JP6056898B2 - 手動変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される手動変速機に関し、車両用動力伝達技術の分野に属する。
一般に、自動車用の手動変速機は、クラッチを介してエンジンの出力軸に連結されたエンジン側のシャフトと、このシャフトに平行に配置され、差動装置を介して駆動輪に連結された駆動輪側のシャフトとを有する。これら2つのシャフトの間には、複数の前進用ギヤ列と1つの後退用ギヤ列とが設けられている。これら複数のギヤ列のうちの1つが、運転者によるチェンジレバーのセレクト操作とシフト操作に連動し、変速操作機構を介して動力伝達状態とされる。具体的には、前記変速操作機構に設けられたコントロールロッドが、チェンジレバーの操作に連動して軸方向移動および回動する。そして、変速機内に設けられたシフトロッドやシフトフォーク等を介して、対応するギヤ列が動力伝達状態とされる。
ところで、手動変速機の変速操作機構には、チェンジレバーの操作フィーリングを向上させるためのカウンタウェイトが設けられることがある。このカウンタウェイトは、チェンジレバーの所定の操作に連動して回動する。回動するカウンタウェイトの慣性を利用して変速操作機構のギヤどうしを噛み合わせることにより、操作力が軽減すると共にギヤどうしの噛み合いが円滑に行われ、これによりチェンジレバーの操作フィーリングが向上する。
特許文献1に開示された手動変速機では、軸心が上下方向に延びるように変速機ケースを貫通して配置されたコントロールロッドが、チェンジレバーのセレクト操作に連動して軸方向移動し、シフト操作に連動して回動する。また、カウンタウェイトは、コントロールロッドに片持ち状に支持された主錘部(質量が集中する部分)を有しており、この主錘部に設けられた被係合部にコントロールロッドの係合部が係合している。チェンジレバーのシフト操作が行われると、これに連動してコントロールロッドが前記主錘部に当接して共に回動する。シフト操作の途中には、動力伝達状態となるギヤ列の同期装置等からの反力が運転者の手に伝わるところ、回動するカウンタウェイトの慣性によりこれが軽減される。
ところで、前記カウンタウェイトの主錘部に設けられた被係合部は、上下方向に延びる溝で構成されている。したがって、チェンジレバーのセレクト操作が行われるときには、コントロールロッドのみが上下方向にスライドし、カウンタウェイトが上下方向に押し動かされることはない。このように、特許文献1の構成によれば、セレクト操作によりコントロールロッドが上下方向にスライドするときにカウンタウェイトの重量がコントロールロッドに加わらないので、カウンタウェイトを設けることによるセレクトフィーリングの悪化が防止される。
独国特許出願公開第19754760号明細書
特許文献1の構成では、前記カウンタウェイトの主錘部がコントロールロッドに片持ち状に支持されているので、主錘部の重量により、前記コントロールロッドに対して重力方向に曲げモーメントが作用する。これにより、コントロールロッドの軸方向移動に伴って該コントロールロッドと変速機ケースの軸受等との間にこじれが発生し、チェンジレバーのセレクト操作に伴う操作力が増大してセレクトフィーリングが悪化する。
そこで、本発明は、カウンタウェイトを備えた手動変速機において、コントロールロッドの軸方向移動に伴うこじれの発生を抑制し、チェンジレバーの操作フィーリングを改善することを課題とする。
本願の請求項1に記載の発明は、
車両に搭載された状態で軸心が車体上下方向に延びるように配置され、チェンジレバーの操作に連動して軸方向移動および回動するコントロールロッドと、
前記コントロールロッドに交差する面にほぼ沿って回動するカウンタウェイトと、を備えた手動変速機であって、
前記コントロールロッドが固定されたシフトレバーと、
前記コントロールロッドと平行に配置された支軸を更に有し、
前記カウンタウェイトは、前記支軸に対して回動自在となるように支持するための被支持部と、該被支持部に連絡された主錘部と、前記コントロールロッドの回動に連動して回動し、該コントロールロッドの軸方向移動に連動しないように該コントロールロッドに係合された被係合部とを有し、
