JP6044600B2 - 過給システムおよび過給システムの診断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、過給システムおよび過給システムの診断方法に関する。
内燃機関に適用される過給システムとして、排気エネルギーを利用して過給を行う過給システム、いわゆるターボチャージャーがある。この種の過給システムは、内燃機関の吸気通路に設置されて、同吸気通路を流れる吸気を加圧して内燃機関の燃焼室に吐出するコンプレッサーと、内燃機関の排気通路に設置されて、同排気通路を流れる排気の流勢により動作してコンプレッサーを駆動するタービンとを備える。さらに、この種の過給システムには、その過給動作を能動的に制御するため、タービンを迂回して排気を流すバイパス通路と、そのバイパス通路を通る排気の流れを全閉時に遮断するとともに開弁に応じて許容するウェイストゲートバルブと、を備えたものもある。
そして従来、ウェイストゲートバルブの固着等の異常の有無を診断するための技術として、特許文献1に記載の技術が知られている。同文献では、過給時と非過給時の過給圧を比較し、それらの過給圧の差が正常時に想定される値よりも小さい場合に固着ありと判定することで、ウェイストゲートバルブの固着の有無を診断している。
また、過給システムとしては、内燃機関の動力で動作して過給を行うスーパーチャージャーもある。そして、この種の過給システムにおいて、吸気通路におけるスーパーチャージャーの下流の部分にリリーフバルブを備え、過給圧が高くなり過ぎた場合にそのリリーフバルブを開いて吸気の一部を逃がすことで、過給圧を降下させるものがある。
特開平09−004507号公報
ところで、ウェイストゲートバルブの異常の一つに、全閉位置から若干開弁側に寄った位置で同バルブが固着して完全に閉まらなくなる、微小開度固着と言われる異常がある。こうした微小開度固着時にも、ある程度までは過給圧が高まるため、上記従来における過給圧に基づく診断では、十分な精度で検出できない虞がある。
また、上記スーパーチャージャーのリリーフバルブも微小開度固着することがある。こうしたリリーフバルブの微小開度固着時にも、ある程度までは過給圧が上昇するため、やはり上記従来における過給圧に基づく診断では、診断精度の確保は難しい。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、過給圧に現れる変化が比較的小さい異常を含む、過給システムの異常をより好適に診断することのできる、過給システムおよび過給システムの診断方法を提供することにある。
上記課題を解決する過給システムは、内燃機関の過給を行う過給機と、過給圧を低下させる過給圧低下機構と、を備える。また、同過給システムは、第1判定期間における前記吸入空気量の積算値とピーク過給圧とに基づき当該過給システムの異常の有無を判定する第1異常判定部と、第2判定期間における吸入空気量の積算値とピーク過給圧とに基づき当該過給システムの異常の有無を判定する第2異常判定部と、を更に備える。ここでの第1判定期間は、吸入空気量の増加の開始後に過給圧の上昇が開始されてからその上昇が終了するまでの期間であり、第2判定期間は、吸入空気量の増加が開始されてから過給圧の上昇が終了するまでの期間である。また、ピーク過給圧は、そうした判定期間における過給圧の上昇量である。
吸入空気量の積算値と過給圧の上昇量とには相関があるため、例えばウェイストゲートバルブの微小開度固着のように比較的小幅な過給圧の低下を招く異常については、第1判定期間における吸入空気量の積算値とピーク過給圧とに基づく第1異常判定部の異常の有無の判定により好適に診断することができる。一方、例えばウェイストゲートバルブの全開固着のように大幅な過給圧の低下を招く異常については、第1異常判定部による判定では、十分な精度では診断できないことがある。そうした異常も、第2判定期間における吸入空気量の積算値とピーク過給圧とに基づく第2異常判定部の判定では、好適に診断することができる。したがって、過給圧に現れる変化が比較的小さい異常を含む、過給システムの異常をより好適に診断することができる。
なお、第1異常判定部および第2異常判定部の判定は、ピーク過給圧が高いときには、同ピーク過給圧が低いときに比して大きい値となるように判定値をそれぞれ設定するとともに、吸入空気量の積算値がその判定値よりも大きい場合、当該過給システムに異常があると判定することで行うことができる。また、そうした判定は、吸入空気量の積算値が大きいときには、同積算値が小さいときに比して大きい値となるように判定値をそれぞれ設定するとともに、ピーク過給圧がその判定値よりも小さい場合、当該過給システムに異常があると判定することでも行うことができる。
なお、ピーク過給圧は、吸入空気量そのものの積算値よりも、吸入空気量の増加量の積算値により強い相関を示す。そのため、第1異常判定部および第2異常判定部がそれぞれ、第1判定期間および第2判定期間の開始時からの吸入空気量の増加量を積算した値として吸入空気量の積算値を演算して判定を行うようにすれば、より高い精度で診断を行うことが可能となる。
ところで、過給システムとしては、内燃機関の排気通路に設置されてその内部を流れる排気の流勢により動作するタービンにより、同内燃機関の吸気通路に設置されたコンプレッサーを駆動することで過給を行う排気タービン式過給機を過給機として、タービンを迂回して排気を流すバイパス通路に設置されて、そのバイパス通路の排気の通過を全閉時に遮断するとともに開弁に応じて許容するウェイストゲートバルブを過給圧低下機構としてそれぞれ備えたものがある。こうした過給システムでは、第1異常判定部により、ウェイストゲートバルブの微小開度固着の有無を、第2異常判定部により同ウェイストゲートバルブの全開固着の有無をそれぞれ好適に判定することが可能である。
また、過給システムとしては、内燃機関の吸気通路に設置されたコンプレッサーを同内燃機関の動力により駆動して過給を行う機械式過給機を過給機として、内燃機関の吸気通路におけるコンプレッサーの下流側の部分に設けられて、その部分を流れる吸気の一部を開弁に応じて外部に排出するとともに、全閉時にその排出を遮断するリリーフバルブを過給圧低下機構としてそれぞれ備えたものがある。こうした過給システムでは、第1異常判定部により、リリーフバルブの微小開度固着の有無を、第2異常判定部により同リリーフバルブの全開固着の有無をそれぞれ好適に判定することが可能である。
上記課題を解決する過給システムの診断方法は、内燃機関の過給を行う過給機と、過給圧を低下させる過給圧低下機構と、を備える過給システムの異常の有無の判定を次の2つの判定より行う。すなわち、第1判定期間における吸入空気量の積算値とピーク過給圧との関係に基づく第1異常判定と、第2判定期間における吸入空気量の積算値とピーク過給圧との関係に基づく第2異常判定とである。ここで、第1判定期間は、吸入空気量の増加の開始後に過給圧の上昇が開始されてからその上昇が終了するまでの期間であり、第2判定期間は、吸入空気量の増加の開始から過給圧の上昇が終了するまでの期間である。また、ピーク過給圧は、各期間における過給圧の上昇量である。
こうした場合、ウェイストゲートバルブの微小開度固着のように比較的小幅な過給圧の低下を招く異常については第1異常判定によって、ウェイストゲートバルブの全開固着のように大幅な過給圧の低下を招く異常については第2異常判定によって、それぞれ好適に診断することができる。過給圧に現れる変化が比較的小さい異常を含む、過給システムの異常をより好適に診断することができる。
なお、第1異常判定および第2異常判定は、該当期間の吸入空気量の積算値が、ピーク過給圧から想定される正常時の値に対してプラス側に乖離している場合、異常有りと判定することでそれぞれ行うことができる。また、第1異常判定および第2異常判定は、ピーク過給圧が、該当期間の吸入空気量の積算値から想定される正常時の値に対してマイナス側に乖離している場合、異常有りと判定することでそれぞれ行うこともできる。
なお、ピーク過給圧は、吸入空気量そのものの積算値よりも、吸入空気量の増加量の積算値により強い相関を示す。そのため、第1異常判定に用いられる吸入空気量の積算値を、第1判定期間の開始時からの吸入空気量の増加量を積算して求め、第2異常判定に用いられる吸入空気量の積算値は、第2判定期間の開始時からの吸入空気量の増加量を積算して求めるようにすれば、より高い精度で診断を行うことが可能となる。
なお、こうした診断方法は、内燃機関の排気通路に設置されてその内部を流れる排気の流勢により動作するタービンによって、同内燃機関の吸気通路に設置されたコンプレッサーを駆動することで過給を行う排気タービン式過給機を過給機として備え、またタービンを迂回して排気を流すバイパス通路に設置されて、そのバイパス通路の排気の通過を、全閉時に遮断するとともに開弁に応じて許容するウェイストゲートバルブを過給圧低下機構として備える過給システムに適用することができる。こうした場合、ウェイストゲートバルブの微小開度固着の有無を第1異常判定によって、同ウェイストゲートバルブの全開固着の有無を第2異常判定部によって、それぞれ好適に判定することが可能である。
