JP6040747B2 - イミノホスファゼニウム炭酸水素塩及びその製造方法 - Google Patents

イミノホスファゼニウム炭酸水素塩及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6040747B2
JP6040747B2 JP2012272286A JP2012272286A JP6040747B2 JP 6040747 B2 JP6040747 B2 JP 6040747B2 JP 2012272286 A JP2012272286 A JP 2012272286A JP 2012272286 A JP2012272286 A JP 2012272286A JP 6040747 B2 JP6040747 B2 JP 6040747B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iminophosphazenium
ion
group
hydrogen carbonate
tetrakis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012272286A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014118353A (ja
Inventor
敏秀 山本
敏秀 山本
善彰 井上
善彰 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP2012272286A priority Critical patent/JP6040747B2/ja
Publication of JP2014118353A publication Critical patent/JP2014118353A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6040747B2 publication Critical patent/JP6040747B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、新規なイミノホスファゼニウム炭酸水素塩及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、有機塩基触媒、相関移動触媒、ポリアルキレングリコール製造触媒として利用が可能で、固体状態でも安定であるため、取扱いが容易なイミノホスファゼニウム炭酸水素塩およびその製造方法に関するものである。
イミノホスファゼニウム塩は、例えば1,1,3,3−テトラメチルグアニジンと五塩化リンから、下記一般式(5)
Figure 0006040747
において、R,Rが共にメチル基で、Xが塩素アニオンであるハロゲン化イミノホスファゼニウムを製造する方法が報告されている。その他、Xがヒドロキシアニオン、メトキシアニオン、t−ブトキシアニオン、テトラフルオロホウ酸アニオンであるイミノホスファゼニウム塩及びその製造方法についても開示されている(例えば特許文献1参照。)。
これらイミノホスファゼニウム塩は、有機塩基として作用することが知られており、例えば2級アミンのアルキル化、フェニルアセトニトリルのアルキル化、アルデヒドとα−ハロエステルとの縮合反応によるα,β−エポキシエステルの生成反応(ダーゼン反応)用の触媒としての使用が提案されている。
ドイツ特許DE102006010034−A1号公報(例えば第5頁第33行目〜第5頁第49行目参照。)
しかしながら、特許文献1に記載のイミノホスファゼニウム塩においては、その取り扱い性に課題を有するものであった。また、炭酸水素塩及びその製造方法に関しては報告されていない。
そして、イミノホスファゼニウム塩に代表される有機塩基においては、取り扱い性がより容易で固体状態での安定性にも優れるものが望まれていた。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、イミノホスファゼニウム炭酸水素塩が取り扱い性に優れ、固体状態での安定性に優れること、また、炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂を用いハロゲン化イミノホスファゼニウムのイオン交換を行うことにより容易にイミノホスファゼニウム炭酸水素塩を製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で示される構造を有することを特徴とするイミノホスファゼニウム炭酸水素塩及びその製造方法に関するものである。
Figure 0006040747
(式中、R,Rは各々独立して炭素数1〜10のアルキル基、無置換の若しくは置換基を有する炭素数6〜10のフェニル基又はアルキルフェニル基を表し、RとR又はR同士が互いに結合して環構造を形成していても良い。)
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のイミノホスファゼニウム炭酸水素塩は、上記一般式(1)で示される構造を有するイミノホスファゼニウム塩である。ここで、R,Rは各々独立して炭素数1〜10のアルキル基、無置換の若しくは置換基を有する炭素数6〜10のフェニル基又はアルキルフェニル基であり、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、3−メチル−2−ブチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、4−メチル−2−ペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−ヘプチル基、3−ヘプチル基、1−オクチル基、2−オクチル基、2−エチル−1−ヘキシル基、1,1−ジメチル−3,3−ジメチルブチル基、ノニル基、デシル基、フェニル基、4−トルイル基、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基等の脂肪族又は芳香族の炭化水素基が例示され、その中でもメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、1,1−ジメチル−3,3−ジメチルブチル基等の炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基が好ましく、メチル基がより好ましい。また、RとR、又はR同士が互いに結合して環構造を形成していても良く、そのような置換基として、例えばジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等を挙げることができ、合成の容易さや強塩基性のイミノホスファゼニウム炭酸水素塩が得られることからRとRが互いに結合して環構造を形成する場合は、テトラメチレン基が好ましく、R同士が互いに結合して環構造を形成する場合はジメチレン基が好ましい。
