本発明にかかるナビゲーションシステム、ナビゲーションサーバ、端末装置、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、およびプログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
本発明の構成および処理について、第1の実施形態(ナビゲーションシステム)、第2の実施形態(ナビゲーションサーバ(サーバ主導型))、および第3の実施形態(ナビゲーション装置(スタンドアローン型))の順にて詳細に説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態(ナビゲーションシステム)について、図1から図13を参照して説明する。但し、以下に示す第1の実施形態は、本発明の技術思想を具体化するためのナビゲーションシステムを例示するものであって、本発明をこのナビゲーションシステムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のナビゲーションシステムにも等しく適用し得るものである。例えば、第1の実施形態で例示するナビゲーションシステムにおけるサーバ側と端末側の機能分散の形態は以下に限られず、同様の効果や機能を奏し得る範囲において、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
[ナビゲーションシステムの構成]
第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。なお、本実施形態においては、通信型のナビゲーションを提供するナビゲーションシステムを具体例として説明するが、本発明はこれに限ることなく、スタンドアローンタイプのナビゲーションシステムなどにも適用可能である。
第1の実施形態のナビゲーションシステムは、概略的に、地図情報提供等を行うことができるナビゲーションサーバ200と、情報検索アプリケーション等を搭載した端末装置100とを、通信可能に接続して構成される。ここで、通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等が含まれる。ナビゲーションシステムの各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。ナビゲーションシステムに含まれる端末装置100の台数は、1つに限らず、複数でもよい。第2の実施形態においても、図1におけるシステム構成と同様に構成されてもよい。
第1の実施形態のナビゲーションシステムにおいて、ナビゲーションサーバ200は、概略的に、制御部202と記憶部206とを備えており、端末装置100は、位置取得部112と出力部(表示部114および音声出力部116)と入力部118と制御部102と記憶部106とを備えている。
[ナビゲーションサーバ200の構成]
ナビゲーションサーバ200は、端末装置100から送信された表示位置変更の要求を受信し、要求が受信された場合には、表示部114に予め表示されている検索範囲の基準位置と表示部114に予め表示されている地図内の所定位置との関係性に基づいて、表示位置変更後の表示位置を決定し、決定された表示位置に応じた地図および検索範囲を含む表示情報を生成し、生成された表示情報を端末装置100へ送信する等の機能を有する。ナビゲーションサーバ200は、通信制御インターフェース部204を介してネットワーク300を経由し、端末装置100と相互に通信可能に接続されており、制御部202と記憶部206とを備える。制御部202は、各種処理を行う制御手段である。通信制御インターフェース部204は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、ナビゲーションサーバ200とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部204は、端末装置100等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。記憶部206は、HDD(Hard Disk Drive)等の固定ディスク装置およびSSD(Solid State Drive)等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブル(地図情報データベース206aおよび表示情報ファイル206b等)を格納する。
地図情報データベース206aは、地図に関する地図情報を記憶する地図情報記憶手段である。ここで、地図情報は、複数の縮尺のラスタ形式の地図描画用の画像、またはベクタ形式の地図描画用の画像等であってもよい。地図情報は、例えば、縮尺に従ってメッシュ化された地図情報(例えば、JIS規格の第1〜3次地域区画メッシュデータ、および100mメッシュデータ等)等の屋外地図情報であってもよい。地図情報は、全国および各地方の道路地図や路線図等の屋外地図情報を含んでいてもよい。地図情報は、例えば、高さ情報を持つ建築物(例えば、立体駐車場、駅、デパート、および学校等)に関するフロア案内地図等の屋内地図情報を更に含んでいてもよい。
地図情報データベース206aは、更に、地図上に表示される地図オブジェクトに関する地図オブジェクト情報を記憶していてもよい。ここで、地図オブジェクト情報は、地図上に表示される地物(例えば、ビル、住宅、および駅等の建造物、道路、線路、橋、トンネル、等高線、海岸線、および湖岸線等の水涯線、海、河川、湖、池、沼、公園、および屋外施設等の場地、行政界、行政区域、ならびに街区等)の形状に関する形状情報(ポリゴンまたはポリライン等)、地図上に表示される注記(例えば、地名、住所、電話番号、店舗、公園、ビル、および駅等の施設名称、名所、旧跡、河川、湖、湾、山、および森林等の俗称を含む名称、道路、橋、およびトンネル等の名称、路線名称、地点情報、口コミ情報、施設の営業時間、店舗の取扱商品、URL、写真データ、ならびにクーポン情報等)に関する注記情報、ならびに地図上に表示される記号(例えば、山、史跡、寺社、官庁、警察署、交番、消防署、駅、医療機関、美術館、博物館、学校、工場、および墓地等の地図記号、飲食店、食料品店、酒店、タバコ店、百貨店、ショッピングセンター、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、金融機関、および郵便局等の店舗記号、道路上の信号、有料道路の出入口、料金所、サービスエリア、パーキングエリア、およびインターチェンジ等の記号、駐車場、駅、ホテル、美術館、および博物館等の施設記号、ならびに口コミ地点記号等)に関する記号情報等のデータを含んでいてもよい。ここで、形状情報は、地図オブジェクト描画用の画像(例えば、ポリゴンおよびポリライン等)を含んでいてもよい。
地図情報データベース206aは、更に、POI(point of interest)の位置情報等を含むPOI情報を記憶していてもよい。ここで、POIの位置(座標)情報は、POIの緯度・経度・高度、POIの電話番号、POIの住所、ならびにPOIの存在する地点の立地(都市部、郊外、港湾部、および駅周辺等)および用途制限等を含んでいてもよい。また、POI情報は、POIの名称、種別(カテゴリ)、URL、営業時間、取扱商品、平均価格(例えば平均使用料金など)、評判、ランキング、立ち寄りやすさ、レコメンドスコア、写真データ、クーポン情報、口コミ(例えば、口コミ評価およびユーザコメントなど)、使用条件、使用可能性、施設規模、POI ID、当該POI情報へのアクセス回数またはアクセス頻度等の参照率、および当該POI情報の更新日時等の情報を含んでいてもよい。ここで、POIとは、便利な場所や興味のある場所などとして人が知覚する特定の地点および施設等であって、店舗、会社、事務所、公共施設、娯楽施設、および屋外施設等であってもよい。ここで、店舗は、例えば、飲食店、食料品店、酒店、タバコ店、百貨店、ショッピングセンター、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、金融機関、郵便局、立体駐車場、ならびにホテルおよび旅館等の宿泊施設等であってもよい。公共施設は、例えば、官庁、警察署、交番、消防署、駅、医療機関、美術館、博物館、および学校等であってもよい。娯楽施設は、例えば、映画館、劇場、遊園地、パチンコ店、カジノ、および競馬場等であってもよい。屋外施設は、バスターミナル、公園、遊園地、キャンプ場、連絡通路、屋外駐車場、および動物園等であってもよい。POIは、一時的に行われるイベント(例えば、祭り、展示会、博覧会、試合、コンサート、およびフリーマーケット等)の会場であってもよい。
