JP6049015B2 - Hemf高含有発酵食品の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、4−ハイドロキシ−2(又は5)−エチル−5(又は2)−メチル−3(2H)−フラノン(以下「HEMF」と表記する)の製造法、及びHEMF高含有発酵食品の製造法に関するものである。
HEMFは醤油、味噌、日本酒、チーズなどの各種発酵食品に見出される香気成分の一種で、カラメル様の甘い香りを有し、とくに味噌・醤油における風味向上に有効な成分として知られている。また、味噌・醤油以外においても、食品に優良な風味や香味を付与する原料として期待されている。
従来、HEMFは微生物を用いて生産され、当該HEMFを用いることによって発酵食品等の風味や香味を向上させる様々な試みがなされてきた。例えば、HEMFを微生物に生産せしめる方法として、タンパク質1g当たり5単位以上のペプチダーゼ活性存在下でタンパク質を分解して得られた酵素分解液に酵母を接種し、当該酵母を培養する方法(特許文献1)や、ペントースとアミノ酸を含有する液体培地を加熱した後に酵母を接種し、当該酵母を培養する方法(特許文献2)などが知られている。
また発酵食品の風味や香味を改良させる方法として、前記の従来法で得られたHEMF高含有酵母培養液を風味改良剤として添加する方法や、選抜育種によって得られたHEMF生成能の高い酵母菌株を熟成味噌に加えて再度発酵させる方法(特許文献3)などが知られている。
一方、酵母におけるHEMFや類縁化合物の生合成経路については、チゴサッカロマイセス・ルキシーにおいていくつかの知見が得られている(非特許文献1)。
特開平8−116983号公報 特開2001−120293号公報 特開平11−18759号公報
Sasaki et.al., J.Agric.Food.Chem.,Vol.39,934-938(1991)
しかしながら、発酵食品等の製造において、酵母のどのような遺伝子がHEMFの生成に寄与しているのか、十分な知見は得られておらず、酵母におけるHEMFや類縁化合物の生合成経路については、酵素による制御機構の詳細な解明はされていなかった。また、従来の発酵食品の風味や香味の向上方法では、本来の発酵食品の製造工程とは別に酵母の培養工程等が必要となり、通常の発酵食品の製造法に比較して工程数が増加する場合が多く、必ずしも実用に適したものとは言えなかった。
したがって本発明の目的は、微生物におけるHEMF生成関連遺伝子を明らかにし、HEMF高生産微生物の育種に関する新規かつ有用な方法と共に、通常の発酵食品の製造工程と大きく変わらない方法で、簡便にHEMFの含有量を増加せしめることが可能となるHEMF高含有発酵食品の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、発酵食品の製造に用いられる酵母において、アルコールデヒドロゲナーゼ1(ADH1)遺伝子を欠損した株を用いることによって、HEMFの生産能が飛躍的に向上すること、さらに当該ADH1遺伝子機能欠損酵母を用いることによってきわめて香り豊かな発酵食品を製造できることを見出し、本発明を完成させた。
具体的には、発酵食品の製造に用いられる酵母の一種であるサッカロマイセス・セレビシエにおいて、アルコールデヒドロゲナーゼ1(ADH1)遺伝子を欠損した株を用いることによって、HEMFの生産能が飛躍的に向上すること、さらに当該ADH1遺伝子機能欠損酵母を用いることによってきわめて香り豊かな発酵食品を製造できることを見出した。
また、本発明者らは、同様に発酵食品の製造に用いられる酵母の一種であるチゴサッカロマイセス・ルキシーのゲノムデータベース(http://www.genolevures.org/)を用いて、サッカロマイセス・セレビシエのADH1とのアミノ酸配列の相同性が高い遺伝子を検索した。その結果、チゴサッカロマイセス・ルキシーのゲノムデータベースにおいても、機能未知ではあるが、サッカロマイセス・セレビシエのADH1と配列上の相同性が高い遺伝子(以下「ZrADH1」)を見出した。
