JP6034112B2 - 支援装置、描画システム、および、支援方法 - Google Patents

支援装置、描画システム、および、支援方法 Download PDF

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Description

この発明は、半導体基板、プリント基板、液晶表示装置等に具備されるカラーフィルタ用基板、液晶表示装置やプラズマ表示装置等に具備されるフラットパネルディスプレイ用ガラス基板、磁気ディスク用基板、光ディスク用基板、太陽電池用パネルなどの各種基板等(以下、単に「基板」ともいう)にパターンを描画する描画装置に提供されるデータの確認を支援する技術に関する。
基板上に塗布された感光材料に回路などのパターンを露光するにあたって、マスクなどを用いず、パターンを記述したデータに応じて変調した光(描画光)で基板上の感光材料を走査することによって、当該感光材料に直接パターンを露光(描画)する描画装置が、近年注目されている。
ところで、描画装置には、基板に描画するべきパターンを記述したデータが、ラスター形式のデータで提供される。一般に、基板に描画するべきパターンは、設計段階では、例えば、CADデータなどのベクター形式のデータ(設計データ)として作成されるため、これを、ラスター形式のデータ(パターンデータ)に変換するRIP(Raster Image Processor)処理を行う必要がある。
ここで、ベクター形式の設計データと、これをRIP処理することにより得られるラスター形式のパターンデータとは、必ずしも常に完全一致しているとは限らない。
例えば、設計データに記述される各図形(すなわち、パターンを表現した図形)は、パターンデータにおいては、第1の方向に沿う線分(以下「ラン」ともいう)が第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現されるところ、パターンデータには、描画装置にて描画可能な最小長さよりも短いランは含めさせることができないために、設計データでは表現できていた微小な形状部分が、パターンデータにて切り捨てられた形で表現されてしまう場合がある。
また例えば、設計データに記述されている図形の幅(線幅)を細らせる(あるいは、太らせる)ように、RIP処理のパラメータ(RIPパラメータ)が調整される場合もあり、この場合、パターンデータは、意図的に、設計データと相違するものとして生成される。
また例えば、RIP処理のエラーによって、パターンデータに、設計データとは相違する部分が生じる可能性もある。
このように、パターンデータには、様々な理由によって、設計データと相違する部分が含まれる可能性がある。この点に関し、CADデータと、これをRIP処理して得られたデータとの相違を検出する技術が、各種提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平9−190526号公報 特開2007−52469号公報 特開2009−8735号公報
上述したとおり、描画装置に提供されるパターンデータには、様々な理由によって、設計データと相違する部分が含まれる可能性があり、オペレータは、当該相違する部分については、それが意図に沿うものであるかを、当該パターンデータを用いて実際に基板に対する描画が行われる前に、確認する必要がある。
ところで、近年、基板に形成されるパターンは、微細化の一途をたどっており、1枚の基板の描画に用いられるパターンデータのデータサイズは、非常に大きいものとなっている。したがって、このようにデータサイズが非常に大きなパターンデータを、オペレータが、これが意図に沿うものとなっているかを確認する作業は、非常に手間がかかるものとなってきている。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、描画に用いられるデータの確認作業をオペレータがスムーズに行えるように支援できる技術を提供することを目的とする。
第1の態様は、ベクトル形式の設計データをRIP処理して得られるラスター形式のパターンデータを用いて前記パターンデータに表現されたパターンを基板に描画する描画装置に提供される前記パターンデータの確認を支援する装置であって、パターンデータ内の1以上の位置を登録した位置リストを生成する位置リスト生成部と、前記位置リストを、表示部に表示させるリスト表示制御部と、前記位置リストに登録されている前記1以上の位置のいずれかの選択を受け付ける選択受付部と、前記選択受付部が受け付けた位置と対応する前記パターンデータの部分領域を、前記表示部に表示させる領域表示制御部と、を備え、前記位置リスト生成部が、前記位置リストに登録するべき1以上の位置の指定を受け付ける位置受付部と、前記位置受付部が受け付けた1以上の位置のそれぞれにおいて、前記パターンデータと前記設計データとを比較して、両データの相違が許容値範囲内である場合に、当該位置に対して肯定的評価を与える評価部と、前記位置リストに、前記位置受付部が受け付けた前記1以上の位置と対応づけて、前記1以上の位置のそれぞれについて前記評価部が与えた評価情報を登録する登録部と、を備える。
の態様は、第の態様に係る支援装置であって、前記パターンデータにおいて、第1の方向に沿う線分が前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現された図形を変換図形と呼ぶとして、前記評価部が、前記パターンデータにおける評価対象の位置を通り、両端が前記変換図形のエッジと一致する第1の線分の長さと、前記設計データにおける前記評価対象の位置と対応する位置を通り、前記第1の線分と平行な方向に延在して、両端が前記設計データに含まれる図形のエッジと一致する第2の線分の長さと、の差分を算出して、前記差分が許容範囲内である場合に、当該評価対象の位置に対して肯定的評価を与える。
の態様は、第1またはの態様に係る支援装置であって、前記位置リスト生成部が、前記パターンデータ内の領域の指定を受け付ける領域受付部と、前記領域受付部が受け付けた領域内に存在する、定められた特徴を有する特徴部分を抽出する抽出部と、前記位置リストに、前記抽出部が抽出した前記特徴部分の位置を登録する登録部と、を備える。
の態様は、第の態様に係る支援装置であって、前記位置リスト生成部が、前記抽出部が抽出した前記特徴部分のうち、離間距離が定められた値以下のもの同士をまとめてグループ化するグループ化部、を備え、前記登録部が、前記グループ化部によって複数の特徴部分が1つのグループにまとめられた場合に、当該複数の特徴部分を代表する1個の位置を、前記位置リストに登録する。
の態様は、第または第の態様に係る支援装置であって、前記パターンデータにおいて、前記設計データに含まれる図形が、第1の方向に沿う線分が前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現されており、前記抽出部が、前記線分が、その長さが定められた値に満たないために生成されなかった部分を、前記特徴部分として抽出する。
の態様は、第または第の態様に係る支援装置であって、前記パターンデータにおいて、第1の方向に沿う線分が前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現された図形を変換図形と呼ぶとして、前記抽出部が、前記第2の方向に沿う長さが定められた許容値よりも小さい変換図形を、前記特徴部分として抽出する。
の態様は、第1から第のいずれかの態様に係る支援装置であって、前記パターンデータの前記部分領域が表示される表示領域の幾何学中心に、前記選択受付部が受け付けた位置が表示される。
の態様は、第1から第のいずれかの態様に係る支援装置であって、前記領域表示制御部が、前記パターンデータの前記部分領域と重ねて、当該部分領域と対応する前記設計データの部分領域を表示させる。
の態様は、描画システムであって、ベクトル形式の設計データをRIP処理して得られるラスター形式のパターンデータを用いて、前記パターンデータに表現されたパターンを基板に描画する描画装置と、第1から第のいずれかの態様に係る支援装置と、を備える。
第1の態様は、ベクトル形式の設計データをRIP処理して得られるラスター形式のパターンデータを用いて前記パターンデータに表現されたパターンを基板に描画する描画装置に提供される前記パターンデータの確認を支援する方法であって、a)パターンデータ内の1以上の位置を登録した位置リストを生成する工程と、b)前記位置リストを、表示部に表示させる工程と、c)前記位置リストに登録されている前記1以上の位置のいずれかの選択を受け付ける工程と、d)前記c)工程で受け付けられた位置と対応する前記パターンデータの部分領域を、前記表示部に表示させる工程と、を備え、前記a)工程が、a1)前記位置リストに登録するべき1以上の位置の指定を受け付ける工程と、a2)前記a1)工程で受け付けられた1以上の位置のそれぞれにおいて、前記パターンデータと前記設計データとを比較して、両データの相違が許容値範囲内である場合に、当該位置に対して肯定的評価を与える工程と、a3)前記位置リストに、前記a1)工程で受け付けられた前記1以上の位置と対応づけて、前記1以上の位置のそれぞれについて前記a2)工程で与えられた評価情報を登録する工程と、を備える。
第1の態様は、第1の態様に係る支援方法であって、前記パターンデータにおいて、第1の方向に沿う線分が前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現された図形を変換図形と呼ぶとして、前記a2)工程において、前記パターンデータにおける評価対象の位置を通り、両端が前記変換図形のエッジと一致する第1の線分の長さと、前記設計データにおける前記評価対象の位置と対応する位置を通り、前記第1の線分と平行な方向に延在して、両端が前記設計データに含まれる図形のエッジと一致する第2の線分の長さと、の差分を算出して、前記差分が許容範囲内である場合に、当該評価対象の位置に対して肯定的評価を与える。
第1の態様は、第10または第11の態様に係る支援方法であって、前記a)工程が、a4)前記パターンデータ内の領域の指定を受け付ける工程と、a5)前記a4)工程で受け付けられた領域内に存在する、定められた特徴を有する特徴部分を抽出する工程と、a6)前記位置リストに、前記a5)工程で抽出された前記特徴部分の位置を登録する工程と、を備える。
第1の態様は、第1の態様に係る支援方法であって、前記a)工程が、a7)前記a5)工程で抽出された前記特徴部分のうち、離間距離が定められた値以下のもの同士をまとめてグループ化する工程、を備え、前記a6)工程において、前記a7)工程において複数の特徴部分が1つのグループにまとめられた場合に、当該複数の特徴部分を代表する1個の位置を、前記位置リストに登録する。
第1の態様は、第1または第1の態様に係る支援方法であって、前記パターンデータにおいて、前記設計データに含まれる図形が、第1の方向に沿う線分が前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現されており、前記a5)工程において、前記線分が、その長さが定められた値に満たないために生成されなかった部分を、前記特徴部分として抽出する。
第1の態様は、第1または第1の態様に係る支援方法であって、前記パターンデータにおいて、第1の方向に沿う線分が前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現された図形を変換図形と呼ぶとして、前記a5)工程において、前記第2の方向に沿う長さが定められた許容値よりも小さい変換図形を、前記特徴部分として抽出する。
