JP6034925B2 - 接着剤組成物、接着剤被覆繊維、ゴム物品及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
なお、「第3版 繊維便覧」(丸善(株)、平成16年12月15日発行、53頁)によると、「合成繊維では、1dtex以下の繊維は工業的な意味で紡糸が困難となり、それ以下の太さの繊維を通常極細繊維と称する(太さ1dtexの繊維の直径はおおよそ10μm)。0.1dtex以下の繊維を超極細繊維、さらに1桁細いと超々極細繊維と称する場合がある。ちなみに、天然繊維では最も細い類の実用的繊維は絹で、その太さは約1dtexである。」と記載されている。繊度(dtex)は、(糸径(mm)/2)2×π×比重×10000で求められる値であり、繊維の原料ポリマーの比重を1.30と仮定すると、繊度が0.1dtexの場合の糸径は3μmで、繊度が0.01dtexの場合の糸径は1μmである。よって、本願では、糸径が1μm以下の繊維を超々極細繊維と称する。
本発明の接着剤組成物の好適例においては、更に、脂肪族エポキシド化合物(B)、イソシアネート基含有芳香族化合物(C)、水溶性高分子(D)及び熱可塑性高分子重合体(E)よりなる群から選択される少なくとも一種の成分を含む。
本発明の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物は、前記繊維(A)の含有量が、接着剤組成物中0.05〜50質量%であるのが好ましい。
本発明の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物の他の好適例においては、前記繊維(A)が、熱可塑性高分子からなる。
本発明の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物において、前記繊維(A)は、融点が165℃以上であるのが好ましい。
本発明の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物の他の好適例においては、前記繊維(A)が、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリアリーレン、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリスルホン、ポリウレタン及びそれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも一種の繊維からなる。
本発明の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物は、前記接着剤組成物中、前記脂肪族エポキシド化合物(B)の含有量が0〜99.05質量%で、イソシアネート基含有芳香族化合物(C)の含有量が0〜99.05質量%であるのが好ましい。ここで、本発明の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物は、更に、前記接着剤組成物中、前記水溶性高分子(D)の含有率が0〜70質量%で、前記熱可塑性高分子重合体(E)の含有率が0〜18質量%であるのが好ましい。
また、本発明の第二の接着剤被覆繊維は、繊維表面が接着剤層で被覆された接着剤被覆繊維において、前記接着剤層が、上記の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物又は接着剤被覆繊維用の接着剤液とゴムとを用いてなることを特徴とする。
更に、本発明の第三の接着剤被覆繊維は、繊維表面が二層以上の接着剤層で被覆された接着剤被覆繊維において、前記接着剤層の最内層が、上記の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物又は接着剤被覆繊維用の接着剤液を用いてなり、前記接着剤層の最外層が、ゴム含有接着剤組成物又はその接着剤液を用いてなることを特徴とする。
本発明の第三の接着剤被覆繊維の好適例においては、前記接着剤層の最外層に用いるゴム含有接着剤組成物が、レゾルシン、ホルムアルデヒド及びゴムラテックスを含む。
本発明の第二及び第三の接着剤被覆繊維は、ゴム補強用繊維として好適である。
N1=n1×(0.125×D1/ρ)1/2×10-3 ・・・ (II)
[式中、N1は下撚り係数で、n1は下撚り数(回/10cm)で、D1は下撚り糸の表示デシテックス数(dtex)で、ρは繊維の比重(g/cm3)である]で定義される下撚り係数N1が0.70以下であるのが好ましく、下記式(III):
N2=n2×(0.125×D2/ρ)1/2×10-3 ・・・ (III)
