JP6027881B2 - 無電解ニッケルりんめっき液の再生方法及び再生装置 - Google Patents
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Description
そこで、特許文献1〜特許文献3には、上述しためっき液の排液に含まれる亜りん酸イオンに対して、酸化剤を用いて化学的に酸化させたり電極間で電解酸化させたりして、りん酸イオンをりん酸カルシウムの状態で回収する方法が提案されている。
また、排液に含まれるニッケルやりんはめっき膜を構成する主成分となる物質であり、そのまま廃棄してしまうことは資源を有効活用する上で好ましいことではない。つまり、無電解ニッケルりんめっき液の排液に含まれる成分については、廃棄するよりは、回収して再びめっき液に再利用する方が、資源を有効活用する上では好ましい。
本発明は、上述した問題点を鑑みて為されたものであり、めっき液の排液を、水を含めた複数の成分に分離し、分離する際に不純物などの不要な成分を除去し、各成分を再びめっき液として再生させることができる無電解ニッケルりんめっき液の再生方法及び再生装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係る無電解ニッケルりんめっき液の再生方法は、硫酸ニッケルと次亜りん酸塩とが含まれた無電解ニッケルりんめっき液を用いてめっきを行うめっき工程と、前記めっき工程で使用された無電解ニッケルりんめっき液のめっき排液を、水分子と水分子よりより大きな粒子とを分離可能なR.Oメンブランに透過させることにより、前記めっき排液をR.Oメンブランで保留された濃縮排液とR.Oメンブランを透過した純水とに分離する純水回収工程と、前記純水回収工程においてR.Oメンブランで保留された濃縮排液を、R.Oメンブランより孔径が大きなNFメンブランに透過させることにより、前記濃縮排液から硫酸ニッケルが含まれた硫酸ニッケル排液を分離する硫酸ニッケル分離工程と、前記硫酸ニッケル分離工程においてNFメンブランで分離された硫酸ニッケル排液を、ビスマス、鉛またはスズに対して選択性を有するカチオン交換樹脂に通過させることで、前記硫酸ニッケル排液の不純物イオンであるビスマス、鉛又はスズのイオンを除去する金属不純物イオン除去工程と、前記金属不純物イオン除去工程において不純物が除去された硫酸ニッケル排液、及び前記純水回収工程で回収された純水から、前記めっき工程に用いられる無電解ニッケルりんめっき液の硫酸ニッケルを得る建浴工程と、を備えていて、前記めっき排液から純水を回収する複数のR.Oメンブランと、複数のR.Oメンブランのそれぞれにめっき排液を循環させる循環回収系統と、それぞれのR.Oメンブランに捕集された成分を洗浄して保留液として回収する洗浄ラインと、を設けておき、前記洗浄ラインを経由して回収された保留液を前記濃縮排液として硫酸ニッケル分離工程に送ることを特徴とする。
離する純水回収工程を最初に行うことで、めっき排液を濃縮排液に濃縮し、濃縮することで量が減じた濃縮排液に対してニッケルの回収や不純物の除去を行った方が、めっき排液を再生する際の処理効率がトータルで格段に向上することを見出して、本発明を完成させたのである。
一方、本発明に係る無電解ニッケルりんめっき液の再生装置は、硫酸ニッケルと次亜りん酸塩とが含まれた無電解ニッケルりんめっき液を用いためっきラインに設けられて、当該めっきラインから排出されるめっき排液を再生する無電解ニッケルりんめっき液の再生装置であって、水分子と水分子よりより大きな粒子とを分離可能に形成されると共に前記めっき排液を取り込んで濃縮排液と純水とに分離するR.Oメンブランユニットと、前記R.Oメンブランより孔径が大きく、且つ、R.Oメンブランユニットで分離された濃縮排液から硫酸ニッケルが含まれた硫酸ニッケル排液を分離するNFメンブランユニットと、前記NFメンブランユニットで分離された硫酸ニッケル排液を取り込んで、当該硫酸ニッケル排液の不純物イオンであるビスマス、鉛又はスズのイオンを除去するカチオン交換樹脂を備えた金属不純物除去ユニットと、前記金属不純物除去ユニットにおいて不純物が
