JP6038295B2 - 有機発光素子および有機発光素子の製造方法 - Google Patents

有機発光素子および有機発光素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明に記載されているのは、有機発光素子および有機発光素子を製造方法である。
有機発光ダイオード(OLED)は、照明用途およびディスプレイ応用に対して公知であり、一般的には基板上に1つのアノードと、その上の1つのカソードと、これらの間に配置される複数の有機層を有しており、これらの有機層は少なくとも1つの発光層を備えている。
OLEDにおいては1つの方向に光を放射するOLEDと、2つの方向に光を放射するOLEDとが区別される。一方向に放射するOLEDは、いわゆる「ボトムエミッタ」として構成することができ、ここではカプセル封止部とは反対側にある基板を通して光が放射され、または「トップエミッタ」として構成することができ、ここではカプセル封止部を通して光が放射される。両方向に放射するOLEDは同時にボトムエミッタかつトップエミッタとして構成される。両方向に放射するOLEDのすべての層が透明に実施される場合、両方向に放射する記のOLEDは、透明OLEDとも称される。
OLEDには、例えば水分および/または酸素による腐食に弱い複数の材料が含まれるため、カプセル封止によってこれらの材料を保護しなければならない。
刊行物DE 11 2009 002 034およびUS 6,692,610からは、例えば、キャビティを有するガラスカバー製のカプセル封止部を有するOLEDが公知であり、このガラスカバーには、乾燥剤が配置されており、またこのガラスカバーは接着ビードによって固定することが可能である。
さらに、例えば刊行物WO 2009/095006からは薄膜カプセル封止部が公知であり、この薄膜カプセル封止部は、プラズマ支援化学気相成長法(PECVD:"plasma-enhanced chemical vapor deposition")および原子層堆積法(ALD:"atomic layer deposition")を用いて被着される複数の層の組み合わせを有する。
薄膜カプセル封止部に対しては、製造のためにハロゲンを含有する出発材料(「前駆体」)が使用されることが多く、これらの出発材料は、プロセス時間の迅速化のために、例えばBBr3,SiCl4,TiCl4およびTaCl5が公知である。しかしながらハロゲンを含有する出発材料は、BBr3の場合のHBr、ならびに、SiCl4,TiCl4およびTaCl5の場合のHClなどのようなその分解生成物により、例えばカソードが損傷されてしまい、これによって上記の薄膜カプセリング封止部のカプセル作用が完全に失われてしまい得るのである。ハロゲンを含有する出発材料によるカソードのこのような損傷に対する保護として従来技術では一般的にカソード上に中間層としてAl23層を使用する。しかしながらこの層は、約1.6のさほど高くない屈折率しか有しないため、トップエミッタとしてまたは透明型に実施されるOLEDでは、最適な光出力結合ないしは透過度を達成することはできないのである。
複数の所定の実施形態の少なくとも1つの課題は、薄膜カプセル封止部を有する有機発光素子を提供することである。複数の所定の実施形態の少なくとも1つの別の課題は、有機発光素子を製造する方法を提供することである。
これらの課題は、独立請求項に記載した対象となる装置および方法によって解決される。上記の装置および方法の有利な実施形態および発展形態は、従属請求項に記載されており、また以下の説明および図面から得られる。
少なくとも1つの実施形態によれば、有機発光素子は基板を有しており、この基板には、第1電極と、この第1電極の上方に透光性の第2電極とを有する機能積層体が配置されている。この機能積層体は、第1電極と第2電極との間に、すなわち第1電極の上、かつ、透光性の第2電極の下に、少なくとも1つの有機発光層を備えた有機機能層積層体を有する。ここおよび以下で「有機機能積層体」とは、上記の電極間に配置されている、有機発光素子の有機層全体のことである。これに対して上記の「機能積層体」は、上記の有機機能積層体の他にさらに少なくとも上記の2つの電極を有する。有機発光素子は、殊に有機発光ダイオード(OLED)として構成することができ、この有機発光ダイオードは、有機発光層としてエレクトロルミネッセンス層を有する。
ここでまた以下で「透光性」の層とは、可視光に対して透過な層のことをいう。この透光性の層は透明であり、すなわちクリアな透光性を有するか、または、少なくとも部分的に光を散乱するかおよび/または部分的に光を吸収するため、この透光性の層は、例えば、拡散性または乳白色状の透光性を有し得る。殊に有利には、ここで透光性を有すると称される層は、可能な限りに透明に構成されるため、特に光の吸収は可能な限りに小さい。
