医薬として許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸と一緒に形成することができ、例えば、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、炭酸水素塩/炭酸塩、亜硫酸水素塩/硫酸塩、カンファースルホン酸塩、塩化物/塩酸塩、クロルテオフィリン酸塩、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロ酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩およびトリフルオロ酢酸塩である。
それから塩を誘導できる有機酸として、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸などが挙げられる。医薬として許容される塩基付加塩は、無機および有機塩基と一緒に形成することができる。
それから塩を誘導できる無機塩基として、例えば、アンモニウム塩および周期律表のI〜XII族からの金属が挙げられる。特定の実施形態では、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛、および銅から誘導される;特に適切な塩として、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびマグネシウム塩が挙げられる。
それから塩を誘導できる有機塩基として、例えば、第一級、第二級および第三級アミン、天然に産する置換アミンを含めた置換アミン、環式アミン、塩基性イオン交換樹脂などが挙げられる。ある種の有機アミンとして、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリナート、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リシン、メグルミン、ピペラジン、トロメタミン、アルギニン、プロリンおよびトリスが挙げられる。
本発明の医薬として許容される塩は、通常の化学的方法によって塩基性または酸性部分から合成することができる。一般に、かかる塩は、これらの化合物の遊離酸形態を化学量論量の適切な塩基(Na、Ca、Mg、またはKヒドロキシド、カルボナート、ビカルボナートなどの)と反応させることによっても、またこれらの化合物の遊離塩基形態を化学量論量の適切な酸と反応させることによっても調製することができる。かかる反応は、通常、水中でまたは有機溶媒中でまたはこの2つの混合物中で実施される。一般に、実施可能であれば、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルなどの非水性媒体の使用が望ましい。追加の適切な塩のリストは、例えば、「Remington's Pharmaceutical Sciences」、20版、Mack Publishing Company、Easton、Pa.、(1985);およびStahl and Wermuth (Wiley-VCH、Weinheim、Germany、2002)による「Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties, Selection, and Use」で知ることができる。
したがって、本明細書では、本発明の化合物は、可能な異性体、回転異性体、アトロプ異性体、互変異性体またはその混合物のうちの一つの形態で、例えば、実質的に純粋な幾何(シスまたはトランス)異性体、ジアステレオマー、光学異性体(対掌体)、ラセミ体またはその混合物であってよい。
異性体の任意の生成混合物は、例えば、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶化によって、成分の物理化学的差異に基づいて分離して純粋なまたは実質的に純粋な幾何または光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ体にすることができる。
最終産生物または中間体の任意の生成ラセミ体は、公知の方法、例えば、光学活性な酸または塩基で得られ、光学活性な酸性または塩基性化合物を放出するそのジアステレオマー性塩の分離によって、光学対掌体に分割することができる。詳細には、かくして塩基性部分を用いて、例えば、光学活性な酸、例えば、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ−O,O’−p−トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸またはショウノウ−10−スルホン酸と一緒に形成された塩の分別結晶化によって本発明の化合物を分割してその光学対掌体にすることができる。ラセミ体産生物はまた、キラルクロマトグラフィー、例えば、キラル吸着体を使用する高圧液体クロマトグラフィーによって分割することができる。
「ジアステレオマー」は、少なくとも2つの不斉原子を有するが、相互に鏡像でない立体異性体である。絶対立体化学は、Cahn−lngold−Prelog R−Sシステムにしたがって記述される。化合物が純粋な鏡像体である場合、それぞれのキラル炭素における立体化学はRまたはSいずれかによって記述することができる。絶対構造が未知である分割された化合物は、ナトリウムD線の波長において面偏光を回転させる方向(右旋性または左旋性)に応じて(+)または(−)として指定することができる。本明細書で記載された特定の化合物は、1個または複数の不斉中心または軸を含み、かくして鏡像体、ジアステレオマー、および絶対立体化学によって(R)−または(S)−として定義できる他の立体異性形態を提供することができる。
出発材料および手順の選択に応じて、化合物は、可能な異性体のうちの一つの形態でまたはその混合物として、例えば、純粋な光学異性体として、またはその混合物として、または不斉炭素原子の数に応じてラセミ体やジアステレオマー混合物などの異性体混合物として存在することができる。本発明は、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物および光学的に純粋な形態を含めたかかる可能な異性体のすべてを含むものとする。光学活性な(R)−および(S)−異性体は、キラルシントンもしくはキラル試薬を使用して、または通常の技法を使用する分割によって調製することができる。化合物が二重結合を含む場合、置換基はE構造であってもよく、Z構造であってもよい。化合物が、二置換シクロアルキルを含む場合、シクロアルキル置換基は、cis−またはtrans−構造を有することができる。互変異性形態のすべても含まれることが意図される。
本発明は、治療で使用するための式(I)の化合物を提供する。本発明は、医薬として許容される賦形剤と組み合わせて式(I)の化合物を含む医薬組成物をさらに提供する。
本発明は、治療有効量の式(I)の化合物を患者に投与するステップを含む、DGAT1によって媒介される疾患または病状を治療するための方法をさらに提供する。本発明はまた、DGAT1によって媒介される疾患または病状を治療するための薬剤の製造における、式(I)の化合物の使用を提供する。本発明はまた、DGAT1によって媒介される疾患または病状の治療において使用するための式(I)の化合物を提供する。
本発明はまた、DGAT1および式(I)の化合物の結晶を提供する。かかる結晶は、例えば、さらなるDGAT1阻害剤の合理的な設計を支援するための原子構造情報を提供するために、DGAT1阻害のX線回折試験のために使用することができる。
本発明の化合物のDGAT1阻害活性は、本明細書で開示されたDGAT1検定によって実際に示すことができる(「DGAT1阻害検定」を参照されたい)。本発明の好ましい化合物は、DGAT1阻害検定におけるIC50が<100μM、一実施形態では<10μM、別の実施形態では<1μM、別の実施形態では<100nM、および別の実施形態では<10nMである。
本明細書では、患者は、その患者が、糖尿病診断に対する世界保健機構の基準(Definition and diagnosis of diabetes mellitus and intermediate hyperglycemia, WHO, 2006)を満たす、すなわち、患者が、
・≧7.0mmol/l(126mg/dl)の空腹時血漿グルコース、または
・≧11.1mmol/l(200mg/dl)の75g経口グルコース負荷の摂取後2時間の静脈血漿グルコース
のうちの少なくとも一つを示す場合、「II型糖尿病」に罹患している。
本明細書では、患者は、その患者が、IGT診断に対する世界保健機構基準(Definition and diagnosis of diabetes mellitus and intermediate hyperglycemia、WHO、2006)を満たす、すなわち、患者が
・<7.0mmol/l(126mg/dl)の空腹時血漿グルコースと
・≧7.8および<11.1mmol/l(200mg/dl)の75g経口グルコース負荷の摂取後2時間の静脈血漿グルコース
の両方を示す場合、「IGT」に罹患している。
一実施形態では、DGAT1によって媒介される疾患または病状は、HCV(Harris C, Hernandez C, Carpentier A, Kaehlcke K, Rosenberg AR, Farese RV Jr, Ott M Efficient hepatitis C virus particle formation requires diacylglycerol acyltransferase-1. Herker E、Nat Med. 2010 Nov;16(11):1295〜8.およびCharles Harris、Eva Herker、Robert V. Farese Jr.、 Melanie Ott、 The Journal of Biological Chemistry、286、42615〜42625頁。)である。
別の実施形態では、DGAT1によって媒介される疾患または病状は、心筋虚血[Stanley、W.C.、 Expert opinion in Investig. Drugs;11(5):615〜629頁、2002;およびDyck、J. R.およびLopaschuk、G.D.、 J. Mol. Cell. Cardiol. 34(9):1099〜1109、2002]である。
一実施形態では、細胞のホスファチジルコリンの増加は、DGAT1の阻害によってもたらされ、血漿リポタンパクおよび腸上皮中のホスファチジルコリンの治療による増加に対する手法として使用される(Kent C、Biochim. Biophys. Acta、1733:53〜66頁、2005;Coleman RA、Prog. Lipid Res.、 34:134〜176、2004;Goni FMら、Prog. Lipid Res. 38:1〜48頁、1999;Jenkins GMら、Cell. Mol. Life Sci. 62:2305〜2316頁、2005;Becker KPら、Cell Mol. Life Sci. 62:1448〜1461頁、2005;Kruit JKら、World J. Gastroenterol.、12:6429〜6439頁、2006;Lewis GF、Curr. Opin. Cardiol.、 21:345〜352頁、2006;Ehehalt R、Scand. J. of Gastroenterology、39:737〜742頁;Stremmel W、Gut、54:966〜971頁、2005;Treede I、J. Biol. Chem.、 282:27155〜27164頁、2007;Casesら、Proc. Natl. Acad. Sci. 95:13018〜13023頁、1998;Casesら、J. Biol. Chem. 276:38870〜38876頁、2001;およびSmithら、Nature Genetics 25:87〜90頁、2000)。
別の実施形態では、本発明は、カイロミクロン血症症候群、家族性カイロミクロン血症症候群、およびV型高リポタンパク血症から選択される疾患または病状の治療のための、または予防、進行の遅延もしくは治療のための、DGAT1阻害剤、または医薬として許容されるその塩もしくはエステルの使用に関する。本発明は、カイロミクロン血症症候群、家族性カイロミクロン血症症候群、およびV型高リポタンパク血症から選択される疾患または病状の予防、進行の遅延または治療のための、DGAT1阻害剤、または医薬として許容されるその塩もしくはエステルを含む医薬組成物の使用に関する。
脂質異常症、または血流中の上昇したレベルの脂質の存在は、高コレステロール血症(上昇したコレステロール)、高トリグリセリド血症(上昇したトリグリセリド)、またはその2つの組合せの形態をとる場合がある。高コレステロール血症はさらに細分することできる、通常高コレステロール血症はアテローム性動脈硬化症心疾患のリスクの増加と関連している。高トリグリセリド血症は、身体のトリグリセリドの産生または摂取が、血流からのトリグリセリドを代謝または除去する能力を超える場合に発症する。高トリグリセリド血症の最も重篤な形態は、カイロミクロン血症(高カイロミクロン血症とも呼ばれる)であり、膵炎のリスクの増加と関連している。カイロミクロンは、血流を介して消化管から他の身体組織に吸収された食物脂肪を運ぶリポタンパク粒子であり、通常、食事中のみ存在する。カイロミクロン血症は、空腹時の血流中のカイロミクロンの存在として定義され、通常、1000mg/dL超の総血漿トリグリセリドレベルと関連している。
カイロミクロン血症症候群は、高カイロミクロンレベルと関連した一組の臨床合併症を指す。通常、カイロミクロン血症症候群を有する患者は、経口脂肪摂取後の大きな可動域(5000mg/dL超までの)を有する顕著に高い空腹時トリグリセリドレベル(1000〜2000mg/dL)を有する。非常に上昇した血漿トリグリセリドレベルは、膵炎の再発エピソード、発疹状黄色腫の形態の皮膚中へのトリグリセリド沈着、肝脾腫大症、眼の背側における血管の乳白ピンク外観(網膜脂血症)、および軽度な神経認知異常を含めた多数の臨床所見および合併症と関連している。
カイロミクロン血症症候群は、リポタンパク種の超遠心分離に基づいて2つの群にさらに細分することができる(「A system for phenotyping hyperlipoproteinemia」、Fredrickson D. S.、 Lees R. S. Circulation、1965 Mar;31、頁321〜327を参照されたい)。
家族性カイロミクロン血症症候群(FCS)とも呼ばれるフレデリックソン分類によるI型患者は、血流中にカイロミクロンのみの蓄積を有するが、V型高リポタンパク血症とも呼ばれるフレデリックソン分類によるV型患者は、血流中にカイロミクロンと非常に低密度のリポタンパク(VLDL)の両方の蓄積を有する。
家族性カイロミクロン血症症候群(FCSまたはI型高リポタンパク血症)は、血流からのカイロミクロンのクリアランスにおけるホモ接合性または複合ヘテロ接合性欠失によって引き起こされる。FCSの最も一般的な原因は、リポタンパクリパーゼ(LPL)、すなわち、カイロミクロン上に運ばれたトリグリセリドを加水分解するタンパクの欠失である。FCSの他の原因として、アポリポタンパクCII(アポCII、LPLの共活性化剤)またはグリコシルホスファチジルイノシトール−アンカード高密度リポタンパク−結合タンパク1(GPIHBP1、LPLのアンカータンパク)の欠失である。
I型患者は、通常、高トリグリセリド血症および膵炎の若年時の早期開始によって識別される。したがって、FCSを発症した患者は、通常、幼少期に症状が見つかり、トリグリセリドレベルが非常に高く(>2,000mg/dL)、膵炎による腹痛の再発性発作を伴う。成年期に入ると、トリグリセリドレベルは高いままであり、患者は、通常、腹痛および膵炎の複数回の症状の発現を経験し、これによって入院および死亡に至る恐れがある。
患者はまた、発疹状黄色腫、網膜脂血症、肝脾腫大症、および軽度な神経認知異常を含めた他の兆候を経験する。FCS治療における主な治療目標は、トリグリセリドの低減を介して膵炎を予防または治療することである。
残念なことに、フィブラート系薬、ω−3脂肪酸、スタチンおよびニコチン酸誘導体(ナイアシン)などの標準的な脂質低減療法は、FCSを発症した患者のトリグリセリドを低減するのに有効でない。したがって、FCS患者に対する療法の標準は、非常に低い脂肪食(カロリーが≦10%)であるが、一生を通じて守り続けることが非常に困難であるものである[The Familial Chylomicronemia Syndrome。Santamarina-Fojo S. Lipid Disorders 1998.27(3):551〜567頁]。
FCSを治療するための、試験下にある別の手法は、LPLの「有益な」天然の変異体(Glybera(登録商標))を筋肉内に送達するための複製能欠失アデノ関連ウイルスベクターを使用する遺伝子療法である。しかし、この治療は、一時的にのみ有効であり、マイコフェノラート、シクロスポリンおよびステロイドを用いた免疫抑制を必要とする[Alipogene tiparvovec、and adeno-associated virus encoding the Ser(447)X variant of human lipoprotein lipase gene for the treatment of patients with lipoprotein lipase deficiency. Burnett JR., Hooper AJ. Curr Opin Mol Ther 2009. 6:681〜691頁]。
したがって、現在、FCSを治療するための有効な医薬療法が存在せず、したがって、I型高リポタンパク血症とも呼ばれる家族性カイロミクロン血症症候群(FCS)を治療する新規な方法に対する必要性が存在する。
V型高リポタンパク血症患者は、カイロミクロン血症症候群に対するリスクにおける第2の群を代表し、通常、成人時の重篤な高トリグリセリド血症によって診断される。これは、多因子高トリグリセリド血症のスペクトルの最も端にある異種群である。V型高リポタンパク血症の患者は、一般に、高トリグリセリド血症の内在する遺伝子的原因と1個または複数の後天的原因の両方を有する。内在する遺伝子的原因として、家族性合併高脂質血症(IIA型)、異常βリポタンパク血症(III型)、および家族性高トリグリセリド血症(VI型)などの特徴づけが進んでいる脂質異常症、および一群の特徴づけの進みが遅い脂質異常症(例えば、異質LPL欠失、アポAおよびアポC遺伝子の欠損、脂肪酸結合および輸送タンパクの欠損)が挙げられる。
高トリグリセリド血症の後天的原因として、合併疾患(例えば、2型糖尿病、肥満、耐インスリン能、脂肪異栄養症、甲状腺機能低下症)、薬剤(例えば、βブロッカー、チアヂド系利尿薬、エストロゲン、グルココルチコイド、移植薬剤)、および他の因子(例えば、妊娠、アルコール摂取)が挙げられる。
V型患者における療法の主たる目標は、トリグリセリドレベルを低減し、したがって膵炎のリスクを低減することである。大抵の患者は、食事からの脂肪摂取量を低減することなど、上昇したトリグリセリドの内在する後天的原因に対処すること、T2DM(2型真性糖尿病)などの非制御合併疾患を治療すること、攻撃する薬剤を中止すること、およびフィブラート系薬剤、ω−3脂肪酸またはニコチン酸誘導体(ナイアシン)などの脂質低減薬剤を開始することによって首尾よく治療することができる。[Chylomicronemia Syndrome. Chait A.、 Brunzell J. Adv Intern Med 5 1992.37:249〜73頁]。
最適の療法にもかかわらず、一部のV型患者は、上昇したトリグリセリドレベルが継続する。したがって、V型高リポタンパク血症を治療する新規な方法に対する必要性が存在する。
投与される本発明の化合物量は、化合物または誘導体が疾患または病状を治療するために使用される治療有効量および化合物または誘導体が疾患または病状を予防するために使用される予防有効量であるべきである。
本明細書において「治療有効量」という用語は、標的とする疾患または病状を治療または改善するのに必要な化合物量を指す。本明細書において「予防有効量」という用語は、標的とする疾患または病状を予防するのに必要な化合物量を指す。正確な投与量は、一般に、投与時の患者の状況によって決まる。投与量を決定する場合、考慮することになる因子として、患者の疾患状態の重篤度、患者の全体の健康、年令、体重、性別、食事、時間、投与の頻度および経路、薬物の組合せ、反応の感度、ならびに療法に対する患者の許容度または応答が挙げられる。正確な量は、日常の実験によって決定することができるが、究極的には、臨床医の判断による場合がある。一般に、有効投与量は、0.01mg/kg/日(患者の質量に対する薬物の質量)〜1000mg/kg/日、例えば、1mg/kg/日〜100mg/kg/日である。組成物は、患者に対して個別に投与してもよく、他の薬剤、薬物またはホルモンと組み合わせて投与してもよい。
本発明の化合物は、結晶性または非晶質製剤として投与することができる。本発明の化合物は、単独で投与しても、1個または複数の本発明の他の化合物と組み合わせて投与しても、1個または複数の他の薬物(またはその任意の組合せ)と組み合わせて投与してもよい。一般に、これらは、1個または複数の医薬として許容される賦形剤と一緒にした製剤として投与される。「賦形剤」という用語として、製剤に機能性(例えば、薬物放出速度の制御)および/または非機能性(例えば、加工助剤または希釈剤)の特徴を賦与できる本発明の化合物以外の任意の成分が挙げられる。賦形剤の選定は、投与の特定のモード、賦形剤が溶解度および安定性に及ぼす効果、および投与形態の性質などの因子に大きく依存する。
医薬として許容される賦形剤の完全な議論は、Gennaro、Remington:The Science and Practice of Pharmacy 2000、20版(ISBN:0683306472)で見ることができる。
経口投与用の適切な組成物として、錠剤、トローチ剤、水性もしくは油性懸濁液、分散性粉末もしくは顆粒、乳化液、硬質もしくは軟質カプセル剤、またはシロップもしくはエリキシル剤の形態の有効量の本発明の化合物が挙げられる。経口用途を意図した組成物は、医薬組成物の製造用の当技術分野で公知の任意の方法にしたがって調製され、かかる組成物は、医薬として洗練され口当たりの良い製剤を提供するために甘味剤、芳香剤、着色剤および防腐剤からなる群から選択される1個または複数の剤を含むことができる。錠剤は、錠剤の製造に適している非毒性の医薬として許容される賦形剤との混合物中に有効成分を含むことができる。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;顆粒化剤および崩壊剤、例えば、コーンスターチ、またはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンまたはアカシア;ならびに潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクである。錠剤は、非コートであり、また消化管において崩壊および吸収を遅延させ、それによってより長期間にわたり作用を持続させるために公知の技法によってコートされている。例えば、グリセリルモノステアラートやグリセリルジステアラートなどの時間遅延材料を用いることができる。経口使用のための製剤は、硬いゼラチンカプセル剤として提供することができ、有効成分は、不活性固形希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合され、また軟らかいゼラチンカプセルとして提供することができ、有効成分は、水または油性媒体、例えば、ピーナツ油、液体パラフィンまたはオリーブ油と混合される。
特定の注射性組成物は、水性の等張溶液または懸濁液であり、坐薬は、有利には、脂肪乳化液または懸濁液から調製される。前記組成物は、殺菌することができ、および/または防腐、安定、湿潤もしくは乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調製するための塩および/または緩衝剤などの補佐剤を含む。加えて、これらはまた、他の治療に有効な物質を含むこともできる。前記組成物は、それぞれ、従来の混合、顆粒またはコーティング方法にしたがって調製され、約0.1〜75%または約1〜50%の有効成分を含む。
経皮施用に適した組成物は、適切な担体と共に有効量の本発明の化合物を含む。経皮送達に適した担体は、宿主の皮膚中の通過を補助するための吸収性の医薬として許容される溶媒を含む。例えば、経皮デバイスは、裏打ち部材と、任意選択で担体を備えた化合物を含む貯留部と、任意選択で長期間にわたり制御された所定の速度で主体の皮膚に化合物を送達するための速度制御バリアと、デバイスを皮膚に固定するための手段とを含む包帯の形態である。
