JP6027698B1 - 管継手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期の使用期間にわたって流体の外部漏洩がなく、シール性に優れ、しかも、接続作業が容易かつ迅速に行い得る管継手構造を提供する。【解決手段】継手本体10と、継手本体10に取着される押圧保持リング3を備え、薄肉金属管4には塑性加工凸条9が、周方向に間欠的に、又は、全周にわたって、突設され、継手本体10と押圧保持リング3の取着に伴うアキシャル方向の押圧力Fによって、凸条9の外勾配面9a・内勾配面9bに各々圧接して、凸条9をアキシャル外方向・アキシャル内方向から挾着保持する、テーパ状内周面6,7を有する閉円環状の第1挾持リング1・第2挾持リング2を、具備している。【選択図】図2

Description

本発明は、管継手構造に関する。
従来、管継手として、継手本体のテーパ雌ネジ部にリテーナの雄ネジ部をねじ込むことにより、リテーナの内周面から突出した複数個の小円盤の外側頂部が、パイプの外周面に食い込んで、パイプが軸心方向に引き抜かれないように構成されるものが知られている(特許文献1参照)。
特許3122385号公報
しかし、特許文献1記載の管継手は、小円盤を、パイプの外周面廻りに、螺旋状に、かつ、次第に深く食い込ませていくので、リテーナを継手本体にねじ込むために、非常に大きな締付け力を要し、作業効率が悪いという欠点があった。特に、高所での接続作業が困難であった。しかも、パイプの外周面に食い込んだ数個の小円盤により引き抜きを阻止する構造なので、接続完了後に、パイプに強い引き抜き力が掛かると、パイプの外周面に長手方向に引っ掻き傷を残しつつ抜けたり、または、小円盤が破損してパイプが抜ける虞れがあった。
また、ホテルや温泉、病院等に於て、湯水が連続して流通する環境で使用すると、湯水に含まれる塩素、活性酸素(オゾン)、水素等によりシール材(Oリング)が劣化して、外部漏洩を発生するという欠点があった。
そこで、本発明は、大きな力を要することなく、小さな力で締付けて接続可能であり、高所での接続作業も容易となり、かつ、パイプに強い引き抜き力が掛かっても抜ける虞れがなく、確実かつ強固に接続できる管継手構造を提供することを目的とする。
本発明に係る管継手構造は、継手本体と、該継手本体に取着される押圧保持リングを備え、薄肉金属管には塑性加工凸条が、周方向に間欠的に、又は、全周にわたって、突設され、上記継手本体と上記押圧保持リングの取着に伴うアキシャル方向の押圧力によって、上記凸条の外勾配面・内勾配面に各々圧接して、上記凸条をアキシャル外方向・アキシャル内方向から挾着保持する、テーパ状内周面を有する閉円環状の第1挾持リング・第2挾持リングを、具備し、上記継手本体は、段付部をもって先端開口状の大径孔部が形成され、該大径孔部内に、平ワッシャ形状のシール材保護リングと、シール材と、上記第2挾持リングの一部とを、順次装着し、上記第2挾持リングの奥側端面と上記段付部と大径孔部をもって、上記保護リング及びシール材を保持する凹周溝部が形成されている
た、継手本体と、該継手本体に取着される押圧保持リングを備え、上記押圧保持リングは、先端開口側へ縮径するテーパ状内周面を有し、さらに、薄肉金属管には塑性加工凸条が、周方向に間欠的に、又は、全周にわたって、突設され、テーパ状内周面を有する閉円環状の挾持リングを具備し、上記継手本体と上記押圧保持リングの取着に伴うアキシャル方向の押圧力によって、上記押圧保持リングのテーパ状内周面が上記凸条の外勾配面に圧接すると共に、上記挾持リングの上記テーパ状内周面が上記凸条の内勾配面に圧接して、上記凸条をアキシャル外方向・アキシャル内方向から、挾着保持するように構成し、上記継手本体は、段付部をもって先端開口状の大径孔部が形成され、該大径孔部内に、平ワッシャ形状のシール材保護リングと、シール材と、上記挾持リングの一部とを、順次装着し、上記挾持リングの奥側端面と上記段付部と大径孔部をもって、上記保護リング及びシール材を保持する凹周溝部が形成されている。
本発明の管継手構造によれば、薄肉金属管に形成された塑性加工凸条を、閉円環状の第1挾持リング・第2挾持リングのテーパ状内周面にて、挾持して、(又は、押圧保持リングのテーパ状内周面と閉円環状の挾持リングのテーパ状内周面にて、挾持して、)薄肉金属管を接続できる。押圧保持リングを手動でスムーズに取着でき、接続作業が楽であり、様々な場所、配管の接続を行うのに便利である。特に、作業者が天井裏などの高所で配管の接続を行う場合であっても、部品を高所から落下させる虞れが少なく、手間が掛からないので、作業を迅速かつスムーズに行うことができる。簡素な構造で、引き抜き阻止力が極めて大きな抜止め状態を確実に得られ、施工後に薄肉金属管が不意に抜けてしまうのを防止できる。安価に製造でき、かつ、施工コストも低減できる。
本発明の実施の一形態を示す未接続状態の断面側面図である。 接続完了状態を示す断面側面図であり、(A)は全体の断面側面図であり、(B)は要部拡大断面側面図である。 本発明の他の実施形態を示す未接続状態の断面側面図である。 接続完了状態を示す断面側面図であり、(A)は全体の断面側面図であり、(B)は要部拡大断面側面図である。 薄肉金属管を切断する作業を示す説明用斜視図である。 薄肉金属管に塑性加工凸条を形成する作業を示す断面側面図である。 塑性加工された凸条の形状を示す要部拡大説明図である。 薄肉金属管に周方向に間欠的に凸条を形成する方法(作業)を示す一部断面側面図である。 薄肉金属管に周方向に間欠的に凸条を形成する方法(作業)を示す一部断面側面図である。 図8に対応する要部の正面図である。 図9に対応する要部の正面図である。 図8,図9に用いられている作業工具の要部の正面図である。 間欠的に形成された凸条を説明する正面図である。 本発明と関連性のある比較例を示す分解状態の斜視図である。 比較例の使用状態を説明する斜視図であり、(A)は未接続状態の斜視図であり、(B)は継手本体に押圧保持リングを外観状に重ね合わせた状態の斜視図であり、(C)は緩止め部材を押し込む前の状態の斜視図であり、(D)は接続完了状態の斜視図である。 比較例の緩止め部材を押し込む前の状態の断面側面図であり、(A)は全体の断面側面図であり、(B)は要部拡大断面側面図であり、(C)は他の要部を示す拡大断面側面図である。 比較例の接続完了状態の断面側面図である。 比較例の他の断面を示す拡大断面側面図であり、(A)緩止め部材を押し込む前の状態の拡大断面側面図であり、(B)は接続完了状態の拡大断面側面図である。