さらに上記の透光性の第2電極上には透光性の薄膜カプセル封止部が配置されている。上記の透光性の第2電極と、透光性の薄膜カプセル封止部との間では、上記の透光性の第2電極上に直接、透光性の保護層が配置されている。
別の実施形態によれば、有機発光素子を製造する方法において、機能積層体を備えた基板を準備する。この機能積層体は、第1電極と、その上の透光性の第2電極とを有しており、これらの電極の間には、少なくとも1つの有機発光層を有する有機機能積層体が配置されている。さらに上記の透光性の第2電極の上には直接、透光性の保護層を被着する。つぎの方法ステップでは、この透光性の保護層の上に透光性の薄膜カプセル封止部を配置する。
以下で説明する複数の実施形態および特徴的構成は、上記の有機発光素子および有機発光素子を製造する上記の方法に同様に当てはまる。
別の実施形態によれば、上記の透光性の保護層は、1.6よりも大きい屈折率を有する。
ここおよび以下の屈折率の値は、約600nmの波長における屈折率についてのものである。
別の実施形態によれば、上記の透光性の保護層は、ハロゲンフリーの金属化合物を使用して被着される。
上記の透光性の第2電極の上に直接、上記の透光性の保護層を作製するためにハロゲンフリーの金属化合物を使用するとは殊に、この透光性の保護層を作製するためにハロゲンを含有する出発製品を、殊にハロゲンを含有する金属化合物を使用しないことを意味し得る。したがってこの透光性の保護層を被着する際には、従来技術において公知のハロゲンを含有する出発材料BBr3,SiCl4,TiCl4およびTaCl5の場合の例えばHBrまたはHClなどであるハロゲン水素化合物の、例えば上記の透光性の第2電極を損傷し得るハロゲン水素化合物の形成を回避できるのである。
上記の有機発光素子が、両方向に発光する透光性の素子として形成される場合、透光性の第2電極上に被着される複数の層は、すなわち上記の保護層および薄膜カプセル封止部は、同時に、透過度を最大にするという点および基板側の放射とカプセル封止部側の放射との間の放射比を最適化するという点において、光学的な適合化を行うという課題を有する。ここでは有利にも透光性の第2電極上に直接、高屈折率を有する反射防止層として上記の透光性の保護層を設けることができ、この反射防止層上にはつぎに上記の薄膜カプセル封止部が載置される。トップエミッタとして実施される有機発光素子の場合にも、上記の一層良好な反射防止特性に起因して、1.6よりも大きな屈折率を有する上記の透光性の保護層により、公知のOLEDに比べ、例えば、角度に依存する一層良好な色均一性ないしは光出力結合の際に複数の利点を得ることができる。いずれのケースにおいても上記の有利な光学特性と、上記の保護層に載置される薄膜カプセル封止部による良好なカプセル封止作用とが結び付けられる。
また上記の透光性の保護層が、1.8よりも大きな、有利には2.0よりも大きな屈折率を有する場合には殊に有利になり得る。
ここで説明している有機発光素子では、従来技術において公知のAl23製の中間層の代わりに、1.6よりも大きな屈折率を有する保護層が被着されるため、Al23層によって生じる可視波長領域における透明性の損失と、Al23の小さすぎる屈折率に起因する光の出力結合効率の低下とが、ここで説明している保護層によって回避される。
しかしながらここではさらに、例えばハロゲンを含有する金属化合物を使用するという条件下においても、上記の薄膜カプセル封止部を、すなわち、上記の透光性の保護層上に被着される上記の薄膜カプセル封止部を載置することができ、これにより、効率的な工業生産が可能になる。したがってハロゲンフリーで被着される上記の透光性の保護層により、ハロゲンを含有する出発材料を使用して、薄膜カプセル封止部を高速にデポジットするという利点を引き続いて利用できるのである。
薄膜カプセル封止部とは、大気中の物質に対する、殊に水分、酸素および/または例えば硫化水素のような腐食性の気体に対するバリアを形成するのに適切な装置のことである。薄膜カプセル封止部はこのため、それぞれ数100nm以下の厚さを有する1つまたは複数のカプセル封止層を有し得る。薄膜カプセル封止部の層用の好適な材料は、例えば、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化ハフニウム、酸化タンタルである。上記の薄膜カプセル封止部は有利には複数の薄層を備えた積層体を有し、これらの薄層は、それぞれ1原子層と10nmとの間の厚さを、この範囲の境界値も含めて有し得る。薄膜カプセル封止部は、例えば、異なる材料からなる少なくとも2つの層を有し得る。殊に薄膜カプセル封止部は、異なる材料からなる少なくとも3つまたはそれ以上の層も有し得る。さらに薄膜カプセル封止部は、上下に重なる複数の積層体を有することができ、これらの積層体はそれぞれ、異なる材料からなる少なくとも2つ、3つまたはそれ以上の層を有しているため、薄膜カプセル封止部は、異なる複数の材料からなる、上下に交互に重なった複数の層を有し得る。
