JP6035304B2 - ダイレクトダイオードレーザ加工装置及びこれを用いた板金の加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイレクトダイオードレーザ加工装置及びこれを用いた板金の加工方法
に関する。
従来、板金加工用のレーザ加工装置として、炭酸ガス(CO)レーザ発振器やYAGレーザ発振器、ファイバレーザ発振器をレーザ光源として用いたものが知られている。ファイバレーザ発振器は、YAGレーザ発振器よりも光品質に優れ、発振効率が極めて高い等の利点を有する。このため、ファイバレーザ発振器を用いたファイバレーザ加工装置は、産業用、特に板金加工用(切断又は溶接等)に利用されている。
更に近年では、ダイレクトダイオードレーザ(DDL:Direct Diode Laser)発振器をレーザ光源として用いるDDL加工装置が開発されている。DDL加工装置は、複数のレーザダイオード(LD:Laser Diode)を用いて多波長(multiple-wavelength)のレーザ光を重畳し、伝送ファイバを用いて加工ヘッドまで伝送する。そして、伝送ファイバの端面から射出されたレーザ光は、コリメータレンズ及び集光レンズ等により被加工材上に集光されて照射される。
ところで、DDL加工装置においては、多波長のレーザ光を集光レンズ等で集光して加工を行うため、波長に依存して色収差が発生し、被加工材の厚さ方向において異なる位置に集光される。このため、多波長のレーザ光で加工を行う際に、屈折率の異なるレンズを組み合わせた組レンズを用いて色収差を補正することが提案されている(特許文献1及び2参照)。
特開2011−180494号公報 特開2012−103351号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載のように組レンズを用いる場合には、部品数及びコストが増加するという課題がある。
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、多波長のレーザ光を用いて加工を行う際に、部品数を増加させず、且つ安価に、多波長のレーザ光の波長毎の色収差を補正することができるダイレクトダイオードレーザ加工装置及びこれを用いた板金の加工方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、多波長のレーザ光を発振するレーザ発振器と、レーザ発振器により発振された多波長のレーザ光を伝送する伝送ファイバと、伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を平行光に変換可能なコリメータレンズと、コリメータレンズからの多波長のレーザ光を集光して被加工材に照射する集光レンズとを備え、伝送ファイバの出射口と前記コリメートレンズとの距離をd0、コリメートレンズと集光レンズとの距離をd1、コリメートレンズの焦点距離をf1、集光レンズの焦点距離をf2としたとき、d0<f1且つd1>f1+f2の関係、又はd0>f1且つd1<f1+f2の関係のいずれかを満たすことを特徴とするダイレクトダイオードレーザ加工装置及びこれを用いた板金の加工方法が提供される。
本発明によれば、多波長のレーザ光を用いて加工を行う際に、部品数を増加させず、且つ安価に、多波長のレーザ光の波長毎の色収差を補正することができるダイレクトダイオードレーザ加工装置及びこれを用いた板金の加工方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るDDL加工装置の一例を示す斜視図である。 図2(a)は、本発明の実施形態に係るレーザ発振器の一例を示す側面図である。図2(b)は、本発明の実施形態に係るレーザ発振器の一例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るDDLモジュールの一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るレーザ加工機の光学レイアウトの一例を示す概略図である。 本発明の実施例に係るd0、d1、Δd2の関係を表すグラフである。 本発明の実施例に係る波長910nmにおけるd0、d1、集光点のビーム半径の関係を表すグラフである。 本発明の実施例に係る波長950nmにおけるd0、d1、集光点のビーム半径の関係を表すグラフである。 本発明の実施例に係る波長910nmにおけるd0、d1、パワー密度の関係を表すグラフである。 本発明の実施例に係る波長950nmにおけるd0、d1、パワー密度の関係を表すグラフである。 本発明の実施例に係るd0、板厚t、切断速度Vの関係を表すグラフである。
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
図1を参照して、本発明の実施形態に係るダイレクトダイオードレーザ(以下、「DDL」という)加工装置の全体構成を説明する。本発明の実施形態に係るDDL加工装置は、図1に示すように、多波長のレーザ光LBを発振するレーザ発振器11と、レーザ発振器11により発振されたレーザ光LBを伝送する伝送ファイバ(プロセスファイバ)12と、伝送ファイバ12により伝送されたレーザ光LBを高エネルギー密度に集光させて被加工材(ワーク)Wに照射するレーザ加工機13とを備える。
