JP6039579B2 - ノズルチップの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ノズルチップの製造方法に関する。
ノズルチップは、例えば吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドに用いられる。液体吐出ヘッドとしては、インクを紙等の被記録媒体に吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドが挙げられる。インクジェット記録ヘッドのノズルチップを製造する方法としては、特許文献1に記載の方法がある。
特許文献1に記載のノズルチップの製造方法を簡単に述べる。まず、吐出口から液体吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子を有する素子基板を用意する。次いで、素子基板上に光吸収剤を含むポジ型感光性樹脂の層を形成する。そして、ポジ型感光性樹脂の層に対して露光を行い、流路の形状を有するパターンを形成する。次いで、パターンを覆うように吐出口形成部材となるネガ型感光性樹脂層を形成し、ネガ型感光性樹脂層に対してi線(波長365nm)による露光を行い、吐出口列を形成する。最後にパターンを除去して、液体の流路を形成する。
特許文献1のような方法でノズルチップに吐出口列を形成する際に、露光装置が露光可能な領域である画角サイズを超えたパターンを露光することが求められる場合がある。この場合に、特許文献2に記載されているように、「分割露光」と呼ばれる製造方法が用いられることがある。分割露光とは、画角に収まらないパターンを画角に収まるようにマスク上で分割し、露光するというものである。吐出口列は、光線の照射を、吐出口列パターンをつなぎ部でつなぐことで1つのノズルチップの吐出口列パターンとなるパターンを有するマスクを用いて行うことによって形成する。つなぎ部は、通常、吐出口列の配列方向に垂直な方向、即ちノズルチップを長手方向で分割した部分である。
特開2009−166492号公報 特開2003−145769号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、つなぎ部をまたいで隣接する吐出口において、吐出する液滴の着弾位置にずれが生じ、記録媒体に筋が発生することがあることが確認された。この筋は、着弾したドット同士が互いに近接しており、これらが接触することで発生するものであった。
本発明は、分割露光によって製造したノズルチップであっても、分割露光のつなぎ部近傍の吐出口から吐出される液体に発生する着弾位置のずれを抑制することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、以下の通りである。即ち、光線の照射を、複数の吐出口列パターンをつなぎ部でつなぐことで1つのノズルチップの吐出口列パターンとなるパターンを有するマスクを用いて、吐出口を開口させる面と対向する側から行うことによって、前記面に吐出口が開口して配列した吐出口列を形成する工程を有するノズルチップの製造方法であって、前記マスクは、1つのマスクが前記複数の吐出口列パターンを有しており、前記1つのマスク内の複数の吐出口列パターンは、吐出口列パターンの長手方向に沿う列が複数列をなして並んでおり、前記1つのマスクは、前記吐出口列の吐出口の配列方向に関して、前記つなぎ部からの距離が最も近い全ての吐出口が、前記つなぎ部からの距離が最も遠い吐出口よりも照射される前記光線の軸外テレセン度の絶対値が小さくなるようなマスクであることを特徴とするノズルチップの製造方法である。
本発明によれば、分割露光によって製造したノズルチップであっても、分割露光のつなぎ部近傍の吐出口から吐出される液体に発生する着弾位置のずれを抑制することができる。
ノズルチップの模式的斜視図である。 縮小投影方式の露光の様子を示した模式的断面図である。 縮小投影方式の露光における光束の傾きを示す模式的断面図である。 縮小投影方式の露光における光束の傾きを示す模式的断面図である。 マスク上に発生する軸外テレセン度のイメージ図である。 ノズルチップの模式的上面図である。 マスク上のノズルチップの吐出口列パターンを示す模式的上面図である。 マスク上のノズルチップの吐出口列パターンを示す模式的上面図である。 マスク上のノズルチップの吐出口列パターンを示す模式的上面図である。 ノズルチップをパターニングする様子を示した模式的斜視図である。 ノズルチップをパターニングする様子を示した模式的斜視図である。 ノズルチップの吐出に関する模式的断面図である。 ノズルチップの吐出に関する模式的断面図である。 ノズルチップの吐出に関する模式的断面図である。 吐出された液滴の理想着弾位置からのずれ量を示すグラフである。 吐出された液滴の理想着弾位置からのずれ量を示すグラフである。