また、こうした診断方法は、内燃機関の吸気通路に設置されたコンプレッサーを同内燃機関の動力により駆動して過給を行う機械式過給機を過給機として備え、内燃機関の吸気通路におけるコンプレッサーの下流側の部分に設けられて、その部分を流れる吸気の一部を開弁に応じて外部に排出するとともに、全閉時にその排出を遮断するリリーフバルブを過給圧低下機構として備える過給システムに適用することもできる。こうした場合、リリーフバルブの微小開度固着の有無を第1異常判定によって、同リリーフバルブの全開固着の有無を第2異常判定によってそれぞれ好適に判定することが可能である。
第1実施形態にかかる過給システムの構成を模式的に示す略図。 同実施形態におけるエネルギーの動きを示すモデル図。 同実施形態の過給システムの正常時、微小開度固着時および全開固着時のそれぞれにおけるスロットル開度、吸入空気量および過給圧の推移を併せ示すタイムチャート。 同実施形態で実行される第1異常判定処理ルーチンの処理手順を示すフローチャート。 同実施形態で実行される第2異常判定処理ルーチンの処理手順を示すフローチャート。 同実施形態における第1異常判定の判定パターンを示すグラフ。 同実施形態における第2異常判定の判定パターンを示すグラフ。 第2実施形態の過給システムおよびその診断方法で実行される異常判定処理ルーチンの処理手順の一部を示すフローチャート。 同異常判定処理ルーチンの処理手順の残りの部分を示すフローチャート。 第3実施形態の過給システムおよびその診断方法における、図4の第1異常判定処理ルーチンの変更部分のフローチャート。 第3実施形態の過給システムおよびその診断方法における、図5の第2異常判定処理ルーチンの変更部分のフローチャート。 第4実施形態にかかる過給システムの構成を模式的に示す略図。
(第1実施形態)
以下、過給システムおよび過給システムの診断方法の第1実施形態を、図1〜図7を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の過給システムは、内燃機関10の吸気通路11に設置されたコンプレッサー30と、同内燃機関10の排気通路12に設置されたタービン31とを備える排気タービン式過給機を有する。コンプレッサー30とタービン31とは、機械的に連結されており、排気の流勢よるタービン31の動作に連動して、コンプレッサー30が駆動され、過給動作を行うよう構成されている。
内燃機関10の吸気通路11におけるコンプレッサー30の上流側の部分には、吸気を浄化するエアクリーナー13と、同吸気通路11を通過する吸気の流量(吸入空気量GA)を検出する吸気流量検出部としてのエアフローメーター14とが設定されている。一方、吸気通路11におけるエアフローメーター14の下流側の部分には、上流側から順に、吸気を冷却するインタークーラー15、過給圧Pを検出する過給圧検出部としての過給圧センサー16、吸入空気量GAを調整するスロットルバルブ17、吸気の脈動を抑えるための容積部であるサージタンク18が設けられている。なお、過給圧センサー16は、吸気通路11におけるコンプレッサー30とスロットルバルブ17との間の部分の吸気の絶対圧と大気圧との差圧を過給圧Pとして検出するよう構成されている。
また、内燃機関10には、その燃焼室20に対する吸気通路11の接続部である吸気ポート19に、その吸気ポート19を流れる吸気中に燃焼を噴射するポートインジェクター22が設置されている。また、燃焼室20には、その内部に燃料を噴射する筒内インジェクター23と、その内部に導入された混合気を火花着火する点火プラグ21が設置されている。そして、燃焼室20には、排気ポート24を介して、上記タービン31が設置された排気通路12が接続されている。
また、過給システムは、過給圧低下機構としてのウェイストゲートバルブ35を備える。ウェイストゲートバルブ35は、排気通路12におけるタービン31の上流側の部分とその下流側の部分とを繋ぐように設けられたバイパス通路34に設置されている。そして、ウェイストゲートバルブ35は、その全閉時にバイパス通路34を塞いで、同バイパス通路34の排気の通過を遮断し、開弁に応じてその通過を許容する。
ウェイストゲートバルブ35は、負圧駆動式のダイアフラム36に連結されている。そして、そのダイアフラム36に導入された負圧の大きさにより、ウェイストゲートバルブ35の開度が変更されるようになっている。ダイアフラム36は、負圧調整バルブ38を介して負圧ポンプ37に接続されている。負圧ポンプ37は、内燃機関10のカムシャフト(図示略)の回転により動作して負圧を発生する。この内燃機関10では、負圧ポンプ37として、ベーンタイプの機械式ポンプが採用されている。また、負圧調整バルブ38は、通電制御に応じて、ダイアフラム36に導入される負圧の大きさを調整する電磁弁とされている。
こうした過給システムが設けられた内燃機関10は、電子制御ユニット39により制御されている。電子制御ユニット39は、機関制御のための各種演算処理を行う中央演算処理装置(CPU)、制御用のプログラムやデータが記憶された読み取り専用メモリー(ROM)、CPUの演算結果やセンサーの検出結果等を一時的に記憶する書き込み可能メモリー(RAM)を備える。
電子制御ユニット39には、上述のエアフローメーター14、過給圧センサー16に加え、スロットルバルブ17の開度(スロットル開度TA)を検出するスロットルセンサー40などの、内燃機関10の運転状態を検出する各種センサーの検出信号が入力されている。また、電子制御ユニット39には、大気圧を検出する大気圧センサー41が内蔵されている。なお、この過給システムでは、負圧調整バルブ38の通電制御も、この電子制御ユニット39により行われている。なお、電子制御ユニット39は、内燃機関10の制御装置としての機能に加え、過給システムの異常の有無を判定する異常判定部としての機能も兼ね備えている。
こうした電子制御ユニット39は、過給システムの異常診断として、ウェイストゲートバルブ35の微小開度固着の診断を行っている。微小開度固着は、全閉位置から若干開弁側に寄った位置でウェイストゲートバルブ35が固着して完全に閉まらなくなる異常である。なお、ここでは、ウェイストゲートバルブ35の開度(WGV開度)を全閉位置からの開弁角度(全開時のWGV開度=90°)で表した場合の、WGV開度が5°未満の位置での固着を微小開度固着としている。
微小開度固着時には、ウェイストゲートバルブ35が完全に閉じず、若干の排気がバイパス通路34を漏れ流れる。そのため、タービン31を通過する排気の流量はその分減少する。ただし、その減少の量は僅かなため、過給圧や吸入空気量の変化として現れる影響は限られたものとなる。本実施形態では、こうした微小開度固着についても、精度良く検出可能な診断方法を採用している。以下、本実施形態における、こうしたウェイストゲートバルブ35の微小開度固着の診断方法について説明する。
図2に示すように、この過給システムでは、通過する排気からタービン31が受け取ったエネルギーEiにより、コンプレッサー30の過給動作が行われる。タービン31が排気から受け取るエネルギーEiは、同タービン31を通過する排気の流量(タービン通過排気流量Qt)に正の相関を有する。ここでウェイストゲートバルブ35が全閉となっていれば、タービン通過排気流量Qtは、燃焼室20から排出される排気の総流量(総排気流量Qe)と等しくなる(Qt=Qe)。
一方、総排気流量Qeは、燃焼室20に流入する吸気の流量(シリンダー流入空気量Qi)に、ひいては吸入空気量GAに相関を有する。よって、ウェイストゲートバルブ35の全閉時におけるコンプレッサー30の過給動作のエネルギーEoは、吸入空気量GAに相関があると言える。
これに対して、ウェイストゲートバルブ35に微小開度固着が発生した場合、閉じ切らないウェイストゲートバルブ35を通って、若干の排気がバイパス通路34を流れる。タービン通過排気流量Qtは、このときバイパス通路34の排気流量(漏れ流量Ql)分、総排気流量Qeよりも少なくなる(Qt=Qe−Ql)。すなわち、このときのコンプレッサー30の過給動作のエネルギーEoは、吸入空気量GAから想定される値よりも若干小さくなる。
なお、より厳密には、コンプレッサー30の過給動作には、摩擦抵抗などによる損失があるため、コンプレッサー30の過給動作のエネルギーEoは、排気からタービン31が受け取ったエネルギーEiよりも小さくなる。そうしたエネルギーの損失量(=Ei−Eo)は、コンプレッサー30が過給動作を開始したときの吸入空気量GAに応じた値となる。よって、コンプレッサー30の過給動作のエネルギーEoは、過給動作開始時からの吸入空気量GAの増加量に、より強い相関を示す。
図3は、ウェイストゲートバルブ35が正常に機能しているときの内燃機関10の加速時におけるスロットル開度TA、吸入空気量GAおよび過給圧Pの推移を示す。