例えば、皮膚および眼に対する局所施用に適した組成物として、水性溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲルまたは例えば、アエロゾルなどによる送達のためのスプレー性製剤が挙げられる。かかる局所送達システムは、詳細には、例えば、皮膚がんを治療するための、例えば、日焼け止めクリーム、ローション、スプレーなどにおける予防用のための皮膚施用に適している。したがって、これらは、当技術分野で周知の、化粧用を含めた局所用製剤での使用に特に適している。かかるものは、可溶化剤、安定剤、等張性増進剤、緩衝剤および防腐剤を含むことができる。
本明細書では、局所施用はまた、吸入または鼻内施用にも適している場合がある。これらは、好都合には、乾燥粉末吸入器からの乾燥粉末(単独で、または混合物、例えば、ラクトースとの乾燥ブレンドとして、または例えば、リン脂質との混合成分粒子として)あるいは適切な噴射剤の有無にかかわらず、加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザーまたはネブライザーからのアエロゾルスプレー用装置の形態で送達することができる。
上記の用量特性は、有利には、哺乳類、例えば、マウス、ラット、イヌ、サルまたは単離器官、組織およびその調製物を使用してin vitroおよびin vivo試験で実際に示すことができる。本発明の化合物は、溶液、例えば、水溶液の形態においてin vitroでおよび懸濁液としてまたは水溶液中で腸内、非経口、有利には静脈内においてin vivoで施薬することができる。in vitroの投与量は、約10−3モル〜10−9モル濃度の範囲であってよい。in vivoの治療有効量は、投与経路に応じて、約0.1〜500mg/kgの間または約1〜100mg/kgの間の範囲であってよい。
本発明の化合物は、他の治療剤と同時に、またはその前に、またはその後で投与することができる。本発明の化合物は、同じまたは異なる投与経路によって別々に、または同じ医薬組成物中で一緒に投与することができる。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物と、治療において同時、別個または逐次的に使用するための組合せ製剤としての別の治療剤とを含む製剤を提供する。一実施形態では、療法は、DGAT1によって媒介される疾患または病状の治療である。組合せ製剤として提供される製剤として、式(I)の化合物と同じ医薬組成物中に一緒にある他の治療剤とを含む組成物、または式(I)の化合物と別個の形態、例えば、キットの形態中の他の治療剤とを含む組成物が挙げられる。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物と別の治療剤とを含む医薬組成物を提供する。任意選択で、医薬組成物は、「投与および製剤」中において上で記載したような医薬として許容される賦形剤を含むことができる。
一実施形態では、本発明は、そのうちの少なくとも一つが式(I)の化合物を含む2つ以上の別個の医薬組成物を含むキットを提供する。一実施形態では、キットは、容器、分けられたビン、または分けられたホイルパケットなど、前記組成物を別々に保持するための手段を含む。かかるキットの一例は、通常、錠剤、カプセル剤などをパッケージするために使用されるようなブリスターパックである。
本発明のキットは、異なる投与間隔で別個の組成物を投与するために、または相互に対して別個の組成物を漸増するために、異なる投与形態、例えば、経口および非経口形態を投与するために使用することができる。服薬順守を補助するために、本発明のキットは、通常、投与のための指示書を含む。
本発明の組合せ療法では、本発明の化合物および他の治療剤は、同じまたは異なる製造者によって製造および/または製剤化することができる。さらに、本発明の化合物および他の治療剤は、(i)医師に組合せ製剤を提出する前に(例えば、本発明の化合物と他の治療剤とを含むキットの場合において);(ii)医師自身によって(または医師の指導下で)投与直前に;(iii)患者自身で、例えば、本発明の化合物と他の治療剤との逐次投与中に合体して組合せ療法にすることができる。
したがって、本発明は、DGAT1によって媒介される疾患または病状を治療するための薬剤の製造においての式(I)の化合物の使用であって、薬が別の治療剤と一緒に投与するために調製される場合における使用を提供する。本発明はまた、DGAT1によって媒介される疾患または病状を治療するための薬剤の製造においての別の治療剤の使用であって、薬が式(I)の化合物と一緒に投与するために調製される場合における使用を提供する。
本発明はまた、DGAT1によって媒介される疾患または病状を治療する方法において使用するための式(I)の化合物であって、別の治療剤と一緒に投与するために調製される場合における式(I)の化合物を提供する。本発明はまた、DGAT1によって媒介される疾患または病状を治療する方法において使用するための別の治療剤であって、式(I)の化合物と一緒に投与するために調製される場合における別の治療剤を提供する。本発明はまた、DGAT1によって媒介される疾患または病状を治療する方法において使用するための式(I)の化合物であって、別の治療剤と一緒に投与される場合における式(I)の化合物を提供する。本発明はまた、DGAT1によって媒介される疾患または病状を治療する方法において使用するための別の治療剤であって、式(I)の化合物と一緒に投与される場合における別の治療剤を提供する。
本発明はまた、DGAT1によって媒介される疾患または病状を治療するための薬剤の製造における式(I)の化合物の使用であって、患者が既に(例えば、24時間以内に)別の治療剤で治療された場合における使用を提供する。本発明はまた、DGAT1によって媒介される疾患または病状を治療するための薬剤の製造における別の治療剤の使用であって、患者が既に(例えば、24時間以内に)式(I)の化合物で治療された場合における使用を提供する。
環Aがオキサジアゾールである本発明の化合物は、アニリン(2)を1,1’−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(1)と反応させることによって調製することができる。次いで、イソチオシアナート(3)をカルボヒドラジド(4)と反応させてヒドラジンカルボチオアミド(5)を形成する。3−(エチルイミノメチレンアミノ)−N,N−ジメチル−プロパン−1−アミン(EDC)によって環化して式(I)によって表される本発明の化合物を形成する。環Aがオキサジアゾールであり、環Bがフェニルである式IAによって表される化合物は、スキームIの反応を使用して、またはスキームIIおよびIIIに示される代替の方法で調製することができる。
環Aがオキサジアゾールであり、環Bがフェニルである式IAによって表される化合物は、スキームIIで示されるように、ピナコールボロナートエステル(6)と対応するビフェニルブロミド(7)のSuzukiカップリングによって調製することができる。あるいは、環Aがオキサジアゾールであり、環Bがピリジンである式IAによって表される化合物は、スキームIIIで示されるように、オキサジアゾール(8)を対応するピナコールボロナートエステル(9)と反応させることによって調製することができる。
環Aがチアジアゾールである式IIAによって表される化合物は、スキームIの反応を使用して調製することができる。エタノールの存在下、ヒドラジンカルボチオアミドを硫酸で環化することによって式IIAによって表される本発明の化合物が得られる。
4−フェニル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタンは、ケトン(12)をアクリル酸メチル(13)と反応させることによって調製することができる。続いての環閉鎖、その後の脱カルボキシル化によってシクロヘキサノン化合物(14)が得られ、これを保護してアセタール(15)を形成する。還元、続いてのアセタールの脱保護によって第一級アルコール(17)が形成された。トリメチルホスホノアセタートとの反応、続いての塩基促進分子内環化によって式IVAによって表される本発明の化合物の形成が可能になった。
1−フェニル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタンは、塩基の存在下ケトン(20)をコミン(Comin)試薬と反応させて中間体(21)を得ることによって調製することができる。ボロン酸(22)とのSuzukiカップリング、続いての還元および環化によって第一級アルコール(24)が得られた。酸化、続いてのホモロゲーションによってエノールエーテル(25)が得られた。酸化および続いての還元によって式VAによって表される本発明の化合物の形成が可能になった。
7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル化合物は、ケトン(47)をin−situで生成したグリニャール試薬(48)と反応させることによって調製することができ、第三級アルコール(49)が得られる。脱保護、続いてのウィッティヒ(Wittig)によってエステル(50)が生成した。最後に、塩基促進分子内環化によって式XIAによって表される本発明の化合物の形成が可能になった。
7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イルプロパン酸化合物は、ウィッティヒ反応を介してケトン(47)をホスホニウム−イリドと反応させることによって調製することができ、続いて脱保護によってアルケン(51)が得られる。in−situで生成したグリニャール試薬(48)と反応させることによって第三級アルコール(52)が得られた。ヨウ素促進環化によってビシクロ環中間体(53)が生成し、これをマロン酸ジメチル(54)によるアルキル化を介してビスメチルエステル(55)に転換することができる。最後の脱カルボキシル化ステップによって式XIIAによって表される本発明の化合物の形成が可能になった。
本明細書では、「アルキル」という用語は、最大20個の炭素原子を有する完全飽和分枝または非分枝炭化水素部分を指す。別段の指示のない限り、アルキルは、1〜16個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、1〜7個の炭素原子、または1〜4個の炭素原子を有する炭化水素部分を指す。アルキルの代表的な例として、限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、3−メチルヘキシル、2,2−ジメチルペンチル、2,3−ジメチルペンチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどが挙げられる。置換アルキルは、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルコキシ基から選択される1個、2個または3個の置換基など1個または複数の置換基を含むアルキル基である。
本明細書では、「アルキレン」という用語は、1〜20個の炭素原子を有する本明細書で上に定義された2価アルキル基を指す。それは、1〜20個の炭素原子を含む。別段の指示のない限り、アルキレンは、1〜16個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、1〜7個の炭素原子、または1〜4個の炭素原子を有する部分を指す。アルキレンの代表的な例として、限定されないが、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソ−プロピレン、n−ブチレン、sec−ブチレン、イソ−ブチレン、tert−ブチレン、n−ペンチレン、イソペンチレン、ネオペンチレン、n−ヘキシレン、3−メチルヘキシレン、2,2−ジメチルペンチレン、2,3−ジメチルペンチレン、n−ヘプチレン、n−オクチレン、n−ノニレン、n−デシレンなどが挙げられる。
本明細書では、「ハロアルキル」という用語は、本明細書で定義された1個または複数のハロ基によって置換された、本明細書で定義されたアルキルを指す。ハロアルキルは、ペルハロアルキルを含めたモノハロアルキル、ジハロアルキルまたはポリハロアルキルであってよい。モノハロアルキルは、アルキル基内に1個のヨード、ブロモ、クロロまたはフルオロを有することができる。ジハロアルキルおよびポリハロアルキルは、アルキル内に2個以上の同じハロ原子または異なるハロ基の組合せを有することができる。通常、ポリハロアルキルは、最大12個、または10個、または8個、または6個、または4個、または3個、または2個のハロ基を含む。ハロアルキルの非限定的な例として、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチルおよびジクロロプロピルが挙げられる。ペルハロ−アルキルは、水素原子すべてがハロ原子で置換されたアルキルを指す。
本明細書では、「アルコキシ」という用語は、アルキル−O−を指し、アルキルは、本明細書で上に定義されている。アルコキシの代表的な例として、限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロプロピルオキシ−、シクロヘキシルオキシ−などが挙げられる。通常、アルコキシ基は、1〜16個、1〜10個、1〜7個、より好ましくは、1〜4個の炭素原子を有する。
同様に、「アルキルアミノカルボニル」、「アルコキシアルキル」、「アルコキシカルボニル」、「アルコキシ−カルボニルアルキル」、「アルキルスルホニル」、「アルキルスルホキシル」、「アルキルアミノ」、「ハロアルキル」のような他の基のそれぞれのアルキル部分は、「アルキル」の上述の定義で定義されたのと同じ意味を有する。
本明細書では、「シクロアルキル」という用語は、飽和もしくは不飽和の3〜12個の炭素原子の単環、二環、三環またはスピロ環炭化水素基を指す。別段の指示のない限り、シクロアルキルは、3〜9環炭素原子または3〜7環炭素原子を有する環式炭化水素基を指す。
同様に、「シクロアルキルオキシ」、「シクロアルコキシアルキル」、「シクロアルコキシカルボニル」、「シクロアルコキシ−カルボニルアルキル」、「シクロアルキルスルホニル」、「ハロシクロアルキル」のような他の基のシクロアルキル部分それぞれは、「アルキル」の上述の定義で記載されたのと同じ意味を有する。
本明細書では、「アリール」という用語は、環部分に6〜20個の炭素原子を有する芳香族炭化水素基を指す。通常、アリールは、6〜20個の炭素原子を有する単環、二環または三環アリールである。さらに、本明細書における「アリール」という用語は、単一芳香族環、または一緒に縮合した複数芳香族環であってよい芳香族置換基を指す。非限定的な例として、フェニル、ナフチルまたはテトラヒドロナフチルが挙げられる。
同様に、「アリールオキシ」、「アリールオキシアルキル」、「アリールオキシカルボニル」、「アリールオキシ−カルボニルアルキル」のような他の基のアリール部分それぞれは、「アリール」の上述の定義で記載されたのと同じ意味を有する。
本明細書では、「ヘテロシクリル」という用語は、飽和または部分飽和であり、好ましくは、単環式または多環式環(多環式環の場合、詳細には、二環式、三環式またはスピロ環式環)であり、3〜24個、より好ましくは、4〜16個、最も好ましくは、5〜10個、最も好ましくは、5または6個の環原子を有するヘテロ環式基であって、1個または複数、好ましくは、1〜4個、特に、1または2個環原子がヘテロ原子(したがって残りの環原子は炭素である)であるヘテロ環式基を指す。結合環(すなわち、分子に結合した環)は、好ましくは、4〜12個、特に、5〜7個の環原子を有する。ヘテロシクリルという用語は、ヘテロアリールを除外する。ヘテロ環式基は、ヘテロ原子または炭素原子で結合することができる。ヘテロシクリルとして、縮合または架橋環およびスピロ環式環を挙げることができる。ヘテロ環の例として、テトラヒドロフラン(THF)、ジヒドロフラン、1,4−ジオキサン、モルホリン、1,4−ジチアン、ピペラジン、ピペリジン、1,3−ジオキソラン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピロリン、ピロリジン、テトラヒドロピラン、ジヒドロピラン、オキサチオラン、ジチオラン、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアン、オキサチアン、チオモルホリンなどが挙げられる。
同様に、「ヘテロシクリルオキシ」、「ヘテロシクリルオキシアルキル」、「ヘテロシクリルオキシカルボニル」のような他の基のヘテロシクリル部分それぞれは、「ヘテロシクリル」の上述の定義で記載されたのと同じ意味を有する。
本明細書では、「ヘテロアリール」という用語は、1〜8個のヘテロ原子を有する5〜14員の単環−または二環−または三環−芳香族環系を指す。通常、ヘテロアリールは、5〜10員環系(例えば、5〜7員の単環または8〜10員の二環)または5〜7員環系である。典型的なヘテロアリール基として2−または3−チエニル、2−または3−フリル、2−または3−ピロリル、2−、4−、または5−イミダゾリル、3−、4−、または5−ピラゾリル、2−、4−、または5−チアゾリル、3−、4−、または5−イソチアゾリル、2−、4−、または5−オキサゾリル、3−、4−、または5−イソオキサゾリル、3−または5−1,2,4−トリアゾリル、4−または5−1,2,3−トリアゾリル、テトラゾリル、2−、3−、または4−ピリジル、3−または4−ピリダジニル、3−、4−、または5−ピラジニル、2−ピラジニル、および2−、4−、または5−ピリミジニルが挙げられる。
「ヘテロアリール」という用語はまた、ヘテロ芳香族環が、1個または複数のアリール、脂環式、またはヘテロ環式環と縮合している基を指し、基または結合点は、ヘテロ芳香族環上にある。非限定的な例として、1−、2−、3−、5−、6−、7−、または8−インドリジニル、1−、3−、4−、5−、6−、または7−イソインドリル、2−、3−、4−、5−、6−、または7−インドリル、2−、3−、4−、5−、6−、または7−インダゾリル、2−、4−、5−、6−、7−、または8−プリニル、1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−、または9−キノリジニル、2−、3−、4−、5−、6−、7−、または8−キノリイル、1−、3−、4−、5−、6−、7−、または8−イソキノリイル、1−、4−、5−、6−、7−、または8−フタラジニル、2−、3−、4−、5−、または6−ナフチリジニル、2−、3−、5−、6−、7−、または8−キナゾリニル、3−、4−、5−、6−、7−、または8−シンノリニル、2−、4−、6−、または7−プテリジニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−、7−、または8−4aHカルバゾリル、1−、2−、3−、4−、5−、6−、7−、または8−カルバゾリル、1−、3−、4−、5−、6−、7−、8−、または9−カルボリニル、1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−、9−、または10−フェナントリジニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−、または9−アクリジニル、1−、2−、4−、5−、6−、7−、8−、または9−ペリミジニル、2−、3−、4−、5−、6−、8−、9−、または10−フェナトロリニル、1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−、または9−フェナジニル、1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−、9−、または10−フェノチアジニル、1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−、9−、または10−フェノキサジニル、2−、3−、4−、5−、6−、または1−、3−、4−、5−、6−、7−、8−、9−、または10−ベンゾイソキノリニル、2−、3−、4−、またはチエノ[2,3−b]フラニル、2−、3−、5−、6−、7−、8−、9−、10−、または11−7H−ピラジノ[2,3−c]カルバゾリル、2−、3−、5−、6−、または7−2H−フロ[3,2−b]−ピラニル、2−、3−、4−、5−、7−、または8−5H−ピリド[2,3−d]−o−オキサジニル、1−、3−、または5−1H−ピラゾロ[4,3−d]−オキサゾリル、2−、4−、または54H−イミダゾ[4,5−d]チアゾリル、3−、5−、または8−ピラジノ[2,3−d]ピリダジニル、2−、3−、5−、または6−イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、1−、3−、6−、7−、8−、または9−フロ[3,4−c]シンノリニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−、8−、9−、10、または11−4H−ピリド[2,3−c]カルバゾリル、2−、3−、6−、または7−イミダゾ[1,2−b][1,2,4]トリアジニル、7−ベンゾ[b]チエニル、2−、4−、5−、6−、または7−ベンゾオキサゾリル、2−、4−、5−、6−、または7−ベンゾイミダゾリル、2−、4−、4−、5−、6−、または7−ベンゾチアゾリル、1−、2−、4−、5−、6−、7−、8−、または9−ベンゾオキサピニル、2−、4−、5−、6−、7−、または8−ベンゾオキサジニル、1−、2−、3−、5−、6−、7−、8−、9−、10−、または11−1H−ピロロ[1,2−b][2]ベンゾアザピニルが挙げられる。典型的な縮合ヘテロアリール基として、限定されないが、2−、3−、4−、5−、6−、7−、または8−キノリニル、1−、3−、4−、5−、6−、7−、または8−イソキノリニル、2−、3−、4−、5−、6−、または7−インドリル、2−、3−、4−、5−、6−、または7−ベンゾ[b]チエニル、2−、4−、5−、6−、または7−ベンゾオキサゾリル、2−、4−、5−、6−、または7−ベンゾイミダゾリル、および2−、4−、5−、6−、または7−ベンゾチアゾリルが挙げられる。
同様に、「ヘテロアリールオキシ」、「ヘテロアリールオキシアルキル」、「ヘテロアリールオキシカルボニル」のような他の基のヘテロアリール部分それぞれは、「ヘテロアリール」の上述の定義で記載されたのと同じ意味を有する。
「実質的に」という用語は、「完全に」を除外しない、例えば、Yが「実質的に、ない」組成物は、Yを完全に含まなくてもよい。必要であれば、「実質的に」という単語は、本発明の定義から排除してもよい。
本発明を実施するための形態
以下の実施例は、本発明を例示することを意図するものであり、それに対する限定とみなすべきでない。別段の指示のない限り、蒸発はすべて、減圧下、約50mmHg〜100mmHgの間で実施される。最終生成物、中間体および出発材料の構造は、標準の分析方法、例えば、微量分析、融点(m.p.)および分光分析特性、例えば、MS、IRおよびNMRによって確認される。使用される略語は、当技術分野で通常のものである。
質量および滞留時間を決定するための条件は以下の通りであった。
条件E(LC/MS:中性法)(LCMS:RXNMON_中性)
中性移動相(5mM NH4+HCOO−)を用いた広い範囲(5−95%)の勾配を有するLC−MS法。エレクトロスプレー質量スペクトル(+)および(−)、DAD−UVクロマトグラム210〜400mm、勾配:2分間において5〜95%MeCN(2ml/分)、2μLの注入。カラム:Inertsil C8−3、3.0×433mm×3.0μm、40℃。
条件Z(高分解度質量分光計)(HR/MS、分取用OAA)
流速1.0mL/分。9.50分における5%〜95%アセトニトリル(0.05%ギ酸を含む)勾配、0.1%ギ酸で修飾された水性相。カラム:Inertsil ODS−4 C18、3μm、3.0×100mm。
LCUV/ESI−MSデータを分解度11000(FWHM)でAgilent 6220に記録した。
条件L(純度検定を備えたHR/MS)(QT2、OAA HR/MS)
4.40分で2%〜98%ACN勾配で流速1.0mL/分、3.75mMの酢酸アンモニウムおよび0.0005%ギ酸を水性相の修飾剤として使用した。有機層の修飾剤として0.04%ギ酸を使用した。50℃においてAcquity UPLC CSH C18 2.1×50mm 1.7umカラム、LCUV/ESI−MSデータを分解度>20000でAcquity G2 Xevo QTofに記録した。
条件M(純度中性法)(SQ2、純度−NpH)
4.40分で2%〜98%ACN勾配で流速1.0mL/分、3.75mMの酢酸アンモニウムおよび2%アセトニトリルを水性相の修飾剤として使用した。有機層の修飾剤としては添加剤を使用しなかった。50℃においてAcquity UPLC CSH C18 2.1×50mm 1.7μmカラム。
条件R(LC/MS中性法)(LCMS:RXNMON_中性、ZQ1)
中性移動相(5mM NH4+HCOO−)を用いた広い範囲(5〜95%)の勾配を有するLC−MS法。エレクトロスプレー質量スペクトル(+)および(−)、DAD−UVクロマトグラム210〜400mm、勾配:2分間において5〜95%MeCN(2mL/分)、2μLの注入。カラム:X−ブリッジ C18、3.0cm×30mm×3.5μm、40℃.