そして、より具体的には、例えばテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩、テトラキス(1,1,3,3−テトラエチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩、テトラキス(1,1,3,3−テトラ(n−プロピル)グアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩、テトラキス(1,1,3,3−テトライソプロピルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩、テトラキス(1,1,3,3−テトラ(n−ブチル)グアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩、テトラキス(1,1,3,3−テトラフェニルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩、テトラキス(1,1,3,3−テトラベンジルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩、テトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−イミノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩、等を例示でき、その中でも特に取り扱い性、安定性に優れるものとなることからテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩が好ましい。
本発明のイミノホスファゼニウム炭酸水素塩の製造方法としては、上記一般式(1)で示されるイミノホスファゼニウム炭酸水素塩が製造可能であれば如何なる方法を用いてもよく、例えば炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂を用い、下記一般式(2)で示されるハロゲン化イミノホスファゼニウムのハロゲンイオンを炭酸水素イオンとするイオン交換により製造することが可能である。
Figure 0006040747
(式中、R,Rは各々独立して炭素数1〜10のアルキル基、無置換の若しくは置換基を有する炭素数6〜10のフェニル基又はアルキルフェニル基を表し、RとR又はR同士が互いに結合して環構造を形成していても良い。Xは、塩素アニオン又は臭素アニオンを表す。)
そして、上記一般式(2)で示されるハロゲン化イミノホスファゼニウムにおけるR,Rは、上記R,Rと同様のものを挙げることができ、Xは、塩素アニオン又は臭素アニオンである。より具体的には、例えばテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド、テトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムブロミド、テトラキス(1,1,3,3−テトラエチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド、テトラキス(1,1,3,3−テトラエチルグアニジノ)ホスファゼニウムブロミド、テトラキス(1,1,3,3−テトラ(n−プロピル)グアニジノ)ホスファゼニウムクロリド、テトラキス(1,1,3,3−テトラ(n−プロピル)グアニジノ)ホスファゼニウムブロミド、テトラキス(1,1,3,3−テトライソプロピルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド、テトラキス(1,1,3,3−テトライソプロピルグアニジノ)ホスファゼニウムブロミド、テトラキス(1,1,3,3−テトラ(n−ブチル)グアニジノ)ホスファゼニウムクロリド、テトラキス(1,1,3,3−テトラ(n−ブチル)グアニジノ)ホスファゼニウムブロミド、テトラキス(1,1,3,3−テトラフェニルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド、テトラキス(1,1,3,3−テトラフェニルグアニジノ)ホスファゼニウムブロミド、テトラキス(1,1,3,3−テトラベンジルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド、テトラキス(1,1,3,3−テトラベンジルグアニジノ)ホスファゼニウムブロミド、テトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−イミノ)ホスファゼニウムクロリド、テトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−イミノ)ホスファゼニウムブロミド等を例示できる。
また、上記一般式(2)で示されるハロゲン化イミノホスファゼニウムの製造方法としては、例えば下記一般式(3)で示される五ハロゲン化リンと下記一般式(4)で示されるグアニジン誘導体を反応する方法を挙げることができる。
Figure 0006040747
(式中、Xは塩素原子又は臭素原子を表す。)
Figure 0006040747
(式中、R,Rは各々独立して炭素数1〜10のアルキル基、無置換の若しくは置換基を有する炭素数6〜10のフェニル基又はアルキルフェニル基を表し、RとR又はR同士が互いに結合して環構造を形成していても良い。)
上記一般式(3)で示される五ハロゲン化リンとしては、Xは塩素原子又は臭素原子であり、具体的には五塩化リン、五臭化リンを挙げることができ、安価で入手が容易であることから五塩化リンであることが好ましい。
