JP6048642B2 - 記録装置 - Google Patents

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本発明は、記録装置に関する。
本願において、記録装置には、インクジェットプリンター、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
従来、記録装置は被記録媒体の幅方向に移動可能なキャリッジを備え、該キャリッジの下面には被記録媒体の記録面に向けてインクを吐出する記録ヘッドが設けられ、上面にはインクカートリッジ収容部が設けられ、複数のインクカートリッジが収容されていた。
また、この記録装置において、前記キャリッジを前記記録ヘッドの走査方向に移動させるタイミングベルトと、該タイミングベルトを駆動させる駆動プーリーと、前記タイミングベルトを把持してキャリッジを移動させる移動力伝達部材と、前記走査方向に沿って移動するキャリッジの前記走査方向における位置を検出するエンコーダーセンサーと、を備えているものがある(例えば特許文献1)。
図12には、上記のような構成を備えた従来の記録装置の一例が示されている。従来の記録装置では、図示しない駆動モーターによって駆動させられる駆動プーリー150と図示しない従動プーリーとの間に巻回されるタイミングベルト152がキャリッジ154の記録ヘッド156の走査方向に沿って配置されている。キャリッジ154の背面158には、タイミングベルト152において装置高さ方向下側に巻回されたベルト区間160を該ベルト区間下方から把持し、キャリッジ154を前記走査方向に移動させる移動力伝達部材162が設けられている。
また、キャリッジ154の背面158には、タイミングベルト152において装置高さ方向上側に巻回されたベルト区間164の上方に、前記走査方向に延びるリニアスケール166が設けられるとともに該リニアスケールを検出してキャリッジ154の走査方向における位置を検知するエンコーダーセンサー168が設けられている。また、キャリッジ154の側部外側には、キャリッジの記録ヘッド156と被記録媒体を支持する支持部との間のギャップを調節する間隔調整制御部材170が設けられている。
特開2006−231547号公報
ところで、この記録装置において、キャリッジの前記装置高さ方向における高さは、インクカートリッジと記録ヘッドとを積み重ねた高さに相当する。このため、インクカートリッジ及び記録ヘッドのそれぞれを小型化することにより、キャリッジの高さも低くすることが可能となる。
しかし、この記録装置のキャリッジでは、前記装置高さ方向において、下方から順に移動力伝達部材162、タイミングベルト152及びエンコーダーセンサー168が積み上げられた状態で配置されている。
その結果、前記キャリッジにおいて前記インクカートリッジ及び前記記録ヘッドを小型化したとしても、この記録装置では前記キャリッジの高さ方向において、移動力伝達部材、タイミングベルト及びエンコーダーセンサーが積み重ねられた高さより前記キャリッジの高さを低くすることが難しい。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、インクカートリッジ及び記録ヘッドの小型化に対応するとともにキャリッジの小型化を図ることができる記録装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一つの態様に係る記録装置は、被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを備え、当該記録ヘッドの走査方向に移動可能なキャリッジと、第1のプーリーと第2のプーリーとの間に巻回されることにより第1のベルト区間とその上側の第2のベルト区間とが形成された、前記キャリッジを前記走査方向に牽引する無端ベルトと、前記キャリッジにおいて前記無端ベルトの上側に配置され、前記走査方向における前記キャリッジの位置を検出する検出手段と、前記キャリッジに設けられた、前記無端ベルトの一部を把持するベルトクランプと、を備え、前記ベルトクランプは、前記走査方向及び前記キャリッジの高さ方向の両方と交差する方向において前記検出手段が設けられた領域から外れており、前記ベルトクランプの少なくとも一部は、前記キャリッジの高さ方向において前記検出手段が設けられた領域内にあることを特徴とする。
また、本発明の第1の態様に係る記録装置は、被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを備え、当該記録ヘッドの走査方向に移動可能なキャリッジと、第1のプーリーと第2のプーリーとの間に巻回されることにより第1のベルト区間とその上側の第2のベルト区間とが形成された、前記キャリッジを前記走査方向に牽引する無端ベルトと、前記キャリッジにおいて前記無端ベルトの上側に配置され、前記走査方向における前記キャリッジの位置を検出する検出手段と、前記キャリッジに設けられた、前記無端ベルトの一部を把持するベルトクランプと、を備え、前記ベルトクランプの少なくとも一部は、前記キャリッジの高さ方向において前記検出手段が設けられた領域内にあることを特徴とする。
本態様によれば、前記装置高さ方向において前記ベルトクランプの少なくとも一部が前記検出手段と重なることから、前記検出手段と前記無端ベルトとの間の高さを削減することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記ベルトクランプは、前記無端ベルトにおける前記第2のベルト区間を把持するとともに、前記検出手段に対して前記走査方向に位置をずらして配置されていることを特徴とする。
本態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、ベルトクランプが無端ベルトの上側の区間すなわち第2のベルト区間を把持するともに前記検出手段に対して前記走査方向に位置をずらして配置されていることから、前記ベルトクランプと前記検出手段とを装置高さ方向に少なくとも一部が重なるように配置することができ、前記キャリッジの高さを低くすることができる。
また、従来の記録装置では、無端ベルトの下方にはキャリッジを支持して走査方向に前記キャリッジを摺動させる摺動部が備えられている。従来の記録装置では、前記摺動部と無端ベルトとの間にベルトクランプを配置している。しかし、本態様では、ベルトクランプが無端ベルトの上側の区間すなわち第2のベルト区間を把持していることから、無端ベルトの下側の区間すなわち第1のベルト区間の下方にベルトクランプを配置する必要が無い。このため、キャリッジを摺動させる前記摺動部から第1ベルト区間までの高さを削減することができ、キャリッジの高さを低くすることができる。