第1の態様は、第1から第1のいずれかの態様に係る支援方法であって、前記d)工程において、前記パターンデータの前記部分領域が表示される表示領域の幾何学中心に、前記c)工程で受け付けられた位置が表示される。
第1の態様は、第1から第1のいずれかの態様に係る支援方法であって、前記d)工程において、前記パターンデータの前記部分領域と重ねて、当該部分領域と対応する前記設計データの部分領域が表示される。
第1、、1の態様によると、パターンデータ内の1以上の位置が登録された位置リストが表示部に表示されるとともに、位置リストに登録されている位置のうち、オペレータが選択した位置と対応するパターンデータの部分領域が表示部に表示される。この構成によると、オペレータは、位置リストを見ながら任意の位置を選択するだけで、パターンデータにおける当該選択した位置と対応する部分領域の状態を確認することができる。したがって、オペレータは、パターンデータの確認作業をスムーズに行うことができる。
また、パターンデータ内の1以上の位置と、当該1以上の位置のそれぞれの評価結果を含んだ位置リストが表示部に表示される。したがって、オペレータは、位置リストに含まれる1以上の位置のそれぞれにおいて、パターンデータが設計データと許容範囲内で一致しているか否かを一目で把握することができる。
、第1の態様によると、線分の長さの比較でパターンデータと設計データとの相違を評価するので、当該評価にかかる処理の負荷を抑えつつ、パターンデータ内の位置を適切に評価できる。
、第1の態様によると、パターンデータ内における指定された領域に存在する特徴部分の位置が登録された位置リストが表示部に表示される。したがって、オペレータは、指定された領域内に存在する特徴部分の各々の状態をスムーズに確認することができる。
、第1の態様によると、離間距離が定められた値以下の特徴部分同士がグループ化された場合は、位置リストに、1つのグループにまとめられた複数の特徴部分を代表する1個の位置が、登録される。したがって、オペレータは、パターンデータ内において比較的接近した位置に存在する一群の特徴部分の状態を、まとめて確認することができる。
、第1の態様によると、パターンデータの指定された領域内に、線分が、その長さが定められた値に満たないために生成されなかった部分が存在する場合に、当該部分が特徴部分として抽出される。したがって、オペレータは、このような特徴部分の状態をスムーズに確認することができる。
、第1の態様によると、パターンデータの指定された領域内に、第2の方向に沿う長さが定められた許容値よりも小さい変換図形が存在する場合に、当該変換図形が特徴部分として抽出される。したがって、オペレータは、このような特徴部分の状態をスムーズに確認することができる。
、第1の態様によると、オペレータが選択した位置が、表示領域の幾何学中心に表示される。したがって、オペレータは、選択した位置の周囲の状況を適切に確認することができる。
、第1の態様によると、パターンデータの部分領域と重ねて、当該部分領域と対応する設計データの部分領域が表示される。したがって、オペレータは、選択した位置と対応するパターンデータの部分領域を、設計データと比較しつつ、適切に確認することができる。
描画システムの全体構成を示す図である。 設計データに含まれる元図形とパターンデータに含まれる変換図形との関係を説明するための図である。 支援装置のハードウエア構成を示すブロック図である。 支援装置の機能構成を示すブロック図である。 第1支援画面の構成例を示す図である。 第2支援画面の構成例を示す図である。 第2支援画面の構成例を示す図である。 第2支援画面の構成例を示す図である。 第3支援画面の構成例を示す図である。 第4支援画面の構成例を示す図である。 寸法評価リストを生成する処理の流れを示す図である。 極小ランリストを生成する処理の流れを示す図である。 幅狭図形リストを生成する処理の流れを示す図である。 支援装置にて実行される処理の流れを示す図である。 変形例に係る第1支援画面の構成例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。また、図面においては、理解容易のため、各部の寸法や数が誇張または簡略化して図示されている場合がある。
<1.描画システム100>
実施の形態に係る描画システム100について、図1を参照しながら説明する。図1は、描画システム100の全体構成を示す図である。
描画システム100は、設計データ作成装置1と、RIP装置2と、支援装置3と、描画装置4と、を備える。これら各装置1〜4は、LAN等のネットワーク等を介して互いに接続されている。もっとも、これら各装置1〜4は、必ずしも別体に構成される必要はなく、少なくとも2つの装置が一体化されて構成されていてもよい。
<設計データ作成装置1>
設計データ作成装置1は、基板Wに描画するべき図形(具体的には、例えば、回路などのパターン)を記述したデータを、例えばCAD(Computer Aided Design)を用いて作成・編集する装置であり、基板Wに描画するべき図形を記述したベクター形式のデータ(具体的には、例えば、CADデータ)を出力する。CADデータは、例えば、ストリームフォーマット(例えば、GDSII)と呼ばれるセル階層を有するデータフォーマットで表現されており、各セル階層には、少なくとも1以上の図形に関する情報(例えば、図形の位置および形状に関する情報であり、具体的には、図形の頂点位置座標等)やセル参照情報などが保有されている。設計データ作成装置1から出力されたデータを、以下「設計データ7」ともいう。
<RIP装置2>
RIP装置2は、設計データ作成装置1から設計データ7を取得し、当該取得した設計データ7をRIP処理して出力する。RIP処理とは、具体的には、ベクター形式のデータをラスター形式のデータに変換する処理である。設計データ7をRIP処理して得られるラスター形式のデータ(以下、「パターンデータ8」ともいう)では、図2に模式的に示されるように、設計データ7に含まれる各図形(以下「元図形」ともいう)71が、複数の線分(ラン80)によって表現された図形(以下「変換図形」ともいう)81に変換される。つまり、設計データ7に含まれる各元図形71は、パターンデータ8においては、第1の方向に沿って1以上の画素が配列されてなるランが、第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって、表現される(所謂、「ランレングスデータ」)。以下の説明においては、第1の方向、すなわち、ランの延在方向を、Y方向とする。また、第2の方向、すなわち、ランの配列方向を、X方向とする。RIP装置2は、設計データ7をRIP処理することによって得られたラスター形式のデータを、必要に応じてランレングス符号化処理した上で、描画装置4に出力する。
<支援装置3>
支援装置3は、描画装置4に提供されるパターンデータ8の確認を支援する装置である。すなわち、オペレータは、RIP装置2が設計データ7をRIP処理するのに先立って、当該RIP処理で意図に沿うパターンデータ8が得られることを確認する作業を行い、必要に応じてRIPパラメータの変更を行うところ、支援装置3は、オペレータのこの確認作業を支援する。支援装置3の構成については、後に具体的に説明する。
<描画装置4>
描画装置4は、感光材料が形成された基板Wにパターンを露光(描画)する装置である。具体的には、描画装置4は、設計データ7をRIP処理したパターンデータ8(すなわち、基板Wに描画するべき図形を、画素位置ごとの露光の有無で表現したデータであるパターンデータ8)をRIP装置2から取得して、当該パターンデータ8に応じて光に変調を施して描画光を生成し、この描画光を感光材料が形成された基板Wに向けて照射しながら、基板上の感光材料を走査して、基板Wにパターンを描画する。
描画装置4の構成について具体的に説明する。描画装置4は、ステージ41と、ステージ駆動機構42と、描画ヘッド43とを備える。また、描画装置4は、例えば一般的なコンピュータにより構成され、各種の演算処理を実行しつつ描画装置4が備える各部の動作を制御する描画制御部44を備える。
ステージ41は、平板状の外形を有し、その上面に描画対象物である基板Wを水平姿勢に載置して保持する。ステージ41の上面には、例えば、複数の吸引孔(図示省略)が形成されており、この吸引孔に負圧(吸引圧)を形成することによって、ステージ41上に載置された基板Wをステージ41の上面に固定保持することができるようになっている。
ステージ駆動機構42は、ステージ41を基台に対して移動させる機構であり、ステージ41を主走査方向、主走査方向と直交する副走査方向、および回転方向(鉛直軸周りの回転方向)の各方向にそれぞれ移動させる。
描画ヘッド43は、ステージ41に載置された基板Wの上面に描画光を照射して、基板Wにパターンを描画する機構である。描画ヘッド43は、光源431と変調部432とを主として備える。
光源431は、レーザ光を出射する。光源431から出射された光は、照明光学系(図示省略)を介して強度分布が均一な線状の光(光束断面が線状の光であるラインビーム)とされた上で、変調部432に入射する。
変調部432は、光源431から出射された光に空間変調を施す機能部である。ただし、光を空間変調させるとは、具体的には、光の空間分布(振幅、位相、および偏光等)を変化させることを意味する。変調部432は、例えば、固定リボンと可動リボンとが一次元に配設された回折格子型の空間光変調器であるGLV(Grating Light Valve:グレーチング・ライト・バルブ)(「GLV」は登録商標)を含む構成としてもよいし、DMD(Digital Micromirror Device:デジタルマイクロミラーデバイス)のような、変調単位であるマイクロミラーが二次元的に配列された空間光変調器を含む構成としてもよい。
例えば、変調部432として回折格子型の空間光変調器を用いた場合、この空間光変調器は、複数の変調素子を一次元に並べた構成となる。各変調素子は、その動作が電圧のオン/オフで制御されるものであり、電圧状態の切り換えによって、パターンの描画に寄与する必要光を出射する状態と、パターンの描画に寄与しない不要光を出射する状態とで切り換えられる。空間光変調器は、複数の変調素子のそれぞれに対して独立に電圧を印加可能なドライバ回路ユニットを含んで構成され、各変調素子の電圧が、独立して切り換え可能とされる。
描画ヘッド43においては、光源431から出射されたラインビームが、その線状の光束断面の長幅方向を変調素子の配列方向に沿わせるようにして、一列に配列された複数の変調素子に入射し、描画制御部44が、パターンデータ8に応じて各変調素子の状態を切り換える。これによって、各変調素子にて個々に空間変調された光を含む、断面が帯状の描画光が形成され、基板Wに向けて出射されることになる。この描画光は、パターンデータ8に記述されたパターンを表現したものとなっており、描画ヘッド43が、描画光を基板Wに照射しつつ基板Wを走査することによって、基板W上の描画対象領域の全域に、パターンデータ8に記述されたパターンが描画されることになる。
<2.処理の流れ>
描画システム100にて実行される処理の流れについて、引き続き図1を参照しながら説明する。
