JP6048027B2 - 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
トナーの定着温度を低いものとするためには、溶融温度や溶融粘度が低い結着樹脂を用いることが必要である。しかしながら、溶融温度や溶融粘度の低い結着樹脂を用いたトナーによって形成された画像は、光沢の高いものとなる傾向がある。
そして、文字画像においては、光沢が高い場合はギラツキによって文字が読みにくくなる、という問題が生じる。
また、無機微粒子を添加したトナーにおいては、トナー粒子中の無機微粒子に起因して弾性が高くなり、低温定着性が損なわれてしまう、という問題があった。
前記結着樹脂が、少なくとも、前記スチレンアクリル樹脂を含む微粒子、および、ビニル系単量体が重合されてなる重合体ブロックAと、ポリアルキレングリコールからなる重合体ブロックBとにより、A−B型のブロック共重合体構造が形成されたブロック共重合体を含む微粒子の凝集融着物を含有することを特徴とする。
また、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、少なくとも、スチレンアクリル樹脂を含有する結着樹脂を有するトナー粒子よりなる静電荷像現像用トナーの製造方法であって、
前記トナー粒子は、少なくとも、前記スチレンアクリル樹脂を含む微粒子、および、ビニル系単量体が重合されてなる重合体ブロックAとポリアルキレングリコールからなる重合体ブロックBとによりA−B型のブロック共重合体構造が形成されたブロック共重合体を含む微粒子を凝集、融着させて形成されることを特徴とする。
本発明の静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像用トナーの製造方法においては、前記結着樹脂が、前記スチレンアクリル樹脂および前記ブロック共重合体と共に、非晶性ポリエステル樹脂を含有することが好ましい。
特定のブロック共重合体は、重合体ブロックAおよび重合体ブロックBが1ブロックずつ、直列に結合した状態のA−B型のブロック共重合体構造を有するものである。
この理由は、特定のブロック共重合体を構成する重合体ブロックAおよび重合体ブロックBがそれぞれ疎水性および親水性を示すことから、当該特定のブロック共重合体が両親媒性を示し、従ってトナー粒子中において当該特定のブロック共重合体自体によって重合体ブロックAが凝集してなるA相と重合体ブロックBが凝集してなるB相とが空間的に分離したミクロ相分離構造が形成され、この構造によって光の乱反射が得られるからである。
しかも、特定のブロック共重合体は高弾性樹脂ではなく、従って本発明のトナーによって発揮される低光沢性は高弾性樹脂の存在によって得られたものではないので、結着樹脂を構成する特定のブロック共重合体以外の樹脂による低温定着性が阻害されることがない。
特定のブロック共重合体の重合体ブロックAを形成するためのビニル系単量体としては、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体などが好ましく挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどが挙げられる。
これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
・オレフィン類
エチレン、プロピレン、イソブチレンなど;
・ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなど;
・ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなど;
・ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなど;
・N−ビニル化合物類
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなど;
・その他
ビニルナフタレン、ビニルピリジンなどのビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体など。
・カルボキシ基を有するビニル系単量体
アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸等の(メタ)アクリル酸、およびα−アルキル誘導体あるいはβ−アルキル誘導体;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;コハク酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、コハク酸モノアクリロイルオキシエチレンエステル、フタル酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、フタル酸モノメタクリロイルオキシエチルエステルなどの不飽和ジカルボン酸モノエステル誘導体など。
・リン酸基を有するビニル系単量体
アシドホスホオキシエチルメタクリレートなど。
・多官能性ビニル類
エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなど。
特定のブロック共重合体を構成する重合体ブロックBは、ポリアルキレングリコールからなる。
ポリアルキレングリコールとしては、具体的には、ポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールを挙げることができ、特に、その直鎖構造によってミクロ相分離構造を形成しやすいことから、ポリエチレングリコールであることが好ましい。
重合体ブロックBの重量平均分子量(Mw)が上記の範囲にあることにより、結着樹脂中に確実にミクロ相分離構造が形成されて、確実に低光沢性を得ることができる。一方、重合体ブロックBの重量平均分子量(Mw)が過度に小さい場合は、得られる特定のブロック共重合体が水溶性の高いものとなってしまうために製造工程においてトナー粒子を形成することができないおそれがある。また、重合体ブロックBの重量平均分子量(Mw)が過度に大きい場合は、十分な低温定着性が得られないおそれがある。
具体的には、装置「HLC−8220」(東ソー社製)およびカラム「TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZM−M3連」(東ソー社製)を用い、カラム温度を40℃に保持しながら、キャリア溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速0.2ml/minで流し、測定試料(ポリアルキレングリコール)を室温において超音波分散機を用いて5分間処理を行う溶解条件で濃度1mg/mlになるようにテトラヒドロフランに溶解させ、次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得、この試料溶液10μLを上記のキャリア溶媒と共に装置内に注入し、屈折率検出器(RI検出器)を用いて検出し、測定試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出される。検量線測定用のポリスチレンとしては10点用いた。
特定のブロック共重合体における重合体ブロックAと重合体ブロックBとの質量比率が上記の範囲にあることにより、結着樹脂中に確実にミクロ相分離構造が形成されて、確実に低光沢性を得ることができる。一方、特定のブロック共重合体における重合体ブロックAの割合が過多である場合は、十分な低光沢性を得ることができないことがあり、また、重合体ブロックAの割合が過少である場合も、結着樹脂中にミクロ相分離構造が形成できずに十分な低光沢性が得られないおそれがある。
特定のブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および十分な低光沢性が得られる。一方、特定のブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)が過大である場合は、十分な低温定着性を得ることができないおそれがある。また、特定のブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)が過小である場合は、十分な低光沢性を得ることができないおそれがある。
特定のブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)において、測定試料を特定のブロック共重合体としたことの他は上記と同様にして測定されるものである。
特定のブロック共重合体のガラス転移点は、40℃以上70℃以下であることが好ましく、より好ましくは50℃以上65℃以下である。特定のブロック共重合体のガラス転移点が上記の範囲にあることにより、低温定着性を確実に得ることができる。一方、特定のブロック共重合体のガラス転移点が40℃未満である場合は、ホットオフセット現象を生じるおそれがあり、特定のブロック共重合体のガラス転移点が70℃を超える場合は、十分な低温定着性を得ることができないおそれがある。
特定のブロック共重合体は、例えば、アニオンリビング重合法などを用いた公知の種々の方法によって合成することができる。
特定のブロック共重合体の含有量が上記の範囲内であることにより、低光沢性を確実に得ることができ、しかも、優れた耐熱保管性が得られる。一方、特定のブロック共重合体の含有量が過多である場合は、十分な耐熱保管性が得られないおそれがあり、また、特定のブロック共重合体の含有量が過少である場合は、十分な低光沢性を得ることができないおそれがある。
結着樹脂における特定のブロック共重合体以外の樹脂(以下、「その他の結着樹脂」という。)は、スチレンアクリル樹脂を含有し、その他に、例えばポリエステル樹脂、オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、カーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルフォン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などが含有されていてもよい。
その他の結着樹脂としては、スチレンアクリル樹脂としてポリエステルセグメントにスチレンアクリル系重合体セグメントが結合されたスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が含有されること、スチレンアクリル樹脂と共に非晶性ポリエステル樹脂が含有されること、あるいは、スチレンアクリル樹脂としてスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂とこれ以外のスチレンアクリル樹脂樹脂が共に含有されることが好ましい。
その他の結着樹脂におけるスチレンアクリル樹脂は、スチレン系単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体によって形成されたものであり、当該スチレンアクリル樹脂を形成するための単量体としては、具体的には、上記の重合体ブロックAを形成するためのスチレン系単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体が挙げられる。当該スチレンアクリル樹脂は、スチレン系単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の他に、上記のオレフィン類、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類、N−ビニル化合物類、ビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体、カルボキシ基、リン酸基などのイオン性解離基を有するビニル系単量体、多官能性ビニル類などが共重合されたものであってもよい。
スチレンアクリル樹脂のガラス転移点は、測定試料としてスチレンアクリル樹脂を用いて、ASTM(米国材料試験協会規格)D3418−82に規定された方法(DSC法)によって測定された値である。
非晶性ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸モノマー(誘導体)および多価アルコールモノマー(誘導体)を原料として重縮合反応によって得られたものであって、明瞭な融点を有さないものをいう。
非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点は、測定試料として非晶性ポリエステル樹脂を用いて、ASTM(米国材料試験協会規格)D3418−82に規定された方法(DSC法)によって測定された値である。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂は、ポリエステルセグメントにスチレンアクリル系重合体セグメントが結合されてなるものであり、当該スチレンアクリル系重合体セグメントを形成するための単量体としては、具体的には、上記のスチレンアクリル樹脂を形成するための単量体として挙げたものが挙げられ、ポリエステルセグメントを形成するための単量体としては、具体的には、上記の非晶性ポリエステル樹脂を形成するための単量体として挙げたものが挙げられる。
当該ポリエステルセグメントおよびスチレンアクリル系重合体セグメントの結合には両反応性モノマーが用いられ、当該両反応性モノマーとしては、ポリエステルセグメントを形成するための多価カルボン酸モノマーおよび/または多価アルコールモノマーと反応し得る基と重合性不飽和基とを有するモノマーであればよく、具体的には、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸および無水マレイン酸などを用いることができる。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のガラス転移点は、測定試料としてスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を用いて、ASTM(米国材料試験協会規格)D3418−82に規定された方法(DSC法)によって測定された値である。
結着樹脂全体のガラス転移点は、測定試料として結着樹脂を用いて、ASTM(米国材料試験協会規格)D3418−82に規定された方法(DSC法)によって測定された値である。
結着樹脂全体の軟化点は、以下のように測定されるものである。
まず、温度20℃±1℃、相対湿度50%±5%RHの環境下において、結着樹脂1.1gをシャーレに入れ平らにならし、12時間以上放置した後、成型器「SSP−10A」(島津製作所社製)によって3820kg/cm2 の力で30秒間加圧し、直径1cmの円柱型の成型サンプルを作成し、次いで、この成型サンプルを、温度24℃±5℃、相対温度50%±20%RHの環境下において、フローテスター「CFT−500D」(島津製作所製)により、荷重196N(20kgf)、開始温度60℃、予熱時間300秒間、昇温速度6℃/分の条件で、円柱型ダイの穴(1mm径×1mm)より、直径1cmのピストンを用いて予熱終了時から押し出し、昇温法の溶融温度測定方法でオフセット値5mmの設定で測定したオフセット法温度T0ffsetが、軟化点とされる。
着色剤としては、一般に知られている染料および顔料を用いることができる。
黒色のトナーを得るための着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラックなどのカーボンブラック、マグネタイト、フェライトなどの磁性体、染料、非磁性酸化鉄を含む無機顔料などの公知の種々のものを任意に使用することができる。
カラーのトナーを得るための着色剤としては、染料、有機顔料などの公知のものを任意に使用することができ、具体的には、有機顔料としては例えばC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、同238、同269、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントブルー15;3、同60、同76などを挙げることができ、染料としては例えばC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同68、同11、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同69、同70、同93、同95などを挙げることができる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
離型剤としては、特に限定されるものではなく公知の種々のワックスを用いることができ、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックスや、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス;トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス;エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックス;ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス;カルナウバワックス、モンタンワックスなどを挙げることができる。
ワックスとしては、その融点が通常40〜160℃、好ましくは50〜120℃、より好ましくは60〜90℃であるものを用いることが好ましい。上記の範囲の融点を有するワックスを用いることにより、得られるトナーに耐熱保存性が確保されると共に、低温定着を行う場合にも安定した画像形成を行うことができる。
ワックスの含有割合は、結着樹脂に対して1〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜20質量%である。
荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
荷電制御剤の含有割合は、結着樹脂に対して通常0.1〜10質量%とされ、好ましくは0.5〜5質量%とされる。
このトナーの平均粒径は、例えば体積基準のメジアン径で3〜9μmであることが好ましく、更に好ましくは3〜8μmとされる。この粒径は、例えば後述する乳化重合凝集法を採用して製造する場合には、使用する凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、重合体の組成によって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの画質が向上する。
本発明のトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、下記式(T)で示される平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
式(T):平均円形度=円相当径から求めた円の周囲長/粒子投影像の周囲長
本発明のトナーは、混練・粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、乳化重合凝集法、その他の公知の種々の方法によって製造することができるが、高画質化、高安定性に有利となる粒子径の均一性、形状の制御性、コアシェル構造形成の容易性の観点から、水系媒体に分散された特定のブロック共重合体による微粒子(以下、「ブロック共重合体微粒子」ともいう。)およびスチレンアクリル樹脂による微粒子(以下、「スチレンアクリル樹脂微粒子」ともいう。)を凝集、融着させてトナー粒子を得る乳化凝集法によって製造することが好ましい。
乳化凝集法は、ブロック共重合体微粒子が分散されてなる水系分散液およびスチレンアクリル樹脂微粒子の水系分散液、あるいは、ブロック共重合体およびスチレンアクリル樹脂を含有する樹脂微粒子の水系分散液に、必要に応じて着色剤による微粒子などのトナー粒子構成成分の微粒子の水系分散液を混合し、凝集剤を添加することによって所望のトナーの粒子径となるまでこれらの微粒子を凝集させ、その後または凝集と同時に、微粒子間の融着を行い、形状制御を行うことにより、トナー粒子を製造する方法である。
ここで、ブロック共重合体微粒子またはスチレンアクリル樹脂微粒子を、任意に離型剤、荷電制御剤などの内添剤を含有したものとしてもよく、組成の異なる樹脂によりなる2層以上の構成とする複数層で形成された複合粒子とすることもできる。
トナー粒子をコアシェル構造を有するものとする場合は、凝集時に、異種の樹脂による樹脂微粒子を適宜の時間差をおいて添加すればよい。
上記のトナー粒子は、そのままで本発明のトナーを構成することができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該トナー粒子に、いわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加して本発明のトナーを構成してもよい。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、光沢処理が行われていることが好ましい。
本発明のトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。
キャリアとしては、例えば鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、これらの中ではフェライト粒子を用いることが好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる樹脂分散型キャリアなどを用いてもよい。
キャリアとしては、体積平均粒径が15〜100μmのものが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
本発明のトナーは、一般的な電子写真方式の画像形成方法に用いることができ、このような画像形成方法が行われる画像形成装置としては、例えば静電潜像担持体である感光体と、トナーと同極性のコロナ放電によって当該感光体の表面に一様な電位を与える帯電手段と、一様に帯電された感光体の表面上に画像データに基づいて像露光を行うことにより静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを感光体の表面に搬送して前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段と、当該トナー像を必要に応じて中間転写体を介して転写材に転写する転写手段と、転写材上のトナー像を加熱定着させる定着手段を有するものを用いることができる。
また、本発明のトナーは、定着温度(定着部材の表面温度)が100〜200℃とされる比較的低温のものにおいて好適に用いることができる。
テトラヒドロフラン(THF)を入れたフラスコに、室温、窒素条件下で、ブチルリチウム8質量部、スチレン250質量部を添加し、さらにエチレンオキサイド250質量部を加え、50℃に昇温して4日間撹拌しながら重合を行った。その後、メタノールを加えて反応を停止させることにより、ブロック共重合体〔1〕を得た。
このブロック共重合体〔1〕の重量平均分子量(Mw)は32,000であった。また、このブロック共重合体〔1〕におけるエチレンオキサイドによる重合体(ポリエチレングリコール:PEG)の重量平均分子量(Mw)は16,100であった。
このブロック共重合体〔1〕100質量部を、「ランデルミル 形式:RM」(徳寿工作所社製)で粉砕し、予め調製した0.26質量%濃度のラウリル硫酸ナトリウム溶液638質量部と混合し、撹拌しながら超音波ホモジナイザー「US−150T」(日本精機製作所製)を用いてV−LEVEL、300μAで30分間超音波分散することにより、体積基準のメジアン径(D50)が250nmである、ポリスチレンによる重合体ブロックとポリエチレングリコールからなる重合体ブロックとが1ブロックずつ直列に結合されてなるブロック共重合体によるブロック共重合体微粒子〔1〕が分散されたブロック共重合体微粒子分散液〔1〕を調製した。
ブロック共重合体微粒子分散液の調製例1において、表1に従って、スチレンの添加量、重合体ブロックBを形成するための単量体の種類および添加量を変更したことの他は同様にして、水系媒体中にそれぞれブロック共重合体微粒子〔2〕〜〔6〕が分散されたブロック共重合体微粒子分散液〔2〕〜〔6〕を調製した。各ブロック共重合体微粒子〔2〕〜〔6〕を構成するブロック共重合体〔2〕〜〔6〕の重量平均分子量(Mw)、エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドによる重合体(PEGまたはポリプロピレングリコール:PPG)の重量平均分子量(Mw)を表1に示す。なお、ブロック共重合体微粒子〔2〕は、前記ブロック共重合体微粒子〔1〕の作製で用いたスチレンを200質量部、エチレンオキサイドを300質量部に変更した他は同じ手順をとることにより作製したものである。
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、温度制御装置、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に予めアニオン性界面活性剤「ラウリル硫酸ナトリウム」2.0質量部をイオン交換水2900質量部に溶解させたアニオン性界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
このアニオン性界面活性剤溶液に重合開始剤「過硫酸カリウム(KPS)」9.0質量部を添加し、内温を78℃とした後、
・スチレン 540質量部
・n−ブチルアクリレート 270質量部
・メタクリル酸 65質量部
・n−オクチルメルカプタン 17質量部
からなる単量体溶液〔1〕を3時間かけて滴下し、滴下終了後、78℃において1時間にわたって加熱、撹拌することによって重合(第1段重合)を行い、これにより樹脂微粒子〔a1〕の分散液を作製した。
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、
・スチレン 94質量部
・n−ブチルアクリレート 60質量部
・メタクリル酸 11質量部
・n−オクチルメルカプタン 5質量部
からなる溶液に、離型剤としてパラフィンワックス(融点:73℃)51質量部を添加し、85℃に加温して溶解させて単量体溶液〔2〕を調製した。
一方、アニオン性界面活性剤「ラウリル硫酸ナトリウム」2質量部をイオン交換水1100質量部に溶解させた界面活性剤溶液を90℃に加温し、この界面活性剤溶液に上記の樹脂微粒子〔a1〕の分散液を、樹脂微粒子〔a1〕の固形分換算で28質量部添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、前記単量体溶液〔2〕を4時間混合、分散させて、分散粒子径350nmの乳化粒子を含有する分散液を調製し、この分散液に重合開始剤「KPS」2.5質量部をイオン交換水110質量部に溶解させた開始剤水溶液を添加し、この系を90℃において2時間にわたって加熱、撹拌することによって重合(第2段重合)を行い、これにより樹脂微粒子〔a11〕の分散液を得た。
上記の樹脂微粒子〔a11〕の分散液に、重合開始剤「KPS」2.5質量部をイオン交換水110質量部に溶解させた開始剤水溶液を添加し、80℃の温度条件下において、
・スチレン 230質量部
・n−ブチルアクリレート 100質量部
・n−オクチルメルカプタン 5.2質量部
からなる単量体溶液〔3〕を1時間かけて滴下した。
滴下終了後、3時間にわたって加熱、撹拌することによって重合(第3段重合)を行い、その後、28℃まで冷却し、アニオン性界面活性剤溶液中にスチレンアクリル樹脂微粒子〔1〕が分散されたスチレンアクリル樹脂微粒子分散液〔1〕を調製した。
窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を装備した四つ口フラスコに、
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 500質量部
・テレフタル酸 117質量部
・フマル酸 82質量部
・エステル化触媒(オクチル酸スズ) 2質量部
を入れ、230℃で8時間縮重合反応させ、さらに、8kPaで1時間反応させ、160℃まで冷却した後、
・アクリル酸 10質量部
・スチレン 30質量部
・ブチルアクリレート 7質量部
・重合開始剤(ジ−t−ブチルパーオキサイド) 10質量部
の混合物を滴下ロートにより1時間かけて滴下し、滴下後、160℃に保持したまま、1時間付加重合反応を継続させた。200℃に昇温し、10kPaで1時間保持した後、未反応のアクリル酸、スチレン、ブチルアクリレート、生成した水を除去することにより、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂〔1〕を作製した。
このスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂〔1〕のガラス転移点は60℃、軟化点は105℃であった。
このスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂〔1〕100質量部を、「ランデルミル 形式:RM」(徳寿工作所社製)で粉砕し、予め作製した0.26質量%濃度のラウリル硫酸ナトリウム溶液638質量部と混合し、撹拌しながら超音波ホモジナイザー「US−150T」(日本精機製作所製)を用いてV−LEVEL、300μAで30分間超音波分散することにより、体積基準のメジアン径(D50)が250nmであるスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂微粒子が分散されたスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔1〕を調製した。
加熱乾燥した三ツ口フラスコに、
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数2) 140質量部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数2) 60質量部
・イソフタル酸ジメチル 40質量部
・テレフタル酸 70質量部
・触媒:ジブチルスズオキシド 0.12質量部
を投入後、減圧操作により容器内の空気を減圧し、さらに窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械撹拌により180℃で6時間還流処理を行った。その後、減圧蒸留にて200℃まで昇温を徐々に行いながら5時間撹拌処理し、粘稠状態になったところでGPCにて分子量測定を行い、重量平均分子量が13,700になったところで、減圧蒸留を停止して空冷し、これにより、非晶性ポリエステル樹脂〔1〕を作製した。この非晶性ポリエステル樹脂〔1〕のガラス転移点は63.0℃であった。
次に、非晶性ポリエステル樹脂〔1〕を溶融状態のまま、「キャビトロンCD1010」(ユーロテック社製)に毎分100gの速度で移送した。一方、試薬アンモニア水をイオン交換水で希釈して濃度0.37質量%に調製した希アンモニア水を、別途準備した水性媒体タンクに投入し、熱交換器で120℃に加熱した。そして、この加熱した希アンモニア水を非晶性ポリエステル樹脂〔1〕と同時にキャビトロンCD1010に移送した。移送速度は毎分0.1リットルである。この状態で、回転子の回転周波数を60Hz、圧力を4.9×105 Paの条件に設定して「キャビトロンCD1010」を運転することにより、体積基準のメジアン径が0.28μmの非晶性ポリエステル樹脂〔1〕による微粒子の分散液を得た。その後、非晶性ポリエステル樹脂〔1〕による微粒子の濃度が20質量%となるように分散液の水分量を調整することにより、非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔1〕を調製した。
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「モーガルL」(キャボット社製)420質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子が分散されてなる着色剤微粒子分散液〔Bk〕を調製した。着色剤微粒子分散液〔Bk〕における着色剤微粒子の体積基準のメジアン径をマイクロトラック粒度分布測定装置「UPA−150」(日機装社製)を用いて測定したところ、117nmであった。
撹拌装置、温度センサー、冷却管を取り付けた反応容器にスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔1〕367質量部(固形分換算)並びにブロック共重合体微粒子分散液〔1〕40質量部(固形分換算)を入れ、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。その後、着色剤微粒子分散液〔Bk〕40質量部(固形分換算)を投入し、次いで、塩化マグネシウム60質量部をイオン交換水60質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃において10分間かけて添加した。その後、3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて80℃まで昇温し、80℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。この状態で「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準のメジアン径(D50)が6.0μmになった時点で、塩化ナトリウム190質量部をイオン交換水760質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。さらに、昇温を行い、90℃の状態で加熱撹拌することにより、粒子の融着を進行させ、平均円形度の測定装置「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて(HPF検出数を4000個)平均円形度が0.945になった時点で30℃に冷却することにより、トナー粒子の分散液を得た。
このトナー粒子の分散液を遠心分離機で固液分離し、トナー粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで35℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥した。
乾燥させたトナー粒子に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm)1質量%および疎水性チタニア(数平均一次粒子径=20nm)0.3質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにより混合することにより、トナー〔1〕を作製した。
トナーの製造例1において、表2の処方に従ったことの他は同様にして、トナー〔2〕〜〔10〕を作製した。
なお、表中「A−B」はブロック共重合体微粒子分散液、「StAc」はスチレンアクリル樹脂微粒子分散液、「StAc−PEs」はスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂、「PEs」は非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液を示す。
トナーの製造例1において表2の処方に従ったことの他は同様にして、トナー粒子の形成を行ったが、トナー粒子を形成することができなかった。これは、ブロック共重合体におけるポリスチレンからなる部分と結着樹脂に用いたポリエステル樹脂の親和性が低いという理由によると考えられる。
(1)キャリアの作製
フェライトコア100質量部とシクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂粒子5質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で30分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でフェライトコアの表面に樹脂コート層を形成させることにより、体積基準のメジアン径が50μmであるキャリアを得た。
キャリアの体積基準のメジアン径は、湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック社製)により測定した。
トナー〔1〕〜〔10〕の各々に対して、上記のキャリアをトナー濃度が6%となるように添加し、ミクロ型V型混合機(筒井理化学器株式会社製)によって回転速度45rpmで30分間混合することにより、現像剤〔1〕〜〔10〕を製造した。
市販のカラー複合機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)において、定着装置を、定着上ベルトの表面温度を140〜170℃の範囲で、定着下ローラの表面温度を120〜150℃の範囲で変更することができるように改造したものを用い、評価紙「NPi上質紙128g/m2 」(日本製紙社製)上に、定着速度300mm/secで、トナー付着量11.3g/m2 のベタ画像を定着させる定着実験を、コールドオフセットによる定着不良が観察されるまで、設定される定着温度(定着上ベルトの表面温度)を170℃、165℃・・・と5℃刻みで減少させるよう変更しながら繰り返し行った。なお、定着下ローラは、常に定着上ベルトの表面温度より20℃低い表面温度に設定した。そして、コールドオフセットによる定着不良が観察されない定着実験の最低の定着温度を定着下限温度として評価した。結果を表2に示す。
この定着下限温度が低ければ低い程、低温定着性に優れることを意味し、160℃以下であれば実用上問題なく、合格と判断される。
市販のカラー複合機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)において、定着装置を、定着上ベルトの表面温度を170℃、定着下ローラの表面温度を120℃に設定したものを用い、評価紙「PODコート紙128g/m2 」(日本製紙社製)上に、定着速度300mm/secで、トナー付着量7.0g/m2 のベタ画像を定着させてテスト画像を形成した。
得られたテスト画像の光沢度を、光沢度計「Gloss Meter」(村上色彩工学研究所製)を用い、屈折率1.567のガラス表面を基準として入射角75°で測定した。結果を表2に示す。
光沢度が15°以下であれば、ギラツキが感じられず、本発明において合格と判断される。
トナー0.5gを内径21mmの10mLガラス瓶に取り、蓋を閉めて、タップデンサー「KYT−2000」(セイシン企業社製)を用いて室温で600回振とうした後、蓋を取った状態で温度55℃、湿度35%RHの環境下に2時間放置した。次いで、トナーを48メッシュ(目開き350μm)の篩上に、トナーの凝集物が解砕しないよう注意しながらのせて、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)にセットし、押さえバー、ノブナットで固定し、送り幅1mmの振動強度に調節し、10秒間振動を加えた後、篩上に残存した残存トナー量を測定し、下記式(1)により残存トナー量の比率であるトナー凝集率を算出した。結果を表2に示す。
20%以下であれば実用上問題なく、合格と判断される。
式(1):トナー凝集率(%)={残存トナー量(g)/0.5(g)}×100
Claims (14)
- 少なくとも、スチレンアクリル樹脂を含有する結着樹脂を有するトナー粒子よりなる静電荷像現像用トナーであって、
前記結着樹脂が、少なくとも、前記スチレンアクリル樹脂を含む微粒子、および、ビニル系単量体が重合されてなる重合体ブロックAと、ポリアルキレングリコールからなる重合体ブロックBとにより、A−B型のブロック共重合体構造が形成されたブロック共重合体を含む微粒子の凝集融着物を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 前記結着樹脂に含有される前記スチレンアクリル樹脂が、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記結着樹脂が、前記スチレンアクリル樹脂および前記ブロック共重合体と共に、非晶性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記ブロック共重合体における重合体ブロックAと重合体ブロックBとの質量比率(重合体ブロックA/重合体ブロックB)が、9/1〜3/7の範囲にあることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)が、10,000〜100,000であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記ビニル系単量体が、スチレン系単量体および/または(メタ)アクリル酸エステル系単量体であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記結着樹脂における前記ブロック共重合体の含有量が、10〜50質量%であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 少なくとも、スチレンアクリル樹脂を含有する結着樹脂を有するトナー粒子よりなる静電荷像現像用トナーの製造方法であって、
前記トナー粒子は、少なくとも、前記スチレンアクリル樹脂を含む微粒子、および、ビニル系単量体が重合されてなる重合体ブロックAとポリアルキレングリコールからなる重合体ブロックBとによりA−B型のブロック共重合体構造が形成されたブロック共重合体を含む微粒子を凝集、融着させて形成されることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。 - 前記結着樹脂に含有される前記スチレンアクリル樹脂が、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項8に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記結着樹脂が、前記スチレンアクリル樹脂および前記ブロック共重合体と共に、非晶性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記ブロック共重合体における重合体ブロックAと重合体ブロックBとの質量比率(重合体ブロックA/重合体ブロックB)が、9/1〜3/7の範囲にあることを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)が、10,000〜100,000であることを特徴とする請求項8〜請求項11のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記ビニル系単量体が、スチレン系単量体および/または(メタ)アクリル酸エステル系単量体であることを特徴とする請求項8〜請求項12のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記結着樹脂における前記ブロック共重合体の含有量が、10〜50質量%であることを特徴とする請求項8〜請求項13のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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