JP6034918B1 - ベンゾトリアゾール化合物およびそれを用いた樹脂組成物ならびに波長変換層 - Google Patents

ベンゾトリアゾール化合物およびそれを用いた樹脂組成物ならびに波長変換層 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで製造可能であって、耐光性が高く、望ましい光学特性を有するベンゾトリアゾール化合物及び、それを用いた樹脂組成物の提供。該樹脂組成物を用いて形成された、低コストで製造可能であって、耐光性が高く、望ましい光学特性を有する波長変換層及び、それを有する光起電モジュールの提供。【解決手段】式(I)で表されるベンゾトリアゾール化合物。(R1は置換/未置換のC1〜40の直鎖或いは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基;R2〜R4及びR2’〜R4’は各々独立に置換/未置換のC1〜20の直鎖或いは分岐のアルキル基又はH;R2〜R4とR2’〜R4’とは同一原子に3ケのHが同時に結合することはない)【選択図】なし

Description

本発明は、太陽電池セル封止材や蛍光膜形成材料等に用いた場合、好適な吸収波長を有し、耐光性に特に優れた特徴を有するベンゾトリアゾール化合物、それを用いた樹脂組成物(波長変換型の封止材組成物、粘着剤組成物、基材用組成物等)、波長変換層(波長変換型封止材層、波長変換型粘着剤層、波長変換型基材層、波長変換フィルム、波長変換シート、波長変換コーティング膜等)、および太陽電池モジュールに関する。本発明の波長変換層は、光起電性デバイスまたは太陽電池デバイスの太陽光集光効率を著しく高める可能性を有する。
太陽電池モジュールにおいて、一般に発電セル(太陽電池セル)は樹脂材料からなる封止シート内に封入されて保護されている。これまで一部の研究において、波長変換機能を付与し、従来の太陽電池モジュールと比べて発電量を向上させる検討が行われている。一方、太陽光発電による発電コストの低減は重要な課題であり、太陽電池モジュールの製造コストの低減が重要な取り組みになっている。
これまでに、たとえば、ナフタレン誘導体を用いる手法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。しかしながら、これらの物質では太陽電池用途での発色団としての発光特性や変換効率等が全く不十分なものであった。また、たとえば、ベンゾトリアゾール誘導体による発色団が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。しかしながら、特に太陽電池モジュールなどの用途では一旦設置されると屋外での長期間の使用に対する耐久性・耐候性・耐光性が求められるところ、出願人らの検討によると、上記特許文献2の実施例で開示されているベンゾトリアゾール誘導体等の耐光性はいまだ十分ではなく、20年以上の長期の屋外暴露において十分な機能維持が困難であることが予見される。また、それらのベンゾトリアゾール誘導体のいくつかは複雑な分子構造を有しており、実用化にあたり化学合成による製造コストが高価になることが予見される。
特開平7−142752号公報 特開2013−072087号公報
本発明は、このような事情に照らし、低コストで製造可能であって、耐光性が高く、望ましい光学特性を有するベンゾトリアゾール化合物、および、それを用いた樹脂組成物(波長変換型の封止材組成物、粘着剤組成物、基材用組成物等)を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記樹脂組成物を用いて形成された、低コストで製造可能であって、耐光性が高く、望ましい光学特性を有する波長変換層(波長変換型封止材層、波長変換型粘着剤層、波長変換型基材層、波長変換フィルム、波長変換シート、波長変換コーティング膜等)、および、それを有する光起電モジュールを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下に示すベンゾトリアゾール構造を有する化合物により上記目的を達成できることを見出して、本発明を完成するに至った。
本発明のベンゾトリアゾール化合物は、下記一般式(I)によって表されることを特徴とする。
Figure 0006034918
(式中、Rは、場合により置換された炭素数1〜40の直鎖または分岐のアルキル基またはシクロアルキル基を表し、
、R、R、R’、R’、およびR’は、それぞれ独立して、場合により置換された炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基または水素原子を表し(R、R、およびRは、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよく、R’、R’、およびR’は、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよい)、
、R、およびRは、2つ以上が同時に水素原子であることがなく、
’、R’、およびR’は、2つ以上が同時に水素原子であることがない。)
本発明のベンゾトリアゾール化合物は、上記一般式(I)で表される構造を有するため、低コストで製造可能であって、耐光性が高く、光学特性(高い量子収率等)に優れたものとなる。また、上記ベンゾトリアゾール化合物を用いることにより、当該化合物の吸収波長の精密な制御が可能であり、太陽電池用途に特に好適である。
本発明のベンゾトリアゾール化合物における、上記作用効果の発現について、下記記載の作用機序によるものであると推測しているが、下記作用機序を経由することが必須であると特定するものではない。一般に樹脂などに添加される有機化合物の劣化メカニズムの代表的なものとして、光照射時の酸素による酸化劣化をあげることができる。通常、有機化合物は特定の光を吸収すると励起状態と呼ばれる高活性状態になり、当該励起状態において、たとえば、酸素と接触すると酸化されて、その吸収や発光の機能を失ってしまう。耐光性が低い場合、たとえば上述の酸素との接触を阻害することによって、酸化劣化の速度を低減することができるものと推測している。
そして、本発明に関する筆者らの検討によって、ベンゾトリアゾール誘導体の周辺置換基を化学構造的に嵩高いものを導入することにより、光照射時の酸化劣化を大きく抑制することができることが明らかになった。特に、ベンゾトリアゾール骨格の2位、ならびに、4位および7位に結合したアリール基のパラ位に、嵩高い置換基を導入することによって、特に高い効果が得られることを見出した。
本発明では、上記ベンゾトリアゾール化合物のように、特定の構造部位に一定の嵩高い置換基を有することによって、その酸化劣化を抑制できることが明らかとするとともに、合成コストの比較的低い様々なアルキル基に対しても検討を行い、低コストで上記化合物を合成可能であることも見出したものである。
また、上記ベンゾトリアゾール化合物において、上記一般式(I)における、Rは、場合により置換された炭素数1〜40の直鎖または分岐のアルキル基またはシクロアルキル基を表す。また、上記ベンゾトリアゾール化合物において、R、R、R、R’、R’、およびR’は、それぞれ独立して、場合により置換された炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基または水素原子を表し、R、R、およびRは、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよく、R’、R’、およびR’は、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよい。上記のようなアルキル基を有することで、低コストで製造可能であって、耐光性が高く、望ましい光学特性を有するベンゾトリアゾール化合物となる。一方、上記アルキル基が全て水素原子の場合、または、−CR基もしくは−CR’R’R’基が、1級アルキル基の場合には、上記酸化劣化の阻害効果が乏しくなり、ひいては本発明のベンゾトリアゾール化合物に比べ耐光性の向上が認められなかった。よって、本発明のベンゾトリアゾール化合物において、R、R、およびRは、2つ以上が同時に水素原子であることがなく、R’、R’、およびR’は、2つ以上が同時に水素原子であることがないと特定するものである。
また、本発明のベンゾトリアゾール化合物において、上記一般式(I)における、−CR基の合計炭素数が3〜40であり、かつ、−CR’R’R’基の合計炭素数が3〜40であることが好ましい。上記各炭素数を有することにより、低コストで製造可能であって、耐光性が高く、望ましい光学特性を有するベンゾトリアゾール化合物となりうる。
