JP6261396B2 - 永久磁石式同期モータのベクトル制御装置及び磁石磁束推定装置 - Google Patents

永久磁石式同期モータのベクトル制御装置及び磁石磁束推定装置 Download PDF

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本発明は、界磁として永久磁石を有する永久磁石式同期モータのベクトル制御装置に関し、特に、磁石磁束の推定値に応じて永久磁石式同期モータの動作を制御する永久磁石式同期モータのベクトル制御装置に関する。
一般に、永久磁石式同期モータのベクトル制御装置においては、回転座標系であるd軸及びq軸の電流値及びインダクタンス値や、永久磁石による鎖交磁束(以下、「磁石磁束」という)の値に応じて制御される出力トルクによってモータが駆動される(例えば、後述の(9)式参照)。しかし、磁石磁束は、永久磁石の温度上昇に伴い減少することが知られている。また、d軸及びq軸のインダクタンスは、電流が変化したときに磁気飽和の影響によって変動する特性を有する。よって、モータの動作状況に応じて、磁石磁束の値や各インダクタンスの値が変動するので、その変動を反映できない場合には出力トルクの正確な制御に支障を来すことになる。
特許文献1には、永久磁石の温度上昇に起因する磁石磁束の変動への対策として、q軸の電圧値の偏差を利用して磁石磁束の変化量の推定値を求め、この推定値に基づき出力トルクを制御する手法が開示されている。特許文献1の手法は、d軸のインダクタンスが既知であることを前提として演算を行うものである。
これに対し、特許文献2には、演算により求めた無効電力を用いて磁石磁束を推定するベクトル制御の手法が開示されている。すなわち、無効電力と磁石磁束及びインダクタンスの所定の関係式(後述の(3)式参照)を利用し、d軸の電流として設定された「正」と「負」の2段階の値に対応する2つの無効電力値を演算することにより、インダクタンスの変動やバラツキの影響を受けることなく、磁石磁束を推定することができる(例えば、特許文献2の段落51〜53参照)。
特開平10−229700号公報 特開2007−159212号公報 特開平11−122984号公報
特許文献1において、d軸のインダクタンスはq軸のインダクタンスと比較して、電流条件に磁気飽和の影響を受けにくくインダクタンス値が安定しているため(特許文献3の段落[0068]参照)、電流条件によらず安定して推定精度を維持することが期待できる。しかしながら、本手法にはモータ個体差によるインダクタンスのバラツキに対する考慮がなされていなかった。
特許文献2の手法を採用すれば、簡便に磁石磁束を推定できる。しかしながら、磁石磁束の推定は、無効電力の推定値を演算する際のd軸の電流の設定条件に起因するという制約がある。図6は、特許文献2のベクトル制御において、d軸の電流Idが負に設定された場合(図6(A))及び正に設定された場合(図6(B))のそれぞれのベクトル図の例を示す図である。図6においては、d軸及びq軸の電流Id、Iq、モータ印加電圧(端子電圧)Vo及びモータ印加電流(端子電流)Io、モータ角速度ω、磁石磁束φm、電機子鎖交磁束φa、d軸及びq軸のインダクタンスLd、Lq、電流位相角βのそれぞれがベクトル図で表示されている。図6に示すように、Ld・Idの方向性に起因して、モータ印加電圧Voの大きさは、d軸の電流が正の場合には、d軸の電流が負の場合に比べて大幅に上昇することがわかる。従って、特にモータの回転が高くなる動作領域においては、モータに印加される電圧値の制限により、図6(B)の動作は実際上困難になるという問題がある。以上のように、従来の永久磁石式同期モータのベクトル制御装置においては、インダクタンスの変動の影響を受けず、かつ、モータの多様な動作条件の下、高精度に磁石磁束を推定可能な手法は実現できなかった。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、磁気飽和の影響によるインダクタンスの変動を考慮しつつ、モータの広い回転領域等の多様な動作条件下であっても適用可能で、高精度に磁石磁束を推定し得る永久磁石式同期モータのベクトル制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、界磁として永久磁石を有する永久磁石同期モータ(16)を駆動するインバータ(14)の出力電圧をトルク指令(Tr)に応じてベクトル制御する永久磁石同期モータのベクトル制御装置であって、回転座標系であるd軸及びq軸の電圧指令値(Vd、Vq)と、前記インバータから前記永久磁石同期モータに供給される電流(Iu、Iv、Iw)の検出値に対応する前記d軸及びq軸の電流(Id、Iq)とに基づいて、前記永久磁石同期モータの無効電力(Q)を演算する無効電力演算手段(20a、50)と、前記q軸の電流をゼロにして前記永久磁石同期モータを駆動した状態で、前記d軸の電流と、前記無効電力と、前記永久磁石同期モータの角速度(ω)とに基づいて、前記永久磁石による鎖交磁束である磁石磁束(φm)を推定する第1の磁石磁束推定手段(21a、51)とを備えることを特徴としている。