上記一般式(4)で示されるグアニジン誘導体におけるR,Rは、上記R,Rと同様のものを挙げることができ、具体的には1,1,3,3−テトラメチルグアニジン、1,1,3,3−テトラエチルグアニジン、1,1,3,3−テトラ(n−プロピル)グアニジン、1,1,3,3−テトラ(イソプロピル)グアニジン、1,1,3,3−テトラ(n−ブチル)グアニジン、1,1,3,3−テトラ(n−ヘキシル)グアニジン、1,1,3,3−テトラ(1−オクチル)グアニジン、1,1,3,3−テトラ(n−デシル)グアニジン、1,1,3,3−テトラフェニルグアニジン、1,1,3,3−テトラベンジルグアニジン、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−イミン、1,3−ジエチルイミダゾリジン−2−イミン、1,3−ジイソプロピルイミダゾリジン−2−イミン、1,3−ジ(n−プロピル)イミダゾリジン−2−イミンなどを挙げられ、中でも1,1,3,3−テトラメチルグアニジンが好ましい。
そして、上記一般式(2)で示されるハロゲン化イミノホスファゼニウムのハロゲンイオンを炭酸水素イオンとするイオン交換を行う際に用いられるイオン交換樹脂は、炭酸水素イオンに置換された炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂であれば特に制限はなく、例えば市販の塩素型陰イオン交換樹脂を炭酸水素塩水溶液により、炭酸水素イオンにイオン交換したイオン交換樹脂を挙げることできる。そして、炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂とする際の炭酸水素塩水溶液としては通常アルカリ金属炭酸水素塩水溶液又はアルカリ土類金属炭酸水素塩水溶液が使用され、具体的には、炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素カリウム水溶液、炭酸水素ルビジウム水溶液、炭酸水素セシウム水溶液、炭酸水素マグネシウム水溶液、炭酸水素カルシウム水溶液などを挙げることができ、これらのうち炭酸水素ナトリウム水溶液が好ましい。その際の炭酸水素塩水溶液の濃度は、特に制限はなく、0.01〜5mol/lの範囲であることが好ましく、特に0.1〜2mol/lの範囲であることが好ましい。
上記一般式(2)で示されるハロゲン化イミノホスファゼニウムのハロゲンイオンを炭酸水素イオンにイオン交換する際に用いられるイオン交換樹脂の使用量は、その樹脂の持つ交換容量が交換しようとするイオンに対して1〜100倍であることが好ましく、特に1.5〜20倍の範囲であることが好ましい。
また、該ハロゲン化イミノホスファゼニウムは、水性媒体または水性媒体と水性媒体に相溶性の有機溶媒との混合溶媒に溶解した溶液とすることによりイオン交換を行うことが可能であり、その際の水性媒体としては、水性媒体と称させるものであれば如何なるものでもよく、例えばイオン交換水、蒸留水、工業用水、飲料水等を挙げることができる。また、水性媒体に相溶性の有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノールまたはブタノールなどのアルコール類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジエトキシメタン、1,2−ジエトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類などが挙げられる。この他、イミノホスファゼニウム炭酸水素塩へのイオン交換を阻害しない水に相溶性の有機溶媒なら何れでも構わない。
該ハロゲン化イミノホスファゼニウムの水性媒体または水性媒体と水性媒体に相溶性の溶媒からなる溶液の濃度としては、0.01〜5mol/lであることが好ましく、特に0.05〜1mol/lであることが好ましい。
炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂は、塩素型陰イオン交換樹脂をアルカリ金属炭酸水素塩またはアルカリ土類金属炭酸水素塩の水溶液等の炭酸水素塩水溶液で処理した炭酸水素イオンに置換した陰イオン交換樹脂であり、炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂は、ハロゲン化イミノホスファゼニウム溶液と接触させることにより、本発明のイミノホスファゼニウム炭酸水素塩とすることができる。そして、イオン交換を行う際の温度条件としては、例えば10〜60℃、好ましくは20〜40℃である。
本発明のイミノホスファゼニウム炭酸水素塩は、イオン交換後の溶液から濾過等の分離操作、溶媒の留去、乾燥等の方法によりイミノホスファゼニウム炭酸水素塩として回収することができる。
本発明のイミノホスファゼニウム炭酸水素塩は、固体状態でも安定であるため、取扱いが容易な有機強塩基であり、有機塩基触媒、相関移動触媒、ポリアルキレングリコール製造触媒としての適応が可能である。
本発明は、固体状態でも安定な強塩基性を示すイミノホスファゼニウム炭酸水素塩及びその製造方法に関するものであり、該イミノホスファゼニウム炭酸水素塩は、有機塩基触媒、相関移動触媒、ポリアルキレングリコール製造触媒としての適応が期待されるものである。
次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。なお、以下の実施例においては、NMRスペクトル、GC−MS及びイオンクロマトグラフィーを以下のとおり測定した。
〜NMRスペクトルの測定〜
核磁気共鳴スペクトル測定装置(日本電子製、(商品名)GSX270WB)を用い、内部標準にテトラメチルシラン(TMS)及び重溶媒に重クロロホルムを用い測定した。
〜GC−MSの測定〜
ガスクロマトグラフィー−質量分析装置(日本電子製、(商品名)JMS−700)を用い、イオン化モードとしてFAB+を用いて測定を行った。
〜イオンクロマトグラフィーの測定(炭酸水素イオン濃度の測定)〜
カラム:TSKgel:IC−Anion−PWXL、溶離液:高速イオンクロマトグラフィー用標準溶離液:IC−Anion−A、検出器:比誘電率測定装置MC-8020、温度35℃、流速1ml/lの条件で測定。炭酸水素ナトリウム標準溶液を用いて作成した検量線による、絶対検量線法に基づき炭酸水素イオン濃度を測定した。測定サンプルはイミノホスファゼニウム炭酸水素塩1gにイオン交換水を加え100gとした1wt%溶液を用いた。
〜イオン交換率〜
