JP6056020B2 - 遊技機 - Google Patents

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この発明は、遊技媒体を貯留するとともに払い出すためのホッパー装置を備えた遊技機に関するものである。
この種の遊技機、例えばスロットマシンは、筐体の内部に、メダル投入口から投入されたメダルを貯留するとともに、入賞によるメダルを払い出すためのホッパー装置が内蔵されている。また、このホッパー装置には、ホッパー装置のメダル貯留部から溢れたメダルを受ける補助容器(オーバーフロータンク)が、隣接して設置されている。ホッパー装置は、所定のガイド部材によって筐体内に収納設置されるようになっている。例えば、金属板を折り曲げて形成したガイドレールに、ホッパー装置の底部に設けた張出片を係合させることにより、ホッパー装置を筐体に固定することが行われている。
一方、補助容器は、ホッパー装置のオーバーフロー口から溢れたメダルを受け入れ可能であり、かつ補助容器内部のメダルが満杯になったことを検知するためのセンサが適正に検知できるような適位置に設置する必要がある。ここで、特許文献1には、ホッパー装置を固定する案内レールを設けた金属のベース部に、補助容器を適位置に設置するための位置決めリブが形成された遊技機が開示されている。しかし、このような大型の板金の加工には費用が嵩むという問題点がある。
特開2011−120723号公報
そこで本願発明は、上記した従来技術を踏まえた上で、できる限り簡易な構成で、ホッパー装置の適正設置と補助容器の位置決めを同時に実現可能とすることを目的とする。
各請求項に記載された発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(第1の発明)
本願発明のうち、第1の発明は、正面が開口する筐体(1)と、筐体(1)の内部に設置され、遊技媒体を貯留するとともに払い出し可能なホッパー装置(7)と、ホッパー装置(7)に隣接して設置されホッパー装置(7)の貯留部(メダルタンク71)から溢れた遊技媒体を受ける補助容器(オーバーフロータンク8)と、を少なくとも備えた遊技機に係る。
この遊技機において、前記筐体(1)の、前記ホッパー装置(7)を載置する載置面には、前後方向に延びるガイドレール(81,85)をそれぞれ備えた一対のレール部材(80)が、各々のガイドレール(81,85)を相対向させて固定され、前記ホッパー装置(7)の左右の側面底部には、ホッパー装置(7)を前記筐体(1)の正面側から筐体(1)の内部に収納することにより、前記一対のレール部材(80)のガイドレール(81,85)とそれぞれ係合可能な係合部(張出片72)が設けられている。そして、前記一対のレール部材(80)のうち、前記補助容器(8)を設置する側に配置された補助容器側レール部材(右レール部材80R)には、前記筐体(1)の、前記補助容器(8)を載置する載置面の適正位置に、前記補助容器(8)を載置した状態で、前記補助容器(8)の正面に当接して前記補助容器(8)の手前側への移動を阻止する前方係止部(折曲片82)と、前記補助容器(8)の側面に当接して前記補助容器(8)のホッパー装置(7)側への移動を阻止する側方係止部(突部83)とが形成されていることを特徴とする。
(作用・効果)
ここで、「遊技媒体」には、遊技を行うために用いられるメダルや遊技球を含む。
本発明によれば、ホッパー装置(7)を設置するためのレール部材(80)に、補助容器(8)を適位置に設置するための位置決めとしての機能を持たせることにより、部品点数の削減及びコスト削減を図ることができる。
(第2の発明)
第2の発明は、上記した第1の発明の構成に加え、前記ホッパー装置(7)の係合部(72)は、左右の側方に張り出して形成された板状の突片であり、前記レール部材(80)のガイドレール(81,85)は、前記ホッパー装置(8)を載置する載置面との間に隙間をあけて形成され、前記隙間に前記係合部(72)が差し込まれることにより、前記係合部(72)とガイドレール(81,85)とが係合状態となるように形成されている。そして、一方の前記レール部材(80)のガイドレール(81,85)の上面は、他方の前記レール部材(80)のガイドレール(81,85)の上面と、前記ホッパー装置(7)を載置する載置面からの高さが異なるように形成されていることを特徴とする。
(作用・効果)
ここで、従来のような板金を用いたレール部材だと、ガイドレールに適正に係合していない状態、例えば片方の係合部だけガイドレールの上に載っている状態でホッパー装置を設置しても、外見上判別しにくいという問題点がある。かかる不適正な係合を一見して判るようにするには、ガイドレールの高さを高くすればよいが、そうするとホッパー装置に設けるガイドレールとの係合部を、ガイドレールと係合可能な高さの形状に加工したり、ローラなどの別部材を取り付けたりする必要がある。また、ガイドレールに、係合部が適正に係合していない場合にホッパー装置を適位置まで移動させないための規制手段を設けることも考えられるが、加工の手間や部品点数が増える等の問題がある。その点、本発明によれば、ホッパー装置(7)の設置不良を一見して判るようにすることができる。
本発明に係るレール部材(80)は、低コストで製造が容易な合成樹脂製とするのが好ましい。
(第3の発明)
第3の発明は、上記した第2の発明の構成に加え、一方のレール部材(80)のガイドレール(81,85)の上面は、他方のレール部材(80)のガイドレール(81,85)の上面と、前記ホッパー装置(7)を載置する載置面からの高さが異なるように形成され、前記2つのガイドレール(81,85)の上面の高さの差は、前記ホッパー装置(7)が、一方の係合部(72)を一方のガイドレール(81,85)の上面に載せ他方の係合部(72)を他方のガイドレール(85,81)の上面に載せた状態で設置されたときに、ホッパー装置(7)が水平に設置されていないことを目視可能とする寸法に形成されていることを特徴とする。
(作用・効果)
本発明によれば、ホッパー装置(7)の係合部(72)を両方ともガイドレール(81,85)の上に載せてしまった場合でも、設置不良を一見して判るようにすることができる。
本発明は、以上のように構成されているので、できる限り簡易な構成で、ホッパー装置の適正設置と補助容器の位置決めを同時に実現可能とすることができる。
本発明の実施の形態であって、遊技機としてのスロットマシンの外観斜視図である。 前扉を開いたスロットマシンの斜視図である。 下扉の裏面を示す斜視図である。 メダルセレクター及びRシュートの平面図である。 メダルセレクター及びRシュートの背面斜視図である。 メダルセレクターの概略背面図である。 メダルセレクターの概略側面図である。 Rシュートの分解斜視図である。 Rシュートカバーの平面図である。 Rシュート本体の平面図である。 図4におけるA−A線断面図である。 Rシュートの側面図である。 筐体及び筐体の底部を示す斜視図である。 (A)ホッパーベースのベース板、及び(B)ベース板にレール部材を取り付けた状態を示す斜視図である。 右レール部材の斜視図である。 左レール部材の斜視図である。 ホッパーベースにオーバーフロータンクを設置した部分斜視図である。 バーフロータンクの背面部を示す斜視図である。 (A)ホッパーベースにオーバーフロータンクを設置した全体斜視図、及び(B)ホッパーベースにホッパー装置及びオーバーフロータンクを設置した全体斜視図である。である。 ホッパーベースへのホッパー装置の設置を示す平面図である。 ホッパーベースにホッパー装置及びオーバーフロータンクを設置した正面図である。 レール部材とホッパー装置を示す正面図である。 遮蔽板を降ろしたオーバーフローセンサユニットに自動回収用オーバーフロータンクを設置した斜視図である。 オーバーフローセンサユニットを示す斜視図である。 遮蔽板を跳ね上げたオーバーフローセンサユニットを示す斜視図である。 遮蔽板を跳ね上げたオーバーフローセンサユニットにオーバーフロータンクを設置した斜視図である。 スロットマシンの制御装置の入力及び出力を示すブロック図である。 センサの検知状態を示すタイムチャートである。 スロットマシンの作動の概略を示すフローチャートである。 不正監視手段による不正監視処理を示すフローチャートである。 不正監視中のタイマ割り込み処理を示すフローチャートである。 エラー制御手段によるエラー判定実行処理を示すフローチャートである。
本発明を実施するための好適な形態を、遊技機としてスロットマシンSを例に、図面に基づき説明する。なお、本明細書中、特に指定がない場合には、各構成部材の上下左右及び前後(正面・背面、表面・裏面、手前・奥)の方向は、各構成部材をスロットマシンSに設置した状態においてスロットマシンSを正面視したときの方向を示す。
本実施の形態におけるスロットマシンSは、図1及び図2に示すように、大きく分けて、正面側に開口部を有する筐体1と、筐体1の開口部を開閉可能な前扉3とから構成されている。前扉3は、筐体1の開口上部1Aを塞ぐ上扉3Aと、筐体1の開口下部1Bを塞ぐ下扉3Bに分割されている。
筐体1は、図2及び図13に示すように、前面(遊技者と対峙する正面)側に開口する箱体であり、天板10、底板11、左右の側板12,13及び背板14を有している。また、側板12,13の間には、筐体1の開口を上下に仕切る中板15が設けられている。そして、中板15よりも上側の開口上部1Aの内部には、3個の回転リール2Aを備えるリールユニット2と、メイン基板ユニット100が収納されており、中板15よりも下側の開口下部1Bの内部には、電源装置と、ホッパー装置7と、オーバーフロータンク8が設置されている。
ここで、リールユニット2は、中板15に載置されるとともに筐体1に着脱自在に形成されており、メイン基板ユニット100はリールユニット2の枠体に固定されている。リールユニット2は、3個のステッピングモータ(図示せず)にそれぞれ軸着された3個の回転リール2Aを備えている。また、図示していないが、各回転リール2Aの表面には、それぞれ複数の図柄が表示されている。メイン基板ユニット100は、CPU、ROMなど種々の電子部品を装着したメイン基板を基板ケースに収納したものであり、遊技の実行を制御するためのメイン制御装置200(図27参照)として機能する。メイン制御装置200の詳細については後述する。ホッパー装置7は、遊技機のメダル貯留部であって、筐体1の底板11に固定されたホッパーベース6の上に設置されており、メダルを貯留するとともに入賞時等にはメダルを払い出すためのものである。オーバーフロータンク8は、ホッパー装置7の貯留部であるメダルタンク71(図20参照)から溢れたメダルを受けて貯留しておくための補助容器であり、図13に示すオーバーフローセンサユニット9の手前側に設置されるものである。なお、ホッパーベース6、ホッパー装置7、オーバーフロータンク8及びオーバーフローセンサユニット9の詳細ついては後述する。
またここで、筐体1の底板11には、ホッパー装置7のメダルタンク71から溢れたメダルを遊技場の島設備に設けられた自動回収装置で回収する場合に使用される、自動回収用開口18が形成されており(図13、図25参照)、メダルの自動回収を行わない場合には、この自動回収用開口18を塞いでおくように形成されているが、この詳細についても後述する。
前扉3のうちの上扉3Aは、図2示すように、筐体1の左側の側板13にヒンジ16を介して回動自在に軸支された板状の扉であり、図1に示すように、回転リール2Aを正面側から見ることができる図柄表示窓22を有する上パネル20を有し、上パネル20の側方には、ランプ25が設けられている。また、上パネル20の上方には液晶表示装置26が設けられ、液晶表示装置26を挟んで両側にはスピーカ27(上スピーカ27A)が設けられている。
