JP6033556B2 - X線検査装置及びx線検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくともX線源及び検出器を有し、非破壊検査に好適に用いられるX線検査装置及びX線検査方法に関する。
従来、試料中の異物や欠陥(以下、適宜「検査対象」という)の検出等を行うため、X線透過イメージングによる非破壊検査が広い分野で行われている。一方、X線透過イメージングではこれら異物等の元素種を特定することができないため、蛍光X線分析を利用した試料の元素分析が行われている。又、3次元撮像を実現するCT(コンピュータトモグラフィ)なども実用されている。これらX線透過イメージングは、外部からは見えない検査対象内部の情報を得ることが目的である。
ところで、製造現場では、短時間で大量の検査対象を検査する必要があるため、単純な透過像によるX線検査が広く用いられている。そして、このような単純X線(透過X線)画像の画質を向上させる技術として、X線画像にコントラスト処理を施した後、画像の濃淡に基づいて画像の飛び出し量を与え、陰影像を立体化(3次元化)する技術が開示されている(特許文献1)。
特開2007−61371号公報
しかしながら、従来のX線透過イメージングにおいては、広範囲の視野にて試料中の検査対象の視認性(バックグラウンドとの識別性)を向上させることが難しいという問題がある。例えば、背景のコントラスト(暗い部分から明るい部分)が高い場合、背景の輝度に合わせて視野毎にコントラストを調整しながら検査対象を撮像する必要がある。ところが、この方法では、検査対象となる欠陥を見落としたり、全ての視野の情報を得ようとすると、各視野毎にコントラストを調整するため多大の時間を費やすという問題がある。一方、CTでは鮮明な画像を得ることができるが、撮像に時間がかかり、製造現場では実用的とはいえない。
又、このようにX線透過画像が不鮮明であると、操作者の熟練の度合によって検査結果が変わってしまう。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、2次元のX線透過画像中の検査対象の画像をバックグラウンドから明瞭に識別して視認性を向上させ、CT画像よりも短時間で検査が可能なX線検査装置及び方法の提供を目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のX線検査装置は、少なくともX線源及び検出器を有し、試料中の検査対象を検出し、前記検査対象の2次元のX線透過画像を取得する画像取得手段と、前記X線透過画像を前記2次元の方向の少なくとも一方に1ピクセル以上シフトさせたシフト画像を生成するシフト画像生成手段と、前記X線透過画像と前記シフト画像とを差分して前記検査対象を強調する差分画像を生成する差分画像生成手段と、前記差分画像を表示する画像表示手段と、を有する。
このX線検査装置によれば、X線透過画像をシフトさせることにより、空間的に大きな周期で変化している画像信号と、空間的に小さな周期で変化している画像信号を切り分ける効果が得られる。そして、その後に生成される差分画像においては、空間的に大きな周期で変化している画像信号と、空間的に小さな周期で変化している画像信号とで、差分の度合いを異ならせることが可能になる。
従って、空間的に大きな周期で変化している大きな信号(例えば一方向に傾いている背景)の中に、空間的にサイズが小さな微小な信号(検査対象)が隠れていても、大周期の背景信号を減少させる一方で、検査対象となる微小信号の減少を抑制し、この信号を強調することができ、検査対象(試料中の異物や欠陥)の画像をバックグラウンドから明瞭に識別して視認性を向上させることができる。
前記シフト画像のシフト量dを設定するシフト量設定手段をさらに備え、前記シフト量設定手段は、前記検査対象の最小幅Wに対し、前記シフト量dを1ピクセル以上、W/2以下に設定するとよい。
このX線検査装置によれば、シフト量を最適な値に設定し、検査対象の画像の視認性をさらに向上させることができる。