除去された硫酸ニッケル排液、及び/又は前記純水回収工程で回収された純水を用いて、前記めっき工程に用いられる無電解ニッケルりんめっき液を建浴していて、前記R.Oメンブランユニットは、前記めっき排液から純水を回収する複数のR.Oメンブランと、複数のR.Oメンブランのそれぞれにめっき排液を循環させる循環回収系統と、複数のR.Oメンブランのそれぞれで捕集された保留液を前記濃縮排液として回収する洗浄ラインと、を備えていることを特徴とする。
と、をさらに備えているとよい。
以下に、本発明の無電解ニッケルりんめっき液の再生方法及び再生装置1に係る第1実施形態を図を基に説明する。
第1実施形態の再生方法及び再生装置1は、無電解ニッケルりんめっきに用いられためっき液の再生に関するものである。より具体的には、第1実施形態の再生方法及び再生装置1は、予め定められた使用量だけめっきに使用することにより老化しためっき液を建浴直後の状態に戻すものであり、これ以上はめっき処理ができなくなっためっき液を再びめっきが可能なように再生するものである。
なお、上述した無電解ニッケルりんめっきのめっき液には、使用する酸性度に応じて2つの種類が用いられる。1つはpH4.5〜5.2の酸性浴であり、70〜100℃の高温で使用され、成膜速度が2〜3μm/minと速い。また、もう一つはpH6.5〜7.5の中性浴であり、40〜60℃の低温で使用され、成膜速度が1.0〜1.5μm/minと遅い。本発明の再生方法及び再生装置1は、酸性浴に用いられるめっき液の排液に対しても、中性浴に用いられるめっき液の排液に対しても、どちらにも用いることができる。
次に、第1実施形態のめっき液の再生装置1を構成する5つのユニットについて詳しく説明する。
図1に示すように、R.Oメンブランユニット2は、めっき液が貯留されためっき槽(図示略)に対して配管を介して連結されており、めっき槽のめっき排液を取り込んで濃縮排液と純水とに分離する構成となっている。具体的には、R.Oメンブランユニット2は、めっき槽から取り込まれためっき排液を貯留する排液貯槽7と、排液貯槽7に貯留されためっき排液から異物(有機固形粒子や塩素)を除去する異物除去回路8と、排液貯槽7のめっき排液から純水を分離して回収するR.Oメンブランを備えた第1の循環回収系統9及び第2の循環回収系統10と、それぞれの循環回収系統9、10のR.Oメンブランに捕集された成分を洗浄して保留液として回収する洗浄ライン11とで構成されている。これらの第1の循環回収系統9及び第2の循環回収系統10は、孔径が0.3nm〜1nm、好ましくは0.6nm〜0.8nmとされたR.Oメンブラン(逆浸透膜)をそれぞれ有しており、めっき排液を循環させつつ濃縮排液と純水とに分離できるようになっている。
る。
次に、第1の循環回収系統9及び第2の循環回収系統10について詳しく説明する。
第1の循環回収系統9は、B槽13の下部に設けられた第1の流入口21から流入しためっき排液を第1R.Oメンブラン19に送り、第1R.Oメンブラン19を透過しためっき排液をB槽13の上部に設けられた流出口22からB槽13内に帰還させるものである。また、第2の循環回収系統10は、B槽13の下部に設けられた第2の流入口27からめっき排液を流入しためっき排液を第2R.Oメンブラン20に送り、第2R.Oメンブラン20を透過しためっき排液を第1R.Oメンブラン19を透過しためっき排液に合流させた上で、B槽13の上部に設けられた流出口22からB槽13内に帰還させるものである。すなわち、これら第1の循環回収系統9及び第2の循環回収系統10は、いずれも排液貯槽7のめっき排液を循環させつつ濃縮排液と純水とに分離し、分離された純水だけを排液貯槽7(B槽13)に戻す構成となっている。
また、R.Oメンブランユニット2で回収される純水は、一般に電導率が1.0μS/cmまでの範囲にあるような「イオン交換水」や「蒸留水」だけではなく、例えばめっき液の建浴に用いることができる程度に清浄化された水をも含むものである。