地図情報に含まれる屋内地図情報は、施設等の構内における屋内経路についての構内経路データを含んでいてもよい。ここで、構内経路データとは、駅等の構内における移動経路データと当該移動経路を含む地図(施設案内図)の地図情報とに基づくデータであってもよい。例えば、構内経路データは、施設案内図に移動経路が引いてある画像であってもよい。また、例えば、構内経路データは、更に、移動経路を説明するメッセージデータを含んでいてもよい。ここで、移動経路データに基づく移動経路とは、施設内で複数の交通機関の乗換えをする場合の改札口等を結ぶ最適経路(例えば、最短経路またはバリアフリー経路等)であってもよい。地図情報等は、地図情報データベース206aに予め記憶されており、ナビゲーションサーバ200の制御部202は、定期的におよび/または制御部202による処理に応じて(例えば、制御部202においてデータが必要となる契機等)、ネットワーク300を介して最新のデータを外部機器(例えば、地図情報を提供する地図提供サーバなど)等からダウンロードして、地図情報データベース206aに記憶された地図情報等をアップデートしてもよい。
表示情報ファイル206bは、周辺検索の検索結果、周辺検索の検索範囲、および地図情報を含む、後述する表示情報生成部202eで生成された表示情報を記憶する表示情報記憶手段である。
制御部202は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および所要データを格納するための内部メモリを有する。制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、本発明における表示情報送信手段を含む送信部202a、本発明における要求受信手段を含む受信部202b、検索部202c、表示位置決定部202d、および表示情報生成部202eを備える。
送信部202aは、情報(例えば表示情報生成部202eで生成された表示情報など)を端末装置100へ送信する送信手段である。
受信部202bは、端末装置100から送信された情報(例えば周辺検索の検索要求または表示位置変更要求など)を受信する受信手段である。ここで、検索要求には、例えば、検索キーワード、検索範囲を特定するための互いに異なる2つの数値、および検索範囲を特定するための端末装置100の利用者の現在位置に関する位置情報を含む検索条件が含まれていてもよい。ここで、端末装置100の利用者の現在位置は、当該利用者が現実に存在する位置であってもよく、当該利用者により任意に指定された仮想の位置(一例として、東京都内にいる利用者が端末装置100を操作して指定した、大阪府内の駅や空港等の任意の位置)であってもよい。
検索部202cは、受信部202bで受信された検索要求に含まれている検索条件(例えば、検索キーワード、2つの数値、および現在位置に関する位置情報など)および地図情報データベース206aに基づいて、周辺検索を実行する検索手段である。
表示位置決定部202dは、受信部202bで表示位置変更要求が受信された場合には、予め設定されている位置情報で特定される基準位置と表示部114に表示されている地図内の所定位置との関係性に基づいて、表示位置変更後の表示位置を決定する表示位置決定手段である。ここで、表示位置決定部202dは、検索条件に含まれている位置情報を、表示位置変更後の表示位置を決定する際に用いる基準位置に関する位置情報として設定してもよい。
表示位置決定部202dは、基準位置と表示位置変更後の表示位置との間の距離が、基準位置と所定位置との間の距離とは異なるように、当該表示位置変更後の当該表示位置を決定してもよい。表示位置決定部202dは、基準位置と表示位置変更後の表示位置との間の距離が、基準位置と所定位置との間の距離と同じになるように、当該表示位置変更後の当該表示位置を決定してもよい。
表示位置決定部202dは、端末装置100の利用者が行った操作に関連する操作角度情報が表示位置変更要求に含まれている場合には、当該操作角度情報に基づいて位置変更量を決定し、決定した位置変更量を用いて表示位置変更後の表示位置を決定してもよい。端末装置100が、表示位置変更を指示させるための変更操作部を入力部118として備えている場合、表示位置決定部202dは、表示位置変更要求に応じた位置変更量を決定し(例えば、予め設定された所定の数値を、表示位置変更要求に応じた位置変更量として決定し)、決定した位置変更量を用いて表示位置変更後の表示位置を決定してもよい。
表示位置決定部202dは、表示位置変更要求が所定種類の表示位置変更要求である場合には、上記関係性に基づいて表示位置変更後の表示位置を決定してもよい。端末装置100の入力部118が、表示部114と一体に設けられた、タッチ操作が可能なもの(タッチパネル)である場合、表示位置決定部202dは、入力部118に対して利用者が行ったタッチ操作に関する操作情報が表示位置変更要求に含まれている場合には、当該操作情報に基づいて、上記関係性に基づいて表示位置変更後の表示位置を決定するか否かを決定(判断)してもよい。
表示情報生成部202eは、表示位置決定部202dで決定された表示位置に応じた地図情報、検索結果、および検索範囲を含む表示情報を生成する表示情報生成手段である。ここで、表示情報生成部202eは、表示部114における検索範囲の表示位置が表示位置変更前と同じ位置に固定された状態になるように、地図情報、検索結果、および検索範囲を含む表示情報を生成してもよい。表示情報生成部202eは、表示部114における地図の表示方向が表示位置変更前と同じ表示方向に固定された状態になるように、地図情報、検索結果、および検索範囲を含む表示情報を生成してもよい。
[端末装置100の構成]
端末装置100は、表示位置変更の要求を検出し、検出された要求をナビゲーションサーバ200へ送信し、ナビゲーションサーバ200から送信された、表示位置変更後の表示位置に応じた地図および検索範囲を含む表示情報を受信し、受信された表示情報に含まれている地図および検索範囲を表示部114に表示させる等の機能を有する。端末装置100は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置、携帯電話、スマートフォン、PHS、およびPDA等の携帯端末装置、ならびに走行経路案内等を行なうナビゲーション端末(例えば、カーナビゲーション装置など)等である。ここで、端末装置100は、インターネットブラウザ等を搭載していてもよく、経路案内アプリケーション、乗換案内アプリケーション、および情報検索アプリケーション等を搭載していてもよい。端末装置100は、リアルタイムに現在位置測位が行えるよう、GPS機能やIMES(Indoor Message System)機能等を有する位置取得部112を備えていてもよい。端末装置100は、表示部114と音声出力部116とを含む出力部を備えていてもよい。端末装置100は、データ入力等を行う入力部118を備えていてもよい。
表示部114は、アプリケーション等の表示画面を表示する表示手段(例えば、液晶または有機EL等から構成されるディスプレイおよびモニタ等)であってもよい。音声出力部116は、音声情報を音声として出力する音声出力手段(例えば、スピーカ等)であってもよい。入力部118は、例えば、キー入力部、タッチパネル、キーボード、およびマイク等であってもよい。入出力制御インターフェース部108は、位置取得部112、表示部114、音声出力部116、および入力部118等の制御を行う。
位置取得部112は、例えば、位置発信装置500から発信される位置情報信号を受信する信号受信手段であってもよい。ここで、位置発信装置500は、位置情報信号(GPS信号)を発信するGPS装置であってもよい。位置発信装置500は、端末装置100との間で無線通信を行うための装置等である基地局(例えば、携帯電話、自動車電話、およびPHSの基地局等)であってもよい。位置発信装置500は、GPS信号と類似した特徴を持つ位置情報信号を用いて屋内測位を可能とするIMES技術を実現するIMES装置であってもよい。なお、IMES技術は、測位衛星システムである準天頂衛星の枠組みから発案されたシステムである。
位置発信装置500は、屋外で受信したGPS信号を屋内で発信するGPSリピータであってもよい。位置発信装置500は、建物(例えば立体駐車場等)内の各フロアや地下構造物(例えば、地下鉄駅、地下街、地下連絡通路、および地下駐車場等)の各所に任意に設置される小型発信装置であってもよい。なお、この小型発信装置には、設置場所に応じた自己位置情報(位置ID等)が割り振られている。そして、端末装置100が通信可能範囲に入ると、端末装置100は、小型発信装置から送信される自己位置情報を位置情報信号として受信する。この際の通信方式は、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグシステムや、Bluetooth(登録商標)等の各種近距離無線方式や、赤外線通信方式等であってもよい。位置発信装置500は、無線LANのアクセスポイントであってもよい。位置取得部112は、無線LAN信号等を受信して、アクセスポイントの識別情報を取得してもよい。そして、制御部102は、位置取得部112にて取得したアクセスポイント固有の識別情報からアクセスポイントの位置を特定して位置情報を取得してもよい。制御部102は、位置取得部112にて取得された位置情報信号から、緯度、経度、および高さの情報を含む位置情報を算出してもよい。ここで、位置情報は、緯度および経度により特定される絶対位置の他、基準となる位置からの相対位置を示すものであってもよい。