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2の態様は、前述の永久磁石同期モータ(16)を駆動するインバータ(14)の出力電圧をトルク指令(Tr)に応じてベクトル制御する永久磁石同期モータのベクトル制御装置であって、前記インバータから前記永久磁石同期モータに供給される電流(Iu、Iv、Iw)の検出値と、前記インバータの前記出力電圧を印加する配線を介して取得される各線間の電圧(Vuv、Vvw、Vwu)に基づいて、前記永久磁石同期モータの無効電力(Q)を演算する無効電力演算手段(30a、60)と、回転座標系であるd軸及びq軸の電流(Id、Iq)のうち前記q軸の電流をゼロにして前記永久磁石同期モータを駆動した状態で、前記電流の検出値に対応する前記d軸の電流と、前記無効電力と、前記永久磁石同期モータの角速度(ω)とに基づいて、前記永久磁石による鎖交磁束である磁石磁束(φm)を推定する第1の磁石磁束推定手段(21a、61)とを備えることを特徴としている。
本発明の第1及び第2の態様によれば、磁石磁束の推定には負のd軸電流が用いられ、q軸の電流がゼロに設定されるので、モータの端子電圧(Vo)を抑制することができ、モータの広い高回転領域で、インダクタンスの変動の影響を受けることなく高精度に磁石磁束を推定することができる。また、第1の態様は電圧指令値を用いて無効電力を演算するので、電圧を検出するデバイスを追加することなく電力演算が可能であるとともに、回転座標系で演算を行うので直流として取り扱うことができ、電力演算の負荷が軽減される。さらに、第2の態様は、電圧実測値を用いて無効電力を演算するので、電力演算精度が向上し、かつ、推定精度の向上が期待できる。
本発明の第1及び第2の態様において、前記第1の磁石磁束推定手段は、前記d軸のインダクタンスが磁気飽和しない範囲内で前記d軸の電流の異なる2値Id1、Id2を設定したとき、前記無効電力のうち前記Id1、Id2に対応する2値Q1、Q2と、前記角速度のうち前記Id1、Id2に対応する2値ω1、ω2とを用いて、後述の(6)式を演算することにより、前記磁石磁束φmを推定することができる。この場合において、Id2=A・Id1と設定したとき、後述の(7)式を演算することにより、前記磁石磁束φmを推定することができる。さらに、この場合において、前記角速度ωの2値ω1、ω2に関し、ω=ω1=ω2とみなせるときは、後述の(8)式を演算することにより、前記磁石磁束φmを推定することができる。
本発明の第3の態様は、前述の第1の態様において、前記d軸及びq軸の電圧指令値と、前記インバータから前記永久磁石同期モータに供給される電流の検出値に対応する前記d軸及びq軸の電流とに基づいて、前記永久磁石同期モータの有効電力(P)を演算する有効電力演算手段(20b)と、前記d軸の電流をゼロにして前記永久磁石同期モータを駆動した状態で、前記q軸の電流と、前記有効電力と、前記角速度とに基づいて、前記磁石磁束を推定する第2の磁石磁束推定手段(21b)とを更に備えていてもよい。同様に、本発明の第4の態様は、前述の第2の態様においては、前記電流の検出値と、前記配線を介して取得される各線間の電圧とに基づいて、前記永久磁石同期モータの有効電力(P)を演算する有効電力演算手段(30b)と、前記d軸の電流をゼロにして前記永久磁石同期モータを駆動した状態で、前記q軸の電流と、前記有効電力と、前記角速度とに基づいて、前記磁石磁束を推定する第2の磁石磁束推定手段(21b)とを更に備えていてもよい。第3及び第4のいずれの態様においても、制御信号に応じて、前記無効電力を用いた前記第1の磁石磁束推定手段による前記磁石磁束の推定と、前記有効電力を用いた前記第2の磁石磁束推定手段による前記磁石磁束の推定とを、選択的に切り替え可能に構成することができる。
本発明の第3及び第4の態様によれば、第2の磁石磁束推定手段による磁石磁束の推定時に、d軸の電流をゼロに設定してモータを駆動するので、d軸の電流を正の値に設定する場合に比べて、モータの高回転領域で問題となるモータの印加電圧の上昇を抑制することができる。よって、モータの多様な動作条件の下で、インダクタンスの変動の影響を受けることなく高精度に磁石磁束を推定することができる。