NFメンブラン透過液を貯留する陽極セル32と、NFメンブラン透過液に含まれるナトリウムイオンだけを選択的に透過するカチオン透過膜33と、カチオン透過膜33を透過したナトリウムイオンを貯留する陰極セル34とを備えている。これらのセル間には、言い換えればカチオン透過膜33の膜間に、20V以上、好ましくは20V〜30V程度の直流電位が印加されており、陽極セル32のナトリウムイオン(カチオン)に電位差を付与して透過膜を強制的に透過させられるようになっている。
図3に示すように、本発明の無電解ニッケルりんめっき液の再生方法では、まず硫酸ニッケルと次亜りん酸ナトリウムとが含まれた無電解ニッケルりんめっき液を用いてめっきが行われる(めっき工程)。このめっき工程では、上述したようにめっき反応の副産物である亜りん酸、オルトりん酸、硫酸ナトリウムなどが蓄積されて、めっき液が老化(劣化)する。
すなわち、めっき工程で使用された無電解ニッケルりんめっき液のめっき排液を、水分子と水分子よりより大きな粒子とを分離可能なR.Oメンブラン、具体的には孔径が0.3nm〜1nm、好ましくは0.6nm〜0.8nmのR.Oメンブランに透過させることにより、めっき排液を容積で5%〜6%の濃縮排液と94%〜95%の純水とに分離する。このようにしてR.Oメンブランを透過した透過液は、純水として無電解ニッケルりんめっき液の再建浴に用いられる。一方、R.Oメンブランで保留された保留液には、硫酸ニッケルなどの有効成分が含まれているため、この保留液を次の硫酸ニッケル分離工程に送って、硫酸ニッケルを分離する。
硫酸ニッケル分離工程では、純水回収工程においてR.Oメンブランで保留された濃縮排液を、孔径が1nm〜5nmのNFメンブランユニット3に透過させることにより、濃縮排液から硫酸ニッケルが含まれた硫酸ニッケル排液を分離する。具体的には、この硫酸ニッケル排液には、分子径の大きな硫酸イオンやクエン酸イオンのようなアニオン、またはニッケルイオンやビスマスイオンのような重金属のカチオンが含まれている。一方、硫酸ニッケル分離工程においてNFメンブランユニット3を透過した透過液には、次亜りん酸イオン、亜りん酸イオン、オルトりん酸イオンなどといった分子径の小さなアニオンや、水素イオンやナトリウムイオンなどといった分子径の小さなカチオンが含まれている。それゆえ、NFメンブランユニット3で保留された硫酸ニッケル排液を不純物イオン除去工程に送って、ビスマスや鉛といった不純物イオンを除去する。また、NFメンブランユニット3を透過したNFメンブラン透過液を電気イオン透析工程に送り、電気イオン透析工程で次亜りん酸イオンや亜りん酸イオンをオルトりん酸イオンに酸化した上で、りん酸カルシウムの状態で回収する。
カルシウムは沈降し、カルシウムシリンダ35内に設けられた保留フィルタで回収される(りん酸回収工程)。そして、りん酸カルシウムが含まれたカルシウムシリンダ35のカートリッジから取り出したりん酸イオン(りん酸塩)を還元等することで次亜りん酸イオンを再生することが可能となる。
最後に、建浴工程において、金属不純物イオン除去工程において不純物が除去された硫酸ニッケル排液と、純水回収工程で回収された純水とを用いれば、めっき工程に用いられる無電解ニッケルりんめっき液の硫酸ニッケルを得ることができる。また、りん酸回収工程で回収されたりん酸カルシウムを還元等することで、無電解ニッケルりんめっき液の次亜りん酸を得ることもできる。さらに、カルシウムシリンダ35を透過した透過液に残る有機酸を再建浴に用いれば、めっき液の建浴に必要な有効成分のうち、殆ど全てを再生で入手することが可能となる。
NF透過液」はNFメンブランユニット3を透過しためっき排液、「NF保留液」はNFメンブランユニット3で保留されためっき排液と示している。また、「保留率」は、透過液の濃度をa、原水の濃度をbとした場合に、(b−a)/b×100で示される数値である。
