以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<実施形態>
以下では、冷凍装置ユニットの一例である室外ユニットを例に挙げて本実施形態を説明する。なお、冷凍装置ユニットは、室外ユニットの他、給湯器などの熱交換を行うあらゆる装置を含む。
(1)室外ユニット100の全体構成
まず、空気調和装置1000に含まれる室外ユニット100の全体構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る空気調和装置1000の外観図である。図2は、前板11及び右側板12が外された室外ユニット100の正面図である。図3は前板11、右側板12及び天板13が外された室外ユニット100の正面図である。図4は、駆動モータ16を介してファン15が取り付けられたファンモータ台20の側面図である。
尚、以下の説明においては、「上」、「下」、「左」、「右」、「正面」、「前」、「背面」、「後」等の方向を示す表現を適宜用いている。これらの方向は、図1等に示すように室外ユニット100の天板13が見えるように室外に取り付けられ、通常使用される状態での各方向を表す。「正面」と「前」とは同方向である。また、「背面」と「後」とは同方向である。
図1の空気調和装置1000は、室外ユニット100と、室内ユニット200とに分かれて構成されている。室内ユニット200は、空気調和を行う対象空間である室内の壁面等に取り付けられている。一方、室外ユニット100は、室内の外部に設置されるものである。室外ユニット100は、冷媒連絡配管300を介して室内ユニット200と接続されている。以下に、室外ユニット100について説明する。
(1−1)室外ユニット100の外側面
室外ユニット100は、図1〜図3に示すように、外側面を形成する、前板11、右側板12、天板13及び底板14を有する。
天板13は、室外ユニット100の上面に配置され、室外ユニット100の内部空間の上面を覆う。天板13は板金で形成されている。
前板11は、室外ユニット100の前面に設けられている。前板11は、例えばポリプロピレンなどの樹脂から形成されている。前板11には、複数のスリット状の吹出し孔11aが設けられている。ファン15(図4)の回転により室外ユニット100の内部空間に取り込まれた空気流は、吹出し孔11aを通って室外ユニット100の外部へ排出される。
右側板12は、室外ユニット100の内部空間の右側を覆い、板金で形成されている。
底板14は、室外ユニット100の下面に配置され、室外ユニット100の内部空間の下方を覆う。底板14は板金で形成されている。
(1−2)室外ユニット100の内部空間
室外ユニット100の内部空間には、ファン15(図4)、駆動モータ16、仕切板18、ファンモータ台20、室外熱交換器30、圧縮機40及び電装品箱50等が配置されている。
仕切板18は、底板14に対して垂直に設けられている。仕切板18は、室外ユニット100の内部空間を機械室S1と送風機室S2とに仕切る。機械室S1は、室外ユニット100の正面視において仕切板18の右側に配置される。送風機室S2は、室外ユニット100の正面視において仕切板18の左側に配置される。機械室S1には、図2、図3に示すように、圧縮機40及び電装品箱50などの風雨から保護する必要のある機械部品の多くが収容される。送風機室S2は、室外ユニット100の外部から取り込まれた空気が、室外熱交換器30を通って室外へと排出される空間である。
ファンモータ台20は、送風機室S2に配置されている。より具体的には、ファンモータ台20は、送風機室S2のうち室外熱交換器30の前方、すなわち空気流れの下流側に位置している。また、ファンモータ台20は、正面視において、送風機室S2の略中央に配置されている。ファンモータ台20は、底板14から天板13に至るまで延びている。ファンモータ台20の中央部105には、モータ保持部22が設けられている。モータ保持部22には、駆動モータ16が取り付けられる。ファンモータ台20の詳細については後述する。
駆動モータ16はファン15を回転させるための駆動部である。図2,図3に示すように駆動モータ16は、ファンモータ台20のモータ保持部22に取り付けられている。図4に示すように、駆動モータ16の中心には、前後方向に平行な回転軸16aが設けられている。この回転軸16aにファン15が固定される。駆動モータ16は、所定の回転数で回転軸16aを回転させる。これによりファン15が所定の回転数で回転する。
ファン15は、例えば複数のファン翼15aを有するプロペラファンである。ファン15は、駆動モータ16の回転軸16aに固定されている。駆動モータ16が駆動することで、ファン15は回転軸16aを中心に回転駆動される。このファン15の回転駆動により空気流が生成される。この空気流によって、室外ユニット100周囲の空気が、室外ユニット100の背面側から取り込まれ、室外熱交換器30を通って送風機室S2へと取り込まれる。送風機室S2へと取り込まれた空気は、その後、前板の吹出し孔11a等を通って、室外ユニット100の外部へと排出される。
室外熱交換器30は、通過する空気との間で熱交換を行う。室外熱交換器30は、送風機室S2の外側面に沿って配置されている。より具体的には、室外熱交換器30は、略L字形状の形状をなしており、室外ユニット100の背面に沿う部分と、背面に沿う部分から左側に屈曲して延在する部分と、を有する。
圧縮機40は、機械室S1に配置されており底板14に固定される。圧縮機40は、冷媒を圧縮するためのものであって、圧縮機モータ(図示せず)によって駆動される。
電装品箱50は、機械室S1の上部に、仕切板18に取り付けられて配置される。電装品箱50には、各種装置の制御を行うためのマイクロコンピュータチップや制御プログラムを格納するメモリなどの電子部品が内装されている。
(2)ファンモータ台20の詳細構成
次に、ファンモータ台20の詳細構成について説明する。
図5は、ファンモータ台20の全体斜視図である。図6は、接触部24を斜め上方から見た斜視図である。図7は、各係止部の関係を示す説明図である。図8は、接触部24が室外熱交換器30に係止している様子を示す斜視図である。図9は、接触部24を斜め下方から見た斜視図である。図10は、第1係止部141が折り曲げられた接触部24の斜視図である。図11は、第2係止部142が折り曲げられた接触部24の斜視図である。図12は、第3係止部143が折り曲げられた接触部24の斜視図である。
ファンモータ台20は、支持部21と、モータ保持部22と、天板対向部23と、接触部24と、前延長部25と、底板対向部26と、段差面部27と、を含む。
(2−1)支持部21