上述の課題に関し、本発明者らが検討を行ったところ、露光装置の光学系の構成及びノズルチップ領域をパターニングするためにマスク上に配置されたノズルチップ領域パターンの位置が、着弾位置ずれに影響を与えることが分かった。以下、この点に関して詳細に説明する。
図2は、光源からの光線束20を用いてマスク22を照明する照明光学系21と、マスクのパターンをノズルチップ1に投影する縮小投影光学系23とを備える露光装置による、露光の様子を示す図である。照明光学系から照射される光線束の中心とマスク中心が同軸上にある場合、マスク内の外側(外周部)に照射される光線は、マスク中心に照射される光線よりも、ノズルチップ面に入射する傾きがノズルチップ面の垂直方向に対して僅かに大きくなる傾向にある。
マスクに形成された吐出口列パターンのうちマスクの外周付近に配置された吐出口のパターンは、吐出口のパターンに照射される光線の傾きをもってノズルチップに投影されるため、吐出口が傾いて形成されることになる。この結果、傾いて形成された吐出口から吐出される液滴は、理想の着弾位置からずれて着弾することになる。
図1は、本発明の一実施形態に係るノズルチップを示す模式図である。本実施形態のノズルチップは、液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子2が、所定のピッチで2列に並んで形成された素子基板10を有している。素子基板10には、異方性エッチングによって形成された液体供給口13が、エネルギー発生素子2の2つの列の間に開口している。素子基板10上には、吐出口形成部材9によって、各エネルギー発生素子2に対応した吐出口11と、液体供給口13から各吐出口11に連通する液体流路(不図示)が形成されている。
吐出口形成部材9は、例えば天井などの流路の一部を形成する部材としても機能するものである。そこで、構造材料としての高い機械的強度、下地との密着性、耐インク性と、同時に吐出口の微細なパターンをパターニングするための解像性が求められる。これらの特性を満足する材料としては、例えばカチオン重合型のエポキシ樹脂組成物が挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応物や、含ブロモビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応物が挙げられる。また、フェノールノボラック或いはo−クレゾールノボラックとエピクロルヒドリンとの反応物が挙げられる。エポキシ樹脂は、エポキシ当量が2000以下であることが好ましく、エポキシ当量が1000以下であることがより好ましい。エポキシ当量が2000を越えると、硬化反応の際に架橋密度が低下し、密着性、耐インク性が低下する場合がある。
エポキシ樹脂を硬化させるための光カチオン重合開始剤としては、光照射により酸を発生する化合物が挙げられる。例えば、芳香族スルフォニウム塩、芳香族ヨードニウム塩が挙げられる。また、必要に応じて、波長増感剤を添加してもよい。波長増感剤としては、例えば旭電化工業(株)より市販されているSP−100が挙げられる。
図1に示すノズルチップは、吐出口11が形成された面が記録媒体の記録面に対面するように配置される。そして、液体供給口13を介して流路内に充填された液体(インク)に、エネルギー発生素子2によって発生するエネルギーを加えることによって、吐出口11から液滴として吐出させる。この液滴を記録媒体に付着させることによって記録を行う。
次に、露光装置について、再び図2を用いて説明する。光源からの光線の照射(露光)は、例えば高圧水銀灯から放射される光線のうちi線を用いて行う。露光に用いる光線はこれに限られるものではなく、パターニングする部材が感光する波長を有するものであればよい。
露光の際、光学系の光軸に対して光線が傾くことがある。光学系の光軸に対して主光線が傾くことを、テレセンが発生するという。この傾きの程度が軸外テレセン度である。特に縮小投影光学系では、フォーカス位置をベストフォーカスからデフォーカスさせると、ディストーションが発生することがある(デフォーカスディストーション)。デフォーカスに伴ってディストーションの大きさ、即ち軸外テレセン度が変化する。
軸外テレセン度の絶対値は、光線束の中心の光線25に比べて、光線束の中でも外側の光線261の方が大きくなる傾向にある。尚、光線束の中心とは、マスクと平行方向の光線束の断面における、光線束の重心を意味する。光線束の中心とマスクの中心が一致している(同軸上にある)場合、マスクの中心を通る光線25に比べて、マスクの縁付近を通る光線261の方が、軸外テレセン度の絶対値は大きくなる。マスクとレンズの中心は基本的に一致しているので、レンズとの関係でも同様である。軸外テレセン度の影響により、光源からマスクに照射される光線が、ノズルチップ面の垂直方向に対して傾きをもつことになる。光線の傾き角をφとすると、1μmデフォーカスさせることによるディストーションによる結像位置の変化は、