設計データ作成装置1にて作成された設計データ7は、まず、支援装置3に送られる。オペレータは、支援装置3にて、設計データ7をRIP処理して得られるパターンデータ8が意図に沿うものとなるかを確認する作業を行う。意図に沿うパターンデータ8が得られていないと判断した場合、オペレータは、RIPパラメータを変更した上で、当該新たなRIPパラメータでRIP処理して得られる新たなパターンデータ8が意図に沿うものとなるかを確認する。意図に沿うパターンデータ8が得られることが確認されると、オペレータは、当該パターンデータ8を与えるRIPパラメータを、RIP装置2にて実行されるRIP処理のRIPパラメータに確定させる。
RIPパラメータが確定されると、RIP装置2は、当該確定されたRIPパラメータで、設計データ作成装置1から取得した設計データ7をRIP処理する。
RIP装置2は、設計データ7をRIP処理して得られるパターンデータ8を、次々と描画装置4に送り、描画装置4は、当該取得したパターンデータ8に基づいて基板Wに対する描画処理を行う。上述したとおり、RIP装置2にてRIP処理が実行されるのに先立って、オペレータが、支援装置3にて確認作業を行って、当該RIP処理にて意図に沿うパターンデータ8が得られることを確認している。したがって、この描画処理において、オペレータが意図する通りのパターンが基板Wに描画されることになる。
基板Wに対する描画処理は、具体的には、例えば、次の通りに行われる。すなわち、描画対象となる基板Wがステージ41に吸着保持された状態となると、描画制御部44が、ステージ駆動機構42にステージ41を主走査方向に沿って移動させる動作(主走査)を開始させる。ステージ41が主走査方向に沿って移動開始されると、描画制御部44は、描画ヘッド43に描画光(変調部432よって、パターンデータ8に応じた空間変調が施された、副走査方向に沿う複数画素分の光)を生成させて、これを基板Wに向けて断続的に照射させる。したがって、1回の主走査が終了すると、基板Wの表面内の1本の帯状領域(主走査方向に沿い、複数画素分の幅を有する帯状領域)に、パターンの描画が行われることになる。主走査が終了すると、ステージ駆動機構42は、ステージ41を、副走査方向に沿って、例えば帯状領域の幅に相当する距離だけ移動させる(副走査)。副走査が終了すると、再び主走査が行われるところ、ここでも描画ヘッド43から基板Wに対する描画光の照射が行われ、これによって先に描画されている帯状領域の隣の帯状領域に、パターンの描画が行われる。描画光の照射を伴う主走査が、副走査を挟みつつ、繰り返して行われることによって、基板Wの表面の全域にパターンが描画されることになる。
<3.支援装置3>
<3−1.ハードウェア構成>
支援装置3のハードウェア構成について、図3を参照しながら説明する。
支援装置3は、例えば、CPU301、ROM302、RAM303、記憶装置304等がバスライン305を介して相互接続された一般的なコンピュータを含んで構成される。ROM302は基本プログラム等を格納しており、RAM303はCPU301が所定の処理を行う際の作業領域として供される。記憶装置304は、フラッシュメモリ、あるいは、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置によって構成されている。記憶装置304にはプログラムPrが格納されており、このプログラムPrに記述された手順に従って、主制御部としてのCPU301が演算処理を行うことにより、各種機能が実現されるように構成されている。プログラムPrは、通常、予め記憶装置304等のメモリに格納されて使用されるものであるが、CD−ROMあるいはDVD−ROM、外部のフラッシュメモリ等の記録媒体に記録された形態(プログラムプロダクト)で提供され(あるいは、ネットワークを介した外部サーバからのダウンロードなどにより提供され)、追加的または交換的に記憶装置304等のメモリに格納されるものであってもよい。なお、支援装置3において実現される一部あるいは全部の機能は、専用の論理回路等でハードウエア的に実現されてもよい。
また、バスライン305には、さらに、入力部306、表示部307、通信部308が接続されている。入力部306は、例えば、キーボードおよびマウスによって構成される入力デバイスであり、オペレータからの各種の操作(コマンドや各種データの入力といった操作)を受け付ける。なお、入力部306は、各種スイッチ、タッチパネル等により構成されてもよい。表示部307は、液晶表示装置、ランプ等により構成される表示装置であり、CPU301による制御の下、各種の情報を表示する。通信部308は、ネットワークを介して外部装置との間でコマンドやデータなどの送受信を行うデータ通信機能を有する。
<3−2.機能構成>
支援装置3は、上述したとおり、オペレータが、設計データ7をRIP処理して得られるパターンデータ8が意図に沿うものであるかを確認する作業を、支援する。支援装置3にて実現される機能構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、支援装置3が備える機能構成を示すブロック図である。図示される各部は、例えば、プログラムPrに記述された手順に従ってCPU301が演算処理を行うことにより実現される。
支援装置3は、位置リスト6を生成するリスト生成部30を備える。さらに、支援装置3は、リスト生成部30が生成した位置リスト6を表示部307に表示させるリスト表示制御部35と、位置リスト6に含まれる1以上の位置のいずれかを選択する選択操作をオペレータから受け付ける選択受付部36と、オペレータが選択した位置に対応するパターンデータ8の部分領域を表示部307に表示させる領域表示制御部37とを備える。
図5〜図10には、これら各部30〜37の制御下で表示部307に表示される確認支援画面5の構成例が示されている。確認支援画面5には、位置リスト6の表示領域であるリスト表示領域510と、パターンデータ8の部分領域の表示領域であるパターンデータ表示領域520とが並置される。さらに、確認支援画面5には、位置リスト6の生成などに関する各種のアイコンなどが表示される入力項目表示領域500が配置される。また、確認支援画面5には、表示内容を切り換える複数のタブ540が配置されている。選択されるタブ540によって、リスト表示領域510に表示される位置リスト6の種類が変わってくるとともに、入力項目表示領域500に表示されるアイコンなどの種類も変わってくる。
<i.リスト生成部30>
リスト生成部30は、位置リスト6を生成する。位置リスト6は、パターンデータ8内の1以上の位置が登録されたリストである。すなわち、位置リスト6においては、パターンデータ8内の1つの位置が1個のレコードと対応付けられており、各レコードには、パターンデータ8内の位置を特定する情報(座標情報)が少なくとも含まれる。
リスト生成部30は、複数種類の位置リスト6を生成することができる。すなわち、リスト生成部30は、第1の位置リスト6である「寸法評価リスト61」を生成する第1生成部31と、第2の位置リスト6である「極小ランリスト62」を生成する第2生成部32と、第3の位置リスト6である「幅狭図形リスト63」を生成する第3生成部33と、第4の位置リスト6である「マークリスト64」を生成する第4生成部34と、を備える。もっとも、リスト生成部30は、必ずしもこれら4つの生成部31〜34の全てを備える必要はなく、少なくとも1個の生成部を含む構成とすることができる。
以下において、4種類の位置リスト(すなわち、寸法評価リスト61、極小ランリスト62、幅狭図形リスト63、および、マークリスト64)を区別しない場合は、単に「位置リスト6」という。
<a.第1生成部31>
第1生成部31について、図4に加え、図5を参照しながら説明する。図5は、確認支援画面5(具体的には、「Manual」と表示されたタブ540が選択された状態の確認支援画面5であり、以下「第1支援画面51」とも示す)の構成例を示す図である。第1支援画面51は、寸法評価リスト61を表示する表示画面として機能するとともに、寸法評価リスト61の生成に関する各種の入力をオペレータから受け付ける入力画面としても機能する。
第1生成部31は、寸法評価リスト61を生成する処理部であり、位置受付部311と、評価部312と、評価情報登録部313とを備える。
寸法評価リスト61においては、パターンデータ8内の1つの位置が1個のレコードと対応付けられており、各レコードには、パターンデータ8内の位置を特定する情報(座標情報)と、当該位置に関する評価情報とが含まれる。具体的には、寸法評価リスト61には、パターンデータ8内の位置座標を登録する「X」「Y」の項目欄と、評価情報を登録する各項目欄(具体的には、評価対象となる方向を登録する「Dir」の項目欄、設計データ7に規定された線分の長さを登録する「CAD」の項目欄、パターンデータ8に規定された線分の長さを登録する「Measure」の項目欄、および、評価結果を登録する「Judgement」の項目欄)が含まれる。
また、寸法評価リスト61には、上記に説明した各項目欄の他に、オペレータから、当該寸法評価リスト61に含まれる1以上のレコードのいずれかを選択する操作を受け付ける「View」の項目欄が設けられる。オペレータは、選択したいレコードの「View」の項目に表示されたチェックボックス60にチェックを入れることによって、当該レコードを選択することができる。
なお、寸法評価リスト61には、上記に説明した各項目欄に加えてさらなる項目欄が設けられてもよい。例えば、各レコードを識別するための番号が登録される「NO.」の項目欄が設けられてもよい。また例えば、オペレータが各レコードに対応する位置を確認したか否か等の情報を登録できる「Approve」の項目欄が設けられてもよい。また例えば、オペレータが各レコードに対応する位置に対するコメントを登録できる「Comment」の項目欄が設けられてもよい。
<位置受付部311>
位置受付部311は、寸法評価リスト61に含めるべき位置の指定を受け付けて、寸法評価リスト61に登録する。ここでは、オペレータは、第1支援画面51を介して直接に位置の指定を入力することによって、あるいは、別途作成されているデータ(寸法評価リスト61に登録すべき位置を登録したデータ)を読み込む旨を指示入力することによって、寸法評価リスト61に含めるべき位置を指定することができるようになっている。
すなわち、位置受付部311は、オペレータが、「Add」と表示されたアイコン515を操作すると、寸法評価リスト61に新たなレコードを1個作成する。続いて、オペレータが、パターンデータ8内の1個の位置を指定すると、位置受付部311は、当該指定された位置の座標を、新たなレコードの「X」「Y」の各項目に登録する。オペレータからの位置の指定は、どのような態様でなされてもよい。例えば、オペレータが、リスト表示領域510において、新たに作成されたレコードの「X」「Y」の各項目に、指定したいパターンデータ8内の位置の座標値を入力することによって行われてもよい。また、例えば、パターンデータ表示領域520にパターンデータ8が表示されている場合、オペレータが、当該表示されている領域内の指定したい位置にカーソルを合わせてクリック操作することによって行われてもよい。
また、位置受付部311は、オペレータが、「Load」と表示されたアイコン513を操作すると、記憶装置304などに記憶された定められたデータを読み込んで、当該データに登録されている1以上の位置を寸法評価リスト61に登録する。すなわち、位置受付部311は、当該データに登録されている1以上の位置の個数と同数個のレコードを寸法評価リスト61に作成し、当該登録されている各位置の座標を、各レコードの「X」「Y」の各項目に登録する。したがって、オペレータは、例えば、設計データ7の作成時に、寸法評価リスト61に登録したい1以上の位置をリストアップしたデータを作成して、これを記憶装置304に記憶させておけば、アイコン513を操作するだけで、所望する1以上の位置を寸法評価リスト61に直ちに登録することができる。さらに、この場合、共通の設計データ7から作成される複数のパターンデータ8(例えば、異なるRIPパラメータでRIP処理される複数のパターンデータ8)の各々の確認作業において、共通のデータを利用して、寸法評価リスト61に位置を登録することができる。
