JP6036671B2 - 引上式連続鋳造方法、及び引上式連続鋳造装置 - Google Patents

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Description

本発明は引上式連続鋳造方法、引上式連続鋳造装置及び連続鋳造体に関する。
特許文献1には、鋳型を必要としない自由鋳造方法(引上式連続鋳造方法)に関する技術が開示されている。特許文献1に開示されている自由鋳造方法では、溶融金属(溶湯)の表面(すなわち湯面)にスタータを浸漬させた後、当該スタータを引き上げて溶湯を導出している。このとき、湯面近傍に設置された形状規定部材を介して溶湯を導出し、導出された溶湯を冷却することにより、所望の断面形状を有する鋳物を連続鋳造している。
通常の連続鋳造方法では、鋳型によって断面形状とともに長手方向の形状も規定される。特に連続鋳造方法では、凝固した金属(すなわち鋳物)が鋳型内を通り抜ける必要があるため、鋳造された鋳物は長手方向に直線状に延びた形状となる。これに対して、特許文献1に開示されている自由鋳造方法では、湯面に平行な方向(すなわち水平方向)に移動可能な形状規定部材を用いて鋳物の形状を規定しているため、長手方向の形状が様々な鋳物を形成することができる。例えば、特許文献1には、長手方向の形状がジグザグ状、あるいは螺旋状になるように形成された鋳物が開示されている。
特開2012−61518号公報
特許文献1に開示されている自由鋳造方法では、スタータを引き上げて導出した溶湯を、冷却ガスを用いて冷却している。このとき、冷却ガスの流量を増加させる程、溶湯の冷却速度が向上し、鋳造速度を高めることができる。しかしながら、冷却ガスの流量には限界があるため、従来の自由鋳造方法では冷却ガスの流量を増加させることによる生産性(つまり、鋳造速度)の向上には限界があった。
上記課題に鑑み本発明の目的は、生産性を向上させることができる引上式連続鋳造方法及び引上式連続鋳造装置を提供することである。
本発明にかかる引上式連続鋳造方法は、保持炉に保持された溶湯を引き上げることで所定の形状を備えた鋳物を形成する引上式連続鋳造方法であって、前記溶湯を引き上げるための中空部材を前記溶湯内に導入するステップと、前記中空部材の内部に不活性ガスを流して、前記溶湯内に前記不活性ガスを流し込むステップと、を備える。
本発明にかかる引上式連続鋳造装置は、溶湯を引き上げて所定の形状を備えた鋳物を形成する引上式連続鋳造装置であって、前記溶湯を保持する保持炉と、前記溶湯を引き上げるための中空部材と、前記中空部材を引き上げて、前記溶湯を前記中空部材と共に引き上げる駆動部と、前記中空部材の内部に不活性ガスを供給するガス供給部と、を備える。
本発明にかかる引上式連続鋳造方法および引上式連続鋳造装置では、溶湯を引き上げるための部材に中空部材を用いている。そして、中空部材を溶湯から引き上げる前に、中空部材に不活性ガスを流して中空部材を冷却している。このため、中空部材と共に引き上げられた溶湯の熱が中空部材へと移動する。よって、引き上げられた溶湯の冷却が促進されるので、中空部材の引き上げ速度を速くすることができ、鋳物の生産性を向上させることができる。
本発明により、生産性を向上させることができる引上式連続鋳造方法及び引上式連続鋳造装置を提供することができる。
実施の形態1にかかる引上式連続鋳造装置を説明するための断面図である。 実施の形態1にかかる引上式連続鋳造方法を説明するための断面図である。 実施の形態1にかかる引上式連続鋳造方法を説明するための断面図である。 実施の形態1にかかる引上式連続鋳造方法を説明するための断面図である。 実施の形態1にかかる引上式連続鋳造方法を説明するための断面図である。 実施の形態1にかかる引上式連続鋳造方法を説明するための断面図である。 実施の形態1にかかる引上式連続鋳造方法を説明するための断面図である。 実施の形態1にかかる引上式連続鋳造方法を用いて形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態1にかかる引上式連続鋳造方法を用いて形成された鋳物の一例を示す断面図である(ブロー成形)。 実施の形態2にかかる引上式連続鋳造装置を説明するための断面図である。 実施の形態2にかかる引上式連続鋳造装置が備える形状規定部材の一例を示す平面図である。 実施の形態2にかかる引上式連続鋳造装置が備える形状規定部材の他の例を示す平面図である。 実施の形態3にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態3にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態3にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態3にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態3にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態3にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態3にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態3にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態3にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態3にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態3にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態4にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。 実施の形態4にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。
