JP6048651B2 - スパッタリングターゲットおよびその製造方法 - Google Patents

スパッタリングターゲットおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6048651B2
JP6048651B2 JP2012245244A JP2012245244A JP6048651B2 JP 6048651 B2 JP6048651 B2 JP 6048651B2 JP 2012245244 A JP2012245244 A JP 2012245244A JP 2012245244 A JP2012245244 A JP 2012245244A JP 6048651 B2 JP6048651 B2 JP 6048651B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
sputtering target
powder
nita
sputtering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012245244A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013127111A (ja
Inventor
宏一 石山
宏一 石山
野中 荘平
荘平 野中
秀治 松崎
秀治 松崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2012245244A priority Critical patent/JP6048651B2/ja
Publication of JP2013127111A publication Critical patent/JP2013127111A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6048651B2 publication Critical patent/JP6048651B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は、ハードディスクの高密度磁気記録媒体に適用される磁気記録膜、特に垂直磁気記録の媒体に適用される磁気記録膜を基板上に形成する際に、下地層として介在させる密着層を形成することに好適なスパッタリングターゲットおよびその製造方法に関するものである。
ハードディスク装置は、一般にコンピューターやデジタル家電等の外部記録装置として用いられており、記録密度の一層の向上が求められている。そのため、近年、高密度の記録を実現できる垂直磁気記録方式が採用されている。この垂直磁気記録方式は、以前の面内記録方式と比べ、原理的に高密度化しても記録磁化が安定すると言われている。
この垂直磁気記録方式のハードディスク媒体の記録層に適用する材料の有力な候補として、CoCrPt−SiOグラニュラ磁気記録膜などの垂直記録層が提案されており、この垂直記録層は、例えば特許文献1に記載されているように、ガラス基板やAl基板等の基板上に、密着層、軟磁性下地層、シード層および中間層の順で積層された上に成膜されて磁気記録媒体を構成する。
この磁気記録媒体に用いられる上記密着層は、NiTa膜が採用されているが、このNiTa膜はスパッタリングターゲットを用いたスパッタリング法により成膜される。従来、NiTa膜を形成するためのスパッタリングターゲットとしては、特許文献2に、NiとTaとを主成分とし、Taの組成が原子比でNiとTaとの総和に対して15〜40%である金属組成を有したものが提案されている。このスパッタリングターゲットの製造方法としては、真空溶解や電子ビーム溶解などによる鋳造法、またはNi,Taの各粉末を焼結する方法、NiTa型合金粉末を熱間静水圧プレスを用いて焼結する方法が知られている。特に、特許文献2では、ターゲットの組成の偏析が著しく低減される上記熱間静水圧プレスによる焼結方法が有益であるとしている。
特許第4499044号公報 特開2000−206314号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、上記従来の製法で作製されたNiTa膜形成用スパッタリングターゲットでは、スパッタ時の熱応力歪みなどによって割れやパーティクルが生じ易いという問題があった。特に、上記密着層は、20〜40nm程度の比較的厚い膜が使用されており、スパッタ時間を短縮するため投入電力を大きくした場合に割れ等が生じ易いという不都合がある。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、スパッタ時に割れやパーティクルが生じ難く、厚いNiTa膜を良好に成膜することができるスパッタリングターゲットおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明のスパッタリングターゲットは、Ta:35〜50at%を含有し、残部がNi及び不可避不純物からなる成分組成を有し、NiTa化合物相と純Ta相とが混在した組織を有していることを特徴とする。