図2、図3に示すように、支持部21は、室外ユニット100の底板14から天板13に向かって延びる。支持部21は、第1支持部21a及び第2支持部21bを含む。第1支持部21a及び第2支持部21bは、ファンモータ台20の上下方向の中央部105においてモータ保持部22の両側を支持する。具体的には、第1支持部21aは、ファンモータ台20の正面視において、モータ保持部22の右側に配置されている。一方、第2支持部21bは、ファンモータ台20の正面視において、モータ保持部22の左側に配置されている。そして、第1支持部21a及び第2支持部21bの上下方向の中央部105がモータ保持部22の左右両端に接続される。
図5に示すように、第1支持部21a及び第2支持部21bの底板14側は、底板対向部26に接続されている。第1支持部21a及び第2支持部21bの天板13側は、天板対向部23に接続されている。
上記構成により、第1支持部21a及び第2支持部21bの上下方向の中央部105は、モータ保持部22を介して接続される。また、第1支持部21a及び第2支持部21bの下端及び上端は、それぞれ底板対向部26及び天板対向部23に接続される。これにより、第1支持部21aと第2支持部21bとは、その下端、中央部105及び上端において互いに安定的に接続される。
第1支持部21aと第2支持部21bとは、図3に示すように、ファンモータ台20の上下方向の中心線A−Aを中心として対称に形成されている。よって、以下の支持部21の説明では、第1支持部21aを中心として説明し、第2支持部21bの説明は適宜省略する。
図5に示すように、第1支持部21aは、第1平面21a−1及び第2平面21a−2を含む。第1平面21a−1と第2平面21a−2とは、概ねL字状をなすように接続されている。第2平面21a−2は、室外ユニット100の正面視において前側の面である。第2平面21a−2は、前板11の面に沿っている。第1平面21a−1は、第2平面21a−2から連続して折り曲げられることで形成されている。具体的には、第1平面21a−1は、第2平面21a−2に対して後側に折り曲げられた面であり、第2平面21a−2に概ね直交する面である。第2平面21a−2の上下方向の中央部105は、モータ保持部22に接続されている。
前述の通り、第1平面21a−1と第2平面21a−2とは、互いに折り曲げられることで概ねL字状をなしている。よって、L字状の角部において、第1平面21a−1の上下方向に延びる辺と第2平面21a−2の上下方向に延びる一辺とは一体に接続されている。そして、第1平面21a−1において、第2平面21a−2と接続される辺に対向する辺は自由端である。よって、第2平面21a−2の自由端は、第2平面21a−2が上下方向に延びるのに沿って上下方向に延びている。
一方、第2平面21a−2において、第1平面21a−1と接続される辺に対向する辺には、図5に示すように、第1内側端面121a及び第2内側端面121bが接続されている。第1内側端面121a及び第2内側端面121bは、第2平面21a−2から後側に折り曲げられた面である。第1内側端面121a及び第2内側端面121bは、第1平面21a−1に概ね平行に対向する。よって、第1支持部21aは、第1内側端面121a及び第2内側端面121bと、第2平面21a−2と、第1平面21a−1とによって、一辺が開口した矩形状の形状を有している。つまり、第1支持部21aは、中央部105を除いて、背面側が開口した概ねコの字状の形状を有している。
なお、第1内側端面121a及び第2内側端面121bは、図5に示すように、第1空間61a及び第2空間61bに面して形成される面である。ここで、第1空間61a及び第2空間61bは、第1支持部21a、第2支持部21b、モータ保持部22、底板対向部26及び天板対向部23に囲まれた領域である。第1空間61aはモータ保持部22に対して上方の空間であり、第2空間61bはモータ保持部22に対して下方の空間である。第1空間61aに面して第1内側端面121aが設けられている。また、第2空間61bに面して第2内側端面121bが設けられている。
図4、図5に示すように、第1支持部21aは、モータ保持部22が前側に突出するように折り曲げられている。具体的には、第1支持部21aの上下方向の中央部105が、上端部101a及び下端部101bよりも前側に隆起している。そのため、上端部101aと中央部105とを接続する上傾斜部103aは、上方から下方に向かって前側に傾斜している。また、下端部101bと中央部105とを接続する下傾斜部103bは、下方から上方に向かって前側に傾斜している。なお、中央部105、上端部101a及び下端部101bは概ね鉛直方向、つまり上下方向に延びている。また、中央部105はモータ保持部22に対応する部分である。よって、第1支持部21aは、中央部105においてモータ保持部22と接続されている。第1支持部21aの中央部105が上端部101a及び下端部101bよりも前側に突出しているため、ファン15が前側に突出するように取り付けられる。ここで、ファン15による送風性能を向上するため、ファン15のファン翼15aの奥行きが大きく形成される。つまり、ファン翼15aは、室外ユニット100の背面側に向かって延びるように形成される。上記の構成によれば、ファン15が前側に突出するようにファンモータ台20に取り付けられるため、ファンモータ台20とファン翼15aとの接触を回避することができる。
また、図5に示すように、第1支持部21aの第2平面21a−2には、天板13から底板14に向かって延びる支持膨出部131を有していてもよい。支持膨出部131は、例えば、第2平面21a−2の底面から盛り上がるように膨らんだ部分である。同様に、第2支持部21bの第2平面にも同様に支持膨出部が設けられていてもよい。支持膨出部131によって、支持部21の強度を高めることができる。
(2−2)モータ保持部22
図2、図3、図5に示すように、モータ保持部22は、概ね平板状であり、その平面は前板11の面と概ね平行である。モータ保持部22は、ファンモータ台20の上下方向の概ね中央部105に設けられている。そして、モータ保持部22は、支持部21に挟み込まれるように、支持部21の上下方向の中央部105に設けられている。そして、モータ保持部22は、第1支持部21aの左側と第2支持部21bの右側との間に位置するように、第1支持部21a及び第2支持部21bに接続されている。このとき、第1支持部21aの第2平面21a−2に連続するようにモータ保持部22が接続されている。特に、モータ保持部22は、第1支持部21aの中央部105において、第2平面21a−2と接続されている。同様に、モータ保持部22は、第2支持部21bの中央部105において、第2平面と接続されている。
モータ保持部22は、その平面の中央部にモータ挿入孔22aが設けられている。モータ挿入孔22aは、駆動モータ16に対応した形状を有している。例えば、モータ挿入孔22aは概ね円形状を有している。
(2−3)天板対向部23、段差面部27
