JP6040524B2 - 電気角推定装置、モータシステム、電気角推定方法及びプログラム - Google Patents

電気角推定装置、モータシステム、電気角推定方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6040524B2
JP6040524B2 JP2011268395A JP2011268395A JP6040524B2 JP 6040524 B2 JP6040524 B2 JP 6040524B2 JP 2011268395 A JP2011268395 A JP 2011268395A JP 2011268395 A JP2011268395 A JP 2011268395A JP 6040524 B2 JP6040524 B2 JP 6040524B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
electrical angle
rotor
estimated
angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011268395A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013121267A (ja
Inventor
憲司 十津
憲司 十津
久康 間瀬
久康 間瀬
康平 蜂谷
康平 蜂谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Aisin Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2011268395A priority Critical patent/JP6040524B2/ja
Publication of JP2013121267A publication Critical patent/JP2013121267A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6040524B2 publication Critical patent/JP6040524B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、電気角推定装置、モータシステム、電気角推定方法及びプログラムに関し、更に詳しくは、回転子の電気角を推定する電気角推定装置、電気角推定装置を備えるモータシステム、回転子の電気角を推定するための電気角推定方法及びプログラムに関する。
モータの駆動にベクトル制御を用いることで、低速で回転するモータのトルク特性を向上させることができ、応答性に優れた駆動系を実現することができる。ベクトル制御は、従来、産業用の工作機械によく用いられてきたが、マイクロコンピュータの低価格化や、処理能力の向上にともない、安価な電気機械にも応用されるに至っている。
ベクトル制御の対象となるモータは、一般に、永久磁石が回転子となった回転界磁形の同期モータである。この種のモータを制御するためには、回転子の角度に応じて変調した電圧を、界磁巻線に印加する必要がある。そこで、回転子の角度を正確に検出するための技術が種々提案されている(例えば、特許文献1乃至2、及び非特許文献1乃至2参照)。
特許文献1及び非特許文献1に記載された装置は、回転子の周囲に配置されたホール素子からの信号と、ホール素子からの信号が変化する周期よりも高い周期をもつクロック信号のパルス数とに基づいて、回転子の電気角を検出する。
また、特許文献2に記載された装置は、巻線それぞれにパルス電流を供給したときの応答時間の差に基づいて、回転子の電気角を検出する。
また、非特許文献2に記載された装置は、回転子の永久磁石を含んだモータの磁気回路の非線形性を利用して、回転子の電気角を検出する。
特許第3500328号公報 特許第2635237号公報
「分解能の低い位置センサのみを用いたPMモータの正弦波駆動」電気学会論文誌D、118巻1号(1998) 「永久磁石界磁同期電動機の回転子位置と速度センサレス検出の一方法」電気学会論文誌D、110巻11号(1990)
上記特許文献1及び非特許文献1に記載の装置は、回転子がある程度の速度で回転しているときには、クロック信号の周期と等価な分解能で、回転子の電気角を検出することができる。しかしながら、回転子が低速で回転している場合に、分解能が低下してしまう。
また、特許文献2、或いは非特許文献2に記載の装置は、モータに磁気飽和が生じると、回転子の電気角を精度よく検出することができなくなることがある。
本発明は、上述の事情の下になされたもので、低速で回転するモータの回転子の電気角を精度よく検出することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る電気角推定装置は、
三相同期モータの回転子の電気角を推定する電気角推定装置であって、
前記三相同期モータの界磁巻線を流れる励磁電流の値を設定する電流値設定手段と、
前記回転子の推定角度を順次設定する推定角度設定手段と、
前記電流値設定手段によって設定された前記励磁電流の値と、前記三相同期モータの出力トルクとを用いて、前記推定角度に応じた演算を行い、前記界磁巻線に印加する電圧の値を算出する第1演算手段と、
前記第1演算手段によって算出された値の電圧を、前記界磁巻線に印加する印加手段と、
前記印加手段によって電圧が印加されたときに、前記界磁巻線を流れる前記励磁電流の値を計測する計測手段と、
前記計測手段によって計測された前記励磁電流の値を用いて、前記推定角度に応じた演算を行い、前記電流値設定手段によって設定された前記励磁電流の値に対応する評価値を算出する第2演算手段と、
前記評価値のうちから閾値以上の前記評価値を抽出し、抽出された前記評価値に対応する前記推定角度の重心値を、前記回転子の電気角と推定する推定手段と、
を備える。
本発明の第2の観点に係るモータシステムは、
永久磁石からなる回転子と、
前記回転子の周囲に配置された界磁巻線と、