また、上扉3Aの裏面において液晶表示装置26の後方となる位置には、図2に示すように、サブ基板ユニット200が設置されている。サブ基板ユニット200は、CPU、ROMなど種々の電子部品を装着したサブ基板を基板ケースに収納したものであり、メイン基板からの出力信号に基づいて、遊技に付随する演出を制御するためのサブ制御装置300(図27参照)として機能する。サブ制御装置300は、主として、ランプ25、液晶表示装置26、スピーカ27の作動を制御するためのものである。
前扉3のうちの下扉3Bは、図2に示すように、筐体1の左側の側板13にヒンジ17を介して回動自在に軸支された板状の扉であり、図1に示すように、扉を閉めた状態で上パネル20から手前側に張り出すカウンター状の操作部を備え、操作部には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口28、クレジットをメダル投入に代えるためのベットスイッチ30、回転リール2Aの回転を開始させるためのスタートスイッチ31、回転リール2Aの回転を停止させるための3個のストップスイッチ32、クレジットを精算するための精算スイッチ33などが設けられている。ここで、クレジットとは、次ゲーム以降に使用するためのメダルをあらかじめ遊技機内部に貯留しておくことであり、スロットマシンSは、メダル投入口28から投入されたメダル、又は入賞により払い出されるメダルを、最大50枚まで、遊技機内部に電子的に貯留する扱いができるように形成されている。クレジットされているメダル数は、図示しない所定のクレジット表示部に表示される。
前記操作部の下方には、スロットマシンSの機種などを表示する下パネル21が設けられ、下パネル21の下方であって下扉3Bの下部には、ホッパー装置7から払い出されたメダルを排出するメダル払出口24と、メダル払出口24から排出されたメダルを貯めておくことができる下皿23が形成されている。下皿23の奥壁には、スピーカ27(下スピーカ27B)が設けられている。
また、前扉3の裏面において、前記メダル投入口28の下方となる位置には、図2及び図3に示すように、メダルセレクター4が設けられている。メダルセレクター4は、メダル投入口28から投入されたメダルを誘導しつつメダルを検知するものである。メダルセレクター4を通過したメダルは、メダルセレクター4の側方に設けられたRシュート5を介してホッパー装置7に転送される。なお、メダルセレクター4及びRシュート5の詳細については後述する。
(メダルセレクター4)
メダルセレクター4は、図4及び図5に示すように、ベース40と、ベース40に取り付けられたカバー47とからなり、カバー47が背面側(スロットマシンSを正面から見た場合の奥側)となるよう、下扉3Bの裏面に取り付けられている。なお、図4及び図5においては、白矢印で示す方向が正面側である。また、図5に示すように、メダルセレクター4の上面には、メダル投入口28から投入されたメダルを受け入れるためのメダル入口42が形成されており、メダルセレクター4の側方には、メダルが排出されるためのメダル出口43が設けられている。前記カバー47は、ベース40に設けられた回動軸48を中心に前後方向に回動自在に取り付けられており、回動軸48に設けられたバネ48Aによって、常時ベース40側に付勢されている。そして、ベース40の背面には、図6に示すように、メダル入口42(上流側)からメダル出口43(下流側)に連通するメダル通路41が形成されており、メダル通路41には、投入検知センサ44と、通過検知センサ45が設けられている。さらに、図4に示すように、ベース40の正面側には、メダル排出装置46が設けられている。
メダル通路41は、背面視すると、図6に示すように、メダル入口42に上方から投入されたメダルを側方に誘導するように湾曲し、メダル出口43に向かって下り傾斜して形成されている。また、メダル通路41のメダル出口43は、側面視すると、図7に示すように、上端部が下端部よりも背面側(図7における左側)となるよう傾いて形成されている。すなわち、メダル通路41の下り傾斜している部分の壁面41A(メダルの通過時にメダルの表裏面が沿う面)は、背面視すると、上側が手前側に傾くように形成されている。
投入検知センサ44は、メダル入口42の下方に設けられたスイッチであって、メダル通路41の壁面41Aに突出する方向に付勢された出没突起を有し、常態においては出没突起が突出していてセンサはOFFとなっており、メダル通路41をメダルが通過すると出没突起が没入してセンサがONとなるものである。
通過検知センサ45は、図6に示すように、メダル出口43の近傍に設けられた光学センサであって、メダル通路41の壁面41Aにメダルの流下方向に並列して配置された第一検知部45A及び第二検知部45Bを備えている。第一検知部45A及び第二検知部45Bは、受光部が発光部からの光線を受けている間はセンサがOFFとなっており、メダルの通過により発光部からの光線が遮られるとセンサがONとなるように形成されている。メダル通路41をメダルが通過すると、第一検知部45A、第二検知部45Bの順でONとなり、第一検知部45A、第二検知部45Bが同時にONとなる状態を経て、第一検知部45A、第二検知部45Bの順でOFFとなる。
メダル排出装置46は、メダル通路41に滞在しているメダルをホッパー装置7に移送させないためのキャンセル装置であって、図4及び図6に示すように、ソレノイド46Aと、ソレノイド46Aに連動して作動するブロッカーと呼ばれる突出爪46B及び係止板46Cを有している。そして、通常時には、突出爪46Bはメダル通路41の壁面41Aから突出しておらず、かつ係止板46Cの下端部が起立状態の遊技メダルの上端を外側(背面側)から係止可能である。ここで、カバー47には、その下縁部がメダル通路41のメダル転動面41B(メダルが転動する面。図6参照)よりも上側となる開口部47A(図5参照)が設けてあり、開口部47Aの下縁部と係止板46Cとによりメダルの上下端部が支えられるため、背面側に傾斜しているメダル通路41からメダルが落下することなく通過できるようになっている。
一方、クレジット超過などスロットマシンSがメダル受け付け状態でない場合には、ソレノイド46Aが作動して、突出爪46Bがメダル通路41の壁面41Aから突出するとともに、係止板46Cの下端部がメダルの上端から離れる方向(背面方向)に移動するようになっている。これにより、メダルは通過検知センサ45に検出される前に、メダル通路41からはじかれて、カバー47の開口部47Aから落下するものである。なお、規定のメダルよりも小径のメダルが投入された場合には、メダルの上端部が係止板46Cから外れるので、これも通過検知センサ45に検出される前に開口部47Aから落下する。落下したメダルは、下扉3Bの裏面に設けられたメダル排出ダクト29(図2参照)を経てメダル払出口24(図1参照)から排出され、下皿23に払い戻される。
メダル排出装置46でキャンセルされなかったメダルは、通過検知センサ45により検出されて、メダル出口43から排出される。そして、メダルセレクター4の側方に取り付けられたRシュート5を通って、ホッパー装置7のメダルタンク71(図2参照)に誘導される。
なお、下扉3Bには、図1に示すメダルキャンセルボタン49の操作により、メダル通路41内の遊技メダルを下方に落下させるためのキャンセル装置(図示せず)が設けられている。このキャンセル装置は、前記メダル排出装置46とは別の、手動でメダルをキャンセルするためのもので、特にメダル詰まりの解除の場合に使用するものである。具体的には、メダルキャンセルボタン49の操作により、カバー47をベース40から離れる方向に回動させるものであり、カバー47を回動させることにより、メダル通路41に滞在しているメダルが支えを失って落下するようになっている。
(Rシュート5)
Rシュート5は、メダルセレクター4のメダル出口43から排出されたメダルを、ホッパー装置7のメダルタンク71に誘導するための誘導部材を有するユニット部材である。Rシュート5は、図3に示すように、メダルセレクター4のメダル出口43側に配置され、下扉3Bの裏面に形成された所定の取り付け部(図示せず)に取り付けられている。そして、図4、図5及び図8乃至図10に示すように、Rシュート本体50と、Rシュートカバー51と、Rシュートセンサ52とを備えている。なお、図9及び図10は、図面の上側が正面側である。
(Rシュート本体50)
Rシュート本体50は、図5及び図8及び図10に示すように、平板状の固定部54にメダル転動路53を形成した平面視略長方形状の誘導部材である。固定部54は、Rシュート本体50を下扉3Bに固定するとともに、Rシュートカバー51及びRシュートセンサ52をRシュート本体50に固定するためのものである。メダル転動路53は、メダルセレクター4のメダル出口43から排出されたメダルを起立状態で転動させて、ホッパー装置7のメダルタンク71に誘導するための通路である。
メダル転動路53は、図10に示すように、側面側(図面における左側)に位置するメダル受け部53Aから、背面側(図面における下側)に位置するメダル排出部53Bまでに至る上側が開放された溝であり、起立状態のメダルが転動可能な底部53Cと、底部53Cから立ち上がりメダルが摺接可能な2つの側壁を有している。この2つの側壁は、上面視すると、メダル受け部53Aからメダル排出部53Bに至るまで、弧を描くように湾曲して形成されている。すなわち、メダル転動路53は、2つの側壁として、内側(弧の中心側)の弧にあたる湾曲部を有する内周壁53Dと、外側の弧にあたる湾曲部を有する外周壁53Eとを有している(図8、図10参照)。また、メダル転動路53は、図8及び図11に示すように、メダルの転動方向と直交する方向の断面が略V字型に形成されている。すなわち、内周壁53Dと外周壁53Eは、底部53Cからの高さが高いほどその間の距離(幅)が広くなるよう形成されており、底部53Cの幅よりも、上側の開放部の幅が広くなっている。これは、Rシュート本体50が射出成型による合成樹脂製であり、型抜きの関係上、このような形状にする必要があることに基づくものである。
ところで、スロットマシンSの機種や、設置される地域によって、スロットマシンSに用いるメダルの直径が異なる場合があり、異なる直径のメダルを用いる場合には、基本的構造は同じであるがメダルの直径に合わせて製造されたメダルセレクターが使用される。図7(A)は、直径が25mm(25φ)のメダルを用いる場合のメダルセレクター4の概略側面図であり、図7(B)は、直径が30mm(30φ)のメダルを用いる場合のメダルセレクター4'の概略側面図である。図示するように、25φ用のメダルセレクター4のメダル出口43と、30φ用のメダルセレクター4'のメダル出口43'は、傾斜角度が異なるものとなっている。このように、メダル径が異なると、メダル出口43,43'の高さだけでなく、メダル出口43,43'から排出されるメダルの傾きが異なるものとなる。
本実施の形態におけるRシュート本体50においては、メダル転動路53の湾曲した部分(内周壁53D及び外周壁53Eの湾曲部)は、25φのメダルと、30φのメダルの双方が、内周壁53Dと外周壁53Eの間に引掛かることなく通過できるような曲率で形成されている。さらに、メダル転動路53のメダル受け部53Aは、異なる傾斜角度でメダルセレクター4,4'のメダル出口43,43'から排出される25φのメダルと30φのメダルの双方を、受け入れ可能な形状及び寸法に形成されている。すなわち、Rシュート本体50は、25φのメダル用のメダルセレクター4にも、30φのメダル用のメダルセレクター4'にも、共通して使用可能となっているものである。