図5に示すように、支持部21の上方には、天板対向部23が設けられている。より具体的には、天板対向部23は、第1支持部21aの上端と第2支持部21bの上端とを接続するように、第1支持部21a及び第2支持部21b上に設けられている。
天板対向部23は、天板13と対向する部分である。また、天板対向部23は、ファンモータ台20を構成する部材のうち、最も天板13に近接又は接触する部材の一つである。天板対向部23は概ね平板状である。
天板対向部23は、例えば、支持部21に対して概ね90°で折り曲げられるように形成される。
段差面部27は、図6、図8、図9等に示すように、天板対向部23から接触部24に向かって傾斜する平面である。接触部24は、天板対向部23の背面、つまり室外熱交換器30側において、段差面部27を介して天板対向部23に接続されている。
なお、図5,図6、図8等に示すように、天板対向部23の平面は、天板膨出部133を有していてもよい。天板膨出部133は、天板対向部23の底面から盛り上がるように膨らんだ部分である。天板膨出部133は、例えば天板対向部23の概ね全面に亘って形成されている。例えば、天板膨出部133は、第1支持部21a側においては、第1支持部21aの第2平面21a−2の端部上から天板対向部23上に連続して延びるように形成されている。同様に、天板膨出部133は、第2支持部21b側においても、第2支持部21bの端部上から天板対向部23上に連続して延びるように形成されている。天板対向部23のうち、第1支持部21aと第2支持部21bとの間においては、天板膨出部133が連続的に延びるように形成されている。つまり、天板膨出部133は、第1支持部21a側の天板膨出部133から第2支持部21b側の天板膨出部133にかけて延びている。また、天板膨出部133は、天板対向部23上から段差面部27を経由して接触部24上にかけても延びるように形成されている。さらに、天板対向部23の天板膨出部133は、後述の前延長部25の前延長膨出部135と連結されている。このような天板膨出部133によって、天板対向部23の強度を高めることができる。また、天板13に荷重が掛かった場合、天板13はまず天板対向部23の天板膨出部133と接触する。天板膨出部133は天板13からの荷重を分散するため、天板13の変形を抑制することができる。
(2−4)接触部24
接触部24は、室外熱交換器30の上端面及び側面と接触して係止する部材である。接触部24は、段差面部27を介して天板対向部23に接続されている。また、接触部24は、天板対向部23から背面側、つまり室外熱交換器30に向かって延びる部材である。
図6等に示すように、接触部24には、第1係止部141、第2係止部142及び第3係止部143が設けられている。本実施形態のファンモータ台20は、1台、2台又は3台の室外熱交換器30が設置されるいずれの場合でも、室外熱交換器30に係止する。なお、室外熱交換器30は、背面側から順に1台目、2台目、3台目となるように順に配置される。
1台の室外熱交換器30が設置される場合には、図10に示すように第1係止部141が下側に折り曲げられる。第1係止部141は、当該室外熱交換器30の前面に係止する。
また、2台の室外熱交換器30が設置される場合には、図11に示すように第2係止部142が下側に折り曲げられる。第2係止部142は、ファンモータ台20に最も隣接する室外熱交換器30、つまり背面側から2つ目の室外熱交換器30の前面に係止する。図8では、室外熱交換器30は、2台の第1室外熱交換器31及び第2室外熱交換器32を含む。図8に示すように、第2係止部142が下側に折り曲げられる。第2係止部142は、第2室外熱交換器32の前面に係止する。
また、3台の室外熱交換器30が設置される場合には、図12に示すように第3係止部143が下側に折り曲げられる。第3係止部143は、ファンモータ台20に最も隣接する室外熱交換器30、つまり背面側から3つ目の室外熱交換器30の前面に係止する。
さらに、接触部24には、図9に示すように背面係止部144が設けられている。背面係止部144は、室外熱交換器30の背面を係止する部材である。背面係止部144は、室外ユニット100の背面側に沿う第1面144a、つまり、室外熱交換器30の背面に沿う第1面144aを有する。また、背面係止部144は、第1面144aから外側方向に折り曲げられた第2面144bを有していてもよい。背面係止部144は、例えば、接触部24のうち、室外熱交換器30の背面側の端部を折り曲げることで形成される。第1、第2及び第3係止部141、142及び143は、前述の通り、対応する室外熱交換器30の前面に係止する。背面係止部144と、第1、第2及び第3係止部141、142及び143のいずれかとによって、室外熱交換器30の前面及び背面を挟持することができる。これにより、ファンモータ台20を室外熱交換器30に係止することができる。
以上のように、ファンモータ台20には、室外熱交換器30の設置数に応じた複数の第1、第2及び第3係止部141、142及び143が予め形成されている。そして、各第1、第2及び第3係止部141、142及び143は、折り曲げによって形成される一面からなる簡単な構成である。また、前述の通り、第1、第2及び第3係止部141、142及び143は、1又は複数の室外熱交換器30を備えるいずれの冷凍装置ユニットにおいても、ファンモータ台20を室外熱交換器30に係止することができる。よって、上記構成によれば、簡単な構成で、室外熱交換器30の設置数に応じて室外熱交換器30を挟持可能なファンモータ台20を提供することができる。
以下に、第1係止部141、第2係止部142及び第3係止部143について具体的に説明する。
図6、図7に示すように、接触部24は、第1係止部141、第2係止部142及び第3係止部143を有する。第1係止部141、第2係止部142及び第3係止部143に対応して、それぞれ第1スリット151、第2スリット152及び第3スリット153が形成されている。第1スリット151により囲まれた部分により第1係止部141が形成されている。第2スリット152により囲まれた部分により第2係止部142が形成されている。第3スリット153により囲まれた部分により第3係止部143が形成されている。
