JP6056025B2 - 成膜装置 - Google Patents

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本発明は成膜装置に関し、特に、蒸発源に対向配置される基板に配向膜を形成する成膜装置に関する。
特許文献1は従来の成膜装置を開示する。同文献に開示される成膜装置は、成膜室、準備室及び試料室を備え、成膜室はその内部に蒸発源及び蒸発源と対向する位置に同心円状に配置された複数のスリット機構を備える。ロボット等によって蒸発材料が試料室から蒸発源まで搬送され、基板が準備室からスリット機構に搬送される。各スリット機構は、開口を有するスリット、基板を保持して開口に対する方位角を調整する基板方位角可変機構及び基板をスリットに対してスライド移動させる基板スライド機構を備える。また、スリット機構自体も蒸発源に対する角度及び高さが調整される。これにより、基板毎に成膜条件を自在に変更して所望の配向膜を生産できる。
特開2006−330411号公報
上記のような成膜装置において、配向膜特性における成膜精度は、(1)蒸発源において加熱される蒸発材料の位置、(2)蒸発源に対するスリットの開口の位置、及び(3)スリット開口に対する基板成膜面の位置、によって決まる。即ち、(1)蒸着材料が飛散する始点となる位置、(2)成膜に寄与する蒸着材料が通過する位置、及び(3)蒸着材料が到達する基板面の位置、を正確に位置決めすることにより成膜精度が向上する。
そこで、本発明は、上記の(1)乃至(3)の位置について位置決め精度を向上して成膜精度及びその再現性を向上した成膜装置を提供することを課題とする。
本発明の成膜装置は、真空槽内に、蒸発源、および蒸着される基板を保持する基板保持機構を備えた成膜装置であって、基板保持機構が、基板に対して蒸着粒子の入射方向を調整するスリット開口を有する少なくとも一つのスリット機構、およびスリット開口に対する基板の相対位置を調整するために基板保持機構を移動させる可動機構を備え、可動機構は、基板を基板の成膜面に対して水平方向に回転制御する基板方位角調整機構と、基板の厚さに応じてスリット開口に対して垂直方向に移動制御する離間距離調整機構とを備え、スリット機構は、スリット開口を有するメインプレートと、該インプレートを挟んでプレートの水平方向にメインプレートに連接される少なくとも2枚のサブプレートとを備え、メインプレートおよびサブプレートは、スリット固定用ブロックにそれぞれ取り付けられるように構成した。
た、メインプレートの水平の1軸方向の長さをL1とし、スリット全体の水平方向の1軸方向の長さをL2とするとき、L1/L2は、1/4以上1/2以下であるように構成した。
本発明のスリット構造により、蒸発源に対するスリット開口の位置決め精度が高くなり、成膜精度及び再現性を向上することができる。
本発明の成膜装置を示す概略正面図である。 本発明の成膜装置を示す概略上面図である。 本発明の成膜装置におけるライナー搬送機構を示す図である。 本発明の成膜装置におけるライナー搬送機構を示す図である。 本発明の成膜装置におけるライナー搬送機構を示す図である。 本発明で用いるハースライナーを示す図である。 本発明の成膜装置におけるライナー搬送機構を示す図である。 本発明の成膜装置におけるライナー搬送機構を示す図である。 本発明の成膜装置におけるライナー搬送機構を示す図である。 本発明の成膜装置におけるライナー搬送機構を示す図である。 本発明の成膜装置におけるスリット機構を示す概略正面図である。 本発明の成膜装置におけるスリット機構を示す概略上面図である。 本発明の成膜装置におけるスリットを示す図である。 本発明のスリットの変形例を示す図である。 一般的な成膜装置におけるライナー搬送機構を示す図である。 一般的な成膜装置におけるスリット機構を示す図である。 一般的な成膜装置におけるスリット機構を示す図である。
<成膜装置の基本構成>