<実施の形態1>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態1にかかる引上式連続鋳造装置を説明するための断面図である。本実施の形態にかかる引上式連続鋳造装置は、溶湯を引き上げながら所定の形状を備えた鋳物を形成する。図1に示すように、本実施の形態にかかる引上式連続鋳造装置は、保持炉10、中空部材11、駆動部13、冷却部15、及びガス供給部16を備える。
保持炉10は溶湯M1を保持している。溶湯M1は、例えばアルミニウムやその合金などの溶融金属である。保持炉10は、溶湯M1を構成している材料の融点以上の温度で溶湯M1を保持している。図1に示す例では、鋳造中に保持炉10へ溶湯を補充しないため、鋳造の進行とともに溶湯M1の表面(つまり湯面)は低下する。一方、鋳造中に保持炉10へ溶湯を随時補充し、湯面を一定に保持するような構成としてもよい。なお、溶湯M1を構成する材料はアルミニウム以外の金属や合金であってもよい。
中空部材11は、保持炉10に保持されている溶湯M1を引き上げるために用いられる。つまり、中空部材11は、鋳物を形成する際に溶湯M1に浸漬される。そして、浸漬された中空部材11を引き上げる際に、中空部材11と共に溶湯M2(湯面から引き上げられた溶湯を溶湯M2と記載する)が引き上げられる。溶湯M2は、その表面膜、表面張力、中空部材11との濡れ性などに応じて、中空部材11と共に引き上げられる。その後、引き上げられた溶湯M2が冷却されることで、鋳物M3が形成される。溶湯M2と鋳物M3との境界には、凝固界面SIFが存在する。
中空部材11は中空部12を備えており、中空部材11に供給された不活性ガスは中空部12を流れる。中空部材11は、更に、溶湯M1内に不活性ガスを流し込むために用いられる。中空部材11には、継ぎ手18を介してチューブ17が接続されている。チューブ17はガス供給部16と接続されている。ガス供給部16から供給された不活性ガスは、チューブ17、継ぎ手18、中空部材11(中空部12)を介して、溶湯M1内に供給される。このとき、溶湯M1に浸漬されている中空部材11は、不活性ガスが流れることによって冷却される。
中空部材11の形状は、形成する鋳物の形状に応じて決定することができる。つまり、中空部材11は棒状のものに限らず、湾曲部を備えたものであってもよい。また、中空部材11の数は1本であってもよく、また複数であってもよい(複数の中空部材を用いた場合については、実施の形態3で詳細に説明する)。中空部材の数が複数である場合は、複数の中空部材のうちの少なくとも1つを介して溶湯M1内に不活性ガスを流し込んでもよい。
中空部材11は、溶湯M1に用いられている材料と同一の材料で構成することができる。例えば、溶湯M1がアルミニウムやその合金などの溶融金属である場合、中空部材11にはアルミニウムやその合金などを用いることができる。また、中空部材11は、溶湯M1に用いられている材料と異なる材料で構成してもよい。この場合は、溶湯M1と異なる材料で構成されている中空部材11が溶湯M1内に溶け出すことを防ぐために、中空部材11を構成する材料の融点が、溶湯M1に用いられている材料の融点よりも高いことが好ましい。例えば、溶湯M1にアルミニウムを用いた場合は、ステンレスを用いて中空部材11を構成することができる。
駆動部13は、形成する鋳物M3の形状に応じて、中空部材11を任意の方向に移動する。つまり、駆動部13は、中空部材11を上下方向(溶湯M1の湯面と垂直な方向)や、溶湯M1の湯面と平行な方向(水平方向)に移動可能に構成されている。また、駆動部13は、中空部材11を溶湯M1の湯面に対して斜め方向に移動させてもよい。
駆動部13が中空部材11を引き上げると、中空部材11と共に溶湯M2が引き上げられる。そしてこの溶湯M2が冷却されると鋳物M3が形成される。つまり、駆動部13が中空部材11を連続的に引き上げることで、鋳物M3が連続的に形成される。駆動部13による中空部材11の引上速度を速くすると凝固界面SIFの位置を上げることができ、引上速度を遅くすると凝固界面SIFの位置を下げることができる。このとき、駆動部13は、形成する鋳物M3の形状に応じて、中空部材11の引き上げ速度を制御してもよい。
冷却部(冷却ノズル)15は、冷却ガス供給部(不図示)から供給される冷却ガス(空気、窒素、アルゴンなど)を鋳物M3に吹き付けて冷却する冷却手段である。冷却ガスの流量を増やすと凝固界面SIFの位置が下がり、冷却ガスの流量を減らすと凝固界面SIFの位置が上がる。ここで、溶湯M2は凝固していないため、溶湯M2に直接冷却ガスを吹き付けると溶湯M2が冷却ガスによって揺動して、鋳物の寸法精度や表面品質が劣化してしまう。このため、冷却部15は、凝固した直後の鋳物M3に冷却ガスを吹き付けて、間接的に溶湯M2を冷却するようにしている。なお、冷却部15の位置は水平方向や上下方向に任意に移動することができる。