前記シフト画像のシフト量dを設定するシフト量設定手段をさらに備え、前記シフト量設定手段は、前記検査対象の空間周波数νに対し、前記シフト量dを1ピクセル以上、1/(2ν)以下に設定するとよい。
このX線検査装置によれば、空間的な周期をもつ構造(画像)を有する検査対象に対し、シフト量を最適な値に設定し、検査対象の画像の視認性をさらに向上させることができる。
本発明のX線分析方法は、少なくともX線源及び検出器を用い、試料中の検査対象を検出するX線検査方法であって、前記検査対象の2次元のX線透過画像を取得する画像取得過程と、前記X線透過画像を前記2次元の方向の少なくとも一方に1ピクセル以上シフトさせたシフト画像を生成するシフト画像生成過程と、前記X線透過画像と前記シフト画像とを差分して前記検査対象を強調する差分画像を生成する差分画像生成過程と、前記差分画像を表示する画像表示過程と、を有する。
前記シフト画像生成過程は、前記検査対象の最小幅Wに対し、1ピクセル以上、W/2以下の範囲で前記X線透過画像をシフトさせることが好ましい。
前記シフト画像生成過程は、前記検査対象の空間周波数νに対し、1ピクセル以上、1/(2ν)以下の範囲で前記X線透過画像をシフトさせることが好ましい。
本発明によれば、2次元のX線透過画像中の検査対象の画像をバックグラウンドから明瞭に識別して視認性を向上させ、CT画像よりも短時間でX線検査が可能となる。
本発明の実施形態に係るX線検査装置の構成を示すブロック図である。 X線透過画像をシフトさせてシフト画像を生成し、さらにX線透過画像とシフト画像とを差分した差分画像を生成する手順の一例を示す図である。 実際の桃の幼果内の虫食いのX線透過画像、シフト画像、及び差分画像を示す図である。 図3の撮像条件にて、シフト量を変化させたときの差分画像を示す図である。 周期性を有する検査対象(テストチャート内の線分画像)のX線透過画像を示す図である。 図5のパターン部分のプロファイルを示す図である。 図5の画像をX,Y方向ともにそれぞれ4ピクセルシフトして得られた差分画像を示す図である。 図7のパターン部分のプロファイルを示す図である。 図5の画像をX,Y方向ともにそれぞれ8ピクセルシフトして得られた差分画像を示す図である。 図9のパターン部分のプロファイルを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係るX線検査装置1の構成を示すブロック図である。
X線検査装置1は、X線源12と透過X線検出器(検出器)14とを有するX線検査部10と;得られた2次元のX線透過画像を画像処理する画像処理装置60と;試料100をX線源12の照射位置との間で相対的に移動させる移動機構(コンベア)30と;を備えている。複数の試料100が移動機構30上に載置されて次々にX方向に沿ってX線源12上に移動し、大量の試料100を検査するようになっている。
なお、試料100は、欠陥(検査対象)101を含んでいる。試料100としては、例えば各種製品、農産物等があり、検査対象は例えば、製品や農産物の欠陥や異物である。試料100が果実である場合、検査対象101は例えば虫食い、傷み、等に起因する欠陥である。
画像処理装置60は、中央演算処理装置(CPU)61、RAM62、ROM63、ハードディスクなどの記憶装置64、キーボード等の入力装置(シフト量設定手段)67、及びモニター等の表示装置(画像表示手段)69を備えている。画像処理装置60は、詳しくは後述する画像取得手段、シフト画像生成手段、差分画像生成手段、シフト量設定手段、画像表示手段として機能し、記憶装置64等に格納されたコンピュータプログラムをCPU61で実行することにより、これらの機能を実現する。画像処理装置60は又、X線源12からのX線の照射、透過X線検出器14による検出等の全体の処理も行っている。
X線源12は試料100の下方に配置され、X線源12からX線が上方に放出されて試料100を透過した後、試料100上方の透過X線検出器14によって受光されるようになっている。
