JP6027558B2 - 台車構造 - Google Patents
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Description
しかし、上記構成では、台車の積み重ね方法が1つに限られてしまい、現場の作業条件に応じて異なる積み重ねを用いることができず、汎用性に乏しいという問題点がある。
平面視矩形状の台車本体の底部の四隅に旋回キャスターの支軸を固定したスタッキング可能な台車構造において、
台車本体の長手方向に設けられた一対の支軸間を結ぶ線上で、積み重ね時上方の台車の短手方向に並んだキャスターの車輪をそれぞれ嵌合可能な一対の第1孔部を長手方向の中央を基準に対称となるように合計4個所設け、
前記各支軸に対応した位置を含んで前記上方の台車のキャスターの車輪を台車本体の短手方向に並べた状態で嵌合可能な第2孔部を合計4個所設け、
前記第1孔部および第2孔部で囲まれた台車本体の内側で、台車本体の長手方向の中央寄りに配置された中央格子部と前記長手方向の外側寄りに配置された外側格子部とからなる格子部を設け、
該格子部の少なくとも一部の中央格子部と外側格子部を有する格子形成壁を台車本体の他の底面よりも下方に延出させ下端面を水平に設けると共に、該格子形成壁に、該格子形成壁より下方に延び下端がキャスターの接地面より上方に配置された係止片を設けてなり、
台車を真上に平行に積み重ねる際には、上方の台車のキャスターの車輪を下方の台車の第2孔部にそれぞれ嵌合して位置決めし、
台車を台車の長手方向の前後に交互にずらせて平行に積み重ねる際には、上方の台車の長手方向の一方側で短手方向に並んだ一対のキャスターの車輪を下方の台車で、前記一方にずれた上方の台車に対して相対的に前方に配置された前記一対の第1孔部に嵌合し、上方の台車の長手方向の他方側で短手方向に並んだ一対のキャスタの車輪を下方の台車から外れた外側となるようにずらして配置し、上方の台車の格子形成壁を下方の台車の上面に載置して上方の台車を平行に支持すると共に前記係止片を下方の台車の中央格子部の空間または第2孔部に嵌合して位置決めし、
台車を台車の長手方向と短手方向を交互に交差させて上下平行に積み重ねる際には、上方の台車の係止片を下方の台車の第1孔部に嵌合して位置決めしてなることを特徴とする。
台車を台車の長手方向に交互にずらせて平行に積み重ねる際には、上方の台車の一対の旋回キャスターの車輪を下方の台車の第1孔部に掛止めると共に、上方の台車の格子形成壁の底部を下方の台車の上面に載置して平行に支持し、同時に上方の台車の係止片を下方の台車の格子部や第2孔部に係止して位置決めして積み重ねる。
台車を台車の長手方向と短手方向を交互に交差させて平行に積み重ねる際には、上方の台車の係止片を下方の台車の第1孔部に掛け止めて位置決めして積み重ねることができる。
また、台車本体の四隅の上面に連結ピンを設けることで、台車本体を直列、または並列に並べて連結して使用することができる。
以下に、この発明のスタッキング可能な台車構造の好適実施例について図面を参照しながら説明する。
この台車20は、図1から図4に示すように、平面視矩形状の台車本体1の底部の四隅に旋回キャスター2の支軸Pを固定した構造からなっている。
支軸Pは、車輪3の中心から偏心した位置で、車輪を軸支する支持ヨーク4の旋回中心位置に設けられている。
そして、前記台車本体1は、積み重ね用の構造として、第1孔部5と、第2孔部7と、格子部10と、係止片17とを有している。
第1孔部5は、台車本体1の長手方向(以下、単に長手方向という。)に設けられた一対の支軸P、P間を結ぶ線L1(図1参照)上で、キャスター2の車輪3を嵌合可能な一対の貫通孔からなっている。
