JP6340302B2 - 廃液の処理方法、廃液の処理装置および廃液の再利用方法 - Google Patents

廃液の処理方法、廃液の処理装置および廃液の再利用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6340302B2
JP6340302B2 JP2014217556A JP2014217556A JP6340302B2 JP 6340302 B2 JP6340302 B2 JP 6340302B2 JP 2014217556 A JP2014217556 A JP 2014217556A JP 2014217556 A JP2014217556 A JP 2014217556A JP 6340302 B2 JP6340302 B2 JP 6340302B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waste liquid
noble metal
filtration
alkaline
liquid containing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014217556A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016083615A (ja
Inventor
純 渡部
純 渡部
竜一 吉田
竜一 吉田
浩安 佐藤
浩安 佐藤
隆典 木村
隆典 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Original Assignee
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tanaka Kikinzoku Kogyo KK filed Critical Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Priority to JP2014217556A priority Critical patent/JP6340302B2/ja
Publication of JP2016083615A publication Critical patent/JP2016083615A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6340302B2 publication Critical patent/JP6340302B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

本発明は、廃液の処理方法、廃液の処理装置および廃液の再利用方法に関する。
昨今の経済成長や国民生活の多様化等により、種々の廃棄物の排出量が年々増大している。中でも窒素化合物含有廃液については、近年その排出が厳しく規制され、窒素濃度が一定濃度以上である場合、河川や海洋に廃棄することは禁止されている。そこで、窒素化合物含有廃液を処理し、そこから例えば酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収して再利用すれば、限られた資源を有効利用することにもつながり、有利となる。
一方、無機塩を含む廃液を処理する方法として、バイポーラ電気透析装置を用いて廃液から酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。回収される酸性溶液としては塩酸溶液、硫酸溶液、硝酸溶液、フッ酸溶液等があり、アルカリ性溶液としては水酸化ナトリウム溶液や水酸化カリウム溶液等がある。
しかし、無機塩を含む廃液に銀のような貴金属が含まれる場合、廃液中で貴金属コロイドが形成され、前記のような電気透析装置を用いても酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収する効率が著しく低下するという問題点があった。また、回収される酸性溶液およびアルカリ性溶液へのコンタミネーションや膜の閉塞等の問題もある。
特開2011−20064号公報
したがって本発明の目的は、貴金属および無機塩を含有するアルカリ性廃液から、電気透析装置を用いて、低コストかつ効率よく酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収することのできる貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法および処理装置を提供することにある。
また本発明の別の目的は、例えば、無機塩として窒素含有化合物が含まれる場合であっても、廃液から低コストかつ効率よく酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収し、これら溶液を再利用し、窒素排出量を大幅に削減できる方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、廃液に含まれる貴金属を濾過により除去・回収した後、該廃液を電気透析することによって前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。
1.貴金属および無機塩を含有するアルカリ性廃液に対して濾過を実施し、前記廃液に含まれる貴金属を除去・回収する濾過工程と、