殊に上記の透光性の保護層は、カプセル封止層として構成することもでき、これによって上記の機能積層体の上で透光性の第2電極上に直接、第1の透光性のカプセル封止層を形成することができ、この第1の透光性のカプセル封止層は、透光性の薄膜カプセル封止部と共にカプセル封止部を構成する。
さらに上記の透光性の保護層は1つ以上の層も有し得る。例えば、この透光性の保護層は、少なくとも2つの層を有する積層体によって構成することでき、ここでこれらの層はそれぞれハロゲンフリーの金属化合物を用いて被着される。ここで説明している保護層の屈折率は、保護層の1つまたはすべての層の厚さが、有機発光素子から放射される光の波長よりも小さい積層体の場合、上記の複数の層について平均した屈折率である。
別の実施形態によれば、上記の透光性の保護層は、原子層堆積法(ALD)によって被着される。さらに上記の薄膜カプセル封止部もALDによって載置することができる。
本発明においてALDとは、コーティングすべき表面が準備されている1つの容積体に第1のガス状の出発化合物を供給して、この第1のガス状の化合物が上記の表面に吸収されるようにする方法のことである。第1の出発化合物によって上記の表面を有利には完全にまたはほぼ完全にコーティングした後、まだガス状の、および/または、上記の表面にまだ吸収されていない第1の出発化合物の一部が、一般的には上記の容積体から除去されて、第2の出発化合物が供給される。この第2の出発化合物は、上記の表面に吸収された第1の出発材料と化学的に反応して固体のALD層を形成するために設けられている。
ここで指摘しておきたいのは、原子層堆積法の場合、2つよりも多くの出発化合物も使用できることである。
原子層堆積法において一般的に有利であるのは、コーティングすべき表面が、室温を上回る温度に加熱される場合である。これにより、固体のALD層を形成するための上記の反応を熱的に開始することができる。コーティングすべき表面の温度は一般的に上記の出発化合物に依存する。さらにALD法は、プラズマの形成(PEALD:Plasma-enhanced atomic layer deposition)下でまたはプラズマなし(PLALD:Plasma-less atomic layer deposition)で実行することができる。ALD法の実行およびその際に使用される材料およびパラメタについては刊行物US 2011/0121354 A1,US 2011/0114992 A1およびUS 2011/049730 A1を参照されたい。これらの刊行物はこの点に関し、引用によってこの明細書に明確に取り込まれるものとする。
別の実施形態によれば、上記の透光性の保護層は、殊にALDを用いて、150℃以下の温度で、有利には120℃以下の温度で、さらに殊に有利には90℃以下の温度で被着される。上記の透光性の薄膜カプセル封止部も同様にこのような温度において載置することができる。これにより、高い温度における上記の機能積層体の層の損傷またはマイナスの影響を回避することができる。
ALDを用いて作製される薄膜層とは択一的または付加的に上記の薄膜カプセル封止部は、少なくとも1つまたは複数の別の層を、すなわち、例えばバリア層および/またはパッシベーション層を有することができ、これらの層は、加熱蒸着によって、または例えばスパッタリングもしくはPECVDのようなプラズマ支援プロセスを用いて、デポジットされる。このために適切な材料は、上に挙げた材料、ならびに、窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化インジウムすず、酸化インジウム亜鉛、アルミニウムをドーピングした酸化亜鉛、酸化アルミニウム、ならびに、これらの材料の混合物および合金とすることが可能である。上記の1つまたは複数の別のカプセル封止層はそれぞれ、例えば、1nmと5μmとの間の、有利には1nmと400nmとの間の厚さを、これらの範囲の境界値を含めて有し得る。
別の実施形態によれば、上記の透光性の保護層は、上で挙げた屈折率を有する酸化物、殊に金属酸化物を有しており、殊に以下の複数の材料のうちの1つまたは複数、すなわち、二酸化ジルコニウム(ZrO2),二酸化チタン(TiO2),酸化亜鉛(ZnO),二酸化ハフニウム(HfO2)、二酸化すず(SnO2),酸化タンタル(Ta25),酸化バナジウム(V25)のうちの1つまたは複数の材料を有する。したがって有機発光素子の製造方法に対し、有利にも、Zr,Ti,Zn,Hf,Sn,TaまたはVを含有するハロゲンフリーの金属化合物を使用して上記の透光性の保護層を作製することができる。