なお、X線源から放射され、試料100を含む検査対象101を透過したX線の一部又は全部を補足できる位置に検出器が配置されていれば、その配置はX線源の上下方向に限るものではなく、左右、斜め、いかなる方向でもかまわない。
X線源12は、所定のX線管球からなる。X線管球は例えば、管球内のフィラメント(陰極)から発生した熱電子がフィラメント(陰極)とターゲット(陽極)との間に印加された電圧により加速され、ターゲット(W(タングステン)、Mo(モリブデン)、Cr(クロム)など)に衝突して発生したX線を1次X線としてベリリウム箔などの窓から出射するものである。
透過X線検出器14は、複数個の半導体検出素子(固体撮像素子等)を有し、固体撮像素子が2次元アレイ状に並ぶエリアセンサである。各固体撮像素子としては、例えば電荷結合素子(CCD)やCMOSイメージセンサが挙げられる。そして、試料100を透過した透過X線12Xは、所定の蛍光板で蛍光(可視光画像)に変換されて透過X線検出器14で受光されるようになっている。
なお、X線源12から試料100の全体にX線が照射され、その透過X線12Xをエリアセンサである透過X線検出器14で検出することで、試料100の面方向(X−Y方向)の2次元画像が一度に得られるが、例えば透過X線検出器14としてラインセンサを用い、試料100を一方向にスキャンして2次元画像を取得してもよい。
次に、図2を参照し、X線透過画像をシフトさせてシフト画像を生成し、さらにX線透過画像とシフト画像とを差分した差分画像を生成する手順の一例について説明する。なお、図2において、試料(桃の幼果)100中の検査対象(欠陥)101を検査するものとする。
まず、画像取得手段(画像処理装置)60は、試料100(検査対象101)の2次元(X−Y方向)のX線透過画像Iを取得する。具体的には、例えば透過X線検出器14を構成する個々の固体撮像素子に透過X線12Xを蛍光に変換した画像が受光され、試料100の2次元情報が取得される。ここで、検査対象101の最小幅をWとする。なお、シフト量がX方向及びY方向とで同じ場合、最小幅Wは、検査対象101のX方向及びY方向のそれぞれの最小幅のうち小さい方の幅に相当する。また、シフト量がX方向とY方向とで相違する場合、X方向のシフト量dについてはX方向の最小幅Wを設定し、Y方向のシフト量dについてはY方向の最小幅をWを設定する。
次に、シフト画像生成手段(画像処理装置)60は、X線透過画像Iを2次元の方向の少なくとも一方に1ピクセル以上シフトさせたシフト画像Iを生成する。なお、図2の例では、X線透過画像IをX、Y方向にそれぞれシフト量d、dシフトさせているが、X、Y方向の一方にのみ画像をシフトさせてもよい。又、dとdの値は同一でもよく、異なっていてもよい。例えば、検査対象が、多数のX方向に延びる線を含む縞状の模様である場合、X方向の画像は変化しないから、Y方向にのみ画像をシフトすればよい。
次に、差分画像生成手段(画像処理装置)60は、X線透過画像Iとシフト画像Iとを差分した差分画像Iを生成する。そして、画像表示手段69は差分画像Iを表示する。
なお、シフト画像Iにおける座標(X、Y)の画素値の生成は、例えば、X線透過画像Iの同一座標に対し、それぞれシフト量d、dを減算した座標(X-d、Y-d)の画素値を生成して行うことができる。
又、差分画像Iの生成は例えば、X線透過画像Iとシフト画像Iの同一座標の画素値を比較する(通常は、信号強度の差分を計算する)ことで行うことができる。
以上のように、X線透過画像Iをシフトさせることにより、空間的に大きな周期で変化している画像信号と、空間的に小さな周期で変化している画像信号を切り分ける効果が得られる。そして、その後に生成される差分画像Iにおいては、空間的に大きな周期で変化している画像信号と、空間的に小さな周期で変化している画像信号とで、差分の度合いを異ならせることが可能になる。この場合、後述するように、シフト量を変えることで、各周期での画像信号の差分の度合いを制御することができる。
