JP6055833B2 - 高官能化樹脂ブレンド - Google Patents

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Description

本発明は、相対的に狭い平均分子量分布を有する多官能性ポリマー樹脂ブレンドに関する。ブレンドの各ポリマー成分は、約1.01未満〜約2.50の多分散度を有する。より特には、本発明は、三官能化以上の(メタ)アクリレートがモノおよび/またはジ(メタ)アクリレート官能化ポリマーとブレンドされている、ポリ(メタ)アクリレートポリマーのブレンドに関する。これらの高官能化樹脂ブレンドを、望ましくは、制御ラジカル重合法、例えば一電子移動リビングラジカル重合(SET−LRP)法を使用して調製して、調製された改善した特性を有する種々の樹脂ブレンドを生成する。特に、本発明の樹脂ブレンドは、従来の樹脂と比較して、優れた圧縮永久ひずみ特性を維持しつつ、予想以上の引張りおよび伸び特性を呈する。
典型的な二官能性樹脂、例えば二官能性ポリ(メタ)アクリレート樹脂は、その平均分子量が増加するにつれて、ある物理的特性、例えば、引張強度および破断伸びの向上を呈している。しかしながら、高い架橋密度を有する樹脂系を設計しようとする場合、一般的に、強い引張りおよび伸び特性は損なわれる。一般的に、架橋密度が高い材料は、平均分子量の低い材料に相当し、一般的に、優れた圧縮永久ひずみ特性を呈する樹脂の設計に理想的である。
相対的に高い平均分子量なおかつ高い架橋密度をもたらす、したがって、優れた圧縮永久ひずみ特性を維持しつつも望ましい向上した特性を可能にする樹脂組成物が必要とされている。このような樹脂組成物は、シールおよびガスケットが必要とされることが多い産業用途において特に有用であろう。
本発明は、このような目的に使用される従来から既知の樹脂の限界に悩まされることなく、前述の需要に応える。特に、本発明は、高官能化ポリマーを含み、平均分子量が十分に高い樹脂ブレンド組成物を提供することにより、優れた引張および伸び特性を達成しつつ、十分な架橋密度も達成して優れた圧縮永久ひずみ特性を提供する。本発明の樹脂ブレンドは、望ましくは、通常の樹脂よりも低い圧縮永久ひずみ特性も提供し、相対的に低い粘度を伴う高い分子量も達成する。従来技術の樹脂組成物は、より良好な圧縮永久ひずみ特性を達成しようとすると、典型的には、引張りおよび伸び強度を失うのに対して、本発明は、反対に圧縮永久ひずみ特性を失わずに、より高い引張りおよび伸び強度を達成する手段を提供するので、多くの用途、例えば、とりわけガスケットおよびシール用途において作用する能力を向上させる。
特に、本発明の組成物は、フォームインプレイス(FIP)、キュアインプレイス(CIP)およびモールドインプレイス(MIP)ガスケット用途、ならびに他の多くのシール材および接着剤用途に特に有用である。
本発明の高官能化樹脂ブレンド組成物は、平均分子量5,000g/mol以上、望ましくは約10,000〜約100,000g/mol、より望ましくは約30,000〜約50,000g/molを有するポリマーから形成される。望ましくは、樹脂ブレンドを形成するポリマーの多分散度は、約1.01〜約2.50、より望ましくは1.9未満、より一層望ましくは1.8未満である。本発明の樹脂ブレンドから作られる配合物は、望ましくは、配合物全体の約30重量%〜約90重量%の量で、望ましくは配合物全体の約30重量%〜約50重量%の量で樹脂ブレンドを用いる。
本発明の樹脂組成物は、様々な制御ラジカル重合法から調製でき、数例を挙げると、本明細書で定義されているSET−LRP法、ATRP法、RAFT法が挙げられるが、それらに限定されない。本発明の樹脂ブレンド組成物は、3個以上の反応性官能基を有し、望ましくは官能性(メタ)アクリレート基で末端封止した多分散度が相対的に狭いポリ(メタ)アクリレートを含み得る。(メタ)アクリレート以外の官能基を、樹脂の使用目的および用途に応じて、末端封止基として用いてもよい。
本発明の一態様において、
a)i)少なくとも3個の官能性(メタ)アクリレート基を含有する少なくとも1種のビニルポリマー成分、望ましくは、少なくとも3個の官能性(メタ)アクリレート基を含むポリアクリレート含有ポリマー成分であって、約1.01〜約2.50の多分散度を有する前記ポリマー成分;
ii)約1.01〜約2.50の多分散度を有する少なくとも1種の反応性モノまたはジメタクリレート官能化ポリマー成分
を含む樹脂ブレンド;および
b)場合により、少なくとも1種の共反応性成分
を含む組成物であって、樹脂ブレンドの平均官能性が、約1.8〜約4.0であり、前記樹脂ブレンドのポリマーが、平均分子量約5,000g/mol超を有する、組成物が得られる。望ましくは、樹脂ブレンドは、平均分子量約10,000〜100,000g/molを有する。
共反応性成分は多種多様な材料から選択できるが、望ましくは、b)の共反応性成分は約0%〜約50%の量で存在する単官能性または多官能性(メタ)アクリレートである。望ましくは、単官能性または多官能性(メタ)アクリレート成分は、C1〜C20アルキル(メタ)アクリレートの群から選択される、少なくとも1種のアルキル(メタ)アクリレートモノマーを含む。この選択は、本明細書において望ましい本発明の態様のすべてに適用される。
より望ましくは、樹脂ブレンドは、エチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、n−ブチルアクリレートおよびそれらの組み合わせから選択される、1種または複数のモノマーのホモポリマーまたはコポリマーを含むポリマー主鎖を含む。この選択は、本明細書において望ましい本発明の態様のすべてに適用される。
さらに、本明細書に様々な態様で記載されている樹脂ブレンドは、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドおよびアクリルアミドの置換体、ならびにそれらの組み合わせから選択される1種または複数のユニットを含むポリマーまたはポリマーセグメントを含むことができる。
望ましくは、樹脂ブレンドは、硬化成分、例えば、ラジカル開始剤、湿気硬化触媒、熱硬化触媒または嫌気触媒を含む。本発明の樹脂ブレンドから作られた光硬化組成物の場合、硬化剤は光開始剤を含むことになる。有用な光開始剤の例は、本明細書で示されている。
本発明の組成物は、組成物全体の約30重量%〜約90重量%の量の樹脂ブレンドを含むことができる。
本発明の別の態様において、
i)少なくとも3個の官能性(メタ)アクリレート基を含有する少なくとも1種のビニルポリマー成分、望ましくは、少なくとも3個の官能性(メタ)アクリレート基を含むポリアクリレート含有ポリマー成分であって、約1.01〜約2.50の多分散度を有する前記ポリマー成分;
ii)約1.01〜約2.50の多分散度を有する、少なくとも1種の反応性モノまたはジメタクリレート官能化ポリマー成分;および
b)場合により、少なくとも1種の共反応性成分
の反応生成物である樹脂ブレンド組成物であって、樹脂ブレンドの平均官能性が約1.8〜約4.0であり、前記樹脂ブレンドのポリマーが、平均分子量約5,000g/mol超を有し、組成物が、1つまたは複数の以下の特性
(i)温度70℃で25%圧縮下に70時間曝露させた後の、約35%未満、望ましくは約25%未満、より望ましくは20%未満、より一層望ましくは約10%〜約15%未満の圧縮永久ひずみ;
(ii)ほぼ室温で、約150〜約300(%)の破断伸び;
(iii)約3〜約8(Mpa)の引張強度
を有する、樹脂ブレンド組成物が得られる。
本発明のさらに別の態様において、シールを物品に適用する方法であって、
a)i)少なくとも3個の官能性(メタ)アクリレート基を含有する少なくとも1種のビニルポリマー成分、望ましくは、少なくとも3個の官能性(メタ)アクリレート基を含むポリアクリレート含有ポリマー成分であって、約1.01〜約2.50の多分散度を有する前記ポリマー成分;
ii)約1.01〜約2.50の多分散度を有する、少なくとも1種の反応性モノまたはジメタクリレート官能化ポリマー成分;および
b)場合により、少なくとも1種の共反応性成分を加えるステップと、
を含む樹脂ブレンドを含む組成物であって、樹脂ブレンドの平均官能性が、約1.8〜約4.0であり、前記樹脂ブレンドのポリマーが、平均分子量約5,000g/mol超を有する組成物を形成するステップと、
c)前記組成物を、未硬化シールの形成に望ましい形状および厚さで前記物品に堆積させるステップと、
d)前記未硬化シールを別の物品につなぎ合わせ、シールを形成するのに適した硬化系を用いて、シールを形成するのに十分な時間、前記未硬化シールを硬化させるステップと
を含む方法が得られる。
本発明のさらに別の態様において、シールを物品に適用する方法であって、
a)i)少なくとも3個の官能性(メタ)アクリレート基を含有する少なくとも1種のビニルポリマー成分、望ましくは、少なくとも3個の官能性(メタ)アクリレート基を含むポリアクリレート含有ポリマー成分であって、約1.01〜約2.50の多分散度を有する前記ポリマー成分;
ii)約1.01〜約2.50の多分散度を有する、少なくとも1種の反応性モノまたはジメタクリレート官能化ポリマー成分;および
iii)場合により、少なくとも1種の共反応性成分
を含む樹脂ブレンドを含む組成物であって、樹脂ブレンドの平均官能性が約1.8〜約4.0であり、前記樹脂ブレンドのポリマーが、平均分子量約5,000g/mol超を有する組成物を形成するステップと、