(Rシュートカバー51)
Rシュートカバー51は、Rシュート本体50に取り付けられるカバー部材であり、図4に示すように、Rシュート本体50の正面側半分程度を上側から覆っている。また、Rシュートカバー51には、メダル転動路53に沿って形成され、メダル転動路53の少なくともメダル受け部53Aを覆うとともに少なくとも下側が開口したガイド通路55が設けられている。
ガイド通路55は、図4及び図5に示すように、上面視したとき、メダル転動路53の湾曲形状にほぼ沿うように湾曲して形成されており、図4及び図8に示すように、メダル転動路53の内周壁53Dに対応する内側壁55Dと、外周壁53Eに対応する外側壁55Eと、内側壁55D及び外側壁55Eをつなぎ、メダル転動路53の底部53Cと対向する天井部55Cを有している。内側壁55D及び外側壁55Eは、メダル転動路53を転動するメダルの側方に位置することとなり、天井部55Cは、メダル転動路53を転動するメダルの上方に位置することとなるものである。
また、ガイド通路55の中間部には、天井部55Cが切り欠かれた天井開口部56が形成されており、ガイド通路55の下流側(メダル排出部53B側)にある出口部55Bは、図9に示すように、内側壁55Dだけが延長された形になっている。前記天井開口部56は、メダル転動路53に滞留したメダルを、通路内から除去するためものである。ここで、メダルセレクター4のメダル出口43からの異物挿入防止の観点から、天井開口部56を設けないことも考えられるが、ガイド通路55内でメダルが詰まった場合に、Rシュートカバー51を取り外さないとメダル詰まりを解除できないのでは煩わしいので、天井開口部56を形成したものである。なお、本実施の形態では、天井開口部56の通路方向の長さが、メダルを取り出すのに必要十分な長さに形成されているが(図5等参照)、天井開口部56が例えばメダルの直径よりも短い長さであっても、通路内のメダルに指や棒の先などでアクセスできるようになっていれば、天井開口部56から露出しているメダルの部分を指等で突いてメダル詰まりを解除することができる。
また、図8に示すように、ガイド通路55の通路幅である内側壁55D、外側壁55Eの間の幅w’(図9参照)は、メダル転動路53の上端部における内周壁53Dと外周壁53Eの間の幅w(図10参照)よりも狭く形成されており、メダル転動路53のメダル受け部53Aの上方に位置するガイド通路55のメダル受入部55Aは、側面視すると、図12に示すように、内側壁55Dがメダル転動路53の内周壁53Dのほぼ真上に位置し、外側壁55Eは、メダル転動路53の外周壁53Eよりも内側(内周壁53D側)に位置するようになっている。そして、内側壁55Dと外側壁55Eの間の幅w’は、メダルが1枚通過可能な幅となっている。メダルセレクター4のメダル出口43から排出されたメダルは、ガイド通路55の外側壁55Eによって、メダル転動路53の外周壁53Eの方向への移動を規制されるため、メダル転動路53の入り口付近で進行方向が変化して暴れることなく、メダル転動路53の下流方向へと誘導されていく。すなわち、ガイド通路55のメダル受入部55Aの内側壁55Dと外側壁55Eは、メダルセレクター4のメダル出口43から排出されるメダルの上部を受け入れ可能であるとともに、メダル転動路53の上端部における2つの側壁(内周壁53D及び外周壁53E)の間の幅よりも狭い幅に形成された入口規制部として機能するものである。
また、ガイド通路55の内側壁55Dは、図4及び図11に示すように、上流側から下流側にいくほど、メダル転動路53の外周壁53E側に張り出すように形成されている。一方、外側壁55Eは、上記とは逆に、上流側から下流側にいくほど、メダル転動路53の内周壁53D側に近づくように形成されている(図11、図12参照)。そして、ガイド通路55は、上流側の端部から下流側にわたり、内側壁55Dと外側壁55Eとの間を、メダルが1枚、通過するのに必要十分な幅に形成されている。すなわち、ガイド通路55の内側壁55Dは、メダル転動路53の外周壁53Eの湾曲部との間にメダルが1枚通過可能な間隙をあけて外周壁53Eの対向側に設けられ、メダル転動路53を転動するメダルの表裏面側の上部に位置するメダル側方規制部として機能するものである。内側壁55Dがあることにより、メダル転動路63のメダル排出口53Bにおいてメダルの進路が塞がれた場合でも、メダル転動路53を通過中のメダルはメダル転動路53で停止するものの、表裏面側の上部が内側壁55Dによって支持されるので、メダル転動路53から逸脱して外に飛び出すことはない。
ガイド通路55は、上記したように形成された内側壁55D及び外側壁55Eがあることにより、外側壁55Eの湾曲部に摺接しつつ転動するメダルの速度が低下し、後続のメダルが追いついてしまった場合でも、メダル転動路53で複数のメダルが重なった状態となることがなく、メダルが複数重なることによる詰まりを防止することができるものとなる。また、後述するRシュートセンサ52に、メダルを1枚ずつ転送でき、Rシュート5を通過したメダル数を正確にカウントすることができるものとなる。また、ガイド通路55は、メダル転動路53のメタル受け部53Aの上方には、天井部55Cを有しているので、例えば上扉3Aと下扉3Bとの隙間から、メダルセレクター4の内部に針金などの異物を挿入して、通過検知センサ45などに悪戯をする行為を行い難くすることができる。さらに、ガイド通路55を有するRシュートカバー51を設けたことにより、Rシュート本体50のメダル排出部53Bをメダル払出口24(図2参照)から侵入させた板などで塞ぎ、メダルセレクター4を通過して検知されたメダルをメダル転動路53から逸脱させてメダル排出ダクト29(図3参照)に逆戻しする、いわゆるメダルキャンセルゴトを防止することができる。
Rシュートカバー51は、正面側(図8における左側、図9における上側)に設けられた取付片51Aを、Rシュート本体50の正面側(図8における左側、図10における上側)に設けられた係止孔50Aに係止させ、背面側(図8における右側、図9における下側)に設けられた取付爪51Bを、Rシュート本体50の固定部54に設けられた開口部50Bに係合させて、Rシュート本体50に取り付けられる(図5、図12参照)。
ここで、Rシュートカバー51としては、25φのメダルが通過可能なガイド通路55を有する小径メダル用と、30φのメダルが通過可能なガイド通路55を有する大径メダル用が設けられており、そのいずれもが、前記Rシュート本体50に取り付け可能となっている。すなわち、小径メダル用のRシュートカバー51と、大径メダル用のRシュートカバー51とは、ガイド通路55の形状寸法が異なるものの、同一形状の取付片51A及び取付爪51Bを有している。なお、本実施の形態において図示されているのは小径メダル用のRシュートカバー51である。大径メダル用のRシュートカバー51は、特に図示しないが、メダル受入部53Aが、30φのメダル用のメダルセレクター4'のメダル出口43'(図7(B)参照)から排出されるメダルを受け入れ可能な形状となっているとともに、内側壁55D及び外側壁55Eの湾曲部は、30φのメダルが1枚ずつ通過可能な曲率に形成されている。そして、スロットマシンSで25φのメダルを用いて遊技を行わせる場合には、Rシュート本体50に小径メダル用のRシュートカバー51を取り付け、30φのメダルを用いて遊技を行わせる場合には、Rシュート本体50に大径メダル用のRシュートカバー51を取り付けることができるようになっている。
(Rシュートセンサ52)
Rシュートセンサ52は、メダル転動路53のメダル排出部53Bから排出されるメダルを検出するための検知装置であって、図4及び図5に示すように、メダル排出部53Bの下流側に位置するようRシュート本体50に固定されている。
Rシュートセンサ52は、図5に示すように、メダル転動路53を跨ぐように取り付けられた外装ケースを備え、この外装ケースの内部には、図示しないが、起立状態のメダルが通過可能な溝部が設けられている。そして、溝部の下流側端部には、板状の検知片52Aが揺動自在に取り付けられており、メダル転動路53を転動してきたメダルが溝部の内部を通過し、メダル排出部53Bから排出されるときに、検知片52Aを押し上げていくようになっている。外装ケースの内部には、図示しない検知部が配置されており、検知片52Aが押し上げられて揺動することにより検知部を通過するようになっている。検知部は、光学センサや磁気センサ、接触センサなどとすることができ、常態においてはセンサがOFFとなっており、検知片52Aが通過又は接触するとセンサがONとなるように形成されている。Rシュートセンサ52は、外装ケースの底部に設けられた3つの係止爪52B(図8参照)を、Rシュート本体50の固定部54及びメダル転動路53の外周壁53Eの縁部に設けられた係止孔50C(図10参照)に係合させて、Rシュート本体50に取り付けられる。
なお、Rシュートセンサ52は、25φのメダルを検知可能なものと、30φのメダルを検知可能なものを別個に設けて、使用されるメダルの径に応じたRシュートセンサ52を、Rシュート本体50に取り付けるようになっていてもよいし、25φのメダルと30φのメダルの双方を検知可能なRシュートセンサ52が、Rシュート本体50に取り付けられるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、Rシュートセンサ52と、前述したメダルセレクター4の投入検知センサ44及び通過検知センサ45の検知に基づき、メダルの投入に関する不具合や不正行為が監視されるようになっているものであるが、これについては後述する。
(誘導部材の変形例)
上記した実施の形態では、Rシュート5がRシュートセンサ52を備えた構成となっていたが、Rシュート本体50にRシュートカバー51を取り付ける構成は、Rシュートセンサ52を有していないRシュート5にも適用可能である。
また、上記した実施の形態では、誘導部材であるRシュート本体50のメダル転動路53が湾曲して形成されていたが、誘導部材にカバー部材を取り付ける構成は、特に図示しないが、メダル転動路53が、メダル受け部53Aからメダル排出部53Bまで一直線に形成されている場合であっても応用可能である。この場合には、カバー部材が、少なくともメダル受け部53Aを覆うように形成することで、メダルセレクター4のメダル出口43への異物挿入を防止できる。また、メダル転動路53の上方に、メダルが1枚ずつ通過可能なガイド部を設けることによって、メダル転動路53のメダル排出部53Bが塞がれても、メダルがメダル転動路53から逸脱することがなく、上述したメダルキャンセルゴトを防止することができる。
(ホッパーベース6)
ホッパーベース6は、ホッパー装置7及びオーバーフロータンク8を、筐体1の底板11の適正な設置位置(適位置)に設置させるためのものである。具体的には、ホッパーベース6は、図13に示すように、筐体1の底板11の上面に設置される固定板であるベース板60と、ベース板60に固定される一対のレール部材80とを備えている。なお、図13では、中板15の記載を省略している。
ベース板60は、肉薄の金属板から成り、図13及び図14(A)に示すように、底板11の正面側に左右方向にわたって配置される上面視長方形状の横枠部61と、横枠部61から後方に延設された上面視略正方形状の底板部62を有している。横枠部61の両端部には、横枠部61を上側に屈曲して形成された立ち上がり片61Aが設けられ、この立ち上がり片61Aを筐体1の側板12,13の内面に図示しないネジにより固定して、ベース板60を筐体1に固定することができる。また、図示していないが、ベース板60には、アース線が接続されており、ベース板60の上に載置されるホッパー装置7の感電防止及び静電ノイズ対策が施されている。そして、底板部62の後方右側端部には、側方に張り出す帯状の舌片を上側に屈曲して形成された除電用立設片63が設けられているが、これについては後述する。