下記式より算出した。
(炭酸水素イオン濃度測定値)÷(1wt%中の理論炭酸水素イオン濃度)×100
〜イミノホスファゼニウム塩の残存率(単位:積分%)測定〜
核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定装置(日本電子社製、(製品名)GSX270WB)を用い、重溶媒に重水を使用してH−NMRを測定した。イミノホスファゼニウム塩及び不純物由来のピークの積分値(aとする)中のイミノホスファゼニウム塩由来のピークの積分値(bとする)の割合により、イミノホスファゼニウム塩の残存率を算出した。すなわち、イミノホスファゼニウム塩の残存率は、次式によって算出した。
イミノホスファゼニウム塩の残存率(積分%)=(b/a)×100
合成例1(テトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリドの合成)
温度計、滴下ロート、冷却管及び磁気回転子を付した500mlの4つ口フラスコに五塩化リン24.06g(120mmol)を採り、これに200mlの脱水トルエン(和光純薬社製)を加えてスラリー溶液とした。このスラリー溶液をドライアイス−アセトンにて−30℃に冷却したクーリングバスにつけて内温を−30℃とした後、強撹拌下に1,1,3,3−テトラメチルグアニジン133.2g(1.16mol)を滴下ロートから3時間かけて滴下した。そのまま−30℃で1時間撹拌した後、クーリングバスをはずして室温までゆっくり昇温した。更にこのスラリー溶液を100℃で10時間加熱して白色のスラリー溶液を得た。室温まで冷却した後、スラリーを濾別し、濾過残渣をアセトンで洗浄した。アセトン溶液を濃縮後、クロロホルムと水を用いて抽出を行い、クロロホルム相を硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後クロロホルムを除去してテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド:((MeN)C=N) Clを白色粉体として47.4g得た。収率は75.6%であった。
得られたテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリドは、H−NMR、GC−MS、元素分析により同定した。
H−NMR(重溶媒:CDCl,内部標準:テトラメチルシラン):化学シフト:2.83ppm(ホスファゼニウム塩由来のメチル基)。
GC−MS(FAB+)測定結果:m/z=487(テトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムカチオンの分子量に一致。)。
合成例2(テトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウムクロリドの合成)
温度計、滴下ロート、冷却管及び磁気回転子を付した200mlの4つ口フラスコに五塩化リン4.6g(22mmol)を採り、これに60mlの脱水トルエン(和光純薬社製)を加えてスラリー溶液とした。このスラリー溶液をドライアイス−アセトンにて−30℃に冷却したクーリングバスにつけて内温を−30℃とした後、強撹拌下に1,3−ジメチルイミダゾリジンイミン25g(220mmol)を滴下ロートから1時間かけて滴下した。そのまま−30℃で1時間撹拌した後、クーリングバスをはずして室温までゆっくり昇温した。更にこのスラリー溶液を100℃で10時間加熱して白色のスラリー溶液を得た。室温まで冷却した後、スラリーを濾別し、濾過残渣をアセトンで洗浄した。アセトン溶液を濃縮後、ジクロロメタンと水を用いて抽出を行い、ジクロロメタン相を硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後ジクロロメタンを除去してテトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウムクロリドを白色粉体として9.4g得た。収率は83%であった。
H−NMR測定結果(重溶媒:CDCl,内部標準:テトラメチルシラン):化学シフト:2.91ppm(24H,メチル基)、3.39ppm(16H,メチレン基)。
GC−MS(FAB+)測定結果:m/z=479(テトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウムカチオンに一致した)。
合成例3(テトラキス(1,3−ジイソプロピルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウムクロリドの合成)
温度計、滴下ロート、冷却管及び磁気回転子を付した200mlの4つ口フラスコに五塩化リン4.6g(22mmol)を採り、これに50mlの脱水トルエン(和光純薬社製)を加えてスラリー溶液とした。このスラリー溶液をドライアイス−アセトンにて−30℃に冷却したクーリングバスにつけて内温を−30℃とした後、強撹拌下に1,3−ジイソプロピルイミダゾリジンイミン37g(220mmol)を滴下ロートから1時間かけて滴下した。そのまま−30℃で1時間撹拌した後、クーリングバスをはずして室温までゆっくり昇温した。更にこのスラリー溶液を100℃で10時間加熱して白色のスラリー溶液を得た。室温まで冷却した後、スラリーを濾別し、濾過残渣をアセトンで洗浄した。アセトン溶液を濃縮後、クロロホルムと水を用いて抽出を行い、クロロホルム相を硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後クロロホルムを除去してテトラキス(1,3−ジイソプロピルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウムクロリドを白色粉体として11.0g得た。収率は68%であった。
H−NMR測定結果(重溶媒:CDCl,内部標準:テトラメチルシラン):化学シフト:1.04ppm(48H,d,メチル),3.28ppm(16H,s,メチレン),4.46ppm(m,8H,メチン)。
GC−MS(FAB+)測定結果:m/z=704(テトラキス(1,3−ジイソプロピルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウムカチオンに一致した)。