図1Aに本発明の成膜装置の概略正面図を、図1Bに図1Aの成膜装置の概略上面図を示す。成膜装置は、成膜室1及び試料室2を備え、試料室2はハースライナー(即ち、蒸着材料)を格納するマガジン3を含む。成膜室1と試料室2の間の通路はゲートバルブ4によって仕切られ、成膜室1又は成膜室1及び試料室2が真空槽を構成する。
成膜装置の底面側には、ハースユニット5、電子銃6及びライナー搬送機構7が配置される。ハースライナーはライナー搬送機構7によってマガジン3からハースユニット5の受渡し位置5aに搬送される。ハースユニット5はその中心軸5cを中心に回転され、順次ハースライナーが受渡し位置5aに載置されていく。即ち、ハースユニット5の周縁部にハースライナーが順次配置されていく。電子銃6は蒸発位置5bに移動されてきたハースライナーに電子ビームを照射し、ハースライナーを順次蒸発させる。使用済みのハースライナーはライナー搬送機構7によってハースユニット5からマガジン3に順次回収される。なお、本願明細書において、ハースユニット5の蒸発位置5bの部分及び電子銃6をまとめて蒸発源というものとする。
成膜装置の上部側には、蒸発した材料を所定の条件で基板に蒸着させるためのスリット機構等が配置される。スリット機構8a〜8dは蒸発位置5bに対向してかつ同心円状に配置され、公転機構9によって蒸発位置5bに関して回転される。各スリット機構において蒸発位置5bに対する角度及び高さが調整される。以降の説明において、スリット機構8a〜8dをまとめて、或いはいずれか一つを代表してスリット機構8というものとする。なお、図1Aにおいては、成膜室1への基板の搬送に関連する準備室、基板搬送機構等の部材を省略する。また、図1Bにおいては、図の明瞭化のために公転機構9の図示を省略する。なお、図1Bにおいては、4個のスリット機構を図示するが、スリット機構の数は4個に限定されない。
<ライナー搬送機構>
図7は一般的なライナー搬送機構の上面図である。ライナー搬送機構は、回転軸25を有するアーム駆動部24、一端が回転軸25に関して枢動可能に接続されたアーム21、一端がアーム21の他端に枢動可能に接続されたアーム22、及び一端がアーム22の他端に枢動可能に接続されたアーム23からなる。アーム23の先端はハースライナー10のロード及びアンロードが可能な保持部23aを有する。ライナー搬送機構は、マガジン3にあるハースライナー10を保持部23aにロードし(破線部参照)、各アーム同士の角度を制御して保持部23aを受渡し位置5aまで移動し、ハースライナー10を受渡し位置5aにアンロードする(実線部参照)。
ところで、上記のようなライナー搬送機構には以下の問題がある。まず、マガジン3にあるハースライナー10を保持部23aにロードする際に、アーム21〜23が比較的伸張した状態でロード動作を行うため、保持部23aに対するハースライナー10の位置誤差が大きくなるという問題がある。また、ハースライナー10がロードされた保持部23aをマガジン3から受渡し位置5aまで移動する際に、振動等により位置誤差が発生又は拡大するという問題があった。保持部23aにおけるハースライナー10の位置誤差が大きいと、ハースライナー10が受渡し位置5aに対してずれた状態で載置されることになる。そして、受渡し位置5aからずれて配置されたハースライナー10は、ハースユニット5が回転されて蒸発位置5bに移動したときに蒸発位置5bからもずれて配置されることになる。そのため、蒸発の始点位置の精度が低くなり、成膜精度及びその再現性が低下するという問題があった(上記課題(1)参照)。
<実施例>
図2Aは本発明におけるライナー搬送機構7の上面図である。ライナー搬送機構7は、ハースライナー10をマガジン3からハースユニット5の受渡し位置5aまで移送するための移載機構20、及びこの移送過程で移載機構20におけるハースライナー10の保持位置を決める位置決め機構30を備える。