条件W(LC/MS酸性法)(SQ4、RXNMON−酸性)
1.70分で2%〜98%ACN勾配で流速1.0mL/分、3.75mMの酢酸アンモニウムおよび0.05%ギ酸を水性相の修飾剤として使用した。有機層の修飾剤として0.04%ギ酸を使用した。50℃においてAcquity UPLC BEH C18 2.1×50mm 1.7μmカラム。
[実施例1]
2−(4−(4−(5−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. メチル1−(4−ブロモフェニル)−4−オキソシクロヘキサンカルボキシラートの合成
標題化合物をメチル2−(4−ブロモフェニル)アセタート(5.78g、25.2mmol)およびアクリル酸メチル(4.78g、55.5mmol)から出発して、文献(J.Org.Chem., 72, 7455頁, 2007)の手順と同様にして調製した。カラム精製によって透明油として標題化合物(4.64g、収率59%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):311.1、RT:1.26(条件E)。
ステップ2. メチル8−(4−ブロモフェニル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラートの合成
メチル1−(4−ブロモフェニル)−4−オキソシクロヘキサンカルボキシラート(4.64g、14.91mmol)を含む丸底フラスコに、室温でトルエン(33ml)、エチレングリコール(8.32ml、149mmol)およびp−トルエンスルホン酸(85mg、0.45mmol)を添加した。混合物を2時間80℃まで加熱した。次いで、内容物を室温まで冷却し、重炭酸ナトリウムの飽和溶液で急冷した。有機部分を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、水性部分をMTBEで2回抽出した。合わせた有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮して粗製油を得た。カラム精製によって粘性油として標題化合物(5.30g、収量)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):357.1、RT:1.38(条件E)。
ステップ3. (8−(4−ブロモフェニル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)メタノールの合成
メチル8−(4−ブロモフェニル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラート(5.30g、14.92mmol)を含む丸底フラスコに、室温で無水ジクロロメタン(60ml)を添加した。次いで、内容物をドライアイス−アセトン浴下で−78℃まで冷却し、DIBAL−H(31.1ml、37.30mmol)をトルエン中に溶解したものをゆっくりと滴下した。添加が完了すると、混合物を30分間、または出発材料の消費が薄層クロマトグラフィー(TLC)によって示されるまで−78℃で撹拌した。次いで、反応物を、−78℃でpH8の緩衝液(水酸化アンモニウム溶液0.53mLと飽和塩化アンモニウム溶液8.8mLを混合することによって調製)をゆるやかに添加することによって急冷した。次いで、混合物を室温まで温め戻し、さらに45分間撹拌した。固形硫酸マグネシウム(8g)を添加し、混合物を室温でさらに30分間撹拌して自由流動性のスラリーを得た。内容物をろ過し、濃縮して透明油として標題化合物(4.88g)を得た。これを精製なしで次のステップで使用した。LC/MS、ESI−MS:非イオン化性、RT:1.05(条件E)。
ステップ4. 4−(4−ブロモフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノンの合成
(8−(4−ブロモフェニル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)メタノール(4.88g、14.91mmol)を含む丸底フラスコに室温でアセトン(34ml)および水(17ml)を添加した。次いで、p−トルエンスルホン酸(57mg、0.30mmol)を添加し、混合物を1時間75℃まで加熱した。内容物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮して過剰のアセトンを除去した。生成した水性混合物をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮して白色固体として標題化合物(4.22g)を得た。LC/MS、ESI−MS:非イオン化性、RT:1.05(条件E)。
ステップ5. メチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシリデン)アセタートの合成
メタノール(60ml)を含む丸底フラスコに撹拌下室温で水素化ナトリウム(0.78g、19.37mmol)を一部ずつ添加した。トリメチルホスホノアセタート(2.58ml、17.88mmol)を滴下し、生成混合物を30分間室温で撹拌した。次いでこの混合物に4−(4−ブロモフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノン(4.22g、14.90mmol)を数回で添加し、終夜室温で撹拌した。次いで反応混合物を塩化アンモニウム飽和溶液で急冷し、続いて濃縮して過剰のメタノールを除去した。残渣を塩化アンモニウム飽和溶液中に入れ、EtOAcで2回抽出した。合わせた有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。カラム精製によって粘性油として標題化合物(4.36g、収率86%)を得た。LC/MS、ESI−MS:非イオン化性、RT:1.32(条件E)。
ステップ6. メチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシリデン)アセタート(4.36g、12.85mmol)を含む丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(161ml)を添加した。透明な溶液を氷浴中で冷却し、次いで水素化ナトリウム(0.67g、16.75mmol)を一部ずつ添加した。添加後、混合物を室温まで温め、10分間撹拌した。10分間撹拌後、内容物を30分間油浴(還流凝縮器を備えた)中で100℃まで加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、塩化アンモニウム飽和溶液で急冷し、続いて濃縮して過剰のジオキサンを除去した。残渣を塩化アンモニウム飽和溶液中に入れ、EtOAcで2回抽出した。合わせた有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。カラム精製によって白色固体として標題化合物(3.4g、収率78%)を得た。LC/MS、ESI−MS:341.2(M+H+)、RT:1.40(条件E)。
ステップ7. メチル2−(4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(3.43g、10.11mmol)を含む丸底フラスコにビス(ピナコラト)二ホウ素(3.85g、15.17mmol)、酢酸カリウム(2.98g、30.3mmol)および無水1,4−ジオキサン(48ml)を添加した。混合物を撹拌し、15分間室温で窒素によって脱気した。次いで、PdCl2(dppf)(0.41g、0.51mmol)を添加し、混合物を終夜80℃まで加熱した。次いで暗色混合物を室温まで冷却し、セライトパッド上でろ過した。生成ろ液を濃縮し、カラム精製してオフホワイト固体として標題化合物(3.87g、収率99%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):387.4、RT:1.48(条件E)。
ステップ8. メチル2−(4−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(100mg、0.26mmol)、6−ブロモピリジン−3−アミン(49mg、0.28mmol)およびPd2(PPh3)4(60mg、0.05mmol)を含むマイクロウェーブバイアルに、室温で1,4−ジオキサン(1.3ml)を添加した。2N炭酸ナトリウム(0.39ml、0.78mmol)を添加し、混合物に50分間120℃でマイクロウェーブ照射した。生成混合物を濃縮して乾燥させ、EtOAc中に入れ、スラリーを硫酸ナトリウム上で乾燥し、セライトパッド上でろ過した。ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製して標題化合物(120mg、収率65%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):353.4、RT:1.12(条件E)。
ステップ9. メチル2−(4−(4−(5−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(120mg、0.23mmol)を含む反応バイアルに室温でジクロロメタン(2ml)を添加した。1,1’−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(59mg、0.26mmol)を添加し、1時間室温で撹拌して明橙色混合物を得た。次いでピバロヒドラジン(40mg、0.35mmol)を一度に添加し、混合物をさらに1時間室温で撹拌した。1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(80mg、0.42mmol)を添加し、混合物を終夜室温で撹拌した。次いで内容物を濃縮して乾燥させ、生成残渣を水中に入れて良好なスラリーを形成した。スラリーをろ過し、水で洗浄し、乾燥してオフホワイト固体として標題化合物(55mg、収率50%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):477.4、RT:1.31(条件E)。
ステップ10. 2−(4−(4−(5−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
メチル2−(4−(4−(5−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(55mg、0.12mmol)を含む反応バイアルにTHF(1.5ml)および1N NaOH溶液(0.35ml、0.35mmol)を添加した。混合物を終夜室温で激しく撹拌した。生成混合物を濃縮して乾燥させ、残渣を取り水中に入れた。混合物を1N HClによって酸性にし、pHを3〜4の間として濃厚残渣を得た。残渣を濃縮して乾燥させ、MeOH中に入れ、良好なスラリーを形成した。スラリーをろ過し、少量のMeOHおよび水で洗浄して、乾燥後白色固体として標題化合物(36mg、収率67%)を得た。HR/MS(M+H)+は463.2354と認められた。RT:5.76(条件Z)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.09 (br. s, 1 H) 10.78 (br. s, 1 H) 8.76 (d, J=2.78 Hz, 1 H) 8.04 - 8.13 (m, 1 H) 7.90 - 8.01 (m, 3 H) 7.41 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 3.90 (s, 2 H) 2.29 (s, 2 H) 1.82 - 2.08 (m, 8 H) 1.36 (s, 9 H)
[実施例2]
2−(4−(4−(5−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. メチル2−(4−(4−(5−(5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
標題化合物をメチル2−(4−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(35mg、0.10mmol)およびシクロブチルカルボヒドラジド(17mg、0.15mmol)から出発して実施例1、ステップ9と同様にして調製した。カラム精製によって乾燥後白色固体として標題化合物(38mg、収率81%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):475.25、RT:1.14(条件E)。
ステップ2. 2−(4−(4−(5−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
メチル2−(4−(4−(5−(5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(38mg、0.08mmol)とTHF(1ml)との混合物に、NaOH(0.24ml、0.24mmol)を添加した。混合物を7時間室温で撹拌した。生成した内容物を濃縮し、分取用HPLC上で精製して乾燥後白色固体として標題化合物(15mg、収率41%)を得た。HR/MS(M+H)+は461.2188と認められた。RT:5.63(条件Z)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.85 - 2.13 (m, 10 H) 2.27 - 2.40 (m, 6 H) 3.69 (quind, J=8.43, 8.43, 8.43, 8.43, 0.88 Hz, 1 H) 3.91 (s, 2 H) 7.41 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 7.90 - 8.01 (m, 3 H) 8.10 (dd, J=8.59, 2.78 Hz, 1 H) 8.75 (d, J=3.03 Hz, 1 H)
[実施例3]
2−(4−(4−(5−((5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. エチル/メチル2−(4−(4−(5−(5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(57mg、0.16mmol)をDCM(0.5ml)中に溶解した溶液に1,1’−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(39mg、0.17mmol)を添加し、混合物を室温で撹拌した。30分間撹拌した後、シクロブチルカルボヒドラジド(28mg、0.24mmol)を添加し、反応物を2時間室温で撹拌した。次いで反応混合物を濃縮し、濃H2SO4(0.05ml、0.94mmol)とEtOH(0.5ml)の溶液を添加し、混合物を3時間室温で撹拌した。混合物をEtOAc中に入れ、NaHCO3、次いでブラインで洗浄した。有機部分をナトリウムMgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して粗生成物を得た。カラム精製によって約25%のエチルエステルを含む標題化合物(全収量33mg)を得た。混合物を追加の精製なしで次のステップで使用した。LC/MS、ESI−MS(+):メチルエステル、491.7、RT:1.20(条件E)。エチルエステル、505.6、RT:1.26(条件E)。
ステップ2. 2−(4−(4−(5−((5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
エチル/メチル2−(4−(4−(5−(5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(33mg、0.07mmol)および1N NaOH(0.20ml、0.20mmol)溶液から出発して実施例2、ステップ2と同様にして標題化合物を調製した。分取用HPLC精製によって乾燥後白色固体として標題化合物(18mg、収率56%)を得た。HR/MS(M+H)+は477.1961と認められた。RT:5.93(条件Z)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.85 - 2.08 (m, 10 H) 2.30 (s, 4 H) 2.35 - 2.44 (m, 2 H) 3.84 (quind, J=8.49, 8.49, 8.49, 8.49, 0.88 Hz, 1 H) 3.90 (s, 2 H) 7.41 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 7.93 (d, J=8.59 Hz, 1 H) 7.97 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 8.25 (dd, J=8.72, 2.65 Hz, 1 H) 8.77 (d, J=2.78 Hz, 1 H)
[実施例4]
2−(4−(4−(2−(5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ)ピリミジン−5−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. メチル2−(4−(4−(2−アミノピリミジン−5−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(200mg、0.52mmol)、5−ブロモピリミジン−2−アミン(108mg、0.62mmol)およびK3PO4(132mg、0.62mmol)を含む反応アイアルにジメトキシエタン(4.8ml)を添加した。混合物を室温で撹拌し、EtOH(1.6ml)および水(0.64ml)を添加した後に脱気した。PdCl2(dppf)DCM付加物(21mg、0.03mmol)を添加し、混合物を3時間油浴中で80℃まで加熱した。次いで反応混合物を濃縮して乾燥させ、DCM中に入れた。スラリーを硫酸ナトリウム上で乾燥し、セライトパッドでろ過した。ろ液を濃縮して、カラムクロマトグラフィーによって精製して標題化合物(193mg、収率84%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):354.3、RT:1.06(条件E)。
ステップ2. メチル2−(4−(4−(2−(2−シクロブタンカルボニル)ヒドラジンカルボチオアミド)ピリミジン−5−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4−(2−アミノピリミジン−5−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(40mg、0.11mmol)を含む反応バイアルに室温でジクロロメタン(1ml)を添加した。1,1’−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(29mg、0.12mmol)を添加し、生成混合物を終夜50℃まで加熱した。混合物を室温まで冷却し、次いでシクロブタンカルボヒドラジド(19mg、0.17mmol)を添加し、さらに1時間室温で撹拌した。次いで内容物を濃縮して乾燥させ、生成残渣をMeOH中に入れて良好なスラリーを形成した。スラリーをろ過し、少量のMeOHで洗浄して乾燥後オフホワイト固体として標題化合物(48mg、収率83%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):510.4、RT:1.26(条件E)。
ステップ3. エチル/メチル2−(4−(4−(2−(5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ)ピリミジン−5−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4−(2−(2−シクロブタンカルボニル)ヒドラジンカルボチオアミド)ピリミジン−5−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(49mg、0.10mmol)を含む反応バイアルに室温でEtOH(0.6ml)を添加した。濃H2SO4(0.03ml、0.56mmol)溶液を添加し、混合物を1時間80℃まで加熱した。生成混合物を室温まで冷却し、NaHCO3飽和溶液を滴下して急冷した。内容物を濃縮して乾燥させ、続いてDCM中に入れ、硫酸ナトリウム上で乾燥した。混合物をろ過し、濃縮して粗残渣を得た。カラム精製によって、約18%のメチルエステルを含む標題化合物(全収量41mg)を得た。混合物を追加の精製なしで次のステップで使用した。LC/MS、ESI−MS(+):メチルエステル、492.2、RT:1.42(条件E)。エチルエステル、506.2、RT:1.50(条件E)。
ステップ4. 2−(4−(4−(2−(5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ)ピリミジン−5−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
エチル/メチル2−(4−(4−(2−(5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ)ピリミジン−5−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(41mg、0.08mmol)の混合物を含む反応バイアルに室温でTHF(1ml)およびMeOH(1ml)を添加した。NaOH(0.24ml、0.24mmol)を添加し、混合物を終夜室温で撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮して乾燥させ、水中に入れた。混合物を1N HClで酸性にし、pHを3〜4の間にして濃厚なスラリーを得た。スラリーをろ過し、少量の水で洗浄して乾燥後白色固体として標題化合物(37mg、収率97%)を得た。HR/MS(M+H)+は478.1901と認められた。RT:2.68(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.16 (br. s, 2 H) 8.95 (s, 2 H) 7.69 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 7.44 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 3.90 (s, 3 H) 2.37 - 2.47 (m, 2 H) 2.24 - 2.36 (m, 4 H) 1.82 - 2.12 (m, 10 H).