なお、位置受付部311は、オペレータが、寸法評価リスト61のレコードを選択した上で、「Remove」と表示されたアイコン516を操作すると、当該選択されたレコードを、寸法評価リスト61から削除する。
<評価部312>
評価部312は、寸法評価リスト61に登録されている1以上の位置のそれぞれを評価して、各位置の評価情報を取得する。評価部312が、各位置の評価を行う態様について、図2を参照しながら具体的に説明する。
評価部312は、評価の対象となる位置(以下「対象位置P」ともいう)のX方向の評価と、Y方向の評価とを行う。
対象位置PのX方向の評価を行う場合、評価部312は、まず、パターンデータ8内に、対象位置Pを通り、X軸に沿って延在して両端が変換図形81のエッジと一致する線分(第1のX線分)X1を規定し、当該線分X1の長さを記憶する。なお、図示の例では、対象位置Pが変換図形81の内部に存在しているため、第1のX線分の長さは、変換図形81のX軸に沿う長さを示しているが、対象位置Pが変換図形81の外部に存在している場合、第1のX線分の長さは、変換図形81間の隙間のX軸に沿う長さを示すことになる。一方で、評価部312は、設計データ7内に、対象位置Pと対応する位置Qを通り、X軸に沿って延在して両端が元図形71のエッジと一致する線分(第2のX線分)X2を規定し、当該線分X2の長さを記憶する。そして、評価部312は、第1のX線分X1の長さと第2のX線分X2の長さとの差分ΔX(ΔX=X1−X2)を算出する。そして、評価部312は、得られた差分ΔXが許容範囲内であるか否か(より具体的には、当該差分ΔXの絶対値が所定の閾値D1以下であるか否か)を判断し、許容範囲内である場合に、対象位置PのX方向に対して、肯定的評価を与える。
同様に、対象位置PのY方向の評価を行う場合、評価部312は、まず、パターンデータ8内に、対象位置Pを通り、Y軸に沿って延在して両端が変換図形81のエッジと一致する線分(第1のY線分)Y1を規定し、当該線分Y1の長さを記憶する。一方で、評価部312は、設計データ7内に、対象位置Pと対応する位置Qを通り、Y軸に沿って延在して両端が元図形71のエッジと一致する線分(第2のY線分)Y2を規定し、当該線分Y2の長さを記憶する。そして、評価部312は、第1のY線分Y1の長さと第2のY線分Y2の長さとの差分ΔY(ΔY=Y1−Y2)を算出する。そして、評価部312は、得られた差分ΔYが許容範囲内であるか否か(より具体的には、当該差分ΔYの絶対値が所定の閾値D1以下であるか否か)を判断し、許容範囲内である場合に、対象位置PのY方向に対して、肯定的評価を与える。
このように、評価部312は、寸法評価リスト61に登録されたパターンデータ8内の各位置において、パターンデータ8と設計データ7とを比較して、両データ7,8の相違が許容値範囲内である場合に、当該位置に対して肯定的評価を与える。なお、この評価に用いられる閾値D1の値は、例えば、評価部312が、第1支援画面51を介して、オペレータから受け付ける。具体的には、評価部312は、オペレータが、「Delta」と表示された入力ボックス511に入力した値を、当該評価に用いる閾値D1として受け付ける。
<評価情報登録部313>
評価情報登録部313は、寸法評価リスト61に登録されたパターンデータ8内の1以上の位置のそれぞれを評価部312が評価することにより得られた評価情報を、寸法評価リスト61に登録する。ただし、ここでは、評価情報登録部313は、X軸に沿う第1のX線分X1と、Y軸に沿う第1のY線分Y1とを比較して、短い線分を与えている方向を、登録対象とし、登録対象とされた方向についての評価情報だけを、評価部312に登録する。パターンデータ8の確認において重要となるのは、多くの場合、変換図形81の短尺方向の幅(すなわち、パターンの短尺方向の寸法)であるところ、この構成によると、当該短尺方向の幅を効率的に確認することができる。もっとも、評価部312は、X方向についての評価情報と、Y方向についての評価情報との両方を、寸法評価リスト61に登録する構成であってもよい。
評価情報登録部313は、寸法評価リスト61における、評価の対象とされた位置のレコードに、当該位置を評価することにより得られた評価情報を、登録する。具体的には、「Dir」の項目に、登録対象となる方向がX方向、Y方向のどちらであるかを示す情報を登録する。また「CAD」の項目に、設計データ7に規定された線分(ただし、登録対象となる方向に沿う線分)の長さを登録し、「Measure」の項目に、パターンデータ8に規定された線分(ただし、登録対象となる方向に沿う線分)の長さを登録する。また、「Judgement」の項目に、登録対象となる方向の評価結果を登録する。例えば、登録対象とされた方向がX方向である場合、評価情報登録部313は、「CAD」の項目欄に第2のX線分X2の長さを登録するとともに、「Measure」の項目に第1のX線分X1の長さを登録し、「Judgement」の項目にX方向の評価結果(すなわち、第1のX線分X1の長さと第2のX線分X2の長さとの差分ΔXの絶対値が、閾値D1以下であるか否かの判定結果)を登録する。
<寸法評価リスト61を生成する処理の流れ>
第1生成部31が寸法評価リスト61を生成する処理の流れについて、図11を参照しながら説明する。図11は、当該処理の流れを示す図である。
まず、位置受付部311が、寸法評価リスト61に含めるべき位置の指定を受け付けて、寸法評価リスト61に登録する(ステップS11)。
1以上の位置が寸法評価リスト61に登録された状態で、オペレータが、「Measure」と表示されたアイコン512を操作すると、評価部312は、寸法評価リスト61に登録されている1以上の位置のそれぞれを評価する(ステップS12)。
位置の評価が行われることにより評価情報が得られると、評価情報登録部313が、得られた評価情報を、評価の対象とされた位置と対応付けて、寸法評価リスト61に登録する(ステップS13)。
寸法評価リスト61に登録されている全ての位置について、寸法評価リスト61に評価情報が登録されると(ステップS14でYES)、寸法評価リスト61を生成する処理が終了する。生成された寸法評価リスト61は、図5に示されるように、後述するリスト表示制御部35の制御下でリスト表示領域510に表示されることになる。
寸法評価リスト61が生成された後、オペレータが「Save」と表示されたアイコン514を操作すると、生成された寸法評価リスト61が、記憶装置304に記憶される。また、また、オペレータが「Load」と表示されたアイコン515を操作すると、リスト表示制御部35が記憶装置304に記憶された寸法評価リスト61を読み出して、リスト表示領域510に表示する。
<b.第2生成部32>
第2生成部32について、図4に加え、図6〜図8を参照しながら説明する。図6〜図8の各図は、確認支援画面5(具体的には、「Minimum Run」と表示されたタブ540が選択された状態の確認支援画面5であり、以下「第2支援画面52」とも示す)の構成例を示す図である。第2支援画面52は、極小ランリスト62を表示する表示画面として機能するとともに、極小ランリスト62の生成に関する各種の入力をオペレータから受け付ける入力画面としても機能する。
第2生成部32は、極小ランリスト62を生成する処理部であり、領域受付部321と、極小ラン抽出部322と、グループ化処理部323と、抽出情報登録部324とを備える。
極小ランリスト62においては、パターンデータ8内の1つの位置が1個のレコードと対応付けられており、各レコードには、パターンデータ8内の位置を特定する情報(座標情報)が含まれる。具体的には、極小ランリスト62には、パターンデータ8内の位置座標を登録する「X」「Y」の項目欄が含まれる。
極小ランリスト62においては、各レコードに含まれるパターンデータ8内の位置は、パターンデータ8の指定領域における「極小ラン」の位置(複数の極小ランがグループ化されている場合は、当該グループ化された複数の極小ランを代表する1個の位置)となっている。ここで、「極小ラン」について説明する。RIP処理においては、RIPパラメータによって、生成可能なランの最小長さが規定される。通常は、パターンデータ8に、描画装置4にて描画可能な最小長さよりも短いランが生成されないように、当該RIPパラメータの値が設定される。例えば、RIPパラメータによって、生成可能なランの最小長さが例えば「5μm」に設定されたとする。この場合、当該RIPパラメータで設計データ7をRIP処理して得られるパターンデータ8は、理想のパターンデータ(すなわち、生成可能なランの最小長さが「ゼロ」に設定された理想のRIPパラメータで、設計データ7をRIP処理して得られるパターンデータ)から、長さが「5μm」より小さい極小ランが欠落したものとなる。このように、理想では(すなわち、生成可能なランの最小長さがゼロであるとすると)生成されるはずの極小ランが、生成可能なランの最小長さがゼロより大きな値に設定されたために、カットされる。つまり、パターンデータ8には、長さが定められた値に満たないために生成されなかった(すなわち、カットされた)ランが生じる可能性があり、このようにカットされたランを、ここでは「極小ラン」という。
極小ランリスト62には、上記に説明した各項目欄の他に、オペレータから、当該極小ランリスト62に含まれる1以上のレコードのいずれかを選択する操作を受け付ける「View」の項目欄が設けられる。オペレータは、選択したいレコードの「View」の項目に表示されたチェックボックス60にチェックを入れることによって、当該レコードを選択することができる。
なお、極小ランリスト62には、上記に説明した各項目欄に加えてさらなる項目欄が設けられてもよい。例えば、各レコードを識別するための番号が登録される「NO.」の項目欄が設けられてもよい。また例えば、オペレータが各レコードに対応する位置を確認したか否か等の情報を登録できる「Approve」の項目欄が設けられてもよい。また例えば、オペレータが各レコードに対応する位置に対するコメントを登録できる「Comment」の項目欄が設けられてもよい。
<領域受付部321>
領域受付部321は、極小ランの検索の対象とするべきパターンデータ8内の領域(ここでは、矩形領域)の指定を受け付ける。ここでは、オペレータは、第2支援画面52を介して位置の指定を入力することによって、極小ランの検索の対象とするべき領域を指定することができるようになっている。
すなわち、オペレータが、「Wafer Area」の元に表示された「Left」「Right」「Bottom」「Top」の各項目の入力ボックス521のそれぞれに数値を入力すると、領域受付部321は、各方向の辺の座標位置が各入力値から規定されるような矩形領域を、極小ランの検索の対象とするべき領域として受け付ける。また、図6に例示されるように、パターンデータ表示領域520にパターンデータ8が表示されている場合、オペレータが、例えば、「Left」と「Bottom」を選択した上で、当該表示されている領域内の第1の位置E1にカーソルを合わせてクリック操作し、さらに、「Right」と「Top」を選択した上で、当該表示されている領域内の第2の位置E2にカーソルを合わせてクリック操作すると、領域受付部321は、第1の位置E1を左下の頂点とし、第2の位置E2を右上の頂点とした矩形領域Eを、極小ランの検索の対象とするべき領域として受け付ける。