同図の時刻t0において、スロットル開度TAが「0」から増大されると、その後、吸入空気量GAが徐々に増加される。
一方、過給圧Pの上昇は、下記(イ)〜(ホ)の各過程を経た後に開始される。これらの過程の移行には、吸気や排気の搬送遅れを伴う。そのため、過給圧Pの上昇の開始は、吸入空気量GAの増加が開始されてから、しばらく経ってからとなる。
(イ)スロットル開度TAの増加に伴う吸入空気量GAの増加。
(ロ)吸入空気量GAの増加に伴うシリンダー流入空気量の増加。
(ハ)シリンダー流入空気量の増加に伴う燃焼室20の排気排出量(総排気流量Qe)の増加。
(ニ)総排気流量Qeの増加の増加に伴うタービン通過排気流量Qtの増加。
(ホ)タービン通過排気流量Qtの増加に伴う、タービン31の動作量の、ひいてはコンプレッサー30の過給動作量の増加。
なお、こうした過給開始までの応答遅れ時間には、大きなばらつきがあり、その予測は困難である。そこで、本実施形態では、過給圧Pが既定の過給開始圧Ps以上となったときを、過給の開始時(過給圧Pの上昇の開始時)と見なすこととしている。ちなみに、過給開始圧Psは、ウェイストゲートバルブ35が全開となっているときの過給圧Pの最大値よりも若干高い圧力に設定されている。
過給が開始されると、その後、しばらくは、過給圧Pの上昇によるシリンダー流入空気量の増加→タービン通過排気流量Qtの増加→コンプレッサー30の過給動作量の増加→過給圧Pの更なる上昇、といったサイクルの繰り返しにより、吸入空気量GAおよび過給圧Pが上昇していく。ただし、それらの上昇は、やがて飽和して、吸入空気量GAおよび過給圧Pが一定の値に落ち着くようになる。
上述のように、コンプレッサー30の過給動作のエネルギーEoは、過給開始時からの吸気流量の増加量に相関する。ここで、過給圧Pが過給開始圧Psを超えた同図の時刻t1における吸入空気量GAを、過給開始時の吸入空気量と見なすこととする。この場合、その時刻t1から過給圧Pの上昇が終了する時刻t2までの期間、すなわち過給圧Pの上昇の開始から終了までの期間におけるコンプレッサー30の過給動作のエネルギーEoの総量は、同図にハッチングで示される領域の面積に相当することになる。なお、コンプレッサー30の過給動作のエネルギーEoは、過給圧Pの上昇に費やされることから、上記エネルギーEoの総量は、上記期間における過給圧Pの上昇量(以下、第1ピーク過給圧PF1と記載する)に相関することになる。
この領域の面積は、時刻t1から時刻t2までの期間における、過給圧Pの上昇の開始時(時刻t1)からの吸入空気量GAの増加量の積算値である。以下では、過給圧Pの上昇の開始からその上昇の終了までの期間を第1判定期間と記載し、その第1判定期間における上記吸入空気量GAの増加量の積算値を、第1空気量積算値TGA1と記載する。
同図には、ウェイストゲートバルブ35に微小開度固着が発生した場合の、過給圧Pの推移が点線で示されている。なお、実際には、微小開度固着の影響は吸入空気量GAにも現れるが、ここでは簡単のため、吸入空気量GAは正常時の場合と同様に推移するものとする。
上述したように、微小開度固着の発生時には、タービン通過排気流量Qtが総排気流量Qeよりも少なくなる。そのため、コンプレッサー30の過給動作のエネルギーEoは、吸入空気量GA(過給圧Pの上昇開始時からの吸入空気量GAの増加量)から想定される値よりも小さくなる。したがって、このときの第1ピーク過給圧PF1は、第1空気量積算値TGA1が同じでも、正常時より小さくなる。別の言い方をすれば、第1ピーク過給圧PF1が同じ場合の第1空気量積算値TGA1は、正常時よりも、微小開度固着時の方が大きくなる。そこで、本実施形態では、第1判定期間における第1空気量積算値TGA1および第1ピーク過給圧PF1との関係に基づく異常の有無の判定(以下、第1異常判定と記載する)を行うことで、微小開度固着の有無を診断するようにしている。
一方、過給システムの異常には、ウェイストゲートバルブ35が全開位置またはその近傍で固着する、いわゆる全開固着もある。上述の図3には、全開固着時の過給圧Pの推移が二点鎖線で示されている。こうした全開固着の発生時には、排気の大部分がバイパス通路34を通ってしまい、タービン31には殆ど排気が流れない。そのため、このときの過給圧Pは、殆ど上昇しなくなり、吸入空気量GAの増加が終了するまで、過給圧Pが過給開始圧Psに達しないことがある。こうした場合、過給圧Pの上昇の開始を確認できず、上記のような第1異常判定はそもそも行えない。
そこで本実施形態では、上記第1異常判定と並行して、次の異常判定を併せ行うようにしている。すなわち、本実施形態では、第1判定期間の第1空気量積算値TGA1の演算と並行して、吸入空気量GAの増加が開始されてから過給圧Pの上昇が終了するまでの第2判定期間における吸入空気量GAの増加量の積算値である第2空気量積算値TGA2を併せ演算する。そして、第2判定期間における過給圧Pの上昇量である第2ピーク過給圧PF2とその演算した第2空気量積算値TGA2との関係に基づく異常の有無の判定(以下、第2異常判定と記載する)を、第1異常判定とは別に行うようにしている。
なお、こうした第2判定期間には、ばらつきの大きい過給圧Pの立ち上がり(上昇開始)の応答遅れの期間が含まれる。そのため、第2判定期間における第2空気量積算値TGA2と第2ピーク過給圧PF2との相関は、第1判定期間における第1空気量積算値TGA1と第1ピーク過給圧PF1との相関ほどは強くない。しかしながら、全開固着時と正常時とでは、第2ピーク過給圧PF2に明らかな違いが生じるため、こうした第2異常判定でも、全開固着の有無は十分に検出することが可能である。
図4は、上記第1異常判定を行うために実行される第1異常判定処理ルーチンのフローチャートを示している。同ルーチンの処理は、内燃機関10の運転中に、電子制御ユニット39により、既定の制御周期毎に繰り返し実行される。
本ルーチンが開始されると、まずステップS100において、第1異常判定完了フラグFLAG_D1がクリア(OFF)されているか否かが判定される。ここで第1異常判定完了フラグFLAG_D1がクリアされていれば(YES)、ステップS103に処理が進められ、セット(ON)されていれば(NO)、ステップS101に処理が進められる。
ステップS101に処理が進められると、そのステップS101において、判定の前提条件が成立しているか否かが判定される。判定の前提条件は、過給が行われていないこと(過給圧P≒0)、内燃機関10の回転速度が既定の範囲内にあること、吸入空気量GAが既定の範囲内にあること、内燃機関10の暖機が完了していること、などとなっている。ここで、判定の前提条件が成立していれば(YES)、ステップS102に処理が進められ、成立していなければ(NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了される。
ステップS102に処理が進められると、そのステップS102において、第1異常判定完了フラグFLAG_D1がクリア(OFF)され、これにより第1異常判定が開始される。そして、その後、ステップS103に処理が進められる。
ステップS103に処理が進められると、そのステップS103において、ウェイストゲートバルブ35に全閉が指令されているか否かが判定される。ウェイストゲートバルブ35の全閉指令の有無は、例えば負圧調整バルブ38の通電量が全閉時の値となっているか否かで判定される。ここで、ウェイストゲートバルブ35の全閉が指令されていれば(YES)、ステップS104に処理が進められる。一方、ウェイストゲートバルブ35の全閉指令がなされていなければ(NO)、ステップS116において、クリア処理が、すなわち第1空気量積算値TGA1のリセット(TGA1=0)、第1積算完了フラグFLAG_S1および第1異常判定完了フラグFLAG_D1のセット(ON)が行われた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
ステップS104に処理が進められると、そのステップS104において、過給圧Pが上昇中であるか否かが判定される。ここで、過給圧Pが上昇中であれば(YES)、ステップS106に、上昇中でなければ(NO)、ステップS105に、それぞれ処理が進められる。
ステップS105に処理が進められると、そのステップS105において、過給圧Pの上昇が終了したか否かが判定される。過給圧Pの上昇が終了したか否か判定は、過給圧Pの上昇率が「0」近傍の値、または負の値となった状態が規定時間継続しているか否かにより判定される。ここで、過給圧Pの上昇が終了していれば(YES)、ステップS110に、終了していなければ(NO)、ステップS106に、それぞれ処理が進められる。
ステップS106に処理が進められると、そのステップS106〜ステップS109において、第1空気量積算値TGA1の積算処理が行われる。すなわち、ステップS106では、第1積算完了フラグFLAG_S1がセット(ON)されているか否かが判定される。ここで、第1積算完了フラグFLAG_S1がセットされていれば(YES)、ステップS107に処理が進められ、クリア(OFF)されていれば(NO)、ステップS109に処理が進められる。