前記シフトレバーは、前記カウンタウェイトの被係合部に係合された係合部を有し、
前記カウンタウェイトの被係合部は平面視で略コ字状に形成され、これにより前記被係合部に車体上下方向に延びる溝が設けられ、該溝に対して前記シフトレバーの係合部が車体上下方向にスライド自在に設けられていることを特徴とする。
上記の「コントロールロッドに交差する面」とは、コントロールロッドに直交する面またはこれに対して傾斜した面を意味し、例えば、コントロールロッドが鉛直方向に沿って配置されている場合における「コントロールロッドに交差する面」は「水平面」または「水平面に対して傾斜した面」となる。
請求項1に記載の発明によれば、カウンタウェイトはコントロールロッドの軸方向移動に連動しないので、該軸方向移動の際にカウンタウェイトの重量がコントロールロッドに加わらず、カウンタウェイトを設けることによる操作フィーリングの悪化が防止される。また、カウンタウェイトは支軸に支持されているので、カウンタウェイトの重量による曲げモーメントがコントロールロッドに作用することはない。これにより、コントロールロッドの軸方向移動に伴うコントロールロッドと変速機ケースの軸受等との間でのこじれの発生が抑制され、コントロールロッドを軸方向移動させるチェンジレバーの操作において操作フィーリングが改善する。
本発明の第1実施形態による手動変速機を示す平面図である。 図1に示す手動変速機の変速操作機構を拡大して示す平面図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 図3のC−C線断面図である。 本発明の第2実施形態による手動変速機の変速操作機構を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
[全体構成]
図1は、本発明の第1実施形態による手動変速機10を示す平面図である。
手動変速機10は、変速機構(図示せず)と、変速機構を収容する変速機ケース12と、変速機ケース12に取り付けられた変速操作機構20とを備える。手動変速機10は、例えば前輪駆動式の車両に搭載され、変速機構の軸心方向が車体幅方向に平行に配置された横置き式のものである。
手動変速機10の車体幅方向の一方の側には、クラッチ2を挟んで車両動力源としてのエンジン(図示せず)が配設されている。エンジンのクランクシャフトは、クラッチ2を介して手動変速機10の変速機構に接続可能とされている。
変速機ケース12は、車体幅方向のエンジン側に向かって拡径した形状を有する。変速機ケース12のエンジン側の端面は、クラッチハウジング4の反エンジン側の端面に合わされた状態で結合されている。変速機ケース12とクラッチハウジング4の車体後方側部分には、差動装置8が収容されている。
手動変速機10の変速機構は、車体幅方向に延びる一対の動力伝達軸(図示せず)を有する。一方の動力伝達軸は、クラッチ2を介してエンジンのクランクシャフトに連結されている。他方の動力伝達軸は、差動装置8を介して駆動輪(図示せず)に連結されている。これら2つの動力伝達軸の間には、複数の前進変速段用のギヤ列と1つの後退用のギヤ列が設けられており、運転者によるチェンジレバー(図示せず)の操作に応じて、変速操作機構20を介して1つのギヤ列が動力伝達状態とされる。
変速操作機構20は、変速機ケース12の上面部12aにおける車体前方側部分に、円板状のベース部材22を介してボルト28で固定されている。図3に示すように、ベース部材22は、変速操作機構20を変速機ケース12に取り付けるためにその上面部12aに設けられた開口部13を上側から塞ぐように配置されている。
変速操作機構20は、コントロールロッド30と、セレクトレバー40と、シフトレバー50と、カウンタウェイト60と、支軸70とを備える。変速操作機構20は、セレクトレバー40のケーブルピン47に接続されるセレクト用ケーブル(図示せず)と、シフトレバー50のケーブルピン53に接続されるシフト用ケーブル(図示せず)とを介してチェンジレバーに連絡されており、チェンジレバーの操作に連動して動作する。
以下、図2から図5を参照して、変速操作機構20のコントロールロッド30、セレクトレバー40、シフトレバー50、カウンタウェイト60および支軸70の構成について、それぞれ詳細に説明する。