本発明の第3及び第4の態様において、前記第2の磁石磁束推定手段は、前記有効電力Pと、前記q軸の電流Iqと、前記角速度ωと、前記永久磁石同期モータの磁石極対数Pn、巻線抵抗Ra、機械的損失Wmとを用いて、後述の(13)式を演算することにより、前記磁石磁束φmを推定することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の磁石磁束推定装置(40)は、界磁として永久磁石を有する永久磁石同期モータを駆動する際の前記永久磁石による鎖交磁束である磁石磁束を推定する磁石磁束推定装置であって、前記永久磁石同期モータに供給される電流の検出値と、前記永久磁石同期モータに電圧を印加する配線を介して取得される各線間の電圧とに基づいて、前記永久磁石同期モータの無効電力を演算する無効電力演算手段と、回転座標系であるd軸及びq軸の電流のうち前記q軸の電流をゼロにして前記永久磁石同期モータを駆動した状態で、前記電流の検出値に対応する前記d軸の電流と、前記無効電力と、前記永久磁石同期モータの角速度とに基づいて、前記永久磁石による鎖交磁束である磁石磁束を推定する第1の磁石磁束推定手段とを備えることを特徴としている。本発明の磁石磁束推定装置を多様な装置に適用することにより、前述の第1及び第2の態様と同様の効果を得ることができる。
本発明の磁石磁束推定装置においては、前記電流の検出値と、前記配線を介して取得される各線間の電圧とに基づいて、前記永久磁石同期モータの有効電力を演算する有効電力演算手段と、前記d軸の電流をゼロにして前記永久磁石同期モータを駆動した状態で、前記q軸の電流と、前記有効電力と、前記角速度とに基づいて、前記磁石磁束を推定する第2の磁石磁束推定手段と、を更に備えていてもよい。かかる構成を多様な装置に適用することにより、前述の第3及び第4の態様と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、磁気飽和の影響によるインダクタンスの変動を回避しつつ、モータの広い回転領域等の多様な動作条件下でモータの印加電圧等によって制約されることなく、高精度に磁石磁束を推定し得る永久磁石式同期モータのベクトル制御装置を実現することができる。
第1実施形態の永久磁石式同期モータのベクトル制御装置における概略の全体構成を示すブロック図である。 第1実施形態の第2の推定方法を用いたベクトル制御におけるベクトル図の一例を示す図である。 第2実施形態の永久磁石式同期モータのベクトル制御装置における概略の全体構成を示すブロック図である。 第1実施形態の変形例に係る永久磁石式同期モータのベクトル制御装置における概略の全体構成を示すブロック図である。 第2実施形態の変形例に係る永久磁石式同期モータのベクトル制御装置における概略の全体構成を示すブロック図である。 特許文献2のベクトル制御におけるベクトル図の例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下に述べる実施形態は本発明を適用した形態の例であって、本発明が本実施形態の内容により限定されることはない。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る永久磁石式同期モータのベクトル制御装置について説明する。図1は、第1実施形態の永久磁石式同期モータのベクトル制御装置における概略の全体構成を示すブロック図であり、電流指令生成部10と、電流制御部11と、2相/3相変換部12と、PWM演算部13と、インバータ14と、電流検知部15と、モータ16と、回転角検知部17と、3相/2相変換部18と、角速度演算部19と、電力演算部20と、磁石磁束推定部21とを含む構成が示されている。
図1において、電流指令生成部10は、外部から受け取ったトルク指令Trに基づいて、2相の回転座標系であるd軸及びq軸の電流指令値Id、Iqを生成する。図1のモータ16が電気自動車に搭載される場合を例にとると、電流指令生成部10に入力されるトルク指令Trは、アクセル操作量に連動して変化する。また、後述の磁石磁束推定部21により推定される磁石磁束φmが電流指令生成部10にフィードバックされるので、永久磁石の温度変動などによって磁石磁束φmが変化する場合であっても、電流指令生成部10で生成される上記各指令値が適切に補償するように制御される。
