JP6056662B2 - 電子写真画像形成方法及び電子写真画像形成装置 - Google Patents
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Description
そこで、感光体には、長期使用での劣化を抑制できるよう、耐磨耗性を高くすることが求められている。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
前記電子写真画像形成方法に使用される電子写真感光体が、少なくとも有機感光層及び保護層をこの順に積層した構成であり、
当該保護層が、架橋樹脂とスズ原子(Sn)を含有する粒子とを含有し、
当該架橋樹脂が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する重合性化合物の重合反応物であり、
前記電子写真画像形成方法に使用されるトナーが、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母体粒子に外添剤を添加してなり、当該外添剤が、重量平均分子量が300〜1500の範囲内で、かつ、ヒドロキシ価が20〜170mgKOH/gの範囲内である脂肪族アルコール化合物を含有することを特徴とする電子写真画像形成方法。
少なくとも、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有し、
前記電子写真画像形成装置に使用される電子写真感光体が、少なくとも有機感光層及び保護層をこの順に積層した構成であり、
当該保護層が、架橋樹脂とスズ原子(Sn)を含有する粒子とを含有し、
前記電子写真画像形成装置に使用されるトナーが、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母体粒子に外添剤を添加してなり、
当該外添剤が、重量平均分子量が300〜1500の範囲内で、かつ、ヒドロキシ価が20〜170mgKOH/gの範囲内である脂肪族アルコール化合物を含有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
しかしながら、脂肪酸金属塩は、保護層に架橋性樹脂とスズ原子(Sn)を含む粒子とを含有した感光体との親和性が低く、感光体表面全体に行き渡らない。このため、感光体の帯電性が不均一となり、画像ムラが発生したり、クリーニング不良によるトナーすり抜けが原因となって画像筋が発生したりするという問題があった。
本発明の電子写真画像形成方法は、帯電工程と、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、クリーニング工程と、を含む電子写真画像形成方法であって、
前記電子写真画像形成方法に使用される電子写真感光体が、少なくとも有機感光層及び保護層をこの順に積層した構成であり、
当該保護層が、架橋樹脂とスズ原子(Sn)を含有する粒子とを含有し、
前記電子写真画像形成方法に使用されるトナーが、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母体粒子に外添剤を添加してなり、
当該外添剤が、重量平均分子量が300〜1500の範囲内で、かつ、ヒドロキシ価が20〜170mgKOH/gの範囲内である脂肪族アルコール化合物を含有することを特徴とする。
具体的には、感光体を帯電ローラーを用いて一様に帯電させる帯電工程と、一様に帯電された感光体を露光することによって静電潜像を形成させる露光工程と、この静電潜像を、下記に詳述する静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)によって現像する現像工程と、現像して得られたトナー像を紙などの転写材上に転写する転写工程と、トナー像を転写した後に感光体上をクリーニングブレードにてクリーニングするクリーニング工程とを有する。
本工程では、電子写真感光体を帯電させる。帯電させる方法は、特に限定されず、例えば、帯電ローラーによって電子写真感光体の帯電が行われる帯電ローラー方式など、公知の方法でよい。
本工程では、電子写真感光体(静電潜像担持体)上に静電潜像を形成する。
電子写真感光体としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリシラン又はフタロポリメチンなどの有機感光体よりなるドラム状のものが挙げられる。
静電潜像の形成は、例えば、電子写真感光体の表面を帯電手段により一様に帯電させ、露光手段により電子写真感光体の表面を像様に露光することにより行われる。
帯電手段及び露光手段としては、特に限定されず、電子写真方式において一般的に使用されているものを用いることができる。
現像工程は、静電潜像を、結着樹脂を含有するトナーを含む乾式現像剤により現像してトナー像を形成する工程である。
トナー像の形成は、結着樹脂を含有するトナーを含む乾式現像剤を用いて、例えば、トナーを摩擦撹拌させて帯電させる撹拌器と、回転可能なマグネットローラーとからなる現像手段を用いて行われる。
具体的には、現像手段においては、例えば、トナーとキャリアとが混合撹拌され、その際の摩擦によりトナーが帯電し、回転するマグネットローラーの表面に保持され、磁気ブラシが形成される。マグネットローラーは、電子写真感光体(静電潜像担持体)近傍に配置されているため、マグネットローラーの表面に形成された磁気ブラシを構成するトナーの一部は、電気的な吸引力によって電子写真感光体の表面に移動する。その結果、静電潜像がトナーにより現像されて電子写真感光体の表面にトナー像が形成される。
本発明に係るトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母体粒子に外添剤を添加してなり、当該外添剤が、重量平均分子量が300〜1500の範囲内で、かつ、ヒドロキシ価が20〜170mgKOH/gの範囲内である脂肪族アルコール化合物を含有することを特徴とする。これにより本発明は、長期使用での感光体の耐摩耗性の向上、潤滑剤起因による画像ムラの改善及びクリーニング不良によるトナーすり抜けを抑制できるという効果を奏する。
また、本発明においては、外添剤が、脂肪酸金属塩を含有していることが好ましい。これにより、トナーのクリーニング性がさらに向上する。
本発明に係るトナーは、トナー粒子に少なくとも脂肪族アルコール化合物を含有する外添剤が添加されてなるものであるが、当該トナー粒子を製造する方法としては、特に限定されず、混練粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル伸長法、分散重合法など公知の方法が挙げられる。
これらの中でも、高画質化、帯電の高安定化に有利となる粒径の均一性、形状の制御性、コア・シェル構造形成の容易性の観点から、乳化凝集法を採用することが好ましい。
乳化凝集法は、界面活性剤や分散安定剤によって分散された結着樹脂の微粒子(以下、「樹脂微粒子」ともいう。)の分散液を、必要に応じて着色剤の微粒子などのトナー粒子構成成分の分散液と混合し、凝集剤を添加することによって所望のトナーの粒径となるまで凝集させ、その後又は凝集と同時に、樹脂微粒子間の融着を行い、形状制御を行うことにより、トナー粒子を形成する方法である。
ここで、樹脂微粒子を、任意に離型剤、荷電制御剤などの内添剤を含有したものとしてもよく、組成の異なる樹脂によりなる2層以上の構成とする複数層で形成された複合粒子とすることもできる。
樹脂微粒子は、例えば、乳化重合法、ミニエマルション重合法、転相乳化法などにより製造、又はいくつかの製法を組み合わせて製造することができる。樹脂微粒子に内添剤を含有させる場合には、中でもミニエマルション重合法を用いることが好ましい。