b)前記組成物を、未硬化シールの形成に望ましい形状および厚さで前記物品に堆積させるステップと、
c)本明細書に記載されている硬化系および硬化機構の1つを使用して前記組成物を硬化させて、前記物品上で硬化組成物、例えば、ガスケットを形成し、第2の物品を、前記硬化組成物と接する状態に配置して、前記物品および前記第2の物品の間にシールを形成するステップと
を含む方法が含まれる。
本発明のさらに別の態様において、多官能化樹脂ブレンドを調製する方法であって、
a)モノマー組成物を、前記モノマーのための溶媒中に用意するステップと、
b)モノマー組成物と、
i)少なくとも3以上の官能性を有する少なくとも1種の多官能性開始剤;
ii)少なくとも1種の単官能性または二官能性開始剤;および
iii)第IV族〜第VIII族遷移金属の有機金属化合物または水素化物
を含む組成物とを組み合わせることにより、反応混合物を形成するステップと、
c)生じた混合物を、多官能性ポリマーのブレンドを形成するのに十分な時間にわたり、十分な温度で反応させるステップであって、前記各ポリマーが、約1.01〜約2.50の多分散度を有するステップと、
d)前記ブレンドの前記ポリマーの少なくとも一部を、反応性基で末端封止して、平均官能性約1.8〜約4.0を有するブレンドを形成するステップであって、前記ブレンドのポリマーが、平均分子量約10,000〜約100,000g/molを有するステップと
を含む、方法が提供される。
本発明の別の態様において、最初に、制御ラジカル重合を使用してブレンド中の各ポリマーを単独で形成し、次いで単独で官能化させ、次いで、上に記載した特定の適したステップを使用して共にブレンドしてもよい。
さらに、本発明の別の態様において、最初に、ブレンドのポリマーを単独で作り、次いで共にブレンドし、続いて、適した末端封止材料を加えて樹脂ブレンドを官能化させてもよい。
本発明の別の態様において、多官能化樹脂ブレンドを調製する方法であって、
a)モノマー組成物(本明細書に記載されているモノマーのいずれか、特に(メタ)アクリレートモノマーから)を、前記モノマーに適した溶媒中に用意するステップと、
b)モノマー組成物と、
i)少なくとも3以上の官能性を有する少なくとも1種の多官能性開始剤;
iii)第IV族〜第VIII族の遷移金属の有機金属化合物または水素化物
を含む組成物とを組み合わせることにより、反応混合物を形成するステップと、
c)生じた混合物を、少なくとも3個の官能基、望ましくは少なくとも3個の官能性(メタ)アクリレート基(本出願で言及されている官能性はいずれも有用である可能性があるが)を有する多官能性ポリマーを形成するのに十分な時間にわたり、十分な温度で反応させるステップであって、前記ポリマーが約1.01〜約2.50の多分散度を有するステップと、
d)第2のモノマー組成物(本明細書に記載されているモノマーのいずれか、特に(メタ)アクリレートモノマーから)を、前記モノマーに適した溶媒中に用意するステップと、
e)第2のモノマー組成物と、
ii)少なくとも1種の単官能性または二官能性開始剤;および
iii)第IV族〜第VIII族遷移金属の有機金属化合物または水素化物
を含む組成物とを組み合わせることにより、第2の反応混合物を形成するステップと、
f)ステップe)の生じた混合物を、単官能性または二官能性、望ましくは少なくともモノまたはジ(メタ)アクリレート官能性(本出願で言及されている官能性は、いずれも有用である可能性があるが)を有する官能性ポリマーを形成するのに十分な時間にわたり、十分な温度で反応させるステップであって、前記ポリマーが約1.01〜約2.50の多分散度を有するステップと、
g)ステップc)およびf)の反応で得られた生成物のブレンドを形成するステップと、
h)前記ブレンドの前記ポリマーの少なくとも一部を、反応性基で末端封止して、約1.8〜約4.0の平均官能性を有するブレンドを形成するステップであって、前記ブレンドのポリマーが、平均分子量約10,000〜約100,000g/molを有するステップと
を含む、方法が提供される。
上の方法は、特定のモノマーおよびポリマー成分、ならびに本明細書に記載されている他の添加剤のいずれかを用いて使用され、樹脂ブレンドおよびそれから作られる硬化性組成物を形成することができる。
本発明の別の態様において、多官能化樹脂ブレンドを調製する方法であって、
a)モノマー組成物(本明細書に記載されているモノマーのいずれか、特に(メタ)アクリレートモノマーから)を、前記モノマーに適した溶媒中に用意するステップと、
b)モノマー組成物と、
i)少なくとも3以上の官能性を有する少なくとも1種の多官能性開始剤;
iii)第IV族〜第VIII族遷移金属の有機金属化合物または水素化物
を含む組成物とを組み合わせることにより、反応混合物を形成するステップと、
c)ステップb)の生じた混合物を、少なくとも3個の官能基、望ましくは少なくとも3個の官能性(メタ)アクリレート基(本出願で言及されている官能性はいずれも有用である可能性があるが)を有する多官能性ポリマーを形成するのに十分な時間にわたり、十分な温度で反応させるステップであって、前記ポリマーが約1.01〜約2.50の多分散度を有するステップと、
d)前記多官能性ポリマーの少なくとも一部分を、反応性基で末端封止して約1.8〜約4.0の平均官能性を達成するステップと、
e)第2のモノマー組成物(本明細書に記載されているモノマーのいずれか、特に(メタ)アクリレートモノマーから)を、前記モノマーに適した溶媒中に用意するステップと、
f)第2のモノマー組成物と、
ii)少なくとも1種の単官能性または二官能性開始剤;および
iii)第IV族〜第VIII族遷移金属の有機金属化合物または水素化物
を含む組成物とを組み合わせることにより、第2の反応混合物を形成するステップと、
g)ステップf)の生じた混合物を、単官能性または二官能性、望ましくは少なくともモノまたはジ(メタ)アクリレート官能性(本出願で言及されている官能性はいずれも有用である可能性があるが)を有する官能性ポリマーを形成するのに十分な時間にわたり、十分な温度で反応させるステップであって、前記ポリマーが約1.01〜約2.50の多分散度を有するステップと、
h)前記単官能性または二官能性ポリマーの少なくとも一部分を、反応性基で末端封止して約1.8〜約4.0の平均官能性を達成するステップと、
i)ステップd)およびh)の反応で得られた生成物のブレンドを形成するステップであって、前記ブレンドが、約1.8〜約4.0の平均官能性を有し、前記ブレンドのポリマーが、平均分子量約10,000〜約100,000g/molを有するステップと
を含む、方法が提供される。
上の方法は、特定のモノマーおよびポリマー成分、ならびに本明細書に記載されている他の添加剤のいずれかを用いて使用され、樹脂ブレンドおよびそれから作られる硬化性組成物を形成することができる。
本発明の各樹脂ブレンド組成物から作られる配合物は、望ましくは、硬化剤または硬化系を含む。硬化剤または硬化系の選択は、特定の樹脂組成物の使用目的または用途により、主に決定される。樹脂ブレンドと共に機能し、樹脂ブレンドと適合するあらゆる硬化剤または硬化系を用いることができるが、照射硬化(すなわち光硬化)のための硬化剤、熱硬化のための硬化剤およびレドックス反応を含む硬化系、例えば、嫌気性硬化系が特に使用される。
湿気硬化剤を用いることもできる。したがって、本明細書に記載されている樹脂ブレンド組成物は、硬化させた生成物を得るために、1つまたは複数の硬化剤または硬化系を含むことができる。
いくつかの実施形態において、本発明の反応性樹脂ブレンドから作られる硬化性組成物は、以下の特性
a.)温度70℃で25%圧縮下に70時間曝露させて、約35%未満、望ましくは約25%未満、より望ましくは20%未満、より一層望ましくは約10%〜約15%未満の圧縮永久ひずみ;
b.)室温(約70℃)で約150〜約300(%)の破断伸び;
c.)約3〜約8(Mpa)の引張強度
を有する。
SET−LRP法(本明細書で定義されている)という、樹脂ブレンドを作るための有用な制御ラジカル重合法の例について概説した、フローチャートを示す図である。 本発明に有用なSET−LRP機構による、提唱される制御ラジカル重合を描く図である。 本発明によるポリマー樹脂ブレンドのAFB(本明細書で定義されている)に対しての圧縮永久ひずみの結果を、通常のブレンドしていない同一ポリマーの結果と比較したグラフである。 本発明によるポリマー樹脂ブレンドのAFBに対しての引張強度の結果を、通常のブレンドしていない同一ポリマーの結果と比較したグラフである。 本発明によるポリマー樹脂ブレンドのAFBに対しての破断伸びの結果を、通常のブレンドしていない同一ポリマーの結果と比較したグラフである。
本発明の目的のために、以下の定義が適用されるであろう:
本明細書で使用されている「硬化する(cure)」または「硬化(する)(curing)」という用語は、材料における状態、状況および/または構造の変化を指し、必ずではないが、一般的に、少なくとも1つの変数、例えば、時間、温度、湿度、照射、硬化触媒または促進剤のこのような材料における存在および量などにより誘発される。該用語は、部分的な、ならびに完全な硬化を包含する。本発明の目的のために、該用語は、少なくとも部分的に架橋したものを意味し、より望ましい実施形態において実質的にまたは完全に架橋したものを意味する。