レール部材80は、図13に示すように、ベース板60の底板部62の右側縁部に固定される右レール部材80Rと、底板部62の左側縁部に固定される左レール部材80Lとから成る。右レール部材80Rは、図15(A)(B)に示すように、上面視略L字型の合成樹脂製の部材であり、ガイドレール81と、ガイドレール81から側方(左側)に折れ曲がる折曲部82を有している。また、左レール部材80Lは、図16(A)(B)に示すように、上面視略I字型の合成樹脂製の部材であり、ガイドレール85を有している。そして、レール部材80は、図14(B)に示すように、ベース板60に固定した状態で、それぞれのガイドレール81,85が前後方向となり、かつ相対向するように配置される。このとき、右レール部材80Rの折曲部82は、ベース板60の横枠部61の後方端部に位置するようになっている(図20参照)。
ここで、ガイドレール81,85は、図22に示すように、ホッパー装置7が載置される載置面となる底板部62の上面との間に隙間81A,85Aをあけて形成されている。また、ガイドレール81,85は、この隙間81A,85Aに、後述するホッパー装置7に設けられた張出片72が差し込まれることにより、ホッパー装置7の張出片72と係合状態になるように形成されている。そして、2つのガイドレール81,85にホッパー装置7の張出片72を係合させることにより、ホッパー装置7をベース板60に固定し、ひいては筐体1に固定することができるようになっている。なお、ガイドレール81,85の詳細については後述する。また、右レール部材80Rのガイドレール81と折曲部82の付け根には、図15(A)(B)及び図20に示すように、右側に突出して形成された平板状の突部83が設けられているが、これについても後述する。
(ホッパー装置7)
ホッパー装置7は、図2及び図20に示すように、上側が開口するメダルタンク71と、メダルタンク71の下方に設けられた本体部70とから構成されている。本体部70には、図示しないが、メダルタンク71の底部に位置し、メダルが嵌入可能なメダル孔を有する回転ディスクと、回転ディスクの下方に位置し、回転ディスクを回転させるための駆動モータが内蔵されている。そして、駆動モータの駆動により回転ディスクが回転すると、回転ディスクのメダル孔に嵌っているメダルが、本体部70の正面側に設けられたメダル排出スリット70Aから排出されるようになっているものである。メダル排出スリット70Aから排出されたメダルは、下扉3Bの裏面に設けられたメダル排出ダクト29と連通するメダル受け孔29A(図2、図3参照)に入り、メダル排出ダクト29を経てメダル排出口24(図1参照)から下皿23に払い出される。
また、メダルタンク71の側方には、スロットマシンSの遊技の設定などの関係で入賞により払い出されるメダルよりも投入されるメダルの方が相対的に多くなった場合に、貯留されているメダルをタンク外に排出させるためのメダル溢れ部71Aが形成されている。メダル溢れ部71Aは、図示しないが、貯留されているメダルを落下させる開口部を有し、この開口部から落下したメダルは、ホッパー装置7に隣接して設置されるオーバーフロータンク8に受け入れられるようになっている。
そして、本体部70の底部の両側端部には、図20〜22に示すように、側方に張り出す張出片72が形成されている。張出片72は、前述したように、一対のレール部材80のガイドレール81,85と係合可能な係合部である。
(オーバーフロータンク8)
オーバーフロータンク8は、図2、図20及び図21に示すように、ホッパー装置7の正面右側に設置される、上側が開口した合成樹脂製の箱である。すなわち、オーバーフロータンク8は、図17に示すように、正面板8Aと、背面板8Bと、左右の側面板8C,8Dと、底面板8Eを有している。前記左右の側面板8C,8Dの後方側には、相対向する検知用開口8Fが形成されている。検知用開口8Eは、オーバーフロータンク8を適位置に設置したときに、後述するオーバーフローセンサ94の検知部94Aの位置と合致するようになっている(図25参照)。また、オーバーフロータンク8の背面側底部には、図18に示すように、背面板8Bと左側の側面板8Dと底面板8Eの角を切り欠いて形成した底部開口8Gが形成されている。この底部開口8Gは、オーバーフロータンク8を適位置に設置したときに、ホッパーベース6のベース板60に設けられた除電用立設片63の位置と合致し、除電用立設片63が底部開口8Gからオーバーフロータンク8の内部に差し込まれるようになっている(図17参照)。前述したように、ベース板60はアースに接続されているので、オーバーフロータンク8の内部に突出した除電用立設片63と、オーバーフロータンク8の内部に貯留されているメダルが接触することにより、メダル同士の摩擦により発生する静電気を除去することができるようになっている。
このように、本実施の形態では、オーバーフロータンク8の内部に貯留されているメダルの除電をするために、アース接続されている金属製のベース板60と一体形成された除電用立設片63を用いている。これにより、オーバーフロータンク8用のアース線を別途設ける必要がない。なお、除電用立設片63及び底部開口8Gは、除電用立設片63が適位置に設置したオーバーフロータンク8の内部に突出可能となっていれば、図示したような形状に限定されるものではない。例えば、除電用立設片63がオーバーフロータンク8に向かって水平方向に突設されており、オーバーフロータンク8の背面板8Bや側面板8Dに開口部が設けられていてもよい。
(ホッパー装置7及びオーバーフロータンク8の設置)
次に、上記構成を有するホッパー装置7及びオーバーフロータンク8の、筐体1への設置手順を説明する。
まず、ホッパー装置7を設置する場合には、ホッパー装置7に設けられている張出片72を、ホッパーベース6のベース板60に固定されているレール部材80のガイドレール81,85に、正面側から係合させる。具体的には、図20に示すように、ホッパー装置7の本体部70の底面をベース板60の横枠部61に載せ、ホッパー装置7を奥方向に移動させながら、右側の張出片72を右レール部材80Rのガイドレール81と係合させ、左側の張出片72を左レール部材80Lのガイドレール85と係合させる。すなわち、各ガイドレール81,85における、ベース板60の底板部62との間の隙間81A,85Aに、張出片72を正面側から差し込んで、図22(A)に示すように、張出片72が底板部62とガイドレール81,85との間に挟まれた状態とする。
ここで、右レール部材80Rのガイドレール81の前方左側面部には、図示するように、手前側(図20における下側)に向かうほど左レール部材80Lとの距離が広くなるよう、角部を面取りした形状に形成されている。これは、張出片72をガイドレール81,85の隙間81A,85Aに差し込みやすくするためである。横枠部61に載せたホッパー装置7を奥方向にまっすぐ押入した場合には、まず左側の張出片72が左レール部材80Lのガイドレール85と係合し、そのままホッパー装置7を押入することにより、左側の張出片72がガイドレール85にガイドされつつ、右側の張出片72が右レール部材80Rのガイドレール81と係合する。
またここで、底板部62には、各レール部材80をベース板60に固定したときにガイドレール81,85の後端部に位置することとなるストッパ62Aが形成されている(図14(A)参照)。左右の張出片72が前記ストッパ62Aに当接することにより、図19(B)に示すように、ホッパー装置7が適位置に設置されたものとなる。
ここにおいて、本実施の形態では、右レール部材80Rのガイドレール81の上面と、左レール部材8Bのガイドレール85の上面とは、底板部62からの高さが異なるように形成されている。すなわち、ガイドレール81の上面までの高さの方が、ガイドレール85の上面までの高さよりも低くなるように形成されている。さらに、本実施の形態では、上面までの高さが、左レール部材8Bのガイドレール85の上面までの高さよりも低く形成されている右レール部材80Rのガイドレール81について、図22(B)に示すように、ホッパー装置7が、左側の張出片72を底板部62に載せ(つまり左側の張出片72は適正に係合しており)、右側の張出片72をガイドレール81の上に載せた(つまり右側の張出片72は適正に係合していない)状態で設置されたときに、ホッパー装置7が水平に設置されていないことを目視可能とする高さに形成されている。具体的には、上記したような係合不良の状態でホッパー装置7が設置された場合には、図21(B)に示すように、ホッパー装置7を正面視したとき、メダルタンク71の上面が、筐体1の底板11と平行な線Lに対して傾いて見える。かかる場合には、適正に設置した図21(A)と比べると、メダルタンク71のメダル溢れ部71Aの下端と、オーバーフロータンク8の上端との間の隙間が大きくなる。また、上記とは逆に、右側の張出片72を底板部62に載せ左側の張出片72をガイドレール85の上に載せた状態で設置された場合でも、図22(B)に二点鎖線で示すように、ホッパー装置7が水平に設置されていないことが目視可能である。さらに、図22(C)に示すように、2つのガイドレール81,85の上面の高さの差は、ホッパー装置7が、右側の張出片72を右レール部材80Rのガイドレール81に載せ左側の張出片72を右レール部材80Lのガイドレール85の上に載せた状態で設置されたとき(すなわち、両方の張出片72がガイドレール81,85と係合していない場合)でも、ホッパー装置7が水平に設置されていないことを目視可能とする高さに形成されている。
以上のように形成されていることから、ガイドレール81,85とホッパー装置7の張出片72との係合不良を一目で発見でき、ホッパー装置7が適正に固定されないことにより生じる不都合、例えば、駆動モータの駆動時に振動による騒音が発生することや、アース接続が不十分でメンテナンス時に感電してしまうことや、静電ノイズによって作動不良を起こしたりすることなどを防止できる。
一方、オーバーフロータンク8は、ベース板60の上には載置されず、図17及び図19(A)に示すように、筐体1の底板11の、ホッパーベース6の右レール部材80Rの右後方側に位置する箇所に配置される。ただし、実際には、筐体1の底板11の上面ではなく、以下に述べるオーバーフローセンサユニット9に設けられた遮蔽板91(図24参照)の上に載置されるものであるが、これについては後述する。そして、オーバーフロータンク8を、左側の側面板8Dが右レール部材80Rに設けられた突部83の右側に位置し、正面板8Aが右レール部材80Rの折曲部82の背面側に位置するように設置すると、図17に示すように、底部開口8Gに、ホッパーベース6の除電用立設片63が差し込まれた状態となる。この状態では、オーバーフロータンク8は、折曲部82の背面部に正面板8Aが当接することにより手前側への移動を規制され、突部83の右側面と左側の側面板8Dが当接することにより左側への移動を規制される。すなわち、折曲部82は、オーバーフロータンク8の正面に当接してオーバーフロータンク8の手前側への移動を阻止する前方係止部に該当し、突部83は、オーバーフロータンク8の側面に当接してオーバーフロータンク8のホッパー装置7側への移動を阻止する側方係止部に該当する。