位置取得部112は、端末装置100の変化量(例えばベクトル量等)を検出する速度センサ、加速度センサ、方位センサ、および距離センサ等を備えていてもよい。ここで、位置取得部112は、速度センサにて速度を検出してもよい。位置取得部112は、加速度センサにて加速度を検出してもよい。位置取得部112は、方位センサにて方位(例えば、東・西・南・北・天・地等)および傾きを検出してもよい。位置取得部112は、距離センサにて移動距離(変位)を検出してもよい。ここで、速度センサは、レーザドップラ振動計等であってもよく、検出したドップラー効果によって生じた周波数の差等から端末装置100の速度を検出してもよい。加速度センサは、機械式加速度センサ、FBG光ファイバ式等の光学式加速度センサ、およびMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加速度センサ等の半導体式加速度センサなどであってもよい。方位センサには、絶対走行方位を検出する地磁気センサ、および相対走行方位を検出する光ジャイロ等が使用されてもよい。方位センサは、地磁気センサと加速度センサを組み合わせることで方位および傾きに関する情報を取得できる電子コンパス等であってもよい。距離センサは、端末装置100が車両用の情報処理端末である場合、車軸の回転数に比例してパルス信号を発生させ、パルス信号の数量に比例した移動距離を検出してもよい。
位置取得部112は、更に、通信装置を備えていてもよく、端末装置100が車両用の情報処理端末である場合、各車両に搭載された当該通信装置の車車間通信から自車位置に関する位置情報を取得してもよい。位置取得部112は、地図情報に基づいて端末装置100の利用者の現在位置に関する位置情報を取得してもよい。
通信制御インターフェース部104は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、端末装置100とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部104は、ナビゲーションサーバ200等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。ネットワーク300は、端末装置100およびナビゲーションサーバ200と、外部の地図提供サーバ等の外部機器または外部システムとを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット、電話回線網(携帯端末回線網および一般電話回線網等)、イントラネット、または電力線通信(PLC)等であってもよい。
記憶部106は、HDDやSSD等の大容量のストレージ手段、および/またはSRAM(Static Random Access Memory)等を用いて構成される小容量高速メモリ(例えば、キャッシュメモリ)等のストレージ手段であり、各種のデータベースやファイルやテーブルを格納してもよい。記憶部106は、各種のファイル等を一時的に記憶するものであってもよい。
制御部102は、OS等の制御プログラム、各種の処理手順等を規定したプログラム、および所要データを格納するための内部メモリを有する。制御部102は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、本発明における要求送信手段を含む送信部102a、本発明における表示情報受信手段を含む受信部102b、検索条件設定部102c、要求検出部102d、表示実行部102e、および活性制御部102fを備える。
送信部102aは、情報(例えば検索要求または表示位置変更要求など)をナビゲーションサーバ200へ送信する送信手段である。ここで、検索要求には、例えば、検索条件設定部102cで設定された検索条件が含まれていてもよい。また、表示位置変更要求には、例えば、要求検出部102dで取得された操作角度情報または操作情報が含まれていてもよい。
受信部102bは、ナビゲーションサーバ200から送信された情報(例えば表示情報など)を受信する受信手段である。
検索条件設定部102cは、周辺検索に関する検索条件(例えば、端末装置100の利用者が入力した検索キーワードおよび検索範囲を特定するための互いに異なる2つの数値ならびに検索範囲を特定するための端末装置100の利用者の現在位置に関する位置情報など)を設定する検索条件設定手段である。ここで、端末装置100の利用者の現在位置は、当該利用者が現実に存在する位置であってもよく、当該利用者により任意に指定された仮想の位置(一例として、東京都内にいる利用者が端末装置100を操作して指定した、大阪府内の駅や空港等の任意の位置)であってもよい。
要求検出部102dは、検索要求および表示位置変更要求などの各種要求を検出する要求検出手段である。ここで、要求検出部102dは、端末装置100の利用者が行った操作に関連する操作角度情報を取得してもよい。また、端末装置100が、利用者に表示位置変更を指示させるための変更操作部を入力部118として備えている場合、要求検出部102dは、当該変更操作部に対して表示位置変更の指示が行われた場合には、当該指示を表示位置変更要求として検出してもよい。また、要求検出部102dは、複数種類の表示位置変更要求を検出することが可能なものであってもよい。また、端末装置100の入力部118が、表示部114と一体に設けられた、タッチ操作が可能なもの(タッチパネル)である場合、要求検出部102dは、端末装置100の利用者が行ったタッチ操作に関する操作情報を取得してもよい。
表示実行部102eは、受信部102bで受信された表示情報に含まれている地図情報、検索結果、および検索範囲を、表示部114に表示させる表示実行手段である。
活性制御部102fは、表示部114に表示されている地図の縮尺、表示部114における検索範囲の占有の程度、または表示部114における検索範囲の表示角度に応じて、表示部114に表示されている検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを制御する活性制御手段である。ここで、端末装置100が、表示部114に表示されている検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを指定させるための活性操作部を入力部118として備えている場合、活性制御部102fは、当該活性操作部に対して行われた指示に応じて、表示部114に表示されている検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを制御してもよい。
以上で、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例の説明を終える。
[ナビゲーションシステムの処理]
第1の実施形態におけるナビゲーションシステムで行われる処理の一例について、図2から図13を参照して詳細に説明する。
まず、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムで行われるPOI検索処理の一例について、図2を参照して詳細に説明する。図2は、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムで行われるPOI検索処理の一例を示すフローチャートである。
ここで、本POI検索処理の説明では、ナビゲーションサーバ200から送信された地図が或る縮尺で端末装置100の表示部114に表示されていることを前提とする。また、本POI検索処理の説明では、端末装置100の入力部118は、表示部114と一体に設けられた、タッチ操作が可能なもの(タッチパネル)であることを前提とする。
端末装置100の利用者が、検索範囲を特定するための互いに異なる2つの数値xとy(単位は“m(メートル)”または“km(キロメートル)”)および検索キーワードを、入力部118を介して入力すると、以下のPOI検索処理が実行される。
まず、検索条件設定部102cは、利用者が入力した数値xとyおよび利用者が入力した検索キーワードならびに表示部114に表示されている現在位置に関する位置情報を、検索条件として設定する(ステップSA1)。ここで、現在位置は、位置取得部112で取得された利用者が現実に存在する位置であってもよく、また、当該利用者が入力部118を介して任意に指定した仮想の位置(一例として、東京都内にいる利用者が端末装置100を操作して指定した、大阪府内の駅や空港等の任意の位置)であってもよい。
