JP6034157B2 - 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置、ならびに、それらに用いられる圧電アクチュエータ基板 - Google Patents

液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置、ならびに、それらに用いられる圧電アクチュエータ基板 Download PDF

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本発明は、液滴を吐出させる液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置、ならびに、それらに用いられる圧電アクチュエータ基板に関する。
近年、インクジェットプリンタやインクジェットプロッタなどの、インクジェット記録方式を利用した印刷装置が、一般消費者向けのプリンタだけでなく、例えば電子回路の形成や液晶ディスプレイ用のカラーフィルタの製造、有機ELディスプレイの製造といった工業用途にも広く利用されている。
このようなインクジェット方式の印刷装置には、液体を吐出させるための液体吐出ヘッドが印刷ヘッドとして搭載されている。この種の印刷ヘッドには、インクが充填されたインク流路内に加圧手段としてのヒータを備え、ヒータによりインクを加熱、沸騰させ、インク流路内に発生する気泡によってインクを加圧し、インク吐出孔より、液滴として吐出させるサーマルヘッド方式と、インクが充填されるインク流路の一部の壁を変位素子によって屈曲変位させ、機械的にインク流路内のインクを加圧し、インク吐出孔より液滴として吐出させる圧電方式が一般的に知られている。
また、このような液体吐出ヘッドには、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に液体吐出ヘッドを移動させつつ記録を行なうシリアル式、および主走査方向に長い液体吐出ヘッドを固定した状態で、副走査方向に搬送されてくる記録媒体に記録を行なうライン式がある。ライン式は、シリアル式のように液体吐出ヘッドを移動させる必要がないので、高速記録が可能であるという利点を有する。
そこで一方方向の長い液体吐出ヘッドを、マニホールド(共通流路)およびマニホールドから複数の加圧室をそれぞれ介して繋がる吐出孔を有した流路部材と、前記加圧室をそれぞれ覆うように設けられた複数の変位素子を有する圧電アクチュエータ基板とを積層して構成したものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。また、この流路部材は、多数の孔が開口した金属プレートを積層することで、流路が形成されている。そして、この液体吐出ヘッドでは、複数の吐出孔にそれぞれ繋がった加圧室がマトリックス状に配置され、それを覆うように設けられたアクチュエータユニットの変位素子を変位させることで、各吐出孔からインクを吐出させ、主走査方向に600dpiの解像度で印刷が可能とされている。
特開2003−305852号公報
特許文献1に記載の液体吐出ヘッドを作製する場合、流路部材を構成する複数のプレートおよび圧電アクチュエータ基板を、接着剤を介して積層して接合する際に、圧電アクチュエータ基板の電極上に、加圧室と重ならない位置に接続電極を形成しておけば、積層時に加圧室直上の圧電アクチュエータ基板が割れ難くなる。また、この接続電極は、外部との電気的接続に用いることもできる。この際、共通流路の配置にもよるが、接続電極は、共通流路の形成されている領域と重なる領域に位置するものと、共通流路が形成されてい
ない領域と重なる領域に位置するものとが生じることになる。積層する際に、共通流路と圧電アクチュエータとの間にあるプレートは、共通流路側に撓むことができるため、その部分のプレートと圧電アクチュエータ基板との間、あるいはプレート同士の間の接合が不十分になり、流路から層間に液体が入り込んでしまい、流路特性が変動したり、異なる種類の液体が混合してしまうおそれがあった。
したがって、本発明の目的は、圧電アクチュエータ基板および流路部材が良好に積層された液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置、ならびに、そのような液体吐出ヘッドに用いられる圧電アクチュエータ基板を提供することにある。
本発明の液体吐出ヘッドは、平板状のプレートを複数積層して成り、平面に開口している複数の加圧室と、該複数の加圧室にそれぞれ繋がっている複数の吐出孔と、前記複数の加圧室に共通して繋がっている共通流路とを備えている流路部材と、該流路部材の前記平面に積層されている、少なくとも1層の圧電セラミック層を含んでおり、該圧電セラミック層と当該圧電セラミック層を挟んでいる一対の電極とを含んでいる変位素子が複数配置されている圧電アクチュエータ基板とを含む液体吐出ヘッドであって、前記圧電アクチュエータ基板の一方の主面には、前記変位素子をそれぞれ駆動させる信号が供給される複数の接続電極が配置されており、前記一方の主面の前記共通流路と重ならない領域である第1の領域に配置されている前記接続電極が、前記一方の主面の前記共通流路と重なっている領域である第2の領域に配置されている前記接続電極より面積が広いことを特徴とする。
また、本発明の液体吐出ヘッドは、平板状のプレートを複数積層して成り、平面に開口している複数の加圧室と、該複数の加圧室にそれぞれ繋がっている複数の吐出孔と、前記複数の加圧室に共通して繋がっている共通流路とを備えている流路部材と、該流路部材の前記平面に積層されている、少なくとも1層の圧電セラミック層を含んでおり、該圧電セラミック層と当該圧電セラミック層を挟んでいる一対の電極とを含んでいる変位素子が複数配置されている圧電アクチュエータ基板とを含む液体吐出ヘッドであって、前記圧電アクチュエータ基板の一方の主面には、前記変位素子をそれぞれ駆動させる信号が供給される複数の接続電極が配置されており、前記一方の主面の前記共通流路と重ならない領域である第1の領域に配置されている前記接続電極が、前記一方の主面の前記共通流路と重なっている領域である第2の領域に配置されている前記接続電極より高さが高いことを特徴とする。
また、本発明の液体吐出ヘッドは、平板状のプレートを複数積層して成り、平面に開口している複数の加圧室と、該複数の加圧室にそれぞれ繋がっている複数の吐出孔と、前記複数の加圧室に共通して繋がっている共通流路とを備えている流路部材と、該流路部材の前記平面に積層されている、少なくとも1層の圧電セラミック層を含んでおり、該圧電セラミック層と当該圧電セラミック層を挟んでいる一対の電極とを含んでいる変位素子が複数配置されている圧電アクチュエータ基板とを含む液体吐出ヘッドであって、前記圧電アクチュエータ基板の一方の主面には、前記変位素子をそれぞれ駆動させる信号が供給される複数の接続電極と、駆動させる信号が供給されない複数のダミー接続電極が配置されており、前記一方の主面の前記共通流路と重ならない領域である第1の領域に配置されている前記ダミー接続電極が、前記一方の主面の前記共通流路と重なっている領域である第2の領域に配置されている前記ダミー接続電極より面積が広いことを特徴とする。
また、本発明の液体吐出ヘッドは、平板状のプレートを複数積層して成り、平面に開口している複数の加圧室と、該複数の加圧室にそれぞれ繋がっている複数の吐出孔と、前記複数の加圧室に共通して繋がっている共通流路とを備えている流路部材と、該流路部材の
前記平面に積層されている、少なくとも1層の圧電セラミック層を含んでおり、該圧電セラミック層と当該圧電セラミック層を挟んでいる一対の電極とを含んでいる変位素子が複数配置されている圧電アクチュエータ基板とを含む液体吐出ヘッドであって、前記圧電アクチュエータ基板の一方の主面には、前記変位素子をそれぞれ駆動させる信号が供給される複数の接続電極と、駆動させる信号が供給されない複数のダミー接続電極が配置されており、前記一方の主面の前記共通流路と重ならない領域である第1の領域に配置されている前記ダミー接続電極が、前記一方の主面の前記共通流路と重なっている領域である第2の領域に配置されている前記ダミー接続電極より高さが高いことを特徴とする。
さらに、本発明の記録装置は、前記液体吐出ヘッドと、記録媒体を前記液体吐出ヘッドに対して搬送する搬送部と、前記複数の変位素子を制御する制御部を備えていることを特徴とする。
