JP6036176B2 - コークス炉の操業方法 - Google Patents

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本発明は、コークス炉炭化室からコークスを押出ラムで押し出して排出する技術に関する。特に、炭化室からコークスを排出する際の粉塵発生を低減する技術に関する。
コークスは、炭化室と呼ばれる空間に石炭を装入し、空気の流入を絶った状態で石炭を加熱、乾留することにより製造される。水平室炉式コークス炉の場合、炭化室は幅約0.3〜0.6m、高さ約3〜8m、長さ約10〜20mの空間であり、幅方向の両側には炭化室のレンガ壁を隔てて燃焼室があって、燃焼室でガスを燃焼させその熱により乾留を行う。一般に、燃焼室の温度は約1100〜1300℃に設定され、炭化室に装入された石炭は、その熱により乾留されることで、コークス炉ガスやタールが発生し、残留分がコークスとなる。
炭化室は、炉壁、底および天井がレンガで構成されており、長さ方向の両端には炉蓋があって、乾留が終了してすべての石炭がコークス化した後は、両側の炉蓋を解放し、片側の窯口から炭化室内にコークス押出ラムを挿入してコークスを突き出すようにして、当該コークスを炭化室から排出する(この操作を「コークスの押出し」とも呼ぶ。)。排出されたコークスは、コークスバケットに受け消火、冷却されて製品のコークスとなる。
炭化室の窯口からコークスを排出する際には、炭化室内のコークス形状が崩れることにより、粉塵が発生する。
このとき、通常、コークスが排出される側の窯口近傍や、コークスをコークスバケットに導くガイド車に集塵機が設けられており、その集塵機によって、発生した粉塵の外部への漏出を抑制している。また、特許文献1には、コークス落下の際の衝撃を緩和する板を設けることで発塵を抑制する技術が開示されている。
特開平06−212161号公報
一般に、炭化室内のコークスの温度が十分に高い場合には、コークスの強度が高くなり、炭化室から排出する際の粉塵の発生量も少なくなる。しかし、コークス炉の老朽化などに伴い、炭化室内の温度分布が不均一になった場合などには、炭化室内の一部のコークスが乾留不良となり、粉塵の発生が多くなる場合がある。このような場合には、コークス排出時の発塵量が、集塵機の集塵能力を超え、粉塵が大気中に放出されるというトラブルを招くことがあり、このようなことは環境上好ましくない。
ここで、上記従来技術は、炭化室の窯口から排出されて実際に発生した後の粉塵の大気への放出を抑えるものである。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、窯口からコークスを排出する際に発生するであろう粉塵発生を低減することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願発明のコークスの押出方法の一態様は、コークス炉の炭化室内のコークスを押出ラムで押し出すことで炭化室の窯口からコークスを排出するコークスの押出方法であって、上記窯口からのコークスの平均排出速度を0.2(t/s)以下に設定することを特徴とする。
このとき、上記平均押出速度を0.2(t/s)以下に設定する範囲は、上記コークスを押し出している押出ラムの先端が炭化室の炉長方向中央に位置してからコークス排出完了までの範囲であるようにしても良い。
また、本願発明のコークス炉の操業方法の一態様は、複数の炭化室を備えたコークス炉の操業方法において、上記複数の炭化室から、コークスを排出する際の粉塵発生が予め設定した許容限度を超えて発生していたと推定される炭化室を選定し、上記選定された炭化室からコークスを排出する際に、上記コークスの押出方法を適用することを特徴とする。
ここで、粉塵発生が上記許容限度を超えて発生していたか否かの推定は、例えば、実際の粉塵発生の状態を観測して推定したり、排出されたコークスの性状(粒度分布や強度、強度のばらつきなど)、炭化室や燃焼室の温度分布、押し出し時の窯口部コークス温度などに基づいて推定する。