レーザ加工機13は、伝送ファイバ12から射出されたレーザ光LBをコリメータレンズ15で略平行光に変換するコリメータユニット14と、略平行光に変換されたレーザ光LBを、X軸及びY軸方向に垂直なZ軸方向下方に向けて反射するベンドミラー16と、ベンドミラー16により反射されたレーザ光LBを集光レンズ18で集光する加工ヘッド17とを備える。コリメータレンズ15及び集光レンズ18としては、例えば石英製の平凸レンズ等の一般的なレンズが使用可能である。
なお、図1では図示を省略するが、コリメータユニット14内には、コリメータレンズ15を光軸に平行な方向(X軸方向)に駆動するレンズ駆動部が設置されている。また、DDL加工装置は、レンズ駆動部を制御する制御部を更に備える。
レーザ加工機13は更に、被加工材Wが載置される加工テーブル21と、加工テーブル21上においてX軸方向に移動する門型のX軸キャリッジ22と、X軸キャリッジ22上においてX軸方向に垂直なY軸方向に移動するY軸キャリッジ23とを備える。コリメータユニット14内のコリメータレンズ15、ベンドミラー16、及び加工ヘッド17内の集光レンズ18は、予め光軸の調整が成された状態でY軸キャリッジ23に固定され、Y軸キャリッジ23と共にY軸方向に移動する。なおY軸キャリッジ23に対して上下方向へ移動可能なZ軸キャリッジを設け、当該Z軸キャリッジに集光レンズ18を設けることも出来る。
本発明の実施形態に係るDDL加工装置は、集光レンズ18により集光されて最も小さい集光直径(最小集光直径)のレーザ光LBを被加工材Wに照射し、また同軸にアシストガスを噴射して溶融物を除去しながら、X軸キャリッジ22及びY軸キャリッジ23を移動させる。これにより、DDL加工装置は被加工材Wを切断加工することができる。被加工材Wとしては、ステンレス鋼、軟鋼、アルミニウム等の種々の材料が挙げられる。被加工材Wの板厚は、例えば0.1mm〜50mm程度である。
次に、図2及び図3を参照して、レーザ発振器11について説明する。レーザ発振器11は、図2(a)及び図2(b)に示すように、筐体60と、筐体60内に収容され、伝送ファイバ12に接続されているDDLモジュール10と、筐体60内に収容され、DDLモジュール10に電力を供給する電源部61と、筐体60内に収容され、DDLモジュール10の出力等を制御する制御モジュール62等が設けられている。また、筐体60の外側には、筐体60内の温度及び湿度を調整する空調機器63が設置されている。
DDLモジュール10は、図3に示すように、多波長(multiple-wavelength)λ,λ,λ,・・・,λのレーザ光を重畳して出力する。DDLモジュール10は、複数のレーザダイオード(以下、「LD」という)3,3,3,・・・3(nは4以上の整数)と、LD3,3,3,・・・3にファイバ4,4,4,・・・4を介して接続され、多波長λ,λ,λ,・・・,λのレーザ光に対してスペクトルビーム結合(spectral beam combining)を行うスペクトルビーム結合部50と、スペクトルビーム結合部50からのレーザ光を集光して伝送ファイバ12へ入射させる集光レンズ54とを備える。
複数のLD3,3,3,・・・3としては、各種の半導体レーザが採用可能である。LD3,3,3,・・・3の種類と数の組み合わせは特に限定されず、板金加工の目的に合わせて適宜選択可能である。LD3,3,3,・・・3の波長λ,λ,λ,・・・,λは、例えば1000nm未満で選択したり、800nm〜990nmの範囲で選択したり、910nm〜950nmの範囲で選択したりすることができる。
多波長λ,λ,λ,・・・,λのレーザ光は、例えば、波長帯域毎に群(ブロック)管理されて制御される。そして、波長帯域毎に個別に出力を可変調節することができる。また、全波長帯域の出力を吸収率が一定となるよう調整することができる。
切断加工に際しては、LD3,3,3,・・・3を同時に動作させると共に、酸素、窒素等の適宜のアシストガスを焦点位置近傍へ吹き付ける。これにより、LD3,3,3,・・・3からの各波長のレーザ光が、相互に協働すると共に、酸素等のアシストガスとも協働してワークを高速で溶融する。また当該溶融ワーク材料がアシストガスにより吹き飛ばされてワークが高速で切断される。
スペクトルビーム結合部50は、ファイバ4,4,4,・・・4の射出端側を束ねて固定しファイバアレイ4とする固定部51と、ファイバ4,4,4,・・・4からのレーザ光を平行光にするコリメータレンズ52と、多波長λ,λ,λ,・・・,λのレーザ光を回折し光軸を一致させる回折格子(diffraction grating)53と、LD3,3,3,・・・3後端部に設けた反射面と共に共振器を構成する部分反射カプラ55を備える。図3では一例として、部分反射カプラ55がコリメータレンズ52と集光レンズ54との間に配置されているが、部分反射カプラ55の配置位置はこれに限定されるものではない。