第1、第2及び第3係止部141、142及び143は、折り曲げられる折り曲げ部141a、142a及び143aと、自由端部141b、142b及び143bと、を有する。折り曲げ部141a、142a及び143aは、図6、図7の破線部分である。自由端部141b、142b及び143bは、第1、第2及び第3スリット151、152及び153の周縁により形成される。つまり、第1、第2及び第3スリット151、152及び153は、折り曲げ部141a、142a及び143aの両端から延び、自由端部141b、142b及び143bを形成する。なお、本実施形態では、第1、第2及び第3スリット151、152及び153は、中心線B−Bを中心として対称に形成されている。中心線B−Bは、室外ユニット100の背面が延びる方向の接触部24の中心において、室外ユニット100の背面が延びる方向に概ね直交する。よって、第1、第2及び第3係止部141、142及び143もまた、中心線B−Bに対して対称である。前述のように第1、第2及び第3係止部141、142及び143は第1、第2及び第3スリット151、152及び153により形成できるため、第1、第2及び第3係止部141、142及び143の製造が容易である。第1、第2及び第3スリット151、152及び153は、鋼板を所定の形状に切り抜くだけで形成できるからである。
また、第1、第2及び第3スリット151、152及び153は中心線B−Bを中心として対称であるため、ファンモータ台20を室外熱交換器30に安定的に係止することができる。つまり、第1、第2及び第3係止部141、142及び143は、中心線B−Bに対して対称である。よって、ファンモータ台20を室外熱交換器30に係止した場合、室外ユニット100の背面が延びる左右方向におけるファンモータ台20のがたつきを抑制することができる。これは、ファンモータ台20の左右方向の重量を概ね均衡にして、室外熱交換器30にファンモータ台20を係止できるからである。
ここで、第1、第2及び第3スリット151、152及び153は底部を有するU字状である。U字状の底部の長さは所定長さ以上を有する。よって、第1、第2及び第3スリット151、152及び153の周縁により囲まれる第1、第2及び第3係止部141、142及び143は、概ね矩形状である。つまり、折り曲げ部141a、142a及び143aと自由端部141b、142b及び143bとにより囲まれる第1、第2及び第3係止部141、142及び143は、概ね矩形状である。なお、本実施形態では、第1、第2及び第3係止部141、142及び143は概ね長方形状である。よって、折り曲げられた第1、第2及び第3係止部141、142及び143の矩形状の面と、室外熱交換器30の前面との接触面積を大きくできる。そのため、第1、第2及び第3係止部141、142及び143の矩形状の面を、室外熱交換器30の面に沿って安定的に係止できる。
これにより、第1、第2及び第3係止部141、142及び143を介して、ファンモータ台20を室外熱交換器30に容易に係止することができる。
次に、第1、第2及び第3係止部141、142及び143それぞれについて具体的に説明する。
第1係止部141は、折り曲げ部141aと自由端部141bとを有する。第1係止部141は、折り曲げ部141aと自由端部141bとにより囲まれる部分により形成される。第1スリット151は、折り曲げ部141a両端から延び、自由端部141bを形成する。第1スリット151は、第1開口151a、第2開口151b及び第3開口151cを有する。第2開口151bは、室外ユニット100の上面視において、その背面に沿う方向(左右方向)に概ね延びている。言い換えれば、室外ユニット100の上面視において、室外ユニット100の背面側の室外熱交換器30が延びる方向に概ね沿っている。よって、第2開口151bは、概ね直線状に延びている。第2開口151bの両端部には、それぞれ第1開口151a及び第3開口151cが連続して形成されている。つまり、第1開口151aは、第2開口151bの一端部から連続して形成されている。第1開口151aは、第2開口151bの延びる方向に概ね直交するように室外ユニット100の前面側に延びている。また、第3開口151cは、第2開口151bの他端部から連続して形成されている。第3開口151cは、第2開口151bの延びる方向に概ね直交するように室外ユニット100の前面側に延びている。よって、第1スリット151は、4辺を有する矩形において1辺が除去された形状を有する。言い換えれば、第1スリット151は、概ねU字状の形状を有する。
第2係止部142は、折り曲げ部142aと自由端部142bとを有する。第2係止部142は、折り曲げ部142aと自由端部142bとにより囲まれる部分により形成される。第2スリット152は、折り曲げ部142a両端から延び、自由端部142bを形成する。第2スリット152は、第1開口152a、第2開口152b及び第3開口152cを有する。第2開口152bは、概ね第1係止部141の第2開口151bと同方向に延びている。第1開口152aは、第2開口152bの一端部から連続して形成されている。第1開口152aは、第2開口152bの延びる方向に概ね直交するように室外ユニット100の前面側に延びている。また、第3開口152cは、第2開口152bの他端部から連続して形成されている。第3開口152cは、第2開口152bの延びる方向に概ね直交するように室外ユニット100の前面側に延びている。よって、第2スリット152は、第1スリット151と同様に概ねU字状の形状を有する。
第3係止部143は、折り曲げ部143aと自由端部143bとを有する。第3係止部143は、折り曲げ部143aと自由端部143bとにより囲まれる部分により形成される。第3スリット153は、折り曲げ部143a両端から延び、自由端部143bを形成する。第3スリット153は、第1開口153a、第2開口153b及び第3開口153cを有する。第2開口153bは、概ね第1係止部141の第2開口151bと同方向に延びている。第1開口153aは、第2開口153bの一端部から連続して形成されている。第1開口153aは、第2開口153bの延びる方向に概ね直交するように室外ユニット100の前面側に延びている。また、第3開口153cは、第2開口153bの他端部から連続して形成されている。第3開口153cは、第2開口153bの延びる方向に概ね直交するように室外ユニット100の前面側に延びている。よって、第3スリット153は、第1スリット151と同様に概ねU字状の形状を有する。
また、第1、第2及び第3スリット151、152及び153は、互いに離隔するように形成されている。図6、図7では、第1、第2及び第3スリット151、152及び153は、ファンモータ台20に隣接する側(前板11側)から室外熱交換器30の背面側に向かって、第3スリット153、第2スリット152及び第1スリット151の順に配置されている。さらに、ファンモータ台20に隣接する側(前板11側)から室外熱交換器30の背面側に向かって、折り曲げ部143a、折り曲げ部142a及び折り曲げ部141aの順にその延びる方向の長さが順に大きくなる。つまり、折り曲げ部143aの延びる方向の長さL3、折り曲げ部142aの延びる方向の長さL2、折り曲げ部141aの延びる方向の長さL1は、L3<L2<L1の関係となる。なお、本実施形態では、第1、第2及び第3係止部141、142及び143は概ね長方形状である。よって、第2開口151b、152b及び153bそれぞれの延びる方向の長さは、折り曲げ部141a、142a及び143aの長さL1、L2及びL3と概ね同一である。よって、第2開口153bの延びる方向の長さ<第2開口152bの延びる方向の長さ<及び第2開口151bの延びる方向の長さとなる。