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図1と図2に示すように、本発明の管継手構造は、薄肉金属管4の先端部が差込まれる継手本体10と、継手本体10に取着される押圧保持リング3とを、備えている。押圧保持リング3は、袋ナットから成り、継手本体10は、押圧保持リング(袋ナット)3を螺着可能な雄ネジ部11を有している。
薄肉金属管4は、例えばJIS G3448に規定されるステンレス鋼管であって、主に、給水・給湯又は排水等の配管に用いられる。
薄肉金属管4の外径Dと、肉厚寸法tの関係を、表1に示す。薄肉金属管4は、外径Dを10mm〜65mmに設定し、肉厚寸法tを1.0mm〜1.6mmに設定するのが好ましい。
Figure 0006027698
薄肉金属管4には三角山型状の塑性加工凸条9が、周方向に間欠的に突設され、又は、全周にわたって(連続状に)突設されている。
上記凸条9の外勾配面9a・内勾配面9bに、接続完了状態(図2参照)に於て、圧接して、この凸条9をアキシャル外方向・アキシャル内方向から挾着保持する第1挾持リング1・第2挾持リング2を、備えている。
具体的には、三角山型状の凸条9を、アキシャル外方向・アキシャル内方向から挾着(圧接)するテーパ状内周面6,7を、(閉円環状に形成された)第1挾持リング1・第2挾持リング2が、有する。
図1に示した未接続状態では、押圧保持リング3の内部に第1挾持リング1を予め取着すると共に、継手本体10の先端に第2挾持リング2を予め取着しておくのが、接続作業性向上の面から望ましい。
押圧保持リング3の外端には軸心直交状の内鍔部25が形成され、第1挾持リング1が内嵌される孔部23、及び、段付部を介して雌ネジ部24が、順次、設けられている。雌ネジ部24はアキシャル方向中間から基端にわたる大径筒部30の内面に形成される。
上記第1・第2挾持リング1,2は、銅等の軟質金属や硬質合成樹脂から成る。硬質合成樹脂としては、例えば、PPS,PPSU,PSU等の耐熱性のある材質が望ましい。また、硬質合成樹脂を用いることで、ウォーターハンマー現象による衝撃に対してもこれを吸収する作用を発揮できる。第1・第2挾持リング1,2は、好ましくは、同一のものを使用して、(対称となるように)一方を反転して装着するのが良い。また、第1・第2挾持リング1,2は、接続完了状態で、凸条9の頂部9pに対応する相互対向面1b,2bは軸心直交面状とするのが好ましい。そして、第1・第2挾持リング1,2の(上記相互対向面1b,2bと反対側の)端面16,2aも軸心直交面状として、各々、押圧保持リング3の内鍔部25の内面、(後述する)Oリング等のシール材12に、当接する。
また、第1・第2挾持リング1,2の外周面には低い段差部17,27を設け、さらに、押圧保持リング3の孔部23の内周面、及び、継手本体10の孔部の開口端部10a近傍に、小突起26,19を設けることによって、未接続状態に於て、図1に示す如く、押圧保持リング3の孔部23の内部に第1挾持リング1を組付けて安定保持すると共に、継手本体10に第2挾持リング2を組付けて、安定保持する。これによって、接続作業前に、小さな部品である第1・第2挾持リング1,2がバラけず(脱落せず)、作業性が改善できる。なお、図1に於て、第1挾持リング1が凸条9に接触している場合を示したが、押圧保持リング3と共に図1の右方向にスライドしている場合も多い。その場合にも、押圧保持リング3の奥部に第1挾持リング1は一体に保持されている。さらには、金属管4に外嵌させる以前に於ても、押圧保持リング3と一体化しておれば、傷付きや汚れ付着も、有効に防止できる。
また、図1に示すように、第2挾持リング2は継手本体10に一体に保持されているので、第2挾持リング2自身、及び、シール材(Oリング)12,平ワッシャ体14の脱落、損傷、汚れを、有効に防止可能であり、工場出荷から管接続作業までの間の部品(ユニット)取扱が容易となり、品質管理上も好ましい。
次に、本発明に於ける凸条9は、360°全周にわたって閉環状に金属管4に形成される場合と、図13に例示したように、軸心L方向から見て(分割されて)、周方向に間欠的に突設される場合がある。
13では4個に分割状に凸条9が形成された場合を示すが、これを2個や3個に減少したり、逆に5個〜8個に増加することも、自由である。(なお、製造方法と作業工具については、図8〜図11にて後に説明する。)
そして、本発明に於ける「三角山型状」について説明すると、図7に示すように、金属管4の外周面4cの形状が、2点鎖線にて示した理想的二等辺三角形5───ΔABC───に対して、頂部9pの小曲率半径Rのアール部51、下辺の左右の小曲率半径Rの裾野アール部52,52の部位が、欠けたり、はみ出している。即ち、後述の図8〜図12に示す作業工具及び加工方法によって、塑性加工凸条9を形成した場合に、完全な三角形(ΔABC)に加工することは至難である。そこで、本発明に於て、「三角山型状」とは、下記の式(1)と式(2)とを充たす場合と定義する。
0.5・L≦L≦0.95・L…式(1)
20mm≦R≦∞ …式(2)
但し、L:外勾配面9a,内勾配面9bの長さ寸法
:ΔABCの辺AB,辺ACの長さ寸法
:外勾配面9a,内勾配面9bの曲率半径
とする。
式(2)に示すように、勾配面9a,9bが直線である場合と、(ΔABCの高さに比べて)大きな曲率半径で凸状に弯曲している場合を包含する。
なお、ΔABCの頂点Aの角度をθとすると、60°≦θ≦120°とする。好ましくは、70°≦θ≦110°、最も望ましいのは、80°≦θ≦100°とする。下限値より小さいと、塑性加工による三角山型状の凸条9を製作するのが困難となり、頂点A近傍が亀裂を生ずる虞れがある。逆に、上限値を越すと、薄肉金属管4に引抜外力が作用した際の耐引抜力が小さくなる。
そして、上記式(1)、式(2)に於て、Lが0.95・Lに近づく程に金属管4の耐引抜力が大きくなり、また、R=∞に近づく程に、金属管4の耐引抜力が増大することが、外力を付加する実験にて確認できた。
図1と図2にもどって追加説明すると、接続完了状態で、第1挾持リング1と第2挾持リング2のテーパ状内周面6,7によって、V字状凹周溝8が形成されることとなる。従って、このV字状凹周溝8に三角山型状の凸条9が係止していると言うこともできる。なお、第1・第2挾持リング1,2の相互対向面1b,2bが接触していても、微小間隙をもって分離していても、自由である。
ところで、継手本体10への金属管4の差込み深さ寸法Lは、金属管外径Dの1.25倍〜1.8倍とするのが望ましい。金属管4と管継手に曲げモーメント(折曲げ外力)が作用した場合に、耐えることが可能となり、かつ、コンパクト化を図り得るためである。
次に、第1・第2挾持リング1,2のテーパ状内周面6,7について説明すると、図7に示し、かつ、三角山型状の定義について既に述べたところの勾配面9a,9bに対して、少なくとも密に圧接する形状と寸法に、上記テーパ状内周面6,7を設定すれば良い。
つまり、図7に示すアール部51,52に対しては、所望により接触させない形状・寸法に、勾配面9a,9bを設けることもできる(図示省略)。
図1,図2に於て、さらに他の構成について説明すると、継手本体10は、先端開口状の大径孔部28が段付部29をもって形成され、この段付部29に当接するように、平ワッシャ形状のシール材保護リング14が大径孔部28の奥側に装着されている。さらに、Oリング等のシール材12と、第2挾持リング2の一部とを、順次装着する。
シール材保護リング14は、被密封流体(湯・水等)に混入しているオゾン(活性酸素),塩素,水素等が、上記シール材12を長期使用後に腐食や劣化を発生させることを、有効に防止するリングであり、その内周縁・外周縁は、密に、(挿入された)金属管4の外周面と、大径孔部28の内周面に、圧接して、被密封流体が直接的にシール材12に接触することを防いでいる。
第2挾持リング2は、(未接続状態下で)継手本体10の大径孔部28に予め圧入状態で嵌着され、また、この第2挾持リング2の奥側端面2aと、段付部29と、大径孔部28の内周面とをもって、上述した保護リング14及びシール材12を保持する凹周溝部18が形成される。
そして、継手本体10には、上記大径孔部28の奥方に、金属管4の外径Dよりも僅かに大き目の中径孔部38が形成される。即ち、段付部29にて、大径孔部28と中径孔部38が区画形成される。そして、中径孔部38の奥側には、挿入された金属管4の先端縁4aが当接して、位置決めされる周状突当たり段部15が形成され、その奥方に、小径孔部39が形成されている。
この周状突当たり段部15と、押圧保持リング3の取着(螺進)に伴う押圧力Fを受けた第1挾持リング1とによって、金属管4は、アキシャル方向へがたつかないように、管継手に連結(接続)される。
次に、図3と図4に他の実施形態を示す。この管継手構造も継手本体10と押圧保持リング13を備えているが、押圧保持リング13は、先端開口側へ縮径するテーパ状内周面13Aを有する袋ナットによって構成される。つまり、押圧保持リング13は、雌ネジ部24を内周面に有する大径筒部30と、テーパ筒壁部31とを備え、テーパ筒壁部31の内面に上記テーパ状内周面13Aが形成されている。
金属管4には、塑性加工凸条9が、(図13に例示する如く)周方向に間欠的に突設され、又は、360°(全周)にわたって突設されている点は、図1,図2にて説明した実施の形態と同様である。
そして、押圧保持リング13を、図3から図4に示すように、継手本体10に取着(螺着)すると、押圧保持リング13のテーパ状内周面13Aが、直接的に、凸条9の外勾配面9aに圧接し、かつ、テーパ状内周面21を有する閉円環状の挾持リング20の該内周面21が、凸条9の内勾配面9bに圧接して、金属管4の凸条9を、アキシャル外方向・アキシャル内方向から、挾着保持する構成である。
言い換えると、図1,図2における第1挾持リング1を省略して、押圧保持リング13のテーパ状内周面13Aをもって、凸条9を押圧挾持している。また、挾持リング20は、図1,図2の第2挾持リング2と同様の形状及び作用をする。例えば、挾持リング20の奥側端面20aがシール材12に接触し、そして、凹周溝部18は、段付部29と大径孔部28と上記奥側端面20aとをもって、構成され、平ワッシャ体14とシール材12を保持する。
図3,図4のその他の構成については、図1,図2と同一の符号は同様の構成であるので、重複説明を省略する。
上述したような管継手と金属管4とを接続する作業手順を説明する。
上述した本発明の管継手構造に於て、薄肉金属管4を接続する手順について説明すると、図5に示すように、薄肉金属管4は、接続前に、ロータリー式チューブカッター40によって、予め所定の長さに切断される。チューブカッター40は、一対のローラ46,46を有するフレーム45と、先端部にカッターホイール41が枢着されフレーム45にスライド自在に保持されるスライドバー42とを、備え、スライドバー42には回転自在の送り調整ノブ43が設けられている。薄肉金属管4を切断する際には、ラッチ44を押しながらスライドバー42を後退させカッターホイール41とローラ46,46の間隔を十分に拡げて、薄肉金属管4をローラ46,46の上に載置する。送り調整ノブ43を押圧してスライドバー42を前進させ、薄肉金属管4に対しカッターホイール41を当接させる。次に、送り調整ノブ43を(時計廻りに)回転させて、カッターホイール41と一対のローラ46,46によって薄肉金属管4をしっかり固定する。チューブカッター40を薄肉金属管4廻りに公転させ、薄肉金属管4の外周面にカッターホイール41を押し付けつつ転動させる。1周〜2周ごとに送り調整ノブ43を少しずつ(時計廻りに)回転させて、カッターホイール41を薄肉金属管4の外周面に食い込ませ、薄肉金属管4が完全に切断されるまで、この操作を繰り返す。このように薄肉金属管4を切断することで、先端縁4aは、軸心Lに対し垂直状となり、かつ、先端縁4aが凹凸の少ない美しい端面に形成される。なお、薄肉金属管4は、カッターホイール41にラジアル外方向から押圧されながら切断されるため、図1〜図4に示すように、一般には、切断後は先端縁4aが内方弯曲状に塑性変形している。なお、継手本体10は、内方弯曲状に縮径塑性変形した薄肉金属管4の先端縁4aが確実に当たるように、周状突当たり段部15が薄肉金属管4の内径よりも少し狭くなるように形成されている。
薄肉金属管4を切断した後、第1挾持リング1及び押圧保持リング3(又は、テーパ状内周面13Aを有する押圧保持リング13)を、薄肉金属管4に挿通状とし、次に、図6に示すように、凸条形成治具35によって、押圧保持リング3・第1挾持リング1の取着位置より薄肉金属管4の先端縁4a寄りの位置に塑性加工凸条9を形成する。図6では、第1挾持リング1及び押圧保持リング3(又は、テーパ状内周面13Aを有する押圧保持リング13)を、図示省略している。
凸条形成治具35は、フレーム36の先端部に薄肉金属管4に差込み可能な差込軸部37を有し、差込軸部37の先端には、小凸条34aが形成された凸付きローラ34が回転自在に枢着されている。また、フレーム36は、スライダー47をスライド自在に保持し、スライダー47は、先端部に凹周溝付きローラ48を回転自在に有し、かつ、基端部に回転自在の送り調整ノブ49が設けられている。薄肉金属管4に塑性加工凸条9を形成する際は、スライダー47を後退させて凹周溝付きローラ48と凸付きローラ34の間隔を十分に拡げ、差込軸部37を薄肉金属管4に差込むと共に薄肉金属管4の先端縁4aをフレーム36の側端面に当接させる。送り調整ノブ49を押圧して凹周溝付きローラ48を薄肉金属管4の外周面に当接させ、次に、送り調整ノブ49を(時計廻りに)回転させて凹周溝付きローラ48を薄肉金属管4の外周面に押し付ける。この際、凸付きローラ34が、凹周溝付きローラ48に対応する位置を薄肉金属管4の内周面から押圧する。薄肉金属管4は、先端縁4aから少し離れた所定の位置にて、外周面が凹周溝付きローラ48に押圧され、内周面が凸付きローラ34に押圧されて、しっかり固定される。凸条形成治具35を薄肉金属管4廻りに公転させながら送り調整ノブ49を(時計廻りに)回転させて、凹周溝付きローラ48と凸付きローラ34によって薄肉金属管4の外周面を少しずつ塑性変形させて、塑性加工凸条9を形成する。このようにして、先端縁4aから一定の長さ寸法だけ離れた所に、簡単に、かつ、安定して高精度に塑性加工凸条9を形成することができ、塑性加工が容易で、かつ、薄肉金属管4の内径寸法を減少しなくて済む利点がある。図示省略するが、薄肉金属管4に凹溝を形成する場合と比較して、薄肉金属管4に於ける水等の通過抵抗を減少できる。図5に例示したロータリー式チューブカッター40の切断によって、必然的に先端縁4aが縮径変形を起こし、縮径内径寸法がDxとなるが(図1参照)、流体通過抵抗を、それ以上に増加させずに済む。また、塑性加工凸条9形成後に、薄肉金属管4の内径寸法が減少しない為、差込軸部37を引抜き易く、作業効率を向上できるという利点がある。
次に、図1から図2に示すように、薄肉金属管4の先端部を継手本体10に差し込む。薄肉金属管4の先端縁4aが周状突当たり段部15に当接して、薄肉金属管4が位置決めされる。薄肉金属管4に形成された塑性加工凸条9は、第2挾持リング2のテーパ状内周面6にちょうど当接する位置、あるいは、当たる直前の位置に配設される。この際、押圧保持リング3には、第1挾持リング1が(接続作業の前に)予め取着され、かつ、継手本体10の開口端部10aには、第2挾持リング2が(接続作業の前に)予め取着されている為、第1挾持リング1・第2挾持リング2がバラつくことが少なく、作業性が良好で、接続作業の能率を向上できる。
図2に示すように、薄肉金属管4が差し込まれた状態で、押圧保持リング3を継手本体10に取着(螺着)する。第1挾持リング1と第2挾持リング2は、左右対称のテーパ状内周面6,7によって、三角山型の塑性加工凸条9をアキシャル方向両側から挾み込み、挾着保持する。押圧保持リング3は、内鍔部25の軸心直交面から第1挾持リング1にアキシャル方向の押圧力Fを付与し、塑性加工凸条9が第1挾持リング1のテーパ状内周面6と第2挾持リング2のテーパ状内周面7に挾まれて圧縮され、塑性加工凸条9が凹周溝8に圧接状態で嵌合して、薄肉金属管4は強固な抜止め状態で接続される。押圧保持リング3の取着(螺着)作業は、手動で十分な程の小さな力で行うことができる。また、抜止め状態では、薄肉金属管4に折れ曲がる方向の力(曲げモーメント)が作用しても引き抜けずに十分に耐える。
上述の図6に示した作業工具(凸条形成治具35)は、凸条9を360°(全周)にわたって形成するのに好適であるが、この代わりに、図8〜図12に示す間欠的凸条形成治具55を使用して、図13に示すような周方向に間欠的に凸部75,75,75,75を突出形成できる。この治具55は、本発明者が独自に創出したものであり、以下、簡単にその構造と使用方法(作用)について説明する。
56は治具本体(作業工具本体)であり、軸部57を介して、一対のパイプ掴持アーム58,58が揺動自在に枢着され、半円弧状の凹部58A,58Aを有し、閉状態で360°のパイプ保持孔59を形成する。なお、図示省略のボルト・ナット等の締結具をもって、上述した360°のパイプ保持孔59を強固に形成保持できる構成である。しかも、この保持孔59には、図7に例示したような凸条9を形成するための(雌型としての)凹周溝60が形成されている。被加工用の薄肉金属管4の先端部位は、この凹周溝60を有するパイプ保持孔59に差込まれて、掴持される。
61は、治具本体56の一部を構成しているガイド筒体であり、金属管4の内径寸法よりも僅かに小さい外径寸法の小円筒部61Aと、これよりも大きい外径寸法の大円筒部61Bとを、有している。この小円筒部61Aと大円筒部61Bの段付面部61Cが、被加工金属管4の先端面が当接して位置決めするための「当り面」となる。
また、大円筒部61Bは、図8,図9の左方向へ開口する円形孔部62と、図8,図9の右側の底壁部63に開設された小径孔部64とを、同軸心状に有する。そして、この底壁部63及び小円筒部61Aにわたって、パイプ掴持アーム58の存在する側───先端側と呼ぶ───にしだいに拡径するテーパ孔65が、上記円形孔部62及び小径孔部64と同軸心状に貫設されている。
このようなガイド筒体61の軸心に沿って、往復動自在として、移動軸体66が挿通されている。移動軸体66は、先端方向へしだいに拡径する逆テーパ状コーン軸部67とボルト軸部68を有する拡開作動軸69と、円形孔部62内を往復動自在に挿入されると共にネジ孔70を有する駆動軸部71とを、備えている。駆動軸部71のネジ孔70に、ボルト軸部68が螺着(連結)されて、ボルト軸部68と駆動軸部71とは、一体に、軸心方向に沿って、往復移動する。この駆動軸部71は、(図8,図9の左方向図外の)油圧シリンダーや電気駆動機構に、連動連結されている。
そして、図8〜図10に示すように、4個の扇型の弧状凸部形成体72,72,72,72がコーン軸部67に外嵌状に取着されている。弧状凸部形成体72は、テーパ状内面72Aがコーン軸部67に摺動自在に接触し、外面には、図13に示すように、間欠的に凸条9を金属管4に対して形成する突条部72Bを有する。
即ち、雌型としての前記凹周溝60に対して、金属管4の内面側から、雄型としての弧状凸部形成体72の突条部72Bが、図8と図10の状態から、図外の駆動機構によって矢印Z方向に図9と図11に示す如く拡開作動軸69が移動すれば、図9の矢印Y方向(ラジアル外方向)に作動して、金属管4に(図13に示すように)間欠的な凸条9───4個の凸部75,75,75,75───が塑性加工される。なお、凸条9が図7に示したような三角山型状である場合、金属管4の内面側には、十分に鋭利な(頂点を有する)三角山型の凹窪部73を形成するのが望ましく、そのために、弧状凸部形成体72の突条部72Bも鋭利な頂点を有する三角山型とするのが良い。
ところで、図8〜図13についての上記説明では、塑性加工凸条9が4個の凸部75,75,75,75から成る場合を示したが、これを2個や3個に減らしたり、あるいは、5個〜9個に増加することも、可能である。
また、このように間欠的に複数個の凸部75,75…から成る凸条9を形成した場合の利点について説明する。図13に例示するように、各凸部75は軸心方向から見れば、その凸部75の周方向端部75A,75Aでは三次元形状(殻構造)をもって山の大きさが減少しており、この端部75A,75Aは、外部から力が作用した際に、変形し難く、剛性が大であり、そのために、図2,図4の接続完了状態から、金属管4に引抜力が作用した際に、凸条9が変形することを阻止する役目を果たし、耐引抜力を増加させることができる。
次に、本発明と関連する比較例について説明する。
図14〜図16に示すように、この管継手構造は、図1〜図2等と同様に、薄肉金属管4の先端部が差込まれる継手本体10と、薄肉金属管4が挿通されて継手本体10に取着される押圧保持リング3とを、備えている。薄肉金属管4には三角山型状の塑性加工凸条9が、周方向に間欠的に突設され、又は、全周にわたって(連続状に)突設されている。押圧保持リング3が継手本体10に取着された状態(図16,図17参照)に於て、押圧保持リング3からのアキシャル方向の押圧力Fによって、薄肉金属管4の凸条9の外勾配面9a・内勾配面9bに圧接して、この凸条9をアキシャル外方向・アキシャル内方向から挾着保持する第1挾持リング1・第2挾持リング2を、備え、(閉円環状に形成された)第1挾持リング1・第2挾持リング2が、三角山型状の凸条9を、アキシャル外方向・アキシャル内方向から挾着(圧接)するテーパ状内周面6,7を有する。さらに、押圧保持リング3に緩止め部材32が差込状に取着されている。
押圧保持リング3は、ロックリング33から成り、ロックリング33の外端には軸心直交状の内鍔部95が形成され、第1挾持リング1が内嵌される孔部93、及び、アキシャル方向中間から基端にわたる大径筒部90の内面に複数の低突隆部94が形成されている。ロックリング33は、アキシャル方向に貫通する円弧状孔部92が複数設けられ、円弧状孔部92のラジアル外方面は、大径筒部90の内面と同一面状に形成されている。大径筒部90の端面には、係止小凸部91が突設されている。
緩止め部材32は、合成樹脂から成り、閉円環体80からアキシャル方向に突出状として円弧状孔部92に対応して差込み可能な第1弾性突片81・第2弾性突片82を有し、第1弾性突片81には、ラジアル内方に突出状の内爪部83が形成され、かつ、第2弾性突片82には、ラジアル外方に突出状の外爪部84が形成されている。円弧状孔部92に第1弾性突片81・第2弾性突片82を差し込んで、ロックリング33に緩止め部材32を取付けると、第1弾性突片81・第2弾性突片82が隣り合う低突隆部94,94間の凹所96に装入される。
継手本体10は、外周面の開口端部10aの近傍に、複数の凸部76が形成され、かつ、この凸部76から継手奥側に少し離れた位置に別の凸部77が設けられて、この一対の凸部76,77間に周方向凹溝78が形成されている。奥側の凸部77には、ロックリング当接用の小突起77aが突設されている。さらに、周方向に隣り合う凸部76,77相互間には、ロックリング33(押圧保持リング3)の複数の低突隆部94に対応するアキシャル方向凹部79が形成されている。アキシャル方向凹部79と周方向凹溝78は、T字状に繋がっている。ロックリング33を継手本体10に外嵌状にして重ねると、低突隆部94がアキシャル方向凹部79に装入され、次に、ロックリング33を継手本体10に対し回転させることで、低突隆部94がアキシャル方向凹部79から横滑りして周方向凹溝78に嵌まって係止するように構成されている(図16(C)参照)。低突隆部94が周方向凹溝78に係止状態となって、アキシャル方向凹部79と、大径筒部90の内面(低突隆部94,94間の凹所96)との間に、間隙99が形成され、この間隙99が円弧状孔部92に連通状となって、第1弾性突片81・第2弾性突片82が差込み可能となるように構成されている。
図15(A)に示した未接続状態で、押圧保持リング3の内部に第1挾持リング1を予め取着すると共に、継手本体10の先端に第2挾持リング2を予め取着しておくのが、接続作業性向上の面から望ましい。
図16に示すように、第1・第2挾持リング1,2は、(相互対向面1b,2bと反対側の)端面16,2aが軸心直交面状であって、各々、押圧保持リング3の内鍔部95の内面、シール材12に、当接する。また、第1・第2挾持リング1,2の外周面には低い段差部17,27を設け、さらに、押圧保持リング3の孔部93の内周面、及び、継手本体10の孔部の開口端部10a近傍に、小突起26,19を設けることによって、未接続状態に於て、押圧保持リング3の孔部93の内部に第1挾持リング1を組付けて安定保持すると共に、継手本体10に第2挾持リング2を組付けて、安定保持する。これによって、接続作業前に、小さな部品である第1・第2挾持リング1,2がバラけず(脱落せず)、作業性が改善できる。
また、第2挾持リング2は継手本体10に一体に保持されているので、第2挾持リング2自身、及び、シール材(Oリング)12,シール材保護リング(平ワッシャ体)14の脱落、損傷、汚れを、有効に防止可能であり、工場出荷から管接続作業までの間の部品(ユニット)取扱が容易となり、品質管理上も好ましい。
第1挾持リング1と第2挾持リング2のテーパ状内周面6,7によって、V字状凹周溝8が形成されている。V字状凹周溝8に三角山型状の凸条9が係止していると言うこともできる。継手本体10への金属管4の差込み深さ寸法Lは、金属管外径Dの1.25倍〜1.8倍とするのが望ましい。金属管4と管継手に曲げモーメント(折曲げ外力)が作用した場合に、耐えることが可能となり、かつ、コンパクト化を図り得るためである。
継手本体10は、先端開口状の大径孔部28が段付部29をもって形成され、この段付部29に当接するように、平ワッシャ形状のシール材保護リング14が大径孔部28の奥側に装着されている。さらに、Oリング等のシール材12と、第2挾持リング2の一部とを、順次装着する。第2挾持リング2は、継手本体10の大径孔部28に予め圧入状態で嵌着され、また、この第2挾持リング2の奥側端面2aと、段付部29と、大径孔部28の内周面とをもって、上述した保護リング14及びシール材12を保持する凹周溝部18が形成される。そして、継手本体10には、上記大径孔部28の奥方に、金属管4の外径Dよりも僅かに大き目の中径孔部38が形成される。即ち、段付部29にて、大径孔部28と中径孔部38が区画形成される。そして、中径孔部38の奥側には、挿入された金属管4の先端縁4aが当接して、位置決めされる周状突当たり段部15が形成され、その奥方に、小径孔部39が形成されている。
図15(A)に示すように、緩止め部材32、ロックリング33、及び、第1挾持リング1に、薄肉金属管4を順次挿通させて、次に、図6に示す凸条形成治具35又は図8〜図12に示す間欠的凸条形成治具55を使用して、押圧保持リング3・第1挾持リング1の取着位置より薄肉金属管4の先端縁4a寄りの位置に塑性加工凸条9を形成する。
円弧状孔部92に第1弾性突片81・第2弾性突片82を浅く差し込んで、ロックリング33に緩止め部材32を取着する。図16(B)に示すように、緩止め部材32は、第1弾性突片81の内爪部83が、ロックリング33の外周面に設けられた低い段差97に弾発的に係止して、ロックリング33から外れないように保持される。
次に、薄肉金属管4を継手本体10に差し込んで、図15(B)に示すように、ロックリング33を、薄肉金属管4に沿って矢印Nの方向へ移動させ、継手本体10にロックリング33を外嵌状に重ね合わせる。次に、図15(C)に示す如く、ロックリング33に回転力を付与して、継手本体10に対し矢印Mの方向に回転させる。
ロックリング33を(矢印N方向へ)継手本体10に重ね合せる際には、継手本体10側の小突起77aが大径筒部90の端面に当接して、ロックリング33を停止させ、そこから、継手本体10に対しロックリング33を(矢印M方向に)20°〜80°の小さな角度だけ回転させると、ロックリング33側の係止小凸部91が小突起77aの側面に当接して、ロックリング33の回転が規制されて停止する。即ち、ロックリング33は、袋ナットのように何周も回転させる必要は無く、小角度だけ回転させるだけで済む。
図16に示すように、継手本体10にロックリング33を外嵌状に重ねた状態で、ロックリング33を小回転させることで、低突隆部94が、アキシャル方向凹部79から周方向凹溝78へ横滑りして係止状態となる(図16(C)参照)。第1挾持リング1と第2挾持リング2は、左右対称のテーパ状内周面6,7によって、三角山型の塑性加工凸条9をアキシャル方向両側から挾み込み、挾着保持する。ロックリング33(押圧保持リング3)は、内鍔部95の軸心直交面から第1挾持リング1にアキシャル方向の押圧力Fを付与し、塑性加工凸条9が第1挾持リング1のテーパ状内周面6と第2挾持リング2のテーパ状内周面7に挾まれて圧縮され、塑性加工凸条9が凹周溝8に圧接状態で嵌合する。
図15(C)に示すように、ロックリング33を継手本体10に係止状態として取着すると、緩止め部材32をロックリング33に差込み可能となる。図15(C)から(D)に示すように、緩止め部材32を、矢印P方向に押し込んで、ロックリング33の円弧状孔部92に、第1弾性突片81・第2弾性突片82を深く差し込む。
図17では、第1弾性突片81が円弧状孔部92に差し込まれて、継手本体10のアキシャル方向凹部79と、大径筒部90の内面(低突隆部94,94の凹所96)とによって形成される間隙99に、第1弾性突片81が装入される。こうして、ロックリング33に対し緩止め部材32を押し込んで第1弾性突片81を深く差し込むことで、低突隆部94が周方向凹溝78からアキシャル方向凹部79に戻らないようにロックリング33の回転が規制される。継手本体10とロックリング33が、低突隆部94と周方向凹溝78による係止状態を維持して、ロックリング33(押圧保持リング3)からのアキシャル方向の押圧力Fによって、第1挾持リング1と第2挾持リング2がテーパ状内周面6,7を塑性加工凸条9に圧接させて、薄肉金属管4は強固な抜止め状態で接続される。
また、図18(A)から(B)に示すように、緩止め部材32の第2弾性突片82が円弧状孔部92に深く差し込まれて、大径筒部90の内面の凹所96とアキシャル方向凹部79との間隙99に、第2弾性突片82が装入され、ロックリング33の回転を規制すると共に、外爪部84が大径筒部90のラジアル内側角部98に弾発的に係止して、緩止め部材32がロックリング33から引き抜けるのを防止する。
継手本体10とロックリング33の取着作業は、手動で行うことができ、また、抜止め状態では、薄肉金属管4に折れ曲がる方向の力(曲げモーメント)が作用しても引き抜けずに十分に耐える。
なお、図示省略するが、ロックリング33は、凸条9を押圧挾持するテーパ状内周面を有するも良く、即ち、図16,図17における第1挾持リング1を省略して、ロックリング33のテーパ状内周面と、挾持リング20(第2挾持リング2と同様の形状及び作用をするもの)のテーパ状内周面21(図3参照)をもって、薄肉金属管4の塑性加工凸条9をアキシャル方向両側から挾み込み、挾着保持する構造でも良い。
図14〜図18に示す比較例の管継手構造によれば、押圧保持リング3を、例えば20°〜80°の小角度だけ回転させて、継手本体10に取着することができ、接続作業が迅速に行える利点がある。押圧保持リング3は、手動で回転可能であって、継手本体10にスムーズに取着できる。また、図15(B)に示す状態では、緩止め部材32をロックリング33に深く差込むことができないが、図15(C)のように、ロックリング33を小角度で回転させて継手本体10に係止状態として取着することで、図15(D)のように緩止め部材32を差込み可能となる。即ち、ロックリング33に対し緩止め部材32が深く差し込まれていることにより、作業者が接続完了状態を目視で確認することができ、締め忘れを防止することができる。緩止め部材32によって、ロックリング33の回転が規制され、継手本体10とロックリング33の係止状態を維持でき、薄肉金属管4を強固な抜止め状態で接続できる。
なお、本発明における凸条9については、図7及び図1〜図4に示したように、三角山型状であることが、耐引抜力が極めて大であるという利点がある。しかしながら、本発明にあっては、凸条9を三角山型状以外とするも、自由である。例えば、丸山型や台形山型等とすることも可能である(図示省略)。特に、凸条9を、図13に示したように、2個〜8個の凸部75,75…をもって間欠的に配設(形成)すれば、その裾野の端部75A,75Aが力学上の殻構造となって、凸条9がつぶれる変形を阻止し、もって金属管4の耐引抜力を増大化でき、三角山型状以外の断面形状とすることも可能となる。
なお、継手本体10としては、エルボ、チーズ、ソケット等とするも自由であり、図外の他端側を、別の継手構造とするも自由である。
本発明は以上述べたように、継手本体10と、該継手本体10に取着される押圧保持リング3を備え、薄肉金属管4には塑性加工凸条9が、周方向に間欠的に、又は、全周にわたって、突設され、上記継手本体10と上記押圧保持リング3の取着に伴うアキシャル方向の押圧力Fによって、上記凸条9の外勾配面9a・内勾配面9bに各々圧接して、上記凸条9をアキシャル外方向・アキシャル内方向から挾着保持する、テーパ状内周面6,7を有する閉円環状の第1挾持リング1・第2挾持リング2を、具備する構成であるので、薄肉金属管4に予め形成された塑性加工凸条9に、第1挾持リング1・第2挾持リング2を外嵌状に嵌め込んで薄肉金属管4を接続でき、押圧保持リング3の回転トルク(締付け力)が非常に小さくて済む。押圧保持リング3を手動でスムーズに取着することができ、作業が楽であり、様々な場所、配管の接続を行うのに便利である。特に、作業者が天井裏などの高所で配管の接続を行う場合であっても、手間が掛からないので、作業を迅速かつスムーズに行うことができる。簡素な構造で、引き抜き阻止力が極めて大きな抜止め状態を確実に得られ、施工後に薄肉金属管4が不意に抜けてしまうのを防止できる。安価に製造でき、かつ、施工コストも低減できる。薄肉金属管4の内径寸法を減少しなくて済み、流体の通過抵抗(圧力損失)を低減できる。
また、上記継手本体10は、段付部29をもって先端開口状の大径孔部28が形成され、該大径孔部28内に、平ワッシャ形状のシール材保護リング14と、シール材12と、上記第2挾持リング2の一部とを、順次装着し、上記第2挾持リング2の奥側端面2aと上記段付部29と大径孔部28をもって、上記保護リング14及びシール材12を保持する凹周溝部18が形成されているので、湯水等に含まれるオゾン,塩素,水素等に直接にゴム等のシール材12が長期の使用後も劣化しにくく、長期にわたって外部漏洩が防止できる。また、継手本体10へのシール用凹周溝の加工が容易となると共に、全体にアキシャル方向の寸法を短くして、コンパクト化を図り得る。
また、継手本体10と、該継手本体10に取着される押圧保持リング13を備え、上記押圧保持リング13は、先端開口側へ縮径するテーパ状内周面13Aを有し、さらに、薄肉金属管4には塑性加工凸条9が、周方向に間欠的に、又は、全周にわたって、突設され、上記継手本体10と上記押圧保持リング13の取着に伴うアキシャル方向の押圧力Fによって、上記押圧保持リング13のテーパ状内周面13Aが上記凸条9の外勾配面9aに圧接すると共に、テーパ状内周面21を有する閉円環状の挾持リング20の上記テーパ状内周面21が上記凸条9の内勾配面9bに圧接して、上記凸条9をアキシャル外方向・アキシャル内方向から、挾着保持するように構成したので、薄肉金属管4に予め形成された塑性加工凸条9に、押圧保持リング13・挾持リング20を外嵌状に嵌め込んで薄肉金属管4を接続でき、押圧保持リング13の回転トルク(締付け力)が小さくて済む。押圧保持リング13を手動でスムーズに取着することができ、作業が楽であり、様々な場所、配管の接続を行うのに便利である。作業者が天井裏などの高所で配管の接続を行う場合であっても、手間が掛からないので、作業を迅速かつスムーズに行うことができる。簡素な構造で、引き抜き阻止力が極めて大きな抜止め状態を確実に得られ、施工後に薄肉金属管4が不意に抜けてしまうのを防止できる。安価に製造でき、かつ、施工コストも低減できる。薄肉金属管4の内径寸法を減少しなくて済み、流体の通過抵抗(圧力損失)を低減できる。
また、上記薄肉金属管4は、JIS G3448に規定されるステンレス鋼管であるので、(チューブカッター40によって)切断された際に先端縁4aが、少し縮径変形するが、軸心に対し垂直状となり、かつ、先端縁4aを凹凸の少ない美しい端面に形成でき、先端縁4aから一定の長さ寸法だけ離れた所に、塑性加工凸条9を、簡単に、かつ、安定して高精度に形成することができる。押圧保持リング3(又は、テーパ状内周面13Aを有する押圧保持リング13)を継手本体10に取着する際、薄肉金属管4が弾性変形して、塑性加工凸条9とV字状凹周溝8が隙間無く圧接状態で嵌合して強固な抜止め状態が得られ、確実に薄肉金属管4を接続できる。
また、上記塑性加工凸条9が、三角山型状であることによって、引抜外力が作用した場合に、凸条9がその断面形状を強固に維持し、耐引抜力は大きい。
1 第1挾持リング
2 第2挾持リング
2a 奥側端面
3 押圧保持リング
4 薄肉金属管
6 テーパ状内周面
7 テーパ状内周面
9 塑性加工凸条
9a 外勾配面
9b 内勾配面
10 継手本体
12 シール材
13 押圧保持リング
13A テーパ状内周面
14 シール材保護リング
18 凹周溝部
20 挾持リング
21 テーパ状内周面
28 大径孔部
29 段付
押圧力

Claims (2)

  1. 継手本体(10)と、該継手本体(10)に取着される押圧保持リング(3)を備え、
    薄肉金属管(4)には塑性加工凸条(9)が、周方向に間欠的に、又は、全周にわたって、突設され、
    上記継手本体(10)と上記押圧保持リング(3)の取着に伴うアキシャル方向の押圧力(F)によって、上記凸条(9)の外勾配面(9a)・内勾配面(9b)に各々圧接して、上記凸条(9)をアキシャル外方向・アキシャル内方向から挾着保持する、テーパ状内周面(6)(7)を有する閉円環状の第1挾持リング(1)・第2挾持リング(2)を、具備し、
    上記継手本体(10)は、段付部(29)をもって先端開口状の大径孔部(28)が形成され、該大径孔部(28)内に、平ワッシャ形状のシール材保護リング(14)と、シール材(12)と、上記第2挾持リング(2)の一部とを、順次装着し、上記第2挾持リング(2)の奥側端面(2a)と上記段付部(29)と大径孔部(28)をもって、上記保護リング(14)及びシール材(12)を保持する凹周溝部(18)が形成されていることを特徴とする管継手構造。
  2. 継手本体(10)と、該継手本体(10)に取着される押圧保持リング(13)を備え、
    上記押圧保持リング(13)は、先端開口側へ縮径するテーパ状内周面(13A)を有し、
    さらに、薄肉金属管(4)には塑性加工凸条(9)が、周方向に間欠的に、又は、全周にわたって、突設され、
    テーパ状内周面(21)を有する閉円環状の挾持リング(20)を具備し、上記継手本体(10)と上記押圧保持リング(13)の取着に伴うアキシャル方向の押圧力(F)によって、上記押圧保持リング(13)のテーパ状内周面(13A)が上記凸条(9)の外勾配面(9a)に圧接すると共に、上記挾持リング(20)の上記テーパ状内周面(21)が上記凸条(9)の内勾配面(9b)に圧接して、上記凸条(9)をアキシャル外方向・アキシャル内方向から、挾着保持するように構成し、
    上記継手本体(10)は、段付部(29)をもって先端開口状の大径孔部(28)が形成され、該大径孔部(28)内に、平ワッシャ形状のシール材保護リング(14)と、シール材(12)と、上記挾持リング(20)の一部とを、順次装着し、上記挾持リング(20)の奥側端面(20a)と上記段付部(29)と大径孔部(28)をもって、上記保護リング(14)及びシール材(12)を保持する凹周溝部(18)が形成されていることを特徴とする管継手構造。
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