別の実施形態によれば、上記のハロゲンフリーの金属化合物は、ハロゲンフリーの金属有機化合物を有する。このハロゲンフリーの金属有機化合物は、例えば、テトラキス(ジメチルアミン)(TDMA)またはアルコラートを有することができ、殊にハロゲンフリーであり、TDMAまたはアルコラートベースであり、かつ、例えば金属Zr,Ti,Zn,Hf,Sn,Ta,Vのうちの1つとの金属有機化合物とすることができる。
例えば塩素を含有する化合物のような、ハロゲンを含有する出発化合物を使用する際には、例えば質量分析法またはFIB(FIB:focused ion beam)分析法のような適当な測定法を用いて、作製される層におけるハロゲンの、すなわち例えば塩素の相対的な割合を検出することができる。これに対し、上で挙げたおよび以下で挙げる金属化合物のようなハロゲンフリーの金属化合物を使用する場合には、これに相応して、作製した層内にこのような相対的なハロゲン成分を確認することはできない。これにより、殊に、例えばハロゲンを含有する出発材料を用いて作製した層と、ハロゲンフリーの出発材料を用いて作製した層とを比較することによっても、ハロゲンを含有する出発材料またはハロゲンフリーの出発材料のいずれを使用したのかを求めることができる。したがって例えば塩素のようなハロゲンが層に確認できない場合には、このことから、相応するハロゲンを含有する、すなわち例えば塩素を含有する出発材料がその作製に使用されていないという逆の推測を行うことができる。
ハロゲンフリーの金属化合物は、例えば、以下に示す複数の材料のうちの1つによって形成することができる。これらの材料に対し、括弧内にはALD法用の例示的な温度が示されており、ここにはそれぞれその後に得られる材料を形成するための別の出発材料が含まれている。
− Hf[N(Me2)]4 (H2O;90℃;HfO2
− テトラキス(ジメチルアミノ)すず (H22;50℃;SnO2
− C12262Sn (H22;50℃;SnOx
− Ta[N(CH3)2]5 (O2−プラズマ;100℃;Ta25
− Ti[OCH(CH3)]4 (H2O;35℃;TiO2
− VO(OC39)3 (O2;90℃;V25
− Zn(CH2CH3)2 (H2O;60℃;ZnO)
− Zn(CH2CH3)2 (H22;室温;ZnO)
− テトラキス(ジメチルアミノ)ジルコン (H2O;80℃;ZrO2)。
上記の透光性の保護層上に、1つまたは複数の透光性のカプセル封止層を有する上記の透光性の薄膜カプセル封止部を載置するため、上記の材料のうちの1つを使用することができる。さらに以下の材料のうちの1つを使用することができ、ここでもこれらの材料に対し、上記のように括弧内にはALD法用の例示的な温度が示されており、ここにはそれぞれその後に得られる材料を形成するための別の出発材料が含まれている。
− トリメチルアルミニウム (H2O;33℃,42℃;Al23
− トリメチルアルミニウム (O3;室温;Al23
− トリメチルアルミニウム (O2−プラズマ;室温;Al23
− BBr3 (H2O;室温;B23
− Cd(CH3)2 (H2S;室温;CdS)
− Pd(hfac)2 (H2;80℃;Pd)
− Pd(hfac)2 (H2−プラズマ;80℃;Pd)
− MeCpPtMe3 (O2−プラズマ+H2;100℃;Pt)
− MeCpPtMe3 (O2−プラズマ;100℃;PtO2
− Si(NCO)4 (H2O;室温;SiO2
− SiCl4 (H2O;室温、ピリジン触媒を伴う;SiO2
− TaCl5 (H2O;80℃;Ta25
− TaCl5 (H−プラズマ;室温;Ta)
− TiCl4 (H−プラズマ;室温;Ti)
− TiCl4 (H2O;100℃;TiO2)。
別の実施形態によれば、透光性の第2電極は、透明導電酸化物を有するかまたは透明導電酸化物からなる。透明導電酸化物(TCO:transparent conductive oxide)は、透明な導電性材料であり、一般的には、例えば酸化亜鉛、酸化すず、酸化カドミウム、酸化チタン、酸化インジウムもしくは酸化インジウムすず(ITO)のような金属酸化物である。例えばZnO,SnO2もしくはIn23のような2元の金属酸化物化合物の他に、例えばZn2SnO4,CdSnO3,ZnSnO3,MgIn2O4,GaInO3,Zn2In25もしくはIn4Sn312のような3元の金属酸化物化合物、または種々異なる透明導電酸化物の混合物もTCOのグループに属する。さらにこれらのTCOは、必ずしも化学量論的な組成に相応しておらず、pまたはnドーピングすることも可能である。
さらに上記の透光性の第2電極は、以下の材料、すなわち、Al,Cu,Ag,Au,Pt,Pd,Mg,Ca,Sr,Ba,Ge,Sn,Li,Sm,Y,Yb,Ti,Zr,Znのうちの1つまたは複数を有する合金または金属を含有する金属層または金属薄膜を有し得る。この金属層または金属薄膜は、この金属層または金属フィルムが光に対して少なくとも部分的に透光性を有するような小さい厚さを有する。