移載機構20の構造は図7に示したライナー搬送機構と同様である。即ち、移載機構20は、アーム駆動部24、一端がアーム駆動部24の回転軸25に関して枢動可能に接続されたアームユニットを備える。アームユニットは、一端が回転軸25に関して枢動可能に接続された第1のアーム21、一端が第1のアーム21の他端に枢動可能に接続された第2のアーム22、及び一端が第2のアーム22の他端に枢動可能に接続された第3のアーム23を備える。第3のアーム23の先端はハースライナー10のロード及びアンロードが可能な保持部23aを有する。
図2Bに移載機構20のロード時の側面図を、図2Cに移載機構20の移送中の側面図を示す。マガジン3は複数段のラック3aからなり、各ラック3aにハースライナー10が配置されている。本実施例では、マガジン3が図示しない駆動源を備え、任意の段のラック3aを所定のロード位置に昇降駆動するが、移載機構20の昇降駆動のみによって任意の段のラック3aをロードしてもよい。なお、図2Dに示すように、本発明で用いるハースライナー10は上面が鍔のように突出し、鍔部10aが形成されている。ロード動作では、移載機構20は、保持部23aをハースライナー10の鍔部10aの下方に位置させた後にアーム21〜23を上昇させ、保持部23aに鍔部10aの下面を支持させる。一方、アンロード動作では、移載機構20は、アーム21〜23を降下させてハースライナー10の底面を所定面に当接させた後に、アーム21〜23をさらに降下させて保持部23aによる鍔部10aの支持を解放し、保持部23aを鍔部10aの下方から引き抜く。
図2Aに戻り、位置決め機構30は、ハースライナー10を載置可能な調整ステージ31、当接部材32、調整ステージ31上でハースライナー10を当接部材32の方向に移動させる可動の当接部材33、並びに当接部材33を当接部材32に向かう方向及びそこから遠ざかる方向に摺動させる駆動部材34を備える。ハースライナー10が当接部材32及び33の双方に当接されることによりハースライナー10の位置が決定される。当接部材33は支点33aを有し、支点33aは駆動部材34の長穴34a内に移動可能な状態で含まれる。駆動部材34は軸部34bに対して枢動され、この枢動動作によって当接部材33が摺動される。なお、本実施例では当接部材32を固定の当接部材として示しているが、当接部材32も可動の当接部材として、当接部材32及び33の双方からハースライナー10を挟み込む構成としてもよい。
ここで、調整ステージ31と受渡し位置5aの間の距離がマガジン3(格納位置)と受渡し位置5aの間の距離よりも短くなるように調整ステージ31が配置される。また、回転軸25と調整ステージ31の間の距離が回転軸25とマガジン3(格納位置)の間の距離よりも小さくなるように調整ステージ31が配置される。このような配置の優位性については後述する。
図2A及び図3A〜3Dを用いてライナー搬送機構7によるハースライナー10の搬送動作を説明する。
まず、図2Aに関して上述したように、移載機構20は、アーム21〜23を伸張させた状態で、マガジン3(格納位置)にあるハースライナー10をアーム23の保持部23aにロードする。
次に、図3Aに示すように、移載機構20は、アーム21〜23の回転角を制御してハースライナー10を調整ステージ31まで移送し、ハースライナー10を保持部23aから調整ステージ31にアンロードする。即ち、当接部材32と可動当接部材33の間にハースライナー10が載置される。
次に、図3Bに示すように、位置決め機構30は、調整ステージ31に載置されたハースライナー10の位置を設定位置に修正する。具体的には、位置決め機構30は、駆動部材34を軸部34bに関して枢動することにより可動の当接部材33を当接部材32に向けて移動させ、ハースライナー10を当接部材32に押し当てる。当接部材32及び可動当接部材33はそれぞれハースライナー10と2点(即ち、合計4点)で接するように当接面を有するので、当接部材32及び可動当接部材33によって挟まれた状態、即ち、双方に当接する状態のハースライナー10の位置が一点に決定される。その後、位置決め機構30は、駆動部材34を軸部34bに関して上記と逆方向に枢動することにより可動の当接部材33を当接部材32から離間させる。
