JP6054085B2 - 曲げ加工後のばね限界値特性及び耐疲労特性に優れたCu−Mg−P系銅合金板及びその製造方法 - Google Patents
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最近の電気及び電子用機器の端子及びコネクタ部品には、自動車等での振動が大きく、高温、高湿の過酷な使用環境下においても、端子及びコネクタ部品の固着力を低下させることなく、高い電気的接続信頼性が要求されており、素材としてのCu−Mg−P系銅合金板にも、固着力を保持する為に必要な曲げ加工後のばね限界値特性及び耐疲労特性につき更なる向上が求められている。
この場合、Brass方位密度が4〜19%、Copper方位密度が2〜13%であることにより、曲げ加工後のばね限界値特性が良くなり、全結晶粒径が10μm以下であり、結晶粒径5μm以下の結晶粒の面積割合が75%以上であることにより、曲げ加工後の耐疲労特性が良くなるとの知見を得ている。
(1)所定成分の銅合金を溶解・鋳造して銅合金鋳塊板を作製し、その銅合金鋳塊板の熱間圧延を、圧延開始温度;700℃〜800℃、総熱間圧延率;80%以上、1パス当りの平均圧延率;15%〜30%にて実施し、冷間圧延を、圧延率;50%以上にて実施することにより、Brass方位密度、Copper方位密度、結晶粒径がそれぞれの上述の規定値に収まる素地を作る。
(2)連続焼鈍を、温度;300℃〜550℃、時間;0.1分〜10分にて実施することにより、焼鈍での再結晶化を極力抑えて、Brass方位密度、Copper方位密度、結晶粒径をそれぞれの上述の規定値の近傍に収める。特に、Brass方位密度を2〜25%、Copper方位密度を0.5〜20%として、次のテンションアニーリングにて、規定値に収まり易くする。
(3)テンションアニーリングを、ラインテンション;10N/mm2〜100N/mm2、速度;10〜80m/min、温度;200〜350℃にて実施することより、銅合金板表面の組織を緻密化し、圧延時の異方性を最小化して、Brass方位、Copper方位、結晶粒径をそれぞれの上述の規定値内に収める。
Brass方位密度が4〜19%であり、Copper方位密度が2〜13%であることにより、曲げ加工後のばね限界値特性が良くなる。Brass方位密度が4%未満、或いは、Copper方位密度が2%未満であると、残留歪が多く異方性も強くなる。Brass方位密度が19%を超える、或いは、Copper方位密度が13%を超えると、残留歪が多く異方性も強くなり、強度も低下する傾向が見られる。
本発明にて、SEMでの観察によるEBSD法でのBrass方位密度、Copper方位密度の測定は、試料の測定領域を通常、六角形等の領域に区切り、区切られた各領域について、試料表面に入射させた電子線の反射電子から菊地パターンを得て、電子線を試料表面に2次元で走査させ、ステップサイズ1.0μmにて、測定面積範囲内の全ピクセルの方位を測定し、隣接するピクセル間の方位差が15°以上である境界を結晶粒界とみなして、試料表面の結晶粒の分布を求めた。そして、各結晶粒が、対象とするBrass方位(理想方位から15°以内)か否か、対象とするCopper方位密度(理想方位から15°以内)か否かを判定し、測定領域におけるBrass方位密度(結晶方位の面積率)、Copper方位密度(結晶方位の面積率)を求めた。
また、全結晶粒径が10μm以下であり、結晶粒径5μm以下の結晶粒の面積割合が75%以上であることにより、結晶粒が最適範囲となり、表面が緻密化され曲げ加工後の耐疲労特性が良くなる。面積比率が75%未満であると、表面の緻密化が充分ではなく、期待する効果は得られない。この場合、面積比率とは、測定面積内の全結晶粒に占める粒径が5μm以下の結晶粒の割合である。
本発明にて、結晶粒径は、銅合金板の板面(圧延面)を研磨した後にエッチングし、その面を光学顕微鏡で観察して、JIS H0501の伸銅品結晶粒度試験方法により測定した。
