JP6031024B2 - 吉草酸酢酸プレドニゾロンを配合した固形軟膏剤 - Google Patents

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Description

本発明は、エステル系ステロイドを高級脂肪酸金属塩基剤に配合し、固形体の形態で、しかも効果が長期に亘り安定して提供できる、皮膚疾患の予防・治療に有用な固形軟膏剤に関するものである。
吉草酸酢酸プレドニゾロンなどのエステル系ステロイドは、アルカリ性のもとでは分解し易いため、高級脂肪酸金属塩からなる基剤に配合して、しかも固形体の形態で提供することは技術的に困難であった。なぜなら高級脂肪酸金属塩基剤はそれ自体が弱アルカリ性であり、多量の水を含んでいるため、これに吉草酸酢酸プレドニゾロン(PVA)を配合すると、エステル系ステロイドは基剤に配合された直後から加水分解を始め、経時的に製品中の含有量が減少し、薬効は低下するからである。そのため従来は、エステル系ステロイドはグリセリンと極性油に配合し(特許文献6)、又はアルコール類と水溶性又は油性高分子の基剤に配合し(特許文献4、5)、乳剤またはクリームの形態で提供されている。
エステル系ステロイドの分解を防止するには、基剤にクエン酸などの中和剤を配合して基剤を中和することが考えられるが、高級脂肪酸金属塩は酸によって分解し、固化が妨げられる問題がある。
しかし吉草酸酢酸プレドニゾロンなどのエステル系ステロイドを固形体の形態で提供することが出来れば、炎症や痒みのある皮膚へ直接に塗布でき、しかも使用に際して手指に薬剤が付着することが避けられるから、使用後に手を水洗いする必要はなく、その手指が瞼、鼻孔など身体の粘膜部分に触れても、刺激を与えることはない。このような多くの利点があるので、エステル系ステロイドを固形軟膏剤の形態で供給することが望まれている。
従来、高級脂肪酸からなる基剤中の多価アルコールの一部を1,3‐ブチレングリコールと置き換えることにより、融点が高く、夏季の高温でも固形を維持出来る固形軟膏剤が提案されている(特許文献1、2、3)。
更に上記基剤に低級カルボン酸のアルカリ金属塩または無機酸のアルカリ金属塩を添加することにより、保形性があり、使用感と塗擦性の良い固形軟膏の基剤が提案されている(特許文献3)。
特開昭56−70619号公報 特開2004−161714号公報 特開2004−161715号公報 特開2006−28123号公報 特開平5−286860号公報 特開2001−247463号公報
固形軟膏剤に関する従来例(特許文献1乃至3)は、専ら夏季の高温下でも固形を維持する保形性の改良に向けられており、本願発明の目的である長期間保存された場合でも固形軟膏剤に配合されたエステル系ステロイドは分解せずに含有量を維持し、薬効が持続する安定性については、検討されていない。
本発明は、抗ヒスタミン剤として知られているジフェンヒドラミン類が基材のpH値を調整する機能があることを見い出し、この知見に基づき高級脂肪酸金属塩基剤に吉草酸酢酸プレドニゾロン等のエステル系ステロイドと共に、ジフェンヒドラミン類および緩衝液を配合するものである。本発明は、ジフェンヒドラミン類および緩衝液は、基剤の固化を妨げることなく、製品を略pH7に保つという新たに見出された機能に基づき、エステル系ステロイドは分解することなく高級脂肪酸金属塩の基剤に配合され、固形体の形態で提供出来、しかも薬効を安定して維持出来るものを得た。
本発明に係る固形軟膏剤は、
高級脂肪酸金属塩と、
多価アルコールと、
一価アルコールと、
エステル系ステロイドと、
ジフェンヒドラミン類と、
緩衝液と、
を含有する。
高級脂肪酸金属塩の一例としてのステアリン酸ナトリウムと多価アルコールと一価アルコールとを配合し加熱溶解した基剤組成物の(1)液は、pH8〜10の弱アルカリ性であるが、ここへ一価アルコールにエステル系ステロイド、ジフェンヒドラミン類及び緩衝液を溶かした組成物の(2)液を混合することにより、組成物は略中性のpH7となる。これを冷却固化してエステル系ステロイドを含有した固形形態で軟膏剤を得ることが出来る。またこの固形軟膏剤は、ジフェンヒドラミン類と緩衝液とを含有することによって、長期間、中性に保たれて、エステル系ステロイドの分解を防ぐことが出来、安定した薬効が維持される。
本発明の固形軟膏剤は、次の(1)液と(2)液を作り、それらを撹拌混合し、固化させて製品を得る。
(1)液 ステアリン酸金属塩、多価アルコール、一価アルコール(但しオレイルアルコールを除く)およびオレイルアルコールを混合し、加熱溶解する。
(2)液 1価アルコールに吉草酸酢酸プレドニゾロン塩酸ジフェンヒドラミンと緩衝液を溶解する。
上記(1)液と(2)液を撹拌混合し、冷却固化して、固形体の製品とする。