合成例4(炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂の調製)
イオン交換樹脂(オルガノ(株)製、(商品名)アンバーライトIRA−400);Cl型)100gをカラムに充填し、1mol/lの炭酸水素ナトリウム水溶液300mlを通液して塩素イオンを炭酸水素イオンに置換した。その後、更にイオン交換水200mlを通液して炭酸水素ナトリウム水溶液をイオン交換水で置換し、炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂を調製し、該炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂を充填したカラム充填物を得た。
合成例5(炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂の調製)
合成例4と同様の操作を行った後、濾過を行い炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂110gを調製した。
合成例6(テトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシドの合成)
磁気回転子を付した300mlのシュレンクフラスコに、合成例1で得られたテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド21g(40mmol)を加え、フラスコ内を窒素雰囲気とした。そこへ水酸化カリウム2.2g(40mmol)、イソプロパノール80mlを加え、室温中で3時間攪拌した。反応終了後に得られる白色固体を含む懸濁溶液を、濾紙を付した漏斗を用い、減圧下にて濾過を行った。濾液側に目的とするテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシドのイソプロパノール溶液が得られ、濾物側に副生塩である塩化カリウムが得られた。得られた(テトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシドのイソプロパノール溶液を減圧下濃縮し、テトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシド(一般式(2)におけるRがメチル基、Rがメチル基、Xがヒドロキシアニオンに相当するイミノホスファゼニウム塩にあたる。)を得た。このテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシドの純度を
H−NMRにより分析した結果、99%以上であった。
実施例1
合成例1で得たテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド10.44g(20mmol)を100mlのイオン交換水に溶解した水溶液(0.2mol/l)を調製した。そして、合成例4で調製した炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂を充填したカラム充填物に25℃で30分かけて通液し、更に200mlのイオン交換水を60分(0.2l/h)かけて通液した。通液後に得られた300mlの水溶液を減圧下で濃縮乾固してテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩を白色固体として10.44g(回収率:95.2%)得た。
得られたテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩は、H−NMR、GC−MS、元素分析により同定した。
H−NMR(重溶媒:DO,内部標準:テトラメチルシラン):化学シフト:2.87ppm(ホスファゼニウム塩由来のメチル基)。
GC−MS(FAB+)測定結果:m/z=487(テトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムカチオンの分子量に一致。)。
炭酸水素イオンへのイオン交換率は、イオンクロマトグラフィーにて測定した結果、99%であった。
また、得られたテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩2.17g(4.0mmol)を磁気回転子を付した100mlのシュレンクフラスコに採り、フラスコ内を窒素雰囲気とした後、10日間放置した。10日後のテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩の残存率をH−NMRにより測定したところ98%以上であり、安定なものであった。
実施例2
合成例1で得たテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド10.44g(20mmol)を100mlのイオン交換水に溶解した水溶液(0.2mol/l)を調製した。そして、合成例4で調製した炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂を充填したカラム充填物に25℃で3分かけて通液し、更に200mlのイオン交換水を6分(0.2l/h)かけて通液した。得られた300mlの水溶液を減圧下で濃縮乾固してテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩を白色固体として10.02g(回収率:91.6%)得た。
得られたテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩のイオン交換率は、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した結果、97%であった。
実施例3
合成例1で得たテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド52.2g(100mmol)を100mlのイオン交換水に溶解した水溶液(1mol/l)を調製し、合成例4で調製した炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂を充填したカラム充填物に25℃で30分かけて通液し、更に200mlのイオン交換水を60分かけて通液した(流速:0.2l/h)。得られた300mlの水溶液を減圧下で濃縮乾固してテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩を白色固体として53.2g(回収率:97.1%)得た。NMR純度は99%以上であった。
得られたテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩のイオン交換率は、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した結果、98%であった。
実施例4
合成例1で得たテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド10.44g(20mmol)を50mlのイオン交換水と50mlのメタノールに溶解した溶液(0.2mol/l)を調製し、合成例4で調製した炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂を充填したカラム充填物に25℃で30分かけて通液し、更にイオン交換水/メタノール=1/1の混合溶液200mlを60分かけて通液した(流速:0.2l/h)。得られた300mlの水溶液を減圧下で濃縮乾固してテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩を白色固体として10.5g(95.8%)得た。NMR純度は99%以上であった。
得られたテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩のイオン交換率は、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した結果、99%であった。
実施例5
合成例1で得たテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド10.44g(20mmol)を100mlのイオン交換水に溶解した水溶液(0.2mol/l)を調製し、合成例4で調製した炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂を充填したカラム充填物に40℃で30分かけて通液し、更に200mlのイオン交換水を60分かけて通液した(流速:0.2l/h)。得られた300mlの水溶液を減圧下で濃縮乾固してテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩を白色固体として10.45g(回収率:95.3%)得た。NMR純度は99%以上であった。
得られたテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩のイオン交換率は、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した結果、99%であった。
実施例6
合成例1で得られたテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド10.44g(20mmol)を200mlのイオン交換水に溶解した水溶液(0.1mol/l)を調製し、合成例5で得た炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂110gと混合した後、1時間ゆっくり撹拌してイオン交換を行った。得られた混合物をろ過後、濾液を減圧下で濃縮乾固することにより、テトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩を白色固体として10.41g(回収率:95%)得た。NMR純度は99%以上であった。
得られたテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩のイオン交換率は、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した結果、99%であった。
実施例7
合成例2で得られたテトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウムクロリド5.14g(10mmol)を100mlのイオン交換水に溶解した水溶液(0.1mol/l)を調製した。そして、合成例4で調製した炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂を充填したカラム充填物に25℃で30分かけて通液し、更に200mlのイオン交換水を60分(0.2l/h)かけて通液した。得られた300mlの水溶液を減圧下で濃縮乾固してテトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩を白色固体として5.3g(回収率:98.1%)得た。
H−NMR測定結果(重溶媒:CDCl,内部標準:テトラメチルシラン):化学シフト:2.91ppm(24H,メチル基)、3.39ppm(16H,メチレン基)。
GC−MS(FAB+)測定結果:m/z=479(テトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウムカチオンに一致した)。
得られたテトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩のイオン交換率は、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した結果、99%であった。
また、得られたテトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩2.16g(4.0mmol)を磁気回転子を付した100mlのシュレンクフラスコに採り、フラスコ内を窒素雰囲気とした後、10日間放置した。10日後のテトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウムのH−NMRには変化がなく、99%以上が残存した安定なものであった。
実施例8