また、本発明のコークス炉の操業方法の別の一態様は、コークス炉の炭化室からのコークスの排出に伴う粉塵発生が予め設定した許容限度を超えたと判定すると、上記のコークスの排出速度を低下させることを特徴とする。
本発明によれば、炭化室の窯口からコークス排出時の粉塵発生量を低下することが可能となる。この結果、粉塵の大気への放出を抑制できるようになり、環境上好ましいコークス炉の操業が可能となった。
コークス炉の炭化室周りの構造を説明する概念図である。
「第1実施形態」
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、炭化室周りの構造を説明する概念図である。
(構成)
コークス炉は、例えば次のような構成となっている。すなわち、コークス炉は蓄熱室の上部に炭化室1と燃焼室が交互に並んで炉団を構成し、石炭を乾留する炭化室1、燃料ガスを燃焼させる燃焼室、燃焼廃ガスの余熱を利用するための蓄熱室等を備える。また炉の上方に複数のホッパーを備えた装炭車2が配置され、装炭車2によって各炭化室1に適宜石炭を装入可能となっている。また、炭化室1の排出側の窯口8近傍には、ガイド車4やコークスバスケット5が配置されると共に、上記ガイド車4には集塵機(不図示)が設けられて、コークス3を窯口8から排出する際に発生した粉塵を集塵可能となっている。
そして、炭化室1に装入された石炭が、隣り合う燃焼室からの熱によって乾溜されることで、コークス炉ガスやタールが発生し、残留分が赤熱のコークス3となる。
炭化室1からのコークス3の排出は、長手方向両端部の各炉蓋を解放することで炉長両側の各窯口7,8を開け、一方の窯口7から他方の窯口8に向けて、押出ラム6で炭化室1内のコークス3を押し出すことで実施される。
そして、本実施形態では、押出ラム6によって炭化室1内のコークス3を押し出す際の窯口8からのコークス3の平均排出速度を0.2(t/s)以下に設定して、炭化室1からのコークス3の押出を実施する。
特に、上記平均排出速度を0.2(t/s)以下に設定する範囲を、上記コークス3を押し出している押出ラム6の先端が炭化室1の炉長方向中央に位置してからコークス排出完了するまでの範囲に設定して、排出開始から押出ラム6の先端が炭化室1の炉長方向中央に位置するまでの間では、平均排出速度を0.2(t/s)よりも高い速度に設定することが好ましい。
(コークス3の排出速度について)
次に、コークス排出速度(押出ラム6でのコークス押出速度)と粉塵発生との関係について補足説明する。
発明者らは、実験によって、炭化室1の窯口8からのコークス3の排出速度(押出ラム6での押出速度相当)を低下させることにより、排出時の粉塵発生を低減できることを見出した。特に、粉塵発生の低減に、コークス3の平均排出速度を0.2t/s以下とすることが好ましいことを見出した。
すなわち、窯口8からのコークス排出時の粉塵発生は、排出の際にコークス形状が崩れることによって発生する。炭化室1内のコークス3は、ほぼ炭化室1の形状と同じ直方体状であり、その内部に多数の亀裂を含んだコークスケーキと呼ばれる状態で炭化室1内に存在する。炭化室1の窯口8から排出されたコークスケーキは、炭化室1の排出側窯口8に接続されたガイド車4の内部を、最初はケーキの形状を保ったまま移動し、ガイド車4内からコークスバスケット5に落下する際に大きく崩れて粉塵が発生する。このとき、コークス3の排出速度を低下させると、単位時間に崩れるコークス3の量が減少するだけでなく、コークス3の移動速度(時間あたりの移動距離)も減少するため、コークス3に作用する衝撃力も小さくなり、粉塵の発生速度が顕著に減少すると考えられる。また発明者らは、特に、発塵の発生量はコークス排出の後半に多いことを知見した。これは、コークス排出の後半には最初に崩れたコークス3からの発塵に加えて新たにコークス3が崩れることによって発塵が増加するためと考えられる。