プレスフィット端子は、銅合金板にプレス打ち抜き加工、曲げ加工等を施して所定の端子形状に形成後、めっき処理がなされ、端子の案内部より各種電子機器の基板に形成されたスルーホール内に圧入保持される。その際に、接触荷重が発生するので、機械的な保持力が増大して安定した電気的接続を得ることができるが、厳しい使用環境下にて挿抜が少なく、基板に対する高い保持力が要求される。
本発明のCu−Mg−P系銅合金板は、優れた曲げ加工後のばね限界値特性及び耐疲労特性を有しており、基板に対する高い保持力が要求されるプレスフィット端子の素材として最適である。
Cは、純銅に対して非常に入りにくい元素であるが、微量に含まれることにより、Mgを含む酸化物が大きく成長するのを抑制する作用がある。しかし、その含有量が0.0002質量%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.0013質量%を越えて含有すると、固溶限度を越えて結晶粒界に析出し、粒界割れを発生させて脆化し、曲げ加工中に割れが発生することがあるので好ましくない。より好ましい範囲は、0.0003〜0.0010質量%である。
酸素は、Mgとともに酸化物を作り、この酸化物が微細で微量存在すると、打抜き金型の摩耗低減に有効であるが、その含有量が0.0002質量%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.001質量%を越えて含有するとMgを含む酸化物が大きく成長するので好ましくない。より好ましい範囲は0.0003〜0.0008質量%である。
Zrは、0.001〜0.03質量%の添加により、引張強さ及びばね限界値の向上に寄与し、その添加範囲外では、効果は望めない。
(1)所定成分の銅合金を溶解・鋳造して銅合金鋳塊板を作製し、その銅合金鋳塊板の熱間圧延を、圧延開始温度;700℃〜800℃、総熱間圧延率;80%以上、1パス当りの平均圧延率;15%〜30%にて実施し、冷間圧延を、圧延率;50%以上にて実施することにより、Brass方位密度、Copper方位密度、結晶粒径がそれぞれの規定値に収まる素地を作る。
(2)連続焼鈍を、温度;300℃〜550℃、時間;0.1分〜10分にて実施することにより、焼鈍での再結晶化を極力抑えて、Brass方位密度、Copper方位密度、結晶粒径をそれぞれの上述の規定値の近傍に収める。特に、Brass方位密度を2〜25%、Copper方位密度を0.5〜20%として、次のテンションアニーリングにて、それぞれの規定値に収まり易くする。
(3)テンションアニーリングを、ラインテンション;10N/mm2〜100N/mm2、速度;10〜80m/min、温度;200〜350℃にて実施することより、銅合金板表面の組織を緻密化し、圧延時の異方性を最小化して、Brass方位密度、Copper方位密度、結晶粒径をそれぞれの規定値内に収める。
特に、テンションアニーリングのラインテンション、速度、温度のそれぞれの条件が規定範囲外であると、銅合金板表面の組織が緻密化されず、残留歪みも軽減されず、目的とする効果が得られない。
[銅合金板の成分組成]
本発明のCu−Mg−P系銅合金板は、0.2〜1.2質量%のMgと0.001〜0.2質量%のPを含み、残部がCuおよび不可避不純物である基本組成を有する。
Mgは、Cuの素地に固溶して導電性を損なうことなく、強度を向上させる。また、Pは、溶解鋳造時に脱酸作用があり、Mg成分と共存した状態で強度を向上させる。これらMg、Pは上記の範囲で含有することにより、その特性を有効に発揮することができる。
また、本発明のCu−Mg−P系銅合金板は、上記の基本組成に対して、更に0.0002〜0.0013質量%のCと0.0002〜0.001質量%の酸素を含有するのが好ましい。
Cは、純銅に対して非常に入りにくい元素であるが、微量に含まれることにより、Mgを含む酸化物が大きく成長するのを抑制する作用がある。しかし、その含有量が0.0002質量%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.0013質量%を越えて含有すると、固溶限度を越えて結晶粒界に析出し、粒界割れを発生させて脆化し、曲げ加工中に割れが発生することがあるので好ましくない。より好ましい範囲は、0.0003〜0.0010質量%である。