上記の透光性の第2電極は、少なくとも1つまたは複数のTCO層と、少なくとも1つの透光性の金属層とからなる組み合わせも有し得る。
透光性の第2電極用の上記の複数の材料の一部は、単独で、合金で、または組み合わせにおいて、透光性の第2電極上に直接デポジットされる場合、例えばハロゲンを含有する出発材料に対して弱いことがあり得る。なぜならば、上記のデポジットそれ自体の際、および/または、最終的な酸化物に変化させる際にはハロゲンを含有する出発材料により、第2電極の、場合によっては有機発光素子の別の層の損傷または変化が生じ得るからであり、この損傷または変化は素子の機能に影響を及ぼし、および/または、この損傷または変化によって上記のカプセル封止作用が損なわれ得るのである。すでに上で説明したように、ハロゲンフリーの金属化合物を使用して、透光性の第2電極上に直接、ここで説明している透光性の保護層をデポジットすることによって上記のような損傷を回避することができる。
別の実施形態によれば、上記の基板は、ガラス、石英、プラスチック、金属、シリコンウェハから選択した、層、プレート、シートまたは積層体の形態の1つまたは複数の材料を有する。この基板は、殊に有利には、例えばガラス層、ガラスシートまたはガラスプレートの形態のガラスを有するかまたはこれから構成される。
別の実施形態によれば、上記の基板および第1電極は透光性に構成されるため、透光性の第1電極および透光性の基板を通し、発光層において形成される光を放射させることができる。この場合に上記の有機発光素子は、ボトムエミッタとして、またはトップエミッタ型としてもしくは透明なOLEDとして構成することが可能である。
上記の第1電極が透光性に構成される場合、第1電極は、透光性の第2電極に関連して挙げた複数の材料のうちの1つを有することができ、殊にTCOを有することが可能である。第1電極が反射性を有するように構成される場合、第1電極は、例えば、十分な厚さを有する上記の金属のうちの1つまたは複数を有し得る。択一的または付加的には上記の反射性を有するように構成される第1電極は、上で挙げた複数のTCO材料のうちの1つまたは複数を有することも可能である。
上記の有機機能積層体は、有機ポリマ、有機オリゴマ、有機モノマ、非重合の有機小分子(small molecule)またはこれらの材料の組み合わせを有し得る。例えば、有利になり得るのは、上記の少なくとも1つの発光層に効率的に正孔を注入できるようにするため、上記の有機機能積層体が、正孔輸送層として実施される有機機能層を有する場合である。正孔輸送層用の材料として、例えば、3元アミン、カルバゾール誘導体、導電性ポリアニリンまたはポリエチレンジオキシチオフェンが有利であることが判明している。少なくとも1つの有機発光層用の材料として、例えばポリフルオレン、ポリチオフェンもしくはポリフェニレン、または、これらの誘導体、化合物、混合物もしくはコポリマのような、蛍光もしくはりん光に起因するビーム放射を有する材料が適している。さらに上記の有機機能積層体は、電子輸送層して構成されている機能層を有し得る。さらに上記の積層体は、電子および/または正孔阻止層を有し得る。この有機機能積層体は、上記の電極間に配置される複数の有機発光層も有することができる。
有機発光素子の基本的な構造について、例えば、有機機能積層体の構造、層の組成および材料については、刊行物WO 2010/066245 A1を参照されたい。この刊行物の殊に有機発光素子の構造、材料、層の組成は、参照によってこの明細書に明確に取り込まれるものとする。
上記の電極はそれぞれ大きな面積で実施することができる。これにより、有機発光層において形成された光を大きな面積で放射することできる。ここで「大きな面積」とは、有機発光素子および殊に有機発光層が、数平方ミリメートル以上の、殊に有利には1平方センチメートル以上の、さらに殊に有利には1平方メートル以上の面積を、殊に有利にはつながっている面積を有することを意味し得る。
別の利点、有利な実施形態および発展形態は、図面に関連して説明する以下の実施例から得られる。
本発明の有機発光素子を製造する方法の1つステップを示す図である。 本発明の有機発光素子を製造する方法の1つステップを示す別の図である。 本発明の有機発光素子を製造する方法の1つステップを示すさらに別の図である。
図1ないし3には、複数の実施例にしたがい、有機発光素子を製造する方法ステップが略示されている。
これらの実施例および図面において、同じ要素、同種の要素または同じ作用の要素にはそれぞれ同じ参照符号が付されている。図示の要素および相互の大きさ比は、縮尺通りとみなすべきできなく、例えば層、構成部材、構成素子および領域などの個々の要素は、図示のし易さおよび/または理解のし易さのため、誇張されて大きく図示されていることもあり得る。