また、本発明のベンゾトリアゾール化合物において、上記一般式(I)における、−CR基および−CR’R’R’基が、それぞれ独立して、三級アルキル基であることが好ましい。なかでも、たとえば、t−ブチル基、t−アミル基、1、1−ジエチルプロピル基が合成の観点上からも好ましいものとあげることができる。
また、本発明のベンゾトリアゾール化合物において、上記一般式(I)における、−CR基と−CR’R’R’基とが同一構造であることが好ましい。上記化学構造を有することにより、より簡便かつ低コストで製造可能となりうる。
また、本発明のベンゾトリアゾール化合物において、300〜400nmに最大吸収波長を有することが好ましい。上記波長領域に最大吸収波長を有することにより、太陽電池セルが光電変換に利用しにくい(または利用できない)波長領域の入射光を、より効果的に、太陽電池セル等が光電変換しうる波長領域に変換することができる。
また、本発明のベンゾトリアゾール化合物において、350〜450nmに最大蛍光発光波長を有することが好ましい。上記波長領域に最大蛍光発光波長を有することにより、太陽電池セルが光電変換に利用しにくい(または利用できない)波長領域の入射光を、より効果的に、太陽電池セルが光電変換しうる波長領域に変換することができる。
また、実施例にも記載している、本発明におけるモル吸光係数とは、当該化合物の極大吸収波長の光を照射した場合のモル吸光係数をいう。
また、本発明の樹脂組成物は、マトリックス樹脂、および、蛍光色素化合物である上記ベンゾトリアゾール化合物を含むことを特徴とする。上記樹脂組成物は、波長変換型の封止材組成物、粘着剤組成物、基材用組成物、波長変換コーティング膜組成物等として用いることが可能である。上記ベンゾトリアゾール化合物を含むことにより、太陽電池セルの吸収波長領域よりもより短波長領域の光を、効果的に太陽電池セルが光発電に利用できる波長領域にレッドシフトさせ、その結果、太陽エネルギーのより広い範囲のスペクトルが電気に変換されることが可能となる。また、上記ベンゾトリアゾール化合物は大きい蛍光量子効率と良好な加工性を有しているため、特に、優れた光変換効果を提供する波長変換型封止材組成物を製造工程上およびコスト的に有利に得ることができる。また、本発明の樹脂組成物は、第1の波長を有する少なくとも1つの光子を入力として受け入れて、第1の波長よりも長い(大きい)第2の波長を有する少なくとも1つの光子を出力として与え、この過程で波長変換型の組成物としての機能を発現する。このように本発明の樹脂組成物(上記波長変換型封止材組成物等)は、太陽電池用途に特に好適である。
また、本発明の樹脂組成物において、上記マトリックス樹脂100重量部に対して、上記蛍光色素化合物が0.001〜10重量部で含まれていることが好ましい。
また、本発明の樹脂組成物において、上記マトリックス樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリ(メタ)アクリレート、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリエチレンテトラフルオロエチレン、ポリイミド、非晶質ポリカーボネート、シロキサンゾル−ゲル、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、アイオノマー樹脂、および、シリコーン樹脂からなる群から選ばれる1つを少なくとも含むことが好ましい。なかでも、たとえば、上記マトリックス樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とすることにより、より確実に、光透過性や耐久性に優れた波長変換層(波長変換型封止材層等)とすることができる。
なお、上記主成分とするとは、上記マトリックス樹脂を複数の樹脂の混合物とした場合、重量比で50重量%以上含む場合をいうものとする。上記重量比は、70重量%以上であることがより好ましく、90重量%であることがさらに好ましい。
一方、本発明の波長変換層は、上記樹脂組成物を用いて形成されたことを特徴とする。上記波長変換層は、波長変換型封止材層、波長変換型粘着剤層、波長変換型基材層、波長変換フィルム、波長変換シート、波長変換コーティング膜等として用いることが可能である。上記樹脂組成物を用いて形成されることにより、特に優れた耐光性を備えるとともに、望ましい光学特性(高い量子収率等)を有する波長変換層となる。より詳細には、蛍光色素化合物である上記ベンゾトリアゾール化合物は、合成上も容易であると共に、大きい蛍光量子効率と良好な加工性を有しているため、優れた光変換効果を提供する波長変換層を製造工程上およびコスト的に有利に得ることができる。また、本発明の波長変換層は、第1の波長を有する少なくとも1つの光子を入力として受け入れて、第1の波長よりも長い(大きい)第2の波長を有する少なくとも1つの光子を出力として与え、この過程で波長変換層としての機能を発現する。このように上記波長変換層は、太陽電池用途に特に好適である。
また、本発明の波長変換層は、上記特性を有するため、特に太陽電池セル等の封止材層(太陽電池用封止材層、波長変換型封止材層等)として用いることができる。
また、本発明の波長変換層は、上記特性を有するため、太陽電池モジュール等の粘着剤層(太陽電池用粘着剤層、波長変換型粘着剤層等)として用いることができる。
また、本発明の波長変換層は、当該層の厚みが2〜2000μmとすることができる。上記波長変換層は量子効率が高く高い変換能力を有する上記ベンゾトリアゾール化合物を有するため、経時劣化を考慮してあらかじめ多量に上記化合物を添加しておくような必要もなく、上記のような薄層であっても効果的に光電変換作用を有する。
また、本発明の太陽電池モジュールは、上記樹脂組成物を用いて形成された波長変換層と太陽電池セルとを含むことを特徴とする。上記太陽電池モジュールは、上記波長変換層を有するため、低コストで、高い耐光性と望ましい光学特性(高い量子収率等)を有する太陽電池モジュールとなる。
また、本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池セルに対して上記波長変換層が入射光側に配置されていることが好ましい。上記構成とすることで、入射光が、太陽電池セルへの到達に先だって、上記波長変換層を通過するため、より確実に、太陽エネルギーのより広い範囲のスペクトルが電気に変換されることが可能となり、光電変換効率を効果的に高めることができる。
また、本発明の太陽電池モジュールにおいて、上記太陽電池セルが、結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、微結晶シリコン太陽電池、薄膜シリコン太陽電池、ヘテロ接合型太陽電池、多接合型太陽電池、硫化カドミウム/テルル化カドミウム太陽電池、CIS系薄膜太陽電池、CIGS系薄膜太陽電池、CZTS系薄膜太陽電池、III−V族太陽電池、色素増感型太陽電池、ペロブスカイト太陽電池、または、有機半導体太陽電池であることができる好ましい。上記太陽電池モジュールは、上記太陽電池セルを積層する太陽電池モジュールに用いることでより効果的に光電変換効率をより向上させることができる。
本発明のベンゾトリアゾール化合物を用いることにより、上記ベンゾトリアゾール化合物を蛍光色素化合物として、低コストで太陽電池モジュールに導入することが可能であり、長期間の屋外暴露においても波長変換機能を発現し続けることが可能となる。また、本発明のベンゾトリアゾール化合物を用いることにより、低コストで製造可能であって、耐光性が高く、望ましい光学特性を有する上記樹脂組成物(波長変換型の封止材組成物、粘着剤組成物、基材用組成物等)を得ることが可能となる。
また、本発明の上記樹脂組成物を用いることにより、低コストで製造可能であって、耐光性が高く、望ましい光学特性を有する波長変換層(波長変換型封止材層、波長変換型粘着剤層、波長変換型基材層、波長変換フィルム、波長変換シート、波長変換コーティング膜等)、および、それを有する光起電モジュールを得ることが可能となる。