本発明に適用可能な高級脂肪酸金属塩は、飽和又は不飽和の高級脂肪酸であって、C12−C24 であり、具体的にはステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ベヘニン酸が含まれる。
金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アルミニウム塩が含まれる。
製品中の高級脂肪酸金属塩の含有量は、1〜10重量%、望ましくは2〜7重量%である。
多価アルコールとしては、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3‐ブチレングリコールの1種又は2種以上、望ましくはポリエチレングリコール又は1,3‐ブチレングリコール及びこれらの混合物が含まれる。
多価アルコールの含有量は、20〜60重量%、望ましくは30〜50重量%である。
水は、配合が多ければエステル系ステロイドの加水分解が進むから、水の配合は少量、または水の配合に代えてエタノールの含有水で良い。1価アルコールとして無水エタノールを使うことにより、水の配合を排除しても良い。
高級脂肪酸金属塩、多価アルコール、一価アルコールからなる基剤即ち(1)液はpH8〜10の弱アルカリ性である。
該基剤の(1)液に(2)液を混合した組成物のpHが、5.6以下であると高級脂肪酸金属塩は分解して固化が悪くなる。従って望ましくは混合物はpH7よりもやや高いpH7.1乃至7.9好ましくはpH7.2乃至7.8に調整して高級脂肪酸金属塩の固化を確保し、しかもエステル系ステロイドが分解することを防止して、エステル系ステロイドの効力を持続できるように設定する。
本発明のエステル系ステロイドは、ステロイドとしてプレドニゾロン、デキサメタゾン、ベタメタ等が挙げられ、有機酸とのエステルとして吉草酸酢酸プレドニゾロン(PVA)、コルチコステロイドを例示するが、これに限定されない。
エステル系ステロイドの含有量は、0.1乃至3重量%、望ましくは0.1乃至0.5重量%である。
ジフェンヒドラミン類として、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸フェニルピラリン、マレイン酸クロルフェニラミンを例示する。
ジフェンヒドラミン類の含有量は、0.1乃至3重量%である。
緩衝液はpH4−8であって、クエン酸緩衝液、クエン酸リン酸緩衝液、リン酸塩緩衝液が例示できる。望ましくはリン酸塩緩衝液である。
緩衝液の含有量は、0.1乃至5重量%、望ましくは1乃至3重量%である。
本発明の固形軟膏剤には、更に次の薬効成分を配合する。
塩基性局所麻酔薬として、リドカイン、ジブカインなど。
鎮痒剤として、メントール、カンフル、クロタミトンなど。
殺菌剤として、イソプロピルメチルフェノール、塩酸クロルヘキシジンなど。
アラントイン。
一価アルコールとして、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどを例示できるが、これらに限定されない。
一価アルコールの含有量は、10乃至60重量%、望ましくは20乃至50重量%である。
基剤には、上記価アルコールの他、更にオレイルアルコールを、状況により1〜10重量%、望ましくは1乃至5重量%配合することが望ましい。オレイルアルコール自体は消炎鎮痒用の薬効成分ではないが、固形化した基剤の白濁化を防止し、透明感を生じさせて、商品の美観価値を高める上で有効である。
以下に記載する通り、本発明を実施例1並びに比較例1〜10を挙げて説明するが、本発明は係る実施例のみに限定されるものではない。
以下に記載の各成分を含有する実施例1及び比較例1〜10の成分からなる(1)液と(2)液を調製する。(1)液を80〜90℃に加熱溶融し、撹拌しつつ、40℃に加熱した(2)液を混合して試料液を作る。該試料液を直径37mm、高さ57mmの円筒容器に注入する。試料液は60℃で固化を始め、室温20乃至30℃に5乃至10分間放置して自然固化させ、消炎鎮痒用の固形軟膏剤を得た。実施例及び比較例の各試料は3個ずつ作り、各試料について、pH値の測定、吉草酸酢酸プレドニゾロンの継時安定性の測定、製造直後の吉草酸酢酸プレドニゾロンの含有量と、塩酸ジフェンヒドラミンの効果を測定した。実施例と比較例1〜10の各成分及びそれらの測定値の平均値を表1に示した。
Figure 0006031024
実施例1
(1)液
エタノール 30.35g
ステアリン酸ナトリウム 3.5g
オレイルアルコール 2g
1,3‐ブチレングリコール 45g
(2)液
エタノール 10g
リン酸塩緩衝液 1g
吉草酸酢酸プレドニゾロン 0.15g
塩酸ジフェンヒドラミン 1g
メントール 3g
カンフル 2g
リドカイン 2g
(1)液と(2)液の合計全量 100g