一般にコークス3が排出される窯口8側には集塵機が設置されており、その集塵能力は50kg/分〜200kg/分程度のものが一般的である。発明者らが調査したところ、コークス炉炭化室1から20tのコークス3を50秒間で押し出すという通常の条件での操業(この場合、平均コークス排出速度が0.4t/sとなる)において、粉塵の大気への排出が認められないコークス排出の操業時には、集塵された粉塵の量は1回の押出操作あたり70〜100kgであった。そして、炭化室1における乾留不良の発生などの理由により発塵量が増え、集塵能力を超えると、粉塵の大気への放出が起こり好ましくない。従って、発塵量は、集塵能力に応じて管理されるべきものである。しかし、発明者らが調査したところ、コークス3の炭化室1からの平均排出速度を0.2t/s以下に低下させると、炭化室1の一部に乾留不良が存在する場合も含め、粉塵発生速度は50kg/分以下となり、粉塵への大気への放出は認められなかった。このことから、平均排出速度、つまり押出ラム6でのコークス3の平均排出速度を0.2t/s以下に設定した。
また、1回のコークス押出中の全期間にわたってコークス排出速度に制限を設けることは発塵低減に効果的であるが、その分、コークス3の排出時間が長くなるため作業能率の点からは好ましくない。そこで、発明者らは、押出時の発塵が顕著となったときの押出ラム6の先端位置を調査した。その結果、押出ラム6の先端が炭化室1の中央部を過ぎたタイミングから粉塵の大気への放出が多くなる炭化室1が大多数であることが認められた。従って、この範囲においてコークス3の平均排出速度を0.2t/s以下に低下することが、作業能率も考慮すると効果的であることが分かる。
(炭化室1の選定)
ここで、全ての炭化室1でのコークス3の押出に対して、上述のようにコークス3の平均排出速度を0.2t/s以下に設定しなくても良い。予め設定した許容限度を超えるだけの粉塵が発生したと推定される炭化室1を選定し、選定した炭化室1についてだけ、コークス3の平均排出速度を0.2t/s以下に抑えても良い。なお選定されなかった炭化室1でのコークス3の平均排出速度は、0.2t/sよりも大きい速度、例えば0.4t/sに設定する。
上記炭化室1の選定にあたっては、例えば、それ以前の操業(特に前回の操業)における粉塵の大気放出が発生した実績に基づいて、予め設定した許容限度を超える粉塵が発生していると推定される炭化室1を決定する。
ここで、乾留不良は、炭化室1の一部に温度低下が見られる場合に発生することが多いが、そうした低温部は自然に復旧することがほとんどないため、コークス排出時の発塵実績に基づけば、次回の排出時にも粉塵の大気放出が予想できる。そして、その実績に基づいてコークス排出速度を制御することが可能となる。また、炭化室1毎に個別に、発塵発生とコークス排出速度の関係を事前に求めておき、その関係に基づいてコークス排出速度を設定することも可能である。
上記炭化室1の選定に使用するコークス排出時の発塵実績は、前回の発塵実績だけでも良いし、直前の数回分の発塵実績からの統計値でも良い。また、炭化室1の選定は、実際の発塵を観察する場合に限定されず、排出されたコークス3の性状や温度分布のバラツキ具合などに基づいて発塵状態を推定して、上記炭化室1の選定を行っても良い。
ここで、コークス3の排出速度は低いほど、粉塵発生の抑制には好ましいが、コークス3の排出中は押出ラム6が高温の炭化室1内に存在した状態となり、また、炭化室1から排出された高温のコークス3の一部がガイド車4内にも残存するため、設備保護の観点から排出速度の下限を設けることが好ましい。一般に、押出ラム6が炭化室1内に存在する時間は5分を超えると好ましくないので、例えば、20tのコークス3を5分で排出する場合、好ましい排出速度の下限値は0.067t/sとなる。
なお、コークス3の平均排出速度を0.2t/s以下にする場合、押出ラム6の先端が炭化室1の中央部を過ぎたタイミングから排出完了までの全期間、あるいは押出操作の全期間において、瞬間の排出速度も0.2t/s以下とすることが最も好ましい。ラムを一旦停止させて平均排出速度を低下させる場合でも、新たな発塵が発生しない時間帯を設けることで粉塵の大気への放出を抑制する効果を有するが、停止時間と停止位置によっては、瞬間のコークス排出速度が大きいと平均排出速度を低下させる効果が発揮されない場合があるためである。