次に、図4を参照し、本発明の実施形態におけるレーザ加工機の光学レイアウトの一例を説明する。図4に示すように、伝送ファイバ12とコリメータレンズ15との距離をd0、コリメータレンズ15と集光レンズ18との距離をd1、集光レンズ18とビームウエスト(加工点)との距離をd2とする。
DDL加工装置において、一般的には、d0は、コリメータレンズ15の焦点距離f1と一致する(d0=f1)。d0=f1とした場合、一般的にその後の光はコリメートしていると定義される。d1は、コリメータレンズ15の焦点距離f1と集光レンズ18の焦点距離f2の和と一致する(d1=f1+f2)。d2は、集光レンズ18の焦点距離f2と一致する(d2=f2)。
ここで、伝送ファイバ12から出射後の光線行列は下記式(1)のように表される。
Figure 0006035304
集光レンズ18とビームウエストとの距離d2は下記式(2)のように表される。
Figure 0006035304
ここで、λはレーザ光の波長であり、w1は伝送ファイバ12の射出端でのビーム半径であり、Mは理想的なガウスモードの光線からのズレ量の比である。上記式の通り、d2は、レーザ光の波長に依存して異なり、波長毎のd2のずれ量Δd2が色収差の影響である。
本発明の実施形態においては、d0をf1と異ならせ(d0≠f1)、更に、d1を、f1とf2の和に対して異ならせる。より詳細には、d0がf1よりも大きく(d0>f1)、且つ、d1がf1とf2の和よりも小さく(d1<f1+f2)なるように、コリメータレンズ15及び集光レンズ18等を配置する。或いは、d0がf1よりも小さく(d0<f1)、且つ、d1がf1とf2の和よりも大きく(d1>f1+f2)なるように、コリメータレンズ15及び集光レンズ18等を配置する。
上記2通りの関係のいずれかを満たすことにより、多波長のレーザ光の波長毎の色収差の影響を低減することができ、被加工材Wの厚さ方向の集光点の位置ずれを低減することができる。したがって、特に薄板(例えば1mm〜3mm)の切断加工に適したビームを形成することができる。
<実施例>
次に、上記式(1)及び(2)を用いて、d0を90mm〜110mm、d1を100mm〜1000mmで変化させて、色収差による差分Δd2を算出する。
コリメータレンズ15として、曲率R=44.944mmの石英製の平凸レンズを使用し、集光レンズ18として、曲率R=67.416mmの石英製の平凸レンズを使用するものとする。レーザ発振器11は、910nmと950nmの2つの波長のレーザ光を出力するものとする。この場合、1次近似すると、波長910nmについては、f1は99.519mmとなり、f2は149.279mmとなる。波長950nmについては、f1は99.64mmとなり、f2は149.46mmとなる。
上記式(2)において、w1は0.1mmとする。Mは、波長910nm、950nmともにビームパラメータ積(BPP)を8.5mm・mradとして、それぞれ29.385、28.109とする。これより、波長910nm、950nmのd2をそれぞれ算出し、その差分Δd2を算出する。この結果を図5に示す。
図5において、d0≒100mm、d1≒250mmの場合が、d0=f1且つd1=f1+f2を満たす一般的な条件である。例えば、図5から、この一般的な条件(d0≒100mm且つd1≒250mm)と比較して、d0=90mm、且つd1=500mm又はd1=1000mmの場合と、d0=110mm、且つd1=100mmの場合に、Δd2が小さくなり、色収差の影響が抑制できていることが分かる。このとき、Δd2は0.4mm以下となっている。
図6及び図7はそれぞれ、波長910nm、950nmのd0とd1に対する集光点のビーム半径を示す。図6及び図7において、d0=90mm、且つd1=500mm又はd1=1000mmの場合と、d0=110mm、且つd1=100mm又はd1=200の場合に、一般的な条件(d0≒100mm且つd1≒250mm)と比較して、ビーム半径が小さくなっていることが分かる。
図8及び図9はそれぞれ、波長910、950nmのd0とd1に対するパワー密度を示す。各波長の光出力は500Wとした。図6及び図7において、d0=90mm、且つd1=500mm又はd1=1000mmの場合と、d0=110mm、且つd1=100mm又はd1=200の場合に、一般的な条件(d0≒100mm且つd1≒250mm)と比較して、パワー密度が高いことが分かる。このような条件では、図5に示すようにΔd2も小さくなっているので、各波長の光出力が集中し、薄板切断加工に優位である。
次に、d0、被加工材Wの板厚及び切断速度の関係について説明する。切断速度V[mm/s]は、下記式(3)により表すことができる。
Figure 0006035304
ここで、P:レーザパワー[W]、A:吸収率、E:融解エネルギー[J/mm]、b:ビーム直径[mm]、t:板厚[mm]である。但し、すべてのエネルギーは吸収され、溶融材料はアシストガスによって完全に排出されるとする。