本実施例で第1孔部5は、略矩形の孔からなっており、図5および図6に示すように、台車1を長手方向に交互にずらせて積み重ねる際に、相対的に上方(以下、単に上方という)となる台車20’の長手方向の一方側の車輪(説明上3’とする)を相対的に下方(以下、単に下方という)の台車本体1の上に載置し、長手方向の他方側の車輪3を下方の台車本体1から外れた外側となるようにずらして積み重ねる際に前記一方側の車輪3’を嵌合するためのものである。
第2孔部7は、図10、図11(a)に示すように台車20の真上に平行に上方の台車20’を積み重ねる際に、上方の台車20’の車輪3’を嵌合するための凹部である。
第2孔部7は、前記各支軸Pに対応した位置を含んで、前記上方の台車20’のキャスターの車輪3’を嵌合する略矩形の凹部からなっており、台車本体1の四隅に沿って合計4つ形成されている。
上記第2孔部7は、台車本体1の短手方向の辺に沿って平行に配置されており、上方の台車本体20’の短手方向(以下、「短手方向」という)に沿って平行に並べた状態で嵌合可能な位置に形成された略矩形の凹部からなっている。
また、本実施例では、第2孔部7内に、車輪3’が第2孔部7の底部に挿入されると車輪の自重で閉方向に作動して車輪3’の側面の凹部に両側から係止する拘束片31を設けている。
車輪3を第2孔部7から上に引き上げると、前記拘束片31bが周壁内に押し戻されると共に、付勢手段によって載置片部31が待機位置まで戻る。
これにより、前記車輪3’は、第2孔部7への嵌合だけでなく、拘束片31による係止によって、その位置が規制されるため、上方の台車20’を正確に位置決めすることができる。
そして、図示例の場合、いずれか一方で長手方向に沿う一対の第2孔部7は、後述の係止片17の長手方向に沿う延長線L2(図1参照)を含む位置に設定されているので、上方の台車本体1’の係止片17’の少なくとも1つを嵌合して位置決めすることができる。
格子部10は、縦枠と横枠とが交差して形成される複数の枠と該枠で囲まれた貫通孔とから形成されており、前記第1孔部5および第2孔部7で囲まれた台車本体1の内側領域内に配置されている。
図示例では、上記中央格子部11および外側格子部12は、前記長手方向の中央を基準に一対に設けられている。
また、外側格子部12の外側には、長さの短い端部格子部13が2つ並んでいる。
また、前記端部格子部13の外側には、第2孔部7と並んだ位置に延長孔14が形成されている。
上記延長孔14は、図5中上方で、上方の係止片17の延長線上に配置され、図中下方の長手方向の辺に隣接する第2孔部7aは、図中下方の係止片17の延長線(図1の線L2)上に配置されている。
そして、外側格子部12の貫通孔内には、その中間位置にプレート状からなって長手方向に沿って配置された係止片17が固定されている。
本実施例では、格子部10の短手方向の両端(図中、上下両端側)に位置して、前記格子部10の長手方向に沿って連続する中央格子部11と外側格子部12を形成する長手方向に延びる格子形成壁16が形成されている(図17(a)(b)参照)。
そして、前記一対の格子形成壁16の間の中間位置に、該格子形成壁16より下方に延び下端が車輪3の接地面より上方に配置された係止片17が固定されている。
図示例では、長手方向の両端側に把持孔9を設けたので格子部10を形成できないが、把持孔9を小さくしたり、形成しない場合には、延出孔14に替えて端部格子部13を増やしてもよい。
上記嵌合位置は、各第1孔部5で台車本体1の中央寄りの端縁側になるので、上方の台車20’を所定位置に拘束して位置決めが行われる。
次に、本実施例の台車には、複数の台車同士を接地面上で長手方向または短手方向に連結するため台車本体1の四隅には、連結ピン21と受穴30とからなる連結手段が設けられている。
本実施例では、連結ピン21は、図13に示すように基軸22と、該基軸22の上端で略直角に折れ曲がる折曲り軸部23と、該折曲り軸部23の先端を基軸22と平行に折り曲げた係止軸部24とからなる略U字状のピンからなっている。
不使用時に掛止める受穴30は前記貫通穴26と並んで配置されており、図15で明瞭なように、連結ピン21の不使用時に係止軸部24を収納する第1受穴31と、前記貫通孔26と並んで外側に配置され連結用に使用する第2受穴32と、該第2受穴32と並んで離間した位置に配置された第3受穴33が形成されている。
即ち、連結ピン21は、基軸22をスプリングSの付勢力に抗して上に引き抜いて係止軸部24を第1受穴31から抜き取り、基軸22を中心に回転させて、連結する台車の前記第2または第3受穴32、33に挿入して行われる(図12参照)。
図示例では、同一形状の台車20を連結する場合を図示したが、異なる形状の台車であっても、同様の受穴を有する台車であれば、同様に連結することができる。
即ち、台車本体1は、図3〜図4や図17(b)に示すように、長手方向の一方の辺を、台車本体1の厚みの下半分とする下突片部25とし、長手方向の他方の辺を、台車本体1の厚みの上半分とする上突片部27としている。
そして、下突片部25には上下に貫通する連結用貫通穴26を1または複数(図示例では2つ)設けている。
従って、台車本体1を並列に連結する際には、一方の台車本体1の上突片部27が他方の台車本体1の下突片部25の上に重なると共に、上突片部27の垂下嵌合部28を下突片部25の連結用貫通穴26に嵌合して連結が行われる。
この発明は、上記構成に限定されるものではなく、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
2 旋回キャスター
3 車輪
4 支持ヨーク
5 第1孔部
7 第2孔部
9 把持孔
10 格子部
11 中央格子部
12 外側格子部
13 端部格子部
14 延長孔
16 格子形成壁
17 係止片
20 台車
P 支軸
Claims (1)
- 平面視矩形状の台車本体の底部の四隅に旋回キャスターの支軸を固定したスタッキング可能な台車構造において、
台車本体の長手方向に設けられた一対の支軸間を結ぶ線上で、積み重ね時上方の台車の短手方向に並んだキャスターの車輪をそれぞれ嵌合可能な一対の第1孔部を長手方向の中央を基準に対称となるように合計4個所設け、
前記各支軸に対応した位置を含んで前記上方の台車のキャスターの車輪を台車本体の短手方向に並べた状態で嵌合可能な第2孔部を合計4個所設け、
前記第1孔部および第2孔部で囲まれた台車本体の内側で、台車本体の長手方向の中央寄りに配置された中央格子部と前記長手方向の外側寄りに配置された外側格子部とからなる格子部を設け、
該格子部の少なくとも一部の中央格子部と外側格子部を有する格子形成壁を台車本体の他の底面よりも下方に延出させ下端面を水平に設けると共に、該格子形成壁に、該格子形成壁より下方に延び下端がキャスターの接地面より上方に配置された係止片を設けてなり、
台車を真上に平行に積み重ねる際には、上方の台車のキャスターの車輪を下方の台車の第2孔部にそれぞれ嵌合して位置決めし、
台車を台車の長手方向の前後に交互にずらせて平行に積み重ねる際には、上方の台車の長手方向の一方側で短手方向に並んだ一対のキャスターの車輪を下方の台車で、前記一方にずれた上方の台車に対して相対的に前方に配置された前記一対の第1孔部に嵌合し、上方の台車の長手方向の他方側で短手方向に並んだ一対のキャスタの車輪を下方の台車から外れた外側となるようにずらして配置し、上方の台車の格子形成壁を下方の台車の上面に載置して上方の台車を平行に支持すると共に前記係止片を下方の台車の中央格子部の空間または第2孔部に嵌合して位置決めし、
台車を台車の長手方向と短手方向を交互に交差させて上下平行に積み重ねる際には、上方の台車の係止片を下方の台車の第1孔部に嵌合して位置決めしてなることを特徴とする台車構造。
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