さらに、ベルトクランプが無端ベルトの上側の区間すなわち第2のベルト区間を把持していることから、記録ヘッドと被記録媒体を支持する支持部とのギャップを変化させるために前記キャリッジを前記装置高さ方向に変位させても、前記ベルトクランプが第2のベルト区間と干渉する虞がない、或いは干渉する虞を低減することができる。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様において、前記ベルトクランプは、前記走査方向及び前記キャリッジの高さ方向と交差する方向において前記検出手段が設けられた領域から外れていることを特徴とする。
本態様によれば、第1または第2の態様と同様の作用効果に加え、前記ベルトクランプは前記検出手段が設けられた領域から外れていることから、前記ベルトクランプと前記検出手段が干渉する虞がなく、或いは干渉する虞を低減することができる。
一般に、検出手段は走査方向に延びるリニアスケールと、前記キャリッジの走査方向における位置を検出するエンコーダーセンサーとから構成されている。このため、前記ベルトクランプは、前記走査方向及び前記キャリッジの高さ方向と交差する方向において前記リニアスケールと干渉する虞がなく、或いは干渉する虞が少ない。
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれか一の態様において、前記ベルトクランプは前記無端ベルトの内面に形成され、該無端ベルトを駆動させる複数の歯の少なくとも一つと係合していることを特徴とする。
本態様によれば、第1から第3のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記無端ベルトの内面に形成された歯と前記ベルトクランプとを係合させることから、従来のように前記無端ベルトの外面に前記ベルトクランプと係合する固定歯を形成させる必要がなく、前記ベルトクランプと前記無端ベルトとを前記装置高さ方向において重なるように配置することができる。これにより、前記装置高さ方向における前記無端ベルトと前記ベルトクランプとを積み重ねた高さを削減することができ、前記キャリッジの高さを低くすることができる。
本発明の第5の態様は、第1から第4のいずれか一の態様において、前記無端ベルトは、前記走査方向に延び、前記第1のプーリーは、駆動源により駆動される駆動プーリーであり、前記第2のプーリーは、従動回転する従動プーリーであり、前記第1のプーリー及び前記第2のプーリーに加え、前記第2のベルト区間の上方への変位を規制する第3のプーリーを備えていることを特徴とする。
本態様によれば、第1から第4のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、記録装置は、前記走査方向に延びる無端ベルトにおいて前記第2のベルト区間の上方への変位を規制する第3のプーリーを備えていることから、記録ヘッドと被記録媒体を支持する支持部とのギャップを変化させるために前記キャリッジを前記装置高さ方向に変位させた際、前記第2のベルト区間が上方に変位することを規制できる。
このため、ギャップ変化に伴うキャリッジの前記装置高さ方向における変位による前記無端ベルトの第2のベルト区間の経路長の変化を最小にすることができる。これにより、前記検出手段の該キャリッジの前記走査方向における検出位置と該キャリッジの前記走査方向における実際の位置とのずれを抑制し、或いは低減することができる。
本発明の第6の態様は、第1から第5のいずれか一の態様において、前記キャリッジは、前記記録ヘッドと前記被記録媒体を支持する支持部とのギャップを調整するギャップ調整手段を備え、前記記録装置の高さ方向において前記ベルトクランプの少なくとも一部と前記ギャップ調整手段とが重なり合うことを特徴とする。
本態様によれば、第1から第5のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記記録装置の高さ方向において前記ベルトクランプの少なくとも一部と前記ギャップ調整手段とが重なり合うことから、単に前記ベルトクランプと前記ギャップ調整手段とを積み重ねた高さよりも低くすることができ、前記キャリッジの高さを低くすることができる。
本発明の第7の態様は、第1から第6のいずれか一の態様において、前記記録装置の外観を構成するハウジングと、前記ハウジングの外側に配置され、インクを収容するインク収容部と、前記インク収容部から送られるインクを前記キャリッジへと導く、可撓性を有するインクチューブとを備えていることを特徴とする。
本態様によれば、第1から第6のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記ハウジングの外側にインク収容部を備えることから、前記インク収容部を大容量化することができ、大量の媒体に記録を実行することができる。
本発明に係るプリンターの用紙搬送経路を示す側断面図。 本発明に係るプリンターにおいて外装を外した状態の装置本体の斜視図。 ガイドレール上に配置されたキャリッジの斜視図。 第1ガイドレールの斜視図。 第1ガイドレールに配置された無端ベルトの平面図。 (A)はキャリッジの筐体前方から見た斜視図であり、(B)はキャリッジの筐体後方から見た斜視図。 キャリッジの筐体底面側から見た斜視図。 キャリッジ背面寄りの側面図。 ギャップ調整の説明図。 ギャップ調整の説明図。 ギャップ変化に伴う無端ベルトと第3プーリーとの関係を示す説明図。 従来技術におけるキャリッジの背面図。 本発明に係るプリンターのその他の実施例の外観斜視図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施例において同一の構成については、同一の符号を付し、最初の実施例においてのみ説明し、以後の実施例においてはその構成の説明を省略する。
図1は本発明に係るプリンターの用紙搬送経路を示す側断面図であり、図2は本発明に係るプリンターにおいて外装を外した状態の装置本体の斜視図であり、図3はガイドレール上に配置されたキャリッジの斜視図であり、図4は主ガイドレールの斜視図であり、図5は主ガイドレールに配置された無端ベルトの平面図であり、図6(A)はキャリッジの筐体前方から見た斜視図であり、図6(B)はキャリッジの筐体後方から見た斜視図である。