[式中、N2は上撚り係数で、n2は上撚り数(回/10cm)で、D2はコードの総表示デシテックス数(dtex)で、ρは繊維の比重(g/cm3)である]で定義される上撚り係数N2が0.12〜0.90であるのが好ましい。下撚り係数N1が0.70を超えると、コードの弾性率が低くなる。該下撚り係数N1は0.15〜0.60の範囲が更に好ましい。また、上撚り係数N2が0.12未満では、コードがばらけるおそれがあり、一方、0.90を超えると、コードの弾性率が低くなる。該上撚り係数N2は0.18〜0.75の範囲が更に好ましい。
なお、実施例中の固形分濃度は、JIS K6833−1994「接着剤の一般試験方法」における不揮発分の測定方法に準拠して測定された。
また、繊維の平均径は、繊維を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、同一の測定深度の横断面内で無作為に抽出した100本以上の繊維の単糸直径を測定することで求めた。なお、測定は少なくとも10箇所以上で行い、合計100本以上の単糸直径を測定した。
繊維A-1を、以下に示すエレクトロスピニング法で作製した。
まず、6-ナイロン樹脂180gとギ酸820gとからなる噴霧原料を調製した。次に、噴霧原料を入れたシリンジと、該噴霧原料を押し出すシリンジポンプと、該噴霧原料が放出されるキャピラリー先端(紡糸口)とを具えるシステムを用い、連続的に噴射される噴霧原料を連続的に巻き取る回転体コレクターからなる電極に向けて、印加電圧15kV、紡糸口と電極間の距離15cm及び相対湿度25%の条件で、噴霧原料を噴射し、繊維の長さ方向と並行に配列したナイロンのナノファイバーの繊維ウェブを得た。なお、エレクトロスピニングの回転体コレクターにはドラムコレクターを使用した。回転体コレクターの回転速度は、噴射される噴霧原料の移動速度よりも速い回転速度であり、繊維の長さ方向と並行に巻き取ることができるように調整された。得られた繊維A-1は、繊維の長さ方向を揃えて、回転式ミクロトーム(ライカ社製RM2235)により、平均長さが1.0mmになるように切断された。なお、回転式ミクロトームを調整することで、種々の平均長さを有する繊維A-1を作製した。結果を表3に示す。
なお、接着剤液を調製するため、長さが調整された繊維A-1を水中に攪拌しながら分散させ、デカンテーションにより沈殿物を除き、自己分散した上澄み液を採取し、固形分濃度が10質量%の水分散液を調製した。
また、上記水分散液に分散した繊維A-1を乾燥させて、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、繊維A-1の平均径は57nmであった。
繊維A-1'を、以下に示すエレクトロスピニング法で作製した。
まず、6-ナイロン樹脂140gとギ酸860gとからなる噴霧原料を調製した。次に、噴霧原料を入れたシリンジと、該噴霧原料を押し出すシリンジポンプと、該噴霧原料が放出されるキャピラリー先端(紡糸口)とを具えるシステムを用い、連続的に噴射される噴霧原料を連続的に巻き取る回転体コレクターからなる電極に向けて、印加電圧25kV、紡糸口と電極間の距離25cm及び相対湿度23%の条件で、噴霧原料を噴射し、繊維の長さ方向と並行に配列したナイロンのナノファイバーの繊維ウェブを得た。なお、エレクトロスピニングの回転体コレクターにはドラムコレクターを使用した。回転体コレクターの回転速度は、噴射される噴霧原料の移動速度よりも速い回転速度であり、繊維の長さ方向と並行に巻き取ることができるように調整された。得られた繊維A-1'は、繊維の長さ方向を揃えて、回転式ミクロトーム(ライカ社製RM2235)により、平均長さが7.5mmになるように切断された。
なお、接着剤液を調製するため、長さが調整された繊維A-1'を水中に攪拌しながら分散させ、デカンテーションにより沈殿物を除き、自己分散した上澄み液を採取し、固形分濃度が10質量%の水分散液を調製した。
また、上記水分散液に分散した繊維A-1を乾燥させて、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、繊維A-1の平均径は9nmであった。
また、ポリイミド系ナノファイバーとして、海島構造紡糸方法で作製された群栄化学工業(株)製「GNF−I」[繊維A-2、平均径230nm、平均長さ200μm]を用いて、繊維A-2の固形分濃度が10質量%の水分散液を調製した。なお、該分散液は、使用前にホモジナイザーで再処理され、繊維の絡み合いを再度解いてから用いた。
超高圧ホモジナイザー処理による強力な機械的せん断力を加えフィブリル化したミクロフィブリル化セルロース繊維[繊維A-3、平均径73nm、平均長さ183μm、ダイセル化学工業(株)製「セリッシュ FD−100」]を用い、以下に示す方法で、繊維A-3の固形分濃度が10質量%の水分散液を調製した。