ガス供給部16は、チューブ17、継ぎ手18を介して、中空部材11(中空部12)と接続されている。ガス供給部16は、所定の流量の不活性ガスを中空部材11に供給する。例えば、ガス供給部16は、供給する不活性ガスの量を調整可能に構成されている。中空部材11は不活性ガスを流すことで冷却されるので、不活性ガスの流量を調整することで、中空部材11の温度(特に、溶湯M1に浸漬されている場合の中空部材11の温度)を制御することができる。このとき、ガス供給部16は、形成する鋳物の形状に応じて、中空部材11に流す不活性ガスの流量を制御してもよい。例えば、不活性ガスとして窒素(N)やアルゴン(Ar)等を用いることができる。
駆動部13の動作、冷却部15から放出される冷却ガスの流量、及びガス供給部16から供給される不活性ガスの流量は、制御装置(不図示)を用いて制御される。つまり、引上式連続鋳造装置は、これらのパラメータを制御することで、任意の形状の鋳物を形成することができる。
次に、図2A〜図2Fを用いて、本実施の形態にかかる引上式連続鋳造方法について説明する。図2Aに示すように、まず、継ぎ手18を用いて中空部材11にチューブ17を固定する。更に、中空部材11を駆動部13に固定する。次に、図2Bに示すように、中空部材11から不活性ガス21を放出しながら、中空部材11を降下させて、中空部材11を溶湯M1に導入する(浸漬させる)。そして、中空部材11が溶湯M1内の目標位置に到達したら(つまり、中空部材11が所定の深さまで到達したら)、中空部材11の降下を停止する。中空部材11の降下を停止した後、図2Cに示すように、所定の時間、中空部材11から不活性ガス21を放出する。このように、中空部材11を介して溶湯M1内に不活性ガス21を流し込むことで、溶湯M1を清浄化することができる。つまり、溶湯M1に含まれている、鋳物の欠陥(巣)の原因となる不純物(水素等)を除去することができる。
その後、図2Dに示すように、中空部材11からの不活性ガスの放出を停止する。そして、図2Eに示すように、駆動部13を用いて中空部材11の引き上げを開始する。このとき、冷却部15からの冷却ガスの吹き付けも開始する。中空部材11が引き上げられると、中空部材11と共に溶湯M2が引き上げられる。そして、引き上げられた溶湯M2が冷却部15から吹き付けられた冷却ガスで冷却されることで、鋳物M3が形成される。このように、駆動部13を用いて中空部材11を連続的に引き上げることで、鋳物M3が連続的に形成される。
このとき、溶湯M2は、鋳物M3を介して間接的に冷却される。つまり、凝固した直後の鋳物M3に冷却部15からの冷却ガスを吹き付けて鋳物M3を冷却し、冷却された鋳物M3に溶湯M2の熱を移動させることで、溶湯M2が冷却される。また、本実施の形態にかかる引上式連続鋳造方法では、中空部材11を溶湯M1から引き上げる前に、中空部材11に不活性ガス21を流しているので(図2C参照)、溶湯M1に浸漬されている中空部材11が冷却されている状態となっている。このため、中空部材11と共に引き上げられた溶湯M2の熱は、鋳物M3に移動すると共に中空部材11へと移動する。よって、溶湯M2の冷却が促進されるので、中空部材11の引き上げ速度を速くすることができ、鋳物の生産性を向上させることができる。
つまり、溶湯M2の冷却が促進されると、溶湯M2と鋳物M3との境界である凝固界面SIFの位置が下がる。駆動部13は、凝固界面SIFの位置が下がった分だけ、中空部材11の引き上げ速度を速くすることができるので、鋳造速度を高めることができる。
その後、中空部材11の引き上げを継続し、図2Fに示すように、中空部材11の先端部19が溶湯M1の湯面近傍(湯面上であってもよい)に到達した際に、中空部材11に不活性ガスを流し込む。このように、中空部材11に不活性ガスを流し込むことで、中空部材11の先端部19が閉塞されることを抑制することができる。
以上で説明した引上式連続鋳造方法を用いて形成された鋳物の一例を図3に示す。図3に示す鋳物30は、中空部材11(破線で示す)の周囲に鋳物31(鋳物M3に対応している)が凝固している。中空部材11の中空部12は消滅せずに残存している。なお、図3に示す鋳物30は、鋳物を形成した後に中空部材11の上部(鋳物M3が凝固していない部分)を切断した後の形状を示している。
なお、以上で説明した引上式連続鋳造方法は一例であり、本実施の形態にかかる引上式連続鋳造方法は上記で説明した例に限定されることはない。例えば、中空部材11を溶湯M1に浸漬させる前(図2A参照)に、中空部材11に不活性ガス21を流して中空部材11を予め所定の温度に冷却してもよい。
また、図2Bでは、中空部材11から不活性ガス21を放出しながら中空部材11を溶湯M1に浸漬させたが、中空部材11からの不活性ガスの放出を停止して中空部材11を溶湯M1に浸漬させてもよい。また、不活性ガス21を放出しながら中空部材11を溶湯M1に浸漬させた場合は、中空部材11の降下を停止した後の不活性ガスの放出(図2C参照)を省略してもよい。更に、図2Fに示した、溶湯M1の湯面近傍において中空部材11に不活性ガスを流し込む工程は省略してもよい。
また、上記で説明した引上式連続鋳造方法では、鋳物を形成後、中空部12を残存させる場合について説明した。しかし、本実施の形態にかかる引上式連続鋳造方法では、鋳物を形成後、中空部12が消滅するようにしてもよい。例えば、図2Cに示す工程において、中空部材11からの不活性ガスの放出を停止した後、しばらくの間、中空部材11を溶湯M1内に保持すると、中空部材11の一部が溶け出す。この後に、中空部材11を引き上げることで、中空部12が存在しない鋳物を形成することができる。
本実施の形態にかかる引上式連続鋳造方法では、同一の中空部材11を用いた場合であっても、中空部材11を溶湯M1内に保持している時間、溶湯M1の熱容量、中空部材11に流す不活性ガスの流量(冷却能力)等に応じて、鋳造速度や鋳物の形状が異なってくる。例えば、中空部材11を溶湯M1内に保持している時間が短い程、また溶湯M1の熱容量が小さい程、また中空部材11に流す不活性ガスの流量が多い程、中空部材11の温度が低下し、鋳造速度が向上する。