比較例1
ステアリン酸ナトリウム 3.5g
オレイルアルコール 2g
1,3‐ブチレングリコール 45g
エタノール 48.35g
リン酸塩緩衝液 1g
吉草酸酢酸プレドニゾロン 0.15g
合計全量 100g
実施例1の成分中から塩酸ジフェンヒドラミンを除外し、除外分はエタノールを増量して補償したものである。

比較例2
ステアリン酸ナトリウム 3.5g
オレイルアルコール 2g
1,3‐ブチレングリコール 45g
エタノール 48.35g
PVA 0.15g
塩酸ジフェンヒドラミン 1g
合計全量 100g
実施例1の成分中から緩衝液を除外し、除外分はエタノールを増量して補償したものである。

比較例3
ステアリン酸ナトリウム 3.5g
オレイルアルコール 2g
1,3‐ブチレングリコール 45g
エタノール 38.35g
水 10g
吉草酸酢酸プレドニゾロン 0.15g
塩酸ジフェンヒドラミン 1g
合計全量 100g
実施例1の成分中から緩衝液の除去および水10gを追加し、緩衝液の除外と水の追加分はエタノールを減量して補償したものである。

比較例4
ステアリン酸ナトリウム 3.5g
オレイルアルコール 2g
1,3‐ブチレングリコール 45g
エタノール 33.35g
乳酸ナトリウム液 5g
水 10g
吉草酸酢酸プレドニゾロン 0.15g
塩酸ジフェンヒドラミン 1g
合計全量 100g
実施例1の成分中から緩衝液の除去および水10gと乳酸ナトリウム5gを追加し、緩衝液の除外と水、乳酸ナトリウムの追加分はエタノールを減量して補償したものである。

比較例5
ステアリン酸ナトリウム 3.5g
オレイルアルコール 2g
1,3‐ブチレングリコール 45g
エタノール 31.35g
乳酸ナトリウム液 5g
水 10g
リン酸塩緩衝液 2g
吉草酸酢酸プレドニゾロン 0.15g
塩酸ジフェンヒドラミン 1g
合計全量 100g
実施例1の成分に水10gと乳酸ナトリウム5gを追加し、緩衝液は2gとし、全体量はエタノールを減量して補償したものである。