1000×tanφ(nm)
と示される。
通常のノズルチップの場合、結像位置の変化はnmの単位となるので、傾き角φは非常に小さい値であり、
tanφ≒sinφ
となる。
図3Aに示すように、傾き角φの光線261が素子基板上の吐出口形成部材9に照射されると、パターニングされる吐出口の傾き角φ’は、吐出口形成部材である感光性樹脂の屈折率をn、空気の屈折率を1とすると
φ’≒φ/n
と示される。
図3Bに示すように、傾き角φ’をもった光線262により形成された吐出口111から吐出される液滴は、吐出口の傾き角φ’によって、吐出面12の垂直方向に対して傾いて吐出される。このため、記録媒体14に着弾した際に、理想の着弾位置からずれて着弾することになる。吐出面12から記録媒体14までの距離をZとした場合、着弾位置のずれ量Lは
L=Ztanφ’
となる。
図4は、マスク22上に発生する光線の軸外テレセン度40のイメージ図である。上述の通り、軸外テレセン度の絶対値は、マスク中心、即ち光線束の中心から外に行くほど大きくなる傾向にある。本発明では、軸外テレセン度の方向成分及び正負を、図4に記載の通りに規定して説明する。
ここで示す露光装置では、軸外テレセン度の発生方向はマスク中心から外側に向かう方向であるが、露光装置によっては外側からマスク中心方向に軸外テレセン度が発生する装置もあり、その方向は露光装置に依存する。尚、本発明は、このいずれのパターンの露光装置にも適用可能である。
軸外テレセン度のY方向は、後述する図6A、6B、6Cに記載のノズルチップパターンの長手方向、即ち吐出口の配列方向と同じ方向である。X方向は、Y方向と直交する方向である。軸外テレセン度40は、X方向成分41と、Y方向成分43とからなる。
(実施形態1)
図5は1つのノズルチップの模式的上面図である。1つのノズルチップを2つのノズル群311、312に分割して露光する分割露光で露光する場合、分割した境界面につなぎ部30ができる。分割露光とは、このようにつなぎ部をつなぐようにして複数回の露光を行う方法である。
分割露光で1つのノズルチップを露光する場合に、本発明を適用していないマスクを用いた例が図6A、本発明を適用したマスクを用いた例が図6Bである。尚、本実施形態では、光線束、マスク、レンズの中心は同軸上にある。
図6Bに示す通り、マスクは、吐出口列パターン271、272をつなぎ部281、282でつなぐことで1つのノズルチップの吐出口列パターンとなるパターンを有する。即ち、1つのノズルチップの吐出口列パターンが、吐出口列パターン271、272に分割されている。ここで、図6Bにおいて、吐出口列の吐出口の配列方向に関して、つなぎ部281からの距離が最も近い吐出口285に照射される光線に発生する、吐出口の配列方向の軸外テレセン度の絶対値を│Tab│とする。同様に、つなぎ部281からの距離が最も遠い吐出口286に照射される光線に発生する、吐出口の配列方向の軸外テレセン度の絶対値を│Tat│とする。このとき、本発明では
│Tat│>│Tab│
の関係とすることが特徴である。
また、図6Bにおいて、吐出口の配列方向に関してつなぎ部282からの距離が最も近い吐出口285に照射される光線に発生する、吐出口の配列方向の軸外テレセン度の絶対値を│Tbb│とする。同様に、つなぎ部282からの距離が最も遠い吐出口286に照射される光線に発生する、吐出口の配列方向の軸外テレセン度の絶対値を│Tbt│とする。このとき、本発明では
│Tbt│>│Tbb│
の関係とすることが特徴である。
即ち、本発明では、吐出口の配列方向に関して、前記つなぎ部からの距離が最も遠い吐出口よりも前記つなぎ部からの距離が最も近い吐出口の方が照射される光線の軸外テレセン度の絶対値が小さくなるように、マスクのチップパターンを配置する。ここでは、光線束の中心とマスク22の中心は同軸上であることから、マスク22の中心との関係を上述の通りとする。尚、同一の距離の吐出口が複数ある場合には、そのうちのいずれかの吐出口について判断すればよい。また、吐出口形成部材がネガ型感光性樹脂で形成される場合、吐出口を形成する部分は露光されないようにマスクされることになる。この場合、吐出口の外側輪郭を決定する部分は露光されるので、吐出口の外側輪郭部分に照射される光をもって軸外テレセン度を定義する。
また、軸外テレセン度TabおよびTbbの差の絶対値、即ち
|Tab─Tbb│