さらに、オーバーフロータンク8を、折曲部82の背面部に正面板8Aが当接し、突部83の右側面に左側の側面板8Dが当接した状態で設置すると、図23に示すように、側面板8C,8Dに形成された検知用開口8Fが、オーバーフローセンサユニット9に設けられたオーバーフローセンサ94の検知部94Aの位置と合致するようになっている。すなわち、オーバーフローセンサ94によって、タンク内部のメダル量の検知が可能な状態となる。またこの状態では、オーバーフロータンク8は、ホッパー装置7のメダル溢れ部71から落下するメダルを適正に受け止め可能である。このように設置されたオーバーフロータンク8の位置が、筐体1内における適位置となる。なお、底部開口8Gは、除電用立設片63の正面と底部開口8Gにおける底面板8Eの後端部8e(図18参照)が当接してオーバーフロータンク8の奥方向への移動を規制し、オーバーフロータンク8の適位置への設置を妨げることがないような寸法で形成されている。すなわち、除電用立設片63は、オーバーフロータンク8の奥方向の位置決め手段としても機能しているものである。
以上のように、ホッパーベース6は、ホッパー装置7を適位置に設置するのみならず、オーバーフロータンク8を適位置に設置する手段としても機能し、かつ、オーバーフロータンク8に貯留されているメダルの除電を行う手段としても機能しているのである。
なお、オーバーフロータンク8の側方への移動を阻止する側方係止部を、右レール部材80Rのガイドレール81の反対側(右側)の面としてもよい。また、オーバーフロータンク8の前方への移動を阻止する前方係止部を、折曲部82の背面部に設けた突部としてもよい。
(オーバーフローセンサユニット9)
オーバーフローセンサユニット9は、図13に示すように、筐体1の右下奥側の隅角部に配置された部材であり、図24に示すように、オーバーフローセンサ94と、オーバーフローセンサ94を支持するための支持部材90と、筐体1の底板11に形成された自動回収用開口18を塞ぐための遮蔽板91とを備えている。
支持部材90は、筐体1の背板14に固定された板状の部材であって、側面部から前方に突出する2つのアーム部92を備え、このアーム部92の突出側の先端部にオーバーフローセンサ94が設けられている。また、支持部材90の下部には、遮蔽板91を取り付けるための軸支部93が設けられている。
オーバーフローセンサ94は、相対向する検知部94Aである受光部及び発光部を備えた光学センサであり、受光部が発光部からの光線を受光しているときにはOFF状態、発光部からの光線が遮られて受光部が発光部からの光線を受光しなくなるとON状態となるように形成されている。そして、オーバーフロータンク8に貯留されているメダルが、検知部94Aを遮る位置まで貯まると、センサがONとなった信号がメイン制御装置200に送信され、所定のエラー表示がされるようになっている。
遮蔽板91は、支持部材90の軸止部93に、前側が上下動するよう回動自在に取り付けられた薄板部材である。そして、遮蔽板91は、自動回収用開口18を塞ぐ閉塞位置(図13及び図24参照)と、自動回収用開口18を完全に開放する開放位置(図25参照)との間を、回動自在に形成されている。なお、図24乃至図26では、ホッパーベース6の図示を省略している。閉塞位置にある遮蔽板91は、筐体1の底板11と平行状態であり、開放位置にある遮蔽板91は、ほぼ直立状態となる。遮蔽板91の横幅は、支持部材90のアーム部92の間の幅よりも狭く形成されているので、アーム部92が遮蔽板91の回動を阻害することはなく、遮蔽板91の外形は自動回収用開口18の外形よりも一回り大きく形成されているので、自動回収用開口18は全てが覆われた状態となる。
また、支持部材90の上端部には、前方に突出する保持部としてのフック95が設けられているとともに、遮蔽板91の略中央部には、前記フック95と係合可能な係止孔96が形成されている。そして、遮蔽板91を開放位置に回動させると、図25に示すように、フック95の爪が係止孔96に係止され、遮蔽板91が支持部材90に保持される。
(オーバーフローセンサユニット9の使用態様)
上記構成を有するオーバーフローセンサユニット9の使用態様について説明する。
ここで、メダルの自動回収を行わない場合、すなわち、ホッパー装置7のホッパータンク71にメダルが無くなったら下扉4を開いてメダルを手動で供給し、オーバーフロータンク8が満杯になったら下扉4を開いてメダルを手動で取り出すようにする場合には、自動回収用開口18は不要であるので、塞いでおく必要がある。したがって、この場合には、図24に示すように、遮蔽板91を閉塞位置に回動させ自動回収用開口18を塞いだうえで、遮蔽板91の上に、オーバーフロータンク8を載置する(図23参照)。前述したように、オーバーフロータンク8をホッパーベース6の右レール部材80Rに合わせて設置すると、オーバーフローセンサ94の検知部94Aがオーバーフロータンク8の検知用開口8Fの位置となる。
一方、メダルの自動回収を行う場合は、ホッパー装置7のホッパータンク71にメダルが無くなったら下扉4を開いてメダルを手動で供給するものの、ホッパータンク71が満杯になった場合には、溢れたメダルを自動回収用開口18から落下させて図示しない回収装置で回収するようになっている。複数のスロットマシンSから回収されたメダルは一箇所に収集され、各スロットマシンSに隣接して設置されるそれぞれのメダルサンドに供給される。そして、この場合には、図25に示すように、遮蔽板91を開放位置に回動させ、自動回収用開口18を開放するとともに、フック95と係止孔96によって遮蔽板91を支持部材90に保持させる。そして、図26に示すように、自動回収用開口18の上方には、底面板に開口部8Hを有する自動回収用のオーバーフロータンク8'を設置する。ホッパータンク71から溢れたメダルは、オーバーフロータンク8'の底面板の開口部8Hを経て、自動回収用開口18から落下する。なお、オーバーフロータンク8'の底面板の開口部8Hを開閉可能に形成してもよい。例えば、底面板に、開口部8Hを開閉可能な蓋体を、回動自在に取り付けてもよい。そして、自動回収を行わない場合には開口部8Hを閉塞して使用でき、自動回収を行う場合には開口部8Hを開放して使用できるようにしてもよい。
ここで、自動回収を行う場合には、オーバーフローセンサ94は使用しないので、センサの電源を切っておく。また、図示した例では、自動回収用のオーバーフロータンク8'は、底面板に開口部8Hを有していないオーバーフロータンク8と同様の外形となっているが、自動回収用開口18の上部に設置するのは、ホッパー装置7のメダル溢れ部71Aから落下するメダルが飛び散らないように自動回収用開口18に誘導可能な形状であれば、どのような形状のものでもよい。例えば筒型のダクトや、漏斗型の受け具であってもよい。また、オーバーフローセンサ94の検知部94Aに対応する検知用開口や、除電用立設片63に対応する底部開口は有していなくてもよい。なお、遮蔽板91を開放位置に回動させると自動的にオーバーフローセンサ94の電源が切れるようにしてもよい。
以上のように、オーバーフローセンサユニット9は、オーバーフローセンサ94を支持するだけでなく、自動回収用開口18を塞ぐための遮蔽板91を支持しているとともに、遮蔽板91を使用しないときには、邪魔にならない位置(アーム部92の間)に跳ね上げて収納しておくことができる。そして、遮蔽板91を筐体内に収納しておくことにより、遮蔽板91をどこかに紛失させてしまうことがない。これにより、スロットマシンSを中古回収する場合に、備品である自動回収用開口18を塞ぐための蓋を、新たに購入する必要が無くなる。
なお、開放位置にある遮蔽板91を保持するための保持部は、上記したフック95と係止孔96に限られず、遮蔽板91が自重で閉塞位置に戻ってしまわないように掛止しておけるものであれば、どのような形状構造のものであっても構わない。例えば、支持部材90に、開放位置に回動させた遮蔽板91の側縁部を係止する係止片を設けてもよい。また、遮蔽板91を、垂直状態よりも背面側に倒れた位置まで回動可能に形成し、支持部材90の前方上端部で遮蔽板91を支える(支持部材90の前方上端部を保持部とする)構造としてもよい。
(オーバーフローセンサユニット9の変形例)
上記した実施の形態では、遮蔽板91は、前側が上下動するよう、支持部材90に回動自在に取り付けられていたが、遮蔽板91を、側面側(左側)が上下動するよう、支持部材90に回動自在に取り付けてもよい。この場合は、遮蔽板91を開放位置に回動させたときに、オーバーフローセンサ94の検知部94Aを塞ぐことがないよう、検知部94Aの取り付け位置を調節したり遮蔽板91に切り欠きを設けたりすればよい。またこの場合、開放位置にある遮蔽板91を保持する保持部を、筐体1の側板12に設けてもよい。また、遮蔽板91を、支持部材90から着脱自在に形成してもよい。例えば、自動回収用開口18を開放する場合には、遮蔽板91を支持部材90の所定の保持部に保持させておき、自動回収用開口18を閉塞する場合には、遮蔽板91を支持部材90から取り外して、自動回収用開口18に被せるようしてもよい。
さらに、遮蔽板91を、筐体1に取り付けるようにしてもよい。例えば、筐体1の底板11に回動自在に取り付け、自動回収用開口18を開放する場合には側板12側に回動させて、側板12に設けた保持部に保持させるようにすることができる。あるいは、遮蔽板91を、側板12の内面や中板15の裏面や天板10の裏面などに装着可能に形成してもよい。例えば、筐体1の内面に前後方向に設けたガイド部に正面側からスライドさせて装着する。あるいは、筐体1の内面に突設したフック又は係止孔に、遮蔽板91に形成した係止孔又はフックを係合させて、遮蔽板91を装着するようにしてもよい。そして、自動回収用開口18を開放する場合には、遮蔽板91をそれらの場所に装着しておき、自動回収用開口18を閉塞する場合には、遮蔽板91を装着場所から取り外して、自動回収用開口18に被せるようしてもよい。要は、遮蔽板91を使用しない場合に、筐体1の内部のいずれかの場所に保管しておくことができるようになっていれば、遮蔽板91を紛失してしまうことがなくなる。
また、上記した実施の形態では、オーバーフローセンサ94は、オーバーフロータンク8の側面側に位置する検知部94Aを有する光学センサであったが、オーバーフローセンサ94はそのようなものに限られず、例えば、オーバーフロータンク8の内部に上下に並んだ2つの金属棒を突出させ、オーバーフロータンク8に貯留されているメダルが上側の金属棒の位置まで達すると通電してONになる接触センサであってもよい。
(メイン制御装置200)
次に、メイン制御装置200について、図27のブロック図に基づき説明する。
メイン制御装置200の入力側には、投入検知センサ44、通過検知センサ45、Rシュートセンサ52、オーバーフローセンサ94、払い出しセンサ35、インデックスセンサ36、ベットスイッチ30、スタートスイッチ31、ストップスイッチ32、精算スイッチ33、リセットスイッチ34の各パーツが接続されている。また、メイン制御装置200の出力側には、リールユニット2、メダル排出装置46、ホッパー装置7の各装置が接続されている。ここで、払い出しセンサ35は、図示しないが、ホッパー装置7のメダル払出スリット70Aから排出されるメダルを検知する検知装置であり、インデックスセンサ36は、図示しないが、リールユニット2に設けられた、回転リール2Aの回転を検知するための検知装置である。また、リセットスイッチ34は、特に図示しないが、筐体1の内部に設けられたスイッチであって、エラー状態を解除するためのものである。
なお、サブ制御装置300は、メイン制御装置200からの出力信号を一方向的に入力可能に形成されており、サブ制御装置300の出力側には、液晶表示装置26、ランプ25及びスピーカ27の各装置が接続されている。