第1の観点に係る電気角推定装置と、
前記回転子の電気角を所定の分解能で検出する検出手段と、
前記電気角推定装置及び前記検出手段からの出力に応じた電圧を前記界磁巻線に印加する制御系と、
を備える。
本発明の第3の観点に係る電気角推定方法は、
三相同期モータの回転子の電気角を推定する電気角推定方法であって、
前記三相同期モータの界磁巻線を流れる励磁電流の値を設定する工程と、
前記回転子の推定角度を順次設定する工程と、
設定された前記励磁電流の値と、前記三相同期モータの出力トルクとを用いて、前記推定角度に応じた演算を行い、前記界磁巻線に印加する電圧の値を算出する工程と、
算出された値の電圧を、前記界磁巻線に印加する工程と、
前記界磁巻線に電圧が印加されたときに、前記界磁巻線を流れる前記励磁電流の値を計測する工程と、
計測された前記励磁電流の値を用いて、前記推定角度に応じた演算を行い、設定された前記励磁電流の値に対応する評価値を算出する工程と、
前記評価値のうちから閾値以上の前記評価値を抽出し、抽出された前記評価値に対応する前記推定角度の重心値を、前記回転子の電気角と推定する工程と、
を含む。
本発明の第4の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
三相同期モータの界磁巻線を流れる励磁電流の値を設定する手順と、
前記三相同期モータの回転子の推定角度を順次設定する手順と、
設定された前記励磁電流の値と、前記三相同期モータの出力トルクとを用いて、前記推定角度に応じた演算を行い、前記界磁巻線に印加する電圧の値を算出する手順と、
算出された値の電圧が、前記界磁巻線に印加されたときに計測された前記励磁電流の値を用いて、前記推定角度に応じた演算を行い、算出された前記励磁電流の値に対応する評価値を算出する手順と、
前記評価値のうちから閾値以上の前記評価値を抽出し、抽出された前記評価値に対応する前記推定角度の重心値を、前記回転子の電気角と推定する手順と、
を実行させる。
本発明によれば、順次設定される推定角度に応じた電圧が印加されたときの励磁電流の値が計測され、この計測結果から推定角度ごとに評価値が算出される。そして、評価値に基づいて、推定角度が算出される。このため、推定角度を、短いスパンで決めていくことで、回転子の回転速度が低い場合や、停止している場合に、回転子の電気角を正確に推定することができる。
第1の実施形態に係るモータシステムのブロック図である。 電気角推定部のブロック図である。 第1推定部から出力される信号を示す図である。 二相/三相変換部から出力される信号を示す図である。 電気角推定部によってプロットされた点を示す図である 推定角度の値とd軸電流の値との関係を示す図である。 時間と回転子の電気角との関係を示すグラフである。 第2の実施形態に係るモータシステムを示す図である。 処理装置のブロック図である。 モータシステムの変形例を説明するための図である。 モータシステムの変形例を説明するための図である。 第1推定部から出力される信号の変形例を示す図である。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係るモータシステム100のブロック図である。モータシステム100は、制御装置200からの指示に基づいて、モータ90を駆動するシステムである。このモータシステム100は、モータ90と、このモータ90を駆動する駆動ユニット10を有している。
モータ90は、円筒状の回転子の外周に沿ってN極とS極とが交互に現れるように配置された永久磁石を有する回転界磁形のSPM(Surface Permanent Magnet)モータである。このモータ90の電気角は、モータ90に取り付けられた電気角検出ユニット91によって検出される。
電気角検出ユニット91は、3つのホール素子を有している。回転子が等速回転したときには、それぞれのホール素子からは、位相が120度ずつ異なる検出信号が出力される。このため、電気角検出ユニット91は、回転子の電気角θrを60度の分解能で検出することができる。
駆動ユニット10は、トルク/電流変換部11、減算回路12、PI変換部13、加算回路14、二相/三相変換部15、変調回路16、PWM出力部17、駆動部18、角速度演算部19、遅れ補償演算部20、三相/二相変換部21、非干渉制御部22、電気角推定部23、選択部24を有している。
トルク/電流変換部11は、制御装置200によって指示される出力トルクTrと、角速度演算部19によって算出される角速度ωとから、出力トルクTrでモータ90を駆動するために必要なリラクタント電流Idを算出する。そして、リラクタント電流Idの値に応じた信号id1を、選択部24へ出力する。
また、トルク/電流変換部11は、出力トルクTrと角速度ωとから、マグネット電流Iqを算出する。そして、マグネット電流Iqの値に応じた信号iqを、減算回路12へ出力する。
選択部24は、トルク/電流変換部11からの信号id1と、電気角推定部23からの信号id2とを選択して、減算回路12へ出力する。具体的には、選択部24は、角速度ωから求められる回転子の回転数N(rps)が、閾値以下の場合に、電気角推定部23から出力された信号id2を出力し、それ以外のときは、トルク/電流変換部11から出力された信号id1を出力する。
減算回路12は、トルク/電流変換部11からの信号iqの値から、三相/二相変換部21から信号iqrの値を減算する。そして、減算回路12は、信号iqと信号iqrとの偏差ΔIqの値に応じた信号Δiqを出力する。
また、減算回路12は、選択部24から出力される信号id1或いは信号id2の値から、信号idrの値を減算する。そして、減算回路12は、信号id1或いは信号id2と信号idrとの偏差ΔIdに応じた値の信号Δidを出力する。
PI変換部13は、比例積分回路と電流・電圧変換部から構成されている。PI変換部13は、偏差ΔIdを比例積分し、積分結果を電流・電圧変換することによって、d軸電圧Vdを算出する。また、偏差ΔIqを比例積分し、積分結果を電流・電圧変換することによって、q軸電圧Vqを算出する。PI変換部13は、d軸電圧Vd、及びq軸電圧Vqを算出すると、d軸電圧Vdの値に応じた信号vd1と、q軸電圧Vqの値に応じた信号vq1とを出力する。