そこで本発明者らは、当該ZrADH1遺伝子の機能について解析を行った結果、チゴサッカロマイセス・ルキシーにおいても、ZrADH1の機能を欠損させることによってHEMFの生産能が飛躍的に向上すること、さらに当該ZrADH1遺伝子機能欠損酵母を用いることによってきわめて香り豊かな発酵食品を製造できることを全く新たに見出した。さらに、ZrADH1遺伝子を欠損させることに加えて、やはりサッカロマイセス・セレビシエのADH1と高いアミノ酸配列の相同性を有するものとして見出された遺伝子(以下「ZrADH2」)を同時に欠損させると、HEMFの生産能がさらに高まることも見出した。
すなわち、本発明は次の(1)〜(9)に係るものである。
(1)ADH1遺伝子の機能を欠損した酵母を用いることを特徴とするHEMFの製造法。
(2)酵母がサッカロマイセス・セレビシエ又はチゴサッカロマイセス・ルキシーである(1)記載の製造法。
(3)酵母がサッカロマイセス・セレビシエであり、ADH1遺伝子が、配列番号8で示される塩基配列を含む遺伝子である(1)に記載のHEMFの製造法。
(4)酵母がチゴサッカロマイセス・ルキシーであり、ADH1遺伝子が配列番号21で示される塩基配列を含む遺伝子である(1)に記載のHEMFの製造法。
(5)酵母が、さらに配列番号22で示される塩基配列を含む遺伝子の機能を欠損している(4)に記載のHEMFの製造法。
(6)発酵食品製造工程の発酵開始時〜発酵中期に、ADH1遺伝子の機能を欠損した酵母を添加することを特徴とするHEMF高含有発酵食品の製造法。
(7)酵母がサッカロマイセス・セレビシエ又はチゴサッカロマイセス・ルキシーである(6)に記載の製造法。
(8)さらにメイラード反応物を添加する(6)又は(7)に記載の製造法。
(9)発酵食品が、醤油、味噌、醸造酒又は酢から成る群より選ばれる(6)〜(8)のいずれかに記載の製造法。
本発明では、酵母におけるHEMFの生成に関わる遺伝子を初めて明らかにして、HEMF高生産酵母の選抜や作出の新規かつ有用な方法を与えることができる。また、本発明の製造法を用いれば、発酵食品の製造工程においてきわめて簡単にHEMFを高含有させた香味豊かな発酵食品を製造することが可能となる。
図1は、サッカロマイセス・セレビシエBY4743株について、野生株(WT)とADH1遺伝子機能欠損株(adh1Δ)における、細胞内ADH活性を示したものである。 図2は、2種類のサッカロマイセス・セレビシエBY4743株とX2180株について、野生株(WT)とADH1遺伝子機能欠損株(adh1Δ)におけるHEMFの生産能を示したものである。 図3は、サッカロマイセス・セレビシエ野生株(WT)及びADH1遺伝子機能欠損株(adh1Δ)をそれぞれ用いて醸造酒を製造した際の、醸造酒中におけるHEMF含有量を示したものである。 図4は、チゴサッカロマイセス・ルキシー親株(Zr WT)、ZrADH1遺伝子単独破壊株(Zr adh1Δ)、ZrADH2遺伝子単独破壊株(Zr adh2Δ)、ZrADH遺伝子二重破壊株(Zr adh1Δadh2Δ)における、細胞内ADH活性を示したものである。 図5は、HEMF生成培地を用いたときの、チゴサッカロマイセス・ルキシー親株(Zr WT)、ZrADH1遺伝子単独破壊株(Zr adh1Δ)、ZrADH2遺伝子単独破壊株(Zr adh2Δ)、ZrADH遺伝子二重破壊株(Zr adh1Δadh2Δ)における、HEMFの生産量を示したものである。 図6は、麹高温消化液を用いたときの、チゴサッカロマイセス・ルキシー親株(Zr WT)、ZrADH遺伝子二重破壊株(Zr adh1Δadh2Δ)における、HEMFの生産量を示したものである。
本発明に用いる酵母は、一般に発酵食品の製造に用いられる酵母菌であればとくに限定されないが、例えばサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)やチゴサッカロマイセス・ルキシー(Zygosaccharomyces rouxii)などを挙げることができる。
本発明では、酵母のアルコールデヒドロゲナーゼ1(ADH1)遺伝子の機能を欠損させることによって、HEMFの生産性を向上させることができる。
本発明におけるADH1遺伝子は、酵母の遺伝子データベースなどによって定めることができ、例えばサッカロマイセス・セレビシエではSaccharomyces Genome Database(http://www.yeastgenome.org/)において「YOL086C」で示される遺伝子を指す。また、当該遺伝子の塩基配列を配列表の配列番号8に示す。
