帯用小型機器などの短距離間の情報伝達では、省スペース化を図るために曲率半径の小さい配線組みが望まれており、この点から、高分子系の光配線(光導波路や光ファイバーなど)を形成するための高分子材料には、優れた柔軟性が求められている。
また、光配線に対する要求特性として、光電気混載基板を製造する際のハンダリフロー工程において、ハンダリフロー時の高温により光損失が増大したり、クラックなどの熱劣化が発生することが防止される特性(ハンダリフロー耐熱性)が挙げられる。近年では、溶解させるために約260℃の高温加熱を要する鉛フリーハンダの使用に対応するため、ハンダリフロー温度がいっそう高くなっていることから、光配線を形成するための高分子材料にはより高度な耐熱性(ハンダリフロー耐熱性)が求められるようになってきている。
高分子光導波路や高分子光ファイバー等の材料として使用される、カチオン重合性樹脂及びカチオン重合性モノマーを含む液状のカチオン重合性液状樹脂組成物の製造方法として、例えば、溶液重合やバルク重合でカチオン重合性樹脂を製造し、これをカチオン重合性モノマーに溶解させる方法が知られている(特許文献1参照)。また、このようなカチオン重合性樹脂組成物の製造方法としては、エポキシ基を含有する開環重合性モノマーを溶媒として使用して(メタ)アクリレート重合体を製造することにより、ワンポットでカチオン重合性樹脂組成物を製造する方法も知られている(特許文献2参照)。
特開平6−206739公報 特開平10−077331号公報
しかしながら、特許文献1に開示された液状のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法は、工程数が多く、また、一度取り出したポリマーを再溶解する工程で、高分子量体などの難溶性成分が一部ゲル状物となって残存する。このゲル状物は、トラブルの原因となるため、濾過により除去する必要があるが、このゲル状物の除去には多大な労力を要する。さらに、カチオン重合性樹脂が高粘度の液状物である場合には、当該カチオン重合性樹脂の取り出しや乾燥などの工程におけるハンドリング性の点で難点を有していた。一方、特許文献2に開示されたカチオン重合性樹脂組成物の製造方法では、重合反応における温度コントロールが困難であり、重合体の分子量分布を制御し難いという問題があった。また、ワンポットの製造は、モノマーの反応性の違いによって、製造した重合体を構成するモノマー種のランダム性を損なう可能性がある。このため、柔軟性及び耐熱性に優れた材料として好適なカチオン重合性液状樹脂組成物を得難いという問題を有していた。
従って、本発明の目的は、作業性やエネルギー面において有利な方法であって、耐熱性及び柔軟性に優れた硬化物を形成でき、且つゲル状物が少ないカチオン重合性樹脂組成物の製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、生産性が高く、耐熱性及び柔軟性に優れた硬化物を形成でき、且つゲル状物が少ないカチオン重合性樹脂組成物及びその硬化物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定のカチオン重合性化合物を重合溶媒として使用し、滴下重合法によって特定のオキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物を含むモノマーをラジカル重合させる方法が、作業性やエネルギー面において有利であり、さらに、上記方法によると、耐熱性及び柔軟性に優れた硬化物を形成でき、且つゲル状物が少ないカチオン重合性樹脂組成物を製造できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記式(1)
Figure 0006059011
[式(1)中、R1は水素原子又はアルキル基を示し、R2は水素原子又はアルキル基を示す。Aは炭素数2〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基を示す。]
で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)を単独で、又は、ラジカル重合性を有するその他のラジカル重合性化合物(a−2)とともに、ラジカル重合して得られる重合体(A)と、一分子内に少なくとも1つのオキセタン環を有し、且つラジカル重合性基を有しないカチオン重合性化合物(B)とを含むカチオン重合性樹脂組成物の製造方法であって、カチオン重合性化合物(B)を重合溶媒として使用し、滴下重合法により、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)、又は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)及びラジカル重合性化合物(a−2)をラジカル重合させて重合体(A)を生成させ、前記カチオン重合性樹脂組成物を製造することを特徴とするカチオン重合性樹脂組成物の製造方法を提供する。
さらに、ラジカル重合性化合物(a−2)が、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルアリール基、ビニルエーテル基、及びビニルオキシカルボニル基からなる群より選ばれるラジカル重合性基を一分子内に1つのみ有する化合物である前記のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法を提供する。
さらに、重合体(A)が、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)をラジカル重合性化合物(a−2)とともにラジカル重合させて得られる重合体である前記のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法を提供する。
さらに、前記カチオン重合性樹脂組成物が、重合体(A)及びカチオン重合性化合物(B)以外のカチオン重合性を有するカチオン重合性化合物(C)をさらに含む前記のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法を提供する。
さらに、前記カチオン重合性樹脂組成物が、カチオン重合開始剤をさらに含む前記のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法を提供する。
また、本発明は、前記のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法により得られるカチオン重合性樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、前記のカチオン重合性樹脂組成物をカチオン硬化させることにより得られる硬化物を提供する。
さらに、フィルム状である前記の硬化物を提供する。
さらに、ファイバー状である前記の硬化物を提供する。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法は上記構成を有するため、重合体(カチオン重合性樹脂)の精製工程(例えば、再沈殿法により重合体を取り出す工程、重合体から溶媒を除去するために乾燥等を行う工程等)が不要である。さらに、精製した重合体をカチオン重合性化合物に溶解(再溶解)させるための工程も不要であり、作業性やエネルギー面において有利である。また、本発明のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法により得られるカチオン重合性樹脂組成物はゲル状物が少ないため、濾過等による精製が容易であり、取り扱い性に優れる。さらに、本発明のカチオン重合性樹脂組成物をカチオン硬化することにより得られる硬化物は、優れた耐熱性及び柔軟性を有する。
熱重量分析における硬化物の重量変化(縦軸:加熱前の重量を100%とした場合の重量割合(%)、横軸:温度(℃))、及び、該重量変化より熱分解温度(T)を算出する方法を示す図である。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法は、下記式(1)で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(「オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)」と称する場合がある)を単独で、又は、ラジカル重合性を有するその他のラジカル重合性化合物(「ラジカル重合性化合物(a−2)」と称する場合がある)とともに、ラジカル重合して得られる重合体(「重合体(A)」と称する場合がある)と、一分子内に少なくとも1つのオキセタン環を有し、且つラジカル重合性基を有しないカチオン重合性化合物(「カチオン重合性化合物(B)」と称する場合がある)とを含むカチオン重合性樹脂組成物の製造方法である。なお、本発明のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法により製造されるカチオン重合性樹脂組成物を、「本発明のカチオン重合性樹脂組成物」と称する場合がある。