またさらに、圧電アクチュエータ基板は、少なくとも1層の圧電セラミック層を含んでおり、該圧電セラミック層と当該圧電セラミック層を挟んでいる一対の電極とを含んでいる変位素子が複数配置されている、液体吐出ヘッド用の圧電アクチュエータ基板であって、該圧電アクチュエータ基板の一方の主面には、前記変位素子をそれぞれ駆動させる信号が供給される複数の接続電極が配置されており、かつ前記一方の主面は、液体吐出ヘッドとする際に共通流路と重ならない領域である第1の領域と、重なる領域である第2の領域とに区画されており、前記第1の領域に配置されている前記接続電極が、前記第2の領域に配置されている前記接続電極よりも面積が広いことを特徴とする。
本発明によれば、圧電アクチュエータ基板と流路部材との積層は、第1の領域と共通流路以外の領域とが重なり、第2の領域と共通流路とが重なるように積層されているので、共通流路以外の領域に強く圧力が加わって変形することで、共通流路と圧電アクチュエータ基板との間のプレートが共通流路側に撓んでも、その部分に十分圧力を加えることができ、共通流路と圧電アクチュエータ基板との間にある、圧電アクチュエータ基板とプレートと間の接合、あるいはプレート同士の間が良好に接合されている。
本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドを含む記録装置であるカラーインクジェットプリンタの概略構成図である。 図1の液体吐出ヘッドを構成する流路部材および圧電アクチュエータ基板の平面図である。 図2の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図であり、説明のため一部の流路を省略した図である。 図3の拡大図である。 図2の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図であり、説明のため一部の流路を省略した図である。 図3のV−V線に沿った縦断面図である。ただし、接続部材が接続された状態である。 図2〜6で示した液体吐出ヘッドの拡大平面図である。
図1は、本発明の一実施形態による液体吐出ヘッドを含む記録装置であるカラーインクジェットプリンタの概略構成図である。このカラーインクジェットプリンタ1(以下、プリンタ1とする)は、4つの液体吐出ヘッド2を有している。これらの液体吐出ヘッド2は、印刷用紙Pの搬送方向に沿って並べられ、プリンタ1に固定されている液体吐出ヘッド2は、図1の手前から奥へ向かう方向に細長い長尺形状を有している。この長い方向を
長手方向と呼ぶことがある。
プリンタ1には、印刷用紙Pの搬送経路に沿って、給紙ユニット114、搬送ユニット120および紙受け部116が順に設けられている。また、プリンタ1には、液体吐出ヘッド2や給紙ユニット114などのプリンタ1の各部における動作を制御するための制御部100が設けられている。
給紙ユニット114は、複数枚の印刷用紙Pを収容することができる用紙収容ケース115と、給紙ローラ145とを有している。給紙ローラ145は、用紙収容ケース115に積層して収容された印刷用紙Pのうち、最も上にある印刷用紙Pを1枚ずつ送り出すことができる。
給紙ユニット114と搬送ユニット120との間には、印刷用紙Pの搬送経路に沿って、二対の送りローラ118aおよび118b、ならびに、119aおよび119bが配置されている。給紙ユニット114から送り出された印刷用紙Pは、これらの送りローラによってガイドされて、さらに搬送ユニット120へと送り出される。
搬送ユニット120は、エンドレスの搬送ベルト111と2つのベルトローラ106および107を有している。搬送ベルト111は、ベルトローラ106および107に巻き掛けられている。搬送ベルト111は、2つのベルトローラに巻き掛けられたとき所定の張力で張られるような長さに調整されている。これによって、搬送ベルト111は、2つのベルトローラの共通接線をそれぞれ含む互いに平行な2つの平面に沿って、弛むことなく張られている。これら2つの平面のうち、液体吐出ヘッド2に近い方の平面が、印刷用紙Pを搬送する搬送面127である。
ベルトローラ106には、図1に示されるように、搬送モータ174が接続されている。搬送モータ174は、ベルトローラ106を矢印Aの方向に回転させることができる。また、ベルトローラ107は、搬送ベルト111に連動して回転することができる。したがって、搬送モータ174を駆動してベルトローラ106を回転させることにより、搬送ベルト111は、矢印Aの方向に沿って移動する。
ベルトローラ107の近傍には、ニップローラ138とニップ受けローラ139とが、搬送ベルト111を挟むように配置されている。ニップローラ138は、図示しないバネによって下方に付勢されている。ニップローラ138の下方のニップ受けローラ139は、下方に付勢されたニップローラ138を、搬送ベルト111を介して受け止めている。2つのニップローラは回転可能に設置されており、搬送ベルト111に連動して回転する。
給紙ユニット114から搬送ユニット120へと送り出された印刷用紙Pは、ニップローラ138と搬送ベルト111との間に挟み込まれる。これによって、印刷用紙Pは、搬送ベルト111の搬送面127に押し付けられ、搬送面127上に固着する。そして、印刷用紙Pは、搬送ベルト111の回転に従って、液体吐出ヘッド2が設置されている方向へと搬送される。なお、搬送ベルト111の外周面113に粘着性のシリコンゴムによる処理を施してもよい。これにより、印刷用紙Pを搬送面127に確実に固着させることができる。
液体吐出ヘッド2は、下端にヘッド本体2aを有している。ヘッド本体2aの下面は、液体を吐出する多数の吐出孔が設けられている吐出孔面4−1となっている。
1つの液体吐出ヘッド2に設けられた液体吐出孔8からは、同じ色の液滴(インク)が
吐出されるようになっている。各液体吐出ヘッド2には図示しない外部液体タンクから液体が供給される。各液体吐出ヘッド2の液体吐出孔8は、液体吐出孔面に開口しており、一方方向(印刷用紙Pと平行で印刷用紙Pの搬送方向に直交する方向であり、液体吐出ヘッド2の長手方向)に等間隔で配置されているため、一方方向に隙間なく印刷することができる。各液体吐出ヘッド2から吐出される液体の色は、例えば、それぞれ、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)およびブラック(K)である。各液体吐出ヘッド2は、液体吐出ヘッド本体13の下面と搬送ベルト111の搬送面127との間にわずかな隙間をおいて配置されている。
搬送ベルト111によって搬送された印刷用紙Pは、液体吐出ヘッド2と搬送ベルト111との間の隙間を通過する。その際に、液体吐出ヘッド2を構成するヘッド本体2aから印刷用紙Pの上面に向けて液滴が吐出される。これによって、印刷用紙Pの上面には、制御部100によって記憶された画像データに基づくカラー画像が形成される。
搬送ユニット120と紙受け部116との間には、剥離プレート140と二対の送りローラ121aおよび121bならびに122aおよび122bとが配置されている。カラー画像が印刷された印刷用紙Pは、搬送ベルト111によって剥離プレート140へと搬送される。このとき、印刷用紙Pは、剥離プレート140の右端によって、搬送面127から剥離される。そして、印刷用紙Pは、送りローラ121a〜122bによって、紙受け部116に送り出される。このように、印刷済みの印刷用紙Pが順次紙受け部116に送られ、紙受け部116に重ねられる。
なお、印刷用紙Pの搬送方向について最も上流側にある液体吐出ヘッド2とニップローラ138との間には、紙面センサ133が設置されている。紙面センサ133は、発光素子および受光素子によって構成され、搬送経路上の印刷用紙Pの先端位置を検出することができる。紙面センサ133による検出結果は制御部100に送られる。制御部100は、紙面センサ133から送られた検出結果により、印刷用紙Pの搬送と画像の印刷とが同期するように、液体吐出ヘッド2や搬送モータ174等を制御することができる。
次に、本発明の液体吐出ヘッド2について説明する。図2は、ヘッド本体2aの平面図である。図3は、図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図であり、説明のため一部の流路を省略した平面図であり、図4は、図3の一部をさらに拡大した拡大図である。図5は、図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図であり、説明のため図3とは異なる一部の流路を省略した図である。なお、図3〜5において、図面を分かりやすくするために、圧電アクチュエータ基板21の下方にあって破線で描くべきしぼり6、吐出孔8、加圧室10などを実線で描いている。図6は図3のV−V線に沿った縦断面図である。ただし、接続部材60と接続された後の状態を示している。図7は、図2〜6で示したヘッド本体2aの拡大平面図であり、加圧室10と、個別電極25と、接続電極である接続ランド26および接続バンプ27との関係を示したものである。