上記式(3)を用いて、d1=1000mmとし、d0を90mm〜105mmで変化させ、板厚tを1mm〜9mmで変化させたときの切断速度Vを算出する。レーザパワーは2000W、吸収率はステンレスとして0.4、融解エネルギーはステンレスとして6.55J/mm3、ビーム直径は910、950nmの合成のビーム径、アシストガス、ガス圧は例えばそれぞれ窒素、0.05MPa〜0.15MPaとする。この計算結果を図10に示す。図10から、d0が小さく、板厚tが小さいほど、切断速度Vが速くなることが分かる。特に、d0=90mmのときに、板厚1mmの薄板に対して切断速度が速いことが分かる。
<加工方法>
本発明の実施形態に係るDDL加工装置を使用して、鉄、アルミニウム等の薄板(板金)を加工するのが好ましい。ここに薄板とは、3mm以下の板厚を有する板金を意味し、より好ましくは1.5mm以下の板厚を有する板金を意味し、更に好ましくは1mm以下の板厚を有する板金を意味する。
厚板の場合は、切断に際しての溶融金属排出の観点から、集光点のビーム径が小さいだけでは高速加工(切断)を実現することは難しいが、薄板の場合は、前記障害がないため、集光点のビーム径が小さければ小さい程、高速加工を図ることができる。ここに高速とは、例えば10m/分以上の速度を意味する。従って、前記実施例のDDL加工装置を用いて、鉄、アルミニウム等の薄板を高速で加工(穴明け、切断等)することができる。
なお、上記装置を利用して板金を加工する際には、以下のようにすることが出来る。すなわち、薄板(例えば1.5mm以下の厚さ、好ましくは1mm以下の厚さを有する板金)を加工する場合には、d1>f1+f2(例えばd1=1000mm)且つd0<f1となるようにd1,d0を設定し、厚板(例えば1.5mm以上の厚さ、更に好ましくは2mm以上の厚さ、更に好ましくは3mm以上の厚さを有する板金)を加工する場合には、d1>f1+f2(例えばd1=1000mm)且つd0>f1となるようにd1,d0を設定する。これにより、前者では焦点位置での色収差を抑制し、薄板を高速で切断することが可能となり、後者では当該色収差を拡大して、厚板を高速で切断することが可能となる。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、d0<f1且つd1>f1+f2の関係、又はd0>f1且つd1<f1+f2の関係のいずれかを満たすことにより、
多波長のレーザ光の波長毎の色収差の影響を低減することができ、被加工材Wの厚さ方向の集光点の位置ずれを低減することができる。したがって、特に薄板の切断加工に適したビームを形成することができる。
(その他の実施形態)
本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
本発明の実施形態に係るDDL加工装置による板金加工としては、切断加工の他にも、レーザフォーミング加工、焼鈍、アニーリング及びアブレーション等の種々の板金加工に適用可能である。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10…DDLモジュール
11…レーザ発振器
12…伝送ファイバ(プロセスファイバ)
13…レーザ加工機
14…コリメータユニット
15…コリメータレンズ
16…ベンドミラー
17…加工ヘッド
18…集光レンズ
21…加工テーブル
22…X軸キャリッジ
23…Y軸キャリッジ
,3,3,・・・3…レーザダイオード(LD)
,4,4,・・・4…ファイバ
50…スペクトルビーム結合部
51…固定部
52…コリメータレンズ(光学素子)
53…回折格子(光学素子)
54…集光レンズ(光学素子)
55…部分反射カプラ
60…筐体
61…電源部
62…制御モジュール
63…空調機器

Claims (9)

  1. 多波長のレーザ光を発振するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器により発振された多波長のレーザ光を伝送する伝送ファイバと、
    前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を平行光に変換可能なコリメータレンズと、
    前記コリメータレンズからの多波長のレーザ光を集光して被加工材に照射する集光レンズと、
    を備え、
    前記伝送ファイバの出射口と前記コリメータレンズとの距離をd0、前記コリメータレンズと前記集光レンズとの距離をd1、前記コリメータレンズの焦点距離をf1、前記集光レンズの焦点距離をf2としたとき、
    d0>f1且つd1<f1+f2の関係
    を満たすことを特徴とするダイレクトダイオードレーザ加工装置。
  2. 多波長のレーザ光を発振するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器により発振された多波長のレーザ光を伝送する伝送ファイバと、
    前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を平行光に変換可能なコリメータレンズと、
    前記コリメータレンズからの多波長のレーザ光を集光して被加工材に照射する集光レンズと、