「(メタ)アクリレート」または「(メタ)アクリロキシ」という用語は、メタクリレートおよびアクリレート、ならびにメタクリロキシおよびアクリロキシをそれぞれ含むものである。この論理は、「(メタ)」という用語を接頭辞として使用する他の類似物に適用される。
「ハロゲン」、「ハロ(halo)」または「ハル(hal)」という用語は、単独または別の基の一部で使用される場合、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
「高官能化または高官能性ポリマー」という用語は、3以上の官能性を有するポリマーを意味し、多分岐構造を含み、星形ポリマー、櫛形ポリマーと中心軸から放射状に伸びる分岐、ならびに樹枝状および超分岐構造を有するそれらのポリマーを含む。
「ブレンドの平均官能性」(AFB)という用語=(ポリマー1の官能性)*(ブレンドにおけるポリマー1のwt%)+(ポリマー2の官能性)*(ポリマー2のwt%)+...+(ポリマーXの官能性)*(ポリマーXのwt%)
「多分散度」(PD)という用語(「多分散度指数」および「分子量分布」としても知られる)は、対象ポリマーに対する重量平均分子量/数平均分子量の比を指す。この値は、対象ポリマーの分子量分布の広さを示す。したがって、単分散ポリマーに関しては、重量平均分子量が数平均分子量と等しい場合、値は1になるであろう。分子量分布の幅が広がるにつれて、多分散度は1を超えるであろう。
本発明の反応性樹脂ブレンドは、望ましくは、リビング(「制御」としても知られる)ラジカル重合法を使用して形成される。これらの方法は、重合反応中に鎖末端の活性を維持することを含めて、分子鎖の増殖を制御することにより分子量分布の制御を可能にする。有用な制御ラジカル重合法では、一電子移動リビングラジカル重合(SET−LRP)および原子移動ラジカル重合(ATRP)、ならびに可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)が挙げられるが、それらに限定されない。SET−LRPが好ましい。他の制御ラジカル法は有用である。
したがって、形成される反応性樹脂ブレンドは、種々の主鎖を有し、種々の官能基で多官能化させることができ、その選択は、望ましい特性および最終用途により決定されることがある。
本発明の特に有用な一態様において、ブレンドにおけるポリマーの主鎖は、単官能性(メタ)アクリレートモノマー、例えば、単官能性C10アルキル(メタ)アクリレートのホモポリマーおよび単官能性C10アルキル(メタ)アクリレートのコポリマーを含めた、様々なモノマーから形成されるポリマーである。使用される特に有用なモノマーでは、エチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、ならびにそれらのホモポリマーおよびコポリマーが挙げられる。
有用なモノマーの追加例として、(メタ)アクリルモノマー、例えば、
(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−アミノエチル(メタ)アクリレート、γ−(メタクリロキソキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸−エチレンオキサイド付加体、トリフルオロメチルメチル(メタ)アクリレート、2−トリフルオロメチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロエチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロメチル(メタ)アクリレート、ジパーフルオロメチルメチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロデシルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロヘキサデシルエチル(メタ)アクリレート、など;スチレンモノマー、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、スチレンスルホン酸およびその塩;フッ素含有ビニルモノマー、例えば、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン;シリコン含有ビニルモノマー、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル;フマル酸、ならびにフマル酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル;マレイミドモノマー、例えばマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシクルマレイミド(dodecyclmaleimide)、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなど;ニトリル含有ビニルモノマー、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなど;アミド含有ビニルモノマー、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミドなど;ビニルエステル、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバル酸ビニル、安息香酸ビニル、ケイ皮酸ビニルなど;アルケン、例えば、エチレン、プロピレンなど;共役ジエン、例えばブタジエン、イソプレンなど;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリルおよびアリルアルコールなどが挙げられる。これらのモノマーは、各々単独で使用され得る。または、それらの複数が共重合され得る。これらのモノマーのうち、生成物の物理的特性の観点から、スチレンモノマーおよび(メタ)アクリルモノマーが好ましい。アクリル酸エステルモノマーおよびメタクリル酸エステルモノマーが望ましい。本発明において、それらの好ましいモノマーは、他のモノマーと共重合され得るが、このような場合は、前記好ましいモノマーは、組成物全体の40重量%を占める。
さらに、本発明の反応性樹脂ブレンドの主鎖は、アクリルアミド、置換アクリルアミド、スチレン、アクリロニトリルもしくは(メタ)アクリロニトリルの1つまたは複数のユニットもしくはセグメント、またはそれらのセグメントもしくはユニットの組み合わせから形成され得る、またはそれらを含み得る。
本発明の特に有用な一態様において、樹脂主鎖は、エチルアクリレート、メトキシエチルアクリレートおよびn−ブチルアクリレートのターポリマーである。本発明の一態様において、このターポリマーは、エチルアクリレート約15〜30%、メトキシエチルアクリレート0〜5%およびn−ブチルアクリレート70〜85%を含み得る。本発明の特に有用な一態様において、樹脂主鎖は、エチルアクリレート約20%、メトキシエチルアクリレート約5%およびn−ブチルアクリレート約75%を含むターポリマーから形成される。樹脂主鎖は、ランダムコポリマーまたはブロックコポリマーにすることができる。
狭い分子量分布を達成するために、望ましくは、SET−LRP法、または本明細書に記載されている類似したタイプの方法を使用して、樹脂の形成を実行する。樹脂ブレンドの各ポリマー成分は、本明細書に記載されているように約1.01〜約2.50の多分散度を有し、より望ましくは、1.01〜約1.5である。望ましくは、樹脂ブレンドにおけるポリマーの平均分子量は、約5,000g/molから約100,000g/molまでである。より望ましくは、樹脂ブレンドのポリマーの平均分子量は、約10,000〜約50,000g/molである。
樹脂ブレンドの調製
本発明の制御ラジカル重合法は、単官能性および多官能性開始剤、ならびに遷移金属触媒の使用を含む。アミンも触媒として用いられ得る。開始剤を、末端でハロゲン化して、鎖を各分枝で増殖させ、続いて末端で官能化させる。
本発明に対して有用な開始剤は、ポリアクリレートポリマーを形成するための多官能性(3個以上の官能基)開始剤、ならびにブレンドの単官能性および二官能性ポリマーのための単官能性および二官能性開始剤を含むが、それらに限定されない。多官能性(3以上)開始剤の例には、
Figure 0006055833
Figure 0006055833
[式中、Xは、Br、CL、FLまたはIから選択されるハロゲンである]
が挙げられるが、それらに限定されない。臭素は、特に有用であり、上の開始剤の構造で商業的に利用されている。
開始剤の量は、達成される望ましい分子量により決まるであろう。
開始剤の量は、樹脂ブレンドの反応性ポリマーを形成するために使用される組成物の重量に対して、0.1重量%〜99.9重量%にすべきである。範囲が広範なのは、SET−LRPもしくは他の制御ラジカル重合法(CRP)で形成される最初のポリマーまたは中間体ポリマーも開始剤として使用され得るためである。これらの重合に使用される、開始剤に対するモノマーの重量比
Figure 0006055833
は、ポリマーの数平均分子量
Figure 0006055833
、開始剤の分子量
Figure 0006055833
および関係式
Figure 0006055833
に従った変換率
Figure 0006055833
によって決まる。
この場合において、
Figure 0006055833
に対する上限は、約100,000である。開始剤の分子量がポリマーの上限に近い場合、比