液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体2a以外にリザーバや、金属製の筐体を含んでいる。また。ヘッド本体2aは、流路部材4と、変位素子(加圧部)30が作り込まれている圧電アクチュエータ基板21とを含んでいる。
ヘッド本体2aを構成する流路部材4は、共通流路であるマニホールド5と、マニホールド5と繋がっている複数の加圧室10と、複数の加圧室10とそれぞれ繋がっている複数の吐出孔8とを備え、加圧室10は流路部材4の上面に開口しており、流路部材4の上面が加圧室面4−2となっている。また、流路部材4の上面にはマニホールド5と繋がる開口5aを有し、この開口5aより液体が供給されるようになっている。
また、流路部材4の上面には、変位素子30を含む圧電アクチュエータ基板21が接合されており、各変位素子30が加圧室10上に位置するように設けられている。また、圧電アクチュエータ基板21には、各変位素子30に信号を供給するためのFPC(Flexible Printed Circuit)などの信号伝達部92が接続されている。図2には、2つの信号伝達部92が圧電アクチュエータ基板21に繋がる状態が分かるように、信号伝達部92の圧電アクチュエータ21に接続される付近の外形を点線で示した。圧電アクチュエータ21に電気的に接続されている、信号伝達部92に形成されている電極は、信号伝達部92の端部に、矩形状に配置されている。2つの信号伝達部92は、圧電アクチュエータ基板21の短手方向の中央部にそれぞれの端がくるように接続されている。2つの信号伝達部92は、中央部から圧電アクチュエータ基板21の長辺に向かって伸びている。
また、信号伝達部92にはドライバICが実装されている。ドライバICは金属製の筐体に押し付けられるように実装されており、ドライバICの熱は、金属製の筐体に伝わり、外部に放散される。圧電アクチュエータ基板21上の変位素子30を駆動する駆動信号は、ドライバIC内で生成される。駆動信号の生成を制御する信号は、制御部100で生成され、信号伝達部92の圧電アクチュエータ基板21と接続された側と反対側の端から入力される。制御部100と信号伝達部92との間には、必要に応じて、液体吐出ヘッド2内に設けられた、配線基板などが設けられる。
ヘッド本体2aは、平板状の流路部材4と、流路部材4上に接続された変位素子30を含む圧電アクチュエータ基板21を1つ有している。圧電アクチュエータ基板21の平面形状は長方形状であり、その長方形の長辺が流路部材4の長手方向に沿うように流路部材4の上面に配置されている。
流路部材4の内部には2つのマニホールド5が形成されている。マニホールド5は流路部材4の長手方向の一端部側から、他端部側に延びる細長い形状を有しており、その両端部において、流路部材4の上面に開口しているマニホールドの開口5aが形成されている。マニホールド5の両端部から流路部材4へ液体を供給することにより、液体の供給不足が起り難くできる。また、マニホールド5の一端から供給する場合と比較して、マニホールド5を液体が流れる際に生じる圧力損失の差を約半分にできるため、液体吐出特性のばらつきを少なくできる。
また、マニホールド5は、少なくとも加圧室10に繋がっている領域である長さ方向の中央部分が、幅方向に間隔を開けて設けられた隔壁15で仕切られている。隔壁15は、加圧室10に繋がっている領域である長さ方向の中央部分では、マニホールド5と同じ高さを有し、マニホールド5を複数の副マニホールド5bに完全に仕切っている。このようにすることで、平面視したときに、隔壁15と重なるように、吐出孔8および吐出孔8から加圧室10に繋がっているディセンダを設けることができる。
図2では、マニホールド5の両端部を除く全体が隔壁15で仕切られている。このようにする以外に、両端部のうちのどちらか一端部以外が隔壁15で仕切られているようにしてもよい。また、流路部材4の上面に開口している開口5a付近のみが仕切られておらず、開口5aから流路部材4の深さ方向に向かう間に隔壁が設けられるようにしてもよい。さらに、複数のマニホールド5のそれぞれが一本の管状になっていて、完全に他と仕切られているようにしてよい。いずれにしても、仕切られていない部分があることにより、流路抵抗が小さくなり、液体の供給量を多くできるので、マニホールド5の両端部が隔壁15で仕切られていないのが好ましい。
複数に分けられた部分のマニホールド5を副マニホールド5bと呼ぶことがある。本実施例においては、マニホールド5は独立して2本設けられており、それぞれの両端部に開
口5aが設けられている。また、1つのマニホールド5には、7つの隔壁15が設けられており、8つの副マニホールド5bに分けられている。副マニホールド5bの幅は、隔壁15の幅より大きくなっており、これにより副マニホールド5bに多くの液体を流すことができる。また、7つの隔壁15は、幅方向の中央に近いほど、長さが長くなっており、マニホールド5の両端において、幅方向の中央に近い隔壁15ほど、隔壁15の端がマニホールド5の端に近くなっている。これにより、マニホールド5の外側の壁により生じる流路抵抗と、隔壁15により生じる流路抵抗との間のバランスがとれ、各副マニホールド5bのうち、加圧室10に繋がる部分である個別供給流路14が形成されている領域の端における液体の圧力差を少なくできる。この個別供給流路14での圧力差は、加圧室10内の液体に加わる圧力差につながるため、個別供給流路14での圧力差を少なくすれば、吐出ばらつきを低減できる。
流路部材4は、複数の加圧室10が2次元的に広がって形成されている。加圧室10は、角部にアールが施されている、2つの鋭角部と2つの鋭角部10bを有するほぼ菱形の平面形状を有する中空の領域である。
加圧室10は1つの副マニホールド5bと個別供給流路14を介して繋がっている。1つの副マニホールド5bに沿うようにして、この副マニホールド5bに繋がっている加圧室10の列である加圧室列11が、副マニホールド5bの両側に1列ずつ、合計2列設けられている。したがって、1つのマニホールド5に対して、16列の加圧室11が設けられており、ヘッド本体2a全体では32列の加圧室列11が設けられている。各加圧室列11における加圧室10の長手方向の間隔は同じであり、例えば、37.5dpiの間隔となっている。
各加圧室列11の端にはダミー加圧室16が設けられている。このダミー加圧室16は、マニホールド5とは繋がっているが、吐出孔8とは繋がっていない。また、32列の加圧室列11の外側には、ダミー加圧室16が直線状に並んだダミー加圧室列が設けられている。このダミー加圧室16は、マニホールド5および吐出孔8のいずれとも繋がっていない。これらのダミー加圧室16により、端から1つ内側の加圧室10の周囲の構造(剛性)が他の加圧室10の構造(剛性)と近くなることで、液体吐出特性の差を少なくできる。なお、周囲の構造の差の影響は、距離の近い、長さ方向に隣接する加圧室10の影響が大きいため、長さ方向には、両端にダミー加圧室を設けてある。幅方向については、影響が比較的小さいため、ヘッド本体21aの端に近い方のみに設けている。これにより、ヘッド本体21aの幅を小さくできる。
1つのマニホールド5に繋がっている加圧室10は、液体吐出ヘッド2の長手方向である行方向と短手方向である列方向とに沿って、行上および列上で、それぞれ略等間隔で配置されている。行方向は、菱形形状の加圧室10の鈍角部10b同士を結ぶ対角線と同じ方向であり、列方向は、菱形形状の加圧室10の鋭角部同士を結ぶ対角線と同じ方向である。つまり、加圧室10の菱形形状の対角線が行および列と角度がついていない状態になっている。加圧室10を格子状に配置し、そのような角度の菱形形状の加圧室10を配置することにより、クロストークを小さくできる。これは1つの加圧室10に対して、行方向、列方向のいずれの方向においても、角部同士が対向する状態になっているため、辺同士で対向して場合よりも、流路部材4を通じて、振動伝わり難いためである。なお、この場合、鈍角部10b同士を長手方向に対向させることにより長手方向における、加圧室10の密度を高くして配置でき、これにより、長手方向の吐出孔8の密度を高くできるので、高解像度の液体吐出ヘッド2とできるからである。行上および列上での加圧室10の間隔は、等間隔にすれば、間隔が他より狭いところがなくなりクロストークを小さくできるが、間隔は±20%程度異なるようにしてもよい。