本発明の波長変換層を封止材層として用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を封止材層として用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を封止材層として用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を粘着剤層として用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を粘着剤層として用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を粘着剤層として用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を粘着剤層として用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を粘着剤層として用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を粘着剤層として用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。
本発明のベンゾトリアゾール化合物は、下記一般式(I)によって表されることを特徴とする。
Figure 0006034918
(式中、Rは、場合により置換された炭素数1〜40の直鎖または分岐のアルキル基またはシクロアルキル基を表し、
、R、R、R’、R’、およびR’は、それぞれ独立して、場合により置換された炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基または水素原子を表し(R、R、およびRは、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよく、R’、R’、およびR’は、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよい)、
、R、およびRは、2つ以上が同時に水素原子であることがなく、
’、R’、およびR’は、2つ以上が同時に水素原子であることがない。)
(ベンゾトリアゾール化合物)
蛍光(またはホトルミネセンス性)色素の有用な性質の1つが、これらの色素は、特定波長の光の光子を吸収し、かつ、当該光子を異なる波長で再放出することができることである。この現象はまた、これらの色素を光起電産業において有用にする。
一般式(I)によって表されるベンゾトリアゾール化合物は、波長変換フィルム等を含めて、様々な適用において蛍光色素(蛍光色素化合物)として有用である。上記式において示されるように、上記色素はベンゾ複素環系、より具体的にはベンゾトリアゾール環構造を有するベンゾトリアゾール化合物(ベンゾトリアゾール誘導体)である。本発明の範囲を限定することはないが、使用することができる化合物のタイプに関するさらなる詳細および実例が下記に記載される。なお、本発明の作用効果を阻害しない限り、本発明のベンゾトリアゾール化合物には、上記ベンゾトリアゾール環上が置換されているものも含む。
Figure 0006034918
(式中、Rは、場合により置換された炭素数1〜40の直鎖または分岐のアルキル基またはシクロアルキル基を表し、
、R、R、R’、R’、およびR’は、それぞれ独立して、場合により置換された炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基または水素原子を表し(R、R、およびRは、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよく、R’、R’、およびR’は、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよい)、
、R、およびRは、2つ以上が同時に水素原子であることがなく、
’、R’、およびR’は、2つ以上が同時に水素原子であることがない。)
上記ベンゾトリアゾール化合物において、ベンゾトリアゾール骨格には下記の原子の番号表示が示される。
Figure 0006034918
上記ベンゾトリアゾール化合物において、上記一般式(I)における、Rは、場合により置換された炭素数1〜40の直鎖または分岐のアルキル基またはシクロアルキル基を表す。上記直鎖または分岐のアルキル基またはシクロアルキル基の炭素数は、1〜20であってもよく、2〜12であってもよく、4〜8であってもよい。また、上記Rの炭素数の調整により、アモルファス化的作用によって上記ベンゾトリアゾール化合物の分子間の結晶性を乱すことにより、融点の調整や溶解性、混練性の向上にも寄与しうる。
上記Rとして、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、イソオクチル基等のオクチル基、デシル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロへキシル基、およびシクロオクチル基などをあげることができる。
また、上記ベンゾトリアゾール化合物において、上記一般式(I)における、R、R、R、R’、R’、およびR’は、それぞれ独立して、場合により置換された炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基または水素原子を表す(R、R、およびRは、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよく、R’、R’、およびR’は、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよい)。また、上記ベンゾトリアゾール化合物において、上記一般式(I)における、R、R、およびRは、2つ以上が同時に水素原子であることがなく、R’、R’、およびR’は、2つ以上が同時に水素原子であることがない。上記直鎖または分岐のアルキル基の炭素数は、1〜18であってもよく、1〜6であってもよく、1〜3であってもよい。また、上記R、R、R、R’、R’、およびR’の炭素数の調整により、アモルファス化的作用によって上記ベンゾトリアゾール化合物の分子間の結晶性を乱すことにより、融点の調整や溶解性、混練性の向上にも寄与しうる。
上記R、R、R、R’、R’、およびR’として、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、およびデシル基などをあげることができる。また、R、R、およびRは、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよく、R’、R’、およびR’は、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよいが、その場合、たとえば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロオクチル基、アダマンチル基などをあげることができる。
また、本発明のベンゾトリアゾール化合物において、上記一般式(I)における、−CR基の合計炭素数が3〜40であり、かつ、−CR’R’R’基の合計炭素数が3〜40であることが好ましい。上記−CR基の合計炭素数および上記−CR’R’R’基の合計炭素数は、4〜20であってもよく、4〜10であってもよく、4〜8であってもよい。
上記−CR基および−CR’R’R’基として、たとえば、二級アルキル基および三級アルキル基をあげることができる。
上記−CR基または−CR’R’R’基が二級アルキル基となる場合の例として、たとえば、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、イソペンチル基、イソオクチル基、1−エチルプロピル基、1−エチルペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、およびシクロヘプチル基などをあげることができる。
また、本発明のベンゾトリアゾール化合物において、上記一般式(I)における、−CR基および−CR’R’R’基が、それぞれ独立して、三級アルキル基であることが好ましい。上記−CR基または−CR’R’R’基が三級アルキル基となる場合の例として、たとえば、t−ブチル基、t−アミル基、1,1−ジエチルプロピル基、2−シクロペンチルプロパン−2−イル基、2−シクロヘキシルプロパン−2−イル基、2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)プロパン−2−イル基、2−(アダマンタン−1−イル)プロパン−2−イル基、1−エチルシクロペンチル基、1−ブチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−ブチルシクロヘキシル基、1−エチル−2−シクロペンテニル基、1−エチル−2−シクロヘキセニル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基などをあげることができる。なかでも、たとえば、t−ブチル基、t−アミル基、1、1−ジエチルプロピル基が合成の観点上からも好ましいものとあげることができる。