トナー粒子中に内添剤を含有させる場合は、樹脂微粒子が内添剤を含有したものとしてもよく、また、別途内添剤のみよりなる内添剤微粒子の分散液を調製し、当該内添剤微粒子を樹脂微粒子を凝集させる際にともに凝集させてもよい。
また、トナー粒子をコア・シェル構造を有するものとして構成する場合は、凝集時に組成の異なる樹脂微粒子を時間差で添加して凝集させればよい。
外添剤の混合装置としては、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの公知の種々の混合装置を使用することができる。
本発明の外添剤は、脂肪族アルコール化合物を含有する。
また、本発明の外添剤は、脂肪酸金属塩を含有していることが好ましい。
また、上記以外に、トナーとしての帯電性能や流動性を向上させるその他の外添剤が含有されていてもよい。具体的には、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などよりなる無機酸化物微粒子やこれらの複合酸化物微粒子、有機微粒子などを用いることもできる。
本発明に係る脂肪族アルコール化合物は、重量平均分子量が300〜1500の範囲内であり、かつ、ヒドロキシ価が20〜170mgKOH/gの範囲内である。これにより、長期使用での感光体の耐摩耗性の向上、潤滑剤起因による画像ムラの改善及びクリーニング不良によるトナーすり抜けを抑制できるという効果を奏する。
本発明に係る脂肪族アルコール化合物の製造方法は、特に限定されず公知のものを適用可能である。以下に、本発明に係る脂肪族アルコール化合物の製造方法について、工業的に適用可能な例を具体的に述べる。
ここで用いられる油脂としては、ヤシ油、パーム油、パーム核油、大豆油、ナタネ油、牛脂、豚脂、及び魚油等の動植物油脂、並びにこれらの硬化油が挙げられる。
ここで用いられる脂肪酸エステルとしては、上記の油脂を公知の方法によりアルコールでエステル交換して得られるもの、又は上記の油脂から加水分解等の公知の方法により得られるカルボン酸を公知の方法によりアルコールでエステル化して得られるものが挙げられる。
上述のようにして得た反応生成物から対応する脂肪族アルコールを得るには、さらに触媒の濾過、蒸留等の精製を行えばよい。
本発明に係る脂肪族アルコール化合物は、ヒドロキシ価が20〜170mgKOH/gの範囲内であることが好ましい。これらの範囲であると十分な潤滑性を持ち、保護層との親和性が高く、長期に渡る耐摩耗性、良好な画像品質、均一なクリーニング性確保に優れる。すなわち、この範囲内であると、感光体との親和性が低下し付着が不均一となることを抑制でき、ひいては、感光体摩耗や画像ムラ、クリーニング性の低下を抑制することができる。
脂肪族アルコール化合物のヒドロキシ価はJIS K 0070−1992に準じて測定する。具体的には、下記のとおりである。
アセチル化試薬(無水酢酸25gを全量フラスコ100mlに取り、ピリジンを加えて全量を100mlにし、十分に振り混ぜる。)
フェノールフタレイン溶液
0.5kmol/m3水酸化カリウムエタノール溶液
(a)脂肪族アルコール化合物を0.5〜6.0gの範囲内、平底フラスコに精秤し、これにアセチル化試薬5mlを全量ピペットを用いて加える。
(b)フラスコの口に小さなロートを置き、温度95〜100℃の範囲内のグリセリン浴中に底部約1cmを浸して加熱する。フラスコの首がグリセリン浴の熱を受けて温度が上がるのを防ぐために、中に丸い穴をあけた厚紙の円板をフラスコの首の付け根にかぶせる。
(c)1時間後にフラスコをグリセリン浴から取り出し、放冷後ロートから水1mlを加えて振り動かして無水酢酸を分解する。
(d)更に、分解を完全にするため、再びフラスコをグリセリン浴中で10分間加熱し、放冷後エタノール(95)5mlでロート及びフラスコの壁を洗う。
(e)フェノールフタレイン溶液数滴を指示薬として加え、0.5kmol/m3水酸化カリウムエタノール溶液で滴定し、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときを終点とする。
(f)空試験は、脂肪族アルコール化合物(a)を入れないで(a)から(e)を行う。
(g)試料が溶解しにくい場合は、少量のピリジンを追加するか、キシレン又はトルエンを加えて溶解する。
A=[{(B−C)×28.05×f}/S]+D
ただし、
A:ヒドロキシ価(mgKOH/g)
B:空試験に用いた0.5kmol/m3水酸化カリウムエタノール溶液の量(ml)
C:滴定に用いた0.5kmol/m3水酸化カリウムエタノール溶液の量(ml)
f:0.5kmol/m3水酸化カリウムエタノール溶液のファクター
S:脂肪族アルコール化合物の質量(g)
D:酸価
28.05:水酸化カリウムの式量56.11×1/2
脂肪族アルコール化合物をo−ジクロロベンゼンに溶解し、0.15g/Lの溶液を作製する。作製した溶液をカラムGMH−MT30cm2連(東ソー社製)を設置したGPC装置、GPC−150C(ウォーターズ社製)に0.4ml注入し、流速1.0ml/min、135℃の温度で測定する。測定されたポリスチレン換算分子量を、さらにMark−Houwink粘度式から導き出される換算式で、ポリエチレン換算することによって脂肪族アルコール化合物の重量平均分子量とする。
本発明において、脂肪酸金属塩の添加割合は、トナー母体粒子100質量部に対して0.005〜0.5質量部の範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.2質量部の範囲内とされる。脂肪酸金属塩の添加割合が上記の範囲にあることにより、クリーニング性をより向上させることができる。すなわち、脂肪酸金属塩の添加割合が0.005質量部以上である場合は、脂肪酸金属塩の量が少ないために効果が発現しない、というおそれを回避できるため、クリーニング性をより向上させることができる。また、脂肪酸金属塩の添加割合が0.5質量部以下である場合は、トナーの帯電性が低下するおそれを回避でき、ひいては、トナー飛散やカブリが発生しやすくなるおそれを回避できる。
脂肪族アルコール化合物、脂肪族金属塩の数平均粒径は、画像解析法により測定されるものである。
具体的には、走査型電子顕微鏡を用いて倍率3万倍でトナーの写真を撮影し、この写真画像をスキャナーにより取り込み、画像処理解析装置「LUZEX AP(ニレコ製)」にて、写真画像上のトナー粒子表面に存在する外添剤について2値化処理し、粒子の任意の100個についての水平方向フェレ径を算出し、その平均値を数平均粒径とする。
トナー粒子を構成する結着樹脂としては、特に限定されず、公知の種々のものを用いることができ、例えば、スチレン樹脂やアクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、オレフィン樹脂、アミド樹脂又はエポキシ樹脂などが挙げられる。
結着樹脂としては、トナー粒径及び形状制御性と帯電性との観点から、スチレン−アクリル系樹脂を含有していることが好ましい。
これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
結着樹脂のガラス転移点が上記範囲にあることにより、低温定着性及び耐熱保管性が両立して得られる。