加圧室10を格子状の配置にして、圧電アクチュエータ21を、行および列に沿った外辺を有する矩形状にすると、圧電アクチュエータ基板21の外辺から、加圧室10の上に形成されている個別電極25が等距離に配置されることになるので、個別電極25を形成する際に、圧電アクチュエータ基板21に変形が生じ難くできる。圧電アクチュエータ基板21と流路部材4とを接合する際に、この変形が大きいと外辺に近い変位素子30に応力が加わり、変位特性にばらつきが生じるおそれがあるが、変形を少なくすることで、そのばらつきを低減できる。また、最も外辺に近い加圧室列11の外側にダミー加圧室16のダミー加圧室列が設けられているために、変形の影響をより受け難くできる。加圧室列11に属する加圧室10は等間隔で配置されており、加圧室列11に対応する個別電極25も等間隔で配置されている。加圧室列11は短手方向に等間隔で配置されており、加圧室列11に対応する個別電極25の列も短手方向に等間隔で配置されている。これにより、特にクロストークの影響が大きくなる部位をなくすことができる。
流路部材4を平面視したとき、1つの加圧室列11に属する加圧室10が、隣接する加圧室列11に属する加圧室10と、液体吐出ヘッド2の長手方向において、重ならないように配置することにより、クロストークを抑制できる。一方、加圧室列11の間の距離を離すと、液体吐出ヘッド2の幅が大きくなるので、プリンタ1に対する液体吐出ヘッド2の設置角度の精度や、複数の液体吐出ヘッド2を使用する際の、液体吐出ヘッド2の相対位置の精度が印刷結果に与える影響が大きくなる。そこで、隔壁15の幅を副マニホールド5bよりも小さくすることで、それらの精度が印刷結果に与える影響を少なくできる。
1つの副マニホールド5bに繋がっている加圧室10は、2列の加圧室列11を構成しており、1つの加圧室列11に属する加圧室10から繋がっている吐出孔8は、1つの吐出孔列9を構成している。2列の加圧室列11に属する加圧室10に繋がっている吐出孔8はそれぞれ、副マニホールド5bの異なる側に開口している。図5では隔壁15には、2列の吐出孔列9が設けられているが、それぞれの吐出孔列9に属する吐出孔8は、吐出孔8に近い側の副マニホールド5bに加圧室10を介して繋がっている。隣接する副マニホールド5bに加圧室列11を介して繋がっている吐出孔8と液体吐出ヘッド2の長手方向において重ならないように配置されていると、加圧室10と吐出孔8とを繋ぐ流路間のクロストークが抑制できるので、さらにクロストークを小さくすることができる。加圧室10と吐出孔8とを繋ぐ流路全体が、液体吐出ヘッド2の長手方向において重ならないように配置されていると、さらにクロストークを小さくすることができる。
また、平面視において、加圧室10と副マニホールド5bとが重なるように配置することにより、液体吐出ヘッド2の幅を小さくできる。加圧室10の面積に対する、重なっている面積の割合が80%以上、さらに90%以上にすることで、液体吐出ヘッド2の幅をより小さくできる。また、加圧室10と副マニホールド5bとが重なっている部分の加圧室10の底面は、副マニホールド5bと重なっていない場合と比較して剛性が低くなっており、その差により吐出特性がばらつくおそれがある。加圧室10全体の面積に対する、副マニホールド5bと重なっている加圧室10の面積の割合を、各加圧室10で略同じにすることで、加圧室10を構成する底面の剛性が変わることによる吐出特性のばらつきを少なくすることができる。ここで略同じとは、面積の割合の差が、10%以下、特に5%以下であることを言う。
1つのマニホールド5に繋がっている複数の加圧室10により加圧室群が構成されており、マニホールド5が2つあるため、加圧室群は2つある。各加圧室群内における吐出に関わる加圧室10の配置は同じで、短手方向に平行移動させた配置されている。これらの加圧室10は、流路部材4の上面における圧電アクチュエータ基板21に対向する領域に、加圧室群間などの少し間隔が広くなった部分があるものの、ほぼ全面にわたって配列されている。つまり、これらの加圧室10によって形成された加圧室群は圧電アクチュエー
タ基板21とほぼ同一の大きさおよび形状の領域を占有している。また、各加圧室10の開口は、流路部材4の上面に圧電アクチュエータ基板21が接合されることで閉塞されている。
加圧室10の個別供給流路14が繋がっている角部と対向する角部からは、流路部材4の下面の吐出孔面4−1に開口している吐出孔8に繋がるディセンダが伸びている。ディセンダは、平面視において、加圧室10から離れる方向に伸びている。より具体的には、加圧室10の長い対角線に沿う方向に離れつつ、その方向に対して左右にずれながら伸びている。これにより、加圧室10は各加圧室列11内での間隔が37.5dpiになっている格子状の配置にしつつ、吐出孔8は、全体で1200dpiの間隔で配置することができる。
これは別の言い方をすると、流路部材4の長手方向に平行な仮想直線に対して直交するように吐出孔8を投影すると、図5に示した仮想直線のRの範囲に、各マニホールド5に繋がっている16個の吐出孔8、全部で32個の吐出孔8が、1200dpiの等間隔となっているということである。これにより、全てのマニホールド5に同じ色のインクを供給することで、全体として長手方向に1200dpiの解像度で画像が形成可能となる。また、1つのマニホールド5に繋がっている1個の吐出孔8は、仮想直線のRの範囲で600dpiの等間隔になっている。これにより、各マニホールド5に異なる色のインクを供給することで、全体として長手方向に600dpiの解像度で2色の画像が形成可能となる。この場合、2つの液体吐出ヘッド2を用いれば、600dpiの解像度で4色の画像が形成可能となり、600dpiで印刷可能な液体吐出ヘッドを用いるよりも、印刷精度が高くなり、印刷のセッティングも簡単にできる。
さらに、液体吐出ヘッド2には、マニホールドの開口5aからの液体の供給を安定させるように流路部材4に、リザーバを接合してもよい。リザーバには、外部から供給された液体を分岐させて、2つの開口5aに繋がる流路が設けられることにより、2つの開口に液体を安定して供給できる。分岐してからの流路長をほぼ等しくすることで、外部から供給される液体の温度変動や圧力変動が、マニホールド5の両端の開口5aに、少ない時間差で伝わるため、液体吐出ヘッド2内の液滴の吐出特性のばらつきをより少なくできる。リザーバにダンパを設けることで、さらに液体の供給が安定化できる。さらに、液体中の異物などが流路部材4に向かうのを抑制するように、フィルタを設けてもよい。またさらに、流路部材4に向かう液体の温度を安定化させるようにヒータを設けてもよい。
圧電アクチュエータ基板21の上面における各加圧室10に対向する位置には個別電極25がそれぞれ形成されている。個別電極25は、加圧室10より一回り小さく、加圧室10とほぼ相似な形状を有している個別電極本体25aと、個別電極本体25aから引き出されている引出電極25bとを含んでおり、個別電極25は、加圧室10と同じように、個別電極列および個別電極群を構成している。引出電極25bは、一端部が個別電極本体25aに接続されており、他端部が加圧室10の鋭角部を通り、加圧室10の外側で、加圧室10の2つの鋭角部を結ぶ対角線を延長した列と重ならない領域に引き出されている。これによりクロストークが低減できる。個別電極の他端部には、信号伝達部92と電気的接続を行なう接続ランド26および接続バンプ27が形成されている。より詳細には、ダミー加圧室16上の個別電極25には接続ランド26のみが形成されており、加圧室10上の個別電極25には接続ランド26および接続バンプ27が形成されている。このようにすることで、圧電アクチュエータ基板21と流路基板4を積層する際に、圧電アクチュエータ基板21全体に圧力をかけられるとともに、接続バンプ27と信号伝達部92と接続する際に、圧力が接続バンプ27の部分に集中するので接続を良好にできる。
また、圧電アクチュエータ基板21の上面には、共通電極24とビアホールを介して電
気的に接続されている共通電極用表面電極28が形成されている。共通電極用表面電極28は、圧電アクチュエータ基板21の短手方向の中央部に、長手方向に沿うように2列形成され、また、長手方向の端近くで短手方向に沿って1列形成されている。図示した、共通電極用表面電極28は直線上に断続的に形成されたものであるが、直線上に連続的に形成してもよい。
圧電アクチュエータ基板21は、後述のようにビアホールを形成した圧電セラミック層21a、共通電極24、圧電セラミック層21bを積層し、焼成した後、個別電極25および共通電極用表面電極28を同一工程で形成するのが好ましい。個別電極25と加圧室10との位置ばらつきは吐出特性に大きく影響を与えこと、個別電極25を形成した後、焼成すると圧電アクチュエータ基板21に反りが生じるおそれがあり、反りが生じた圧電アクチュエータ基板21を流路部材4に接合すると、圧電アクチュエータ基板21に応力が加わった状態になり、その影響で変位がばらつくおそれがあることから、個別電極25は、焼成後に形成される。共通電極用表面電極28も同様に反りを生じされるおそれがあることと、個別電極25と同時に形成した方が、位置精度が高くなり、工程も簡略化できるので、個別電極25と共通電極用表面電極28は同一工程で形成される。
