JP6028725B2 - 接着構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、接着構造体の製造方法に関する。
繊維強化樹脂の成形品においては、反りが生じる場合があり、このような反り対策の技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。ところで、反った繊維強化樹脂の成形品を他部材に接着させる場合がある。
特開平9−277385公報 特開平6−15731公報
しかしながら、反った繊維強化樹脂の成形品を他部材に押し付けて矯正しながら接着させると、成形品の接着面の一部が接着層の一部を押圧することになるため、接着層に偏りが生じてしまい、接着面積の確保が難しくなる。また、反った繊維強化樹脂の成形品を矯正してから接着しようとしても、矯正力が解除されると成形品は元の形状に戻ってしまうので、同様に接着面積の確保が難しい。
本発明は、上記事実を考慮して、反った繊維強化樹脂の成形品を他部材に良好に接着させることができる接着構造体の製造方法を得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明の接着構造体の製造方法は、繊維強化樹脂材で構成されて貫通孔が形成されると共に反りが発生しているパネル部材に対し、前記貫通孔に反り矯正治具のフックを挿入して貫通させる第一工程と、前記第一工程の後、前記フックを前記パネル部材における前記貫通孔の外周部に引っ掛ける第二工程と、前記第二工程の後、前記パネル部材に対して前記フックが配置される側とは反対面側を支持しながら、前記パネル部材に対して前記フックを前記第一工程で挿入させた方向とは反対方向に相対移動させて前記パネル部材の反りを解消する第三工程と、前記第三工程の後、前記パネル部材の反りが解消された状態を維持しながら、被着体に形成された凹部の内側に前記フックを挿入し、前記パネル部材を前記被着体に接着する第四工程と、を有する。
上記構成によれば、第一工程では、繊維強化樹脂材で構成されて貫通孔が形成されると共に反りが発生しているパネル部材に対し、貫通孔に反り矯正治具のフックを挿入して貫通させる。第一工程の後の第二工程では、フックをパネル部材における貫通孔の外周部に引っ掛ける。第二工程の後の第三工程では、パネル部材に対してフックが配置される側とは反対面側を支持しながら、パネル部材に対してフックを第一工程で挿入させた方向とは反対方向に相対移動させてパネル部材の反りを解消する。第三工程の後の第四工程では、パネル部材の反りが解消された状態を維持しながら、被着体に形成された凹部の内側にフックを挿入し、パネル部材を被着体に接着する。このため、接着層の偏りが抑えられ、接着面積が確保される。
請求項2に記載する本発明の接着構造体の製造方法は、請求項1記載の構成において、前記貫通孔は、前記パネル部材の少なくとも二箇所に形成されており、前記第一工程では、前記反り矯正治具を前記パネル部材の反りの凸面側に配置すると共に、各々の前記貫通孔に前記フックを挿入して貫通させ、前記第三工程では、前記パネル部材の反りの凸面でかつ互いに隣り合う前記貫通孔同士の間の部位を、前記反り矯正治具に設けられて前記パネル部材の側に突出する突出部で支持する。
上記構成によれば、貫通孔は、パネル部材の少なくとも二箇所に形成されており、第一工程では、反り矯正治具をパネル部材の反りの凸面側に配置すると共に、各々の貫通孔にフックを挿入して貫通させる。また、第三工程では、パネル部材の反りの凸面でかつ互いに隣り合う前記貫通孔同士の間の部位を、反り矯正治具に設けられてパネル部材の側に突出する突出部で支持する。そして、突出部及びフックを用いた少なくとも三点でパネル部材を支持して矯正する。これにより、パネル部材の反りを良好に矯正することができる。
請求項3に記載する本発明の接着構造体の製造方法は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記貫通孔は長孔とされ、前記第二工程では、前記フックを前記第一工程で挿入させた方向に沿う軸線周りに回転変位させることで前記フックを前記パネル部材における前記貫通孔の外周部に引っ掛ける。
上記構成では、貫通孔が長孔となっており、第二工程では、フックを第一工程で挿入させた方向に沿う軸線周りに回転変位させることでフックをパネル部材における貫通孔の外周部に引っ掛けるので、簡易な構成でフックをパネル部材に引っ掛けることができる。