測定手順としては、試料(結着樹脂)3.0mgをアルミニウム製パンに封入し、ホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。測定条件としては、測定温度0℃〜200℃の範囲内、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−cool−Heatの温度制御で行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析を行い、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移点として示す。
トナー粒子に着色剤が含有される場合において、着色剤としては、一般に知られている染料及び顔料を用いることができる。
黒色のトナーを得るための着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラックなどのカーボンブラック、マグネタイト、フェライトなどの磁性体、染料、非磁性酸化鉄を含む無機顔料などの公知の種々のものを任意に使用することができる。
カラーのトナーを得るための着色剤としては、染料、有機顔料などの公知のものを任意に使用することができ、具体的には、有機顔料としては例えばC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、同238、同269、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントブルー15;3、同60、同76などを挙げることができ、染料としては例えばC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同68、同11、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同69、同70、同93、同95などを挙げることができる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して1〜10質量部の範囲内であることが好ましく、より好ましくは2〜8質量部である。
トナー粒子に離型剤が含有される場合において、離型剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの分枝鎖状炭化水素ワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、ベヘン酸ベヘネート、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
トナー粒子に荷電制御剤が含有される場合において、荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
荷電制御剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して通常0.1〜5.0質量部の範囲内とされる。
本発明に係るトナー粒子は、平均粒径が、例えば体積基準のメジアン径で3〜9μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは3〜8μmの範囲内とされる。この粒径は、例えば後述する乳化凝集法を採用して製造する場合には、使用する凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、重合体の組成によって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの画質が向上する。
具体的には、試料(トナー粒子)0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナー粒子の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加してなじませた後、超音波分散を1分間行い、トナー粒子分散液を調製し、このトナー粒子分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲内を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒径が体積基準のメジアン径とされる。
本発明に係るトナー粒子は、転写効率の向上の観点から、平均円形度が0.930〜1.000の範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995の範囲内である。
具体的には、試料(トナー粒子)を界面活性剤入り水溶液にてなじませ、超音波分散処理を1分間行って分散させた後、「FPIA−2100」(Sysmex社製)により、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3000〜10000個の適正濃度で撮影を行い、個々のトナー粒子について下記式(T)に従って円形度を算出し、各トナー粒子の円形度を加算し、全トナー粒子数で除することにより算出される。
式(T):円形度=(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
トナーの軟化点は、当該トナーに低温定着性を得る観点から、80〜120℃の範囲内であることが好ましく、より好ましくは90〜110℃の範囲内である。
具体的には、まず、20℃、50%RHの環境下において、試料(トナー)1.1gをシャーレに入れ平らにならし、12時間以上放置した後、成型器「SSP−10A」(島津製作所社製)によって374.6MPa(3820kg/cm2)の力で30秒間加圧し、直径1cmの円柱型の成型サンプルを作製し、次いで、この成型サンプルを、24℃、50%RHの環境下において、フローテスター「CFT−500D」(島津製作所社製)により、荷重196N(20kgf)、開始温度60℃、予熱時間300秒間、昇温速度6℃/分の条件で、円柱型ダイの穴(1mm径×1mm)より、直径1cmのピストンを用いて予熱終了時から押し出し、昇温法の溶融温度測定方法でオフセット値5mmの設定で測定したオフセット法温度Toffsetが、軟化点とされる。
本工程では、トナー像を画像支持体に転写する。
トナー像の画像支持体への転写は、トナー像を画像支持体に剥離帯電することにより行われる。
転写手段としては、例えば、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラーなどを用いることができる。
また、転写工程は、例えば、中間転写体を用い、中間転写体上にトナー像を一次転写した後、このトナー像を画像支持体上に二次転写する態様の他、電子写真感光体(静電潜像担持体)上に形成されたトナー像を直接画像支持体に転写する態様などによって行うこともできる。
画像支持体としては、特に限定されず、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布などの各種を挙げることができる。
本工程では、現像ローラー、感光体、中間転写体などの現像剤担持体上には、画像形成に使用されなかった、あるいは転写されずに残った液体現像剤を現像剤担持体上から除去する。
クリーニングの方法は、特に限定されないが、先端が感光体に当接して設けられた、感光体表面を擦過するブレードが用いられる方法であることが好ましい。
本発明の電子写真画像形成装置は、感光体と、感光体の表面を帯電させる帯電手段と、当該感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を転写材に転写する転写手段と、転写材に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、感光体上の残留トナーを除去するクリーニング手段とを備え、感光体として本発明の感光体が用いられてなるものである。そして、クリーニング手段として、その先端が感光体に当接して設けられた、感光体表面を擦過するブレードを用いる構成とすることが好ましい。