図1には、有機発光素子100を製造する方法の第1ステップについての実施例が示されており、ここでは、基板1が準備されており、この基板上には機能積層体10が載置されている。
この機能積層体10は、第1電極2と、その上の第2電極3とを有しており、これらの電極の間には有機機能積層体4が配置されている。有機機能積層体4は、少なくとも1つの有機発光層5を有する。
少なくとも1つの有機発光層5を備えた有機機能積層体4はさらに、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、正孔阻止層、電子輸送層、および/または電子注入層を有しており、これらの層は、正孔および電子を有機発光層5に導くかそれぞれの輸送を阻止するのに適している。さらに有機機能積層体4が複数の発光層を有することも可能である。有機機能積層体4に対する適切な上部構造は当業者には公知であるため、ここではこれ以上説明しない。
基板1とは反対側に配置される第2電極3は、透光性に構成されており、例えば、1つまたは複数の透光性の金属層を有しており、これらの金属層はそれぞれ、以下の金属のうちの1つまたは複数の有する。すなわち、Al,Cu,Ag,Au,Pt,Pd,Mg,Ca,Sr,Ba,Ge,Sn,Li,Sm,Y,Yb,Ti,Zr,Znのうちの1つまたは複数を有するのである。さらに透光性の第2電極3は、択一的または付加的に、上の一般的な説明の部分で述べた1つまたは複数のTCO,例えばITOを有し得る。透光性の第2電極3は、少なくとも1つまたは複数のTCO層と、少なくとも1つまたは複数の透光性の金属層を有する多層電極として構成することも可能である。
図示の実施例において、第1電極2はアノードとして、また第2電極3はカソードとして構成されている。これとは択一的に電極2,3の極性を逆にして実施することも可能である。
図示の実施例において、機能積層体10を有する基板1によって形成される積層体は、両方向に放射する透明OLEDとして実施されている。このためには第2電極3に加えて基板1も、例えばガラスプレートまたはガラス層の形態で構成され、第1電極2も透光性に構成される。第1電極2は、例えば、ITOまたは上の一般的な説明の部分で挙げた、透明に実施される電極用の別の材料等の透明導電酸化物を有する。
これとは択一的に、基板1と機能積層体10とによって構成される積層体がトップエミッタとして実施されるOLEDを形成することも可能である。このために第1電極2は、有利には反射性に形成することができるかまたは基板1上に付加的に反射層を設けることができ、ここでこの反射層は、有機発光層5において動作時に形成されかつ基板1の方向に放射される光を、透光性の第2電極3の方向に反射する。
水分、酸素または例えば硫化水素のような別の腐食性の気体に対し、電極2,3用の上記の材料は、殊に上で挙げた金属は弱く、また有機機能積層体4の材料も弱い可能性があるため、機能層構造体10をカプセル封止する必要である。このためには、以下の方法ステップにおいて説明するように、薄膜カプセル封止部7を機能積層体10上に被着する。ここで説明している積層体は、透明OLEDまたは少なくともトップエミッタとして実施されるため、上記のカプセル封止は、機能積層体10用の保護機能に加えて同時に、透過度を最大化するおよび光放射を最適化するという点からの光学的な適合化という課題を果たさなければならないのである。
可能な限りに高い密閉度を得るため、以下に説明する、機能積層体10上に被着される層は、原子層堆積法(ALD法)によって被着される。ここで判明したのは、殊に、透光性の第2電極3に対して上で挙げた金属、化合物、またはこれらの組み合わせもしくは合金は、一般的にカプセル層を作製するためにALD法において使用されるハロゲンを含有する出発材料の影響を受けやすいことである。しかしながら有機発光素子100の信頼性の高い動作を保証するために必要であるのは、ALD層を形成するための上記の出発材料が、デポジットの際にも、最終的な酸化物に化学的に変化させる際にも、機能積層体10の上記の層および殊に透光性の第2電極3を損傷しないかまたは変化せず、これによって構成素子の機能が影響を受けない、および/または、カプセル作用が障害を受けないようにすることである。
さらに、上記の透光性の第2電極3の上方に被着される層が、殊にこの透光性の第2電極3に直接、被着される層が、適切な屈折率を有し、これに起因して得られる反射防止特性が、例えば、角度に依存する一層良好な色均一性および/または効率的な光出力結合を生じさせ得るようにする必要がある。
例えば、透光性の第2電極3に直接、被着される層が高屈折反射防止層として実施されると有利である。