そして、メイン制御装置200は、図27に示すように、投入制御手段210、役抽選手段220、リール制御手段230、遊技結果判定手段240、不正監視手段250及びエラー制御手段260の各手段として機能する。
投入制御手段210は、通過検知センサ45の検知信号に基づいて、メダルの投入に関する制御を行うものである。スロットマシンSは、最大3枚のメダルを掛けて(ベットして)ゲームを行うことができ、最大ベット数を超えて投入されたメダルはクレジットとして電子的に貯留される。クレジットを超えてメダルが投入された場合には、メダルセレクター4のメダル排出装置46を作動させて、投入されたメダルをキャンセルする。そして、規定数のベットがされている状態で、スタートスイッチ31の操作が可能となる。なお、規定数とは、1回の遊技を行うために賭けることができるメダル数である。
役抽選手段220は、スタートスイッチ31の操作信号の受信を契機に、回転リール2Aに表示されている図柄から構成される所定の図柄組合せが対応付けられた役について、当選か否かの役抽選を行うためのものである。
ここで、スロットマシンSは、ストップスイッチ32の操作によって所定の当選役に対応する図柄組合せが有効ライン上に揃って表示される(以下、このことを入賞という)と、役に応じた利益が付与されるようになっている。なお、有効ラインとは、3個の回転リール2Aのそれぞれに表示されている図柄であって図柄表示窓22の上段、中段、下段に位置する各回転リール2Aにつき1個ずつの図柄を繋いでできるライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。入賞ラインは、規定数のメダルをベットすることにより有効ラインになる。
本実施の形態においては、前記役として、ボーナス役と、再遊技役と、小役とが設けられている。ボーナス役が入賞すると、次ゲームからボーナスゲームが開始される。再遊技役が入賞すると、再遊技が作動し、次ゲームにおいて、新たにメダルを投入することなくスタートスイッチ31が操作可能となる。小役が入賞すると、所定枚数のメダルが払い出される。
リール制御手段230は、スタートスイッチ31及びストップスイッチ32の操作信号に基づいて、回転リール2Aの回転及び停止を制御するためのものである。具体的には、規定数のベットがされている状態でスタートスイッチ31の操作信号を入力した場合には、全ての回転リール2Aの回転を開始させる。また、回転リール2Aの回転中であって所定条件を満たした場合にストップスイッチ32の操作信号を入力した場合には、操作されたストップスイッチ32に対応する回転リール2Aの回転を停止させる。この際、役抽選の結果が、所定の役に当選している場合には、所定条件の下で、当選役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで回転リール2Aを停止させる。一方、役抽選の結果が、何の役にも当選していないハズレの場合には、停止表示される図柄組合せがいかなる入賞の態様にもならないよう、有効ライン上に停止させてはいけない図柄を蹴飛ばして回転リール2Aを停止させる。
遊技結果判定手段240は、ストップスイッチ32の操作によって停止した回転リール2Aの停止図柄が所定の役に対応付けられた図柄組合せとなったか否かを判定するとともに、判定結果に応じた処理を行わせるためのものである。すなわち、ボーナス役が入賞したと判定した場合には、ボーナス状態への移行処理を行わせ、再遊技役が入賞したと判定した場合には、自動的にベットがされた扱いとする処理(自動ベット)を行わせ、小役が入賞したと判定した場合には、ホッパー装置7から入賞に応じた数のメダルを払い出させる。
(不正監視手段250)
不正監視手段250は、投入検知センサ44、通過検知センサ45及びRシュートセンサ52の検知信号に基づいて、メダルの投入に関する不正や不具合を監視するためのものである。そして、不正監視手段250は、図27に示すように、不正監視タイマ251、不正監視カウンタ252、正常検出カウンタ253、Rシュートエラーカウンタ254、エラーフラグ設定手段255の各手段を備えている。
(不正監視タイマ251)
不正監視タイマ251は、通過検知センサ45がメダルを検出するごとにあらかじめ設定された所定時間(例えば2000ms)を計測する計時手段である。さらに詳しくは、不正監視タイマ251は、図28に示すように、通過検知センサ45の第二検知部45B(図面では第一検知部45Aを通過センサ1、第二検知部45Bを通過センサ2と表記)がONからOFFとなったときからタイムカウントを開始し、タイムカウント中にさらに第二検知部45BがONからOFFとなったときには、カウントを初期値に戻してタイムカウントを行う(タイマを上書きする)。前記した所定時間は、メダルが通過検知センサ45で検知された位置を通過してからRシュートセンサ52で検知される位置に到達するまでに必要十分な時間に設定されている。
なお、図28に示した不正監視タイマ251は、カウントの初期値を所定の設定値(150ms)としてカウント値を減算していく方法でタイムカウントを行うものとなっているが、カウントの初期値を0としてカウント値を加算していく方法でタイムカウントを行うものでもよい。
(不正監視カウンタ252)
不正監視カウンタ252は、通過検知センサ45がメダルを検出するごとにカウント値を「1」加算し、Rシュートセンサ82がメダルを検出するごとにカウント値を「1」減算する計数手段である。さらに詳しくは、通過検知センサ45の第二検知部45BがONからOFFとなったときにカウント値を「1」加算し、Rシュートセンサ82がOFFからONとなったときにカウント値を「1」減算するようになっている。このように、メダルがメダルセレクター4から排出されるとカウント値が+1され、メダルがRシュートセンサ82から排出されるとカウント値が−1されるので、メダルの投入が正常に行われている場合には、不正監視カウンタ252のカウント値は最終的に「0」となるはずである。ここで、不正監視カウンタ252がカウント可能な数値は、正数及び負数となっている。例えばカウント値が「0」のときにRシュートセンサ82でメダルが検出された場合には、カウント値を「−1」とする。
また、不正監視カウンタ252は、不正監視タイマ251がタイムカウント中でない場合、すなわちメダルの投入が検知されていないときに、Rシュートセンサ82でメダルが検出された場合は、これを無視する(図28(A)参照)。これは、振動などによる誤検知の可能性が高いことに基づく。
なお、不正監視カウンタ252が加算又は減算する所定の数値は、「1」には限られず、「2」であっても「10」であってもよく、「1.5」としてもよい。また、不正監視カウンタ252は、通過検知センサ45がメダルを検出するごとにカウント値を所定数減算し、Rシュートセンサ82がメダルを検出するごとにカウント値を前記所定数と同数だけ加算するように形成されていてもよい。このように形成しても、メダルの投入が正常に行われている場合には、不正監視カウンタ252のカウント値は最終的に「0」となる。
(正常検出カウンタ253)
正常検出カウンタ253は、メダルが正常に検出された回数をカウントする計数手段であり、本実施の形態では、メダルが正常に検出されるたびにカウント値を「1」加算するとともに、カウント値が、あらかじめ設定された所定値、例えば「255」に達した場合にはカウントをリセットするように形成された計数手段である。
ここで、「メダルが正常に検出」された場合とは、投入検知センサ44、第一検知部45A、第二検知部45Bの順でメダルが検出された場合である。それ以外の場合、例えばメダルが検出された順序が上記と異なる場合や、投入検知センサ44での検出後、一定時間、通過検知センサ45でメダルが検出されない場合や、投入検知センサ44又は通過検知センサ45のいずれかで、一定時間メダルが検出され続けている場合には、所定のエラーとして扱われるようになっている。
なお、正常検出カウンタ253が加算又は減算する所定の数値は、「1」には限られない。また、正常検出カウンタ253は、カウントの初期値を設定値(255)とし、メダルが正常に検出されるごとにカウント値を「1」減算するとともに、カウント値が「0」となった場合にはカウント値を初期化(255をセット)するように形成されていてもよい。また、カウント値の上限を「255」としたのは、プログラムの都合上(256が1バイト)であり、上限値はこの数値に限られない。例えば「100」であっても「200」であってもよい。
(Rシュートエラーカウンタ254)
Rシュートエラーカウンタ254は、所定のエラー判定契機に該当する度に、前記不正監視カウンタ252のカウント値を絶対値に変換してその値を記憶(以下このことをエラーカウントという)する異常検知回数記憶手段である。本実施の形態では、Rシュートエラーカウンタ254は、不正監視タイマ251がタイムカウントを終了することを所定のエラー判定契機として、前記エラーカウントを行う。すなわち、不正監視タイマ251がタイムアップしたとき、不正監視カウンタ252のカウント値が正数の場合にはその値を、負数の場合にはその絶対値を、記憶している記憶値に加算して記憶するものである。
また、Rシュートエラーカウンタ254は、前記正常検出カウンタ253のカウント値が所定値(255)となった場合には、記憶値が1減算される。ただし、記憶値が0の場合には減算されない。さらに、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値があらかじめ設定された所定の数値、例えば「5」となった場合には、記憶値をリセット(0クリア)する。そしてこの場合には、所定のエラーとして扱われるようになっている。
なお、Rシュートエラーカウンタ254の初期値を「5」にして、不正監視タイマ251がタイムアップしたときの不正監視カウンタ252のカウント値の絶対値を記憶値から減算し、記憶値が「0」となった場合にはカウント値を初期化(5をセット)するようにしてもよい。また、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が初期化される所定値(上限値)は「5」に限られない。この数値は、正常検出カウンタ253の上限値や、Rシュートセンサ52の精度などを勘案して設定する。
(エラーフラグ設定手段255)
エラーフラグ設定手段255は、不正監視カウンタ252のカウント値及びRシュートエラーカウンタ254のカウント値等に基づいて、所定のエラーフラグをセットするためのものである。
具体的には、エラーフラグ設定手段255は、基本的に、不正監視タイマ251のタイムアップ後に、Rシュートエラーカウンタ254のカウント値があらかじめ設定された所定値(5)となった場合には、Rシュートエラーフラグをセットする。
例外として、不正監視カウンタ251のタイムアップ前であっても、不正監視カウンタ252のカウント値があらかじめ設定された閾値の範囲外である場合には、Rシュートエラーフラグをセットすることができる。詳述すると、不正監視カウンタ252のカウント値の上限値は「7」、下限値は「−8」に設定されており、不正監視タイマ251のタイムアップ前に、不正監視カウンタ252のカウント値が、7以上あるいは−8以下となった場合には、Rシュートエラーカウンタ254のカウント値がただちに更新されるようになっている。これにより、不正監視カウンタ252のカウント値は7又は8加算され、必ず「5」以上となる。エラーフラグ設定手段255は、これに基づいて、Rシュートエラーフラグをセットするものとなる。