<極小ラン抽出部322>
極小ラン抽出部322は、領域受付部321が受け付けたパターンデータ8内の領域(以下「指定領域」ともいう)内に存在する極小ランを抽出する。
具体的には、極小ラン抽出部322は、指定領域内に相当する設計データ7を、オペレータから与えられているRIPパラメータ(すなわち、描画装置4の描画性能を加味して、生成可能なランの最小長さがゼロより大きな値に設定されているRIPパラメータ)でRIP処理して、指定領域のパターンデータ8を生成する。その一方で、極小ラン抽出部322は、指定領域内に相当する設計データ7を、理想のRIPパラメータ(すなわち、生成可能なランの最小長さが「ゼロ」に設定されたRIPパラメータ)で、RIP処理して、指定領域の理想のパターンデータを生成する。そして、極小ラン抽出部322は、指定領域について、パターンデータ8と理想のパターンデータとを比較し、理想のパターンデータには存在するのに、パターンデータ8に存在しないランを、極小ランとして抽出する。極小ラン抽出部322は、さらに、極小ランとして抽出した各ランの位置(具体的には、例えば、ランの中心の位置)を、極小ランの位置情報として取得する。
<グループ化処理部323>
グループ化処理部323は、極小ラン抽出部322が抽出した極小ランを、グループ化する。すなわち、グループ化処理部323は、抽出された各極小ランのうち、離間距離(例えば、ランの中点間の離間距離)が定められた値R1以下の極小ラン同士をまとめてグループ化する。そして1つのグループにまとめられた複数の極小ランを代表する1個の位置(代表位置)を取得する。この代表位置として、具体的には、例えば、1つのグループにまとめられた複数の極小ランを囲むことができる最小の矩形領域の中心の位置、また例えば、当該複数の極小ランの座標位置を平均した位置、などを採用することができる。
なお、このグループ化の基準となる離間距離の大きさは、例えば、グループ化処理部323が、第2支援画面52を介して、オペレータから受け付ける。具体的には、グループ化処理部323は、オペレータが、「Integrated Range」と表示された入力ボックス522に入力した値を、グループ化の基準となる離間距離の値R1として受け付ける。
ただし、「Integrated Range」と表示された入力ボックス522には、ゼロ以上の任意の値を入力可能となっており、オペレータが入力ボックス522にゼロを入力した場合、グループ化処理部323は、極小ランのグループ化を行わない。
<抽出情報登録部324>
抽出情報登録部324は、極小ラン抽出部322が抽出した各極小ランの位置(極小ランがグループ化されている場合は、1つのグループにまとめられている複数の極小ランを代表する1個の位置)を、極小ランリスト62に登録する。
すなわち、抽出情報登録部324は、グループ化されていない極小ランについては、1個の極小ランについて1個のレコードを極小ランリスト62に作成し、当該極小ランの位置の座標を、当該レコードの「X」「Y」の各項目に登録する。また、抽出情報登録部324は、グループ化されている複数の極小ランについては、当該複数の極小ランについて1個のレコードを極小ランリスト62に作成し、当該複数の極小ランの代表位置の座標を、当該レコードの「X」「Y」の各項目に登録する。
<極小ランリスト62を生成する処理の流れ>
第2生成部32が極小ランリスト62を生成する処理の流れについて、図4および図6〜図8に加え、図12を参照しながら説明する。図12は、当該処理の流れを示す図である。
まず、領域受付部321が、極小ランの検索の対象とするべきパターンデータ8内の領域の指定を受け付ける(図6参照)(ステップS21)。
続いて、オペレータが、「Make List」と表示されたアイコン523を操作すると、極小ラン抽出部322は、ステップS21で受け付けられた指定領域内に存在する極小ランを抽出するとともに、抽出された各極小ランの位置情報を取得する(ステップS22)。
オペレータがグループ化を指示していない場合(具体的には、図7に示されるように、「Integrated Range」と表示された入力ボックス522に、ゼロを入力している場合)(ステップS23でNO)、抽出情報登録部324が、ステップS22で抽出された各極小ランの位置を、極小ランリスト62に登録する。具体的には、抽出情報登録部324は、ステップS22で抽出された極小ランの個数と同数個のレコードを極小ランリスト62に作成し、各極小ランの位置の座標を、各レコードの「X」「Y」の各項目に登録する。
一方、オペレータがグループ化を指示している場合(具体的には、図8に示されるように、「Integrated Range」と表示された入力ボックス522に、ゼロより大きな値を入力している場合)(ステップS23でYES)、グループ化処理部323が、ステップS22で抽出された極小ランを、グループ化する(ステップS24)。
極小ランのグループ化が終了すると、続いて、抽出情報登録部324が、ステップS22で抽出された各極小ランの位置(複数の極小ランがグループ化されている場合は、当該グループ化された複数の極小ランを代表する1個の位置)を、極小ランリスト62に登録する(ステップS25)。具体的には、抽出情報登録部324は、ステップS22で抽出された極小ランのうち、グループ化されなかった極小ランについては、1個の極小ランについて1個のレコードを極小ランリスト62に作成し、当該極小ランの位置の座標を、当該レコードの「X」「Y」の各項目に登録する。また、抽出情報登録部324は、ステップS22で抽出された極小ランのうち、グループ化された複数の極小ランについては、当該複数の極小ランについて1個のレコードを極小ランリスト62に作成し、当該複数の極小ランの代表位置の座標を、当該レコードの「X」「Y」の各項目に登録する。
指定領域から抽出された全ての極小ランの位置(あるいは、代表位置)が、極小ランリスト62に登録されると、極小ランリスト62を生成する処理が終了する。生成された極小ランリスト62は、図7、図8に示されるように、後述するリスト表示制御部35の制御下でリスト表示領域510に表示されることになる。
極小ランリスト62が生成された後、オペレータが「Save」と表示されたアイコン525を操作すると、生成された極小ランリスト62が、記憶装置304に記憶される。また、また、オペレータが「Load」と表示されたアイコン524を操作すると、リスト表示制御部35が記憶装置304に記憶された極小ランリスト62を読み出して、リスト表示領域510に表示する。
<c.第3生成部33>
第3生成部33について、図4に加え、図9を参照しながら説明する。図9は、確認支援画面5(具体的には、「Sliver」と表示されたタブ540が選択された状態の確認支援画面5であり、以下「第3支援画面53」とも示す)の構成例を示す図である。第3支援画面53は、幅狭図形リスト63を表示する表示画面として機能するとともに、幅狭図形リスト63の生成に関する各種の入力をオペレータから受け付ける入力画面としても機能する。
第3生成部33は、幅狭図形リスト63を生成する処理部であり、領域受付部331と、幅狭図形抽出部332と、グループ化処理部333と、抽出情報登録部334とを備える。
幅狭図形リスト63においては、パターンデータ8内の1つの位置が1個のレコードと対応付けられており、各レコードには、パターンデータ8内の位置を特定する情報(座標情報)が含まれる。具体的には、幅狭図形リスト63には、パターンデータ8内の位置座標を登録する「X」「Y」の項目欄が含まれる。
幅狭図形リスト63においては、各レコードに含まれるパターンデータ8内の位置は、パターンデータ8の指定領域における「幅狭図形」の位置(複数の幅狭図形がグループ化されている場合は、当該グループ化された複数の幅狭図形を代表する1個の位置)となっている。ここで、「幅狭図形」について説明する。パターンデータ8に含まれる変換図形81のうち、X方向(ランの配列方向)の長さが極端に小さい、スジ状の図形は、オペレータが意図しないものである可能性が高い。例えば、RIP処理の誤変換等に起因して、パターンデータ8内に、設計データ7に存在しない図形が変換図形81として形成されてしまう場合があるところ、このような図形は、X方向の長さが極端に小さく、Y方向の長さが極端に大きい、スジ状の図形として現れることが多い。また、線幅を細らせ過ぎた場合にも、X方向の長さが極端に小さいスジ状の変換図形81が形成されてしまう可能性がある。ここでは、X方向(ランの配列方向)の長さが定められた許容値よりも小さい変換図形81を、「幅狭図形」という。
幅狭図形リスト63には、上記に説明した各項目欄の他に、オペレータから、当該幅狭図形リスト63に含まれる1以上のレコードのいずれかを選択する操作を受け付ける「View」の項目欄が設けられる。オペレータは、選択したいレコードの「View」の項目に表示されたチェックボックス60にチェックを入れることによって、当該レコードを選択することができる。
なお、幅狭図形リスト63には、上記に説明した各項目欄に加えてさらなる項目欄が設けられてもよい。例えば、各レコードを識別するための番号が登録される「NO.」の項目欄が設けられてもよい。また例えば、オペレータが各レコードに対応する位置を確認したか否か等の情報を登録できる「Approve」の項目欄が設けられてもよい。また例えば、オペレータが各レコードに対応する位置に対するコメントを登録できる「Comment」の項目欄が設けられてもよい。
<領域受付部331>
領域受付部331は、幅狭図形の検索の対象とするべきパターンデータ8内の領域(ここでは、矩形領域)の指定を受け付ける。ここでは、オペレータは、第3支援画面53を介して位置の指定を入力することによって、幅狭図形の検索の対象とするべき領域を指定することができるようになっている。
すなわち、オペレータが、「Wafer Area」の元に表示された「Left」「Right」「Bottom」「Top」の各項目の入力ボックス531のそれぞれに数値を入力すると、領域受付部331は、各方向の辺の座標位置が各入力値から規定されるような矩形領域を、幅狭図形の検索の対象とするべき領域として受け付ける。また、パターンデータ表示領域520にパターンデータ8が表示されている場合、オペレータが、例えば、「Left」と「Bottom」を選択した上で、当該表示されている領域内の第1の位置にカーソルを合わせてクリック操作し、さらに、「Right」と「Top」を選択した上で、当該表示されている領域内の第2の位置にカーソルを合わせてクリック操作すると、領域受付部331は、第1の位置を左下の頂点とし、第2の位置を右上の頂点とした矩形領域を、幅狭図形の検索の対象とするべき領域として受け付ける(図6参照)。
<幅狭図形抽出部332>
幅狭図形抽出部332は、領域受付部331が受け付けたパターンデータ8内の領域(以下「指定領域」ともいう)内に存在する幅狭図形を抽出する。
具体的には、幅狭図形抽出部332は、例えば、指定領域内に存在する全ての変換図形81(すなわち、少なくとも一部分が指定領域に含まれるような変換図形81)のX方向に沿う寸法を計測する。そして、当該寸法が所定の閾値D2よりも小さい変換図形81を、幅狭図形として抽出する。幅狭図形抽出部332は、さらに、幅狭図形として抽出した各変換図形81の位置(具体的には、例えば、変換図形81の中心の位置)を、幅狭図形の位置情報として取得する。