このためには図2に示した第2方法ステップにおいて、ALDを用い、透光性の第2電極3上に直接、透光性の保護層6を被着する。透光性の保護層6は、1.6よりも大きい、有利には1.8よりも大きい、殊に有利には2.0よりも大きい屈折率を有する。図示の実施例において、透光性の保護層6は、ALDによって被着される金属酸化物を、有利にZrO2,TiO2,ZnO,HfO2,SnO2,Ta25またはV25を有する。ALD法を実行中に機能積層体10の上記の層にマイナスの影響が及ぼされないようにするため、このALD法は、150℃以下の、有利には120℃以下の、殊に有利には90℃以下の温度で実行される。
透光性の保護層6用の出発材料として、透光性の保護層6の金属用の原料としてハロゲンフリーの金属化合物を使用する。このため、有利には金属Zr,Ti,Zn,Hf,Sn,Ta,Vのうちの1つの金属とのハロゲンフリーの化合物が使用され、殊に、TDMAまたはアルコラートベースの、例えば上の一般的な説明の部分で挙げた材料のうちの1つが使用され、これらの材料により、低温において、すなわち100℃未満の温度においてALDデポジットが可能になる。したがって、例えば、透光性の保護層6としてTiO2またはZrO2をデポジットするため、ハロゲンフリーの金属化合物Ti[OCH(CH3)]4ないしはZr(N(CH3)2)4が使用される。
図3に示した別の方法ステップにおいて、透光性の保護層6上に薄膜カプセル封止部7がデポジットされ、これも有利には上で挙げた温度においてALD法で載置される。機能積層体10の上記の複数の層は、透光性の第2電極3の直上にある透光性の保護層6によって保護されるため、薄膜カプセル封止部7のカプセル封止層は任意の性質のものとすることができ、殊に、例えばハロゲンを含有する金属化合物を使用して被着することもできる。
例えば、透光性の保護層6が、ハロゲンフリーでチタンアルコラートによってデポジットされてTiO2が形成される場合、薄膜カプセル封止部7も少なくとも1つまたは複数のTiO2カプセル封止層を有し得るが、これはTiCl4を使用して載置される。
さらに薄膜カプセル封止部7のカプセル封止層として、例えば、トリメチルアルミニウムおよびTiCl4を使用してアルミニウム・チタン酸化物をデポジットすることも可能である。
TiO2からなる透光性の保護層6の代わりに、この層を、例えばZrO2からなる層とすることもでき、これはジルコンアルコラートまたはTDMAZrを使用してハロゲンフリーにデポジットされる。その上には、ハロゲンを含有する金属化合物を使用し、TiO2および/またはアルミニウム・チタン酸化物からなる上で挙げたカプセル封止層を薄膜カプセル封止部7として被着することができる。
さらに、例えば透光性の保護層6としてHfO2を被着することができ、この上には、上で挙げた複数の薄膜カプセル封止部7のうちの1つを載置することができる。
薄膜カプセル封止部7は、1つのカプセル封止層から構成することできるか、または、同じもしくは異なる複数のカプセル封止層を有し得る。これらのカプセル封止層は、ALD法とは択一的に、少なくとも一部に別の方法を用いて、例えばPECVDまたはスパッタリングを用いて被着することができる。
例えば、カプセル封止部7は、例えば異なる材料からなる少なくとも2つの層を有し得る。さらにカプセル封止部7は、異なる材料からなる少なくとも3つまたはそれ以上の層も有し得る。さらにカプセル封止部7として、異なる材料からなる少なくとも2つ、3つまたはそれ以上の層をそれぞれ有する複数の積層体を上下に重ねて配置することも可能である。
したがって図3に示した完成した有機発光素子100は基板1上に、第1電極2と、その上の、少なくとも1つの有機発光層5を備えた有機機能積層体4と、その上の透光性の第2電極3とから構成される機能積層体10を有しており、これらの上では、第2電極3に直接、透光性の保護層6と、さらにその上の薄膜カプセル封止部7とが載置されており、上記の透光性の保護層は、1.6より大きい屈折率を有する。
上で説明した方法により、トップエミッタとして、両方向に放射するまたは透明なOLEDを得ることができ、このOLEDは、良好なカプセル封止作用と結び付けられた高い透過度、ないしは、光出力結合について高い効率を有する。ハロゲンフリーに被着される保護層6を導入することにより、ハロゲンを含有する出発材料による高速なALD堆積法の利点をさらに利用することができ、その際に機能積層体10の複数の層が損傷されることはない。殊に透光性の保護層6は、カプセル封止層として構成することも可能であり、このカプセル封止層は、その上に配置される薄膜カプセル封止部7と共に機能積層体10のカプセル封止に使用される。
複数の図に関連して説明した上記の実施例は、択一的または付加的に、上の一般的な部分において説明した実施形態に記載した別の特徴を有し得る。
この明細書は、ドイツ国特許明細書DE 10 2012 208 142.9号に優先権を主張するものであり、その開示内容は参照によってこの明細書に取り込まれるものとする。