前記濾過工程後の廃液を電気透析し、酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収する回収工程とを有することを特徴とする貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
2.前記廃液が、銀、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム及びイリジウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の貴金属を含む廃液であることを特徴とする前項1に記載の貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
3.前記廃液が、無機塩として窒素含有化合物を含むことを特徴とする前項1または2に記載の貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
4.前記濾過が、精密濾過であることを特徴とする前項1〜3のいずれか1項に記載の貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
5.前記精密濾過において使用される濾過膜が、シリコンカーバイド製の濾過膜であることを特徴とする前項4に記載の貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
6.前記廃液が、貴金属コロイド粒子を含むことを特徴とする前項1〜5のいずれか1項に記載の貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
7.前記貴金属コロイド粒子が、2〜50μmの粒径を有することを特徴とする前項6に記載の貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
8.前記電気透析が、バイポーラ膜電気透析装置を用いて行われることを特徴とする前項1〜7のいずれか1項に記載の貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
9.貴金属および無機塩を含有するアルカリ性廃液に対して濾過を実施し、前記廃液に含まれる貴金属を除去・回収する濾過部と、
前記濾過部を通過した廃液を電気透析し、酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収する回収部と
を有することを特徴とする貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理装置。
10.貴金属および無機塩を含有するアルカリ性廃液に対して濾過を実施し、前記廃液に含まれる貴金属を除去・回収する濾過工程と、
前記濾過工程後の廃液を電気透析し、酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収する回収工程と、
前記回収された酸性溶液およびアルカリ性溶液を再利用する工程と
を有することを特徴とする貴金属を含有するアルカリ性廃液の再利用方法。
前記のように無機塩を含む廃液に対して電気透析を行い、酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収する方法は公知であるが、廃液に銀のような貴金属が含まれると、貴金属コロイドが形成され、電気透析のイオン交換膜に悪影響を及ぼしていた。そこで本発明では、貴金属および無機塩を含有するアルカリ性廃液に対して濾過を実施し、前記廃液に含まれる貴金属を除去・回収する濾過工程を行い、次いで廃液を電気透析することにより、低コストかつ効率よく酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収することが可能となった。
また、このようにして回収された酸性溶液およびアルカリ性溶液を再利用すれば、例えば無機塩として窒素含有化合物が含まれる場合であっても、窒素排出量を大幅に削減することができ、地球環境上極めて有利である。
図1は、本発明の廃液の処理装置の一例を説明するための概略図である。 図2は、実施例で使用した廃液の銀コロイド粒子の粒度分布を示すグラフである。 図3は、運転時間の経過に伴う、バイポーラ電気透析装置における塩液の伝導度を示すグラフである。 図4は、運転時間の経過に伴う、酸性溶液タンク106に流入した硝酸の濃度、アルカリ性溶液タンク108に流入した水酸化ナトリウムの濃度を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、さらに詳細に説明する。
本発明の廃液の処理方法は、貴金属および無機塩を含有するアルカリ性廃液に対して濾過を実施し、前記廃液に含まれる貴金属を除去・回収する濾過工程と、前記濾過工程後の廃液を電気透析し、酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収する回収工程とを有する。
本発明の処理方法で有利に使用され得る廃液は、貴金属として、例えば、銀、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウムまたはイリジウム等が挙げられ、また無機塩としては、例えば、硝酸ナトリウムまたは硫酸ナトリウム等が挙げられる。
以下、貴金属として銀を、無機塩として硝酸ナトリウムを含む廃液を例にとり本発明を説明する場合があるが、本発明は下記例に制限されるものではなく、先に例示した貴金属や無機塩等を含む廃液であっても本発明を実施できることは勿論である。