まず、東京スクリーン(株)製ステンレス試験用ふるい(JIS Z 8801)の呼び径が500μmのステンレススクリーンに繊維A-3を通し、次いで、超高圧ホモジナイザー[(株)スギノマシン製「スターバースト ラボ」]で再処理して繊維の絡み合いを解き、得られた懸濁液を遠心分離機((株)トミー精工製「TX−201」、回転数:15000rpm、換算最大遠心加速度:20880G)で遠心分離した上澄み液を使用し、風乾又は減圧乾燥によって濃度を調整し、繊維A-3の固形分濃度が10質量%の水分散液を調製した。
また、得られた水分散液を担持体上に載せて乾燥した後、それを透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、繊維A-3の単糸直径は10nm〜100nmの範囲内で、その平均径は73nmであった。
繊維A-3の固形分濃度が10質量%の水分散液に精製水を加えて、その濃度が0.001質量%となるように調整し、得られた水分散液中の繊維の画像をオリンパス(株)製の偏光顕微鏡BHAによって撮影し、(株)日本ローパー製の画像解析ソフト「Image Pro plus 6.3」によって50本の繊維A-3の長径の長さを測定したところ、平均長さ183μmであった。
セルロース系水溶性高分子として、カルボキシメチルセルロース[セルロース系高分子A-4、ダイセル化学工業(株)製「CMCダイセル1205」(粘度が500〜1000m・Paである水溶液(固形分濃度が10質量%))]を用い、セルロース系高分子A-4の固形分濃度が1質量%の水溶液を調製した。
なお、調製された水溶液について、オリンパス(株)製の偏光顕微鏡BHAで観察したところ、繊維A-3のような繊維の形成を溶液中で観察することができず、セルロース系高分子A-4の平均径及び平均長さは検出限界を下回り、その平均径は4nm未満で且つ平均長さは80μm未満であることを示す。
通常の溶融紡糸方法によって得た6ナイロンからなる繊維をデジタルカッター[(株)造研製「ZKC−25」]によって1mm単位でカットし、繊維A-5[平均径8.94μm、平均長さ1mm]を得た。該繊維A-5を用いて、固形分濃度が10質量%の水分散液を調製した。
ソルビトールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)製「デナコールEX614B」]を脂肪族エポキシド化合物B-1として用い、該脂肪族エポキシド化合物B-1の固形分濃度が10質量%の水溶液を調製した。
メチレンジフェニルの分子構造を含むブロックドイソシアネート基含有芳香族化合物C-1[第一工業製薬(株)製「エラストロンBN69」(固形分濃度40質量%)]を用い、該ブロックドイソシアネート基含有芳香族化合物C-1の固形分濃度が10質量%の水分散液を調製した。
メチレンジフェニルの分子構造を含む熱反応型水性ウレタン樹脂[第一工業製薬(株)製「エラストロンBN77」(固形分濃度31質量%)]を水性ウレタン化合物F-1として用い、該水性ウレタン化合物F-1の固形分濃度が10質量%の水溶液を調製した。
イソブチレンと無水マレイン酸との共重合体の水溶性高分子D-1[(株)クラレ製「イソバン04」]を用い、該水溶性高分子D-1の固形分濃度が10質量%の水溶液を調製した。
詳細には、攪拌機を備えたフラスコ中で、水212.5質量部と25%アンモニア12.5質量部とを混合した溶液に、攪拌しながら、水溶性高分子D-1(25.0質量部)を加えた。90℃近傍で、該水溶性高分子D-1が溶解したため、室温まで冷却した。なお、水溶性高分子を添加すると、水和熱により溶液の温度が90℃以上に上昇する場合があるため、突沸しないよう、徐々に添加した。
ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス[日本エイアンドエル(株)製「PYRATEX」(固形分濃度41質量%)]を熱可塑性高分子重合体E-1として用い、該熱可塑性高分子重合体E-1の固形分濃度が10質量%の水分散液を調製した。
まず、ビーカーに水400gを量り取り、十分に攪拌しながら、必要に応じてC成分〜F成分を投入し、次いでA成分、B成分の順序で投入して混合し、表1に示す配合処方の接着剤組成物を含む接着剤液を調製した。なお、ビーカー中に各成分を投入する際、各成分の固形分濃度は10質量%又は1質量%から2質量%に調製された。