また、本実施の形態にかかる引上式連続鋳造方法では、中空部材11が溶湯M1の湯面近傍(湯面上でもよい)に到達した際に(図2F参照)、中空部材11に不活性ガスを流し込んでブロー成形を行うようにしてもよい。図4は、ブロー成形した鋳物の一例を示す断面図である。図4に示す鋳物30’は、中空部材11の周囲に鋳物32(鋳物M3に対応している)が凝固している。また、鋳物30’を形成する際にブロー成形をしているので、中空部材11の先端部に球体状の空間33が形成される。つまり、中空部材11の先端部に形成されている球体状の構造体は、鋳物M2を不活性ガスを用いて膨らますことで形成される。
特許文献1に開示されている自由鋳造方法では、スタータを引き上げて導出した溶湯を、冷却ガスを用いて冷却している。このとき、冷却ガスの流量を増加させる程、溶湯の冷却速度が向上し、鋳造速度を高めることができる。しかしながら、冷却ガスの流量には限界があるため、従来の自由鋳造方法では冷却ガスの流量を増加させることによる生産性(つまり、鋳造速度)の向上には限界があった。
そこで本実施の形態では、溶湯M1を引き上げるための部材に中空部材11を用いている。そして、中空部材11を溶湯M1から引き上げる前に、中空部材11に不活性ガスを流して中空部材11を冷却している。このため、中空部材11と共に引き上げられた溶湯M2の熱は、鋳物M3に移動すると共に中空部材11へと移動する。よって、溶湯M2の冷却が促進されるので、中空部材11の引き上げ速度を速くすることができ、鋳物の生産性を向上させることができる。
更に、本実施の形態では、溶湯M1から中空部材11を引き上げる前に、中空部材11を介して溶湯M1内に不活性ガスを流し込んでいる。これにより、溶湯M1に含まれている、鋳物の欠陥(巣)の原因となる不純物(水素等)を除去することができ、溶湯M1を清浄化することができる。よって、形成される鋳物の品質を向上させることができる。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図5は、実施の形態2にかかる引上式連続鋳造装置を説明するための断面図である。図5に示す引上式連続鋳造装置は、実施の形態1で説明した引上式連続鋳造装置(図1参照)と比べて、形状規定部材25を備える点が異なる。これ以外は、実施の形態1で説明した引上式連続鋳造装置と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
形状規定部材25は、溶湯M1を中空部材11と共に引き上げて鋳物M3を形成する際に、溶湯M1に外力(つまり、溶湯M1が溶湯通過部26を通過する際に溶湯M1に作用する力)を印加して、鋳物M3の形状(断面形状)を規定するための部材である。形状規定部材25は、例えばセラミックスやステンレスなどからなり、湯面近傍に配置されている。図5に示す例では、形状規定部材25の下側の主面(下面)が湯面に接触するように配置している。形状規定部材25の下面を湯面と接触させることで、溶湯M1の表面に形成される酸化膜や溶湯M1の表面に浮遊する異物が鋳物M3へ混入することを防止することができる。なお、本実施の形態では、形状規定部材25の下面が湯面と対向するように(つまり、形状規定部材25の下面が湯面と離間するように)配置してもよい。
図6Aは、形状規定部材25の一例を示す平面図である。ここで、図5の形状規定部材25の断面図は、図6AのV−Vにおける断面図に相当する。図6Aに示すように、形状規定部材25は、例えば矩形状の平面形状を有し、中央部に溶湯が通過するための長さw×tの矩形状の開口部(溶湯通過部26)を有している。
図5に示すように、溶湯M1は、中空部材11と共に引き上げられ、形状規定部材25の溶湯通過部26を通過する。すなわち、溶湯M1が形状規定部材25の溶湯通過部26を通過することにより、溶湯M1に対し形状規定部材25から外力が印加され、鋳物M3の断面形状が規定される。
なお、図6Aに示した形状規定部材25は一例であり、本実施の形態では形状規定部材として他の形状を備える形状規定部材を使用してもよい。例えば、形状規定部材の開口部(溶湯通過部26)の形状は矩形状に限定されることはなく、円形、楕円形、多角形等の形状を備えていてもよい。つまり、形状規定部材の開口部(溶湯通過部26)の形状は、形成する鋳物の断面形状(水平断面)に応じて任意に決定することができる。
図6Bは、形状規定部材の他の例を示す平面図である。図6Aに示した形状規定部材25は、1枚の板から構成されていたため、溶湯通過部26の各々の辺の長さw、tは固定されていた。これに対して、図6Bに示す形状規定部材25’は、4枚の矩形状の形状規定板27_1〜27_4を備えているので、溶湯通過部28の各々の辺の長さw、tを変化させることができる。
図6Bに示すように、形状規定板27_1、27_2は、紙面横方向(図5の断面図の横方向)において、互いに対向するように配置されている。形状規定板27_1、27_2は、紙面横方向に互いに独立して移動可能に構成されているため、溶湯通過部28の長さwを任意に変化させることができる。同様に、形状規定板27_3、27_4は、紙面縦方向(図5の断面図の奥行き方向)において、互いに対向するように配置されている。形状規定板27_3、27_4は、紙面縦方向に互いに独立して移動可能に構成されているため、溶湯通過部28の長さtを任意に変化させることができる。形状規定板27_3、27_4は、形状規定板27_1、27_2の上側に接触するように配置されている。