なお、変換図形81が幅狭図形であるか否かの判定に用いられる閾値D2の値は、例えば、幅狭図形抽出部332が、第3支援画面53を介して、オペレータから受け付ける。具体的には、幅狭図形抽出部332は、オペレータが、「Judgement Width」と表示された入力ボックス532に入力した値を、変換図形81が幅狭図形であるか否かの判定に用いる閾値D2の値として受け付ける。
<グループ化処理部333>
グループ化処理部333は、幅狭図形抽出部332が抽出した幅狭図形を、グループ化する。すなわち、グループ化処理部333は、抽出された各幅狭図形のうち、離間距離(例えば、幅狭図形の中心間の離間距離)が定められた値R2以下の幅狭図形同士をまとめてグループ化する。そして1つのグループにまとめられた複数の幅狭図形を代表する1個の位置(代表位置)を取得する。この代表位置として、具体的には、例えば、1つのグループにまとめられた複数の幅狭図形を囲むことができる最小の矩形領域の中心の位置、また例えば、当該複数の幅狭図形の座標位置を平均した位置、などを採用することができる。
なお、このグループ化の基準となる離間距離の大きさは、例えば、グループ化処理部333が、第3支援画面53を介して、オペレータから受け付ける。具体的には、グループ化処理部333は、オペレータが、「Integrated Range」と表示された入力ボックス533に入力した値を、グループ化の基準となる離間距離の値R2として受け付ける。
ただし、「Integrated Range」と表示された入力ボックス532には、ゼロ以上の任意の値を入力可能となっており、オペレータが入力ボックス532にゼロを入力した場合、グループ化処理部333は、幅狭図形のグループ化を行わない。
<抽出情報登録部334>
抽出情報登録部334は、幅狭図形抽出部332が抽出した各幅狭図形の位置(幅狭図形がグループ化されている場合は、1つのグループにまとめられている複数の幅狭図形を代表する1個の位置)を、幅狭図形リスト63に登録する。
すなわち、抽出情報登録部334は、グループ化されていない幅狭図形については、1個の幅狭図形について1個のレコードを幅狭図形リスト63に作成し、当該幅狭図形の位置の座標を、当該レコードの「X」「Y」の各項目に登録する。また、抽出情報登録部334は、グループ化されている複数の幅狭図形については、当該複数の幅狭図形について1個のレコードを幅狭図形リスト63に作成し、当該複数の幅狭図形の代表位置の座標を、当該レコードの「X」「Y」の各項目に登録する。
<幅狭図形リスト63を生成する処理の流れ>
第3生成部33が幅狭図形リスト63を生成する処理の流れについて、図4および図9に加え、図13を参照しながら説明する。図13は、当該処理の流れを示す図である。
まず、領域受付部331が、幅狭図形の検索の対象とするべきパターンデータ8内の領域の指定を受け付ける(ステップS31)。
続いて、オペレータが、「Make List」と表示されたアイコン534を操作すると、幅狭図形抽出部332は、ステップS31で受け付けられた指定領域内に存在する幅狭図形を抽出するとともに、抽出された各幅狭図形の位置情報を取得する(ステップS32)。
オペレータがグループ化を指示していない場合(具体的には、「Integrated Range」と表示された入力ボックス533に、ゼロを入力している場合)(ステップS33でNO)、抽出情報登録部334が、ステップS32で抽出された各幅狭図形の位置を、幅狭図形リスト63に登録する。具体的には、抽出情報登録部334は、ステップS32で抽出された幅狭図形の個数と同数個のレコードを幅狭図形リスト63に作成し、各幅狭図形の位置の座標を、各レコードの「X」「Y」の各項目に登録する。
一方、オペレータがグループ化を指示している場合(具体的には、「Integrated Range」と表示された入力ボックス533に、ゼロより大きな値を入力している場合)(ステップS33でYES)、グループ化処理部333が、ステップS32で抽出された幅狭図形を、グループ化する(ステップS34)。
幅狭図形のグループ化が終了すると、続いて、抽出情報登録部334が、ステップS32で抽出された各幅狭図形の位置(複数の幅狭図形がグループ化されている場合は、当該グループ化された複数の幅狭図形を代表する1個の位置)を、幅狭図形リスト63に登録する(ステップS35)。具体的には、抽出情報登録部334は、ステップS32で抽出された幅狭図形のうち、グループ化されなかった幅狭図形については、1個の幅狭図形について1個のレコードを幅狭図形リスト63に作成し、当該幅狭図形の位置の座標を、当該レコードの「X」「Y」の各項目に登録する。また、抽出情報登録部334は、ステップS32で抽出された幅狭図形のうち、グループ化された複数の幅狭図形については、当該複数の幅狭図形について1個のレコードを幅狭図形リスト63に作成し、当該複数の幅狭図形の代表位置の座標を、当該レコードの「X」「Y」の各項目に登録する。
指定領域から抽出された全ての幅狭図形の位置(あるいは、代表位置)が、幅狭図形リスト63に登録されると、幅狭図形リスト63を生成する処理が終了する。生成された幅狭図形リスト63は、図9に示されるように、後述するリスト表示制御部35の制御下でリスト表示領域510に表示されることになる。
幅狭図形リスト63が生成された後、オペレータが「Save」と表示されたアイコン536を操作すると、生成された幅狭図形リスト63が、記憶装置304に記憶される。また、また、オペレータが「Load」と表示されたアイコン535を操作すると、リスト表示制御部35が記憶装置304に記憶された幅狭図形リスト63を読み出して、リスト表示領域510に表示する。
<d.第4生成部34>
第4生成部34について、図4に加え、図10を参照しながら説明する。図10は、確認支援画面5(具体的には、「Alignment」と表示されたタブ540が選択された状態の確認支援画面5であり、以下「第4支援画面54」とも示す)の構成例を示す図である。第4支援画面54は、マークリスト64を表示する表示画面として機能する。
第4生成部34は、マークリスト64を生成する処理部であり、マーク位置登録部341を備える。
マークリスト64においては、パターンデータ8内の1つの位置が1個のレコードと対応付けられており、各レコードには、パターンデータ8内の位置を特定する情報(座標情報)が含まれる。具体的には、マークリスト64には、パターンデータ8内の位置座標を登録する「X」「Y」の項目欄が含まれる。
マークリスト64においては、各レコードに含まれるパターンデータ8内の位置は、パターンデータ8内におけるアライメントマークALの位置となっている。ただし、アライメントマークALとは、描画処理において基板Wの位置合わせなどに用いられるマークであり、設計データ7の作成段階において、定められた位置に作成される。
マークリスト64には、上記に説明した各項目欄の他に、オペレータから、当該マークリスト64に含まれる1以上のレコードのいずれかを選択する操作を受け付ける「View」の項目欄が設けられる。オペレータは、選択したいレコードの「View」の項目に表示されたチェックボックス60にチェックを入れることによって、当該レコードを選択することができる。
なお、マークリスト64には、上記に説明した各項目欄に加えてさらなる項目欄が設けられてもよい。例えば、各レコードを識別するための番号が登録される「NO.」の項目欄が設けられてもよい。また例えば、各レコードに登録された位置にあるアライメントマークALの種類を登録できる「Kind」の項目欄が設けられてもよい。また例えば、オペレータが各レコードに対応する位置を確認したか否か等の情報を登録できる「Approve」の項目欄が設けられてもよい。また例えば、オペレータが各レコードに対応する位置に対するコメントを登録できる「Comment」の項目欄が設けられてもよい。
<マーク位置登録部341>
マーク位置登録部341は、設計データ7に含まれるアライメントマークALの位置を、マークリスト64に登録する。具体的には、マーク位置登録部341は、オペレータが「Alignment」と表示されたタブ540を選択して第4支援画面54を表示させると、記憶装置304などに記憶された定められたデータを読み込んで、当該データに登録されている設計データ7内のアライメントマークALの各位置を寸法評価リスト61に登録する。すなわち、マーク位置登録部341は、当該データに登録されている1以上の位置の個数と同数個のレコードをマークリスト64に作成し、当該登録されている各位置の座標を、各レコードの「X」「Y」の各項目に登録する。したがって、オペレータは、例えば、設計データ7の作成時に、設計データ7内のアライメントマークALの位置をリストアップしたデータを作成して、これを記憶装置304に記憶させておけば、当該アライメントマークALの位置をマークリスト64に直ちに登録することができる。
生成されたマークリスト64は、図10に示されるように、後述するリスト表示制御部35の制御下でリスト表示領域510に表示されることになる。
<ii.リスト表示制御部35>
再び図4を参照する。リスト表示制御部35は、表示部307を制御して、確認支援画面5のリスト表示領域510に、リスト生成部30によって生成された位置リスト6を、表示させる。ただし、上述したとおり、リスト表示領域510にどの種類の位置リスト6が表示されるかは、選択されるタブによって変わってくる。すなわち、リスト表示制御部35は、「Manual」と表示されたタブ540が選択された状態の第1支援画面51のリスト表示領域510には、寸法評価リスト61を表示させる(図5)。また、リスト表示制御部35は、「Minimum Run」と表示されたタブ540が選択された状態の第2支援画面52のリスト表示領域510には、極小ランリスト62を表示させる(図7、図8)。また、リスト表示制御部35は、「Sliver」と表示されたタブ540が選択された状態の第3支援画面53のリスト表示領域510には、幅狭図形リスト63を表示させる(図9)。また、リスト表示制御部35は、「Alighment」と表示されたタブ540が選択された状態の第4支援画面54のリスト表示領域510には、マークリスト64を表示させる(図10)。
なお、リスト表示領域510内に位置リスト6の全体が表示されない場合、リスト表示領域510の周囲に、リスト表示領域510内に表示される部分の切り換えを行う機能を有するスクロールバー50が、必要に応じて表示される。ユーザは、カーソルをスクロールバー50に合わせてスクロールバー50を移動させる操作などを行うことによって、領域内に表示されていない隠れた部分を、リスト表示領域510内に表示させることができる。
<iii.選択受付部36>
選択受付部36は、リスト表示領域510を介して、ここに表示されている位置リスト6に登録されている1以上の位置のいずれかを選択する選択操作をオペレータから受け付ける。つまり、リスト表示領域510は、当該選択操作をオペレータから受け付ける受付画面領域としても機能する。
具体的には、リスト表示領域510に表示されている位置リスト6の各レコードには、上述したとおり、「View」の項目欄に、オペレータからの選択を受け付けるチェックボックス60が表示されており、オペレータが、当該位置リスト6のうちの1のレコードを選択して、当該レコードのチェックボックス60にチェックを入力すると、選択受付部36が、当該チェックが入力されたレコードと対応する位置を、選択位置として受け付ける。つまり、オペレータは、位置リスト6に登録されている位置のうち、所望の位置のレコードのチェックボックス60にチェックを入れることによって、当該位置を選択することができる。