Figure 0006055833
は小さくなるであろう。一方、開始剤の分子量が小さい場合、比は大きくなるであろう。
例えば(極端な場合)、メチルアクリレート(MW=86g/mol)を、分子量99,914g/molの重合性開始剤に1ユニット添加すると、分子量100,000g/molを有するポリマーが得られるであろう。この場合では、変換は完全
Figure 0006055833
であり、重量比
Figure 0006055833
であり、ポリマー組成物の99.91%の量の開始剤に相当するであろう。一方、開始剤の分子量は低く、例えば、クロロホルム(MW=119)で、ポリマーの分子量は上限であり、変換は完全である場合、重量比は
Figure 0006055833
であり、ポリマー組成物の0.12%の量の開始剤に相当するであろう。
金属を触媒とした有機ラジカル反応および制御ラジカル重合(CRP)は、望ましくは、非極性系および極性系の混合物を含む極性溶媒系において実行される。機構は、外圏型SET法を経て、Cu(I)Xの不均化により形成されるCu(II)Xによるラジカルの可逆的不活性化を含み得る(図2参照)。この方法は、活性化エネルギーがきわめて低いので、迅速な活性化および不活性化ステップ、ならびに室温で無視できる程度の二分子停止を伴う。図1は、提唱されるSET−LRP法のフロー図を例示する。図2は、提唱されるSET機構を例示する。図2において、Lは配位子であり、Xはハロゲン化物アニオンであり、Pはポリマーである。より詳細な考察に関しては、Percec,V.ら;「Ultrafast Syntheses of Ultrahigh Molar Mass Polymers by Metal−Catalyzed Living Radical Polymerization of Acrylates, Methacrylates,and Vinyl Chloride Mediated by SET at 25°」’、A.J.AM.Chem.Soc.2006年、128,14156〜14165頁、を参照されたい。参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
特に有用な制御ラジカル重合方法の1つは、米国特許出願PCT/US2009/047479に記載され、WO2009/155303A3として公表され、Henkel Corporationに譲渡されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本出願は、反応混合物を、反応容器外に含有されている固体触媒の表面上へ所定の流量で移動させる方法を提供し、反応容器の温度を一定の温度範囲内で観察し、温度範囲が、選択した温度範囲から外れた場合は流量を調整し、望ましい変換率に達するまで重合を進める。このような反応方法を、有用な制御ラジカル重合法の一例として図1で示す。
SET−LRPは、低い活性化エネルギーで実行できるので、低温度で実行できる。使用される触媒は自己再生するので、重合プロセスは生きている状態(living)にある。反応混合物の溶媒濃度を高めると、重合はより速くなる。SET−LRP反応は、Cu(O)種およびハロゲン含有基質(開始剤またはハロゲン末端ポリマー鎖)間のSET反応から開始する。外圏型SET機構により重合を進め、Cu(O)種は電子供与体として作用し、主要な開始剤および成長種R−X(xはハロゲン化物アニオン)は電子受容体として作用する。
制御ラジカル重合を、できるだけ環境的に無害にし、官能性材料を調製する方法のコストを抑える努力が払われ続けてきた。要素、例えばポリマーの分子量、分子量分布、組成物、構造および官能基の制御は、このような方法を計画し、実行する際の重要な検討事項である。本発明の方法により、最終的なポリマー生成物がより良好に制御できるようになり、したがって、望ましい鎖長、多分散度、分子量および官能基を最終生成物に組み込み易くなる。したがって、本発明は、分子量分布の制御の難しさ、低官能性、ポリマーレオロジーの制御の難しさ、望ましくない多分散度を克服する。また、この方法は、非常に予測しやすいので、高い予測精度を有し、ラージスケールで容易に実践でき、かつ/または最終的なポリマー生成物の特性を新しい水準に適合させるために使用でき、生成物を、それらの特性に基づいて設計できる。さらに、停止することが少ないので、ポリマーの構造および組成がより緻密になり、最終生成物は、より望ましい特性および特徴を有して、より良好な製品になる。さらに、反応を進めるためにきわめて低い濃度の触媒が必要とされるため、最終生成物の精製が容易になり、不要になることもある。さらに、成分系を最適化して、モノマーの(共)重合をより一層緻密に制御することができる。
本明細書で使用される制御またはリビング重合法で用いられる触媒は、原子移動平衡の位置、ならびにドーマント種および活性種間の交換の動力学を決定することに寄与し得る。したがって、用いられる触媒は、好ましくは、良好な電子供与体であるべきである。触媒は、例えば、当業者に既知の、Cu(0);CuS;CuTe;CuSe;Mn;Ni;Pt;Fe;Ru;V;CuCl;CuCl;CuBr;CuBr;およびそれらの組み合わせにすることができる。同様に、例えば、Au、Ag、Hg、Rh、Co、Ir、Os、Re、Mn、Cr、Mo、W、Nb、Ta、Znを含めた他の触媒、およびそれらの1つまたは複数を含む化合物を、この方法と共に用いることができる。特に効果的な触媒の1つは、元素銅金属およびその誘導体である。
銅錯体は特に望ましい。一価の銅化合物は、塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨウ化同(I)、シアン化銅(I)、酸化銅(I)および過塩素酸銅(I)のような種が挙げられる。銅触媒を使用する場合、触媒活性を改善するために、2,2’−ビピリジルまたはその誘導体、1,10−フェナントロホスホラスもしくはその誘導体、またはポリアミン、例えばテトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリス(2−アミノエチル)アミンのような配位子が加えられる。塩化ルテニウム(II)のトリス(トリフェニルホスフィン)錯体(RuCl(PPh)も、有用な触媒である。ルテニウム化合物を触媒として使用する場合、アルミニウムアルコキシドが活性剤として加えられる。さらに、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化鉄(II)錯体(FeCl(PPh)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)錯体(NiCl(Pph)およびビス(トリブチルホスフィンニッケル(II)錯体(NiBr(PBU)も適切な触媒である。
触媒は、1つまたは複数の形状をとってよい。例えば、触媒は、ワイヤー、メッシュ、スクリーン、削りくず、粉末、管形、ペレット、結晶または他の固体形状にすることができる。触媒表面は、既に開示した1つもしくは複数の金属、または金属合金にすることができる。より特には、触媒は、銅ワイヤー、銅メッシュ、銅スクリーン、銅削りくず、銅粉末、銅網、銅焼結物、銅フィルター、銅細片、銅管、銅結晶、銅ペレット、銅元素による非反応性材料のコーティング、およびそれらの組み合わせの形状であってよい。
ブレンド中の、またはブレンドに使用されるポリマーの形成が完了すると、生じたポリマーをさらに反応させて、多数の官能性末端基をポリマーに形成して、架橋密度性能を高めることを、本方法に含めることができる。次いで、所望される場合、最終生成物を様々な商用製品または処置に組み入れることができる。反応をクエンチし、プロセスを終了させるために、強力な求核試薬を反応混合物に加えることができる。このような求核試薬には、例えば、チオレート、アミン、アジド、カルボキシレート、アルコキシドおよびカルボン酸ナトリウムが挙げられる。所望される場合、鎖の安定性および完全性を維持しつつ、反応を終了させるために、求核試薬の1つまたは組み合わせたものを使用できる。例えば、末端封止反応または置換反応いずれかを実施することにより、ポリマーに官能性末端を作り出すことができる。
本発明のブレンドにおいて、ポリマーを末端で官能化させるのに適切な官能基には、メタクリレート、ヒドロキシ、シロキシ、エポキシ、シアノ、イソシアネート、アミノ、アリールオキシ、アリアルコキシ(aryalkoxy)、オキシム、(メタ)アクリロキシ、アセトおよび反応性シラン、例えばアルコキシシランであるテトラメトキシシラン、エポキシエーテルおよびビニルエーテルなどが挙げられるが、それらに限定されない。一実施形態において、これらの基を、本発明の樹脂の1つまたは複数の末端に、これらの官能基を含有する化合物との反応を経て加えることができる。
任意の共反応性成分