また、押出ラム6先端が炭化室1の炉長方向中央からコークス排出完了までの間におけるコークス3の平均排出速度を0.2t/s以下とするか、押出開始から排出完了までの全期間で平均排出速度を0.2t/s以下とするかは、その炭化室1において、押出中のどの時間帯(ラム先端の位置)に発塵が多いかに基づいて決定することが最も好ましい。
(排出速度の制御)
コークス排出速度の制御は押出ラム6の進行速度を制御することで行うことが最も簡便である。コークス排出速度を低下させる場合、押出ラム6の進行速度を低速にしてもよいし、一時的に押出ラム6の進行を停止することで実現可能である。ただし、押出ラム6の進行を一時停止する場合、押出のごく初期あるいは末期に停止してもコークス3の排出に対する影響が小さいため、押出ラム6の進行の一時停止は、ラム先端が炭化室1内の入口(窯口7)側から2m進行した位置から炭化室1の出口(窯口8)の間で実行することが好ましい。なお、押出ラム6が炭化室1からコークス3を排出した後も、ガイド車4内にはコークス3が残り、押出ラム6はさらに前進してコークス3を排出するため、炭化室1出口付近で押出ラム6を停止しても発塵抑制効果を有する。コークス3の平均排出速度を求めるには、所定時間における押出ラム6の進行に伴う位置変化量(距離)にラムの単位進行距離あたりのコークス排出量をかけてコークス排出量を求め、それを所定時間で割れば算出できる。平均排出速度は、ある時間におけるラムの位置変化から導くことができるが、計量器などを設置して、実際に排出されたコークス3の質量を測定した結果から導くことも可能である。炭化室1内の石炭の高さなどをパラメータとした平均排出速度と押出ラム6の平均押出速度との相関を予め求めておき、その相関を使用して押出ラム6の平均押出速度を制御しても良い。
(本実施形態の効果)
本実施形態は次の効果を奏する。
(1)コークス炉の炭化室1の窯口8からのコークス3の平均排出速度を、0.2(t/s)以下に設定する。この構成によって、窯口8からコークス3を排出する際に発生するであろう粉塵発生を低減することが可能となる。
なお、本実施形態の方法は、窯口8からコークス3を排出する際に発生した粉塵の大気放出を抑える従来技術と併用可能である。
(2)上記平均排出速度を0.2(t/s)以下に設定する範囲は、上記コークス3を押し出している押出ラム6の先端が炭化室1の炉長方向中央に位置してからコークス排出完了までの範囲である。これによって、コークス押出時の設備保護などを考慮しつつ、窯口8からコークス3を排出する際に発生するであろう粉塵発生を低減することが可能となる。
(3)コークス3を排出する際の粉塵発生が予め設定した許容限度を超えて発生していたと推定される炭化室1を選定し、上記選定された炭化室1からコークス3を排出する際に、本願発明に基づく上記コークス3の押出方法を適用する。この構成によれば、不必要にコークス排出速度を遅くする必要が無くなる。
「第2実施形態」
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態の基本構成は、上記実施形態と同様である。但し、第2実施形態では、現在コークス3の押出時に、窯口8からコークス3を排出する際に発生するであろう粉塵発生をリアルタイムで低減することを目的としている。
第1実施形態では、対象とする炭化室1の選定は、今までの操業(特に前回の操業)での発塵実績に基づき次回の対象炭化室を決定している。
これに対し、本実施形態では、コークス3の押出時に、粉塵発生が予め設定した許容限度を超えたと判定すると、それ以降のコークス3の排出速度を低下させる。
例えば、コークス3を排出する際に粉塵の大気への放出を観測すれば、放出があった場合にコークス排出速度を低減することも可能である。粉塵の大気放出の観測は、目視や観察カメラにより可能であり、放出の程度によりコークス排出速度を制御したり、放出の程度がある閾値を超えたところでコークス排出速度を制御することができる。また、例えば、コークス排出側の粉塵を集塵するダクトに粉塵の濃度を測定可能な装置を設置することで、コークス排出中の粉塵濃度をリアルタイムに測定し、その結果に基づいてコークス排出速度を制御することも可能である。