このスパッタリングターゲットでは、NiTa化合物相と純Ta相とが混在した組織を有しているので、組織中の純TaがNiTa化合物相を結合させると同時に応力を緩和する役割を担うことで、機械的強度が向上し、スパッタ時の投入電力を大きくした場合でも割れやパーティクルの発生を抑制することができる。
Taを上記組成範囲に設定した理由は、35at%未満であると、純Ta相がターゲットの組織中に充分な量存在できなくなり機械的強度が低下するためであり、50at%を超えると、NiTa化合物相(特にNiTa相)がターゲットの組織中に充分な量存在できなくなり機械的強度が低下するためである。
第2の発明のスパッタリングターゲットは、第1の発明において、前記NiTa化合物相がNiTa相を有し、該NiTa相と前記純Ta相との間にNiTa相が介在していることを特徴とする。
すなわち、このスパッタリングターゲットでは、NiTa相と純Ta相との間にNiTa相が介在して、段階的に相が変化することで、より機械的強度が向上する。
第3の発明のスパッタリングターゲットは、第1または第2の発明において、酸素の含有量が、0.15%以下であることを特徴とする。
すなわち、このスパッタリングターゲットでは、酸素の含有量が、0.15%以下であるので、スパッタ時における異常放電の発生を抑制することができる。
なお、酸素の含有量を0.15%以下とした理由は、0.15%を超えると、異常放電を抑制する効果が低下するためである。
第4の発明のスパッタリングターゲットの製造方法は、第1から第3のいずれかの発明のスパッタリングターゲットを製造する方法であって、Niアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉の少なくとも一方と、Ta粉との混合粉末を、真空または不活性ガス雰囲気中でホットプレスする工程を有し、前記ホットプレスを、ホットプレス時の保持温度が950〜1250℃で行うことを特徴とする。
すなわち、このスパッタリングターゲットの製造方法では、Niアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉の少なくとも一方と、Ta粉との混合粉末を、真空または不活性ガス雰囲気中でホットプレスする工程を有し、ホットプレスを、ホットプレス時の保持温度が950〜1250℃で行うので、NiTa化合物相と純Ta相とが混在した組織が得られると共に、理論密度に対して95%以上の高密度が得られる。なお、NiTaアトマイズ粉のみを原料粉とした場合、純Ta相が混在した組織を得ることができない。
なお、原料粉として上記Niアトマイズ粉やNiTaアトマイズ粉を用いる理由は、NiやNiTaをAr雰囲気中で溶解し、ガスアトマイズすることで、原料中に含まれるガス成分を低減するためである。これにより、ホットプレス時のガス放出によるターゲットの密度や強度の低下を防ぐことができる。
上記ホットプレス時の保持温度を上記範囲に設定した理由は、950℃未満であると、密度が上がり難くなり、高品質のスパッタ膜が製造し難くなるためであり、1250℃を超えると純Ta相がターゲットの組織中に充分な量存在できなくなり機械的強度が低下するためである。
第5の発明のスパッタリングターゲットの製造方法は、第4の発明において、前記Niアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉の平均粒径(レーザー回折散乱法で測定した粒度分布における累積50%粒径:D50)を、5〜100μmとし、前記Ta粉のD50を、5〜100μmとすることを特徴とする。
すなわち、このスパッタリングターゲットの製造方法では、Niアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉のD50を、5〜100μmとし、Ta粉のD50を、5〜100μmとするので、組成や密度のばらつきが抑制され高品質の膜を製造可能なスパッタリングターゲットを得ることができる。
上記各原料粉のD50を上記範囲に設定した理由は、D50が上記の下限値未満であると、ターゲット中の不可避不純物量が増え、高品質の膜が製造し難くなるためであり、D50が上記の上限値を超えると、ターゲットに局所的な組成や密度に不均一が生じて高品質の膜が製造し難くなるおそれがあるためである。
特に、Ta粉のD50が5μm以上であると、スパッタリングターゲットの酸素の含有量を0.15%以下とすることができる。なお、Niアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉は、球状粉であるため比表面積が小さく酸化されにくいので、酸素量への影響は非常に小さい。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るスパッタリングターゲットおよびその製造方法によれば、NiTa化合物相と純Ta相とが混在した組織となるので、機械的強度が向上し、スパッタ時の投入電力を大きくした場合でも割れやパーティクルの発生を抑制することができる。
したがって、本発明のスパッタリングターゲットを用いてスパッタリングすることにより、磁気記録媒体に用いる厚い密着層を高い生産性をもって成膜することができる。