[実施例5]
2−(4−(4−(6−((5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. メチル2−(4−(4−(6−アミノピリジン−3−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(200mg、0.52mmol)および5−ヨードピリジン−2−アミン(137mg、0.62mmol)から出発して実施例4、ステップ1と同様にして標題化合物を調製した。反応を終夜80℃で実施した。後処理およびカラム精製の後、乾燥後オフホワイト固体として標題化合物(133mg、収率58%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):353.3、RT:1.12(条件E)。
ステップ2. エチル/メチル2−(4−(4−(6−(5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4−(6−アミノピリジン−3−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(40mg、0.11mmol)およびDCM(1ml)を含む反応バイアルに1,1’−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(29mg、0.12mmol)を添加した。混合物を1時間室温で撹拌した。次いで、シクロブタンカルボヒドラジン(19mg、0.17mmol)を添加し、反応物をさらなる1時間室温で撹拌した。次いで、混合物を濃縮して乾燥させ、EtOH(1ml)に続いて濃H2SO4(0.04ml、0.66mmol)溶液を添加した。混合物を1時間80℃まで加熱した。生成混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO3溶液を滴下して急冷した。内容物を濃縮して乾燥させ、続いてDCM中に入れ、硫酸ナトリウム上で乾燥した。混合物をろ過し、濃縮して粗残渣を得た。カラム精製によって約47%のメチルエステルを含む標題化合物(全収量48mg)を得た。混合物を追加の精製なしで次のステップで使用した。LC/MS、ESI−MS(+):メチルエステル、491.2、RT:2.88(条件M)。エチルエステル、505.2、RT:3.06(条件M)。
ステップ3. 2−(4−(4−(6−((5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
エチル/メチル2−(4−(4−(6−(5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(48mg、0.10mmol)の混合物を含む反応バイアルに、室温でTHF(0.5ml)およびMeOH(0.5ml)を添加した。1N NaOH(0.29ml、0.29mmol)を添加し、混合物を終夜室温で撹拌した。混合物を濃縮して乾燥させ、水中に入れてスラリーを形成した。HClを添加して、pHを3〜4に調整した。生成スラリーをろ過し、水で洗浄して、乾燥後白色固体として標題化合物(36.8mg、収率79%)を得た。HR/MS(M+H)+は477.1949と認められた。RT:2.83(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.95 - 12.82 (m, 2 H) 8.58 (d, J=2.27 Hz, 1 H) 7.91 - 8.14 (m, 1 H) 7.62 (d, J=8.34 Hz, 2 H) 7.41 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 7.14 (d, J=8.59 Hz, 1 H) 3.79 - 3.95 (m, 3 H) 2.24 - 2.47 (m, 6 H) 1.82 - 2.13 (m, 10 H).
[実施例6]
2−(4−(4’−(5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. メチル2−(4−(4’−ニトロビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(800mg、2.07mmol)、1−ヨード−4−ニトロベンゼン(619mg、2.49mmol)およびK3PO4(528mg、2.49mmol)を含む丸底フラスコに室温でジメトキシエタン(24ml)を添加した。混合物を室温で撹拌し、EtOH(8ml)および水(3.2ml)を添加した後に脱気した。PdCl2(dppf)ジクロロメタン付加物(85mg、0.10mmol)を添加し、混合物を終夜油浴中で80℃まで加熱した。次いで反応混合物を濃縮して乾燥させ、DCM中に入れた。スラリーを硫酸ナトリウム上で乾燥し、セライトパッドによってろ過した。ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製してオフホワイト固体として標題化合物(624mg、収率79%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):382.4、RT:1.49(条件E)。
ステップ2. メチル2−(4−(4’−アミノビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4’−ニトロビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(716mg、1.88mmol)を含む丸底フラスコに活性炭上のPd(OH)2(395mg、2.82mmol)を添加した。EtOAc(15ml)およびMeOH(3ml)を添加し、混合物を2時間室温で1気圧の水素下で撹拌した。生成混合物をセライトパッドによってろ過し、濃縮して粗残渣を得た。カラム精製によって、乾燥後オフホワイト固体として標題化合物(595mg、収率90%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):352.3、RT:1.29(条件E)。
ステップ3. メチル2−(4−(4’−(2−(シクロブタンカルボニル)ヒドラジンカルボチオアミド)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
標題化合物を1,1’−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(379mg、1.63mmol)およびシクロブタンカルボヒドラジド(254mg、2.22mmol)と一緒にメチル2−(4−(4’−アミノビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(500mg、1.48mmol)から出発して実施例4、ステップ2と同様にして調製した。粗残渣を水粉砕して乾燥後オフホワイト固体として標題化合物(696mg、収率93%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):508.4、RT:1.29(条件E)。
ステップ4. エチル/メチル2−(4−(4’−(5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
標題化合物を、濃H2SO4(0.19ml、3.43mmol)をEtOH中に溶解した溶液と一緒にメチル2−(4−(4’−(2−(シクロブタンカルボニル)ヒドラジンカルボチオアミド)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(300mg、0.59mmol)から出発して実施例4、ステップ3と同様にして調製した。カラム精製によって約24%のメチルエステルを含む標題化合物(全収量235mg)を得る。混合物を追加の精製なしで次のステップで使用した。LC/MS、ESI−MS(+):メチルエステル、490.4、RT:1.47(条件E)。エチルエステル、504.4、RT:1.52(条件E)。
ステップ5. 2−(4−(4’−(5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
エチル/メチル2−(4−(4’−(5−シクロブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(235mg、0.47mmol)の混合物を含む反応バイアルに室温でTHF(2ml)およびMeOH(2ml)を添加した。1N NaOH(1.4ml、1.4mmol)を添加し、混合物を終夜室温で撹拌した。混合物を濃縮して乾燥させ、水中に入れて良好なスラリーを形成した。次いで、スラリーをろ過し、水で洗浄してナトリウム塩として標題化合物を得た。ナトリウム塩を含む丸底フラスコに室温でアセトニトリルと水の1:1混合物(全体積10ml)を添加した。混合物を1N HClで酸性にし、pHを3〜4の間にして濃厚なスラリーを得た。次いで混合物を濃縮して過剰のアセトニトリルを除去し、ろ過した。ろ過ケーキを水で洗浄して乾燥後白色固体として標題化合物(178mg、収率80%)を得た。HR/MS(M+H)+は476.2014と認められた。RT:2.89(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.48 (br. s, 1 H) 7.68 (d, J=8.84 Hz, 2 H) 7.62 (d, J=8.84 Hz, 2 H) 7.57 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 7.37 (d, J=8.34 Hz, 2 H) 3.87 (s, 2 H) 3.79 - 3.85 (m, 1 H) 2.20 - 2.45 (m, 4 H) 1.76 - 2.19 (m, 12 H)
[実施例7]
2−(4−(4’−(5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. メチル2−(4−(4’−(5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4’−(2−(シクロブタンカルボニル)ヒドラジンカルボチオアミド)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(300mg、0.59mmol)を含む反応バイアルに室温でDCM(6ml)を添加した。1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(204mg、1.06mmol)を添加し、混合物を終夜室温で撹拌した。反応混合物をカラムクロマトグラフィーを介して直接に精製して乾燥後オフホワイト固体として標題化合物(252mg、収率90%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):474.4、RT:1.40(条件E)。
ステップ2. 2−(4−(4’−(5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
メチル2−(4−(4’−(5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(252mg、0.53mmol)およびNaOH(1.60ml、1.60mmol)から出発して実施例4、ステップ4と同様にして標題化合物を調製した。1N HClによって酸性化した後に、スラリーをろ過し、水で洗浄して乾燥後白色固体として標題化合物(226mg、収率92%)を得た。HR/MS(M+H)+の測定値は460.2221であった。RT:2.68(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.53 (s, 1 H) 7.62 (s, 4 H) 7.57 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 7.38 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 3.89 (s, 2 H) 3.62 - 3.73 (m, 1 H) 2.22 - 2.41 (m, 6 H) 1.82 - 2.11 (m, 10 H)
[実施例8]
2−(4−(4’−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. メチル2−(4−(4’−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4’−アミノビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(95mg、0.28mmol)から出発して実施例1、ステップ9と同様にして標題化合物を調製した。粗残渣をMeOH中で粉砕し、ろ過して乾燥後オフホワイト固体として標題化合物(117mg、収率87%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):476.4、RT:1.42(条件E)。
ステップ2. 2−(4−(4’−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
メチル2−(4−(4’−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(82mg、0.17mmol)およびNaOH(0.52ml、0.52mmol)から出発して実施例4、ステップ4と同様にして標題化合物を調製した。1N HClによって酸性化した後に、スラリーをろ過し、水で洗浄して乾燥後白色固体として標題化合物(75mg、収率95%)を得た。HR/MS(M+H)+の測定値は462.2396であった。RT:2.75(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.07 (s, 1 H) 10.51 (s, 1 H) 7.62 (s, 4 H) 7.58 (d, J=8.34 Hz, 2 H) 7.38 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 3.90 (s, 2 H) 2.33 (s, 2 H) 1.82 - 2.07 (m, 8 H) 1.36 (s, 9 H)
[実施例9]
2−(4−(4’−((5−シクロプロピル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. メチル2−(4−(4’−((5−シクロプロピル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4’−アミノビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(335mg、0.95mmol)から出発して実施例1、ステップ9と同様にして標題化合物を調製した。粗残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製して乾燥後オフホワイト固体として標題化合物(117mg、収率87%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):460.2、RT:1.34(条件W)。
ステップ2. 2−(4−(4’−((5−シクロプロピル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸ナトリウム塩の合成
メチル2−(4−(4’−((5−シクロプロピル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(413mg、0.90mmol)およびNaOH(2.70ml、2.70mmol)から出発して実施例4、ステップ5と同様にして標題化合物を調製した。反応が完了した後に、混合物を濃縮して乾燥させ、水中に入れた。生成スラリーをろ過し、水で洗浄して乾燥後白色固体として標題化合物(392mg、収率93%)を得た。HR/MS(M+H)+は446.2077と認められた。RT:1.54(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.54 (br. s., 1 H) 7.58 - 7.64 (m, 4 H) 7.55 (d, J=8.34 Hz, 2 H) 7.36 (d, J=8.34 Hz, 2 H) 3.84 (s, 2 H) 2.16 -2.27 (m, 2 H) 2.13 (tt, J=8.37, 5.02 Hz, 1 H) 2.00 (s, 2 H) 1.88 - 1.99 (m, 2 H) 1.69 - 1.88 (m, 4 H) 1.03 - 1.10 (m, 2 H) 0.91 - 0.98 (m, 2 H)
ステップ3.2−(4−(4’−((5−シクロプロピル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
2−(4−(4’−((5−シクロプロピル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸ナトリウム塩(195mg、0.42mmol)を含む反応バイアルに水(5ml)を添加した。混合物を撹拌し、塩酸を、全混合物が3から4の間のpHに到達するまで滴下した。生成スラリーをろ過し、水で洗浄して乾燥後白色固体として標題化合物(183mg、収率99%)を得た。HR/MS(M+H)+は446.2070と認められた。RT:1.66(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.01 (br. s, 1 H) 10.43 (s, 1 H) 7.52 - 7.67 (m, 6 H) 7.38 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 3.89 (s, 2 H) 2.32 (s, 2 H) 2.08- 2.19 (m, 1 H) 1.79 - 2.07 (m, 8 H) 1.02 - 1.12 (m, 2 H) 0.91 - 0.99 (m, 2 H).
[実施例10]
2−(4−(4’−(2−メチル−5−(トリフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボキサミド)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. 2−メチル−N−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−5−(トリフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボキサミドの合成
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(420mg、1.917mmol)を無水DMF(9.6mL)中に溶解した撹拌溶液に2−メチル−5−(トリフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボン酸(449mg、2.300mmol)、続いてDIPEA(1.0mL、5.75mmol)を添加し、混合物を10分間室温で撹拌した。HATU(875mg、2.300mmol)を添加し、混合物を16時間室温で撹拌した。混合物をブラインと水の1:1混合物中に入れ、EtOAcで抽出した。有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して茶色の油を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して乾燥後淡黄色固体として標題化合物(360mg、収率47%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):397.1、RT:1.49(条件E)。
ステップ2. メチル2−(4−(4’−(2−メチル−5−(トリフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボキサミド)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
2−メチル−N−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−5−(トリフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボキサミド(300mg、0.757mmol)とメチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(257mg、0.757mmol)の混合物をジオキサン(3ml)中に溶解した溶液に室温でH2O(0.33ml)を添加した。CsF(345mg、2.272mmol)およびPd(非晶質)Cl2(53.6mg、0.076mmol)を添加し、混合物を終夜90℃まで加熱する前に数回脱気した。反応混合物を室温まで冷却し、カラムクロマトグラフィーによって直接精製して乾燥後白色固体として標題化合物(200mg、収率50%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):529.0、RT:1.52(条件E)。
ステップ3. 2−(4−(4−(5−(2−メチル−5−(トリフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボキサミド)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
室温でメチル2−(4−(4’−(2−メチル−5−(トリフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボキサミド)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(200mg、0.378mmol)をTHF(4ml)中に溶解した溶液に1N LiOH(0.454ml、0.454mmol)を添加した。混合物を終夜室温で撹拌した。水(4ml)を添加し、混合物を1N HCl(0.454ml、0.454mmol)で急冷した。生成スラリーを15分間撹拌し、ろ過した。固体を熱EtOAcと一緒に粉砕し、ろ過して乾燥後白色固体として標題化合物(116mg、収率60%)を得た。HR/MS(M+H)+は515.1788と認められた。RT:2.96(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.08(s, 1H), 10.66 (s, 1H), 7.88 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.62 (m, 4H), 7.39 (d, J = 8.00 Hz, 2H), 3.95 (s, 2H), 2.65 (s, 3H), 2.33 (s, 3H), 2.01-1.81(m, 8H).
[実施例11]
2−(4−(4’−(2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド)ビフェニル−4−イル)−.2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. 2−エチル−4−メチル−N−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)オキサゾール−5−カルボキサミドの合成
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(360mg、1.643mmol)を無水DMF(8.2mL)中に溶解した撹拌溶液に2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボン酸(306mg、1.972mmol)、続いてDIPEA(0.86mL、4.93mmol)を添加し、混合物を10分間室温で撹拌した。HATU(750mg、1.972mmol)を添加し、混合物を16時間室温で撹拌した。混合物をブラインと水の1:1混合物(40mL)中に入れ、EtOAc(60mL)で抽出した。有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して茶色の油を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して白色固体として標題化合物(305mg、収率52%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):357.1、RT:1.35(条件E)。
ステップ2. メチル2−(4−(4’−(2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
2−エチル−4−メチル−N−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)オキサゾール−5−カルボキサミド(200mg、0.561mmol)およびメチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(190mg、0.561mmol)をジオキサン(3ml)中に溶解した溶液にH2O(0.33ml)を添加した。次いでCsF(256mg、1.684mmol)およびPd(非晶質)Cl2(39.8mg、0.056mmol)を添加し、混合物を終夜90℃まで加熱する前に脱気した。次いで反応混合物を室温まで冷却し、カラムクロマトグラフィーによって直接精製して乾燥後白色固体として標題化合物(159mg、収率58%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):489.0、RT:1.40(条件E)。
ステップ3. 2−(4−(4’−(2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
室温で2−(4−(4’−(2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(159mg、0.325mmol)をTHF(3ml)中に溶解した溶液に1N LiOH(0.391ml、0.391mmol)を添加した。混合物を終夜室温で撹拌した。混合物を1N HCl(0.391ml、0.391mmol)で急冷し、H2Oで希釈した。THFを真空で除去してオフホワイトスラリーを得た。次いでスラリーを15分間撹拌し、ろ過した。フィルターケーキをH2O、ヘプタンで洗浄し、乾燥してオフホワイト固体として標題化合物(135mg、収率87%)を得た。
HR/MS(M+H)+は475.2222と認められた。RT:2.63(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.08 (s,1H), 10.18 (s, 1H), 7.82 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.62 (m, 4H), 7.39 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.90 (s, 2H), 2.85 (q, J = 8.0 Hz, 2H), 2.49 (s, 3H), 2.33 (s, 2H), 2.06-1.85 (m, 8H), 1.33 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
[実施例12]
2−(4−(4−(5−(2−メチル−5−(トリフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボキサミド)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
N2下室温でメチル2−(4−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(212mg、0.602mmol)をDMF(3ml)中に溶解した溶液に2−メチル−5−(トリフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボン酸(141mg、0.722mmol)およびEt3N(0.167ml、1.203mmol)を添加した。室温でHATU(274mg、0.722mmol)を添加する前に混合物を5分間撹拌した。反応が完了した後、H2O(25ml)で希釈し、EtOAc(50ml)で抽出した。有機部分をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して粗メチルエステルを得た。LC/MS、ESI−MS(+):530.0、RT:1.37(条件E)。粗メチルエステルをTHF(4ml)中に懸濁させ、1N LiOH(0.722ml、0.722mmol)で処理した。反応が完了したら、混合物をH2Oで希釈し、酢酸でpH5にした。生成スラリーをろ過し、H2Oで洗浄し、数時間80℃で乾燥した。粗製固体を熱EtOH、AcN、およびEt2Oと一緒に粉砕して乾燥後オフホワイト固体として標題化合物(65mg、収率19%)を得た。HR/MS(M+H)+は516.1749と認められた。RT:2.76(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.08 1(s, 1H), 10.92(s, 1H), 9.03 (s, 1H), 8.30 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 16.0 Hz, 2H), 7.94(d, J = 16.0 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 8.00 Hz, 2H), 3.91(s, 2H), 2.63 (s,3H), 2.33 (s, 2H), 2.08-1.85 (m, 8H).
[実施例13]
2−(4−(4−(5−(2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
メチル2−(4−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(114mg、0.32mmol)および2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボン酸(60.2mg、0.39mmol)から出発して実施例12と同様にして標題化合物を調製した。粗生成物を分取用HPLCで精製して乾燥後オフホワイト固体として標題化合物(28mg、収率17%)を得た。HR/MS(M+H)+は476.2166と認められた。RT:2.76(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.55 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.24 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 7.95 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 7.43(d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.91(s, 2H), 2.86 (q, J = 8.0 Hz, 2H), 2.36 (s, 2H), 2.25 (s, 2H), 2.09-1.90 (m, 8H), 1.36 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
[実施例14]
2−(4−(4−(5−((5−(tert−ブチル)オキサゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. ベンジル2−(4−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
純ベンジルアルコール(6mL、57.9mmol)中のメチル2−(4−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(286mg、0.812mmol)の混合物にチタン(IV)イソプロポキシド(1.5mL、5.12mmol)および4A分子篩(5g、0.812mmol)を添加した。反応混合物を終夜130℃で加熱した。反応物を飽和NaHCO3で急冷し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をろ過し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を分取用HPLC(X−橋C18カラムを備えた15〜90%ACN−水(0.1%NH4OH))によって精製して乾燥後標題化合物(150mg、収率43%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):429.1、RT:1.41(条件E)。
ステップ2. ベンジル2−(4−(4−(5−((5−(tert−ブチル)オキサゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
室温でベンジル2−(4−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(150mg、0.350mmol)をDCM(6ml)中に溶解した溶液に1,1’−チオカルボニルジ−2(1H)−ピリドン(85mg、0.368mmol)を添加し、反応物を0.5時間室温で撹拌した。この混合物に1−アミノ−3,3−ジメチルブタン−2−オン(80mg、0.525mmol)およびDIPEA(0.110ml、0.630mmol)を添加し、混合物を反応が完了するまで40℃で撹拌した。この混合物にEDC.HCl(268mg、1.400mmol)を添加し、反応物を終夜40℃で撹拌した。反応混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(10〜50%EtOAc/ヘプタン)によって精製して標題化合物(100mg、収率51.8%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+)m/z 552.1、RT:1.73(条件R)。
ステップ3. 2−(4−(4−(5−((5−(tert−ブチル)オキサゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
ベンジル2−(4−(4−(5−((5−(tert−ブチル)オキサゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(100mg、0.181mmol)をEtOAc/THF中に溶解し、3時間H2バルーンによって10%Pd(OH)2/Cを用いて水素化した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取用HPLCによって精製して標題化合物(28mg、収率31.5%)を得た。HR/MS[M+H]+は462.2390と認められた。RT:2.83(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.26 (s, 9 H), 1.86 - 2.03 (m, 8 H), 2.32 (s, 2 H), 3.90 (s, 2 H), 6.60 (s, 1 H), 7.39 (d, J=8.59 Hz, 2 H), 7.87 (d, J=8.59 Hz, 1 H), 7.95 (d, J=8.59 Hz, 2 H), 8.15 (dd, J=8.84, 2.78 Hz, 1 H), 8.77 (d, J=2.78 Hz, 1 H), 10.36 (br. s., 1 H).