ステップS107に処理が進められると、そのステップS107において、過給圧Pが過給開始圧Ps以上であるか否かが判定される。すなわち、ここでは、過給圧Pの上昇が開始されたか否かが判定される。過給圧Pが過給開始圧Ps未満であり、その上昇が未だ開始されていないと判定されれば(NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了される。
一方、ここで、過給圧Pが過給開始圧Ps以上であり、その上昇が開始されたと判定されれば(YES)、ステップS108に処理が進められる。ステップS108では、吸入空気量GAの現在値が第1基準空気量GB1に設定されるとともに、第1積算完了フラグFLAG_S1がクリア(OFF)される。そして、その後、ステップS109に処理が進められる。
ステップS109に処理が進められると、そのステップS109において、吸入空気量GAの現在値から第1基準空気量GB1を引いた値をそれまでの値に加算することで、第1空気量積算値TGA1の値が更新される。そして、その後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
なお、上述のステップS105において過給圧Pの上昇が終了したと判定され、ステップS110に処理が進められると、そのステップS110〜ステップS115において、第1異常判定における異常判定処理が行われる。すなわち、ステップS110では、過給圧Pの現在値が第1ピーク過給圧PF1に設定される。本実施形態では、第1異常判定は、過給が行われていない状態、すなわち過給圧Pがほぼゼロの状態から開始される。よって、このときの過給圧Pは、第1判定期間の過給圧Pの上昇量と等しくなる。
続くステップS111では、その第1ピーク過給圧PF1が規定値α以上であるか否かが判定される。この判定は、第1異常判定を十分な精度で行える程度に過給圧Pが上昇しているかどうかを確認するために行われる。なお、規定値αは、過給開始圧Psよりも若干大きい値に設定されている。
ここで、第1ピーク過給圧PF1が規定値αに達していなければ(NO)、今回の第1判定期間における第1空気量積算値TGA1および第1ピーク過給圧PF1に基づく判定を行わないまま、上記ステップS116に処理が進められる。そして、そのステップS116においてクリア処理が行われた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
一方、第1ピーク過給圧PF1が規定値α以上であれば(YES)、ステップS112に処理が進められる。そしてステップS112において、第1空気量積算値TGA1に基づく、第1異常判定値βの設定が行われる。このとき、第1異常判定値βは、過給システムが正常に動作している場合の、第1空気量積算値TGA1から想定される第1ピーク過給圧PF1の値の想定範囲の下限値よりも若干小さい値に設定される。こうした第1異常判定値βは、第1空気量積算値TGA1が大きいほど、大きい値となる。
そして、続くステップS113において、第1ピーク過給圧PF1が第1異常判定値βを下回るか否かが判定される。ここで、第1ピーク過給圧PF1が第1異常判定値βを下回っていれば(YES)、ステップS114において、ウェイストゲートバルブ35の微小開度固着ありと判定され、第1ピーク過給圧PF1が第1異常判定値β以上であれば(NO)、ステップS115において、ウェイストゲートバルブ35の微小開度固着なしと判定される。そして、それらの判定後、ステップS116における上述のクリア処理が行われた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
図5は、こうした全開固着の判定にかかる第2異常判定を行うために実行される第2異常判定処理ルーチンのフローチャートを示している。同ルーチンの処理は、内燃機関10の運転中に、電子制御ユニット39により、既定の制御周期毎に繰り返し実行される。
本ルーチンが開始されると、まずステップS200において、第2異常判定完了フラグFLAG_D2がクリア(OFF)されているか否かが判定される。ここで第2異常判定完了フラグFLAG_D2がクリアされていれば(YES)、ステップS203に処理が進められ、セット(ON)されていれば(NO)、ステップS201に処理が進められる。
ステップS201に処理が進められると、そのステップS201において、判定の前提条件が成立しているか否かが判定される。この判定の前提条件は、第1異常判定処理ルーチンのものと共通である。ここで、判定の前提条件が成立していれば(YES)、ステップS202に処理が進められ、成立していなければ(NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了される。
ステップS202に処理が進められると、そのステップS202において、第2異常判定完了フラグFLAG_D2がクリア(OFF)され、これにより第2異常判定が開始される。そして、その後、ステップS203に処理が進められる。
ステップS203に処理が進められると、そのステップS203において、ウェイストゲートバルブ35に全閉が指令されているか否かが判定される。そして、ウェイストゲートバルブ35の全閉が指令されていれば(YES)、ステップS204に処理が進められ、そうでなければ(NO)、ステップS215において、クリア処理が行われた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。なお、このときのクリア処理では、第2空気量積算値TGA2がリセット(TGA1=0)されるとともに、第2積算完了フラグFLAG_S2および第2異常判定完了フラグFLAG_D2がセット(ON)される。
ステップS204に処理が進められると、そのステップS204において、吸入空気量GAが増加中であるか否かが判定される。ここで、吸入空気量GAが増加中であれば(YES)、ステップS206に、増加中でなければ(NO)、ステップS205に、それぞれ処理が進められる。
ステップS205に処理が進められると、そのステップS205において、吸入空気量GAの増加が終了したか否かが判定される。吸入空気量GAの増加終了の有無は、吸入空気量GAの増加率が「0」近傍の値、または負の値となった状態が規定時間継続しているか否かにより判定される。ここで、吸入空気量GAの増加が終了していれば(YES)、ステップS209に、終了していなければ(NO)、ステップS206に、それぞれ処理が進められる。
ステップS206に処理が進められると、そのステップS206〜ステップS208において、第2空気量積算値TGA2の積算処理が行われる。すなわち、ステップS206では、第2積算完了フラグFLAG_S2がセット(ON)されているか否かが判定される。ここで、第2積算完了フラグFLAG_S2がセットされていれば(YES)、ステップS207に、クリアされていれば(NO)、ステップS208に、それぞれ処理が進められる。
ステップS207に処理が進められると、そのステップS207において、吸入空気量GAの現在値が第2基準空気量GB2として設定されるとともに、第2積算完了フラグFLAG_S2がクリア(OFF)される。そしてその後、ステップS208に処理が進められる。
ステップS208に処理が進められると、そのステップS208において、吸入空気量GAの現在値から第2基準空気量GB2を引いた値をそれまでの値に加算することで、第2空気量積算値TGA2の値が更新される。そして、その後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
なお、上述のステップS205において吸入空気量GAの増加が終了したと判定され、ステップS209に処理が進められると、そのステップS209〜ステップS214において、第2異常判定における異常判定処理が行われる。すなわち、ステップS209では、過給圧Pの現在値が第2ピーク過給圧PF2に設定され、続くステップS210では、その第2ピーク過給圧PF2が上記規定値α以上であること、第2空気量積算値TGA2が規定値γ以上であること、の少なくとも一方が成立するか否かが判定される。なお、本実施形態では、第2異常判定も、過給圧Pがほぼゼロの状態から開始されているため、このときの過給圧Pは、第2判定期間の過給圧Pの上昇量と等しくなる。
ここで、第2ピーク過給圧PF2が規定値α未満、かつ第2空気量積算値TGA2が規定値γ未満であれば(NO)、上述のステップS215においてクリア処理が行われた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