また、本発明のベンゾトリアゾール化合物において、上記一般式(I)における、−CR基と−CR’R’R’基とが同一構造であることが好ましい。上記化学構造を有することにより、より簡便かつ低コストで製造可能となりうる。
本明細書中で使用される場合、置換された基は、1つまたは複数の水素原子が別の原子または基に交換されていることを有する、置換されていない親構造に由来する。置換されるとき、当該置換基(1つまたは複数)は、たとえば、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルキニル基、C〜Cシクロアルキル基(これは、ハロ、アルキル、アルコキシ、カルボキシル、ハロアルキル、CN、−SO−アルキル、−CFおよび−OCFにより場合により置換される)、ジェミナル結合するシクロアルキル基(cycloalkyl geminally attached)、C〜Cヘテロアルキル基、C〜C10ヘテロシクロアルキル基(たとえば、テトラヒドロフリル)(これは、ハロ、アルキル、アルコキシ、カルボキシル、CN、−SO−アルキル、−CFおよび−OCFにより場合により置換される)、アリール基(これは、ハロ、アルキル、C〜Cアルキルにより場合により置換されるアリール、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシル、アミノ、イミド、アミド(カルバモイル)、場合により置換された環状イミド、環状アミド、CN、−NH−C(=O)−アルキル、−CFおよび−OCFにより場合により置換される)、アリールアルキル基(これは、ハロ、アルキル、アルコキシ、アリール、カルボキシル、CN、−SO−アルキル、−CFおよび−OCFにより場合により置換される)、ヘテロアリール基(これは、ハロ、アルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、カルボキシル、CN、−SO−アルキル、−CFおよび−OCFにより場合により置換される)、ハロ(たとえば、クロロ、ブロモ、ヨードおよびフルオロ)、シアノ基、ヒドロキシ基、場合により置換された環状イミド基、アミノ基、イミド基、アミド基、−CF基、C〜Cアルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、スルフヒドリル(メルカプト)基、ハロ(C〜C)アルキル基、C〜Cアルキルチオ基、アリールチオ基、モノ(C〜C)アルキルアミノおよびジ(C〜C)アルキルアミノ基、第四級アンモニウム塩基、アミノ(C〜C)アルコキシ基、ヒドロキシ(C〜C)アルキルアミノ基、アミノ(C〜C)アルキルチオ基、シアノアミノ基、ニトロ基、カルバモイル基、ケト(オキシ)基、カルボニル基、カルボキシ基、グリコリル基、グリシル基、ヒドラジノ基、グアニル基、スルファミル基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、チオカルボキシ基、スルホンアミド基、エステル基、C−アミド基、N−アミド基、N−カルバマート基、O−カルバマート基、ウレア基、ならびに、それらの組合せから個々に、かつ、独立して選択される1つまたは複数の基である。置換基が、「場合により置換された」として記載される場合は常に、その置換基は上記置換基により置換されうる。
本発明におけるベンゾトリアゾール化合物は、単に、特定の波長領域において光を吸収しそれより長波長に波長変換して発光すればよい、というだけにとどまるものではない。本発明のベンゾトリアゾール化合物において、可能であれば、最大吸収波長よりもより長波長において、吸収を持たない(またはより少ない)ことが好ましい。太陽電池セルが本来起電可能な波長域の光を、ベンゾトリアゾール化合物がセルに到達する前に極力吸収しない方が好ましいためである。たとえば、その指標として、最大吸収波長よりも60nm長波長の波長における吸光度が、最大吸収波長における吸光度と比較して小さいことが望ましい。
また、本発明において、上記ベンゾトリアゾール化合物の極大吸収波長λabsが300〜400nmであることが好ましく、300〜360nmであってもよく、330〜350nmであってもよい。なお、本発明における極大吸収波長とは、当該化合物が吸収する光の吸光量が最大値の波長をいう。また、本発明における極大励起波長とは、当該化合物が吸収する光のうち発光に寄与するものの吸光量が最大値の波長をいう。
また、本発明において、上記ベンゾトリアゾール化合物の極大発光波長λemが350〜450nmであることが好ましく、380〜440nmであってもよく、410〜430nmであってもよい。上記ベンゾトリアゾール化合物を用いることにより、光電変換効率をより向上させることができる。なお、本発明における極大発光波長λemとは、当該化合物が発光する光のうち発光量が最大値の波長をいう。
また、本発明において、上記ベンゾトリアゾール化合物の発光量子収率φが85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、93%以上であることがさらに好ましい。上記ベンゾトリアゾール化合物を用いることにより、光電変換効率をより確実に向上させることができる。なお、本発明における発光量子収率とは、極大励起波長の光を照射したときの吸収された光子数に対する、発光された光子数の割合をいう。
また、本発明において、上記ベンゾトリアゾール化合物の融点が50℃〜250℃であることが好ましい。上記範囲に融点を有するベンゾトリアゾール化合物を用いることにより、加熱混練処理などの加工工程において均一に系内に分散・溶解しうるものとなる。特に、シート化した際の均一性が容易に得られやすくなり、生産・加工性に特に優れたものとなる。
上記ベンゾトリアゾール化合物の合成方法は、適宜公知の方法を用いることができる。上記合成方法として、たとえば、ハロゲン化アルキルを用いてベンゾトリアゾールの2位に求核置換反応でアルキル基を導入する手法、2−アルキル−4,7−ジブロモベンゾトリアゾールなどの脱離基を置換した2置換ベンゾトリアゾール(ハロゲン化ベンゾトリアゾールなど)と4−アルキルフェニルボロン酸をカップリング反応させる手法、上記2置換ベンゾトリアゾールに4−トリメチルシリルフェニルボロン酸をカップリング反応させた後にトリメチルシリル基をハロゲン化、引き続くグリニャール反応などによりアルキル基を導入する方法などをあげることができる。
より具体的な合成方法としては、たとえば、ベンゾトリアゾール(1モル当量)に対し、ハロゲン化アルキル(0.67mol当量程度)、炭酸カリウム(2mol当量程度)およびジメチルホルムアミドなどの極性溶媒を反応容器中に投入して、アルゴンや窒素などの不活性ガス雰囲気下、130℃等で3日間加熱反応撹拌を行う手法があげることができる。また、たとえば、2−アルキル−4,7−ジハロベンゾトリアゾール(1モル当量)に対し、目的のベンゾトリアゾール化合物に対応するp−三級アルキルフェニルボロン酸(2.2モル当量程度)、炭酸カリウム(9モル当量程度)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1モル当量程度)を反応容器中に投入して、n−ブタノールおよびトルエンなどの溶媒を加え、120℃で数日間で加熱してカップリング反応を行う手法があげることができる。また、たとえば、2−アルキル−4,7−ジハロベンゾトリアゾール(1モル当量)に対し、目的のベンゾトリアゾール化合物に対応するp−三級アルキルフェニルボロン酸ピナコールエステル(2.3モル当量程度)、炭酸カリウム(4モル当量程度)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.008モル当量程度)を反応容器中に投入して、脱水ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒を加え、100℃等で数時間加熱してカップリング反応を行う手法があげることができる。