以上説明したように、本発明の接着構造体の製造方法によれば、反った繊維強化樹脂の成形品を他部材に良好に接着させることができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る接着構造体の製造方法の各工程を示す断面図である。図1(A)は第一工程を示す。図1(B)は第二工程を示す。図1(C)は第三工程を示す。図1(D)は第四工程を示す。 本発明の第1の実施形態に係る接着構造体の製造方法に適用される反り矯正治具、パネル部材、及び被着体を示す斜視図である。 第1の実施形態における反り矯正治具のフック等を示す図である。図3(A)はフック等の正面図である。図3(B)はフック等の平面図である。図3(C)はフックを図3(B)の矢印3C方向から見た状態で示す側面図である。 フックの第1の変形例を示す。図4(A)は第1の変形例に係るフックの正面図である。図4(B)は第1の変形例に係るフックの平面図である。 フックの第2の変形例を示す。図5(A)は第2の変形例に係るフックの正面図である。図5(B)は第2の変形例に係るフックの平面図である。 フックの第3の変形例を示す。図6(A)は第3の変形例に係るフックを円孔に挿入した状態を示す正面図である。図6(B)は第3の変形例に係るフックを円孔の外周部に引っ掛けた状態を示す正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る接着構造体の製造方法の各工程を示す断面図である。図7(A)は第一工程を示す。図7(B)は第二工程を示す。図7(C)は第三工程を示す。図7(D)は第四工程を示す。 参考例を示す断面図である。図8(A)は反り矯正治具とパネル部材との固定前の状態を示す。図8(B)反り矯正治具とパネル部材との固定状態を示す。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る接着構造体の製造方法について図1〜図3を用いて説明する。図1には、本実施形態に係る接着構造体の製造方法の各工程が断面図で示されている。また、図2には、本実施形態に係る接着構造体の製造方法に適用される反り矯正治具14、パネル部材10、及び被着体12が斜視図で示されている。
図2に示されるように、反り矯正治具14は、長尺板状の基部材16を備えている。基部材16の長手方向中央部には、基部材16を板厚方向に貫通する円柱状の軸部材18が取り付けられている。軸部材18において基部材16から図中下方側に突出する突出部18Aは、後述するパネル部材10を矯正する際にパネル部材10を支持する。
また、図1(A)に示されるように、基部材16の長手方向の両端部側には、孔部16Aが板厚方向に貫通しており、この孔部16A内をフック付シャフト20が貫通している。フック付シャフト20のシャフト部22における軸方向一端側の外周部には雄ねじが形成されている。フック付シャフト20のシャフト部22の雄ねじは、雌ねじ部材26の雌ねじに螺合している。雌ねじ部材26は、基部材16の上面部に配置されて自らの軸周りに回転可能に設けられており、本実施形態では一例として、図示しない駆動モータにより軸周りに回転駆動されるようになっている。
フック付シャフト20のシャフト部22における軸方向他端側にはフック24が一体に設けられている。図3(A)にはフック24等の正面図が示され、図3(B)にはフック24等の平面図が示され、図3(C)にはフック24を図3(B)の矢印3C方向から見た状態の側面図が示されている。これらの図に示されるように、フック24は、T字状に形成されている。フック24における引掛部24Aは、直方体状に形成され、シャフト部22(図1参照)の軸方向に対して直交する方向を長手方向として張り出している。
一方、図2に示されるパネル部材10は、繊維強化樹脂材で構成されている。繊維強化樹脂材は、強化繊維(一例として炭素繊維)を樹脂(一例として熱可塑性樹脂)で固めて成る複合材である。また、本実施形態におけるパネル部材10は、一例として、車両駆動用の電池を下方側から支持するスタックフレームのアッパパネルに用いられる。なお、前記スタックフレームは、車両のフロアパネルの車体下方側に配置される。