Figure 0006059011
<カチオン重合性樹脂組成物>
本発明のカチオン重合性樹脂組成物は、上述のように、重合体(A)とカチオン重合性化合物(B)とを必須成分として含むカチオン重合性樹脂組成物である。後述のように、本発明のカチオン重合性樹脂組成物は、さらに、カチオン重合性化合物(B)以外のカチオン重合性を有する化合物(「カチオン重合性化合物(C)」と称する場合がある)、カチオン重合開始剤、その他の添加剤等を含んでいてもよい。
[重合体(A)]
本発明のカチオン重合性樹脂組成物における重合体(A)は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)を単独でラジカル重合して得られる重合体(単独重合体)、又は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)をラジカル重合性化合物(a−2)とともにラジカル重合(ラジカル共重合)して得られる重合体(共重合体)である。なお、重合体(A)が共重合体である場合、重合体(A)はブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい(即ち、上記「ラジカル共重合」には、ブロック共重合、ランダム共重合等が含まれる)。
従って、重合体(A)は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)に由来する構造単位、即ち、下記式(i)で表されるモノマー単位(繰り返し構造単位)を少なくとも含む重合体である。重合体(A)は、重合体の側鎖にカチオン重合性基であるオキセタニル基を有するため、カチオン重合性を有する重合体(カチオン重合性樹脂)である。
Figure 0006059011
(オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1))
オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)は、上記式(1)に示すように、一分子内にカチオン重合部位であるオキセタン環と、ラジカル重合部位である(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。なお、本明細書における「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル基及びメタクリロイル基のいずれか一方又は両方を意味する。但し、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物における「(メタ)アクリロイル」には、アクリロイル基及びメタクリロイル基のほか、R1がメチル基以外のアルキル基であるCH2=CR1CO−基の意味も包含されるものとする。
式(1)中、R1は、水素原子又はアルキル基を示す。また、R2は、水素原子又はアルキル基を示す。R1、R2におけるアルキル基としては、炭素数1〜6(C1-6)のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などの直鎖状のC1-6(好ましくはC1-3)アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、s−ペンチル基、t−ペンチル基、イソヘキシル基、s−ヘキシル基、t−ヘキシル基などの分岐鎖状のC3-6(好ましくはC3)アルキル基などが挙げられる。中でも、R1としては水素原子又はメチル基が好ましく、R2としてはメチル基又はエチル基が好ましい。
式(1)中、Aは炭素数2〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基を示す。中でも、上記Aとしては、優れた耐熱性と柔軟性とを兼ね備えた硬化物を形成できる点で、下記式(a1)で表される直鎖状アルキレン基、又は下記式(a2)で表される分岐鎖状アルキレン基が好ましい。なお、式(a2)の右端はエステル結合を構成する酸素原子と結合する。
Figure 0006059011
[式(a1)中、n1は2以上の整数を示す。式(a2)中、R3、R4、R7、R8は同一又は異なって水素原子又はアルキル基を示し、R5、R6は同一又は異なってアルキル基を示す。n2は0以上の整数を示し、n2が2以上の整数の場合、2以上のR7、R8はそれぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。]
式(a1)中のn1は2以上の整数を示し、特に限定されないが、2〜20の整数が好ましく、特に好ましくは2〜10の整数である。n1が1の場合、重合して得られる硬化物の柔軟性が低下する傾向がある。
式(a2)中のR3、R4、R5、R6、R7、R8におけるアルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの直鎖状のC1-4(好ましくはC1-3)アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などの分岐鎖状のC3-4(好ましくはC3)アルキル基などが挙げられる。中でも、上記R3、R4としては水素原子が好ましい。また、上記R5、R6としてはメチル基、エチル基が好ましい。
式(a2)中のn2は0以上の整数を示し、特に限定されないが、1〜20の整数が好ましく、特に好ましくは1〜10の整数である。
オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)の代表的な例としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0006059011
重合体(A)のモノマー(モノマー成分)として、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)は、例えば、下記式(2)
Figure 0006059011
[式(2)中、R2は前記に同じ。Xは脱離性基を示す。]
で表される化合物と、下記式(3)
HO−A−OH (3)
[式(3)中、Aは前記に同じ。]
で表される化合物を、塩基性物質の存在下、液相一相系で反応させて下記式(4)
Figure 0006059011
[式(4)中、R2、Aは前記に同じ。]
で表されるオキセタン環含有アルコールを得、得られたオキセタン環含有アルコールを(メタ)アクリル化することにより合成することができる。
式(2)中、Xは脱離性基を示し、例えば、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子(中でも、臭素原子、ヨウ素原子が好ましい);p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等のスルホニルオキシ基;アセチルオキシ基等のカルボニルオキシ基などの脱離性の高い基が挙げられる。
上記塩基性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物;水素化ナトリウム、水素化マグネシウム、水素化カルシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水素化物;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩;有機リチウム試薬(例えば、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等)、有機マグネシウム試薬(グリニャール試薬:例えば、MeMgBr、EtMgBr等)等の有機金属化合物等が挙げられる。塩基性物質は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記「液相一相系」とは、液相が二相以上あるものではなく一相のみの場合を意味し、液相が一相であれば固体を含んでいてもよい。上記一相の液相を構成する溶媒としては、式(2)で表される化合物と、式(3)で表される化合物の両方を溶解することができればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;THF(テトラヒドロフラン)、IPE(イソプロピルエーテル)などのエーテル;DMSO(ジメチルスルホキシド)等の含硫黄系溶媒;DMF(ジメチルホルムアミド)等の含窒素系溶媒等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル化は、例えば、上記オキセタン環含有アルコールに対して(メタ)アクリル酸又はその誘導体(例えば、(メタ)アクリル酸クロライドなど)を反応させる方法などの、公知乃至慣用の方法により実施できる。また、生成したオキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)は、公知乃至慣用の方法により精製、単離することが可能である。