このように、図6Bに示す形状規定部材25’は、溶湯通過部28の各々の辺の長さw、tを変化させることができるので、形成する鋳物の断面形状を自由に規定することができる。例えば、駆動部13が中空部材11を連続的に引き上げる際に、形状規定部材25’の形状規定板27_1〜27_4を動かして溶湯通過部28の各々の辺の長さw、tを変化させることで、鋳物M3の断面形状を連続的に変化させることができる。
以上で説明したように、本実施の形態にかかる引上式連続鋳造装置では、形状規定部材を用いて溶湯M1に外力を印加しているので、鋳物M3の断面形状を任意の形状に規定することができる。すなわち、実施の形態1では、形成する鋳物の形状(断面形状)は、中空部材11の形状や中空部材11に流す不活性ガスの流量(つまり、中空部材11の冷却の程度)などによって決定されていた。これに対して、本実施の形態にかかる引上式連続鋳造装置では、中空部材11の形状や中空部材11に流す不活性ガスの流量等に加えて、形状規定部材を用いて鋳物の断面形状を規定することができるので、鋳物を精度よく形成することができる。
また、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、溶湯M1を引き上げる際に中空部材11を用いているので、鋳物の生産性を向上させることができる。また、溶湯M1から中空部材11を引き上げる前に、中空部材11を介して溶湯M1内に不活性ガスを流し込んでいるので、溶湯M1を清浄化することができ、形成される鋳物の品質を向上させることができる。
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3について説明する。実施の形態1、2では、1本の中空部材を用いて鋳物を形成する場合について説明した。実施の形態3では、複数の中空部材を用いて鋳物を形成する場合について説明する。なお、以下に示す鋳物の例は一例であり、本発明にかかる引上式連続鋳造方法では、他の様々な形状を備える鋳物を形成することができる。なお、本実施の形態で用いる引上式連続鋳造装置については、実施の形態1、2で説明した引上式連続鋳造装置と同様であるので、重複した説明は省略する。
図7乃至図17は、本実施の形態にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。例えば、複数の中空部材は、互いに離間するように配置してもよく(図7、図8、図13、図16、図17参照)、互いに接するように配置してもよい(図9〜図12、図14参照)。また、複数の中空部材は、直線状に配置してもよく(図7〜図12、図16参照)、環状に配置してもよい(図13、図14、図17参照)。複数の中空部材として、互いに太さが異なる中空部材を使用してもよい(図16参照)。複数の中空部材として、互いに長さが異なる中空部材を使用してもよい(図17参照)。以下で、複数の中空部材を用いて鋳物を形成する場合について具体的に説明する。
図7は、複数(2本)の中空部材を用いて鋳物を形成した場合について説明するための図である。図7に示すように、2本の中空部材41_1、41_2はそれぞれ中空部42_1、42_2を備える。2本の中空部材41_1、41_2は互いに離間するように配置されている。
鋳物を形成する際は、まず、不活性ガスを供給するためのチューブ17を中空部材41_1、41_2に固定し、更に中空部材41_1、41_2を駆動部13に固定する(図2A参照)。その後、中空部材41_1、41_2から不活性ガスを放出しながら、中空部材41_1、41_2を降下させて、中空部材41_1、41_2を溶湯M1に浸漬させる(図2B参照)。その後、中空部材41_1、41_2が溶湯M1内の目標位置に到達したら、中空部材41_1、41_2の降下を停止し、所定の時間、中空部材41_1、41_2から不活性ガス21を放出する(図2C参照)。
その後、中空部材41_1、41_2からの不活性ガスの放出を停止し(図2D参照)、中空部材41_1、41_2の引き上げを開始する(図2E参照)。このとき、冷却部15からの冷却ガスの吹き付けも開始する。中空部材41_1、41_2が引き上げられると、中空部材41_1、41_2と共に溶湯M2が引き上げられる。そして、引き上げられた溶湯M2が冷却部15から吹き付けられた冷却ガスで冷却されることで、鋳物が形成される。
図7に示す場合は、2本の中空部材41_1、41_2は互いに離間するように配置されている。よって、2本の中空部材41_1、41_2を引き上げる際、溶湯M2の表面張力により、中空部材41_1、41_2の周囲、及び中空部材41_1と中空部材41_2との間に溶湯M2が保持される。したがって、形成される鋳物の形状は、2本の中空部材41_1、41_2が鋳物43で取り囲まれて一体となった形状となる。
図7に示す場合は、2本の中空部材41_1、41_2が所定の距離だけ隔てて配置されているので、中空部材41_1と中空部材41_2との間の鋳物43の側面は凹んだ形状となる(つまり凹部44を備える)。一方、図8に示すように、2本の中空部材41_1、41_2を互いに近づけて配置した場合は、中空部材41_1と中空部材41_2との間の鋳物45の側面は平坦な形状(または平坦に近い形状)となる。
このように、2本の中空部材41_1、41_2を互いに離間するように配置した場合は、中空部材41_1と中空部材41_2との間の空間に溶湯M2を保持することができるので、中空部材の本数を少なくしつつ、体積が大きな鋳物を形成することができる。