また、表1の「COD」の結果に着目すると、「NF透過液」のCODの結果が、「めっき排液」のCODに比して584mg/l〜980mg/l と約10倍程度に濃縮されており、めっき排液からりんを含む成分が確実に回収されていることが明らかである。
これらの結果から、「NF透過液」に含まれる亜りん酸イオンや次亜りん酸イオンなどのイオン、及び「NF保留液」に含まれるニッケルイオンなどが、めっき排液の状態から10倍程度に濃縮され、さらにこれぞれのイオン種毎に分離されていることが分かる。それゆえ、上述したような手段で亜りん酸イオンや次亜りん酸イオンなどをりんとして取り出し、再び還元して次亜リン酸ナトリウムにしたり、「NF保留液」に含まれるニッケル溶液や「RO透過液」に含まれる純水を用いてめっき液を再建浴すれば、めっき排液から完全にクローズドの状態でめっき液を再生できることがわかる。
例えば、NFメンブランユニット3→R.Oメンブランユニット2という順番であれば、NFメンブランユニット3を透過した透過液を、そのままR.Oメンブランユニット2に透過させるので、いずれかのフィルタでの濾過に時間がかかる場合は、このフィルタでの処理が律速になって処理速度を短時間化することが困難になる。
加えて、R.Oメンブランユニット2の保留液は濃縮排液となっており嵩が大きく減っているため、NFメンブランユニット3以降の処理が極めて効率的に行え、処理効率を大幅に向上させることが可能となる。また、嵩が大きく減じた濃縮排液は、保存したり運搬したりすることも簡単に行え、これらの点でも排液処理の効率が良くなる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操作手順、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
2 R.Oメンブランユニット
3 NFメンブランユニット
4 金属不純物除去ユニット
5 電気イオン透析ユニット
6 りん酸回収ユニット
7 排液貯槽
8 異物除去回路
9 第1の循環回収系統
10 第2の循環回収系統
11 洗浄ライン
12 A槽
13 B槽
14 オーバーフロー槽
15 入側配管
16 炭素繊維フィルタ
17 出側配管
18 ポンプ
19 第1R.Oメンブラン
20 第2R.Oメンブラン
21 第1の流入口
22 流出口
23 第1循環配管
24 第1高圧ポンプ
25 圧力計
26 流量計
27 第2の流入口
28 第2循環配管
29 第2高圧ポンプ
30 濃縮排液タンク
31 第3高圧ポンプ
32 陽極セル
33 カチオン透過膜
34 陰極セル
35 カルシウムシリンダ
36 炭素繊維フィルタ
Claims (5)
- 硫酸ニッケルと次亜りん酸塩とが含まれた無電解ニッケルりんめっき液を用いてめっきを行うめっき工程と、
前記めっき工程で使用された無電解ニッケルりんめっき液のめっき排液を、水分子と水分子よりより大きな粒子とを分離可能なR.Oメンブランに透過させることにより、前記めっき排液をR.Oメンブランで保留された濃縮排液とR.Oメンブランを透過した純水とに分離する純水回収工程と、
前記純水回収工程においてR.Oメンブランで保留された濃縮排液を、R.Oメンブランより孔径が大きなNFメンブランに透過させることにより、前記濃縮排液から硫酸ニッケルが含まれた硫酸ニッケル排液を分離する硫酸ニッケル分離工程と、
前記硫酸ニッケル分離工程においてNFメンブランで分離された硫酸ニッケル排液を、ビスマス、鉛またはスズに対して選択性を有するカチオン交換樹脂に通過させることで、前記硫酸ニッケル排液の不純物イオンであるビスマス、鉛又はスズのイオンを除去する金属不純物イオン除去工程と、
前記金属不純物イオン除去工程において不純物が除去された硫酸ニッケル排液、及び前記純水回収工程で回収された純水から、前記めっき工程に用いられる無電解ニッケルりんめっき液の硫酸ニッケルを得る建浴工程と、
を備えていて、