また、図7はキャリッジの筐体底面側から見た斜視図であり、図8はキャリッジ背面寄りの側面図であり、図9はギャップ調整の説明図であり、図10はギャップ調整の説明図であり、図11はギャップ変化に伴う無端ベルトと第3プーリーとの関係を示す説明図であり、図12は従来技術におけるキャリッジの背面図であり、図13は本発明に係るプリンターのその他の実施例の外観斜視図である。
尚、図1はプリンター10の用紙搬送経路上に配置されるローラーを図示するために、ほぼ全てのローラーを同一面上に描いているが、その奥行き方向(図1の紙面表裏方向)の位置は必ずしも一致しているとは限らない(一致している場合もある。)。また、各図において示すX−Y−Z座標系はX方向が記録ヘッドの走査方向、Y方向が記録装置の奥行き方向、Z方向がギャップの変化する方向すなわち装置高さ方向を示している。尚、各図において−Y方向を装置前面側とし、+Y方向側を装置背面側とする。
プリンター10は、媒体の一例としての記録用紙にインクジェット記録を行う「記録ユニット」としての装置本体12の上部にスキャナーユニット11(図1参照)を備えており、即ちインクジェット記録機能に加えてスキャナー機能を備える複合機として構成されている。
スキャナーユニット11は、装置本体12に対して回動可能に設けられており、回動することにより、閉じた状態(図1参照)と開いた状態(図13参照)とをとり得る。スキャナーユニット11において上部のカバー13は開閉可能なカバーであり、当該カバー13を開放することにより、スキャナーユニット11の原稿台15(図1参照)が表れる様になっている。また、装置本体12は、プリンター10の外観を構成するハウジング17によってカバーされている。
以下、図1を参照しながら用紙搬送経路上の構成要素についてさらに詳説する。装置本体12は、用紙を収容する下段側トレイ14及び下段側トレイ14の上側に位置するとともに「被記録媒体」としての用紙を収容する上段側トレイ16を備えて構成されている給送部18と、給送手段20と、搬送手段22と、記録手段24と、排出手段26とを備えて構成されている。下段側トレイ14及び上段側トレイ16は、装置本体12に対しそれぞれ装置前方側から装着及び取り外し可能に構成されている。また、給送部18は、さらにピックアップローラー28と、分離手段30とを備えている。
また、上段側トレイ16は、図示しないモーターにより装置奥行き方向(図1、Y軸方向)に駆動され、突き当たり位置すなわち給送可能位置(図1参照)と突き当たり位置から−Y方向に所定量変位した退避位置(不図示)との間を移動可能に構成されている。尚、図1においては、下段側トレイ14に収容される用紙を符号P1で、上段側トレイ16に収容される用紙を符号P2で、それぞれ示している(以下特に区別する必要がない場合は「用紙P」という)。尚、用紙Pは、被搬送媒体の一例である。
各トレイの上方には図示しないモーターによって回転駆動されるピックアップローラー28が設けられている。ピックアップローラー28は、揺動軸32を中心に揺動する揺動部材34に設けられている。ピックアップローラー28は、上段側トレイ16が給送可能位置にある場合、上段側トレイ16に収容された用紙P2の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙P2を上段側トレイ16から給送経路へ送り出す。
ピックアップローラー28は、上段側トレイ16が退避位置にある場合、下段側トレイ14に収容された用紙P1の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙P1を下段側トレイ14から給送経路へ送り出す。
また、下段側トレイ14に収容された用紙P1の先端及び上段側トレイ16に収容された用紙P2の先端と対向する位置に分離手段30が設けられている。分離手段30は、下段側トレイ14または上段側トレイ16からピックアップローラー28の回転により繰り出された用紙Pの先端と接し、用紙Pが分離手段30と接した状態で給送経路下流側へと搬送されることにより、最上位の用紙Pと次位以降の用紙Pとの分離を行う。これにより、給送手段20は、被搬送媒体の一例であるシート材(用紙P)を給送経路下流側へ送り出す。
分離手段30の給送経路下流側には、給送手段20が設けられている。給送手段20は、図示しないモーターにより駆動される給送駆動ローラー36と、分離ローラー38と、給送従動ローラー40とを備えている。分離ローラー38は、給送駆動ローラー36と接するとともに再度用紙Pに対して分離を行い、確実に最上位の用紙Pのみを給送経路下流側に送る。
また、分離ローラー38の下流側には、給送駆動ローラー36との間で用紙Pを挟持して従動回転する給送従動ローラー40が設けられている。さらに、給送従動ローラー40の給送経路下流側には、図示しないモーターにより駆動される搬送駆動ローラー42と、該搬送駆動ローラーに圧接して従動回転する搬送従動ローラー44とを備える搬送手段22が設けられている。この搬送手段22により、用紙Pがさらに下流側へと送られる。
搬送手段22の下流側には、記録手段24が設けられている。記録手段24は、記録ヘッド46と、該記録ヘッドと対向し、用紙Pを支持する支持部としての下部案内部材すなわちプラテン48とを備えている。記録ヘッド46は、キャリッジ50の底部に設けられ、用紙Pと対向する。キャリッジ50は、図示しない駆動モーターによって主走査方向(図1の紙面表裏方向すなわちX軸方向)に往復動する様に駆動される。
下部案内部材48は、用紙Pを支持し、下部案内部材48と記録ヘッド46との距離すなわちギャップPGを規定する。そして下部案内部材48の下流側には、記録の行われた用紙Pを送り出す排出手段26が設けられている。排出手段26は、図示しない駆動源によって駆動される第1ローラー52と、当該第1ローラーに接して従動回転する第2ローラー54とを備えている。
記録手段24により記録の行われた用紙Pは、第1ローラー52と第2ローラー54とに狭持され、装置本体12の前面側(図1右方)に設けられた排紙スタッカー56へ排出される。尚、排紙スタッカー56は、操作パネル部58の装置本体12に対する回動とともに装置本体12の外側に突出する方向に変位するすなわちY軸方向に沿って引き出される状態または装置本体12の内側に引き込まれる方向に変位する状態に切換可能に構成されている。
また、プリンター10において用紙Pの両面に記録を行う場合には、記録手段24によって用紙Pの第1面に記録が行われた後、用紙Pは搬送手段22及び排出手段26の逆送り動作により前記第1面に記録が実行された際に用紙後端となっていた側が先端となって搬送手段22の上流側に戻される。さらに用紙Pは、搬送手段22の逆戻り動作により反転経路60へと送られる。反転経路60内に送られた用紙Pは、駆動ローラー36と反転ローラー62とにより挟持され、再度給送経路に戻される。