廃液におけるろ過後の銀濃度としては、例えば1mg/l以下であることが好ましく、より好ましくは0.1mg/l以下である。銀濃度を1mg/l以下とすることにより、電気透析におけるイオン交換膜の閉塞を軽減できるという点で有利である。
廃液における硝酸ナトリウム濃度としては、例えば42.5〜340g/lであることが好ましく、より好ましくは128〜213g/lである。硝酸ナトリウム濃度を340g/l以下とすることにより、電気透析処理の高効率化という点で有利である。
またアルカリ性廃液の具体的なpHとしては、例えば8.5〜14であることが好ましく、より好ましくは11〜14である。pHを8.5以上とすることにより、銀が廃液中に溶解しにくく、濾過工程において銀コロイドを除去しやすいという利点がある。
(濾過工程)
本発明における濾過工程は、貴金属および無機塩を含有するアルカリ性廃液に対して濾過を実施し、前記廃液に含まれる貴金属を除去・回収する工程である。貴金属は、典型的には2〜50μmの粒径を有する貴金属コロイドとなっており、貴金属が銀である場合、貴金属コロイドには銀コロイド粒子を含む。このようなコロイド粒子は、イオン交換膜の閉塞の原因となることから、電気透析機能に悪影響を及ぼす。
前記貴金属を除去するには、精密濾過を行うことが好ましい。精密濾過としては、例えば2μm以下、好ましくは0.1μm以下の孔径を有するフィルターを用いることができる。濾過膜の材質としては、公知のセラミック膜や高分子膜等をいずれも利用することができる。
セラミック膜としては、例えば、シリコンカーバイド、酸化チタン、酸化アルミニウムおよびジルコニア等が挙げられる。高分子膜としては、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、混合セルロースエステル、ポリイミド、ナイロンおよびポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。
中でもシリコンカーバイド製のセラミック膜は、強アルカリ性でも安定に濾過を行うことができ、また貴金属コロイドを効率よく除去できるという理由から好ましく、膜の下流側(透過液側)からブロック型や弦型等の衝撃波を、例えば、好ましくは0.1〜1秒間、より好ましくは1〜5分間の間隔で発生させ、膜の閉塞要因を取り除くようにすることがさらに好ましい。このようなシリコンカーバイド製のセラミック膜は、市販されているものを利用することができ、例えば、Liq Tech International社製商品名Comenφ25mm等が挙げられる。
廃液の流量は、とくに濾過装置の能力を勘案して適宜決定すればよいが、一般的に濾過流量37L/分、濾過圧力0.17MPaである。
(回収工程)
本発明における回収工程は、前記濾過工程後の廃液を電気透析し、酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収する工程である。廃液が水性であり、貴金属として銀を、無機塩として硝酸ナトリウムを含む場合、酸性溶液は硝酸水溶液であり、アルカリ性溶液は水酸化ナトリウム水溶液である。
このような電気透析は、公知の電気透析装置を使用して適宜実施すればよいが、本発明では、バイポーラ膜電気透析装置を使用して回収工程を行うことにより、低コストかつ効率よく酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収することができ、好ましい。
バイポーラ膜電気透析装置の例としては、陽極と陰極との間に、陽イオン交換膜、バイポーラ膜および陰イオン交換膜を備えるセルが複数積層され、陽イオン交換膜および陰イオン交換膜により形成される脱塩室に廃液を導入し、陽イオン交換膜およびバイポーラ膜により形成されるアルカリ室と、バイポーラ膜および陰イオン交換膜により形成される酸室に、それぞれ水が導入され、アルカリ室および酸室からアルカリ溶液および酸溶液がそれぞれ回収されるものが挙げられる。
本発明において、廃液が水性であり、貴金属として銀を、無機塩として硝酸ナトリウムを含む場合、バイポーラ電気透析の好ましい条件としては、温度が15〜40℃、pH5〜8、懸濁物質1mg/L以下、BOD、COD、SiO5mg/L以下、金属イオンが数種類含まれている場合は、合計濃度が1mg/L以下、酸化剤、還元剤、界面活性剤は検出されないことが挙げられる。
以上のようにして、本発明の廃液の処理方法によれば、貴金属として銀を、無機塩として硝酸ナトリウムを含む場合であっても、銀コロイドによる悪影響が防止され、低コストかつ効率よく硝酸溶液および水酸化ナトリウム溶液を回収することが可能となる。また、硝酸ナトリウムのような窒素含有化合物から有効に硝酸を回収することができ、窒素含有化合物の排出量を大幅に削減することも可能となる。
次に、本発明の廃液の処理装置について説明する。図1は、本発明の廃液の処理装置の一例を説明するための概略図である。
図1において、本発明の廃液の処理装置1は、廃液を濾過し貴金属を除去する濾過部12と、濾過部12を通過した廃液を電気透析し、酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収する回収部14とから主に構成され、さらに廃液を貯留するための廃液タンク102と、回収部14により回収された酸性溶液を貯留するための酸性溶液タンク106と、回収部14により回収されたアルカリ性溶液を貯留するためのアルカリ性溶液タンク108とを備えてなる。
次に処理装置1の動作について説明する。