また、本発明におけるADH1遺伝子は、例えばチゴサッカロマイセス・ルキシーのゲノムデータベース(http://www.genolevures.org/)において、「ZYRO0B05940g」で示される遺伝子(以下「ZrADH1」と呼ぶ)を指す。当該ZrADH1遺伝子の塩基配列について、配列表の配列番号21に示す。
本発明においてチゴサッカロマイセス・ルキシーのADH1遺伝子を欠損させる場合、ZrADH1遺伝子を欠損させるだけでなく、さらにチゴサッカロマイセス・ルキシーのゲノムデータベース(http://www.genolevures.org/)において「ZYRO0C12562g」で示される遺伝子(以下「ZrADH2」と呼ぶ)を欠損させてもよい。当該遺伝子の塩基配列について、配列表の配列番号22に示す。
本発明において遺伝子の機能を欠損させる方法としては、遺伝子に変異又は欠損を生じさせる公知の方法を用いればよく、相同組換による遺伝子破壊法や、変異導入法などを利用することができる。
このような方法によって変異を生じさせた菌株の中から、遺伝子に変異又は欠損が生じた株をスクリーニングする方法としては、例えば相同組換による遺伝子破壊を行った場合であれば、組換えの際に特定の抗生物質への耐性を付与する別の遺伝子を同時に組み込み、当該抗生物質を添加した培地で正常に生育した株のみを選抜する方法などを用いることができる。ただし、上記のような選抜だけでは、目的とする遺伝子座が、導入したマーカー遺伝子と置換されたかどうか確認できないので、適宜PCR法、サザンハイブリダイゼーション法等を用いて、目的とする遺伝子座がマーカーによって置換されていることを確認することが推奨される。さらに、アルコールデヒドロゲナーゼの機能が欠損したことを確認することもできる。確認のためには公知の方法を用いてアルコールデヒドロゲナーゼ活性を測定すればよく、例えば、アルコールデヒドロゲナーゼの作用による反応過程で生じるNADHの濃度を測定する方法などが挙げられる。
HEMFの生産性を確認する方法としては、公知の方法に従えばよく、例えば上記特許文献2に記載の方法を用いることができる。具体的には、当該菌株をHEMF生成に適した培地(ペントース、アミノ酸、グルコース等から成る培地)中で培養し、当該培地上のHEMF量を高速液体クロマトグラフィーや、ガスクロマトグラフィーによって定量する方法などを用いることができる。
本発明では、上記のような方法によって得られたADH1遺伝子機能欠損酵母菌を培養することで、HEMFを製造することができる。HEMFを製造する際の具体的な培養条件としては、例えばHEMF生成培地(416mM グルコース,200mM グリシン,200mM リボース,7.3mM KH2PO4,20mM MgSO4・7H2O,0.5% 酵母エキス,pH 6.0)中で、25〜35℃で1〜5日程度である。
また、ADH1遺伝子機能欠損酵母菌を培養することによって発酵食品の製造とは別に得たHEMFを発酵食品に添加することもできるが、発酵食品の製造工程において、上記ADH1遺伝子機能欠損酵母菌をあらかじめ添加して、各種発酵食品を製造することもできる。このとき、ADH1遺伝子機能欠損酵母菌は、発酵食品の製造工程の開始時〜発酵中期に添加することが、食品の発酵過程において、同時にADH1遺伝子機能欠損酵母においても十分な量のHEMFを生成せしめることが可能であることから好ましい。
発酵食品としては、例えば醤油、味噌、醸造酒、醸造酒を利用して製造される各種調味料(料理酒等)、酢などを挙げることができるが、酵母を用いて製造される発酵食品であればこれらに限定されない。なお醤油、味噌等を製造する際には酵母としてチゴサッカロマイセス・ルキシーを、醸造酒、酢等を製造する際には酵母としてサッカロマイセス・セレビシエを用いることが好ましい。
発酵食品の製造法としては常法を用いればよく、発酵食品が醤油である場合、通常の麹原料、例えば撒水して蒸煮した大豆原料と炒熬割砕した小麦原料の混合物に麹菌を接種混合して麹を調製し、得られた麹を通常の仕込みタンクに適当な濃度の食塩水で仕込み、適宜上記のADH1遺伝子機能欠損酵母を添加して、撹拌しつつ3〜6ヶ月間程度発酵熟成させることで醤油諸味を得、常法により圧搾、精製、必要により火入れを行い、製品醤油(生醤油あるいは火入醤油)とするなどの方法をとることができる。なお、ADH1遺伝子機能欠損酵母はもろみの発酵開始時〜発酵中期にかけて添加することができるが、とくに発酵開始時に添加するのが好ましい。