より具体的には、第1、第2及び第3スリット151、152及び153は、図7に示すように互いに離隔する。ここで、第1スリット151の第1開口151aの終端部と、第2スリット152の第2開口152bの一端部と、の距離はD1である。第1スリット151の第1開口151aの終端部は、第2開口151bの一端部と接続されていない側の端部である。第2スリット152の第2開口152bの一端部は、第1開口152aと接続されている側の端部である。また、第1スリット151の第3開口151cの終端部と、第2スリット152の第2開口152bの他端部と、の距離はD2である。第1スリット151の第3開口151cの終端部は、第2開口151bの他端部と接続されていない側の端部である。第2スリット152の第2開口152bの他端部は、第3開口152cと接続されている側の端部である。距離D1、D2は、所定長さ以上である。所定長さとは、第1スリット151と第2スリット152とが互いに離隔することで、第1係止部141のちぎれや折れを抑制できる長さである。なお、距離D1、D2は同じ長さであっても、異なる長さであってもよい。ただし、第1及び第2スリット151及び152が中心線B−Bに沿って対称に形成されているので、距離D1、D2は同じ長さであるのが好ましい。
また、第2スリット152の第1開口152aの終端部と、第3スリット153の第2開口153bの一端部と、の距離はD3である。第2スリット152の第1開口152aの終端部は、第2開口152bの一端部と接続されていない側の端部である。第3スリット153の第2開口153bの一端部は、第1開口153aと接続されている側の端部である。また、第2スリット152の第3開口152cの終端部と、第3スリット153の第2開口153bの他端部と、の距離はD4である。第2スリット152の第3開口152cの終端部は、第2開口152bの他端部と接続されていない側の端部である。第3スリット153の第2開口153bの他端部は、第3開口153cと接続されている側の端部である。距離D3、D4は、所定長さ以上である。所定長さとは、第2スリット152と第3スリット153とが互いに離隔することで、第2係止部142のちぎれや折れを抑制できる長さである。なお、距離D3、D4は同じ長さであっても、異なる長さであってもよい。ただし、第2及び第3スリット152及び153が中心線B−Bに沿って対称に形成されているので、距離D3、D4は同じ長さであるのが好ましい。
上述のように、隣接する第1、第2及び第3スリット151、152及び153が互いに離隔するように配置される。第1、第2及び第3スリット151、152及び153どうしが離隔しているため、第1、第2及び第3係止部141、142及び143を折り曲げた際に、第1、第2及び第3係止部141、142及び143のちぎれや折れを抑制することができる。特に、図6、図7に示すように、第1、第2及び第3スリット151、152及び153は、第1スリット151、第2スリット152及び第3スリット153の順に大きくなるように形成されている。つまり、第1、第2及び第3スリット151、152及び153は、第2開口151b、第2開口152b及び第2開口153bの長さが順に大きくなるように形成されている。よって、第1、第2及び第3スリット151、152及び153の大きさが同程度の場合に比べて、距離D1、D2、D3、D4の長さが大きくなる。このような第1、第2及び第3係止部141、142及び143の配置によっても、第1、第2及び第3係止部141、142及び143のちぎれや折れを抑制することができる。
なお、図5、図6に示すように、接触部24の上下方向の位置は、天板対向部23の上下方向の位置よりも低い。つまり、接触部24は、天板対向部23に対して一段低い位置となるように、段差面部27を介して天板対向部23に接続されている。よって、天板対向部23は接触部24よりも天板13に近い位置にある。天板13に荷重が掛かった場合、天板対向部23は天板13に加わった荷重を支持する。接触部24の高さは天板対向部23よりも一段低いため、天板対向部23に加わった力が接触部24を介して室外熱交換器30に伝わることを抑制できる。また、本実施形態では、天板対向部23と接触部24との境界の領域ではなく、接触部24の一部を折り曲げることで第1、第2及び第3係止部141、142及び143が形成される。つまり、平面からなる接触部24の一部を折り曲げることで第1、第2及び第3係止部141、142が形成される。よって、金型を接触部24に押し当てて容易に第1、第2及び第3係止部141、142を形成することができる。
接触部24には、前述の通り、天板膨出部133が天板対向部23から延長して形成されている。これにより、天板対向部23及び接触部24の強度を高めることができる。
(2−5)前延長部25
図5に示すように、前延長部25は、天板対向部23から前方、つまり前板11側に向かって延びる平面である。前延長部25は、第1支持部21aの上端と第2支持部21bの上端との間において、天板対向部23から延びている。
前延長部25は、天板対向部23と同様に天板13と概ね平行に対向する平面である。また、前延長部25は、ファンモータ台20を構成する部材のうち、最も天板13に近接又は接触する部材の一つである。前延長部25は概ね平板状である。前延長部25と天板対向部23とは、概ね同一平面に位置している。
なお、前延長部25の平面は、前延長膨出部135を有していてもよい。前延長膨出部135は、図5に示すように、前延長部25の底面から盛り上がるように膨らんだ部分である。前延長膨出部135は、例えば前延長部25の概ね全面に亘って形成されている。より具体的には、前延長膨出部135は、例えば、前延長部25が延びる方向に沿って長く形成されている。図5の例では、2つの延びる前延長膨出部135が形成されている。前述の通り、前延長部25の前延長膨出部135は、天板対向部23の天板膨出部133と一連となるように接続されている。
(2−6)底板対向部26
図5に示すように、支持部21の下方には、底板対向部26が設けられている。より具体的には、底板対向部26は、第1支持部21aの下端と第2支持部21bの下端とを接続するように、第1支持部21a及び第2支持部21b下方に設けられている。
底板対向部26は、底板14と対向する部分である。また、底板対向部26は、ファンモータ台20を構成する部材のうち、最も底板14に近接又は接触する部材である。
(2−7)ファンモータ台20の一体構造
本実施形態では、ファンモータ台20は、一枚の平板から、支持部21、モータ保持部22、天板対向部23、接触部24、前延長部25及び底板対向部26が一連一体に形成されている。