はできる限り小さくなるように配置することが好ましい。|Tab─Tbb│が小さいほど、つなぎ部をまたいで隣接する吐出口の相対的な着弾位置ずれが抑制される。具体的には、つなぎ部は、Y方向に関して、マスクの中心から20%以内の位置に配置されていることが好ましい。図6BのY2が、マスクの中心Xから20%の範囲を示している。これにより、つなぎ部の軸外テレセン度の影響をより小さくし、印字した際のつなぎ部で発生する筋を低減することができる。つなぎ部は、Y方向に関して、マスクの中心と一致していてもよい。
尚、以上の説明はつなぎ部が線である、即ち幅を持っていない状態を前提としたものであるが、つなぎ部が幅を持っている場合がある。即ち、つなぎ部においては、光線の照射が複数回行われる。この場合、つなぎ部と各吐出口の距離に関しては、各吐出口とつなぎ部のうち最も距離が近いつなぎ部の部分で算出する。
図6Aでは、吐出口の配列方向に関してつなぎ部281に最も近い吐出口288に照射される光線に発生する、吐出口の配列方向の軸外テレセン度の絶対値は、つなぎ部281から最も遠い吐出口289に照射される光線に発生する、吐出口の配列方向の軸外テレセン度の絶対値よりも、大きくなる。これは、つなぎ部281に最も近い吐出口288の方が、つなぎ部281から最も遠い吐出口289よりも、マスク22の中心からの距離が遠いからである。吐出口の配列方向に関して、マスク中心Xからつなぎ部までの距離Y1も長くなる。
軸外テレセン度は、マスク上の特定のエリアに照射される光線について算出される場合があり、必ずしもマスク上の任意点の軸外テレセン度が把握できるわけではない。例えば、マスク上の9×9の等間隔な格子上の点について軸外テレセン度を把握する。そのため、マスクの配置あるいはチップパターンの形状によっては、つなぎ部に最も近い吐出口に照射される光線に発生するテレセン度が算出できない場合がある。その場合は、マスク全体或いはマスクの一部のテレセン度をマスク座標に対してプロットし、その近似曲線から求めた値を軸外テレセン度として採用している。
本発明では、1つのノズルチップが露光されるようにマスク上に分割チップパターンを配置してもよいし、チップパターン短手方向(x方向)に分割チップパターンを並べて配置して、一度に複数の分割チップパターンが露光されるようにしてもよい。
図7A、7Bは本発明を適用したマスクを用いて、ノズルチップに光線の照射を行い、パターニングする様子を示した模式的斜視図である。図7Aのように、まず、第一の露光により、吐出口列パターン271以外を遮光物32により遮光し、かかる吐出口列パターン271を吐出口形成部材上に転写してノズル群311を形成する。次に図7Bのように、第二の露光により、吐出口列パターン272以外を遮光物32により遮光し、かかる吐出口列パターン272を吐出口形成部材上に転写してノズル群312を形成する。
図7A、7Bの例では吐出口列パターン271、272の順に露光を行ったが、露光順序は任意である。また、スループットを優先して、分割したチップパターンを同一マスク内に配置しているが、チップパターンごとに別々のマスクに配置してもよい。
図8Aは、本発明を適用していないマスクを使用して製造したノズルチップ33の概略断面図、吐出および着弾位置ずれの様子を示す概略図である。図8Bは、本発明を適用したマスクを使用して製造したノズルチップ34の概略断面図、吐出および着弾位置ずれの様子を示す概略図である。ジャストフォーカスからデフォーカスさせた場合、光線はノズルチップ面垂直方向に対してマスク中心に向かう方向に傾いている。光線は空気中から吐出口形成部材に入射するため、吐出口形成部材の屈折率によってさらに傾き角度が変化する。吐出口形成部材に用いられる材料は一般的には有機化合物である感光性樹脂であり、その屈折率は空気の屈折率1よりも大きいことが多い。
図8A、8B、8Cにおいて、ノズルチップ長手方向の吐出口の傾きは、チップ外側に向かう方向になる。従って、液滴はチップ外側に微小な傾きをもって吐出されるため、つなぎ部をまたいで隣接する吐出口から吐出される液滴は、記録媒体上で互いにドット同士が近付く。これにより、記録媒体に筋(黒筋)が発生する。
露光装置によっては、軸外テレセン度の発生により光束がマスク外周に向かう方向に傾く場合もあり得る。このとき、つなぎ部をまたいで隣接する吐出口では互いにドット同士が遠ざかることによる筋(白筋)が、記録媒体上に発生することになる。
ノズルチップ両端部の吐出口から吐出される液滴は、ノズルチップ中心部の吐出口から吐出される液滴と比較して、記録媒体の搬送制御等によって着弾位置ずれを改善しやすい。このため、ノズルチップ両端部の吐出口の傾きによる着弾位置ずれは大きな課題ではない。但し、図8Bに示すように、本発明を適用すると、チップの両端部の吐出口から吐出される液滴の着弾位置ずれが大きくなる傾向はある。このため、チップの両端部の吐出口から吐出される液滴の着弾位置ずれを予め考慮して、チップの両端部のエネルギー発生素子に対して、吐出口の位置をシフトさせ、着弾位置ずれを補正することが好ましい。