本発明の画像形成方法に用いられる電子写真画像形成装置(以下、「画像形成装置」ともいう。)としては、帯電方式が帯電ローラー方式であるものが用いられる。このような帯電ローラー方式の画像形成装置は、帯電ローラーが感光体に接触して設けられる構成であっても近接して設けられる構成であってもよい。
図2は、図1に示す画像形成装置における帯電ローラーの構成の一例を示す説明用断面図である。
この画像形成装置は、電子写真感光体(静電潜像担持体)であるドラム状の感光体10と、トナーと同極性のコロナ放電などによって当該感光体10の表面に一様な電位を与える帯電ローラー11よりなる帯電手段と、一様に帯電された感光体10の表面上にポリゴンミラーなどによって画像データに基づいて像露光を行うことにより静電潜像を形成させる露光手段12と、回転される現像スリーブ131を備え、これの上に保持されたトナーを感光体10の表面に搬送して前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段13と、当該トナー像を必要に応じて転写材Pに転写する転写手段14と、感光体10から転写材Pを分離する分離手段16と、転写材P上のトナー像を定着させる定着手段17と、感光体10上の残留トナーを除去するクリーニングブレード18を有するクリーニング手段とを有するものである。
本発明の電子写真画像形成方法に用いられる電子写真感光体は、少なくとも有機感光層及び保護層をこの順に積層した構成であり、当該保護層が、架橋樹脂とスズ原子(Sn)を含有する粒子とを含有していることを特徴とする。
また、本発明に係る架橋樹脂が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する重合性化合物を重合して得られる架橋樹脂であることが好ましい。
また、保護層が、メラミン樹脂粒子を含有していることが好ましい。
(2)導電性支持体上に、中間層、有機感光層として電荷発生物質及び電荷輸送物質を含む層、並びに保護層がこの順に積層されてなる層構成。
本発明に係る保護層は、少なくとも架橋樹脂(硬化樹脂)とスズ原子(Sn)を含有する粒子とを含有して構成される。本発明の感光体において、保護層の主成分が架橋樹脂であることにより、基本的に高い膜強度が得られ、したがって、高い耐久性が得られ、また、この架橋樹脂中に含有されるスズ原子(Sn)を含有する粒子により高い電位特性が得られる。
なお、保護層の層厚は、0.2〜10μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5μmの範囲内である。
保護層を構成する架橋樹脂は、重合性化合物を重合し、硬化することにより得られるものであり、具体的には、紫外線や電子線などの活性線の照射により、重合性化合物を重合し、硬化することにより得られるものである。
本発明においては、特に、前記架橋樹脂が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する重合性化合物を重合して得られる架橋樹脂であることが好ましい。これにより、本発明に係る保護層が基本的に高い層強度が得られるため、耐久性を向上させることができる。
なお、架橋樹脂は、上記アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する重合性化合物を重合して得られる樹脂に限定されない。
本発明に係るスズ原子(Sn)を含む粒子としては、コアがBaSO4(硫酸バリウム)からなりシェルがSnO2(酸化スズ)からなるコア・シェル型複合粒子及びSnO2粒子などが挙げられる。BaSO4とSnO2とからなる複合粒子は三井金属鉱業株式会社製の「パストラン−IV」が、SnO2粒子はCIKナノテック社製の「NanoTek」が、市販品として入手できる。
S−2:CH2=CHSi(OCH3)3
S−3:CH2=CHSiCl3
S−4:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
S−5:CH2=CHCOO(CH2)2Si(OCH3)3
S−6:CH2=CHCOO(CH2)2Si(OC2H5)(OCH3)2
S−7:CH2=CHCOO(CH2)3Si(OCH3)3
S−8:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)Cl2
S−9:CH2=CHCOO(CH2)2SiCl3
S−10:CH2=CHCOO(CH2)3Si(CH3)Cl2
S−11:CH2=CHCOO(CH2)3SiCl3
S−12:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
S−13:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(OCH3)3
S−14:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2
S−15:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3
S−16:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(CH3)Cl2
S−17:CH2=C(CH3)COO(CH2)2SiCl3
S−18:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)Cl2
S−19:CH2=C(CH3)COO(CH2)3SiCl3
S−20:CH2=CHSi(C2H5)(OCH3)2
S−21:CH2=C(CH3)Si(OCH3)3
S−22:CH2=C(CH3)Si(OC2H5)3
S−23:CH2=CHSi(OCH3)3
S−24:CH2=C(CH3)Si(CH3)(OCH3)2
S−25:CH2=CHSi(CH3)Cl2
S−26:CH2=CHCOOSi(OCH3)3
S−27:CH2=CHCOOSi(OC2H5)3
S−28:CH2=C(CH3)COOSi(OCH3)3
S−29:CH2=C(CH3)COOSi(OC2H5)3
S−30:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OC2H5)3
S−31:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)2(OCH3)
S−32:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OCOCH3)2
S−33:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(ONHCH3)2
S−34:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OC6H5)2
S−35:CH2=CHCOO(CH2)2Si(C10H21)(OCH3)2
S−36:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH2C6H5)(OCH3)2