まず、水524.01質量部、レゾルシン15.12質量部、ホルマリン(37質量%)16.72質量部、及び苛性ソーダ(10質量%)4.00質量部からなる混合物を調製し、室温にて8時間熟成し、レゾルシン−ホルムアルデヒド熟成液を得た。次いで、該レゾルシン−ホルムアルデヒド熟成液556.85質量部に、ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス[JSR(株)製「JSR0655」、固形分濃度41質量%]233.15質量部及びスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス[JSR(株)製「JSR2108」、固形分濃度40質量%]80.00質量部を添加し、室温にて16時間熟成し、接着剤液T-1を調製した。
(1)第一接着処理
上記接着剤液S-1〜S-6中の成分が均一に分散するよう攪拌を行った後、該接着剤液に、コード繊度1670dtex/2、下撚り数38回/10cm、上撚り数38回/10cm、下撚り係数0.45及び上撚り係数0.65のタイヤ用アラミドコード[アラミド繊維、デュポン社製「ケブラー(登録商標)」]を浸漬し、次いで、該タイヤ用アラミドコードに付着した接着剤液中の溶媒を乾燥し、加熱による接着処理を施すことで、図1に示す構造のタイヤ用アラミドコードを得た。ここで、乾燥処理条件は、ドライ温度が140℃で、ドライ時間が60秒であり、加熱による接着処理条件は、ホット温度が190℃で、ホット時間が60秒であった。また、コードを被覆する接着剤組成物の質量は、バキューム吸引等で調整され、コードの質量に対し1.3質量%であった。
第一接着処理が施されたタイヤ用アラミドコードを接着剤液T-1に浸漬し、次いで、該タイヤ用アラミドコードに付着した接着剤液中の溶媒を乾燥し、加熱による接着処理を施すことで、図2に示す構造のタイヤ用アラミドコードを得た。ここで、乾燥処理条件は、ドライ温度が140℃で、ドライ時間が60秒であり、加熱による接着処理条件は、ホット温度が240℃で、ホット時間が60秒であった。また、第二接着処理においてコードを被覆するために用いた接着剤組成物の質量は、コードの質量に対し約1.5〜2.5質量%になるように、バキューム吸引等で調整された。
天然ゴム80質量部、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム20質量部、カーボンブラック37質量部、ステアリン酸2質量部、石油系軟化剤[新日本石油(株)製2号スピンドル油]10質量部、パインタール4質量部、亜鉛華5質量部、N-フェニル-β-ナフチルアミン1.5質量部、2-ベンゾチアジルジスルフィド0.75質量部、ジフェニルグアニジン0.75質量部及び硫黄2.5質量部からなる配合の未加硫状態のゴム組成物に、第二接着処理が施されたタイヤ用アラミドコードを埋め込み、これを試験片として、160℃で20分間、20kgf/cm2の加圧下で加硫した。得られた加硫物を室温まで冷却し、該加硫物からコードを掘り起こし、30cm/分の速度でコードを加硫物から剥離する時の抗力を25±1℃の室温雰囲気温度にて測定した。なお、このときの抗力を初期接着力とした。また、剥離後のコードについて、ゴムの付着状態を観察し、表2に示す基準に従ってランク付けを行った。
191±1℃の高温雰囲気温度に保持されたオーブン内でコードを加硫物から剥離する時の抗力を測定した以外は、上記初期接着性の評価方法と同様にして、剥離抗力を測定し、更に、表2に示す基準に従いゴムの付着状態をランク付けした。なお、このときの抗力を高温時接着力とした。
上記初期接着性の評価方法にて調製されたゴム組成物に第二接着処理が施されたタイヤ用アラミドコードを埋め込み、これをカーカスプライに用い、サイズ:215/60R16の乗用車用ラジアルタイヤを常法に従って作製した。JATMA YEAR BOOK−2007規格の適用リム(標準リム)に、得られたタイヤをリム組みし、25±2℃の室内にて内圧を200kPaに調整してから、24時間放置した後、タイヤの空気圧の再調整を行い、JATMA規格の100%の荷重(荷重620kgf、空気圧200kPa)をタイヤに付加し、速度60km/時で5万kmの距離を直径約3mのドラム上にて連続走行させた。これは、第二接着処理が施されたタイヤコードに市街地走行時の疲労を与えるために行った。
次に、走行後のタイヤについて、高温及び高歪下での高速ドラム耐久試験を行った。詳細には、米国FMVSSNO.109のテスト方法に準拠し、ステップスピード方式(30分毎にスピードを増加させる方式)にて、タイヤが故障するまでドラム走行テストを行った。なお、この試験においてタイヤの故障とは、タイヤショルダー部からサイド部に位置するカーカスプライ近傍で発生したセパレーションを指す。
そして、セパレーションが発生した箇所のコードについて、ゴムの付着状態を観察し、表2に示す基準に従ってランク付けを行った。
2 繊維
3 接着剤層
4 接着剤層
Claims (18)
- 平均径が4〜900nmで且つ平均長さが80〜105μmである紡糸繊維(A)を、0.05〜50質量%含むことを特徴とする接着剤被覆繊維用の接着剤組成物。