本発明の樹脂組成物に(樹脂ブレンドが調製される時点で)組み込むための適切な追加のモノマーは、アクリレート、ハロゲン化アクリレート、メタクリレート、ハロゲン置換アルケン、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルスルホン、ビニルケトン、ビニルスルホキシド、ビニルアルデヒド、ビニルニトリル、スチレン、ならびに電子吸引性置換基を含有する他のあらゆる活性化および非活性化モノマーが挙げられるが、それらに限定されない。これらのモノマーは、置換されていてもよい。モノマーの組み合わせを使用することができる。モノマーのブレンドは、本発明の実施形態を使用して重合することができる。モノマーは、反応容器中でブレンドしてもよい。一例として、ある特定の(メタ)アクリレートは同様の反応性を示すので、本発明の方法によって(メタ)アクリレートモノマーのブレンドを使用してもよく、それにより、最終生成物はより高い予測精度を有し得る。所望であれば、2種のコポリマーのブレンド、2種のホモポリマーのブレンド、および少なくとも1種のコポリマーと少なくとも1種のホモポリマーとの組み合わせのような最終ポリマー生成物のブレンドをブレンドしてもよい。さらに、ブレンドされたポリマーを、最終生成物として作成することもできる。ブレンドされたコポリマーは、ガスケット用途において良好な耐油性を提供し促進し得るので、ブレンドされたポリマー生成物は、他のものよりも好ましい場合がある。特には、追加のモノマーは、例えば、アルキル(メタ)アクリレート;アルコキシアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリロニトリル;塩化ビニリデン;スチレン系モノマー;アルキルおよびアルコキシアルキルフマレートおよびマレエートならびにそれらのハーフエステル、シンナメート;およびアクリルアミド;N−アルキルおよびアリールマレイミド;(メタ)アクリル酸;フマル酸、マレイン酸;ケイ皮酸;ならびにそれらの組み合わせのうちの1種または複数であり得る。より特には、本発明の実施形態によってポリマーを作り出すために使用されるモノマーは、任意の特定の種に限定されないが、そのようなものとして、様々なモノマー、例えば:(メタ)アクリル酸モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、トルイル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−アミノエチル(メタ)アクリレート、−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸−エチレンオキサイド付加体、トリフルオロメチルメチル(メタ)アクリレート、2−トリフルオロメチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロエチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロメチル(メタ)アクリレート、ジパーフルオロメチルメチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロデシルエチル(メタ)アクリレートおよび2−パーフルオロヘキサデシルエチル(メタ)アクリレート;スチレン系モノマー、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、スチレンスルホン酸およびそれらの塩;フッ素含有ビニルモノマー、例えば、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレンおよびフッ化ビニリデン;ケイ素含有ビニルモノマー、例えば、ビニルトリメトキシシランおよびビニルトリエトキシシラン;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステルおよびジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸モノアルキルエステルおよびジアルキルエステル;マレイミドモノマー、例えば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミドおよびシクロヘキシルマレイミド;ニトリル含有ビニルモノマー、例えば、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリル;アミド含有ビニルモノマー、例えば、アクリルアミドおよびメタクリルアミド;ビニルエステル、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバル酸ビニル、安息香酸ビニルおよびケイ皮酸ビニル;アルケン、例えば、エチレンおよびプロピレン;共役ジエン、例えば、ブタジエンおよびイソプレン;ビニル化合物、例えば、ハロゲン化ビニル、例えば、塩化ビニル、ビニリデンハライド、アリルハライド、アリルアルコール等が挙げられる。前述のモノマーは、単独で、連続してまたは組み合わせて使用することができる。生成物の物理特性の望ましさから、1種または複数種のモノマーが好ましい場合がある。
硬化系
本発明の独創的樹脂ブレンドは、様々な硬化系、例えば、これに限定されるわけではないが、ラジカル硬化、湿気硬化、熱硬化およびレドックス反応による硬化と配合することができる。フリーラジカル硬化系には、室温および熱硬化メカニズムならびに光硬化メカニズムが含まれる。硬化に有用なレドックス反応には、嫌気性硬化系が含まれる。ヒドロシリル化基による熱硬化も含まれる。硬化系の選択は、主に、存在する官能基のタイプならびに組成物の特定の用途または最終用途によって決まる。
複合的な硬化系は、望ましい場合に用いられ得る。例えば、光硬化および湿分硬化組成物が、本発明の樹脂ブレンドから調製され得る。他の有用な組み合わせの例は、嫌気硬化および湿分硬化、または光硬化および嫌気硬化組成物である。
このような組成物を配合するための有用な光開始剤は、UVおよび可視光スペクトル中で有用な光開始剤、例えば、ジフェニルホスフィニル(2,4,6−トリメチルフェニル)メタノン(TPO)、ベンゾインおよび置換ベンゾイン、例えば、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーケトンならびにジアルコキシアセトフェノン、例えば、ジエトキシアセトフェノンが挙げられるが、それらに限定されない。光開始剤は、望ましい硬化を達成するために効果的なあらゆる量で使用できる。望ましくは、光開始剤は、組成物全体の約0.001重量%〜約10重量%の量、より望ましくは約0.1重量%〜約5重量%の量で存在する。
有用な可視光開始剤は、カンファーキノンパーオキシエステル開始剤、非フルオレンカルボン酸パーオキシエステル開始剤とアルキルチオキサントン、例えばイソプロピルチオキサンタン(isopropyl thioxanthane)、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−ブロモエチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシメチルエステルおよび7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸塩化物ならびにそれらの組み合わせを挙げることができるがそれらに限定されない。ジエトキシアセトフェノン(DEAP)、ジエトキシキサントン、クロロチオキサントン、アゾビスイソブチロニトリル、N−メチルジエタノールアミンベンゾフェノールおよびそれらの組み合わせを使用することができる。
熱硬化性組成物は、本発明の様々な実施形態の1つである。有用な熱硬化触媒としては、これらに限定されるわけではないが、ヒドロシリル化触媒、例えば、白金、ロジウム、およびそれらのそれぞれの有機炭化水素錯体が挙げられる。これらの熱硬化触媒は、総組成物の約0.01重量%から約10重量%までの量、より望ましくは総組成物の約0.1重量%から約5重量%までの量において存在し得る。
本発明の組成物において有用な湿気硬化触媒としては、これらに限定されるわけではないが、有機金属錯体、例えば、有機チタネート(例えば、テトライソプロピルオルトチタネート、テトラブトキシオルトチタネート)、金属カルボキシレート、例えば、ジブチルスズジラウレートおよびジブチルスズジオクトエートならびにそれらの組み合わせが挙げられる。湿気硬化触媒が、意図される硬化を達成するために効果的なあらゆる量において存在していてもよい。望ましくは、それらは、総組成物の約0.1重量%から約5重量%までの量において組み入れられる。
本発明の重合性組成物の配合において有用なラジカル開始剤としては、これらに限定されるわけではないが、パーオキシおよびパーエステル化合物、例えば、過酸化ベンゾイル、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、クメンヒドロパーオキサイド(CHP)、ジ−t−ブチルパーオキサイドおよびジクミルパーオキサイド、2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)2,5−ジメチルヘキサンが挙げられる。ラジカル開始剤は、所望の反応または硬化を達成するために有用な任意の量において組み入れられ得る。望ましくは、それらは、総組成物の約0.01重量%から約10重量%までの量において存在する。ラジカル開始剤の組み合わせも有用である。
貯蔵寿命を延ばし時期尚早の反応を防ぐための有用な抑制剤を、様々なキレート化剤と同様に、適切な様々な態様に加えてもよい。例えば、様々なキノン化合物、例えば、ヒドロキノン、ベンゾキノン、ナフトキノン、フェナントラキノン、アントラキノンおよびそれらの置換体ならびに様々なフェノール化合物、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールを用いてもよい。エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などのキレート剤を用いてもよい。含有および種類の選択ならびに使用される量は、選択された態様に応じて変わるであろう。