(ラジカル重合性化合物(a−2))
ラジカル重合性化合物(a−2)は、上述のように、ラジカル重合性を有し、且つオキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)とは異なる化合物(オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)以外の化合物)である。
ラジカル重合性化合物(a−2)としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルエーテル基、ビニルアリール基、ビニルオキシカルボニル基等のラジカル重合性基を一分子内に1つ以上有する化合物等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を一分子内に1つ以上有する化合物としては、例えば、1−ブテン−3−オン、1−ペンテン−3−オン、1−ヘキセン−3−オン、4−フェニル−1−ブテン−3−オン、5−フェニル−1−ペンテン−3−オン等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
(メタ)アクリロイルオキシ基を一分子内に1つ以上有する化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2―ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−ビス(アクリロイルオキシ)エチルイソシアネート、2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
(メタ)アクリロイルアミノ基を一分子内に1つ以上有する化合物としては、例えば、4−(メタ)アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
ビニルエーテル基を一分子内に1つ以上有する化合物としては、例えば、3,3−ビス(ビニルオキシメチル)オキセタン、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシイソプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、1−メチル−3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1−メチル−2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1−ヒドロキシメチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールモノビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,3−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,2−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、p−キシレングリコールモノビニルエーテル、m−キシレングリコールモノビニルエーテル、o−キシレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、ペンタエチレングリコールモノビニルエーテル、オリゴエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ジプロピレングリコールモノビニルエーテル、トリプロピレングリコールモノビニルエーテル、テトラプロピレングリコールモノビニルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノビニルエーテル、オリゴプロピレングリコールモノビニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
ビニルアリール基を一分子内に1つ以上有する化合物としては、例えば、スチレン、ジビニルベンゼン、メトキシスチレン、エトキシスチレン、ヒドロキシスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、酢酸4−ビニルフェニル、(4−ビニルフェニル)ジヒドロキシボラン、N−(4−ビニルフェニル)マレイミド等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
ビニルオキシカルボニル基を一分子内に1つ以上有する化合物としては、例えば、ギ酸イソプロペニル、酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イソプロペニル、酪酸イソプロペニル、イソ酪酸イソプロペニル、カプロン酸イソプロペニル、吉草酸イソプロペニル、イソ吉草酸イソプロペニル、乳酸イソプロペニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、オクチル酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、アジピン酸ジビニル、アクリル酸ビニル、メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、ソルビン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
ラジカル重合性化合物(a−2)としては、中でも、柔軟性及び耐熱性に優れた硬化物を形成することができる点で、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルアリール基(特に、ビニルフェニル基)、ビニルエーテル基、及びビニルオキシカルボニル基からなる群より選ばれる官能基(ラジカル重合性基)を一分子内に1つのみ有する化合物が好ましく、特に、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイルオキシ基を一分子内に1つのみ有する化合物、スチレン等の分子内にビニルアリール基を1つのみ有する化合物が好ましい。なお、重合体(A)のモノマーとして、ラジカル重合性化合物(a−2)は1種を単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物における重合体(A)は、後述のように、カチオン重合性化合物(B)を含む重合溶媒中、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)、又は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)及びラジカル重合性化合物(a−2)を、滴下重合法によりラジカル重合させることにより得られる。
重合体(A)としては、中でも、より柔軟性に優れた硬化物を形成することができる点で、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)をラジカル重合性化合物(a−2)とともにラジカル共重合することにより得られる重合体(共重合体;カチオン重合性樹脂)であることが好ましい。特に、重合体(A)を構成するモノマーの全量(100重量%)のうち、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)の割合が0.1重量%以上100重量%未満(好ましくは1〜99重量%、より好ましくは10〜80重量%、さらに好ましくは10〜50重量%)となるように、ラジカル共重合して得られる重合体であることが好ましい。
重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、500以上(例えば、500〜100万)が好ましく、より好ましくは3000〜50万である。重量平均分子量が上記範囲を外れると、カチオン重合性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物の柔軟性が不十分となる場合がある。
重合体(A)の数平均分子量(Mn)は、特に限定されないが、100以上(例えば、100〜50万)が好ましく、より好ましくは300〜25万である。数平均分子量が上記範囲を外れると、カチオン重合性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物の柔軟性が不十分となる場合がある。なお、重合体(A)の重量平均分子量、数平均分子量は、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法により、標準ポリスチレン換算の値として測定することができる。
