JP6045422B2 - インクジェット記録用ホワイトインク組成物、インクジェット記録方法、及び、印刷物 - Google Patents

インクジェット記録用ホワイトインク組成物、インクジェット記録方法、及び、印刷物 Download PDF

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本発明は、インクジェット記録用ホワイトインク組成物、インクジェット記録方法、及び、印刷物に関する。
画像データ信号に基づき、紙などの記録媒体に画像を形成する画像記録方法として、電子写真方式、昇華型及び溶融型熱転写方式、インクジェット方式などがある。
インクジェット方式は、印刷装置が安価であり、かつ、印刷時に版を必要とせず、必要とされる画像部のみにインク組成物を吐出し記録媒体上に直接画像形成を行うため、インク組成物を効率よく使用でき、特に小ロット生産の場合にランニングコストが安い。更に、騒音が少なく、画像記録方式として優れており、近年注目を浴びている。
中でも、紫外線などの放射線の照射により硬化可能なインクジェット記録用インク組成物(放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物)は、紫外線などの放射線の照射によりインク組成物の成分の大部分が硬化するため、溶剤系インク組成物と比べて乾燥性に優れ、また、画像がにじみにくいことから、種々の記録媒体に印字できる点で優れた方式である。
従来のインクジェット記録用インク組成物として、特許文献1〜3が挙げられる。
特表2011−502188号公報 特表2011−500932号公報 米国特許出願公開第2010/330296号明細書
本発明の目的は、膜中成分の外部への溶出量(マイグレーション)が少なく、臭気及び得られる画像の着色が抑制され、硬化感度、隠蔽性及び吐出性に優れたインクジェット記録用ホワイトインク組成物、インクジェット記録方法並びに印刷物を提供することである。
本発明の上記課題は下記の<1>、<14>及び<17>に記載の手段により解決された。好ましい実施態様である<2>〜<13>、<15>及び<16>と共に以下に記載する。
<1> (成分A)重合性化合物、(成分B)重合開始剤、及び、(成分C)白色顔料を含有し、成分Aとして、2官能(メタ)アクリレート、3官能(メタ)アクリレート、及び、4官能(メタ)アクリレートを合計してインク組成物全体の60質量%以上含有し、成分Bとして、(成分B−1)重合性基を含有するアシルホスフィンオキシド化合物をインク組成物全体の3質量%以上含有し、成分Cをインク組成物全体の10質量%以上含有することを特徴とするインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
<2> インク組成物が増感剤を含有しない、<1>に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
<3> 成分B−1が重合性基を含有するモノアシルホスフィンオキシド化合物である、<1>又は<2>に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
<4> 成分B−1が(成分B−1−1)アシル基に重合性官能基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物を含有する、<1>〜<3>のいずれか1つに記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
<5> 成分B−1−1が下記式(1)で表される化合物である、<4>に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
(式(1)中、R1〜R3はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又は重合性官能基を有する基を表し、R1〜R3のうち少なくとも1つは重合性官能基を有する基であり、R4及びR5はそれぞれ独立に、アルキル基、アリール基又はアルコキシ基を表す。)
<6> 上記R1〜R3のうち少なくとも1つが、式(2)で表される重合性官能基を有する基である、<5>に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
(式(2)中、R6は水素原子又はメチル基を表し、L1は−COO−、−CONH−又はフェニレン基を表し、Xは2価の連結基を表し、L2は−COO−又は−CONH−を表し、R7は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、nは0〜3の整数を表し、−*はベンゼン環との結合を表す。)
<7> 上記Xが、炭素数1〜12の鎖状若しくは環状アルキレン基、炭素数2〜12の鎖状若しくは環状アルケニレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、又は、1以上の上記環状アルキレン基、上記アルケニレン基及び/若しくはアリーレン基と1以上のエステル結合、エーテル結合若しくはウレタン結合とを組み合わせた2価の基である、<6>に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
<8> 上記R7が−CH2−である、<6>又は<7>に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
<9> 上記nが0である、<6>に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
<10> 上記R4及びR5がいずれもフェニル基である、<5>〜<9>のいずれか1つに記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
<11> 上記L1が−COO−である、<6>〜<9>のいずれか1つに記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
<12> 上記R6が水素原子である、<6>〜<9>及び<11>のいずれか1つに記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
<13> パッケージ印刷用である、<1>〜<12>のいずれか1つに記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物、
<14> (工程a)<1>〜<13>のいずれか1つに記載のインク組成物を支持体上に吐出する工程、及び、(工程b)上記インク組成物に酸素分圧0.15atm以下にて活性線を照射して上記インク組成物を硬化する工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法、
<15> 上記支持体が、膜厚が10μm以上90μm以下であり、かつ、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びナイロンよりなる群から選択される成分を少なくとも1つ含有する樹脂フィルムである、<14>に記載のインクジェット記録方法、
<16> 上記活性線がLEDである、<14>又は<15>に記載のインクジェット記録方法、
<17> <14>〜<16>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法により得られた印刷物。
本発明によれば、膜中成分の外部への溶出量(マイグレーション)が少なく、臭気及び得られる画像の着色が抑制され、硬化感度、隠蔽性及び吐出性に優れたインクジェット記録用ホワイトインク組成物、インクジェット記録方法並びに印刷物を提供することができた。
本発明に好適に使用されるインクジェット記録装置の一例を示す模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のインクジェット記録用ホワイトインク組成物(以下、単にホワイトインク組成物、又は、インク組成物ともいう。)は、(成分A)重合性化合物、(成分B)重合開始剤、及び、(成分C)白色顔料を含有し、成分Aとして、2官能(メタ)アクリレート、3官能(メタ)アクリレート、及び、4官能(メタ)アクリレートを合計してインク組成物全体の60質量%以上含有し、成分Bとして、(成分B−1)重合性基を含有するアシルホスフィンオキシド化合物をインク組成物全体の3質量%以上含有し、成分Cをインク組成物全体の10質量%以上含有することを特徴とする。
本発明のインク組成物は、パッケージ印刷用インク組成物として好適に用いることができ、パッケージ印刷用インクジェットインク組成物としてより好適に用いることができる。
なお、明細書中、数値範囲を表す「A〜B」の記載は「A以上B以下」と同義である。また、「(成分A)重合性化合物」等を単に「成分A」等ともいう。また、「質量%」及び「質量部」は、それぞれ「重量%」及び「重量部」と同義である。
更に、本発明においては、「アクリレート」、「メタクリレート」の双方あるいはいずれかを指す場合「(メタ)アクリレート」と、「アクリル」、「メタクリル」の双方あるいはいずれかを指す場合「(メタ)アクリル」と、それぞれ記載することがある。
従来のインクジェット記録用ホワイトインク組成物により得た印刷物は、硬化膜から未反応のモノマー、重合開始剤、重合開始剤残渣等が移動するという問題があり、特に、食品包装用等のパッケージ印刷に使用する場合には、パッケージ内包物に転写する量、所謂マイグレーション(溶出、転移)量が多いという問題があった。また、硬化膜の臭気が強く、内包物や周囲の食品に臭いが移るという問題もあった。
更に、ホワイトインク組成物では、着色、すなわち、黄色味を帯びるなどの着色が問題となる。
特に、従来のインク組成物では、LEDを光源として使用する場合には、増感剤を使用していたが、増感剤の使用により、画像が黄色味を帯びるといった画像の着色の問題があった。一方、増感剤を使用せずにインクを調製すると、感度が低くなるという問題を生じるため、大量の開始剤を添加する必要がある。しかし、大量の開始剤を添加するとマイグレーションが顕著に発生するという問題があった。
本発明は、上記の構成を採用することにより、膜中成分の外部への溶出量(マイグレーション)が少なく、印刷物の臭気が抑制され、硬化性、特にLED光源に対する硬化性に優れ、隠蔽率が高く、更に、吐出安定性に優れたインクジェット記録用ホワイトインク組成物を提供することができる。
詳細な機構は不明であるが、成分Aとして2〜4官能の(メタ)アクリレート化合物を多く含むことにより、硬化性に優れると共に、硬化膜に架橋構造が形成され、マイグレーション及び臭気が抑制されるものと推定される。また、成分Bとして、重合性基を有するアシルホスフィンオキシド化合物を使用することにより、重合開始剤が硬化膜内に架橋され、膜内を移動しにくく、また、揮発しにくいため、マイグレーション及び臭気が抑制されるものと推定される。また、成分Cを特定量以上含有することにより、隠蔽性に優れたインクジェット記録用ホワイトインク組成物が得られたものと推定される。
以下、本発明のインク組成物について、詳細に説明する。
1.インク組成物
本発明のインク組成物は、(成分A)重合性化合物、(成分B)重合開始剤、及び、(成分C)白色顔料を含有し、成分Aとして、2官能(メタ)アクリレート、3官能(メタ)アクリレート、及び、4官能(メタ)アクリレートを合計してインク組成物全体の60質量%以上含有し、成分Bとして、(成分B−1)重合性基を含有するアシルホスフィンオキシド化合物をインク組成物全体の3質量%以上含有し、成分Cをインク組成物全体の10質量%以上含有することを特徴とする。
本発明のインク組成物は、活性線により硬化可能な油性のインク組成物である。「活性線」とは、その照射によりインク組成物中に開始種を発生させるエネルギーを付与できる放射線であり、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを包含する。中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点から紫外線及び電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
(成分A)重合性化合物
本発明のインク組成物は、(成分A)重合性化合物を含有し、成分Aとして2官能(メタ)アクリレート、3官能(メタ)アクリレート、及び、4官能(メタ)アクリレート(以下、「2官能(メタ)アクリレート、3官能(メタ)アクリレート、及び、4官能(メタ)アクリレート」を総称して、「2〜4官能(メタ)アクリレート」ともいう。)を合計してインク組成物全体の60質量%以上含有する。2〜4官能(メタ)アクリレートの含有量が60質量%未満であると、マイグレーションを十分に抑制することや、安定した吐出性を得ることが困難である。
2〜4官能(メタ)アクリレートの含有量は、インク組成物全体の60〜90質量%であることが好ましく、60〜80質量%であることがより好ましく、60〜75質量%であることが更に好ましい。2〜4官能(メタ)アクリレートの含有量が上記範囲内であると、マイグレーションがより抑制されるので好ましい。
本発明のインク組成物は、2〜4官能(メタ)アクリレートをインク組成物全体の60質量%以上含有していれば、その構成は特に限定されないが、2官能(メタ)アクリレートをインク組成物全体の30〜90質量%含有することが好ましく、40〜85質量%含有することがより好ましく、50〜80質量%含有することが更に好ましく、60〜75質量%含有することが特に好ましい。
また、3官能(メタ)アクリレートをインク組成物全体の0〜30質量%含有することが好ましく、3〜20質量%含有することがより好ましく、5〜15質量%含有することが更に好ましい。
更に、4官能(メタ)アクリレートをインク組成物全体の0〜20質量%含有することが好ましく、2〜15質量%含有することがより好ましく、3〜10質量含有することが特に好ましい。