給送経路に戻された用紙Pは、分離ローラー38及び従動ローラー40を経て駆動ローラー36により給送経路下流側の搬送手段22へと再度送られる。このとき、用紙Pの第1面と第2面とは湾曲反転させられ、該第2面が記録ヘッド46と対向する。用紙Pは、搬送手段22により記録手段24へ送られる。記録手段24により前記第2面の記録が行われた用紙Pは、排出手段26に狭持され、装置前方側に設けられた排紙スタッカー56へ排出される。
■■■第1の実施例■■■■■
さらに、図2及び図3を参照して本発明に係る第1の実施例の記録手段24について詳細に説明する。記録手段24のキャリッジ50は、記録ヘッド46の走査方向(図2X軸方向)に延びる一対のガイドレール64にガイドされて前記走査方向に移動する。一対のガイドレール64は、装置背面側すなわち+Y方向側に装置本体12に取り付けられた第1ガイドレール66と、装置前面側すなわち−Y方向側に装置本体12に取り付けられた第2ガイドレール68とを備えて構成されている。また、第1ガイドレールには走査方向に沿って無端ベルト70が設けられ、該無端ベルトを駆動させる駆動モーター72が設けられている。
図4を参照するに、第1ガイドレール66は、摺動面74と、該摺動面74の装置背面側(Y方向側)の端部からZ方向に立設された支持面76と、該摺動面74の装置前面側(−Y方向側)の端部からZ方向に立設されたガイド面78と、該ガイド面78の上端部から装置背面側(Y方向側)に摺動面74と対向するように延びている規制部80とを備えて構成されている。
第1ガイドレール66の支持面76には、取り付け部82が走査方向に間隔をおいて複数設けられている。第1ガイドレール66は、取り付け部82を装置本体12側のフレーム84に接触させた状態でねじ等により取り付けられている。
再度、図3を参照して第2ガイドレール68は、摺動面86と、摺動面86の装置前面側(−Y方向側)の端部からZ方向に立設された壁面88と、該壁面88からキャリッジ50に向けて突出するとともに走査方向に間隔をおいて複数設けられた庇状部90とを備えて構成されている。各庇状部90は、キャリッジ50の走査方向への移動に伴って、キャリッジ50の前面と係合し、キャリッジ50のZ方向への浮き上がりを防止する。
図5を参照して、第1ガイドレール66側に配置された無端ベルト70について詳説する。キャリッジ50の記録ヘッド46の走査方向に沿って延びる第1ガイドレール66の一方の側端近傍(本実施例においてはホームポジション側すなわち1桁側、図5において紙面右側)には、「第1のプーリー」としての駆動プーリー92が設けられている。
第1ガイドレール66の他方の側端近傍(本実施例においてはホームポジションと反対側すなわち80桁側、図5において紙面左側)には、「第2のプーリー」としての従動プーリー94と、無端ベルト70を挟んで従動プーリー94と対向する「第3のプーリー」としての規制プーリー96とが回転自在に設けられている。
駆動プーリー92は、駆動軸98(図8参照)を介して駆動モーター72(図2参照)に取り付けられている。駆動プーリー92は、駆動モーター72に駆動させられる。従動プーリー94と規制プーリー96とは、第1ガイドレール66の他方の側端近傍に設けられた開口部100,102(図4参照)を介して、装置本体12側のフレーム84に取り付けられている。
無端ベルト70は、駆動プーリー92と従動プーリー94との間で走査方向(X軸方向)に沿って巻回されており、装置高さ方向(図5においてZ軸方向)において下側に形成された第1のベルト区間104と、該第1のベルト区間の上側に形成された第2のベルト区間106とを備えている。
無端ベルト70の内面には、所定の間隔をおいて、無端ベルト70の内側に突出する複数の歯108が設けられている。歯108は、駆動プーリー92及び従動プーリー94とそれぞれ係合している。
また、無端ベルト70は、駆動プーリー92が正転する際、駆動プーリー92と係合する歯108により駆動プーリー92と従動プーリー94との間を時計回りに回転駆動させられ、駆動プーリー92が逆転する際、駆動プーリー92と係合する歯108により駆動プーリー92と従動プーリー94との間を反時計回りに回転駆動させられる。
また、規制プーリー96は無端ベルト70の第2のベルト区間106の前記装置高さ方向(図5においてZ軸方向)上側から無端ベルト70と接触している。規制プーリー96と無端ベルト70との接触点は、前記装置高さ方向(Z軸方向)において従動プーリー94の頂部より下方に位置している。すなわち、規制プーリー96は、無端ベルト70を前記装置高さ方向において下側すなわち−Z方向に押圧している。
規制プーリー96は、無端ベルト70にテンションを与えることにより、歯108と駆動プーリー92及び従動プーリー94との係合を補助し、無端ベルト70が駆動プーリー92及び従動プーリー94に対して空転することを抑制することができ、或いは空転する虞を低減することができる。
図6(A)、図6(B)、図7及び図8を参照するに第1の実施例に係るキャリッジ50が示されている。キャリッジ50は、筐体110と、筐体110の上部に設けられ、複数のインクカートリッジを収容するインクカートリッジ収容部112と、筐体110の下部に設けられた開口部に下部案内部材48と対向するように配置された記録ヘッド46と、記録ヘッド46と用紙Pを支持する下部案内部材48との間のギャップPGを調整するギャップ調整手段114とを備えている。
さらに、キャリッジ50は、筐体110の背面116に配置された無端ベルト70を把持するベルトクランプ118と、前記走査方向(図2においてX軸方向)におけるキャリッジ50の位置を検出する「検出手段」としてのリニアスケール120及びエンコーダーセンサー122とを備えている。
ギャップ調整手段114は、キャリッジ50の筐体110内の背面側に設けられた第1ギャップ調整手段124と、筐体110内の前面側に設けられた第2ギャップ調整手段126と、第1ギャップ調整手段124のギャップPGを変化させる方向への動きと第2ギャップ調整手段126のギャップPGを変化させる方向への動きとを同期させるとともに筐体110内に設けられた同期手段(図示せず)とを備えて構成されている。第1ギャップ調整手段124は、第1ガイドレール66に支持され、該第1ガイドレール66上を摺動する。第2ギャップ調整手段126は、第2ガイドレール68に支持され、該第2ガイドレール68上を摺動する。