電流制御部11は、1対の減算部11a、11bと、PI制御演算部11cとによって構成される。減算部11a、11bは、電流指令生成部10から出力される上記電流指令値Id、Iqから、後述の3相/2相変換部18から出力されるd軸及びq軸の電流Id、Iqをそれぞれ減算し、電流偏差ΔId、ΔIqを出力する。PI制御演算部11cは、周知の関係式を用いてPI(Proportional and Integral)制御を実行し、減算部11a、11bからの電流偏差ΔId、ΔIqと、角速度演算部19から出力される角速度ωとに基づき、d軸及びq軸の電圧指令値Vd、Vqをそれぞれ演算する。
2相/3相変換部12は、回転角検知部17で検知されたモータ16の回転角θに基づき、d軸及びq軸で表される回転座標系における2相の電圧指令値Vd、Vqを座標変換し、u相、v相、w相により表される3相交流の電圧指令値Vu、Vv、Vwを出力する。
PWM演算部13及びインバータ14は、2相/3相変換部12から出力される電圧指令値Vu、Vv、Vwに基づき、モータ16を駆動するための3相交流の出力電圧を生成する。なお、3相交流の出力電圧は、互いに位相が120°ずれる関係にある。インバータ14は、例えば、PWM演算部13により生成されるPWM制御信号に応じてスイッチング制御される複数のトランジスタ等のスイッチング素子(不図示)を備え、その出力側がu相、v相、w相からなる3相の各配線を介してモータ16の入力側と電気的に接続されている。
電流検知部15は、インバータ14からモータ16に流れる3相の各配線の電流Iu、Iv、Iwを検知する。電流検知部15は、例えば、3相の各配線の近傍に発生する磁界を利用することにより各電流を検知することができる。
モータ16は、界磁として永久磁石を用いた回転子と、インバータ14から供給される3相交流により回転磁界を発生する固定子とを備え、3相交流の周波数に同期して回転する永久磁石式同期モータである。また、モータ16に付随する回転角検知部17は、モータ16の回転子の位置としての上述の回転角θを検知する。
3相/2相変換部18は、回転角検知部17で検知されたモータ16の回転角θに基づき、電流検知部15で検知された3相の電流Iu、Iv、Iwを座標変換し、d軸及びq軸で表される回転座標系の2相の電流Id、Iqを出力する。
角速度演算部19は、回転角検知部17で検知されたモータ16の回転角θに基づき、モータ16の上述の角速度ωを出力する。この角速度ωにより、モータ16の回転数を判別することができる。
電力演算部20は、モータ16の無効電力Qを演算する無効電力演算部20a(本発明の無効電力演算手段)と、モータ16の有効電力Pを演算する有効電力演算部20b(本発明の有効電力演算手段)とを含んで構成される。有効電力P及び無効電力Qは、上述の3相/2相変換部18から出力されるd軸及びq軸の電流Id、Iqと、電流制御部11から出力されるd軸及びq軸の電圧指令値Vd、Vqとを用いて、それぞれ次の(1)式及び(2)式のように演算することができる。
Figure 0006261396
ここで、回転座標系における電流及び電圧指令値の各ベクトルに関し、(1)式は外積の差に相当し、(2)式は内積の和に相当する。
磁石磁束推定部21は、無効電力演算部20aから出力される無効電力Qに基づき磁石磁束φmを推定する第1推定部21a(本発明の第1の磁石磁束推定手段)と、有効電力演算部20bから出力される有効電力Pに基づき磁石磁束φmを推定する第2推定部21b(本発明の第2の磁石磁束推定手段)とを含んで構成される。第1推定部21a及び第2推定部21bにおける具体的な推定方法については後述する。磁石磁束推定部21には、第1推定部21aと第2推定部21bのいずれを用いるかを選択的に制御する制御信号Smが印加され、第1推定部21aと第2推定部21bのうち制御信号Smにより選択された側の磁石磁束φmが出力され、前述の電流指令生成部10に送出される。
次に、図1の磁石磁束推定部21による磁石磁束φmの推定方法のうち、無効電力Qを用いて第1推定部21aにより行われる第1の推定方法について説明する。まず、無効電力Qは、前述のd軸及びq軸の電流Id、Iq、d軸及びq軸のインダクタンスLd、Lq、磁石磁束φm、角速度ωを用いて、次の(3)式で表すことができる。
Figure 0006261396
そして、(3)式に基づき、電流Iq=0(電流位相角β=90°)に設定した上でモータ16を駆動しつつ、d軸電流Idとして、互いに異なる2値Id1、Id2を設定し、それぞれ(3)式の演算を行う。これにより、2値Id1、Id2に対応する下記の(4)式及び(5)式が演算される。
Figure 0006261396