保護層のスズ原子(Sn)含有量の測定は、蛍光X線分析装置「XRF−1700」((株)島津製作所製)を用いて測定できる。具体的には、まず、スズ原子(Sn)の含有割合が既知の感光体を複数用意し、その保護層を削り取り、サンプル3gを加圧してペレット化し、スズ原子(Sn)の含有割合(質量ppm)と、スズ原子(Sn)からの蛍光X線強度(ピーク強度)との関係(検量線)を測定する。次いで、スズ原子(Sn)の含有割合を測定すべき保護層を削り取り、同様にペレット化し、スズ原子(Sn)からの蛍光X線強度を測定し、含有割合すなわち「保護層のスズ原子(Sn)含有量」を求めることができる。
本発明に係るメラミン樹脂粒子の数平均一次粒径は20〜2000nmの範囲内、特には50〜1000nmの範囲内であることが好ましい。この範囲内であると、径が余りに小さいために、耐摩耗性改善性能が不足するというおそれを回避できる。また、反対に粒径が大きすぎることから生じる、画像書き込み時の光の散乱及び表面層形成時の光硬化反応の阻害を抑制することができ、ひいては、耐摩耗性に悪影響を与えるおそれを回避できる。
スズ原子(Sn)を含む粒子、メラミン樹脂粒子の数平均一次粒径は、画像解析法により測定されるものである。
具体的には、走査型電子顕微鏡(日本電子製など)により10万倍の拡大写真を撮影し、ランダムに300個の粒子をスキャナーにより取り込んだ写真画像(凝集粒子は除いた)を自動画像処理解析装置「LUZEX(登録商標) AP」((株)ニレコ製)ソフトウェアバージョン Ver.1.32を使用して数平均一次粒径を算出する。
感光体表面のユニバーサル硬さHUは、ISO/FDIS14577に準拠するフィッシャー・インストルメンツ社製のフィッシャースコープH100V(商品名)を用いる表面被膜物性試験から得られる硬さ値である。測定には、対面角度が136°に規定されている四角錘のダイヤモンド製の圧子を使用する。そして、上記硬さ値は、この圧子に測定荷重F(単位:N)を段階的にかけて被測定試料に押し込んでいき、荷重をかけた状態での押し込み深さh(単位:mm)を電気的に検出し、下記式(ア)によって計算される値である。なお、下記式(ア)において、K=1/26.43である。
式(ア):HU=K×F/h2[N/mm2]
本発明の感光体を構成する導電性支持体は、導電性を有するものであればよく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレスなどの金属をドラム又はシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独又はバインダー樹脂とともに塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルム及び紙などが挙げられる。
本発明の感光体においては、導電性支持体と有機感光層(以下「感光層」ともいう。)の間にバリアー機能と接着機能を有する中間層を設けることもできる。種々の故障防止などを考慮すると、中間層を設けることが好ましい。
このような金属酸化物粒子の数一次平均粒径は、0.3μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1μm以下である。
本発明の感光体を構成する感光層における電荷発生層は、電荷発生物質及びバインダー樹脂(以下、「電荷発生層用バインダー樹脂」ともいう。)が含有されてなるものである。
本発明の感光体を構成する感光層における電荷輸送層は、電荷輸送物質及びバインダー樹脂(以下、「電荷輸送層用バインダー樹脂」ともいう。)が含有されてなるものである。
本発明の感光体の製造方法としては、例えば、下記工程を経ることにより製造することができる。工程(1):導電性支持体の外周面に中間層形成用の塗布液を塗布し、乾燥することにより、中間層を形成する工程。工程(2):導電性支持体上に形成された中間層の外周面に電荷発生層形成用の塗布液を塗布し、乾燥することにより電荷発生層を形成する工程。工程(3):中間層上に形成された電荷発生層の外周面に電荷輸送層形成用の塗布液を塗布し、乾燥することにより電荷輸送層を形成する工程。工程(4):電荷発生層上に形成された電荷輸送層の外周面に、保護層形成用の塗布液を塗布して塗膜を形成し、この塗膜を硬化処理することにより、保護層を形成する工程。
中間層は、溶媒中に中間層用バインダー樹脂を溶解させて塗布液(以下、「中間層塗布液」ともいう。)を調製し、必要に応じて導電性粒子や金属酸化物粒子を分散させた後、当該塗布液を導電性支持体上に一定の膜厚に塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥することにより形成することができる。
中間層塗布液の塗布方法としては、例えば、浸漬塗布法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、スライドホッパー法、円形スライドホッパー法などの公知の方法が挙げられる。
塗膜の乾燥方法は、溶媒の種類、膜厚に応じて適宜選択することができるが、熱乾燥が好ましい。
電荷発生層は、溶媒中に電荷発生層用バインダー樹脂を溶解させた溶液中に、電荷発生物質を分散して塗布液(以下、「電荷発生層塗布液」ともいう。)を調製し、当該塗布液を中間層上に一定の膜厚に塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥することにより形成することができる。
電荷発生層塗布液の塗布方法としては、例えば、浸漬塗布法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、スライドホッパー法、円形スライドホッパー法などの公知の方法が挙げられる。
塗膜の乾燥方法は、溶媒の種類、膜厚に応じて適宜選択することができるが、熱乾燥が好ましい。
電荷輸送層は、溶媒中に電荷輸送層用バインダー樹脂及び電荷輸送物質を溶解させた塗布液(以下、「電荷輸送層塗布液」ともいう。)を調製し、当該塗布液を電荷発生層上に一定の膜厚に塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥することにより形成することができる。
塗膜の乾燥方法は、溶媒の種類、膜厚に応じて適宜選択することができるが、熱乾燥が好ましい。
保護層は、硬化樹脂を形成すべき重合性化合物、重合開始剤、スズ原子(Sn)を含有する粒子及び必要に応じて他の成分を公知の溶媒に添加して塗布液(以下、「保護層形成用塗布液」ともいう。)を調製し、この保護層形成用塗布液を工程(3)により形成された電荷輸送層の外周面に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥し、紫外線や電子線などの活性線を照射することによって塗膜中の重合性化合物成分を重合反応させて硬化することにより保護層を形成することができる。
なお、保護層の十点平均粗さRzJISやピークカウントの数は、スズ原子(Sn)を含有する粒子の分散時間によって制御することもできる。
以下、円形スライドホッパー塗布装置を用いて保護層形成用塗布液を塗布する方法について具体的に説明する。
図3及び図4に示すように、円形スライドホッパー塗布装置は、円筒状の基材251と、その周囲を取り囲むように設けられた環状の塗布ヘッド260と、塗布液Lを貯留する貯留タンク254とから構成される。
塗布液分配スリット262の塗布液流出口261の下側には、連続して下方に傾斜し基材251の外寸よりやや大なる寸法で終端をなすように形成されたスライド面265が形成されており、さらに、このスライド面265終端より下方に延びる唇状部(ビード;液溜まり部)266が形成されている。
照射条件はそれぞれのランプによって異なるが、活性線の照射量は、通常5〜500mJ/cm2の範囲内、好ましくは5〜100mJ/cm2の範囲内である。
ランプの電力は、好ましくは0.1〜5kWの範囲内であり、特に好ましくは、0.5〜3kWの範囲内である。