    を備え、
    前記伝送ファイバの出射口と前記コリメータレンズとの距離をd0、前記コリメータレンズと前記集光レンズとの距離をd1、前記コリメータレンズの焦点距離をf1、前記集光レンズの焦点距離をf2としたとき、
    d0<f1且つd1>f1+f2の関係、又は
    d0>f1且つd1<f1+f2の関係
    のいずれかを満たし、
    且つd0とf1の差は、ミリメートル(mm)のオーダーである
    ことを特徴とするダイレクトダイオードレーザ加工装置。
  3. 多波長のレーザ光を発振するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器により発振された多波長のレーザ光を伝送する伝送ファイバと、
    前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を平行光に変換可能なコリメータレンズと、
    前記コリメータレンズからの多波長のレーザ光を集光して被加工材に照射する集光レンズと、
    を備え、
    前記伝送ファイバの出射口と前記コリメータレンズとの距離をd0、前記コリメータレンズと前記集光レンズとの距離をd1、前記コリメータレンズの焦点距離をf1、前記集光レンズの焦点距離をf2としたとき、
    d0<f1且つd1>f1+f2の関係、又は
    d0>f1且つd1<f1+f2の関係
    のいずれかを満たし、
    且つd0とf1の差は、ミリメートル(mm)のオーダーであり、
    前記伝送ファイバの出射口と前記コリメータレンズとの距離が90mm〜110mmであることを特徴とする
    ダイレクトダイオードレーザ加工装置。
  4. 前記多波長のレーザ光は、910nm〜950nmの波長を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のダイレクトダイオードレーザ加工装置。
  5. 色収差による焦点距離の差分が0.4mm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のダイレクトダイオードレーザ加工装置。
  6. 前記コリメータレンズと前記集光レンズとの距離が100mm〜1000mmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のダイレクトダイオードレーザ加工装置。
  7. 前記被加工材の板厚が1mm〜9mmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のダイレクトダイオードレーザ加工装置。
  8. 多波長のレーザ光を発振するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器により発振された多波長のレーザ光を伝送する伝送ファイバと、
    前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を平行光に変換可能なコリメータレンズと、
    前記コリメータレンズからの多波長のレーザ光を集光して被加工材に照射する集光レンズと、
    を備え、
    前記伝送ファイバの出射口と前記コリメータレンズとの距離をd0、前記コリメータレンズと前記集光レンズとの距離をd1、前記コリメータレンズの焦点距離をf1、前記集光レンズの焦点距離をf2とするダイレクトダイオードレーザ加工装置用いて、板金を高速で切断する板金の加工方法であって、
    厚さ1.5mm以下の薄い薄板を加工する場合は、d1>f1+f2且つd0<f1となるようにd1,d0を設定し、
    厚さが1.5mmより厚い厚板を加工する場合には、d1>f1+f2且つd0>f1となるようにd1,d0を設定する板金の加工方法。
  9. 多波長のレーザ光を発振するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器により発振された多波長のレーザ光を伝送する伝送ファイバと、
    前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を平行光に変換可能なコリメータレンズと、
    前記コリメータレンズからの多波長のレーザ光を集光して被加工材に照射する集光レンズと、
    を備え、
    前記伝送ファイバの出射口と前記コリメータレンズとの距離をd0、前記コリメータレンズと前記集光レンズとの距離をd1、前記コリメータレンズの焦点距離をf1、前記集光レンズの焦点距離をf2とするダイレクトダイオードレーザ加工装置用いて、板金を高速で切断する板金の加工方法であって、
    厚さ1.5mm以下の薄板を加工する場合は、d1>f1+f2且つd0<f1となるようにd1,d0を設定し、
    厚さ2mm以上の厚板を加工する場合には、d1>f1+f2且つd0>f1となるようにd1,d0を設定する
    板金の加工方法。
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