重合体(A)の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、1.5〜10が好ましく、より好ましくは1.7〜7.0である。分子量分布が上記範囲を外れると、高分子量体などの難溶成分がゲル状物となって存在し、柔軟性や機械強度を損なう場合がある。なお、重合体(A)の分子量分布は、上述の重量平均分子量及び数平均分子量より算出される。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物において重合体(A)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物における重合体(A)の含有量は、特に限定されないが、カチオン重合性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、5重量%以上が好ましく、より好ましくは10〜95重量%、さらに好ましくは20〜80重量%、特に好ましくは40〜65重量%である。重合体(A)の含有量が5重量%未満であると、カチオン重合性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物の耐熱性及び柔軟性が不十分となる場合がある。
[カチオン重合性化合物(B)]
本発明のカチオン重合性樹脂組成物におけるカチオン重合性化合物(B)は、一分子中に少なくとも1つのオキセタン環を有し、且つラジカル重合性基((メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルエーテル基、ビニルアリール基、ビニルオキシカルボニル基等)を有しない化合物である。即ち、カチオン重合性化合物(B)は、カチオン重合性基であるオキセタニル基を少なくとも1つ有するためカチオン重合性を有し、且つラジカル重合性は有しない。なお、カチオン重合性化合物(B)には、重合体(A)は含まれない。
後述のように、カチオン重合性化合物(B)は重合体(A)を得るための重合溶媒として使用されるため、少なくとも重合温度(例えば、70〜100℃)において液状である化合物が好ましく、室温(例えば、25℃)において液状である化合物がより好ましい。より具体的には、カチオン重合性化合物(B)の25℃における粘度は、5000cP(mPa・s)以下(例えば、5〜5000cP)が好ましく、より好ましくは2000cP以下である。上記の25℃における粘度は、例えば、E型粘度計(商品名「VISCONIC」、(株)トキメック製)を用いて測定することができる(ローター:1°34′×R24、回転数:0.5rpm、測定温度:25℃)。なお、カチオン重合性化合物(B)として2種以上の化合物を使用する場合には、例えば、これらの化合物を組成物とした状態における該組成物が少なくとも重合温度において液状であることが好ましく(特に、室温において液状であることが好ましい)、必ずしも全てのカチオン重合性化合物(B)が上述の温度で液状である必要はない。
カチオン重合性化合物(B)としては、例えば、トリメチレンオキシド、3,3−ビス(ビニルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−[(フェノキシ)メチル]オキセタン、3−エチル−3−(ヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(クロロメチル)オキセタン、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、ビス{[1−エチル(3−オキセタニル)]メチル}エーテル、4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビシクロヘキシル、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]シクロヘキサン、3−エチル−3{〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン等が挙げられる。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物においてカチオン重合性化合物(B)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。カチオン重合性化合物(B)としては、中でも、柔軟性及び耐熱性に優れた硬化物を形成することができる点で、特に、トリメチレンオキシド、3,3−ビス(ビニルオキシメチル)オキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−[(フェノキシ)メチル]オキセタン、3−エチル−3−(ヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン等が好ましい。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物におけるカチオン重合性化合物(B)の含有量は、生産性や経済性、作業性、操作性等を考慮しつつ、樹脂組成物の品質を損なわない範囲で適宜設定できる。カチオン重合性化合物(B)の含有量は、特に限定されないが、重合体(A)100重量部に対して、5〜2000重量部が好ましく、より好ましくは10〜1000重量部、さらに好ましくは15〜700重量部、特に好ましくは20〜650重量部である。カチオン重合性化合物(B)の含有量が上記範囲を外れると、硬化物の柔軟性や耐熱性が不十分となる場合がある。
[カチオン重合性化合物(C)]
本発明のカチオン重合性樹脂組成物は、さらに、カチオン重合性化合物(C)を含んでいてもよい。カチオン重合性化合物(C)は、上述のように、カチオン重合性化合物(B)以外のカチオン重合性を有する化合物である。なお、カチオン重合性化合物(C)には、重合体(A)は含まれない。
カチオン重合性化合物(C)としては、例えば、エポキシ環(オキシラニル基)、ビニルエーテル基、ビニルアリール基等のオキセタニル基以外のカチオン重合性基を一分子内に1つ以上有する化合物等が挙げられる。
エポキシ環を一分子内に一つ以上有する化合物としては、例えば、グリシジルメチルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル類;フェノール、クレゾール、ブチルフェノール又はこれらにアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類等が挙げられる。
ビニルエーテル基を一分子内に1つ以上有する化合物、ビニルアリール基を一分子内に1つ以上有する化合物としては、ラジカル重合性化合物(a−2)として例示した化合物と同様の化合物が挙げられる。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物においてカチオン重合性化合物(C)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。カチオン重合性化合物(C)としては、中でも、柔軟性及び耐熱性に優れた硬化物を形成することができる点で、一分子内にエポキシ環を1つ以上有する化合物が好ましく、特に、脂環式エポキシ環(脂肪族炭化水素環の環を構成する隣接する2つの炭素原子と、酸素原子とで形成されるエポキシ環)を1つ以上有する化合物が好ましい。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物におけるカチオン重合性化合物(C)の含有量は、特に限定されないが、重合体(A)100重量部に対して、0〜1000重量部が好ましく、より好ましくは5〜500重量部、さらに好ましくは10〜350重量部、特に好ましくは10〜300重量部である。カチオン重合性化合物(C)の含有量が1000重量部を超えると、硬化物の耐熱性や柔軟性が不十分となる場合がある。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物における重合体(A)と重合体(A)以外のカチオン重合性化合物(例えば、カチオン重合性化合物(B)及びカチオン重合性化合物(C))の割合(前者/後者:重量比)としては、生産性や経済性、作業性、操作性等を考慮しつつ、樹脂組成物の品質を損なわない範囲で適宜設定できる。前者/後者(重量比)は、特に限定されないが、95/5〜5/95が好ましく、より好ましくは80/20〜10/90、さらに好ましくは60/40〜20/80である。重合体(A)の割合が上記範囲を下回ると(5重量%未満であると)、硬化物の柔軟性が低下する傾向がある。一方、重合体(A)の割合が上記範囲を超えると(95重量%を超えると)、ラジカル重合反応における重合系の温度や、重合体(A)の分子量分布を制御し難くなる場合がある。
[カチオン重合開始剤]