2官能(メタ)アクリレート、3官能(メタ)アクリレート及び4官能(メタ)アクリレートのそれぞれの含有量が上記範囲内であると、マイグレーション、臭気を十分に抑制することや、安定した吐出性を得ることが可能なので好ましい。
2官能(メタ)アクリレートとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
2官能(メタ)アクリレートとしては、炭素数5以上の分岐を有していてもよい炭化水素鎖を有する2官能(メタ)アクリレートが好ましく使用できる。炭素数5以上の分岐を有していてもよい炭化水素鎖を有する2官能アクリレートがより好ましい。炭化水素鎖の炭素数の上限は特に限定されないが、インク組成物の粘度の観点から、20以下であることが好ましく、16以下であることがより好ましく、12以下であることが更に好ましい。
炭素数5以上の炭化水素鎖を分子内に有する2官能(メタ)アクリレート化合物としては、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド(PO)変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、PO変性ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリデカンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタデカンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、及び、シクロヘキサンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能(メタ)アクリレートの好ましい例としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、イソシアヌル酸アルキレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート等が挙げられる。
4官能(メタ)アクリレートの好ましい例としては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明において、2〜4官能(メタ)アクリレート以外に、その他の重合性化合物を含有してもよく、具体的には、単官能(メタ)アクリレート、5官能以上の(メタ)アクリレート、N−ビニル化合物、(メタ)アクリルアミド化合物、ビニルエーテル化合物等が例示される。
その他の重合性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エチレン性不飽和基を有する無水物、アクリロニトリル、スチレン、更に種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられる。
また、その他の重合性化合物として具体的には、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、tert−オクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−n−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルジグリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、4−ブロモブチル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2−テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシル(メタ)アクリレート、4−ブチルフェニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2,4,5−テトラメチルフェニル(メタ)アクリレート、4−クロロフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキシドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキシド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴプロピレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイロキシチルコハク酸、2−メタクリロイロキシヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレンオキシド(EO)変性フェノール(メタ)アクリレート、EO変性クレゾール(メタ)アクリレート、EO変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド(PO)変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、EO変性−2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、(3−エチル−3−オキセタニルメチル)(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート;ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の5官能(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキシド変性ヘキサ(メタ)アクリレート、ε−カプトラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の6官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
その他の重合性化合物として用いられる(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリンが挙げられる。
その他の重合性化合物として用いられる芳香族ビニル類としては、例えば、スチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロロメチルスチレン、メトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ビニル安息香酸メチルエステル、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、3−プロピルスチレン、4−プロピルスチレン、3−ブチルスチレン、4−ブチルスチレン、3−ヘキシルスチレン、4−ヘキシルスチレン、3−オクチルスチレン、4−オクチルスチレン、3−(2−エチルヘキシル)スチレン、4−(2−エチルヘキシル)スチレン、アリルスチレン、イソプロペニルスチレン、ブテニルスチレン、オクテニルスチレン、4−t−ブトキシカルボニルスチレン、4−t−ブトキシスチレン等が挙げられる。
更に、本発明に用いられるその他の重合性化合物としては、例えば、ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなど)、アリル化合物の誘導体(酢酸アリル、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテートなど)、ハロゲン含有単量体(塩化ビニリデン、塩化ビニルなど)、ビニルエーテル(メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、メトキシビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテルなど)、シアン化ビニル((メタ)アクリロニトリルなど)、オレフィン類(エチレン、プロピレンなど)、N−ビニル類(N−ビニルホルムアミド、N−ビニルラクタム類(N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン)など)などが挙げられる。
更に具体的には、山下晋三編「架橋剤ハンドブック」(1981年、(株)大成社);加藤清視編「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編「UV・EB硬化技術の応用と市場」79頁(1989年、(株)シーエムシー出版);滝山栄一郎著「ポリエステル樹脂ハンドブック」(1988年、(株)日刊工業新聞社)等に記載の市販品又は業界で公知のラジカル重合性又は架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。
他の重合性化合物の分子量は、80〜2,000であることが好ましく、80〜1,000であることがより好ましく、80〜800であることが更に好ましい。
その他の重合性化合物として、単官能ビニルエーテル化合物を用いてもよい。
好適に用いられる単官能ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、ヒドロキシエチルモノビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシノニルモノビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル等が挙げられる。
また、多官能ビニルエーテル化合物を用いることもできる。好適に用いられる多官能ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物が挙げられる。
本発明のインク組成物における成分Aの総含有量は、インク組成物の総量に対して、60質量%以上であり、60〜85質量%であることが好ましく、60〜80質量%であることがより好ましく、60〜75質量%であることが更に好ましい。
成分Aの含有量が上記範囲内であると、硬化性及び吐出性に優れるインク組成物が得られるので好ましい。
(成分B)重合開始剤
本発明のインク組成物は、(成分B)重合開始剤を含有し、成分Bとして、(成分B−1)重合性基を含有するアシルホスフィンオキシド化合物をインク組成物全体の3質量%以上含有する。成分B−1をインク組成物全体の3質量%以上含有することにより、マイグレーション及び臭気が抑制され、硬化性に優れ、硬化物の着色が抑制されたインク組成物が得られる。
(成分B−1)重合性基を有するアシルホスフィンオキシド化合物
本発明のインク組成物は、成分B−1をインク組成物全体の3質量%以上含有する。成分B−1の含有量は、3〜12質量%であることが好ましく、4〜10質量%であることがより好ましく、4〜8質量%であることが更に好ましい。
成分B−1の含有量が上記範囲内であると、硬化性に優れ、着色が抑制されるので好ましい。
成分B−1としては、重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物及び重合性基を有するビスアシルホスフィンオキシド化合物が例示され、着色がより抑制される観点から、重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物が好ましい。
<重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物>
重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物としては、(成分B−1−1)アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物が好ましい。モノアシルホスフィンオキシド化合物は、光によって分解し、ベンゾイルラジカルとフォスフィノイルラジカルとを生成するが、その反応性はベンゾイルラジカルがより低い。このため、硬化後のインク膜には、硬化に関与しなかった未反応のベンゾイルラジカルから生成したベンズアルデヒド化合物が多量に残存する。また、全ての開始剤が分解することはなく、未反応のモノアシルホスフィンオキシド化合物も存在する。アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物を使用することにより、残存しやすい上記の2つの化合物が重合性化合物と共に膜中に取り込まれるため、当該インク組成物により形成された画像から溶出する低分子化合物の量及び画像が生じる臭気を低減することが可能であると考えられる。
アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物は、リン原子に1つのアシル基が結合しており、上記アシル基に重合性官能基を有する。
重合性官能基の結合位置は、アシル基の任意の位置に結合することができる。
アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物が有するアシル基は、脂肪族アシル基であっても、芳香族アシル基であってもよいが、芳香族アシル基であることが好ましく、置換基を有していてもよい、重合性官能基が直接又は連結基を介して結合したベンゾイル基であることがより好ましい。
また、上記アシル基が上記ベンゾイル基である場合、重合性官能基が直接又は連結基を介して結合する位置は、ベンゼン環上のカルボニル基の結合位置を1位として、2位、4位及び/又は6位であることが好ましく、また、製造適性の観点から、少なくとも4位であることが好ましい。
アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物が有する重合性官能基の数は、硬化の際に生じる膜の収縮が起こりにくい観点からは、1であることが好ましく、また、硬化速度及び密着性の観点からは、2〜5であることが好ましく、1〜4であることがより好ましく、1〜3であることが更に好ましい。