前記めっき排液から純水を回収する複数のR.Oメンブランと、複数のR.Oメンブランのそれぞれにめっき排液を循環させる循環回収系統と、それぞれのR.Oメンブランに捕集された成分を洗浄して保留液として回収する洗浄ラインと、を設けておき、
前記洗浄ラインを経由して回収された保留液を前記濃縮排液として硫酸ニッケル分離工程に送る
ことを特徴とする無電解ニッケルりんめっき液の再生方法。 - 前記硫酸ニッケル分離工程においてNFメンブランにより分離されたもののうち、前記NFメンブランを透過したNFメンブラン透過液を、カチオン透過膜を介して直流電圧が印加された電気イオン透析装置の陽極セルへ投入し、カチオン透過膜を介して陽極セル側から陰極セル側にナトリウムイオンを電気泳動させると共に、前記NFメンブラン透過液に含まれる次亜りん酸イオン及び/又は亜りん酸イオンを陽極セル側で酸化させてりん酸イオンに変化させる電気イオン透析工程と、
前記電気イオン透析工程で酸化されたりん酸イオンを、カルシウムを用いた中和剤に作用させて、前記NFメンブラン透過液に含まれる次亜りん酸イオン及び/又は亜りん酸イオンをすべてりん酸カルシウムとして回収するりん酸回収工程と、
をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の無電解ニッケルりんめっき液の再生方法。 - 前記建浴工程は、前記りん酸回収工程において回収されたりん酸カルシウムからりん酸を分離し、分離されたりん酸を還元して次亜りん酸塩を得、得られた次亜りん酸塩を用いて前記めっき工程に用いられる無電解ニッケルりんめっき液を建浴することを特徴とする請求項1または2に記載の無電解ニッケルりんめっき液の再生方法。
- 硫酸ニッケルと次亜りん酸塩とが含まれた無電解ニッケルりんめっき液を用いためっきラインに設けられて、当該めっきラインから排出されるめっき排液を再生する無電解ニッケルりんめっき液の再生装置であって、
水分子と水分子よりより大きな粒子とを分離可能に形成されると共に前記めっき排液を取り込んで濃縮排液と純水とに分離するR.Oメンブランユニットと、
前記R.Oメンブランより孔径が大きく、且つ、R.Oメンブランユニットで分離された濃縮排液から硫酸ニッケルが含まれた硫酸ニッケル排液を分離するNFメンブランユニットと、
前記NFメンブランユニットで分離された硫酸ニッケル排液を取り込んで、当該硫酸ニッケル排液の不純物イオンであるビスマス、鉛又はスズのイオンを除去するカチオン交換樹脂を備えた金属不純物除去ユニットと、
前記金属不純物除去ユニットにおいて不純物が除去された硫酸ニッケル排液、及び/又は前記純水回収工程で回収された純水を用いて、前記めっき工程に用いられる無電解ニッケルりんめっき液を建浴していて、
前記R.Oメンブランユニットは、前記めっき排液から純水を回収する複数のR.Oメンブランと、複数のR.Oメンブランのそれぞれにめっき排液を循環させる循環回収系統と、複数のR.Oメンブランのそれぞれで捕集された保留液を前記濃縮排液として回収する洗浄ラインと、を備えていることを特徴とする無電解ニッケルりんめっき液の再生装置。 - 前記NFメンブランユニットは、前記濃縮排液を、前記硫酸ニッケル排液とNFメンブラン透過液とに分離する構成とされており、
前記NFメンブラン透過液に含まれるナトリウムイオンを選択的に透過すると共に膜間に電位が印加されたカチオン透過膜と、このカチオン透過膜を透過せずに残った前記NFメンブラン透過液中の次亜りん酸イオン及び亜りん酸イオンを酸化する陽極セルと、前記カチオン透過膜を透過したナトリウムイオンを貯留する陰極セルとを備えた電気イオン透析ユニットと、
前記電気イオン透析ユニットで酸化されたりん酸イオンに、カルシウムを用いた中和剤に作用させて、前記NFメンブラン透過液に含まれる次亜りん酸イオン及び亜りん酸イオンをすべてりん酸カルシウムとして回収するりん酸回収ユニットと、
をさらに備えていることを特徴とする請求項4に記載の無電解ニッケルりんめっき液の再生装置。
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