そして、要求検出部102dは、ステップSA1で検索条件が設定されたことを検索要求として検出し、送信部102aは、当該検索条件を含む当該検索要求をナビゲーションサーバ200へ送信する(ステップSA2)。
そして、受信部202bは、端末装置100から送信された検索要求を受信する(ステップSA3)。
そして、検索部202cは、ステップSA3で受信された検索要求に含まれている検索条件(検索キーワード、数値xとy、および位置情報)および地図情報データベース206aに基づいて、POI検索を実行する(ステップSA4)。具体的には、検索部202cは、検索キーワードが含まれ、且つ位置情報で特定される現在位置を中心とする半径xkmからykmまでの円環の検索範囲内に存在するPOI情報を、地図情報データベース206aを参照して検索する。
そして、表示位置決定部202dは、検索条件に含まれている位置情報を、表示位置変更後の表示位置を決定する際に用いる基準位置に関する位置情報として設定する(ステップSA5)。
そして、表示情報生成部202eは、ステップSA4で検索されたPOI情報を含む検索結果と、ステップSA5で設定された基準位置を中心とする半径xkmからykmまでの円環の検索範囲と、当該検索範囲の大きさに応じた縮尺の、当該検索範囲を包含する地図情報と、を含む表示情報を生成する(ステップSA6)。
そして、送信部202aは、ステップSA6で生成された表示情報を端末装置100へ送信する(ステップSA7)。
そして、受信部102bは、ナビゲーションサーバ200から送信された表示情報を受信する(ステップSA8)。
そして、表示実行部102eは、ステップSA8で受信された表示情報に含まれている検索結果、検索範囲、および地図情報を、表示部114に表示させる(ステップSA9)。
上述したPOI検索処理が終わった時点で、端末装置100の表示部114には、検索結果、利用者の現在位置を中心とする円環の検索範囲の全体、および当該検索範囲の大きさに応じた縮尺の地図が表示されている。
以上で、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムで行われるPOI検索処理の一例の説明を終える。
つぎに、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムで行われる表示位置変更処理の一例について、図3から図13を参照して詳細に説明する。図3は、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムで行われる表示位置変更処理の一例を示すフローチャートである。
ここで、本表示位置変更処理の説明では、端末装置100の入力部118は、表示部114と一体に設けられた、タッチ操作が可能なもの(タッチパネル)であることを前提とする。また、本表示位置変更処理の説明では、利用者が、上述したPOI検索処理が終わった時点で表示部114に表示されている地図に対して通常の地図スクロール操作と通常の地図拡大操作を行い、その結果、表示部114が、図4または図5に示されている表示画面MAの様な、拡大された地図上に検索範囲の一部分と当該一部分に含まれる検索結果とが表示されている状態になっていることを前提とする。
また、本表示位置変更処理の説明では、活性制御部102fが、表示部114に表示されている地図の縮尺、表示部114における検索範囲の占有の程度、または表示部114における検索範囲の表示角度に応じて、検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを制御し、その結果、当該検索範囲が活性可能な状態になっていることを前提とする。
ここで、図4および図5に示されている表示画面MAについて簡単に説明する。表示画面MAは、検索キーワードを利用者に入力させるための入力領域MA1と、地図、検索結果、および検索範囲等を表示するための表示領域MA2とを含んでいる。表示領域MA2は、地図MA21、検索範囲MA22、および検索結果MA23を含んでいる。
端末装置100の利用者が、図4または図5に示すように、表示画面MAに表示されている円環の検索範囲MA22内の或る位置に対応する位置に指を置き、置いた指を当該円環をなぞる様に当該円環の形状に沿った方向(図4または図5に示す矢印の方向)に所望の位置まで滑らせると、以下の表示位置変更処理が実行される。
図3に示すように、まず、要求検出部102dは、表示画面MAに対して利用者が行ったタッチ操作に関する操作情報および操作角度情報を取得し、当該操作情報および当該操作角度情報が取得されたことを表示位置変更要求として検出する(ステップSB1)。ここで、操作情報は、例えば、タッチ面積から推定される指の本数に関する情報を含んでいてもよい。また、操作角度情報は、例えば、利用者が指を置いた位置、利用者が指を滑らせた方向、および利用者が指を止めた位置から推定される操作角度に関する情報であってもよい。
そして、送信部102aは、ステップSB1で取得された操作情報および操作角度情報を含む表示位置変更要求をナビゲーションサーバ200へ送信する(ステップSB2)。
そして、受信部202bは、端末装置100から送信された表示位置変更要求を受信する(ステップSB3)。
そして、表示位置決定部202dは、ステップSB3で受信された表示位置変更要求に含まれている操作情報に基づいて、当該表示位置変更要求が、検索範囲内を巡回して表示させる巡回表示変更を目的とするものであるか、それとも通常の地図表示変更(例えば地図スクロールまたは地図縮尺変更など)を目的とするものであるかを決定する(ステップSB4)。例えば、操作情報に指の本数に関する情報が含まれている場合には、表示位置決定部202dは、当該本数に応じて、表示位置変更要求が、巡回表示変更を目的とするものであるか、それとも通常の地図表示変更を目的とするものであるかを決定してもよい。
そして、表示位置決定部202dは、ステップSB4で表示位置変更要求が巡回表示変更を目的とするものであると決定された場合には、上述したPOI検索処理で設定された位置情報で特定される基準位置(例えば図4または図5に示されている円環の検索範囲MA22の中心位置など)と表示部114に表示されている地図(例えば図4または図5に示されている表示領域MA2など)内の所定位置(例えば、利用者が指を置いた円環の検索範囲MA22内の位置または表示領域MA2の中心位置など)との関係性に基づいて、表示位置変更後の表示位置を決定する(ステップSB5)。
例えば、ステップSB4で表示位置変更要求が巡回表示変更を目的とするものであると決定された場合には、表示位置決定部202dは、(1)操作角度情報に基づいて位置変更量を決定し、(2)図6または図7に示すように、円環の検索範囲MA22の中心である基準位置P1を中心とし基準位置P1と所定位置P11との距離L1を半径とする円上に存在し、且つ所定位置P11から位置変更量だけ当該円上を巡回した先にある位置P12を、表示位置変更後の表示位置として決定してもよい。
なお、ステップSB4で表示位置変更要求が通常の地図表示変更を目的とするものであると決定された場合には、表示位置決定部202dは、通常の地図表示変更処理を実行して、表示位置変更後の表示位置を決定する。
ここで、以下では、ステップSB5で、表示位置決定部202dが、巡回表示変更を目的とする表示位置変更要求に対して表示位置変更後の表示位置を決定したものとして説明を進める。
図3に戻り、表示情報生成部202eは、ステップSB5で決定された表示位置に応じた、表示位置変更前と同じ縮尺の地図情報と、当該表示位置に応じた、検索範囲の一部分と、当該一部分に含まれる検索結果と、を含む表示情報を生成する(ステップSB6)。
例えば、検索範囲の表示位置を固定させることが予め設定されている場合には、図6に示すように、表示情報生成部202eは、(1)表示位置変更後の表示位置P12が含まれる表示領域MA2であって、表示位置変更前と同様の、表示位置P12から基準位置P1へ向かう方角へ向けられたものに対応する、表示位置変更前と同じ縮尺の地図情報と、(2)表示位置P12が含まれる表示領域MA2に含まれる、表示位置変更前と同じ形状の、検索範囲MA22の一部分と、(3)当該一部分に含まれる検索結果と、を含む表示情報を生成してもよい。
また、例えば、地図の表示方向を固定させることが予め設定されている場合には、図7に示すように、表示情報生成部202eは、(1)表示位置変更後の表示位置P12が含まれる表示領域MA2であって表示位置変更前と同じ方角(例えば北など)へ向けられたものに対応する、表示位置変更前と同じ縮尺の地図情報と、(2)表示位置P12が含まれる表示領域MA2に含まれる、検索範囲MA22の一部分と、(3)当該一部分に含まれる検索結果と、を含む表示情報を生成してもよい。
図3に戻り、送信部202aは、ステップSB6で生成された表示情報を端末装置100へ送信する(ステップSB7)。
そして、受信部102bは、ナビゲーションサーバ200から送信された表示情報を受信する(ステップSB8)。