また、上記アシル基が上記ベンゾイル基であり、かつ重合性官能基の数が1〜3である場合には、重合性官能基が直接又は連結基を介して結合する位置は、ベンゼン環上のカルボニル基の結合位置を1位として、2位、4位及び6位よりなる群から選ばれた1〜3つの位置であることが好ましい。上記アシル基が上記ベンゾイル基であり、かつ重合性官能基の数が1である場合には、ベンゼン環上のカルボニル基の結合位置を1位として、4位に結合していることが特に好ましい。
アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物におけるアシル基は、直接又は連結基を介して結合した重合性官能基を有する以外に、任意の置換基を有することができる。置換基としては、アルキル基、及び、アルコキシ基が好ましく挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基、及び、炭素数1〜4のアルコキシ基がより好ましく挙げられ、メチル基が特に好ましく挙げられる。
また、上記連結基としては、炭素数1〜12の鎖状若しくは環状アルキレン基、炭素数2〜12の鎖状若しくは環状アルケニレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、又は、1以上の上記アルキレン基、上記アルケニレン基及び/若しくはアリーレン基と1以上のエステル結合、エーテル結合若しくはウレタン結合とを組み合わせた2価の基であることが好ましく、炭素数1〜8の鎖状若しくは環状アルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、又は、1以上の上記アルキレン基及び/若しくはアリーレン基と1以上のエステル結合、エーテル結合若しくはウレタン結合とを組み合わせた2価の基であることがより好ましく、炭素数1〜8の鎖状アルキレン基、又は、1以上の炭素数1〜8の鎖状アルキレン基と1以上のエステル結合を組み合わせた2価の基であることが更に好ましく、メチレン基であることが特に好ましい。また、上記連結基の炭素数は、1〜40であることが好ましく、1〜20であることがより好ましく、1〜12であることが更に好ましい。
本発明における重合性官能基には、アニオン重合性基、カチオン重合性基、及び、ラジカル重合性基が含まれる。アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物が2以上の重合性官能基を有する場合、それぞれの重合性官能基は同じであっても、異なっていてもよいが、製造適性の観点からは、同じであることが好ましい。
アニオン重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、スチリル基、共役ポリエン基、マレエート基、フマレート基、マレイミド基、イタコン酸残基、ビニルケトン基、ハロゲン化ビニル基、シアン化ビニル基、シアノ(メタ)アクリレート基、ニトロ化ビニル基及びエポキシ基が挙げられる。
カチオン重合性官能基としては、スチリル基、エポキシ基、ビニルエーテル基及びオキセタン基が挙げられる。
ラジカル重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、(メタ)アリル基、スチリル基及びマレイミド基などが挙げられる。
これらの中でも、上記重合性官能基は、硬化速度の観点から、エチレン性不飽和結合を有する基であることが好ましく、ラジカル重合性官能基がより好ましく、(メタ)アクリロイル基であることが更に好ましい。
アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物は、下記式(B1−1)で表される化合物であることが好ましい。
(式(B1−1)中、R1〜R3はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又は重合性官能基を有する基を表し、R1〜R3のうち少なくとも1つは重合性官能基を有する基であり、R4及びR5はそれぞれ独立に、アルキル基、アリール基又はアルコキシ基を表す。)
1〜R3はそれぞれ独立に、水素原子、メチル基、メトキシ基又は重合性官能基を有する基であることが好ましく、メチル基、メトキシ基又は重合性官能基を有する基であることがより好ましい。上記態様であると、膜中成分のマイグレーションがより少なく、臭気がより抑制された印刷物が得られる。
また、式(B1−1)において、重合性官能基を有する基は、重合性官能基を1つのみ有していても、2つ以上有していてもよいが、重合性官能基を有する基における重合性官能基の数は、1〜3であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることが更に好ましい。
4及びR5はそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数1〜20のアルコキシ基であることが好ましく、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基又は炭素数1〜12のアルコキシ基であることがより好ましく、炭素数6〜12のアリール基又は炭素数1〜8のアルコキシ基であることが更に好ましく、フェニル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基であることが特に好ましい。上記アルキル基、アリール基及びアルコキシ基は、置換されていてもよい。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基及びアリール基が挙げられる。
また、R4及びR5はそれぞれ独立に、アリール基であることが好ましく、フェニル基であることがより好ましく、R4及びR5がいずれもフェニル基であることが特に好ましい。
また、R1〜R3における重合性官能基を有する基としては、式(B1−2)で表される基であることが好ましい。
(式(B1−2)中、R6は水素原子又はメチル基を表し、L1は−COO−、−CONH−又はフェニレン基を表し、Xは2価の連結基を表し、L2は−COO−又は−CONH−を表し、R7は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、nは0〜3の整数を表し、−*はベンゼン環との結合を表す。)
6は、水素原子であることが好ましい。
1は、−COO−又は−CONH−であることが好ましく、−COO−であることがより好ましい。
1及びL2における−COO−、−CONH−の結合の向きは、いずれの向きで結合してもよいが、L1においては、−COO−又は−CONH−のカルボニル基がエチレン性不飽和結合と結合していることが好ましい。
Xは、2価の連結基であれば特に制限はないが、炭素数1〜12の鎖状若しくは環状アルキレン基、炭素数2〜12の鎖状若しくは環状アルケニレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、又は、1以上の上記アルキレン基、上記アルケニレン基及び/若しくはアリーレン基と1以上のエステル結合、エーテル結合若しくはウレタン結合とを組み合わせた2価の基であることが好ましく、炭素数1〜12の鎖状若しくは環状アルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、又は、1以上の上記アルキレン基及び/若しくはアリーレン基と1以上のエステル結合、エーテル結合若しくはウレタン結合とを組み合わせた2価の基であることがより好ましく、炭素数2〜8の鎖状アルキレン基、又は、1以上の炭素数1〜8の鎖状アルキレン基と1以上のエステル結合を組み合わせた2価の基であることが更に好ましい。
また、Xは、分子量が小さいほうがインク組成物への添加量(質量%)あたりの硬化性の観点から好ましい。具体的には、Xの分子量は、290以下であることが好ましく、170以下であることが好ましく、80以下であることが更に好ましい。また、14以上であることが好ましい。
7は、メチレン基であることが好ましい。
nは、0であることがインク組成物への添加量(質量%)あたりの硬化性の観点から好ましい。
また、R1〜R3における重合性官能基を有する基としては、式(B1−4)で表される基であることがより好ましい。
(式(B1−4)中、R13は水素原子又はメチル基を表し、L3は−COO−又は−CONH−を表し、−*はベンゼン環との結合を表す。)
13は、水素原子であることが好ましい。
3は、−COO−であることが好ましい。
3における−COO−、−CONH−の結合の向きは、いずれの向きで結合してもよいが、−COO−又は−CONH−のカルボニル基がエチレン性不飽和結合と結合していることが好ましい。すなわち、式(4)で表される基は、(メタ)アクリロイルオキシメチル基であることが好ましい。
アシル基に重合性官能基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物の具体例を下記に示すが、これらに限定されるものではない。なお、下記式中、Phはフェニル基を表し、Buはn−ブチル基を表す。
上記式(B1−1)で表される化合物で表される化合物の製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法により合成すればよい。中でも、ベンゾイル基に置換するメチル基をアゾイソブチロニトリルや過酸化ベンゾイル等の熱ラジカル発生剤とN−ブロモスクシンイミド等の臭素化剤とを作用させて、臭素原子に置換して、重合性官能基若しくは重合性官能基を有する基、又は、式(B1−4)で表される基からメチレン基を除いた基を導入する方法が好ましく例示できる。
<重合性基を有するビスアシルホスフィンオキシド化合物>
本発明において、重合性基を有するビスアシルホスフィンオキシド化合物としては、(成分B−1−2)アシル基に重合性基を有するビスアシルホスフィンオキシド化合物が好ましい。
(B−1−2)アシル基に重合性基を有するビスアシルホスフィンオキシド化合物
ビスアシルホスフィンオキシド化合物は、光によって分解し、ベンゾイルラジカルとフォスフィノイルラジカルとを生成するが、その反応性はベンゾイルラジカルがより低い。このため、硬化後のインク膜には、硬化に関与しなかった未反応のベンゾイルラジカルから生成したベンズアルデヒド化合物が多量に残存する。また、全ての開始剤が分解することはなく、未反応のビスアシルホスフィンオキシド化合物も存在する。
本発明者が詳細な検討を行った結果、アシル基に重合性官能基を有するビスアシルホスフィンオキシド化合物をインク組成物に用いることで、残存しやすい前述の二つの化合物が重合性化合物と共に膜に取り込まれるため、当該インク組成物により形成された画像から溶出する低分子化合物の量及び画像から生じる臭気を低減することが可能であることを見出した。
アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物は、リン原子に結合する2つのアシル基の少なくとも1つに重合性官能基を有する。
重合性官能基の結合位置は、アシル基の任意の位置に結合することができる。
アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物が有するアシル基は、脂肪族アシル基であっても、芳香族アシル基であってもよいが、芳香族アシル基であることが好ましく、置換基を有していてもよい、重合性官能基が直接又は連結基を介して結合したベンゾイル基であることがより好ましい。
また、上記アシル基が上記ベンゾイル基である場合、重合性官能基が直接又は連結基を介して結合する位置は、ベンゼン環上のカルボニル基の結合位置を1位として、2位、4位及び/又は6位であることが好ましく、また、製造適性の観点から、少なくとも4位であることが好ましい。
また、アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物においては、リン原子に結合する2つのアシル基がそれぞれ重合性官能基を有していてもよい。
アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物が有する重合性官能基の数は、硬化の際に生じる膜の収縮が起こりにくい観点からは、1であることが好ましく、また、硬化速度及び密着性の観点からは、2、3又は4であることが好ましい。
また、上記アシル基が重合性官能基を有する場合、その重合性官能基の数は、1以上であればよく、1〜3であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることが更に好ましい。
また、上記アシル基が上記ベンゾイル基であり、かつ重合性官能基の数が2〜4である場合には、重合性官能基が直接又は連結基を介して結合する位置は、ベンゼン環上のカルボニル基の結合位置を1位として、少なくとも2位及び4位であることが好ましい。
アシル基に重合性基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物におけるアシル基は、直接又は連結基を介して結合した重合性官能基を有する以外に、任意の置換基を有することができる。置換基としては、アルキル基、及び、アルコキシ基が好ましく挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基、及び、炭素数1〜4のアルコキシ基がより好ましく挙げられ、メチル基が特に好ましく挙げられる。
また、上記連結基としては、炭素数1〜12の鎖状若しくは環状アルキレン基、炭素数2〜12の鎖状若しくは環状アルケニレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、又は、1以上の上記アルキレン基、上記アルケニレン基及び/若しくはアリーレン基と1以上のエステル結合、エーテル結合若しくはウレタン結合とを組み合わせた2価の基であることが好ましく、炭素数1〜8の鎖状若しくは環状アルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、又は、1以上の上記アルキレン基及び/若しくはアリーレン基と1以上のエステル結合、エーテル結合若しくはウレタン結合とを組み合わせた2価の基であることがより好ましく、炭素数1〜8の鎖状アルキレン基、又は、1以上の炭素数1〜8の鎖状アルキレン基と1以上のエステル結合を組み合わせた2価の基であることが更に好ましく、メチレン基であることが特に好ましい。また、上記連結基の炭素数は、1〜40であることが好ましく、1〜20であることがより好ましく、1〜12であることが更に好ましい。