合成例3で得られたテトラキス(1,3−ジイソプロピルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウムクロリド7.40g(10mmol)を100mlのイオン交換水に溶解した水溶液(0.1mol/l)を調製した。そして、合成例4で調製した炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂を充填したカラム充填物に25℃で30分かけて通液し、更に200mlのイオン交換水を60分(0.2l/h)かけて通液した。得られた300mlの水溶液を減圧下で濃縮乾固してテトラキス(1,3−ジイソプロピルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩を白色固体として7.3g(回収率:96.5%)得た。
H−NMR測定結果(重溶媒:CDCl,内部標準:テトラメチルシラン):化学シフト:1.04ppm(48H,d,メチル),3.28ppm(16H,s,メチレン),4.46ppm(m,8H,メチン)。
GC−MS(FAB+)測定結果:m/z=704(テトラキス(1,3−ジイソプロピルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウムカチオンに一致した)。
得られたテトラキス(1,3−ジイソプロピルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩のイオン交換率は、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した結果、99%であった。
また、得られたテトラキス(1,3−ジイソプロピルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩3.02g(4.0mmol)を磁気回転子を付した100mlのシュレンクフラスコに採り、フラスコ内を窒素雰囲気とした後、10日間放置した。10日後のテトラキス(1,3−ジイソプロピルイミダゾリジンイミノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩のH−NMRには変化がなく、99%以上が残存し、安定なものであった。
比較例1
磁気回転子を付した100mlのシュレンクフラスコに、合成例6で得られた(テトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシド2.0g(4.0mmol)を加え、フラスコ内を窒素雰囲気とした。10日間放置した後のテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシドの残存率をH−NMRにより測定したところ僅か28%であり、安定性に劣るものであった。
比較例2
炭酸水素ナトリウム1.8g(22mmol)を100mlのイオン交換水に溶解した水溶液を調製し、合成例1で得られたテトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド10.44g(20mmol)と混合した後、1時間ゆっくり撹拌してイオン交換を試みた。得られた混合物を減圧下で濃縮乾固することにより、白色固体12.1gを得たが、テトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩と余剰の炭酸水素ナトリウム、副生物である塩化ナトリウムとを分離することが出来ず、テトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウム炭酸水素塩のみを回収することが出来なかった。
本発明のイミノホスファゼニウム炭酸水素塩は、強塩基性を示し、固体状態でも安定であることから、有機塩基触媒、相関移動触媒、ポリアルキレングリコール製造触媒等の各種触媒原料としての適応が期待されるものである。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で示される構造を有することを特徴とするイミノホスファゼニウム炭酸水素塩。
    Figure 0006040747
    (式中、R,Rは各々独立して炭素数1〜10のアルキル基、無置換の若しくは置換基を有する炭素数6〜10のフェニル基又はアルキルフェニル基を表し、RとR又はR同士が互いに結合して環構造を形成していても良い。)
  2. 炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂を用い、下記一般式(2)で示されるハロゲン化イミノホスファゼニウムのイオン交換を行うことにより下記一般式(1)で示されるイミノホスファゼニウム炭酸水素塩とすることを特徴とするイミノホスファゼニウム炭酸水素塩の製造方法。
    Figure 0006040747
    (式中、R,Rは各々独立して炭素数1〜10のアルキル基、無置換の若しくは置換基を有する炭素数6〜10のフェニル基又はアルキルフェニル基を表し、RとR又はR同士が互いに結合して環構造を形成していても良い。Xは、塩素アニオン又は臭素アニオンを表す。)
    Figure 0006040747
    (式中、R,Rは各々独立して炭素数1〜10のアルキル基、無置換の若しくは置換基を有する炭素数6〜10のフェニル基又はアルキルフェニル基を表し、RとR又はR同士が互いに結合して環構造を形成していても良い。)
  3. 炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂が、塩素型陰イオン交換樹脂をアルカリ金属炭酸水素塩水溶液またはアルカリ土類金属炭酸水素塩水溶液でイオン交換して調製された炭酸水素イオン置換イオン交換樹脂であることを特徴とする請求項2に記載のイミノホスファゼニウム炭酸水素塩の製造方法。
  4. ハロゲン化イミノホスファゼニウムが、下記一般式(3)で示される五ハロゲン化リンと下記一般式(4)で示されるグアニジン誘導体を反応したものであることを特徴とする請求項2又は3に記載のイミノホスファゼニウム炭酸水素塩の製造方法。
    Figure 0006040747
    (式中、Xは塩素原子又は臭素原子を表す。)
    Figure 0006040747
    (式中、R,Rは各々独立して炭素数1〜10のアルキル基、無置換の若しくは置換基を有する炭素数6〜10のフェニル基又はアルキルフェニル基を表し、RとR又はR同士が互いに結合して環構造を形成していても良い。)