比較例6
ステアリン酸ナトリウム 3.5g
オレイルアルコール 2g
1,3‐ブチレングリコール 45g
エタノール 49.5g
合計全量 100g
実施例1の(1)液(基材)のみを試料としたものである。

比較例7
ステアリン酸ナトリウム 3.5g
オレイルアルコール 2g
1,3‐ブチレングリコール 45g
エタノール 48.5g
リン酸塩緩衝液 1g
合計全量 100g
実施例1の(1)液(基材)に緩衝液を追加して試料としたものである。

比較例8
ステアリン酸ナトリウム 3.5g
オレイルアルコール 2g
1,3‐ブチレングリコール 45g
エタノール 49.35g
吉草酸酢酸プレドニゾロン 0.15g
合計全量 100g
実施例1から緩衝液と塩酸ジフェンヒドラミンを除去した。これは実施例1の基剤にPVAだけの配合を試料としたものである。

比較例9
ステアリン酸ナトリウム 3.5g
オレイルアルコール 2g
1,3‐ブチレングリコール 45g
エタノール 48.5g
塩酸ジフェンヒドラミン 1g
合計全量 100g
実施例1の基剤である(1)液に塩酸ジフェンヒドラミンを加えたものを試料としたものである。

比較例10
ステアリン酸ナトリウム 3.5g
オレイルアルコール 2g
1,3‐ブチレングリコール 45g
エタノール 47.5g
リン酸塩緩衝液 1g
塩酸ジフェンヒドラミン 1g
合計全量 100g
実施例1の基剤である(1)液に緩衝液と塩酸ジフェンヒドラミンを加えたものを試料としたものである。
固形軟膏剤のpHの測定
製品試料を加熱して液状にし、pHメータを用いて測定した。
pHメータ:株式会社堀場製作所製
機種 :F−22
製造直後の吉草酸酢酸プレドニゾロン含有量の測定
製品試料をエタノールに溶解させ、日本薬局方収載の一般試験法の液体クロマトグラフィーによって行った。
液体クロマトグラフ装置:株式会社日立製作所製
機種 :LaChrom
PVAの経時安定試験
試料を恒温装置に保管し、温度55℃を維持し、20日間静置した。その後、試料液に含有されている吉草酸酢酸プレドニゾロンの残存量を上記製造直後の吉草酸酢酸プレドニゾロン含有量測定と同じ方法によって測定した。
恒温装置:東京理科機械株式会社製
機種名 :LT1-600SD
[試験結果]
比較例6は、固形軟膏剤の基剤であって、ステアリン酸ナトリウムを主成分としており、pH9.71の弱アルカリ性である。
比較例8は、上記比較例6の基剤に吉草酸酢酸プレドニゾロン(PVA)を配合したものである。配合直後から吉草酸酢酸プレドニゾロンは分解を始め、製品としては不適合であった。
そこで比較例7は、基剤のpHを中性に近付ける目的で、基材にリン酸塩緩衝剤を配合したものであるが、基材のpHは9.6であって弱アルカリ性はほとんど変わらず、緩衝材単独では、基材のpHを変えることは出来ないことが分かった。
比較例1は、上記比較例7に吉草酸酢酸プレドニゾロン(PVA)を配合したものである。製造直後の時点で既に吉草酸酢酸プレドニゾロンの20%が分解して失われているから、製品として不適合であることを示している。
ところが従来アレルギー症の治療に使用されている塩酸ジフェンヒドラミンを、比較例9の如く基剤に配合したところ、基剤の固化を妨げることなく、意外にも基剤のpHは7.59に下がり、基材を中性に変える機能があることが判明した。塩酸ジフェンヒドラミンが高級脂肪酸金属塩の基剤を中性に変える機能を有することは、予期せざる発見である。
上記比較例9の基剤に吉草酸酢酸プレドニゾロンを配合すると、比較例2が示すとおり、製造時は吉草酸酢酸プレドニゾロンは分解することなく、配合した100%がそのまま含有されているが、55℃の環境で20日間放置すると、吉草酸酢酸プレドニゾロンは80%に減っており、これも製品としては不適合である。
ところが塩酸ジフェンヒドラミンとリン酸塩緩衝剤を配合した比較例10の基剤に吉草酸酢酸プレドニゾロン(PVA)を配合した実施例1は、製造直後に吉草酸酢酸プレドニゾロンの100%がそのまま含有されているばかりでなく、55℃の環境で20日間保存しても、ほとんど分解することなく98%が残存しており、製品として適合する。これによって、吉草酸酢酸プレドニゾロンの安定には、塩酸ジフェンヒドラミンと緩衝剤の配合が有効であることが判明した。
比較例3,4,5は、成分に水を配合した場合の影響を試験したものである。比較例3及び4から、たとえ塩酸ジフェンヒドラミンを配合して製造直後のpHを中性にしても、水の存在は、吉草酸酢酸プレドニゾロンを分解するから、製品には不適合であることが判明した。また塩酸ジフェンヒドラミンと緩衝剤を配合し、更に基剤に乳酸ナトリウムを配合して基剤を中性にしても、試料が水を含有していると比較例5から判るとおり、たとえ製造直後は吉草酸酢酸プレドニゾロンは100%含有されていても、55℃の環境で20日間保存すると吉草酸酢酸プレドニゾロンは分解し、製品には不適合であることを示している。
実施例1から、吉草酸酢酸プレドニゾロン含有の固形軟膏剤を得るには、水は少量としまたは含有せず、緩衝剤とジフェンヒドラミン類を配合して製品をほぼ中性に保持すればよいことが判明した。