本発明における重合性官能基には、アニオン重合性基、カチオン重合性基、及び、ラジカル重合性基が含まれる。アシル基に重合性基を有するビスアシルホスフィンオキシド化合物が2以上の重合性官能基を有する場合、それぞれの重合性官能基は同じであっても、異なっていてもよいが、製造適性の観点からは、同じであることが好ましい。
アニオン重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、スチリル基、共役ポリエン基、マレエート基、フマレート基、マレイミド基、イタコン酸残基、ビニルケトン基、ハロゲン化ビニル基、シアン化ビニル基、シアノ(メタ)アクリレート基、ニトロ化ビニル基及びエポキシ基が挙げられる。
カチオン重合性官能基としては、スチリル基、エポキシ基、ビニルエーテル基及びオキセタン基が挙げられる。
ラジカル重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、(メタ)アリル基、スチリル基及びマレイミド基などが挙げられる。
これらの中でも、上記重合性官能基は、硬化速度の観点から、エチレン性不飽和結合を有する基であることが好ましく、ラジカル重合性官能基がより好ましく、(メタ)アクリロイル基であることが更に好ましい。
アシル基に重合性基を有するビスアシルホスフィンオキシド化合物は、下記式(B2−1)で表される化合物であることが好ましい。
(式(B2−1)中、R1〜R6はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は重合性官能基を有する基を表し、R1〜R6のうち少なくとも1つは重合性官能基を有する基であり、R7はアルキル基又はアリール基を表す。)
1〜R6はそれぞれ独立に、水素原子、メチル基又は重合性官能基を有する基であることが好ましく、メチル基又は重合性官能基を有する基であることがより好ましい。上記態様であると、膜中成分のマイグレーションがより少なく、臭気がより抑制された印刷物が得られる。
更に、式(B2−1)において、重合性官能基を有する基は、重合性官能基を1つのみ有していても、2つ以上有していてもよいが、重合性官能基を有する基における重合性官能基の数は、1〜3であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることが更に好ましい。
7は、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であることが好ましく、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基であることがより好ましく、炭素数6〜12のアリール基であることが更に好ましく、フェニル基であることが特に好ましい。上記アルキル基及びアリール基は、置換されていてもよい。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アリール基及びハロゲン原子が挙げられる。
また、R1〜R6における重合性官能基を有する基としては、式(B2−2)で表される基であることが好ましい。式(B2−1)中に式(B2−2)で表される基が複数存在する場合、式(B2−2)で表される基は、互いに異なっていても同じであってもよいが、同じであることが好ましい。
(式(B2−2)中、R8は水素原子又はメチル基を表し、L1は−COO−、−CONH−又はフェニレン基を表し、Xは2価の連結基を表し、L2は−COO−又は−CONH−を表し、R9は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、nは0〜3の整数を表し、*はベンゼン環との結合位置を表す。)
8は、水素原子であることが好ましい。
1は、−COO−又は−CONH−であることが好ましく、−COO−であることがより好ましい。
1及びL2における−COO−、−CONH−の結合の向きは、いずれの向きで結合してもよいが、L1においては、−COO−又は−CONH−のカルボニル基がエチレン性不飽和結合と結合していることが好ましい。
Xは、2価の連結基であれば特に制限はないが、炭素数1〜12の鎖状若しくは環状アルキレン基、炭素数2〜12の鎖状若しくは環状アルケニレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、又は、1以上の上記アルキレン基、上記アルケニレン基及び/若しくはアリーレン基と1以上のエステル結合、エーテル結合若しくはウレタン結合とを組み合わせた2価の基であることが好ましく、炭素数1〜12の鎖状若しくは環状アルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、又は、1以上の上記アルキレン基及び/若しくはアリーレン基と1以上のエステル結合、エーテル結合若しくはウレタン結合とを組み合わせた2価の基であることがより好ましく、炭素数2〜8の鎖状アルキレン基、又は、1以上の炭素数1〜8の鎖状アルキレン基と1以上のエステル結合を組み合わせた2価の基であることが更に好ましい。
また、Xは、分子量が小さいほうがインク組成物への添加量(質量%)あたりの硬化性の観点から好ましい。具体的には、Xの分子量は、290以下であることが好ましく、170以下であることが好ましく、80以下であることが更に好ましい。また、14以上であることが好ましい。
9は、メチレン基であることが好ましい。
nは、0であることがインク組成物への添加量(質量%)あたりの硬化性の観点から好ましい。
アシル基に重合性官能基を有するビスアシルホスフィンオキシド化合物の具体例を下記に示すが、これらに限定されるものではない。
上記式(B2−1)で表される化合物の製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法により合成すればよい。中でも、ベンゾイル基に置換するメチル基をアゾイソブチロニトリルや過酸化ベンゾイル等の熱ラジカル発生剤とN−ブロモスクシンイミド等の臭素化剤とを作用させて、臭素原子に置換して、重合性官能基若しくは重合性官能基を有する基、又は、式(B2−4)で表される基からメチレン基を除いた基を導入する方法が好ましく例示できる。
また、本発明において、重合性基を有するビスアシルホスフィンオキシド化合物として、アシル基以外に重合性基を有するビスアシルホスフィンオキシド化合物を含有してもよい。以下に具体例を示すが、本発明はこれらの具体例に何ら限定されるものではない。
上記の化合物の合成方法は特に限定されないが、例えば、特開2007−39453号公報、及び特表2008−520623号公報等が参照される。
(成分B−2)その他の重合開始剤
本発明のインク組成物は、成分Bとして成分B−1以外の重合開始剤(以下、(成分B−2)その他の重合開始剤ともいう。)を含有してもよい。その他の重合開始剤としては、ラジカル重合又はカチオン重合の重合開始剤であることが好ましく、ラジカル重合開始剤が特に好ましい。例えば、特開2009−138172号公報の段落0139〜0157に記載の、(a)芳香族ケトン化合物、(b)芳香族オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(d)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(e)ケトオキシムエステル化合物、(f)ボレート化合物、(g)アジニウム化合物、(h)メタロセン化合物、(i)活性エステル化合物、(j)炭素−ハロゲン結合を有する化合物等を用いることができる。
(成分C)白色顔料
本発明のインク組成物は、(成分C)白色顔料を含有する。
白色顔料としては、特に限定されず、公知のものを用いることができ、例えば、塩基性炭酸鉛(2PbCO3Pb(OH)2、いわゆる、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、いわゆる、ジンクホワイト)、酸化チタン(TiO2、いわゆる、チタンホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3、いわゆる、チタンストロンチウムホワイト)、中空粒子などが挙げられる。
なお、これらの白色顔料は、必要に応じて表面処理を行ってもよい。
酸化チタンは、他の白色顔料と比べて比重が小さく、屈折率が大きく化学的、物理的にも安定であるため、顔料としての隠蔽力や着色力が大きく、更に、酸やアルカリ、その他の環境に対する耐久性にも優れている。従って、白色顔料としては酸化チタンを利用することが好ましい。もちろん、必要に応じて他の白色顔料(列挙した白色顔料以外であってもよい。)を使用してもよい。
酸化チタンは、特に限定されず、白色顔料として使用されている公知の酸化チタンから適宜選択して使用することができる。ルチル型酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンのいずれも使用することができるが、触媒活性能が低く、経時安定性に優れる点からルチル型酸化チタンが好ましく使用される。
酸化チタンは上市されており、例えば、Tipaque CR60−2、Tipaque A−220(いずれも、石原産業(株)製)や、KRONOS1001、1014、1071、1074、1075、1077、1078、1080、1171、2044、2047、2056、2063、2080、2081、2084、2087、2160、2190、2211、2220、2222、2225、2230、2233、2257、2300、2310、2450、2500、3000、3025(いずれも、KRONOS社製)等が例示できる。
また、白色顔料は、必要に応じて表面処理を行ってもよい。具体的には、例えば、シリカ、アルミナ、亜鉛、ジルコニア、又は、有機物処理が行われ、処理方法によって耐候性や親油水性が異なる。本発明においてはアルミナ、亜鉛、ジルコニア、又は、塩基性有機物処理されたものが好ましい。
中空粒子としては、中空ポリマー粒子が例示できる。また、中空ポリマー粒子としては、粒子内部が空洞となっている樹脂粒子が挙げられ、特開2009−35672号公報に記載されているものが例示できる。
また、中空粒子は、上市されており、例えば、SX866(A)(JSR(株)製)等が例示できる。
白色顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル等の分散装置を用いることができる。
また、インク組成物に白色顔料を添加するにあたっては、必要に応じて、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。分散助剤は、白色顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。
上記顔料を上記インク組成物に分散させる際に使用する分散媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、低分子量である上記重合性化合物を分散媒としてもよいし、溶剤を分散媒としてもよい。ただし、本発明のインク組成物は、放射線硬化型のインクであり、インクを被記録媒体上に適用後、硬化させるため、上記溶剤を含まず無溶剤であることが好ましい。これは、硬化されたインク画像中に、溶剤が残留すると、耐溶剤性が劣化したり、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound)の問題が生じるためである。このため、上記分散媒として、上記重合性化合物を用い、その中でも、粘度が低い重合性化合物を選択することが、分散適性やインク組成物のハンドリング性向上の点で好ましい。
本発明のインク組成物は、水を含む溶剤の含有量が、インク組成物全体の5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが更に好ましく、実質的に溶剤を含有しないことが特に好ましい。なお、環境中の水分を吸収するなどして、極微量の水分を含有することを排除するものではない。
白色顔料の平均粒径は、0.1〜1.0μmであることが好ましく、0.1〜0.5μmであることがより好ましく、0.15〜0.3μmであることが更に好ましい。また、最大粒径は、1.5μm以下であることが好ましく、1.0μm以下であることがより好ましい。最大粒径が上記範囲内となるように、白色顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、濾過条件を設定することが好ましい。また、遠心分離などの後処理によって大きな粒子を取り除くことも有効である。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性(特に沈降の抑止)、十分な隠蔽性及び硬化感度を維持することができる。
インク組成物中における白色顔料の粒径は、公知の測定方法で測定することができる。具体的には遠心沈降光透過法、X線透過法、レーザー回折・散乱法、動的光散乱法により測定することができる。
白色顔料は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
白色顔料の含有量は、インク組成物全体の10質量%以上である。含有量が10質量%未満であると、十分な隠蔽性を得ることが困難である。
白色顔料の含有量は、インク組成物全体の10〜30質量%であることが好ましく、10〜20質量%であることがより好ましく、12〜18質量%であることが更に好ましい。含有量が上記範囲内であると、隠蔽性及び硬化性に優れるので好ましい。
(成分D)増感剤