一方、第2ピーク過給圧PF2が規定値α以上であるか、第2空気量積算値TGA2が規定値γ以上であれば(YES)、ステップS211に処理が進められる。そしてステップS211において、第2空気量積算値TGA2に基づく、第2異常判定値εの設定が行われる。このとき、第2異常判定値εは、過給システムが正常に動作している場合の、そのときの第2空気量積算値TGA2から想定される第2ピーク過給圧PF2の想定範囲の下限値よりも若干小さい値に設定される。こうした第2異常判定値εは、第2空気量積算値TGA2が大きいほど、大きい値となる。
そして、続くステップS212において、第2ピーク過給圧PF2が第2異常判定値εを下回るか否かが判定される。ここで、第2ピーク過給圧PF2が第2異常判定値εを下回っていれば(YES)、ステップS213において、ウェイストゲートバルブ35の全開固着ありと判定され、第2ピーク過給圧PF2が第2異常判定値ε以上であれば(NO)、ステップS214において、ウェイストゲートバルブ35の全開固着なしと判定される。そして、それらの判定後、上述のステップS215におけるクリア処理が行われた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
続いて、これら第1異常判定処理ルーチンおよび第2異常判定処理ルーチンの実行結果によれば、以下の態様で異常判定が行われる。
まず、第1異常判定処理ルーチンの処理を通じて行われる第1異常判定について説明する。
判定の前提条件が成立すると、第1異常判定完了フラグFLAG_D1がクリアされて、第1異常判定が開始される。その後、アクセルペダルの踏み込みにより、吸入空気量GAが増加されると、立ち上がりの応答遅れ期間を経た後に過給圧Pが上昇し始める。そして、過給圧Pが過給開始圧Psまで上昇すると、第1積算完了フラグFLAG_S1がクリアされ、そのときの吸入空気量GAが第1基準空気量GB1に設定される。そして、第1空気量積算値TGA1の積算処理が開始される。すなわち、本ルーチンの実行毎に、吸入空気量GAから第1基準空気量GB1を引いた値が、第1空気量積算値TGA1に加算される。なお、このとき加算される、吸入空気量GAからの第1基準空気量GB1の減算値は、過給圧Pの上昇開始時からの吸入空気量GAの増加量に相当する。
こうした第1空気量積算値TGA1の積算処理は、過給圧Pの上昇が終了するまで継続される。よって、第1空気量積算値TGA1は、過給圧Pの上昇が開始されてからその上昇が終了するまでの第1判定期間における、その開始時からの吸入空気量GAの増加量を積算した値となる。
そして、過給圧Pの上昇が終了すると、そのときの過給圧Pが第1ピーク過給圧PF1に設定される。この第1ピーク過給圧PF1は、今回の過給圧Pの上昇の開始から終了までの第1判定期間における過給圧Pの上昇量に対応する。
ここで、第1ピーク過給圧PF1が規定値αに満たなければ、第1異常判定を十分な精度で行える程度まで過給圧Pが上昇しなかったものとして、今回の第1判定期間における第1空気量積算値TGA1および第1ピーク過給圧PF1の演算結果を破棄して、判定を保留する。一方、第1ピーク過給圧PF1が規定値α以上であれば、第1空気量積算値TGA1に基づき設定された第1異常判定値βとその第1ピーク過給圧PF1との比較に基づき、ウェイストゲートバルブ35の微小開度固着の有無が判定される。
図6に、第1異常判定の判定パターンを示す。同図に示すように、第1ピーク過給圧PF1が第1異常判定値β未満であれば、すなわち、第1ピーク過給圧PF1がそのときの第1空気量積算値TGA1から想定される値に達していなければ、ウェイストゲートバルブ35の微小開度固着ありと判定される。一方、第1ピーク過給圧PF1が第1異常判定値β未満であり、そのときの第1空気量積算値TGA1から想定される値に達していれば、ウェイストゲートバルブ35の微小開度固着なしと判定される。ちなみに、ウェイストゲートバルブ35の全開固着時には、第1ピーク過給圧PF1は規定値αに達しないため、この第1異常判定での判定は保留されることになる。
なお、同図に示される領域C1は、正常時における第1ピーク過給圧PF1および第1空気量積算値TGA1の値の分散範囲を、領域C2は、微小開度固着時のそれら値の分散範囲を、それぞれ示している。同図に示されるように、第1ピーク過給圧PF1が規定値α以上の領域では、正常時の分散範囲(C1)と微小開度固着時の分散範囲(C2)とは、第1異常判定値βのラインを挟んでその図中上下に分離している。そのため、上記第1異常判定により、これらを明確に区別することが可能である。
ちなみに、こうした第1異常判定では、ウェイストゲートバルブ35の微小開度固着以外にも、過給効率の比較的小幅な低下を招く過給システムの異常も診断できる。例えば、異物によるコンプレッサー30やタービン31の吸気/排気の流入口や流出口の開口面積の減少なども、この第1異常判定で診断が可能である。
次に第2異常判定処理ルーチンの処理を通じて行われる第2異常判定について説明する。
判定の前提条件が成立すると、第2異常判定完了フラグFLAG_D2がクリアされて、第2異常判定が開始される。その後、アクセルペダルの踏み込みにより、吸入空気量GAが増加されると、第2積算完了フラグFLAG_S2がクリアされ、そのときの吸入空気量GAが第2基準空気量GB2に設定される。そして、第2空気量積算値TGA2の積算処理が開始される。すなわち、本ルーチンの実行毎に、吸入空気量GAから第2基準空気量GB2を引いた値が、第2空気量積算値TGA2に加算される。なお、このとき加算される、吸入空気量GAからの第2基準空気量GB2の減算値は、吸入空気量GAの増加の開始時からの吸入空気量GAの増加量に相当する。
こうした第2空気量積算値TGA2の積算処理は、吸入空気量GAの増加が終了するまで継続される。なお、吸入空気量GAの増加と過給圧Pの上昇とは、ほぼ同時期に終了する。よって、第2空気量積算値TGA2は、吸入空気量GAの増加が開始されてから過給圧Pの上昇が終了するまでの第2判定期間における、その開始時からの吸入空気量GAの増加量を積算した値となる。
そして、吸入空気量GAの、ひいては過給圧Pの上昇が終了すると、そのときの過給圧Pが第2ピーク過給圧PF2に設定される。この第2ピーク過給圧PF2は、今回の吸入空気量GAの増加の開始から過給圧Pの上昇が終了するまでの第2判定期間における過給圧Pの上昇量に対応する。
なお、吸入空気量GAの増加量があまり大きくない場合には、正常であっても、過給圧Pがあまり上昇しないことがある。そうした場合、第2異常判定でも、正常と全開固着との区別は難しい。そこで、第2ピーク過給圧PF2が規定値αに満たず、かつ第2空気量積算値TGA2が規定値γに満たない場合、今回の第2判定期間における第2空気量積算値TGA2および第2ピーク過給圧PF2の演算結果を破棄して、判定を保留する。一方、第2ピーク過給圧PF2が規定値α以上であるか、第2空気量積算値TGA2が規定値γ以上であれば、第2空気量積算値TGA2に基づき設定された第2異常判定値εとその第2ピーク過給圧PF2との比較に基づき、ウェイストゲートバルブ35の全開固着の有無が判定される。
図7に、第2異常判定の判定パターンを示す。同図に示すように、第2ピーク過給圧PF2が規定値α以上、または第2空気量積算値TGA2が規定値γ以上の領域では、第2ピーク過給圧PF2が第2異常判定値ε未満であれば、ウェイストゲートバルブ35の全開固着ありと判定される。また、上記領域では、第2ピーク過給圧PF2が第2異常判定値ε以上であれば、ウェイストゲートバルブ35の全開固着なしと判定される。一方、第2ピーク過給圧PF2が規定値α未満、かつ第2空気量積算値TGA2が規定値γ未満の場合、第2異常判定は判定保留となる。
なお、同図に示される領域C3は、正常時における第2ピーク過給圧PF2および第2空気量積算値TGA2の値の分散範囲を、領域C4は、微小開度固着時におけるそれら値の分散範囲を、領域C5は、全開固着時におけるそれら値の分散範囲を、それぞれ示している。同図に示されるように、正常時と微小開度固着時とでは、分散範囲(C3,C4)が広い範囲で重なっており、第2異常判定では、これらは区別し難い。一方、第2ピーク過給圧PF2が規定値α以上、または第2空気量積算値TGA2が規定値γ以上の領域では、正常時および微小開度固着時の分散範囲(C3,C4)と、全開固着時の分散範囲(C5)とが、第2異常判定値εのラインを挟んでその図中上下に分離している。そのため、第2異常判定では、全開固着の有無を良好に判定することが可能となる。
ちなみに、こうした第2異常判定では、ウェイストゲートバルブ35の全開固着以外にも、過給効率の大幅な低下を招く過給システムの異常も診断できる。例えば、コンプレッサー30やタービン31の動作不良なども、この第2異常判定で診断が可能である。
なお、こうした本実施形態では、第1異常判定部の行う第1異常判定、第2異常判定部の行う第2異常判定の双方を、電子制御ユニット39が行っている。