このような圧電アクチュエータ基板21を焼成する際に生じるおそれのある、焼成収縮によるビアホールの位置ばらつきは、主に圧電アクチュエータ基板21の長手方向に生じるので、共通電極用表面電極28が偶数個あるマニホールド5の中央、別の言い方をすれば、圧電アクチュエータ基板21の短手方向の中央に設けられており、共通電極用表面電極28が圧電アクチュエータ基板21の長手方向に長い形状をしていることにより、ビアホールと共通電極用表面電極28とが位置ずれにより電気的に接続されなくなることを抑制できる。
圧電アクチュエータ基板21には、2枚の信号伝達部92が、圧電アクチュエータ基板21の2つの長辺側から、それぞれ中央に向かうように配置され、接合される。その際、圧電アクチュエータ基板21aの引出電極25b上の接続ランド26および共通電極用表面電極28の上に、それぞれ、接続バンプ27および共通電極用接続バンプを形成して接続することで、接続が容易になる。また、その際、共通電極用表面電極28および共通電極用接続バンプの面積を接続バンプ27の面積よりも大きくすれば、信号伝達部92の端部(先端および圧電アクチュエータ基板21の長手方向の端)にける接続が、共通電極用表面電極28上の接続により強くできるので、信号伝達部92が端からはがれ難くできる。
また、吐出孔8は、流路部材4の下面側に配置されたマニホールド5と対向する領域を避けた位置に配置されている。さらに、吐出孔8は、流路部材4の下面側における圧電アクチュエータ基板21と対向する領域内に配置されている。これらの吐出孔8は、1つの群として圧電アクチュエータ基板21とほぼ同一の大きさおよび形状の領域を占有しており、対応する圧電アクチュエータ基板21の変位素子30を変位させることにより吐出孔8から液滴が吐出できる。
ヘッド本体2aに含まれる流路部材4は、複数のプレートが積層された積層構造を有している。これらのプレートは、流路部材4の上面から順に、キャビティプレート4a、ベースプレート4b、アパーチャ(しぼり)プレート4c、サプライプレート4d、マニホールドプレート4e〜j、カバープレート4kおよびノズルプレート4lである。これらのプレートには多数の孔が形成されている。各プレートの厚さは10〜300μm程度であることにより、形成する孔の形成精度を高くできる。各プレートは、これらの孔が互いに連通して個別流路12およびマニホールド5を構成するように、位置合わせして積層されている。ヘッド本体2aは、加圧室10は流路部材4の上面に、マニホールド5は内部
の下面側に、吐出孔8は下面にと、個別流路12を構成する各部分が異なる位置に互いに近接して配設され、加圧室10を介してマニホールド5と吐出孔8とが繋がる構成を有している。
各プレートに形成された孔について説明する。これらの孔には、次のようなものがある。第1に、キャビティプレート4aに形成された加圧室10である。第2に、加圧室10の一端からマニホールド5へと繋がる個別供給流路14を構成する連通孔である。この連通孔は、ベースプレート4b(詳細には加圧室10の入り口)からサプライプレート4c(詳細にはマニホールド5の出口)までの各プレートに形成されている。なお、この個別供給流路14には、アパーチャプレート4cに形成されている、流路の断面積が小さくなっている部位であるしぼり6が含まれている。
第3に、加圧室10の他端から吐出孔8へと連通する流路を構成する連通孔であり、この連通孔は、以下の記載においてディセンダ(部分流路)と呼称される。ディセンダは、ベースプレート4b(詳細には加圧室10の出口)からノズルプレート4l(詳細には吐出孔8)までの各プレートに形成されている。ノズルプレート4lの孔は、吐出孔8として、流路部材4の外部に開口している径が、例えば10〜40μmのもので、内部に向かって径が大きくなっていくものが開けられている。第4に、マニホールド5を構成する連通孔である。この連通孔は、マニホールドプレート4e〜jに形成されている。マニホールドプレート4e〜jには、副マニホールド5bを構成するように隔壁15となる仕切り部が残るように孔が形成されている。マニホールド5となる部分全体を孔にすると、保持できない状態になるので、各マニホールドプレート4e〜jにおける仕切り部は、ハーフエッチングしたタブで各マニホールドプレート4e〜jの外周と繋がった状態にされる。
第1〜4の連通孔が相互に繋がり、マニホールド5からの液体の流入口(マニホールド5の出口)から吐出孔8に至る個別流路12を構成している。マニホールド5に供給された液体は、以下の経路で吐出孔8から吐出される。まず、マニホールド5から上方向に向かって、個別供給流路14に入り、しぼり6の一端部に至る。次に、しぼり6の延在方向に沿って水平に進み、しぼり6の他端部に至る。そこから上方に向かって、加圧室10の一端部に至る。さらに、加圧室10の延在方向に沿って水平に進み、加圧室10の他端部に至る。そこから少しずつ水平方向に移動しながら、主に下方に向かい、下面に開口した吐出孔8へと進む。
圧電アクチュエータ基板21は、圧電体である2枚の圧電セラミック層21a、21bからなる積層構造を有している。これらの圧電セラミック層21a、21bはそれぞれ20μm程度の厚さを有している。圧電アクチュエータ基板21の圧電セラミック層21aの下面から圧電セラミック層21bの上面までの厚さは40μm程度である。圧電セラミック層21a、21bのいずれの層も複数の加圧室10を跨ぐように延在している。これらの圧電セラミック層21a、21bは、例えば、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる。
圧電アクチュエータ基板21は、Ag−Pd系などの金属材料からなる共通電極24およびとAu系などの金属材料からなる個別電極25を有しており、これらは例えば、焼成により形成される。個別電極25は上述のように圧電アクチュエータ基板21の上面における加圧室10と対向する位置に配置されている個別電極本体25aと、そこから引き出された引出電極25bとを含んでいる。引出電極25bの一端の、加圧室10と対向する領域外に引き出され部分には接続ランド26が形成されている。接続ランド26は、Ag−Pd系の金属材料からなり、例えば、焼成により形成される。導通を取る必要のある接続ランド26の上には、接続バンプ27が配置される。接続ランド26は、例えば、樹脂とAg粉末を混ぜたAgペーストを印刷して、加熱・乾燥して形成される。接続ランド2
6は、直径が50〜300μm、高さは1〜10μmである。り、接続バンプ27は、直径が50〜300μm、高さは10〜100μmであり、断面が凸形状に形成されている。また、電極バンプ27は、信号伝達部92に設けられた配線92cと電気的に接合されている。接続ランド26を形成せずに、接続バンプ27を接続電極として形成してもよい。なお、図6においては、接続ランド26および接続バンプ27は、図示した断面によりも奥の位置で配線92cと接続されているため、図の断面では接続バンプ27と配線92cとは接続していない。接続ランド26の形状、配置については、後で詳述する。個別電極25には、制御部100から信号伝達部92を通じて駆動信号が供給される。駆動信号は、印刷媒体Pの搬送速度と同期して一定の周期で供給される。
共通電極24は、圧電セラミック層21aと圧電セラミック層21bとの間の領域に面方向のほぼ全面にわたって形成されている。すなわち、共通電極24は、圧電アクチュエータ基板21に対向する領域内の全ての加圧室10を覆うように延在している。共通電極24の厚さは2μm程度である。共通電極24は、圧電セラミック層21b上に個別電極25からなる電極群を避ける位置に形成されている共通電極用表面電極28に、圧電セラミック層21bに形成されたビアホールを介して繋がっていて、接地され、グランド電位に保持されている。共通電極用表面電極28は、多数の個別電極25と同様に、信号伝達部92上の別の配線92cと接続されている。
なお、後述のように、個別電極25に選択的に所定の駆動信号が供給されることにより、この個別電極25に対応する加圧室10の体積が変わり、加圧室10内の液体に圧力が加えられる。これによって、個別流路12を通じて、対応する液体吐出口8から液滴が吐出される。すなわち、圧電アクチュエータ基板21における各加圧室10に対向する部分は、各加圧室10および液体吐出口8に対応する個別の変位素子30に相当する。つまり、2枚の圧電セラミック層21a、21bからなる積層体中には、図6に示されているような構造を単位構造とする圧電アクチュエータである変位素子30が加圧室10毎に、加圧室10の直上に位置する振動板21a、共通電極24、圧電セラミック層21b、個別電極25により作り込まれており、圧電アクチュエータ基板21には加圧部である変位素子30が複数含まれている。なお、本実施形態において1回の吐出動作によって液体吐出口8から吐出される液体の量は1.5〜4.5pl(ピコリットル)程度である。