本発明のインク組成物は、特定の活性線を吸収して重合開始剤の分解を促進させるため、(成分D)増感剤として機能する化合物(以下、単に「増感剤」ともいう。)を含有してもよい。本発明において、増感剤としては、300nmの光を吸収して、重合開始剤と相互作用し、重合開始剤の分解を促進させる化合物が挙げられる。
増感剤としては、例えば、1−ナフトール、2−ナフトール、1−メトキシナフタレン、1−ステアリルオキシナフタレン、2−メトキシナフタレン、2−ドデシルオキシナフタレン、4−メトキシ−1−ナフトール、グリシジル−1−ナフチルエーテル、2−(2−ナフトキシ)エチルビニルエーテル、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジメトキシナフタレン、1,1’−チオビス(2−ナフトール)、1,1’−ビ−2−ナフトール、1,5−ナフチルジグリシジルエーテル、2,7−ジ(2−ビニルオキシエチル)ナフチルエーテル、4−メトキシ−1−ナフトール、ESN−175(新日鐵化学(株)製のエポキシ樹脂)又はそのシリーズ、ナフトール誘導体とホルマリンとの縮合体等のナフタレン誘導体、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2−t−ブチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9−メトキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジエトキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジエトキシアントラセン、9−エトキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、9−イソプロポキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、9−ベンジルオキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、9−(α−メチルベンジルオキシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ(2−カルボキシエトキシ)アントラセン等のアントラセン誘導体、1,4−ジメトキシクリセン、1,4−ジエトキシクリセン、1,4−ジプロポキシクリセン、1,4−ジベンジルオキシクリセン、1,4−ジ−α−メチルベンジルオキシクリセン等のクリセン誘導体、9−ヒドロキシフェナントレン、9,10−ジメトキシフェナントレン、9,10−ジエトキシフェナントレン等のフェナントレン誘導体等を挙げることができる。これら誘導体の中でも、特に、炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有していてもよい9,10−ジアルコキシアントラセン誘導体が好ましく、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基が好ましい。カルバゾール誘導体としては、カルバゾール、N−エチルカルバゾール、N−ビニルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール等が挙げられる。
また、チオキサントン誘導体としては、例えば、チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン2−クロロチオキサントン等を挙げることができる
更に、Speedcure 7010(1,3-di({α-[1-chloro-9-oxo-9H-thioxanthen-4-yl]oxy}acetylpoly[oxy(1-methylethylene)])oxy)-2,2-bis({α-[1-chloro-9-oxo-9H-thioxanthen-4-yl]oxy}acetylpoly[oxy(1-methylethylene)])oxymethyl)propane、CAS No.1003567−83−6)、Omnipol TX(Polybutyleneglycol bis(9-oxo-9H-thioxanthenyloxy)acetate、CAS No.813452−37−8)、Omnipol BP(Polybutyleneglycol bis(4-benzoylphenoxy)acetate、CAS No.515136−48−8)が例示される。
本発明のインク組成物において、増感剤の含有量は、3質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.3質量%以下であることが更に好ましく、0.1質量%以下であることが特に好ましく、増感剤を含有しないことが最も好ましい。ここで、増感剤を含有しないとは、インク組成物の調製において、添加成分として増感剤を有していないことを意味する。
(その他の成分)
<分散剤>
本発明のインク組成物は、分散剤を含有することが好ましい。特に顔料を使用する場合において、顔料をインク組成物中に安定に分散させるため、分散剤を含有することが好ましい。分散剤としては、高分子分散剤が好ましい。なお、本発明における「高分子分散剤」とは、重量平均分子量が1,000以上の分散剤を意味する。
高分子分散剤としては、DISPERBYK−101、DISPERBYK−102、DISPERBYK−103、DISPERBYK−106、DISPERBYK−111、DISPERBYK−161、DISPERBYK−162、DISPERBYK−163、DISPERBYK−164、DISPERBYK−166、DISPERBYK−167、DISPERBYK−168、DISPERBYK−170、DISPERBYK−171、DISPERBYK−174、DISPERBYK−182(BYKケミー社製);EFKA4010、EFKA4046、EFKA4080、EFKA5010、EFKA5207、EFKA5244、EFKA6745、EFKA6750、EFKA7414、EFKA745、EFKA7462、EFKA7500、EFKA7570、EFKA7575、EFKA7580(エフカアディティブ社製);ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ(株)製);ソルスパース(SOLSPERSE)3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、22000、24000、26000、28000、32000、36000、39000、41000、71000などの各種ソルスパース分散剤(Noveon社製);アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P−123((株)ADEKA製)、イオネットS−20(三洋化成工業(株)製);ディスパロン KS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)(楠本化成(株)製)が挙げられる。
インク組成物中における分散剤の含有量は、使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の質量に対し、0.05〜15質量%であることが好ましい。
<界面活性剤>
本発明のインク組成物には、長時間安定した吐出性を付与するため、界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。また、上記界面活性剤としてフッ素系界面活性剤(例えば、有機フルオロ化合物等)やシリコーン系界面活性剤(例えば、ポリシロキサン化合物等)を用いてもよい。上記有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。上記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。上記ポリシロキサン化合物としては、ジメチルポリシロキサンのメチル基の一部に有機基を導入した変性ポリシロキサン化合物であることが好ましい。変性の例として、ポリエーテル変性、メチルスチレン変性、アルコール変性、アルキル変性、アラルキル変性、脂肪酸エステル変性、エポキシ変性、アミン変性、アミノ変性、メルカプト変性などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらの変性の方法は組み合わせて用いられてもかまわない。また、中でもポリエーテル変性ポリシロキサン化合物がインクジェットにおける吐出安定性改良の観点で好ましい。ポリエーテル変性ポリシロキサン化合物の例としては、例えば、SILWET L−7604、SILWET L−7607N、SILWET FZ−2104、SILWET FZ−2161(日本ユニカー(株)製)、BYK306、BYK307、BYK331、BYK333、BYK347、BYK348等(BYK Chemie社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−6191、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(信越化学工業(株)製)が挙げられる。
これらの中でも、シリコーン系界面活性剤が好ましく挙げられる。
本発明のインク組成物中における界面活性剤の含有量は使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の質量に対し、0.0001〜1質量%であることが好ましい。
<溶剤>
本発明のインク組成物には、被記録媒体との密着性を改良するため、溶剤を添加してもよい。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、トリプロリレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、γ−ブチロラクトンのような環状エステル系溶剤、2−メチルピロリドン、2−ピロリドンのようなアミド系溶剤などが挙げられる。
この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、水を含む溶剤の量はインク組成物の全質量に対し、0.1〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。
インク組成物において顔料などの諸成分の分散媒としては、溶剤を添加してもよく、また、無溶剤で、重合性化合物を分散媒として用いてもよいが、本発明のインク組成物は、活性エネルギー線硬化型のインク組成物であり、インク組成物を記録媒体上に適用後、硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。これは、硬化されたインク画像中に、溶剤が残留すると、耐溶剤性が劣化したり、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound)の問題が生じるためである。このような観点から、分散媒としては、重合性化合物を用い、中でも、最も粘度が低い重合性モノマーを選択することが分散適性やインク組成物のハンドリング性向上の観点から好ましい。
<その他の成分>
本発明のインク組成物には、更に目的に応じて種々の添加剤を併用することができる。例えば、得られる画像の耐候性向上、退色防止の観点から、紫外線吸収剤を用いることができる。また、インク組成物の安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。
また、本発明のインク組成物には、上記した成分以外にも種々の公知の添加剤を含んでいてもよく、例えば、褪色防止剤、導電性塩類、溶剤、高分子化合物、塩基性化合物等が挙げられる。これらその他の成分としては、公知のものを用いることができ、例えば、特開2009−221416号公報に記載されているものが挙げられる。
また、本発明のインク組成物は、保存性、及び、ヘッド詰まりの抑制という観点から、重合禁止剤を含有することが好ましい。
重合禁止剤の含有量は、本発明のインク組成物の全質量に対し、200〜20,000ppmであることが好ましい。
重合禁止剤としては、ニトロソ系重合禁止剤や、ヒンダードアミン系重合禁止剤、ハイドロキノン、ベンゾキノン、p−メトキシフェノール、TEMPO、TEMPOL、クペロンAl等が挙げられる。
(インク物性)
本発明のインク組成物は、インクジェットノズルからの吐出性を考慮し、吐出時の温度でのインク組成物の粘度が0.5〜30mPa・sであることが好ましく、0.5〜20mPa・sであることがより好ましく、1〜15mPa・sであることが最も好ましい。この範囲になるように適宜組成比を調整し決定することが好ましい。
なお、25℃(室温)でのインク組成物の粘度は、1mPa・s以上200mPa・s以下であることが好ましく、2mPa・s以上50mPa・s以下であることがより好ましく、2.5mPa・s以上30mPa・s以下であることが更に好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な記録媒体を用いた場合でも、記録媒体中へのインク組成物の浸透を防ぎ、未硬化モノマーの低減、臭気低減が可能となり、更にインク液滴着弾時のドット滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善される。また、25℃でのインク組成物の粘度が200mPa・s以下であると、インク組成物の装置内におけるインクジェットヘッド等へのデリバリーが容易である。
インク組成物の25℃における粘度の測定方法としては、特に制限はないが、JIS Z8803に準拠した測定方法であることが好ましい。
また、粘度の測定装置としては、回転粘度計を使用することが好ましく、B形又はE形の回転粘度計を使用することが好ましい。
インク組成物の25℃における粘度の測定方法として具体的には、例えば、RE80型粘度計(東機産業(株)製)を用いて、液温25℃にてローターを2分間回転させて安定させた後に測定する方法等が好ましい。