帯電ローラー11は、図2に示されるように、芯金11aの表面上に積層された、帯電音を低減させるとともに弾性を付与して感光体10に対する均一な密着性を得るための弾性層11bの表面上に、必要に応じて帯電ローラー11が全体として高い均一性の電気抵抗を得るための抵抗制御層11cが積層され、当該抵抗制御層11c上に表面層11dが積層されたものが、押圧バネ11eによって感光体10の方向に付勢されて感光体10の表面に対して所定の押圧力で圧接されて帯電ニップ部が形成された状態とされる構成とされており、感光体10の回転に従動して回転される。
弾性層11bの体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値である。
抵抗制御層11cの体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値である。
表面層11dの体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値である。
本発明の画像形成方法において用いられるクリーニングブレード18としては、弾性体であるゴム材料よりなるものが好ましく用いられる。ゴム材料としては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロピレンゴム、ブタジエンゴムなどが挙げられ、これらのうちでも、特に、ウレタンゴムは他のゴムに比して摩耗特性が優れている点から、ウレタンゴムを用いることが好ましい。
(1)トナー母体粒子(着色粒子)の形成
(1−1)コア部用樹脂微粒子〔1〕の作製工程
下記に示す第1段重合、第2段重合及び第3段重合を経て多層構造を有するコア部用樹脂微粒子〔1〕を作製した。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム4質量部をイオン交換水3040質量部に溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)10質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、スチレン532質量部、n−ブチルアクリレート200質量部、メタクリル酸68質量部、n−オクチルメルカプタン16.4質量部からなる単量体混合液を1時間かけて滴下し、この系を75℃にて2時間にわたり加熱、撹拌することによって重合(第1段重合)を行い、樹脂微粒子〔A1〕を作製した。なお、第1段重合で作製した樹脂微粒子〔A1〕の重量平均分子量(Mw)は16500であった。
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン101.1質量部、n−ブチルアクリレート62.2質量部、メタクリル酸12.3質量部、n−オクチルメルカプタン1.75質量部からなる単量体混合液に、離型剤として、パラフィンワックス「HNP−57」(日本精蝋社製)93.8質量部を添加し、90℃に加温して溶解させた。
上記樹脂微粒子〔A2〕に、過硫酸カリウム5.45質量部をイオン交換水220質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下で、スチレン293.8質量部、n−ブチルアクリレート154.1質量部、n−オクチルメルカプタン7.08質量部からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第3段重合)を行った後、28℃まで冷却しコア部用樹脂微粒子〔1〕を得た。なお、コア部用樹脂微粒子〔1〕の重量平均分子量(Mw)は26800であった。また、コア部用樹脂微粒子〔1〕の体積平均粒径は125nmであった。さらに、このコア部用樹脂微粒子〔1〕のガラス転移点(Tg)は28.1℃であった。
上記コア部用樹脂微粒子〔1〕の第1段重合において、スチレンを548質量部、2−エチヘキシルアクリレートを156質量部、メタクリル酸を96質量部、n−オクチルメルカプタンを16.5質量部に変更した単量体混合液を用いた以外は同様にして、重合反応及び反応後の処理を行い、シェル層用樹脂微粒子〔1〕を作製した。なお、シェル層用樹脂微粒子〔1〕のガラス転移点(Tg)は53.0℃であった。
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に添加し、この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子が分散されてなる着色剤微粒子分散液〔1〕を調製した。
この着色剤微粒子分散液〔1〕における着色剤微粒子の粒子径を電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子杜製)を用いて測定したところ、110nmであった。
(a)コア部〔1〕の形成
コア部用樹脂微粒子〔1〕420質量部(固形分換算)と、イオン交換水900質量部と、着色剤微粒子分散液〔1〕100質量部とを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた反応容器に入れて撹拌した。反応容器内の温度を30℃に調整した後、この溶液に5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを8〜11の範囲内に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・六水和物60質量部をイオン交換水60質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を80分間かけて80℃(コア部形成温度)まで昇温した。その状態で「コールターマルチサイザー3」(コールター社製)にて粒子の粒径を測定し、粒子の体積基準のメジアン径(D50)が5.8μmになった時点で、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を添加して粒径成長を停止させ、さらに、熟成処理として液温度80℃(コア部熟成温度)にて1時間にわたり加熱撹拌することにより融着を継続させ、コア部〔1〕を形成した。なお、コア部〔1〕の円形度を「FPIA2100」(シスメックス社製)にて測定したところ0.930であった。また、電界放出形走査電子顕微鏡JSM−7401F(日本電子社製)を用いて走査透過電子顕微鏡法にてコア部〔1〕を10000倍にて観察し、着色剤が結着樹脂に溶解し、着色剤分散微粒子が残っていないことを確認した。
次いで、65℃においてシェル層用樹脂微粒子〔1〕46.8質量部(固形分換算)を添加し、さらに塩化マグネシウム・六水和物2質量部をイオン交換水60質量部に溶解した水溶液を、10分間かけて添加した後、80℃(シェル化温度)まで昇温し、1時間にわたり撹拌を継続し、コア部〔1〕の表面に、シェル層用樹脂微粒子〔1〕の粒子を融着させた後、80℃(シェル熟成温度)で所定の円形度まで熟成処理を行い、シェル層を形成させた。ここで、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を加え、8℃/分の条件で30℃まで冷却し、生成した融着粒子を濾過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄し、その後、40℃の温風で乾燥することにより、コア部表面にシェル層を有する、体積基準のメジアン径(D50)が5.9μm、ガラス転移点(Tg)が31℃のトナー母体粒子〔1〕を得た。