本発明のカチオン重合性樹脂組成物は、さらに、カチオン重合開始剤を含んでいてもよい。上記カチオン重合開始剤としては、公知乃至慣用の光カチオン重合開始剤、光酸発生剤等のカチオン重合を起こし得るものを特に限定されることなく使用することができる。カチオン重合開始剤としては、例えば、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のスルホニウム塩;ジアリールヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ヨードニウム[4−(4−メチルフェニル−2−メチルプロピル)フェニル]ヘキサフルオロホスフェート等のヨードニウム塩;テトラフルオロホスホニウムヘキサフルオロホスフェート等のホスホニウム塩;ピリジニウム塩などが挙げられる。
また、カチオン重合開始剤としては、例えば、過塩素酸、硫酸、リン酸、パラトルエンスルホン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等のプロトン酸;三フッ化ホウ素、臭化アルミニウム、塩化アルミニウム、五塩化アンチモン、塩化第二鉄、四塩化錫、四塩化チタン、塩化水銀、塩化亜鉛等のルイス酸等を使用することができる。また、その他、ヨウ素、トリフェニルクロロメタン等を使用することもできる。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物においてカチオン重合開始剤は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。上記カチオン重合開始剤としては、例えば、商品名「CPI−100P」(サンアプロ(株)製)、商品名「CPI−101A」(サンアプロ(株)製)などの市販品を使用することもできる。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物におけるカチオン重合開始剤の含有量は、特に限定されないが、カチオン重合性樹脂組成物に含まれるカチオン重合性化合物の全量(例えば、重合体(A)、カチオン重合性化合物(B)、及びカチオン重合性化合物(C)の総重量)100重量部に対して、0.01〜50重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜20重量部である。
さらに、本発明のカチオン重合性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じてその他の添加剤を含有していてもよい。上記その他の添加剤としては、例えば、硬化膨張性モノマー、光増感剤(アントラセン系増感剤等)、樹脂(重合体(A)を除く)、密着性向上剤、補強剤、軟化剤、可塑剤、粘度調整剤、溶剤、無機又は有機粒子(ナノスケール粒子等)、有機−無機ハイブリッド材料、フルオロシラン等の公知慣用の各種添加剤が挙げられる。
<カチオン重合性樹脂組成物の製造方法>
本発明のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法は、カチオン重合性化合物(B)を重合溶媒として使用し、該重合溶媒中、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)、又は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)及びラジカル重合性化合物(a−2)を、滴下重合法によりラジカル重合させて重合体(A)を生成させる工程(「重合体生成工程」と称する場合がある)を必須の工程として含むカチオン重合性樹脂組成物の製造方法である。上記重合体生成工程により、重合体(A)とカチオン重合性化合物(B)とを少なくとも含む組成物(カチオン重合性樹脂組成物)が得られる。
一般に、滴下重合法とは、重合溶媒に対して、モノマー(単量体)若しくはその溶液、さらに必要に応じて、重合開始剤若しくはその溶液を滴下しながら、上記モノマーの重合反応を進行させて上記重合溶媒中で重合体を生成させる方法である。より具体的には、例えば、i)予め、モノマーを溶媒に溶解させたモノマー溶液と、ラジカル重合開始剤を溶媒に溶解させた重合開始剤溶液とを各々調整し、一定温度に保持した重合溶媒(通常、重合温度付近に加熱した重合溶媒)中に上記モノマー溶液と重合開始剤溶液を各々滴下する方法、ii)モノマーとラジカル重合開始剤とを重合溶媒に溶解させた混合溶液を、一定温度に保持した重合溶媒(通常、重合温度付近に加熱した重合溶媒)中に滴下する方法などの方法により行われる。本発明のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法における重合体生成工程においては、カチオン重合性化合物(B)を少なくとも重合溶媒として使用し、該重合溶媒中に、重合体(A)のモノマーであるオキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)、必要に応じてさらにラジカル重合性化合物(a−2)を滴下しながら、該モノマーの重合(ラジカル重合)を進行させ、重合溶媒中で重合体(A)を生成させる。
重合体生成工程における重合溶媒は、カチオン重合性化合物(B)のみ(カチオン重合性化合物(B)そのもの)であってもよいし、カチオン重合性化合物(B)とその他の成分との組成物であってもよい。上記その他の成分としては、例えば、本発明のカチオン重合性樹脂組成物が含んでいてもよいカチオン重合性化合物(C)、カチオン重合開始剤、その他の添加剤などが挙げられる。
上記重合溶媒を構成するカチオン重合性化合物(B)は、製造するカチオン重合性樹脂組成物(本発明のカチオン重合性樹脂組成物)を構成するカチオン重合性化合物(B)の全量であってもよいし、一部の量であってもよい。カチオン重合性樹脂組成物を構成するカチオン重合性化合物(B)の一部の量を上記重合溶媒の構成成分として使用した場合には、例えば、残りのカチオン重合性化合物(B)を重合体(A)の生成後に配合してカチオン重合性樹脂組成物を得てもよい。また、残りのカチオン重合性化合物(B)は、モノマーやラジカル重合開始剤とともに添加することもできる。
上記重合溶媒は、有機溶媒を含んでいてもよい。上記有機溶媒としては、特に限定されないが、例えば、1−メトキシ−2−アセトキシプロパン(PGMEA)、ベンゼン、トルエン等の公知乃至慣用の有機溶媒が挙げられる。但し、製造するカチオン重合性樹脂組成物が有機溶媒を含まないことが好ましい場合には、上記重合溶媒は有機溶媒を含まないことが好ましい。
上記重合溶媒には、予め重合体(A)を構成するモノマー(オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)、又は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)及びラジカル重合性化合物(a−2))の一部を仕込むこともできる。予め仕込まれるモノマーの量は、生産性や経済性、作業性、操作性等を考慮しつつ、樹脂組成物の品質を損なわない範囲で適宜設定できる。特に限定されないが、予め重合溶媒中に仕込むモノマーの量は、重合体(A)を構成するモノマーの全量(100重量%)に対して、25重量%以下が好ましく、より好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは15重量%以下である。予め重合溶媒中に仕込んだモノマーの量が25重量%を超えると、ラジカル重合反応における重合系の温度や、重合体(A)の分子量分布を制御し難くなる場合がある。
上記重合体生成工程においては、上記重合溶媒(カチオン重合性化合物(B)を含む重合溶媒)に、重合体(A)を構成するモノマー(オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)、又は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)及びラジカル重合性化合物(a−2))を滴下し、当該モノマーのラジカル重合反応を上記重合溶媒中で進行させる(滴下重合法)。なお、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)、又は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)及びラジカル重合性化合物(a−2)のことを「モノマー」と総称する場合がある。
重合溶媒に対して上記モノマーを滴下する時間(滴下時間;滴下開始から全量の滴下を終了するまでの時間)は、特に限定されないが、生産性や経済性、作業性、操作性の観点から、60〜720分が好ましく、より好ましくは120〜600分、さらに好ましくは180〜480分である。滴下時間が60分未満であると、重合系の温度が上昇しやすく、ラジカル重合反応における重合系の温度や、重合体(A)の分子量分布を制御し難い傾向がある。滴下時間が720分を超えると、重合時間が長くなり、経済的ではない。
上記モノマーは、モノマーのみの状態で重合溶媒に添加してもよいし、他の成分(例えば、カチオン重合性化合物(B)、カチオン重合性化合物(C)、ラジカル重合開始剤など)との組成物の状態で添加してもよい。また、上記モノマーは、連続的に添加してもよいし、断続的に添加してもよい。