図9は、複数(5本)の中空部材を用いて鋳物を形成した場合について説明するための図である。図9に示すように、5本の中空部材51はそれぞれ中空部52を備える。5本の中空部材51は互いに接するように、且つ直線状に配置されている。なお、鋳物を形成する方法については、上記で説明した方法と同様であるので、重複した説明は省略する。
図9に示す場合は、5本の中空部材51を引き上げる際、溶湯M2の表面張力により、中空部材51の周囲に溶湯M2が保持される。したがって、形成される鋳物の形状は、5本の中空部材51が鋳物53で取り囲まれて一体となった形状となる。
図9に示す場合は、5本の中空部材51を引き上げる際に十分な時間をかけているので、鋳物53の側面の形状は平坦(または平坦に近い形状)となっている。一方、5本の中空部材51を引き上げる際の引き上げ速度が速い場合は、中空部材51の周囲に溶湯M2が十分に保持されないまま溶湯が凝固するため、形成される鋳物の形状は図10に示すような形状となる。つまり、鋳物54の側面に凹凸がある形状、換言すると、中空部材51の外周に対応した形状となる。
また、例えば、中空部材51の引き上げ速度を途中から遅くすることで、図11に示すような、中空部52が鋳物55の下半分で塞がれている鋳物を形成することができる。つまり、中空部材51の引き上げ速度を途中から遅くすると、中空部材51の下半分が溶湯M1に溶け出すため、鋳物55の下半分の中空部52を塞ぐことができる。このように、本実施の形態では、中空部材51を引き上げる際、形成する鋳物の形状に応じて中空部材51の引き上げ速度を制御することで、任意の形状の鋳物を形成することができる。なお、鋳物を形成する際の引き上げ速度は、使用する溶湯と中空部材との濡れ性等を考慮して決定することができる。
また、本実施の形態では、複数の中空部材のうちの少なくとも1つに不活性ガスを流してもよい。つまり、全ての中空部材の内部に不活性ガスを流す必要はない。例えば、図12に示すように、5本の中空部材51_1〜51_5のうち、4本の中空部材51_1、51_2、51_4、51_5の内部に不活性ガスを流した場合は、不活性ガスを流していない中空部材51_3の温度が溶湯内において上昇し、中空部材51_3が溶湯内に溶け出す。このため、図12に示すように、形成される鋳物56の形状は中空部52_3が存在しない形状となる。4本の中空部材51_1、51_2、51_4、51_5には不活性ガスを流していたので、中空部52_1、52_2、52_4、52_5は閉塞されない。
図13は、複数の中空部材を環状に配置して鋳物を形成した場合について説明するための図である。図13に示すように、複数の中空部材61は環状に配置されている。また、中空部材61は中心部にも配置されている。複数の中空部材61はそれぞれ中空部62を備える。なお、鋳物を形成する方法については、上記で説明した方法と同様であるので、重複した説明は省略する。
図13に示す場合は、複数の中空部材61を引き上げる際、溶湯M2の表面張力により、中空部材61の周囲に溶湯M2が保持される。したがって、形成される鋳物の形状は、環状に配置された中空部材61が鋳物63で取り囲まれて一体となった形状となる。このとき、中空部62は閉塞されていないので、鋳物63はハニカム形状となる。なお、図13に示す場合は、互いに離間するように中空部材を配置したが、中空部材は互いに接するように配置してもよい。
図14は、複数の中空部材61を環状に配置し、中心部に中空部材を配置していない場合について説明するための図である。図14に示す場合は、複数の中空部材61を引き上げる際、中空部材61の周囲に溶湯M2が保持される。したがって、形成される鋳物の形状は、環状に配置された中空部材61が鋳物64で取り囲まれて一体となった形状となる。また、この場合は、環状の中心部に中空部材を配置していないので、環状の中心部には溶湯M2が保持されない。よって、鋳物64の中心部には空洞65が形成される。
図14に示す場合は、複数の中空部材61を引き上げる際に十分な時間をかけているので、鋳物64の側面の形状は平坦(または平坦に近い形状)となっている。一方、複数の中空部材61を引き上げる際の引き上げ速度が速い場合は、中空部材61の周囲に溶湯M2が十分に保持されないまま溶湯が凝固するため、形成される鋳物の形状は図15に示すような形状となる。つまり、鋳物66の外周面及び内周面(空洞67側の面)に凹凸がある形状、換言すると、中空部材61の外周に対応した形状となる。なお、図14、図15に示す場合は、互いに接するように中空部材を配置したが、中空部材は互いに離間するように配置してもよい。
図16は、複数の中空部材の太さが互いに異なる場合について説明するための図である。図16に示すように、中空部材71_1、71_2は、互いに太さが異なる。つまり、中空部材71_1の太さは中空部材71_2の太さよりも太い。複数の中空部材71_1、71_2はそれぞれ中空部72_1、72_2を備える。なお、鋳物を形成する方法については、上記で説明した方法と同様であるので、重複した説明は省略する。
図16に示す場合は、中空部材71_1、71_2の太さが互いに異なっている。よって、中空部材71_1、71_2を引き上げる際に、中空部材71_1、71_2に保持される溶湯M2の断面形状(水平断面の形状)は、中空部材71_1、71_2の断面形状に対応した形状となる。つまり、断面形状は、2つの中空部材の外周と、これらの外周(2つの円)を結んだ接線とで形成される形状に対応している。したがって、形成される鋳物の形状は、互いに太さが異なる中空部材71_1、71_2が鋳物73で取り囲まれて一体となった形状となる。