JP2012272286A 2012-12-13 2012-12-13 イミノホスファゼニウム炭酸水素塩及びその製造方法 Active JP6040747B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012272286A JP6040747B2 (ja) 2012-12-13 2012-12-13 イミノホスファゼニウム炭酸水素塩及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012272286A JP6040747B2 (ja) 2012-12-13 2012-12-13 イミノホスファゼニウム炭酸水素塩及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014118353A JP2014118353A (ja) 2014-06-30
JP6040747B2 true JP6040747B2 (ja) 2016-12-07

Family

ID=51173516

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012272286A Active JP6040747B2 (ja) 2012-12-13 2012-12-13 イミノホスファゼニウム炭酸水素塩及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6040747B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102006010034A1 (de) * 2006-03-04 2007-09-06 Degussa Ag Stickstoff-haltige Phosphoniumsalze
JP5663856B2 (ja) * 2008-10-02 2015-02-04 東ソー株式会社 ポリアルキレングリコール製造触媒、及びその製造方法、並びにそれを用いたポリアルキレングリコールの製造方法
JP2011132179A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Tosoh Corp イミノホスファゼニウム塩含有触媒水溶液及びそれを用いるポリアルキレングリコールの製造方法
JP5609354B2 (ja) * 2010-07-16 2014-10-22 東ソー株式会社 ポリアルキレングリコール製造用触媒溶液及びそれを用いたポリアルキレングリコールの製造方法
JP6083226B2 (ja) * 2012-12-13 2017-02-22 東ソー株式会社 ポリアルキレングリコールの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014118353A (ja) 2014-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7318871B2 (ja) アンモニアの製造方法、モリブデン錯体及びベンゾイミダゾール化合物
RU2561506C1 (ru) СПОСОБ ПОЛУЧЕНИЯ 2,7-ДИАЛКИЛ-2,3а,5а,7,8а,10а-ГЕКСААЗАПЕРГИДРОПИРЕНОВ
Ito et al. Cyclic tetrasiloxanetetraols: Formation, isolation, and characterization
JP6040747B2 (ja) イミノホスファゼニウム炭酸水素塩及びその製造方法
KR101249361B1 (ko) 고순도 트리스(트리알킬실릴)포스파이트의 제조 방법
JP6083226B2 (ja) ポリアルキレングリコールの製造方法
KR101942059B1 (ko) 1,2,3,5,6-펜타티에판의 제조방법
JP6303570B2 (ja) 二環式アミン化合物の製造方法
JP2011037819A (ja) ヒドロキシアルキルトリエチレンジアミン類の製造方法
BR112015013186B1 (pt) Processo para preparar derivados de ácido 2-hidroxibenzóico substituído de 4-haloalquil-3-mercapto.
CN107129511A (zh) 含一烷基三苯基取代基的季鏻盐的制备方法和用途
JP5365152B2 (ja) ホスファゼニウム塩の製造法
JP5776517B2 (ja) ハロゲン化イミノホスファゼニウムの製造方法
WO2017041250A1 (en) Phosphine oxides reduction
JP2010120887A (ja) ヒドロキシアルキルピペラジン類の製造方法
JP5776518B2 (ja) 塩基性イミノホスファゼニウム塩含有溶液の製造方法
EP3896055B1 (en) Ammonium salt having saccharin anion
JP5365151B2 (ja) ホスファゼニウム塩の製造方法
CN103242176A (zh) 基于氯化胆碱的功能离子液体及其制备方法
JP5635443B2 (ja) 新規化合物とその錯体並びに錯体の製造方法
JP4734587B2 (ja) ハロゲン化シアヌル誘導体、その製造法およびその使用
WO2019025575A1 (en) METHODS FOR PREPARING COMPLEXES COMPRISING RHODIUM (II) AND CARBOXYLATE LIGANDS
WO2023180219A1 (en) A method for synthesis of halide salts
JP5549847B2 (ja) N−(2−アルコキシメチル)トリエチレンジアミン類の製造法
KR20240022471A (ko) 공정

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160830

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161011

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161024

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6040747

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151