ここで、上記Id1、Id2は、d軸のインダクタンスLdが磁気飽和しない範囲内に設定されるものとする。つまり、2つのLd1、Ld2は磁気飽和しないために一定(Ld1=Ld2)とみなすことができる。よって、(4)式及び(5)式において、d軸の電流Idの2値Id1、Id2に対応して、2つの無効電力Q1、Q2と、2つの角速度ω1、ω2が得られる。
次いで、磁石磁束φmに関し、上記(4)式及び(5)式を連立方程式として計算すると、次の(6)式が得られる。
Figure 0006261396
(6)式において、Id1、Id2の所定の比率Aが得られる場合には、Id2=A・Id1と表すことにより、次の(7)式を導くことができる。
Figure 0006261396
ただし、K1、K2:定数
また、上記のようにモータ16を駆動する際、角速度ωは時間的に緩やかに変化するので、ω=ω1=ω2とみなしてもよい。この場合、(7)式から、次の(8)式を導くことができる。
Figure 0006261396
従って、第1推定部21aでは、無効電力演算部20aから受け取った無効電力Qと、3相/2相変換部18から受け取ったd軸の電流Idと、角速度演算部19から受け取った角速度ωとをそれぞれ抽出し、第1の推定方法として(6)〜(8)式のいずれかの演算を行うことができる。
第1の推定方法においては、磁石磁束φmの推定には負のd軸電流Idが用いられ、q軸の電流Iqがゼロに設定されるのでモータ16の端子電圧Voを抑制することができ、従来の推定方法(特許文献2の方法)のようにモータの高回転領域における印加電圧の制限を受けることなく、高精度に磁石磁束φmを推定することが可能となる。また、(6)〜(8)式の演算では、インダクタンスLd、Lqの値を使用しないため、従来の推定方法(特許文献1の方法)で問題となる磁石磁束φmの推定精度のインダクタンスのバラツキ影響を回避することができる。
次に、図1の磁石磁束推定部21による磁石磁束φmの推定方法のうち、有効電力Pを用いて第2推定部21bにより行われる第2の推定方法について説明する。まず、モータ16のトルクTは、前述のd軸及びq軸の電流Id、Iq及びインダクタンスLd、Lqと、磁石磁束φmを用いて、次の(9)式で表すことができる。
Figure 0006261396
ただし、Pn:磁極対数
なお、(9)式のうち、磁極対数Pn、磁石磁束φm、インダクタンスLd、Lqは、モータ16の特性に依存するパラメータ(モータ定数)である。
また、この場合d軸の電流Idがゼロに設定されるので(9)式は、次の(10)式で表すことができる。
Figure 0006261396
一方、上記トルクTは、有効電力Pと角速度ωを用いて、次の(11)式で表すことができる。
Figure 0006261396
ただし、Ra:巻線抵抗
Rc:等価鉄損抵抗
Wm:モータの機械的損失
Vo:モータの印加電圧
(11)式において、右辺分子の括弧内は、順に銅損、鉄損、機械損の和になっている。このうち、一般にモータ16は低回転領域においては鉄損が無視できる程度に小さいため、(11)式は、次の(12)式のように書き換えることができる。
Figure 0006261396
(10)式及び(12)式に基づいて、磁束φmの演算式として、次の(13)式が得られる。
Figure 0006261396
従って、第2推定部21bでは、有効電力演算部20bから受け取った有効電力Pと、3相/2相変換部18から受け取ったq軸の電流Iqと、角速度演算部19から受け取った角速度ωとをそれぞれ抽出するとともに、予め設定可能なパラメータ(モータの機械的損失Wm、巻線抵抗Ra、磁極対数Pn)を用いて、比較的簡単に第2の推定方法として(13)式の演算を行うことができる。
(13)式から理解できるように、第2の推定方法においては、磁石磁束φmの推定にはq軸の電流Iqが用いられ、d軸の電流Idが流れない条件でモータ16が動作する。また第2の推定方法においては、q軸の電流Iqを印加しているため、モータ16にトルクが発生している。ここで、図2は、第2の推定方法を用いたベクトル制御において、d軸及びq軸の電流Id、Iq、モータ16の印加電圧Vo及び印加電流Io、角速度ω、磁石磁束φm、電機子鎖交磁束φa、q軸のインダクタンスLq、電流位相角βを表示したベクトル図の一例を示している。図2に示すモータ16の印加電圧Voは、従来(特許文献2)のベクトル図である図6と比較すると、Idが正の値となる図6(B)のモータ印加電圧Voに比べて、小さい値になることがわかる。このように、Id=0を前提とする第2の推定方法によれば、正の電流Idを用いて磁石磁束φmを推定する従来の推定方法(特許文献2の方法)と比べると、モータ16の高回転領域における印加電圧Voの制約を減らし、適切に磁石磁束φmを推定することが可能となる。