図17は、複数の中空部材の長さが互いに異なる場合について説明するための図である。図17に示すように、環状に配置された中空部材81_1と、環状の中心に配置された中空部材81_2は、互いに長さが異なる。つまり、中空部材81_2の長さは中空部材81_1の長さよりも長い。複数の中空部材81_1、81_2はそれぞれ中空部82_1、82_2を備える。なお、鋳物を形成する方法については、上記で説明した方法と同様であるので、重複した説明は省略する。
図17に示す場合は、中空部材81_1、81_2の長さが互いに異なっている。よって、中空部材81_1、81_2を引き上げる際に、中空部材81_1、81_2に保持される溶湯M2の断面形状(水平断面の形状)は、中空部材81_1、81_2の長手方向において異なってくる。すなわち、領域83では中空部材81_1は環状に配置されており、また中空部材81_2は環状の中心に配置されている。よって、領域83において中空部材81_1、81_2に保持される溶湯M2の断面形状は、中空部材81_1、81_2の長手方向において略同一な円形状となる。このため、鋳物85の領域83に対応した箇所の形状は円柱形状86となる。
一方、領域84では、環状に配置された中空部材81_1の下側の先端部から1本の中空部材81_2が突出している。よって、領域84において中空部材81_1、81_2に保持される溶湯M2の断面形状は、領域84の上側から下側に行くに従って直径が小さくなる円形状となる。このため、鋳物85の領域84に対応した箇所の形状は略円錐形状87(つまり、テーパー形状)となる。
なお、上記で説明した中空部材の配置は一例であり、本発明にかかる引上式連続鋳造方法では、形成する鋳物の形状に応じて中空部材の配置を決定することができる。また、上記で説明した配置例は、適宜、組み合わせることができる。例えば、複数の中空部材の太さを互いに異なるようにすると共に、複数の中空部材の長さを互いに異なるようにしてもよい。
<実施の形態4>
次に、本発明の実施の形態4について説明する。実施の形態4では、中空部材の少なくとも一部に離型剤を設けた場合について説明する。なお、本実施の形態において用いる引上式連続鋳造装置については、実施の形態1、2で説明した引上式連続鋳造装置と同様であるので、重複した説明は省略する。
図18は、本実施の形態にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。図18に示すように、2本の中空部材101_1、101_2は互いに離間するように配置されている。また、2本の中空部材101_1、101_2はそれぞれ中空部102_1、102_2を備える。中空部材101_1の側面のうち、中空部材101_2と対向する側と反対側の側面には、離型剤103_1が設けられている。同様に、中空部材101_2の側面のうち、中空部材101_1と対向する側と反対側の側面には、離型剤103_2が設けられている。離型剤には、例えば窒化ホウ素(BN)を用いることができる。離型剤の膜厚は、例えば2μm〜10μm程度とすることができる。なお、離型剤に用いる材料や膜厚は一例であり、これらに限定されることはない。
鋳物を形成する際は、まず、不活性ガスを供給するためのチューブ17を中空部材101_1、101_2に固定し、更に中空部材101_1、101_2を駆動部13に固定する(図2A参照)。その後、中空部材101_1、101_2から不活性ガスを放出しながら、中空部材101_1、101_2を降下させて、中空部材101_1、101_2を溶湯M1に浸漬させる(図2B参照)。その後、中空部材101_1、101_2が溶湯M1内の目標位置に到達したら、中空部材101_1、101_2の降下を停止し、所定の時間、中空部材101_1、101_2から不活性ガスを放出する(図2C参照)。
その後、中空部材101_1、101_2からの不活性ガスの放出を停止し(図2D参照)、中空部材101_1、101_2の引き上げを開始する(図2E参照)。このとき、冷却部15からの冷却ガスの吹き付けも開始する。中空部材101_1、101_2が引き上げられると、中空部材101_1、101_2と共に溶湯M2が引き上げられる。そして、引き上げられた溶湯M2が冷却部15から吹き付けられた冷却ガスで冷却されることで、鋳物が形成される。
図18に示す場合は、中空部材101_1、101_2の各々に離型剤が設けられている。このため、中空部材101_1、101_2の側面のうち離型剤103_1、103_2が設けられている側面には、鋳物が形成されない(または、鋳物が形成されてもはがすことができる)。よって、形成される鋳物104の形状は、中空部材101_1、101_2の外形に対応した形状となる。
このように中空部材の一部に離型剤を設けることで、形成される鋳物の形状を規定することができる。また、中空部材の一部に離型剤を設けることで、中空部材の溶融を抑制することができる。更に、中空部材の材料と溶湯の材料とが異なる場合、中空部材に離型剤を設けることで、中空部材の電食を抑制することができる。
図19は、本実施の形態にかかる引上式連続鋳造方法を用いて鋳物を形成する際の中空部材の配置と形成された鋳物の一例を示す斜視図である。図19に示すように、2本の中空部材111_1、111_2は互いに離間するように配置されている。また、2本の中空部材111_1、111_2はそれぞれ中空部112_1、112_2を備える。中空部材111_1の上部側の周囲及び下部側の周囲にはそれぞれ離型剤113a及び離型剤113bが設けられている。中空部材111_2の上部側の周囲及び下部側の周囲にはそれぞれ離型剤113c及び離型剤113dが設けられている。符号114_1、114_2で示す部分は離型剤が設けられていない部分(中空部材が露出している部分)である。