熱硬化触媒としては、本明細書に記載したような過酸化物、およびアゾ化合物、例えば:1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)(ACHN);2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(AAPH);2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(AIBN);4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)(ACVA)が挙げられる。熱硬化触媒は、総組成物の約0.1重量%から約10重量%までの量において使用され得る。
嫌気的に硬化させるために設計された配合において、本明細書に記載されるように、適切な嫌気性開始剤、促進剤成分および抑制剤またはキレート化成分を用いてもよい。
本発明の組成物から作成された嫌気的硬化性組成物のための触媒および促進剤は、任意の既知の触媒および促進剤を含む。例えば、スルホン化合物、例えば、ビス(フェニルスルホンメチル)アミン、N−メチル−ビス−(フェニルスルホンメチル)アミン、ビス(p−トリルスルホンメチル)アミン、N−メチル−ビス(p−トリルスルホンメチル)アミン、N−エチル−ビス(p−トリルスルホンメチル)アミン、N−エタノール−ビス(p−トリルスルホンメチル)アミン、N−フェニル−pトリルスルホンメチル−アミン、N−フェニル−N−メチル−p−トリルスルホンメチル−アミン、N−フェニル−N−エチル−p−トリルスルホンメチル−アミン、N−P−トリル−N−メチル−p−トリルスルホンメチル−アミン、ビス−(p−トリルスルホンメチル)エチレンジアミン、テトラキス−(p−トリルスルホンメチル)エチレンジアミン、ビス−(p−トリルスルホンメチル)ヒドラジン、N−(p−クロロフェニル)−p−トリルスルホンメチル−アミン、およびN−(p−カルボエトキシフェニル)−(p−トリルスルホンメチル)アミンを用いることができる。ほとんどの適用にとって、触媒は、総組成物の約0.05から10.0重量%まで、好ましくは約0.1から2重量%までの量において使用される。
本発明の嫌気性組成物のための触媒は、嫌気性系において単独で使用することができ、または促進剤、例えば、オルトスルホベンズイミド(サッカリン)は、モノマーの約0.05から5.0重量%までの量において用いることができる。
嫌気性組成物において、組成物の貯蔵寿命をさらに長くするために、酸化防止剤、熱安定化剤またはラジカル阻害剤、例えば、第三級アミン、ヒドロキノンなどを用いることが望ましい場合もある。特に、立体障害フェノール、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、または商標Ionox 220(Shell)、Santonox R(Monsanto)、Irganox 1010およびIrganox 1076(Ciba−Geigy)などにおいて市販されているような安定化剤を加えることが、好ましい場合がある。
本発明の嫌気性組成物は、任意の一連の嫌気性条件下において満足に硬化するであろうが、結合される成分の表面上における選択された金属の存在は、硬化速度を著しく増加させるであろう。これらの嫌気性組成物で有効な好適な金属としては、鉄、銅、スズ、アルミニウム、銀およびそれらの合金が挙げられる。金属、合金およびそれらのメッキによって提供される、これらの組成物の硬化促進において有用である表面は、便宜上、「活性金属」表面なる用語に分類され、そのようなものとしては、これらに限定されるわけではないが、上記において言及された金属の存在全てが挙げられることは理解されるであろう。これらの活性金属を含まない結合する成分(例えば、プラスチック、ガラス、非活性金属表面)において、これらの表面をモノマー−触媒混合物に可溶な活性金属化合物、例えば、塩化第二鉄およびコバルト、マンガン、鉛、銅ならびに鉄「石けん」、例えば、2−エチルヘキサン酸コバルト、酪酸コバルト、ナフテン酸コバルト、ラウリン酸コバルト、2−エチルヘキサン酸マンガン、酪酸マンガン、ナフテン酸マンガン、ラウリン酸マンガン、2−エチルヘキサン酸鉛、酪酸鉛、ナフテン酸鉛、ラウリン酸鉛などおよびそれらの混合物で前処理することによって、硬化を促進することが望ましい場合があることにさらに留意されたい。これらの活性金属化合物は、例えば、表面を、トリクロロエチレンなどの揮発性溶媒中の、金属化合物の希釈溶液で濡らし、次いで溶媒を蒸発させることによって、表面に容易に塗布することができる。この方式で処理された非活性表面は、活性金属表面と同じくらい急速に、本発明のシール材と結合することができる。
本発明の樹脂ブレンド組成物は、反応性希釈剤、非反応性希釈剤、充填剤、可塑剤、安定化剤、酸化防止剤、硬化剤、架橋剤、触媒、顔料、エラストマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される1種または複数種の成分を含み得る。
例1
一電子移動リビングラジカル重合(SET−LRP)による3本に分枝した(three−armed)ポリマーの調製
この例により、3本の分枝を有する多分枝(星形)ポリマーを生成するためのSET−LRPの使用が実証される。分枝の数は、使用する開始剤により制御できる。この場合、3本に分枝したポリマーを調製した。使用した特定の開始剤は、以下の構造を有していた。
Figure 0006055833
この例において、エチルアクリレート240.7g、メトキシエチルアクリレート80.17g、n−ブチルアクリレート1184.29、ジメチルスルホキシド394.3g、アセトン2835g、臭化銅(II)0.45g、三官能性開始剤(上に示した)21.56g、およびヘキサメチルジエチレントリアミン0.922gの反応混合物を調製することにより、三官能性である3本に分枝したアクリレートターポリマーを調製した。反応混合物をアルゴンでパージし、次いで活性化銅(0)メッシュ1.5gを溶液中に沈めた。アルゴンを注入しながら反応させた。酸素を導入することにより、反応混合物を85%変換でクエンチし、エチドロン酸2000ppmを加え、1時間撹拌することにより、反応混合物を処理した。生じた臭素で封止されたターポリマーを、セライトおよびアルミナ層(それぞれ4.0gおよび250g)に通した。濾過した溶液のGPCは、約30,800のMn、および約1.06の多分散度(PDI)を示した。
多官能性ポリマーの封止
次いで、上で調製した3本に分枝したポリマーの末端を、官能性(メタ)アクリレート基でそれぞれ封止した。上で調製した3本に分枝したターポリマー1092.07gを、熱電対、攪拌子および攪拌翼を備えた250ml三口フラスコ中の溶媒(DMSO/アセトン、約1.4/1)968に加えた。フラスコを70℃に加熱して、真空下に置いた(<1torr)。約4時間の間にできるだけ多くの溶媒を除去した。粉末漏斗を使用して、炭酸カリウム23.225gおよびIrganox 1010(酸化防止剤)0.218gを加えた。反応混合物を、10分間混合させて、次いで、アクリル酸24.218gを加えた。この反応混合物を70℃で6時間撹拌した。このとき、最後に、溶液をトルエンで2:1に希釈し、塩水で2回洗浄した。有機相を単離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次いで1ミクロンフィルターを通して濾過した。淡黄色生成物を、真空下(<500m Torr)で脱気して、粘性のある黄色のアクリレート官能化ポリアクリレート(ポリマー2)を得た。1H NMRによる末端基の分析により、約2.9の官能性が示された。
例2(比較)
この例では、例1に記載の、三官能化以上のポリ(メタ)アクリレートポリマーとは異なり、ブレンドしていない、通常のほぼ二官能性のポリアクリレートポリマー(実質1.7の官能性、本明細書ではポリマー1と呼ばれる)が使用される。
比較ポリマー組成物を、以下のように作った(組成物全体の重量%):
Irganox 3052(酸化防止剤)1g(1%)を、N,N−ジメチルアクリルアミド20g(20%)に溶解し、次いで、3000g/molの二官能性ポリアクリレートポリマー(「ポリマー1」)73g(73%)、Darocure1173(光開始剤)1g(1%)およびAerosil380(シリカ充填剤)5g(5%)を加えた。組成物を高速混合器中で混合し、5×5×0.075インチの試験シートを調製し、UV光を、約120mW/cm2の照射で片面30秒間(合計60秒間)照射することにより硬化させた。硬化膜を、「ドッグボーン」という引張試験片、圧縮永久ひずみ測定に使用される直径1.25インチのディスク、および動的機械分析に使用する約2×0.25インチの長方形の一片の生成に使用する。
例3(本発明)
この例により、三官能性ポリマー(ポリマー2)と追加の二官能性ポリマー(ポリマー1)のブレンドを含む、本発明によるポリマー組成物が得られる。
30,000g/molの二官能性ポリアクリレートポリマー(「ポリマー1」)34.93wt.%を、30,000g/molの三官能性ポリアクリレートポリマー(「ポリマー2」)38.07wt.%とブレンドした。ブレンドに、N,N−ジメチルアクリルアミド20wt.%中のIrganox 3052 1wt.%の溶液(共反応性成分)、Aerosil R380 5wt.%およびDarocure 1173 1wt.%を加える。組成物を、高速混合器中で混合し、例2に記載されているように試験片を調製した。