例えば、ファンモータ台20は、1枚の平板において、第1空間61a、第2空間61b及びモータ挿入孔22a等不要な部分を取り除く。このとき、前延長部25に対応する部分が残るように第1空間61aに対応する部分が取り除かれる。その後、各部材に折り曲げ加工が行われて、図5に示すファンモータ台20が形成される。
ファンモータ台20において上記各部材が一連一体に形成されていると、各部材を互いに接続する工程を省略でき、製造工程を簡略化できる。また、各部材を接続するための部材も省略でき、ファンモータ台20のコストアップを抑制できる。また、各部材の接続による脆弱性も抑制できる。
また、上記実施形態では、膨出部131、133,135が、天板対向部23、接触部24及び前延長部25において一連に接続されて形成されている。よって、天板対向部23、接触部24及び前延長部25の強度を一体として高めることができる。
(3)特徴
(3−1)
ファンモータ台20は、1又は複数の室外熱交換器30が設置される冷凍装置ユニットにおいて、駆動モータ16を支持する。
ファンモータ台20は、モータ保持部22と、接触部24と、を備える。モータ保持部22は、駆動モータ16が固定される。接触部24は、室外熱交換器30に接触する。
接触部24は、第1係止部141と、第2係止部142と、第3係止部143と、を含む。第1係止部141は、1の室外熱交換器30が設置される場合に折り曲げられて、1の室外熱交換器30のファンモータ台20側の前面に係止する。第2係止部142は、2つの室外熱交換器30が設置される場合に折り曲げられて、2つの室外熱交換器30のうちファンモータ台20に隣接する室外熱交換器30のファンモータ台20側の前面に係止する。第3係止部143は、3つの室外熱交換器30が設置される場合に折り曲げられて、3つの室外熱交換器30のうちファンモータ台20に隣接する室外熱交換器30のファンモータ台20側の前面に係止する。
上記のファンモータ台20によれば、冷凍装置ユニットにおいて1つの室外熱交換器30が設置される場合、又は2以上の室外熱交換器30が設置される場合のいずれにも対応可能なように、予め第1〜第3係止部141〜143が接触部24に設けられている。第1係止部141は、1つの室外熱交換器30が設置される場合において、その室外熱交換器30に係止する。第2係止部142は、2つの室外熱交換器30が設置される場合において、背面側から2つ目の室外熱交換器30に係止する。第3係止部143は、3つの室外熱交換器30が設置される場合において、背面側から3つ目の室外熱交換器30に係止する。
このように、ファンモータ台20には、室外熱交換器30の設置数に応じた第1〜第3係止部141〜143が予め形成されている。そして、各係止部141〜143は、折り曲げによって形成される一面からなる簡単な構成である。また、前述の通り、第1〜第3係止部141〜143は、1又は複数の室外熱交換器30を備えるいずれの冷凍装置ユニットにおいても、ファンモータ台20を室外熱交換器30に係止することができる。よって、上記構成によれば、簡単な構成で、室外熱交換器30の設置数に応じて室外熱交換器30を挟持可能なファンモータ台20を提供することができる。
(3−2)
ファンモータ台20は、1又は複数の室外熱交換器30が設置される冷凍装置ユニットにおいて、駆動モータ16を支持する。
ファンモータ台20は、モータ保持部22と、接触部24と、を備える。モータ保持部22は、駆動モータ16が固定される。接触部24は、室外熱交換器30に接触する。
接触部24は、第1係止部141と、第2係止部142と、を含む。第1係止部141は、1の室外熱交換器30が設置される場合に折り曲げられて、1の室外熱交換器30のファンモータ台20側の前面に係止する。第2係止部142は、2つの室外熱交換器30が設置される場合に折り曲げられて、2つの室外熱交換器30のうちファンモータ台20に隣接する室外熱交換器30のファンモータ台20側の前面に係止する。
上記ファンモータ台20は、第1〜第3係止部141〜143を有するファンモータ台20と同様の効果を奏する。具体的には、ファンモータ台20には、室外熱交換器30の設置数に応じた第1、第2係止部142が予め形成されている。そして、第1、第2係止部141及び142は、折り曲げによって形成される一面からなる簡単な構成である。第1及び第2係止部141及び142は、1又は2つの室外熱交換器30を備えるいずれの冷凍装置ユニットにおいても、ファンモータ台20を対応する室外熱交換器30に係止することができる。よって、上記構成によれば、簡単な構成で、室外熱交換器30の設置数に応じて室外熱交換器30を挟持可能なファンモータ台20を提供することができる。
(3−3)
接触部24は第1〜第3係止部141〜143に対応する第1〜第3スリット151〜153を有している。第1〜第3スリット151〜153に囲まれた部分により第1〜第3係止部141〜143が形成されている。
上記の通り、接触部24は、第1〜第3係止部141〜143に対応する第1〜第3スリット151〜153を有している。第1〜第3係止部141〜143は、第1〜第3スリット151〜153に囲まれた部分により形成されている。第1〜第3係止部141〜143は、折り曲げられる折り曲げ部141a、142a、143aと、スリットの周縁により形成される自由端部141b、142b及び143bと、を有する。より具体的には、第1〜第3スリット151〜153は、折り曲げ部141a、142a、143aの両端から延び、自由端部141b、142b及び143bを形成する。よって、第1〜第3係止部141〜143は、折り曲げ部141a、142a、143aと自由端部141b、142b及び143bとにより囲まれる部分により形成される。第1〜第3係止部141〜143は第1〜第3スリット151〜153により形成できるため、第1〜第3係止部141〜143の製造が容易である。
なお、第1〜第3係止部141〜143の形状は、折り曲げ部141a、142a、143aを折り曲げることで平面を形成することが出来ればよく、特に限定されない。例えば、第1〜第3係止部141〜143は、U字状、台形状及び三角形状などから形成され得る。
(3−4)
第1〜第3スリット151〜153は底部を有するU字状である。U字状の底部の長さが所定長さ以上を有する。
この場合、第1〜第3スリット151〜153の周縁により囲まれる第1〜第3係止部141〜143は概ね矩形状である。つまり、折り曲げ部141a、142a、143aと自由端部141b、142b及び143bとにより囲まれる第1〜第3係止部141〜143は、概ね矩形状である。よって、折り曲げられた第1〜第3係止部141〜143の矩形状の面と、室外熱交換器30の前面との接触面積を大きくできる。そのため、第1〜第3係止部141〜143の矩形状の面を、室外熱交換器30の面に沿って安定的に係止できる。これにより、第1〜第3係止部141〜143を介して、ファンモータ台20を室外熱交換器30に容易に係止することができる。