多数の個別電極25は、個別に電位を制御することができるように、それぞれが信号伝達部92および配線を介して、個別に制御部100に電気的に接続されている。個別電極25を共通電極24と異なる電位にして圧電セラミック層21bに対してその分極方向に電界を印加したとき、この電界が印加された部分が、圧電効果により歪む活性部として働く。この構成において、電界と分極とが同方向となるように、制御部100により個別電極25を共通電極24に対して正または負の所定電位にすると、圧電セラミック層21bの電極に挟まれた部分(活性部)が、面方向に収縮する。一方、非活性層の圧電セラミック層21aは電界の影響を受けないため、自発的には縮むことがなく活性部の変形を規制しようとする。この結果、圧電セラミック層21bと圧電セラミック層21aとの間で分極方向への歪みに差が生じて、圧電セラミック層21bは加圧室10側へ凸となるように変形(ユニモルフ変形)する。
本実施の形態における実際の駆動手順は、あらかじめ個別電極25を共通電極24より高い電位(以下高電位と称す)にしておき、吐出要求がある毎に個別電極25を共通電極24と一旦同じ電位(以下低電位と称す)とし、その後所定のタイミングで再び高電位とする。これにより、個別電極25が低電位になるタイミングで、圧電セラミック層21a、21bが元の形状に戻り、加圧室10の容積が初期状態(両電極の電位が異なる状態)と比較して増加する。このとき、加圧室10内に負圧が与えられ、液体がマニホールド5側から加圧室10内に吸い込まれる。その後再び個別電極25を高電位にしたタイミング
で、圧電セラミック層21a、21bが加圧室10側へ凸となるように変形し、加圧室10の容積減少により加圧室10内の圧力が正圧となり液体への圧力が上昇し、液滴が吐出される。つまり、液滴を吐出させるため、高電位を基準とするパルスを含む駆動信号を個別電極25に供給することになる。このパルス幅は、前記液体加圧室および該液体加圧室から前記液体吐出孔までの流路の中の液体の体積固有振動周期の半分であるAL(Acoustic Length、しぼり6から吐出孔8まで圧力波が伝播する時間長さ)とするのが理想的で
ある。これによると、加圧室10内部が負圧状態から正圧状態に反転するときに両者の圧力が合わさり、より強い圧力で液滴を吐出させることができる。
また、階調印刷においては、吐出孔8から連続して吐出される液滴の数、つまり液滴吐出回数で調整される液滴量(体積)で階調表現が行われる。このため、指定された階調表現に対応する回数の液滴吐出を、指定されたドット領域に対応する吐出孔8から連続して行なう。一般に、液体吐出を連続して行なう場合は、液滴を吐出させるために供給するパルスとパルスとの間隔をALとすることが好ましい。これにより、先に吐出された液滴を吐出させるときに発生した圧力の残余圧力波と、後に吐出させる液滴を吐出させるときに発生する圧力の圧力波との周期が一致し、これらが重畳して液滴を吐出するための圧力を増幅させることができる。なお、この場合後から吐出される液滴の速度が速くなると考えられるが、その方が複数の液滴の着弾点が近くなり、好ましい。
ここで、接続電極の形状、配置について詳述する。接続電極としては、上述の実施形態のように、接続ランド26を形成すればよい信号伝達部92との電気的接続のためには、さらに接続バンプ27を形成する。接続電極を形成することにより、積層時に加圧室10の直上の圧電アクチュエータ基板21が割れ難くなる
流路部材4と積層する場合、接続ランド26には、マニホールド5上に配置されているものと、マニホールド5以外の領域に配置されているものが存在することになる。そのような場合、マニホールド5上にある、圧電アクチュエータ基板21、およびマニホールド5と圧電アクチュエータ基板21との間に存在するプレート4a〜dは、圧力が加わるとマニホールド5側に撓むので、その分弱くなり、圧電アクチュエータ基板21およびプレート4a〜dのそれぞれの層間に加わる圧力は、隔壁15や流路部材4の外周部よりも弱くなり、接着が十分でなくなるおそれがある。接合が十分でないと、流路から周囲の層間に液体が入り込むことにより、流路特性が変わり、液体吐出特性が変動したり、隣接する流路中を異なる種類の液体が流れている場合が、液体が混合してしまうおそれがある。
そこで、マニホールド5以外の領域と重なる第の領域Dに配置されている接続ランド26の面積を、マニホールド5と重なる第の領域Dに配置されている接続ランド26の面積よりも大きくすることで、隔壁15や流路部材4の外周部に強く圧力を加え、その部分を圧縮することで、マニホールド5上の圧電アクチュエータ基板21およびプレート4a〜dが撓んでも圧力が加わるようにする。これによりマニホール5上においても接合を良好にできる。このような構成は、マニホールド5上の圧電アクチュエータ基板21およびプレート4a〜dの厚みの合計が500μm以下、さらに300μm以下のように厚みが薄い場合、撓みが大きなってしまうので特に効果的である。また、マニホールド5上のプレートが複数ある場合、すなわち、マニホールド5上の圧電アクチュエータ基板21とプレートとの接合が必要なだけでなく、マニホールド5上のプレート同士も接合する必要がある場合に特に効果的である。面積は5%以上、好ましくは10%以上、特に20%以上大きくするのが好ましい。なお、マニホールド5側壁上に位置する接続ランド26がある場合、その接続ランド26の形状の面積重心が目にホールド5上か、その外で区別すればよい。
また、マニホールド5以外の領域と重なる第の領域Dに配置されている接続ランド26の高さを、マニホールド5と重なる第の領域Dに配置されている接続ランド26の高さよりも高くすることで、隔壁15や流路部材4の外周部に強く圧力を加え、その部分を圧縮することで、マニホールド5上のプレート4a〜dが撓んでも圧力が加わるようにする。これによりマニホール5上においても接合を良好にできる。面積は5%以上、好ましくは10%以上大きくするのが好ましい。さらに、面積および高さの両方を変えるのがより好ましい。なお、接続ランド26の高さとは、圧電アクチュエータ基板21の圧電層21bの表面からの高さを意味するが、圧電アクチュエータ基板21の表面に凹部凸部などが設けられており、それらに部位に接続ランド26が設けられている場合などは、圧電アクチュエータ基板21の平均的下面から接続ランド26の上部の頂点までの距離を意味する。
以上のような状態は、圧電アクチュエータ基板21単体であれば、圧電アクチュエータ基板21の一方の主面に複数の接続ランド26が配置されており、その一方の主面は、接続ランド26が配置されて第2の領域D2と、第2の領域D2に配置されている接続ランド26と比較して、面積が広いか、高さの高い接続ランド26が配置されている第1の領域D1とに区画された状態になっているということである。なお、図3および4においては、各接続ランド26が小さく、実際形態として、面積が広い場合および高さの高い場合があるので、図では大きさを描き分けていない。
第1の領域D1の形状は、本来はマニホールド5以外の領域の形状と同じであり、第2の領域D2の形状は、本来はマニホールド5の形状と同じである。図4では、マニホール
ド5の形状を示す線と、第1の領域D1および第2の領域D2を示す線とが重なってしまうため、第1の領域D1に配置されている接続ランド26の集合を囲うようにD1を示し、第2の領域D2に配置されている接続ランド26の集合を囲うようにD2を示した。
本実施形態ではダミー加圧室16に対応して接続ランド26を設けていないが、これを設けた方が圧電アクチュエータ基板21内で加圧が均等になり、より好ましい。その場合、通常の接続ランド26と同様に、マニホールド5上であるかどうかにより、面積、あるいは高さを変えればよい。すなわち、マニホールド5と重ならない領域である第1の領域D1に配置されているダミー接続電極が、マニホールド5と重なっている領域である第2の領域D2に配置されているダミー接続電極より面積が広いか、高さが高くなってすればよい。
また、上記のダミー加圧室16に対応した接続ランド26以外に、さらにダミー電極ランドを設けてよい。ダミー電極ランドは、上記の同様に第1の領域D1に配置されているダミー接続電極が、第2の領域D2に配置されているダミー接続電極より面積が広いか、高さが高くなすればよい。ダミー電極ランドの配置としては、例えば、長手方向に直線上に並んでいる接続ランド26の間に、接続ランド26とダミー電極ランドとが等間隔にな