次に、図3Cに示すように、移載機構20は、調整ステージ31からハースライナー10を保持部23aにロードする。ここで、回転軸25と調整ステージ31の間の距離が回転軸25とマガジン3の間の距離よりも小さいので、図2Aの状態よりもアーム21〜23は全体として短縮した状態でロード動作を行うことができる。一般に、アームを有するロボットにおいては、アームユニットが伸張した状態よりも短縮した状態の方が先端部(保持部)の動作精度が高くなる。従って、図3Cにおけるロード動作は、図2Aにおけるロード動作に比べて、保持部23aにおけるハースライナー10の保持位置の精度が高くなる。即ち、図7に示すライナー搬送機構のようにマガジン3からハースライナー10をロードしてから直接受渡し位置5aにアンロードする場合に比べて、受渡し位置5aへのアンロードにおける位置決め精度を高くすることができる。
次に、図3Dに示すように、移載機構20は、ハースライナー10をハースユニット5の受渡し位置5aまで移送してアンロードする。このように、調整ステージ31から受渡し位置5aの間の移動距離は、図7に示すライナー搬送機構のようにマガジン3から受渡し位置5aまで直接移動させる場合の移動距離よりも短いので、移動中に保持位置の誤差が発生し又は拡大する可能性を大幅に低減することができる。
このように、本発明のライナー搬送機構7は、ハースライナー10を受渡し位置5aに載置する際の位置決め精度を大幅に向上することができる。これにより、ハースライナーが蒸発位置5bに配置されたときの蒸発始点位置の精度を向上することができる。
<変形例>
なお、上記実施例では本発明の最も好適な例を示したが、本発明におけるライナー搬送機構は以下のように変形可能である。
例えば、上記実施例では、移載機構20のアームユニットについて、3本のアームからなる構成を開示したが、2本のアームからなる構成としてもよいし、4本以上のアームからなる構成としてもよい。即ち、アームユニットを第1〜第n(2≦n)のアームで構成し(nが大きいアームほど回転軸25から遠ざかるものとする)、第1のアームの一端が回転軸25に枢動可能に接続され、2≦k≦nとして、第k−1のアームの回転軸25から遠い側の端部と第kのアームの回転軸25に近い側の端部が枢動可能に接続され、第nのアームの他端が保持部23aからなるようにしてもよい。
また、上記実施例では、移載機構20のアームユニットについて、互いに枢動可能に接続された3本のアームからなる構成を示したが、回転軸25に対して枢動可能でかつ伸縮自在な1本のアームからなる構成としてもよい。
即ち、移載機構20のアームユニットは、一端が回転軸25に枢動可能に接続され、先端が蒸発材料保持部を有し、上記一端と先端の間の距離が伸縮可能であればよい。
また、上記実施例では、アーム23の保持部23aがハースライナー10の鍔部10aの下面を支持する構成を示したが、保持部23aはハースライナー10の周囲側面を挟持する構成のものであってもよい。この場合、ハースライナー10の鍔部は不要であるが、移載機構20は保持部23aの開閉を操作する機構を備える必要がある。
また、上記実施例では、当接部材32及び33について、ハースライナー10が当接部材32及び33に挟まれたときに、ハースライナー10と当接部材32及び33の接点が4点となる構成を示したが、接点数は3以上であればよい。また、当接部材32又は33がハースライナー10と線(円弧)で接する構成としてもよい。即ち、ハースライナー10が当接部材32及び33に当接されたときにハースライナー10の位置が一点に決定されるものであれば、ハースライナー10と当接部材32及び33の接点の形態はどのようなものであってもよい。
また、上記実施例では、可動の当接部材33が摺動される構成を示したが、可動の当接部材33はハースライナー10を当接部材32の方向に移動させることが可能であれば、所定の回転軸に関して回転させる構成など他の形態のものであってもよい。
<スリット機構>