以上説明したように、第1実施形態における磁石磁束φmの推定に関し、無効電力Qを用いた第1の推定方法と、有効電力Pを用いた第2の推定方法は、それぞれ異なる特徴を有する。よって、磁石磁束推定部21に印加される制御信号Smにより、トルク指令Trやモータ16の動作状態に応じて、第1推定部21a及び第2推定部21bを選択的に活性化することにより、多様な状況下で高精度に磁石磁束φmを推定することができる。なお、第1及び第2の推定方法の一方のみを用いる場合、制御信号Smを固定的に設定する制御も可能である。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る永久磁石式同期モータのベクトル制御装置について説明する。図3は、第2実施形態の永久磁石式同期モータのベクトル制御装置における概略の全体構成を示すブロック図である。図3のうち、図1の第1実施形態と異なるのは、電力演算部20の構成及び接続関係であり、それ以外の構成の多くは図1と共通である。よって、以下では、第2実施形態のうち、第1実施形態と異なる点を中心に説明するものとし、第1実施形態と同様の点については説明を省略する。
図3に示すように、第2実施形態の電力演算部30は、電流検知部15で検知された3相の電流Iu、Iv、Iwと、インバータ14からモータ16への出力電圧を印加する配線を介して取得される各線間の電圧Vuv、Vvw、Vwuとが入力される。なお、3相の各配線と電力演算部30との間に設けた分圧回路や増幅回路を介して各線間の電圧Vuv、Vvw、Vwuを取得する構成を採用してもよい。図1と図3を比較すると、第1実施形態では電流Id、Iq及び電圧指令値Vd、Vqを電力演算部20に入力しているのに対し、第2実施形態では実測値としての上記3相の電流Iu、Iv、Iw及び電圧Vuv、Vvw、Vwuを電力演算部30に入力した点が異なる。
電力演算部30のうちの無効電力演算部30aは、上述の実測値を用いた二電力計法に基づいて、無効電力Qを次の(14)式、(15)式、(16)式のいずれかを用いて演算することができる。
Figure 0006261396
なお、(15)式において、電流Iu、Iv、Iw及び電圧Vuv、Vvw、Vwuは、異なる組合せを用いてもよく、平均化処理の時間を許容できる場合は、1つの乗算のみを用いて(16)式の演算を行ってもよい。この場合の乗算は、Vwu・Iv、Vuv・Iwを用いることができる。
電力演算部30のうちの有効電力演算部30bは、上述の実測値を用いた二電力計法に基づいて、有効電力Pを次の(17)式のように演算することができる。
Figure 0006261396
なお、二電力計法に基づく演算を行う限り、電流Iu、Iv、Iw及び電圧Vuv、Vvw、Vwuの組合せは、(17)式に限られない。
そして、図3の磁石磁束推定部21のうち、第1推定部21aは、(14)〜(16)式のいずれかによって得られた無効電力Qを用いて、第1実施形態と同様の演算により磁石磁束φmを推定し、第2推定部21bは、(17)式によって得られた有効電力Pを用いて、第1実施形態と同様の演算により磁石磁束φmを推定する。なお、第1推定部21aと第2推定部21bのいずれの推定方法を用いるかは、第1実施形態の場合と同様、磁石磁束推定部21に供給される制御信号Smに応じて選択的に制御される。
第2実施形態を採用する場合であっても、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。ここで、図3の構成において、電力演算部30および磁石磁束推定部21を含む部分は、磁石磁束推定ユニット40(本発明の磁石磁束推定装置)を構成する。そして、この磁石磁束推定ユニット40は、永久磁石式同期モータのベクトル制御装置に限らず、モータの駆動に関連する多様な装置に組み込むことにより、上述の作用効果を得ることができる。なお、図3の構成において、磁石磁束φmの推定時には、電力演算部30のうちの無効電力演算部30a及び有効電力演算部30bが同時に動作することはない。よって、乗算に用いる電流Iu、Iv、Iw及び電圧Vuv、Vvw、Vwuを切り替える機能や反転機能等を付加することにより、磁石磁束推定部21の構成を簡素化することができる。