(本実施形態の効果)
(1)コークス炉の炭化室1からのコークス3の排出に伴う粉塵発生が予め設定した許容限度を超えたと判定すると、上記のコークス3の排出速度を低下させる。
これによって、炭化室1を選定して粉塵発生を低減する際に、より早期に粉塵発生の低減を開始可能となる。
ここで、コークス3の排出速度の低下は、粉塵発生が上記許容限度を超えたと判定する度に、予め設定した低減速度分だけ現在の排出速度を低減するといった制御でも良い。または、例えば、押出ラムを一旦停止させたり、残りのコークス排出工程におけるコークス3の平均排出速度を、第1実施形態で説明した0.2t/s以下0.067t/s以上となるように調整することで実現しても良い。
「実施例1」
2つの水平室炉式コークス炉AおよびBにおいて、石炭を乾留してコークスを製造した。乾留条件はA炉では、フリュー温度1090℃、稼働率130%、B炉ではフリュー温度1110℃、稼働率122%であった。
A炉の炭化室から炭化室aおよびbを、B炉の炭化室から炭化室cを選んで試験を行った。選定したいずれの炭化室も、炭化室内の一部に温度の低い部分があり、試験前に通常のコークス排出条件でコークスを排出した際に大気への粉塵の放出が確認された炭化室である。
炭化室aおよびcについて、押出ラムの進行速度を変化させることでコークスの排出速度を変化させ、炭化室bについては、押出ラム位置が炭化室の炉長方向中央部までと、中央部経過以後でラムの進行速度を変化させてコークス排出速度を制御し、コークス排出の際の粉塵発生の状況を観察した。その結果を表1に示す。このとき、ラムを一旦停止させたという記載のない例においては、炭化室aでは、押出ラムを加速したのち、コークス排出完了まで一定の速度で進行させ、炭化室bでは、押出前半部分では、ラムを加速後一定速度で進行させ、後半部分に入ったところで速やかに減速し、減速後は一定の速度でコークス排出完了までラムを進行させた。
Figure 0006036176
表1から分かるように、炭化室からのコークス平均排出速度を0.2t/s以下に低下させると粉塵の大気への放出を抑止できることが明らかである。
「実施例2」
実施例1のA炉の炭化室bにおいて、コークス排出中の粉塵への大気への放出有無を観察しながらコークス排出速度を制御した。押出開始時にはコークス排出速度0.4t/sとしたところ、押出ラム先端が炭化室内に8.5m入った時点で粉塵の放出が観測された。その時点で、押出ラムの速度を低下させ、コークス排出速度を0.18t/sに変更し、その速度でコークス排出完了まで押出操作を行ったところ、それ以後は粉塵の放出が観測されず、コークスの排出を完了することができた。
1 炭化室
3 コークス
6 押出ラム
7 窯口

Claims (3)

  1. 複数の炭化室を備えたコークス炉の操業方法において、
    上記複数の炭化室から、コークスを排出する際の粉塵発生が予め設定した許容限度を超えて発生していたと推定される炭化室を選定し、上記選定された炭化室内のコークスを押出ラムで押し出すことで炭化室の窯口からコークスを排出する際に、
    上記窯口からのコークスの平均排出速度を0.2(t/s)以下に設定することを特徴とするコークス炉の操業方法。
  2. 上記平均排出速度を0.2(t/s)以下に設定する範囲は、上記コークスを押し出している押出ラムの先端が炭化室の炉長方向中央に位置してからコークス排出完了までの範囲であることを特徴とする請求項1に記載したコークス操業方法
  3. コークス炉の炭化室からのコークスの排出に伴う粉塵発生が予め設定した許容限度を超えたと判定すると、上記のコークスの平均排出速度を0.2(t/s)以下に低下させることを特徴とするコークス炉の操業方法。
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