本発明のインク組成物の表面張力は、20〜40mN/mであることが好ましく、23〜35mN/mであることがより好ましい。ポリオレフィン、PET、コート紙、非コート紙など様々な記録媒体へ記録する場合、滲み及び浸透の観点から、20mN/m以上が好ましく、濡れ性の観点から35mN/m以下が好ましい。
なお、インク組成物の25℃における表面張力の測定方法としては、公知の方法を用いることができるが、吊輪法、又は、ウィルヘルミー法で測定することが好ましい。例えば、協和界面科学(株)製自動表面張力計CBVP−Zを用いて測定する方法、又は、KSV INSTRUMENTS LTD社製 SIGMA702を用いて測定する方法が好ましく挙げられる。
(インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及び印刷物)
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェットインク組成物をインクジェット記録用として記録媒体(支持体、記録材料等)上に吐出し、記録媒体上に吐出されたインクジェットインク組成物に低酸素分圧下で活性エネルギー線を照射し、インクジェットインク組成物を硬化して画像を形成する方法である。
より具体的には、本発明のインクジェット記録方法は、(工程a)インク組成物を支持体(以下、基材、記録媒体等ともいう。)上に吐出する工程、及び、(工程b)上記インク組成物に酸素分圧0.15atm以下にて活性線を照射して上記インク組成物を硬化する工程、を含むことが好ましい。
本発明のインクジェット記録方法は、上記(工程a)及び(工程b)工程を含むことにより、記録媒体上において硬化したインク組成物により画像が形成される。
また、本発明のインクジェット記録方法は、記録媒体上の同一部分において、上記(工程a)及び(工程b)を2回以上行うこと、すなわち、同一部分を重ね打ちにより印刷するマルチパスモードで行ってもよい。本発明のインク組成物を用いることにより、マルチパスモードで印刷を行った場合、光沢性により優れた画像が得られる。
また、本発明の印刷物は、本発明のインクジェット記録方法によって記録された印刷物である。
なお、上記支持体として、膜厚が10μm以上90μm以下であり、かつ、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びナイロンよりなる群から選択される成分を少なくとも1つ含有する樹脂フィルムを使用することが好ましい。
また、本発明のインク組成物は、パッケージ印刷用に好適であり、特に、食品包装用のパッケージ印刷に好適である。
本発明のインクジェット記録方法における(工程a)には、以下に詳述するインクジェット記録装置を用いることができる。
<インクジェット記録装置>
本発明のインクジェット記録方法に用いることができるインクジェット記録装置としては、特に制限はなく、目的とする解像度を達成し得る公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。すなわち、市販品を含む公知のインクジェット記録装置であれば、いずれも、本発明のインクジェット記録方法の(工程a)における支持体へのインク組成物の吐出を実施することができる。
本発明で用いることができるインクジェット記録装置としては、例えば、インク供給系、温度センサー、活性エネルギー線源を含む装置が挙げられる。
インク供給系は、例えば、本発明のインク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pl、より好ましくは8〜30plのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpi、更に好ましくは720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
上述したように、本発明のインク組成物は、吐出されるインク組成物を一定温度にすることが好ましいことから、インクジェット記録装置には、インク組成物温度の安定化手段を備えることが好ましい。一定温度にする部位はインクタンク(中間タンクがある場合は中間タンク)からノズル射出面までの配管系、部材の全てが対象となる。すなわち、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までは、断熱及び加温を行うことができる。
温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク組成物の流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近に設けることができる。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断若しくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンター立上げ時間を短縮するため、あるいは、熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うと共に、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
本発明のインク組成物のような活性線硬化型インク組成物は、概して通常インクジェット記録用インク組成物で使用される水性インク組成物より粘度が高いため、吐出時の温度変動による粘度変動が大きい。インク組成物の粘度変動は、液滴サイズの変化及び液滴吐出速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こす。従って、吐出時のインク組成物の温度はできるだけ一定に保つことが必要である。よって、本発明において、インク組成物の温度の制御幅は、好ましくは設定温度の±5℃、より好ましくは設定温度の±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃とすることが適当である。
次に、(工程b)について説明する。
記録媒体上に吐出されたインク組成物は、活性線を照射することによって硬化する。これは、本発明のインク組成物に含まれる重合開始剤が活性線の照射により分解して、ラジカルなどの重合開始種を発生し、その開始種の機能に重合性化合物の重合反応が、生起、促進されるためである。このとき、インク組成物において重合開始剤と共に増感剤が存在すると、系中の増感剤が活性線を吸収して励起状態となり、重合開始剤と接触することによって重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
ここで、使用される活性線は、α線、γ線、電子線、X線、紫外線、可視光又は赤外光などが使用され得る。活性線のピーク波長は、増感剤の吸収特性にもよるが、例えば、200〜600nmであることが好ましく、300〜450nmであることがより好ましく、320〜420nmであることが更に好ましく、活性線が、ピーク波長が340〜400nmの範囲の紫外線であることが特に好ましい。
また、本発明のインク組成物の、重合開始系は、低出力の活性線であっても十分な感度を有するものである。従って、露光面照度が、好ましくは10〜4,000mW/cm2、より好ましくは20〜2,500mW/cm2で硬化させることが適当である。
活性線源としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており、紫外線光硬化型インクジェット記録用インク組成物の硬化に使用される光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。しかしながら、現在環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。更に、LED(UV−LED)、LD(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、光硬化型インクジェット用光源として期待されている。
また、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)を活性線源として用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LED及び紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを上市している。更に一層短い波長が必要とされる場合、米国特許第6,084,250号明細書は、300nmと370nmとの間に中心付けされた活性線を放出し得るLEDを開示している。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。本発明で特に好ましい活性線源はUV−LEDであり、特に好ましくは340〜400nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
なお、LEDの記録媒体上での最高照度は、10〜2,000mW/cm2であることが好ましく、20〜1,000mW/cm2であることがより好ましく、50〜800mW/cm2であることが特に好ましい。
本発明のインク組成物は、このような活性エネルギー線に、好ましくは0.01〜120秒、より好ましくは0.1〜90秒照射されることが適当である。
活性エネルギー線の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インク組成物の吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査することによって行われる。活性エネルギー線の照射は、インク組成物の着弾後、一定時間(好ましくは0.01〜0.5秒、より好ましくは0.01〜0.3秒、更に好ましくは0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク組成物の着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、記録媒体に着弾したインク組成物が硬化前に滲むことを防止することが可能となる。また、多孔質な記録媒体に対しても光源の届かない深部までインク組成物が浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えることができるので好ましい。
更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。国際公開第99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法もまた、本発明のインクジェット記録方法に適用することができる。
また、本発明においては、活性線を照射する際に、被記録媒体の表面周辺の雰囲気を貧酸素雰囲気とする。硬化雰囲気の酸素濃度を抑えることで、硬化に必要な活性線のエネルギーを小さくすることができることは公知であるが、本発明では、パッケージ印刷物特性として重要な、マイグレーション、臭気、シュリンクの改良に効果的であることが見出された。
一般的にラジカル重合系のインク組成物は特に空気と接する表面が酸素重合阻害を受けやすく、特に表面の硬化不良が起きやすい。この表面の硬化性劣化により、モノマーが膜中に残留したり、多官能モノマーによる膜の架橋構造形成により、低分子成分を膜中にとどめる性能が不十分となり、マイグレーション、臭気を著しく劣化させる。しかし、酸素濃度の低い環境下で露光することで、上記の酸素重合阻害の程度を低減させ、マイグレーション、臭気が改良されると推定される。
また、選択的に硬化膜表面のみが、酸素重合阻害をうけることで、良好な硬化性が得られる膜内部との硬化性の差が生じ、体積収縮率に分布ができてしまう結果、パッケージ用の薄い支持体がシュリンクを起しやすくなってしまう。これに関しても、酸素濃度の低い環境下で露光することで、膜表面と内部の体積収縮率を均一化させ、シュリンクを改良することができると推定される。
本発明において、酸素分圧が0.15atm以下の貧酸素雰囲気下にて、活性線の照射を行う。これらは詳しくは以下の通りである。
通常、大気(1気圧)下では酸素の分圧は0.21atm(気圧)であるので、酸素の分圧を0.15atm以下に下げるためには、(a)露光時の大気を減圧して0.71気圧以下にするか、(b)空気と酸素以外の気体(例えば、窒素やアルゴン等の不活性ガス)を空気に対して40vol%以上混合することにより達成できる。
本発明における貧酸素雰囲気については、特に限定されず上記いずれの方法も用いることができる。
上記酸素分圧は0.15atm以下であり、0.10atm以下が好ましく、0.08atm以下がより好ましく、0.05atm以下が特に好ましい。
酸素分圧の下限には特に制限はない。真空又は雰囲気を空気以外の気体(例えば窒素)で置換することにより酸素分圧を事実上0にすることができるが、これも好ましい方法である。
不活性ガス置換による酸素濃度は、0.1%〜15%に制御することが好ましく(なお、このとき、酸素分圧は0.001〜0.15atmに制御される。)、0.1%〜10%に制御することがより好ましい。
硬化雰囲気の酸素濃度を0.1%〜15%に制御する手段としては、例えば、画像形成装置を閉じた系にして、窒素雰囲気や二酸化炭素雰囲気にする方法などがある。窒素の供給手段としては、例えば、窒素ボンベを用いたり、酸素と窒素の中空糸膜に対する透過性の違いを利用し空気中から窒素ガスのみを分離する装置を用いる方法がある。二酸化炭素の供給手段としてもボンベによる供給方法がある。
上記不活性ガスとは、N2、H2、CO2、などの一般的な気体や、He、Ne、Arなどの希ガス類をいう。この中でも、安全性や入手の容易さ、コストの問題から、N2が好適に利用される。
上記減圧下とは、500hPa(0.05MPa)以下、好ましくは100hPa(0.01MPa)以下の状態を指す。
本発明で特に好適に使用されるインクジェット記録装置について、更に詳述する。上記の本発明のインクジェット記録方法は、以下に説明する本発明のインクジェット記録装置により好適に実施される。