(3−5)
複数の第1〜第3スリット151〜153は、互いに離隔するように形成されている。
例えば、第1〜第3スリット151〜153は、ファンモータ台20に隣接する側から室外熱交換器30の背面側に向かって順に配置されている。さらに、第1〜第3スリット151〜153は、ファンモータ台20に隣接する側から室外熱交換器30の背面側に向かって、折り曲げ部141a、142a、143aの延びる方向の長さが順に大きくなるように形成されている。このとき、隣接するスリットにおいて、一方のスリットの端部と、他方のスリットの頂部との間の最短距離は所定長さ以上である。
逆に、第1〜第3スリット151〜153は、ファンモータ台20に隣接する側から室外熱交換器30の背面側に向かって、折り曲げ部141a、142a、143aの延びる方向の長さが順に小さくなるように形成されていてもよい。このとき、隣接するスリットにおいて、一方のスリットの端部と、他方のスリットの頂部との間の最短距離は所定長さ以上である。
また、第1〜第3スリット151〜153は、小さなスリットが、互いに離隔するように分散して形成されていてもよい。
このように、隣接する第1〜第3スリット151〜153が互いに離隔するように配置される。第1〜第3スリット151〜153どうしが離隔しているため、第1〜第3係止部141〜143を折り曲げた際に、第1〜第3係止部141〜143のちぎれや折れを抑制することができる。
(3−6)
第1〜第3スリット151〜153は、ファンモータ台20に隣接する側(前板11側)から室外熱交換器30の背面側に向かって順に配置されている。また、ファンモータ台20に隣接する側(前板11側)から室外熱交換器30の背面側に向かって、第1〜第3係止部141〜143が折り曲げられる折り曲げ部141a、142a、143aの延びる方向の長さが順に大きくなる。
これにより、隣接するスリットどうしが互いに離隔される。よって、第1〜第3係止部141〜143を折り曲げた際に、第1〜第3係止部141〜143のちぎれや折れを抑制することができる。
(3−7)
ファンモータ台20は、天板13に隣接する天板対向部23をさらに備える。接触部24は、天板対向部23に対して一段下がった位置において天板対向部23に接続されている。
上記ファンモータ台20は天板13に隣接する天板対向部23を備えている。天板対向部23は天板13に加わった荷重を支持する。接触部24は、天板対向部23よりも一段下がった位置に形成されている。この接触部24に、ファンモータ台20を室外熱交換器30に係止する第1〜第3係止部141〜143が形成される。そのため、天板対向部23に加わった力が室外熱交換器30に伝わることを抑制することができる。
また、天板対向部23と接触部24との境界の領域ではなく、接触部24の一部を折り曲げることで第1〜第3係止部141〜143が形成される。つまり、平面からなる接触部24の一部を折り曲げることで第1〜第3係止部141〜143が形成される。よって、金型を接触部24に押し当てて容易に第1〜第3係止部141〜143を形成することができる。
(3−8)
接触部24は背面係止部144をさらに含む。背面係止部144は、室外熱交換器30の前面とは反対側の背面を係止する。
上記の背面係止部144は、室外熱交換器30の背面を係止する。一方、第1〜第3係止部141〜143は、対応する室外熱交換器30の前面を係止する。よって、背面係止部144と、第1〜第3係止部141〜143のいずれかとによって、室外熱交換器30の前面及び背面を挟持することができる。これにより、ファンモータ台20を室外熱交換器30に係止することができる。
(4)変形例
(4−1)変形例1A
上記実施形態では、1台、2台又は3台の室外熱交換器30が設置されるいずれの場合でも、ファンモータ台20は室外熱交換器30に係止可能である。そのため、接触部24には、第1係止部141、第2係止部142及び第3係止部143が設けられている。
しかし、接触部24は、1台又は2台の室外熱交換器30が設置されるいずれの場合に室外熱交換器30に係止可能なように構成されていてもよい。つまり、接触部24には、第1係止部141及び第2係止部142が設けられている。1台の室外熱交換器30が設置される場合には、第1係止部141が下側に折り曲げられる。第1係止部141は、当該室外熱交換器30の前面に係止する。また、2台の室外熱交換器30が設置される場合には、第2係止部142が下側に折り曲げられる。第2係止部142は、ファンモータ台20に最も隣接する室外熱交換器30、つまり背面側から2つ目の室外熱交換器30の前面に係止する。
さらに、接触部24は、3台以上の室外熱交換器30が設置されるいずれの場合でも、室外熱交換器30に係止可能なように構成されていてもよい。つまり、接触部24には、設置される室外熱交換器30の最大数に応じて、複数の係止部が設けられている。複数の係止部のうち所定の係止部が、対応する室外熱交換器30に係止される。つまり、実際に設置される室外熱交換器30の数に対応した係止部が折り曲げられる。この係止部が、ファンモータ台20に最も隣接する室外熱交換器30の前面に係止する。
(4−2)変形例1B
上記実施形態では、第1、第2及び第3係止部141、142及び143の形状は、概ね矩形状である。しかし、第1、第2及び第3係止部141、142及び143の形状は、折り曲げ部141a、142a及び143aを折り曲げることで、その平面を室外熱交換器30に係止できればよく、特に限定されない。例えば、第1、第2及び第3係止部141、142及び143は、U字状、台形状及び三角形状などから形成され得る。図13は、台形状の第1、第2及び第3係止部141、142及び143を有する接触部24の斜視図である。図13に示すように、第1、第2及び第3スリット151、152及び153により囲まれた第1、第2及び第3係止部141、142及び143は、台形状を有している。
(4−3)変形例1C
上記実施形態では、図6、図7に示すように、第1、第2及び第3スリット151、152及び153は、ファンモータ台20に隣接する側(前板11側)から室外熱交換器30の背面側に向かって、第3スリット153、第2スリット152及び第1スリット151の順に配置されている。さらに、ファンモータ台20に隣接する側(前板11側)から室外熱交換器30の背面側に向かって、折り曲げ部143a、折り曲げ部142a及び折り曲げ部141aの順にその延びる方向の長さが順に大きくなる(L3<L2<L1)。しかし、例えば第1、第2及び第3スリット151、152及び153は、次のように配置されてもよい。
図14〜図17は、変形例に係る係止部を有する接触部24の斜視図である。