また、より具体的な精製方法としては、たとえば、得られた反応混合物を水等に注ぎ、一定時間撹拌し、ジクロロメタン等の有機溶媒で抽出を繰り返し、得られた溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除き、残渣をクロマトグラフィー処理で精製する手法をあげることができる。また、たとえば、上記反応液をTLC等で反応完結を確認した後、放冷し、反応溶液に水を加え、再沈殿し、次いでろ別と再結晶により精製する手法をあげることができる。
(樹脂組成物)
本発明の樹脂組成物は、波長変換型の封止材組成物、粘着剤組成物、基材用組成物等として用いることが可能である。特に、本発明の樹脂組成物は、波長変換機能を有するものであり、波長変換型の封止材組成物、波長変換型の粘着剤組成物、波長変換型の基材用組成物および波長変換型のコーティング膜組成物として用いられることに適している。上記波長変換型の樹脂組成物は、入射光の波長をより長波長に変換するものが好ましい。上記波長変換型の樹脂組成物は、マトリックス樹脂中に、波長変換機能を有する蛍光色素化合物であるベンゾトリアゾール等を分散させること等により形成することができる。なお、以下波長変換型封止材組成物に関する記載も、封止材組成物以外の用途(たとえば、粘着剤組成物、コーティング膜組成物等)で用いられる樹脂組成物の場合にも適宜読み替えて適用される。
本発明の樹脂組成物において、光学的に透明なマトリックス樹脂を用いることが好ましい。上記マトリックス樹脂として、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ(メタ)アクリレート、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリエチレンテトラフルオロエチレン、ポリイミド、非晶質ポリカーボネート、シロキサンゾル−ゲル、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、アイオノマー樹脂、および、シリコーン樹脂などをあげることができる。これらのマトリックス樹脂は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
なお、光学的に透明なマトリックス樹脂として、可視光領域において透明性を有するものであり、全光線透過率が40%以上であるものが好ましい。なお、マトリックス樹脂、樹脂組成物、および波長変換層等の透過率は、たとえば、高速分光光度計(DOT−3型,村上色彩技術研究所製)により測定より測定することができる。
より具体的には、上記マトリックス樹脂として、透光性、加工性、耐候性、耐光性等の観点から選択され、EVAに代表されるエチレン−ビニルエステル共重合体の他、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等のエチレン−不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル等のエチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体、ポリメタクリル酸メチル等の不飽和カルボン酸エステル系重合体等であってもよい。あるいは、上記マトリックス樹脂は、フッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂;低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE。典型的にはチーグラー触媒、バナジウム触媒、メタロセン触媒等を用いて製造され得るLLDPE)等のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP。たとえば、チーグラー触媒、フィリップス触媒、メタロセン触媒等を用いて製造され得るPP)、ポリビニルアルコール(たとえば、クラレ社製、ポバール等)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(たとえば、クラレ社製、エバール等)、チーグラー触媒、バナジウム触媒、メタロセン触媒等を用いて製造することができるエチレン・α−オレフィン共重合体、それらの変性物(変性ポリオレフィン)等のポリオレフィン類;ポリブタジエン類;ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール(PVB樹脂)、変性PVB等のポリビニルアセテート;ポリエチレンテレフタレート(PET);ポリイミド;非晶質ポリカーボネート;シロキサンゾル−ゲル;ポリウレタン;ポリスチレン;ポリエーテルサルフォン;ポリアリレート;エポキシ樹脂;シリコーン樹脂;アイオノマー;等であってもよい。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。より詳細には以下に例示する。
上記ポリ(メタ)アクリレートとして、ポリアクリレートおよびポリメタクリレートを含み、たとえば、(メタ)アクリル酸エステル樹脂などをあげることができる。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンなどをあげることができる。ポリビニルアセテートとしては、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール(PVB樹脂)、変性PVBなどをあげることができる。
上記(メタ)アクリル酸エステル樹脂として、(メタ)アクリル酸エステルのほかに、これらと共重合可能な不飽和モノマーを用いて共重合体としてもよい。
上記(メタ)アクリル酸エステルと上記不飽和モノマーの共重合体として、たとえば、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体などをあげることができる。なかでも、耐久性と表面硬度の点からは、(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
また、封止材としては、柔軟性や汎用性、コスト面の観点からは、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体と(メタ)アクリル酸エステルとの併用が、上記各観点から好ましい。
上記エチレン−酢酸ビニル共重合体として、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、酢酸ビニル単量体単位の含有率が10〜35重量部であることが好ましく、20〜30重量部であることがより好ましく、上記含有率の場合には希土類錯体などのマトリックス樹脂中への均一分散性の観点から好ましい。
上記マトリックス樹脂として上記エチレン−酢酸ビニル共重合体を用いる場合には、市販品を適宜使用することができる。上記エチレン−酢酸ビニル共重合体の市販品として、たとえば、ウルトラセン(東ソー株式会社製)、エバフレックス(三井・デュポンポリケミカル株式会社製)、サンテックEVA(旭化成ケミカルズ社製)、UBE EVAコポリマー(宇部丸善ポリエチレン社製)、エバテート(住友化学社製)、ノバテックEVA(日本ポリエチレン社製)、スミテート(住友化学社製)、ニポフレックス(東ソー社製)などをあげることができる。
エチレン−ビニルアルコール共重合体として、たとえば、エチレンと酢酸ビニル等のビニルエステル系モノマーとの共重合により得られるエチレン−ビニルエステル共重合体をケン化し、ビニルエステル単位をビニルアルコール単位とすることにより得られるものをあげることができる。
エチレンとビニルエステルを共重合させる際に、これら以外のモノマーを本発明の主旨を損なわない程度で共重合させてもよい。このようなコモノマーとしてたとえば、エチレン以外のオレフィン類、アクリル酸およびその塩、アクリル酸エステル類、メタクリル酸およびその塩、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド、その誘導体等、メタクリルアミド、その誘導体、ビニルエーテル類、ニトリル類、ハロゲン化ビニル、アリル化合物、マレイン酸およびその塩またはそのエステル、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物、酢酸イソプロペニル等がある。
上記マトリックス樹脂において、架橋性モノマーを加えて、架橋構造を有する樹脂としてもよい。
また、架橋性モノマーを含むマトリックス樹脂を用いる場合、たとえば、上記架橋モノマーに熱重合開始剤または光重合開始剤を加えて、加熱または光照射によって重合・架橋させ架橋構造を形成することができる。