本発明のインクジェット記録装置は、被記録媒体を搬送する搬送手段と、上記被記録媒体上に付与された液体に活性エネルギーを付与するエネルギー付与手段と、上記エネルギー付与手段によるエネルギー付与時の雰囲気を貧酸素雰囲気とする手段と、上記液体付与部から液体を吐出させつつ、上記搬送手段と上記エネルギー付与手段とを制御する制御手段と、を有し、上記被記録媒体の記録可能領域の全幅に対応した長さのライン型の打滴ヘッドが複数配備されており、上記記録液を吐出する打滴ヘッドと、上記エネルギー付与手段とが、被記録媒体の搬送方向上流側から順に配置されていることが好ましい。
本発明のインクジェット記録装置は、所謂シングルパス方式のインクジェット記録装置であって、被記録媒体の搬送方向上流側から順に、処理液を吐出する打滴ヘッドと、記録液を吐出する打滴ヘッドと、エネルギー付与手段とが、配置されていることが好ましく、このような配置とすることで、処理液を付与してから記録液を打滴するまでの間において、打滴された処理液の表面を液体状に維持することができる。また、露光硬化の際に、貧酸素雰囲気とすることで、重合性化合物などの重合阻害を抑えて硬化反応を促進することができ、ひいては、細線など微細部の描画性を向上させることができる。
図1は、本発明で好ましく使用されるインクジェット記録装置の模式図である。支持体の搬送手段である、支持体巻き取りロール5、5’に張架された支持体6は、矢印方向に搬送され、各色のインク組成物を吐出する打滴ヘッドが配備されたインクジェットヘッドユニット7にて、各色のインク組成物(K:ブラック、Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、W:ホワイト)が吐出される。
図1に示すように、LED光源ユニット1は、不活性ガスブランケット2に囲まれており、不活性ガス配管3を介して不活性ガス発生装置4に接続している。ブランケット2内の雰囲気を貧酸素雰囲気とする手段である不活性ガス発生装置4は、配管3を介してブランケット2の内部に不活性ガスを供給するもので、初期状態では、ブランケット2内雰囲気は空気であるが不活性ガス発生装置4を稼働させると、ブランケット2内の空気は不活性ガスに置換される。不活性ガスは、既述の通り、N2などを利用することができる。
本発明において、支持体としては、膜厚が10μm以上90μm以下であり、かつ、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びナイロンよりなる群から選択される成分を少なくとも1つ含有する樹脂フィルムを使用することが好ましい。
なお、上記の「成分を少なくとも1つ含有する樹脂フィルム」とは、樹脂フィルムが多層構造を有する積層フィルムである場合に、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びナイロンよりなる群から選択される成分からなる層を少なくとも1つ有することを意味する。なお、ポリプロピレンとポリエチレンとの積層フィルムのように、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びナイロンよりなる群から選択される成分からなる層を2つ以上有していてもよい。
ポリエチレンとしては、LDPE(低密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、ポリプロピレンとしては、CPP(無延伸ポリプロピレン)、OPP(二軸延伸ポリプロピレン)、KOP(ポリ塩化ビニリデンコートOPP)、AOP(PVAコートOPP)、PETとしては、2軸延伸ポリエステル、ナイロンとしては、ON(延伸ナイロン)、KON(延伸ナイロン)、CN(無延伸ナイロン)が好ましく用いられる。
その他、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合フィルム)、PVA(ビニロン),EVOH(ポリビニルアルコール)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン、サラン)、セロハン(PT、MST、Kセロ)、ZX(ゼクロン(ポリアクリロニトリル、PAN))、PS(ポリスチレン、スチロール)との組み合わせを用いることも好ましい。
パッケージの用途により、最適な素材が選択され、また、多層構造のフィルムとすることで、各素材の特徴が組み合わされたフィルムを作製することができる。
また、パッケージの強度向上、酸素遮断等の目的で、AL(アルミニウム箔)、VMフィルム(アルミ蒸着フィルム、透明蒸着フィルム)等を多層構造に組み込むことも可能である。
本発明の印刷方法では、上記支持体上にインクジェット印刷を行った後、印刷物上部をラミネート加工することが好ましい。
ラミネート加工により、印刷物からのインク成分の溶出、ブロッキング、臭気を抑制でき、特に食品パッケージ用として、好ましく使用できる。
また、近年、樹脂を、平行した2つ以上のスリットから共に押出し、成膜すると同時にラミネートまで行う、共押出しフィルムも好ましく使用される。フィルム状にできないような数μmという薄いものでも最大5〜7層まで積層可能なので、いろいろな性能・用途のフィルムがつくられている。
本発明の印刷方法には、膜厚10〜90μmの支持体が用いられることが好ましく、より好ましくは、20〜80μmである。
上述したようなインクジェット記録方法を採用することにより、表面の濡れ性が異なる様々な記録媒体に対しても、着弾したインク組成物のドット径を一定に保つことができ、画質が向上する。なお、カラー画像を得るためには、明度の低い色から順に重ねていくことが好ましい。明度の低いインク組成物から順に重ねることにより、下部のインク組成物まで照射線が到達しやすくなり、良好な硬化感度、残留モノマーの低減、密着性の向上が期待できる。また、照射は、全色を吐出してまとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
このようにして、本発明のインク組成物は、活性エネルギー線の照射により高感度で硬化することで、記録媒体表面に画像を形成することができる。
本発明のインク組成物は、本発明のホワイトインク組成物を含む複数のインクジェット記録用インクからなるインクセットとして使用することが好ましい。
本発明のインクジェット記録方法において、吐出する各着色インク組成物の順番は、特に限定されるわけではないが、明度の高い着色インク組成物から記録媒体に付与することが好ましく、ホワイト、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックを使用する場合には、ホワイト→イエロー→シアン→マゼンタ→ブラックの順で記録媒体上に付与することが好ましい。更に、本発明はこれに限定されず、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンタ、シアン、マゼンタ、ブラック、ホワイトのインク組成物との計7色が少なくとも含まれる本発明のインクセットを好ましく使用することもでき、その場合には、ホワイト→ライトシアン→ライトマゼンタ→イエロー→シアン→マゼンタ→ブラックの順で記録媒体上に付与することが好ましい。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
なお、以下の記載における「部」とは、特に断りのない限り「質量部」を示すものとする。
本発明で使用した素材は下記に示す通りである。
(成分A)重合性化合物
<単官能(メタ)アクリレート>
・フェノキシエチルアクリレート(SR339、Sartomer社製)
<2官能(メタ)アクリレート>
・SR306H(トリプロピレングリコールジアクリレート、Sartomer社製)
・SR9003(PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、Sartomer社製)
・3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート(SR341、Sartomer社製)
・1,10−デカンジオールジアクリレート(CD595、Sartomer社製)
<3官能(メタ)アクリレート>
・TMPTA(トリメチロールプロパントリアクリレート、SR350、Sartomer社製)
<4官能(メタ)アクリレート>
・DTMPTA(ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、SR355、Sartomer)
<その他>
・EBECRYL830(6官能ポリエステルアクリレートオリゴマー、CYTEC)
(成分B)重合開始剤
以下のB−1〜B−5、IRGACURE819、及び、LUCIRIN TPOを使用した。
<B−1の合成>
アルミホイルで遮光した200mlナスフラスコに、3−イソシアナート−2,4,6−トリメチルベンゾイルクロリド6.0g(26.8mmol)をとり、減圧して窒素置換した後、乾燥テトラヒドロフラン107mlを加えて溶解した。この溶液に対して、65℃でメトキシジフェニルホスフィン5.4ml(27mmol)を滴下し、1.5時間撹拌した。溶剤を減圧留去した後、ヘキサン107mlで2回共沸し、減圧乾燥して、3−イソシアナート−2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド粗生成物11.9gを得た。そのうち、10.5gの粗生成物をアルミホイルで遮光した100mlナスフラスコに入れ、減圧して窒素置換した後、ジメチルホルムアミド40ml、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル6.5ml(53mmol)を順次添加した。この溶液を50℃で13時間撹拌した後、ヘキサン/酢酸エチルの1:1(体積比)混合溶剤200mlで希釈した。この溶液を水で洗浄した後、ヘキサン/酢酸エチルの1:1(体積比)混合溶剤100mlで抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウムをろ別した後、ろ液を減圧下濃縮して得られた残渣を、遮光下、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。減圧下濃縮して得られた白色固体に、酢酸エチルを添加し、懸濁液をろ過することによって、目的化合物3.0gを得た(収率22%)。
1H NMR(300MHz、CDCl3):δ=8.02〜7.95(m、4H)、7.58〜7.47(m、6H)、6.90(s、1H)、6.3〜6.0(m、2H)、5.57(s、1H)、4.36(s、4H)、2.21(s、3H)、1.95(s、9H)。
<B−2の合成>
−ベンジルブロマイド中間体の合成−
撹拌棒、窒素導入管、温度計を取り付けた2L三口フラスコに、10g(28.7mmol)の2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(LUCIRIN TPO、チバ・ジャパン(株)製)、N−ブロモスクシンイミド5.11g(28.7mmol)、クロロベンゼン1,500mLを入れて65℃にて窒素気流下で1時間加熱撹拌した。固体が完全に溶解した後、アゾイソブチロニトリルを0.2g加えて更に6時間反応させた。溶液を放冷したのち、酢酸エチルと水とで2回分液した後にカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で化合物B−2のベンジルブロマイド中間体を単離した。
1H NMR(CDCl3):δ=2.04(s、6H)、4.38(s、2H)7.03(s、2H)、7.50〜7.61(m、6H)、7.97〜8.02(m、4H)
−B−2の合成−
炭酸セシウム12.20g(37.44mmol)をジメチルホルムアミド(DMF)(40mL)と純水(8mL)との混合溶液に加え、溶解させた。続いて減圧下で12時間撹拌して濃縮した。アクリル酸1.35g(18.72mmol)を加え、A−14のベンジルブロマイド中間体8g(18.72mmol)のDMF(30mL)溶液を加えて室温にて5時間撹拌した。酢酸エチルと水とで2回分液した後にカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で化合物A−14を単離した。
1H NMR(400MHz、CDCl3):δ=2.04(s、6H)、5.10(s、2H)、5.86(d、1H)、6.11〜6.21(m、1H)、6.42(d、1H)、7.01(s、2H)、7.47〜7.66(m、6H)、7.96〜8.07(m、4H)
<B−3の合成>
−ベンジルブロマイド中間体の合成−
撹拌棒、窒素導入管、温度計を取り付けた2L三口フラスコに、28.7mmolのビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ヘキシルフォスフィンオキシド、N−ブロモスクシンイミド10.22g(57.4mmol)、クロロベンゼン1,500mLを入れて65℃にて窒素気流下で1時間加熱撹拌した。固体が完全に溶解した後、アゾイソブチロニトリルを0.2g加えて更に6時間反応させた。溶液を放冷したのち、酢酸エチルと水で2回分液した後にカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で化合物B−3のベンジルブロマイド中間体を単離した。使用したアシルホスフィンオキシド化合物及び合成したベンジルブロマイド化合物、試薬の使用量を以下に示す。
−B−3の合成−
炭酸セシウム24.40g(74.88mmol)をジメチルホルムアミド(DMF、80mL)と純水(16mL)の混合溶液に加え、溶解させた。続いて減圧下で12時間撹拌して濃縮した。4−ビニル安息香酸(37.44mmol)を加え、B−3のベンジルブロマイド中間体18.72mmolのDMF(30mL)溶液を加えて室温(25℃)にて5時間撹拌した。酢酸エチルと水で2回分液した後にカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で化合物B−3を単離した。