酸素は、Mgとともに酸化物を作り、この酸化物が微細で微量存在すると、打抜き金型の摩耗低減に有効であるが、その含有量が0.0002質量%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.001質量%を越えて含有するとMgを含む酸化物が大きく成長するので好ましくない。より好ましい範囲は0.0003〜0.0008質量%である。
また、本発明のCu−Mg−P系銅合金板は、上記の基本組成に対して、或いは、上記の基本組成に上記のC及び酸素を含む組成に対して、更に、0.001〜0.03%質量%のZrを含有するのが好ましい。
Zrは、0.001〜0.03質量%の添加により、引張強さ及びばね限界値の向上に寄与し、その添加範囲外では、効果は望めない。
本発明の曲げ加工後のばね限界値特性及び耐疲労特性に優れたCu−Mg−P系銅合金板は、質量%で、Mg:0.2〜1.2%、P:0.001〜0.2%、残部がCuおよび不可避的不純物である組成を有する銅合金板であり、圧延面に平行な表面のSEMでの観察によるEBSD測定法での結晶方位解析において、ステップサイズ1.0μmにて測定面積範囲内の全ピクセルの方位を測定し、隣接するピクセル間の方位差が15°以上である境界を結晶粒界とみなした場合に、Brass方位密度が4〜19%であり、Copper方位密度が2〜13%であり、全結晶粒径が10μm以下であり、結晶粒径5μm以下の結晶粒の面積割合が75%以上である。
Brass方位密度が4〜19%であり、Copper方位密度が2〜13%であることにより、曲げ加工後のばね限界値特性が良くなる。Brass方位密度が4%未満、或いは、Copper方位密度が2%未満であると、残留歪が多く異方性も強くなり、Brass方位密度が19%を超える、或いは、Copper方位密度が13%を超えると、残留歪が多く異方性も強くなり、強度も低下する傾向が見られる。
本発明にて、EBSD法によるBrass方位密度、Copper方位密度の測定は、試料の測定領域を通常、六角形等の領域に区切り、区切られた各領域について、試料表面に入射させた電子線の反射電子から菊地パターンを得て、電子線を試料表面に2次元で走査させ、ステップサイズ1.0μmにて、測定面積範囲内の全ピクセルの方位を測定し、隣接するピクセル間の方位差が15°以上である境界を結晶粒界とみなして、試料表面の結晶粒の分布を求めた。そして、各結晶粒が、対象とするBrass方位(理想方位から15°以内)か否か、対象とするCopper方位密度(理想方位から15°以内)か否かを判定し、測定領域におけるBrass方位密度(結晶方位の面積率)、Copper方位密度(結晶方位の面積率)を求めた。
また、全結晶粒径が10μm以下であり、結晶粒径5μm以下の結晶粒の面積割合が75%以上であることにより、結晶粒が最適範囲となり、表面が緻密化され曲げ加工後の耐疲労特性が良くなる。面積比率が75%未満であると、表面の緻密化が充分ではなく、期待する効果は得られない。この場合、面積比率とは、測定面積内の全結晶粒に占める粒径が5μm以下の結晶粒の割合である。
本発明にて、結晶粒径は、銅合金板の板面(圧延面)を研磨した後にエッチングし、その面を光学顕微鏡で観察して、JIS H0501(伸銅品結晶粒度試験方法)の切断法により測定した。
プレスフィット端子は、銅合金板にプレス打ち抜き加工、曲げ加工等を施して所定の端子形状に形成後、めっき処理がなされ、端子の案内部より各種電子機器の基板に形成されたスルーホール内に圧入保持される。その際に、接触荷重が発生するので、機械的な保持力が増大して安定した電気的接続が得ることができるが、厳しい使用環境下にて挿抜が少なく、基板に対する高い保持力が要求される。
本発明のCu−Mg−P系銅合金板は、優れた曲げ加工後のばね限界値特性及び耐疲労特性を有しており、基板に対する高い保持力が要求されるプレスフィット端子の素材として最適である。