加算回路14は、PI変換部13からの信号vd1の値と、非干渉制御部22からの信号vd2の値とを加算する。そして、加算結果としての電圧Vd3に応じた値の信号vd3を出力する。また、PI変換部13からの信号vq1の値と、非干渉制御部22からの信号vq2の値とを加算する。そして、加算結果としての電圧Vq3に応じた値の信号vq3を出力する。
二相/三相変換部15は、加算回路14からの信号vd3,vq3によって示される電圧Vd3,Vq3について、逆パーク変換を示す次式(1)に示される演算を行って、電圧vα,vβを算出する。なお、θの値としては、電気角推定部23によって推定された推定角度θs、或いは電気角検出ユニット91によって検出された電気角θrが用いられる。
Figure 0006040524
次に、二相/三相変換部15は、逆クラーク変換を示す次式(2)に示される演算を行って、三相電圧Vu,Vv,Vwを算出する。
Figure 0006040524
二相/三相変換部15は、三相電圧Vu,Vv,Vwを算出すると、三相電圧Vu,Vv,Vwの値にそれぞれ応じた信号vu1,vv1,vw1を出力する。
変調回路16は、二相/三相変換部15からの信号vu1,vv1,vw1に包絡線中心シフト変調を施す。具体的には、変調回路16は、信号vu1、vv1、vw1の値を互いに比較する。そして、最大値と最小値を除いて、信号vu1、vv1、vw1の値のうちの中間値を特定する。そして、この中間値の1/2の値を補正値とする。例えば、vu>vv>vwの関係が成立しているとすると、vvが中間値となり、補正値shは、vv/2となる。
変調回路16は、補正値を算出すると、信号vu1,vv1,vw1の値から、補正値shを減じることによって、信号vu1,vv1,vw1の値を補正する。例えば、信号vu1,vv1,vw1の値がそれぞれvu,vv,vwである場合には、信号vu1の値はvu−shに補正される。また、信号vv1の値はvv−shに補正される。そして、信号vw1の値はvw−shに補正される。
PWM出力部17は、変調回路16で補正された信号vu1,vv1,vw1に基づいて、駆動部を構成するスイッチング素子を駆動するためのPWM駆動信号pwmu,pwmv,pwmwを出力する。
駆動部18は、ブリッジ接続された6つのスイッチング素子を有している。駆動部18は、PWM駆動信号pwmu、pwmv、pwmwに従って、スイッチング素子を駆動して、モータ90に三相の電圧vu2,vv2,vw2を印加する。これにより、モータ90は、印可された電圧vu2,vv2,vw2の周期に応じた速度で回転する。
また、駆動部18は、モータ90に三相の電圧vu2,vv2,vw2を印可したときに、モータ90の3つの巻線に流れる励磁電流Iu,Iv,Iwを計測する。そして、励磁電流Iu,Iv,Iwの値に応じた信号iu,iv,iwを出力する。励磁電流Iu,Iv,Iwの計測は、例えばCT(Current Transformer)を用いて行うことができる。また、励磁電流Iu,Iv,Iwのベクトル和は零であるため、励磁電流Iu,Iv,Iwのうちのいずれか2つを計測することとしてもよい。
角速度演算部19は、電気角θrの変化から回転子の角速度ωを算出する。角速度演算部19は、算出した角速度ωを示す情報を出力する。
遅れ補償演算部20は、モータ90の回転の遅れを補償して、モータ90の応答性を向上させるために設けられている。一般に、モータの回転の遅れの要因としては、ソフトウエアの演算処理に要する時間、モータ90の各相の電流の励磁電流Iu、Iv、Iwの計測に要する時間、モータ90の応答の遅れ等がある。
本来、これらの要因を分離し、それぞれ補償量を求めることが理想であるが、その場合、演算量が増大し、処理負担が大きくなってしまう。遅れ補償演算部20は、無駄時間と一次遅れ系による遅延時間の和を、遅れ時間として算出する。次に、この遅れ時間と、モータ90の角速度ωとから遅れ角dを算出する。そして、遅れ補償演算部20は、電気角検出ユニット91によって検出された電気角θrに遅れ角dを加算することによって、電気角θrを補正する。そして、補正された電気角θrを示す情報を出力する。
三相/二相変換部21は、モータ90の角相の励磁電流Iu,Iv,Iwについて、クラーク変換とパーク変換を示す次式(3)に示される演算を行って、d軸電流Idrと、q軸電流Iqrとを算出する。三相/二相変換部21は、d軸電流Idr,q軸電流Iqrを算出すると、d軸電流Idr,q軸電流Iqrの値にそれぞれ応じた信号idr,iqrを出力する。
Figure 0006040524
非干渉制御部22は、角速度ωと、信号idr,iqrに示されるd軸電流Idr,q軸電流Iqrについて、次式(4)に示される演算を行い、補正値Vd2,Vq2を算出する。非干渉制御部22は、補正値Vd2,Vq2を算出すると、補正値Vd2,Vq2の値にそれぞれ応じた信号vd2,vq2を出力する。なお、Raはモータ90を構成する角相の巻線の抵抗値である。また、Ldは、d軸のリアクタンスであり、Lqはq軸のリアクタンスである。
Figure 0006040524
選択部24は、モータ90の回転数がA(rps)以下の場合に、電気角推定部23からの信号id2を出力する。そして、モータ90の回転数がA(rps)より大きい場合に、トルク/電流変換部11からの信号id1を出力する。なお、Aは微妙回転数を表す。
電気角推定部23は、モータ90の回転子の電気角を推定するために設けられている。この電気角推定部23は、二相/三相変換部15によって実行される式(1)及び式(2)のθの値を所定量ずつ増加させていく。そして、θが変化するごとに、三相/二相変換部21から出力される信号idrに示されるd軸電流Idrの変化を観察し、d軸電流が所定の値以上となったときのθの値と、このθに対応するd軸電流Idrの値からモータ90の回転子の電気角を推定する。