上記熱重合開始剤として、公知の過酸化物を適宜用いることができる。上記熱可塑性樹脂重合開始剤としては、たとえば、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンズエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシル−モノカルボネート(たとえば、日油社製、パーブチルE(PB−E))、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン(たとえば、日油社製、パーヘキサHC(PH−HC))などをあげることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記熱重合開始剤の配合量は、たとえば、上記マトリックス樹脂100重量部に対して、0.1〜5重量部用いることができる。
また、本発明の樹脂組成物を粘着剤組成物として用いる場合には、上記マトリックス樹脂として光学的に透明な粘着剤を用いることが好ましい。本発明の粘着剤組成物は上記構成を有することから、波長変換型の粘着剤組成物として用いることが可能となる。
光学的に透明な粘着剤組成物の形成には適宜公知の粘着剤を用いることができ、その種類について特に制限はない。上記粘着剤としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルピロリドン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤、セルロース系粘着剤などをあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の樹脂組成物は、上述のように、波長変換型封止材組成物、波長変換型粘着剤組成物、その他の波長変換型基材用組成物、波長変換型コーティング膜組成物等として用いることが可能である。波長変換型基材用組成物には、封止性や粘着性以外の性能を付与した層としても適宜所定の目的に向けて調整されうる。
上記マトリックス樹脂の屈折率として、たとえば、1.4〜1.7の範囲、1.45〜1.65の範囲、または、1.45〜1.55の範囲である。いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックス樹脂の屈折率が1.5である。
上記樹脂組成物は、たとえば、上記マトリックス樹脂中に、波長変換機能を有する上記ベンゾトリアゾール化合物を分散、吸着、含浸させること等により形成することができる。
上記ベンゾトリアゾール化合物の分子量は、GC/APCI−TOF MSスペクトル測定のほか、各種質量分析法(ESI法、APCI法、MALDI法、などのイオン化法とTOF型、FT−ICR型、IT型などの検出法を使う方法)にて求めることが可能である。
また、上記樹脂組成物において、所望の性能を損なわない範囲で、適宜公知の添加剤を含むことができる。上記添加剤として、たとえば、粘着付与剤、熱可塑性ポリマー、酸化防止剤、紫外線防止剤、光安定剤、有機過酸化物、充填剤、可塑剤、シランカップリング剤、受酸剤、クレイ等をあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。なお、紫外線防止剤、光安定剤などの、入射光を吸収しうるものは、本発明においては用いないことが光電変換効率としては好ましいが、併用自体を排除するものではない。たとえば、紫外線防止剤、光安定剤などを適宜併用して、光電変換効率の向上と紫外線吸収剤や光安定性による耐候性・耐光性などとをバランスよく発現するように適宜調整して用いることも可能である。
また、本発明の波長変換型封止材組成物において、上記マトリックス樹脂100重量部に対して、上記蛍光色素化合物が0.001〜10重量部で含まれていることが好ましく、0.01〜5重量部とすることができ、0.01〜1重量部とすることができ、0.02〜0.2重量部とすることができうる。
また、上記樹脂組成物を製造するには、公知の方法に準じて行えばよい。たとえば、上記の各材料を加熱混練、スーパーミキサー(高速流動混合機)、ロールミル、プラストミル等を用いて公知の方法で混合して得る方法などをあげることができる。また、上記波長変換型封止材層の製造まで連続して行ってもよい。
(波長変換層)
本発明の波長変換層は、上記樹脂組成物を用いて形成されたことを特徴とする。本発明の波長変換層は、波長変換型封止材層、波長変換型粘着剤層、波長変換型基材層、波長変換フィルム、波長変換シート、波長変換型コーティング膜等として用いることが可能である。特に、本発明の波長変換型封止材層変換層は、波長変換機能を有するものであり、太陽電池モジュール等における波長変換型の封止材組成物、粘着剤層、基材層、コーティング膜等として用いられることに適している。なお、以下波長変換型封止材層および粘着剤層に関する記載も、封止材層および粘着剤層以外の層としての波長変換層の場合にも適宜読み替えて適用される。
上記波長変換型封止材層等の波長変換層を製造するには、公知の方法に準じて行えばよい。たとえば、上記の各材料を加熱混練、スーパーミキサー(高速流動混合機)、ロールミル、プラストミル等を用いて公知の方法で混合した組成物を、通常の押出成形、カレンダ成形(カレンダリング)、真空熱加圧等により成形してシート状物を得る方法により適宜製造することができる。また、PETフィルム等の上に上記層を形成した後、表面保護層に転写する方法により製造することができる。また、ホットメルトアプリケーターにより、混練溶融と塗布を同時に行う方法を用いることができる。
また、上記波長変換層を蒸着、スパッタリング、エアロゾルデポジッション法等で形成してもよい。
また、上記加熱混練処理等を行って加工する場合、上記発光色素であるベンゾトリアゾール化合物の融点が過度に高い場合、系内(ポリマーマトリックス中など)に均一に分散・溶解することに難しくなり、得られるシートにおいて色素が均一分散しにくくなることがある。そのため、ベンゾトリアゾール化合物として、その融点が250℃以下、望ましくは220℃以下、さらに望ましくは210℃以下であることが好ましい。ただ、低すぎる場合にも、ブリードアウト等の不都合が生じうるため、融点が50℃以下のものは上記工程では劣る場合がある。よって、上記融点が50℃以上であることが好ましく、60℃以上であることがより好ましく、70℃以上であることがさらに好ましい。上記のような本発明の発色団を用いることにより、特にシート化した際の均一性が容易に得られやすくなり、生産・加工性に特に優れたものとなる。
上記波長変換層(上記波長変換型封止材層など)の厚みは、20〜2000μmであることが好ましく、50〜1000μmであることがより好ましく、200〜800μmであることがさらに好ましい。
また、本発明の波長変換層を粘着剤層として用いることができる。この場合、上記樹脂組成物として、本発明の粘着剤組成物を用いることが好ましい。
上記粘着剤組成物により形成される粘着剤層は、たとえば、溶剤で希釈した粘着剤溶液(粘着剤組成物の溶液)または水系のエマルジョン粘着剤を、離型フィルム上に塗布し、乾燥工程で溶剤や水を揮発することにより得られる。塗布方法としては、リバースコーティング、グラビアコーティング等のロールコーティング法、スピンコーティング法、スクリーンコーティング法、ファウンテンコーティング法、ディッピング法、スプレー法などの塗工法を採用できる。粘着剤層の厚さは特に限定されないが、2〜200μm程度、さらには5〜100μmとするのが好ましい。
離型フィルムの構成材料としては、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニリアルコール等の合成樹脂フィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体等をあげることができる。離型フィルムの表面には、粘着剤層からの剥離性を高めるため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理などの低接着性の剥離処理が施されていてもよい。
また、光学的に透明な粘着剤層の形成は、上記粘着剤により形成できる他、ビニル系モノマーまたはその部分重合物(粘着剤シロップ)を含有する放射線硬化性粘着剤組成物により行なうことができる。UV硬化性粘着剤組成物を離型フィルム上に塗布し、UV等の放射線を照射することで上記同様に粘着剤層を形成できる。
上記ビニル系モノマーとしては、上記アクリル系粘着剤に用いるアクリル系ポリマーを構成するモノマーと同様のモノマーを例示できる。