[実施例15]
2−(4−(4’−((5−(tert−ブチル)オキサゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. ベンジル2−(4−(4’−アミノ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
トルエン(35ml)中のメチル2−(4−(4’−アミノ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(0.323g、0.918mmol)の混合物にベンジルアルコール(2.377ml、22.95mmol)、チタン(IV)イソプロポキシド(0.807ml、2.75mmol)および4A分子篩(5g、0.918mmol)を添加した。反応混合物を48時間120℃で加熱した。生成混合物をEtOAc中に入れ、ろ過した。続いて、ろ液を、水、次いでブラインで洗浄した。有機部分を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン10〜50%)によって精製して乾燥後標題化合物(270mg、収率68.8%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+)m/z 428.1、RT1.59(条件R)。
ステップ2. ベンジル2−(4−(4’−((5−(tert−ブチル)オキサゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
ベンジル2−(4−(4’−アミノ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(240mg、0.32mmol)から出発して実施例14、ステップ2と同様にして標題化合物を調製した。後処理後に粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して標題化合物(200mg、収率89%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+)m/z 551.1、RT1.82(条件R)。
ステップ3. 2−(4−(4’−((5−(tert−ブチル)オキサゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ベンジル2−(4−(4’−((5−(tert−ブチル)オキサゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(200mg、0.36mmol)から出発して実施例14、ステップ3と同様にして標題化合物を調製した。後処理後に粗生成物を分取用HPLCによって精製して標題化合物(37mg、収率22%)を得た。HR/MS[M+H]+は461.2427と認められた。RT:2.85(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.26 (s, 9 H), 1.82 - 2.07 (m, 8 H), 2.33 (s, 2 H), 3.89 (s, 2 H), 6.58 (s, 1 H), 7.37 (d, J=8.59 Hz, 2 H), 7.51 - 7.61 (m, 4 H), 7.61 - 7.70 (m, 2 H), 10.16 (s, 1 H).
[実施例16]
2−(4−(4’−((5−イソブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. 5−イソブチル−N−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミンの合成
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(200mg、0.91mmol)を塩化メチレン(4.5ml)中に溶解した撹拌溶液に1,1’−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(212mg、0.91mmol)を添加し、1時間室温で撹拌した。イソチオシアナートの形成が完了した後に、3−メチルブタンヒドラジド(159mg、1.37mmol)を混合物に添加し、終夜室温で撹拌した。次いでEDC(315mg、1.64mmol)を添加し、反応物を14時間室温で撹拌した。反応物を濃縮して乾燥させ、水中に入れてスラリーを形成した。スラリーをろ過し、水で洗浄して粗生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィーによって精製して乾燥後オフホワイト固体として標題化合物(217mg、収率69%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+)m/z 344.1、RT1.45(条件R)。
ステップ2. メチル2−(4−(4’−(5−イソブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
5−イソブチル−N−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン(61mg、0.18mmol)から出発して実施例10、ステップ2と同様にして標題化合物を調製した。後処理後に粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して乾燥後標題化合物(56mg、収率79%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+)m/z 476.1、RT1.50(条件R)。
ステップ3. 2−(4−(4’−((5−イソブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
メチル2−(4−(4’−(5−イソブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(56mg、0.12mmol)およびNaOH(0.35ml、0.35mmol)から出発して実施例4、ステップ4と同様にして標題化合物を調製した。1N HClによって酸性にした後、スラリーをろ過し、水で洗浄して乾燥後白色固体として標題化合物(52mg、収率97%)を得た。HR/MS(M+H)+は462.2399と認められた。RT:2.40(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.02 - 10.86 (m, 1 H) 7.62 (s, 5 H) 7.53 - 7.59 (m, 2 H) 7.37 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 3.85 (s, 2 H) 2.65 (d, J=7.07 Hz, 2 H) 2.11 - 2.25 (m, 2 H) 2.00 - 2.09 (m, 3 H) 1.90 - 2.00 (m, 2 H) 1.81 (d, J=13.39 Hz, 4 H) 0.97 (d, J=6.82 Hz, 6 H)
[実施例17]
2−(4−(4’−((5−ネオペンチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸
ステップ1. 3,3−ジメチルブタンヒドラジドの合成
EtOH(12ml)中メチル3,3−ジメチルブタノアート(500mg、3.84mmol)の混合物にヒドラジン一水和物(1.87ml、38.4mmol)を添加した。混合物を終夜還流下で80℃まで加熱した。反応物を室温まで再度冷却し、濃縮して乾燥させ、粗残渣を得た。残渣を高真空下で乾燥させて結晶性固体として標題化合物(90mg、収率18%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.69 - 9.12 (s, 1 H) 4.13 (br. s, 2 H) 1.89 (s, 2 H) 0.94 (s, 9 H).
ステップ2. ベンジル2−(4−(4’−(5−ネオペンチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
ベンジル2−(4−(4’−アミノ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(30mg、0.07mmol)および3,3−ジメチルブタンヒドラジド(14mg、0.11mmol)から出発して実施例1、ステップ9と同様にして標題化合物を調製した。粗残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製して乾燥後オフホワイト固体として標題化合物(34mg、収率86%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+):566.1、RT:1.73(条件R)。
ステップ3. 2−(4−(4’−((5−ネオペンチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
ベンジル2−(4−(4’−(5−ネオペンチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ)ビフェニル−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(34mg、0.06mmol)l)から出発して実施例14、ステップ3と同様にして標題化合物を調製した。水素化した後、混合物をろ過し、フィルターケーキを熱MeOHで洗浄した。生成ろ液を濃縮して粗固体を得た。粗材料をDCMと一緒に粉砕し、ろ過し、少量のDCMで洗浄して乾燥後白色固体として標題化合物(10mg、収率34%)を得た。HR/MS(M+H)+は476.2535と認められた。RT:2.54(条件L)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.44 - 10.60 (m, 1 H) 7.63 (s, 4 H) 7.57 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 7.37 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 3.87 (s, 2 H) 2.66 (s, 2 H) 2.18 (s, 2 H) 1.80 - 2.12 (m, 8 H) 1.01 (s, 9 H).
[実施例18]
{1−[4’−(5−tert−ブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミノ)−ビフェニル−4−イル]−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル}−酢酸
ステップ1. 4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−シクロヘキサ−3−エン−1,1−ジカルボン酸ジエチルエステルの合成
ジイソプロピルアミン(4.90ml、34.7mmol)およびテトラヒドロフラン(30ml)が投入されたオーブン乾燥フラスコを窒素雰囲気下で0℃まで冷却した。反応混合物にn−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、21.67ml、34.7mmol)を滴下し、次いで15分間0℃で撹拌した。反応混合物を−78℃まで冷却し、2分間かけて4−オキソ−シクロヘキサン−1,1−ジカルボン酸ジエチルエステル(7.0g、28.9mmol)をテトラヒドロフラン(15ml)中に溶解した溶液を添加した。反応混合物を30分間−30℃で撹拌し、次いで−78℃まで冷却し、続いて2−[N,N−ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ]−5−クロロピリジン(12.48g、31.8mmol)をテトラヒドロフラン(15ml)中に溶解した溶液を添加した。反応混合物を室温まで温め、2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、生成油をエチルアセタート/ヘプタン(3/1;200ml)と水(100ml)に分割した。層を分離し、有機層を水(5×50ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濃縮して茶色の油として粗4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−シクロヘキサ−3−エン−1,1−ジカルボン酸ジエチルエステル(12.8g、純度80%、収率94%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.27 (t, J=7.20 Hz, 6 H) 2.25 - 2.35 (m, 2 H) 2.43 (dd, J=6.19, 1.89 Hz, 2 H) 2.72 - 2.80 (m, 2 H) 4.21 (q, J=7.20 Hz, 4 H) 5.69 - 5.82 (m, 1 H).
ステップ2. 4−(4−クロロ−フェニル)−シクロヘキサ−3−エン−1,1−ジカルボン酸ジエチルエステルの合成
100ml厚肉丸底フラスコに最後のステップからの粗製中間体4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−シクロヘキサ−3−エン−1,1−ジカルボン酸ジエチルエステル(4.0g、純度80%、8.55mmol、1.0当量)、PdCl2(dppf)−CH2Cl2付加物(0.628g、0.769mmol、0.09当量)、4−クロロ−フェニルホウ酸(2.67g、17.1mmol、2.0当量)リン酸三カリウム(4.54g、21.37mmol、2.5当量)、エタノール(8ml)、ジメトキシエタン(32.0ml)およびt−ブチルアセチレン(7.9g、97mmol、2.0当量)を投入した。フラスコを密閉し、窒素で3回置換し、16時間80oCで撹拌した。室温で冷却した後、反応混合物をろ過し、酢酸エチル(20ml)で洗浄した。ろ液を真空下で濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル 2/1)によって精製して無色油として4−(4−クロロ−フェニル)−シクロヘキサ−3−エン−1,1−ジカルボン酸ジエチルエステル(2.2g、76%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.27 (t, J=8.00 Hz, 6 H) 2.29 (t, J=6.38 Hz, 2 H) 2.46 (td, J=6.25, 2.02 Hz, 2 H) 2.65 - 2.85 (m, 2 H) 4.21 (q, J=8.00 Hz, 4 H) 6.07 (m, 1 H) 7.26 (s, 4 H).
ステップ3. [4−(4−クロロ−フェニル)−1−ヒドロキシメチル−シクロヘキサ−3−エニル]−メタノールの合成
窒素下のオーブン乾燥フラスコに4−(4−クロロ−フェニル)−シクロヘキサ−3−エン−1,1−ジカルボン酸ジエチルエステル(6.5g、19.30mmol)をテトラヒドロフラン(80ml)中に溶解したものを投入し、−78oCで水素化リチウムアルミナ(30.9ml、30.9mmol)を一度に添加した。混合物を室温まで温め、2時間撹拌した。反応を0oCにおいて塩化ナトリウム飽和水溶液(5ml)で急冷した。混合物をろ過し、ろ液を酢酸エチル(3×100ml)で抽出し、残渣の固体をアセトン(100ml)で洗浄した。有機溶媒を合わせ、Na2SO4上で乾燥し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 1/2)によって精製して白色固体として[4−(4−クロロ−フェニル)−1−ヒドロキシメチル−シクロヘキサ−3−エニル]−メタノール(4.7g、96%)を得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 1.64 - 1.74 (m, 2 H) 2.04 (d, J=3.66 Hz, 2 H) 2.37 - 2.46 (m, 2 H) 3.50 (td, J=10.80, 8.80 Hz, 4 H) 6.03 - 6.11 (m, 1 H) 7.27 (d, J=8.40 Hz, 2 H) 7.36 (d, J=8.40 Hz, 2 H).
ステップ4. [6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル]−メタノールの合成
0℃で[4−(4−クロロ−フェニル)−1−ヒドロキシメチル−シクロヘキサ−3−エニル]−メタノール(4.7g、18.60mmol)をテトラヒドロフラン(280ml)中に溶解した撹拌溶液にN−ブロモスクシンイミド(3.48g、19.53mmol)をジクロロメタン(150ml)中に溶解した溶液を添加した。反応混合物を1時間室温まで温めた。混合物を濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 1/2)によって精製して無色油として[6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル]−メタノール(4.4g、71%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.79 (d, J=11.62 Hz, 2 H) 2.07 - 2.25 (m, 2 H) 2.59 - 2.71 (m, 1 H) 2.82 - 2.95 (m, 1 H) 3.42 (s, 2 H) 3.91 (s, 2 H) 4.33 (d, J=9.60 Hz, 1 H) 7.30 (d, J=8.72 Hz, 2 H) 7.42 (d, J=8.59 Hz, 2 H).
ステップ5. 6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルバルデヒドの合成
−78oCで[6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル]−メタノール(2.47g、7.45mmol)をジクロロメタン(100ml)中に溶解した撹拌溶液にDess−Martinペリオジナン(3.32g、7.82mmol)を添加した。反応混合物を30分間0oCまで、次いで60分間室温まで温めた。室温真空下で蒸発によって大部分の溶媒を除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 1/2)によって精製して無色油として6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルバルデヒド(2.0g、81%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.98 - 2.21 (m, 3 H) 2.34 - 2.44 (m, 1 H) 2.69 - 2.80 (m, 1 H) 2.82 - 2.92 (m, 1 H) 3.92 - 4.08 (m, 2 H) 4.21 - 4.32 (m, 1 H) 7.25 (d, J=8.60 Hz, 2 H) 7.34 (d, J=8.60 Hz, 2 H) 9.44 (s, 1 H).
ステップ6. 6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−4−(2−メトキシ−ビニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクタンの合成
室温窒素下でトリフェニルホスフィンメトキシメタンクロリド(3.51g、10.24mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)中に溶解した溶液にカリウムt−ブトキシド(1.149g、10.24mmol)を添加した。赤色溶液を90分間室温で撹拌した。次いで6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルバルデヒド(2.25g、6.83mmol)をテトラヒドロフラン(6ml)中に溶解した溶液を反応混合物に添加した。反応混合物を10分間室温で撹拌し、次いで水(2ml)で急冷した。混合物をブライン(15ml)と酢酸エチル(60ml)に分割した。水性層を酢酸エチル(2×30ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 2/1)によって精製して無色油として6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−4−(2−メトキシ−ビニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクタンのシスおよびトランス混合物(2.32g、95%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.74 - 2.99 (m, 6 H) 3.54 (3.89 (m, 4 H) 3.91 - 6.36 (m, 5 H) 7.28 - 7.43 (m, 4 H).
ステップ7. [6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル]−酢酸メチルエステルの合成
室温で6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−4−(2−メトキシ−ビニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクタンのシスおよびトランス混合物(1.7g、4.75mmol)をジクロロメタン(12ml)中およびテトラヒドロフラン(25ml)中に溶解した撹拌溶液にピリジニウムクロロクロマート(3.07g、14.26mmol)を分割して添加した。反応混合物を2時間室温で撹拌した。さらにピリジニウムクロロクロマート(2.05g、9.51mmol)を添加し、混合物を室温でさらに60時間撹拌した。混合物をろ過し、ろ液を濃縮し、酢酸エチル(100ml)で希釈した。有機相を水、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 2/1)によって精製して無色油として[6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル]−酢酸メチルエステル(1.08g、61%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.69 - 1.79 (m, 1 H) 1.87 - 1.98 (m, 1 H) 2.01 - 2.11 (m, 1 H) 2.14 (s, 2 H) 2.23 - 2.30 (m, 1 H) 2.52 - 2.63 (m, 1 H) 2.75 - 2.87 (m, 1 H) 3.62 (s, 3 H) 3.84 (dd, J=10.11, 2.65 Hz, 2 H) 4.19 - 4.29 (m, 1 H) 7.23 (d, J=8.80 Hz, 2 H) 7.33 (d, J=8.80 Hz, 2 H).
ステップ8. [1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル]−酢酸メチルエステルの合成
−30oCで[6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル]−酢酸メチルエステル(0.75g、2.007mmol)および塩化ニッケル(II)(0.182g、1.405mmol)をメタノール(30ml)、酢酸エチル(15ml)、テトラヒドロフラン(15ml)およびクロロベンゼン(2ml)中に溶解した撹拌溶液に水素化ホウ素ナトリウム(0.228g、6.02mmol)を注意深く添加した。反応混合物を40分間室温まで温めた。溶媒を室温真空下で除去し、次いで水(20ml)およびEtOAc(100ml)を添加した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 2/1)によって精製して白色固体として[1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル]−酢酸メチルエステル(0.39g、66%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.65 - 1.81 (m, 4 H) 1.96 (t, J=8.00 Hz, 4 H) 2.11 (s, 2 H) 3.62 (s, 3 H) 3.87 (s, 2 H) 7.20 (d, J=8.60 Hz, 2 H) 7.25 (d, J=8.60 Hz, 2 H).
ステップ9. {1−[4’−(5−tert−ブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミノ)−ビフェニル−4−イル]−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル}−酢酸メチルエステルの合成
[1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル]−酢酸メチルエステル(0.29g、0.984mmol)および(5−tert−ブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−アミン(0.338g、0.984mmol)をジオキサン(8ml)および水(0.8ml)中に溶解した溶液にフッ化セシウム(0.448g、2.95mmol)およびPd(非晶質)Cl2(0.070g、0.098mmol)を添加した。混合物を窒素で3回置換し、16時間90℃で加熱した。反応混合物をろ過し、固体を水(10ml)および酢酸エチル(3ml)で洗浄して白色固体として粗{1−[4’−(5−tert−ブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミノ)−ビフェニル−4−イル]−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル}−酢酸メチルエステル(0.27g、58%)を得た。[MS+1]476.31。
ステップ10. {1−[4’−(5−tert−ブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミノ)−ビフェニル−4−イル]−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル}−酢酸の合成
100ml丸底フラスコに室温で{1−[4’−(5−tert−ブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミノ)−ビフェニル−4−イル]−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル}−酢酸メチルエステル(0.27g、0.454mmol)、および水酸化リチウム一水和物(0.229g、5.45mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)、エタノール(10ml)および水(8ml)中に溶解した溶液を投入した。混合物を2時間50oCで加熱した。大部分の有機溶媒を真空下で蒸発させ、混合物を0℃で酸性にしてpH=4とした。次いで溶媒をlipherlizerによって除去した。混合物にエタノール(40ml)を添加し、70℃まで加熱し、次いで室温まで冷却した。混合物をろ過し、固体をエタノール(3ml)および水(10ml)で洗浄して白色固体として{1−[4’−(5−tert−ブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミノ)−ビフェニル−4−イル]−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル}−酢酸(150mg、71%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.64 - 1.89 (m, 6 H) 2.00 - 2.13 (m, 4 H) 3.85 (s, 2 H) 7.42 (d, J=8.40 Hz, 2 H) 7.55 (d, J=8.50 Hz, 2 H) 7.62 (s, 4 H) 10.46 (br. s, 1 H).LC/MS、[MS+]461.23、RT:2.66(条件M)。
[実施例19]
{1−[4’−(5−シクロブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミノ)−ビフェニル−4−イル]−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル}−酢酸
ステップ1. メチル2−(1−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセタート
バイアルに室温で[6−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル]−酢酸メチルエステル(80mg、0.214mmol)、ピノコボロナート(163mg、0.642mmol)、酢酸カリウム(63.0mg、0.642mmol)、Pd(X−Phos)(31.6mg、0.043mmol)X−Phos(30.6mg、0.064mmol)およびジオキサン(2ml)を投入した。バイアルを密封し、窒素で3回置換し、16時間102oCで加熱した。混合物を冷却し、ジオキサン(5ml)およびEtOAc(50ml)で希釈し、ろ過し、ろ液を濃縮した。残渣にジオキサン(30ml)を添加し、再度ろ過し、ろ液をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル 1/1)によって精製して白色固体としてメチル2−(1−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセタート(37mg、純度80%、収率36%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.26 (s, 12 H) 1.66 - 1.80 (m, 4 H) 1.89 - 2.04 (m, 4 H) 2.11 (s, 2 H) 3.60 (s, 3 H) 3.87 (s, 2 ) 7.32 (d, J=8.21 Hz, 2 H) 7.69 (d, J=8.08 Hz, 2 H).