本発明に係る実施例において、X線回折(XRD)の回折パターンを示すチャートである。 本発明に係る実施例において、スパッタリングターゲットの組織の走査型電子顕微鏡による二次電子像(SEI)および反射電子像(COMP)を示す写真である。 本発明に係る実施例において、電子線マイクロアナライザ(EPMA)による組成像(COMP像)、Niの元素マッピング像およびTaの元素マッピング像を示す写真である。 本発明に係る実施例において、スパッタリングターゲットの組織の走査型電子顕微鏡による二次電子像(SEI)、反射電子像(COMP)およびライン分析の結果を示すグラフである。 NiTaアトマイズ粉のみで作製した比較例において、電子線マイクロアナライザ(EPMA)による組成像(COMP像)、Niの元素マッピング像およびTaの元素マッピング像を示す写真である。
以下、本発明に係るスパッタリングターゲットおよびその製造方法の一実施形態を説明する。
本実施形態のスパッタリングターゲットは、例えば磁気記録媒体に用いるNiTa膜の密着層をスパッタ法で形成するためのターゲットであり、Ta:35〜50at%を含有し、残部がNi及び不可避不純物からなる成分組成を有し、NiTa化合物相と純Ta相とが混在した組織を有している。
また、上記NiTa化合物相はNiTa相を有し、該NiTa相と純Ta相との間にNiTa相が介在している。
上記純Ta相とNiTa相とが混在した組織を有していることは、XRDにより純Ta相とNiTa相との2つの回折ピークが高強度で観察されることで確認できる。また、NiTa相が介在していることは、EPMAのラインまたはスポット定量分析で確認できる。
また、このスパッタリングターゲットは、酸素の含有量が、0.15%以下であることが好ましい。
なお、酸素の含有量を0.15%以下とした理由は、0.15%を超えると、異常放電を抑制する効果が低下するためである。
なお、不可避不純物の含有量は、C(炭素):200ppm以下、N(窒素):100ppm以下、O(酸素):1500ppm以下、S(硫黄):50ppm以下であることが好ましい。これは、不可避不純物がこの許容範囲を超えると、高品質の膜が成膜し難くなるためである。
このスパッタリングターゲットの製造方法は、Niアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉の少なくとも一方と、Ta粉との混合粉末を、真空または不活性ガス雰囲気中でホットプレスする工程を有している。
また、上記Niアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉のD50を、5〜100μmとし、上記Ta粉のD50を、5〜100μmとする。
さらに、上記ホットプレスは、ホットプレス時の保持温度を950〜1250℃として行う。
この製法の一例について詳述すれば、例えば、まずNiアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉をそれぞれガスアトマイズ法により作製し、D50が5〜100μmとなるように篩分して粉末を回収する。
次に、このNiアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉の少なくとも一方とD50が5〜100μmのTa粉とを上記所定のターゲット組成となるように秤量し、これらをボールミル混合用の容器に混合用の媒体となる直径5mmのジルコニアボールと共に投入し、容器内をArガスで置換した後蓋を閉める。さらに、この容器を、1〜6時間回転させ、原料を混合して混合粉末とする。
次に、得られた混合粉末を真空中にてホットプレスにより成型焼結し、得られた焼結体を機械加工により所定のターゲット寸法に加工する。ホットプレスは、温度:950〜1250℃、保持時間:3〜12時間、加圧力:200〜350kgf/cmの範囲で行うことが好ましい。
こうして得られた焼結体を、バッキングプレートに接合してターゲットとする。
このように本実施形態のスパッタリングターゲットでは、NiTa化合物相と純Ta相とが混在する組織を有しているので、組織中の純TaがNiTa化合物相を結合させると同時に応力を緩和する役割を担うことで、機械的強度が向上し、スパッタ時の電力を大きくした場合でも割れやパーティクルの発生を抑制することができる。特に、NiTa相と純Ta相との間にNiTa相が介在して段階的に相が変化することで、より機械的強度が向上する。
また、本実施形態のスパッタリングターゲットでは、酸素の含有量が、0.15%以下であるので、スパッタ時における異常放電の発生を抑制することができる。
また、本実施形態のスパッタリングターゲットの製造方法では、Niアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉の少なくとも一方と、Ta粉との混合粉末を、真空または不活性ガス雰囲気中でホットプレスする工程を有し、ホットプレスを、ホットプレス時の保持温度が950〜1250℃で行うので、NiTa化合物相と純Ta相とが混在する組織が得られると共に、理論密度に対して95%以上の高密度が得られる。