上記波長変換層(上記波長変換型封止材層など)の光学的厚み(吸光度)は、0.1〜6であることが好ましく、0.5〜4であることがより好ましく、1〜3であることがさらに好ましい。上記吸光度が低いと、波長変換機能が発現しにくくなってしまう。一方、上記吸光度が大きすぎると、コスト的にも不利益である。なお、上記吸光度は、ランベルト・ベールの法則に従って算出される値である。
(太陽電池モジュール)
本発明の太陽電池モジュールとして、一例として図1〜18に簡易な模式図を示すが、本発明がこれらに限定されるものではない。
図1〜3では、本発明の波長変換層を封止材層として用いた太陽電池モジュールの例を示す。図1〜3では、本発明の太陽電池モジュール1として、表面保護層10、上記波長変換型封止材層20および太陽電池セル30等を含む実施態様を例示している。また、太陽電池セルの背面側にさらに封止材層40、バックシート50を適宜備えることもできる。また、これらの各層間に、上記波長変換型封止材層の上記機能を損なわない限り、接着材層、粘着剤層などの他の層を適宜介在してもよい。また、上記背面用の封止材層として、適宜、本発明の波長変換型封止材層を用いてもよい。
また、図4〜9では、本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。図4〜9では、本発明の太陽電池モジュール1として、表面保護層10、波長変換型ではない封止材層60、上記波長変換層70および太陽電池セル30等を含む実施態様を例示している。また、これらの各層間に、上記太陽電池用封止材層の上記機能を損なわない限り、他の接着材層、粘着剤層などの他の層を適宜介在してもよい。また、上記背面用の封止材層として、適宜、本発明の波長変換型封止材層を用いてもよい。また、図9に例示するように、複数の波長変換層70を備えていてもよい。また、上記波長変換層70には、波長変換機能や粘着機能の他に、他の機能を備えた基材層としてもよい。
また、図10〜15では、本発明の波長変換層を粘着剤層として用いた太陽電池モジュールの例を示す。図10〜15では、本発明の太陽電池モジュール1として、表面保護層10、波長変換型ではない封止材層60、上記波長変換型粘着剤層80および太陽電池セル30等を含む実施態様を例示している。また、これらの各層間に、上記太陽電池用封止材層の上記機能を損なわない限り、他の接着材層、粘着剤層などの他の層を適宜介在してもよい。また、上記背面用の封止材層として、適宜、本発明の波長変換型封止材層を用いてもよい。また、図15に例示するように、複数の波長変換型粘着剤層80を備えていてもよい。
また、図16〜18では、本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。図16では、本発明の太陽電池モジュール1として、表面保護層10、上記波長変換層70、波長変換型ではない封止材層60、および太陽電池セル30等を含む実施態様を例示している。図17では、本発明の太陽電池モジュール1として、上記波長変換層70および太陽電池セル30等を含む実施態様を例示している。図18では、本発明の太陽電池モジュール1として、上記波長変換層70、波長変換型ではない封止材層60および太陽電池セル30等を含む実施態様を例示している。また、上記背面用の封止材層として、適宜、波長変換型ではない封止材層60または本発明の波長変換型封止材層20を用いてもよい。また、上記のように、バックシートなどを適宜備えていてもよい。また、上記波長変換層70には、波長変換機能や粘着機能の他に、他の機能を備えた基材層としてもよい。また、図16〜18の実施態様の例示では、上記波長変換層70には耐湿熱性、耐光性を備えうる。また、たとえば、図16〜18のように、最表面に保護層を設けずに、波長変換層を設けた構造でもよい。たとえば、耐湿熱性、耐光性を保持して、最表面に設けてもよい。図16では、本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例として、表面保護層(ガラス等)の上に波長変換層(コーティング膜)を配置(最表面)した例を示す。また、図17では、本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例として、表面保護層(ガラス等)および封止材がなく、セルの上の最表面に波長変換層を配置した例を示す。また、図18では、本発明の波長変換層を用いた太陽電池モジュールの例として、表面保護層(ガラス等)がなく、封止材の上の最表面に波長変換層を配置した例を示す。
上記太陽電池モジュールは、上記波長変換型封止材層を備えるため、通常は光電変換に寄与しない波長を光電変換に寄与しうる波長に変換することができる。具体的には、ある波長をそれよりもより長波長へ、たとえば、370nmより短い波長を370nm以上の波長に変換することができる。特に、紫外線領域の波長(10nm〜365nm)を可視光領域の波長(370〜800nm)へ変換するものである。また、光電変換に寄与する波長の範囲は、太陽電池の種類によって変化し、たとえば、シリコン系太陽電池であっても、使用されるシリコンの結晶形態によって変化する。たとえば、アモルファスシリコン太陽電池の場合、400nm〜700nm、多結晶シリコン太陽電池の場合、約600nm〜1100nmと考えられる。このため、光電変換に寄与する波長は、必ずしも可視光領域の波長にかぎられない。
上記太陽電池セルとして、たとえば、結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、微結晶シリコン太陽電池、薄膜シリコン太陽電池、ヘテロ接合型太陽電池、多接合型太陽電池、硫化カドミウム/テルル化カドミウム太陽電池、CIS系薄膜太陽電池、CIGS系薄膜太陽電池、CZTS系薄膜太陽電池、III−V族太陽電池、色素増感型太陽電池、ペロブスカイト太陽電池、または、有機半導体太陽電池を用いることができる。上記太陽電池セルとして、結晶シリコン太陽電池(単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池)であることが好ましい。
上記太陽電池モジュールの製造において、上記太陽電池用封止材層を上記太陽電池セル等に転写してもよく、直接上記太陽電池セル上に塗布形成してもよい。また、上記太陽電池用封止材層と他の層を同時に形成してもよい。
また、本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池セルに対して上記波長変換型封止材層が入射光側に配置されていることが好ましい。上記構成とすることで、より確実に、太陽エネルギーのより広い範囲のスペクトルが電気に変換されることが可能となり、光電変換効率を効果的に高めることができる。
上記表面保護層として、太陽電池用途の表面保護層として用いられている公知のものを用いることができる。上記表面保護層として、たとえば、フロントシートやガラスなどをあげることができる。上記ガラスとして、たとえば、白板、エンボスの有無等、適宜種々のものを用いることができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
〔実施例、比較例〕
(実施例1〜10で用いた、アリール基のパラ位に嵩高い置換基を有するベンゾトリアゾール誘導体(化合物(A)〜(J))
Figure 0006034918
(比較例1〜9で用いた、その他のベンゾトリアゾール誘導体(化合物(L)〜(T))
Figure 0006034918
(ベンゾトリアゾール誘導体の合成方法)
〔実施例5〕
実施例5で検討した化合物(E)のベンゾトリアゾール誘導体の合成スキームを下記に示した。
Figure 0006034918
反応容器に2−イソブチル−4,7−ジブロモ−2H−ベンゾトリアゾール(1モル当量)、p−t−オクチルフェニルボロン酸ピナコールエステル(2.3モル当量)、炭酸カリウム(4モル当量)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.008モル当量)を入れ、窒素置換を行った。そこに脱水ジメチルホルムアミド(以下DMF)(10mL/mmol)および窒素バブリングした水(4mL/mmol)を加え、100℃で4時間加熱撹拌した。TLCで反応完結を確認した後、放冷し、反応溶液に水を加え、再沈殿を行った。ろ過操作によって得られた沈殿物を溶媒で抽出濾過、濃縮した後、再結晶を行い、スキーム中に示す化合物Eを収率85%で得た。
〔実施例1〜4、6〜10、比較例1〜9〕
化合物E(実施例5)以外の各ベンゾトリアゾール誘導体は、各化合物の化学構造に対応する原料に置き換えて、同様の手法により合成した。