図14の変形例では、第1、第2及び第3スリット151、152及び153は、ファンモータ台20に隣接する側(前板11側)から室外熱交換器30の背面側に向かって、第3スリット153、第2スリット152及び第1スリット151の順に配置されている。さらに、上記実施形態とは異なり、ファンモータ台20に隣接する側(前板11側)から室外熱交換器30の背面側に向かって、折り曲げ部143a、折り曲げ部142a及び折り曲げ部141aの順にその延びる方向の長さが順に小さくなる(L3>L2>L1)。なお、上記実施形態と同様に、各スリットは、係止部のちぎれや折れを抑制できる程度に所定長さ以上離隔している。
図15の変形例では、折り曲げ部141a、142a、143aの位置が、図6等の実施形態例とは異なる。図6の実施形態例では、折り曲げ部141a、142a、143aに対して背面側、つまり室外熱交換器30側に、第1、第2及び第3スリット151、152及び153が形成されている。よって、第1、第2及び第3係止部141、142及び143は、折り曲げ部141a、142a、143aに対して背面側に形成されている。一方、図15の変形例では、折り曲げ部141a、142a、143aに対して前面側、つまり前板11側に、第1、第2及び第3スリット151、152及び153が形成されている。よって、第1、第2及び第3係止部141、142及び143は、折り曲げ部141a、142a、143aに対して前面側に形成されている。このとき、第1、第2及び第3スリット151、152及び153は、ファンモータ台20に隣接する側(前板11側)から室外熱交換器30の背面側に向かって、第3スリット153、第2スリット152及び第1スリット151の順に配置されている。さらに、ファンモータ台20に隣接する側(前板11側)から室外熱交換器30の背面側に向かって、折り曲げ部143a、折り曲げ部142a及び折り曲げ部141aの順にその延びる方向の長さが順に大きくなる(L3<L2<L1)。
図16の変形例は、図15の更なる変形例である。図16では、図15と異なり、ファンモータ台20に隣接する側(前板11側)から室外熱交換器30の背面側に向かって、折り曲げ部143a、折り曲げ部142a及び折り曲げ部141aの順にその延びる方向の長さが順に小さくなってもよい(L3>L2>L1)。その他の構成は、図15と同様であるので説明を省略する。
図17の変形例に示すように、複数の係止部が互い違いに配置されていてもよい。図17の例では、例えば、1つの第3係止部143、2つの第2係止部142−1、142−2及び1つの第1係止部141が設けられている。第3係止部143は、中心線B−Bに対して対称となるように形成されている。また、2つの第2係止部142−1、142−2は、中心線B−Bに対して対称の大きさ及び位置になるように配置されている。第1係止部141は、中心線B−Bに対して対称となるように形成されている。1台の室外熱交換器30が設置される場合には、第1係止部141が下側に折り曲げられる。第1係止部141は当該室外熱交換器30の前面に係止する。また、2台の室外熱交換器30が設置される場合には、2つの第2係止部142−1、142−2が下側に折り曲げられる。2つの第2係止部142−1、142−2は、ファンモータ台20に最も隣接する室外熱交換器30、つまり背面側から2つ目の室外熱交換器30の前面に係止する。また、3台の室外熱交換器30が設置される場合には、第3係止部143が下側に折り曲げられる。第3係止部143は、ファンモータ台20に最も隣接する室外熱交換器30、つまり背面側から3つ目の室外熱交換器30の前面に係止する。なお、互い違いに配置する係止部の数は図17の例に限定されない。図17の例よりも多数の係止部が互い違いに設けられてもよい。また、次のように第1、第2及び第3係止部141、142及び143を配置してもよい。複数の第1係止部141を中心線B−Bに対して対称となるように配置する。1つの第2係止部142を中心線B−Bに対して対称に形成する。複数の第3係止部143を中心線B−Bに対して対称となるように配置する。
(4−4)変形例1D
上記実施形態では、支持部21の上部には、天板対向部23及び接触部24が設けられている。そして、接触部24は、天板対向部23に対して一段低い位置となるように、天板対向部23に接続されている。よって、天板対向部23と接触部24とは段差を有している。しかし、天板対向部23と接触部24とは同じ高さに形成されていてもよい。図18は、本変形例に係る係止部を有する接触部24の斜視図である。
図18の変形例では、天板対向部23と接触部24とは同じ高さである。つまり、天板対向部23と接触部24とは面一である。接触部24には、上記実施形態と同様に、第1、第2及び第3スリット151、152及び153が形成されている。よって、接触部24は、第1、第2及び第3係止部141、142及び143を有する。第1、第2及び第3係止部141、142及び143は、第1、第2及び第3スリット151、152及び153に囲まれている。
なお、第1、第2及び第3スリット151、152及び153の配置及び形状については、上記変形例を本変形例に適用可能である。
(4−5)変形例1E
上記実施形態では、支持部21、天板対向部23、接触部24及び前延長部25に、膨出部131、133、135が設けられている。しかし、膨出部131、133、135は必須の構成要素ではない。ただし、ファンモータ台20の強度を向上し、天板13の変形の変形を抑制するためには、膨出部131、133、135が設けられているのが好ましい。
なお、上記形態では、膨出部131、133、135は、各平面から盛り上がるように形成されている。しかし、膨出部131、133、135とは異なり、各平面に対して盛り下がるような凹部が形成されていてもよい。
(4−6)変形例1F
上記実施形態のファンモータ台20では、支持部21、モータ保持部22、天板対向部23、接触部24、前延長部25及び底板対向部26が一体に形成されている。しかし、これらの部材は別体で形成され、それぞれが組み合わされてもよい。例えば、天板対向部23、接触部24、前延長部25及び底板対向部26は、支持部21と別体として形成され、支持部21に取り付けられてもよい。
ただし、ファンモータ台20において上記各部材が一体に形成されていると、製造工程を簡略化でき、コストアップを抑制でき、各部材の接続による脆弱性も抑制できる。
(4−7)変形例1G
上記実施形態のファンモータ台20では、第1支持部21a及び第2支持部21bは、モータ保持部22が前側に突出するように折り曲げられている。しかし、第1支持部21a及び第2支持部21bは直線状であってもよい。ただし、上記実施形態のように第1支持部21a及び第2支持部21bが前側に突出するように折り曲げられていると、ファン翼15aの奥行きが大きく形成でき好ましい。