Claims (8)

  1. 高級脂肪酸金属塩、多価アルコール、一価アルコール(但しオレイルアルコールを除く)吉草酸酢酸プレドニゾロン、塩酸ジフェンヒドラミン及び緩衝液を含有し、pH7.1〜7.9である、吉草酸酢酸プレドニゾロンを配合した固形軟膏剤。
    但し高級脂肪酸金属塩は、炭素数12−24の飽和又は不飽和高級脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩またはアルミニウム塩である。
  2. 高級脂肪酸金属塩は、ステアリン酸ナトリウムである、請求項1の吉草酸酢酸プレドニゾロンを配合した固形軟膏剤。
  3. 更にオレイルアルコールを含有する、請求項1又は2に記載吉草酸酢酸プレドニゾロンを配合した固形軟膏剤。
  4. ステアリン酸ナトリウムの含有量が1乃至10重量%、多価アルコールの含有量は、20乃至60重量%、オレイルアルコールの含有量が1乃至10重量%であり、一価アルコール(但しオレイルアルコールを除く)の含有量が10乃至60重量%である、請求項に記載の吉草酸酢酸プレドニゾロンを配合した固形軟膏剤。
  5. 吉草酸酢酸プレドニゾロンの含有量が0.1乃至0.5重量%、塩酸ジフェンヒドラミンの含有量が0.1乃至3重量%である、請求項1乃至のいずれかに記載の吉草酸酢酸プレドニゾロンを配合した固形軟膏剤。
  6. 多価アルコールは、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3‐ブチレングリコールからなる群から選ばれる1種または2種以上である、請求項1乃至5のいずれかに記載の吉草酸酢酸プレドニゾロンを配合した固形軟膏剤。
  7. 一価アルコールは、エチルアルコール又はイソプロピルアルコールである、請求項1乃至6のいずれかに記載の吉草酸酢酸プレドニゾロンを配合した固形軟膏剤。
  8. 緩衝液の含有量は0.1乃至5重量%であり、pHは4乃至8である、請求項1乃至7のいずれかに記載の吉草酸酢酸プレドニゾロンを配合した固形軟膏剤
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