図8Aに一般的な成膜装置におけるスリット機構の概略正面図を、図8Bにその概略上面図を示す。スリット機構はその下面に、y軸方向に延在する開口40aを有するスリット140を備える。スリット機構はまた、ボックス48内に、基板50を保持する基板ホルダ44、基板ホルダ44をx−y平面において回転させる方位角調整機構45、基板ホルダ44及び方位角調整機構45をx軸方向にスライドさせるスライド機構46、並びに方位角調整機構45及びスライド機構46を駆動する駆動部(不図示)を備える。即ち、配向膜の成膜工程において、開口40aに対する基板50の方位角が調整された上で、基板50が開口40aの上面をx軸方向にスライドされる。併せて、蒸発源に対するスリット機構自体の角度及び高さが調整される。なお、図8Bにおいては、方位角調整機構45及びスライド機構46の図示を省略し、基板50を破線で示す。
ところで、上記のようなスリット機構には以下のような問題がある。
まず、スリット140その他の加工精度に影響して、開口40aの位置決め精度が低下する。更に、スリット140が成膜処理中の熱、自重又は他の部材から加わる力により変形すると、開口40aの位置決め精度が低下する。特にスリット140の両端部(開口40aから遠い部分)の変形自体は成膜中に問題とならないが、その変形が開口部40aの変形をもたらし、その位置決め精度に影響を与えることが問題となる。従って、図8A及び8Bに示すスリット機構は、蒸発源に対する開口40aの位置決め精度が低かった(上記課題(2)参照)。
また、上記のスリット機構における基板ホルダ44は、その方位角及びスライドに関して制御可能であるが、z軸方向の位置、即ち、基板50とスリット140の離間距離が固定されている。そのため、形状の異なる多品種の基板について、前記z軸方向の位置を、個別に最適化することができないという問題があった。厚みの異なる基板50について、基板成膜面とスリット140(開口40a)を同一の離間距離で成膜することができないという問題もあった。従って、図8A及び8Bに示すスリット機構は、開口40aに対する基板成膜面の位置を適切に調整できないという問題があった(上記課題(3)参照)。
<実施例>
図4Aに本発明におけるスリット機構8の概略正面図を、図4Bにその概略上面図を示す。スリット機構8は、ボックス48の底面にスリット40を備える。図5にスリット40の鳥瞰図を示す。スリット機構8はまた、ボックス48内に、基板50を保持する基板ホルダ44、基板ホルダ44をx−y平面において回転させる方位角調整機構45、基板ホルダ44及び方位角調整機構45をx軸方向にスライドさせるスライド機構46、基板ホルダ44をz軸方向に昇降する離間距離調整機構47、並びに方位角調整機構45、スライド機構46及び離間距離調整機構47を駆動する駆動部(不図示)を備える。離間距離調整機構47は、基板ホルダ44のみを昇降させる構成としてもよいし、基板ホルダ44とともに方位角調整機構45又はスライド機構46を昇降させる構成としてもよい。なお、図4Bにおいては、方位角調整機構45、スライド機構46及び離間距離調整機構47の図示を省略し、基板50を破線で示す。
配向膜の成膜工程において、開口40aに対する基板50の方位角が方位角調整機構45によって調整され、基板50とスリット40との離間距離が離間距離調整機構47によって調整された上で、基板50が開口40aの上面をスライド機構46によってスライドされる。併せて、蒸発源に対するスリット機構8自体の角度及び高さも調整される。
スリット40は、y軸方向に延在する開口40aを有するメインプレート41、メインプレート41を挟んでx軸方向に連接されたサイドプレート42及び43、並びに防着版49を備える。メインプレート41とサイドプレート42及び43はそれぞれスリット固定用ブロック51に取り付けられる。このように、スリット40を複数枚(本例では3枚)の個別のプレートからなる構成としたので、スリット端部付近の変形(即ち、サイドプレート42及び43の変形)がメインプレート40の開口40a付近の変形をもたらすことを防止できる。従って、本発明のスリット構造によると、蒸発源に対する開口40aの位置決め精度が高くなり、成膜精度及び再現性を向上することができる。