そして、表示実行部102eは、ステップSB8で受信された表示情報に含まれている検索結果、検索範囲、および地図情報を、表示部114に表示させる(ステップSB9)。
ここで、検索範囲の表示位置を固定させることが予め設定されている場合には、例えば、表示部114に表示位置変更前に表示されていた図4に示す表示画面MAは、ステップSB9の処理が終わった時点で、図8に示す表示画面MAに切り替わっている。
また、地図の表示方向を固定させることが予め設定されている場合には、例えば、表示部114に表示位置変更前に表示されていた図5に示す表示画面MAは、ステップSB9の処理が終わった時点で、図9に示す表示画面MAに切り替わっている。
図3に戻り、活性制御部102fは、表示部114に表示されている地図の縮尺、表示部114における検索範囲の占有の程度、または表示部114における検索範囲の表示角度に応じて、検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを制御する(ステップSB10)。
ここで、例えば、図10に示すように、表示領域MA2において検索範囲MA22の占める比率が高い場合には、活性制御部102fは、検索範囲を活性不能な状態に制御してもよい。また、表示部114に表示されている地図の拡大倍率が所定閾値以上である場合には、活性制御部102fは、検索範囲を活性不能な状態に制御してもよい。また、表示部114に表示されている検索範囲の表示角度が所定閾値以上である場合には、活性制御部102fは、検索範囲を活性不能な状態に制御してもよい。
以上で、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムで行われる表示位置変更処理の一例の説明を終える。
なお、利用者が、例えば、上述した表示位置変更処理後に表示部114に表示されている図8に示す表示画面MAに対して上述したタッチ操作をさらに行えば、当該表示位置変更処理が再度実行され、その結果、図8に示す表示画面MAは、図11に示す表示画面MAに切り替わる。また、利用者が、例えば、上述した表示位置変更処理後に表示部114に表示されている図9に示す表示画面MAに対して上述したタッチ操作をさらに行えば、当該表示位置変更処理が再度実行され、その結果、図9に示す表示画面MAは、図12に示す表示画面MAに切り替わる。
また、本表示位置変更処理の説明では、検索範囲が活性可能な状態になっていることを前提としたが、表示位置変更要求前において活性制御部102fの制御により検索範囲が活性不能な状態になっている場合には、上述した表示位置変更処理では、通常の地図表示変更処理が行われる。
また、ステップSB4で表示位置変更要求が巡回表示変更を目的とするものであると決定された場合には、ステップSB5において、表示位置決定部202dは、(1)操作角度情報に基づいて位置変更量を決定し、(2)図13に示すように、円環の検索範囲MA22の中心である基準位置P1を中心とし基準位置P1と所定位置P21との距離L2を半径とする円上には存在せず、且つ所定位置P21から位置変更量だけ巡回した先にある位置P22を、表示位置変更後の表示位置として決定してもよい。換言すると、基準位置と表示位置変更後の表示位置との距離が、一定周期で、基準位置と所定位置との距離よりも長くなるまたは短くなるように、表示位置変更後の表示位置を決定してもよい。つまり、表示位置決定部202dは、検索範囲内を螺旋状に巡回して表示させるように、表示位置変更後の表示位置を決定してもよい。
また、本表示位置変更処理では、検索範囲の形状が円環である場合を一例として説明したが、検索範囲の形状は、例えば、円、楕円、または多角形などの任意の形状であってもよい。また、本表示位置変更処理では、タッチ形式のスクロール操作に応じて検索範囲の巡回スクロールを行う場合を一例として説明したが、例えばボタン押下操作または通常のスクロール操作などの種々の操作に応じて、当該巡回スクロールを行ってもよい。また、タッチ形式でスクロール要求がある場合、タッチ操作の角度に基づいてスクロール量を決定してもよい。また、操作指定位置が、検索範囲内であるか否かに応じて、スクロール方法(通常の地図スクロールと検索範囲の巡回スクロール)とを切り替えるようにしてもよい。また、タッチ形式でスクロール要求がある場合、指の本数に応じて、スクロール方法を切り替えるようにしてもよい。
また、円環の検索範囲内のPOI検索を行い、利用者が当該検索範囲をタッチ操作で指定して当該検索範囲を活性化させた後にスクロール要求を受けると、検索範囲の巡回スクロールが実行される。しかし、例えば、当該検索範囲でPOI検索を行った場合において当該検索範囲が拡大して表示されているときのように、表示領域中に当該検索範囲が大きく占めることがある。そして、当該検索範囲が表示領域内の大部分を占めることにより、利用者は、通常の地図スクロール操作を行いたいところ、誤って検索範囲をタッチ操作で指定して当該検索範囲を活性化させてしまう可能性がある。そのため、利用者は、通常の地図スクロール操作を行いたいときには、背景の地図を選択できるまで縮尺変更しなければならず、利用者にとって操作が煩雑になる虞がある。そこで、本実施形態では、地図を拡大表示しているときは、検索範囲の指定を受けても当該検索範囲が活性化されないように制御してもよい。例えば、地図の拡大倍率が所定閾値以上のときは、表示領域に占める検索範囲の割合が多くなり、利用者の意図に関わらす検索範囲が選択されてしまうことがあるため、検索範囲の指定を受けても当該検索範囲が活性化されないように制御してもよい。また、表示領域に占める検索範囲の比率が高いときは、検索範囲の指定を受けても当該検索範囲が活性化されないように制御してもよい。例えば、表示領域に占める検索範囲の割合が多くなると、利用者の意図に関わらす検索範囲が選択されてしまうことがあるため、検索範囲の指定を受けても当該検索範囲が活性化されないように制御してもよい。また、表示領域における検索範囲の表示角度に応じて、検索範囲が活性化されないように制御してもよい。例えば、表示角度が大きいときは、表示領域に占める検索範囲の割合が多くなるので、検索範囲の指定を受けても当該検索範囲が活性化されないように制御してもよい。また、表示画面上に、検索範囲の活性化と不活性化を利用者に切り替えさせるためのモード切り替え用の操作ボタンなどを配置して、当該操作ボタンが押下されたときは、検索範囲が活性化されないように制御してもよい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態(ナビゲーションサーバ200(サーバ主導型))について、図14から図16等を参照して説明する。ここで、図14は、第2の実施形態におけるナビゲーションサーバ200の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
第2の実施形態においては、ナビゲーションサーバ200にて端末装置100の表示部114に表示させるデータを生成し、このデータを端末装置100に送信することにより、当該端末装置100の表示部114を機能させている。このように、第2の実施形態は、ナビゲーションサーバ200にてサーバ主導で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
[ナビゲーションサーバ200(サーバ主導型)の構成]
第2の実施形態におけるナビゲーションサーバ200(サーバ主導型)の構成の一例について、図14を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同様の説明は省略する場合がある。
第2の実施形態のナビゲーションサーバ200は、位置取得部112と出力部(表示部114および音声出力部116)と入力部118と制御部102とを備えた端末装置100に通信可能に接続され、制御部202と記憶部206とを備える。通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等を含む。また、ナビゲーションサーバ200および端末装置100の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
ナビゲーションサーバ200は、端末装置100から表示位置変更の要求を検出し、要求が検出された場合には、表示部114に予め表示されている検索範囲の基準位置と表示部114に予め表示されている地図内の所定位置との関係性に基づいて、表示位置変更後の表示位置を決定し、決定された表示位置に応じた地図および検索範囲を端末装置100に送信することで、当該地図および当該検索範囲を表示部114に表示させる等の機能を有する。
ここで、ナビゲーションサーバ200における通信制御インターフェース部204および記憶部206(地図情報データベース206aおよび表示情報ファイル206b)の機能、また、端末装置100における位置取得部112、表示部114、音声出力部116、および入力部118の機能は、第1の実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