以上説明した本実施形態の過給システムおよびその診断方法によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、次の2つの異常判定を行うようにしている。すなわち、第1判定期間における第1空気量積算値TGA1と第1ピーク過給圧PF1とに基づく過給システムの異常の有無の判定である第1異常判定と、第2判定期間における第2空気量積算値TGA2と第2ピーク過給圧PF2とに基づく過給システムの異常の有無の判定である第2異常判定とである。ここで、第1判定期間は、吸入空気量GAの増加の開始後に過給圧Pの上昇が開始されてからその上昇が終了するまでの期間であり、第2判定期間は、吸入空気量GAの増加が開始されてから過給圧Pの上昇が終了するまでの期間である。また、第1空気量積算値TGA1は、第1判定期間における吸入空気量GAの積算値(より厳密には、第1判定期間の開始時からの吸入空気量GAの増加量の積算値)であり、第2空気量積算値TGA2は、第2判定期間における吸入空気量GAの積算値(より厳密には、第2判定期間の開始時からの吸入空気量GAの増加量の積算値)である。さらに、第1ピーク過給圧PF1は、第1判定期間における過給圧Pの上昇量であり、第2ピーク過給圧PF2は、第2判定期間における過給圧Pの上昇量である。第1異常判定によれば、発生時に過給圧Pに現れる変化が比較的小さいウェイストゲートバルブ35の微小開度固着の有無を良好に判定することができる。ただし、この第1異常判定では、ウェイストゲートバルブ35の全開固着の有無についての判定は難しい。一方、第2異常判定では、ウェイストゲートバルブ35の全開固着の有無を良好に判定することができる。そのため、本実施形態では、ウェイストゲートバルブ35の微小開度固着、全開固着の双方を良好に診断することが可能となる。したがって、本実施形態によれば、過給圧に現れる変化が比較的小さい異常を含む、過給システムの異常をより好適に診断することができる。
(2)第1異常判定と第2異常判定とでそれぞれ別々のパラメーターを用いて判定を行う場合、判定の精度を確保するために必要な条件が異なってしまい、双方の判定を同じように行うことが難しくなることがある。その点、本実施形態では、双方の判定が同じパラメーターを用いて行われるため、両判定の頻度を容易に揃えられる。
(3)第1異常判定および第2異常判定に、吸入空気量GAそのものの積算値よりもピーク過給圧との相関が強い、吸入空気量GAの上昇量の積算値を用いているため、より高い精度での診断が可能である。
(第2実施形態)
次に、過給システムおよび過給システムの診断方法の第2実施形態を、図8および図9を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態および下記第3実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
第1実施形態では、第1異常判定と第2異常判定とをそれぞれ個別のルーチンで実行していたが、それらを共通のルーチンで実行することも可能である。
図8および図9は、そうした場合の第1異常判定および第2異常判定の双方を行うために実行される異常判定処理ルーチンのフローチャートを示している。
本ルーチンが開始されると、まずステップS300において、異常判定完了フラグFLAG_Dがクリア(OFF)されているか否かが判定される。ここで異常判定完了フラグFLAG_Dがクリアされていれば(YES)、ステップS303に処理が進められ、セット(ON)されていれば(NO)、ステップS301に処理が進められる。
ステップS301に処理が進められると、そのステップS301において、判定の前提条件が成立しているか否かが判定される。なお、この場合も判定の前提条件は、第1実施形態の場合と同様である。ここで、判定の前提条件が成立していれば(YES)、ステップS302に処理が進められ、成立していなければ(NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了される。
ステップS302に処理が進められると、そのステップS302において、異常判定完了フラグFLAG_Dがクリア(OFF)され、これにより異常判定が開始される。そして、その後、ステップS303に処理が進められる。
ステップS303に処理が進められると、そのステップS303において、ウェイストゲートバルブ35に全閉が指令されているか否かが判定される。ウェイストゲートバルブ35の全閉指令がなされていなければ(NO)、ステップS370において、クリア処理が行われた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。なお、このときのクリア処理では、次の処理が行われる。すなわち、このクリア処理では、第1空気量積算値TGA1および第2空気量積算値TGA2の値がそれぞれリセット(TGA1=TGA2=0)される。また、異常判定完了フラグFLAG_D、第1積算完了フラグFLAG_S1および第2積算完了フラグFLAG_S2がそれぞれセット(ON)される。
一方、ウェイストゲートバルブ35の全閉指令がなされていれば(S303:YES)、ステップS304に処理が進められ、そのステップS104において、吸入空気量GAが増加中であるか否かが判定される。ここで、吸入空気量GAが上昇中であれば(YES)、図9のステップS320に、増加中でなければ(NO)、同図のステップS305に、それぞれ処理が進められる。
ステップS305に処理が進められると、そのステップS305において、吸入空気量GAの増加が終了したか否かが判定される。そして、吸入空気量GAの増加が終了していれば(YES)、ステップS350に、終了していなければ(NO)、図9のステップS320に、それぞれ処理が進められる。
ここで、ステップS320に処理が進められると(S304:YESまたはS305:NO)、そのステップS320からステップS326において、第1空気量積算値TGA1および第2空気量積算値TGA2の積算処理が行われる。
まず、ステップS320では、第2積算完了フラグFLAG_S2がセット(ON)されているか否かが判定される。ここで、第2積算完了フラグFLAG_S2がセットされていれば(YES)、ステップS321に処理が進められる。ステップS321に処理が進められると、そのステップS321において、吸入空気量GAの現在値が第2基準空気量GB2に設定されるとともに、第2積算完了フラグFLAG_S2がクリア(OFF)された後、ステップS322に処理が進められる。一方、第2積算完了フラグFLAG_S2がセットされていなければ、すなわち第2積算完了フラグFLAG_S2がクリア(OFF)されていれば(S320:NO)、そのままステップS322に処理が進められる。そして、ステップS322に処理が進められると、そのステップS322において、吸入空気量GAの現在値から第2基準空気量GB2を引いた値が第2空気量積算値TGA2に加算される。
続いて、ステップS323において、第1積算完了フラグFLAG_S1がセット(ON)されているか否かが判定される。ここで第1積算完了フラグFLAG_S1がセット(ON)されていれば(YES)、ステップS324に処理が進められる。ステップS324では、過給圧Pが過給開始圧Ps以上であるか否かが判定される。ここで、過給圧Pが未だ過給開始圧Ps未満であれば(NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了され、そうでなければ(YES)、ステップS325に処理が進められる。そして、そのステップS325において、吸入空気量GAの現在値が第1基準空気量GB1に設定されるとともに、第1積算完了フラグFLAG_S1がクリア(OFF)された後、ステップS326に処理が進められる。一方、第1積算完了フラグFLAG_S1がセットされていなければ、すなわち第1積算完了フラグFLAG_S1がクリア(OFF)されていれば(S323:NO)、そのままステップS326に処理が進められる。そして、ステップS326に処理が進められると、そのステップS326において、吸入空気量GAの現在値から第1基準空気量GB1を引いた値が第1空気量積算値TGA1に加算された後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
一方、ステップS350に処理が進められると(S305:YES)、そのステップS350からステップS363において、第1異常判定および第2異常判定の異常判定が行われる。
まず、ステップS350においては、過給圧Pの現在値がピーク過給圧PFに設定される。そして、続くステップS351において、ピーク過給圧PFが規定値α以上であるか否かが判定される。
ここで、ピーク過給圧PFが規定値α以上であれば(YES)、ステップS353に処理が進められ、第1異常判定の判定処理が行われる。すなわち、ステップS353において、第1空気量積算値TGA1に基づき第1異常判定値βが設定され、続くステップS354において、ピーク過給圧PFがその第1異常判定値β未満であるか否かが判定される。ここで、ピーク過給圧PFが第1異常判定値β未満であれば(YES)、ステップS355においてウェイストゲートバルブ35の微小開度固着ありと判定され、そうでなければ(NO)、ステップS356において異常なしと判定される。そして、ステップS370におけるクリア処理が行われた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