また、Niアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉のD50を、5〜100μmとし、Ta粉のD50を、5〜100μmとするので、組成や密度のばらつきが抑制され高品質の膜を製造可能なスパッタリングターゲットを得ることができる。特に、Ta粉のD50が5μm以上であると、スパッタリングターゲットの酸素の含有量を0.15%以下とすることができる。
次に、上記実施形態に基づき表1に示す成分組成とホットプレス保持温度とでスパッタリングターゲットを作製した結果を説明する。
Niアトマイズ粉は、純度4NのNiブロックをガスアトマイズ装置内で溶解し、Arガスにてガスアトマイズし、Niアトマイズ粉を作成し回収した。
NiTaアトマイズ粉は、純度4NのNiブロックと純度4NのTa粉とを原料として、Taの濃度が37.5原子%となるように配合し、ガスアトマイズ装置内で溶解し、Arガスにてガスアトマイズし、NiTa合金アトマイズ粉を作成し回収した。
純度4NのTa粉とNiTaアトマイズ粉、およびNiアトマイズ粉を表1に示すD50に篩分し、目標ターゲット組成となるように秤量した。次に、秤量した各粉末をボールミル混合用の容器に混合用の粉砕媒体となる5mmφのジルコニアボールと共に投入し、容器内をArガスで置換した後蓋を閉め、さらにこの容器を2時間回転させ、原料を混合して混合粉末とした。
この混合粉末を黒鉛モールドに充填した状態でホットプレス装置に装入し、到達真空圧力が1×10−3Torr(133×10−3Pa)の真空雰囲気中で加圧力:350kgf/cm、保持温度:1150℃、保持時間:3時間の条件にて焼結し、表1に示す組成の焼結体を得た。その後、この焼結体を機械加工し、分析用の直径:50mm、厚さ:2mmのターゲットと分析用の直径:50mm、厚さ:2mmのターゲットとスパッタ用の直径:125mm、厚さ:5mmのターゲットとを作成した。さらに、スパッタ用のターゲットをInはんだにて無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングし、スパッタリングターゲットとした。なお、分析用のターゲットの密度をアルキメデス法にて測定し、密度比を計算した。密度比は、焼結体の嵩密度を理論密度で割り、算出した。理論密度は以下の式より求めた。
次に、本実施例のターゲットを直流マグネトロンスパッタ装置に装着し、到達真空圧力:1×10−6Torr(133×10−6Pa)まで真空排気した後、Arガスを導入して装置内の圧力(スパッタガス圧力)を5×10−3Torr(665×10−3Pa)とした。その後、直流電源にてスパッタ電力:500Wにて30分のプレスパッタを行い、スパッタ電力を1200Wまで増加させ、5時間の連続スパッタを行った。その後、ターゲットを取り出して表面の状態を観察し、連続スパッタによる割れの発生の有無を確認した。
その結果、表1に示す本実施例に示されたターゲットについては、前記の連続スパッタリングによる割れの発生は見られなかった。
本実施例のスパッタリングターゲットの組織についてX線回折法(XRD)で確認したところ、図1に示すように、純Ta相とNiTa相に対応する回折ピークが高強度で観察された。
次に、本実施例のスパッタリングターゲットの組織について、走査型電子顕微鏡による二次電子像(SEI)および反射電子像(COMP)を図2に示す。また、電子線マイクロアナライザ(EPMA)による組成像(COMP像)、Niの元素マッピング像およびTaの元素マッピング像を図3に示す。さらに、走査型電子顕微鏡による二次電子像(SEI)、反射電子像(COMP)および該反射電子像に図示した線でのライン分析の結果を図4に示す。
なお、上記EPMAの元素マッピング像は、いずれも元画像がカラー像であるが、グレースケールによる白黒画像に変換して記載しており、明度が高い程、含有量が高い傾向にある。
上記EPMAの結果から本実施例のスパッタリングターゲットは、NiTa化合物相と純Ta相とが混在した組織を有し、さらにNiTa相と純Ta相との間にNiTa相が介在していることがわかる。特に、上記ライン分析では、NiTa相と純Ta相との間の境界領域ではTaが階段状の組成分布を有しており、境界にNiTa相が形成されていることがわかる。
なお、NiTaアトマイズ粉のみで上記と同様の条件で作製した比較例のEPMAによる組成像(COMP像)、Niの元素マッピング像およびTaの元素マッピング像を図5に示す。この図からわかるように、NiTaアトマイズ粉のみで作製した比較例では、純Ta相が検出されず、一様にNiTa化合物相の組織となっている。
次に、Ta粉のD50を変化させた場合に、作製したスパッタリングターゲット中に含有される酸素量と、スパッタ時における異常放電の発生回数とを調べた。
これらの実施例では、風力分級を用いて表2に示すD50のTa粉を作成し、これらのTa粉を用いる以外は実施例3と同様の条件でターゲットを作成した。なお、実施例10は実施例3と同じスパッタリングターゲットである。
酸素量の測定方法は、JIS Z 2613「金属材料の酸素定量方法通則」に記載された赤外線吸収法で測定した。