制御部202は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、送信部202a、受信部202b、検索部202c、表示位置決定部202d、検索条件設定部202f、要求検出部202g、表示実行部202h、および活性制御部202iを備える。なお、送信部202a、受信部202b、検索部202c、および表示位置決定部202dの機能は第1の実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
検索条件設定部202fは、周辺検索に関する検索条件(例えば、端末装置100の利用者が入力した検索キーワードおよび検索範囲を特定するための互いに異なる2つの数値ならびに検索範囲を特定するための端末装置100の利用者の現在位置に関する位置情報など)を設定する検索条件設定手段である。
要求検出部202gは、検索要求および表示位置変更要求などの各種要求を検出する要求検出手段である。
表示実行部202hは、表示位置決定部202dで決定された表示位置に応じた地図情報、検索結果、および検索範囲を端末装置100へ送信することで、当該地図情報、当該検索結果、および当該検索範囲を表示部114に表示させる表示実行手段である。なお、表示実行部202hの機能は、第1の実施形態で説明した表示情報生成部202eの機能を包含する。
活性制御部202iは、表示部114に表示されている地図の縮尺、表示部114における検索範囲の占有の程度、または表示部114における検索範囲の表示角度に応じて、表示部114に表示されている検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを、ネットワーク300を介して制御する活性制御手段である。
以上で、第2の実施形態におけるナビゲーションサーバ200の構成の一例の説明を終える。
[ナビゲーションサーバ200(サーバ主導型)の処理]
第2の実施形態におけるナビゲーションサーバ200で行われる処理の一例について、図15および図16等を参照して詳細に説明する。
まず、第2の実施形態におけるナビゲーションサーバ200で行われるPOI検索処理の一例について、図15を参照して詳細に説明する。図15は、第2の実施形態におけるナビゲーションサーバ200で行われるPOI検索処理の一例を示すフローチャートである。なお、第1の実施形態と同様の説明は省略する場合がある。
ここで、本POI検索処理の説明では、ナビゲーションサーバ200から送信された地図が或る縮尺で端末装置100の表示部114に表示されていることを前提とする。また、本POI検索処理の説明では、端末装置100の入力部118は、表示部114と一体に設けられた、タッチ操作が可能なもの(タッチパネル)であることを前提とする。
端末装置100の利用者が、検索範囲を特定するための互いに異なる2つの数値xとyおよび検索キーワードを、入力部118を介して入力すると、以下のPOI検索処理が実行される。
まず、制御部102は、利用者が入力した数値xとyおよび利用者が入力した検索キーワードならびに表示部114に表示されている現在位置に関する位置情報を検索条件として設定し(ステップSC1)、設定された検索条件を含む検索要求をナビゲーションサーバ200へ送信する(ステップSC2)。
そして、受信部202bは、端末装置100から送信された検索要求を受信し、要求検出部202gは、検索要求が受信されたことを検出する(ステップSC3)。
そして、検索部202cは、ステップSC3で受信された検索要求に含まれている検索条件(検索キーワード、数値xとy、および位置情報)および地図情報データベース206aに基づいて、POI検索を実行する(ステップSC4)。
そして、表示位置決定部202dは、検索条件に含まれている位置情報を、表示位置変更後の表示位置を決定する際に用いる基準位置に関する位置情報として設定する(ステップSC5)。
そして、表示実行部202hは、ステップSC4で検索されたPOI情報を含む検索結果、ステップSC5で設定された基準位置を中心とする半径xkmからykmまでの円環の範囲である検索範囲、および当該検索範囲の大きさに応じた縮尺の、当該検索範囲を包含する地図情報を端末装置100に送信することで(ステップSC6)、当該検索結果、当該検索範囲、および当該地図情報を表示部114に表示させる(ステップSC7)。
上述したPOI検索処理が終わった時点で、端末装置100の表示部114には、検索結果、利用者の現在位置を中心とする円環の検索範囲の全体、および当該検索範囲の大きさに応じた縮尺の地図が表示されている。
以上で、第2の実施形態におけるナビゲーションサーバ200で実行されるPOI検索処理の一例の説明を終える。
つぎに、第2の実施形態におけるナビゲーションサーバ200で行われる表示位置変更処理の一例について、図16等を参照して詳細に説明する。図16は、第2の実施形態におけるナビゲーションサーバ200で行われる表示位置変更処理の一例を示すフローチャートである。なお、第1の実施形態と同様の説明は省略する場合がある。
ここで、本表示位置変更処理の説明では、端末装置100の入力部118は、表示部114と一体に設けられた、タッチ操作が可能なもの(タッチパネル)であることを前提とする。また、本表示位置変更処理の説明では、利用者が、上述したPOI検索処理が終わった時点で表示部114に表示されている地図に対して通常の地図スクロール操作と通常の地図拡大操作を行い、その結果、表示部114が図4または図5に示されている表示画面MAの様な、拡大された地図上に検索範囲の一部分と当該一部分に含まれる検索結果とが表示されている状態になっていることを前提とする。
また、本表示位置変更処理の説明では、活性制御部202iが、表示部114に表示されている地図の縮尺、表示部114における検索範囲の占有の程度、または表示部114における検索範囲の表示角度に応じて、検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを、ネットワーク300を介して制御し、その結果、当該検索範囲が活性可能な状態になっていることを前提とする。
端末装置100の利用者が、図4または図5に示すように、表示画面MAに表示されている円環の検索範囲MA22内の或る位置に指を置き、置いた指を当該円環をなぞる様に当該円環の形状に沿った方向(図4または図5に示す矢印の方向)に所望の位置まで滑らせると、以下の表示位置変更処理が実行される。
図16に示すように、まず、制御部102は、表示画面MAに対して利用者が行ったタッチ操作に関する操作情報および操作角度情報を取得し、当該操作情報および当該操作角度情報が取得されたことを表示位置変更要求として検出し(ステップSD1)、取得された操作情報および操作角度情報を含む表示位置変更要求をナビゲーションサーバ200へ送信する(ステップSD2)。
ここで、ステップSD3からステップSD5までの処理は、第1の実施形態で説明した表示位置変更処理におけるステップSB3からステップSB5までの処理と同様であるため、その説明は省略する。
そして、表示実行部202hは、ステップSD5で決定された表示位置に応じた、表示位置変更前と同じ縮尺の地図情報と、当該表示位置に応じた、検索範囲の一部分と、当該一部分に含まれる検索結果と、を端末装置100に送信することで(ステップSD6)、当該地図情報、当該一部分、および当該検索結果を表示部114に表示させる(ステップSD7)。
そして、活性制御部202iは、表示部114に表示されている地図の縮尺、表示部114における検索範囲の占有の程度、または表示部114における検索範囲の表示角度に応じて、検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを、ネットワーク300を介して制御する(ステップSD8)。
以上で、第2の実施形態におけるナビゲーションサーバ200で実行される表示位置変更処理の一例の説明を終える。
[第3の実施形態]
第3の実施形態(ナビゲーション装置400(スタンドアローン型))について、図17から図19等を参照して説明する。ここで、図17は、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
第3の実施形態においては、全ての機能をナビゲーション装置400に集約し、ナビゲーション装置400は、表示位置変更の要求を検出し、要求が検出された場合には、表示部414に予め表示されている検索範囲の基準位置と表示部414に予め表示されている地図内の所定位置との関係性に基づいて、表示位置変更後の表示位置を決定し、決定された表示位置に応じた地図および検索範囲を表示部414に表示させる等の機能を有する。このように、第3の実施形態は、ナビゲーション装置400がスタンドアローン型に構成され単独で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