また、発酵食品が米を原料として用いた醸造酒である場合、例えば、任意の精白歩合の米、乾燥麹、水及び90%乳酸を混合して醪(もろみ)とし、ここに上記のADH1遺伝子機能欠損酵母を添加して、10〜15℃、20〜30日ほど発酵させた後、上槽することで目的の醸造酒を得ることができる。ADH1遺伝子機能欠損酵母は醪の発酵開始時〜発酵中期に添加することができるが、とくに発酵開始時に添加するのが好ましい。
ADH1遺伝子機能欠損酵母の添加量は、それぞれの発酵食品の特性に合う量を適宜加えればよいが、例えば醤油や味噌であれば、乳酸発酵終了時に104〜105(cells/mL)程度となるように加え、醸造酒又は酢であれば、仕込み時に汲み水あたり106〜108(cells/mL)程度となるように加えるのが好ましい。
なお、発酵食品の原料にADH1遺伝子機能欠損酵母株を添加する発酵食品の製造方法において、発酵開始時には、ADH1遺伝子の機能を欠損したサッカロマイセス属酵母の添加に加えて、メイラード反応物をHEMFの前駆体として添加してもよい。とくに、醸造酒、酢などの前駆体の含有量が低い発酵食品を製造する場合には、メイラード反応物を添加することが好ましい。
ここで、メイラード反応物とは、アミノ酸と糖との反応物をいい、例えば任意のアミノ酸水溶液と糖の水溶液を混合し、これを80〜140℃、10〜20分ほど加熱したものが挙げられる。アミノ酸水溶液としては、食品に利用可能なアミノ酸であればどのようなものを使用してもよく、例えばグリシン、アラニン、グルタミン酸等の水溶液を用いることができる。また、糖の水溶液としては、食品に利用可能な糖であればどのようなものを使用してもよく、とくにペントースはメイラード反応が進行しやすいと言われることから好ましい。ペントースとしては、例えばリボース、キシロース、アラビノース、リブロース等を用いることができる。
メイラード反応物の添加は、ADH1遺伝子機能欠損酵母の添加前、又は同時に行うことができる。メイラード反応物の添加量は、発酵食品の種類や希望するHEMFの濃度によって適宜調整することが可能であるが、例えば発酵食品が醸造酒である場合、醪100gに対し、2Mのアミノ酸水溶液及び糖の水溶液から製造したメイラード反応物を、0.2〜15mL添加することが好ましい。
以下、本発明を、実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
(実施例1)サッカロマイセス・セレビシエADH1遺伝子機能欠損株の作製及び評価
(実施例1−1)サッカロマイセス・セレビシエADH1遺伝子破壊株の入手
サッカロマイセス・セレビシエの二倍体酵母BY4743、及びそのADH1遺伝子破壊株は、フナコシ株式会社によって提供されているものを入手した。なおサッカロマイセス・セレビシエの二倍体酵母BY4743のADH1遺伝子破壊株の作製方法は、Saccharomyces Genome Deletion Projectのウェブサイト(http://sequence-www.stanford.edu/group/yeast_deletion_project/deletions3.html)に記載された方法を使用した。
また、当該ADH1遺伝子破壊株が、確かにADH1の機能を欠損しているかの確認を行った。測定法は、公知の方法(U. Lutstorf et.al., Arch. Biochem. Biophys.,126,933-944 (1968))に従い、アルコールデヒドロゲナーゼの作用によって生じるNADHの濃度を吸光光度計を用いて測定することによって行った。
HEMF生成培地で培養した酵母細胞1mLを集菌し、32mM ピロリン酸ナトリウム(pH8.8)300μLと等量のガラスビーズを加え、4℃で15分間破砕した。4℃、10000rpmで10分間遠心した後、上清を回収し、細胞破砕液を得た。ADH活性は、アッセイバッファー(0.2mM エタノール、5mM NAD、32mMピロリン酸ナトリウム(pH8.8))に一定量の細胞破砕液を添加し、340nmの波長の吸光度を測定した。結果は、細胞破砕液中のタンパク質濃度を定量し、比活性として算出した。
その結果、図1に示すように、ADH1破壊株では確かにADH1遺伝子の機能が欠損していることが確認された。