以上、第1及び第2実施形態に基づいて、本発明に係る永久磁石式同期モータのベクトル制御装置(磁石磁束推定装置)について説明したが、本発明は、第1及び第2実施形態には限定されず、多様な変形例がある。図4は、第1実施形態の一変形例に係る永久磁石式同期モータのベクトル制御装置における概略の全体構成を示すブロック図である。図4の変形例は、図1の電力演算部20及び磁石磁束推定部21を、無効電力演算部50及び磁石磁束推定部51で置き換え、有効電力Pを用いることなく、無効電力Qを用いた推定方法のみを行うように構成されている。よって、図4の無効電力演算部50は、図1の無効電力演算部20aと同様に機能し、図4の磁石磁束推定部51は、図1の第1推定部21aと同様に機能する。また、図1の制御信号Smは、図4の磁石磁束推定部51には印加されていない。
また、図5は、第2実施形態の一変形例に係る永久磁石式同期モータのベクトル制御装置における概略の全体構成を示すブロック図である。図5の変形例は、図4の変形例と同様の趣旨から、図3の電力演算部30及び磁石磁束推定部21を、無効電力演算部60及び磁石磁束推定部61で置き換えて構成されている。よって、図5の無効電力演算部60は、図3の無効電力演算部30aと同様に機能し、図5の磁石磁束推定部61は、図3の第1推定部21aと同様に機能する。また、図1の制御信号Smが磁石磁束推定部61には印加されない点についても、図4の場合と同様である
以上のように、図4及び図5の変形例を採用する場合には、無効電力Qを用いて、上述の(6)〜(8)式のいずれかの演算を行うことにより磁石磁束φmを推定する。かかる変形例はモータ16の端子電圧Voを抑制することができ、モータ16の高回転領域における印加電圧の制限を受けることなく、高精度に磁石磁束φmを推定することが可能であり、第1及び第2実施形態における第1の推定方法を用いる場合と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明に係る永久磁石式同期モータのベクトル制御装置及び磁石磁束推定装置は、多様な用途に利用することができる。例えば、電気自動車、電動バイク、電車などの移動体、ブロワ、FA装置、加工装置等の産業用途、昇降機、空調装置等の利用分野において、磁石磁束の変動を補償する構成を備えた永久磁石式同期モータのベクトル制御装置や、それ以外の多様な磁石磁束推定装置に対して本発明を適用することができる。
10…電流指令生成部
11…電流制御部
11a、11b…減算部
11c…PI制御演算部
12…2相/3相変換部
13…PWM演算部
14…インバータ
15…電流検知部
16…モータ
17…回転角検知部
18…3相/2相変換部
19…角速度演算部
20、30…電力演算部
20a、30a、50、60…無効電力演算部
20b、30b…有効電力演算部
21、51、61…磁石磁束推定部
21a…第1推定部
21b…第2推定部
40…磁石磁束推定ユニット
Tr…トルク指令
Id、Iq…d軸及びq軸の電流
Ld、Lq…d軸及びq軸のインダクタンス
Iu、Iv、Iw…3相交流の電流
Vuv、Vvw、Vwu…3相交流の線間の電圧
P…有効電力
Q…無効電力
ω…角速度
φm…磁石磁束
Sm…制御信号

Claims (10)

  1. 界磁として永久磁石を有する永久磁石同期モータを駆動するインバータの出力電圧をトルク指令に応じてベクトル制御する永久磁石同期モータのベクトル制御装置であって、
    回転座標系であるd軸及びq軸の電圧指令値と、前記インバータから前記永久磁石同期モータに供給される電流の検出値に対応する前記d軸及びq軸の電流とに基づいて、前記永久磁石同期モータの無効電力を演算する無効電力演算手段と、
    前記q軸の電流をゼロにして前記永久磁石同期モータを駆動した状態で、前記d軸の電流と、前記無効電力と、前記永久磁石同期モータの角速度とに基づいて、前記永久磁石による鎖交磁束である磁石磁束を推定する第1の磁石磁束推定手段と、
    を備えることを特徴とする永久磁石同期モータのベクトル制御装置。
  2. 界磁として永久磁石を有する永久磁石同期モータを駆動するインバータの出力電圧をトルク指令に応じてベクトル制御する永久磁石同期モータのベクトル制御装置であって、
    前記インバータから前記永久磁石同期モータに供給される電流の検出値と、前記インバータの前記出力電圧を印加する配線を介して取得される各線間の電圧とに基づいて、前記永久磁石同期モータの無効電力を演算する無効電力演算手段と、
    回転座標系であるd軸及びq軸の電流のうち前記q軸の電流をゼロにして前記永久磁石同期モータを駆動した状態で、前記電流の検出値に対応する前記d軸の電流と、前記無効電力と、前記永久磁石同期モータの角速度とに基づいて、前記永久磁石による鎖交磁束である磁石磁束を推定する第1の磁石磁束推定手段と、
    を備えることを特徴とする永久磁石同期モータのベクトル制御装置。