廃液タンク102に貯留された廃液は、流路108に設けられたポンプP1および流量計F1によって所定の流量でもって該流路108を経て濾過部12に到達する。濾過部12では、前記で説明したように貴金属コロイド及び微量の懸濁物精密濾過等によって除去される。
続いて、濾過部12を通過した廃液は、流路110に設けられたポンプP2および流量計F2によって所定の流量でもって該流路110を経てpH調整タンク104に送られ、ここで廃液は続く電気透析に適切なpHに調整される。
pH調整タンク104を通過した廃液は、流路112に設けられたポンプP3および流量計F3によって所定の流量でもって該流路112を経て回収部14に到達し、バイポーラ電気透析装置等によって酸性溶液およびアルカリ性溶液に分離される。
分離された酸性溶液は、流路114に設けられたポンプP4および流量計F4によって所定の流量でもって該流路114を経て酸性溶液タンク106に貯留され、分離されたアルカリ性溶液は、流路116に設けられたポンプP5および流量計F5によって所定の流量でもって該流路116を経てアルカリ性溶液タンク108に貯留される。
次に、本発明の廃液の再利用方法について説明する。
この再利用方法は、前記の濾過工程および回収工程を経て得られた酸性溶液およびアルカリ性溶液を再利用することを特徴としている。例えば、廃液が貴金属として銀を、無機塩として硝酸ナトリウムを含む場合、回収された酸性溶液およびアルカリ性溶液はそれぞれ硝酸溶液および水酸化ナトリウム溶液である。
これらの溶液は、例えば、硝酸は貴金属の溶解として、水酸化ナトリウムは廃水処理の中和剤等に工業的に再利用することができる。このように本発明の再利用方法によれば、例えば、無機塩として窒素含有化合物が含まれる場合であっても、窒素排出量を大幅に削減することができ、地球環境上極めて有利である。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
予備実験1として、前記銀コロイド粒子を下記表1に示す濃度で含み、pHが約13である各原水に対し、前記濾過膜のいずれかを用いて濾過し、通過後の濾液の銀濃度を、ICPを用いて分析した。その結果を下記表1に併せて示す。
濾過膜−1:ポリフッ化ビニリデン製濾過膜、孔径0.01μm。
濾過膜−2:酸化チタン製濾過膜、孔径0.015μm。
濾過膜−3:シリコンカーバイド製濾過膜、孔径0.04μm。
なお、濾過膜−3は、下流側(透過液側)からブロック型の衝撃波を0.1〜1秒間、1分〜5分の間隔で発生させ、膜の閉塞要因を取り除くように構成した濾過膜である。
Figure 0006340302
表1の結果から、いずれの濾過膜を用いても、銀コロイド粒子を除去することができた。ただし、濾過膜−1であるポリフッ化ビニリデン製濾過膜は、膜の寿命が短くなる傾向が認められ、濾過膜−2である酸化チタン製濾過膜は、下流側(透過液側)からブロック型の衝撃波を発生させ、膜の閉塞要因を取り除く機能を有していない点で不利であった。濾過膜−3であるシリコンカーバイド製濾過膜は、強アルカリ性でも安定に濾過を行うことができ、また銀コロイドを効率よく除去でき、膜の閉塞も認められず、好適であった。
次に、銀および硝酸ナトリウムを含む廃液を用いて実験を行った。
使用した廃液の組成は、以下に示す表2の通りである。
Figure 0006340302
また使用した廃液には、銀コロイド粒子が含まれる。銀コロイド粒子は廃液中、およそ0.001質量%を構成し、また図2で示す粒度分布を有する。なお、粒度分布の測定は、(株)堀場製作所製レーザ回折式粒度分布測定装置LA−950を用いた。銀コロイド粒子の平均粒子径は、23μmであった。
図1に示すような本発明の廃液の処理装置1を用いて前記廃液の処理を行った。
廃液タンク102に貯留された廃液を、所定の流量でもって流路108を経て濾過部12に送液した。濾過部12は、前記の濾過膜−3であるシリコンカーバイド製濾過膜が設けられ、濾過流量37L/分、濾過圧力0.17MPaに設定した。続いて、濾過部12を通過した廃液は、流路110を経てpH調整タンク104に送られ、pH調整試薬としてバイポーラ電気透析装置で分離した硝酸を用い、pHを1.8に調整した。
pH調整タンク104を通過した廃液は、所定の流量でもって流路112を経て回収部14に到達し、バイポーラ電気透析装置によって酸性溶液およびアルカリ性溶液に分離し、分離された酸性溶液は、流路114を経て酸性溶液タンク106に貯留し、分離されたアルカリ性溶液は、流路116を経てアルカリ性溶液タンク108に貯留した。バイポーラ電気透析条件は以下の通りである。
バイポーラ電気透析装置型式 :アストム社製アシライザー3B−10−32(+32)型
膜種:バイポーラ膜BP−1Eを32枚、アニオン交換膜ACMを32枚、カチオン交換膜CMBを34枚
電流値:80.2A
膜面積:10dm
電流密度:8.0A/dm
前記運転条件により、12時間にわたり処理装置1の運転を行った。運転時間の経過に伴うバイポーラ電気透析装置における塩室の伝導度、酸性溶液タンク106に流入した硝酸の濃度、アルカリ性溶液タンク108に流入した水酸化ナトリウムの濃度を調べた。その結果を図3および図4に示す。
図3および図4の結果から、廃液を安定的に酸性溶液およびアルカリ性溶液として分離回収できているということが導き出される。また、処理装置1の12時間の運転により、生成した硝酸の濃度は2.0mol/l、生成した水酸化ナトリウムの濃度は2.0mol/lであった。

Claims (8)

  1. 貴金属および無機塩を含有するアルカリ性廃液に対して濾過を実施し、前記廃液に含まれる貴金属を除去・回収する濾過工程と、
    前記濾過工程後の廃液を電気透析し、酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収する回収工程とを有し、
    前記濾過が、精密濾過であり、
    前記精密濾過において使用される濾過膜が、シリコンカーバイド製の濾過膜であることを特徴とする貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
  2. 前記廃液が、銀、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム及びイリジウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の貴金属を含む廃液であることを特徴とする請求項1に記載の貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
  3. 前記廃液が、無機塩として窒素含有化合物を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
  4. 前記廃液が、貴金属コロイド粒子を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
  5. 前記貴金属コロイド粒子が、2〜50μmの粒径を有することを特徴とする請求項に記載の貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
  6. 前記電気透析が、バイポーラ膜電気透析装置を用いて行われることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理方法。
  7. 貴金属および無機塩を含有するアルカリ性廃液に対して濾過を実施し、前記廃液に含まれる貴金属を除去・回収する濾過部と、
    前記濾過部を通過した廃液を電気透析し、酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収する回収部と
    を有し、
    前記濾過が、精密濾過であり、
    前記精密濾過において使用される濾過膜が、シリコンカーバイド製の濾過膜であることを特徴とする貴金属を含有するアルカリ性廃液の処理装置。
  8. 貴金属および無機塩を含有するアルカリ性廃液に対して濾過を実施し、前記廃液に含まれる貴金属を除去・回収する濾過工程と、
    前記濾過工程後の廃液を電気透析し、酸性溶液およびアルカリ性溶液を回収する回収工程と、
    前記回収された酸性溶液およびアルカリ性溶液を再利用する工程と
    を有し、
    前記濾過が、精密濾過であり、
    前記精密濾過において使用される濾過膜が、シリコンカーバイド製の濾過膜であることを特徴とする貴金属を含有するアルカリ性廃液の再利用方法。
JP2014217556A 2014-10-24 2014-10-24 廃液の処理方法、廃液の処理装置および廃液の再利用方法 Active JP6340302B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014217556A JP6340302B2 (ja) 2014-10-24 2014-10-24 廃液の処理方法、廃液の処理装置および廃液の再利用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014217556A JP6340302B2 (ja) 2014-10-24 2014-10-24 廃液の処理方法、廃液の処理装置および廃液の再利用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016083615A JP2016083615A (ja) 2016-05-19
JP6340302B2 true JP6340302B2 (ja) 2018-06-06

Family

ID=55972651

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014217556A Active JP6340302B2 (ja) 2014-10-24 2014-10-24 廃液の処理方法、廃液の処理装置および廃液の再利用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6340302B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114394710B (zh) * 2022-01-23 2022-11-22 河北海力香料股份有限公司 一种氨乙基硫醚生产废水的处理方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0244892B2 (ja) * 1986-05-16 1990-10-05 Nippon Erekutoropureiteingu Enjinyaazu Kk Kikinzokukagobutsunokaishuhoho
DE10024239C1 (de) * 2000-05-15 2001-09-20 Atotech Deutschland Gmbh Verfahren zum galvanotechnischen Behandeln von Werkstücken mit einer Palladiumkolloidlösung
DE10148632C1 (de) * 2001-09-26 2003-06-05 Atotech Deutschland Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum galvanotechnischen Behandeln von Werkstücken mit einer Edelmetalle enthaltenden Flüssigkeit
JP4866448B2 (ja) * 2009-07-16 2012-02-01 株式会社アストム 無機塩含有廃液の処理方法および装置
JP6103976B2 (ja) * 2013-02-15 2017-03-29 木田精工株式会社 表面処理排液の排液処理方法及び排液処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016083615A (ja) 2016-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2013005369A1 (ja) 水浄化システム及び水浄化方法
JP2009095821A (ja) 塩水の処理方法
WO2009122847A1 (ja) 金属成分含有水の浄化処理方法及び浄化処理装置
JP2008518758A (ja) ろ過モジュールを有する濃縮リサイクルループ
WO2012098969A1 (ja) 膜モジュールの洗浄方法、造水方法および造水装置
CN109562964B (zh) 超纯水生产设备
JP2020062620A (ja) 水処理システム及び水処理方法
JP4825858B2 (ja) ホウ素分離システム
US20090223897A1 (en) Method for the Rejection of Boron from Seawater in a Reverse Osmosis System
JP6340302B2 (ja) 廃液の処理方法、廃液の処理装置および廃液の再利用方法
JPH07299454A (ja) 膜処理装置
JPH10225682A (ja) 逆浸透法海水淡水化におけるホウ素の除去方法
JP5024158B2 (ja) 膜ろ過方法
Gupta et al. Liquid radwaste processing with crossflow microfiltration and spiral wound reverse osmosis
CN210796016U (zh) 电极箔腐蚀废水处理系统
EP3056258B1 (en) Chemical cleaning method for membrane systems
JP2009274021A (ja) 中空糸膜モジュールの洗浄方法および中空糸膜ろ過装置
KR20170125172A (ko) 역삼투 막여과 공정에서의 이산화탄소 포화용액을 이용한 유지세정 시스템 및 방법
Yan Membrane Desalination Technologies
CN207108709U (zh) 一种智能化高效反渗透膜系统
KR102703647B1 (ko) Tmah가 함유된 폐수의 처리 및 재이용 시스템
TWI279394B (en) Apparatus and method for recovering water from organic matter-containing water
KR20180040550A (ko) 역삼투 막여과 공정에서의 이산화탄소 포화용액을 이용한 유지세정 시스템 및 방법
JP2013108818A (ja) 放射性廃液処理方法及び処理システム
JP2005046801A (ja) 水処理方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180409

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180424

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180514

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6340302

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250