乾燥されたトナー母体粒子〔1〕100質量部に、脂肪族アルコール化合物(平均分子量1000、ヒドロキシ価33、粒径5μm)0.5質量部、並びに、負帯電性シリカ「RX−200(日本アエロジル社製)」1質量部及び負帯電シリカ「NX90(日本アエロジル社製)」1質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(日本コークス社製)を用いて回転翼周速を35m/sec、処理温度を32℃として20分間混合処理し、その後、目開き45μmのふるいを用いて粗大粒子を除去することにより、トナー〔1〕を作製した。
(導電性支持体の作製)
直径60mmの円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、表面を細かく粗面にした導電性支持体を作製した。
下記組成の分散液を同じ混合溶媒にて二倍に希釈し、一夜静置後に日本ポール社製のリジメッシュ5μmフィルターを用いて濾過することにより、中間層塗布液を調製した。
酸化チタン (SMT500SAS:テイカ社製) 3質量部
メタノール 10質量部
分散機としてサンドミルを用いて、バッチ式で10時間の分散を行った。
電荷発生物質:下記顔料〔CG−1〕: 20質量部
ポリビニルブチラール樹脂(#6000−C:電気化学工業社製) 10質量部
酢酸t−ブチル 700質量部
4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300質量部
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この電荷発生層塗布液を上記の中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥することによって、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
(1)無定形チタニルフタロシアニンの合成
1,3−ジイミノイソインドリン29.2質量部をオルトジクロロベンゼン200質量部に分散させ、チタニウムテトラ−n−ブトキシド20.4質量部を加えて窒素雰囲気下に150〜160℃の範囲内で5時間加熱した。放冷後、析出した結晶を濾過し、クロロホルムによる洗浄、2%塩酸水溶液による洗浄、水洗、メタノールによる洗浄を行い、乾燥することにより、26.2質量部(収率91%)の粗チタニルフタロシアニンを得た。
次いで、この粗チタニルフタロシアニンを濃硫酸250質量部中に添加し、5℃以下で1時間撹拌して溶解させ、これを20℃の水5000質量部に注ぎ、析出した結晶を濾過し、充分に水洗することによりウェットペースト品225質量部を得、これを冷凍庫にて凍結させ、解凍した後、濾過、乾燥することにより、無定形チタニルフタロシアニン24.8質量部(収率86%)を得た。
上記の無定形チタニルフタロシアニン10.0質量部と、(2R,3R)−2,3−ブタンジオール0.94質量部(無定形チタニルフタロシアニンに対する当量比=0.6)を、オルトジクロロベンゼン200質量部中に混合し、60〜70℃の範囲内で6.0時間加熱撹拌した。一夜放置後、当該反応液にメタノールを加えて生じた結晶を濾過し、濾過後の結晶をメタノールにより洗浄することにより、顔料((2R,3R)−2,3−ブタンジオール付加体チタニルフタロシアニンを含有する顔料)〔CG−1〕10.3gを得た。
この〔CG−1〕のX線回折スペクトルを測定したところ、8.3°、24.7°、25.1°、26.5°に明確なピークが見られた。また、マススペクトルを測定したところ、576及び648にピークが見られ、また、IRスペクトルを測定したところ、970cm−1付近にTi=Oの吸収が現れるとともに630cm−1付近にO−Ti−Oの両吸収が現れた。また、熱分析(TG)を行ったところ、390〜410℃の範囲内に約7%の質量減少があった。以上のことから、当該〔CG−1〕が、チタニルフタロシアニン及び(2R,3R)−2,3−ブタンジオールの1:1付加体と、未付加(不可していない)のチタニルフタロシアニンの混晶と推定した。
この〔CG−1〕のBET比表面積を測定したところ、31.2m2/gであった。
電荷輸送物質(上記化合物A) 225質量部
バインダー:ポリカーボネートZ(Z300:三菱ガス化学社製) 300質量部
酸化防止剤(Irganox1010:BASFジャパン社製) 6質量部
THF(テトラヒドロフラン) 1600質量部
トルエン 400質量部
シリコーンオイル(KF−50:信越化学社製) 1質量部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。
この塗布液を前記電荷発生層の上に円形スライドホッパー塗布機を用いて塗布し、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
まず、以下のとおりに、重合性官能基を有する表面処理剤によってスズ原子(Sn)を含む粒子の表面処理を行った。
スズ原子(Sn)を含む粒子:SnO2(CIKナノテック社製、数平均一次粒子径20nm、体積抵抗率:1.05×105(Ω・cm))100質量部、表面処理剤:上述の例示化合物(S−15:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3)30質量部、溶媒:トルエン/イソプロピルアルコール=1/1(質量比)の混合溶媒300質量部の混合液を、ジルコニアビーズとともにサンドミルに入れ、約40℃において回転速度1500rpmで撹拌し、さらに、上記処理混合物を取り出し、ヘンシェルミキサーに投入して回転速度1500rpmで15分間撹拌した後、120℃で3時間乾燥することによって、SnO2に対する重合性官能基を有する化合物による表面処理を行い、表面処理済みSnO2を得た。
この表面処理により、SnO2の粒子表面は例示化合物(S−15)により被覆されていた。
重合性化合物(上記例示化合物M1) 100質量部
電荷輸送物質(上記化合物B) 20質量部
重合開始剤(イルガキュアー819:BASFジャパン社製) 10質量部
2−ブタノール 320質量部
テトラヒドロフラン 80質量部
からなる塗布液の組成物を混合撹拌して十分に溶解又は分散させ、保護層形成用塗布液を調製した。この保護層形成用塗布液を、電荷輸送層上に円形スライドホッパー塗布機を用いて塗布し、塗布後、メタルハライドランプを用いて紫外線を1分間照射することにより、乾燥膜厚3.0μmの保護層を形成し、これにより感光体〔1〕を作製した。
得られた感光体〔1〕の表面のユニバーサル硬さHUを前述の方法により測定したところ、240N/mm2であった。
スズ原子(Sn)を含む粒子を下記に変更する以外は、感光体〔1〕と同様に作製した。
スズ原子(Sn)を含む粒子:コア−BaSO4、シェル−SnO2のコア・シェル粒子(三井金属鉱業株式会社製「パストラン」、数平均一次粒子径100nm、体積抵抗率:3.3×105(Ω・cm))100質量部
得られた感光体〔2〕の表面のユニバーサル硬さHUを前述の方法により測定したところ、280N/mm2であった。
下記のメラミン樹脂粒子を感光体〔2〕の保護層形成用塗布液に添加する以外は、感光体〔2〕と同様に作製した。
メラミン樹脂粒子(日本触媒株式会社製「エポスターS」、数平均一次粒子径200nm、):40質量部
得られた感光体〔2〕の表面のユニバーサル硬さHUを前述の方法により測定したところ、320N/mm2であった。
スズ原子(Sn)を含む粒子を保護層形成用塗布液に添加しないこと以外は、感光体〔1〕と同様に作製した。
得られた感光体〔4〕の表面のユニバーサル硬さHUを前述の方法により測定したところ、150N/mm2であった。