本発明のばね限界値特性及び耐疲労特性に優れたCu−Mg−P系銅合金板の製造方法は、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍、仕上げ冷間圧延、テンションアニーリングをこの順序で行う工程で前記銅合金板を製造するに際し、前記熱間圧延を、圧延開始温度;700℃〜800℃、総熱間圧延率;80%以上、1パス当りの平均圧延率;15%〜30%にて実施し、前記冷間圧延を、圧延率;50%以上にて実施し、前記連続焼鈍を、温度;300℃〜550℃、時間;0.1分〜3分にて実施し、テンションアニーリングを、ラインテンション;10N/mm2〜100N/mm2、速度;10〜80m/min、温度;200〜350℃にて実施する。
即ち、Cu−Mg−P系銅合金板は、下記(1)〜(3)の条件にて製造方法することにより、所定の効果が得られる。
(1)所定成分の銅合金を溶解・鋳造して銅合金鋳塊板を作製し、その銅合金鋳塊板の熱間圧延を、圧延開始温度;700℃〜800℃、総熱間圧延率;80%以上、1パス当りの平均圧延率;15%〜30%にて実施し、冷間圧延を、圧延率;50%以上にて実施することにより、Brass方位密度、Copper方位密度、結晶粒径がそれぞれの規定値に収まる素地を作る。
(2)連続焼鈍を、温度;300℃〜550℃、時間;0.1分〜10分にて実施することにより、焼鈍での再結晶化を極力抑えて、Brass方位密度、Copper方位密度、結晶粒径をそれぞれの上述の規定値の近傍に収める。特に、Brass方位密度が2〜25%、Copper方位密度が0.5〜20%として、次のテンションアニーリングにて、規定値に収まり易くする。
(3)テンションアニーリングを、ラインテンション;10N/mm2〜100N/mm2、速度;10〜80m/min、温度;200〜350℃にて実施することより、銅合金板表面の組織を緻密化し、圧延時の異方性を最小化して、Brass方位密度、Copper方位密度、結晶粒径をそれぞれの規定値内に収める。
特に、テンションアニーリングのラインテンション、速度、温度のそれぞれの条件が規定範囲外であると、銅合金板表面の組織が緻密化されず、残留歪みも軽減されず、所定の効果が得られない。
テンションアニーリングとは、熱を負荷しながらテンションレベリングを実施する操作であり、そのラインテンション、ライン速度、温度の各条件が重要な要素となる。
テンションレベリングとは、千鳥に並ぶロールに材料を通して繰り返し逆方向に曲げ加工するローラーレベラーに前後方向に張力を与えることにより、材料の平坦度を矯正する加工である。このテンションレベリングでは、材料に、バックテンション、ラインテンション、フロントテンションの張力が負荷される。バックテンションとは、アンコイラーと入側テンション負荷装置との間の材料に負荷される張力であり、ラインテンションとは、入側および巻取側テンション負荷装置によりローラーレベラー内の材料に負荷される張力であり、フロントテンションとはリコイラーと巻取側テンション負荷装置との間の材料に負荷される張力である。
その結果を表2に示す。
また、各試料の結晶粒径は、銅合金板の板面(圧延面)を研磨した後にエッチングし、その面を光学顕微鏡で観察して、JIS H0501(伸銅品結晶粒度試験方法)の切断法により測定した。
その結果を表2に示す。
導電率は、JIS H0505の導電率測定方法に従って測定した。
引張り強さは、L.D.(圧延方向)およびT.D.(圧延方向および板厚方向に対して垂直な方向)の引張試験用の試験片(JIS Z2201の5号試験片)をそれぞれ5個ずつ採取し、それぞれの試験片についてJIS Z2241に準拠した引張試験を行い、平均値によってL.D.およびT.D.の引張強さを求めた。
曲げ加工後のばね限界値特性(ばね限界値の低下率)は、図2のような曲げ半径:0mm、曲げ角度A:130度、段差B:2mmに加工した曲げ試験片1を作製し、この曲げ試験片1を用いてJIS H3130の曲げモーメント試験による曲げ加工後のばね限界値を測定し、この曲げ加工後のばね限界値と先に測定した曲げ加工前のばね限界値から、曲げ加工後のばね限界値の低下率(%)=(曲げ加工前のばね限界値−曲げ加工後のばね限界値)/曲げ加工前のばね限界値×100にて、曲げ加工後のばね限界値の低下率を求めた。
曲げ加工後の耐疲労特性は次のようにして求めた。