図2は、電気角推定部23のブロック図である。図2に示されるように、電気角推定部23は、第1推定部23a、及び第2推定部23bを有している。
第1推定部23aは、角速度ωから、回転子の回転数N(rps)を求める。そして、回転数Nが、閾値以下の場合に、モータ90の回転子の電気角の推定を行う。具体的には、モータ90の回転数NがA(rps)以下のときに、電気角の推定を行う。
以下、第1推定部23aの動作について説明する。前提として、回転子の電気角は検出されていないものとし、選択部24からは、電気角推定部23から出力された信号id2が出力されるものとする。
第1推定部23aは、電気角検出ユニット91によって検出された電気角θrが、−30(330)度以上30度未満の範囲RAに属するか、30度以上90度未満の範囲RAに属するか、90度以上150度未満の範囲RAに属するか、150度以上210度未満の範囲RAに属するか、210度以上270度未満の範囲RAに属するか、270度以上330(0)度未満の範囲RAに属するかを特定する。
次に、第1推定部23aは、モータ90の回転数NがA(rps)以下のときに、図3に示されるように、矩形状の信号id2を出力する。この信号id2の符合は、モータ90の回転子が正転するときのd軸電流の向きを正として付されている。図3を見るとわかるように、信号id2は、周期T1ごとに、時間T2だけハイレベル(+V1)となる。
そして、第1推定部23aは、信号id2の立ち下がりに同期するように、推定角度θsを順次設定する。例えば回転子の電気角が属する範囲をRA(i=1,2,…,6)とすると、推定角度θsの設定は、次式(5)に基づいて行われる。
θs=60・(i−1)−30+12・N …(5)
したがって、例えば回転子の電気角が範囲RAに属している場合には、推定角度θsの値は6,18,30,42,54,66,78,90,102,124と、順次設定される。
第1推定部23aは、設定した推定角度θsを示す情報を、二相/三相変換部15、及び三相/二相変換部21へ出力する。これにより、二相/三相変換部15、及び三相/二相変換部21では、θsが代入された式(1)〜(4)を用いた変換が行われる。
一方、電気角推定部23から信号id2が出力されると、この信号id2の値に対応した信号vd3が二相/三相変換部15に入力される。図4には、二相/三相変換部15から出力される信号vd3が示されている。この信号vd3は、立ち上がりと立ち下がりが、信号id2の立ち上がりと立ち下がりに同期している。具体的には、信号vd3は、周期が信号id2の周期と同じT1であり、T1ごとに時間T2だけハイレベル(+V2)となる。
以上のように、第1推定部23aから、信号id2と推定角度θsを示す情報とが出力されると、二相/三相変換部15では、信号vd3の値が+V2に変化するごとに、式(1)及び式(2)のθへ順次θs,θs,…,θs10が代入される。
これにより、二相/三相変換部15からは、値が時間T1ごとに変化する信号vu1,vv1,vw1が出力される。具体的には、信号vu1の値は、fu(+V2),fu(+V2),…fu10(+V2)と、時間T1ごとに変化する。また、信号vv1の値は、fv(+V2),fv(+V2),…fv10(+V2)と、時間T1ごとに変化する。そして、信号vw1の値は、fw(+V2),fw(+V2),…fw10(+V2)と、時間T1ごとに変化する。なお、fu,fv,fwは、二相/三相変換部15での変換を示す関数である。
二相/三相変換部15から、値が時間T1ごとに変化する信号vu1,vv1,vw1が出力されると、駆動部18によってモータ90に印加される電圧vu2,vv2,vw2の大きさが、周期T1ごとに変化する。
具体的には、電圧vu2は、周期T1ごとに、信号vu1の値fu(+V2),fu(+V2),…fu10(+V2)に応じた値に変化する。また、電圧vv2は、周期T1ごとに、信号vv1の値fv(+V2),fv(+V2),…fv10(+V2)に応じた値に変化する。そして、電圧vw2は、周期T1ごとに、信号vw1の値fw(+V2),fw(+V2),…fw10(+V2)に応じた値に変化する。
このため、モータ90の各巻線を流れる電流も時間T1ごとに変化し、三相/二相変換部21に出力される信号iu,iv,iwの値も時間T1ごとに変化する。また、三相/二相変換部21では、信号iu,iv,iwの値が変化するごとに、式(3)及び式(4)のθへ順次θs,θs,…,θs10が代入される。これにより、三相/二相変換部21から出力される信号idrの値は、周期T1毎に変化する。
第1推定部23aは、入力される信号idrに示されるd軸電流の値を周期T1毎にサンプリングして、信号idrの値と推定角度θsとによって規定される点P〜P10をプロットする。図5は、信号idrの値と推定角度θsとによって規定される点Pが示されている。
第1推定部23aは、まず閾値Th1を算出する。この閾値Th1は、d軸電流Idrの最大値をIdmax、最小値をIdminとすると、次式(6)で示される。第1推定部23aは、次式(6)に示される演算を行うことで閾値Th1を算出する。
Th1=Idmax−|Idmax−Idmin|/4 …(6)
次に、第1推定部23aは、図5に示される点Pのうちから、信号idrに示されるd軸電流Idrの値が閾値Th1以上の点Pを選択する。そして、選択された点Pそれぞれに対応する推定角度θsの重心値θcを、回転子の電気角であると推定する。
重心値θcの算出には、θs〜θs10に、割り当てられた値j(0,1,…9)を用いる。第1推定部23aによって選択された点Pについての値jの合計値をsumjp、選択された点Pの個数をpn、電気角検出ユニット91によって検出された電気角が属する範囲RAの平均値をRAavgとすると、重心値θcは、次式(7)で示される。
θc=(RAavg−30)+(6+12・(sumjp/pn)) …(7)