  3. 前記第1の磁石磁束推定手段は、前記d軸のインダクタンスが磁気飽和しない範囲内で前記d軸の電流の異なる2値Id1、Id2を設定したとき、前記Id1、Id2に対応する前記無効電力の2値Q1、Q2と、前記Id1、Id2に対応する前記角速度の2値ω1、ω2とを用いて、
    Figure 0006261396
    を演算することにより前記磁石磁束φmを推定することを特徴とする請求項1又は2に記載の永久磁石同期モータのベクトル制御装置。
  4. 前記第1の磁石磁束推定手段は、前記d軸の電流の2値Id1、Id2をId2=A・Id1と設定したとき、
    Figure 0006261396
    を演算することにより前記磁石磁束φmを推定することを特徴とする請求項3に記載の永久磁石同期モータのベクトル制御装置。
  5. 前記第1の磁石磁束推定手段は、前記角速度ωの2値ω1、ω2に関し、ω=ω1=ω2とみなすことができる場合、
    Figure 0006261396
    を演算することにより前記磁石磁束φmを推定することを特徴とする請求項4に記載の永久磁石同期モータのベクトル制御装置。
  6. 前記d軸及びq軸の電圧指令値と、前記インバータから前記永久磁石同期モータに供給される電流の検出値に対応する前記d軸及びq軸の電流とに基づいて、前記永久磁石同期モータの有効電力を演算する有効電力演算手段と、
    前記d軸の電流をゼロにして前記永久磁石同期モータを駆動した状態で、前記q軸の電流と、前記有効電力と、前記角速度とに基づいて、前記磁石磁束を推定する第2の磁石磁束推定手段と、
    を更に備え、
    制御信号に応じて、前記無効電力を用いた前記第1の磁石磁束推定手段による前記磁石磁束の推定と、前記有効電力を用いた前記第2の磁石磁束推定手段による前記磁石磁束の推定とを、選択的に切り替え可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石同期モータのベクトル制御装置。
  7. 前記電流の検出値と、前記配線を介して取得される各線間の電圧とに基づいて、前記永久磁石同期モータの有効電力を演算する有効電力演算手段と、
    前記d軸の電流をゼロにして前記永久磁石同期モータを駆動した状態で、前記q軸の電流と、前記有効電力と、前記角速度とに基づいて、前記磁石磁束を推定する第2の磁石磁束推定手段と、
    を更に備え、
    制御信号に応じて、前記無効電力を用いた前記第1の磁石磁束推定手段による前記磁石磁束の推定と、前記有効電力を用いた前記第2の磁石磁束推定手段による前記磁石磁束の推定とを、選択的に切り替え可能に構成されることを特徴とする請求項2に記載の永久磁石同期モータのベクトル制御装置。
  8. 前記第2の磁石磁束推定手段は、前記有効電力Pと、前記q軸の電流Iqと、前記角速度ωと、前記永久磁石同期モータの磁石極対数Pn、巻線抵抗Ra、機械的損失Wmとを用いて、
    Figure 0006261396
    を演算することにより前記磁石磁束φmを推定することを特徴とする請求項6又は7に記載の永久磁石同期モータのベクトル制御装置。
  9. 界磁として永久磁石を有する永久磁石同期モータを駆動する際の前記永久磁石による鎖交磁束である磁石磁束を推定する磁石磁束推定装置であって、
    前記永久磁石同期モータに供給される電流の検出値と、前記永久磁石同期モータに電圧を印加する配線を介して取得される各線間の電圧とに基づいて、前記永久磁石同期モータの無効電力を演算する無効電力演算手段と、
    回転座標系であるd軸及びq軸の電流のうち前記q軸の電流をゼロにして前記永久磁石同期モータを駆動した状態で、前記電流の検出値に対応する前記d軸の電流と、前記無効電力と、前記永久磁石同期モータの角速度とに基づいて、前記永久磁石による鎖交磁束である磁石磁束を推定する第1の磁石磁束推定手段と、
    を備えることを特徴とする磁石磁束推定装置。
  10. 前記電流の検出値と、前記配線を介して取得される各線間の電圧とに基づいて、前記永久磁石同期モータの有効電力を演算する有効電力演算手段と、
    前記d軸の電流をゼロにして前記永久磁石同期モータを駆動した状態で、前記q軸の電流と、前記有効電力と、前記角速度とに基づいて、前記磁石磁束を推定する第2の磁石磁束推定手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項9に記載の磁石磁束推定装置。
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