従って、空間的に大きな周期で変化している大きな信号(例えば一方向に傾いている背景)の中に、空間的にサイズが小さな微小な信号(検査対象)が隠れていても、大周期の背景信号を減少させる一方で、検査対象となる微小信号の減少を抑制してこの信号を強調することができ、背景の中に埋もれている信号の視認性を改善する。
これにより、従来のX線検査装置のように、検査を行う際の経験や技量の差を小さくできる。又、CTよりも短時間で検査を行うことが可能であり、ほぼリアルタイムで検査結果が得られるので、早く大量かつ、正確に検査することが求められる産業用のX線検査装置に有効である。
なお、画質とは主体が画像データ自身であり、大きな信号は大きなまま、小さな信号は小さなままで、正確に、もれなくS/N比が高く撮像できるかといった、画像自身の質に関する指標である。
一方、視認性とは、主体が観察者、検査者、使用者であり、必要な画像信号を分かりやすくし、不必要な画像信号をできるだけ目立たなくさせることである。
そして、画質を向上させると、場合によってはS/Nが向上し、視認性も向上する場合もあるが、これは、他の視認性に影響する背景信号などの不必要で大きな信号が少ない場合に限られる。従って、単なる画質の向上ではなく、本発明のような画像のシフト処理及び差分画像の生成が必要になる。
図3は、実際の桃の幼果100内の欠陥101のX線透過画像I(図3(a))、シフト画像I(図3(b))、及び差分画像I(図3(c))を示す。
差分画像Iにおいて、検査対象である欠陥101を明瞭に視認できることがわかる。なお、図3の画像の撮像条件は、X線源12の加速電圧及び加速電流を80kV、300μAとし、1回当りの撮像時間を1秒として16回撮像した。又、撮影倍率2.06倍とした。又、図3の例では、シフト量をX,Y方向ともにそれぞれ5ピクセルとした。
図4は、図3の撮像条件にて、シフト量を変化させたときの差分画像Iを示す。但し、シフト量をX,Y方向ともに同一としている。
シフト量が1ピクセル(pix)(図4(a))及び2ピクセル(図4(b))の場合、コントラストが低く、欠陥を認識できるものの、明瞭に視認することが難しい。一方、シフト量が20ピクセル(図4(e))の場合、コントラストが高過ぎ、画像の輪郭が僅かに潰れているが、欠陥を視認することは可能である。なお、図示しないが、これ以上のシフト量では、欠陥101の視認レベルの変化よりも、むしろ桃の幼果100の形状の変化が認められた。
そして、シフト量が5ピクセル(図4(c))及び10ピクセル(図4(d))が最も欠陥101の視認性が高く、20ピクセルでも十分に欠陥を視認できる。
なお、図3、図4の桃の幼果100内の欠陥101の最小幅Wは1mm程度であり、1ピクセル=24.3μmに相当するので、W≒40ピクセルとなる。そして、検査対象の欠陥101の微小信号を残しつつ、桃の幼果100の形状変化を抑え、背景を最大限減少させたシフト量は、上述のように20ピクセルであるから、欠陥101の視認性が高くなる好ましいシフト量dの上限値は、d≦W/2となる。
又、図4(a)及び(b)のようにシフト量が小さい場合、欠陥101の視認性は悪いものの認識可能であることが判る。シフト量の下限値は、桃のサイズ又は対象とする欠陥のサイズによって変化し、シフト時の背景の信号変化量が大きい場合に小さくなる傾向がある。
ここで、シフト量dの下限値は1ピクセル以上であれば特に限定されず、個々の測定毎に調整すればよい。これは、下限値は、対象とする微小信号の大きさではなく、取得画像の状態(コントラスト、S/N、微小信号の信号強度、背景信号の強度や周期)に依存して変わるためである。例えば、上記した幼果桃では、シフト量dの下限値は5ピクセル(図4(c))に相当するW/8程度であったが、測定環境や測定対象が変わると、下限値も変化する。
又、後述するテストチャートのように背景が無い(小さい)場合、シフト量は小さくても効果がある。
そして、本発明で行う差分画像は、元の画像を空間周波数の点では劣化させる方向に働く。従来の画像処理は、S/Nや空間周波数を上げることを目的としており、本発明はこれとは全く異なる。つまり、空間周波数が劣化しても(低くなっても)、背景の邪魔を排除できれば、視認性が向上するという大きな効果が得られる。そのとき、視認性と空間周波数の劣化のバランスをどのように調整するかが問題となるが、その1つの指針がシフト量dの上限値と考えられる。微小信号も残しつつ、背景を最大限減少させ、必要な空間周波数もできるだけ維持しつつ、視認性を上げるためには、シフト量dの上限値を簡単に算出できることが好ましい。
なお、大周期の背景信号は、シフト量が多くなると減少量が小さくなり、背景信号の残留量は大きくなる。一方、微小信号の減少抑制効果は、画像の印象から、ある所からほぼ変化しなくなり、逆に形状が変化する効果が生じる(図4の例では、W/2以上で対象101の見え方に変化がなくなっている)。この"ある所"を、シフト量dの上限値を設定することにより、対象とする微小信号のサイズ、又は空間周波数(後述)から一意的かつ簡便に規定できることを本発明者は見出した。
そして、シフト量dの決定は、実用的には、上限値で通常運用し、更に効果を高めたい場合に、この上限を目安にしてどれだけシフト量を小さくできるかを試行錯誤で合わせ込むことになる。従って、シフト量dの上限値を簡便に規定できると、作業効率が大幅に向上するので好ましい。
シフト量dの調整は、操作者がキーボード等の入力装置(シフト量設定手段)67を操作してシフト量dを入力することで行うことができる。シフト画像生成手段60は、入力されたシフト量dに基づいてシフト画像を生成する。なお、シフト量dはX,Y方向で別々に設定してもよく、両方向で同一の値としてもよい。
又、シフト量dの上限値の算出式(図4の例では、検査対象の最小幅Wに対し、W/2、後述する図5の例では検査対象の空間周波数νに対し、1/(2ν))を記憶装置64に格納しておき、操作者が入力装置67から最小幅Wや空間周波数νを入力すると、画像処理装置60がシフト量dの上限値を算出して表示するようにしてもよい。このようにすると、上述のようにシフト量dの目安がすぐにわかるので作業効率が向上する。
次に、図5〜図10を参照し、周期性を有する検査対象(テストチャート100内の線分画像101)のシフト画像を生成する際の、最適なシフト量について説明する。
テストチャート100は、解像度や鮮鋭度の測定に用いられる一般的な仕様のものである。
図5は、テストチャート100、及びその中の線分画像101を示すX線透過画像Iである(シフト量=0)。線分画像101は図5の上下方向にそれぞれ間隔(ピッチ)が異なる平行線群からなり、例えば2.0(LP/mm)の数字の部分に位置する線分画像101aは、1mmの上下間隔内に、2つのラインペア(線対、LP)が存在する、つまり、各線の上限の幅及び線同士の間隔が1/2/2=0.25mmであることを示す。そして、図5の下方の線分画像(つまり、数字が大きい)になるにつれ、ピッチが小さくなり、ラインペアの分離はし難くなる。
また、このテストチャート100の背景には、色目の濃淡や複雑な線画等がない。このような場合、空間周波数を用いてシフト量の上限値を算出すると、視認性がさらに向上するので好ましい。
なお、図5〜図10は、撮影倍率を3.3倍とし、1ピクセル=15μmに相当する。
図6は、図5のパターン部分のプロファイルを示す。線分画像のピッチが小さくなる(すなわち、LP/mmの数値が大きくなる)ほど、縦軸の値(画素値;(Gray value)が減少し、画像がぼやけて解像度が低下することを示す。
図7は、図5の画像をX,Y方向ともにそれぞれ4ピクセルシフトしたシフト画像を生成して得られた差分画像を示す。又、図8は、図7のパターン部分のプロファイルを示す。
同様に、図9は、図5の画像をX,Y方向ともにそれぞれ8ピクセルシフトしたシフト画像を生成して得られた差分画像を示す。又、図10は、図9のパターン部分のプロファイルを示す。
図8より、シフト量を4ピクセルとした場合、線分画像のピッチが8.0LP/mmまでは縦軸の値(画素値;(Gray value)が減少しないことがわかる。
一方、図10より、シフト量を8ピクセルと大きくした場合、線分画像のピッチが8.0LP/mmの線構造が消失することがわかる。
以上のように、テストチャート100の場合、シフト量が4ピクセル以下である場合に8.0LP/mm以下の空間周波数の線分画像の視認性を高めることが可能である。
ここで、線分画像101のように空間的な周期をもつ構造(画像)は空間周波数νで定義することができる。空間周波数νは、単位長に含まれる構造の繰り返し数(周期)で表され、上記した8.0LP/mmの線分画像の場合、ν=8(/mm)となり、1/ν=125μmとなる。
そして、図5〜図10の例では、1ピクセル=15μmに相当し、シフト量が4ピクセルは60μmに相当するので、空間周波数ν以下の検査対象の視認性を高くするには、シフト量dの上限を、1/(2ν)に設定することが好ましい。
又、シフト量dの調整は、操作者がキーボード等の入力装置(シフト量設定手段)67を走査してシフト量dを入力することで行うことができる。シフト画像生成手段60は、入力されたシフト量dに基づいてシフト画像を生成する。なお、シフト量dはX,Y方向で別々に設定してもよく、両方向で同一の値としてもよい。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
1 X線検査装置
10 X線検査部
12 X線源
12X 透過X線
14 (透過X線)検出器
60 画像処理装置(画像取得手段、シフト画像生成手段、差分画像生成手段)
67 入力装置(シフト量設定手段)
69 表示装置(画像表示手段)
100 試料
101 検査対象(欠陥や異物)
W 検査対象の最小幅

Claims (6)

  1. 少なくともX線源及び検出器を有し、試料中の検査対象を検出するX線検査装置であって、前記検査対象の2次元のX線透過画像を取得する画像取得手段と、前記X線透過画像を前記2次元の方向の少なくとも一方に1ピクセル以上シフトさせたシフト画像を生成するシフト画像生成手段と、前記X線透過画像と前記シフト画像とを差分して前記検査対象を強調する差分画像を生成する差分画像生成手段と、前記差分画像を表示する画像表示手段と、を有するX線検査装置。
  2. 前記シフト画像のシフト量dを設定するシフト量設定手段をさらに備え、
    前記シフト量設定手段は、前記検査対象の最小幅Wに対し、前記シフト量dを1ピクセル以上、W/2以下に設定する請求項1記載のX線検査装置。
  3. 前記シフト画像のシフト量dを設定するシフト量設定手段をさらに備え、
    前記シフト量設定手段は、前記検査対象の空間周波数νに対し、前記シフト量dを1ピクセル以上、1/(2ν)以下に設定する請求項1記載のX線検査装置。
  4. 少なくともX線源及び検出器を用い、試料中の検査対象を検出するX線検査方法であって、前記検査対象の2次元のX線透過画像を取得する画像取得過程と、前記X線透過画像を前記2次元の方向の少なくとも一方に1ピクセル以上シフトさせたシフト画像を生成するシフト画像生成過程と、前記X線透過画像と前記シフト画像とを差分して前記欠陥及び/又は異物を強調する差分画像を生成する差分画像生成過程と、前記差分画像を表示する画像表示過程と、を有するX線検査方法。
  5. 前記シフト画像生成過程は、前記検査対象の最小幅Wに対し、1ピクセル以上、W/2以下の範囲で前記X線透過画像をシフトさせる請求項4に記載のX線検査方法。
  6. 前記シフト画像生成過程は、前記検査対象の空間周波数νに対し、1ピクセル以上、1/(2ν)以下の範囲で前記X線透過画像をシフトさせる請求項4に記載のX線検査方法。
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