このように形成したのは、Rシュート5のメダル転動路53には、物理的に6枚までしかメダルが連なって載置されない構造となっており、不正監視カウンタ252のカウント値が7以上であるということは、不正が行われている可能性が高いからである。また、不正監視カウンタ252のカウント値がマイナスになるということは、Rシュートセンサ52の検知片52Aがメダルの通過以外の理由で揺動していることが考えられる。この場合に、チャタリングの発生によってセンサのON/OFFが繰り返されている場合も想定できるが(図28(B)参照)、その回数がチャタリングで想定される回数を超えて不自然に多い場合には、Rシュートセンサ52に対して不正が行われている可能性が高いからである。
以上のことから、不正監視カウンタ252の上限値は、メダル転動路53に物理的に存在し得るメダル数よりも多い数値とするのが好ましく、不正監視カウンタ252の下限値は、Rシュートセンサ52の精度に応じて設定するのが好ましい。また、Rシュートエラーカウンタ254の上限値は、不正監視カウンタ252の上限値及び下限値の絶対値よりも少ない数値に設定されていることが必要となる。
なお、エラーフラグ設定手段255は、メダルが正常に検出されなかった場合には、逆流エラーフラグをセットする。メダルが正常に検出されなかった場合については前記した通りである。
エラーフラグ設定手段255により、Rシュートエラーフラグ又は逆流エラーフラグがセットされている場合には、以下に述べるエラー制御手段260によって、スロットマシンSが所定のエラー状態とされる。
なお、エラーフラグ設定手段255は、逆流エラーフラグのセットが繰り返される場合には、検知異常エラーフラグをセットするようになっているが、これついては後述する。
(エラー制御手段260)
エラー制御手段260は、上記した不正監視手段250の監視結果に基づいて、スロットマシンSの状態を所定のエラー状態に設定するとともに、所定のエラー解除契機に該当した場合には、エラー状態を解除する制御を行うためのものである。そして、図27に示すように、判定手段261と、エラー状態設定手段262とを備えている。
判定手段261は、エラーフラグの有無に基づいて、スロットマシンSをエラー状態にするか否かの判定を行うとともに、エラー状態中において、エラーを解除するか否かの判定を行うものである。具体的には、判定手段261は、タイマ割り込み処理によって、Rシュートエラーフラグ又は逆流エラーフラグの有無を判断し、Rシュートエラーフラグがセットされている場合にはRシュートエラーと判定し、逆流エラーフラグがセットされている場合には、逆流エラーの決定を行う。また、エラー状態設定手段262によってエラー状態の設定がされている場合において、所定のエラー解除条件に該当した場合には、エラーの解除の決定を行う。
ここで、エラー解除条件は、Rシュートエラーの場合には所定のリセットスイッチ34(図27参照)の操作であり、逆流エラーの場合には所定時間の経過である。すなわち、Rシュートエラーはリセットスイッチ34を操作しないと解除できないが、逆流エラーは所定時間の経過より自動的に解除される。ただし、一定時間中に逆流エラーが所定回数(例えば5回)繰り返された場合は、判定手段261は、検知異常エラーの決定を行う。検知異常エラーの決定が行われた場合には、エラーフラグ設定手段255が検知異常エラーフラグをセットする。検知異常エラーは、リセットスイッチ34の操作をしないと解除できないようになっている。
エラー状態設定手段262は、判定手段261のエラーの判定に基づいて、スロットマシンSの作動状態をエラー状態に設定するとともに、判定手段261のエラー解除の決定に基づいて、エラー状態の設定を解除する。具体的には、Rシュートエラー又は検知異常エラーと判定されている場合には、所定のエラー表示部にエラー表示を行わせるとともに、ゲームの実行を不能にする。例えば、ベットを無効(メダルセレクター4のメダル排出装置46を作動、あるいはベットスイッチ30の操作を無効状態)としたり、スタートスイッチ31の操作を無効状態としたり、ストップスイッチ32の操作を無効状態とする。また、逆流エラーと判定されている場合には、所定のエラー表示部にエラー表示を行わせるが、ゲームの進行は停止させない。そして、判定手段261がエラーの解除の決定を行った場合は、上記したエラー表示やゲームの実行不能状態を終了させる。
なお、エラー制御手段260は、不正監視手段250の監視結果に基づくエラー制御以外にも、例えばホッパー装置7に関するエラーや、前扉3の開閉に関するエラーなど、スロットマシンSの構成部品に関する所定のエラー制御を行うことができるが、それらについては説明を省略する。
(スロットマシンSの作動の概略)
上記構成を有するスロットマシンSの作動の概略を、図29のフローに基づき説明する。図29は、1回のゲームの流れを示す。
まず、図9に示すステップ100において、規定数のメダルがベットされたか否かが判断される。ベットには、メダルの投入、ベットスイッチ30の操作の他、再遊技の作動による自動ベットも含まれる。規定数のメダルがベットされない場合にはステップ100に戻り、規定数のメダルが投入された場合には、次のステップ101に進む。
ステップ101において、スタートスイッチ31がONとなったか否かが判断される。スタートスイッチ31がONにならない場合には、ステップ101に戻り、スタートスイッチ31がONとなった場合には、次のステップ102に進む。
ステップ102において、役抽選手段210により役抽選処理が行われる。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、回転リール2Aの回転開始処理が行われる。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、いずれかのストップスイッチ32がONとなったか否かが判断される。ストップスイッチ32がONとならない場合には、ステップ104に戻り、いずれかのストップスイッチ32がONとなった場合には、次のステップ105に進む。
ステップ105において、対応する回転リール2Aの回転停止処理が行われる。そして、次のステップ106に進む。
ステップ106において、全ての回転リール2Aが停止したか、すなわち3個の回転リール2Aに対応するストップスイッチ32の操作が行われたか否かが判定される。全ての回転リール2Aが停止していない場合にはステップ104に戻り、全ての回転リール2Aが停止した場合には、次のステップ107に進む。
ステップ107において、遊技結果判定処理が行われる。そして、次のステップ108に進み、遊技結果に応じた処理が行われる。すなわち、所定の役が入賞した場合には、入賞メダルの払い出しや、再遊技の作動や、ボーナスゲームへの移行処理が行われ、1回の遊技が終了する。何の役も入賞しない場合には、そのまま1回のゲームが終了する。
(不正監視処理)
次に、不正監視手段250による不正監視処理ついて、図30及び図31のフローに基づき説明する。なお、図30及び図31のフローは、不正監視カウンタ252、正常検出カウンタ253、Rシュートエラーカウンタ254の初期値が0に設定されている場合の例である。
まず、図30のステップ200において、投入検知センサ44及び通過検知センサ45によってメダルが正常に検出されたか否かが判断される。メダルが正常に検出されない場合には、ステップ207に進み、逆流エラーフラグがセットされる。そして不正監視処理を終了する。一方、メダルが正常に検出された場合には、次のステップ201に進む。
ステップ201において、不正監視タイマ251がセットされる。すなわち、不正監視タイマ251が、通過検知センサ45の第二検知部45BがONからOFFとなったタイミングで、タイムカウントを開始する。また、同じタイミングで、不正監視カウンタ252のカウント値が1加算される。そして、次のステップ202進む。
ステップ202において、正常検出カウンタ253のカウント値が1加算される。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、正常検出カウンタ253のカウント値が上限値となったか否かが判断される。正常検出カウンタ253のカウント値が上限値でない場合には、そのまま不正監視処理を終了し、正常検出カウンタ253のカウント値が上限値となった場合には、次のステップ204に進む。
ステップ204において、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が「0」か否かが判断される。Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が「0」でない場合、すなわち1以上の場合には、次のステップ205において、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が1減算される。そして次のステップ206に進む。一方、ステップ204において、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が「0」である場合には、ステップ205を飛び越してステップ206進む。
ステップ206において、正常検出カウンタ254のカウント値がクリアされる。そして不正監視処理を終了する。
続いて、上記した不正監視処理中において行われる割り込み処理ついて、図31に基づき説明する。
まず、図31のステップ300において、不正監視タイマ251がタイムアップしたか否かが判断される。不正監視タイマ251がタイムアップしていない場合には、次のステップ301に進む。
ステップ301において、正常検出カウンタ254のカウント値が下限値以下、又は上限値以上となっているか否かが判断される。正常検出カウンタ254のカウント値が下限値以下、又は上限値以上でない場合には、次のステップ302に進む。
ステップ302において、Rシュートセンサ52のONエッヂが検出されたか、すなわちRシュートセンサ52がOFFからONになったか否かが判断される。Rシュートセンサ52のONエッヂが検出された場合には、次のステップ303進み、不正監視カウンタ252のカウント値が1減算される。そして、割り込み処理を終了する。一方、Rシュートセンサ52のONエッヂが検出されない場合には、そのまま割り込み処理を終了する。
前記ステップ300において不正監視タイマ251がタイムアップしたと判断された場合、及びステップ301において正常検出カウンタ254のカウント値が下限値以下又は上限値以上であると判断された場合には、ステップ304に進む。
ステップ304において、不正監視カウンタ252のカウント値を絶対値に変換しRシュートエラーカウンタ254の記憶値に加算する処理が行われ、次のステップ305において、不正監視カウンタ252がクリアされる。そして、次のステップ306進む。
ステップ306において、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が上限値に達したか否かが判断される。Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が上限値に達していない場合には、そのまま割り込み処理を終了する。一方、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が上限値に達した場合には、次のステップ307に進む。
ステップ307において、不正監視タイマ251がクリア(ただし不正監視タイマ251がタイムアップしている場合を除く)されるとともに正常検出カウンタ253がクリアされ、Rシュートエラーフラグがセットされる。そして割り込み処理を終了する。
(エラー実行処理)