ここで、メインプレート41のx軸方向の長さをL1とし、スリット40のx軸方向の長さをL2とする。L1を小さくすることにより、上述したように、開口40aがスリット40の端部の変形の影響を受け難くなる。従って、L1/L2は約1/2以下であることが好ましい。一方、開口40aの位置決めはメインプレート41の位置決めによって行われる。例えば、開口40aは、メインプレート41の四隅についてボックス48内における空間位置を調整することによって位置決めされる。従って、L1が小さすぎると、高精度な位置出しが難しくなる。従って、L1/L2は約1/4以上であることが好ましい。従って、L1/L2を1/4以上1/2程度とすることが好ましい。
このように、本実施例は、開口40aを有するメインプレート41の加工精度を向上させ、更に変形し難い構成としたので、蒸発源に対するスリット40の開口40aの位置決め精度を向上することができる。また、基板50とスリット40(開口40a)の離間距離を調整可能としたので、蒸着材料が到達する基板成膜面の位置を正確に位置決めすることが可能となる。基板50とスリット140の離間距離により、基板50に成膜される膜の入射角度が変化するが、離間距離を調整可能とすることで所望の入射角度に設定することができる。従って、本発明のスリット機構によると、成膜精度及び再現性の向上を達成することができる。
<変形例>
上記実施例においては、スリットが3分割される構成を示したが、スリットが2分割される構成としてもよい。例えば、図8A及び8Bにおいて、スリットの図の右側の変形が大きく、左側の変形が小さいような場合、スリットの右側のみを分割する構成としてもよい。このような変形の偏りは、熱源である蒸発源との位置関係や他の部材との結合関係によって発生することが想定される。スリットの右側のみを分離する場合、図6に示すように、スリット40´を、開口40aを含むプレート41´及び開口40aを含まない側のプレート42´で構成するようにすればよい。
1.成膜室
2.試料室
3.マガジン
4.ゲートバルブ
5.ハースユニット
5a.受渡し位置
5b.蒸発位置
6.電子銃
7.ライナー搬送機構
8、8a〜8d.スリット機構
9.公転機構
10.ハースライナー
10a.鍔部
20.移載機構
21〜23.アーム
23a.保持部
24.アーム駆動部
25.回転軸
30.位置決め機構
31.調整ステージ
32、33.当接部材
34.駆動部材
40.スリット
40a.開口
41.メインプレート
42、43.サイドプレート
44.基板ホルダ
45.方位角調整機構
46.スライド機構
47.昇降機構
48.ボックス
49.防着版
50.基板
51.スリット固定用ブロック

Claims (2)

  1. 真空槽内に、蒸発源、および蒸着される基板を保持する基板保持機構を備えた成膜装置であって、
    前記基板保持機構が、前記基板に対して蒸着粒子の入射方向を調整するスリット開口を有する少なくとも一つのスリット機構、および前記スリット開口に対する前記基板の相対位置を調整するために前記基板保持機構を移動させる可動機構を備え、
    前記可動機構は、前記基板を前記基板の成膜面に対して水平方向に回転制御する基板方位角調整機構と、前記基板の厚さに応じて前記スリット開口に対して垂直方向に移動制御する離間距離調整機構とを備え、
    前記スリット機構は、前記スリット開口を有するメインプレートと、該メインプレートを挟んでプレートの水平方向にメインプレートに連接される少なくとも2枚のサブプレートとを備え、
    前記メインプレートおよび前記サブプレートは、スリット固定用ブロックにそれぞれ取り付けられる
    ことを特徴とする成膜装置。
  2. 請求項記載の成膜装置であって、
    前記メインプレートの水平の1軸方向の長さをL1とし、スリット全体の水平方向の1軸方向の長さをL2とするとき、L1/L2は、1/4以上1/2以下である
    成膜装置。
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