(実施例1−2)サッカロマイセス・セレビシエX2180株を用いたADH1遺伝子破壊株の作製
(1)X2180一倍体におけるADH1遺伝子の破壊
ADH1遺伝子のHEMF生産への寄与を明らかにするため、上記BY4743株を親株とした破壊株とは別に、サッカロマイセス・セレビシエの二倍体酵母X2180株を親株とし、ADH1遺伝子破壊株を、以下の方法で取得した。なお、X2180の一倍体であるX2180−1A株及びX2180−1B株は、それぞれAmerican Type Culture Collection(ATCC)からATCC204504、ATCC26787として入手した。
X2180株の遺伝子破壊は、kanMXをマーカー遺伝子として用いて行った。X2180株は二倍体であるため、以下に記載するように、遺伝子の破壊は一倍体であるX2180−1A及び−1Bの遺伝子をそれぞれkanMXで破壊し、それらを交雑して2倍体にすることで取得した。なお、kanMX遺伝子が導入された酵母は、抗生物質ジェネティシンに対する耐性を有する。
サッカロマイセス・セレビシエBY4743 ADH1遺伝子破壊株から調製したゲノムDNAを鋳型として、プライマーADH1 del cassette Fw(配列番号1)及びADH1 del cassette Rv(配列番号2)を用いてPCRを行った。その後、マーカーであるkanMXの両側に、ADH1のORFに隣接する上流部分及び下流部分のDNAを持つDNA断片を作製した。このDNA断片を用いてX2180−1A株及びX2180−1B株を形質転換し、ジェネティシン含有培地で増殖する株を選抜した。それぞれの当該選抜株のゲノムDNAを鋳型とし、プライマーADH1−A Fw(配列番号3)及びKANB(配列番号4)を用いてPCRを行い、得られた産物のサイズを測定することによって、各一倍体のADH1遺伝子が破壊されていることを確認した。
(2)二倍体の作製
酵母の二倍体は、常法により得ることができる。得られた各一倍体の遺伝子破壊株をYPD培地にて30℃で一晩培養し、集菌して新たなYPD培地に再懸濁した。その後、この細胞懸濁液を等量ずつ混ぜ、30℃にて一晩放置した。当該組換え株は抗生物質ジェネティシンへの耐性を示すものであることから、前記一晩放置した株をジェネティシン含有培地に播種し、ジェネティシン含有培地で増殖する株を選抜した。
酵母の二倍体を確認する方法として、性決定を担うMAT locusをPCRによって増幅し、そのPCR産物のサイズから判断する方法を使用することができる(T.Katou et al, Yeast, 25, 799−807(2008))。
上記選抜した二倍体破壊株から抽出したゲノムDNAを鋳型に、MAT specific primer(配列番号5)、MATa specific primer(配列番号6)、及びMATα specific primer(配列番号7)の3つのプライマーを用いてPCRを行い、得られた産物のサイズを測定することによって、二倍体のX2180 ADH1遺伝子破壊株であることを確認した。
(実施例1−3)ADH1遺伝子破壊株のHEMF生産性の確認
(1)HEMFの生成
実施例1−1で入手したBY4743 ADH1遺伝子破壊株、又は実施例1−2で作製したX2180 ADH1遺伝子破壊株、さらにそれぞれの親株を、5mLの2×YPD培地(酵母エキス2質量%、ペプトン4質量%、グルコース4質量%含有)中にて30℃で60時間培養した。その後、OD600=2/mLとなるように1mLのHEMF生成培地(416mM グルコース,200mM グリシン,200mM リボース,7.3mM KH2PO4,20mM MgSO4・7H2O,0.5% 酵母エキス,pH6.0)に添加し、30℃で48時間振とう培養することでHEMFを生成させた。
(2)HEMFの抽出
HEMFを生成させた培養液から培養上清600μLを回収し、等量の酢酸エチルと混合して3分間激しく攪拌した。攪拌後、15000rpmで3分間遠心分離した。分離後、上清500μLを回収し、減圧遠心濃縮機にて溶媒を除去して乾固させた。500μLのメタノールで再溶解し、これを試料として高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にてHEMF含有量を定量した。
(3)HEMFの定量