上述の実施例1〜5と同様の条件でスパッタリングを実施し、スパッタ装置の電源に備えた異常放電カウンターを用いて、スパッタ開始から30分毎の異常放電の発生回数をカウントした。それぞれ3回のスパッタリングを実施し、異常放電の平均回数を表2に示した。
これらの結果から、酸素量が少ないほど異常放電が抑制され、酸素量が0.15%以下である実施例9〜11では、スパッタ開始30分以降(プレスパッタ後)は異常放電が発生していないことがわかる。
なお、本発明をスパッタリングターゲットとして利用するためには、抗折強度は600MPa以上が好ましい。また、面粗さ(Ra)は12.5μm以下が好ましい。また、上記実施例のものはこれを満たしていた。
また、本発明の技術範囲は上記実施形態及び上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。

Claims (5)

  1. Ta:35〜50at%を含有し、残部がNi及び不可避不純物からなる成分組成を有し、
    NiTa化合物相と純Ta相とが混在した組織を有した焼結体であることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. 請求項1に記載のスパッタリングターゲットにおいて、
    前記NiTa化合物相がNiTa相を有し、
    該NiTa相と前記純Ta相との間にNiTa相が介在していることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  3. 請求項1または2に記載のスパッタリングターゲットにおいて、
    酸素の含有量が、0.15%以下であることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットを製造する方法であって、
    Niアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉の少なくとも一方と、Ta粉との混合粉末を、真空または不活性ガス雰囲気中でホットプレスする工程を有し、
    前記ホットプレスを、ホットプレス時の保持温度が950〜1250℃で行うことを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
  5. 請求項4に記載のスパッタリングターゲットの製造方法において、
    前記Niアトマイズ粉およびNiTaアトマイズ粉の平均粒径(D50)を、5〜100μmとし、
    前記Ta粉の平均粒径(D50)を、5〜100μmとすることを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
JP2012245244A 2011-11-17 2012-11-07 スパッタリングターゲットおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP6048651B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012245244A JP6048651B2 (ja) 2011-11-17 2012-11-07 スパッタリングターゲットおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011251270 2011-11-17
JP2011251270 2011-11-17
JP2012245244A JP6048651B2 (ja) 2011-11-17 2012-11-07 スパッタリングターゲットおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013127111A JP2013127111A (ja) 2013-06-27
JP6048651B2 true JP6048651B2 (ja) 2016-12-21

Family

ID=48777793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012245244A Expired - Fee Related JP6048651B2 (ja) 2011-11-17 2012-11-07 スパッタリングターゲットおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6048651B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6119733B2 (ja) * 2014-12-26 2017-04-26 トヨタ自動車株式会社 排ガス浄化触媒及びその製造方法
JP6304099B2 (ja) * 2015-03-27 2018-04-04 トヨタ自動車株式会社 排ガス浄化触媒及びその製造方法
JP6514664B2 (ja) * 2016-05-25 2019-05-15 山陽特殊製鋼株式会社 スパッタリングターゲット材
JP2018053280A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 山陽特殊製鋼株式会社 NiTa系合金、ターゲット材および磁気記録媒体