図19の上部左側に示す中空部材111_1、111_2を用いて鋳物を形成した場合は、図19の上部右側に示す形状の鋳物115が形成される。この場合、中空部材111_1、111_2のうち離型剤113a〜113dが設けられていない箇所114_1、114_2では、鋳物115と中空部材111_1、111_2とが一体化する。一方、中空部材111_1、111_2のうち離型剤113a〜113dが設けられている箇所では、鋳物115と中空部材111_1、111_2とが一体化しないので、鋳物115と中空部材111_1、111_2とが分離可能な状態になっている。
よって、図19の下部に示すように、中空部材111_1の上部118aと下部118bを鋳物115から分離することができる。同様に、中空部材111_2の上部118cと下部118dを鋳物115から分離することができる。すなわち、図19に示す例では、鋳物を形成した後、中空部材の離型剤が設けられている箇所を鋳物から分離することができる。
このように、中空部材に離型剤を設けることで、様々な形状の鋳物を形成することができる。特に、本実施の形態と実施の形態3(複数の中空部材を配置する実施の形態)とを組み合わせることで、様々な形状の鋳物を形成することができる。
実施の形態1乃至4で説明した引上式連続鋳造方法を用いて形成された鋳物は、マトリクスが長手方向に延びた一方向凝固組織を有している上、複合相として長手方向に延びた中空部材を備えている。そのため、長手方向の強度が極めて優れている。このとき、中空部材として複数の中空部材を備えていてもよい。また、中空部材はマトリックスを構成する材料と同一の材料で構成されていてもよい。また、中空部材はマトリックスを構成する材料と異なる材料で構成されていてもよい。この場合、中空部材を構成する材料の融点は、マトリックスを構成する材料の融点よりも高い。
以上、本発明を上記実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
10 保持炉
11 中空部材
12 中空部
13 駆動部
15 冷却部
16 ガス供給部
17 チューブ
18 継ぎ手
21 不活性ガス
25 形状規定部材
26 溶湯通過部
27_1〜27_4 形状規定板
28 溶湯通過部
30、31、32 鋳物
33 球体状の空間
41_1、41_2、51、61、71_1、71_2、81_1、81_2 中空部材
42_1、42_2、52、62、72_1、72_2、82_1、82_2 中空部
43、45、53、63、64、73、85 鋳物
44 凹部
101_1、101_2、111_1、111_2 中空部材
102_1、102_2、112_1、112_2 中空部
103_1、103_2、113a〜113d 離型剤
104、115 鋳物

Claims (11)

  1. 保持炉に保持された溶湯を引き上げることで所定の形状を備えた鋳物を形成する引上式連続鋳造方法であって、
    前記溶湯を引き上げるための中空部材を前記溶湯内に導入するステップと、
    前記中空部材の内部に不活性ガスを流して、前記溶湯内に前記不活性ガスを流し込むステップと、を備える、
    引上式連続鋳造方法。
  2. 前記溶湯内への前記不活性ガスの流し込みを停止した後に、前記溶湯を前記中空部材と共に引き上げて前記鋳物を形成する、請求項1に記載の引上式連続鋳造方法。
  3. 前記中空部材として複数の中空部材を前記溶湯内に導入し、
    前記複数の中空部材のうちの少なくとも1つに前記不活性ガスを流して、前記溶湯内に前記不活性ガスを流し込む、
    請求項1または2に記載の引上式連続鋳造方法。
  4. 前記中空部材の少なくとも一部に離型剤が設けられている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の引上式連続鋳造方法。
  5. 前記中空部材の前記離型剤が設けられている箇所を、前記溶湯が凝固して形成された鋳物から分離するステップを備える、請求項4に記載の引上式連続鋳造方法。
  6. 前記中空部材を引き上げる際、前記中空部材と共に引き上げられた前記溶湯に冷却ガスを吹き付ける、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の引上式連続鋳造方法。
  7. 溶湯を引き上げて所定の形状を備えた鋳物を形成する引上式連続鋳造装置であって、
    前記溶湯を保持する保持炉と、
    前記溶湯を引き上げるための中空部材と、
    前記中空部材を引き上げて、前記溶湯を前記中空部材と共に引き上げる駆動部と、
    前記中空部材の内部に不活性ガスを供給するガス供給部と、を備える、
    引上式連続鋳造装置。
  8. 前記駆動部は、前記溶湯内への前記不活性ガスの流し込みを停止した後に、前記溶湯を前記中空部材と共に引き上げる、請求項7に記載の引上式連続鋳造装置。
  9. 前記中空部材の数は複数であり、
    前記ガス供給部は、前記複数の中空部材のうちの少なくとも1つに前記不活性ガスを流して、前記溶湯内に前記不活性ガスを流し込む、
    請求項7または8に記載の引上式連続鋳造装置。
  10. 前記中空部材の少なくとも一部に離型剤が設けられている、請求項7乃至9のいずれか一項に記載の引上式連続鋳造装置。
  11. 前記中空部材を引き上げる際に、前記中空部材と共に引き上げられた前記溶湯に冷却ガスを吹き付ける冷却部を更に備える、請求項7乃至10のいずれか一項に記載の引上式連続鋳造装置。
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