一方、ピーク過給圧PFが規定値α未満であれば(S350:NO)、ステップS360に処理が進められ、そのステップS360において、第2空気量積算値TGA2が規定値γ以上であるか否かが判定される。ここで、第2空気量積算値TGA2が規定値γ以上であれば(YES)、ステップS361に処理が進められて、第2異常判定の判定処理が行われる。すなわち、ステップS361において、第2空気量積算値TGA2に基づき第2異常判定値εが設定され、続くステップS362において、ピーク過給圧PFがその第2異常判定値ε未満であるか否かが判定される。ここで、ピーク過給圧PFがその第2異常判定値ε未満であれば(YES)、ステップS363においてウェイストゲートバルブ35の全開固着ありと判定され、そうでなければ(NO)、ステップS356において異常なしと判定される。そして、ステップS370におけるクリア処理が行われた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
一方、第2空気量積算値TGA2が規定値γ未満であれば(S360:NO)、判定が行われないまま、ステップS370におけるクリア処理が行われた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。すなわち、このときには判定が保留される。
以上説明した異常判定処理ルーチンの実行によっても、第1実施形態と同様の第1異常判定および第2異常判定が行われる。よって、本実施形態によっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第3実施形態)
第1実施形態では、第1ピーク過給圧PF1が、第1空気量積算値TGA1に基づき設定された第1異常判定値β未満であるか否かにより、第1異常判定における異常の有無の判定を行うようにしていた。また、第2ピーク過給圧PF2が、第2空気量積算値TGA2に基づき設定された第2異常判定値ε未満であるか否かにより、第2異常判定における異常の有無の判定を行うようにもしていた。これらの判定を、空気量積算値が、ピーク過給圧に基づき設定された異常判定値を上回っているか否かにより行うことも可能である。こうした場合にも、同様の判定結果を得ることができる。
図10は、図4の第1異常判定処理ルーチンでの第1異常判定を、そうした態様で行う場合のフローチャートの変更部分を示す。この場合、図4のステップS111における判定で肯定判定がなされると(YES)、同図のステップS112’に処理が進められる。そして、このステップS112’において、第1ピーク過給圧PF1に基づき第1異常判定値β’が設定される。第1異常判定値β’は、正常時において、そのときの第1ピーク過給圧PF1から想定される第1空気量積算値TGA1の値の想定範囲の上限値よりも若干大きい値に設定される。そして、続くステップS113’において、第1空気量積算値TGA1が第1異常判定値β’を上回るか否かが判定され、上回れば(YES)、ステップS114において微小開度固着ありと判定され、上回らなければ(NO)、ステップS115において微小開度固着なしと判定される。
図11は、図5の第2異常判定処理ルーチンでの第2異常判定を、上記態様で行う場合のフローチャートの変更部分を示す。この場合、図5のステップS210における判定で肯定判定がなされると(YES)、同図のステップS211’に処理が進められる。そして、このステップS211’において、第2ピーク過給圧PF2に基づき第2異常判定値ε’が設定される。第2異常判定値ε’は、正常時において、そのときの第2ピーク過給圧PF2から想定される第2空気量積算値TGA2の値の想定範囲の上限値よりも若干大きい値に設定される。そして、続くステップS212’において、第2空気量積算値TGA2が第2異常判定値ε’を上回るか否かが判定され、上回れば(YES)、ステップS213において全開固着ありと判定され、上回らなければ(NO)、ステップS214において全開固着なしと判定される。
なお、図8の異常判定処理ルーチンにおける第1異常判定および第2異常判定も同様に変更して行うようにすることも可能である。
(第4実施形態)
上記実施形態の診断方法は、機械式過給機を備える過給システムにも適用することができる。
図12は、機械式過給機を備える過給システムの一例を示す。機械式過給システムは、内燃機関10の吸気通路11に設置されたコンプレッサー50を備える。コンプレッサー50は、内燃機関10の出力軸であるクランクシャフト51に駆動連結されており、内燃機関10の動力により駆動されて過給を行うよう構成されている。
内燃機関10の吸気通路11におけるコンプレッサー50の上流側の部分には、その最上流部から下流側に向けて順に、エアクリーナー13、エアフローメーター14、スロットルバルブ17が設置されている。また、吸気通路11におけるコンプレッサー50の下流側の部分には、吸気を冷却するインタークーラー15、過給圧センサー16が設置されている。
さらに、吸気通路11におけるコンプレッサー50の下流側の部分には、リリーフバルブ52が設置されてもいる。リリーフバルブ52は、常閉式の逆止弁として構成されており、吸気通路11における同バルブの設置部分の吸気圧が一定値を超えるときに開弁して、吸気の一部を外部に排出する。これにより、リリーフバルブ52は、過給圧が高くなり過ぎたときに過給圧を低下させる過給圧低下機構として機能する。
こうした過給システムのリリーフバルブ52にも、微小開度固着や全開固着が発生することがある。リリーフバルブ52が全閉位置から若干開弁側に寄った位置で固着して完全に閉まらなくなったり、全開位置の近傍で固着して開いたままとなったりすることがある。リリーフバルブ52に微小開度固着が生じると、同リリーフバルブ52を通じて若干の吸気が漏れ出てしまうため、過給圧Pが本来よりも若干低下する。また、リリーフバルブ52の全開固着時には、過給圧Pは本来よりも大幅に低下する。
上記実施形態の診断方法を用いれば、ウェイストゲートバルブ35の場合と同様に、こうしたリリーフバルブ52の微小開度固着や全開固着を診断することができる。すなわち、第1異常判定によりリリーフバルブ52の微小開度固着の有無を判定し、第2異常診断によりリリーフバルブ52の全開固着の有無を判定することが可能となる。なお、この場合にも、エアフローメーター14の検出する吸入空気量GAに基づき第1空気量積算値TGA1および第2空気量積算値TGA2を演算することが可能であるが、厳密にはこの場合の第1ピーク過給圧PF1、第2ピーク過給圧PF2と相関があるのは、コンプレッサー50に流入する吸気の流量である。
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、第1判定期間の開始を、過給圧Pが過給開始圧Ps以上となったことで確認していたが、他の方法でその確認を行うようにしてもよい。例えば、過給圧Pの変化率や吸入空気量GAの変化率、吸入空気量GAの増加開始からの経過時間に基づいてその確認を行うことも可能である。
・上記実施形態では、第1判定期間の終了を、過給圧Pの上昇率に基づき確認していたが、他の方法でその確認を行うようにしてもよい。例えば、吸入空気量GAの上昇率や過給圧Pの上昇開始からの経過時間に基づいてその確認を行うことも可能である。
・上記実施形態では、第2判定期間の開始を、吸入空気量GAの上昇により確認するようにしていたが、他の方法でその確認を行うようにしてもよい。例えば、スロットル開度TAやアクセルペダルの踏み込み量の増加からその確認を行うことも可能である。
・上記実施形態では、第2判定期間の終了を吸入空気量GAの増加率に基づき確認するようにしていたが、他の方法でその確認を行うようにしてもよい。例えば、過給圧Pの上昇率や過給圧Pの上昇開始からの経過時間に基づいてその確認を行うことも可能である。
・上記実施形態では、第1判定期間の開始時からの吸入空気量GAの増加量を積算した値として第1空気量積算値TGA1を求めていたが、吸入空気量GAそのものを積算した値として求めるようにしてもよい。また、第2空気量積算値TGA2も同様に、第2判定期間の開始時からの吸入空気量GAの増加量を積算した値として求めていたが、吸入空気量GAそのものを積算した値として求めるようにしてもよい。
・上記実施形態では、第1判定期間の終了時における過給圧Pを第1ピーク過給圧PF1に、第2判定期間の終了時の過給圧Pを第2ピーク過給圧PF2にそれぞれ設定していた。これは、第1異常判定、第2異常判定の開始時の過給圧Pがほぼゼロであり、第1判定期間、第2判定期間の終了時の過給圧Pが、それまでの過給圧Pの上昇量に等しいと見なせるためである。第1ピーク過給圧PF1および第2ピーク過給圧PF2をより厳密に求めたい場合や、第1異常判定、第2異常判定の開始時の過給圧Pがゼロでない場合には、第1判定期間および第2判定期間の開始時、および終了時の過給圧Pをそれぞれ求め、それらの差から第1ピーク過給圧PF1および第2ピーク過給圧PF2をそれぞれ求めるようにするとよい。