図6には、推定角度θsの値とd軸電流Idrの値との関係を示すテーブルが示されている。例えば、図6に示されるように、推定角度θsの値が設定され、d軸電流Idrの値が算出された場合には、第1推定部23aは、まず、上記式(6)のIdmaxに−1.1を代入し、Idminに−1.3を代入して、閾値Th1を算出する。ここでは、閾値Th1の値は−1.15(=−1.1−0.05)となる。
次に、第1推定部23aは、対応するd軸電流Idrの値が閾値Th1以上の点P,P,P,Pを選択する。そして、点P,P,P,Pにそれぞれ対応する推定角度θs,θs,θs,θsの値の重心θcを算出する。
具体的には、第1推定部23aは、上記式(7)のRAavgに60を代入し、sumjpに14(=2+3+4+5)を代入し、pnに4を代入することにより、重心値θcを算出する。ここでは、重心値θcの値は84度となる。そこで、第1推定部23aは、推定角度θsを重心値θcと等価な78度と決定する。
そして、第1推定部23aは、算出した推定角度θsを示す情報を出力する。これにより、二相/三相変換部15、及び三相/二相変換部21によって実行される演算を示す式(1)〜式(4)のθの値が、推定角度θsと等価な角度に設定される。また、第1推定部23aは、推定角度θsを算出すると、後述する第2推定部23bに推定角度θsの値を通知する。
第2推定部23bは、第1推定部23aによって、推定角度θsが算出された場合であって、第1推定部23aと同様に、モータ90の回転数NがA(rps)以下のときに、電気角の推定を行う。
図7に示されるように、回転子の角度は初期角度θsが決定された時刻から、角速度に応じて増加する。そこで、第2推定部23bは、第1推定部23aによって算出された推定角度θsを初期角度θsとし、推定角度θsの算出時刻からの経過時間T1と、回転子の角速度ωとを用いて、次式(8)に示される演算を行い、推定角度θsを算出する。
θs=θs+ω・T1+k・dω/dt・T1 …(8)
第2推定部23bは、算出した推定角度θsを示す情報を出力する。これにより、二相/三相変換部15、及び三相/二相変換部21によって実行される演算を示す式(1)〜式(4)のθの値が、推定角度θsと等価な角度に設定される。
以上説明したように本実施形態では、二相/三相変換部15によって実行される演算式のθと、三相/二相変換部21によって実行される演算式のθへ代入される推定角度θsが順次設定される。そして、二相/三相変換部15及び三相/二相変換部21によって、演算式(1)〜式(4)に示される演算が行われることで求められるd軸電流Idrを、評価値として用い、式(7)に基づいて、推定角度θsが算出される。
したがって、推定角度θsを、電気角検出ユニット91の分解能よりも細かく設定していくことで、モータ90が低速で回転しているときや、停止しているときであっても、モータ90を構成する回転子の電気角を精度よく検出することができる。
これにより、二相/三相変換部15によって算出された三相電圧Vu,Vv,Vwの位相と、モータ90の回転子と巻線との位相との誤差が少なくなる。これにより、モータ90のベクトル制御を精度よく行うことができる。その結果、モータ90をスムーズに回転させることが可能となる。
本実施形態では、モータ90の回転子が正転するときのd軸電流の向きを正とし、図3に示されるように、信号id2を、周期的に短期間ハイレベルにする。したがって、推定角度を求める際に、モータ90に大きなトルクが発生することがない。
本実施形態では、推定角度θsが順次設定されることで変化するd軸電流の値が、評価値として順次サンプリングされる。そして、閾値以上のd軸電流の値に基づいて、重心値θcが推定角度として決定される。このように、推定角度が複数のd軸電流の値から算出されるので、d軸電流の値にばらつきがあっても、精度よく推定角度を算出することができる。
本実施形態では、推定角度の算出する際に、サンプリングされたd軸電流に基づいて閾値が決定される。このため、何らかの要因で、d軸電流の値が小さくなったり、或いは大きくなったとしても、精度よく推定角度を算出することができる。
《第2の実施形態》
次に、本発明の第2の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、第1の実施形態と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略又は簡略する。
図8は、第2の実施形態に係るモータシステム100Aのブロック図である。本実施形態に係るモータシステム100Aは、第1の実施形態に係るトルク/電流変換部11、減算回路12、PI変換部13、加算回路14、二相/三相変換部15、変調回路16、PWM出力部17、角速度演算部19、遅れ補償演算部20、三相/二相変換部21、非干渉制御部22、電気角推定部23、選択部24の機能を実行する処理装置30を備えている点で、第1の実施形態に係るモータシステム100と相違している。
図9は、処理装置30のブロック図である。処理装置30は、パーソナルコンピュータ或いはマイクロコンピュータである。この処理装置30は、CPU(Central Processing Unit)30a、主記憶部30b、補助記憶部30c、表示部30d、入力部30e、インタフェース部30f、及び上記各部を相互に接続するシステムバス30gを有している。
CPU30aは、補助記憶部30cに記憶されているプログラムに従って、第1の実施形態に係る駆動ユニット10を構成する各部が行う処理と同等の処理を実行する。
主記憶部30bは、RAM(Random Access Memory)等を含んで構成され、CPU30aの作業領域として用いられる。
補助記憶部30cは、ROM(Read Only Memory)、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリを含んで構成されている。この補助記憶部30cは、CPU30aが実行するプログラム、及び各種パラメータなどを記憶している。また、CPU30aによる処理結果などを含む情報を順次記憶する。
表示部30dは、LCD(Liquid Crystal Display)を有し、CPU30aの処理結果等を表示する。