なお、化合物E(実施例5)以外の各ベンゾトリアゾール誘導体における各収率は、実施例1の化合物A(92%)、実施例2の化合物B(85%)、実施例3の化合物C(82%)、実施例4の化合物D(78%)、実施例6の化合物F(88%)、実施例7の化合物G(81%)、実施例8の化合物H(82%)、実施例9の化合物I(80%)、実施例10の化合物J(81%)、比較例1の化合物L(90%)、比較例2の化合物M(87%)、比較例3の化合物N(82%)、比較例4の化合物O(89%)、比較例5の化合物P(79%)、比較例6の化合物Q(83%)、比較例7の化合物R(81%)、比較例8の化合物S(80%)、比較例9の化合物T(91%)であった。
(最大吸収波長・蛍光発光波長の測定)
実施例および比較例に用いられた蛍光発光化合物の最大吸収波長および蛍光発光波長を測定した。最大吸収波長の測定は、各試料をトルエン溶液(1mg/50mL)にして、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V−560)を用いて行い、Abs測定において最大値を示す波長を測定した。
蛍光発光波長の測定は、各試料をトルエン溶液(1mg/50mL)にして、日立ハイテクノロジーズ社製のF−4500を用いて行い、(励起−発光)3次元測定における最大発光強度を示す波長を測定した。
(発光量子収率の測定)
発光量子収率の測定は、各試料をトルエン溶液(1mg/50mL)にして、MCPD(大塚電子社製、MCPD−9800、QE1100L、ソフトウェアVer.1.10.10.1)を用いて行い、極大励起波長で励起した時の発光量子収率を測定した。
(融点の測定)
得られたベンゾトリアゾール化合物の少量をプレパラートに用意し、顕微鏡ホットステージ(メトラートレド社製:FP82HT)を備えた偏光顕微鏡(ニコン社製:エクリプスLV−100POL)を用いて、昇温過程(10℃/分)における結晶状態から液体状態に転移する温度を観察することで、融点を測定した。
(封止樹脂組成物の作製)
透明分散媒樹脂としてエチレンビニルアセテート(EVA)(住友化学社製:KA−30)を100質量部、実施例・比較例の化合物を0.2質量部はかりとり、ラボプラストミル(東洋精機社製:10C100)にて100℃で混練して、封止樹脂組成物を得た。
(封止シートの作製)
上記で得られた封止樹脂組成物を離型シートに挟み、真空熱加圧装置(ミカドテクノス社製:VS20−3430)を用いて80℃でプレスすることで、約400μm厚の封止シートを作製した。
(太陽電池モジュールの効率測定)
上記で得られた封止シートを20×20cmに裁断し、保護ガラスとしての強化ガラス(旭硝子社製:ソライト)、封止シート、太陽電池セル(Qセル社製:Q6LTT3−G2−200/1700−A、結晶シリコン型)、裏面用封止シート(400μm厚EVAシート)、バックシートとしてPETフィルムを載せ、真空ラミネーター(株式会社エヌ・ピー・シー:LM−50x50−S)を用いて、140℃、真空5分、加圧10分の条件でラミネートし、太陽電池モジュールを作製した。
(太陽電池モジュールの光電変換効率測定)
上記で得られた太陽電池モジュールの光電変換効率を、ソーラーシミュレーター(三永電機製作所製)を用いて測定した。
(光安定性の評価方法)
各ベンゾトリアゾール誘導体を含む樹脂シートに対して、UV照射器(パナソニック社製、UJ35)およびレンズを用い、1W/cmのUV光(365nm)を所定の時間(60分)照射した。UV光照射後のサンプルの吸収スペクトルを分光光度計によって測定した。得られたスペクトル情報をもとに、ベンゾトリアゾール誘導体のUV照射処理前後の吸光度変化により評価した。
下記表1に、得られた各封止材層(封止シート)を用いたときの測定結果を示す。
Figure 0006034918
Figure 0006034918
Figure 0006034918
測定の結果、表2、3に示したように、本発明の特定の化学構造を持たない比較例のベンゾトリアゾール化合物に比べて、本発明の特定の化学構造を有する実施例のベンゾトリアゾール化合物は、優れた量子収率等の光化学特性を有するとともに、特に耐光性に優れたものであることが認められた。
1 太陽電池モジュール
10 表面保護層
20 波長変換型封止材層
30 太陽電池セル
40 裏面用封止材層
50 バックシート
60 封止材層
70 波長変換層
80 波長変換型粘着剤層

Claims (16)

  1. 下記一般式(I)によって表されるベンゾトリアゾール化合物。
    Figure 0006034918

    (式中、Rは、場合により置換された炭素数1〜40の直鎖または分岐のアルキル基またはシクロアルキル基を表し、
    、R、R、R’、R’、およびR’は、それぞれ独立して、場合により置換された炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基または水素原子を表し(R、R、およびRは、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよく、R’、R’、およびR’は、その2つまたは3つのアルキル基が同一のシクロアルキル基を形成していてもよい)、
    、R、およびRは、2つ以上が同時に水素原子であることがなく、
    ’、R’、およびR’は、2つ以上が同時に水素原子であることがない。)
  2. 前記一般式(I)において、−CR基の合計炭素数が3〜40であり、かつ、−CR’R’R’基の合計炭素数が3〜40である、請求項1に記載のベンゾトリアゾール化合物。
  3. 前記一般式(I)において、−CR基および−CR’R’R’基が、それぞれ独立して、三級アルキル基である、請求項1または2に記載のベンゾトリアゾール化合物。
  4. 前記一般式(I)において、−CR基と−CR’R’R’基とが同一構造である、請求項1〜3のいずれかに記載のベンゾトリアゾール化合物。
  5. 300〜400nmに最大吸収波長を有する、請求項1〜4のいずれかに記載のベンゾトリアゾール化合物。
  6. 350〜450nmに最大蛍光発光波長を有する、請求項1〜5のいずれかに記載のベンゾトリアゾール化合物。
  7. マトリックス樹脂、および、請求項1〜6のいずれかに記載のベンゾトリアゾール化合物を含む、樹脂組成物。
  8. 前記マトリックス樹脂100重量部に対して、前記ベンゾトリアゾール化合物が0.001〜10重量部で含まれている、請求項7に記載の樹脂組成物。
  9. 前記マトリックス樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリエチレンテトラフルオロエチレン、ポリイミド、非晶質ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、エポキシ樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、アイオノマー樹脂、および、シリコーン樹脂(シロキサンゾル−ゲルを含む)からなる群から選ばれる1つを少なくとも含む、請求項7または8に記載の樹脂組成物。
  10. 請求項7〜9のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて形成された波長変換層。
  11. 封止材層である、請求項10に記載の波長変換層。
  12. 粘着剤層である、請求項10に記載の波長変換層。
  13. 前記波長変換層の厚みが2〜2000μmである、請求項10〜12のいずれかに記載の波長変換層。
  14. 請求項7〜9のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて形成された波長変換層と太陽電池セルとを含む太陽電池モジュール。
  15. 前記太陽電池セルに対して前記波長変換層が入射光側に配置されている、請求項14に記載の太陽電池モジュール。
  16. 前記太陽電池セルが、結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、薄膜シリコン太陽電池、ヘテロ接合型太陽電池、多接合型太陽電池、硫化カドミウム/テルル化カドミウム太陽電池、CIS系薄膜太陽電池、CIGS系薄膜太陽電池、CZTS系薄膜太陽電池、III−V族太陽電池、色素増感型太陽電池、ペロブスカイト太陽電池、または、有機半導体太陽電池である、請求項14または15に記載の太陽電池モジュール。
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