HPLCによるHEMFの分析は、下記表1の条件で行った。なお培養上清に含まれるHEMFの定量は、既知濃度のHEMF(東京化成より購入可能)のピーク高さ(height)を基にして作成した標準線から算出した。その結果を、図2に示す。
図2の結果に示すように、ADH1遺伝子破壊株ではいずれも、野生型と比較してHEMFの生産性が著しく向上していた。
(実施例1−4)ADH1遺伝子機能欠損株を添加した醸造酒の製造
仕込み試験には、掛米として精白歩合70%のアルファー米を72.8g、麹として精米歩合70%の乾燥麹19.2g、汲水174g、及び90%乳酸を100μL添加した。この際、HEMFの前駆体として、メイラード反応物を条件1では1.16mL、条件2では17.4mL汲水に加えた。なおメイラード反応物としては、2M グリシン及び2M リボース溶液をオートクレーブにて121℃、15分加熱したものを利用した。実施例1−1で入手したBY4743 ADH1遺伝子破壊株、及びその親株(WT)は、YPD培地(イーストエキス1質量%、ペプトン2質量%、ブドウ糖2質量%含有)において30℃で適宜培養した後、酵母数が0.5×108 cells/mLとなるようにあらかじめ汲み水に添加した。発酵温度は15℃として、仕込み後20日目で上槽し、醸造酒中に含まれるHEMF量を上記の方法で定量した。その結果を図3に示す。
図3の結果より、条件1、2いずれの場合でもADH1遺伝子機能欠損株を添加して製造した醸造酒では、野生株を添加して製造した醸造酒に比較してHEMFの含有量が著しく向上していた。また、HEMF量の増加の度合いは、HEMFの前駆体であるメイラード反応物の添加量に応じていた。さらに、ADH1遺伝子機能欠損株を添加して製造し、HEMFの含有量が増加した醸造酒は、きわめて良好な香りを呈していた。
以上の結果から、サッカロマイセス・セレビシエにおいて、ADH1遺伝子機能欠損酵母株を用いることによって、HEMFを高生産し、また、HEMF高含有の品質のすぐれた発酵食品を簡便に製造できることが明らかになった。
(実施例2)チゴサッカロマイセス・ルキシーADH1遺伝子機能欠損株の作製及び評価
(実施例2−1)チゴサッカロマイセス・ルキシー、ADH1遺伝子破壊株の作製
親株として、American Type Culture Collection(ATCC)から入手可能であるATCC2623株を用い、ZrADH1遺伝子又はZrADH2遺伝子のいずれかの機能を欠損した単独破壊株、及びZrADH1遺伝子、ZrADH2遺伝子の双方を破壊した二重破壊株を、下記の要領で取得した。
ATCC2623のZrADH1遺伝子、又はZrADH2遺伝子の単独破壊は、マーカー遺伝子としてloxP−kanMX−lox−Pを用いて行った。ZrADH1、及びZrADH2遺伝子二重破壊に関しては、ZrADH1遺伝子はマーカー遺伝子としてloxP−kanMX−loxPを、ZrADH2遺伝子はマーカー遺伝子としてloxP−zeoMX−loxPを用いて行った。
(1)ATCC2623株のZrADH1遺伝子単独破壊株の作製
pUG6(U. Guldener et al, Nucleic Acids Res , 24, 2519-2524(1996))を鋳型に、プライマーADH1disConst−F1(配列番号9)及びADH1disConst−R1(配列番号10)を用いてPCRを行った。得られたPCR反応産物を鋳型として、プライマーADH1disConst−F2(配列番号11)及びADH1disConst−R2(配列番号12)を用いてPCRを行うことで、マーカーであるloxP−kanMX−loxPの両側に、ZrADH1のORFに隣接する上流部分及び下流部分のDNAを持つDNAを作製した。このDNAを用いて、ATCC2623株を形質転換し、ジェネティシン含有培地で増殖する株を選抜した。当該選抜株から抽出したゲノムDNAを鋳型に、プライマーADH1disConf−Fw(配列番号13)及びADH1disConf−Rv(配列番号14)を用いてPCRを行い、得られた産物のサイズを測定することによって、ZrADH1遺伝子が破壊されていることを確認した。これによって、ATCC2623のZrADH1遺伝子単独破壊株を取得した。
(2)ATCC2623株のZrADH2遺伝子単独破壊株の作製