[変速操作機構]
図2は、変速操作機構20を拡大して示す平面図である。図3から図5は、それぞれ図2のA−A線断面図、図2のB−B線断面図、図3のC−C線断面図である。
まず、コントロールロッド30は、チェンジレバーのセレクト操作に連動して軸方向移動(上下方向移動)し、シフト操作に連動して軸心周りに回動するように構成されている。コントロールロッド30は、変速機ケース12の上面部12aを貫通して上下方向に延びる。
図3に示すように、コントロールロッド30は、ベース部材22の中央部に設けられた上下方向に延びる筒状部23の内側に挿通されている。筒状部23の内周面には、上下方向にスライド自在に設けられ、コントロールロッド30を軸方向移動自在かつ回動自在に支持する玉軸受26が設けられている。コントロールロッド30の外周面と筒状部23の内周面との間に玉軸受26が介在することにより、筒状部23の内周面に対するコントロールロッド30の摺動抵抗と回動抵抗が軽減する。
コントロールロッド30の外周面と筒状部23の内周面との間であって軸受26の上方に隣接した部分には、筒状のシール部材27が介装されている。シール部材27は例えばゴムからなる。シール部材27により筒状部23内の隙間が封止され、変速機ケース12内のオイル、例えば差動装置8により掻き揚げられたオイルが筒状部23内を通って外部へ漏れ出ることが防止される。
次に、セレクトレバー40は、チェンジレバーのセレクト操作に連動してコントロールロッド30を軸方向移動させるように構成されている。
図2、図4に示すように、セレクトレバー40は、ベース部材22から上方に突出する支持部24に、支持軸44を介して支持された被支持部43と、被支持部43から湾曲しつつ上方に延びる操作レバー部41と、被支持部43から水平方向に延びる駆動レバー部42とを有する。前記セレクト用ケーブルが接続されるケーブルピン47は、セレクトレバー40の操作レバー部41の上端部に、例えばかしめにより固定されている。
セレクトレバー40の支持軸44は、ベース部材22の支持部24を水平方向に貫通する支持穴25に挿通されており、支持部24により回動自在に支持されている。支持軸44の外周面と支持穴25の内周面との間には、例えば金属製のブッシュ46が介装されている。ブッシュ46により、支持穴25の内周面に対する支持軸44の回動抵抗が低減する。
支持軸44は、その一端に設けられた頭部44aと、頭部44aの近傍であって頭部44aとベース部材22の支持部24との間に設けられたフランジ部44bとを有する。セレクトレバー40の支持軸44は、被支持部43を貫通させ、被支持部43にフランジ部44bが押し当てられた状態でフランジ部44bの反対側から頭部44aがかしめられることによって被支持部43に固定されている。支持軸44は、他端側(頭部44aと反対側)の外周面に装着されたスナップリング45を有する。ベース部材22の支持部24が、スナップリング45とフランジ部44bとにより軸方向の両側から挟み込まれることで、支持軸44の抜け止め機能が果たされる。
図3に示すように、セレクトレバー40の駆動レバー部42の先端部には、係合ピン48が、例えばかしめにより固定されている。係合ピン48は、駆動レバー部42からコントロールロッド30側に向かって突出している。係合ピン48の先端部には球状(または略球状の)係合部48aが設けられている。係合ピン48の係合部48aは、シフトレバー50を介してコントロールロッド30に係合している。係合部48aには、例えば樹脂製のブッシュ49が被せられている。ブッシュ49は、シフトレバー50のレバー本体部51の内周面に嵌合する筒状の外周面と、係合部48aの外周面に沿った形状の内周面とを有する。係合ピン48は、ブッシュ49に対して、係合部48aの中心の周りに相対回動可能とされている。ブッシュ49により、レバー本体部51の内周面に対する係合ピン48の係合部48aの回動抵抗が低減し、異音の発生等が抑制されると共に耐摩耗性や滑り性が向上する。
係合ピン48は、支持軸44に平行に配置されている。係合ピン48は、セレクト方向の中立位置において、コントロールロッド30の径方向に沿って配置される(図2参照)。