例4
圧縮永久ひずみ測定は、6層に積み重ねたディスクを25%に圧縮し、対流式オーブンにおいて70℃で70時間加熱することにより行われる。圧縮永久ひずみは、圧縮力が除去された後、および試料が室温まで冷めた後に残る最初の25%圧縮の割合として表現される(低値が望ましい)。引張強度および破断伸びを、通常の方法に従ってInstronで測定した;動的機械分析により、Tgを測定し、tanδピークである温度として定義した。下の表は、上の例2および3に記載の組成物に基づく結果を含有する:
Figure 0006055833
データは、三官能性および二官能性ポリマーのブレンドにより、通常の二官能性ポリマー単体よりもはるかに良好な圧縮永久ひずみ、伸びおよび引張強度が得られたことを示す。
例5
この例は、本発明の樹脂ブレンドの異なる比による、機械特性に対する効果を示す本発明の別の例である。ポリマー1およびポリマー2の異なる比率でいくつかの組成物を例3における一般的な配合物に続いて調製した。;充填剤、モノマー、光開始剤および酸化防止剤の濃度を一定とした一方で、ポリマー1およびポリマー2の相対比率のみを変えた。「ブレンドの平均官能性」(AFB)というパラメータを、
AFB=(ポリマー1の官能性)*(ブレンド中のポリマー1のwt%)+(ポリマー2の官能性)*(ポリマー2のwt%)+...+(ポリマーnの官能性)*(ポリマーnのwt%)
と定義した。
下の表は、調製された範囲の組成物に関する試験結果を示す;ここで留意すべきは、AFB=2.3は例3に対応しており、AFB=2.9は、ポリマー1を含有しない組成物を表す(すなわち、ポリマー2 73wt%を含有し、官能性が低いポリマーと一切ブレンドしない)ということである。
Figure 0006055833
このデータから、ポリマー1および2のブレンドに基づく組成物は、ガスケット用途に関して、三官能性ポリマー単体に基づく組成物Dよりも、望ましい物理的特性の組み合わせを有することがわかった。特には、組成物AおよびBは、許容可能な圧縮永久ひずみを有し、引張強度および伸びは、組成物Dよりも著しく高い。
例6
単官能性開始剤を使用することにより、分子量30,000の単官能性ポリアクリレートポリマー(ポリマー3)を、例1に記載のSET−LRPを経て調製した。ポリマー1+ポリマー3、ポリマー2+ポリマー3、およびポリマー1+ポリマー2のブレンドを、比率を変えて調製して、ガスケット特性対AFBのマップを得た。生じた試験データを、下の表に示し、以下グラフにプロットする。
Figure 0006055833
上の表から、ある驚くべき結果が注目されており、図3〜5により平易に描かれている:まず、圧縮永久ひずみは、AFBによってのみ依存すると考えられる。ブレンドが、二官能性+三官能性ポリマーまたは単官能性+三官能性ポリマーのいずれから作られているかに関わらず;生じた圧縮永久ひずみは、平均官能性のみに依存した。第2に、引張り試験のデータ(図4)から、引張強度に対する最適な官能性の範囲が、約2.1〜2.5の間であることは明らかである。このAFBの範囲において組成物は、ガスケット用途に対する全体的な特性(引張強度、伸び、圧縮永久ひずみ、Tg)の最適なバランスを有する。

Claims (32)

  1. i)少なくとも3個の官能性(メタ)アクリレート基を含む、少なくとも1種のポリアクリレート含有ポリマー成分であって、1.01〜2.50の多分散度を有するポリマー成分;および
    ii)1.01〜2.50の多分散度を有する、少なくとも1種の反応性モノまたはジメタクリレート官能化ポリマー成分
    を含む樹脂ブレンドを含む組成物であって、樹脂ブレンドの平均官能性が1.8〜4.0であり、前記樹脂ブレンドのポリマーが、5,000g/mol超の平均分子量を有する、組成物。
  2. 前記樹脂ブレンドが、平均分子量10,000〜100,000g/molを有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ポリマー成分i)および/またはii)が、ポリアクリレートを含むポリマー主鎖を有するポリマーを含む、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記ポリマー成分i)および/またはii)が、エチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、n−ブチルアクリレートおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、1種または複数のモノマーのホモポリマーまたはコポリマーを含むポリマー主鎖を有するポリマーを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記ポリマー成分i)および/またはii)が、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、置換アクリルアミドおよびそれらの組み合わせからなる群から選択されるモノマーに由来する1種または複数のユニットを有するポリマーを含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 樹脂ブレンドが、組成物全体の30重量%〜90重量%の量で存在する、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 反応性希釈剤、非反応性希釈剤、充填剤、可塑剤、安定化剤、酸化防止剤、硬化剤、架橋剤、触媒、顔料、エラストマーおよびそれらの組み合わせから成る群より選択される成分をさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 硬化成分をさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 硬化成分が光開始剤である、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記光開始剤が、ジフェニルホスフィニル(2,4,6−トリメチルフェニル)メタノン(TPO);ベンゾフェノン;置換ベンゾフェノン;アセトフェノン;置換アセトフェノン;ベンゾイン;ベンゾインアルキルエステル;キサントン;置換キサントン;ジエトキシ−アセトフェノン;ベンゾインメチルエーテル;ベンゾインエチルエーテル;ベンゾインイソプロピルエーテル;ジエトキシキサントン;クロロ−チオ−キサントン;N−メチルジエタノール−アミン−ベンゾフェノン;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン;2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン;およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項9に記載の組成物。
  11. 光開始剤が、カンファーキノンパーオキシエステル開始剤;9−フルオレンカルボン酸パーオキシエステル;およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項9に記載の組成物。
  12. 少なくとも1種の共反応性成分を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 共反応性成分が、単官能性または多官能性(メタ)アクリレートを含む、請求項12に記載の組成物。
  14. 単官能性または多官能性(メタ)アクリレート成分が、50重量%以下の量で存在する、請求項13に記載の組成物。
  15. 単官能性または多官能性(メタ)アクリレート成分が、C〜C20アルキル(メタ)アクリレートからなる群から選択される、少なくとも1種のアルキル(メタ)アクリレートモノマーを含む、請求項13または14に記載の組成物。
  16. 単官能性または多官能性(メタ)アクリレート成分が、イソボルニル(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(HEMA);ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(HPMA);エチレングリコールジアクリレート;エチレングリコールジメタクリレート;1,6−ヘキサンジオールジアクリレート;1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート;1,4−ブタンジオールジアクリレート;ペンタエリトリトールトリアクリレート;ペンタエリトリトールテトラアクリレート;ジペンタエリトリトールペンタアクリレート、メトキシ−1,6−ヘキサンジオールペンタエリトリトールトリアクリレート;トリメチロールプロパントリアクリレート;テトラエチレングリコールジアクリレート;ポリメタクリレートウレタン;エポキシアクリレート;ポリエステルアクリレートモノマーおよびオリゴマー;トリメチロールプロパンプロポキシレートトリアクリレート;ポリ−n−ブチレンオキサイドグリコールジアクリレート;ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物ジアクリレート;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項13〜15のいずれか1項に記載の組成物。