pUG6を鋳型に、プライマーADH2disConst−F1(配列番号15)及びADH2disConst−R1(配列番号16)を用いてPCRを行った。得られたPCR反応産物を鋳型として、プライマーADH2disConst−F2(配列表の配列番号17)及びADH2disConst−R2(配列番号18)を用いてPCRを行うことで、マーカーであるloxP−kanMX−loxPの両側にZrADH2のORFに隣接する上流部分及び下流部分のDNAを持つDNAを作製した。このDNAを用いてATCC2623株を形質転換し、ジェネティシン含有培地で増殖する株を選抜した。当該選抜株から抽出したゲノムDNAを鋳型に、プライマーADH2disConf−Fw(配列表の配列番号19)及びzeoMX−intra−Rv(配列番号20)を用いてPCRを行い、得られた産物のサイズを測定することによってZrADH2遺伝子が破壊されていることを確認した。これによって、ATCC2623のZrADH2遺伝子単独破壊株を取得した。
(3)ATCC2623株のZrADH1、ZrADH2遺伝子二重破壊株の作製
pUZ6を鋳型に、プライマーADH2disConst−F1(配列番号15)及びADH2disConst−R1(配列番号16)を用いてPCRを行った。なお、pUZ6は、pCR−Blunt(インビトロジェン社)を鋳型としてPCRにてZeocin耐性遺伝子(zeoMX)を増幅した後、増幅した断片をpUG6のkanMXと置換することで作製した。得られたPCR反応産物を鋳型として、プライマーADH2disConst−F2(配列番号17)及びADH2disConst−R2(配列番号18)を用いてPCRを行うことで、マーカーであるloxP−zeoMX−loxPの両側にADH2のORFに隣接する上流部分及び下流部分のDNAを持つDNAを作製した。このDNAを用いて、上記(2)において作製したATCC2623株ZrADH1遺伝子破壊株を形質転換し、ジェネティシン、ゼオシン含有培地で増殖する株を選抜した。当該選抜株から抽出したゲノムDNAを鋳型に、プライマーADH2disConf−Fw(配列番号19)及びzeoMX−intra−Rv(配列番号20)を用いてPCRを行い、得られた産物のサイズを測定することによって、ZrADH1遺伝子及びZrADH2遺伝子が同時に破壊されている株(以下、ZrADH遺伝子二重破壊株と呼ぶ)を取得した。
(4)ADH1遺伝子機能欠損の確認
さらに、当該ADH1遺伝子破壊株が、確かにADH1の機能を欠損しているかの確認を行った。測定法は、公知の方法(U. Lutstorf et.al., Arch. Biochem. Biophys.,126,933-944 (1968))に従い、アルコールデヒドロゲナーゼの作用によって生じるNADHの濃度を吸光光度計を用いて測定することによって行った。方法は、実施例1−1に記載の方法と同様とした。
その結果、図4に示すように、ZrADH1破壊株、及びZrADH1遺伝子、及びZrADH2遺伝子双方が破壊されたADH遺伝子二重破壊株では確かにADH1遺伝子の機能が欠損していることが確認された。
(実施例2−2)ZrADH遺伝子破壊株のHEMF生産性
実施例2−1にて作製したATCC2623株のZrADH1遺伝子単独破壊株、ZrADH2単独破壊株、ZrADH遺伝子二重破壊株をそれぞれ、5mLの2×YPD培地(2% 酵母エキス,4% グルコース,4% ペプトン)中にて28℃で60時間程度培養した。その後、OD600=2となるように2mLのHEMF生成培地(416mM グルコース,200mM グリシン,200mM リボース,7.3mM KH2PO4,20mM MgSO4・7H2O,0.5% 酵母エキス,pH6.0)に添加し、28℃で48時間振とう培養することで、HEMFを生成させた。
HEMFを生成させた培養液から培養上清600μLを回収し、等量の酢酸エチルと混合して3分間激しく攪拌した。攪拌後、15000×rpmで3分間遠心分離して上清500μLを回収し、減圧遠心濃縮機にて溶媒を除去して乾固させた。500μLのメタノールで再溶解し、これを試料として高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にてHEMF含有量を定量した。HEMFの定量は、実施例1−3(3)に示したものと同じ方法で行った。