本発明は、上記の実施例に基づく説明により、この実施例に限定されるものではない。むしろ本発明には、任意の新しい特徴的構成ならびに特徴的構成の任意の組み合わせが含まれるのであり、これには殊に特許請求の範囲に記載した特徴的構成の任意の組み合わせが含まれている。このことは、これらの特徴的構成または上記の組み合わせそれ自体が特許請求項の範囲または実施例に明示的に示されていない場合であっても当てはまるものである。

Claims (14)

  1. 基板(1)と、ハロゲンを含有する透光性の薄膜カプセル封止部(7)とを有する有機発光素子であって、
    前記基板(1)には機能積層体(10)が載置されており、
    該機能積層体(10)は、第1電極(2)と、当該第1電極(2)上の、有機発光層(5)を備えた有機機能積層体(4)と、当該有機機能積層体(4)上の透光性の第2電極(3)とを有しており、
    前記透光性の薄膜カプセル封止部(7)は前記透光性の第2電極(3)の上に配置されており、
    前記透光性の第2電極(3)と前記薄膜カプセル封止部(7)との間では、前記透光性の第2電極(3)上に直接、1.6よりも大きな屈折率を有し、かつ、酸化バナジウムを有する透光性の保護層(6)が配置されている、
    ことを特徴とする有機発光素子。
  2. 請求項1に記載の素子において、
    前記保護層(6)は、1.8よりも大きい屈折率を有する、
    ことを特徴とする素子。
  3. 請求項1または2に記載の素子において、
    前記保護層(6)はさらに、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ハフニウム、二酸化すず、酸化タンタルのうちの1つまたは複数の材料を有する、
    ことを特徴とする素子。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載の素子において、
    前記保護層(6)はハロゲンフリーである、
    ことを特徴とする素子。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の素子において、
    前記基板(1)および前記第1電極(2)は透光性である、
    ことを特徴とする素子。
  6. 有機発光素子を製造する方法において、
    ・ 第1電極(2)と、当該第1電極(2)上の、有機発光層(5)を備えた有機機能積層体(4)と、当該有機機能積層体(4)上の透光性の第2電極(3)とを有する機能積層体(10)が載置されている基板(1)を準備するステップと、
    ・ ハロゲンフリーの金属化合物を使用して、前記透光性の第2電極(3)上に直接、1.6よりも大きい屈折率を有し、かつ、酸化バナジウムを有する透光性の保護層(6)を被着するステップと、
    ・ ハロゲンを含有する金属化合物を使用して前記透光性の保護層(6)上に透光性の薄膜カプセル封止部(7)を載置するステップとを有する、
    ことを特徴とする方法。
  7. 請求項6に記載の方法において、
    前記保護層(6)は、1.8よりも大きい屈折率を有する、
    ことを特徴とする方法。
  8. 請求項6または7に記載の方法において、
    前記保護層(6)および前記薄膜カプセル封止部(7)をそれぞれ原子層堆積法によって被着する、
    ことを特徴とする方法。
  9. 請求項6から8までのいずれか1項に記載の方法において、
    150℃以下の温度で前記保護層(6)を被着する、
    ことを特徴とする方法。
  10. 請求項9に記載の方法において、
    120℃以下の温度で前記保護層(6)を被着する、
    ことを特徴とする方法。
  11. 請求項6から10までのいずれか1項に記載の方法において、
    ハロゲンフリーの金属化合物としてハロゲンフリーの有機金属化合物を使用する、
    ことを特徴とする方法。
  12. 請求項11に記載の方法において、
    前記ハロゲンフリーの有機金属化合物は、テトラキス(ジメチルアミン)またはアルコラートを有する、
    ことを特徴とする方法。
  13. 請求項11または12に記載の方法において、
    前記ハロゲンフリーの金属化合物は、Zr,Ti,Zn,Hf,Sn,TaまたはVを含有する、
    ことを特徴とする方法。
  14. 請求項6から13までのいずれか1項に記載の方法において、
    前記透光性の第2電極(3)は、透明導電酸化物、Al,Cu,Ag,Au,Pt,Pd,Mg,Ca,Sr,Ba,Ge,Sn,Li,Sm,Y,Yb,Ti,Zr,Znのうちの1つまたは複数の材料を有する、
    ことを特徴とする方法。
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