  17. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂ブレンドの反応生成物を含み、1つまたは複数の以下の特性
    (i)温度70℃で25%圧縮下に70時間曝露した後で35%未満の圧縮永久ひずみ;
    (ii)室温で、150〜300(%)の破断伸び;
    (iii)3〜8(Mpa)の引張強度
    を有する組成物。
  18. 請求項12〜16のいずれか1項に記載の樹脂ブレンドおよび共反応性成分の反応生成物を含み、1つまたは複数の以下の特性
    (i)温度70℃で25%圧縮下に70時間曝露した後で35%未満の圧縮永久ひずみ;
    (ii)室温で、150〜300(%)の破断伸び;
    (iii)3〜8(Mpa)の引張強度
    を有する組成物。
  19. シールを物品に適用する方法であって、
    a)請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物を形成するステップと、
    b)前記組成物を、未硬化シールの形成に望ましい形状および厚さで前記物品に堆積させるステップと、
    c)硬化シールを形成するのに適した硬化系を用いて、硬化シールを形成するのに十分な時間、前記未硬化シールを硬化させるステップと
    を含む、方法。
  20. シールを物品に適用する方法であって、
    a)請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物を形成するステップと、
    c)前記組成物を、未硬化シールの形成に望ましい形状および厚さで前記物品に堆積させるステップと、
    d)前記未硬化シールを別の物品につなぎ合わせ、硬化シールを形成するのに適した硬化系を用いて、硬化シールを形成するのに十分な時間、前記未硬化シールを硬化させるステップと
    を含む、方法。
  21. シールを物品に適用する方法であって、
    a)請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物を形成するステップと、
    b)前記組成物を、未硬化シールの形成に望ましい形状および厚さで前記物品に堆積させるステップと、
    c)前記組成物を、前記物品上で硬化させるステップと、
    d)第2の物品を、硬化させた前記組成物と接した状態で配置して、前記物品および前記第2の物品の間にシールを形成するステップと
    を含む、方法。
  22. 多官能化樹脂ブレンドを含む組成物を調製する方法であって、
    a)モノマー組成物を、前記モノマーのための溶媒中に用意するステップと、
    b)モノマー組成物と、
    )3以上の官能性を有する少なくとも1種の多官能性開始剤;
    ii)少なくとも1種の単官能性または二官能性開始剤;および
    iii)第IV族〜第VIII族遷移金属の有機金属化合物または水素化物
    を含む組成物と、を組み合わせることにより、混合物を形成するステップと、
    c)生じた混合物を、多官能性ポリマーのブレンドを形成するのに十分な時間にわたり、十分な温度で反応させるステップであって、前記ブレンドのポリマーが1.01〜2.50の多分散度を有するステップと、
    d)前記ブレンドのポリマーの少なくとも一部を、反応性基で末端封止して、平均官能性1.8〜4.0を有するブレンドを形成するステップであって、前記ブレンドのポリマーが、平均分子量10,000〜100,000g/molを有するステップと
    を含む、方法。
  23. 前記ブレンドのポリマーを末端封止するために使用される反応性基が、官能性(メタ)アクリレート基である、請求項22に記載の方法。
  24. 前記モノマー組成物が、単官能性(メタ)アクリレートを含む、請求項22または23に記載の方法。
  25. 多官能性開始剤が、
    Figure 0006055833
    Figure 0006055833
    [式中、xが、Br、Cl、Iおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される]
    およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項22〜24のいずれか1項に記載の方法。
  26. a)の組成物が、反応性希釈剤、非反応性希釈剤、充填剤、可塑剤、安定化剤、酸化防止剤、硬化剤、架橋剤、触媒、顔料、エラストマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の材料をさらに含む、請求項19〜21のいずれか1項に記載の方法。
  27. 多官能化樹脂ブレンドを含む組成物が、反応性希釈剤、非反応性希釈剤、充填剤、可塑剤、安定化剤、酸化防止剤、硬化剤、架橋剤、触媒、顔料、エラストマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の材料をさらに含む、請求項22〜24のいずれか1項に記載の方法。
  28. 触媒が、Cu(0)または臭化銅(I)である、請求項26に記載の方法。
  29. 多官能化樹脂ブレンドを調製する方法であって、
    a)モノマー組成物を、モノマーに適した溶媒中に用意するステップと、
    b)モノマー組成物と、
    )3以上の官能性を有する少なくとも1種の多官能性開始剤;および
    iii)第IV族〜第VIII族遷移金属の有機金属化合物または水素化物
    を含む組成物と、を組み合わせることにより、混合物を形成するステップと、
    c)生じた混合物を、少なくとも3個の官能基を有する多官能性ポリマーを形成するのに十分な時間にわたり、十分な温度で反応させるステップであって、前記ポリマーが1.01〜2.50の多分散度を有するステップと、
    d)第2のモノマー組成物を、モノマーに適した溶媒中に用意するステップと、
    e)第2のモノマー組成物と、
    ii)少なくとも1種の単官能性または二官能性開始剤;および
    iii)第IV族〜第VIII族遷移金属の有機金属化合物または水素化物
    を含む組成物と、を組み合わせることにより、第2の混合物を形成するステップと、
    f)ステップe)の生じた混合物を、単官能性または二官能性を有する官能性ポリマーを形成するのに十分な時間にわたって、十分な温度で反応させるステップであって、前記ポリマーが、1.01〜2.50の多分散度を有するステップと、
    g)ステップc)およびf)のポリマーのブレンドを形成するステップと、
    h)前記ブレンドのポリマーの少なくとも一部を、反応性基で末端封止して、1.8〜4.0の平均官能性を有するブレンドを形成するステップであって、前記ブレンドのポリマーが、平均分子量10,000〜100,000g/molを有するステップと
    を含む、方法。
  30. 多官能化樹脂ブレンドを調製する方法であって、
    a)モノマー組成物を、モノマーに適した溶媒中に用意するステップと、
    b)モノマー組成物と、
    )3以上の官能性を有する少なくとも1種の多官能性開始剤;および
    iii)第IV族〜第VIII族遷移金属の有機金属化合物または水素化物
    を含む組成物と、を組み合わせることにより、混合物を形成するステップと、
    c)ステップb)の生じた混合物を、少なくとも3個の官能基を有する多官能性ポリマーを形成するのに十分な時間にわたり、十分な温度で反応させるステップであって、前記ポリマーが1.01〜2.50の多分散度を有するステップと、
    d)前記多官能性ポリマーの少なくとも一部分を、反応性基で末端封止して1.8〜4.0の平均官能性を達成するステップと、
    e)第2のモノマー組成物を、モノマーに適した溶媒中に用意するステップと、
    f)第2のモノマー組成物と、
    ii)少なくとも1種の単官能性または二官能性開始剤;および
    iii)第IV族〜第VIII族遷移金属の有機金属化合物または水素化物
    を含む組成物と、を組み合わせることにより、第2の混合物を形成するステップと、
    g)ステップf)の生じた混合物を、単官能性または二官能性を有する官能性ポリマーを形成するのに十分な時間にわたり、十分な温度で反応させるステップであって、前記ポリマーが、1.01〜2.50の多分散度を有するステップと、
    h)前記単官能性または二官能性ポリマーの少なくとも一部分を、反応性基で末端封止して、1.8〜4.0の平均官能性を達成するステップと、
    i)ステップd)およびh)のポリマーのブレンドを形成するステップであって、前記ブレンドが、1.8〜4.0の平均官能性を有し、前記ブレンドのポリマーが、平均分子量10,000〜100,000g/molを有するステップと
    を含む、方法。
  31. 触媒が、Cu(0)または臭化銅(I)である、請求項27に記載の方法。
  32. ポリマー成分i)およびii)が制御ラジカル重合の反応生成物である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物を調製する方法。
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