トナーの作製例1における(2)外添剤の添加工程において、下記表1の処方に従った外添剤を用いたことの他は同様にして、トナー〔2〕から〔16〕までを作製した。
トナー〔1〕から〔16〕までの各々に対して、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径35μmのフェライトキャリアをトナー濃度が7.5質量%となるよう混合することにより、現像剤〔1〕から〔16〕までを調製した。
デジタルカラー複合機「bizhub C360」(コニカミノルタ社製)の帯電手段を図1に示されるような帯電ローラー方式のものに改造し、感光体として上記の感光体〔1〕から〔4〕までを搭載した改造機(電子写真画像形成装置)を用意した。次に、表1に示す組み合わせで、感光体〔1〕から〔4〕までを搭載した改造機に現像剤〔1〕から〔16〕までを装填した。現像剤を装填した電子写真画像形成装置により、画像形成を行い、感光体摩耗、画像ムラ及びクリーニング性について評価した。
なお、各改造機においては、帯電ローラーとして、ナイロン樹脂製の1.0cmφであるものを用いた。
また、クリーニングブレードは、感光体とのなす角度が7.5°、当接圧力が29.4〜68.6kPa(3.0〜7.0gf/mm2)の範囲内に可変できるように設置した。
評価結果を下記表2に示す。
感光体摩耗の評価は、A4上質紙(64g/m2)を用いて、低温低湿(10℃、15RH%)下において、像密度5%にて5万枚の画像を形成させる前後で感光体の膜厚をレーザーマイクロスコープVK9500(倍率20倍、観察視野5.20mm×3.80mm)を用いて観察して測定し、その平均値の差をΔ膜厚として評価した。結果を表2に示す。本発明においては、Δ膜厚が10μm未満であれば(「◎」又は「○」であれば)実用上問題ないと判断される。
−評価基準−
◎:Δ膜厚<1μm
○:1μm≦Δ膜厚<3μm
△:3μm≦Δ膜厚<5μm
×:5μm≦Δ膜厚
現像剤〔1〕から〔16〕までを順次装填した上記の電子写真画像形成装置を用いて、高温高湿環境(温度30℃、湿度85%RH)において画素率が40%の画像をA4版上質紙(64g/m2)に1000枚の連続してプリントし、各プリントにおける画像ムラの発生の有無を目視で確認し、画像ムラが生じたプリント数xの割合(x/1000)×100を画像ムラ発生率とし、これによって画像ムラの発生についての評価を行った。結果を表2に示す。本発明においては、画像ムラが0.5%未満であれば(「◎」又は「○」であれば)実用上問題ないと判断される。
−評価基準−
◎:画像ムラ発生率<0.2%
○:0.2%≦画像ムラ発生率<0.5%
△:0.5%≦画像ムラ発生率<1.0%
×:1.0%≦画像ムラ発生率
現像剤〔1〕から〔16〕までを順次装填した上記の電子写真画像形成装置を用いて、低温低湿環境(温度10℃、湿度10%RH)において画素率が5%の画像をA4版上質紙(64g/m2)に10万枚プリントした後、ベタのテスト画像(グリット電圧450V、現像電位:350V)を出力し、このベタ画像及び感光体を目視で視認して評価した。クリーニングブレードは、感光体とのなす角度が7.5°、当接圧力が29.4〜68.6kPa(3.0〜7.0gf/mm2)の範囲内に可変できるように設置した。
結果を表2に示す。本発明においては、クリーニングブレードの当接圧力が49.0kPa(5.0gf/mm2)以下でテスト画像上にトナーすり抜けがなければ(「◎」又は「○」であれば)実用上問題ないと判断される。
−評価基準−
◎:当接圧力が29.4kPa(3.0gf/mm2)でテスト画像上にトナーのすり抜けが視認されない。
○:当接圧力が49.0kPa(5.0gf/mm2)でテスト画像上にトナーのすり抜けが視認されない。
△:当接圧力が68.6kPa(7.0gf/mm2)でテスト画像上にトナーのすり抜けが視認されない。
×:当接圧力が68.6kPa(7.0gf/mm2)でテスト画像上にトナーのすり抜けが視認される。
11 帯電ローラー
11a 芯金
11b 弾性層
11c 抵抗制御層
11d 表面層
11e 押圧バネ
12 露光手段
13 現像手段
131 現像スリーブ
14 転写手段
16 分離手段
17 定着手段
18 クリーニングブレード
251 基材
254 貯留タンク
255 圧送ポンプ
260 塗布ヘッド
261 塗布液流出口
262 塗布液分配スリット
263 塗布液分配室
264 供給管
265 スライド面
266 唇状部
267 排出口
P 転写材
Claims (6)
- 帯電工程と、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、クリーニング工程と、を含む電子写真画像形成方法であって、
前記電子写真画像形成方法に使用される電子写真感光体が、少なくとも有機感光層及び保護層をこの順に積層した構成であり、
当該保護層が、架橋樹脂とスズ原子(Sn)を含有する粒子とを含有し、
当該架橋樹脂が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する重合性化合物の重合反応物であり、
前記電子写真画像形成方法に使用されるトナーが、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母体粒子に外添剤を添加してなり、
当該外添剤が、重量平均分子量が300〜1500の範囲内で、かつ、ヒドロキシ価が20〜170mgKOH/gの範囲内である脂肪族アルコール化合物を含有することを特徴とする電子写真画像形成方法。 - 前記スズ原子(Sn)を含有する粒子が、少なくともSnO2からなる粒子又は少なくともSnO2とBaSO4とからなる複合粒子であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成方法。
- 前記スズ原子(Sn)を含有する粒子が、重合性官能基を有する表面処理剤で処理された粒子であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子写真画像形成方法。
- 前記保護層が、メラミン樹脂粒子を含有していることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成方法。
- 前記外添剤が、脂肪酸金属塩を含有していることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成方法。
- 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の電子写真画像形成方法を用いた電子写真画像形成装置であって、
少なくとも、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有し、
前記電子写真画像形成装置に使用される電子写真感光体が、少なくとも有機感光層及び保護層をこの順に積層した構成であり、
当該保護層が、架橋樹脂とスズ原子(Sn)を含有する粒子とを含有し、
前記電子写真画像形成装置に使用されるトナーが、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母体粒子に外添剤を添加してなり、
当該外添剤が、重量平均分子量が300〜1500の範囲内で、かつ、ヒドロキシ価が20〜170mgKOH/gの範囲内である脂肪族アルコール化合物を含有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
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