次に、シフトレバー50は、チェンジレバーのシフト操作に連動してコントロールロッド30をその軸心周りに回動させるように構成されている。図3に示すように、シフトレバー50は、コントロールロッド30の上端近傍部に挿通されたピン55により、コントロールロッド30に固定されている。
シフトレバー50は、コントロールロッド30から径方向に向かって延びるレバー本体部51と、コントロールロッド30から径方向であってレバー本体部51とは反対側に延びる係合レバー部52とを有する。
レバー本体部51と係合レバー部52とは一体に設けられている。ただし、別体のシフトレバー本体部および係合レバー部をコントロールロッド30に個別に固定するようにしてもよい。
レバー本体部51は、コントロールロッド30から延びる第1本体部51aと、第1本体部51aから径方向外側に向かって延び、第1本体部51aよりも肉薄に設けられた第2本体部51bとを有する。以下、径方向内側、径方向外側というときは、コントロールロッド30を基準とした方向を指すものとする。前記シフト用ケーブルが接続されるケーブルピン53は、第2本体部51bの先端部に例えば溶接により固定されている。第1本体部51aの下方には、係合ピン48の係合部48aを受ける倒U字状の係合溝51cが形成されている。
係合レバー部52は、コントロールロッド30から延びる基部52aと、基部52aの先端に設けられた球状(または略球状)の係合部52bとを有する。係合部52bはカウンタウェイト60に係合している。係合部52bには、例えば樹脂製のブッシュ54が被せられている。ブッシュ54は、カウンタウェイト60の被係合部62の内周面に嵌合する筒状の外周面と、係合部52bの外周面に沿った形状の内周面とを有する。シフトレバー50とこれに固定されたコントロールロッド30は、ブッシュ54に対して、係合部52bの中心の周りに相対回動可能とされている。ブッシュ54により、被係合部62の内周面に対するシフトレバー50の係合部52bの回動抵抗が低減し、異音の発生等が抑制されると共に耐摩耗性や滑り性が向上する。
次に、カウンタウェイト60は、チェンジレバーのシフト操作に連動して回動するように構成され、その慣性を利用してシフトフィーリングを向上させる機能を有する。カウンタウェイト60は、コントロールロッド30の軸方向に直交する面上で後述する支軸70に回動自在に支持されている。カウンタウェイト60は、その質量が集中している主錘部61と、シフトレバー50の係合レバー部52の係合部52bに係合された被係合部62と、被係合部62から径方向外側に延びて支軸70に支持された被支持部63と、被支持部63から径方向外側に延びて主錘部61を支持するアーム部64とを有する。
カウンタウェイト60の主錘部61は、アーム部64に対して例えば溶接により固定されている。ただし、主錘部61とアーム部64とは一体に設けられてもよい。図2に示すように、主錘部61は、平面視で略矩形に形成されている。略矩形の主錘部61は、支軸70の軸心を通るアーム部64の中心線(一点鎖線で示す)に対して水平面内で非対称に設けられ、したがって主錘部61の回転系慣性モーメントの質点Gは該中心線からずれた位置にある。また、主錘部61は、変速機ケース12との干渉を避けるように、該中心線に対して傾斜して設けられている。
カウンタウェイト60の被係合部62は、被支持部63に接続される第1板部62aと、第1板部62aから径方向内側に延びて互いに対向する第2板部62b、第3板部62cとを有する。第1板部62a、第2板部62bおよび第3板部62cはそれぞれ上下方向に延びており、図2に示すように、被係合部62は平面視で略コ字状に形成される。これにより、被係合部62には上下方向に延びる溝が設けられ、この溝に対してシフトレバー50の係合部52bが上下方向にスライド自在に設けられる。チェンジレバーのセレクト操作が行われてコントロールロッド30とシフトレバー50とが軸方向移動すると、シフトレバー50の係合部52bは、被係合部62から力を受けずにその上下方向に延びる溝を通過する。このように、カウンタウェイト60の被係合部62は、コントロールロッド30の軸方向移動に連動しないように、シフトレバー50の係合部52bを介してコントロールロッド30に係合されている。