入力部30eは、タッチパネルや操作スイッチからなるインタフェースを有している。オペレータの指示は、この入力部30eを介して入力され、システムバス30gを経由してCPU30aに通知される。
インタフェース部30fは、制御装置200及び駆動部18との通信インタフェースを備えている。制御装置200及び駆動部18は、インタフェース部30fを介してシステムバス30gに接続される。
上述のように構成された処理装置30は、第1の実施形態に係る電気角推定部23が行う処理と同等の処理を行うことにより、モータ90の電気角θrを推定する。そして、以降電気角θr、及び励磁電流Iu,Iv,Iwそれぞれを監視しつつ、駆動部18へPWM駆動信号pwmu,pwmv,pwmwを出力する。
以上説明したように、本発明に係る駆動ユニット10は、コンピュータからなる処理装置30を用いて構成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態によって限定されるものではない。例えば、初期値と実際の電気角との誤差が大きい場合には、第2推定部23bによって算出される推定角度θsの値が、電気角検出ユニット91によって検出された電気角が属する範囲RAを超えた値になることがある。このため、第2推定部23bによって推定される推定角度θsの値に上限値及び下限値を設定してもよい。
例えば、モータ90を構成する回転子の電気角が30度から90度の範囲にある場合には、推定角度θsの上限値を90度にする。これにより、電気角検出ユニット91によって、検出された電気角θrと、推定角度θsとの誤差を小さくすることができる。
具体的には、図10に示されるように、時刻tyで、電気角が60度になった場合であって、時刻tyの前の時刻txに推定角度θsが90度となった場合には、その後第2推定部23bによって、推定される推定角度θsが90度以上になったとしても、電気角検出ユニット91のいずれかのホール素子からの出力が変化する時刻tyまでは、第2推定部23bによって、推定される推定角度θsを90度に維持する。これにより、推定角度θsに誤差があったとしても、モータ90をスムーズに回転させることが可能となる。
また、電気角推定部23によって推定された推定角度θsと、電気角検出ユニット91によって検出された電気角θrに基づいて、モータ90の電気角θeを次式(9)に基づいて決定してもよい。ただし、θrは、電気角検出ユニット91によって、電気角が、θrMINからθrMAXまでの60度の幅の範囲にあると検出されたときの推定値で、次式(10)に示される。なお、θrは、上限がθrMAXであり、下限がθrMINである。また、θmitは、ωが正転を示す場合はθrMINであり、ωが逆転を示す場合はθrMAXである。またΔtは、電気角検出ユニット91の60度幅エッジからの経過時間を示す。そして、K01lとK02hは、係数である。これらの係数K01l,K02hは、モータ90の回転数に応じて、図11に示されるように変化する。
θe=K01l×θs+K02h×θr …(9)
θr=θmit+ω・Δt …(10)
上記実施形態では、図3に示されるように、電気角推定部23が、周期T1の矩形波状の信号id2を出力する場合について説明した。これに限らず、図12に示されるように、信号id2のパルス幅を変えてもよい。また、パルス間隔を変えてもよい。
上記実施形態では、第2推定部23bは、式(6)を用いて、推定角度θsを算出した。この場合、第2推定部23bは、式(6)の演算結果についての上限値、及び下限値を設けてもよい。例えば、第2推定部23bは、最新の推定角度θsが、直近に算出した推定角度θsOLDから所定の値を減算した値θsOLD−αと、推定角度θsOLDに所定の値を加算した値θsOLD+αの間にある場合に限り(θsOLD−α<θs<θsOLD+α)、推定角度θsを上記式(6)から求め、その他の場合は、推定角度θsの値をθsOLD±αとすることとしてもよい。
第2の実施形態において、補助記憶部30cに記憶されているプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto-Optical disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の処理を実行する装置を構成することとしてもよい。
また、プログラムは、全部又は一部をサーバ装置上で実行させ、その処理に関する情報を通信ネットワークを介して送受信しながら、上述の処理を実行することとしてもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明の電気角推定装置、電気角推定方法及びプログラムは、同期モータの電気角の推定に適している。本発明のモータシステムは、モータの制御に適している。
10 駆動ユニット
11 トルク/電流変換部
12 減算回路
13 PI変換部
14 加算回路
15 二相/三相変換部
16 変調回路
17 PWM出力部
18 駆動部
19 角速度演算部
20 遅れ補償演算部
21 三相/二相変換部
22 非干渉制御部
23 電気角推定部
23a 第1推定部
23b 第2推定部
24 選択部
30 処理装置
30a CPU
30b 主記憶部
30c 補助記憶部
30d 表示部
30e 入力部
30f インタフェース部
30g システムバス
90 モータ
91 電気角検出ユニット
100,100A モータシステム
200 制御装置

Claims (11)

  1. 三相同期モータの回転子の電気角を推定する電気角推定装置であって、
    前記三相同期モータの界磁巻線を流れる励磁電流の値を設定する電流値設定手段と、
    前記回転子の推定角度を順次設定する推定角度設定手段と、
    前記電流値設定手段によって設定された前記励磁電流の値と、前記三相同期モータの出力トルクとを用いて、前記推定角度に応じた演算を行い、前記界磁巻線に印加する電圧の値を算出する第1演算手段と、
    前記第1演算手段によって算出された値の電圧を、前記界磁巻線に印加する印加手段と、