るように配置すればよい。このような配置にすれば、接続ランド26とダミー電極ランドを合わせたランドが、加圧室群の全体に格子状に分布することになるので、積層する際に、圧力が加わる場所がまばらになることで生じるおそれのある、接合不良などが生じにくい。また、ダミー電極ランドをマニホールド5以外の領域である第1の領域D1のみに配置すること、あるいは、単位面積当たりのダミー接続ランドの個数が第2の領域D2よりも第1の領域D1の方が多くなるようにすることで、隔壁15や流路部材4の外周部により強く圧力を加えることができ、マニホールド5上における接合がより良好になる。
さらに、接合そのものは十分であっても、圧力により圧電アクチュエータ基板21およびプレート4a〜dがマニホールド5側に撓んだ状態で接合されてしまうと、積層の圧力がなくなった状態でも撓みが残って状態になり、その影響で吐出特性が変動するおそれがある。そこで、第2の領域D2に配置されている接続ランド26は、マニホールド5の側壁に近い位置に配置すれば、接合時の撓みが小さくなり、接合後に残る撓みも小さくなって、その影響もの小さくできる。具体的には、接続ランド26の配置を副マニホールド5bの中央よりも側壁に近づけて配置すれば(より詳細には、副マニホールド5bを幅方向に4等分した際に、一方の側壁に近い1/4の領域、あるいは他方の側壁に近い1/4の領域に配置すれば)、マニホールド5上の圧電アクチュエータ基板21およびプレート4a〜dの接合時の撓みを小さくできる。これは、ダミー接続電極を設ける場合の同様である。
なお、第の領域Dに配置されている接続ランド26の高さを高くし、より撓ませることによって、接合する圧力を大きくすることもできるが、上述のように撓んで接合される影響があるため、本発明では、第の領域Dに配置されている接続ランド26の高さを高くするか、面積を大きくしている。
ここで、接続ランド26および接続ランド26と個別電極本体25aとを結ぶ引出電極25bの形状および配置について説明する。変位素子30の構造あるいは圧電アクチュエータ基板21の製造工程を簡単にするために、引出電極25b直下の圧電セラミック層21bは分極されており、個別電極本体25aに電圧を加えると、引出電極25b直下の圧電セラミック層21も圧電変形する。
加圧室10内の引出電極25b直下の圧電セラミック層21の圧電変形は、変位素子30の変位量に影響を与える。例えば、個別電極本体25a直下の圧電セラミック層21bを平面方向に収縮させて、変位素子30を加室10側に撓み変形させる場合、加圧室10内の引出電極25b直下の圧電セラミック層21も平面方向に収縮することになるので、変位量が小さくなってしまう。引出電極25bを、加圧室10bの鋭角部から引き出すことにより、この変位低下量を小さくできる。これは、個別電極本体25a直下の圧電セラミック層21bが平面方向に変形する際に、その変形が鋭角部付近で起きるため、同じ変形の力が発生しても、変位素子30の変位量は小さくなるので、変位素子30を本来変形させようとしている方向の変位と合わせた結果の変位量の低下は小さくなる。これに対して、引出電極25bを加圧室10の菱形形状の辺の途中で引き出すと、その部分の変形は、変位素子30を変位させ易いので変位量は大きくなるので、変位素子30を本来変形させようとしている方向の変位と合わせた結果の変位量の低下は大きくなる。例えば、図4に示した平面形状の変位素子30では、引出電極25bを鋭角部から引き出した場合と比較して、辺の途中から引き出した場合は、変位量が1%程度低下する。
また、加圧室10の外側に引き出された引出電極25b直下の圧電セラミック層21も圧電変形するため、隣接する変位素子30の変位に影響を与える。この影響は、振動が伝わることによるものと、圧電セラミック層21bが複数の加圧室10を覆う形状をしているため、引出電極25b直下の圧電セラミック層21bが平面方向に伸縮した場合に、隣
接する変位素子30の圧電セラミック層21bに応力が加わることによるものがある。以下に示すクロストークの低減は、圧電セラミック層21bが隣接する変位素子30の間で繋がっている圧電アクチュエータ基板21で特に有用である。
続いて、個別電極25の形状について、図7の中央下側の個別電極25を用いて説明する。個別電極25の鋭角部側から引き出された引出電極25bは、外部と接続するために一定の面積の端子となる部分を確保しようとすると、ある程度加圧室10から離れた位置まで引き出す必要がある。この際、引出電極25bの、個別電極本体25aと接続されている一端部と反対側の他端部を、鋭角部同士を結ぶ対角線を延長した列(仮想線LB1)と重ならないようにすることで、鋭角部側で隣り合う変位素子30との間の距離を大きくできるので、クロストークを小さくできる。このようにするため、引出電極25bは、鋭角部から引き出される際に向かっていた列方向から、行方向に向かうように曲げられて引き出されている。図7では、引出電極25bの引き出され方は、行方向になるまで約90度曲げられているが、曲げられる角度は90度より小さくてもよいし、90度より大きくてもよい。曲げる角度が大きい場合、隣の加圧室10との距離が離れるのでクロストークを小さくできるだけでなく、接続ランド26を、副マニホールド5bの中央よりも側壁に近い位置に配置できるようになる。
特に、引出電極25bが、引出電極25bが引き出されている加圧室10の前記一方の鋭角部を通り、加圧室10の鈍角部10b同士を結ぶ対角線に平行な仮想線LA1上または仮想線LA1よりも加圧室10側には配置することにより、引出電極25bと鋭角部側で隣り合う加圧室10との距離を大きくできるので、クロストークを小さくできる。さらに詳しくは、鋭角部側で隣り合う加圧室10からの距離を比較した場合、引出電極25bの他端部(引出電極25bの引き出された先端であり、通常、端子となる部分)と同じ形状S(この場合円形)を鋭角部の先に配置したときの、形状Sの鋭角部側で隣り合う加圧室10に最も近い部分よりも、引出電極25b全体を、鋭角部側で隣り合う加圧室10より遠くにすることで、クロストークを低減できる。これは、加圧室10の鋭角部の直近に端子を設けた場合よりも、引出電極25bを、鋭角部側で隣り合った加圧室10からの距離が大きい状態(LA2よりも、引き出しもとの加圧室10側に近い側に配置する状態)にすることで、クロストークを小さくできるということである。
引出電極25bが、引出電極25bが引き出されている加圧室10の鈍角部10b側で隣り合う加圧室10よりも、引出電極25bが引き出されている加圧室10に近い領域に形成されていることにより、鈍角部10b側で隣り合う変位素子30とのクロストークを小さくできる。これはより具体的に説明すれば、引出電極25bが引き出されているもとの加圧室10の鈍角部10bを通り、鋭角部同士を結ぶ対角線と平行な仮想線LB2と、その鈍角部10bに対向している、隣の加圧室10の鈍角部10bを通る、仮想線LB2と平行な仮想線LB3とを考えた場合、引出電極25bは、それら仮想線の中間の仮想線LB4より引き出しもとの加圧室10に近い領域に配置されるということである。
本発明の圧電アクチュエータ基板の形状は上記実施形態に限定されず、一方の主面に複数の接続電極(接続ランド26あるいは接続バンプ27)が形成されておればよく、例えば、分極された圧電セラミック層が複数層あり、共通電極と個別電極とが交互に配置されていることにより変位素子が構成されているものでもよい。
以上のような液体吐出ヘッド2は、例えば、以下のようにして作製する。ロールコータ法、スリットコーター法などの一般的なテープ成形法により、圧電性セラミック粉末と有機組成物からなるテープの成形を行ない、焼成後に圧電セラミック層21a、21bとなる複数のグリーンシートを作製する。グリーンシートの一部には、その表面に共通電極24となる電極ペーストを印刷法等により形成する。また、必要に応じてグリーンシートの
一部にビアホールを形成し、その内部にビア導体を充填する。
ついで、各グリーンシートを積層して積層体を作製し、加圧密着した後、長方形状に切断し、さらに、高濃度酸素雰囲気下で焼成する。焼成後の圧電アクチュエータ素体の表面に有機金ペーストをスクリーン印刷で印刷し、焼成して個別電極25を形成する。その後、Ag−Pdペーストを印刷し、焼成して接続ランド26および共通電極用表面電極28を形成する。この際、第1の領域D1に配置されている接続ランド26は、第2の領域D2に配置されている接続ランド26よりも面積を広くするか、高さを高くする。面積は、領域ごとに印刷するパターンの寸法を変えればよい。高さは、高い接続ランド26の方の印刷回数を増やして高くしてもよいし、印刷パターンの面積を大きくすることで、相対的なAg−Pdペーストの供給量を多くすることで高くしてもよい。