ステップ2. メチル2−(1−(4’−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセタートの合成
バイアルに室温でメチル2−(1−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセタート(20mg、0.052mmol)、N−(4−ブロモフェニル)−5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン(30.5mg、0.104mmol)、PdCl2(dppf)−CH2Cl2付加物(6.34mg、7.77μmol)、リン酸カリウム(21.98mg、0.104mmol)、ジメトキシエタン(0.6ml)、メタノール(0.2ml)、および水(0.1ml)を投入した。バイアルを密封し、窒素で3回置換し、16時間80oCで加熱した。混合物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 1/1、アセトン/エタノール 1/1で洗浄)によって精製して白色固体としてメチル2−(1−(4’−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセタート(40mg、純度40%、収率65%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+1)m/z 474.19、RT1.41(条件E)。
ステップ3. {1−[4’−(5−シクロブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミノ)−ビフェニル−4−イル]−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル}−酢酸の合成
フラスコにメチル2−(1−(4’−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセタート(0.040g、0.034mmol)、水酸化リチウム一水和物(0.043g、1.040mmol)、テトラヒドロフラン(1ml)、エタノール(0.3ml)および水(0.3ml)を投入し、2時間50oCで撹拌した。混合物をHPLC(0.1%NH4OH、10〜50%アセトニトリル/水、操作20分、滞留時間約7分)によって精製して白色固体として{1−[4’−(5−シクロブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミノ)−ビフェニル−4−イル]−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル}−酢酸(6mg、39%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.67 - 1.89 (m, 5 H) 1.89 - 2.00 (m, 1 H) 2.00 - 2.14 (m, 5 H) 2.26 - 2.39 (m, 5 H) 3.62 - 3.73 (m, 1 H) 3.86 (s, 2 H) 7.43 (d, J=8.40 Hz, 2 H) 7.55 (d, J=8.50 Hz, 2 H) 7.62 (s, 4 H) 10.39 - 10.59 (br. s, 1 H).LC/MS、[MS+]459.22、RT:2.61(条件M)。
[実施例20]
(1−{4’−[(2−エチル−4−メチル−オキサゾール−5−カルボニル)−アミノ]−ビフェニル−4−イル}−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル)−酢酸
ステップ1. メチル2−(1−(4’−(2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセタートの合成
バイアルに室温でメチル2−(1−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセタート(14mg、0.036mmol)、N−(4−ブロモフェニル)−2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド(22.4mg、0.072mmol)、PdCl2(dppf)−CH2Cl2付加物(4.44mg、5.44μmol)、リン酸カリウム(15.4mg、0.072mmol)、ジメトキシエタン(0.6ml)、エタノール(0.2ml)および水(0.1ml)を投入した。バイアルを密封し、窒素で3回置換し、16時間80oCで加熱した。混合物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 1/1、アセトン/エタノール 1/1で洗浄)によって精製して白色固体としてメチル2−(1−(4’−(2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセタート(25mg、純度40%、収率56%)を得た。LC/MS、ESI−MS(+1)m/z 489.1、RT1.53(条件E)。
ステップ2. (1−{4’−[(2−エチル−4−メチル−オキサゾール−5−カルボニル)−アミノ]−ビフェニル−4−イル}−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル)−酢酸の合成
フラスコにメチル2−(1−(4’−(2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセタート(0.025g、0.020mmol)、水酸化リチウム一水和物(0.030g、0.716mmol)、テトラヒドロフラン(1ml)、エタノール(0.3ml)および水(0.3ml)を投入し、2時間50oCで撹拌した。混合物をHPLC(0.1%NH4OH、10〜60%アセトニトリル/水、操作20分、滞留時間約7分)によって精製して白色固体として(1−{4’−[(2−エチル−4−メチル−オキサゾール−5−カルボニル)−アミノ]−ビフェニル−4−イル}−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル)−酢酸(4mg、41%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.31 (t, J=7.58 Hz, 3 H) 1.68 - 1.90 (m, 6 H) 2.02 - 2.16 (m, 4 H) 2.40 (s, 3 H) 2.84 (q, J=7.58 Hz, 1 H) 3.87 (s, 2 H) 7.44 (d, J=8.46 Hz, 2 H) 7.58 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 7.63 (d, J=8.72 Hz, 2 H) 7.83 (d, J=8.72 Hz, 2 H) 10.13 (s, 1 H).LC/MS、[MS+]474.22、RT:2.65(条件M)。
[実施例21]
(1−{4−[5−(5−シクロブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミノ)−ピリジン−2−イル]−フェニル}−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル)−酢酸
ステップ1. 2−(4−クロロフェニル)−5−ニトロピリジンの合成
フラスコに室温で2−ブロモ−5−ニトロピリジン(4g、19.71mmol)、4−クロロフェニルボロン酸(4.54g、27.6mmol)、Pd(PPh3)4(1.139g、0.985mmol)、炭酸カリウム(8.16g、59.1mmol)、ジオキサン(40ml)および水(20ml)を投入した。フラスコを密封し、窒素で3回置換し、3時間100oCで加熱した。反応混合物をEtOAc(100ml)で希釈し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣をろ過によって水で洗浄した。得られた固体をEtOAc(200ml)中に溶解し、重炭酸ナトリウム飽和水溶液およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濃縮し、真空下で乾燥して黄色固体として粗2−(4−クロロフェニル)−5−ニトロピリジン(4.8g、純度75%、収率78%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm 7.27 - 7.36 (m, 4 H) 7.51 - 7.61 (m, 3 H).
ステップ2. 5−ニトロ−2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピリジンの合成
フラスコに室温で2−(4−クロロフェニル)−5−ニトロピリジン(4.48g、14.26mmol)、ピノコボロナート(14.48g、57.0mmol)、酢酸カリウム(5.59g、57.0mmol)、Pd−(XPhos)(1.404g、1.900mmol)、X−Phos(1.359g、2.85mmol)およびジオキサン(50ml)を投入した。フラスコを密封し、窒素で3回置換し、72時間115oCで加熱した。混合物を室温まで冷却し、ジオキサン(50ml)およびEtOAc(100ml)で希釈し、ろ過し、ろ液を濃縮した。残渣にジオキサン(30ml)を添加し、ろ過し、ろ液をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 1/2)によって精製して黄色固体として5−ニトロ−2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピリジン(3.9g、84%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) ppm 1.37 (s, 9 H) 7.43 - 8.15 (m, 7 H).
ステップ3. ジエチル4’−(5−ニトロピリジン−2−イル)−5,6−ジヒドロ−[1,1’−ビフェニル]−4,4(3H)−ジカルボキシラート
フラスコに5−ニトロ−2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピリジン(3.9g、10.73mmol)および炭酸カリウム(6.77g、48.3mmol)をジオキサン(60ml)および水(25ml)中に溶解したものを投入し、窒素下において10分間室温で撹拌した。次いでPd(PPh3)4(1.240g、1.073mmol)およびジエチル4−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)シクロヘキサ−3−エン−1,1−ジカルボキシラート(4.22g、11.27mmol)を反応混合物に添加した。フラスコを密封し、窒素で3回置換し、1時間100oCで加熱した。有機溶媒を真空下で蒸発し、EtOAc(3×100ml)を使用して抽出し、合わせた有機溶媒を重炭酸ナトリウム飽和水溶液、ブラインによって洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、次いで濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 1/2)によって精製して黄色固体としてジエチル4’−(5−ニトロピリジン−2−イル)−5,6−ジヒドロ−[1,1’−ビフェニル]−4,4(3H)−ジカルボキシラート(2.8g、61%)を得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 1.25 (t, J=7.20 Hz, 6 H) 2.30 (dt, J=6.28, 3.24 Hz, 2 H) 2.53 (dd, J=4.67, 1.77 Hz, 2 H) 2.76 (dd, J=3.98, 2.08 Hz, 2 H) 4.20 (q, J=7.20 Hz, 4 H) 6.19 (s, 1 H) 7.06 - 8.88 (m, 7 H).
ステップ4. (1−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−6−ブロモ−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)メタノール
ジエチル4’−(5−ニトロピリジン−2−イル)−5,6−ジヒドロ−[1,1’−ビフェニル]−4,4(3H)−ジカルボキシラート(1.3g、3.06mmol)をテトラヒドロフラン(60ml)中に溶解したものが投入された窒素下のオーブン乾燥フラスコに水素化リチウムアルミナ(15.31ml、15.31mmol)を0oCで一度に添加した。混合物を室温まで温め、2時間撹拌した。反応物を0oCにおいて塩化ナトリウム飽和水溶液で急冷した。混合物をEtOAc(2×150ml)で抽出し、合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、濃縮して粗中間体を得、これをさらなる精製なしで次のステップまで運んだ。
−78oCで最後のステップからの粗中間体をテトラヒドロフラン(100ml)中に溶解した撹拌溶液にN−ブロモスクシンイミド(0.534g、3.00mmol)をジクロロメタン(50ml)中に溶解したものに添加した。反応混合物を終夜室温で撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 1/2)によって精製して黄色固体として(1−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−6−ブロモ−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)メタノール(0.24g、21%)を得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 2.03 - 2.10 (m, 2 H) 2.13 - 2.19 (m, 2 H) 2.41 - 2.53 (m, 2 H) 3.45 - 3.59 (m, 4 H) 6.07 - 6.24 (m, 1 H) 7.48 (d, J=8.59 Hz, 2 H) 7.77 (d, J=8.72 Hz, 1 H) 7.84 (d, J=8.46 Hz, 2 H) 8.13 (dd, J=8.72, 2.53 Hz, 1 H) 8.74 (d, J=2.27 Hz, 1 H).LC/MS、イオン化されず;RT:0.84;(条件E)。
ステップ5. (1−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)メタノールの合成
窒素下マイクロウェーブバイアル中40oCで(1−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−6−ブロモ−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)メタノール(240mg、0.617mmol)をトルエン(8ml)およびテトラヒドロフラン(8ml)中に溶解した撹拌溶液に40oCでAIBN(40.5mg、0.247mmol)とBu3SnH(0.980ml、3.70mmol)の混合物をトルエン中に溶解したものを添加した。反応混合物を3時間100oCで加熱した。大部分の溶媒を真空下で蒸発によって除去し、残渣をクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 1/2)によって精製して黄色固体として(1−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)メタノール(60mg、31%)を得た。LC/MS、[MS+1]311.1、RT:0.80;(条件E)。
ステップ6. (1−(4−(5−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)メタノール
室温で(1−(4−(5−アミノピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)メタノール(50mg、0.161mmol)をジクロロメタン(2ml)およびテトラヒドロフラン(1ml)中に溶解した溶液に1,1’−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(41.2mg、0.177mmol)を添加した。混合物を1時間室温で撹拌した。
シクロブタンカルボヒドラジド(0.028g、0.242mmol)をジクロロメタン(4ml)中に溶解したものを反応混合物に添加した。混合物を1時間室温で撹拌し、EDC.HCl(0.093g、0.483mmol)を添加した。混合物を16時間室温で撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(30ml)で希釈し、ろ過して白色固体として1−(4−(5−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)メタノール(30mg、43%)を得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 1.56 - 2.53 (m, 14 H) 3.63 - 3.78 (m, 2 H) 3.94 (s, 2 H) 4.10 (d, J=7.07 Hz, 1 H) 7.42 - 7.57 (m, 2 H) 7.78 - 7.92 (m, 3 H) 8.15 (dd, J=8.72, 2.78 Hz, 1 H) 8.71 (dd, J=2.72, 0.57 Hz, 1 H).LC/MS、[MS+1]433.1、RT:1.11;(条件E)。
ステップ7. 1−(4−(5−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルバルデヒド
0oCで1−(4−(5−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)メタノール(35mg、0.081mmol)をジクロロメタン(1ml)およびDMSO(0.5ml)中に溶解した撹拌溶液にジイソプロピルエチルアミン(0.057ml、0.324mmol)およびPy.SO3(25.8mg、0.162mmol)を添加した。反応混合物を2時間室温で撹拌した。反応混合物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 1/1)によって精製して黄色固体として1−(4−(5−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルバルデヒド(30mg、86%)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.83 - 2.56 (m, 14 H) 3.56 - 3.74 (m, 1 H) 4.15 (s, 2 H) 7.50 (d, J=8.46 Hz, 2 H) 7.77 (d, J=8.59 Hz, 1 H) 7.94 (d, J=8.46 Hz, 2 H) 8.16 - 8.37 (m, 1 H) 8.56 - 8.72 (m, 1 H) 9.55 (s, 1 H).LC/MS、[MS+1]431.1、RT:1.24;(条件E)。
ステップ8. 5−シクロブチル−N−(6−(4−(4−(2−メトキシビニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)フェニル)ピリジン−3−イル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン
0℃において3回窒素で置換されたトリフェニルホスフィンメトキシメタンクロリド(28.7mg、0.084mmol)をテタヒドロフラン(1ml)に懸濁させた撹拌懸濁液にLiHMDS(0.079ml、0.084mmol)を添加した。赤色溶液を30分間0oCで撹拌し、次いで−78℃で1−(4−(5−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルバルデヒド(30mg、0.070mmol)をテトラヒドロフラン(0.7ml)中に溶解した溶液を滴下した。混合物を30分間0℃まで温めた。反応物を水(2ml)で急冷し、混合物をブライン(15ml)と酢酸エチル(50ml)に分割し、水性層を酢酸エチル(2×50ml)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/アセトン 1/1)によって精製して黄色固体として5−シクロブチル−N−(6−(4−(4−(2−メトキシビニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)フェニル)ピリジン−3−イル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン(10mg、31%)を得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 1.83 - 2.51 (m, 14 H) 3.56 (s, 3 H) 3.63 - 3.76 (m, 1 H) 4.00 (d, J=6.80 Hz, 1 H) 4.06 (s, 2 H) 5.87 (d, J=6.80 Hz, 1 H) 7.49 (d, J=8.72 Hz, 2 H) 7.78 - 7.93 (m, 3 H) 8.17 (dd, J=24.00, 8.80 Hz, 1 H) 8.71 (d, J=16.80 Hz, 1 H).LC/MS、[MS+1]459.1、RT:1.44、1.48;(条件E)。
ステップ9. (1−{4−[5−(5−シクロブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミノ)−ピリジン−2−イル]−フェニル}−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル)−酢酸の合成
室温で5−シクロブチル−N−(6−(4−(4−(2−メトキシビニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)フェニル)ピリジン−3−イル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン(10mg、0.022mmol)をテトラヒドロフラン(1ml)中に溶解した撹拌溶液に1N HCl水溶液(0.436ml、0.436mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。大部分の溶媒を真空下で蒸発により取り除き、残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して2−(1−(4−(5−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)フェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセトアルデヒド中間体を得た。
最後のステップからの中間体および2−メチル−2−ブテン(0.112ml、0.225mmol)をt−ブタノール(1ml)、水(0.3ml)中、氷浴で冷却中のテタヒドロフラン(1.000ml)中に溶解した撹拌溶液にNaClO2(3.31mg、0.029mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物をろ過し、ろ液をHPLC(0.1%NH4OH、15〜100%アセトニトリル/水)で精製して白色固体として(1−{4−[5−(5−シクロブチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミノ)−ピリジン−2−イル]−フェニル}−2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクト−4−イル)−酢酸(5mg、43%)を得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 1.26 - 1.38 (m, 3 H) 1.81 - 1.92 (m, 4H) 1.97 - 2.08 (m, 3H) 2.10 (s, 2H) 2.11 - 2.22 (m, 4 H) 3.68 - 3.75 (m, 1 H) 4.00 (s, 2H) 7.50 (d, J=8.40 Hz, 2 H) 7.80 - 7.89 (m, 3 H) 8.16 (dd, J=9.60, 2.80 Hz, 1 H) 8.71 (dd, J=2.80, 0.60 Hz, 1 H).LC/MS、[MS+]460.21、RT:2.45(条件M)。
[実施例22]
2−(4−(4’−((5−(tert−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)酢酸
ステップ1. 8−(4−ブロモフェニル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オールの合成
新鮮な乾燥粉砕マグネシウム屑(187mg、7.7mmol)およびI2(81mg、0.32mmol)をTHF(10mL)中に懸濁したものを投入したフラスコに1,4−ジブロモベンゼン(1.81g、7.7mmol)をTHF(10mL)中に溶解した溶液をゆっくり添加した。生成混合物を30分間室温で撹拌した。生成した淡黄色グリニャール溶液を−78℃まで冷却し、それに1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(1g、6.4mmol)をTHF(10mL)中に溶解した溶液をゆっくり滴下した。反応物を20分間−78℃で撹拌した後に撹拌し、15時間室温まで温めた。反応物を飽和NH4Cl水溶液で急冷し、メチルtert−ブチルエーテルで抽出した。有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空中で回転式蒸発によって濃縮して粗橙色油2.2gを得た。粗材料をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル50g、0〜50%EtOAc:Hept、225nmについて監視)によって精製して白色固体として標題化合物0.99gを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δppm 1.47 - 1.58 (m, 2 H), 1.58 - 1.70 (m, 2 H), 1.82 - 2.02 (m, 4 H), 3.88 (s, 4 H), 4.99 (s, 1 H), 7.40 (d, J=8.6 Hz, 2 H), 7.49 (d, J=8.6 Hz, 2 H).ESI−MSm/z:イオン化されない[M+H]+、滞留時間1.29分(条件E)。
ステップ2. 4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノンの合成
アセトン(10mL)および水(5mL)中の8−(4−ブロモフェニル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(0.99g、3.2mmol)の混合物にTs−OH(12mg、0.063mmol)を添加し、反応物を1時間75℃油浴中で撹拌した。生成反応混合物を室温まで冷却し、アセトンを真空中で回転式蒸発により除去した。生成した水性混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空中で回転式蒸発により濃縮して粗淡黄色固体0.9gを得た。これをさらなる精製なしで使用した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δppm 1.84 - 1.98 (m, 2 H), 2.06 - 2.29 (m, 4 H), 2.76 (td, J=13.8, 6.3 Hz, 2 H), 5.47 (s, 1 H), 7.51 (s, 4 H).ESI−MS m/z:イオン化されない[M+H]+、滞留時間1.18分(条件E)。
ステップ3. メチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシシクロヘキシリデン)アセタートの合成
NaH(鉱油中60%分散液、70mg、1.7mmol)をメタノール(6.7mL)中に溶解した溶液にトリメチルホスホノアセタート(0.23mL、1.6mmol)を添加し、反応物を30分間室温で撹拌した。反応物に4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン(360mg、1.3mmol)を添加し、反応物を20時間室温で撹拌した。生成反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液で急冷し、酢酸エチルで抽出した。有機相をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空中回転式蒸発で濃縮して粗不透明油530mgを得た。粗材料をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル25g、0〜60%EtOAc:ヘプタン、230nmで監視)によって精製して無色油としてメチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)アセタート51mg(12%)(ESI−MS m/z:327.1[M+H]+、滞留時間1.56分(条件E))および無色油として標題化合物275mg(63%)(ESI−MS m/z:n/a[M+H]+、滞留時間1.42分(条件E))を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δppm 1.71 - 1.93 (m, 4 H), 2.19 (d, J=13.1 Hz, 1 H), 2.29 - 2.44 (m, 1 H), 2.66 (td, J=12.6, 4.7 Hz, 1 H), 3.56 - 3.69 (m, 4 H), 5.24 (s, 1 H), 5.72 (s, 1 H), 7.41 - 7.52 (m, 4 H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δppm 166.1, 162.5, 148.7, 130.6, 127.1, 119.3, 112.6, 70.8, 50.6, 38.7, 32.4, 24.5.