    前記印加手段によって電圧が印加されたときに、前記界磁巻線を流れる前記励磁電流の値を計測する計測手段と、
    前記計測手段によって計測された前記励磁電流の値を用いて、前記推定角度に応じた演算を行い、前記電流値設定手段によって設定された前記励磁電流の値に対応する評価値を算出する第2演算手段と、
    前記評価値のうちから閾値以上の前記評価値を抽出し、抽出された前記評価値に対応する前記推定角度の重心値を、前記回転子の電気角と推定する推定手段と、
    を備える電気角推定装置。
  2. 前記第1演算手段は、前記電流値設定手段によって設定された前記励磁電流の値と、前記三相同期モータの出力トルクとを入力とする変換を行う請求項1に記載の電気角推定装置。
  3. 前記第2演算手段は、前記計測手段によって計測された前記励磁電流の値を入力とする変換を行う請求項1又は2に記載の電気角推定装置。
  4. 前記回転子の周囲に配置され、前記回転子との相対位置に応じた検出信号を出力する複数の検出手段と、
    前記推定角度設定手段は、前記複数の検出手段のうちの第1検出手段と、前記第1検出手段に隣接する第2検出手段との位相差を等分して得られる角度ずつ、前記推定角度を増加させて順次設定する請求項1乃至のいずれか一項に記載の電気角推定装置。
  5. 前記推定手段は、前記回転子の回転速度が閾値以下のときに、電気角の推定を行う請求項1乃至のいずれか一項に記載の電気角推定装置。
  6. 永久磁石からなる回転子と、
    前記回転子の周囲に配置された界磁巻線と、
    請求項1乃至のいずれか一項に記載の電気角推定装置と、
    前記回転子の電気角を所定の分解能で検出する検出手段と、
    前記電気角推定装置及び前記検出手段からの出力に応じた電圧を前記界磁巻線に印加する制御系と、
    を備えるモータシステム。
  7. 前記制御系は、
    前記電気角推定装置によって推定された電気角と、電気角が推定された時刻からの経過時間とに基づいて推定された電気角が、前記検出手段によって検出された電気角と異なる場合には、前記検出手段によって検出された電気角に応じた電圧を、前記界磁巻線に印加する請求項に記載のモータシステム。
  8. 前記制御系は、
    前記回転子の回転数が第1の閾値以下の場合には、前記電気角推定装置によって推定された電気角を前記回転子の電気角とし、
    前記回転子の回転数が前記第1の閾値よりも大きい第2の閾値以上の場合には、前記検出手段によって検出された電気角を前記回転子の電気角とし、
    前記回転子の回転数が、前記第1の閾値よりも大きく前記第2の閾値よりも小さい場合には、前記電気角推定装置によって推定された電気角に、前記回転子の回転数が増加すると小さくなる係数を乗じることにより得られる値と、
    前記検出手段によって検出された電気角に、前記回転子の回転数が増加すると大きくなる係数を乗じることにより得られる値との和によって求められる電気角を前記回転子の電気角とする請求項に記載のモータシステム。
  9. 三相同期モータの回転子の電気角を推定する電気角推定方法であって、
    前記三相同期モータの界磁巻線を流れる励磁電流の値を設定する工程と、
    前記回転子の推定角度を順次設定する工程と、
    設定された前記励磁電流の値と、前記三相同期モータの出力トルクとを用いて、前記推定角度に応じた演算を行い、前記界磁巻線に印加する電圧の値を算出する工程と、
    算出された値の電圧を、前記界磁巻線に印加する工程と、
    前記界磁巻線に電圧が印加されたときに、前記界磁巻線を流れる前記励磁電流の値を計測する工程と、
    計測された前記励磁電流の値を用いて、前記推定角度に応じた演算を行い、設定された前記励磁電流の値に対応する評価値を算出する工程と、
    前記評価値のうちから閾値以上の前記評価値を抽出し、抽出された前記評価値に対応する前記推定角度の重心値を、前記回転子の電気角と推定する工程と、
    を含む電気角推定方法。
  10. 前記界磁巻線に印加する電圧の値を算出する前記工程は、励磁電流の値を設定する前記工程によって設定された前記励磁電流の値と、前記三相同期モータの出力トルクとを入力とする変換を行う請求項に記載の電気角推定方法。
  11. コンピュータに、
    三相同期モータの界磁巻線を流れる励磁電流の値を設定する手順と、
    前記三相同期モータの回転子の推定角度を順次設定する手順と、
    設定された前記励磁電流の値と、前記三相同期モータの出力トルクとを用いて、前記推定角度に応じた演算を行い、前記界磁巻線に印加する電圧の値を算出する手順と、
    算出された値の電圧が、前記界磁巻線に印加されたときに計測された前記励磁電流の値を用いて、前記推定角度に応じた演算を行い、算出された前記励磁電流の値に対応する評価値を算出する手順と、
    前記評価値のうちから閾値以上の前記評価値を抽出し、抽出された前記評価値に対応する前記推定角度の重心値を、前記回転子の電気角と推定する手順と、
    を実行させるためのプログラム。
JP2011268395A 2011-12-07 2011-12-07 電気角推定装置、モータシステム、電気角推定方法及びプログラム Expired - Fee Related JP6040524B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011268395A JP6040524B2 (ja) 2011-12-07 2011-12-07 電気角推定装置、モータシステム、電気角推定方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011268395A JP6040524B2 (ja) 2011-12-07 2011-12-07 電気角推定装置、モータシステム、電気角推定方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013121267A JP2013121267A (ja) 2013-06-17