上記モノマーを重合させる温度(重合温度)は、特に限定されないが、40〜150℃が好ましく、より好ましくは60〜120℃、さらに好ましくは70〜100℃である。重合温度が40℃未満であると、重合速度が遅くなり、反応時間が長くなるために生産性が低下する傾向がある。一方、重合温度が150℃を超えると、連鎖移動反応が顕著になり、重合体(A)の分子量が低下する傾向がある。
上記モノマーを重合させる時間(重合時間;モノマーの滴下開始から重合反応を終了させるまでの時間)は、特に限定されないが、生産性や経済性、作業性、操作性の観点から、60〜720分が好ましく、より好ましくは120〜600分、さらに好ましくは180〜540分である。重合時間が60分未満であると、重合反応が十分に進行しない場合がある。一方、重合時間が720分を超えると、重合時間が長くなり、経済的ではない。
上記モノマーの重合反応は、例えば、重合系を冷却する等の公知乃至慣用の方法により終了させることができる。
上記滴下重合に際しては、上記モノマーとともに、重合溶媒中にラジカル重合開始剤を添加することが好ましい。上記ラジカル重合開始剤としては、公知乃至慣用のラジカル重合開始剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2'−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル等の熱ラジカル重合開始剤などが挙げられる。
また、上記ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、アセトフェノンベンジル、ベンジルジメチルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ジメトキシアセトフェノン、ジメトキシフェニルアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ジフェニルジサルファイト等の光ラジカル重合開始剤などを使用することもできる。光ラジカル重合開始剤を使用する場合には、例えば、光吸収エネルギーの重合開始遊離基への転換を強めるための相乗剤を併用してもよい。相乗剤としては、例えば、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸、ジメチルアミノ安息香酸メチル等のアミン;チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、アセチルアセトンなどのケトン等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤の使用量(添加量)(総量)としては、特に限定されないが、重合体(A)を構成するモノマーの全量100重量部に対して、0.01〜50重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜20重量部である。
上記ラジカル重合開始剤は、ラジカル重合開始剤のみの状態で重合溶媒に添加してもよいし、他の成分(例えば、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)、ラジカル重合性化合物(a−2)、カチオン重合性化合物(B)、カチオン重合性化合物(C)など)との組成物の状態で添加してもよい。即ち、ラジカル重合開始剤は、上記モノマーとの組成物の状態で添加することもできる。また、ラジカル重合開始剤を添加する場合には、連続的に添加してもよいし、断続的に添加してもよい。
上記重合体生成工程においては、モノマー(例えば、モノマーを含む溶液)とラジカル重合開始剤(例えば、ラジカル重合開始剤を含む溶液)とを独立に、重合温度に設定された重合溶媒中に滴下することもできる。この場合、ラジカル重合開始剤(例えば、ラジカル重合開始剤を含む溶液)の滴下を、モノマー(例えば、モノマーを含む溶液)の滴下終了後も続けてもよい。
また、ラジカル重合開始剤は、使用量の一部を、予め(例えば、モノマーを滴下する前などに)重合溶媒中に仕込んでおいてもよい。
上記ラジカル重合反応は、例えば、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの不活性ガス雰囲気で進行させることが好ましい。また、上記ラジカル重合反応は、常圧下で行ってもよいし、減圧下又は加圧下で行ってもよい。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法は、上記重合体生成工程の後、さらに、ラジカル重合開始剤を添加する工程(「後工程」と称する場合がある)を含んでいてもよい。上記後工程を含むことにより、上記重合体生成工程の後にも残存するモノマー(残存モノマー)を減少させることができる。
上記後工程において添加するラジカル重合開始剤としては、上記重合体生成工程において例示したものと同様のものが挙げられ、重合体生成工程において使用したものと同じものを使用することもできるし、異なるものを使用することもできる。上記後工程におけるラジカル重合開始剤の添加量は、残存モノマーの量に応じて適宜選択でき、特に限定されないが、残存モノマー1モルに対して、0.1モル以上が好ましく、より好ましくは0.5モル以上、さらに好ましくは0.7モル以上である。ラジカル重合開始剤の添加量の上限は、樹脂組成物の品質を損なわない範囲で適宜選択でき、特に限定されないが、残存モノマー1モルに対して、20モルが好ましく、より好ましく10モル、さらに好ましくは5モルである。
上記後工程においてラジカル重合開始剤は、一括添加してもよいし、逐次添加してもよい。また、上記ラジカル重合開始剤は、そのままの状態で添加してもよいし、他の成分(例えば、カチオン重合性化合物(B)、カチオン重合性化合物(C)など)との組成物の状態で添加してもよい。上記後工程の温度は、特に限定されないが、50〜150℃が好ましく、より好ましくは60〜130℃である。上記後工程の温度は、上記重合体生成工程における重合温度と同じ温度であってもよいし、異なる温度であってもよい。上後工程の時間は、特に限定されないが、5分〜5時間が好ましく、より好ましくは30分〜3時間である。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法は、重合体生成工程において、重合体(A)を構成するモノマーを滴下重合法によりラジカル重合させて重合体(A)を生成させるため、一括重合法(重合体(A)を構成するモノマーの全量を予め重合溶媒中に仕込んだ上で、上記モノマーを重合させる重合方法)と比較して、重合体(A)をいったん取り出して再溶解させる工程を経る必要がないために、カチオン重合性樹脂組成物中のゲル状物の生成が抑制される。さらに、本発明のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法においては、重合体(A)を構成するモノマーのラジカル重合を、カチオン重合性化合物(B)を含む重合溶媒中で生成させるため、重合溶媒中から重合体(A)を取り出したり、重合体(A)をカチオン重合性化合物(B)等に対して溶解(再溶解)させる工程が不要であり、作業性やエネルギー面で有利である。
上記重合体生成工程(さらに必要に応じて上記後工程)を経て、重合体(A)とカチオン重合性化合物(B)とを少なくとも含むカチオン重合性樹脂組成物が得られる。上記重合体生成工程の後、さらに、カチオン重合性化合物(B)、カチオン重合性化合物(C)、カチオン重合開始剤、その他の添加剤などを配合して、目的の組成のカチオン重合性樹脂組成物を得ることもできる。
<硬化物>
本発明のカチオン重合性樹脂組成物を硬化(カチオン硬化)させることにより、硬化物が得られる。カチオン硬化は、公知乃至慣用の方法により実施することができ、特に限定されないが、カチオン重合性樹脂組成物を加熱する方法(特に、熱カチオン重合開始剤を含む場合など)、カチオン重合性樹脂組成物に対して光を照射する方法(特に、光カチオン重合開始剤を含む場合など)などが挙げられる。特に、硬化速度が速い点で、光を照射することによりカチオン硬化を進行させることが好ましい。なお、加熱と光照射とを併用することもできる。
カチオン重合性樹脂組成物に照射する光は、硬化反応(重合反応)を開始乃至進行させることができるものであればよく、特に限定されないが、例えば、X線、紫外線、可視光線、赤外線(近赤外線、遠赤外線)、電子線などが挙げられる。中でも、取り扱いが容易であり、かつ、一般的な光開始剤を使うことができる観点で、紫外線が好ましい。当該光の光源としては、特に限定されないが、例えば、水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、メタルハライドランプ、太陽光、電子線源、レーザー光源などが挙げられる。
光を照射する際の条件は、カチオン重合性樹脂組成物を硬化させることが可能な条件で適宜調整可能であり、特に限定されないが、紫外線を照射する場合には、例えば、100〜3000mJ/cm2(より好ましくは300〜2500mJ/cm2)の積算光量で照射することが好ましい。光を照射した後、例えば、50〜180℃程度の温度で加熱処理を施してさらに硬化反応を進行させてもよい。なお、光を照射する際の雰囲気は、硬化反応を阻害しない限り特に限定されず、例えば、空気雰囲気、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの何れであってもよい。また、光の照射は、常圧下で行ってもよいし、減圧下又は加圧下で行ってもよい。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物を公知乃至慣用の成形方法に付すことにより、所望の形状の硬化物を製造することができる。例えば、平坦な基板上にカチオン重合性樹脂組成物を所望の厚みとなるように塗布(塗工)し、その後、カチオン硬化させることにより、フィルム状の硬化物を製造することができる。また、シリンジ等の導管の一端より糸状に吐出させたカチオン重合性樹脂組成物をカチオン硬化させることにより、ファイバー状の硬化物を製造することができる。その他、成形型(金型)にカチオン重合性樹脂組成物を充填し、その後、カチオン硬化させることにより、所望の形状の硬化物を製造することができる。また、カチオン重合性樹脂組成物の硬化物を公知乃至慣用の手段により切削加工することによっても、所望の形状の硬化物を製造することができる。
本発明のカチオン重合性樹脂組成物は、優れた耐熱性及び柔軟性を有する硬化物を形成することができるため、これらの特性が要求される用途に好ましく使用できる。具体的には、本発明のカチオン硬化性樹脂組成物は、導波路(光導波路、混載基板など)、光ファイバー、応力緩和型接着剤、封止剤、アンダーフィル、インクジェット用インク、カラーフィルター、ナノインプリント、フレキシブル基板などの用途に特に好ましく使用できる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、表1中に示す数字の単位は重量部である。
実施例1
モノマー及び開始剤滴下ライン、温度計、還流管、並びに攪拌翼を装着した5口フラスコに、1,4−ビス{[(3−エチルオキセタン−3−イオキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼンを主成分(主生成物)とする(3−エチルオキセタン−3−イル)メタノール(ヒドロキシメチル)−オキセタンと1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼンの反応生成物(商品名「OXT−121」、東亞合成(株)製)33.32gを仕込み、窒素気流下、85±1℃に加熱した。
次いで、上記5口フラスコに、3−エチル−3−(2,2−ジメチルプロピルメトキシ)オキセタンアクリレート(EOXTM−NPAL)35.01g(0.137mol)、n−ブチルアクリレート(BA)87.50g(0.683mol)、スチレン(St)56.87g(0.546mol)、「OXT−121」57.97g、及び2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(商品名「V601」、和光純薬工業(株)製)25.15g(0.109mol)の混合液を、送液ポンプで5時間かけて滴下した。滴下終了後、ただちに「V601」0.629g(2.73mmol)と「OXT−121」1.96gの混合液を投入し、1時間後、さらに「V601」0.631g(2.74mmol)と「OXT−121」1.96gの混合液を投入した。次いで、1時間保持した後、40℃以下に冷却することで、無色透明の液状樹脂組成物(X1)を得た。なお、液状樹脂組成物(X1)は、EOXTM−NPAL、BA、及びStの共重合体と、「OXT−121」とを含む組成物(カチオン重合性樹脂組成物)である。また、反応(重合反応)は終始均一状態を保っており、攪拌不良や内温制御困難などの製造上の問題点は見られなかった。
上記液状樹脂組成物(X1)中に含まれる重合体(EOXTM−NPAL、BA、及びStの共重合体)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は4,500であり、数平均分子量は2,000であった。
実施例2
モノマー及び開始剤滴下ライン、温度計、並びに還流管を装着した3口フラスコに、3−エチル{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン(商品名「OXT−221」、東亞合成(株)製)26.27g(0.123mol)を仕込み、窒素気流下、85±1℃で攪拌均一化した。
次いで、上記3口フラスコに、EOXTM−NPAL5.01g(19.5mmol)、BA12.53g(97.8mmol)、「OXT−221」23.63g(0.110mol)、及び「V601」0.021g(0.091mmol)の混合液を、送液ポンプで5時間かけて滴下した。次いで、2時間保持した後、ただちに40℃以下に冷却することで、無色透明の液状樹脂組成物(X2)を得た。なお、液状樹脂組成物(X2)は、EOXTM−NPAL及びBAの共重合体と、「OXT−221」とを含む組成物(カチオン重合性樹脂組成物)である。また、反応(重合反応)は終始均一状態を保っており、攪拌不良や内温制御困難などの製造上の問題点は見られなかった。
上記液状樹脂組成物(X2)中に含まれる重合体(EOXTM−NPAL及びBAの共重合体)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は24,000であり、数平均分子量は11,000であった。
実施例3
モノマー滴下ライン、開始剤滴下ライン、温度計、還流管、及び攪拌翼を装着した5口フラスコに、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート(商品名「セロキサイド2021P」、(株)ダイセル製)311.50g(1.23mol)と3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン(商品名「OXT−212」、東亞合成(株)製)155.75g(0.682mol)の混合液(カチオン硬化性モノマー混合液)のうち64%を仕込み、窒素気流下、80±1℃に加熱した。
次いで、上記5口フラスコに、EOXTM−NPAL200.70g(0.780mol)とBA499.90g(3.90mol)の混合液(ラジカル重合性モノマー混合液)をモノマー滴下ラインから、上記カチオン硬化性モノマー混合液のうち30%と「V601」2.50g(10.9mmol)の混合液を開始剤滴下ラインから、各々送液ポンプで4時間かけて滴下した。滴下終了後(即ち、滴下開始から4時間経過後)、ただちに上記カチオン硬化性モノマー混合液のうち1%を投入してラインを洗浄し、次いで2時間保持した後、「V601」2.15g(9.33mmol)と上記カチオン硬化性モノマー混合液の残り(5%)を投入した。これを100±1℃で30分間保持した後、ただちに40℃以下に冷却することで、無色透明の液状樹脂組成物(X3)を得た。なお、液状樹脂組成物(X3)は、EOXTM−NPAL及びBAの共重合体と、「セロキサイド2021P」と、「OXT−212」とを含む組成物(カチオン重合性樹脂組成物)である。また、反応(重合反応)は終始均一状態を保っており、攪拌不良や内温制御困難などの製造上の問題点は見られなかった。
上記液状樹脂組成物(X3)中に含まれる重合体(EOXTM−NPAL及びBAの共重合体)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は198,000であり、数平均分子量は31,000であった。
実施例4〜17
表1に示す組成及び量に従って、実施例1〜3で得られた液状樹脂組成物(X1)〜(X3)、カチオン重合性化合物(B1)、(B2)、(C1)、カチオン重合開始剤を混合し、溶解させてカチオン重合性樹脂組成物を得た。
(フィルム状硬化物の作製)
実施例4〜17で得られたカチオン重合性樹脂組成物を、非シリコーン系離型フィルム基材(商品名「T789」、ダイセルバリューコーティング(株)製)上に、アプリケーターにより約100μmの厚みになるよう塗布し、ベルトコンベアー式紫外線照射装置(商品名「UVC−02516S1AA02」、ウシオ電機(株)製)を用いて紫外線を照射することにより(照射エネルギー:約2J、波長:320−390nm)、フィルム状硬化物(厚み:約100μm)を得た。
(ファイバー状硬化物の作製)
実施例4〜17で得られたカチオン重合性樹脂組成物をシリンジに注入して定量的(0.375mL/分)に鉛直方向下方に押し出し、押し出されたファイバー状のカチオン重合性樹脂組成物に、同水平面上、120°間隔で3方向から紫外線を照射することにより(UV照射強度:1方向あたり600mW/cm2、波長:365nm)、ファイバー状硬化物(直径:約125μm)を得た。
(硬化物の柔軟性評価)