キャリッジ50の筐体110は、第1ギャップ調整手段124及び第2ギャップ調整手段126のそれぞれが第1ガイドレール66及び第2ガイドレール68に対して摺動することにより、前記走査方向(図2においてX軸方向)に移動可能に構成されている。
ベルトクランプ118は、筐体110の背面116の下部寄りに設けられ、無端ベルト70の第2のベルト区間106を前記装置高さ方向(Z軸方向)において上下に挟み込むように把持している。ベルトクランプ118は、無端ベルト70の歯108の少なくとも1つと係合し、無端ベルト70に対して固定されている。
このため、無端ベルト70の駆動用の歯108をベルトクランプ118との固定のために使用することができることから、無端ベルト70の外側に歯を設ける必要が無い。その結果、無端ベルト70及びベルトクランプ118において前記外側の歯の高さ分に相当する高さをキャリッジ50の高さにおいて抑制することができる。
ベルトクランプ118は、無端ベルト70が駆動プーリー92により駆動させられた際、駆動プーリー92の回転方向に伴って無端ベルト70が移動する方向すなわち走査方向(図5においてX軸方向)に無端ベルト70とともにキャリッジ50の筐体110を移動させる。
また、図8を参照するにリニアスケール120及びエンコーダーセンサー122は、キャリッジ50の筐体110の背面116に前記装置高さ方向(Z軸方向)において無端ベルト70の上側に配置されている。リニアスケール120は、前記走査方向(X軸方向)と平行になるようにその両端部が装置本体12側のフレーム84に取り付けられている。
エンコーダーセンサー122は、筐体110の背面116において無端ベルト70の上方に配置されるとともに、ベルトクランプ118と前記走査方向(X軸方向)にずらして配置されている(図6(B)参照)。本実施例において、エンコーダーセンサー122はベルトクランプ118に対して第1ガイドレール66の一方の側端側(1桁側)にずらされている。また、エンコーダーセンサー122は、ベルトクランプ118の少なくとも一部と前記装置高さ方向(Z軸方向)において重なって配置されている。
エンコーダーセンサー122をベルトクランプ118と前記走査方向(X軸方向)にずらして配置することから、ベルトクランプ118を無端ベルト70の第1のベルト区間104に代えて第2のベルト区間106を把持するように構成することができる。
このように構成することにより前記装置高さ方向(Z軸方向)におけるエンコーダーセンサー122とベルトクランプ118の合計の高さを、エンコーダーセンサー122とベルトクランプ118とを積み上げて配置した場合の高さより低くすることができる。これによりキャリッジの高さを抑制することができる。
また、ベルトクランプ118の一部及び無端ベルト70とエンコーダーセンサー122とは、キャリッジ50の筐体110の前後方向すなわちY軸方向においてずらして配置されている。これにより、筐体110においてエンコーダーセンサー122の装置高さ方向(Z軸方向)における下方に第1ギャップ調整手段124を配置することができる。
その結果、ベルトクランプ118の一部及び無端ベルト70と第1ギャップ調整手段124とは、前記装置高さ方向(Z軸方向)において重なって配置することができる。このため、無端ベルト70、第1ギャップ調整手段124及びベルトクランプ118を前記装置高さ方向に順に積み上げた場合におけるこれらの部材の高さ合計よりも、第1ガイドレール66と摺接する第1ギャップ調整手段124の摺動部128からベルトクランプ118までの高さを小さくすることができる。
さらに、前記装置高さ方向におけるエンコーダーセンサー122と同じ高さの位置において、ベルトクランプ118を挟んで第1ガイドレール66の他方の側端側(80桁側)には図示しない同期手段の一部が配置されている。
また、ベルトクランプ118は、無端ベルト70の上側のベルト区間である第2のベルト区間106を把持する構成であることから、キャリッジ50において無端ベルト70の下側のベルト区間である第1のベルト区間104と第1ギャップ調整手段124との間にベルトクランプ118を設ける必要がない。このため、第1のベルト区間104と第1ギャップ調整手段124すなわちキャリッジ50の筐体110の背面側に設けられた第1ギャップ調整手段124を支持する第1ガイドレール66との間隔を狭くすることができる。
また、ベルトクランプ118は、リニアスケール120及びエンコーダーセンサー122に対してキャリッジ50の筐体110の前後方向すなわちY軸方向においてずらして配置されている。このため、ベルトクランプ118は、キャリッジ50の前記走査方向への移動においてリニアスケール120と干渉しない。これにより、エンコーダーセンサー122は、問題なくリニアスケール120を検出することができ、前記走査方向(X軸方向)におけるキャリッジ50の位置を特定することができる。
その結果、このプリンター10において、エンコーダーセンサー122により検出されたキャリッジ50の前記走査方向(X軸方向)における位置情報に基づいて駆動モーター72が回転駆動され、正転と逆転を所定量繰り返す。エンコーダーセンサー122からの位置情報に基づいて駆動される駆動モーター72の回転によって駆動プーリー92が回転し、無端ベルト70が前記走査方向(X軸方向)に往復移動することにより、無端ベルト70に固定されているベルトクランプ118も連動して前記走査方向(X軸方向)に往復移動する。これによりキャリッジ50において前記走査方向(X軸方向)における位置と移動量とが制御される。
また、このプリンター10におけるキャリッジ50において、無端ベルト70及びベルトクランプ118の少なくとも一部は第1ギャップ調整手段124と装置高さ方向(Z軸方向)において重なるように配置されている。さらに、ベルトクランプ118の少なくとも一部は、検出手段であるリニアスケール120及びエンコーダーセンサー122と装置高さ方向(Z軸方向)において重なるように配置されている。このため、キャリッジ50の全体としての高さを抑制でき、或いは低減することができる。
その結果、プリンター10は、インクカートリッジ及び記録ヘッド46の装置高さ方向(Z軸方向)における小型化(低背化)に対応して、キャリッジ50の高さを低くすることができ、キャリッジ50を小型化することができる。
また、第1ガイドレール66と第2ガイドレール68との間隔を長くするに伴い、キャリッジ50が走査方向と直行する方向に長くなり、インクカートリッジ収容部112を長くすることができる。これにより、キャリッジの高さを抑えてもインクカートリッジのインク容量を確保することができる。
次いで、図9及び図10を参照して、ギャップPGについて説明する。図9は第1ギャップ調整手段124において用紙Pを支持する下部案内部材48とキャリッジ50の記録ヘッド46との間のギャップPGが最小の状態を示している。また、図10は第1ギャップ調整手段124において用紙Pを支持する下部案内部材48とキャリッジ50の記録ヘッド46との間のギャップPGが最大の状態を示している。
第1ギャップ調整手段124は、第1ガイドレール66上を摺動する摺動部材130と、該摺動部材と係合するカム部材132と、該カム部材と係合する係合部材134とを備えている。また、カム部材132は、摺動部材130に対して前記走査方向(X軸方向)及び前記装置高さ方向(Z軸方向)にスライド可能に構成され、係合部材134は、摺動部材130に対して前記走査方向(X軸方向)にスライド可能に構成されている。さらに、カム部材132は、係合部材134の前記走査方向(X軸方向)のスライドに伴って、前記走査方向(X軸方向)及び前記装置高さ方向(Z軸方向)にスライドする。
摺動部材130は、第1ガイドレール66に対して摺動する摺動部128と、カム部材132を支持する支持部136とを備えている。カム部材132には、階段状のカム部138が設けられている。カム部138は、「ギャップ維持面」としての第1段部138a、第2段部138c、第3段部138e、第4段部138gと、「ギャップ調整面」としての第1傾斜部138b、第2傾斜部138d、第3傾斜部138fとを有している。また、カム部材132は、キャリッジ50の筐体110を支持する支持面140を備えている。
第1段部138a、第2段部138c、第3段部138e、第4段部138gのいずれかが摺動部材130の支持部136と係合して、ギャップPGを規定するとともにギャップPGを維持する。また、第1傾斜部138b、第2傾斜部138d、第3傾斜部138fは、摺動部材130に対してカム部材132がスライドする際、ギャップPGを変化させる。尚、カム部138において各段部138a,138c,138e,138gと各傾斜部138b,138d,138fとは交互に階段状に配置されている。
また、係合部材134には、該係合部材が前記走査方向(X軸方向)にスライドすることにより切換レバー(図示せず)と係合する突部142が設けられている。第1ギャップ調整手段124において、突部142が切換レバーと係合した状態で第1ギャップ調整手段124を前記走査方向に移動させると、係合部材134が摺動部材130に対して前記走査方向(X軸方向)に相対移動する。
その結果、カム部材132は摺動部材130に対してX軸方向にスライドするとともにZ軸方向にもスライドする。このスライドに伴って、摺動部材130の支持部136は、カム部材132のカム部138の第1段部138a、第1傾斜部138b、第2段部138c、第2傾斜部138d、第3段部138e、第3傾斜部138f、第4段部138gの順に係合していく。このため、カム部材132の支持面140の前記装置高さ方向(Z軸方向)における位置が変化する。
すなわち、カム部材132が摺動部材130に対して+X方向にスライドする際、支持部136が各段部138a,138c,138e,138gに順に係合し、あるいはカム部材132が摺動部材130に対して−X方向にスライドする際、支持部136が各段部138g,138e,138c,138aに順に係合することにより、支持面140の前記装置高さ方向(Z軸方向)における位置が変位し、筐体110を前記装置高さ方向(Z軸方向)に変位させることから、ギャップPGの距離を変化させることができる。すなわち、キャリッジ50の筐体110の前記装置高さ方向(Z軸方向)における位置が変位する。
また、第1ギャップ調整手段124において変化させたギャップPGの距離は、図示しない同期手段により第2ギャップ調整手段126に伝達され、該第2ギャップ調整手段においても第1ギャップ調整手段124において変化させたギャップPGの距離と同じ距離だけギャップPGを変化させる。これにより、キャリッジ50の筐体110は、該筐体の前後方向すなわちY軸方向において傾くことがなく、或いは傾く虞を低減することができる。
次いで図11を参照して、ギャップPGが変化したときの無端ベルト70、規制プーリー96及びベルトクランプ118の関係について説明する。キャリッジ50の筐体110がギャップ調整手段114によりギャップPGが変化させられると、ベルトクランプ118も筐体110と連動してギャップPGが変化する方向すなわち前記装置高さ方向(Z軸方向)に変移する。
ベルトクランプ118の前記装置高さ方向(Z軸方向)における変移に伴って、無端ベルト70の第2のベルト区間106はその経路が変形する。具体的には、ギャップPGが最小である際、第2のベルト区間106は、駆動プーリー92と規制プーリー96との間が最短となるように構成されている。すなわち第2のベルト区間106は第1のベルト区間104と前記走査方向(X軸方向)に沿って平行となるように第2のベルト区間106aとして構成されている。
ギャップPGが大きくなる方向すなわちベルトクランプ118が前記装置高さ方向(Z軸方向)において+Z方向に変移すると、無端ベルト70もベルトクランプ118と連動して上方に変移し、第2のベルト区間106bとなる。このとき、規制プーリー96は、無端ベルト70の上方への変位を規制し、第2のベルト区間106における変位量を小さくしている。このため、ギャップPGの変化前における第2のベルト区間106aの長さと、ギャップPGの変化後における第2のベルト区間106bの長さとの差を小さくすることができる。
その結果、ギャップPGの変化後における第2のベルト区間106bにおけるキャリッジの移動距離と、エンコーダーセンサー122により検出したリニアスケール120におけるキャリッジの移動距離との差を小さくすることができる。このため、ギャップPGを変化させても前記走査方向(X軸方向)におけるキャリッジの検出位置と実際の位置とのずれを小さくすることができ、被記録媒体への記録品質を維持することができる。
また、規制プーリー96が配置されていない場合、無端ベルト70には前記装置高さ方向(Z軸方向)において下方へのテンションが付与されないことから、駆動プーリー92と従動プーリー94との間で第2のベルト区間106は、上方に変形し、変形前後の第2のベルト区間106の経路長の差が大きなものとなる。その結果、ギャップPGを変化させた際の前記走査方向(X軸方向)におけるキャリッジの検出位置と実際の位置とのずれが大きくなり、被記録媒体への記録品質に影響を及ぼす。
また、駆動プーリー92と従動プーリー94との間で第2のベルト区間106が上方に変形すると、駆動プーリー92及び従動プーリー94の頂部から無端ベルト70が離れ、結果として駆動プーリー92と無端ベルト70との係合長さが減少する。これにより駆動プーリー92からの回転トルクが無端ベルト70に伝達されなくなる虞があり、結果として駆動プーリー92が空転し、キャリッジ50が前記走査方向(X軸方向)に移動させられなくなる虞がある。
また、本実施例において、ベルトクランプ118は無端ベルト70の上側のベルト区間である第2のベルト区間106を把持するように構成されている。ところで、ベルトクランプ118が第1のベルト区間104を把持した状態において、ギャップPGの変化に伴ってベルトクランプ118が前記装置高さ方向(Z軸方向)において変位すると、ベルトクランプ118が第2のベルト区間106と干渉することとなる。このため、本実施例のベルトクランプ118は、ギャップPGの変化に伴ってベルトクランプ118が前記装置高さ方向(Z軸方向)において変位しても、無端ベルト70の上側のベルト区間である第2のベルト区間106とは干渉しない。
<<<第1の実施例の変形例>>>
(1)規制プーリー96は、無端ベルト70を挟んで従動プーリー94に対向する構成に代えて、無端ベルト70を挟んで駆動プーリー92に対向する構成としても良い。
(2)駆動プーリー92を一方の側端近傍(1桁側)に配置する構成に代えて、他方の側端近傍(80桁側)に配置する構成としても良い。
(3)Z軸方向において無端ベルト70及びベルトクランプ118を、リニアスケール120及びエンコーダーセンサー122より上方に配置する構成としても良い。
■■■その他の実施例■■■■
図13を参照して、本発明に係るプリンター10のその他の変更例について説明する。プリンター10には、装置高さ方向(Z軸方向)において装置本体12とスキャナーユニット11との間に少なくとも1本のインクチューブ172を通す空間174が形成されている。本実施例では、ハウジング17の上面にボス部材(図示せず)を設けて、スキャナーユニット11を装置本体12に対して上方に持ち上げ、装置本体12とスキャナーユニット11との間に空間174を形成している。空間174は少なくともインクチューブ172内のインク流路(図示せず)を遮断しない大きさに形成されている。
本実施例では、ヘッドユニットすなわちキャリッジ50には、記録ヘッド46と、複数のインクカートリッジ(図示せず)に代えて複数のインク中継部(図示せず)とを備えている。インク中継部には、それぞれインクチューブ172a,172b,172c,172dが接続されている。インク中継部は、記録ヘッド46から用紙Pへ吐出する際、インクチューブ172を介して後述するインク収容部176から送られるインクを記録ヘッド46へ供給する。
インクチューブ172a,172b,172c,172dは、可撓性を有し、装置本体12内から空間174を通ってハウジング17の側方(図示の例では左側方)に延出している。また、ハウジング17の外側には、インク収容部176a,176b,176c,176dが配置されている。ハウジング17の側方に延出させられたインクチューブ172a,172b,172c,172dは、それぞれインク収容部176a,176b,176c,176dに接続されている。したがって、インク収容部176は、インクチューブ172を介してキャリッジ50のインク中継部及び記録ヘッド46に連通している。
<<<その他の実施例の変形例>>>
(1)空間174を形成するためのボス部材は単一部材であっても、複数の部材であっても良い。
(2)インクチューブ172は、ハウジング17の左側方に延出させる構成に代えてハウジング17の右側方に代えて延出させても良く、複数のインクチューブ172の一部をハウジング17の左側方から延出させ、残りのインクチューブ172をハウジング17の右側方から延出させる構成としても良い。
(3)ハウジング17の外側に設けたインク収容部176は、ハウジング17の左側方に配置する構成に代えて、ハウジング17の右側方に配置しても良く、インクチューブ172の取り回しに応じてハウジング17の右側方及び左側方にインク収容部176を分けて配置しても良い。
(4)インク収容部176は、ハウジング17に一体に形成されていても良く、ハウジング17から間隔をおいて配置されていても良い。
上記説明をまとめると本実施形態のプリンター10は、用紙Pに記録を行う記録ヘッド46を備え、当該記録ヘッド46の走査方向(X軸方向)に移動可能なキャリッジ50と、駆動プーリー92と従動プーリー94との間に巻回されることにより第1のベルト区間104とその上側の第2のベルト区間106とが形成された、キャリッジ50を走査方向(X軸方向)に牽引する無端ベルト70と、キャリッジ50において無端ベルト70の上側に配置され、走査方向(X軸方向)におけるキャリッジ50の位置を検出するリニアスケール120及びエンコーダーセンサー122と、キャリッジ50に設けられた、無端ベルト70の一部を把持するベルトクランプ118と、を備え、ベルトクランプ118の少なくとも一部は、キャリッジ50の高さ方向においてリニアスケール120及びエンコーダーセンサー122が設けられた領域内にあることを特徴とする。
ベルトクランプ118は、無端ベルト70における第2のベルト区間106を把持するとともに、リニアスケール120及びエンコーダーセンサー122に対して走査方向(X軸方向)に位置をずらして配置され、ベルトクランプ118は、走査方向(X軸方向)及びキャリッジの高さ方向(Z軸方向)と交差する方向(Y軸方向)においてリニアスケール120及びエンコーダーセンサー122が設けられた領域から外れていることを特徴とする。
ベルトクランプ118は無端ベルト70の内面に形成され、該無端ベルトを駆動させる複数の歯108の少なくとも一つと係合している。無端ベルト70は、走査方向(X軸方向)に延び、第1のプーリーは、駆動源により駆動される駆動プーリー92であり、前記第2のプーリーは、従動回転する従動プーリー94であり、駆動プーリー92及び従動プーリー94に加え、第2のベルト区間106の上方への変位を規制する第3のプーリーすなわち規制プーリー96を備えていることを特徴とする。
キャリッジ50は、記録ヘッド46と用紙Pを支持する下部案内部材48とのギャップPGを調整するギャップ調整手段114を備え、プリンター10の高さ方向(Z軸方向)においてベルトクランプ118の少なくとも一部とギャップ調整手段114とが重なり合うことを特徴とする。
プリンター10は、プリンター10の外観を構成するハウジング17と、該ハウジング17の外側に配置され、インクを収容するインク収容部176a,176b,176c,176dと、インク収容部176a,176b.176c,176dから送られるインクを前記キャリッジ50へと導く、可撓性を有するインクチューブ172a,172b,172c,172dとを備えている。
また、本実施形態では本発明に係る記録装置10を記録装置の一例としてのインクジェットプリンターに適用したが、その他液体噴射装置一般に適用することも可能である。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンター、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含むものである。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
10 プリンター、11 スキャナーユニット、12 装置本体、13 カバー、
14 下段側トレイ、15 原稿台、16 上段側トレイ、17 ハウジング、
18 給送部、20 給送手段、22 搬送手段、24 記録手段、26 排出手段、
28 ピックアップローラー、30 分離手段、32 揺動軸、34 揺動部材、
36 給送駆動ローラー、36 駆動ローラー、38 分離ローラー、
40 給送従動ローラー、40 従動ローラー、42 搬送駆動ローラー、
44 搬送従動ローラー、46,156 記録ヘッド、48 下部案内部材(プラテン)、
50,154 キャリッジ、52 第1ローラー、54 第2ローラー、
56 排紙スタッカー、58 操作パネル部、60 反転経路、62 反転ローラー、
64 ガイドレール、66 第1ガイドレール、68 第2ガイドレール、
70 無端ベルト、72 駆動モーター、74 摺動面、76 支持面、78 ガイド面、
80 規制部、82 取り付け部、84 フレーム、86 摺動面、88 壁面、
90 庇状部、92 駆動プーリー、94 従動プーリー、96 規制プーリー、
98 駆動軸、100,102 開口部、104 第1のベルト区間、
106,106a,106b 第2のベルト区間、108 歯、110 筐体、
112 インクカートリッジ収容部、114 ギャップ調整手段、116 筐体の背面、
118 ベルトクランプ、120,166 リニアスケール、
122,168 エンコーダーセンサー、124 第1ギャップ調整手段、
126 第2ギャップ調整手段、128 摺動部、130 摺動部材、132 カム部材、134 係合部材、136 支持部、138 カム部、138a 第1段部、
138b 第1傾斜部、138c 第2段部、138d 第2傾斜部、138e 第3段部、138f 第3傾斜部、138g 第4段部、140 支持面、142 突部、
150 駆動プーリー、152 タイミングベルト、158 キャリッジの背面、
160,164 ベルト区間、162 移動力伝達部材、170 間隔調整部材、
172,172a,172b,172c,172d インクチューブ、174 空間、
176,176a,176b,176c,176d インク収容部、
P,P1,P2 用紙、PG ギャップ

Claims (6)

  1. 被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを備え、当該記録ヘッドの走査方向に移動可能なキャリッジと、
    第1のプーリーと第2のプーリーとの間に巻回されることにより第1のベルト区間とその上側の第2のベルト区間とが形成された、前記キャリッジを前記走査方向に牽引する無端ベルトと、
    前記キャリッジにおいて前記無端ベルトの上側に配置され、前記走査方向における前記キャリッジの位置を検出する検出手段と、
    前記キャリッジに設けられた、前記無端ベルトの一部を把持するベルトクランプと、
    を備え、
    前記ベルトクランプは、前記走査方向及び前記キャリッジの高さ方向の両方と交差する方向において前記検出手段が設けられた領域から外れており前記ベルトクランプの少なくとも一部は、前記キャリッジの高さ方向において前記検出手段が設けられた領域内にある、
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、前記ベルトクランプは、前記無端ベルトにおける前記第2のベルト区間を把持するとともに、前記検出手段に対して前記走査方向に位置をずらして配置されている、
    ことを特徴とする記録装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の記録装置において、前記ベルトクランプは前記無端ベルトの内面に形成され、該無端ベルトを駆動させる複数の歯の少なくとも一つと係合している、
    ことを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の記録装置において、前記無端ベルトは、前記走査方向に延び、
    前記第1のプーリーは、駆動源により駆動される駆動プーリーであり、
    前記第2のプーリーは、従動回転する従動プーリーであり、
    前記第1のプーリー及び前記第2のプーリーに加え、前記第2のベルト区間の上方への変位を規制する第3のプーリーを備えている、
    ことを特徴とする記録装置。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の記録装置において、前記キャリッジは、前記記録ヘッドと前記被記録媒体を支持する支持部とのギャップを調整するギャップ調整手段を備え、
    前記記録装置の高さ方向において前記ベルトクランプの少なくとも一部と前記ギャップ調整手段とが重なり合う、
    ことを特徴とする記録装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の記録装置おいて、前記記録装置の外観を構成するハウジングと、
    前記ハウジングの外側に配置され、インクを収容するインク収容部と、
    前記インク収容部から送られるインクを前記キャリッジへと導く、可撓性を有するインクチューブと、
    を備えている、
    ことを特徴とする記録装置。
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