[ナビゲーション装置400(スタンドアローン型)の構成]
第3の実施形態におけるナビゲーション装置400(スタンドアローン型)の構成の一例について、図17を参照して説明する。なお、第1の実施形態または第2の実施形態と同様の説明は省略する場合がある。
第3の実施形態のナビゲーション装置400は、位置取得部412と出力部(表示部414および音声出力部416)と入力部418と制御部402と記憶部406とを備える。ナビゲーション装置400の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されてもよい。ナビゲーション装置400は、例えば、PND(Portable Navigation Device)等の各種ナビゲーション端末、ノート型のパーソナルコンピュータ等の各種情報処理装置、または携帯電話やPHSやPDA等の携帯端末装置等であってもよい。また、ナビゲーション装置400は、通信制御インターフェース部(図示せず)を介してネットワーク300を経由し、外部装置と相互に通信可能に接続されていてもよい。
ここで、入出力制御インターフェース部408、位置取得部412、表示部414、音声出力部416、および入力部418の各機能は、第1の実施形態または第2の実施形態と同様であるため、その説明は省略する。記憶部406(地図情報データベース406aおよび表示情報ファイル406b等)についても、ナビゲーションサーバ200ではなくナビゲーション装置400に備えられている点を除き、第1の実施形態または第2の実施形態と同様であるため、その説明は省略する。制御部402の各部については、本実施形態のナビゲーション装置400がスタンドアローン型であり、制御部402が送信部および受信部を備えていない点を除き、各機能は第1の実施形態または第2の実施形態と基本的に同様である。
制御部402は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。制御部402は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部402は、機能概念的に、検索条件設定部402a、検索部402b、要求検出部402c、表示位置決定部402d、表示実行部402e、および活性制御部402fを備える。
検索条件設定部402aは、周辺検索に関する検索条件(例えば、ナビゲーション装置400の利用者が入力した検索キーワードおよび検索範囲を特定するための互いに異なる2つの数値ならびに検索範囲を特定するためのナビゲーション装置400の利用者の現在位置に関する位置情報など)を設定する検索条件設定手段である。
検索部402bは、要求検出部402cで検出された検索要求に含まれている検索条件(例えば、検索キーワード、2つの数値、および現在位置に関する位置情報など)および地図情報データベース206aに基づいて、周辺検索を実行する検索手段である。
要求検出部402cは、検索要求および表示位置変更要求などの各種要求を検出する要求検出手段である。ここで、要求検出部402cは、ナビゲーション装置400の利用者が行った操作に関連する操作角度情報を取得してもよい。また、ナビゲーション装置400が、利用者に表示位置変更を指示させるための変更操作部を入力部418として備えている場合、要求検出部402cは、当該変更操作部に対して表示位置変更の指示が行われた場合には、当該指示を表示位置変更要求として検出してもよい。また、要求検出部402cは、複数種類の表示位置変更要求を検出することが可能なものであってもよい。また、入力部418が、表示部414と一体に設けられた、タッチ操作が可能なもの(タッチパネル)である場合、要求検出部402cは、ナビゲーション装置400の利用者が行ったタッチ操作に関する操作情報を取得してもよい。また、要求検出部402cは、検索条件設定部402aで検索条件が設定されたことを検索要求として検出する。
表示位置決定部402dは、要求検出部402cで表示位置変更要求が検出された場合には、予め設定されている位置情報で特定される基準位置と表示部414に表示されている地図内の所定位置との関係性に基づいて、表示位置変更後の表示位置を決定する表示位置決定手段である。ここで、表示位置決定部402dは、検索条件に含まれている位置情報を、表示位置変更後の表示位置を決定する際に用いる基準位置に関する位置情報として設定してもよい。
表示位置決定部402dは、基準位置と表示位置変更後の表示位置との間の距離が、基準位置と所定位置との間の距離とは異なるように、当該表示位置変更後の当該表示位置を決定してもよい。表示位置決定部402dは、基準位置と表示位置変更後の表示位置との間の距離が、基準位置と所定位置との間の距離と同じになるように、当該表示位置変更後の当該表示位置を決定してもよい。
表示位置決定部402dは、ナビゲーション装置400の利用者が行った操作に関連する操作角度情報が表示位置変更要求に含まれている場合には、当該操作角度情報に基づいて位置変更量を決定し、決定した位置変更量を用いて表示位置変更後の表示位置を決定してもよい。ナビゲーション装置400が、表示位置変更を指示させるための変更操作部を入力部418として備えている場合、表示位置決定部402dは、表示位置変更要求に応じた位置変更量を決定し(例えば、予め設定された所定の数値を、表示位置変更要求に応じた位置変更量として決定し)、決定した位置変更量を用いて表示位置変更後の表示位置を決定してもよい。
表示位置決定部402dは、表示位置変更要求が所定種類の表示位置変更要求である場合には、上記関係性に基づいて表示位置変更後の表示位置を決定してもよい。入力部418が、表示部414と一体に設けられた、タッチ操作が可能なもの(タッチパネル)である場合、表示位置決定部402dは、入力部418に対して利用者が行ったタッチ操作に関する操作情報が表示位置変更要求に含まれている場合には、当該操作情報に基づいて、上記関係性に基づいて表示位置変更後の表示位置を決定するか否かを決定(判断)してもよい。
表示実行部402eは、表示位置決定部402dで決定された表示位置に応じた地図情報、検索結果、および検索範囲を表示部414に表示させる表示実行手段である。表示実行部402eの機能は、第1の実施形態で説明した表示情報生成部202eの機能を包含する。ここで、表示実行部402eは、表示部414における検索範囲の表示位置が表示位置変更前と同じ位置に固定された状態になるように、地図情報、検索結果、および検索範囲を表示部414に表示させてもよい。表示実行部402eは、表示部414における地図の表示方向が表示位置変更前と同じ表示方向に固定された状態になるように、地図情報、検索結果、および検索範囲を表示部414に表示させてもよい。
活性制御部402fは、表示部414に表示されている地図の縮尺、表示部414における検索範囲の占有の程度、または表示部414における検索範囲の表示角度に応じて、表示部414に表示されている検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを制御する活性制御手段である。ここで、ナビゲーション装置400が、表示部414に表示されている検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを指定させるための活性操作部を入力部418として備えている場合、活性制御部402fは、当該活性操作部に対して行われた指示に応じて、表示部414に表示されている検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを制御してもよい。
以上で、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400の構成の一例の説明を終える。
[ナビゲーション装置400(スタンドアローン型)の処理]
第3の実施形態におけるナビゲーション装置400の処理の一例について、図18および図19等を参照して詳細に説明する。
まず、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400で行われるPOI検索処理の一例について、図18を参照して詳細に説明する。図18は、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400で行われるPOI検索処理の一例を示すフローチャートである。なお、上述した第1の実施形態または第2の実施形態と同様の説明は省略する場合がある。
ここで、本POI検索処理の説明では、地図が或る縮尺で表示部414に表示されていることを前提とする。また、本POI検索処理の説明では、入力部418は、表示部414と一体に設けられた、タッチ操作が可能なもの(タッチパネル)であることを前提とする。