ステップ4. メチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)アセタートの合成
メチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシシクロヘキシリデン)アセタート(190mg、0.58mmol)をアセトニトリル(7mL)中に溶解した溶液にCs2CO3(381mg、1.17mmol)を添加し、反応物を24時間50℃油浴中で撹拌した。生成反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、続いてNaCl飽和水溶液で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空中回転式蒸発で濃縮して粗橙色フィルム188mgを得た。粗材料をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル24g、0〜40%EtOAc:ヘプタン、230nmで監視)によって精製して無色フィルムとして標題化合物64mg(34%)を得た。これは静置で固化した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δppm 1.56 - 1.81 (m, 4 H), 1.85 - 1.97 (m, 2 H), 2.14 (td, J=9.9, 3.9 Hz, 2 H), 2.92 (s, 2 H), 3.63 (s, 3 H), 7.32 (d, J=8.6 Hz, 2 H), 7.53 (d, J=8.6 Hz, 2 H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δppm 170.3, 142.0, 130.9, 127.1, 119.8, 86.0, 83.2, 51.3, 37.6, 35.4(追加の信号は、おそらくDMSO溶媒信号下に隠された)。ESI−MS m/z:327.0[M+H]+、滞留時間1.55分(条件E)。
ステップ5. メチル2−(4−(4’−((5−(tert−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)アセタートの合成
N2下でメチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)アセタート(106mg、0.33mmol)、5−(tert−ブチル)−N−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン(117mg、0.34mmol)、Pd(非晶質)Cl2(23mg、0.033mmol)およびCsF(150mg、0.98mmol)を投入されたフラスコに1,4−ジオキサン(2.9mL)および水(0.33mL)を添加した。混合物に10分間N2を注入し、2時間90℃の油浴中で撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、NaHCO3飽和水溶液、次いで水、続いてNaCl飽和水溶液で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空中回転式蒸発で濃縮して粗橙色固体210mgを得た。粗材料を温アセトニトリルと一緒に粉砕して白色固体として標題化合物113mgを得た。これをさらなる精製なしで使用した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 1.36 (s, 9 H), 1.66 - 1.83 (m, 4 H), 1.88 - 2.00 (m, 2 H), 2.10 - 2.21 (m, 2 H), 2.94 (s, 2 H), 3.64 (s, 3 H), 7.42 (d, J=8.6 Hz, 2 H), 7.55 - 7.71 (m, 6 H), 10.52 (s, 1 H).ESI−MS m/z:462.1[M+H]+、滞留時間1.51分(条件E)。
ステップ6. 2−(4−(4’−((5−(tert−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)酢酸の合成
メチル2−(4−(4’−((5−(tert−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)アセタート(110mg、0.24mmol)をTHF(4mL)およびメタノール(1mL)中に溶解した溶液に1N NaOH(0.72mL、0.72mmol)を添加し、反応物を2時間室温で撹拌した。生成した黄色反応混合物を真空中(室温水浴)回転式蒸発によって部分的に濃縮した。黄色溶液をMeOHで希釈し、ろ過し、分取HPLC(10〜50%MeCN:5mM NH4OH)で精製して白色固体として標題化合物52mg(49%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δppm 1.36 (s, 9 H), 1.63 - 1.82 (m, 4 H), 1.90 - 2.02 (m, 2 H), 2.08 - 2.21 (m, 2 H), 2.79 (s, 2 H), 7.42 (d, J=8.3 Hz, 2 H), 7.56 - 7.70 (m, 6 H), 10.51 (br. s., 1 H).ESI−MS m/z:448.1[M+H]+、滞留時間1.08分(条件E)。HR/MS[M+H]+:448.2236と認められた。RT:2.27(条件L)。
[実施例23]
3−(4−(4’−((5−(tert−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)プロパン酸
ステップ1. 4−メチレンシクロヘキサノンの合成
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(13.7g、38mmol)を1,4−ジオキサン(60mL)中に溶解した溶液にカリウムtert−ブトキシド(4.3g、38mmol)を添加した。生成黄色混合物を氷水浴中0℃で冷却し、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(5g、32mmol)を1,4−ジオキサン(15mL)中に溶解した溶液として滴下漏斗を介して15分間かけてゆっくり添加した。反応物を撹拌し、1時間かけて室温まで温めた。生成した褐黄色反応混合物をメチルtert−ブチルエーテルとNH4Cl飽和水溶液に分割した。水性相をメチルtert−ブチルエーテルで抽出した。合わせた有機相をNaCl飽和水溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空中で回転式蒸発によって約20mLまで濃縮した。生成したベージュ色懸濁液をヘプタンで希釈し、ろ過した。ろ液を真空中で回転式蒸発によって濃縮して残留ヘプタンを含む黄色液体として粗8−メチレン−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン約7gを得た。
粗液体をアセトン(15mL)および水(15mL)中に入れ、これにトルエンスルホン酸(5mg)を添加した。反応物を8時間50℃で撹拌した。生成した黄色反応混合物を真空下回転式蒸発で約20mLまで濃縮し、メチルtert−ブチルエーテルとNH4Cl飽和水溶液に分割した。水性相をメチルtert−ブチルエーテルで抽出した。合わせた有機相をNaCl飽和水溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空下回転式蒸発で約5mLまで濃縮して黄色液体約5gを得た。これをさらなる精製なしで使用した。
ステップ2. 1−(4−ブロモフェニル)−4−メチレンシクロヘキサノールの合成
新鮮な乾燥粉砕マグネシウム屑(1.1g、45mmol)およびヨウ素(25mg、0.1mmol)をTHF(50mL)中にいれたものを投入したフラスコに1,4−ジブロモベンゼン(10.6g、45.0mmol)をTHF(30mL)中に溶解した溶液を30分かけて滴下ロートによってゆっくり添加した。生成混合物を1時間室温で撹拌した。生成した灰色グリニャール溶液を−78℃まで冷却し、それに4−メチレンシクロヘキサノン(3.3g、30mmol)をTHF(20mL)中に溶解した溶液を20分間にわたりゆっくり滴下した。反応物を30分間−78℃で撹拌した後に撹拌し、3時間室温まで温めた。生成反応混合物をNH4Cl飽和水溶液で急冷し、メチルtert−ブチルエーテルで抽出した。合わせた有機相をNaCl飽和水溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空中回転式蒸発で濃縮して粗黄色油を得た。粗材料をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル80g、0〜50%EtOAc:Hept、225nmに対して監視)によって精製して無色油2.94gを得た。これをさらなる精製なしで使用した。ESI−MS m/z:イオン化されず[M+H]+、滞留時間1.50分(条件E)。
ステップ3. 1−(4−ブロモフェニル)−4−(ヨードメチル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
1−(4−ブロモフェニル)−4−メチレンシクロヘキサノール(1.06g、4.0mmol)をアセトニトリル(20mL)中に溶解した溶液にNa2CO3(0.63g、6.0mmol)を懸濁させた懸濁液にヨウ素(2.0g、7.9mmol)を20分にわたり一部ずつ添加し、反応物を4時間室温で撹拌した。生成した暗赤色反応物をEtOAcで希釈し、逐次的に、Na2S2O3飽和水溶液、水、続いてNaCl飽和水溶液で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空中回転式蒸発で濃縮して粗黄色残渣を得た。粗材料をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル12g、0〜30%EtOAc:Hept、225nmに対して監視)によって精製して白色固体1gを得た。これをさらなる精製なしで使用した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δppm 1.62 - 1.86 (m, 4 H), 1.87 - 1.98 (m, 2 H), 2.17 - 2.29 (m, 2 H), 3.69 (s, 2 H), 7.32 (d, J=8.6 Hz, 2 H), 7.54 (d, J=8.6 Hz, 2 H).ESI−MS m/z:イオン化されず[M+H]+、滞留時間1.73分(条件E)。
ステップ4. ジメチル2−((4−(4−ブロモフェニル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メチル)マロナートの合成
氷水浴で冷却された、ジメチルマロナート(0.47mL、4.1mmol)を無水ジメチルアセトアミド(5.6mL)中に溶解した溶液にNaH(鉱油中60%分散液、163mg、4.1mmol)を一部ずつ添加し、反応物を均一になるまで30分間室温で撹拌した。これに1−(4−ブロモフェニル)−4−(ヨードメチル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン(440mg、1.12mmol)を添加し、反応物を45分間150℃でマイクロウェーブ反応器において撹拌した。生成した黄色反応混合物をNH4Cl飽和水溶液で急冷し、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空中回転式蒸発で濃縮して粗黄色油を得た。粗材料をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル40g、0〜30%EtOAc:Hept、225nmに対して監視)によって精製して透明黄色フィルムとしてメチル3−(4−(4−ブロモフェニル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)プロパノアート(脱カルボキシル化材料)108mg(28%)および清澄黄色フィルムとして標題化合物245mg(55%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δppm 1.54 - 1.79 (m, 6 H), 2.06 - 2.16 (m, 2 H), 2.39 (d, J=7.1 Hz, 2 H), 3.66 (s, 6 H), 3.73 (t, J=7.1 Hz, 1 H), 7.27 (d, J=8.6 Hz, 2 H), 7.54 (d, J=8.6 Hz, 2 H).ESI−MS m/z:399.0[M+H]+、滞留時間1.59分(条件E)。
ステップ5. メチル3−(4−(4−ブロモフェニル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)プロパノアートの合成
ジメチル2−((4−(4−ブロモフェニル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メチル)マロナート(305mg、0.77mmol)をDMSO(3.0mL)および水(0.03mL)中に溶解した溶液に塩化リチウム(98mg、2.3mmol)を添加し、反応物を20分間180℃でマイクロウェーブ反応器において撹拌した。生成した黄色反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、真空中回転式蒸発で濃縮して粗透明黄色フィルム289mgを得た。粗材料をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル24g、0〜30%EtOAc:Hept、230nmに対して監視)によって精製して無色フィルム194mgを得た。これは静置で固化し、さらなる精製なしで使用された。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δppm 1.54 - 1.67 (m, 4 H), 1.68 - 1.79 (m, 2 H), 2.04 - 2.16 (m, 4 H), 2.42 - 2.48 (m, 2 H), 3.61 (s, 3 H), 7.31 (d, J=8.6 Hz, 2 H), 7.53 (d, J=8.6 Hz, 2 H).ESI−MS m/z:341.1[M+H]+、滞留時間1.59分(条件E)。
ステップ6. メチル3−(4−(4’−((5−(tert−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)プロパノアートの合成
N2下でメチル3−(4−(4−ブロモフェニル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)プロパノアート(103mg、0.30mmol)、5−(tert−ブチル)−N−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン(109mg、0.32mmol)、Pd(非晶質)Cl2(21mg、0.030mmol)およびCsF(138mg、0.91mmol)を投入したフラスコに1,4−ジオキサン(2.7mL)および水(0.30mL)を添加した。混合物に10分間N2を注入し、2時間90℃油浴中で撹拌した。生成反応混合物をジクロロメタンで希釈し、NaHCO3飽和水溶液で洗浄した。有機層を温め、ろ過した(フィルターケーキ中には生成物は見られなかった)。ろ液を濃縮して粗橙色固体200mgを得た。粗材料を洗浄し、アセトニトリルと一緒に粉砕し、ろ過して淡橙色固体106mgを得た。これをさらなる精製なしで使用した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δppm 1.36 (s, 9 H), 1.56 - 1.83 (m, 6 H), 2.04 - 2.20 (m, 4 H), 3.62 (s, 3 H), 7.42 (d, J=8.6 Hz, 2 H), 7.55 - 7.69 (m, 6 H), 10.51 (s, 1 H)(追加の2H信号は、DMSO溶媒のピーク下に同様に隠された)。ESI−MS m/z:476.0[M+H]+、滞留時間1.55分(条件E)。
ステップ7. 3−(4−(4’−((5−(tert−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)プロパン酸の合成
メチル3−(4−(4’−((5−(tert−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)プロパノアート(100mg、0.21mmol)をTHF(3.4mL)およびメタノール(0.85mL)中に溶解した溶液に1N NaOH溶液(0.63mL、0.63mmol)を添加し、反応物を2時間室温で撹拌した。生成した黄色反応混合物を回転式蒸発器(室温の水浴)によって部分的に濃縮してTHFを除去した。生成した黄色混合物をメタノールで希釈し、ろ過し、分取用HPLC(10〜50%アセトニトリル:5mM NH4OH)で精製し、凍結乾燥して白色固体として標題化合物83mg(86%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δppm 1.36 (s, 9 H), 1.56 - 1.82 (m, 6 H), 2.01 - 2.10 (m, 2 H), 2.10 - 2.19 (m, 2 H), 2.30 - 2.39 (m, 2 H), 7.43 (d, J=8.6 Hz, 2 H), 7.60 (d, J=8.6 Hz, 2 H), 7.62 - 7.67 (m, 4 H) 10.51 (br. s., 1 H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δppm 174.5, 165.9, 159.5, 141.7, 138.3, 138.2, 133.1, 127.1, 125.8, 125.4, 117.1, 86.1, 85.5, 37.9, 34.9, 31.7, 30.2, 30.1, 27.8.ESI−MS m/z:462.1[M+H]+、滞留時間1.13分(条件E)。HR/MS[M+H]+:462.2371と認められた。RT:1.96(条件L)。
[実施例24]
(4,4−ジエトキシシクロヘキサン−1,1−ジイル)ジメタノールの合成
5L反応器にジエチル4−オキソシクロヘキサン−1,1−ジカルボキシラート1.67kg、トリエトキシメタン2.55kgおよびスルファミン酸0.10kgを投入し、反応混合物を16時間25℃で撹拌し、次いで、トリエトキシメタン0.50kgを投入し、さらに4時間撹拌し、最後に、懸濁液をろ過し、ろ液を真空下で濃縮した。3LのMe−THFを添加し、蒸留を反復して茶色の油4.03kgを得た。
茶色の油4.03kgをMe−THF12.7L中に溶解し、溶液を15℃まで冷却し、次いで、内部温度を0℃未満に保持しながらビトライド(70%トルエン溶液)4.9kgをゆっくり添加し、添加後、反応混合物をさらに1時間撹拌し、次いで、水1kg、続いてNaOH(20%水溶液)13.5kgの添加によって急冷した。相分離の後、有機相をブライン溶液2kgで2回洗浄した。溶媒を減圧下で約10Lまで蒸留し、ヘプタン20Lを添加して生成物を析出させた。懸濁液をヘプタン3Lで2回洗浄して白色固体910g(収率56.8%)を得た。1H NMR(400MHz, CDCl3): δ 3.63-3.64 (d, J=4Hz, 4H), δ 3.43-3.48 (q, J=6.7Hz, 4H), δ 2.37-2.39 (t, J=4Hz, 2H), δ 1.65-1.68 (m, 6H), δ 1.42-1.45 (m, 6H), δ 1.16-1.19 (d, J=6Hz, 6H).
(4−オキソシクロヘキサン−1,1−ジイル)ビス(メチレン)ビス(4−メチルベンゼンスルホナート)の合成
30L反応器に(4,4−ジエトキシシクロヘキサン−1,1−ジイル)ジメタノール(1c)890g、塩化トシル2.0kg、トリエチルアミン3kgおよびDCM 8Lを投入し、反応混合物を3日間最高40℃まで加熱し、次いで、反応混合物を水3Lで急冷し、有機相をNaHCO3(5%水溶液)3Lで洗浄した。有機溶液を蒸留して乾燥させ、Me−THF溶液20Lを添加して茶色の油を溶解した。次いで、濃HCl溶液7.8Lおよび水7Lを添加した。2相混合物を16時間撹拌し、水性相を分離した。有機相をNaHCO3(7%水溶液)7L、続いて水7Lで洗浄した。有機溶媒を蒸留分離し、得られた残渣をMe−THF(2L)とヘプタン(20L)の混合物と一緒に粉砕し、固体をろ過によって収集した。生成物1.64kg(収率:91%)を乾燥後に得た。1H NMR(400MHz, CDCl3): δ 7.74-7.76 (d, J=8Hz, 4H), δ 7.36-7.38 (d, J=8Hz, 4H), δ 3.94 (s, 4H), δ2.47 (s, 6H), δ 2.21-2.24 (t, J=6Hz, 4H), δ 1.70-1.74 (t, J=8Hz, 4H)
(1−(4−クロロフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)メチル4−メチルベンゼンスルホナートの合成
30L反応器に(4−オキソシクロヘキサン−1,1−ジイル)ビス(メチレン)ビス(4−メチルベンゼンスルホナート)1.38kg、Me−THF 13.8Lを投入し、反応混合物を−10℃まで冷却し、次いで、(4−クロロフェニル)マグネシウムブロミドを反応混合物にゆっくり添加し、添加後、反応混合物をさらに0.5時間撹拌し、次いで、酢酸0.26kgで急冷し、続いて水で2回(各回、7L)洗浄した。有機溶媒を減圧で蒸留分離して水を除去し、次いで、Me−THF 20Lを再投入し、20℃未満まで冷却し、カリウムt−ブトキシド0.83kgを5回に分けて添加し、懸濁液を2時間撹拌した。水7Lを添加して反応物を急冷し、次いで、濃HCl0.75kgを添加してPHを約7に調整した。相分離後、有機相を水7Lで2回洗浄した。有機溶液を蒸留分離し、EtOH 5Lを添加した。固体をろ過によって収集した。全白色固体545gを得た(収率:45.3%)。1H NMR(400MHz, CDCl3): δ 7.77-7.79 (d, J=8Hz, 2H), δ 7.35-7.37 (d, J=8Hz, 2H), δ 7.25-7.30 (q, 4H), δ 3.81 (s, 2H), δ 3.75 (s, 2H), δ 2.46 (s, 3H), δ 1.97-2.00 (t, J=6Hz, 4H), δ 1.72-1.75 (m, 2H), δ 1.58-1.6 (m, 2H)
2−(1−(4−クロロフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセトニトリルの合成
10L反応器に(1−(4−クロロフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)メチル4−メチルベンゼンスルホナート545g、NaCN 73gおよびDMSO 1.1Lを投入した。反応混合物を16時間100℃で加熱し、次いで、水4.4Lを添加して生成物を沈殿分離した。懸濁液をろ過し、ケーキを水4Lで2回洗浄した。乾燥後に白色固体337g(収率:96.13%)を得た。1H NMR(400MHz, CDCl3): δ 7.26-7.33 (m, 4H), δ 3.93 (s, 2H), δ 2.23 (s, 2H), δ 2.05-2.09 (t, 4H), δ 1.82-1.87 (q, 4H)
2−(1−(4−クロロフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)酢酸の合成
5L反応器に2−(1−(4−クロロフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセトニトリル293g、NaOH 270g、水0.3LおよびEtOH 1.5Lを投入し、反応混合物を3日間80℃まで加熱し、次いで、濃HCl 670gを添加して反応を急冷した。固体をろ過によって収集して乾燥後、白色生成物300g(収率:95%)を得た。1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ 7.31-7.38 (m, 4H), δ 3.82 (s, 2H), δ 2.07 (s, 2H), δ 2.02-2.04 (t, 2H), δ 1.67-1.81 (m, 6H)
2−(1−(4’−((5−(tert−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)酢酸の合成
30L反応器に2−(1−(4−クロロフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)酢酸310g、5−(tert−ブチル)−N−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−アミン457g、NMP 4.8Lを投入し、反応器をN2で置換し、次いで、Pd(d−tbpf)2Cl2 30g、続いて炭酸カリウム381gおよび水1Lを添加した。反応混合物を96℃まで加熱し、16時間撹拌した。混合物を濃HCl 550gおよび水700gで急冷した。粗生成物をろ過によって収集した。粗ケーキをEtOH 12L、THF 2Lおよび水6L中に溶解し、活性炭91gおよびQudruaPure TU 82gを添加し、混合物を16時間60℃まで加熱し、次いで、セライトパッドによりろ過した。ろ液を減圧で濃縮し、次いで、生成混合物にEtOH 5Lおよび水1Lを添加した。固体をろ過によって収集して白色生成物335g(収率:65.8%)を得た。1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ 12.14 (s, 1H), δ 10.48 (s, 1H), δ 7.62 (s, 2H), δ 7.54-7.56 (d, J=8Hz, 2H), δ 7.40-7.42 (q, J=8Hz, 2H), δ 3.85 (s, 2H), δ 2.08-2.10 (m, 4H), δ 1.70-1.85 (m, 4H), δ 1.35 (s, 9H)
[実施例25]
メチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
1−(4−ブロモフェニル)−4−オキソシクロヘキサンカルボン酸t−ブチルアミン塩の合成:
10L反応器にt−BuOK 587.7gおよびTHF 4.8Lを投入し、次いで、反応混合物を−10℃まで冷却し、続いて、メチル2−(4−ブロモフェニル)アセタート600gとアクリル酸メチル473.5gの混合物をゆっくり添加した。混合物をさらに1時間撹拌し、次いで、25℃までゆっくり温め、水2.5LおよびKOH 293.9gを添加し、混合物を60℃まで加熱し、6時間保持した。HPLCによって出発材料はすべて消費されたことが示された。有機相を濃HCl 280mlで酸性にし、MTBE 5Lおよび水3Lを添加し、相分離後、有機相を減圧下で濃縮して淡黄色油778.3gを得た。これをアセトニトリル5Lに溶解し、続いて、t−ブチルアミンをゆっくり添加した。形成された固体をろ過によって収集し、真空下で乾燥して白色固体850g(収率:87.6%)を得た。1H NMR(400MHz, CD3OD): δ 7.50-7.53 (d, 2H), δ 7.27-7.36 (d, 2H), δ 2.72-2.76 (t, 2H), δ 2.53-2.58 (t, 2H), δ 2.40-2.44 (t, 2H), δ 2.20-2.28 (t, 2H), δ 1.62 (s, 9H).