また、図8Cに示すように、図8Bの形態からさらに吐出精度を高めることもできる。図8Cに示すノズルチップ35では、つなぎ部周辺の吐出口を、ノズル端部側に移動させた位置に形成している。即ち、吐出口の配列方向に関して、つなぎ部からの距離が最も近い位置にある吐出口は、つなぎ部からの距離が最も遠い位置にある吐出口に対して、隣接する吐出口間の距離よりが短い。このような形態によって、より吐出精度を高めることができる。
図9Aは、本発明を適用していないマスクを使用して製造したノズルチップの、つなぎ部に近い側から40個の吐出口における、吐出口の配列方向(Y方向)についての着弾位置ずれをプロットしたものである。図9Bは、本発明を適用したマスクを使用して製造したノズルチップの、つなぎ部に近い側から40個の吐出口における、吐出口の配列方向(Y方向)についての着弾位置ずれをプロットしたものである。着弾位置ずれ方向の正負については、図8A、8B、8Cに記載の通りとした。
図9Aでは、つなぎ部をまたいで着弾位置がずれていることが分かる。この状態で画像を形成した場合、画像ドットが互いに近づき黒筋となって現れ、印字品位が低下した。これに対し、図9Bでは、つなぎ部付近の吐出口からの着弾位置ずれは顕著に抑制されていることが分かる。画像を形成した場合も、黒筋は確認されず、印字品位は良好であった。
(実施形態2)
本発明においては、マスク上の1つのノズルチップの吐出口列パターンを3つ以上に分割してもよい。これにより、2分割では画角に収まらないサイズの吐出口列パターンについても、パターニングを良好に行うことが可能となる。
本実施形態では、図6Cに示すように、マスク上の1つのノズルチップの吐出口列パターンを3分割する。このように3つ以上の分割となると、吐出口列パターン273のように、吐出口の配列方向の両端部がつなぎ部(283、284)となる吐出口列パターンが、少なくとも一つ配置される。吐出口列パターン271及び272については、実施形態1と同様の関係とする。吐出口列パターン273の配置についても、実施形態1と同様に、つなぎ部281及びつなぎ部283に発生する軸外テレセン度Tab、Tc1の絶対値の差
|Tab─Tc1│
をできるだけ小さくすることが好ましい。同様に、つなぎ部282及びつなぎ部284に発生する軸外テレセン度Tbb、Tc2の絶対値の差
|Tbb─Tc2│
もできるだけ小さくすることが好ましい。
実施形態2におけるパターニングイメージを、図6Cの右側に示す。これ以外の製造工程に関しては、実施形態1と同様である。
実施形態2で製造したノズルチップに関しても、筋の発生を抑制した良好な画像を形成することができた。
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために以下の請求項を添付する。
本発明は、ノズルチップの製造方法として利用することができる。

Claims (5)

  1. 光線の照射を、複数の吐出口列パターンをつなぎ部でつなぐことで1つのノズルチップの吐出口列パターンとなるパターンを有するマスクを用いて、吐出口を開口させる面と対向する側から行うことによって、前記面に吐出口が開口して配列した吐出口列を形成する工程を有するノズルチップの製造方法であって、
    前記マスクは、1つのマスクが前記複数の吐出口列パターンを有しており、前記1つのマスク内の複数の吐出口列パターンは、吐出口列パターンの長手方向に沿う列が複数列をなして並んでおり、
    前記1つのマスクは、前記吐出口列の吐出口の配列方向に関して、前記つなぎ部からの距離が最も近い全ての吐出口が、前記つなぎ部からの距離が最も遠い吐出口よりも照射される前記光線の軸外テレセン度の絶対値が小さくなるようなマスクであることを特徴とするノズルチップの製造方法。
  2. 前記マスクが有する吐出口列パターンは、前記吐出口列の吐出口の配列方向に関して、前記つなぎ部からの距離が最も遠い吐出口よりも前記つなぎ部からの距離が最も近い吐出口の方が前記マスクに照射される光線束の中心からの距離が短い吐出口列パターンである請求項1に記載のノズルチップの製造方法。
  3. 前記光線の照射が縮小投影光学系による照射である請求項1または2に記載のノズルチップの製造方法。
  4. 前記複数列は2列である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のノズルチップの製造方法。
  5. 前記複数列は3列である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のノズルチップの製造方法。
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