次に、支軸70は、コントロールロッド30に平行に(または軸線がコントロールロッド30の軸線に沿うように)配置されている。図3に示すように、支軸70は、カウンタウェイト60の被支持部63に設けられた上下方向に延びる空洞部63a内に挿通されている。支軸70は、そのフランジ部70aより上側の部分のみが空洞部63a内に挿通され、その上端近傍部に挿通されたピン65によりカウンタウェイト60の被支持部63に固定され、被支持部63を支持している。
支軸70のフランジ部70aの下側には、ニードル軸受71を支持する軸受支持部72が配置されている。ニードル軸受71は、支軸70を回動自在に支持している。軸受支持部72は、内周面にニードル軸受71が設けられる筒状部72aと、筒状部72aから延びてベース部材22に連絡される脚部72bとを有する。支軸70の外周面と筒状部72aの内周面との間にニードル軸受71が介在することにより、筒状部72aの内周面に対する支軸70の回動抵抗が軽減する。軸受支持部72の下方には、支軸70の外周面に装着されたスナップリング73が設けられている。
[作用効果]
以上のように構成を説明した変速操作機構20を備える手動変速機10の作用と効果を説明する。
この作用効果の説明では、チェンジレバーが、車体幅方向に延びるセレクトレーンと、該セレクトレーンから前後方向に延びる複数のシフトレーン(例えば1−2速レーン、3−4速レーン、5−6速レーン、後退用レーン)とからなる操作経路(図示せず)上を移動するものとする。また、ニュートラル位置は、セレクトレーンと3−4速レーンの交点上にあって、1−2速レーンと5−6速レーンがニュートラル位置を基準として反対側にあるとする。
まず、運転者によりチェンジレバーのセレクト操作が行われてシフトレーンが選択されると、これに連動して、コントロールロッド30とこれに固定されたシフトレバー50は、選択されたシフトレーンに応じて上方または下方に軸方向移動する。なお、3−4速レーンが選択されるときにはセレクト操作は行われず、コントロールロッド30とシフトレバー50は上下方向に移動しない。このとき、シフトレバー50の係合部52bはカウンタウェイト60の被係合部62には当接せずに上下方向にスライドする。したがって、セレクト操作時に、係合部52bにカウンタウェイト60の重量が加わることがないため、良好なセレクト操作性が得られる。
コントロールロッド30が軸方向移動すると、コントロールロッド30における変速機ケース12の上面部12aよりも下方に設けられたシフトフィンガ(図示せず)が、コントロールロッド30と共に軸方向移動して、変速機ケース12内で上下方向に並べて配設された複数のゲート部材のうち、セレクト操作により選択されたシフトレーンに対応するゲート部材に係合する。
この状態で、運転者によりチェンジレバーのシフト操作が行われると、コントロールロッド30と共にシフトフィンガが時計回りまたは反時計回りに回動することで、セレクト操作時に該シフトフィンガに係合されたゲート部材を介して、シフト操作により選択された変速段に対応する同期装置(図示せず)が作動し、該変速段のギヤ列が動力伝達状態とされる。
ここで、図5を参照して、シフト操作に連動してコントロールロッド30が矢印R1の方向(時計回り)に回動すると、コントロールロッド30に固定されたシフトレバー50は、コントロールロッド30の軸心周りに矢印R2の方向(時計回り)に回動する。シフトレバー50が回動すると、その係合部52bが、ブッシュ54を介して、カウンタウェイト60の第2板部62bの内壁を周方向に押し込む。これにより、カウンタウェイト60のアーム部64は、被支持部63を支持する支軸70と共に、コントロールロッド30およびシフトレバー50の回動方向とは反対方向(半時計回り:支軸70、カウンタウェイト60につきそれぞれ図の矢印R3,R4の方向)に回動する。
シフト操作の途中、すなわちシフトレバー50が所定角度回動したところで、作動を開始した同期装置等からコントロールロッド30が反力を受け始めると、係合部52bが第2板部62bの内壁を周方向に押し込む力が小さくなる。該押し込み力の大きさが零になると、慣性により、支軸70を中心として回動を続けるカウンタウェイト60の第3板部62cが、ブッシュ54を介して、係合部52bに対して周方向に力を加える。力を受けた係合部52bはコントロールロッド30に回動方向のモーメント(回動モーメント)を作用させる。これにより、変速機構側からチェンジレバーを介して運転者に伝わる反力が軽減され、シフトフィーリングが向上する。
第1実施形態では、主錘部61の回転系慣性モーメントの質点Gは、支軸70の軸心を通るアーム部64の中心線からずれた位置にある。これにより、支軸70から主錘部61の回転系慣性モーメントの質点Gまでの距離を増大させて、カウンタウェイト60の慣性により支軸70を介して係合部52bに作用する回動モーメントを増大させることができる。
ところで、特許文献1に開示されているような、カウンタウェイトの主錘部がコントロールロッドに片持ち状に支持された構成では、該主錘部の重量により、前記コントロールロッドに対して重力方向に曲げモーメントが作用する。このとき、コントロールロッドの軸方向移動に伴って該コントロールロッドと変速機ケースの軸受等との間にこじれが発生し、コントロールロッドの軸方向移動および回動に対する抵抗となる。これは、チェンジレバーのセレクトフィーリングとシフトフィーリングを悪化させる原因となる。
一方、第1実施形態による変速操作機構20では、コントロールロッド30に平行な支軸70を追加的に設けることにより、カウンタウェイト60は支軸70に支持されるので、コントロールロッド30に曲げモーメントが作用することはない。したがって、コントロールロッド30の軸方向移動と回動に伴うコントロールロッド30と変速機ケース12の軸受26等との間でのこじれの発生が抑制され、チェンジレバーのセレクトフィーリングとシフトフィーリングを特許文献1の構成に比べて改善できる。
上記の通り、変速操作機構20では、コントロールロッド30に曲げモーメントが作用することはないものの、支軸70には、主錘部61の重量による曲げモーメントが作用し、カウンタウェイト60と支軸70の軸受71等の間でこじれは生じる。ただし、コントロールロッド30からカウンタウェイト60の主錘部61まで距離を一定としたとき、支軸70から主錘部61までの距離は、該一定距離よりも短くすることができる。これにより、主錘部61の重量により支軸70に作用する曲げモーメントは、特許文献1のように支軸70を設けない構成に比べて低減し、カウンタウェイト60と支軸70の軸受71等の間で生じるこじれも低減され、シフトフィーリングの悪化が抑制される。
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態による手動変速機の変速操作機構120を示す概略図である。
図6に示すように、コントロールロッド30の軸心S1からシフトレバー50の係合部52bの中心線S2までの距離をa、係合部52bの中心線S2から支軸70の軸心S3までの距離をb、支軸70の軸心S3からカウンタウェイト60の主錘部61の回転系慣性モーメントの質点Gまでの距離をcとする。
第2実施形態では、慣性により支軸70を中心として回動を続けるカウンタウェイト60からコントロールロッド30に作用する回動モーメントの大きさM1を低下させることなく、カウンタウェイト60の主錘部61を軽量化するように、距離a,b,cの大小関係(レバー比)を調整することを特徴とする。
まず、コントロールロッド30に作用する回動モーメント(の大きさ)M1を増大させるためには、シフトレバー50の係合部52bの中心を挟んで、主錘部61から支軸70に作用する回動モーメント(の大きさ)M2を増幅してコントロールロッド30に伝達することが好ましい。第2実施形態では、a>bとすることにより、回動モーメントM1を回動モーメントM2より大きくする。また、支軸70に作用する回動モーメントM2を増大させることで、回動モーメントM1をさらに増大させることができる。回動モーメントM2を増大させるためには、距離cを可能な限り長くすることが好ましい。第2実施形態では、c>bとすることにより、回動モーメントM2を増大させる。
上記のようにa,c>bとすることで、コントロールロッド30に作用する回動モーメントM1を一定としたときに、カウンタウェイト60の主錘部61を軽量化でき、これにより支軸70に作用する曲げモーメントを低減させることができる。ここで、当該曲げモーメントをさらに低減させる観点では、距離cを短くすることが好ましい。第2実施形態では、c<aとすることにより、回動モーメントM2を増大させつつ支軸70に作用する曲げモーメントを低減させる。
以上、第2実施形態によれば、コントロールロッド30に作用させる回動モーメントM1の大きさを一定に維持しつつ、カウンタウェイト60の主錘部61を軽量化することができ、これにより支軸70に作用する曲げモーメントを低減させて支軸70でのこじれを抑制することも可能となる。カウンタウェイト60の主錘部61を軽量化する代わりに、全体距離(a+b+c)を小さくして変速機10を小型化することも可能である。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は実施形態に限定されるものではない。また、実施形態には種々の変形、改良が加えられてよく、従って実施形態には種々の変形例が存在する。
例えば、上記実施形態では、コントロールロッド30が、チェンジレバーのセレクト操作に連動して軸方向移動し、シフト操作に連動して回動する例について説明したが、逆に、セレクト操作に連動して回動し、シフト操作に連動して軸方向移動してもよい。
また、上記実施形態では、球状(または略球状)であるシフトレバー50の係合部52bが、カウンタウェイト60の被係合部62に設けられる溝に係合する例について説明したが、これとは逆に、カウンタウェイト60に球状(または略球状)の係合部を設け、シフトレバー50に溝を設けて係合を行ってもよい。
また、上記実施形態では、カウンタウェイト60において、被係合部62の第2板部62bと第3板部62cが延びる方向に対してアーム部64が反対方向に延びているが、これに限定されることなく、主錘部61がその回動範囲において変速機ケース12等と干渉しない範囲であれば、アーム部64は任意の方向に延びていてよい。
以上のように、本発明によれば、カウンタウェイトを備えた手動変速機において、コントロールロッドの軸方向移動に伴うこじれの発生を抑制し、チェンジレバーの操作フィーリングを改善することが可能となるから、この種の手動変速機の製造産業分野において本発明が好適に利用される可能性がある。
10 手動変速機
12 変速機ケース
20 変速操作機構
22 ベース部材
30 コントロールロッド
40 セレクトレバー
50 シフトレバー
52 係合レバー部
52b 係合部
60 カウンタウェイト
61 主錘部
62 被係合部
63 被支持部
64 アーム部
70 支軸
S1 コントロールロッドの軸心
S2 シフトレバーの係合部の中心線
S3 支軸の軸心
G 主錘部の回転系慣性モーメントの質点

Claims (1)

  1. 車両に搭載された状態で軸心が車体上下方向に延びるように配置され、チェンジレバーの操作に連動して軸方向移動および回動するコントロールロッドと、
    前記コントロールロッドに交差する面にほぼ沿って回動するカウンタウェイトと、を備えた手動変速機であって、
    前記コントロールロッドが固定されたシフトレバーと、
    前記コントロールロッドと平行に配置された支軸を更に有し、
    前記カウンタウェイトは、前記支軸に対して回動自在となるように支持するための被支持部と、該被支持部に連絡された主錘部と、前記コントロールロッドの回動に連動して回動し、該コントロールロッドの軸方向移動に連動しないように該コントロールロッドに係合された被係合部とを有し、
    前記シフトレバーは、前記カウンタウェイトの被係合部に係合された係合部を有し、
    前記カウンタウェイトの被係合部は平面視で略コ字状に形成され、これにより前記被係合部に車体上下方向に延びる溝が設けられ、該溝に対して前記シフトレバーの係合部が車体上下方向にスライド自在に設けられていることを特徴とする、
    手動変速機。
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