次に、エラー制御手段260の制御に基づくエラー実行処理について、図32のフロー基づき説明する。なお、図32のフローは、所定のタイマ割り込み時における処理を示すものである。
まず、図32のステップ400において、スロットマシンSがエラー状態であるか、すなわち、判定手段261よって、所定のエラーフラグがセットされているか否かが判断される。スロットマシンSがエラー状態である場合は、次のステップ401進み、エラー中の処理が行われる。具体的には、エラー状態設定手段262により、エラーの内容に応じたエラー表示や、ゲームの実行を不能とする処理が、開始され又は続行される。なお、逆流エラーが所定回目であって検知異常エラーの決定が行われた場合(検知異常エラーフラグがセットされた場合)には、次回の判断時にステップ400においてエラー状態であると判断される。そして、次のステップ402に進む。
ステップ402において、エラーの解除契機に該当したか否かが判断される。具体的には、リセットスイッチ34が操作されたか、あるいは所定時間が経過したか否かが判断される。エラーの解除契機に該当していない場合はそのままエラー判定実行処理を終了する。一方、所定のエラーの解除契機に該当した場合には、次のステップ403進み、エラー状態が解除される。すなわち、エラー表示が終了し、ゲームを実行可能な状態に戻る。同時に、セットされている所定のエラーフラグがリセットされる。そして、エラー実行処理を終了する。
このように、本実施の形態では、通過検知センサ54でメダルが検出されるとカウント値を+1し、Rシュートセンサ52でメダルが検出されるとカウント値を−1することにより、メダルセレクター4から排出されるメダル数(Rシュート5が受け入れるメダル数)とRシュート5から排出されるメダル数の整合性を監視する不正監視カウンタ252と、メダル検知から一定時間経過時に不正監視カウンタ252のカウント値が0でない場合に、その値を絶対値変換して記憶することにより、メダルの出入りが不整合となった回数を記憶するRシュートエラーカウンタ254を設けてある。そして、不正監視カウンタ252のカウント値が所定の閾値の範囲外となった場合には、エラー状態にするよう形成されている。これにより、メダルセレクター4に、通過検知センサ45の部分で発光体の点滅を繰り返してメダルの偽投入を行わせる不正具(いわゆるクレマン)が使用されている場合、あるいは、通過検知センサ45をメダルが1枚通過したらメダルが3枚通過した信号を出力させるように、メダルセレクター4を不正に改造する不正行為が行われている場合でも、それらの不正行為を早期に発見することができる。例えばクレマンを用いた場合、Rシュートセンサ52ではメダルが検知されないため、通過検知センサ45でメダルが7枚検知された時点で不正監視カウンタ252の値が「7」となり、即時にエラーとされる。その一方、一定時間経過時に不正監視カウンタ252のカウント値が0でない場合に即エラーとする仕様に比べ、センサの誤検知、例えばチャタリングなどによるエラーが発生し難くなる。
また、正常検知カウンタが上限値(255)に達する前に、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が上限値(5)となった場合に、エラー状態にするものの、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が上限値となる前に、正常検知カウンタが上限値に達した場合には、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値を1減算するように形成されている。これにより、例えば、メダルを10枚投入すると11枚分のメダルが検出される(10枚投入で1枚の得になる)ように不正改造されたメダルセレクター4が用いられていたような場合、メダルを50枚投入すると、メダルの出入りの不整合が5回発生し、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が「5」となって、エラーとされる。あるいは、エラーの発生を回避するために、通常のメダル投入の間に少しずつメダルの偽投入を行ったような場合でも、メダルを正常検知カウンタが上限値に達するまでに、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が上限値となれば、エラーとされる。その一方、正常検知カウンタが上限値となった場合は、Rシュートエラーカウンタ254の記憶値が1減算されるので、チャタリングや振動などによりメダルの出入りの不整合が発生していても、長期間の間に自然に減殺されていく。なお、正常検知カウンタが上限値となった場合に減算されるRシュートエラーカウンタ254の記憶値は1以上であってもよく、記憶値全てをリセットしてもよい。不正防止の観点からは、減算する記憶値は少ないほどよく、誤検知の累積によるエラーの発生防止の観点からは、減算する記憶値は多いほどよい。
以上のように、本実施の形態によれば、不正具を用いた短期的な不正行為だけでなく、エラーを回避しながら行われる長期的な不正行為を防止することができるとともに、センサの誤検知が累積されてエラーが発生することをも防ぐことができるのである。
(不正監視処理の変形例)
上記した実施の形態おける不正監視の手法は、Rシュート5に関する不正監視以外の不正監視に応用することができる。例えば、上述した逆流エラーの監視において、メダルセレクター4の投入検知センサ44と通過検知センサ45のメダル検出信号に基づき、メダルセレクター4に投入されるメダルとメダルセレクター4から排出されるメダルの不整合を監視し、不整合の発生回数が所定回数を超えた場合にエラーとするように形成することができる。具体的には、投入検知センサ44がONとなったタイミングでカウント値を+1(あるいは−1)し、通過検知センサ45の第二検知部45BがOFFとなったタイミングでカウント値を−1(あるいは+1)する不正監視カウンタを設けるとともに、不正監視カウンタのカウント値が所定の上限値以上、下限値以下となった場合には記憶値を+1(あるいは−1)する異常検知回数記憶手段(エラーカウンタ)を設ける。そして、異常検知回数記憶手段の記憶値があらかじめ設定された所定値となった場合に、エラー状態とするとともに、異常検知回数記憶手段の記憶値が所定値にならないまま、正常なメダル検知回数が所定値に達した場合には、異常検知回数記憶手段の記憶値を所定数減じさせる。このように形成することにより、例えば、メダルセレクター4の入口付近でメダルが詰まって停止しているような現象が生じていても、ある程度それを看過することで、一時的な検知の不具合でエラーが頻発しないようにすることができる。
また、ホッパー装置7に設けられた払い出しセンサ35(図27参照)の検出信号に基づくメダル払出に関する不正監視に応用することができる。具体的には、ホッパー装置7の駆動モータが作動していない場合に、払い出しセンサ35がONとなった回数を記憶する異常検知回数記憶手段を設け、異常検知回数記憶手段の記憶値があらかじめ設定された所定値となった場合に、エラー状態とするとともに、異常検知回数記憶手段の記憶値が所定値にならないまま、正常な払い出し検知が所定回数に達した場合、又は一定時間が経過した場合には、異常検知回数記憶手段の記憶値を所定数減じさせるように形成することができる。
上記した例以外でも、エラーが発生した場合、所定回数までは時間経過などにより自動的に復帰するが、所定回数を超えた場合には所定のリセット操作をしないと解除できないような設定となっているエラーについて、本実施の形態を適用することができる。本実施の形態における、所定の経過条件を満たした場合に異常検知回数記憶手段の記憶値を所定数減じさせるという構成によれば、従来の、所定の経過条件を満たした場合にエラーを自動的に解除する構成では発見し難い、長期間にわたって行われる不成行為を発見することができる。
なお、上記した実施の形態は、スロットマシン以外の遊技機、例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用い、スロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機にも応用することができる。この場合、メダルセレクター4は球カウンター、ホッパー装置7は球払い出し装置、オーバーフロータンク8は球払い出し装置から溢れた遊技球を受ける球用のオーバーフロータンクに置き換えることができる。そして、上記した実施の形態の不正監視制御を球カウンターでの球検知に基づく不正監視に適用し、上記した実施の形態のホッパー装置7及びオーバーフロータンク8の位置決め構造及びオーバーフロータンク8の除電方法を、球払い出し装置及び球用のオーバーフロータンクに適用することができる。また、上記した実施の形態のオーバーフローセンサユニット9の構造も、遊技球を自動回収する場合に応用することができる。
そして、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良なども含むものである。また、本発明は、矛盾を生じない範囲で、上述した実施の形態及び変形例を適宜組み合わせ、あるいは組み替えてもよいものである。
S スロットマシン(遊技機) 1 筐体
2 リールユニット 2A 回転リール
3 前扉 4 メタルセレクター
6 ホッパーベース 60 ベース板
63 除電用立設片 80 レール部材
80R 右レール部材(補助容器側レール部材)
81 ガイドレール 82 折曲部(前方係止部)
83 突部(側方係止部) 85 ガイドレール
7 ホッパー装置 71 メダルタンク(貯留部)
72 張出片(係合部)
8 オーバーフロータンク(補助容器)9 オーバーフローセンサユニット

Claims (2)

  1. 正面が開口する筐体と、
    筐体内部に設置され、遊技媒体を貯留するとともに払い出し可能なホッパー装置と、
    ホッパー装置に隣接して設置されホッパー装置の貯留部から溢れた遊技媒体を受ける補助容器と、を少なくとも備えた遊技機において、
    前記筐体の、前記ホッパー装置を載置する載置面には、前後方向に延びるガイドレールをそれぞれ備えた一対のレール部材が、各々のガイドレールを相対向させて固定され、
    前記ホッパー装置の左右の側面底部には、ホッパー装置を前記筐体の正面側から筐体内部に収納することにより、前記一対のレール部材のガイドレールとそれぞれ係合可能な係合部が設けられ、
    前記一対のレール部材のうち、前記補助容器を設置する側に配置された補助容器側レール部材には、
    前記筐体の、前記補助容器を載置する載置面の適正位置に、前記補助容器を載置した状態で、前記補助容器の正面に当接して前記補助容器の手前側への移動を阻止する前方係止部と、前記補助容器の側面に当接して前記補助容器のホッパー装置側への移動を阻止する側方係止部とが形成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記ホッパー装置の係合部は、左右の側方に張り出して形成された板状の突片であり、
    前記レール部材のガイドレールは、前記ホッパー装置を載置する載置面との間に隙間をあけて形成され、前記隙間に前記係合部が差し込まれることにより、前記係合部とガイドレールとが係合状態となるように形成され、
    一方の前記レール部材のガイドレールの上面は、他方の前記レール部材のガイドレールの上面と、前記ホッパー装置を載置する載置面からの高さが異なるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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