圧延方向に対し平行方向の幅10mmの短冊状の試験片に対し、圧延方向に対し直角方向(G.W.)の曲げ半径R=0.8mmの45°曲げを2ヵ所実施し、曲げ加工を施した試験片を作成し、JIS Z2273に従って行った。試験片の曲げ加工部分の1ヵ所が固定端の位置になるように固定具に固定し、他端にナイフエッジを介して正弦波振動を与え疲労寿命を求めた。試験片表面の最大付加応力(固定端での応力)が462MPaでの疲労寿命(試験片が破断に至るまでの繰り返し振動回数)を測定した。測定は同じ条件下で4回行い、4回の測定の平均値を疲労寿命とした。
これらの結果を表3に示す。
次に、各銅合金薄板からプレス加工及び曲げ加工等にて図3に示す形状のプレスフィット端子21を作製し、図3に示す基板22のスルーホール23に常温で把持力(抜き荷重)250gにて挿入した。図3(b)に示すようにプレスフィット端子21が挿入された基板22を、真空度が3×10-3mmHgに保持されたパイレックス(登録商標)ガラス管に真空封入し、170℃の電気炉中で1000時間焼鈍した後常温まで冷却し、パイレックス(登録商標)ガラス管から取り出してプレスフィット端子の引き抜き荷重W1を測定し、(250−W1)/250×100にて、高温保持後の把持力の減少率を求めた。
それらの結果を表3に示す。
即ち、本発明の製造方法で製造されたCu−Mg−P系銅合金板は、優れた曲げ加工後のばね限界値特性及び耐疲労特性を有する。
7 銅合金板
8 銅合金板
9 アンコイラー
10 テンションレベラ
11 入側テンション負荷装置
12 巻取側テンション負荷装置
13 ローラーレベラー
14 リコイラー
B1 バックテンション
F1 フロントテンション
L ラインテンション
R 加熱炉
Claims (4)
- 質量%で、Mg:0.2〜1.2%、P:0.001〜0.2%、残部がCuおよび不可避的不純物である組成を有する銅合金板であり、圧延面に平行な表面のSEMでの観察によるEBSD測定法での結晶方位解析において、ステップサイズ1.0μmにて測定面積範囲内の全ピクセルの方位を測定し、隣接するピクセル間の方位差が15°以上である境界を結晶粒界とみなした場合に、Brass方位密度が4〜19%であり、Copper方位密度が2〜13%であり、全結晶粒径が10μm以下であり、結晶粒径5μm以下の結晶粒の面積割合が75%以上であることを特徴とする曲げ加工後のばね限界値特性及び耐疲労特性に優れたCu−Mg−P系銅合金板。
- 更に、0.0002〜0.0013質量%のCと、0.0002〜0.001質量%の酸素とを含有することを特徴とする請求項1に記載の曲げ加工後のばね限界値特性及び耐疲労特性に優れたCu−Mg−P系銅合金板。
- 更に、0.001〜0.03質量%のZrを含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の曲げ加工後のばね限界値特性及び耐疲労特性に優れたCu−Mg−P系銅合金板。
- 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の曲げ加工後のばね限界値特性及び耐疲労特性に優れたCu−Mg−P系銅合金板の製造方法であって、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍、仕上げ冷間圧延、テンションアニーリングをこの順序で行う工程で前記銅合金板を製造するに際し、前記熱間圧延を、圧延開始温度;700℃〜800℃、総熱間圧延率;80%以上、1パス当りの平均圧延率;15%〜30%にて実施し、前記冷間圧延を、圧延率;50%以上にて実施し、前記連続焼鈍を、温度;300℃〜550℃、時間;0.1分〜3分にて実施し、テンションアニーリングを、ラインテンション;10N/mm2〜100N/mm2、速度;10〜80m/min、温度;200〜350℃にて実施することを特徴とするCu−Mg−P系銅合金板の製造方法。
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2012
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