- 前記紡糸繊維(A)が、エレクトロスピニング法又は高分子相互配列体繊維法により紡糸した繊維であることを特徴とする請求項1に記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物。
- 更に、脂肪族エポキシド化合物(B)、イソシアネート基含有芳香族化合物(C)、水溶性高分子(D)及び熱可塑性高分子重合体(E)よりなる群から選択される少なくとも一種の成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物。
- 前記紡糸繊維(A)が、熱可塑性高分子からなることを特徴とする請求項1に記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物。
- 前記紡糸繊維(A)は、融点が165℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物。
- 前記紡糸繊維(A)が、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリアリーレン、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリスルホン、ポリウレタン及びそれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも一種の繊維からなることを特徴とする請求項1に記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物。
- 前記紡糸繊維(A)は、ポリアミドをエレクトロスピニング法により紡糸してなる繊維であることを特徴とする請求項6に記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物。
- 前記紡糸繊維(A)が、ポリイミドを高分子相互配列体繊維法により紡糸してなる繊維であることを特徴とする請求項6に記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物。
- 前記接着剤組成物中、前記脂肪族エポキシド化合物(B)の含有量が0〜99.05質量%で、イソシアネート基含有芳香族化合物(C)の含有量が0〜99.05質量%であることを特徴とする請求項3に記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物。
- 更に、前記接着剤組成物中、前記水溶性高分子(D)の含有率が0〜70質量%で、前記熱可塑性高分子重合体(E)の含有率が0〜18質量%であることを特徴とする請求項9に記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物と溶媒とを含むことを特徴とする接着剤被覆繊維用の接着剤液。
- 繊維表面が接着剤層で被覆された接着剤被覆繊維において、
前記接着剤層が、請求項1〜10のいずれかに記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物又は請求項11に記載の接着剤被覆繊維用の接着剤液を用いてなることを特徴とする接着剤被覆繊維。 - 繊維表面が接着剤層で被覆された接着剤被覆繊維において、
前記接着剤層が、請求項1〜10のいずれかに記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物又は請求項11に記載の接着剤被覆繊維用の接着剤液とゴムとを用いてなることを特徴とする接着剤被覆繊維。 - 繊維表面が二層以上の接着剤層で被覆された接着剤被覆繊維において、
前記接着剤層の最内層が、請求項1〜10のいずれかに記載の接着剤被覆繊維用の接着剤組成物又は請求項11に記載の接着剤被覆繊維用の接着剤液を用いてなり、
前記接着剤層の最外層が、ゴム含有接着剤組成物又はその接着剤液を用いてなることを特徴とする接着剤被覆繊維。 - 前記接着剤層の最外層に用いるゴム含有接着剤組成物が、レゾルシン、ホルムアルデヒド及びゴムラテックスを含むことを特徴とする請求項14に記載の接着剤被覆繊維。
- ゴム補強用繊維であることを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載の接着剤被覆繊維。
- 請求項16に記載の接着剤被覆繊維を用いたことを特徴とするゴム物品。
- 請求項17に記載のゴム物品をタイヤ部材のいずれかに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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