<iv.領域表示制御部37>
領域表示制御部37は、表示部307を制御して、確認支援画面5のパターンデータ表示領域520に、選択受付部36がオペレータから受け付けた位置(選択位置)と対応するパターンデータ8の部分領域と、当該部分領域と対応する設計データ7の部分領域とを重ねて、表示させる。ただし、領域表示制御部37の制御下で表示されるパターンデータ表示領域520においては、その幾何学中心Cに、選択位置が表示される。したがって、パターンデータ表示領域520が矩形領域である場合、選択位置に対応するパターンデータ8の部分領域とは、選択位置を中心とする矩形領域となる。
パターンデータ表示領域520に表示されるパターンデータ8の部分領域の寸法は、例えば、パターンデータ表示領域520の画素数に応じて規定される。具体的には、例えば、パターンデータ8における1μm×1μmの領域が、パターンデータ表示領域520の10ピクセル×10ピクセルの領域で表示されるように規定されている場合、パターンデータ表示領域530が、500ピクセル×500ピクセルの表示領域であるとすると、ここに表示されるパターンデータ8の部分領域は、50μm×50μmの寸法となる。
なお、パターンデータ表示領域520の周囲にも、パターンデータ表示領域520内に表示される部分の切り換えを行う機能を有するスクロールバー50が、必要に応じて表示される。ユーザは、カーソルをスクロールバー50に合わせてスクロールバー50を移動させる操作などを行うことによって、領域内に表示されていない隠れた部分(つまり、選択位置に対応するパターンデータ8の部分領域の周囲)を、パターンデータ表示領域520内に表示させることができる。
<3−3.処理の流れ>
支援装置3にて実行される処理の流れについて、図14を参照しながら説明する。図14は、当該処理の流れを示す図である。
オペレータがRIPパラメータを入力するとともに、当該RIPパラメータでRIP処理を行うことによって得られるパターンデータ8の確認を行う旨の指示を入力すると(ステップS1でYES)、表示部307に確認支援画面5が表示される(ステップS2)。
確認支援画面5が表示されると、リスト生成部30が、オペレータからの指示に応じて、位置リスト6を生成する(ステップS3)。リスト生成部30が位置リスト6を生成する処理については上述したとおりである。オペレータは、任意のタブ540を選択して、任意の種類の位置リスト6を生成させることができる。
位置リスト6が生成されると、リスト表示制御部35が、表示部307を制御して、当該生成された位置リスト6を、リスト表示領域510に表示させる(ステップS4)。
選択受付部36が、リスト表示領域510を介して、ここに表示されている位置リスト6に含まれる1以上の位置のいずれかを選択する選択操作をオペレータから受け付けると(ステップS5でYES)、領域表示制御部37が、表示部307を制御して、ステップS5で受け付けられた選択位置に対応するパターンデータ8の部分領域を、パターンデータ表示領域520に表示させる(ステップS6)。
オペレータは、パターンデータ表示領域520に表示された画像を見て、パターンデータ8内の選択した位置に対応する部分領域の状態を確認して、パターンデータ8が適切なものとなっているかを確認することができる。
例えば、オペレータは、変換図形81と元図形71との寸法誤差の有無を確認したい場合は、寸法誤差が生じやすいようなパターンデータ8内の位置などを登録した寸法評価リスト61を、リスト生成部30に作成させる。そして、当該寸法評価リスト61に登録された評価情報をみながら、気になる位置(例えば、否定的な評価結果を与えられている位置)を1つずつ選択して、当該位置の状態をパターンデータ表示領域520で次々と確認していけばよい。これによって、パターンデータ8内の各位置(例えば、否定的な評価結果が与えられている位置)を効率的に確認していくことができる。
また例えば、オペレータは、パターンデータ8内の、長さが定められた値に満たないために生成されなかったランの存在部分を確認したい場合は、このようなランが生じやすいような領域を指定して、リスト生成部30に、極小ランリスト62を作成させる。そして、当該極小ランリスト62に登録された位置を1つずつ選択して、当該位置の状態をパターンデータ表示領域520で次々と確認していけばよい。これによって、パターンデータ8内における、長さが定められた値に満たないために生成されなかったランの存在部分を効率的に確認していくことができる。したがって、ランがカットされたために変換図形81が意図に沿わない形となっている場合、これを速やかに検知することができる。
また例えば、オペレータは、パターンデータ8内の、幅狭図形の形成部分を確認したい場合は、幅狭図形が生じやすいような領域を指定して、リスト生成部30に、幅狭図形リスト63を作成させる。そして、当該幅狭図形リスト63に登録された位置を1つずつ選択して、当該位置の状態を、パターンデータ表示領域520で次々と確認していけばよい。これによって、パターンデータ8内における、幅狭図形が形成されている部分を効率的に確認していくことができる。
また例えば、オペレータは、パターンデータ8内のアライメントマークALの形成部分を確認したい場合は、リスト生成部30に、マークリスト64を作成させる。そして、当該マークリスト64に登録された位置を1つずつ選択して、アライメントマークALが形成されているはずの位置の状態を、パターンデータ表示領域520で次々と確認していけばよい。これによって、パターンデータ8内の適切な位置にアライメントマークALが適切に形成されているか否かを、効率的に確認していくことができる。
パターンデータ8が意図に沿うものでないと判断した場合、オペレータは、RIPパラメータを変更する。オペレータからRIPパラメータの変更を受け付けると(ステップS7でYES)、新たなRIPパラメータのRIP処理で得られるパターンデータ8について、ステップS2〜ステップS6の処理が行われる。
一方、パターンデータ8が意図に沿うものであると判断した場合、オペレータは、当該パターンデータ8を与えたRIPパラメータを、RIP装置2にて実際に使用するRIPパラメータとして確定する旨を入力する。オペレータからRIPパラメータの確定を受け付けると(ステップS8でYES)、一連の処理が終了する。
なお、上記の一連の処理において、必ずしも、設計データ7の全体に対して、RIP処理(ステップS1あるいはステップS7で受け付けられたRIPパラメータでのRIP処理)を施して、設計データ7の全体に対応するパターンデータ8を生成する必要はない。すなわち、パターンデータ8が必要な部分領域(例えば、パターンデータ表示領域520に表示するべきパターンデータ8の部分領域、設計データ7と比較するべきパターンデータ8の部分領域、極小ラン、あるいは、幅狭図形の抽出対象となるパターンデータ8の部分領域、など)に相当する設計データ7の部分領域のみに対してRIP処理を施して、パターンデータ8を部分的に生成すればよい。
<4.効果>
上記の実施の形態によると、パターンデータ8内の1以上の位置が登録されている位置リスト6が表示部307に表示されるとともに、位置リスト6に登録された位置のうち、オペレータが選択した位置と対応するパターンデータ8の部分領域が表示部307に表示される。この構成によると、オペレータは、位置リスト6を見ながら任意の位置を選択するだけで、パターンデータ8における当該選択した位置と対応する部分領域の状態を確認することができる。したがって、オペレータは、パターンデータ8の確認作業をスムーズに行うことができる。
特に、上記の実施の形態によると、オペレータが選択した位置が、パターンデータ表示領域520の幾何学中心Cに表示される。したがって、オペレータは、選択した位置の周囲の状況を適切に確認することができる。
特に、上記の実施の形態によると、パターンデータ8の部分領域と重ねて、当該部分領域と対応する設計データ7の部分領域が表示される。したがって、オペレータは、選択した位置と対応するパターンデータ8の部分領域を、設計データ7と比較しつつ、適切に確認することができる。
また、上記の実施の形態によると、パターンデータ8内の1以上の位置と、当該1以上の位置のそれぞれの評価結果を含んだ寸法評価リスト61が表示部307に表示される。したがって、オペレータは、寸法評価リスト61に含まれる1以上の位置のそれぞれにおいて、パターンデータ8が設計データ7と許容範囲内で一致しているか否かを一目で把握することができる。
特に、評価部312が、線分の長さの比較で、パターンデータ8と設計データ7との相違を評価するので、当該評価にかかる処理の負荷を抑えつつ、パターンデータ8内の各位置を適切に評価できる。
また、評価部312が、元図形71と変換図形81とを、定められた方向に沿う寸法の一致度で評価するので、元図形71と変換図形81とが、寸法誤差はないものの、互いに微小にずれた位置に形成されている場合には、肯定的な評価が与えられる。したがって、実質的に問題のある相違部分だけに否定的評価が与えられるので、オペレータがパターンデータ8を確認する作業がより効率的に行われる。
また、評価部312は、パターンデータ8の全域ではなく、寸法評価リスト61に登録された位置に対してのみ評価を行うので、例えば、オペレータは、パターンデータ8において、同じ形状の図形が繰り返されて現れる場合に、そのうちの1つの図形内の位置を寸法評価リスト61に登録しておき、その評価結果およびその位置に対応する部分領域の状態を見るだけで、他の繰り返し部分の図形の状況も推認することができる。したがって、評価に係る処理の無駄を省けるとともに、オペレータはパターンデータ8を確認する作業を効率的に行うことができる。
また、上記の実施の形態によると、パターンデータ8内における指定された領域に存在する特徴部分である極小ランの位置が登録された極小ランリスト62が、表示部307に表示される。また、パターンデータ8内における指定された領域に存在する特徴部分である幅狭図形の位置が登録された幅狭図形リスト63が、表示部307に表示される。したがって、オペレータは、指定された領域内に存在する特徴部分の各々の状態をスムーズに確認することができる。また、抽出の対象となる領域が予め絞り込まれるので、特徴部分を抽出する処理に要する負荷も小さくてすむ。
特に、離間距離が定められた値以下の特徴部分同士がグループ化された場合は、位置リスト62,63に、1つのグループにまとめられた複数の特徴部分を代表する1個の位置が、登録される。したがって、オペレータは、パターンデータ8内において比較的接近した位置に存在する一群の特徴部分の状態を、まとめて確認することができる。
<5.変形例>
上記の実施の形態において、領域表示制御部37は、パターンデータ表示領域520内に、選択位置に対応するパターンデータ8の部分領域と重ねて、当該部分領域と対応する設計データ7の部分領域を表示させる構成としたが、当該部分領域と対応する設計データ7の部分領域は必ずしも表示させる必要はなく、図15のパターンデータ表示領域520aに示されるように、パターンデータ8の部分領域のみを表示する構成としてもよい。
また、上記の実施の形態において、確認支援画面5と同一の画面内に、RIPパラメータの設定を受け付ける画面領域をさらに設けてもよい。
また、上記の実施の形態において、リスト表示制御部35は、リスト表示領域510に寸法評価リスト61を表示するにあたって、否定的な評価結果を与えられている位置のレコード部分と、肯定的な評価結果を与えられている位置のレコード部分とを、異なる態様で表示させてもよい。例えば、前者を赤色で表示してもよい。