・燃料蒸気のパージ処理システムや排気再循環システムを搭載する内燃機関では、燃焼室20に流入する吸気流量がエアフローメーター14による吸入空気量GAの検出値よりも多くなることがある。そうした内燃機関に設けられる過給システムの場合、途中合流するガスの流量を吸入空気量GAに加算した値を用いて、第1空気量積算値TGA1や第2空気量積算値TGA2を求めるようにすることで、診断精度を更に高められる場合がある。
・燃焼室20に流入する吸気流量をエアフローメーター14による吸入空気量GAの検出値以外から求めるようにしてもよい。例えば、過給圧Pと機関回転速度に基づく演算により、燃焼室20に流入する吸気流量を求めることも可能である。
・上記実施形態では、過給圧センサー16は、吸気通路11におけるコンプレッサー30の下流側の部分の吸気の絶対圧と大気圧との差圧を過給圧Pとして検出していたが、上記部分の吸気の絶対圧を検出するセンサーを用いるようにしてもよい。そうした場合にも、別途検出した大気圧を、その検出値から引いた値を過給圧Pとして求めれば、上記実施形態の場合と同様に診断を行える。また、そうした絶対圧をそのまま過給圧Pとして用いて診断を行うことも可能である。
10…内燃機関、11…吸気通路、12…排気通路、13…エアクリーナー、14…エアフローメーター、15…インタークーラー、16…過給圧センサー、17…スロットルバルブ、18…サージタンク、19…吸気ポート、20…燃焼室、21…点火プラグ、22…ポートインジェクター、23…筒内インジェクター、24…排気ポート、30…コンプレッサー(排気タービン式過給機)、31…タービン(排気タービン式過給機)、34…バイパス通路、35…ウェイストゲートバルブ(過給圧低下機構)、36…ダイアフラム、37…負圧ポンプ、38…負圧調整バルブ、39…電子制御ユニット(第1異常判定部、第2異常判定部)、40…スロットルセンサー、41…大気圧センサー、50…コンプレッサー(機械式過給機)、51…クランクシャフト、52…リリーフバルブ(過給圧低下機構)。

Claims (12)

  1. 内燃機関の過給を行う過給機と、過給圧を低下させる過給圧低下機構と、を備える過給システムにおいて、
    吸入空気量の増加の開始後に前記過給圧の上昇が開始されてからその上昇が終了するまでの期間を第1判定期間とし、前記吸入空気量の増加が開始されてから前記過給圧の上昇が終了するまでの期間を第2判定期間とするとともに、そのときの前記過給圧の上昇量をピーク過給圧としたとき、
    前記第1判定期間における前記吸入空気量の積算値と前記ピーク過給圧とに基づき当該過給システムの異常の有無を判定する第1異常判定部と、
    前記第2判定期間における前記吸入空気量の積算値と前記ピーク過給圧とに基づき当該過給システムの異常の有無を判定する第2異常判定部と、
    を備えることを特徴とする過給システム。
  2. 前記第1異常判定部および第2異常判定部は、前記ピーク過給圧が高いときには、同ピーク過給圧が低いときに比して大きい値となるように判定値をそれぞれ設定するとともに、前記吸入空気量の積算値がその判定値よりも大きい場合、当該過給システムに異常があると判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の過給システム。
  3. 前記第1異常判定部および第2異常判定部は、前記吸入空気量の積算値が大きいときには、同積算値が小さいときに比して大きい値となるように判定値をそれぞれ設定するとともに、前記ピーク過給圧がその判定値よりも小さい場合、当該過給システムに異常があると判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の過給システム。
  4. 前記第1異常判定部は、前記第1判定期間の開始時からの前記吸入空気量の増加量を積算した値として前記吸入空気量の積算値を演算し、前記第2異常判定部は、第2判定期間の開始時からの前記吸入空気量の増加量を積算した値として前記吸入空気量の積算値を演算する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の過給システム。
  5. 前記過給機は、前記内燃機関の排気通路に設置されてその内部を流れる排気の流勢により動作するタービンにより、同内燃機関の吸気通路に設置されたコンプレッサーを駆動することで過給を行う排気タービン式過給機であり、
    前記過給圧低下機構は、前記タービンを迂回して排気を流すバイパス通路に設置されて、そのバイパス通路の排気の通過を全閉時に遮断するとともに開弁に応じて許容するウェイストゲートバルブである、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の過給システム。
  6. 前記過給機は、前記内燃機関の吸気通路に設置されたコンプレッサーを同内燃機関の動力により駆動して過給を行う機械式過給機であり、
    前記過給圧低下機構は、前記内燃機関の吸気通路における前記コンプレッサーの下流側の部分に設けられて、その部分を流れる吸気の一部を開弁に応じて外部に排出するとともに、全閉時にその排出を遮断するリリーフバルブである、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の過給システム。
  7. 内燃機関の過給を行う過給機と、過給圧を低下させる過給圧低下機構と、を備える過給システムの異常の有無を診断する方法であって、
    吸入空気量の増加の開始後に前記過給圧の上昇が開始されてからその上昇が終了するまでの期間を第1判定期間とし、前記吸入空気量の増加の開始から前記過給圧の上昇が終了するまでの期間を第2判定期間とするとともに、そのときの前記過給圧の上昇量をピーク過給圧としたとき、
    前記第1判定期間における前記吸入空気量の積算値と前記ピーク過給圧との関係に基づく第1異常判定と、前記第2判定期間における前記吸入空気量の積算値と前記ピーク過給圧との関係に基づく第2異常判定とを、前記過給システムの異常の有無の判定として行う、
    ことを特徴とする過給システムの診断方法。
  8. 前記第1異常判定および第2異常判定は、該当期間の吸入空気量の積算値が、前記ピーク過給圧から想定される正常時の値に対してプラス側に乖離している場合、異常有りと判定することでそれぞれ行われる、
    ことを特徴とする請求項7に記載の過給システムの診断方法。
  9. 前記第1異常判定および第2異常判定は、前記ピーク過給圧が、該当期間の前記吸入空気量の積算値から想定される正常時の値に対してマイナス側に乖離している場合、異常有りと判定することでそれぞれ行われる、
    ことを特徴とする請求項7に記載の過給システムの診断方法。
  10. 前記第1異常判定に用いられる前記吸入空気量の積算値は、前記第1判定期間の開始時からの前記吸入空気量の増加量を積算して求められ、前記第2異常判定に用いられる前記吸入空気量の積算値は、前記第2判定期間の開始時からの前記吸入空気量の増加量を積算して求められる、
    ことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の過給システムの診断方法。
  11. 当該診断方法は、前記内燃機関の排気通路に設置されてその内部を流れる排気の流勢により動作するタービンによって、同内燃機関の吸気通路に設置されたコンプレッサーを駆動することで過給を行う排気タービン式過給機を前記過給機として備えるとともに、前記タービンを迂回して排気を流すバイパス通路に設置されて、そのバイパス通路の排気の通過を、全閉時に遮断するとともに開弁に応じて許容するウェイストゲートバルブを前記過給圧低下機構として備える過給システムに適用される、
    ことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の過給システムの診断方法。
  12. 当該診断方法は、前記内燃機関の吸気通路に設置されたコンプレッサーを同内燃機関の動力により駆動して過給を行う機械式過給機を前記過給機として備え、前記内燃機関の吸気通路における前記コンプレッサーの下流側の部分に設けられて、その部分を流れる吸気の一部を開弁に応じて外部に排出するとともに、全閉時にその排出を遮断するリリーフバルブを前記過給圧低下機構として備える過給システムに適用される、
    ことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の過給システムの診断方法。
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