次に、流路部材4を、圧延法等により得られプレート4a〜lを、接着層を介して積層して作製する。プレート4a〜lに、マニホールド5、個別供給流路14、加圧室10およびディセンダなどとなる孔を、エッチングにより所定の形状に加工する。
これらプレート4a〜lは、Fe―Cr系、Fe−Ni系、WC−TiC系の群から選ばれる少なくとも1種の金属によって形成されていることが望ましく、特に液体としてインクを使用する場合にはインクに対する耐食性の優れた材質からなることが望ましため、Fe−Cr系がより好ましい。
圧電アクチュエータ基板21と流路部材4とは、例えば接着層を介して積層接着することができる。接着層としては、周知のものを使用することができるが、圧電アクチュエータ基板21や流路部材4への影響をおよぼさないために、熱硬化温度が100〜150℃のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂の群から選ばれる少なくとも1種の熱硬化性樹脂系の接着剤を用いるのがよい。このような接着層を用いて熱硬化温度にまで加熱することによって、圧電アクチュエータ基板21と流路部材4とを加熱接合することができる。接合後、圧電アクチュエータ基板21の共通電極24とか別電極25との間に電圧を加え圧電セラミック層21bを分極する。
次に圧電アクチュエータ基板21と制御回路100とを電気的に接続するために、圧電アクチュエータ基板21の接続ランド26上に、Agペーストを印刷し、加熱、硬化させていて接続バンプ27を形成する。接続バンプ27上に、あらかじめドライバICを実装した信号伝達部92であるFPCを載置し、加圧することで、電極バンプ27がカバーフィルム92cを貫通して配線92bに電気的に接続するようにする。なお、ドライバICの実装は、FPCに半田で電気的にフリップチップ接続した後、半田周囲に保護樹脂を供給して硬化させた。
続いて、必要に応じて、開口5aから液体を供給できるようにリザーバを接着し、金属の筐体を、ねじ止めした後、接合部を封止剤で封止することで液体吐出ヘッド2を作製することができる。
1・・・プリンタ
2・・・液体吐出ヘッド
2a・・・ヘッド本体
4・・・流路部材
4a〜l・・・(流路部材の)プレート
5・・・マニホールド(共通流路)
5a・・・(マニホールドの)開口
5b・・・副マニホールド
6・・・しぼり
8・・・吐出孔
9・・・吐出孔列
10・・・加圧室
11・・・加圧室列
12・・・個別流路
14・・・個別供給流路
15・・・隔壁
16・・・ダミー加圧室
21・・・圧電アクチュエータ基板
21a・・・圧電セラミック層(振動板)
21b・・・圧電セラミック層
24・・・共通電極
25・・・個別電極
25a・・・個別電極本体
25b・・・引出電極
26・・・接続ランド
27・・・接続バンプ
28・・・共通電極用表面電極 30・・・変位素子
92・・・信号伝達部
92a、b・・・カバーフィルム
92c・・・配線
D1・・・(圧電アクチュエータ基板の)第1の領域
D2・・・(圧電アクチュエータ基板の)第2の領域

Claims (8)

  1. 平板状のプレートを複数積層して成り、平面に開口している複数の加圧室と、該複数の加圧室にそれぞれ繋がっている複数の吐出孔と、前記複数の加圧室に共通して繋がっている共通流路とを備えている流路部材と、
    該流路部材の前記平面に積層されている、少なくとも1層の圧電セラミック層を含んでおり、該圧電セラミック層と当該圧電セラミック層を挟んでいる一対の電極とを含んでいる変位素子が複数配置されている圧電アクチュエータ基板とを含む液体吐出ヘッドであって、
    前記圧電アクチュエータ基板の一方の主面には、前記変位素子をそれぞれ駆動させる信号が供給される複数の接続電極が配置されており、前記一方の主面の前記共通流路と重ならない領域である第1の領域に配置されている前記接続電極が、前記一方の主面の前記共通流路と重なっている領域である第2の領域に配置されている前記接続電極より面積が広いことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記第1の領域に配置されている前記接続電極は、前記第2の領域に配置されている前記接続電極よりも高さが高いことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 平板状のプレートを複数積層して成り、平面に開口している複数の加圧室と、該複数の加圧室にそれぞれ繋がっている複数の吐出孔と、前記複数の加圧室に共通して繋がっている共通流路とを備えている流路部材と、
    該流路部材の前記平面に積層されている、少なくとも1層の圧電セラミック層を含んでおり、該圧電セラミック層と当該圧電セラミック層を挟んでいる一対の電極とを含んでいる変位素子が複数配置されている圧電アクチュエータ基板とを含む液体吐出ヘッドであって、
    前記圧電アクチュエータ基板の一方の主面には、前記変位素子をそれぞれ駆動させる信号が供給される複数の接続電極が配置されており、前記一方の主面の前記共通流路と重ならない領域である第1の領域に配置されている前記接続電極が、前記一方の主面の前記共通流路と重なっている領域である第2の領域に配置されている前記接続電極より高さが高いことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  4. 前記液体吐出ヘッドを平面視したとき、前記第2の領域に配置されている前記接続電極は、前記共通流路の中央よりも前記共通流路の側壁に近い位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 平板状のプレートを複数積層して成り、平面に開口している複数の加圧室と、該複数の加圧室にそれぞれ繋がっている複数の吐出孔と、前記複数の加圧室に共通して繋がっている共通流路とを備えている流路部材と、
    該流路部材の前記平面に積層されている、少なくとも1層の圧電セラミック層を含んでおり、該圧電セラミック層と当該圧電セラミック層を挟んでいる一対の電極とを含んでいる変位素子が複数配置されている圧電アクチュエータ基板とを含む液体吐出ヘッドであって、
    前記圧電アクチュエータ基板の一方の主面には、前記変位素子をそれぞれ駆動させる信号が供給される複数の接続電極と、駆動させる信号が供給されない複数のダミー接続電極が配置されており、前記一方の主面の前記共通流路と重ならない領域である第1の領域に配置されている前記ダミー接続電極が、前記一方の主面の前記共通流路と重なっている領域である第2の領域に配置されている前記ダミー接続電極より面積が広いことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  6. 平板状のプレートを複数積層して成り、平面に開口している複数の加圧室と、該複数の加圧室にそれぞれ繋がっている複数の吐出孔と、前記複数の加圧室に共通して繋がっている共通流路とを備えている流路部材と、
    該流路部材の前記平面に積層されている、少なくとも1層の圧電セラミック層を含んでおり、該圧電セラミック層と当該圧電セラミック層を挟んでいる一対の電極とを含んでいる変位素子が複数配置されている圧電アクチュエータ基板とを含む液体吐出ヘッドであって、
    前記圧電アクチュエータ基板の一方の主面には、前記変位素子をそれぞれ駆動させる信号が供給される複数の接続電極と、駆動させる信号が供給されない複数のダミー接続電極が配置されており、前記一方の主面の前記共通流路と重ならない領域である第1の領域に配置されている前記ダミー接続電極が、前記一方の主面の前記共通流路と重なっている領域である第2の領域に配置されている前記ダミー接続電極より高さが高いことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  7. 前記液体吐出ヘッドを平面視したとき、前記第2の領域に配置されている前記ダミー接続電極は、前記共通流路の中央よりも前記共通流路の側壁に近い位置に配置されていることを特徴とする請求項5または6に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の液体吐出ヘッドと、記録媒体を前記液体吐出ヘッドに対して搬送する搬送部と、前記複数の変異素子を制御する制御部を備えていることを特徴とする記録装置。
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