パネル部材10は、全体として平板状とされているが、凹凸形状の部分(図示省略)もあるため、強化繊維の異方性に起因して反りが発生している。本実施形態では、パネル部材10の反りの凹面側が被着体12に接着される。ちなみに、繊維強化樹脂材で構成されて反りが発生している部材は、一旦矯正がなされたとしても、矯正力が解除されると、元の形状に戻り易い。特に連続繊維(長繊維)を含有する繊維強化樹脂材で構成されている場合には、矯正が難しい。
パネル部材10の外周部側には、複数個(本実施形態では四個)の貫通孔としての長孔10A(図3(B)参照)が形成されている。長孔10Aは、本実施形態では、一例として、パネル部材10の反りの接線方向に対して直交する方向を長手方向としている。これらの計四個の長孔10Aには、それぞれフック付シャフト20が挿入される。換言すれば、本実施形態では、計二個の反り矯正治具14が用いられる。二個の反り矯正治具14は、その基部材16がパネル部材10の反りの接線方向を長手方向として平行に並ぶように配置される。なお、本実施形態では、二個の反り矯正治具14が平行に配置されているが、例えば、三個以上の反り矯正治具14が同様に平行に配置されてもよい。
図3(B)に示されるように、長孔10Aの長手方向の長さは、フック24の引掛部24Aの長手方向の長さよりも長く設定されている。また、長孔10Aの長手方向に直交する方向の長さは、フック24の引掛部24Aの長手方向の長さよりも短く、かつフック24の長手方向に直交する方向の長さよりも長く設定されている。これにより、引掛部24Aの長手方向の向きを長孔10Aの長手方向の向きに合わせれば、長孔10Aに引掛部24Aを挿通させることができる。また、引掛部24Aが長孔10Aを貫通した状態でフック24をシャフト部22の軸周りに90°回転させれば(矢印A方向参照)、引掛部24Aを長孔10Aの外周部に引っ掛けることができる。
また、図2に示されるように、パネル部材10が接着される被着体12は、繊維強化樹脂材で構成され、波板状(コルゲート形状)に形成されている。被着体12は、所定方向に延びる複数の横板状の上壁部12Aを備えると共に、所定方向に延びる複数の溝状の凹部12Bを備えている。被着体12の上壁部12Aの上面はパネル部材10の下面が接着される部位(接着面)とされている。なお、本実施形態における被着体12は、一例として、前記スタックフレームのコアパネルとして用いられる。
また、図1(D)に示されるように、パネル部材10と被着体12とが接着層28を介して接合された状態では、パネル部材10の長孔10Aは凹部12Bの開口に臨む位置に配置される。
次に、本実施形態に係る接着構造体の製造方法の各工程について説明する。
図1(A)に示されるように、第一工程では、反りが発生しているパネル部材10に対し、パネル部材10の反りの凸面10X側に反り矯正治具14を配置し、パネル部材10の長孔10Aに反り矯正治具14のフック24を挿入して貫通させる。ここで、図2に示されるように、長孔10Aは、パネル部材10の四箇所に形成されており、第一工程では、各々の長孔10Aにフック24を挿入して貫通させる。このとき、図3(B)に示されるように、引掛部24Aの長手方向は長孔10Aの長手方向に合わせられている。また、図1(A)に示されるように、反り矯正治具14における軸部材18の突出部18Aは、基部材16からパネル部材10の側に突出するように配置されると共に、パネル部材10の反りの頂部に対向させる。
次に、図1(B)及び図3(B)の二点鎖線に示されるように、第一工程の後の第二工程では、フック付シャフト20をシャフト部22の軸周りに90°回転変位させて引掛部24Aの向きを変える。すなわち、第二工程では、フック24を第一工程で挿入させた方向に沿う軸線周りに回転変位させることで、フック24の引掛部24Aをパネル部材10における長孔10Aの外周部に引っ掛ける。このように、本実施形態では、簡易な構成でフック24をパネル部材10に引っ掛けることができる。
次に、図1(C)に示される第二工程の後の第三工程では、パネル部材10に対してフック24が配置される側とは反対面側を支持しながら、パネル部材10に対してフック24を第一工程で挿入させた方向とは反対方向(矢印P方向参照)に相対移動させてパネル部材10の反りを解消する。具体的には、図1(B)に示されるパネル部材10の反りの凸面10Xでかつ互いに隣り合う長孔10A同士の間の部位を、反り矯正治具14における軸部材18の突出部18Aで支持しながら、図示しない駆動モータを駆動させることで雌ねじ部材26を回転させる。このとき、フック付シャフト20は、雌ねじ部材26から回転力を受けるが、フック24の引掛部24Aとパネル部材10との摩擦抵抗によって基本的には回転しない。このため、フック付シャフト20は、図1(C)に示されるように、図中上方側(矢印P方向参照)に引き上げられる。このように、第三工程では、各反り矯正治具14がフック24及び突出部18Aを用いて三点でパネル部材10を支持するので、パネル部材10の反りを良好に矯正することができる。
以上の第一工程から第三工程によれば、パネル部材10に対して一方の側(図1及び図2では上方側)からの作業のみでパネル部材10の反りを矯正することができる。
一方、図2に示される被着体12の上壁部12Aの上面(接着面)には、接着剤(接着層28(図1(D)参照))が塗布される。そして、図1(D)に示されるように、第三工程の後の第四工程では、パネル部材10の反りが解消された状態を維持しながら、被着体12に形成された凹部12Bの内側にフック24を挿入し、パネル部材10を被着体12の上壁部12Aの上に接着層28を介して重ね合わせることで、パネル部材10を被着体12に接着する。このように、反りが解消された状態のパネル部材10が被着体12の接着層28の上に重ね合わせられることで、パネル部材10は、接着層28の表面に均一に荷重を加えながら、被着体12に接着される。このため、接着層28が偏らず、接着面積が確保される。そして、第四工程の後には、第二工程の手順とは逆の手順、及び第一工程の手順とは逆の手順を行い、フック付シャフト20(反り矯正治具14)をパネル部材10から外す。
以上説明したように、本実施形態に係る接着構造体の製造方法によれば、反った繊維強化樹脂の成形品を他部材に良好に接着させることができる。
そして、本実施形態では、パネル部材10の一般部及び端部が被着体12に良好に接着される。ここで、対比例と対比しながら補足説明する。例えば、反った繊維強化樹脂の成形品の凹面側が接着面とされ、その成形品が反った状態のまま被着体に接着される場合、成形品の凹面側の端部のみが接着され、成形品の凹面側の一般部が接着されない可能性がある。また、反った繊維強化樹脂の成形品の凹面側が接着面とされ、その成形品が反った状態のまま接着剤層に押し付けられることで接着剤層が凸面状に偏った場合、その後に反りを矯正するように成形品の一般部が接着剤層の側に押し付けられると、成形品の端部が接着されなくなる可能性がある。これに対して、本実施形態では、パネル部材10の反りが解消された状態を維持しながらパネル部材10を被着体12に接着するため、前記の対比例のような問題は生じない。
一方、反り矯正の対比例として、例えば、反り矯正治具の中央部に設けた軸部で繊維強化樹脂の成形品の中央部(一般部の一部)を被着体とは反対側から支持すると共に、反り矯正治具の爪部を前記成形品の両端部における被着体側の面に回り込ませて引っ掛け、当該爪部を引き上げることで反りを矯正する方法が考えられる。しかしながら、このような方法で、繊維強化樹脂の成形品の反りを矯正しながら被着体に接着する場合、成形品の両端部は爪部が重なるために接着することができない。これに対して、本実施形態では、凹部12Bの内側にフック24を挿入させるので、前記の対比例のような問題は生じない。
[第1の実施形態の変形例]
上記実施形態の変形例として、上記実施形態におけるフック24に代えて、図4〜図6に示されるようなフック32、34、36が適用されてもよい。なお、図4〜図6において上記実施形態と実質的に同様の構成部については同一符号を付す。
図4には、第1の変形例が示されている。図4(A)は第1の変形例に係るフック32の正面図であり、図4(B)はフック32の平面図である。これらの図に示されるように、フック32は、L字状とされ、フック32の引掛部32Aはシャフト部22(図1参照)の半径方向外側の方向に延出している。
図4(B)に示されるように、フック32の引掛部32Aの延出方向の長さは、長孔10Aの長手方向の長さよりも短くかつ長孔10Aの長手方向に直交する方向の長さよりも長く設定されている。また、平面視でフック32の引掛部32Aの延出方向に直交する方向の長さは、長孔10Aの長手方向に直交する方向の長さよりも短く設定されている。これにより、引掛部32Aの延出方向の向きを長孔10Aの長手方向の向きに合わせれば、長孔10Aに引掛部32Aを挿通させることができる。また、引掛部32Aが長孔10Aを貫通した状態で図中の二点鎖線で示す引掛部32Aをシャフト部22(図1参照)の軸周りに90°回転させれば(矢印A方向参照)、引掛部32Aを長孔10Aの外周部に引っ掛けることができる。
図5には、第2の変形例が示されている。図5(A)は第2の変形例に係るフック34の正面図であり、図5(B)はフック34の平面図である。これらの図に示されるフック34は、正面視でL字状とされ、図1(A)に示されるシャフト部22に対して、図5(A)の紙面垂直な方向の軸周りに90°回転移動できるようになっている(矢印B方向参照)。なお、この変形例では、図3(B)等に示される長孔10Aに代えて、貫通孔としての円孔10Bが適用されている。
図6には、第3の変形例が示されている。図6(A)は第3の変形例に係るフック36を円孔10Bに挿入した状態を示す正面図であり、図6(B)は第3の変形例に係るフック36を円孔10Bの外周部に引っ掛けた状態を示す正面図である。これらの図に示されるように、フック36は、傘型のフックとされ、引掛部36Aが円孔10Bを通過可能な閉じた状態(図6(A)参照)と、引掛部36Aが円孔10Bよりも大きく開かれた状態(図6(B)参照)と、に開閉可能とされている。この開閉は、シャフト部22の一端側(フック36の側とは反対側)に設けられた図示しない操作部によって行えるようになっている。なお、開閉のための詳細構造については説明を省略する。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る接着構造体の製造方法について図7を用いて説明する。図7には、本実施形態に係る接着構造体の製造方法の各工程が断面図で示されている。なお、第1の実施形態と実質的に同様の構成部材については、同一符号を付す。
図7(A)に示されるように、反り矯正治具44は、長尺板状の基部材46を備えている。基部材46の長手方向中央部には、孔部46Aが板厚方向に貫通しており、この孔部46A内をフック付シャフト20が貫通している。
一方、パネル部材50は、第1の実施形態のパネル部材10(図1、2参照)と同様の繊維強化樹脂材で構成されている。パネル部材50は、全体として平板状とされているが、第1の実施形態のパネル部材10(図1、2参照)とは異なる凹凸形状の部分(図示省略)があるため、第1の実施形態のパネル部材10(図1、2参照)とは反対方向の反りが発生している。パネル部材50には、反った円弧形状の中央部に貫通孔としての長孔50Aが形成されている。長孔50Aの形状及びその長手方向は第1の実施形態における長孔10A(図3(B)参照)と同様に設定されている。
次に、本実施形態に係る接着構造体の製造方法の各工程について説明する。
図7(A)に示されるように、第一工程では、反りが発生しているパネル部材50に対し、長孔50Aに反り矯正治具44におけるフック付シャフト20のフック24を挿入して貫通させる。次に、図7(B)に示されるように、第一工程の後の第二工程では、フック24を第一工程で挿入させた方向に沿う軸線周りに回転変位させることで、フック24の引掛部24Aをパネル部材50における長孔50Aの外周部に引っ掛ける。
次に、第二工程の後の第三工程では、パネル部材50に対してフック24が配置される側とは反対面側の両端縁を基部材46で支持しながら、図7(C)に示されるように、パネル部材50に対してフック24を第一工程で挿入させた方向とは反対方向(矢印P方向参照)に相対移動させてパネル部材50の反りを解消する。
一方、第1の実施形態と同様に、図7(D)に示される被着体12の上壁部12Aの上面(接着面)には、接着剤(接着層28)が塗布される。そして、第三工程の後の第四工程では、パネル部材50の反りが解消された状態を維持しながら、被着体12に形成された凹部12Bの内側にフック24を挿入し、パネル部材50を被着体12の上壁部12Aの上に接着層28を介して重ね合わせることで、パネル部材50を被着体12に接着する。そして、第四工程の後には、第二工程の手順とは逆の手順、及び第一工程の手順とは逆の手順を行い、フック付シャフト20(反り矯正治具44)をパネル部材50から外す。
本実施形態によっても、反った繊維強化樹脂の成形品を他部材に良好に接着させることができる。
[実施形態の補足説明]
なお、上記実施形態では、図1及び図7等に示される雌ねじ部材26が図示しない駆動モータによって回転駆動されているが、雌ねじ部材26は手動で回転させてもよい。
また、上記第1、第2の実施形態の変形例として、反り矯正治具(14、44)は、雌ねじ部材(26)の回転時にフック付シャフト20の回り止めをするための機構を別途設けてもよい。
また、上記第1の実施形態の変形例として、図1に示される軸部材18に代えて、基部材16の板厚方向に移動可能な移動部材を設け、フック付シャフト20を、基部材16の板厚方向に移動させないで又はパネル部材10を引き上げる方向に移動させながら、前記移動部材を、パネル部材10を押圧する方向に移動させることで、パネル部材10の反りを矯正してもよい。
また、上記第2の実施形態の変形例として、図7に示される基部材46の両端部に、基部材46の板厚方向に移動可能な移動部材を設け、フック付シャフト20を、基部材46の板厚方向に移動させないで又はパネル部材50を引き上げる方向に移動させながら、前記移動部材を、パネル部材50を押圧する方向に移動させることで、パネル部材50の反りを矯正してもよい。
また、図1及び図7等に示される上記第1、第2の実施形態では、第四工程の前に、被着体12の上壁部12Aの上面(接着面)に接着剤(接着層28)が予め塗布されているが、これに代えて、第四工程の前に、パネル部材10、50における被着体12の上壁部12Aとの合わせ面(接着面)に接着剤(接着層28)を予め塗布してもよい。
なお、本発明の実施形態ではない参考例として、図8に示されるように、反り矯正治具のブラケット62とパネル部材64とを木ねじ66を用いて連結してもよい。すなわち、貫通孔部が形成されていないパネル部材64に対し、ブラケット62の孔部62Aを貫通した木ねじ66によって、貫通孔部64X(図8(B)参照)を形成し、木ねじ66でブラケット62とパネル部材64とを連結してもよい。この場合、上記実施形態のフック付シャフト20の昇降に代えて、ブラケット62を昇降させることで、パネル部材64の反りを矯正してもよい。なお、パネル部材64を図示しない被着体に接着した後には、木ねじ66を外すことになる。
なお、上記実施形態及び上述の複数の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 パネル部材
10A 長孔(貫通孔)
10B 円孔(貫通孔)
10X パネル部材の反りの凸面
12 被着体
12B 凹部
14 反り矯正治具
18A 突出部
24 フック
32 フック
34 フック
36 フック
44 反り矯正治具
50 パネル部材
50A 長孔(貫通孔)
P 第一工程で挿入させた方向とは反対方向

Claims (3)

  1. 繊維強化樹脂材で構成されて貫通孔が形成されると共に反りが発生しているパネル部材に対し、前記貫通孔に反り矯正治具のフックを挿入して貫通させる第一工程と、
    前記第一工程の後、前記フックを前記パネル部材における前記貫通孔の外周部に引っ掛ける第二工程と、
    前記第二工程の後、前記パネル部材に対して前記フックが配置される側とは反対面側を支持しながら、前記パネル部材に対して前記フックを前記第一工程で挿入させた方向とは反対方向に相対移動させて前記パネル部材の反りを解消する第三工程と、
    前記第三工程の後、前記パネル部材の反りが解消された状態を維持しながら、被着体に形成された凹部の内側に前記フックを挿入し、前記パネル部材を前記被着体に接着する第四工程と、
    を有する、接着構造体の製造方法。
  2. 前記貫通孔は、前記パネル部材の少なくとも二箇所に形成されており、
    前記第一工程では、前記反り矯正治具を前記パネル部材の反りの凸面側に配置すると共に、各々の前記貫通孔に前記フックを挿入して貫通させ、
    前記第三工程では、前記パネル部材の反りの凸面でかつ互いに隣り合う前記貫通孔同士の間の部位を、前記反り矯正治具に設けられて前記パネル部材の側に突出する突出部で支持する、請求項1記載の接着構造体の製造方法。
  3. 前記貫通孔は長孔とされ、
    前記第二工程では、前記フックを前記第一工程で挿入させた方向に沿う軸線周りに回転変位させることで前記フックを前記パネル部材における前記貫通孔の外周部に引っ掛ける、請求項1又は請求項2に記載の接着構造体の製造方法。
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