1−(4−ブロモフェニル)−4−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)シクロヘキサンカルボン酸の合成:
10L反応器にMeOH 5L、CH3ONa 280g、およびトリメチルホスホノアセタート515gを投入し、混合物を30分間撹拌し、続いて、1−(4−ブロモフェニル)−4−オキソシクロヘキサンカルボン酸700gのTHF(425g)溶液をゆっくり添加し、混合物を16時間撹拌し、2N HCl溶液で急冷し、次いで、酢酸エチル3Lおよび水3Lを添加し、水性相を分離し、有機相を水3Lで再度洗浄した。有機相を真空下で濃縮して白色固体590g(収率:71%)を得た。1H NMR(400MHz, CDCl3): δ 9.55 (brs, 1H), δ 7.45-7.47 (d, 2H), δ 7.29-7.31 (d, 2H), δ 5.66 (s, 1H), δ 3.68 (s, 3H), δ 2.58-2.62 (m, 2H), δ 2.25-2.52 (m, 4H), δ 1.85-1.12 (m, 2H)
メチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシリデン)アセタートの合成
10L反応器に1−(4−ブロモフェニル)−4−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)シクロヘキサンカルボン酸590g、NMM 190g、THF 3Lを投入した。反応混合物を0℃まで冷却し、エチルクロロホルマート190gを1時間以内に添加し、添加後さらに1時間撹拌した。懸濁液をN2雰囲気下でろ過し、ろ液を反応器内に再投入し、0℃まで冷却し、MeOH 1000mlを添加し、次いで、NaBH4 150gを8回に分けて添加した。混合物をさらに2時間撹拌し、2N HCl水溶液2000mlで急冷した。酢酸エチル2.5Lを添加し、水性相を分離し、有機相を0.5N NaOH水溶液1Lで2回、続いて水2Lで洗浄した。有機相を蒸留し、乾燥させて黄色油378gを得た。これを次のステップで直接に使用した。
メチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
10L反応器にメチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシリデン)アセタート560g、MeOH 5.6LおよびCH3ONa 107gを投入した。反応混合物を加熱して還流し、16時間保持した。反応が完了した後、混合物を室温まで冷却し、AcOH 130gを添加してナトリウムメトキシドを中和した。反応混合物を−5℃まで冷却し、2時間撹拌した。次いで固体をろ過によって収集した。湿潤ケーキをMeOH 150ml中に再スラリー化し、再度ろ過した。乾燥後、白色固体280g(収率:50%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.58-1.74 (m, 8 H) 2.18 (s, 2 H) 3.35 (s, 3 H) 3.61 (s, 2 H) 7.03 - 7.06 (m, 2 H) 7.24-7.27 (m, 2 H).
[実施例26]
2−(4−(4’−(2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
ステップ1:メチル2−(4−(4’−アミノ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
10L反応器にメチル2−(4−(4−ブロモフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート300g、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン252g、K2CO3 305.6gおよびDMAC 3Lを投入し、次いで、反応器をN2で置換し、PdCl2(dppf)19.5gを添加し、続いて水1.11Lをゆっくり添加した。反応混合物を最高40℃まで加熱し、4時間保持した。次いで、反応混合物を0℃まで冷却し、水9Lを添加して生成物を沈殿させた。固体をろ過によって収集し、水1.5Lで洗浄して茶色の生成物544.4gを得た。粗生成物をMe−THF 7.6kgに溶解し、活性炭90gを添加した。混合物を50℃まで加熱し、16時間保持した。次いで、反応混合物をセライトパッド上でろ過した。ろ液をヘプタンと交換し、固体をろ過によって収集して黄色生成物432g(収率87%)を得た。1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ 7.19-7.29 (t, 2H), δ 7.03-7.13 (t, 4H), δ 6.37-6.44 (d, 2H), δ 5.09 (br s,2H), δ 3.57-3.71 (s, 2H), δ 3.32-3.39 (s, 3H), δ 2.15-2.22 (s, 2H), δ 1.55-1.82 (m, 8H).
ステップ2. メチル2−(4−(4’−(2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
10L反応器に2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボン酸197.5g、HOBT 36.7g、EDCI 520.6gおよびDMAC 3Lを投入し、溶液を0℃まで冷却し、DIPEA 526.3gをゆっくり添加した。メチル2−(4−(4’−アミノ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート298gをDMAC 2.3L中に溶解したものを反応器に添加した。混合物を16時間室温で撹拌した。水4.5Lを反応混合物内に添加して粗生成物を沈殿生成させた。湿潤ケーキを乾燥して生成物458.8g(収率:91%)を得た。1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ 9.92-9.95 (s, 1H), δ 7.56-7.66 (d, 2H), δ 7.33-7.45 (t, 4H), δ 7.11-7.20 (d, 2H), δ 3.61-3.71 (s, 2H), δ 3.31-3.41 (s, 3H), δ 2.56-2.66 (q, 2H), δ 2.13-2.23 (d, 5H), δ 1.55-1.85 (m, 8H), δ 1.04-1.13 (t, 3H).
ステップ3. 2−(4−(4’−(2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
10L反応器にメチル2−(4−(4’−(2−エチル−4−メチルオキサゾール−5−カルボキサミド)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート354.6g、THF 3L、水1LおよびLiOH 91.5gを投入し、混合物を16時間撹拌し、1N HCl 2.1Lで急冷し、次いで、THFを減圧下で蒸留分別した。固体をろ過によって収集し、水1Lで洗浄した。ケーキをTHF 10Lに溶解し、活性炭69gを添加した。16時間撹拌後、活性炭をろ過し、ろ液を残量5Lまで濃縮した。最後に、ヘプタン10Lをゆっくり添加し、固体をろ過によって収集し、真空下で乾燥して生成物293.8g(収率:90%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.13-10.17 (s, 1H), δ 7.79-7.86 (d, 2H), δ 7.56-7.66 (t, 4H), δ 7.35-7.41 (d, 2H), δ 3.87-3.93 (s, 2H), δ 2.79-2.88 (q, 2H), δ 2.37-2.43 (s, 3H), δ 2.30-2.35 (s, 2H), δ 1.83-2.06 (m, 8H), δ 1.27-1.35 (t, 3H).
[実施例27]
2−(4−(4’−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
ステップ1. メチル2−(4−(4’−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタートの合成
N2を10L反応器内にパージし、次いで、5−シクロブチル−N−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン(1b、415g、1.216mol)、メチル2−(1−(4−ブロモフェニル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−4−イル)アセタート(1a、375g、1.105mol)、Cs2CO3(792、2.432mol)を反応器内に添加し、その後にTHF(4050ml)および水(1350ml)を添加した。N2を10L反応器内にさらに30分間パージした。触媒Pd−118(18.0g、27.63mmol)。黒色溶液を温めて還流(JT=70℃、IT=65℃)し、これを18時間その温度で撹拌した。PSC:合格した。生成混合物を冷却し、濃縮して大部分のTHFを除去した。MeOH 3000mlおよび水2000mlを、添加して溶媒交換した。MeOH2000mlを添加し、濃縮し、大量の沈殿が出現したら、ろ過を行い、ケーキをMeOH/水(v/v)700mlで3回洗浄し、次いで、水700mlで3回洗浄した。次いでケーキを空気中で乾燥した。N2を20L反応器内にパージし、メチル2−(4−(4’−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(615g、qHNMR:71.48%,)および2−メチルテトラヒドロフラン(13000ml)およびTHF(5300ml)を反応器内に添加した。QuadraSil MP(123g)および活性木炭(123g)を添加した。灰色懸濁液を温めて18時間還流した。厚さ約3cmの微結晶性セルロースによって熱溶液をろ過し、ケーキを2−MeTHF(700ml×3)で洗浄した。ろ液を合わせ、濃縮した。大部分の溶媒を除去した後、溶媒交換を実施するために、ヘプタン(3000ml)を混合物内に添加した。大量の黄色沈殿が混合物内に出現した。全体積が約8Lになった後、混合物を冷却した。ろ過を実施した。黄白色ケーキをヘプタン(1000ml)で洗浄した。次いで、固体を空気中で乾燥し、固体(395g、収率:77%)を得た。1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ 1.83-2.00 (m, 10 H), δ 2.31-2.33 (m,4H), δ 2.41 (s, 2H ), δ 3.58 (s, 3H), δ3.63-3.69 (m, 1H), δ 3.88 (s, 2H), δ 7.35-7.37 (d, J=8.5, 2H), δ 7.55-7.58 (d, J=8.5,2H), δ 7.62 (s, 4H), δ10.49 (s, 1H)
ステップ2. 2−(4−(4’−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)酢酸の合成
N2を20L反応器内にパージし、メチル2−(4−(4’−((5−シクロブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)アセタート(1d、352g)を反応器内に添加し、次いでLiOH.H2O(62.38g)、THF(7000ml)およびH2O(3500ml)である。黄色溶液を得、16時間室温で撹拌した。後処理:混合物を0℃まで冷却し、1N HCl(約1500ml)を上の混合物内に滴下してPH値を約4に調整した。大量の白色沈殿が出現した。生成混合物を20℃でさらに1時間撹拌した。混合物を濃縮して大部分のTHFを除去し、ろ過し、白色固体を水(800ml×3)で洗浄した。洗浄溶媒のPH値は、最後に約6であった。次いで、白色固体を18時間50℃においてオーブン中で乾燥した。白色固体(335g、収率:98.1%)。1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ 1.62-1.82 (m, 10 H), δ 2.06-2.14 (m,6H), δ 3.43-3.47 (td ,1H ), δ 3.66 (s, 2H), δ 7.13-7.15 (m, 2H), δ 7.33-7.35 (m, 2H), δ 7.40 (S, 4H), δ 10.27 (s, 1H)
生物検定
本発明による化合物の活性は、以下の阻害検定によって検定することができる。
DGAT1阻害検定
この検定で使用された酵素製剤は、ヒト(His)6DGAT1を過剰発現したSf9細胞からのメンブレン製剤である。すべてのステップ中、試料は、4℃まで冷却された。ヒト(His)6DGAT1を発現したSf9細胞は、室温で解凍され、50mM HEPES、1×完全プロテアーゼ阻害剤、pH7.5中において比10:1(緩衝液mL/細胞g)で再懸濁された。再懸濁ペレットは、20mmジェネレータを備えたBrinkman PT10/35ホモゲナイザーを使用して1分間均質化された。細胞は、10000〜15000psiでAvestin Emulsiflex(4℃まで冷却)を使用して溶解された。溶解物は、4℃で1時間100,000×gで遠心分離された。上清は、除去され、ペレットは、上清体積の1/6で50mM HEPES、1×完全プロテアーゼ阻害剤、pH7.5中に再懸濁された。再懸濁されたペレットは、プールされ、設定70でGlas−Colモーター駆動テフロン(登録商標)乳棒の10ストロークで均質化された。メンブレン製剤のタンパク濃度は、1%SDSを含むBCAタンパク検定を使用して定量された。メンブレン製剤は、分取され、ドライアイス上で凍結され、−80℃で貯蔵された。
50mLに対して、0.2M HEPES貯蔵緩衝液25mL、1M MgCl2(最終濃度5mM)0.5mLおよびmilli−Q H2O 24.5mLが55mL Wheaton Potter−Elvehjemホモゲナイザーに添加される。酵素製剤(0.1mL)は、緩衝液に添加され、混合物は、設定70でGlas−Col可変速度ホモゲナイザーシステムを使用して氷上5ストロークで均質化される。
50mLに対して、10mMジオレイン0.5mLが、50mL Falconスクリューキャップ円錐遠心分離管中でEtOH 9.5mLに添加される。10mM酢酸ナトリウムpH4.5の5mL、続いて10mMオレオイル−CoA 0.5mLが、添加される。最後に、10mM酢酸ナトリウムpH4.5の残りの4.5mL、続いてmilli−Q H20の30mLが添加される。溶液は、手によって穏やかに撹拌されて混合を誘導すべきである。EtOHおよび酢酸ナトリウムの最終濃度は、それぞれ、20%および2mMである。
乾燥化合物は、最終濃度10mMになるように適切な体積のDMSOに溶解される。化合物能を評価するために、10点、3重投与応答が使用される。希釈はすべて、Greiner384ウェルマイクロプレートにおいてDMSOで実施される。
1.DMSO中の化合物2μLが、適切なウェルに添加される。DMSO 2μLが、100%活性対照体および100%阻害対照体に添加される。
2.酵素ミックス25μLが、すべてのウェルおよびプレートに添加され、室温で10分間培養される。
3.20%酢酸停止剤10μLが、100%阻害対照体ウェルに添加される。プレートは、Troemner多管式ボルテックス器(10秒間に対して設定7)を使用してボルテックスされる。
4.基材ミックス25μLが、ウェルすべてに対して添加される。プレートは、Troemner多管式ボルテックス器(10秒間に対して設定7)を使用してボルテックスされる。プレートは、室温で30分間培養される。
5.20%酢酸停止剤10μLが、ウェルすべてに対して添加される。プレートは、Troemner多管式ボルテックス器(10秒間に対して設定7)を使用してボルテックスされる。
6.1−ブタノールw/グリセリルトリパルミトレアート内部標準50μLが、ウェルすべてに対して添加される。
7.プレートは、熱シーラーを使用してスーパピアス強力プレートシーラーを用いて密封される。
8.プレートは、Troemner多管式ボルテックス器(5分間に対して設定10)を使用してボルテックスされる。
9.プレートは、BeckmanGS−6R卓上式遠心分離機を使用して5分間162×g(GH−3.8ロータに対して1000rpm)で遠心分離される。
試料は、Waters 1525μ LCおよびQuattro Micro API MSを使用してLC/MS/MSによって分析された。指示された場合、装置の変動を制御するために内部標準としてトリパルミトレインが使用された。
HPLCの条件:
カラム:Thermo Betabasic4、2.1×20mm
溶媒:10mMギ酸アンモニウム、ギ酸0.1%、水2%、メタノール98%
定組成ラン:分当り0.5ml
ラン時間:1分
データは、曲線に当てはめる前に以下の式:
を使用して阻害%に変換される。
上記の方法を使用して、本発明の化合物が0.001μM〜100μMの範囲にある阻害活性に対するIC50値を有することが示された。
哺乳類細胞におけるDGAT1阻害剤の活性を測定するための細胞検定
C2C12細胞は、M DGAT1対DGAT2において8倍の富化を示す不死マウス骨格筋肉細胞株である。C2C12細胞は、37℃、CO2 5%および湿度95%で、FBS 10%、4m ML−グルタミン、100U/mlペニシリンおよび100μg/mlストレプトマイシン(フラスコ当り30ml)を含むDMEM(25mM グルコース)を含む150cm2フラスコ中で日常的に培養された。試験はすべて、パッセージ10以下で細胞において実施された。
C2C12細胞は、検定前18時間(37℃で)で4.5mMグルコースおよびFBS 10%を含むDMEM中において96ウェルプレートで播種された(プレートのウェルすべてが使用される)。18時間培養の後に、次いで、播種媒体は、2時間(37℃で)、250μMオレアート(BSAと錯体化)と化合物またはDMSOとを含むDMEM(5mMグルコース)と置換された。化合物は、1:3希釈で、11点およびDMSO対照で添加され、出発濃度は、通常、40μMであった。各点は、4重に投与され、2つの化合物をプレートあたりに投与することが可能であった。媒体は、培養の終点で除去され、200μl/ウェルの1−ブタノールが添加された。1−ブタノールは、内部標準、トリパルミトレイン(2μM)を含んでいた。プレートは、接着プレートシーラーで密封され、少なくとも30分間室温で放置され、次いで、5分間209×gでスピンダウンされた。
ブタノール抽出物は、384−ウェルLC−MSプレート(80μl/ウェル)に移され、プレートは、ホイルプレートシーラーでヒートシールされた。試料を含む384−ウェルプレートは、LC−MSにかける前に5分間209×gでスピンダウンされた。
試料は、Waters 1525μ LCおよびQuattro Micro API MSを使用してLC/MSによって分析された。
指示された場合、装置の変動を制御するために内部標準としてトリパルミトレインが使用された。HPLCの条件は上の通りである。
以下の表1は、ヒトDGAT1に対する代表的な化合物の阻害活性(IC50値)を示す。
結論
本発明の化合物は、DGAT1の阻害剤として有用であり、したがって本明細書に開示の代謝障害などDGAT1によって媒介される疾患および病状の治療において有用であることが理解されよう。
本発明は、例示のみの目的で説明されたものであり、改変形態を本発明の範囲および趣旨の範囲内において作成可能であることが理解されよう。