その結果、図5に示すように、ZrADH1遺伝子の機能を破壊した単独破壊株を用いたとき、野生株と比較してHEMFの生産能は著しく増大することが明らかになった。また、ZrADH1遺伝子、及びZrADH2遺伝子双方が破壊されたADH遺伝子二重破壊株を用いたときには、ZrADH1だけを破壊した株と比較して、HEMFの生産能がさらに向上することが判明した。
(実施例2−3)ZrADH遺伝子二重破壊株を添加した麹高温消化液の調製
撒水して蒸煮した大豆と炒熬割砕した小麦の混合物に麹菌を接種混合し、醤油麹を調製した。当該醤油麹に、50℃に加温しておいた蒸留水を3倍量加え、50℃の恒温槽で一晩放置した後、濾紙ろ過を行って濾液を回収した。回収した濾液に濃度5%となるように塩化ナトリウムを加え、加熱滅菌したものを麹高温消化液として試験に使用した。
実施例2−1で作製したATCC2623のZrADH遺伝子二重破壊株を、それぞれ5mLの2×YPD培地(2% 酵母エキス,4% グルコース,4% ペプトン)中にて28℃で60時間程度培養した後、OD600=2となるように2mLの麹高温消化液に添加し、28℃で48時間振とう培養することでHEMFを生成させた。
HEMFを生成させた培養液から培養上清600μLを回収し、等量の酢酸エチルと混合して3分間激しく攪拌した。攪拌後、15000×rpmで3分間遠心分離して上清500μLを回収し、減圧遠心濃縮機にて溶媒を除去して乾固させた。500μLのメタノールで再溶解し、これを試料として高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にてHEMF含有量を定量した。その結果を図6に示す。なお、HPLCによるHEMFの分析は実施例1−3(3)と同様の条件で行った。なお、対照として親株(WT)を用いた。
図6に示すように、ZrADH1遺伝子及びZrADH2遺伝子双方の機能が破壊されたADH遺伝子二重破壊株を添加することによって、麹高温消化液のHEMFの生産量は増大した。また、それぞれの消化液の香気を比較してみたところ、ADH遺伝子二重破壊株を添加した麹高温消化液は、野生株を添加した麹高温消化液と比較して穏やかで、好ましい香気を有するものであった。
(まとめ)
以上のことから、サッカロマイセス・セレビシエやチゴサッカロマイセス・ルキシーのような、発酵食品の製造に常用される酵母において、ADH1遺伝子を欠損させることにより、HEMFの生産能が著しく向上することが明らかになった。

Claims (7)

  1. アルコールデヒドロゲナーゼ1遺伝子の機能を欠損した、サッカロマイセス・セレビシエ及びチゴサッカロマイセス・ルキシーからなる群より選ばれる酵母を、ペントース、アミノ酸及びグルコースを含有する培地中で培養することを特徴とする4−ハイドロキシ−2(又は5)−エチル−5(又は2)−メチル−3(2H)−フラノンの製造法。
  2. 酵母がサッカロマイセス・セレビシエであり、アルコールデヒドロゲナーゼ1遺伝子が、配列番号8で示される塩基配列を含む遺伝子である請求項1に記載の4−ハイドロキシ−2(又は5)−エチル−5(又は2)−メチル−3(2H)−フラノンの製造法。
  3. 酵母がチゴサッカロマイセス・ルキシーであり、アルコールデヒドロゲナーゼ1遺伝子が配列番号21で示される塩基配列を含む遺伝子である請求項1に記載の4−ハイドロキシ−2(又は5)−エチル−5(又は2)−メチル−3(2H)−フラノンの製造法。
  4. 酵母が、さらに配列番号22で示される塩基配列を含む遺伝子の機能を欠損した請求項に記載の4−ハイドロキシ−2(又は5)−エチル−5(又は2)−メチル−3(2H)−フラノンの製造法。
  5. 発酵食品製造工程の発酵開始時〜発酵中期に、アルコールデヒドロゲナーゼ1遺伝子の機能を欠損した、サッカロマイセス・セレビシエ及びチゴサッカロマイセス・ルキシーからなる群より選ばれる酵母を添加することを特徴とする4−ハイドロキシ−2(又は5)−エチル−5(又は2)−メチル−3(2H)−フラノン高含有発酵食品の製造法。
  6. さらにメイラード反応物を添加する請求項に記載の製造法。
  7. 発酵食品が、醤油、味噌、醸造酒及び酢からなる群より選ばれる請求項5又は6に記載の製造法。
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