使用したベンジルブロマイド化合物、Brと置換する化合物、試薬の使用量を以下に示す。
<B−4の合成>
a)Na3Pの調製
ナトリウム3.72g(162mmol)及びナフタレン0.51g(4mmol)を、DME 70mlに懸濁した。PCl33.82g(27mmol)を室温で15分以内に滴加した。懸濁液を室温で一晩撹拌して、黒色の懸濁液を得た。
b)NaPH2の調製
反応混合物に、3−メチル−3−ペンタノール5.52g(54mmol)を3時間以内に滴加した。撹拌を室温で更に5.5時間続けて、明褐色の懸濁液を得た。
c)ナトリウムビス(メシトイル)ホスフィド×DME、{Na〔P(COMes)2〕×DME}の調製
2,4,6−トリメチルベンゾイルクロリド10.06g(54mmol)を30分以内に滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌して、橙黄色の懸濁液を得た。
d)〔ビス−(2,4,6−トリメチル−ベンゾイル)−ホスファニル〕−酢酸ビニルエステルへのアルキル化
ビニルクロロアセテート29.7mmolを10分以内に滴加し、50〜60℃で2.5時間撹拌した。得られた黄色の懸濁液を取って乾固し、トルエン100mlに溶解した。
e)酸化
水60mlを粗反応混合物に加えた。pHを2モルHClで5〜7に調整し、過酸化水素4.46g(H2O中30%、40.5mmol)により室温で5分以内に処理した。50〜60℃に加熱した後、撹拌を2時間続けた。反応混合物を分離し、次に有機層を2%NaHCO3水溶液及び飽和NaCl溶液で抽出し、続いてNa2SO4で乾燥し、真空下で濃縮した。粗黄色油状物13.86gを、分取クロマトグラフィーにより精製して、〔ビス−(2,4,6−トリメチル−ベンゾイル)−ホスフィニル〕−酢酸ビニルエステルを黄色の油状物として得た。
<B−5の合成>
B−1の合成において、使用したアシルホスフィン化合物、作製したベンジルブロマイド体、アシルホスフィンオキシド化合物とN−ブロモスクシンイミドのモル当量、及び、Brと置換する化合物を下記のように変更した以外は、B−1の合成と同様にして、B−5を合成した。
<その他の重合開始剤>
・IRGACURE 819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキシド)
・LUCIRIN TPO(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドと、BASF社製、分子量348)
(成分C)白色顔料
・タイペークCR60−2(ホワイト顔料、石原産業(株)製)
(分散剤)
・SOLSPERSE32000(Noveon社製、分散剤)
(増感剤)
・Speedcure 7010(1,3-di({α-[1-chloro-9-oxo-9H-thioxanthen-4-yl]oxy}acetylpoly[oxy(1-methylethylene)])oxy)-2,2-bis({α-[1-chloro-9-oxo-9H-thioxanthen-4-yl]oxy}acetylpoly[oxy(1-methylethylene)]}oxymethyl)propane、Lambson社製、分子量1,899)
(重合禁止剤)
・UV−12(重合禁止剤、トリス(N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミン)アルミニウム塩、Kroma Chem社製)
(界面活性剤)
・BYK307(シリコーン系界面活性剤、BYK Chemie社製)
(各ミルベースの調製)
<ホワイトミルベースAの調製>
タイペーク CR60−2を500質量部と、SR9003を440質量部と、SOLSPERSE32000を60質量部とを撹拌混合し、シアンミルベースAを得た。なお、ホワイトミルベースAの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで4時間分散を行った。
(実施例1〜12、及び、比較例1〜8)
<インク組成物の作製方法>
表1に記載の素材を記載した量(質量部)で混合、撹拌することで、各インク組成物を得た。なお、表中「−」は、該当する成分を添加していないことを意味する。
<インクジェット記録方法>
図1に示すインクジェット装置において、インクジェットヘッドとして、東芝テック(株)製CA3ヘッドを各色4つずつ並列に配置し、ヘッドを45℃に加温して、42pLの打滴サイズで、描画できるよう、周波数をコントロールした。光源として、ピーク波長385nmのLED光源ユニット(LEDZero Solidcure、Integration Technology社製)を不活性ガスブランケット内に配置し、不活性ガス源として、コンプレッサー付きN2ガス発生装置Maxi−Flow30(Inhouse Gas社製)を0.2MPa・sの圧力で接続し、ブランケット内のN2濃度を90〜99%の範囲になるよう、2〜10L/分の流量でN2をフローさせ、N2濃度を設定した。支持体として、パイレンフィルム−OTP3162(A4サイズ、ポリプロピレンシート、膜厚40μm)を30m/minの速度で操作させ、100%ベタ画像の描画を行い、以下に示す諸性能のテストを行った。
<着色評価方法>
露光後のサンプルについて、分光光度計(スペクトラアイ・グレタグマクベス社製)を用いてb*を測定した。
b*が小さいほど、着色していないことを示す。
b*は2.5以下であることが好ましく、2.0以下であることがより好ましい。
<臭気評価方法>
上記インクジェット画像記録方法によって得られた画像を、30cm×30cmのジップ付きビニール袋に内包し、24時間放置した。
その後、ジップを解放し、臭気の評価を行った。評価は10人の平均を採用した。
5:ほぼ無臭である
4:わずかな臭気があるがほとんど気にならない
3:ある程度の臭気があるが、不快なレベルでない
2:強い臭気がある
1:非常に強い臭気がある
<マイグレーション評価方法>
印刷物表面に水:エタノール=70:30混合液10mLを滴下し、混合溶剤が揮発しないように、印刷物全体をガラス密閉容器に入れて、40℃で10日間放置した。その後、水、エタノール混合溶液中に含有する、フィルムからの全溶出量(オーバーオールマイグレーション量:OML)を算出し、1〜5段階で評価を行った。なお、全容出量の測定は、10日間放置後に、水エタノール混合液を揮発させ、残存成分の質量を測定することにより行った。
5:溶出量が50ppb以下
4:溶出量が50ppbを超え、200ppb以下
3:溶出量が200ppbを超え、1,000ppb以下
2:溶出量が1,000ppbを超え、2,000ppb以下
1:溶出量が2,000ppbを超える
<隠蔽率評価方法>
透明支持体(FOR−AQ/フタムラ化学(株)製、OPP)に吐出露光したサンプルを、JIS K−5400「塗料一般試験方法」に規定されている隠蔽率試験紙(視感反射率が白地で80±1%、黒地で2%以下)の上に載せ、分光光度計(スペクトラアイ・グレタグマクベス社製)を用いて分光反射率を測定した。
また、JIS Z−8722「物体色の測定方法」に基づいて、分光反射率から視野が10度で、光源がD65の条件で視感反射率を算出し、次いで隠蔽率測定用試料の塗膜の隠蔽率を下記式によって求めた。
隠蔽率=(黒地の試験紙上で硬化乾燥した塗膜の視感反射率)÷(白地の試験紙上で硬化乾燥した塗膜の視感反射率)×100(%)
なお、隠蔽率は70%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましく、80%以上であることが更に好ましい。
<LED感度>
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmのベタ画像の描画を行い、紫外線照射後の画像面において、粘着感のなくなる露光エネルギー量(mJ/cm2)を硬化感度と定義した。数値が小さいものほど高感度であることを表す。
また、硬化感度は以下の基準で評価した。
5:150mJ/cm2未満
4:150mJ/cm2以上500mJ/cm2未満
3:500mJ/cm2以上1,500mJ/cm2未満
2:1,500mJ/cm2以上2,500mJ/cm2未満
1:2,500mJ/cm2以上
<吐出安定性評価>
得られたインク組成物を、インクジェット記録装置(富士フイルム(株)製、Luxel Jet UV350GTW)に充填後、常温で1時間連続印字したときの、ドット抜け及びインクの飛び散りの有無を目視にて観察し、これを3回実施した結果の平均値を下記基準により評価した。
4:ドット抜け又はインクの飛び散りが発生しないか、発生が1箇所未満
3:ドット抜け又はインクの飛び散りが1箇所以上、2箇所未満発生
2:ドット抜け又はインクの飛び散りが2箇所以上、6箇所未満発生
1:ドット抜け又はインクの飛び散りが6箇所以上発生
1:LED光源ユニット、2:不活性ガスブランケット、3:不活性ガス配管、4:不活性ガス発生装置、5,5’:支持体巻き取りロール、6:支持体、7:インクジェットヘッドユニット

Claims (13)

  1. (成分A)重合性化合物、
    (成分B)重合開始剤、及び、
    (成分C)白色顔料を含有し、
    成分Aとして、2官能(メタ)アクリレート、3官能(メタ)アクリレート、及び、4官能(メタ)アクリレートを合計してインク組成物全体の60質量%以上含有し、
    成分Bとして、(成分B−1)重合性基を含有するアシルホスフィンオキシド化合物をインク組成物全体の3質量%以上含有し、
    成分Cをインク組成物全体の10質量%以上含有し、
    成分Aが、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレートを含有し、
    成分B−1が(成分B−1−1)アシル基に重合性官能基を有するモノアシルホスフィンオキシド化合物を含有し、
    成分B−1−1が下記式(1)で表される化合物であることを特徴とする
    インクジェット記録用ホワイトインク組成物。

    (式(1)中、R 1 〜R 3 はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又は重合性官能基を有する基を表し、R 1 〜R 3 のうち少なくとも1つが、式(2)で表される重合性官能基を有する基であり、R 4 及びR 5 はそれぞれ独立に、アルキル基、アリール基又はアルコキシ基を表す。)

    (式(2)中、R 6 は水素原子又はメチル基を表し、L 1 は−COO−、−CONH−又はフェニレン基を表し、Xは2価の連結基を表し、Xの分子量は170以下であり、L 2 は−COO−又は−CONH−を表し、R 7 は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、nは0〜3の整数を表し、−*はベンゼン環との結合を表す。)
  2. インク組成物が増感剤を含有しない、請求項1に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物。
  3. 前記3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレートの含有量が、インク組成物の全質量に対し、32.1〜71.6質量%である、請求項1又は2に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物。
  4. 前記Xが、炭素数1〜12の鎖状若しくは環状アルキレン基、炭素数2〜12の鎖状若しくは環状アルケニレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、又は、1以上の前記環状アルキレン基、前記アルケニレン基及び/若しくはアリーレン基と1以上のエステル結合、エーテル結合若しくはウレタン結合とを組み合わせた2価の基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物。
  5. 前記Rが−CH−である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物。
  6. 前記nが0である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物。
  7. 前記R及びRがいずれもフェニル基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物。
  8. 前記Lが−COO−である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物。
  9. 前記Rが水素原子である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物。
  10. パッケージ印刷用である、請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット記録用ホワイトインク組成物。
  11. (工程a)請求項1〜10のいずれか1項に記載のインク組成物を支持体上に吐出する工程、及び、
    (工程b)前記インク組成物に酸素分圧0.15atm以下にて活性線を照射して前記インク組成物を硬化する工程を含むことを特徴とする
    インクジェット記録方法。
  12. 前記支持体が、膜厚が10μm以上90μm以下であり、かつ、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びナイロンよりなる群から選択される成分を少なくとも1つ含有する樹脂フィルムである、請求項11に記載のインクジェット記録方法。
  13. 前記活性線の活性線源がLEDである、請求項11又は12に記載のインクジェット記録方法。
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