上記で得られたフィルム状硬化物(厚み:約100μm)を半径1mmの棒に巻きつけて、クラック(ひび割れ)発生の有無を目視で観察し、下記基準で評価した。
評価基準:フィルム状硬化物にクラック(ひび割れ)が見られなかった場合を○(柔軟性良好)、フィルム状硬化物にクラック(ひび割れ)が見られた場合を×(柔軟性不良)と評価した。結果を表1に示す。
(硬化物の耐熱性評価;熱分解温度)
上記で得られた硬化物を熱重量分析[測定温度:30〜550℃、昇温温度:5℃/分、窒素雰囲気下]にかけて、熱分解温度を測定した。なお、図1に示すように、初期の重量減少のないあるいは漸減しているところの接線(重量減少がほとんどない部分から延長させた直線)と、急激に重量減少が起こったところの変曲点における接線とが交差するところの温度を熱分解温度(T)とした。そして、硬化物の耐熱性を、下記基準で評価した。結果を表1に示す。
評価基準:熱分解温度(T)が260℃以上の場合を○(耐熱性良好)、熱分解温度Tが260℃未満の場合を×(耐熱性不良)とした。
Figure 0006059011
なお、表1中の記号は下記化合物を示す。
B1 : 3,3−ビス(ビニルオキシメチル)オキセタン
B2 : 3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン(商品名「OXT−212」、東亞合成(株)製)
C1 : 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート(商品名「セロキサイド2021P」、(株)ダイセル製)
CPI−100P : ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、チオジ−p−フェニレンビス(ジフェニルスルホニウム)ビス(ヘキサフルオロホスファート)、プロピレンカーボネート、ジフェニルサルファイドの混合物(商品名「CPI−100P」、サンアプロ(株)製)
CPI−101A : ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、プロピレンカーボネート、チオジ−p−フェニレンビス(ジフェニルスルホニウム)ビス(ヘキサフルオロアンチモナート)の混合物(商品名「CPI−101A」、サンアプロ(株)製)
比較例1
3口フラスコに、EOXTM−NPAL35.01g(0.137mol)、BA87.50g(0.683mol)、St56.87g(0.546mol)、及び「V601」25.15g(0.109mol)を仕込み、窒素気流下、85℃に加熱した。このとき、急激な発熱を伴って重合が進行し、ゲル化した。
比較例2
モノマー滴下ライン、開始剤滴下ライン、温度計、還流管、及び撹拌翼を装着した5口フラスコに、PGMEA24.93gを仕込み、窒素気流下、75±1℃に加熱した。次いで、撹拌しながら、PGMEA43.64g、EOXTM−NPAL20.08g(0.078mol)、BA 50.59g(0.39mol)、及び「V601」0.043gの混合液を送液ポンプで5時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに2時間保持し、その後、40℃以下に冷却することにより、樹脂組成物を得た。これをPGMEA 140.04gで希釈した後、5倍量の60重量%メタノール水溶液で再沈精製し、真空乾燥機中(40℃、フルバキューム)で60時間保持することにより、無色透明の液状樹脂を得た。
上記で得られた液状樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量は288,000、数平均分子量は61,200であった。該液状樹脂70.08gを、「セロキサイド2021P」31.15g(0.12mol)と「OXT−212」15.57g(0.068mol)の混合液に溶解させたところ、得られた組成物(カチオン重合性樹脂組成物)中に、ゲル状物が多く存在することが確認された。
以上のように、実施例(本発明のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法)によると、目的とするカチオン重合性樹脂組成物を有利に製造することができた。一方、滴下重合を行わなかったり、いったん重合体を取り出して再溶解させる方法(比較例)では、内温(重合温度)の制御が困難であったり、ゲル状物が生成したり等、目的とするカチオン重合性樹脂組成物を得ることができなかった。

Claims (6)

  1. 下記式(1)
    Figure 0006059011
    [式(1)中、R1は水素原子又はアルキル基を示し、R2は水素原子又はアルキル基を示す。Aは炭素数2〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基を示す。]
    で表されるオキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)を単独で、又は、ラジカル重合性を有するその他のラジカル重合性化合物(a−2)とともに、ラジカル重合して得られる重合体(A)と、一分子内に少なくとも1つのオキセタン環を有し、且つラジカル重合性基を有しないカチオン重合性化合物(B)とを含むカチオン重合性樹脂組成物の製造方法であって、
    カチオン重合性化合物(B)を重合溶媒として使用し、滴下重合法により、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)、又は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)及びラジカル重合性化合物(a−2)をラジカル重合させて重合体(A)を生成させ、前記カチオン重合性樹脂組成物を製造し、
    前記滴下重合法が、前記重合溶媒に対して、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)を前記重合溶媒に溶解させたモノマー溶液、又は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)及びラジカル重合性化合物(a−2)を前記重合溶媒に溶解させたモノマー溶液を滴下する方法であることを特徴とするカチオン重合性樹脂組成物の製造方法。
  2. 前記滴下重合法が、以下のi)及びii)から選ばれる、請求項1に記載のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法:
    i)オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)を前記重合溶媒に溶解させたモノマー溶液、又は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)及びラジカル重合性化合物(a−2)を前記重合溶媒に溶解させたモノマー溶液と、ラジカル重合開始剤を前記重合溶媒に溶解させた重合開始剤溶液とを各々調製し、前記重合溶媒中に前記モノマー溶液と前記重合開始剤溶液を各々滴下する方法、及び
    ii)オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)とラジカル重合開始剤とを前記重合溶媒に溶解させた混合溶液、又は、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)及びラジカル重合性化合物(a−2)とラジカル重合開始剤とを前記重合溶媒に溶解させた混合溶液を、前記重合溶媒中に滴下する方法
  3. ラジカル重合性化合物(a−2)が、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルアリール基、ビニルエーテル基、及びビニルオキシカルボニル基からなる群より選ばれるラジカル重合性基を一分子内に1つのみ有する化合物である請求項1又は2に記載のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法。
  4. 重合体(A)が、オキセタン環含有(メタ)アクリロイル化合物(a−1)をラジカル重合性化合物(a−2)とともにラジカル重合させて得られる重合体である請求項1〜3のいずれか1項に記載のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法。
  5. 前記カチオン重合性樹脂組成物が、重合体(A)及びカチオン重合性化合物(B)以外のカチオン重合性を有するカチオン重合性化合物(C)をさらに含む請求項1〜のいずれか1項に記載のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法。
  6. 前記カチオン重合性樹脂組成物が、カチオン重合開始剤をさらに含む請求項1〜のいずれか1項に記載のカチオン重合性樹脂組成物の製造方法。
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