また、上記の実施の形態において、領域表示制御部37は、パターンデータ表示領域520に表示される特徴部分(極小ラン、あるいは、幅狭図形)を、他の部分と異なる態様で表示させてもよい。例えば、極小ラン、あるいは、幅狭図形の部分を、赤色で表示してもよい。
また、上記の実施の形態に係る評価部312は、対象位置Pについて、X方向とY方向のそれぞれの評価を行う構成としていたが、これら各方向に加えて(あるいは、これらの少なくとも1つと代えて)、X方向およびY方向と非平行な第3の方向の評価を行う構成としてもよい。
また、上記の実施の形態においては、パターンデータ8内に存在する変換図形81のうち、X方向に沿う長さが所定の許容値よりも小さいものを幅狭図形として検出していたが、例えば、パターンデータ8内に存在する変換図形81のうち、Y方向の長さに対してX方向の長さが極端に小さい変換図形81(すなわち、X方向の長さが所定の許容値よりも小さく、かつ、Y方向の長さが所定の許容値よりも大きい変換図形81)を、幅狭図形として検出してもよい。
100 描画システム
1 設計データ作成装置
2 RIP装置
3 支援装置
307 表示部
4 描画装置
7 設計データ
8 パターンデータ
30 リスト生成部
31 第1生成部
311 位置受付部
312 評価部
313 評価情報登録部
32 第2生成部
321 領域受付部
322 極小ラン抽出部
323 グループ化処理部
324 抽出情報登録部
33 第3生成部
331 領域受付部
332 幅狭図形抽出部
333 グループ化処理部
334 抽出情報登録部
34 第4生成部
341 マーク位置登録部
35 リスト表示制御部
36 選択受付部
37 領域表示制御部
6 位置リスト
61 寸法評価リスト
62 極小ランリスト
63 幅狭図形リスト
64 マークリスト
5 確認支援画面
510 リスト表示領域
520 パターンデータ表示領域
W 基板

Claims (17)

  1. ベクトル形式の設計データをRIP処理して得られるラスター形式のパターンデータを用いて前記パターンデータに表現されたパターンを基板に描画する描画装置に提供される前記パターンデータの確認を支援する装置であって、
    パターンデータ内の1以上の位置を登録した位置リストを生成する位置リスト生成部と、
    前記位置リストを、表示部に表示させるリスト表示制御部と、
    前記位置リストに登録されている前記1以上の位置のいずれかの選択を受け付ける選択受付部と、
    前記選択受付部が受け付けた位置と対応する前記パターンデータの部分領域を、前記表示部に表示させる領域表示制御部と、
    を備え
    前記位置リスト生成部が、
    前記位置リストに登録するべき1以上の位置の指定を受け付ける位置受付部と、
    前記位置受付部が受け付けた1以上の位置のそれぞれにおいて、前記パターンデータと前記設計データとを比較して、両データの相違が許容値範囲内である場合に、当該位置に対して肯定的評価を与える評価部と、
    前記位置リストに、前記位置受付部が受け付けた前記1以上の位置と対応づけて、前記1以上の位置のそれぞれについて前記評価部が与えた評価情報を登録する登録部と、
    を備える、支援装置。
  2. 請求項1に記載の支援装置であって、
    前記パターンデータにおいて、第1の方向に沿う線分が前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現された図形を変換図形と呼ぶとして、
    前記評価部が、
    前記パターンデータにおける評価対象の位置を通り、両端が前記変換図形のエッジと一致する第1の線分の長さと、前記設計データにおける前記評価対象の位置と対応する位置を通り、前記第1の線分と平行な方向に延在して、両端が前記設計データに含まれる図形のエッジと一致する第2の線分の長さと、の差分を算出して、前記差分が許容範囲内である場合に、当該評価対象の位置に対して肯定的評価を与える、
    支援装置。
  3. 請求項1または2に記載の支援装置であって、
    前記位置リスト生成部が、
    前記パターンデータ内の領域の指定を受け付ける領域受付部と、
    前記領域受付部が受け付けた領域内に存在する、定められた特徴を有する特徴部分を抽出する抽出部と、
    前記位置リストに、前記抽出部が抽出した前記特徴部分の位置を登録する登録部と、
    を備える、支援装置。
  4. 請求項に記載の支援装置であって、
    前記位置リスト生成部が、
    前記抽出部が抽出した前記特徴部分のうち、離間距離が定められた値以下のもの同士をまとめてグループ化するグループ化部、
    を備え、
    前記登録部が、
    前記グループ化部によって複数の特徴部分が1つのグループにまとめられた場合に、当該複数の特徴部分を代表する1個の位置を、前記位置リストに登録する
    支援装置。
  5. 請求項3または4に記載の支援装置であって、
    前記パターンデータにおいて、前記設計データに含まれる図形が、第1の方向に沿う線分が前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現されており、
    前記抽出部が、
    前記線分が、その長さが定められた値に満たないために生成されなかった部分を、前記特徴部分として抽出する、
    支援装置。
  6. 請求項またはに記載の支援装置であって、
    前記パターンデータにおいて、第1の方向に沿う線分が前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現された図形を変換図形と呼ぶとして、
    前記抽出部が、
    前記第2の方向に沿う長さが定められた許容値よりも小さい変換図形を、前記特徴部分として抽出する、
    支援装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の支援装置であって、
    前記パターンデータの前記部分領域が表示される表示領域の幾何学中心に、前記選択受付部が受け付けた位置が表示される、
    支援装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の支援装置であって、
    前記領域表示制御部が、
    前記パターンデータの前記部分領域と重ねて、当該部分領域と対応する前記設計データの部分領域を表示させる、
    支援装置。
  9. ベクトル形式の設計データをRIP処理して得られるラスター形式のパターンデータを用いて、前記パターンデータに表現されたパターンを基板に描画する描画装置と、
    請求項1から請求項8のいずれかに記載の支援装置と、
    を備える、描画システム。
  10. ベクトル形式の設計データをRIP処理して得られるラスター形式のパターンデータを用いて前記パターンデータに表現されたパターンを基板に描画する描画装置に提供される前記パターンデータの確認を支援する方法であって、
    a)パターンデータ内の1以上の位置を登録した位置リストを生成する工程と、
    b)前記位置リストを、表示部に表示させる工程と、
    c)前記位置リストに登録されている前記1以上の位置のいずれかの選択を受け付ける工程と、
    d)前記c)工程で受け付けられた位置と対応する前記パターンデータの部分領域を、前記表示部に表示させる工程と、
    を備え、
    前記a)工程が、
    a1)前記位置リストに登録するべき1以上の位置の指定を受け付ける工程と、
    a2)前記a1)工程で受け付けられた1以上の位置のそれぞれにおいて、前記パターンデータと前記設計データとを比較して、両データの相違が許容値範囲内である場合に、当該位置に対して肯定的評価を与える工程と、
    a3)前記位置リストに、前記a1)工程で受け付けられた前記1以上の位置と対応づけて、前記1以上の位置のそれぞれについて前記a2)工程で与えられた評価情報を登録する工程と、
    を備える、支援方法。
  11. 請求項10に記載の支援方法であって、
    前記パターンデータにおいて、第1の方向に沿う線分が前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現された図形を変換図形と呼ぶとして、
    前記a2)工程において、
    前記パターンデータにおける評価対象の位置を通り、両端が前記変換図形のエッジと一致する第1の線分の長さと、前記設計データにおける前記評価対象の位置と対応する位置を通り、前記第1の線分と平行な方向に延在して、両端が前記設計データに含まれる図形のエッジと一致する第2の線分の長さと、の差分を算出して、前記差分が許容範囲内である場合に、当該評価対象の位置に対して肯定的評価を与える、
    支援方法。
  12. 請求項10または11に記載の支援方法であって、
    前記a)工程が、
    4)前記パターンデータ内の領域の指定を受け付ける工程と、
    a5)前記a4)工程で受け付けられた領域内に存在する、定められた特徴を有する特徴部分を抽出する工程と、
    a6)前記位置リストに、前記a5)工程で抽出された前記特徴部分の位置を登録する工程と、
    を備える、支援方法。
  13. 請求項12に記載の支援方法であって、
    前記a)工程が、
    a7)前記a5)工程で抽出された前記特徴部分のうち、離間距離が定められた値以下のもの同士をまとめてグループ化する工程、
    を備え、
    前記a6)工程において、
    前記a7)工程において複数の特徴部分が1つのグループにまとめられた場合に、当該複数の特徴部分を代表する1個の位置を、前記位置リストに登録する、
    支援方法。
  14. 請求項12または13に記載の支援方法であって、
    前記パターンデータにおいて、前記設計データに含まれる図形が、第1の方向に沿う線分が前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現されており、
    前記a5)工程において、
    前記線分が、その長さが定められた値に満たないために生成されなかった部分を、前記特徴部分として抽出する、
    支援方法。
  15. 請求項12または13に記載の支援方法であって、
    前記パターンデータにおいて、第1の方向に沿う線分が前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って1個以上配列されることによって表現された図形を変換図形と呼ぶとして、
    前記a5)工程において、
    前記第2の方向に沿う長さが定められた許容値よりも小さい変換図形を、前記特徴部分として抽出する、
    支援方法。
  16. 請求項10から15のいずれかに記載の支援方法であって、
    前記d)工程において、
    前記パターンデータの前記部分領域が表示される表示領域の幾何学中心に、前記c)工程で受け付けられた位置が表示される、
    支援方法。
  17. 請求項10から16のいずれかに記載の支援方法であって、
    前記d)工程において、
    前記パターンデータの前記部分領域と重ねて、当該部分領域と対応する前記設計データの部分領域が表示される、
    支援方法。
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