ナビゲーション装置400の利用者が、検索範囲を特定するための互いに異なる2つの数値xとyおよび検索キーワードを、入力部418を介して入力すると、以下のPOI検索処理が実行される。
まず、検索条件設定部402aは、利用者が入力した数値xとyおよび利用者が入力した検索キーワードならびに表示部414に表示されている現在位置に関する位置情報を、検索条件として設定する(ステップSE1)。
そして、要求検出部402cは、ステップSE1で検索条件が設定されたことを検索要求として検出し、検索部402bは、検索条件(検索キーワード、数値xとy、および位置情報)および地図情報データベース406aに基づいて、POI検索を実行する(ステップSE2)。
そして、表示位置決定部402dは、検索条件に含まれている位置情報を、表示位置変更後の表示位置を決定する際に用いる基準位置に関する位置情報として設定する(ステップSE3)。
そして、表示実行部402eは、ステップSE2で検索されたPOI情報を含む検索結果、ステップSE3で設定された基準位置を中心とする半径xkmからykmまでの円環の検索範囲、および当該検索範囲の大きさに応じた縮尺の、当該検索範囲を包含する地図情報を、表示部414に表示させる(ステップSE4)。
上述したPOI検索処理が終わった時点で、表示部414には、検索結果、利用者の現在位置を中心とする円環の検索範囲の全体、および当該検索範囲の大きさに応じた縮尺の地図が表示されている。
以上で、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400で行われるPOI検索処理の一例の説明を終える。
つぎに、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400で行われる表示位置変更処理の一例について、図19等を参照して詳細に説明する。図19は、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400で行われる表示位置変更処理の一例を示すフローチャートである。なお、上述した第1の実施形態または第2の実施形態と同様の説明は省略する場合がある。
ここで、本表示位置変更処理の説明では、入力部418は、表示部414と一体に設けられた、タッチ操作が可能なもの(タッチパネル)であることを前提とする。また、本表示位置変更処理の説明では、利用者が、上述したPOI検索処理が終わった時点で表示部414に表示されている地図に対して通常の地図スクロール操作と通常の地図拡大操作を行い、その結果、表示部414が、図4または図5に示されている表示画面MAの様な、拡大された地図上に検索範囲の一部分と当該一部分に含まれる検索結果とが表示されている状態になっていることを前提とする。
また、本表示位置変更処理の説明では、活性制御部402fが、表示部414に表示されている地図の縮尺、表示部414における検索範囲の占有の程度、または表示部414における検索範囲の表示角度に応じて、検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを制御し、その結果、当該検索範囲が活性可能な状態になっていることを前提とする。
ナビゲーション装置400の利用者が、図4または図5に示すように、表示画面MAに表示されている円環の検索範囲MA22内の或る位置に指を置き、置いた指を当該円環をなぞる様に当該円環の形状に沿った方向(図4または図5に示す矢印の方向)に所望の位置まで滑らせると、以下の表示位置変更処理が実行される。
図19に示すように、まず、要求検出部402cは、表示画面MAに対して利用者が行ったタッチ操作に関する操作情報および操作角度情報を取得し、当該操作情報および当該操作角度情報が取得されたことを表示位置変更要求として検出する(ステップSF1)。ここで、表示位置変更要求には、取得された操作情報および操作角度情報が含まれる。また、操作情報は、例えば、タッチ面積から推定される指の本数に関する情報を含んでいてもよい。また、操作角度情報は、例えば、利用者が指を置いた位置、利用者が指を滑らせた方向、および利用者が指を止めた位置から推定される操作角度に関する情報であってもよい。
そして、表示位置決定部402dは、ステップSF1で検出された表示位置変更要求に含まれている操作情報に基づいて、当該表示位置変更要求が、検索範囲内を巡回して表示させる巡回表示変更を目的とするものであるか、それとも通常の地図表示変更(例えば地図スクロールまたは地図縮尺変更など)を目的とするものであるかを決定する(ステップSF2)。
そして、表示位置決定部402dは、ステップSF2で表示位置変更要求が巡回表示変更を目的とするものであると決定された場合には、上述したPOI検索処理で設定された位置情報で特定される基準位置(例えば図4または図5に示されている円環の検索範囲MA22の中心位置など)と表示部414に表示されている地図(例えば図4または図5に示されている表示領域MA2など)内の所定位置(例えば、利用者が指を置いた円環の検索範囲MA22内の位置または表示領域MA2の中心位置など)との関係性に基づいて、表示位置変更後の表示位置を決定する(ステップSF3)。
なお、ステップSF2で表示位置変更要求が通常の地図表示変更を目的とするものであると決定された場合には、表示位置決定部402dは、通常の地図表示変更処理を実行して、表示位置変更後の表示位置を決定する。
ここで、以下では、ステップSF3で、表示位置決定部402dが、巡回表示変更を目的とする表示位置変更要求に対して表示位置変更後の表示位置を決定したものとして説明を進める。
そして、表示実行部402eは、ステップSF3で決定された表示位置に応じた、表示位置変更前と同じ縮尺の地図情報と、当該表示位置に応じた、検索範囲の一部分と、当該一部分に含まれる検索結果と、を表示部414に表示させる(ステップSF4)。
そして、活性制御部402fは、表示部414に表示されている地図の縮尺、表示部414における検索範囲の占有の程度、または表示部414における検索範囲の表示角度に応じて、検索範囲を活性可能な状態にするか活性不能な状態にするかを制御する(ステップSF5)。
以上で、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400で行われる表示位置変更処理の一例の説明を終える。
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、端末装置100、ナビゲーションサーバ200、およびナビゲーション装置400に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、端末装置100、ナビゲーションサーバ200、およびナビゲーション装置400の各装置が備える処理機能、特に制御部102、制御部202、および制御部402にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、後述する、コンピュータに本発明に係る方法を実行させるためのプログラム化された命令を含む、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置100、ナビゲーションサーバ200、およびナビゲーション装置400に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDDなどの記憶部106、記憶部206、および記憶部406などには、OS(Operating System)と協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、端末装置100、ナビゲーションサーバ200、およびナビゲーション装置400に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USBメモリ、SDカード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD、および、Blu−ray Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部106、記憶部206、および記憶部406に格納される各種のデータベース等(地図情報データベース206a、表示情報ファイル206b、地図情報データベース406a、および表示情報ファイル406b)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、端末装置100、ナビゲーションサーバ200、およびナビゲーション装置400は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、該情報処理装置に任意の周辺装置を接続して構成してもよい。また、端末装置100、ナビゲーションサーバ200、およびナビゲーション装置400は、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。