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2719988C2 (de) * 1977-05-04 1983-01-05 Siemens AG, 1000 Berlin und 8000 München Amorphe, Tantal enthaltende mindestens bis 300 Grad C temperaturstabile Metallschicht und Verfahren zu ihrer Herstellung
JP2006313584A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 磁気記録媒体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013127111A (ja) 2013-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5041262B2 (ja) 磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲットおよびその製造方法
US10325762B2 (en) Sputtering target for forming magnetic recording film and process for producing same
JP5041261B2 (ja) 磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲットおよびその製造方法
WO2015146394A1 (ja) Sb-Te基合金焼結体スパッタリングターゲット
JPWO2006059429A1 (ja) Sb−Te系合金焼結体スパッタリングターゲット
KR20170020541A (ko) Sb-Te기 합금 소결체 스퍼터링 타깃
TWI654330B (zh) 矽化鎢靶及其製造方法
JP6048651B2 (ja) スパッタリングターゲットおよびその製造方法
WO2013065362A1 (ja) スパッタリングターゲット及びその製造方法
TW201402850A (zh) 分散有C粒子之Fe-Pt-Ag-C系濺鍍靶及其製造方法
JP5428995B2 (ja) 磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲットおよびその製造方法
US20080181810A1 (en) Magnetic Film of Oxide-Containing Cobalt Base Alloy, Oxide-Containing Cobalt Base Alloy Target, and Manufacturing Method Thereof
JP6312009B2 (ja) Cr−Ti合金スパッタリングターゲット材およびその製造方法
JP2010159491A (ja) Co−Fe系合金スパッタリングターゲット材
US10519538B2 (en) Sputtering target comprising Al—Te—Cu—Zr alloy, and method for producing same
JP3967067B2 (ja) スパッタリングターゲット
JP6005767B2 (ja) 磁性記録媒体用スパッタリングターゲット
JP6037206B2 (ja) 磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲットおよびその製造方法
JP6108064B2 (ja) 磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲットおよびその製造方法
JP2006225696A (ja) スパッタリングターゲット、高屈折率膜とその製造方法、およびそれを用いた反射防止膜とディスプレイ装置
JP5854308B2 (ja) Cr−Ti合金ターゲット材
WO2019159856A1 (ja) スパッタリングターゲット材
JP2013237908A (ja) 薄膜形成用スパッタリングターゲット及びその製造方法
JP6037197B2 (ja) 磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲットおよびその製造方法
JP2013032573A (ja) Fe−Co−Ta系スパッタリングターゲット材の製造方法およびFe−Co−Ta系スパッタリングターゲット材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150930

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160617

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161026

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6048651

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees