JP6047704B2 - 既存柱の補強構造 - Google Patents
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Description
また、上記枠体8の軸方向長さは、既存柱1の補強必要長さを複数に分割した長さにしている。そのため、上記枠体8を既存柱1の補強必要長さ分だけ積層して、上記既存柱1の特定の一面を囲うようにしている。なお、積層された枠体8の外周には、繊維シート9を巻き付けて接着し、隣り合う鋼板7,7同士や積層された枠体8同士を一体化させている。
また、上記枠体8の互いに対向する面には、タイバー11を掛け渡すとともに、その両端を枠体8から突出させ、その突出端にナットを締め付けている。
このように形成された空間sには、充填材であるグラウト材5が充填され、補強部Hが構成される。この補強部Hは、上記アンカーボルト10,10を介して既存柱1と一体化されている。
また、既存柱1の軸方向に沿って、一対の軸方向筋4e,4fが上記空間sに配置されるため、当該補強部Hは、図11におけるx方向の曲げ耐力を発揮する。
しかし、経年劣化の激しい建造物やもともと耐力が極端に低い建造物に対して、既存柱1の一面のみを補強する片面補強構造は、当該既存柱の全周を枠体で囲った補強構造(以下「全周補強構造」という)に比べてその強度が劣ってしまう。
なお、上記枠体3は、断面がL字状の鋼板2を4枚一組とし、各鋼板2の先端同士を重ねて、既存柱1の全周を囲うように配置して構成されている。
これら軸方向筋4a〜4dは上記枠体3の四隅において互いに対向するとともに、これら軸方向筋4a〜4dのそれぞれは、互いに十分な間隔を保つように配置されている。
また、軸方向筋4aと4c及び軸方向筋4bと4dの軸線に直交する線方向(y方向)の曲げ力に対して、あらかじめ設定された目的の耐力を発揮するために必要な間隔を保っている。
また、それらの四隅に、上記のように十分な間隔を保った4本の軸方向筋4a〜4dを備えているので、x方向及びy方向の両方の曲げ力に対する耐力も大きくなる。
しかし、このような制約条件がある建造物でありながら、経年劣化の激しい建造物やもともと耐力が極端に低い建造物の場合には、十分な補強強度が得られないという問題があった。
上記空間に充填材を充填して第2補強部を形成し、上記既存柱と上記第1補強部及び第2補強部とは、上記既存柱の第1面と第2面から突出した上記棒状部材の突出部分に締結手段を設けた一体化手段を介して一体化する構成にしている。
なお、上記障害部とは、壁や窓枠などであって、補強枠体を既存柱の全周に配置するときの障害となるものである。
したがって、既存柱に壁や窓枠などが交差していて、全周補強構造を採用できない場合にも、片側補強構造の利点を十分に生かしながら、目的の補強効果を達成することができる。
また、既存柱の第1面と第2面との間を締結手段で締結して、上記棒状部材をしっかり止められるので、既存柱内のコンクリートが一対の棒状部材間で強く拘束され、圧縮耐力が向上する。
また、棒状部材にそれを揺り動かす力が作用したとしても、棒状部材は揺動したりしない。したがって、棒状部材が揺動することによって既存柱の内部を崩すようなこともなく、その分、アンカーボルトとしての機能がさらに安定することになる。
すなわち、既存柱1に壁や窓枠などの障害部6が交差しているときには、この障害部6を挟んで互いに対向する既存柱1の一方の面を第1面1aとし、他方の面を第2面1bとするとともに、この第1面1aを断面がコの字状の第1補強枠体12で囲い、この第1補強枠体12と既存柱1との間に形成される空間sにグラウト材などの充填材17を充填して上記第1補強部H1を構成する。
また、上記第2面1bを断面がコの字状の第2補強枠体13で囲い、この第2補強枠体13と既存柱1との間に形成される空間sに充填材17を充填して上記第2補強部H2を構成する。
また、上記第1補強枠体12の軸方向長さを、上記既存柱1の軸方向に沿った補強必要長さにしている。
このようにした空間sには、既存柱1の軸方向に沿って、一対の軸方向筋14a,14bが配置されている。軸方向筋14a,14bは、これら両軸の軸線に直交する方向すなわち図1に示すx方向の曲げ力に対して、あらかじめ設定された目的の耐力を発揮できる間隔を保持している。
なお、上記タイバー11は、上記第1補強枠体12が充填材から剥離することを防止している機能も備えている。
なお、この第2補強部H2側においてもタイバー11が配置されるとともに、その両端には、上記側面部13b,13bの外側でナット16,16が固定される。
また、上記補強枠体は、従来例のように、断面がL字状の枠体を2枚一組とし、分割した各枠体の先端同士を重ね合わせ、断面をコの字状にして上記第1,2補強枠体12,13を形成してもよい。
補強枠体を分割することによって、作業者の持ち運びを容易にし、現場での作業を効率よく行うことができる。このように分割した補強枠体を積層した場合には、積層した補強枠体同士を溶接や繊維シートなどで接合するのが一般的である。
また、上記アンカーボルト10,10は、上記既存柱1の軸方向に沿って、所定の間隔を保って複数配置され、既存柱1と第1,2補強部H1,H2とを一体化させている。
そして、このときにも一対の軸方向筋14aと14c及び軸方向筋14bと14dのそれぞれの対向間隔を広くすればするほど、上記y方向の曲げ力に対する耐力が大きくなる。したがって、既存柱1に求められる強度によっては、第1,2補強部H1,H2の厚さを厚くすれば、上記軸方向筋14a〜14dのそれぞれの対向間隔を大きくできる。
参考例1は、既存柱1の全周を囲うことができない場合にも、図10に示した全周補強構造とほぼ同等の補強効果を得ることができる。
すなわち、第1,2補強部H1,H2を設けることによって、既存柱1の実質的な断面積を大きくできるので、全周補強構造に近い圧縮耐力を得ることができる。その上、4本の軸方向筋14a〜14dが相まって、x方向及びy方向の曲げ力に対する耐力を発揮するので、4本の軸方向筋14a〜14dは、全周補強構造の4本の軸方向筋4a〜4dと同様に機能する。
このように既存柱1の全周を囲えない状況の中でも、全周補強構造と同等の効果が得られるということは、経年劣化の激しい既存柱1や、もともと耐力が極端に低い既存柱1であって、壁や窓枠などの障害部6,6が交差している既存柱1でも十分な補強効果を達成できる。
もちろん、経年劣化の激しい既存柱1や、もともと耐力が極端に低い既存柱1でなく、通常の既存柱1を補強する場合にも、大きな補強効果を期待できる。
また、第1補強部H1及び第2補強部H2を構成する各構成要素は、実質的に同じなので、まず第1補強部H1について詳細に説明し、第2補強部H2の構成要素については、後で簡単に説明する。
また、上記第1補強枠体12の側面部12b,12bは、対向部12aが障害部6,6の表面から所定の間隔を保つ長さを備えている。
また、上記第1補強枠体12の軸方向長さを、上記既存柱1の軸方向に沿った補強必要長さにしている。
上記第1補強枠体12が上記接続片12d,12dで障害部6,6に固定されているため、参考例1で必須であったタイバー11を省略することができる。
上記空間sに充填材17を充填して第1補強部H1を形成する。
また、上記既存柱1および障害部6,6と上記第2補強枠体13との間に形成された空間sには、一対の軸方向筋14c,14dが上記既存柱1の幅よりも広い間隔を保つとともに、図示のx方向の曲げ力に対して、あらかじめ設定された目的の耐力を発揮できる間隔を保持している。
そして、上記空間sに充填材17を充填して第2補強部を形成する。
上記以外の構成は、参考例1と同じである。
また、上記補強枠体は、従来例のように、断面がL字状の枠体を2枚一組とし、分割した各枠体の先端同士を重ね合わせ、断面をコの字状にして上記第1,2補強枠体12,13を形成してもよい。
補強枠体を分割することによって、作業者の持ち運びを容易にし、現場での作業を効率よく行うことができる。このように分割した補強枠体を積層した場合には、積層した補強枠体同士を溶接や繊維シートなどで接合するのが一般的である。
このように対向間隔を広くできるので、上記したようにx方向の曲げ力に対して、参考例1よりもその曲げ耐力を大きくできる。
その他の効果は参考例1と同様である。
また、上記棒状部材15,15は、上記既存柱1の軸方向に沿って、所定の間隔を保って複数配置され、既存柱1と第1,2補強部H1,H2とを一体化させている。
なお、棒状部材15,15の両端を軸方向筋14a〜14dの近傍に位置させれば、これら軸方向筋14aと14cおよび軸方向筋14bと14dとが協働して完全に一体化しながら曲げ耐力を発揮する。また、棒状部材15,15は、せん断補強筋としても機能することができる。
上記以外の構成は参考例1と同じである。
また、棒状部材15,15にそれを揺り動かす力が作用したとしても、棒状部材15,15は揺動したりしない。したがって、棒状部材15,15が揺動することによって既存柱1の内部を崩すようなこともなく、その分、アンカーボルトとしての機能がさらに安定することになる。
その他の効果は、参考例1と同じである。
また、上記補強枠体は、従来例のように、断面がL字状の枠体を2枚一組とし、分割した各枠体の先端同士を重ね合わせ、断面をコの字状にして上記第1,2補強枠体12,13を形成してもよい。
補強枠体を分割することによって、作業者の持ち運びを容易にし、現場での作業を効率よく行うことができる。このように分割した補強枠体を積層した場合には、積層した補強枠体同士を溶接や繊維シートなどで接合するのが一般的である。
なお、この参考例3は、参考例2と同じように、既存柱1と障害部6,6の一部を囲うようにすることもできる。このような補強枠体を採用することで、軸方向筋14aと14b及び軸方向筋14cと14dとの対向間隔を広くすることができる。
上記のように、第1,2補強枠体12,13を棒状部材15,15に結合したナット18,18で拘束したので、第1,2補強部H1,H2が既存柱1を介してしっかりと連結され、参考例1よりもさらに一体化する力が強くなる。このように、第1,2補強部H1,H2がさらに一体化されるので、第1補強部H1に設けた軸方向筋14a,14bと、第2補強部H2に設けた軸方向筋14c,14dとが、上記図1に示したy方向の曲げ力に対しても耐力を発揮できるようになる。
上記以外の構成は、参考例3と同じである。
なお、上記結合手段は、上記第1,2補強枠体12,13の対向部12a,13aと棒状部材15,15とを結合できれば、上記ナット18に限らない。
また、上記補強枠体は、従来例のように、断面がL字状の枠体を2枚一組とし、分割した各枠体の先端同士を重ね合わせ、断面をコの字状にして上記第1,2補強枠体12,13を形成してもよい。
補強枠体を分割することによって、作業者の持ち運びを容易にし、現場での作業を効率よく行うことができる。このように分割した補強枠体を積層した場合には、積層した補強枠体同士を溶接や繊維シートなどで接合するのが一般的である。
また、上記棒状部材15,15は、その先端が上記既存柱1から突出していれば、既存柱1内において分断されていても構わない。但し、分断されている場合には、既存柱1に対する棒状部材15,15の固定力は多少弱くなる。
第1実施形態は、上記既存柱1の第1面1aおよび第2面1bから突出した上記一対の棒状部材15,15ごとに、1枚の金属製プレート19,19をはめ、上記棒状部材15,15に締結手段となるナット20で締め付け、上記金属製プレート19,19で上記既存柱1を挟持したものである。
なお、この第1実施形態では、金属製プレート19,19は、既存柱1の軸方向に連続する一枚板で構成したが、上記金属製プレート19は、上記棒状部材15,15ごとに複数配置するようにしてもよい。
上記以外の構成は参考例3と同じである。
そのため、棒状部材15,15にそれを揺り動かす力が作用したとしても、棒状部材15,15は揺動したりしない。したがって、棒状部材15,15が揺動することによって既存柱1の内部を崩すようなこともなく、その分、アンカーボルトとしての機能がさらに安定することになり、上記既存柱1と上記第1,2補強部H1,H2との一体化が向上する。
さらに、上記金属製プレート19,19で既存柱1を挟持するため、上記金属製プレート19,19で挟持されたコンクリートが拘束され、圧縮耐力をさらに向上させることができる。
その他の効果は、参考例3と同じである。
また、上記補強枠体は、従来例のように、断面がL字状の枠体を2枚一組とし、分割した各枠体の先端同士を重ね合わせ、断面をコの字状にして上記第1,2補強枠体12,13を形成してもよい。
補強枠体を分割することによって、作業者の持ち運びを容易にし、現場での作業を効率よく行うことができる。このように分割した補強枠体を積層した場合には、積層した補強枠体同士を溶接や繊維シートなどで接合するのが一般的である。
また、上記棒状部材15,15は、その先端が上記既存柱1から突出していれば、既存柱1内において分断されていても構わない。但し、分断されている場合には、既存柱1に対する棒状部材15,15の固定力は多少弱くなる。
つまり、棒状部材15,15にそれを揺り動かす力が作用したとしても、棒状部材15,15は揺動したりしない。したがって、棒状部材15,15が揺動することによって既存柱1の内部を崩すようなこともなく、その分、アンカーボルトとしての機能がさらに安定することになり、上記既存柱1と上記第1,2補強部H1,H2との一体化が向上する。
さらに、上記金属製プレート19,19で既存柱1を挟持するため、上記金属製プレート19,19で挟持されたコンクリートが拘束され、圧縮耐力をさらに向上させることができる。
また、棒状部材15,15が軸方向筋14a〜14dの近傍を通過するので、これら軸方向筋14aと14cおよび軸方向筋14bと14dとが協働して完全に一体化しながら曲げ耐力を発揮する。
一方の空間sには、上記既存柱1に沿って、一対の軸方向筋14a,14bが配置され、他方の空間sには、上記既存柱1に沿って、一対の軸方向筋14c,14dが配置されている。
したがって、上記一対の軸方向筋14aと14b及び軸方向筋14cと14dとは、十分な対向間隔を維持できるので、参考例2でも説明したように、x方向の曲げ力に対して大きな曲げ耐力を発揮させることができる。
さらに、上記補強枠体は、従来例のように、断面がL字状の枠体を2枚一組とし、分割した各補強枠体の先端同士を重ね合わせ、断面をコの字状にして上記第1,2補強枠体12,13を形成してもよい。
補強枠体を分割することによって、作業者の持ち運びを容易にし、現場での作業を効率よく行うことができる。このように分割した補強枠体を積層した場合には、積層した補強枠体同士を溶接や繊維シートなどで接合するのが一般的である。
すなわち、上記3つの障害部の内、同一線上に位置する一対の障害部6a,6bを挟んで、他の障害部6cとは反対側に位置する第1面1a及び障害部6a,6bの一部を第1補強枠体12で囲い、第1補強枠体12と上記第1面1a及び障害部6a,6bとの間に空間sを形成している。
つまり、障害部6a,6cの間に位置する既存柱1を囲う一方のL字状補強枠体13eはその両端に接続片13m,13nを設け、その接続片13mは障害部6aに密着させて固定し、接続片13nは障害部6cに密着させて固定している。また、他方のL字状補強枠体13fはその両端に接続片13p,13qを設け、その接続片13pは障害部6bに密着させて固定し、接続片13qは障害部6cに密着させて固定している。
そして、一対のL字状補強枠体13e,13fで形成される空間sには、軸方向筋14c,14dを配置しているが、これら軸方向筋14c,14dは、第1補強枠体12内に配置された軸方向筋14a,14bと対向する。
すなわち、第1,2補強部H1,H2を設けることによって、柱の実質的な断面積を大きくできるので、全周補強構造に近い圧縮耐力を得ることができる。その上、4本の軸方向筋14a〜14dが相まって、x方向及びy方向の曲げ力に対する耐力を発揮するので、4本の軸方向筋14a〜14dは、全周補強構造の4本の軸方向筋4a〜4dと同様に機能する。
上記のように、第1補強枠体12とL字状補強枠体13e,13fとを棒状部材15,15のナット18,18で拘束したので、第1,2補強部H1,H2が既存柱1を介してしっかりと連結され、上記第1,2補強部H1,H2が既存柱1を介して一体化する力が強くなる。
このように、第1,2補強部H1,H2がさらに一体化されるので、第1補強部H1に設けた軸方向筋14aと14b及び第2補強部H2に設けた軸方向筋14cと14dとが、図8に示したy方向の曲げ力に対しても耐力を発揮できるようになる。
また、上記第1補強枠体12は、従来例のように、断面がL字状の枠体を2枚一組とし、分割した各枠体の先端同士を重ね合わせ、断面をコの字状にして上記第1補強枠体12を形成してもよい。
補強枠体を分割することによって、作業者の持ち運びを容易にし、現場での作業を効率よく行うことができる。このように分割した補強枠体を積層した場合には、積層した補強枠体同士を溶接や繊維シートなどで接合するのが一般的である。
上記以外の構成や効果は、参考例2と同じである。
第5実施形態の補強構造による作用として、補強枠体にリブが形成されているため、上記分割枠体23,24が積層しやすい。
Claims (3)
- 互いに対向する一対の側面に壁などの障害部が交差する既存柱であって、
上記障害部を挟んで対向する上記既存柱の両面のうち、一方の面を第1面とし、
この第1面側に第1補強枠体を設け、
この第1補強枠体で囲まれた空間には、上記既存柱に沿って少なくとも一対の軸方向筋が上記第1面の幅方向に間隔を保って配置され、
上記空間に充填材を充填して第1補強部を形成した既存柱の補強構造において、
上記障害部を境に、上記第1面の反対側となる上記既存柱の面を第2面とし、
この第2面側に第2補強枠体を設け、
この第2補強枠体で囲まれた空間には、上記既存柱に沿って少なくとも一対の軸方向筋が上記第2面の幅方向に間隔を保って配置され、
上記空間に充填材を充填して第2補強部を形成し、
上記既存柱と上記第1補強部及び第2補強部とは、上記既存柱の第1面と第2面から突出した棒状部材の突出部分に締結手段を設けた一体化手段を介して一体化する構成にし、
上記第1補強部及び第2補強部にそれぞれ配置された上記一対の軸方向筋は、それらの軸線に直交するx方向の曲げ力に対して、あらかじめ設定された目的の耐力を発揮する間隔を保持するとともに、障害部を挟んで対向する軸方向筋は、上記x方向に直交するy方向の曲げ力に対して、あらかじめ設定された目的の耐力を発揮する間隔を保持して配置された既存柱の補強構造。 - 上記一体化手段は、上記既存柱を貫通してその既存柱に固定した一対の棒状部材からなり、
上記棒状部材の両端部を上記既存柱の第1面と第2面から突出させるとともに、
上記一対の棒状部材を一組として、それら各組の棒状部材を上記既存柱の軸方向に所定の間隔を保って複数配置した請求項1に記載した既存柱の補強構造。 - 上記第2補強枠体は、一対のL字状補強枠体からなり、上記障害部とは別の障害部が交差した上記第2面側おいて、上記L字状補強枠体を上記別の障害部を挟んで配置した請求項1又は請求項2に記載した既存柱の補強構造。
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