JP6040524B2 true JP6040524B2 (ja) 2016-12-07

Family

ID=48773676

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011268395A Expired - Fee Related JP6040524B2 (ja) 2011-12-07 2011-12-07 電気角推定装置、モータシステム、電気角推定方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6040524B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6374662B2 (ja) * 2014-02-10 2018-08-15 日本電産サーボ株式会社 モータ装置
US20150309096A1 (en) * 2014-04-29 2015-10-29 Lsis Co., Ltd. Instantaneous power monitoring system for hvdc system
JP6557512B2 (ja) * 2015-05-20 2019-08-07 キヤノン株式会社 モータ制御装置、シート搬送装置、原稿読取装置及び画像形成装置
JP2022059935A (ja) * 2020-10-02 2022-04-14 日本電産株式会社 電気角推定装置、モータ、掃除機、及び電気角推定方法
CN113708683A (zh) * 2021-08-27 2021-11-26 河北爱其科技有限公司 电机应用于机械换挡开关的方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000217386A (ja) * 1998-11-19 2000-08-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 位置センサレスモ―タ制御装置
JP3695342B2 (ja) * 2001-04-11 2005-09-14 株式会社日立製作所 電動機の制御装置
JP3687603B2 (ja) * 2001-12-10 2005-08-24 株式会社明電舎 Pmモータの磁極位置推定方式
JP4455981B2 (ja) * 2004-11-30 2010-04-21 株式会社日立産機システム 同期電動機の駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013121267A (ja) 2013-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8674647B2 (en) Drive device for alternating current motor and electric motor vehicle
JP5130031B2 (ja) 永久磁石モータの位置センサレス制御装置
JP3419725B2 (ja) 位置センサレスモータ制御装置
KR102108911B1 (ko) 드라이브 시스템 및 인버터 장치
JP5397023B2 (ja) 交流モータの制御装置
JP6040524B2 (ja) 電気角推定装置、モータシステム、電気角推定方法及びプログラム
JP6361450B2 (ja) 誘導電動機の制御装置
KR0138730B1 (ko) 유도 모터용 벡터 제어 시스템
JP2007049843A (ja) 永久磁石同期モータのベクトル制御装置
JP5634620B2 (ja) 回転機の制御装置および回転機のインダクタンス測定方法
JP5045541B2 (ja) 多相回転機の制御装置
JP5447477B2 (ja) モータ制御装置及びモータ制御方法
JP2009038921A (ja) ブラシレスモータのセンサレス制御装置
KR101619567B1 (ko) 유도전동기의 파라미터 추정장치
JP5790123B2 (ja) モータ駆動制御装置とモータ駆動方法
JP2010045914A (ja) 同期モータ駆動制御装置
JP2006304478A (ja) モータ駆動制御装置及びそれを用いた電動パワーステアリング装置
TWI686047B (zh) 旋轉電機控制裝置及其控制方法
JP6261396B2 (ja) 永久磁石式同期モータのベクトル制御装置及び磁石磁束推定装置
EP3614559A1 (en) Induction motor speed estimation method and power conversion device using same
JP6664288B2 (ja) 電動機の制御装置
EP3309953B1 (en) Power conversion device for induction machine, secondary time constant measurement method and speed control method
US20040060348A1 (en) Method for detecting the magnetic flux the rotor position and/or the rotational speed
JP5396754B2 (ja) 出力推定装置
JP5980456B1 (ja) 制御装置および制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150901

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161011

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161024

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6040524

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees