JP6924539B1 - 管継手構造 - Google Patents
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Abstract
Description
図17と図18に示す管継手構造は、冷媒用パイプとして、Cu又はAlが使用される。その構造は、以下の通りである。
このような蒸気用パイプの材質は、ステンレス鋼や高硬度の銅等であり、剛性,強度,硬度が高いことに伴って、次のような問題が発生することが、判明してきた。
即ち、図17に於て、矢印Mpにて示した曲げモーメントがパイプPfに作用した際、パイプPfの先端拡径管部5fが、外方へ抜け出てしまう虞れがあるという問題である。
さらに、図17に示すように、パイプPfに、軸心廻りの回転力(捩りトルク)Npが同時に作用する場合もあり、前記曲げモーメントMp及び回転トルクNpの同時作用によって、簡単にパイプPfが回転を起こしつつ、一層容易にパイプPfが外方へ抜け出ることが判ってきた。
また、上記パイプ接続筒部が、軸心方向両側に設けられている。
また、作業工具の一対の押圧作動片の一方が、上記リングを、上記継手本体の上記パイプ接続筒部に沿って圧入させるためのアキシャル方向ベクトルを、付与すると共に;上記継手本体が外フランジ部を突出状に有し、上記アキシャル方向ベクトルと反対方向の反ベクトルを、上記押圧作動片の他方が発生するように、上記フランジ部が、該押圧作動片の他方を受持するように構成した。
また、上記パイプ接続筒部における上記パイプ振れ止め領域の外周面には、配管接続完了状態下でパイプの内周面に食込状態となるパイプ廻り止め用の多数の小凹凸部が、形成されている。
また、パイプ廻り止め用の上記小凹凸部は、上記振れ止め領域の軸方向外端に配設された第1小凹凸部と、上記振れ止め領域の軸方向内端に配設された第2小凹凸部と、から成る。
図1に於て、1は継手本体であり、いわゆるソケットタイプの場合を例示する。この継手本体1は、軸心方向中央位置に六角ナット部等の外フランジ部2を有すると共に、軸心方向の一方には、パイプ接続筒部5を有している(図5,図6参照)。また、ソケットタイプとして、この継手本体1は、軸心方向の他方に、テーパ雄ネジ筒部6を有する場合を例示している。
本発明に適用されるパイプPは、「金属パイプ」であって、ステンレス鋼,硬質Cu,軟質Cu,Al等の金属であり、その他、種々の金属に応用可能である。
継手本体1のパイプ接続筒部5が、パイプPの先端拡径管部10に挿入された状態(図6と図1(B)参照)において、後述の作業工具(図8〜図14参照)によって、閉円環状リング13は、図1(A)から図1(B)のように、パイプPのテーパ状段付部12を経て、先端拡径管部10に外嵌される。
従って、閉円環状リング13は、そのラジアル内方向への縮径付勢力にて、パイプPの先端拡径管部10と、継手本体1のパイプ接続筒部5との密封状態を保つことができる。
さらに、このパイプ振れ止め領域15に於ては、リング13の内周面13AがパイプPの外周面に密接状態であると共に、パイプPの内周面は、パイプ接続筒部5の外周面に対して、密接状態を保つ(図4及び図1参照)。
言い換えれば、既に説明した図1に於て、外フランジ部2の左右中央位置の中央線L2 の左側半分を除去して、上記中央線L2 に関して、右半分を対称形状としたものを、中央線L2 の左側に付設したものである。
従って、図1の実施形態に関して、図4と図5と図6等をもって既述した内容は、この図2の実施形態に関しても、同様の内容であるので、重複説明は省略する。
即ち、(i)閉円環状リング13の断面形状が(僅かに)相違する点、及び、(ii)外フランジ部2が小寸法K2 の間隙26をもって配設した2個の分離外フランジ部2a,2aから成る点、である。
これに対し、図7(A)では、外周面13Bが同一外径寸法のストレート状であって、図7(A)の右側の端面13Eの厚さ寸法Teが左側の端面13Gの厚さ寸法Tgよりも大きく、従って、右側の端面13Eの(軸心方向から見たときの)円環帯状の面積が(左側の端面13Gよりも)十分に大である。
従って、作業工具30として、U字状凹部38の半径寸法(形状)が異なる複数種類を予め準備せねばならない。
即ち、図3からも明らかなように、他方の押圧作動片35Bは、継手本体1の所定間隔小寸法K2 の円周面に対応して使用し、かつ、一方の押圧作動片35Aは、パイプPの外周面に対応すれば良いので、同じ作業工具30によって、作業可能となる利点がある。
小径孔部33は、接続筒部5の(前述の)独立小突条20を有する外周面先端寄り55に、対応する(配管接続完了状態)。即ち、図1(B),図2(B),図3(B)及び図4に示した如く、リング13の小径孔部33がパイプPを強くラジアル内方向に押圧して、独立小突条20にパイプ内周面を食い込ませることができる。
押圧作動片35A,35Bを、パイプPの軸心Lpに平行に移動させる直線ガイドレール24を有する。つまり、押圧作動片35A,35Bの各基端部は、ガイドレール24にスライド自在に取付けられている。
油圧シリンダ39の往復動は、押圧作動片35A,35Bの(パイプ軸心Lpに沿った方向への)往復直線運動に変換(伝達)される。
このケーシング部44に電動モータが内蔵され、その回転駆動軸45が、ケーシング部44の前方へ突設され、べベルギア46がその軸45の先端に付設されている。
この雄ネジ杆48に、上記べベルギア46に噛合する被駆動用べベルギア49を固着する。
他方の押圧作動片35Bの基部は、直線ガイドレール50の前端に固着される。
本発明では、閉円環状リング13の肉厚寸法は小さく(薄く)て済むのに対し、従来例(図17,図18)では、袋ナット15fの肉厚寸法は極端に大きい。従って、パイプP,Pfが、閉円環状リング13又は袋ナット15fから、露出状となる部位───テーパ状段付部12,10fの附近───では、本発明の横断面積の変化は少ないのに対して、従来例は横断面積の変化が極端に大きい。従って、後者(従来)では、パイプPfに曲げ力が作用した際に応力集中を生じ、これに伴って、パイプPfに振動が常に付与される動力機械等の環境下で、パイプPfに疲労破断事故の発生の虞れがある。本発明では、応力集中も少なく、パイプPの疲労破断を有効に防止できる。
さらに、本発明では、Cu,Al,ステンレス鋼等の種々の材質のパイプPに適用できる。かつ、それ等の各種材質の適用できる硬度の範囲も広いという利点もある。しかも、パイプPの接続完了下で、パイプPに大きい曲げモーメントMp(図17参照)が作用した場合、従来例ではパイプが抜け出る事故の虞れがあったが、本発明では、上記継手本体1の上記パイプ接続筒部5の外周面には、断面が鋭い頂部41又は鋭い角部42を有する複数本の独立小突条20を外周面先端寄り55に形成すると共に;複数本の上記独立小突条20の最内方位置小突条20Xと最外方位置小突条20Yの間隔寸法W20よりも大きい、アキシャル方向寸法W15に渡って、パイプ軸心Lpの揺動振れSpを阻止するように、上記リング13の内周面13AがパイプPの外周面に密接するパイプ振れ止め領域15を、上記パイプ接続筒部5の基端側に形成した構成により、大きい曲げモーメントMpが作用しても、パイプPの引き抜けを、防止できる。
このように、第2小凹凸部22B及び第1小凹凸部22Aの共働きによって、パイプPの軸心Lp廻りの回転を防止できる。それによって、パイプPが(前述したように)スクリュー状の傷をパイプ外周面に発生しながら、引抜けることを防止できる。
2 外フランジ部
2a 外フランジ部
5 パイプ接続筒部
6 テーパ雄ネジ筒部
9 先端面
10 先端拡径管部
11 基本径管部
12 テーパ状段付部
13 閉円環状リング
13A 内周面
15 パイプ振れ止め領域
20 独立小突条
20X 最内方位置小突条
20Y 最外方位置小突条
22 小凹凸部
22A 第1小凹凸部
22B 第2小凹凸部
30 作業工具
31 大径孔部
32 テーパ部
33 小径孔部
35A 押圧作動片
35B 押圧作動片
41 頂部
42 角部(エッジ)
55 外周面先端寄り
P パイプ
F2 反ベクトル
F30 ベクトル
L10 所定軸心寸法
Lp パイプ軸心
Sp 揺動振れ
W15 アキシャル方向寸法
W20 間隔寸法
Claims (7)
- 袋ナットを省略して、継手本体(1)と閉円環状リング(13)とから、構成され、
被接続用の金属製のパイプ(P)には、先端面(9)から所定軸心寸法(L10)に渡って、先端拡径管部(10)が形成されると共に、上記先端拡径管部(10)と基本径管部(11)との境界には、テーパ状段付部(12)が形成され、
上記継手本体(1)にはパイプ接続筒部(5)が形成され、該パイプ接続筒部(5)が、パイプ(P)の上記先端拡径管部(10)に挿入された状態で、上記リング(13)を、上記先端拡径管部(10)に外嵌状に圧入し、リング(13)のラジアル内方向への縮径付勢力にて、パイプ(P)の先端拡径管部(10)と上記パイプ接続筒部(5)との密封状態を保つように構成し、
上記継手本体(1)のパイプ接続筒部(5)の外周面には、断面が鋭い頂部(41)又は鋭い角部(42)を有する複数本の独立小突条(20)を外周面先端寄り(55)に形成すると共に、
複数本の上記独立小突条(20)の最内方位置小突条(20X)と最外方位置小突条(20Y)の間隔寸法(W20)よりも大きい、アキシャル方向寸法(W15)に渡って、パイプ軸心(Lp)の揺動振れ(Sp)を阻止するように、上記リング(13)の内周面(13A)がパイプ(P)の外周面に密接するパイプ振れ止め領域(15)を、上記パイプ接続筒部(5)の基端側に形成したことを特徴とする管継手構造。 - 上記パイプ接続筒部(5)が、軸心方向の一方にのみ設けられ、他方には、テーパ雄ネジ筒部(6)が設けられている請求項1記載の管継手構造。
- 上記パイプ接続筒部(5)(5)が、軸心方向両側に設けられている請求項1記載の管継手構造。
- 作業工具(30)の一対の押圧作動片(35A)(35B)の一方(35A)が、上記リング(13)を、上記継手本体(1)の上記パイプ接続筒部(5)に沿って圧入させるためのアキシャル方向ベクトル(F30)を、付与すると共に、
上記継手本体(1)が外フランジ部(2)(2a)(2a)を突出状に有し、上記アキシャル方向ベクトル(F30)と反対方向の反ベクトル(F2 )を、上記押圧作動片(35A)(35B)の他方(35B)が発生するように、上記フランジ部(2)(2a)(2a)が、該押圧作動片(35A)(35B)の他方(35B)を受持するように構成した請求項1,2又は3記載の管継手構造。 - 上記リング(13)の内周面(13A)は、軸心方向の内端側から外端側へ、順次、大径孔部(31)とテーパ部(32)と小径孔部(33)とを、備え、
配管接続完了状態下で、
大径孔部(31)は、上記パイプ振れ止め領域(15)に対応し、
上記小径孔部(33)は、上記独立小突条(20)を有する上記外周面先端寄り(55)に対応し、
上記テーパ部(32)は、上記パイプ振れ止め領域(15)の外端近傍に対応するように、設定した請求項1,2,3又は4記載の管継手構造。 - 上記パイプ接続筒部(5)における上記パイプ振れ止め領域(15)の外周面には、配管接続完了状態下でパイプ(P)の内周面に食込状態となるパイプ廻り止め用の多数の小凹凸部(22)が、形成されている請求項1,2,3,4又は5記載の管継手構造。
- パイプ廻り止め用の上記小凹凸部(22)は、上記振れ止め領域(15)の軸方向外端に配設された第1小凹凸部(22A)と、上記振れ止め領域(15)の軸方向内端に配設された第2小凹凸部(22B)と、から成る請求項6記載の管継手構造。
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